説明

反射防止ハードマスク組成物

【課題】集積回路の製造のための、新規な組成物及び方法をもたらすことが望まれる。
【解決手段】
本発明は、オーバーコートされたフォトレジストに対して反射防止層として機能することができる新規な有機物含有組成物を含む。また、本発明の組成物は、下塗りされた層との十分なプラズマエッチング選択性を示すことによって、ハードマスク層として効果的に機能することができる。本発明の好ましい組成物は、高いSi含有量を有し、且つ別々の樹脂の混合物を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、オーバーコートされたフォトレジストに対して反射防止層として機能することができる新規な有機物含有組成物を含む。本発明の組成物はまた、下塗りされた層との十分なプラズマエッチング選択性を示すことによってハードマスク層として効果的に機能することができる。本発明の好ましい組成物は、高Si含有量を有し且つ別々の樹脂の混合物を含む。
【背景技術】
【0002】
半導体デバイスの製造では、一般に電気絶縁領域によって隔離された有機又は無機誘電材料であり得る種々の導電性デバイス領域及び層が、デバイス基体上に形成される。無機誘電体領域は、例えば二酸化ケイ素から形成することができ、種々の技術、例えば酸化物成長、スパッタリング又はその他化学的堆積手段によって製造することができる。デバイスの製造では、誘電体層に、デバイスの種々の領域の間の接触及び電気通信を可能にするために開口部を設けることが必要である。
【0003】
フォトリソグラフィーは、かかる開口部を誘電体層に形成するために使用される。フォトレジストが誘電体層上にパターン化され、露光により露出された誘電体領域はドライエッチング、典型的にはプラズマエッチング又はイオン照射によって除去される。
【0004】
しかし、レジストマスクは、下層の誘電体材料のプラズマエッチング中にも削り取られ、誘電体層にパターン形成された画像の解像度を低下させ得る。このような不完全な画像転写は、半導体デバイスの性能をただ悪くしうるのみである。
【0005】
ハードマスクとして知られているある種の材料が、誘電体層とレジスト層の間に挿入され、レジスト層からその下層の誘電体層への画像転写の不完全さを低減させている。例えば、米国特許第6,890,448号明細書参照。ハードマスク材料は、誘電体層上に堆積される。次いで、フォトレジストがハードマスクの上にコーティングされ、画像形成される。レジストの現像の際に露出された無機ハードマスク領域は、有機レジスト層が耐えられるプラズマエッチングによって除去される。ハードマスク層と、オーバーコートされパターン形成された有機系レジストとの間では、比較的高いエッチング選択性を達成することができる。かかるエッチング選択性は、一般に、誘電体層と有機系レジストとの間では生じ得ない。かかるエッチング時に、ハードマスクのプロファイルはレジストマスクと一致する。ハードマスクエッチングの際に露出された誘電体領域は、誘電体に選択的であり且つハードマスクが耐えられるエッチングによって除去することができる。高いエッチング選択性が、誘電体層物質とハードマスクの間で実現できることから、上記のような画像転写の不完全さを回避することができる。
【特許文献1】米国特許第6,890,448号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
かかるアプローチは多くの集積回路の製造に有効であり得るが、産業界ではさらにより小さいフィーチャー(feature)をより高い解像度で製造し続けることが要求される。実際に、回路の製造においては、解像度及びさらにより小さいフィーチャーを形成する能力を制限しうる別の問題がある。例えば、フォトレジストを露光するのに使用される活性化放射線の反射は、レジストにパターン化された画像の解像度を制限しうる。特に、下層表面/フォトレジストの界面からの放射線の反射は、フォトレジストにおいて放射強度の空間的変化を生じ、現像の際に不均一なフォトレジストの線幅をもたらし得る。露光放射線はまた、下層表面/フォトレジストの界面から、露光を意図していないフォトレジストコーティング領域に散乱する場合があり、これもまた線幅の変化をもたらす。
【0007】
従って、集積回路の製造のために新規な組成物及び方法をもたらすことが望まれる。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の好ましいコーティング組成物は、オーバーコートされたフォトレジストのための反射防止コーティング組成物として使用するのに好適である。また、本発明の好ましい組成物は、下塗り層(例えば、無機酸化物又は有機層)及びオーバーコートされたフォトレジストに対してそれぞれ十分なプラズマエッチング選択性に示すことによってハードマスク層として有効に機能することができる。
【0009】
本明細書におけるハードマスクとしての本発明の組成物への言及に制限されることなく、本発明の組成物は、挿入される無機又は有機コーティングの種類にかかわらず、種々の有機及び無機コーティング(誘電体層を包含するが、これに限定されない)並びに半導体ウェハなどの基体表面に適用し得ることが理解されるべきである。
【0010】
本発明の特に好ましい組成物は、別々の樹脂の混合物を含み、この場合の混合物は、ケイ素成分を有する少なくとも1種の樹脂と、前記Si−樹脂とは別の少なくとも1種の樹脂であってオーバーコートされたフォトレジスト層を露光するのに用いられる放射線を効果的に吸収することができる発色団を有する樹脂とを含有する。樹脂がSi−樹脂とは別であると言う場合、その違いは、Si−樹脂に関する樹脂の化学組成を包含し、及びその違いは、分子量のみに限定されない。例えば、別の樹脂は、いかなるSi成分をも有していなくてもよい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
ある具体的な好ましい態様においては、本発明の組成物は、露光放射線吸収性発色団を含有する有機樹脂と混合された、高Si含有量を有する樹脂を含有する。発色団は、典型的には芳香族基、例えば場合により置換されていてもよいフェニル基、場合により置換されていてもよいナフチル基又は場合により置換されていてもよいアントラセニル基である。
【0012】
別の具体的態様においては、本発明の組成物は、露光放射線吸収性発色団、例えば場合により置換されていてもよいフェニル、場合により置換されていてもよいナフチル又は場合により置換されていてもよいアントラセニルを含有していてもよいし又は含有していなくてもよい有機樹脂と混合された、Si成分並びに発色団単位を有する樹脂を含有していてもよい。
【0013】
本発明の好ましい組成物は、高いケイ素含有量、例えば全組成物固形分(溶媒担体を除く全ての成分)の全重量に基づいて少なくとも約20重量%のケイ素、さらに好ましくは全組成物固形分の全重量に基づいて約25、30又は35重量%のケイ素を有する。特に良好な結果(エッチ選択性を含む)は、組成物が全組成物固形分の全重量に基づいて約25〜45重量%のケイ素、さらに好ましくは全組成物固形分の全重量に基づいて約28〜40重量%もしくは45重量%のケイ素、さらにいっそう好ましくは全組成物固形分の全重量に基づいて約30〜38重量%のケイ素を有する場合に達成できることが見出された。
【0014】
本発明者らは、Si成分及び発色団を有する1種類の単一樹脂(すなわち、異なる樹脂の混合物ではない)だけを含有する組成物が、最適なリソグラフ結果を提供しない場合もあり得ることを見出した。特に、本発明者らは、Si成分及び発色団を有する単一樹脂を用いる組成物が、現像されたレジストレリーフ画像のフーチング(footing)が特に顕著でありオーバーコートされ現像されたフォトレジストレリーフ画像の一直線でないプロファイルをもたらし得ることを見出した。
【0015】
また、本発明者らは、意外にも、良好なレジストプロファイル制御及びオーバーコートされたレジストレリーフ画像の好ましくないフーチングが無いか又は本質的に無いことは、本明細書に記載される少なくとも2つの別々の樹脂の高Si含有量混合物を含有する本発明の下塗り組成物を用いて実現することができることを見出した。
【0016】
本発明の組成物に使用するのに好ましい樹脂は、樹脂繰返し単位として式SiOのケイ酸を含有するSi樹脂である。とりわけ、かかる樹脂繰返し単位は、樹脂及び該樹脂含有組成物に高いケイ素含有量を付与することができる。
【0017】
かかるSiO繰返し単位は、例えば式Si(Y)の化合物(式中、それぞれのYは同一であるか又は異なり、それぞれ加水分解反応又は縮合反応について反応性の基(例えば、脱離基)、例えばアルコキシ(例えばC1−3アルコキシ)、あるいは例えばクロロ、ブロモ又はヨードをはじめとするハロゲン)を重合させることによって得ることができる。
【0018】
一般に、本発明の組成物に使用するのに好ましいSi−樹脂としては、シロキサン類及びシルセスキオキサン類が挙げられ、これらは有機成分を有していてもよい。
【0019】
前記のように、本発明の組成物はまた、上層のレジスト層にパターン形成するために使用される露光放射線を効率的に吸収することができる1以上の発色団を含有する成分も含有する。最適な発色団は、オーバーコートされたフォトレジストに用いられる露光波長と共に変化し得る。例えば、248nmで画像形成されるレジストについては、組成物は、場合により置換されていてもよいアントラセン又は場合により置換されていてもよいナフチル基を有する、樹脂もしくはその他の成分を好適に含有し得る。193nmで画像形成されるレジストについては、組成物は、場合により置換されていてもよいフェニル基又は場合により置換されていてもよいナフチル基を有する、樹脂又はその他の成分を好適に含有し得る。
【0020】
また、本発明の組成物は、好ましくは、処理中に架橋される(結合形成反応を含む任意の種類の硬化)。本発明の好ましい組成物は、オーバーコートされるフォトレジスト組成物を適用する前に熱的に架橋され得る。
【0021】
ある具体的態様においては、本発明の組成物は、添加される酸供給源、例えば酸又は酸発生剤化合物(例えば、熱酸発生剤又はフォト酸発生剤化合物)を含有していない。
【0022】
別の具体的態様においては、本発明の組成物は、添加される酸供給源、例えば酸又は酸発生剤化合物、例えば熱酸発生剤又はフォト酸発生剤化合物(熱酸発生剤化合物が好ましい)を含有し得る。
【0023】
本発明はまた、基体、特に電子部品実装デバイス、例えば半導体ウェハなどのパターン形成方法及び処理方法も含む。
【0024】
さらに詳しくは、本発明の好ましい方法は、(i)誘電体表面層(有機又は無機)又はその他の下層、例えば反射防止層、平坦化層、充填材を有する基体(例えば、半導体ウェハ)を提供すること、及び(ii)例えばスピンコーティングによって本発明の有機組成物を当該コーティングされた基体の上に適用することを含む。
【0025】
次いで、フォトレジスト層が本発明の有機組成物の全体上又は上に適用され、レジスト層がパターン化された放射線に画像形成され現像されてレリーフ画像をハードマスク層の上に提供する。次いで、本発明の有機組成物(ハードマスク)は、オーバーコートされたレジストレリーフ画像よりもハードマスクとよりよい反応性のプラズマ、例えば反射防止ハードマスク:フォトレジストレリーフ画像が少なくとも約1.1:1、さらに好ましくは少なくとも約1.3:1、さらにより好ましくは少なくとも約1.4:1又は2:1のエッチング選択性であるプラズマでエッチングされ得る。本発明の多数のハードマスク組成物は、フッ素系プラズマで都合よく選択的にエッチングすることができる。あるいは、好ましいハードマスク組成物は、湿式処理で、例えば水性フッ化物ストリッパー組成物を用いて除去され得る。
【0026】
そのエッチング処理は、上層のパターン形成されたレジストのレリーフ画像に対応するハードマスク組成物のレリーフ画像を提供する。無機層又は有機層がハードマスク組成物の下にある場合には、次いでこれらの露出された下層の組成物領域は、ハードマスク層と比較的反応性が小さいプラズマで、例えば下の層:ハードマスク層が少なくとも約3:1、さらに好ましくは少なくとも約5:1、さらにより好ましくは少なくとも約10:1、12:1、15:1又は20:1あるいはそれ以上のエッチング選択性であるプラズマでエッチングし得る。例えば、有機層は、酸素系プラズマで選択的にエッチングすることができ、ハードマスク層はハライドプラズマ、例えばフッ素又は塩素プラズマで選択的にエッチングすることができる。このような下層の組成物領域もまた、湿式ストリッパー組成物を用いて除去することができる。下層のこのようなエッチング又はその他の除去により露出された基体領域は、次いで、所望するように選択的に処理することができ、例えば金属化することができる。
【0027】
本発明は、さらに本発明のハードマスク組成物が単独で、あるいはオーバーコートされたフォトレジスト組成物および/または下層の誘電体層と組み合わせによってコーティングされたマイクロエレクトロニクスウェハをはじめとする基体を含む新規な製品を提供する。
【0028】
種々のフォトレジストが、本発明のハードマスク組成物と組み合わせて(すなわち、オーバーコートして)使用し得る。本発明のハードマスク組成物と共に使用するのに好ましいフォトレジストは、化学増幅レジスト、特に1以上のフォト酸発生剤化合物と、光で発生される酸の存在下で脱保護又は開裂反応を行う単位(例えばフォト酸不安定エステル、アセタール、ケタール又はエーテル単位)を含有する樹脂成分とを含有するポジ型フォトレジストである。ネガ型フォトレジスト、例えば活性化放射線に露光されると架橋する(すなわち、硬化又は固まる)レジストもまた、本発明のハードマスク組成物と共に用いることができる。本発明のハードマスク組成物と共に使用するのに好ましいフォトレジストは、比較的短波長の放射線、例えば300nm未満又は260nm未満、例えば約248nm、の波長をもつ放射線、あるいは約200nm未満、例えば193nm、の波長をもつ放射線を用いて画像形成し得る。
【0029】
本発明のハードマスク組成物はまた、液浸リソグラフィー画像形成系にも有用である。
【0030】
本発明のその他の態様を以下に開示する。
【0031】
図1(図1A及び1Bを含む)は、以下の実施例31で詳述するように、ハードマスク組成物上の現像されたフォトレジストレリーフ画像のSEMを表す。
【0032】
前記のように、オーバーコートされたフォトレジストに対し反射防止層として機能することができる有機ハードマスク組成物が提供される。本発明の好ましい組成物は、高いSi含有量を有し、少なくとも2つの別々の樹脂の混合物を含有する。
【0033】
本発明の好ましいハードマスク組成物は、基体上にスピンコート(すなわちスピンオン組成物)することができる有機組成物であり、並びにケイ素置換基を含有する1以上の樹脂(すなわち、Si−樹脂)と、ポリマー又は非ポリマーであってもよくオーバーコートされたフォトレジスト層を露光するのに用いられる放射線を効果的に吸収できる基(例えば芳香族部分、例えば場合により置換されていてもよいフェニル基、場合により置換されていてもよいナフチル基及び場合により置換されていてもよいアントラセニル基)を含有する発色団成分とを含有する有機組成物である。発色団成分は、Si−樹脂であってもよいし(すなわち、Si−樹脂は、例えばSi−アントラセン、Si−ナフチレン又はSi−フェニルモノマーの重合によって提供し得るような共有結合発色団を有していてもよい)、又は発色団成分は組成物樹脂混合物の別の樹脂であってもよいし(すなわち、当該別の樹脂が共有結合発色団を有していてもよい)、あるいは組成物は、非ポリマーであって且つ発色団を含有し得るさらに別の成分を含有していていてもよい。
【0034】
好ましいハードマスク組成物は、比較的高いケイ素含有量を有し、例えばハードマスク組成物はハードマスク組成物の全固形分(溶媒単体を除く全ての成分)の重量に基づいて少なくとも20重量%の量で存在するケイ素を有し、さらに好ましくは、ハードマスク組成物はハードマスク組成物の全固形分の重量に基づいて少なくとも25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37又は38重量%の量で存在するケイ素を有する。好適なハードマスク組成物はまた、さらに多くの量のケイ素を含有していてもよく、例えばこの場合にはハードマスク組成物はハードマスク組成物の全固形分の重量に基づいて少なくとも40又は45重量%の量で存在するケイ素を有する。
【0035】
樹脂混合物のSi−樹脂:
本発明の組成物は、ケイ素原子を含有する少なくとも1つの樹脂を含有する。
【0036】
本発明の好ましいSi−樹脂は、前述のように比較的高いSi含有量を有する。特に、SiO繰返し単位を含有する樹脂が好ましい。かかるSiO繰返し単位は、式Si(Y)の化合物(式中、それぞれのYは同一であるか又は異なり、それぞれ加水分解反応又は縮合反応に対して反応性の基(例えば脱離基)、例えばアルコキシ(例えばC1−3アルコキシ)あるいは、例えばクロロ、ブロモ又はヨードをはじめとするハロゲン)を重合させることによって得ることができる。テトラエチルオルトシリケート(TEOS)が好ましい反応物質である。ハロゲン置換ケイ素薬剤もまた有用である。
【0037】
本発明の組成物に使用するに好ましいさらなるSi樹脂は、組み合わせにおいてSiO1.5<x<2のSiO式を有する繰返し単位を含み(例えば、樹脂の全繰返し単位の少なくとも一部、例えば少なくとも10、20、30、40、50、60、70、80又は90%は、かかるSiO式を有する)および/または全樹脂がSiO1.5<x<2のSiO式を有する。
【0038】
本発明の組成物に使用するのに好適なSi−樹脂は、次式(I)及び(II)で示されるような繰返し単位を含み得る。
【0039】
【化1】

【0040】
(これらの式において、R、R及びRは、水素であるか前述のような非水素置換基であり、m、n、x、y及びzはそれぞれ0よりも大きい)
【0041】
前記の式Iにおいて、m及びnの値は、かなり幅広く好適に変化させ得る。例えば、好適には、m(すなわち、全重合単位に基づいたポリマー中の繰返し単位[Si(R)O3/2]の個数のパーセント)は、重合繰返し単位の個数全体の2〜90%又は95%、さらに典型的には5〜30%、40%、50%、60%、70%又は80%であり、重合単位の残りは繰返し単位SiO又はその他の単位である。すなわち、言い換えれば、式Iにおいて、好適にはn(すなわち、全重合単位に基づいたポリマー中の繰返し単位[SiO]の個数の%)は、重合繰返し単位の個数全体に基づいて2〜90%又は95%、さらに典型的には10〜15%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%又は85%であり、重合単位の残りは繰返し単位Si(R)O又はその他の単位である。
【0042】
同様に、前記の式IIにおいて、x、y及びzの値は、幅広く好適に変化させ得る。例えば、好適には、xとyの合計(すなわち、全重合単位に基づいたポリマー中の繰返し単位[Si(R)O3/2]と[Si(R)O3/2]の個数の%)は、mについて直上に記載した値と同じであり、及びZの値は、好適にはnについて直上に記載した値と同じである。x及びyのそれぞれの値は、幅広く変化させることができ、例えばx及びyは好適にはそれぞれ全重合単位に基づいて2〜80%であり得、されに典型的にはx及びyは好適には全重合単位に基づいて5〜10%、15%、20%、30%、40%、50%、60%又は70%であり得る。
【0043】
このような高Si含有量の樹脂は、容易に合成することができる。好ましい合成法としては、酸性又は塩基性条件下の縮合反応又は加水分解反応が挙げられる。
【0044】
一般的に、1以上の反応性Si反応物質、例えば式Si(Y)の前記の反応物質を、酸もしくは塩基及び水の存在下で、1以上の別の反応物質と、好ましくは好適な有機溶媒中で所望のポリマーを形成するのに十分な時間反応させる。反応は、重合を促進するのに必要とされる高められた温度、例えば50℃、70℃、80℃又は90℃又はそれ以上で行なうことができる。好ましくは、1以上の有機溶媒、例えばエーテル、ケトン又は芳香族溶媒、例えばアセトン、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート、グリム、トルエン、キシレン類などが使用される。水の量は、典型的にはSi反応物質(例えば、前記の式Si(Y)の反応物質)の脱離基(1個又は複数個)に対してモル当量又は過剰の量で存在する。塩基を用いる場合には、塩基は有機又は無機薬剤であってもよい。良好な結果は、有機塩基、例えばトリエチルアミン、ジシクロヘキシルアミンなどを用いて得られている。塩基は、Si薬剤に対してモル当量又は過剰量で好適に存在する。良好な結果はまた、酸促進反応を使用して、例えば無機又は有機酸、例えばHCl、マロン酸および/またはシュウ酸を使用して得られている。
【0045】
一般的に、モル過剰の水及び塩基もしくは酸、並びに高められた反応温度を、重合を促進又は向上するために用いることができる。
【0046】
本発明の好ましいポリマーとしては、シリルハライド又はシリルアルコキシド、例えばトリハロ及びトリアルコキシ化合物、例えば式R−Si(OC1−3アルコキシ)、例えばR−Si(OCHCH又はR−Si(ハライド)、例えばR−Si(Cl)で表される化合物の重合によって形成されるポリマー、並びに混成アルコキシ−ハロシラン、例えばRSi(Cl)(OR)及びRSi(OR)Cl、の重合によって形成されるポリマーが挙げられる。このような化合物のR部分は、好適には、芳香族基(例えば、フェニル又はナフチル)又はさらに好ましくは非芳香族基、例えば場合により置換されていてもよいアルキル基又は脂環式基、例えばノルボルニル、アダマンチルなどであり得る。かかるR基は、フォト酸不安定性基、例えば酸不安定性エステル、例えばt−ブチルエステルもしくはアセタール基、又はアセタール基で置換されていてもよいし、あるいは水性塩基可溶性基、例えばフッ素化アルコール、スルホンアミド、チオールなどで置換されていてもよい。このような基は、電子求引性基、例えばフッ素、シアノなどでさらに置換されていてもよい。
【0047】
かかるトリハロ又はトリアルコキシ又は混成トリ(ハロ/アルコキシ)反応物質との好ましい共反応物質(co−reactant)は、4官能(4脱離基)反応物質、例えば反応して、形成されたポリマーにおいてSiO単位を提供することができるテトラアルコキシシランであり、これに対してこのようなトリハロ又はトリアルコキシ又は混成トリ(ハロ/アルコキシ)反応物質は重合単位Si(R)O3/2を提供する。
【0048】
特に好適なSi反応物質としては、テトラエトキシシラン、テトラプロポキシシラン、トリエトキシクロロシラン(SiCl(Et))、及びヘキサクロロジシランが挙げられる。
【0049】
本発明者らはまた、4官能Si有機反応物質、例えばテトラアルコキシシランの加水分解反応及び縮合反応は、大きな立体障害トリアルコキシ有機シラン、例えばヘキサフルオロイソプロパノールノルボルニル(HFIPNB)−トリエトキシシランの速度よりも著しく速い速度で進行することを見出した。このような反応性の違いは、多数の異なる分子成分を含有する大きな分子量分布を有するポリマーの生成をもたらし得る。反応混合物のゲル化もまた、大きな立体障害反応物質、例えば大きなトリアルコキシ有機シランとの反応で生じる得る。
【0050】
本発明者らはさらに、このような幅広い分子量分布及びゲル化は、トリエトキシシラン共反応物質R基が比較的小さいアルキル基、例えば1〜12個の炭素原子をもつアルキル基(α−炭素に分岐を有していない)である場合に回避できること及び加水分解反応又は縮合反応を立体的に阻害又は減速しないことを見出した。このような基Rの例としては、フルオロアルコール類、例えば1,1,1−トリフルオロ−2−トリフルオロメチル−ペンタ−4−エン−2−オール(BTHB)−トリエトキシシラン、1,1,1−トリフルオロ−2−トリフルオロメチル−ペンタ−4−エン−2−オール−エトキシメチルエーテル−トリエトキシシラン、(1,1−ビス−トリフルオロメチル−ブタ−3−エニルオキシ)−酢酸tert−ブチルエステル(BTHBTBAC)−トリエトキシシラン、3−トリフルオロメチル−3−ヒドロキシ−1−プロペンのトリエトキシシラン、及び非フルオロアルコール類、例えば2,2,2−トリフルオロエチル−トリエトキシシラン又は2,2,2−トリフルオロエチルエチルエーテルのトリエトキシシランが挙げられる。本明細書では、次の略号を含むいくつかの置換基について略号を使用する:TFAMNBBは、2−トリフルオロメチル−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−5−エン−2−カルボン酸tert−ブチルエステルを示す;BTHBは、1,1,1−トリフルオロ−2−トリフルオロメチル−ペンタ−4−エン−2−オールを示す;BTHBTBACは、(1,1−ビス−トリフルオロメチル−ブタ−3−エニルオキシ)−酢酸tert−ブチルエステルを示し;及びEOMはエトキシメチルエーテルを示す。
【0051】
本発明者らはさらに、このような小さいR基をもつ反応物質が、本発明の別々のポリマー粒子を製造するのに都合がよいことを見出した。すなわち、トリアルコキシシランを含有する小さいR基は、テトラアルコキシシランと縮合して、適当な置換基(例えば、フォト酸不安定性エステル又はアセタール基)を用いてフォトレジスト組成物として光画像形成することができる密度の高い高度に架橋された可溶性膜形成ポリマー構造(粒子)を形成することができる。これらの粒子の形成は、酸又は塩基のいずれかで、好ましくは強塩基触媒下で高められた温度において触媒され得る。Si−樹脂粒子の代表的な合成については、米国特許出願第2004/0248032号明細書の実施例16及び18参照されたし。
【0052】
Si−樹脂はまた、均一な有機溶媒ベースのスピンオン組成物の形成を促進し得る別の種々の基、例えば可溶化基、例えばエステル、ニトリル及びその他の極性基を含有していてもよい。
【0053】
また、前述のように、Si−樹脂は、発色団、特に、場合により置換されていてもよい芳香族基、例えば場合により置換されていてもよいフェニル基、場合により置換されていてもよいナフチル基および/または場合により置換されていてもよいアントラセニル基を含有していてもよい。
【0054】
発色団成分及び組成物の別の樹脂:
前述のように、本発明の組成物は、オーバーコートされたフォトレジスト層を画像形成するのに用いられる放射線を効果的に吸収することができる1以上の発色団を含有する成分も含有する。
【0055】
Si−樹脂が発色団を含有していてもよいが、一般的に発色団はさらなる組成物成分に存在することが好ましい。具体的な実施形態において、1以上のSi−樹脂と別の1以上の樹脂が、好適には発色団を含有し得る。
【0056】
前述のように、発色団は、典型的には芳香族基であり、一般的には炭素環式アリール基、例えば場合により置換されていてもよいフェニル(特に、193nmで画像形成されるオーバーコートされたフォトレジストのため)、場合により置換されていてもよいナフチル(特に、193nm又は248nmで画像形成されるオーバーコートされたフォトレジストのため)、場合により置換されていてもよいアントラセン(特に、248nmで画像形成されるオーバーコートされたフォトレジストのため)である。
【0057】
一般に、好ましい発色団成分としては、発色団単位を樹脂の主鎖の成分として、又は樹脂の主鎖にペンダントされた基として含有し得る樹脂が挙げられる。
【0058】
かかる発色団樹脂は、好適には、種々の主鎖構造を有し得る。例えば、好適な発色団樹脂としては、ポリエステル樹脂、ポリアクリレート樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリ(ビニルアルコール)樹脂、スチレン樹脂などが挙げられる。特に好ましい発色団樹脂としては、ポリエステル樹脂、ポリ(アクリレート)樹脂及びスチレン樹脂が挙げられる。
【0059】
かかるポリエステル樹脂、ポリアクリレート樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリ(ビニルアルコール)樹脂及びスチレン樹脂はまた、たとえ前記樹脂が発色団を含有していない場合であっても、本発明の有機組成物の好適な別の樹脂(すなわち、Si−樹脂成分と別の樹脂)であり得る。種々様々な樹脂が、Si−要素を含有していない種々様々な樹脂をはじめとする別の樹脂成分としての役目を果たすことができる。好ましい別の樹脂としては、オーバーコートされたフォトレジスト層の樹脂系と混和性(例えば、同じ化学種又は構造)である樹脂が挙げられる。例えば、オーバーコートされるフォトレジストがアクリレート樹脂を含有する場合には、アクリルレート含有ポリマーを下層の本発明の組成物の当該別の樹脂の少なくとも一つとして用いることが好ましいことであり得る。
【0060】
好ましいポリエステル発色団樹脂は、カルボキシ含有化合物(例えば、カルボン酸、エステル、酸無水物など)と、ヒドロキシ含有化合物、好ましくは多数のヒドロキシ基を有する化合物、例えばグリコール、例えばエチレングリコール又はプロピレングリコール、もしくはグリセロール、又はその他のジオール類、トリオール類、テトラオール類などとの重合によって提供され得る。好ましくは、エステル官能基は、ペンダント又は側鎖単位としてよりもむしろポリマー主鎖の構成要素又はポリマー主鎖中にある構成要素として存在する。エステル部分はまた、ペンダント基として存在してもよいが、ポリマーはポリマー主鎖に沿ってエステル官能基を含有することが好ましい。また、好ましいのは、エステル繰返し単位が芳香族置換基、例えば場合により置換されていてもよい炭素環式アリール基、例えば場合により置換されていてもよいフェニル、ナフチル又はアントラセニル置換基を、側鎖として又はさらに好ましくはポリマー主鎖に沿って含有する場合である。
【0061】
このようなポリエステル樹脂において、少なくともある種のエステル基はフォト酸不安定性ではない、すなわちエステル繰返し単位が露光前ベーク、活性化放射線に対する露光、露光後の加熱、および/または現像の典型的なリソグラフィー処理中に、分解又は切断を受けないことが理解される。好ましくは、エステル繰返し単位はポリマー主鎖に存在し、すなわちエステル基〔−(C=O)O−)〕はポリマー長さを形成する分岐鎖又は実質的に線状の鎖に存在する。また、かかるエステル基は、例えばアルキルフタレートとポリオールとの反応によって提供され得るように、芳香族置換基、例えばフェニル基、ナフチル基又はアントラセン基を含有することが好ましい。
【0062】
このようなポリエステル樹脂は、その他の繰返し単位を、ペンダント又は側鎖単位として、あるいはポリマー主鎖に沿って別の繰返し単位として含有していてもよい。例えば、前記樹脂は、コポリマー(例えば、樹脂主鎖に沿って2種類の異なる繰返し単位)、ターポリマー(例えば、樹脂主鎖に沿って3種類の異なる繰返し単位)、テトラポリマー(例えば、ポリマー主鎖に沿って4種類の異なる繰返し単位)又はペンタポリマー(例えば、ポリマー主鎖に沿って5種類の異なる繰返し単位)であってもよい。例えば、エーテル及びエステル繰返し単位を含有するか、あるいはアルキレン繰返し単位をエステル及びエーテル単位と共に含有するポリマーが好適である。1以上の酸素原子を含有するさらなる繰返し単位が、多数の用途に好ましい。
【0063】
本発明のコーティング組成物に利用し得る代表的な好ましい樹脂としては、1以上のカルボキシル基を含有する化合物(例えばエステル、酸無水物、炭素環式酸)を、1以上のヒドロキシ基、好ましくは少なくとも2個のヒドロキシ基を含有する化合物と共に反応させることによって形成される樹脂が挙げられる。カルボキシル含有化合物はまた、好ましくは2以上のカルボキシル(−C=OO−)基を含有し得る。好適には、カルボキシル及びヒドロキシ化合物は、コポリマー又はその他の高次重合体が所望される場合に、酸の存在下で、任意に別の化合物と反応させられ、ポリエステル樹脂を提供する。
【0064】
このようなポリエステル樹脂は、好適には、反応容器にポリオール、カルボキシレート化合物、及び形成される樹脂に組み込むべきその他の化合物、酸、例えばスルホン酸、例えばメタンスルホン酸又はパラトルエンスルホン酸などを装填することによって調製される。反応混合物は、好適には、高められた温度、例えば少なくとも約80℃、さらに典型的には少なくとも約100℃、110℃、120℃、130℃、140℃、又は150℃で、ポリマーの形成に十分な時間、例えば少なくとも約2、3、4、5、6、8、12、16、20、24時間攪拌される。有用な樹脂の合成のための代表的な好ましい条件は、以下の実施例において詳述する。
【0065】
前述のように、アクリレート系ポリマーもまた、本発明の組成物に使用される発色団樹脂である。このような樹脂は、公知の方法、例えば1以上のアクリルレートモノマー、例えばヒドロキシエチルメチルアクリレート、ヒドロキシエチルアクリレート、メチルメタクリレート、ブチルメタクリレートメチルアントラセンメタクリレート又はその他のアントラセンアクリレートなどの重合(例えば、ラジカル開始剤の存在下で)によって調製することができる。代表的な好適なポリマーについては、Shipley Companyに与えられた米国特許第5,886,102号明細書を参照されたし。また、好適なアクリル酸樹脂及びその合成については、以下の実施例を参照されたし。
【0066】
好適には、前記樹脂を形成するために反応させる1以上の化合物は、オーバーコートされたフォトレジストコーティング層を露光するのに用いられる放射線を吸収するために発色団として機能することができる部分を含む。例えば、フタレート化合物(例えば、フタル酸又はジアルキルフタレート(すなわち、それぞれのエステルが1〜6個の炭素原子を有するようなジエステル、好ましくはジメチル又はエチルフタレート))は、芳香族又は非芳香族ポリオール及び任意に別の反応性化合物と重合して、200nm未満の波長、例えば193nmの波長で画像形成されるフォトレジストと共に用いられる反射防止組成物に特に有用なポリエステルを提供し得る。300nm未満の波長又は200nm未満の波長、例えば248nm又は193nmの波長で画像形成されるオーバーコートされるフォトレジストと共に組成物において使用される樹脂も同様に、ナフチル化合物、例えば1個又は2個以上のカルボキシル置換基を含有するナフチル化合物、例えばジアルキル(特にジ−C1−6アルキル)ナフタレンジカルボキシレートを重合させ得る。反応性アントラセン化合物、例えば1以上のカルボキシ基又はエステル基、例えば1以上のメチルエステル基又はエチルエステル基を有するアントラセン化合物もまた好ましい。
【0067】
発色団単位を含有する化合物はまた、1個又は好ましくは2個以上のヒドロキシ基を含有していてもよく、及びカルボキシル基含有化合物と反応させてもよい。例えば、1個、2個以上のヒドロキシ基を有するフェニル化合物又はアントラセン化合物は、カルボキシル含有化合物と反応させてもよい。
【0068】
また、発色団樹脂に加えて、又は発色団樹脂の代わりに、本発明の組成物は、1以上の発色団基、例えば場合により置換されていてもよいフェニル基、場合により置換されていてもよいアントラセン基、場合により置換されていてもよいナフチル基、又はその他の芳香族基を含有する非重合化合物を含有していてもよい。
【0069】
好適には、本発明の組成物の樹脂(例えば、発色団を有していてもよいSi−樹脂及び別の樹脂)は、約1,000〜約10,000,000ダルトン、さらに典型的には約2,000〜約100,000ダルトン又はそれ以上の重量平均分子量(Mw)、及び約500〜約1,000,000ダルトンの数平均分子量(Mn)を有する。樹脂の分子量(Mw又はMnのいずれも)は、ゲル透過クロマトグラフィーにより好適に決定される。
【0070】
ハードマスク組成物:
前述のように、本発明の好ましいハードマスク組成物は、例えば熱および/または放射線処理によって架橋させることができる。
【0071】
好ましいハードマスク組成物は、別個の架橋剤又は酸供給源を含有させることなく架橋させることができる。従って、本発明の好適なハードマスク組成物は、1以上のSi−樹脂及び1以上の発色団成分及び溶媒担体を含有するだけであってもよく、この場合のSi−樹脂(1種又は複数)及び発色団成分(1種又は複数)は熱処理すると反応して架橋(硬化)することができる。
【0072】
所望ならば、本発明の組成物に、架橋を向上させるか又は促進させるため、1以上の別個の架橋剤成分及び1以上の酸供給源を含有させてもよい。
【0073】
より具体的には、本発明の適当な組成物は、個々の成分として:1以上のSi樹脂、1以上の発色団成分、および/または1以上の架橋剤、および/または酸又は酸発生剤化合物、例えば熱酸発生剤化合物を含有していてもよい。
【0074】
酸又は酸発生剤を利用する場合には、種々の酸又は酸発生剤を本発明の組成物に用いることができる。熱酸発生剤、例えばアレーンスルホン酸アンモニウム塩が好ましいものであり得る場合が多い。典型的には、1以上の熱酸発生剤が用いられる場合には、1以上の熱酸発生剤は、ハードマスク組成物中に、組成物の全乾燥成分(溶媒担体を除く全ての成分)の約0.1〜10重量%、さらに好ましくは全乾燥成分の約2重量%の濃度で存在する。
【0075】
架橋剤を利用する場合には、Shipleyの欧州特許出願第542008号明細書類に開示されている架橋剤をはじめとする種々な架橋剤を用いることができる。例えば、好適な架橋剤としては、アミン系架橋剤、例えばメラミン物質、例えばCytec Industriesによって製造され、商品名Cymel 300、301、303、350、370、380、1116及び1130として販売されているようなメラミン樹脂が挙げられる。Cytec Industriesから入手可能なグリコールウリル類をはじめとするグリコールウリル類が特に好ましい。ベンゾグアナミン類及び尿素系物質、例えばCytec IndustriesからCymel1123及び1125の名称で入手可能なベンゾグアナミン樹脂、及びCytec IndustriesからPowderlink1174及び1196の名称で入手可能な尿素樹脂などの樹脂も好適である。商業的に入手可能であるものに加えて、このようなアミン系樹脂は、例えばアクリルアミドもしくはメタクリルアミドコポリマーとホルムアルデヒドとをアルコール含有溶液中で反応させることによって調製することができ、あるいはN−アルコキシメチルアクリルアミドもしくはメタクリルアミドと他の好適なモノマーとの共重合によって調製することができる。
【0076】
本発明のハードマスク組成物はまた、他の任意の成分、例えばオーバーコートされたフォトレジスト層を露光するのに使用される放射線を吸収する追加の色素化合物を含有していてもよい。その他の任意の添加剤としては、表面レベリング剤、例えば、GE Silicones OSi Specialtiesから商品名Silwet7604で入手可能なレベリング剤、又は3M社から入手できる界面活性剤FC171もしくはFC431が挙げられる。
【0077】
本発明のハードマスク組成物はまた、場合により少量(例えば全固形分に基づいて1又は2重量%以下)の錯化性酸、例えば組成物の寿命を向上させることができる二官能性有機酸を含有していてもよい。マロン酸は、本発明の組成物に用いるのに好ましい安定化酸である。
【0078】
1以上のSi−樹脂及び1以上の発色団成分は、本発明の組成物中に種々の量で存在することができる。好適には、1以上のSi−樹脂は、1以上の発色団成分に対して十分に存在する。例えば、1以上の発色団成分は、組成物中に発色団成分:Si−樹脂の重量比が約5:20〜約60:40、さらに典型的には約1:10〜約50:50で存在することが好適であり得る。
【0079】
本発明の液状ハードマスク組成物を調製するために、組成物の成分は、好適な溶媒、例えば、1以上のオキシイソ酪酸エステル、特に前記としてはメチル−2−ヒドロキシイソ酪酸エステル、乳酸エチル又は1以上のグリコールエーテル類、例えば2−メトキシエチルエーテル(ジグリム)、エチレングリコールモノメチルエーテル、及びプロピレングリコールモノメチルエーテル;エーテル部分とヒドロキシ部分の両方を有する溶媒、例えばメトキシブタノール、エトキシブタノール、メトキシプロパノール、及びエトキシプロパノール;エステル類、例えばメチルセロソロブアセテート、エチルセロソロブアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、並びにその他の溶媒、例えば二塩基性エステル類、プロピレンカルボネート及びガンマ−ブチロラクトンに溶解される。溶媒中の乾燥成分の濃度は、例えば適用方法をはじめとする幾つかの要因に依存する。一般に、ハードマスク組成物の固形分含有量は、ハードマスク組成物の全重量の約0.5重量%〜20重量%で変化し、好ましくは、固形分含有量はハードマスク組成物の約2重量%〜10重量%で変化する。
【0080】
例示的なフォトレジスト系
ポジ型及びネガ型フォト酸発生組成物をはじめとする種々のフォトレジスト組成物を本発明のハードマスク組成物と共に用いることができる。本発明のハードマスク組成物と共に使用されるフォトレジストは、典型的には樹脂結合剤及び光活性成分、典型的にはフォト酸発生剤化合物、を含有する。好ましくは、フォトレジスト樹脂結合剤は、画像形成されたレジスト組成物にアルカリ水性現像性を付与する官能基を有する。
【0081】
本発明のハードマスク組成物と共に使用するのに特に好ましいフォトレジストは、化学増幅レジスト、特にポジ型化学増幅レジスト組成物であり、この場合のレジスト層中の光活性化された酸は、1以上の組成物成分の脱保護型の反応を誘起し、それによってレジストコーティング層の露光領域と非露光領域の間の溶解性の差を提供する。多数の化学増幅レジスト組成物が、米国特許第4,968,581号;第4,883,740号;第4,810,613号;第4,491,628号及び第5,492,793号明細書に記載されている。
【0082】
本発明のハードマスク組成物は、他のポジ型レジスト、例えばヒドロキシル又はカルボキシレートをはじめとする極性官能基を含有する樹脂結合剤を含有するレジストであって当該樹脂結合剤が、レジストをアルカリ水溶液で現像可能にするのに十分な量でレジスト組成物中に使用されているレジストと共に使用することもできる。一般に好ましいレジスト樹脂結合剤は、当該技術でノボラック樹脂として知られているフェノールアルデヒド縮合物をはじめとするフェノール樹脂、アルケニルフェノールのホモポリマー及びコポリマー並びにN−ヒドロキシフェニル−マレイミドのホモポリマー及びコポリマーである。
【0083】
本発明の下層のハードマスク組成物と共に使用するのに好ましいポジ型フォトレジストは、画像形成するのに有効な量のフォト酸発生剤化合物と、下記の群から選択される1以上の樹脂とを含有する。
1)248nmで画像形成するのに特に好適な化学増幅ポジ型レジストを提供することができる酸不安定性基を含有するフェノール樹脂。この種の特に好ましい樹脂には、次のものが包含される。
i)ビニルフェノール及びアルキルアクリレートの重合単位を含有するポリマー。この場合の重合されたアルキルアクリレート単位は、フォト酸の存在下で脱保護反応を行う。フォト酸で誘発される脱保護反応を行うことができる例示的なアルキルアクリレートとしては、例えばt−ブチルアクリレート、t−ブチルメタクリレート、メチルアダマンチルアクリレート、メチルアダマンチルメタクリレート、並びにフォト酸で誘発される反応を行うことができるその他の非環状アルキル及び脂環式アクリレート、例えば米国特許第6,042,997号及び第5,492,793号明細書に記載のポリマーが挙げられる。
ii)ビニルフェノールと、ヒドロキシ又はカルボキシ環置換基を含有していない任意に置換されていてもよいビニルフェニル(例えばスチレン)と、アルキルアクリレート(例えば前記のポリマーi)に関して記載された脱保護性基)の重合単位を含有するポリマー。例えば米国特許第6,042,997号明細書に記載されているポリマー。
iii)フォト酸と反応するアセタール又はケタール部分を含有する繰返し単位、及び任意に芳香族繰返し単位(例えばフェニル基又はフェノール基)を含有するポリマー。このようなポリマーは米国特許第5,929,176号及び第6,090,526号明細書に記載されている。
2)200nm未満の波長(例えば193nm)で画像形成するのに特に好適な化学増幅ポジ型レジストを提供することができる、フェニルもしくは他の芳香族基を実質的に又は完全に含有していない樹脂。この種の特に好ましい樹脂としては、次のものが包含される。
i)非芳香族環状オレフィン(環内二重結合)(例えば場合により置換されていてもよいノルボルネン)の重合単位を含有するポリマー。例えば米国特許第5,843,624号及び第6,048,664号明細書に記載されているポリマー。
ii)アルキルアクリレート単位、例えばt-ブチルアクリレート、t−ブチルメタクリレート、メチルアダマンチルアクリレート、メチルアダマンチルメタクリレート、並びにその他の非環状アルキル及び脂環式アクリレートを含有するポリマー;このようなポリマーは、米国特許第6,057,083号明細書;欧州特許出願公開第EP01008913A1号及び第EP00930542A1号明細書;並びに継続中の米国特許出願第09/143,462号明細書に記載されている。
iii)酸無水物単位、特に重合された無水マレイン酸および/または無水イタコン酸単位を含有するポリマー。例えば、欧州特許出願公開第01008913A1号明細書及び米国特許第6,048,662号明細書に記載されているポリマー。
3)ヘテロ原子、特に酸素および/または硫黄原子を含有する繰返し単位(しかし、酸無水物以外の繰返し単位、すなわちケト環原子を含有していない単位)であって、好ましくは実質的に又は完全にいかなる芳香族単位をも含有していない繰返し単位を含有する樹脂。好ましくは、へテロ脂環式単位は樹脂主鎖に縮合され、及び更に好ましいものは、前記樹脂が例えばノルボルネン基の重合によって提供されるような縮合炭素脂環式単位および/または無水マレイン酸もしくは無水イタコン酸の重合によって提供されるような無水物単位を含有する場合である。このような樹脂は国際出願第PCT/US01/14914号明細書に記載されている。
4)フッ素置換基を含有する樹脂(フルオロポリマー)。例えばテトラフルオロエチレン、フッ素化芳香族基(例えばフルオロ−スチレン化合物など)の重合によって提供し得るような樹脂。このような樹脂の例は、例えば国際出願第PCT/US99/21912号明細書に記載されている。
【0084】
本発明のハードマスク組成物上にオーバーコートされるポジ型又はネガ型フォトレジストに用いるのに好適なフォト酸発生剤としては、イミドスルホネート、例えば次式で表される化合物が挙げられる。
【0085】
【化2】

【0086】
式中、Rはカンファー、アダマンタン、アルキル(例えばC1−12アルキル)及びパーフルオロアルキル、例えばパーフルオロ(C1−12アルキル)、特にパーフルオロオクタンスルホネート、パーフルオロノナンスルホネートなどである。特に好ましいPAGは、N−[(パーフルオロオクタンスルホニル)オキシ]−5−ノルボルネン−2,3−ジカルボキシイミドである。
【0087】
スルホネート化合物、特にスルホン酸塩もまた、本発明のハードマスク組成物上にオーバーコートされるレジストに好適なPAGである。193nm及び248nmで画像形成するのに好適な2つの薬剤は、次のPAG1及び2である。
【0088】
【化3】

【0089】
かかるスルホネート化合物は、上記のPAG1の合成を詳述している欧州特許出願第96118111.2号(公開番号第0783136号)明細書に記載のようにして調製することができる。
【0090】
また、前記のカンファースルホンネート基以外のアニオンと錯体形成された前記の2種類のヨードニウム化合物も好適である。特に、好ましいアニオンとしては、式RSO−(式中、Rはアダマンタン、アルキル(例えばC1−12アルキル)及びパーフルオロアルキル、例えばパーフルオロ(C1−12アルキル)、特にパーフルオロオクタンスルホネート、パーフルオロブタンスルホネートなどである)で表されるアニオンが挙げられる。
【0091】
また、別の既知のPAG類も、本発明のハードマスク組成物と共に使用されるフォトレジストに用いることができる。
【0092】
本発明のハードマスク組成物にオーバーコートされるフォトレジストの好ましい任意の添加剤は、添加塩基、特にテトラブチルアンモニウムヒドロキシド(TBAH)、又はテトラブチルアンモニウムラクテートであり、これらは現像されたレジストレリーフ画像の解像度を向上させることができる。193nmで画像形成されるレジストについては、好ましい添加塩基はヒンダードアミン、例えばジアザビシクロウンデセン又はジアザビシクロノネンである。添加塩基は、比較的少量で、例えば全固形分に対して約0.03〜5重量%で使用するのが好適である。
【0093】
本発明のハードマスク組成物と共に使用するのに好ましいネガ型レジスト組成物は、酸、及びフォト酸発生剤に暴露されると硬化、架橋又は硬質化する物質の混合物を含有する。
【0094】
特に好ましいネガ型レジスト組成物は、樹脂結合剤(例えばフェノール樹脂)、架橋剤成分及び本発明の光活性成分を含有する。このような組成物及びその使用は、欧州特許出願第0164248号及び第0232972号明細書並びにThackerayらの米国特許第5,128,232号明細書に記載されている。樹脂結合剤成分として使用するのに好ましいフェノール樹脂としては、ノボラック類及びポリ(ビニルフェノール)類、例えば前記の樹脂が挙げられる。好ましい架橋剤としては、メラミンをはじめとするアミン系物質、グリコールウリル類、ベンゾグアナミン系物質及び尿素系物質が挙げられる。メラミン−ホルムアルデヒド樹脂が一般的に最も好ましい。このような架橋剤は、商業的に入手可能であり、例えばCytec Industriesから商品名Cymel300、301及び303として販売されているメラミン樹脂が挙げられる。グリコールウリル樹脂は、Cytec Industriesから商品名Cymel1170、1171、1172、Powderlink1174で販売されており、及びベンゾグアナミン樹脂は商品名Cymel1123及び1125で販売されている。
【0095】
本発明のハードマスク組成物と共に使用するためのフォトレジストは、その他の物質を含有していてもよい。例えば、その他の任意の添加剤としては、光化学作用性及びコントラスト色素、抗ストリエーション剤、可塑剤、速度増強剤などが挙げられる。このような任意の添加剤は、比較的高濃度(例えばレジストの乾燥成分の全重量の約5〜50%の量)で存在させ得る充填剤及び色素以外は、典型的にはフォトレジスト組成物に低濃度で存在させる。
【0096】
「場合により置換されていてもよい」場合の、種々の置換基及び物質(例えば、樹脂、小分子化合物、酸発生剤など)は、1以上の利用し得る位置で、例えばハロゲン(F、Cl、Br、I);ニトロ;ヒドロキシ;アミノ;アルキル、例えばC1−8アルキル;アルケニル、例えばC2−8アルケニル;アルキルアミノ、例えばC1−8アルキルアミノ;炭素環式アリール、例えばフェニル、ナフチル、アントラセニルなどで好適に置換され得る。
【0097】
リソグラフ処理
使用において、無機又は有機誘電体層、あるいはその他の無機又は有機コーティング、例えば偏光層、反射防止層、充填剤、例えばギャップフィル又はビアフィルで好適にオーバーコートされていてもよい基体を使用してもよいし、又は該基体は本発明のハードマスク組成物を適用する前にオーバーコートされていなくてもよい。基体は、例えば電子部品実装デバイス、例えば半導体ウェハ、マイクロチップモジュールなどであってもよい。例えば、基体は、ケイ素、二酸化ケイ素、アルミニウム又は酸化アルミニウムマイクロエレクトロニクスウェハであってもよい。使用し得るその他の基体としては、ガリウム砒素、窒化ガリウム、インジウム系セラミック、石英又は銅基体が挙げられる。誘電体層は、存在する場合には例えば無機酸化物、例えばSiO、樹脂層、例えばパリレン又はフッ素化アモルファス炭素、あるいは分離するのに用いられる任意の種々の物質及び加工された基体の電気絶縁フィーチャーであってもよい。
【0098】
本発明のハードマスク組成物は、次いで、任意の下層が存在する場合には、任意の下層の上に適用することができる。一つの好ましい適用方法において、ハードマスク組成物は、スピンコーティングによって、液状コーティング配合物を、誘電体層の上のもしくは存在する場合には他の下層の上の基体の上に適用し、次いで溶媒担体を、例えば真空ホットプレートにより約90℃で60秒間除去してもよい。ハードマスク組成物は、一般に、基体に約0.02〜0.5μmの乾燥された層の厚み、さらに典型的には約0.04〜0.20μmの乾燥された層の厚みで好適に適用し得る。
【0099】
好ましくは、適用されたハードマスク組成物は、フォトレジスト組成物を反射防止組成物上に適用する前に硬化される。硬化条件は、反射防止組成物の成分によって、特にSi−樹脂及び発色団成分によって変化する。典型的な硬化条件は、約80℃〜225℃、約0.5〜40分間である。硬化条件は、好ましくは、コーティング組成物のコーティング層をフォトレジスト溶媒並びにアルカリ現像液水溶液に実質的に不溶にする。
【0100】
このような硬化の後に、フォトレジストがハードマスク組成物の表面上に適用される。底部コーティング組成物層の適用と同様に、オーバーコートされたフォトレジストは、任意の標準的な手段によって、例えばスピンコーティング、浸漬コーティング、メニスカスコーティング、又はローラーコーティングによって適用することができる。適用の後に、フォトレジストコーティング層は、典型的には加熱により、好ましくはレジスト層の粘着性がなくなるまで溶媒を除去することによって乾燥される。最適には、ハードマスク組成物層とオーバーコートされたフォトレジスト層の本質的な混合は生じるべきではない。
【0101】
レジスト層は、次いで通常の方法でマスクを通して活性化放射線で画像形成される。露光エネルギーは、レジスト系の光活性成分を効果的に活性化させてレジストコーティング層にパターン形成された画像を生成するのに十分なエネルギーである。典型的には、露光エネルギーは、約3〜300mJ/cmの範囲にわたり、露光ツール及び用いられる具体的なレジスト及びレジスト処理に一部依存する。好ましい露光放射線波長としては、300nm未満、例えば248nm及び200nm未満、例えば193nmが挙げられる。露光したレジスト層は、所望ならば露光後ベークに付してコーティング層の露光領域と非露光領域の間の溶解性の差を付与するか又は差を広げてもよい。例えば、ネガ型酸硬化性フォトレジストは、典型的には酸によって促進される架橋反応を誘起するために露光後加熱を必要とし、多数の化学増幅ポジ型レジストは、酸によって促進される脱保護反応を誘起するために露光後加熱を必要とする。典型的には、露光後ベーク条件としては、約50℃又はそれ以上の温度、さらに具体的には約50℃〜約160℃の範囲の温度が挙げられる。
【0102】
フォトレジスト層はまた、液浸リソグラフィー系、すなわち露光ツール(特に、映写レンズ)と、フォトレジストがコーティングされた基体との間の空間が浸漬液、例えば水、又は1以上の添加剤(例えば高められた屈折率をもつ液体を提供することができる硫酸セシウム)と混合された水で占められている系で露光してもよい。好ましくは、浸漬液(例えば、水)は気泡を回避するための処理がされており、例えば水は脱気してナノバブルを回避することができる。
【0103】
本明細書で言及される「液浸露光」又はその他の同様の用語は、露光が露光ツールとコーティングされたフォトレジスト組成物層との間に挿入されたこのような流体層(例えば水又は添加剤を有する水)を用いて行なわれることを意味する。
【0104】
露光されたレジストコーティング層は、次いで、好ましくは水性現像液、例えばテトラブチルアンモニウムヒドロキシド、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、ケイ酸ナトリウム、メタケイ酸ナトリウム、アンモニア水などで例示されるアルカリを用いて現像される。あるいは、有機現像液が使用できる。一般に、現像は当該技術で認められている手順に従う。現像の後に、現像され露光されたコーティング層領域をさらに硬化させるために、約100℃〜約150℃の温度で数分の間の、酸硬化性フォトレジストの最終ベークが用いられる場合が多い。
【0105】
フォトレジスト層はまた、所望ならばプラズマ(例えば酸素系プラズマ)を用いて乾式現像してもよい。
【0106】
別の処理において、適用されたハードマスク組成物は、前記プラズマ(用いられる場合)と別のプラズマを用いてパターン形成し、上を覆うレジストレリーフの画像を形成してもよい。例えば、上を覆うレジストレリーフ画像に対応する反射防止ハードマスクレリーフ画像を提供するために、ハライド系プラズマ、例えばフッ素又は塩素系プラズマを用いて反射防止ハードマスク層をエッチングすることができる。適用された本発明のハードマスク組成物をエッチングするのに好ましい材料は、CFのガス流、好ましくは実質的に酸素のない(3又は5モル%未満)のガス流中で形成されるプラズマである。
【0107】
その後に、存在する場合には、ハードマスク組成物の下層の誘電体層は、例えば、レジストレリーフ画像及びパターン形成された反射防止ハードマスク層(これは、この層の無機成分(Si)のために酸素系プラズマに対して耐性を示す)によってマスクされていない誘電体層を除去する酸素系プラズマによってエッチングすることができる。
【0108】
基体(例えば半導体ウェハ)の選択的に規定された表面は、次いで、要望どおりに処理することができ、例えば規定された領域は、例えば蒸着された銅、アルミニウム、タングステン、又はその他の導電性金属、又はこれらの合金で金属化されて、回路導線又は電気接続ビアを提供することができる。ビア又は導線を形成するために好ましい金属は、CVD銅、又は電気メッキ銅である。
【0109】
以下の非限定的実施例は、本発明を例証するものである。
【実施例】
【0110】
実施例1〜6:発色団成分の合成
実施例1:発色団樹脂の合成
【0111】
【化4】

【0112】
コンデンサー、温度計、マグネチックスターラー及び外部加熱油浴を備えた500mLの三つ口丸底フラスコに、スチレン(STY)(38.20g、0.367モル)、2−ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)(31.81g、0.244モル)を加えた。プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)(190mL)を加え、得られた溶液を100℃に加熱した。還流した時点で、開始剤2,2−アゾビス−2−メチルブチロニトリル(AMBN)(9.4g、0.049モル)をPGMEAに溶解した10重量%溶液を加えた。この溶液を100℃で90分間保持し、その後にこのフラスコに別の装填量(2.55g、0.012モル)の開始剤溶液(10重量%)を加えた。この溶液を100℃でさらに6.5時間保持し、次いで周囲温度まで冷却した。これにより、約370gのポリマーを約19重量%固形分のPGMEA溶液として得た。製造したポリマーを、以下の表1に記載する。
【0113】
実施例2〜6:別の発色団ポリマーの合成
装填するモノマーの量、反応時間(高分子量を提供するためより長い時間)などを適切に変更した以外は、実施例1に記載の手順と同じ手順で、別の5つのポリマーを製造した(これらの5つのポリマーはそれぞれ実施例2〜6のポリマーである)。実施例2〜6のこれらのポリマーの特性を以下の表1に示す。
【0114】
【表1】

【0115】
実施例7〜10 Siポリマーの合成
一般的な解説:
以下の実施例7〜10において、全てのガラス器具を酸で洗浄した。フェニルトリエトキシシラン(PhSQ)、メチルトリエトキシシラン(MSQ)及びテトラエチルオルトシリケート(TEOS)は、Aldrichから入手した。全てのモノマーは、さらに精製することなく使用した。プロピレングリコールメチルエーテルアセテート(本明細書では「PGMEA」という)はエレクトロニクスグレードである。0.1N HCl及びマロン酸もまた、Aldrichから入手した。マロン酸は、昇華させ(<1mmHgで115℃)、次いで及びIRN−77を用いてイオン交換によりさらに精製した。
【0116】
以下の実施例7〜10では、フェニルトリエトキシシランをPhSQと呼び;メチルトリエトキシシランをMSQと呼び;及びテトラエチルオルトシリケートをTEOSと呼ぶ。ポリマーに続く数値は、ポリマー中の特定の重合されたモノマー単位のモル%を示し、例えば以下の実施例7のPhSQ/MSQ/TEOS 10/30/60は、10モル%の重合されたフェニルトリエトキシシラン;30モル%の重合されたメチルトリエトキシシラン;及び60モル%の重合されたテトラエチルオルトシリケートを有するポリマーを特定する。
【0117】
実施例7:PhSQ/MSQ/TEOS 10/30/60ターポリマーの合成
温度計、凝縮器、窒素注入口及びマグネチックスターラーを備えた1Lの3つ口丸底フラスコに、50.0g(0.28モル)のMSQ、22.5g(0.09モル)のPhSQ及び116.8g(0.56モル)のTEOSを装填した。5分間攪拌した後に、60.1gのDI HO、及び0.55gの0.100N HCl水溶液を当該RBに加えた。触媒濃度は約10ppmであった。濁った混合物が2.5時間で透明になった。次いで、これを85℃に加熱し、一晩(約13時間)保持した。
【0118】
反応混合物を室温まで冷却した。このポリマー溶液を、状態調節したIRN−150IX樹脂を装填したカラムに通すことによって触媒を除去した。200gのPGMEAをポリマー溶液に加えた。EtOHとHOを、減圧下で(ロタリーエバポレーター)、30℃で約1時間除去した。次いで、反応混合物をさらに1時間ポンプ作動し(25℃で、〜4mmHg)さらにいくらかの水とエタノールを除去した。金属をIRN−150IXカラムで除去した。0.2μmのPTFEフィルターを使用して大きな粒子を除去した。得られたポリマー溶液を、20%固形分に調節した。GPC分析により、ポリマーが34,000のMw、3,300のMnを有することが明らかにされた。最終生成物を、1000ppmのマロン酸で安定化させ、−20℃で保存した。
【0119】
実施例8:PhSQ/MSQ/TEOS 10/54/36の合成
温度計、凝縮器、窒素注入口及びマグネチックスターラーを備えた1Lの3つ口丸底フラスコに、100.0g(0.56モル)のMSQ、24.97g(0.10モル)のPhSQ及び77.9g(0.37モル)のTEOSを装填した。5分間攪拌した後に、60.2gのDI HO及び0.73gの0.100N HCl水溶液を当該RBに加えた。触媒濃度は約10ppmであった。濁った混合物が1.5時間で透明になった。次いで、これを85℃に加熱し、一晩(約13時間)保持した。
【0120】
反応混合物を室温まで冷却した。このポリマー溶液を、状態調節したIRN−150IX樹脂を装填したカラムに通すことによって、触媒を除去した。200gのPGMEAをポリマー溶液に加えた。EtOHとHOを、減圧下で(ロタリーエバポレーター)30℃で約1時間除去した。次いで、反応混合物をさらに1時間ポンプ作動して(25℃で、〜4mmHg)さらにいくらかの水とエタノールを除去した。金属をIRN−150IXカラムで除去した。0.2μmのPTFEフィルターを使用して大きな粒子を除去した。得られたポリマー溶液を、20%固形分に調節した。GPC分析により、ポリマーが3,030のMw、1,373のMnを有することが明らかにされた。最終生成物を、1000ppmのマロン酸で安定化させ、−20℃で保存した。
【0121】
実施例9:PhSQ/MSQ/TEOS 10/70/20の合成
温度計、コンデンサー、窒素注入口及びマグネチックスターラーを備えた1Lの3つ口丸底フラスコに、100.0g(0.56モル)のMSQ、19.3g(0.08モル)のPhSQ及び33.4g(0.16モル)のTEOSを装填した。5分間攪拌した後に、45.9gのDI HO及び0.27gの0.100N HCl水溶液を当該RBに加えた。触媒濃度は約10ppmであった。濁った混合物が1.5時間で透明になった。次いで、これを85℃に加熱し、一晩(約13時間)保持した。
【0122】
反応のまとめ上げは上記の実施例7と同様であった。得られたポリマーは、2,693のMwと、1,350のMnを有していた。最終生成物を、1000ppmのマロン酸で安定化させ、−20℃で保存した。
【0123】
実施例10:PhSQ/MSQ 10/90の合成
温度計、凝縮器、窒素注入口及びマグネチックスターラーを備えた1Lの3つ口丸底フラスコに、150.0g(0.84モル)のMSQと22.5g(0.09モル)のPhSQを装填した。5分間攪拌した後に、50.3gのDI HOと0.20gの0.100N HCl水溶液を丸底フラスコに加えた。触媒濃度は約10ppmであった。濁った混合物が1.5時間で透明になった。次いで、これを85℃に加熱し、一晩(約13時間)保持した。
【0124】
反応のまとめ上げは上記の実施例7と同様であった。得られたポリマーは、1,870のMwと、1,120のMnを有していた。最終生成物を、1000ppmのマロン酸で安定化させ、−20℃で保存した。
【0125】
実施例11:接触角及びストリップ試験
実施例7〜10のポリマーそれぞれの4.5%固形分PGMEA溶液を調製した。このポリマー溶液を4インチウェハに1500rpmでスピンコーティングし、次いで250℃で1分間ベークすることによって、薄膜を得た。次いで、薄膜を、接触角試験(HO)及びPGMEA及び0.26N TMAH溶液それぞれを使用してストリップ試験に付した。得られた結果を表1に要約した。全ての薄膜はベーク後に約600〜800Åであった。「−」は、厚みの損失を表し、「+」は厚みの増加を表す。
【0126】
【表2】

【0127】
実施例12:さらなるポリマーの合成
種々の波長、例えば248nm、193nm及び157nmのための1以上の発色団を有する多数のポリマー芳香族化合物の試料を調製した。これらの試料を、以下の表2に示すような種々の分子量を有する種々のメチルシルセスキオキサン類(「MeSQ」)と組み合わせた。
MeSQ=メチルシルセスキオキサン
PhSQ=フェニルシルセスキオキサン
BTESE=ビストリエトキシシリルエタン
TEOS=テトラエチルオルトシリケート
【0128】
【表3】

【0129】
芳香族化合物試料を以下の表3に報告する。モノマーを、使用したモノマーの全重量に基づく、モノマー重量比に沿って芳香族化合物試料を調製するのに使用した。
スチレン=Sty
ヒドロキシエチルメチルメタクリレート=HEMA
メチルメタクリレート=MMA
n−ブチルメタクリレート=nBMA
ポリヒドロキシスチレン=pHS
アセトキシスチレン=Asty
2−ヒドロキシメチルアクリル酸エチルエステル=EHMA
【0130】
【表4】

【0131】
実施例13:さらなるポリマーの合成
ポリ(スチレン−co−ヒドロキシエチルメタクリレート−co−メチルメタクリレート−コ−co−ブチルメチルメタクリレート)を以下の通りに製造した。
全ての薬剤を、最初に反応器に添加の順序をほとんど考慮せずに装填した。反応装置は、機械式スターラー、温度制御ボックス、温度プローブ、加熱マントル、凝縮器、窒素注入口及び減圧口を取り付けた1L3つ口丸底フラスコからなる。反応フラスコを液体窒素中で急冷し、反応溶液に窒素を15分間パージした。反応混合物を67℃に加熱し、還流下で24時間攪拌した。ポリマーをオーバオヘッド攪拌しながら沈殿させ、減圧濾過し、減圧下で55℃で乾燥した。表2に示したようなポリマー試料全てについてGPCを行なった。
【0132】
装填材料:スチレン(40.12g、0.3852モル)、ヒドロキシエチルメタクリレート(63.33g、0.4866モル)、メチルメタクリレート(41.06g、0.4101モル)、n−ブチルメチルメタクリレート(1.98g、0.0139モル)、Vazo 52(22.26g、7モル%)及びTHF(587g)。ポリマー溶液を8000mLの蒸留水に沈殿させて収率98%、Mw/Mn=5115/2819を得た。
【0133】
実施例14〜30:ハードマスク組成物の調製
芳香族発色団樹脂とSi−樹脂との種々の混合物を調製した。これらの樹脂混合物のそれぞれを、以下の表4に詳述する。芳香族樹脂(発色団樹脂)を、芳香族樹脂の種々の装填量でSi−樹脂と組み合わせ、かかる装填量レベルを以下に重量%で報告する。
【0134】
混合物は、清潔なビン中に、示した成分を、装填する順序を考慮せずにプロピレングリコールメチルエーテルアセテートの溶媒中に装填することによって調製して、約95重量%溶液を得た。試料を、完全に溶解するまで、振盪し、ローラー上に置いた。次いで、各試料を0.2μmのPTFE濾過膜に通して清潔なビンに送った。
【0135】
実施例16、17、22、24、25、26及び27のハードマスク組成物の詳細を以下の表4に更に示す。
【0136】
【表5】

【0137】
実施例16のハードマスク組成物の調製
実施例1及び実施例5のポリマーを、2.15重量%の実施例1のポリマー及び2.15重量%の実施例5のポリマー並びに95.7重量%のプロピレングリコールメチルエーテルアセテートと一緒に混合することによって、ケイ素含有反射防止ハードマスク組成物に配合した。
【0138】
実施例17のハードマスク組成物の調製:
実施例1及び実施例5のポリマーを、1.29重量%の実施例1のポリマー及び3.01重量%の実施例5のポリマー並びに95.7重量%のプロピレングリコールメチルエーテルアセテートと一緒に混合することによって、ケイ素含有反射防止ハードマスク組成物に配合した。
【0139】
実施例22のハードマスク組成物の調製:
実施例1及び実施例8のポリマーを、4.59重量%の実施例1のポリマー及び0.81重量%の実施例8のポリマー並びに94.6重量%のプロピレングリコールメチルエーテルアセテートと一緒に混合することによって、ケイ素含有反射防止ハードマスク組成物に配合した。
【0140】
実施例24のハードマスク組成物の調製:
実施例2及び実施例9のポリマーを、4.41重量%の実施例2のポリマー及び0.49重量%の実施例9のポリマー並びに95.1重量%のプロピレングリコールメチルエーテルアセテートと一緒に混合することによって、ケイ素含有反射防止ハードマスク組成物に配合した。
【0141】
実施例25のハードマスク組成物の調製:
実施例2及び実施例10のポリマーを、4.41重量%の実施例2のポリマー及び0.49重量%の実施例10のポリマー並びに95.1重量%のプロピレングリコールメチルエーテルアセテートと一緒に混合することによって、ケイ素含有反射防止ハードマスク組成物に配合した。
【0142】
実施例26のハードマスク組成物の調製:
実施例2及び実施例6のポリマーを、4.165重量%の実施例2のポリマー及び0.735重量%の実施例6のポリマー並びに95.1重量%のプロピレングリコールメチルエーテルアセテートと一緒に混合することによって、ケイ素含有反射防止ハードマスク組成物に配合した。
【0143】
実施例27のハードマスク組成物の調製:
実施例2及び実施例6のポリマーを、5.4重量%の実施例2のポリマー及び0.6重量%の実施例6のポリマー並びに94重量%のプロピレングリコールメチルエーテルアセテートと一緒に混合することによって、ケイ素含有反射防止ハードマスク組成物に配合した。
【0144】
実施例31:リソグラフ処理
実施例14〜30のハードマスク反射防止コーティングを、ACT8ウェハコーティングツールを使用して200mmシリコンウェハ上にスピンコートし、次いで近接ホットプレートを使用して250℃/60秒で硬化させた。回転速度は、反射防止薄膜の厚みが硬化後に効果後に40〜120nmであるように必要に応じて変化させた。次に、193nmフォトレジストを、反射防止薄膜の表面にスピンコートし、110℃/90秒で硬化させて250nm膜厚のフォトレジストを得た。次いで、フォトレジストを、0.75の開口数を有する193nmのArFウェハスキャナー及び0.89/0.60内部/外部部分干渉性をもつ環状照明を使用して、ターゲットマスクを通して露光した。露光されたレジスト薄膜を110℃/90秒の露光後ベークに供し、次いで水中2.38%の水酸化テトラメチルアンモニウム現像液を使用して標準の30秒シングルパドルプロセス(single−puddle process)で現像した。
【0145】
レジストパターンの品質は、走査電子顕微鏡(SEM)で、倍率75,000倍で調べた。SEM画像は、レジスト層とケイ素反射防止層の間に透明な界面を有する良好なパターン忠実性を示した。レジストパターンは、反射干渉現象によって生じる「定在波」アーチファクトがなかった。実施例16及び17の反射防止コーティング上の110nmの1:1の線:間隔レジストパターンのSEM画像を、図1A及び図1Bそれぞれに示す。
【0146】
本発明の前記の記載は、単に本発明を例証するだけであり、変化及び修正を上記の特許請求の範囲に示す本発明の精神又は範囲から逸脱することなく行うことができることが理解される。
【図面の簡単な説明】
【0147】
【図1A】図1Aは、ハードマスク組成物上の現像されたフォトレジストレリーフ画像のSEMを表す。
【図1B】図1Bは、ハードマスク組成物上の現像されたフォトレジストレリーフ画像のSEMを表す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コーティングされた基体であって、
(a)(i)1以上のSi−樹脂と、
(ii)該1以上のSi−樹脂とは別の1以上の樹脂
とを含む有機組成物であって、該組成物の全固形分重量に基づいて少なくとも20重量%のSi含有量を有する有機組成物と、
(b)反射防止組成物層上のフォトレジスト層
とを含む、コーティングされた基体。
【請求項2】
有機組成物が少なくとも30重量%のSi含有量を有する、請求項1記載の基体。
【請求項3】
1以上のSi−樹脂および/または1以上の別の樹脂が、1以上の発色団基を含む、請求項1記載の基体。
【請求項4】
1以上のSi−樹脂および/または1以上の別の樹脂が、場合により置換されていてもよいフェニル基、を含む1以上の樹脂を含む、請求項3記載の基体。
【請求項5】
1以上のSi−樹脂が、式Si(Y)(式中、それぞれのYは同一であるかもしくは異なり、且つそれぞれ反応性基である)で表される1以上の薬剤の、反応によって得ることができるものである、請求項1記載の基体。
【請求項6】
マイクロエレクトロニクス基体の処理、形成方法であって、
(a)有機組成物を基体上に適用すること(ここで、該有機組成物は、(i)1以上のSi−樹脂と(ii)該1以上のSi−樹脂とは別の1以上の樹脂とを含有し、前記有機組成物は該組成物の全固形分重量に基づいて少なくとも20重量%のSi含有量を有する)と、
(b)適用された有機組成物の上にフォトレジスト層を適用すること
とを含む、マイクロエレクトロニクス基体の処理、形成方法。
【請求項7】
誘電体組成物層が該有機組成物の下にある、請求項6記載の方法。
【請求項8】
該有機組成物が、酸又は酸発生剤化合物を含有していない、請求項6記載の方法。
【請求項9】
該有機組成物が、フォトレジスト層を適用する前に架橋される、請求項8記載の方法。
【請求項10】
オーバーコートされるフォトレジスト組成物と共に使用するためのハードマスク組成物であって、ハードマスク組成物が、
(i)1以上のSi−樹脂と、
(ii)該1以上のSi−樹脂とは異なる1以上の樹脂であり、且つ、該1以上の樹脂は、場合により置換されていてもよい発色団基、を含有する1以上の樹脂
とを含み、ハードマスク組成物の全固形分重量に基づいて少なくとも20重量%のSi含有量を有する、ハードマスク組成物。

【図1A】
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【図1B】
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【公開番号】特開2007−86773(P2007−86773A)
【公開日】平成19年4月5日(2007.4.5)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2006−230230(P2006−230230)
【出願日】平成18年8月28日(2006.8.28)
【出願人】(591016862)ローム・アンド・ハース・エレクトロニック・マテリアルズ,エル.エル.シー. (270)
【Fターム(参考)】