説明

印刷システム,情報処理装置およびプログラム

【課題】 印刷作業の制限を低減しつつ複数の印刷装置の保守管理を行いやすくすることができる印刷システム,情報処理装置,およびプログラムを提供する。
【解決手段】
印刷制御システム10は、MFP1〜4、サーバ5などから構成される。各MFP1〜4は、印刷を実行するごとにEEPROM15に記憶されている印刷履歴情報を更新する。サーバ5は、制限枚数設定処理を行い、各MFP1〜4に対して印刷制限枚数を設定する。
制限枚数設定処理では、前回の制限枚数設定から所定期間(10日)が経過したか否かを判定し(S110)、所定期間経過していれば(S110:YES)、各MFP1〜4から印刷履歴情報を取得する(S120)。そして、取得した印刷履歴情報に基づいて次の期間の印刷制限枚数を決定し(S130)、決定した印刷制限枚数を各MFP1〜4に通知して設定する(S140)。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置と、記録材を用いて被記録媒体上に画像を印刷可能な複数の印刷装置と、がネットワークを介して相互に通信可能に構成された印刷システム,該印刷システムを構成する情報処理装置,およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ネットワークに接続された複数の印刷装置の各々に印刷の制限枚数が設定された印刷システムとして、ある印刷装置において印刷枚数が制限枚数を超える場合に、印刷枚数が制限枚数を超えていない他の印刷装置に印刷させるよう構成されたものが知られている。
【0003】
例えば、下記特許文献1には、自機(プリンタ)と他のプリンタの印刷枚数のデータを比較し、自機の印刷枚数が保守枚数に達した場合に、保守枚数に達していない他のプリンタに印刷データを転送し、接続されている全てのプリンタが保守枚数に達した時点で保守セクセションに対して保守要求を行うネットワークプリントシステムが提案されている。このようなネットワークプリンタシステムでは、複数のプリンタの保守を同時に行えるため、保守管理の作業効率が向上する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2002−73312号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述した特許文献1のネットワークプリントシステムでは、保守枚数に達したプリンタは、他のプリンタが保守枚数に達するまで印刷処理が行えない、または印刷可能な枚数が少数に限定されてしまうため、印刷作業が大きく制限されてしまうという問題があった。
【0006】
本発明は、上述した問題に鑑みてなされたものであり、印刷作業の制限を低減しつつ複数の印刷装置の保守管理を行い易くすることができる印刷システム,情報処理装置,およびプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した問題を解決するためになされた請求項1に記載の発明は、情報処理装置と、記録材を用いて被記録媒体上に画像を印刷可能な複数の印刷装置と、がネットワークを介して相互に通信可能に構成された印刷システムであって、前記複数の印刷装置のそれぞれに対し、所定の期間内において許可された印刷量を示す印刷制限量を設定する設定手段と、印刷要求に応じて、前記所定の期間内の累積印刷量が前記印刷制限量を超えない範囲内で印刷処理を実行する印刷実行手段と、少なくとも前記記録材の残量を含む利用状況を前記複数の印刷装置からそれぞれ取得する利用状況取得手段と、前記記録材の残量が所定のタイミングにて基準量となるように、前記複数の印刷装置の前記利用状況に基づいて、前記複数の印刷装置それぞれの前記印刷制限量を決定する制限量決定手段と、を備え、前記設定手段は、前記制限量決定手段が決定した印刷制限量を設定することを特徴とする印刷システムである。
【0008】
このように構成された印刷システムでは、ネットワークを介して接続された複数の印刷装置における記録材の残量に基づいて、所定のタイミングにて記録材の残量が基準量となるように、各印刷装置の所定期間における印刷制限量を設定する。例えば所定期間を1日とし、所定のタイミングが10日後であるならば、10日後に記録材の残量が基準量となるように1日の印刷制限量を設定する。
【0009】
したがって、保守管理を行う(所定のタイミングとなる)日程よりも早く記録材が無くなることを防止できる。その結果、保守管理が行われる日まで印刷処理が実行できないといった問題や、記録材が無くなった印刷装置のみ先行して保守管理を行わなければならないといった問題が発生しない。よって、上記構成の印刷システムであれば、印刷作業の制限を低減しつつ、複数の印刷装置の保守管理を行いやすくすることができる。
【0010】
なお、記録材とは、レーザープリンタや複写機にて用いられるトナーやインクジェットプリンタにて用いられるインクなど、用紙上に画像を形成するために用いられるものである。また、記録材の残量が基準量となった状態とは、残量0の状態でもよいし、記録材残量が所定の量となった状態や、記録材の残量が初期の記録材量と比較して所定の割合まで減少した状態であってもよい。
【0011】
上述した印刷制限量の決定方法は特に限定されない。例えば、記録材の残量または記録材の所定期間における累積使用量いずれかの所定値を印刷制限量として設定し、記録材の残量が所定値を下回ったとき、または記録材の累積使用量が所定値を超えたときに、印刷を制限する方法が考えられる。それ以外には、請求項2に記載のように構成してもよい。
【0012】
請求項2に記載の印刷システムは、請求項1に記載の印刷システムにおいて、前記印刷量とは、印刷枚数であり、前記制限量決定手段は、前記記録材の残量と、1枚当りの予想記録材使用量と、に基づいて、所定の期間において許可された印刷枚数を示す印刷制限量を決定することを特徴とする。
【0013】
このように構成された印刷システムでは、印刷の制限を、実際に印刷される用紙の枚数によって定める。したがって、印刷装置は、要求された印刷処理によってどれだけの記録材を消費するかを、印刷処理を実行する前に予想して印刷制限量を超えるか否かを判断する必要がないので、印刷装置の処理負担を小さくすることができる。
【0014】
なお、記録材残量は、記録材の残量を測定するセンサなどを用いて測定してもよいし、印刷ごとの記録材の使用量を積算し、記録材の初期値から減算することで算出してもよい。その場合、請求項3の印刷システムのように構成してもよい。
【0015】
請求項3に記載の印刷システムは、請求項2に記載の印刷システムにおいて、前記印刷制限量決定手段が、前記記録材の残量を、印刷処理された印刷物ごとの印字率を積算した印字率積算値に基づいて決定することを特徴とする。
【0016】
このように構成された印刷システムでは、印刷処理にて実際に使用した記録材の量から記録材の残量を算出するので、正確な記録材の残量を取得することができる。
【0017】
請求項4に記載の印刷システムは、請求項2または請求項3に記載の印刷システムにおいて、前記利用状況取得手段は、前記利用状況として、前記記録材の残量を示す前記記録材により印刷可能な印刷可能残枚数と、1日当たりの平均印刷枚数とを、前記複数の印刷装置からそれぞれ取得するものであり、前記制限量決定手段は、前記利用状況取得手段により取得された各印刷装置の印刷可能残枚数を合わせて合計印刷可能枚数を算出する手段と、前記利用状況取得手段により取得された各印刷装置の平均印刷枚数を合わせて合計平均印刷枚数を算出する手段と、前記合計平均印刷枚数で前記合計印刷可能残枚数を除した値に基づいて、前記所定のタイミングとなる印刷完了日数を算出する手段と、それぞれの前記印刷装置の前記印刷可能残枚数を前記印刷完了日数で除することにより、それぞれの前記印刷装置に対する1日当りの印刷制限量を決定する手段と、を備えることを特徴とする。
【0018】
このように構成された印刷システムでは、印刷システム全体としての1日当りの印刷枚数と、印刷システム全体としての印刷可能残枚数と、から印刷完了日数を決定し、その印刷完了日数にて各印刷装置における記録材の残量が無くなるように1日当たりの印刷制限量としての枚数(以降、単に印刷制限枚数ということがある。)が設定される。
【0019】
したがって、印刷システム全体としては通常使用される印刷量を減らすことなく、各印刷装置の記録材を交換すべきタイミングを合せることができるため、印刷作業の制限を少なくしながら、印刷装置の容易な保守管理を実現することができる。また、印刷完了日数、つまり予想される記録材の交換日を管理者に出力することとすれば、管理者が記録材を交換すべきタイミングを知ることもでき都合がよい。
【0020】
請求項5に記載の印刷システムは、請求項2から請求項4のいずれかに記載の印刷システムにおいて、前記利用状況取得手段は、前記利用状況として、所定の期間内において前記印刷装置が実行した印刷処理における印字率の平均値である平均印字率を取得し、前記制限量決定手段は、前記平均印字率に基づいて、前記予想記録材使用量を決定することを特徴とする。
【0021】
このように構成された印刷システムでは、実際の利用状況に即した予想記録材使用量を用いて印刷制限枚数を決定するため、予め定められている予想記録材使用量に基づいて印刷制限枚数を決定する場合と比較して、より適切な印刷制限枚数の設定を行うことができる。
【0022】
なお、予想記録材使用量を決定するにあたり、全ての印刷装置の平均印字率を取得して全ての印刷装置に同一となる予想記録材使用量を決定してもよいが、印刷装置ごとの平均印字率から印刷装置ごとの予想記録材使用量を決定することとしてもよい。
【0023】
請求項6に記載の印刷システムは、請求項1から請求項5のいずれかに記載の印刷システムにおいて、前記制限量決定手段は、前記複数の印刷装置それぞれの前記記録材の残量の比率に基づいて前記複数の印刷装置それぞれの印刷制限量を決定することを特徴とする。
【0024】
このように構成された印刷システムでは、各印刷装置の記録材の残量の比率に応じた印刷制限量が設定される。つまり、記録材の残量が多いものほど印刷制限量が多くなり、記録材の残量が少ない印刷装置ほど印刷制限量が少なくなる。したがって、各印刷装置の記録材が基準量となるタイミングを合せることができるため、記録材を交換すべきタイミングを合せることができる。
【0025】
請求項7に記載の印刷システムは、請求項1から請求項6のいずれかに記載の印刷システムにおいて、前記制限量決定手段は、所定の期間を経過するごとに、前記印刷制限量を設定することを特徴とする。
【0026】
このように構成された印刷システムでは、定期的に印刷制限量が更新されるため、印刷装置の利用状況の変化に対応して適切な印刷制限量を設定することができる。
【0027】
請求項8に記載の印刷システムは、請求項1から請求項7のいずれかに記載の印刷システムにおいて、前記印刷実行手段が、前記印刷装置に備えられており、前記設定手段,前記利用状況取得手段,および前記制限量決定手段が、前記情報処理装置に備えられていることを特徴とする。
【0028】
このように構成された印刷システムでは、情報処理装置にて集中的に各印刷装置の利用状況の取得および印刷制限量の決定などの管理を行うことができるため、管理者は印刷システムを容易に管理することができる。
【0029】
請求項9に記載の情報処理装置は、請求項1から請求項8のいずれかに記載の印刷システムを構成する情報処理装置である。
【0030】
このように構成された情報処理装置は、請求項1から請求項8のいずれかに記載の印刷システムの一部を構成することができる。
【0031】
請求項10に記載のプログラムは、コンピュータを、請求項9に記載の情報処理装置が備える各手段として機能させるためのプログラムである。
【0032】
このように構成されたプログラムでは、コンピュータを、請求項9に記載の情報処理装置として機能させることができるため、その情報処理装置を、請求項1から請求項8のいずれかに記載の印刷システムの一部として機能させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】実施形態の印刷システムの概略構成を示すブロック図
【図2】サーバが管理するMFP管理情報を示す図
【図3】印刷制限枚数を決定する流れを説明するためのシーケンス図
【図4】MFPが管理する印刷履歴情報を示す図
【図5】サーバが取得する印刷履歴情報を示す図
【図6】印刷制限枚数の算出方法を説明する図
【図7】MFPによる印字処理の処理手順を示すフローチャート
【図8】サーバによる制限枚数設定処理の処理手順を示すフローチャート
【図9】変形例における印刷制限枚数の算出方法を説明する図
【図10】変形例における残枚数の算出方法を説明する図
【発明を実施するための形態】
【0034】
以下に、本発明の好適な実施形態を図面に基づいて説明する。
[実施形態]
(1)印刷システムの全体構成
本実施形態の印刷システム10は、図1に示すように、サーバ5と、第1MFP(Multifunction Peripheral)1と、第2MFP2と、第3MFP3と、第4MFP4と、パーソナルコンピュータ(以下「PC」という)6とを備え、これらがLAN(Local Area Network)7を介して相互に通信可能に接続されている。
【0035】
まず、各MFP1〜4の構成について説明するが、本実施形態では、各MFP1〜4はいずれも同じ構成である。そのため、ここでは代表として第1MFP1についてその構成を説明し、他の各MFP2〜4の詳細説明は省略する。
【0036】
第1MFP1は、スキャナ機能、プリンタ機能、コピー機能、ファクシミリ機能、ネットワーク通信機能などを備えた装置であり、制御部11、時計16、プリンタ部17、スキャナ部18、FAX部19、操作部20、表示部21,インタフェース(I/F)22などを備え、これらがバス23によって接続されている。
【0037】
制御部11は、CPU12、ROM13、RAM14、EEPROM15などを備えたマイコンを中心に構成されており、ROM13に記憶されている各種制御プログラムに基づいて、プリンタ部17、スキャナ部18、FAX部19、表示部21、I/F22等の各部を制御する。
【0038】
時計16は、一般的なコンピュータシステムにおいて通常備えられている周知のリアルタイムクロックであり、第1MFP1の電源のオン・オフにかかわらず常に内蔵バッテリ(図示略)で動作するものである。この時計16により、制御部11は現在時刻を知ることができる。
【0039】
プリンタ部17は、制御部11からの印刷指示に従って印刷処理を実行するものであり、図示は省略したものの、記録媒体としての用紙がセットされる給紙カセット、その用紙を搬送する搬送部、搬送中の用紙への印刷(画像形成)を行う画像形成部などを備えてなるものである。
【0040】
本実施形態の第1MFP1では、PC6から印刷要求を受けた場合、スキャナ部18により読み取られた原稿等の画像についてその画像の印刷要求操作がユーザによりなされた場合、又はFAX部19によりファクシミリデータが受信されたことによりFAX部19からその受信内容の印刷要求がなされた場合などに、制御部11が、プリンタ部17に対して印刷処理の実行を指示する。これを受けたプリンタ部17は、その指示に基づいて用紙への印刷を実行する。
【0041】
但し、この第1MFP1では、1日あたりに印刷可能な印刷制限枚数が設定されており、累積の印刷枚数がその値を超えると印刷の制限が行われる。具体的には、印刷制限枚数を超える分の印刷を他の各MFP2〜4に実行させたり、印刷を中止したりする。
【0042】
なお、印刷制限枚数は、サーバ5により、所定期間(本実施形態では10日間)の各MFP1〜4の利用状況に基づいて設定されるが、この印刷制限枚数の決定についての詳細は後述する。
【0043】
スキャナ部18は、原稿等の読み取り対象から光学的に画像を読み取り可能なイメージセンサを備えたものであり、読み取った画像は、主として制御部11によって適宜処理される。例えば、読み取られた画像につき、ユーザによる操作部20の操作によって印刷すべき旨の操作がなされた場合は、制御部11はその読み取られた画像を印刷させるべく、プリンタ部17へ印刷指示を出す。また例えば、読み取られた画像につき、その画像を示すデータをPC6へ送信すべき旨の操作がユーザによりなされた場合は、制御部11はその画像データをI/F22を介してPC6へ送信する。
【0044】
FAX部19は、外部の公衆回線8からファクシミリデータが送信されてきたときにそのファクシミリデータを受信し、制御部11へその受信したファクシミリデータの内容(画像)の印刷を要求する。なお、スキャナ部18によって読み取られた画像を公衆回線8側へ送信する一般的機能も当然に備えている。
【0045】
操作部20は、ユーザにより操作可能な各種スイッチ等が設けられてなるものである。ユーザは、この操作部20に設けられた各種スイッチを操作することにより、当該第1MFP1に対する各種設定、処理要求等を行うことができる。
【0046】
表示部21は、例えばLCD(液晶ディスプレイ)やLEDなどを備えてなるものであり、当該第1MFP1の動作状態など、種々の情報が表示される。ユーザはこの表示内容を見ることによって、第1MFP1の状態や動作状況などを知ることができる。
【0047】
I/F22は、当該第1MFP1がLAN7を介してサーバ5やPC6等と相互にデータ通信を行うための周知のインタフェース装置である。
【0048】
次に、サーバ5の構成について説明する。サーバ5は、各MFP1〜4を個々に管理する機能を備えると共に、各MFP1〜4の利用状況に応じて各MFP1〜4の印刷制限枚数を決定する機能をも備えている。このような機能を備えた本実施形態のサーバ5は、制御部31、時計37、操作部38、表示部39、I/F40などを備え、これらがバス41によって接続されている。
【0049】
制御部31は、CPU32、ROM33、RAM34、EEPROM35などを備えたマイコン、及びハードディスク装置(HDD)36を中心に構成されており、HDD36やROM13に記憶されている各種制御プログラムに基づいて、上述した印刷制限枚数の決定に関わる後述する制限枚数決定処理を含む各種処理を実行する。
【0050】
なお、上述したEEPROM35には、図2(a)、(b)に示すようなMFP管理情報が登録されている。制御部31は、制限枚数決定処理おいてこのMFP管理情報に記憶されている印刷制限枚数を各MFP1〜4に通知する。なお、図2(a)は、本実施形態における印刷制限枚数100枚が記憶されているMFP管理情報を示す図であり、図2(b)には、10日間経過後にMFP1〜4の利用状況に合わせて印刷制限枚数が変更されたMFP管理情報を示す図である。なお、MFP管理情報には、MFPを管理するための番号、管理対象となる管理機器名、所定の期間内(例えば一日)当たりに印刷可能な印刷制限枚数、印刷制限枚数を各MFP1〜4に通知してからの稼働日数が含まれている。
【0051】
操作部38は、例えばキーボードやマウス等を備えてなるものであり、表示部39は、例えばLCD等からなるものである。I/F40は、当該サーバ5がLAN7を介して各MFP1〜4やPC6等と相互にデータ通信を行うための周知のインタフェース装置である。
【0052】
また、PC6は、図示は省略したものの、CPU、ROM、RAM、HDD、キーボード、マウス、ディスプレイなどを備えた一般的な構成である。そして、このPC6のHDDには、オペレーティングシステム(OS)や、文書作成ソフト、画像編集ソフト等の各種アプリケーションソフトがインストールされている。そのため、PC6のユーザは、これらアプリケーションソフトで作成・編集等した画像を各MFP1〜4のいずれかに送信し、その送信先のMFPにて用紙への印刷を行わせることができる。
(2)各MFPにおける印刷制限枚数の設定
次に、サーバ5が決定する各MFP1〜4の印刷制限枚数の設定の流れを図3に示すシーケンス図を用いて説明する。本処理は、MFP1〜4の管理者によってなされた印刷制限枚数の設定指示をサーバ5が受け付けた場合や、各MFP1〜4のいずれかにおいてトナーカートリッジが交換されたことが検出された場合に開始される。このとき各MFP1〜4は、トナーカートリッジが交換されたことを検出すると、サーバ5にその旨を通知する仕組みを備えている。
【0053】
まず、ステップ1として、各MFP1〜4の印刷制限枚数の初期設定を行う。具体的には、サーバ5のEEPROM35に記憶されるMFP管理情報に登録されている印刷制限枚数(図2(a),(b)参照)を、該当する各MFP1〜4に通知して設定する。
【0054】
この印刷制限枚数は、各MFP1〜4が1日あたりに印刷を許可された枚数である。10日間が経過し、次の印刷制限枚数設定が行われるまで同じ枚数が設定される。なお、印刷制限枚数の初期値(最初の10日間の設定値)は各MFP1〜4いずれも1日あたり100枚である。
【0055】
また、この印刷制限枚数設定は、該当日の午前0時に行われる。印刷制限枚数も午前0時から該当日の印刷枚数のカウントを行う。
【0056】
なお、各MFP1〜4は、印刷を実行するごとにEEPROM15に記憶されている印刷履歴情報を更新する。各MFP1〜4のEEPROM15には、図4(a)〜(d)に示すように、自身の印刷履歴情報が記憶されている。印刷履歴情報とは、各MFP1〜4それぞれの当日印刷枚数,カバレッジ積算値,積算印刷枚数,積算実使用枚数,残枚数,の情報であって、印刷制限設定後(ステップ1の後)の稼働日数に対応する項目にそれぞれ記憶される。この印刷履歴情報の各項目は、印刷が実行される度に更新される。
【0057】
なお、図4(a)〜(d)に示される印刷履歴情報は、10日間経過直後の状態であり、それ以外のタイミングでは該当日の稼働日数に対応する項目までが登録されている。
【0058】
上述した各項目のうち、当日印刷枚数は、該当日に印刷した累積の印刷枚数である。
【0059】
また、積算印刷枚数は、印刷制限枚数が設定されたタイミングからカウントする累計の印刷枚数である。各稼働日数に対応する値は、その稼働日数までの累積印刷枚数を示している。例えば、1,2日目の積算印刷枚数は、1日目終了後,2日目終了後の積算印刷枚数を表している。一方、該当日に対応する値はその時点までの累積印刷枚数である。
【0060】
カバレッジ積算値は、印刷制限枚数が設定されたタイミングからカウントする各ページのカバレッジ(印字率)を積算した値である。カバレッジは、用紙(本実施形態ではA4とする)全体の面積に対する印字している部分の積算面積の割合であり、印刷データに基づいて算出される。なお、用紙1枚全面を印字した場合のカバレッジは、1(100%)である。カバレッジを積算する具体例を次に示す。あるタイミングまでの印刷に使用したカバレッジ積算値が1.82であるとし、今回カバレッジ0.03(3%)で1枚印刷したとすると、積算値は1.82+0.03=1.85となる。
【0061】
積算実使用枚数は、その時点でのカバレッジ積算値に対し、カバレッジ0.05(5%)にて換算した印刷枚数である。ここで、MFP1〜4に装着されるトナーカートリッジには、カバレッジ0.05(5%)で2000枚の用紙を印刷可能なトナーが初めに収容されているので、トナーの消費量に対応した値が積算実使用枚数として算出されることになる。次に、積算実使用枚数を算出する具体例を次に示す。ある時点でのカバレッジ積算値が1.85であるとすると、1.85/0.05=37となり、37枚が積算実使用枚数となる。
【0062】
残枚数は、あるMFPに現在備えられているトナーカートリッジに収容されているトナーの残量にて、カバレッジ0.05で印刷可能な枚数である。未使用のトナーカートリッジにおけるトナー残量である初期トナー残量は、カバレッジに換算すると100である(即ち、当該トナーカートリッジには、当初カバレッジ1で印刷したとすると100枚印刷できる量のトナーが収容されている。そのため、カバレッジ0.05では、上述したように100/0.05=2000枚の印刷が可能となる。)。ここから、例えばカバレッジ積算値1.85(積算実使用枚数37枚)を消費したとすると、(100−1.85)/0.05=2000−37=1963となり、残枚数は1963枚と算出できる。なお、初期トナー残量,および初期トナー残量においてカバレッジ0.05で印刷可能な枚数である初期印刷可能枚数は、予め各MFP1〜4のEEPROM15に記憶されている。
【0063】
なお、ここまで説明した各MFP1〜4による印刷履歴情報の更新は、各MFP1〜4の起動中は継続して実行される。
【0064】
図3に戻る。ステップ1から所定の期間(例えば10日)経過した後、ステップ2として、各MFP1〜4の利用状況を示す情報を取得する。具体的には、サーバ5が各MFP1〜4に印刷履歴情報の通知を要求し取得する。サーバ5が取得する印刷履歴情報は、図5に示すように、積算印刷枚数,積算実使用枚数,残枚数であり、それぞれ各MFP1〜4と対応付けて記憶される。
【0065】
次に、ステップ3として、ステップ2にて取得した印刷履歴情報に基づいて印刷制限枚数を決定する。本実施形態では、同日に各MFP1〜4のトナーが消費されてトナーカートリッジの交換が必要となるように、サーバ5がMFP1〜4それぞれの印刷制限枚数を決定する。
【0066】
印刷制限枚数の決定方法を図6に基づいて説明する。
【0067】
まず、各MFP1〜4の残枚数の合計を算出する。これにより、MFP1〜4にて合計何枚印刷が可能であるかを調べる。
【0068】
次に、各MFP1〜4の1日の平均実印刷枚数の合計値を算出する。これにより、印刷システム全体として1日に平均何枚印刷処理を行っているかを調べる。
【0069】
次に、残枚数の合計値を、平均実使用量の合計値で除し、印刷完了日数を算出する。これにより、それまでと同様に各MFP1〜4を使用した場合、何日後にトナーが無くなるかを調べる。
【0070】
そして、MFP1〜4それぞれの残枚数を印刷完了日数で除し、その値をMFPごとの印刷制限枚数として設定する。
【0071】
次に、ステップ4として、サーバ5が決定した印刷制限枚数を該当する各MFP1〜4に通知して設定する。
【0072】
そして、前回のステップ2から所定の期間が経過した後、ステップ2〜4を実行するという処理を繰り返すことで、定期的に印刷制限枚数を設定する。
【0073】
なお、トナーが無くなるなどしてトナーカートリッジの交換を行った場合には、印刷履歴情報をリセットする。なお、サーバ5に記憶されるMFP管理情報における印刷制限枚数は、トナーカートリッジの交換後にも交換前と同様の値を用いることとしてもよいし、管理者が新たに設定してもよいし、初期値(例えば100枚)に戻すこととしてもよい。
(3)印刷システムにおいて実行される各種制御処理の説明
本実施形態の印刷システム10において実行される各種制御処理について説明する。
(3−1)MFPが実行する印字処理
まず、各MFP1〜4が実行する印字処理の処理手順を、図7に記載するフローチャートに基づいて説明する。各MFP1〜4では、その動作開始後、制御部11内のCPU12が、ROM13に記憶されている印字処理のプログラムを読み出し、このプログラムに従って処理を実行する。なお本処理は、各MFP1〜4の起動中、繰り返し実行される。
【0074】
この印字処理では、まず、印刷要求があるか否かを判断する(S10)。ここでは、PC6からの印刷要求,スキャナ部18により読み取られた画像についての印刷要求,およびFAX部19によるファクシミリデータの印刷要求があったか否かを判断する。
【0075】
印刷要求がなければ(S10:NO)、本処理を終了する。印刷要求があれば(S10:YES)、印刷履歴情報の当日印刷枚数に、印刷要求データのヘッダ情報から抽出した印刷枚数を加算した数が、1日の印刷制限枚数以下であるか否かを判定する(S20)。
【0076】
印刷制限枚数以下でなければ(S20:NO)、制限枚数超過処理を行う(S30)。ここでは、当該MFPが印刷制限枚数を超えて印刷しようとしており、印刷が実行できないことをPC6などのクライアントに通知する。その後本処理を終了する。なお、制限枚数超過処理の具体的な処理内容は上述したものに限られない。例えば、S10にて受信した印刷要求の印刷処理を印刷制限枚数を超えて実行した後、当該MFPが制限枚数を超えた為に今後は印刷不能であることをPC6などのクライアントに通知してもよいし、他のMFPのうち印刷制限枚数に余裕があるMFPに印刷処理を依頼することとしてもよい。
【0077】
上述したS20において、印刷制限枚数以下であれば(S20:NO)、印刷要求に対応する印刷データにおいて、印刷を実行していないページの中で最も優先度の高い1ページをプリンタ部17に印刷処理させる(S40)。
【0078】
次に、S40にて印刷処理を行ったページのカバレッジを積算する(S50)。ここでは、印刷データに基づいて上記ページのカバレッジ(印字率)を求め、印刷履歴情報に記憶されるそれまでのカバレッジ積算値に加算し、その値を新たなカバレッジ積算値として印刷履歴情報の値を更新する。
【0079】
次に、S50にて更新された積算カバレッジに基づいて残枚数を算出する(S60)。ここでは、まず、S50にて更新したカバレッジ積算値に基づいて積算実使用枚数の値を更新する。そして、初期印刷可能枚数から積算実使用量の枚数を引いた値を残枚数として算出する。その値を新たな残枚数として印刷履歴情報の値を更新する。
【0080】
次に、S10にて受信した印刷要求に対応する印刷データのページが全ページ印刷終了しているか否かを判断し(S70)、全ページ終了していれば(S70:YES)、本処理を終了する。一方、全ページ終了していなければ(S70:NO)、処理がS40に戻る。
(3−2)サーバが実行する制限枚数設定処理
次に、サーバ5が実行する制限枚数設定処理について、図8を用いて説明する。図8は、サーバ5が実行するMFP管理処理を示すフローチャートである。サーバ5では、その動作開始後、制御部31内のCPU32が、ROM33に記憶されている制限枚数設定処理のプログラムを読み出し、このプログラムに従って処理を実行する。
【0081】
この制限枚数設定処理では、まず、時計37の時刻情報に基づいて、前回の制限枚数設定から所定期間(10日)が経過したか否かを判定する(S110)。所定期間経過していなければ(S110:NO)、処理がS110に戻る。一方、所定期間経過していれば(S110:YES)、処理がS120に移行する。なお、一度所定時刻を経過したと判断した場合には、「チェック済み」とのフラグを立てることで、同日に再度S120に処理が移行することを禁止する。
【0082】
次に、各MFP1〜4から印刷履歴情報を取得する(S120)。そして、取得した印刷履歴情報に基づいて次の期間の印刷制限枚数を決定し(S130)、決定した印刷制限枚数を各MFP1〜4に通知して設定する(S140)。その後、処理がS110に戻る。
(4)効果
このように構成された印刷システム10では、MFP1〜4の1日当りの合計印刷枚数と、MFP1〜4の合計印刷可能残枚数と、から印刷完了日数を決定し、その印刷完了日数にて各MFP1〜4における記録材の残量が無くなるように1日当たりの印刷制限枚数が設定される。
【0083】
したがって、MFP1〜4のいずれかに印刷処理の負荷が偏って記録材が早く消費されてしまい、それによりそのMFPが保守管理を行う日程まで印刷が制限されてしまうことが防止でき、また、そのMFPのみ先行して保守管理を行う必要がなくなる。
【0084】
また、印刷システム10全体としては通常使用される印刷量を減らすことなく、各MFP1〜4のトナーカートリッジを交換すべきタイミングを合せることができるため、印刷作業の制限を少なくしながら、MFP1〜4の容易な保守管理を実現することができる。
【0085】
また、上記構成の印刷システム10では、印刷の制限を、実際に印刷される用紙の枚数によって定めている。MFP1〜4がトナー残量を参照して印刷の制限を行う場合には、印刷処理を実行する前に、要求された印刷処理によってどれだけのトナーを消費するか予測し、その予想したトナーの消費量とトナー残量とから、印刷制限量を超えるか否かを判断する必要があるが、上記構成の印刷システム10においては、MFP1〜4は、印刷枚数が印刷制限枚数を超えるか否かのみ判断すればよく、上述したトナー消費量を予想する必要がないので、MFP1〜4の処理負担を小さくすることができる。
【0086】
また、上記構成の印刷システム10では、印刷処理にて実際に使用したトナーの消費量からトナー残量を算出するので、正確なトナー残量を取得することができる。
【0087】
また、上記構成の印刷システム10では、10日間ごとに印刷制限枚数が更新されるため、MFP1〜4の利用状況の変化に対応して適切な印刷制限枚数を設定することができる。
【0088】
また、上記構成の印刷システム10では、サーバ5にて集中的に各MFP1〜4の利用状況の取得および印刷制限枚数の決定などの管理を行うことができるため、管理者は印刷システム10を容易に管理することができる。
(5)その他の実施形態
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に何ら限定されることはなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の形態をとり得ることはいうまでもない。
【0089】
例えば、上記実施形態では、印刷制限枚数を、各MFPの残枚数と印刷完了日数とから決定する構成を例示したが、印刷完了日数を用いずに決定することとしてもよい。
【0090】
例えば、図9に示すように、印刷システム10全体の1日の合計印刷枚数(印刷を許可する枚数)を設定し、その値に基づいて各MFP1〜4の印刷制限枚数を決定することが考えられる。ここでは、1日の合計印刷枚数を300枚としたときの計算例を示す。
【0091】
具体的には、まず各MFP1〜4の残枚数を取得し、その比率を求める。各MFP1〜4の残枚数がそれぞれ1100枚、1800枚、1200枚、1500枚であれば、残枚数の比率は、11:18:12:15となる。
【0092】
ここで、合計印刷枚数が300枚であるため、印刷制限枚数の和がほぼ300枚となるように計算すると、各MFP1〜4の印刷制限枚数は、58枚、96枚、64枚、80枚と定まる。
【0093】
このように構成された印刷システム10であれば、印刷システム10全体としての合計印刷枚数を管理者が自由に設定した状態で、トナーカートリッジの交換が必要となる日を各MFP1〜4で等しくすることができる。
【0094】
また、上記実施形態では、残枚数を算出するために、カバレッジの値は一律に「0.05」という値を用いたが、実際の利用状況に基づいて残枚数を算出してもよい。
【0095】
具体的には、図10に示すように、まず、各MFP1〜4のカバレッジ積算値と積算印刷枚数から、各MFP1〜4それぞれにおける10日間の間の印刷1枚あたりの平均カバレッジ(つまり、今後、印刷1枚あたりに予想されるカバレッジ)を算出する。そして、初期トナー残量からカバレッジ積算値を引き、その値を平均カバレッジで除した値を残枚数とする。
【0096】
このように構成された印刷システム10であれば、より実際のMFP1〜4の利用状況に即したカバレッジを用いて印刷制限枚数を決定するため、カバレッジを0.05に固定して印刷制限枚数を決定する場合と比較して、より適切な印刷制限枚数の設定を行うことができる。
【0097】
なお、平均カバレッジを決定するにあたり、全てのMFP1〜4の平均カバレッジを取得して全てのMFP1〜4に同一となる平均カバレッジを決定することとしてもよい。
【0098】
また、上記実施形態では、トナー残量に基づいて残枚数を決定し、その残枚数に基づいて印刷制限枚数を決定したが、残枚数を算出せず、トナー残量のみに基づいて印刷制限量を設定することとしてもよい。
【0099】
例えば、MFP1〜4ごとに、初期トナー残量からカバレッジ積算値を引いたトナー残量に基づいて印刷制限量を設定することが考えられる。具体的には、各MFP1〜4のトナー残量の合計値を、所定期間における各MFP1〜4のトナー使用量の合計値で除して印刷完了日数を算出し、各MFP1〜4のトナー残量をその印刷完了日数で除したトナー量を、各MFP1〜4の1日の印刷制限量として設定することが考えられる。
【0100】
また、上記実施形態では、カバレッジを用いてトナー残量を算出する構成を例示したが、トナー残量は、それを測定するセンサを用いて測定してもよい。
【0101】
また、上記実施形態では、トナー残量が0となるタイミングを基準に印刷制限枚数を設定する構成を例示したが、トナー残量が所定の量となった状態や、トナー残量が初期トナー量と比較して所定の割合まで減少した状態を基準として印刷制限枚数を決定する構成であってもよい。
【符号の説明】
【0102】
1〜4…MFP、5…サーバ、6…PC、7…LAN、8…公衆回線、10…印刷システム、11…制御部、16…時計、17…プリンタ部、18…スキャナ部、19…FAX部、20…操作部、21…表示部、22…I/F、23…バス、31…制御部、37…時計、38…操作部、39…表示部、22…I/F、41…バス

【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報処理装置と、記録材を用いて被記録媒体上に画像を印刷可能な複数の印刷装置と、がネットワークを介して相互に通信可能に構成された印刷システムであって、
前記複数の印刷装置のそれぞれに対し、所定の期間内において許可された印刷量を示す印刷制限量を設定する設定手段と、
印刷要求に応じて、前記所定の期間内の累積印刷量が前記印刷制限量を超えない範囲内で印刷処理を実行する印刷実行手段と、
少なくとも前記記録材の残量を含む利用状況を前記複数の印刷装置からそれぞれ取得する利用状況取得手段と、
前記記録材の残量が所定のタイミングにて基準量となるように、前記複数の印刷装置の前記利用状況に基づいて、前記複数の印刷装置それぞれの前記印刷制限量を決定する制限量決定手段と、を備え、
前記設定手段は、前記制限量決定手段が決定した印刷制限量を設定する
ことを特徴とする印刷システム。
【請求項2】
前記印刷量とは、印刷枚数であり、
前記制限量決定手段は、前記記録材の残量と、1枚当りの予想記録材使用量と、に基づいて、所定の期間において許可された印刷枚数を示す印刷制限量を決定する
ことを特徴とする請求項1に記載の印刷システム。
【請求項3】
前記印刷制限量決定手段は、前記記録材の残量を、印刷処理された印刷物ごとの印字率を積算した印字率積算値に基づいて決定する
ことを特徴とする請求項2に記載の印刷システム。
【請求項4】
前記利用状況取得手段は、前記利用状況として、前記記録材の残量を示す前記記録材により印刷可能な印刷可能残枚数と、1日当たりの平均印刷枚数とを、前記複数の印刷装置からそれぞれ取得するものであり、
前記制限量決定手段は、
前記利用状況取得手段により取得された各印刷装置の印刷可能残枚数を合わせて合計印刷可能枚数を算出する手段と、
前記利用状況取得手段により取得された各印刷装置の平均印刷枚数を合わせて合計平均印刷枚数を算出する手段と、
前記合計平均印刷枚数で前記合計印刷可能残枚数を除した値に基づいて、前記所定のタイミングとなる印刷完了日数を算出する手段と、
それぞれの前記印刷装置の前記印刷可能残枚数を前記印刷完了日数で除することにより、それぞれの前記印刷装置に対する1日当りの印刷制限量を決定する手段と、を備える
ことを特徴とする請求項2または請求項3に記載の印刷システム。
【請求項5】
前記利用状況取得手段は、前記利用状況として、所定の期間内において前記印刷装置が実行した印刷処理における印字率の平均値である平均印字率を取得し、
前記制限量決定手段は、前記平均印字率に基づいて、前記予想記録材使用量を決定する
ことを特徴とする請求項2から請求項4のいずれかに記載の印刷システム。
【請求項6】
前記制限量決定手段は、前記複数の印刷装置それぞれの前記記録材の残量の比率に基づいて前記複数の印刷装置それぞれの印刷制限量を決定する
ことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれかに記載の印刷システム。
【請求項7】
前記制限量決定手段は、所定の期間を経過するごとに、前記印刷制限量を設定する
ことを特徴とする請求項1から請求項6のいずれかに記載の印刷システム。
【請求項8】
前記印刷実行手段は、前記印刷装置に備えられており、
前記設定手段,前記利用状況取得手段,および前記制限量決定手段は、前記情報処理装置に備えられている
ことを特徴とする請求項1から請求項7のいずれかに記載の印刷システム。
【請求項9】
請求項1から請求項8のいずれかに記載の印刷システムを構成する情報処理装置。
【請求項10】
コンピュータを、請求項9に記載の情報処理装置が備える各手段として機能させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2010−176296(P2010−176296A)
【公開日】平成22年8月12日(2010.8.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−16830(P2009−16830)
【出願日】平成21年1月28日(2009.1.28)
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)
【Fターム(参考)】