説明

可変流量バルブ

流体バルブは、入口ポート(5)と出口ポート(6)とを備えるハウジング(1)を有する。流体流路(14)が、入口ポート(5)と出口ポート(6)との間に延在する。プランジャ(8)とバルブステム(7)とを備えるバルブ部材が、ハウジング(1)内で流体流路(14)に配置される。バルブ部材(7,8)は一連の割り出し位置内を移動可能である。バルブ部材およびハウジングは、複数の開口(4)を有し、開口は、バルブ部材の割り出し位置に応じて、開口の様々な選択が流体流路(14)内でなされるよう配置されている。バルブ部材の少なくとも1つの割り出し位置では、流路に開口がなく、よってバルブは閉じられている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は流体用可変流量バルブに関する。
【背景技術】
【0002】
可変流量を発生させるために使用可能なバルブ装置への長年に渉る要求がある。通常、流れのための有効な断面積を変化させることで、バルブを通過する流量を変化させることができる。従来技術として周知の装置は、バルブステムに装着された磁気要素を利用し、電磁コイルと協同してバルブ要素を精確に位置合わせすることで、バルブを通過する流体流量を制御する。このタイプのバルブの典型例が米国特許第5,509,439号に開示されている。この例では、単一電磁コイルへの電力を変化させることで、磁気要素にバネを押させる。
【0003】
磁気要素の作用力はコイルへの電力の変化に応じて増減し、これによって流路の断面積を変化させる。
【0004】
類似する装置の一例が米国特許第2,910,089号で開示されている。コイルへの電力を変化させて磁気要素の位置を変化させ、二次コイルを用いてバルブを所望位置に保持つまりロックする。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
これら装置で困難な点は、磁気要素の位置を精確に制御して、特に低流体流量の限度での制御において、段階的流量変化特性を達成するのが難しいことである。
【0006】
本発明の目的は、上記不都合を克服する上で有効な、あるいは少なくとも公衆に有用な選択肢を与える可変流量バルブを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
従って、本発明は流体調整バルブであって、入口ポートおよび出口ポートを有するハウジングと;前記入口ポートと前記出口ポートとの間の流体流路と;前記ハウジングで前記流体流路内に配置されるバルブ部材とを備え;前記バルブ部材は一連のインデックス位置の中で移動し、前記バルブ部材および複数の開口を有する前記ハウジングは、前記バルブ部材の前記インデックス位置に応じて前記開口の様々な選択が前記流体流路内でなされるよう配置され、前記バルブ部材の少なくとも1つの前記インデックス位置では前記流路内に前記開口を持たない流体調整バルブにある。
【0008】
本発明の関連技術における当業者は、添付の請求項で画定される発明の範囲から離れずに、本発明における多くの構成変更ならびに様々な実施の形態および応用を想起できるであろう。本明細書中の開示および説明はあくまでも例示であり、限定を意味する意図はない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
本発明は、単なる一例ではあるが、ガス台、バーベキュー台およびオーブン等のガス調理機器、家庭用及び業務用機器(洗濯機、食器洗い機、暖炉、空気暖房および温水、エアコン)並びに輸送車両燃料システム向けデジタル制御流体流れ、調薬や流体混合用の給水、等を含む流体流量の制御に全般的に適用できる。
【0010】
図1に示す第1の実施の形態において、可変流量バルブはリニアステッピングモータを含む。この好ましい実施の形態では、可変流量バルブは、一端が閉口して他端が開口したハウジング1を含み、開口端は出口6を形成する。バルブは如何なる配向でも使用可能であることに留意されたい。しかしながら、ここでの説明では、閉口端をバルブの頂部として、開口端をバルブハウジング1の底部として述べる。出口6はバルブを流通する気体または他の流体の出口箇所であり、あらゆる好適な装着手段つまりコネクタと取り付け可能である。ハウジング1の閉口端側は、ハウジング1の一部の長さに沿って直線的に配置される少なくとも2つ、好ましくは3つの磁界発生器11A,11B,11Cに囲まれている。好ましくは、各磁界発生器がハウジングを囲むコイルを備え、各コイル11は隣接コイルとそれぞれ等間隔をなす。好ましくは各コイル11が、好適には鉄製積層からなり、全体をケージと称するコア12で囲まれる。各コイルは、電源と接続するリード線(図示せず)を有してもよい。各コイル11A、11Bおよび11Cは、スイッチングシーケンスに従いコントローラの制御下で電源によって個々に励磁できる。好ましいシーケンス制御については後で述べる。
【0011】
ハウジング1の他端側では、入口4がハウジング1の外側部分からボアの内面まで貫通する。各入口4は、少なくともハウジング1の一部の長さに沿って軸方向に離間する。好ましい実施の形態では、5つの入口4A〜4Eがあり、それぞれが隣接する入口と等距離で離間する。
【0012】
異なる流量特性を必要とする場合、入口の断面積を変化させることにより、そのような特性を生成できる。
【0013】
ハウジング1の下側部はスリーブ部16で囲まれる。スリーブは、入口4がハウジング1内外を貫通する箇所を除き、ハウジング1の外側表面へ直に取り付けられる。そこでスリーブはハウジング1の外表面からわずかに離間してチャンバ2を形成する。チャンバは、入口4および主入口5とは別に、シールされる。主たるつまり主入口5は、バルブに流入する気体または他の流体の主流入ポイントとして機能する。入口5を、あらゆる好適な装着具つまりコネクタに取り付け、入口5を気体あるいは流体リザーバと接続してもよい。
【0014】
ハウジング1内には、バルブ部材あるいはピストンがある。バルブ部材は、バルブステム7の端部に装着されるプランジャ8を含む。プランジャ8は、ハウジング1の開口端側にある。
【0015】
プランジャ8の縁端部または縁端部表面が、ハウジング1の内側表面と直に接触するか、近接する状態にあり、プランジャ8の外周面とハウジング1との間に実質的なシールを形成できるならば、如何なる好適な材料または材料の組合せでプランジャ8を製造してもよい。またプランジャは、図5で示すゴム製Oリング23等のシール手段を組み込んでもよい。
【0016】
バルブステム7の他端には少なくとも2つの磁気要素9がある。これら磁気要素はいかなる磁気材料から製造されてもよい。
【0017】
本実施の形態では、磁気要素の数はコイル11の数に対応する。これら実施の形態で示す3つの磁気要素9A、9B、9Cはそれぞれ、バルブステム7に付加された磁気要素9間の非磁性インサート10によって互いに離間される。3つ以上の磁気要素9を用いる場合に、これらを等間隔で離間する。
【0018】
磁気要素の間隔は、ハウジング1の外側に沿うコイル11の間隔に対応するため、図3(a)、(b)、(c)、(d)、(e)、(f)、(g)あるいは(h)の何れかの例で示すように、磁気要素セグメントの1つが完全にコイル内にあるとき、隣接するセグメントの一方はコイル間の略中間にある。本実施の形態で配列されるように、磁気要素の全体ではなく一部がコイル内にある場合、コイルの励磁によって磁気要素をコイルの中心に向かって引っ張る大きな引力が発生する。直線的移動が軸方向のコイル間隔と等しい駆動モータに関しては、コイル対磁気要素間隔比は式1で求められる。
【0019】
この互い違いの間隔によって、バルブモータの開閉駆動シーケンスは、リニアステッピングモータのものと類似する。
【0020】
また磁気要素9の長さは、コイル11の長さにほぼ一致する。従って、各々のコイル11およびセグメント9はほぼ同じ長さである。
【0021】
ハウジング1の閉口端とバルブステム7の端部との間に、バネ13を配置する。バネ13、ハウジング1、およびバルブステム7のすべては、中立位置(すなわち、すべてのコイルの電源をオフにする)でプランジャ8が出口6を閉塞してシールするような、相対的な寸法とする。バネ13は、バルブ部材をシールに向かって付勢するための好ましいオプションであるが、重力を含むあらゆる好適な付勢をする動因を用いてもよい。
【0022】
ここで可変流量バルブの動作について、図1〜図3を参照して更に詳述する。矢印14で示すように、気体または他の流体は主入口5を通ってチャンバ2へ流入する。先に述べたように、「中立」位置つまり電源オフ位置では、プランジャ8が出口6を閉塞する。バルブ部材はバネ13によってこの位置まで付勢されている。バルブ部材がバネ13によってこの位置まで付勢されている。図3(a)は、磁気要素9Aがコイル11Bと11Cとの略中間にあるよう配置されるオフ位置を示す。磁気要素9Bはコイル11Cのすぐ外側に配置される。コイル11Cは、この位置で磁気要素9Bに大きな力を及ぼさない。
【0023】
バルブを開けるときに、シーケンスではコイル11Bを初めに作動させる。コイル11Bの作動によって磁気要素9Aがハウジング1上方の閉口端に向かって引っ張られる。それによって図3(b)で示すように、磁気要素9Aの磁力中心18がコイル11Bの磁力中心17と一致する場合、磁気要素9Aはコイル11Bの実質的に内部にある。磁気要素9Aがコイル11B内に引っ張られると、バルブステム7と、それに伴ってプランジャ8とが軸上方に引っ張られ入口4Aを通過する。こうして入口4Aと出口6との間に流路が形成される。これによって気体または他の流体が、チャンバ2および入口4Aを経由して入口5と出口6との間を流れることができる。
【0024】
バルブ部材8を更にハウジング1上方へ移動することにより、流量が増大する。この移動を以下の方法で達成する。コイル11Cを作動させ、同時にコイル11Bへの電源をオフにする。コイル11Cの作動によって、磁気要素9Bを完全にコイル11C内に引っ張り、バルブステム7を更にハウジング1上方へ引っ張る。コイル11Bの作動が停止しているので、コイル11Bを通過して抜け出る磁気要素9Aの移動に対する抵抗を生じない。コイルの作動および作動停止は、瞬間的であるか、いくらか通電の重なりを伴う。
【0025】
これによってバルブ部材を図3の位置3まで移動させる。この位置では、少なくとも入口4Aが完全に開かれて、少なくとも入口4Aを経由して入口5と出口6との間に直通流路を提供する。
【0026】
流量を増大するために、バルブ部材を更にハウジング1上方へ移動させる。これは、磁気コイル11Aへの電源をオンにすると同時にコイル11Cへの電源を停止することで達成される。磁気要素9Aが、コイル11Aと11Bとの中間位置から完全にコイル11A内へ引っ張られる。従ってバルブ部材は更にハウジング1上方へ移動する。
【0027】
ここで、磁気要素9A,9B,9Cおよびコイル11A,11B,11Cは図3(d)で示すように配置される。流量を更に増大するために、バルブ部材を更にハウジング1上方へ移動させる。これは、コイル11Aへの電源をオフし、コイル11Bへの電源をオンにすることで達成される。コイル11Bの作動によって磁気要素9Bを、コイル11Bとコイル11Cとの中間位置から完全にコイル11B内に引っ張る。コイル11Aの作動停止によって磁気要素9Aがコイル11A内の位置から図3(e)で示す位置まで移動する。図2は、ここで入口4Aおよび4B双方が完全に開かれ、流量が増大できることを示す。
【0028】
コイル11Bへの電源をオフにしコイル11Cへの電源をオンにして、バルブ部材を更にハウジング1上方へ移動させ、更に流量を増大する。これによって磁気要素9Cを完全にコイル11C内に引っ張り、磁気要素9Bをコイル11Bから移動させることができ、従ってバルブ部材を更にハウジング1上方へ移動させる。その後、コイル11Cへの電源を停止するのと同時に、コイル11Aへの電源を作動する。磁気要素9Bが完全にコイル11A内に引っ張られ、磁気要素9Cをコイル11Cから移動させる。この位置を図3(g)で示す。次のステップで、バルブを全開位置まで引っ張る。このステップでは、コイル11Aを作動停止にするのと同時に、コイル11Bを作動させる。これによって磁気要素9Cを完全にコイル11B内に引っ張る。この時点で、バネ13がハウジング1の閉口端に対して圧縮されるか、ほぼ完全に圧縮され、入口4A,4B,4C,4Dおよび4Eすべてが開かれて、入口4と出口6との間の流量を最大にする。
【0029】
通常、上記スイッチングシーケンスを逆に行い、徐々にバルブを閉じる。しかし、すべてのコイル11への電源を停止すると、バネ13が自動的にバルブステム7を中立位置すなわち閉位置まで戻す。これは、停電が発生した場合、バルブを通過する流れを断つという利点をもたらす。バルブを非水平に設置する場合、出口6をピストンハウジング3の他のどの部分よりも低い部分に設けると、バルブステム7、ピストン8、磁気要素9、およびスペーサ10等の可動部品の自重によって閉止力を提供できる。加えて、ピストン8裏側の流体圧によっても、バルブステム7は出口方向に付勢され得る。
【0030】
必要に応じて、バルブ閉止を、閉弁シーケンスを起動するリセットボタン(図示せず)によって行うこともできる。当業者にとって自明であるように、構成要素を変えることで異なる流量特性および流体流量を達成できることは、上記説明から明らかである。例えば、コイル11あるいは磁気要素の数、入口4の数、各入口4の大きさを変えることは、全て流体流量特性を変化させる。これら整数のいずれかあるいは全てを変え、所望の流量調整特性および分解能を得ることができる。
【0031】
図4で示す代替の実施の形態では、主入口5がハウジング1の上端に位置する。従って気体または他の流体はハウジング1の上端から流入し、バネ13の周辺を流れる。本実施の形態では、磁気要素9A,9Bおよび9Cの断面形状は、ハウジング1内部の断面形状よりも実質的に小さいため、気体または他の流体が、ハウジング1の長手に沿ってその内面と磁気要素9A,9B,9Cとの間を流れることができる。流れを矢印14で示す。気体または流体がバルブの下側部に到達すると、ハウジング1から流出して、1つまたはそれ以上の入口4E,4D,4C,4Bおよび4Aを経由してキャビティ2に流入する。全閉位置では、これら入口すべてがこの用途に利用可能である。第1の実施の形態で既に述べたように同一または類似の作動シーケンスを用いて、バルブシャフト7をハウジング1上方に移動させると、ピストン8のハウジング1上方への移動によって入口4A,4B,4C等が順次開き、これら入口と出口6との間に流路が形成される。こうして流路が形成され、気体または流体が入口5を介して流入し、ハウジング1を流下して少なくとも入口4Eを介してチャンバ2に流入し、その後、少なくとも入口4Aから出て、出口6から流出する。本実施の形態では、第1の実施の形態よりも有利な点が少なくとも2つある。1つは、バネ13が完全非圧縮位置にあり、ピストン8が出口6を閉止している状態で、弁閉位置を形成できることである。2つ目は、バネ13が完全圧縮位置にあり、ピストン8がハウジング1下方への気体または他の流体の流れ14をブロックし、そして気体または流体が入口4A〜4Eの何れかを通ってチャンバ2に流入するのを阻止している状態で、第2弁閉位置を形成できることである。本実施の形態にあっては、2つに相補的に下位分類された開口を通過する流れによって、同一の作動シーケンスを用いながらも全く異なった流量特性が得られる。
【0032】
図5に示す別の実施の形態は出口取付具22を有し、出口取付具22はゴム製Oリング23等のシールを組み込んで出口6に取り付けられ、あらゆるバイパス漏れ20を防ぐ。本実施の形態では、ハウジング1が空洞部19およびピストンハウジング21の2つの部分を含む。本実施の形態は、ハウジング製造において生産上の利点をもたらす。
【0033】
アクチュエータコイル11による消費電力削減、およびアクチュエータの引力の保持または増加を実現するために、アクチュエータは同時に励磁される2セット以上のコイルを有してもよい。図6にこのような実施の形態を示すが、2つのコイル11を同時に励磁し、磁気要素9を引き付ける磁界を発生させる。例えば、或るコイルが1000回巻で、コイル電流が0.1Aである100V直流電源に接続される場合、コイルは10Wの電力を消費し、100〔アンペア回数〕に等しいMMF(起磁力)を発生させる。磁気要素9の飽和を無視すれば、MMFはアクチュエータの引力に比例すると想定できる。巻数および巻線タイプを変えずにMMFを増加させるべく電流を増加できるが、それには電圧の増加が必要である。電圧を2倍(100Vから200V)にすることで、電流が2倍(0.1から0.2)になり、MMFが2倍(100アンペア回数から200アンペア回数)になる。しかし、これによって消費電力が4倍(10Wから40W)になる。しかし、この代わりに2つの類似コイルを100Vおよび0.1アンペアで用いれば、20Wの消費だけで2倍のMMFを得られる。
【0034】
更に別の実施の形態を図7に示す。この更なる実施の形態では、コイル24が追加した磁気要素25と相互に作用する。バネ26の形態をなす補助付勢手段は、追加した磁気要素25とハウジング1の閉口端との間に配置される。第1バネ13はシャフト7と追加した磁気要素25との間に配置される。図8に示すように、追加したコイル24を励磁すると、追加した磁気要素がコイル24内に移動する。従って、バネ13の作動領域が増加し、シャフトを移動させるのに必要な力を低減させる。これはMMFおよびコイル11への電源をさらに低下することを意味する。
【0035】
更に別の実施の形態を図9に示す。本実施の形態では、入口4がフィルタ27によって主入口5と隔離され、入口4が詰るのを防ぐ。
【0036】
図10に示す実施の形態は、主入口5と入口4との間に流れ制限挿入物28を有する。挿入物入口29の断面積の減少は、入口4が入口29と重なることに起因する。これによってバルブへの流体流量を制限する。制限挿入物28の位置は調節可能なので、同じバルブを用いて別々の基礎流体流量に減少させ、機器所定の最大流量つまり安全流量に合致させることができる。
【0037】
図11〜図13は、可変流量バルブの実動プロトタイプを示す。これまでに図示していないアイテムは以下の通りである。
ピストンハウジング21をシールするキャップ30;管路内側の接続をシールし、大気への漏れを防ぐシーリングOリング31;コイル巻を電源に接続するコイル端末32;ピストンハウジング3を迂回してチャンバ2から出口あるいは大気への流体漏れを防ぐシール33。シール材料は、バルブで調整する流体の種類に依存。実動プロトタイプは、シリコンゴムを使用。;バルブ部材7をピストン8に取り付けるネジ35;バルブ部材7をネジ35でピストン8に締め付けるバルブ部材7についてのクリンプ36。これによって磁気要素9およびスペーサ10の位置が動くのを防止。;本体1の空洞部19とピストンハウジング21との間のあらゆる流体漏れを防ぐのに用いられるシーリングOリング37;機器内で装置の取付手段をネジが提供するようにする開口38。
【0038】
このプロトタイプの実施の形態は、バルブ部材7の長手に沿って取り付けられる12個の磁気要素9を有する。更に追加した磁気要素によって、図1〜図10に示す実施の形態に比べ、より細かいモータステップ分解能を許容する。
【0039】
バルブ壁に示される一連の孔4がある。これら孔が各々開かれると、気体あるいは流体に与えられる流路の合計断面積が増大する。本実施の形態では、ピストンステム7がモータで上昇させられるにつれ、各孔が順次開かれる。流路断面積の変化率は、シーケンスにおいて各入口孔4の直径を予め定めることで調整できる。このような方法で、特定機器または用途に応じて流量特性を設計できる。
【0040】
各磁気要素9は、式(1)で計算される離隔距離をとってバルブ部材7上に固定される。磁気要素9の直径はピストンハウジング21の直径と略等しい。磁気要素の側面とシリンダ壁との間には小さな隙間がある。これによって幾らかの気体あるいは流体は主流体流量の僅かな割合で表面間を流れることができる。
【0041】
リニアステッピングモータにおける最初の2つのステップで、入口孔4を開かずにバルブ部材8と出口6の間に形成されたシールが外れるよう、バルブ部材8を上昇させる。モータのこのような最初の2つのステップでは、バルブ部材8とピストンハウジング21との間の気体あるいは流体に与えられる減少した流路の断面積を生じせしめる。これは「漏流(leakage flow)」として周知である。この漏流は、最初の入口孔の開きによって得られる流体流量に先行して起こる。
【0042】
バネはピストンステムの頂部とシリンダハウジングの頂部との間を接続する。バネはピストンシャフトをハウジングの底部の方向に付勢する。電磁石への電源供給がなければ、バネはピストンシャフトを押し下げてバルブを閉じる。この特徴は、停電、または突然の停止を要するような別のセンサからの警告が起きた場合、優位である。バネ力は、電磁石の電磁力より小さく、ピストンの自重による重力より大きい。
【0043】
図14に示す実動プロトタイプの別の実施の形態は、共通のハウジングを共用する2つのバルブからなる。この設計において、開口38はセルフタッピングネジの溝である。この溝は、装置をあらゆる意図した機器に取り付ける際に役立つ。
【0044】
図15は、ハウジング19の断面図を示し、ハウジング19はその両側から穿設した2つの入口5によって相互に接続される2つのチャンバ2を有する。これによって接続キャビティ39を形成する。一方の入口5は閉塞またはシールされたり、あるいは別のバルブへの接続に用いられたりする。
【0045】
図16に示す実動プロトタイプの別の実施の形態は、共通のハウジングを共用する5つのバルブからなる。
【0046】
図17は、ハウジング19の断面図を示し、ハウジング19は穿孔39によって相互に接続された5つのチャンバ2を有する。
【0047】
上記説明は、本出願の発明の一例として捉えるものとする。本出願で具現される発明の概念から離れずに、様々な変形、例えば、コイルの数および/または入口と出口の数の変更等を行うことによって、異なる流体流量あるいは流量特性を生じさせることができる。
【0048】
図18は、バルブの動作手順を示すフローチャートである。この図は、3つのコイルと多数の作動位置(好ましくは18箇所)とを有するバルブ向けのソフトフェアについて説明していることに留意されたい。フローチャートは、以下のようなOFF位置を加えたバルブのステップを含む。
1801. 手順を開始する。
1802. オペレータあるいは主コントローラから信号「I」を読み取る。信号値は「停止」、「上昇」および「下降」である。
1803. 信号「I」を「停止」値と比較する。I=停止が真であればブロック11へ進み、偽であればブロック4へ進む。
1804. 信号「I」を「上昇」値と比較する。I=上昇が真であればブロック6へ進み、I=上昇が偽であればブロック5へ進む。I≠停止/上昇であれば、I=下降を意味することに注意する。
1805. カウンタ「C」値を「オフ位置」である「開始位置」と照らし合わせる。それが真であればブロック11へ進み、偽であればブロック7へ進む。
1806. カウンタ「C」値を「全部オン位置」である「終了位置」と照らし合わせる。それが真であればブロック15へ進み、偽であればブロック8へ進む。
1807. カウンタ値を1だけ減らす。
1808. カウンタ値を1だけ増やす。
1809. カウンタ値「C」を、コイル#1がオン(励磁状態)のときのシーケンスにおける位置、すなわち、1,4,7,10,13,および16と比較する。
1810. カウンタ値「C」を、コイル#2がオン(励磁状態)のときのシーケンスにおける位置、すなわち、2,5,8,11,14,および17と比較する。「C」が条件9または10を満たさなければ、シーケンス3,6,9,12,15のうちの何れかの位置と等しくなければならない。なぜなら位置0=「オフ」および位置18=「全部オン」はブロック5および6で予め照合されているからである。
1811. すべてのコイルを電源から切り離す。
1812. カウンタをリセットする。
1813. コイル#1を励磁し、他のコイルの電源を切る。
1814. コイル#2を励磁し、他のコイルの電源を切る。
1815. コイル#3を励磁し、他のコイルの電源を切る。
1816. 手順を終了する。
【0049】
上記ソフトウェアは、順方向および逆方向シーケンス、ならびに閉止操作だけを規定する。火炎検出器、占有センサ、一酸化炭素検出器等の安全装置からのあらゆる信号をブロック2へ送信してバルブを閉止でき、あるいは、バルブの出力を変化させることができる。
【0050】
コイル間のスイッチ切換段階の損失を防ぐために、2つのコイルを同時に励磁する時間を設ける。これをオーバーラップと呼び、図19に示す。
【0051】
コイルから磁気要素に作用する力は、2つの磁力中心17および18が揃ったときに最大となる。バルブ位置を変化させる際、移行時の引力を増加させるために、磁気要素をコイル内で静止状態に保つのに使う電圧の2倍の電圧でコイルを励磁する。例えば、実動プロトタイプ(図11、図14および図16)のコイルは連続動作中、12Vで4.8Wを使う。移行動作(バルブの段階を変更する)には、この電力および電圧を2倍にする。移行時の電力はコンマ何秒間(100〜500ミリ秒)しか印加されないので、コイルには無害であることに留意されたい。
【0052】
図23〜25は本発明のバルブの回転体の変形を示す。バルブは2つの円形プレートを組み込むハウジング95を含む。またバルブは入口97および出口98を有する。第1プレート90は静的に固定され、ハウジングの幅全体に及んでいる。このプレートは中心から一定の距離に、プレートの一部に沿って部分的に一連の開口93を有する。これら開口93はバルブの流路を形成する。また第2プレート92も、ハウジング95の幅にまたがる直径を有する。第2プレートは第1のプレートと平行に取り付けられ、両プレート間にシールを形成する。第2プレート92は、第1プレートの開口と合致するよう半径方向に位置する開口を有する。
【0053】
第2プレート92は第1プレート90の位置に対して相対的に回転可能である。
【0054】
調整される気体あるいは流体の流れを止めるようにバルブをセットする際、回転プレート92の開口91は、固定プレート90の開口が無い部分と位置合わせされる。これによって流路をブロックする。気体あるいは流体の流れを開始するには、開口が固定プレート90の最初の孔と位置合わせされるようにプレート92を回転させる。固定プレートの最初の開口の断面積が、バルブを通過する最小所望流体流量と対応するのが理想的である。
【0055】
回転プレートを更に回転させると、主開口91は新たに選択された開口と位置合わせされる。一連の開口を徐々に増加させるのが好ましい。主開口91は、バルブプレートの開口すべてを同時に開くのに十分な大きさであってもよい。開かれる開口の数を漸増させることで、あるいは、開口の大きさを漸増させることで流量を増大させてもよい。
【0056】
回転バルブプレートは、バルブハウジング外側まで延びるシャフトに装着される。
【0057】
シャフトは、その回転位置を割り出す制御手段に接続できる。
【0058】
制御手段は、軸94の位置を電子的に割り出すことによりバルブを通過する流体流量を制御するような回転ステッピングモータ96であれば理想的である。
【0059】
不注意でコイルからの電力が遮断された場合、シャフトに装着される回転ねじりバネが、自動的にバルブを戻すのが好ましい。回転ステッピングモータのコイルに電力が印加される間、モータがシャフトの位置を保持する。電力が遮断されると、シャフトに作用する保持力が解除される。
【0060】
代替として、シャフトが戻り止め割り出し機構(図示せず)を組み込む場合、シャフトを手動制御手段としてもよい。この方法は、バーベキュー台のような非電動機器に使用するのに最適である。
【0061】
図20および図21は、異なる圧力下でのプロトタイプの空気流試験結果を示す。ここで1.0kPaは主天然ガス供給源に対応し、2.8kPaはLPGボンベの標準圧力である。ガス流量は、(空気に対する)相対的なガスの粘性および温度に基づき、空気の出力から再計算されなくてはならない。これらの計算に従えば、現在のプロトタイプは、天然ガスを使用して79〜791kJ(75〜750BTU)から16,881〜32,707kJ(16,000〜31,000BTU)までの一定の燃焼エネルギーを、また、LPGを使用して633〜6330kJ(600〜6000BTU)から100,230〜142,433kJ(95,000〜135,000BTU)までの一定の燃焼エネルギーを供給できる。範囲の振れはガス品質に依存する。入口4の直径を予め設定して、目的に合わうようにした流量特性を提供する。この一例として、0.15mm〜1.20mmで変動する。この編成はプロトタイプで試験されており、異なる大きさのバーナーでも首尾よく稼動し、広範囲の火炎調節を提供する。例えば、前半の10段階(1〜10)を最小型バーナーに適用し、後半の10段階(9〜18)を最大型バーナーに適用する。それらの中間段階(4〜13または6〜15)はすべて中型バーナーに適用する。これは、様々なバーナーのタイプに応じてバルブ設定をデジタル方式で調節できることを意味する。
【0062】
入口/オリフィス4を製造する際、幾つかのオプションがある。
・高速穿設
・レーザー切断
・挿入物28(図10)を永久挿入物として用い(例:3M社製高温アルミホイルテープ433または433L)、直径を0.10mmから始めて、微細カーバイドワイヤで入口をパンチングする
・可動挿入物28を用いて入口4と入口29との間の重なり合う断面積を調節する(図10)
【0063】
図8および図13は動的シールを持たないピストン8を示す。ここで、ピストン8は金属ハウジング21内部で動作するため、これら2つの部品を自由に動かすには隙間が不可欠である。この隙間が原因で漏れ20(図5)が発生する。この漏れを第1段階の流れとして用いる。
【0064】
図22はバルブの可能な流量出力を示し、流量出力は0〜100%の範囲で連続的に変動し得る。
【0065】
図26は、図18で示すアルゴリズムと関連して制御バルブを操作するのに必要な電子モジュールのブロック図である。制御電子機器は、バルブが開く、閉じる、または閉止するかを指定する入力信号108を受信する。マイクロプロセッサあるいは個別(ディスクリート)論理回路102が入力信号を受信する。図18のアルゴリズムと関連して、マイクロプロセッサは、特定コイルからの電力を印加または遮断するかを指定する制御信号を生成する。この決定は、ワイヤ104を介して電力制御モジュール101に送られる。電力制御モジュール101は制御信号を受信し、その信号をコイルが必要とする電力の大きさに増幅し、電磁スイッチ力を発生させる。電力制御モジュール101の出力は、ワイヤ103を介してバルブ100に組み込まれるコイルまで送り込まれる。電源ユニット105は高電流源をワイヤ106を介して電力制御モジュール101に供給するだけでなく、低電流源をワイヤ107を介してデジタル論理モジュール102にも供給する。典型的には、ボックス109で示すように、実働製品では制御電子機器はグループ化され、一緒に収納されている。代替として、中間に専用バルブコントローラを設けず、制御電子機器および装置アルゴリズムを機器の主コントローラに組み込み、電流をコイルに直接印加してもよい。
【0066】
また本発明は、本出願の明細書中で言及または示唆した部品、要素および特徴を個々にまたは集合的に、ならびに前記部品、要素または特徴のうち如何なる2つ以上の組合せのいずれか或いはすべてに存すると広く考えることができる。そして、本明細書中で言及した特定の完成品は、本発明の関連技術で既知の均等物がある場合、このような既知の均等物は個々に開示されているかのように本明細書中に組み込まれているとみなされる。
【図面の簡単な説明】
【0067】
ここで本発明の好ましい一形態について、添付図面を参照して説明する。
【図1】図1は、全閉位置にある本発明のバルブの断面図を示す。
【図2】図2は、バルブステムを部分的にバルブのハウジング内で上昇させた図1のバルブの断面図を示す。
【図3】図3(a)〜(h)は、図1のバルブを全閉位置から全開するための、バルブのコイル作動シーケンスの断面図を示す。
【図4】図4は、本発明のバルブにおける代替の実施の形態の断面図を示す。
【図5】図5は、安全シールを追加した本発明のバルブの断面図を示す。
【図6】図6は、2つのコイルを共に励磁した本発明のバルブの断面図を示す。
【図7】図7は、コイル、磁気要素、および付勢手段を追加した、全閉位置にある本発明のバルブの断面図を示す。
【図8】図8は、追加したコイルを励磁し、追加した付勢手段を圧縮した、図7のバルブの断面図を示す。
【図9】図9は、入口と開口との間に気体フィルタを有する本発明のバルブの断面図を示す。
【図10】図10は、入口と開口との間に親バルブを有する本発明のバルブの断面図を示す。
【図11】図11は、本発明の別の実施の形態に係るバルブの等角図を示す。
【図12】図12は、図11のバルブの分解等角図を示す。
【図13】図13は、図11のバルブの断面図を示す。
【図14】図14は、図11の設計に従った2つのバルブを一体化させた場合の等角図を示す。
【図15】図15は、図14の2つのバルブ用ハウジングの断面図を示す。
【図16】図16は、図11の実施の形態に係る5つのバルブを一体化させた場合の等角図を示す。
【図17】図17は、図16の5つのバルブ用ハウジングの断面図を示す。
【図18】図18は、図11のバルブを制御するバルブ動作ソフトウェアの好ましい実施の形態のフローチャートを示す。
【図19】図19は、好ましいコイルスイッチ操作の一例を示す。
【図20】図20は、1.0kPa圧力下における開度段階に対するバルブを通過する調整された空気流を示す。
【図21】図21は、2.8kPa圧力下における開度段階に対するバルブを通過する調整された空気流を示す。
【図22】図22は、本発明のバルブによって提供でき、好ましい、可能な出口流量特性を示す。
【図23】図23は、本発明に係るバルブの回転する変形の断面図を示す。
【図24】図24は、円弧状に一連の開口を有し、図23のバルブ内に格納される静止プレートを示す。
【図25】図25は、図23のバルブのバルブプレートの一例を示す。
【図26】図26は、制御電子機器を含む本発明に係るバルブを示すブロック図である。
【符号の説明】
【0068】
1 ハウジング(本体)
2 チャンバ(キャビティ)
3 ピストンハウジング
4 開口/入口/孔、4A〜4E 入口
5 入口ポート/主入口
6 出口ポート/出口
7 バルブステム(バルブシャフト)
8 プランジャ
9、9A,9B,9C 磁気要素
10 非磁性インサート(スペーサ)
11 コイル
11A,11B,11C 磁界発生器
12 コア
13 バネ
14 流体流路
16 スリーブ部
17、18 磁力中心
19 空洞部
20 バイパス漏れ
21 ピストンハウジング
22 出口取付具
23 ゴム製Oリング
24 コイル
25 追加した磁気要素
26 バネ(補助付勢手段)
27 フィルタ
28 流れ制限挿入物
29 挿入物入口
30 キャップ
31 シーリングOリング
32 コイル端末
33 シール
35 ネジ
36 クリンプ
37 シーリングOリング
38 開口
39 接続キャビティ/穿孔
90 第1プレート
91 開口
92 第2プレート
93 開口
95 ハウジング
96 回転ステッピングモータ
97 入口
98 出口
100 バルブ
101 電力制御モジュール
102 個別(ディスクリート)論理回路/デジタル論理モジュール
103 ワイヤ
104 ワイヤ
105 電源ユニット
106 ワイヤ
107 ワイヤ
108 入力信号

【特許請求の範囲】
【請求項1】
入口ポートおよび出口ポートを有するハウジングと;
前記入口ポートと前記出口ポートとの間の流体流路と;
前記ハウジング内で前記流体流路内に配置されるバルブ部材とを備え;
前記バルブ部材は一連の割り出された位置の間で可動であり;
前記バルブ部材および複数の開口を有する前記ハウジングは、前記バルブ部材の少なくとも1つの前記割り出された位置では前記流体流路内に前記開口を持たず、前記バルブ部材の前記割り出された位置に応じて前記開口の様々な選択が前記流体流路内でなされるよう配置された;
流体調整バルブ。
【請求項2】
前記開口は前記ハウジングの隔壁にあり、前記バルブ部材は、前記開口から選択された一つと、前記入口または出口ポートとの間に介在するよう動作する;
請求項1に記載の流体調整バルブ。
【請求項3】
前記バルブ部材が、前記選択された開口と、前記出口ポートとの間に介在する;
請求項1または2の何れか1項に記載の流体調整バルブ。
【請求項4】
前記バルブ部材に固定接続されるステッピングモータを含み;
前記ステッピングモータは複数の所定位置間の移動を提供し;
前記バルブ部材の前記割り出された位置は前記ステッピングモータの前記所定位置に対応する;
請求項1ないし3の何れか1項に記載の流体調整バルブ。
【請求項5】
前記バルブ部材を、前記流路内に前記開口を持たない前記割り出された位置に戻す付勢手段を含む;
請求項1ないし4の何れか1項に記載の流体調整バルブ。
【請求項6】
前記開口が軸方向に配列して設けられ;
前記ステッピングモータは、軸方向に離間して選択的に励磁されるコイルの1セット内で動作する直線配列の磁気要素を含む;
請求項4に記載の流体調整バルブ。
【請求項7】
前記バルブ部材は、一端に出口をそして前記出口近傍にシートを有するボア内に配置され;
前記バルブは、前記バルブ部材を前記シートに向かって付勢する付勢手段を含む;
請求項6に記載の流体調整バルブ。
【請求項8】
前記ハウジングは第1本体と、前記第1本体に取り付けられるスリーブとを含み;
前記第1本体は前記入口と前記スリーブ周りの入口マニホルドとを含み;
前記スリーブは前記軸方向配列の開口を含み;
前記バルブ部材は前記スリーブのボア内で動作する;
請求項7に記載の流体調整バルブ。
【請求項9】
前記バルブ部材はステムと、前記ステムの端部で前記ステムから外側に延伸して前記ボアを実質的に閉塞するプランジャとを含む;
請求項8に記載の流体調整バルブ。
【請求項10】
前記プランジャの外周面は、前記コイルが非励磁状態で、前記バルブシートに押し付けられる;
請求項9に記載の流体調整バルブ。
【請求項11】
前記スリーブは前記第1本体から延出し、前記コイルは前記スリーブ上に取り付けられ;
前記離間した磁気要素は前記スリーブ内で前記バルブ部材の前記バルブステム上に取り付けられる;
請求項8ないし10の何れか1項に記載の流体調整バルブ。
【請求項12】
前記第1本体は、貫通して前記スリーブを受け入れるボアと、
前記コイル近傍の前記ボアの一端で前記スリーブの外側に対してシールする円形シールと、
前記ボアの他端で前記スリーブのフレア状端部を受けるシートと、
前記ボアと係合して、前記フレア状端部を前記シートに対して押し付けて、前記スリーブを前記ボア内に保持する第1プラグとを含む;
請求項11に記載の流体調整バルブ。
【請求項13】
前記第1プラグは、前記第1プラグを貫通する開口部と、
前記開口部の外周部にある前記プランジャ用環状バルブシートとを含む;
請求項12に記載の流体調整バルブ。
【請求項14】
前記プランジャは弾性面を有し;
前記環状バルブシートは尖端を有して前記弾性面に圧入する;
請求項13に記載の流体調整バルブ。
【請求項15】
前記第1プラグと離間する前記スリーブの端部を、第2プラグによって閉じ;
前記付勢手段は、前記プランジャと前記第2プラグとの間で前記スリーブ内に保持されるバネを備える;
請求項12ないし14の何れか1項に記載の流体調整バルブ。
【請求項16】
前記ハウジングは、前記ボアに対して側面方向に延びるポートを有し、少なくとも前記ポートの領域では、前記スリーブと前記ボアとの間に隙間がある;
請求項8ないし15の何れか1項に記載の流体調整バルブ。
【請求項17】
以下の式に従って配置され同時に動作する1セットより多い磁気要素およびコイルを含み、
Lspacing = 1 / Nsets × LMagElements / (NCoils - 1);
ここで、Lspacingは磁気要素間の間隔であり、LMagElementsは前記磁気要素の軸方向長さであり、NCoilsはコイル数であり、Nsetsは同時に励磁されるコイル数である;
請求項1ないし16の何れか1項に記載の流体調整バルブ。
【請求項18】
前記開口は、前記ハウジングおよびバルブ部材の第1平面部材上で円弧状配列に設けられ、
前記ハウジングおよびバルブ部材は、前記平坦平面部材に対面して当接する第2平面部材を含み、前記第2平面部材は開口した扇形部と閉塞した扇形部とを含み、前記閉塞した扇形部は、前記円弧状配列の開口より大きな角度にわたって広がり、前記第1平面部材および前記第2平面部材は、前記円弧状配列の中心について相対回転するよう取り付けられる;
請求項1に記載の流体調整バルブ。
【請求項19】
前記ハウジングは、前記第1または第2平面部材で隔てられる入口マニホルドと出口マニホルドとを有する;
請求項18に記載の流体調整バルブ。
【請求項20】
一方の前記平面部材は、回転ステッピングモータの所定位置と対応する複数の所定ステップ位置間の移動を提供する前記回転ステッピングモータに固定接続される;
請求項18または19の何れかに記載の流体調整バルブ。
【請求項21】
前記第2平面部材の前記開口した扇形部は、前記円弧状配列と略等しい半径で、前記円弧状配列の中心を中心とする円弧状溝を含む;
請求項18ないし20の何れか1項に記載の流体調整バルブ。
【請求項22】
電源回路と、前記電源回路の制御電源スイッチに接続される出力を有するコントローラとを含み;
前記コントローラは入力を有し、前記入力での信号に応じて、前記バルブ部材を第1方向に移動させる第1所定シーケンスおよび前記バルブ部材を第2方向に移動させる第2所定シーケンスに従い、前記ステッピングモータの前記コイルを励磁するようプログラムされる;
請求項18ないし21の何れか1項に記載の流体調整バルブ。
【請求項23】
前記開口の大きさがすべて略同じとは限らない;
請求項1ないし22の何れか1項に記載の流体調整バルブ。
【請求項24】
前記開口の大きさは、少なくとも4つの開口に渡る傾向として増大するか減小する;
請求項23に記載の流体調整バルブ。
【請求項25】
前記開口の前記様々な選択は、前記バルブ部材の少なくとも1つの前記割り出された位置に対して少なくとも3つの前記開口を含む;
請求項1ないし24の何れか1項に記載の流体調整バルブ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【公表番号】特表2008−503694(P2008−503694A)
【公表日】平成20年2月7日(2008.2.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−516419(P2007−516419)
【出願日】平成17年6月21日(2005.6.21)
【国際出願番号】PCT/NZ2005/000135
【国際公開番号】WO2005/124207
【国際公開日】平成17年12月29日(2005.12.29)
【出願人】(502272376)ロバートショウ コントロールズ カンパニー (6)
【Fターム(参考)】