説明

合わせガラスの光学的欠陥の検査方法および検査装置

【課題】透明性を有する熱接着性樹脂でなる樹脂Bと、スチレンとゴム系樹脂モノマーとを共重合させて得られる樹脂Aとを積層して中間膜が製造され、該中間膜を用いて製造される合わせガラスにおいて、光学的な欠陥による外観不良を判別するための、検査方法を提供する。
【解決手段】合わせガラスを挟んで、合わせガラスに垂直な平面上に、合わせガラスを照明するための光源と光学的欠陥を検出するための観察手段とが配置され、照明の合わせガラスの法線に対する入射角度θ1が、45度から75度の範囲にあり、観察手段の合わせガラスの法線に対する観察角度θ2が、150度から180度の範囲にある、合わせガラスの光学的欠陥の検査方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、合わせガラスの光学的な欠陥を検査する光学的欠陥の検査方法および検査装置に関する。
【背景技術】
【0002】
建物の多くの窓に、透明なガラス板が用いられている。ガラス板は耐久性のよい透明板で、採光性に優れているが、ダンピング性能が非常に小さい材料であるので、コインシデンス効果による遮音性能の低下が顕著である。
【0003】
そのため、中間膜で2枚以上のガラス板を積層してなる、合わせガラスが遮音性能を要求する窓に用いられてきた。
【0004】
これは、ダンピング性能を有する中間膜を使用して、窓ガラスの遮音性能を向上させるものである。即ち、中間膜は振動のエネルギーを熱エネルギーに変換して振動エネルギーを吸収する能力―「制振性能」を兼ね備えているために使用されている。
【0005】
従来、建築用の合わせガラス用中間膜としては、透明性、接着性、耐衝撃性能の優れているポリビニルブチラール(以後PVBと略す)樹脂やエチレンビニルアセテート樹脂が多く用いられている。
【0006】
しかし建築用窓ガラスに使用される合わせガラスでは、透明性が高いこと、破損時の飛散防止の他に建物の内外の音に対する優れた遮音性が要求されている。
【0007】
一般に、JIS A 4706「サッシ」に規定されている、T−3等級の遮音性能を満足する窓ガラスの、厚みが最小となるガラス構成は、厚み6mmのガラス板2枚をPVBの中間膜で積層した合わせガラスである。
【0008】
しかしながら、板厚が6mmのガラス板を2枚用いる合わせガラスは、重量が30kg/m2となり、この合わせガラスを嵌め込むサッシについても、窓ガラスの重さに相応する剛性力が必要となり、従って、開口部全体の重量は、通常の窓ガラスに比べる、非常に重いものとなる。
【0009】
このため、作業性が悪く、材料費ばかりでなく、施工費用も高くなり、遮音特性の良い窓ガラスの軽量化が望まれていた。
【0010】
遮音性能の良い窓ガラスを軽量化する手段として、中間膜を厚くしたり、異なる厚みのガラス板を用いる等の方法があるが、製造費の上昇、目標とする遮音性能が得られない等、遮音窓としての実現が困難である。
【0011】
軽量化を中間膜の改善によって行う方法もある。例えば、特許文献1には、ポリビニルアセタール樹脂に関してその分子配列を変えて遮音性能を向上させる方法が開示されている。さらには、特許文献2には、可塑剤を含有させたポリビニルアセタール樹脂を3層構成にした中間膜が開示されている。
【0012】
しかしながら、これらの中間膜は、使用される広い温度範囲においては高い遮音性を示すものでなかった。
【0013】
特許文献3には、従来の合わせガラスに比べ、建物の窓に軽量で高性能の遮音性能を有する窓ガラスの提供を可能にする中間膜および該中間膜を用いる合わせガラスが、本出願人によって開示されている。
【0014】
特許文献3に開示されている合わせガラスは、3層構成の中間膜を用いており、PVB膜の合わせガラスに比べ高い遮音特性を有するが、この合わせガラスに強い光を当てると、製品によっては、図13のような、透過光に七色に発色する強弱の模様が現れるという、光学的な欠点のあることが発見された。
【0015】
ガラス板などの透明板の検査方法として透過光による検査方法が多く用いられており、例えば特許文献4のように、ガラス板の両側に、ほぼ直線状に配置される投光部と受光部とによる検査方法が開示されている。
【特許文献1】特開平6−926号公報
【特許文献2】特開2004−2108号公報
【特許文献3】特開2007―091491号公報
【特許文献4】特開平10−185828号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0016】
透明性を有する熱接着性樹脂でなる樹脂Bと、スチレンとゴム系樹脂モノマーとを共重合させて得られる樹脂Aとを積層して中間膜が製造され、該中間膜を用いて製造される合わせガラスにおいて、光学的な欠陥による外観不良を判別するための、検査方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0017】
本発明の合わせガラスの光学的欠陥の検査方法は、光源と観察手段とを用いて合わせガラスの光学的欠陥を検査する検査方法であって、(1)合わせガラスに用いられる中間膜が、スチレンとゴム系樹脂モノマーとを共重合させて得られる樹脂から選ばれる樹脂Aと、透明性を有する熱接着性樹脂からなる樹脂Bとを積層して製造される積層フィルムでなり、(2)合わせガラスを挟んで、合わせガラスに垂直な平面上に、合わせガラスを照明するための光源と光学的欠陥を検出するための観察手段とが配置され、(3)照明の合わせガラスの法線に対する入射角度θ1が、45度から75度の範囲にあり、(4)観察手段の合わせガラスの法線に対する観察角度θ2が、150度から180度の範囲にあることを特徴とする合わせガラスの光学的欠陥の検査方法である。
【0018】
また、本発明の合わせガラスの光学的欠陥の検査方法は、前記合わせガラスの光学的欠陥の検査方法において、光源と観察手段を配置する平面が、水平面あるいは鉛直面であることを特徴とする合わせガラスの光学的欠陥の検査方法である。
【0019】
また、本発明の合わせガラスの光学的欠陥の検査方法は、前記合わせガラスの光学的欠陥の検査方法において、透明性を有する熱接着性樹脂がポリビニルブチラールあるいはエチレンビニルアセテートであることを特徴とする合わせガラスの光学的欠陥の検査方法である。
【0020】
また、本発明の合わせガラスの光学的欠陥の検査方法は、前記合わせガラスの光学的欠陥の検査方法において、中間膜が、樹脂Aが樹脂膜Bで挟持されてなることを特徴とする合わせガラスの光学的欠陥の検査方法である。
【0021】
また、本発明の合わせガラスの光学的欠陥の検査装置は、光源と観察手段とを用いて合わせガラスの光学的欠陥を検査する検査装置であって、(1)合わせガラスに用いられる中間膜が、スチレンとゴム系樹脂モノマーとを共重合させて得られる樹脂から選ばれる樹脂Aと、透明性を有する熱接着性樹脂からなる樹脂Bとを積層して製造される積層フィルムでなり、(2)合わせガラスが鉛直の状態では水平面上に、合わせガラスが水平の状態では鉛直面上に、合わせガラスを照明するための光源と光学的欠陥を検出するための観察手段とが合わせガラスを挟んで配置され、(3)照明の合わせガラスの法線に対する入射角θ1が、45度から75度の範囲にあり、(4)観察手段の合わせガラスの法線に対する観察角度θ2が、150度から180度の範囲にあり、(5)前記θ1とθ2とを一定にして、合わせガラスを水平方向に移動する移動手段を有することを特徴とする、前記合わせガラスの光学的欠陥の検査方法に用いる検査装置である。
また、本発明の合わせガラスの光学的欠陥の検査装置は、前記合わせガラスの光学的欠陥の検査装置において、光源にハロゲンランプを用いることを特徴とする合わせガラスの光学的欠陥の検査装置である。
【発明の効果】
【0022】
本発明の合わせガラス光学的欠陥の検査方法は、異なる樹脂を積層してなる中間膜を用いて製造されてなる合わせガラスに対し、光学的欠陥の検査方法および検査装置の提供を可能にする。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
本発明の光学的欠陥の検査方法は、光源を用いて合わせガラスに照明し、合せグラスから散乱される光を観察して、検査するものであり、例えば、図1〜3に示されるように、合わせガラス3の法線5を含む、平面に、光源1と観察手段2とを配置してなる検査方法である。
【0024】
光源1には、ハロゲンランプ、メタルハライドランプ、キセノンランプ、水銀ランプ、LEDランプなどを用いることができる。
【0025】
観察手段2を目視とし、観察者の目で観察して光学的欠陥の有無を判定することができ、また、観察手段2としてCCDカメラを用い、合わせガラスを撮影し、図示しない画像処理器による画像処理や、また、観察手段2として分光器を用い、分光測定を行って光学的欠陥の有無を判定してもよい。
【0026】
本発明の検査方法、および検査装置によって、光学的欠陥を有する合わせガラスでは、緑から赤色の色調が観察され、不良品と判定され、前記色調が観察されなければ、良品に判別される。
【0027】
さらに、観察手段2に、輝度計や照度計を用い、輝度や照度を測定して、輝度あるいは照度の値の変化によっても、光学的欠陥の有無を判定することができる。
【0028】
図1〜3に示す検査方法で、光源1の合わせガラス3を照明する入射角度θ1が、45度から75度の範囲にあることが好ましく、より好ましくは、55度から65度の範囲とする。
【0029】
入射角度を45度以上とするのは、45度以下ではほとんど光学的欠陥を観察することができないためである。
【0030】
また、光源の入射角θ1を75度より大きくすると、合わせガラスの表面による反射が大きく、光学的欠陥を検出しづらくなるため、光源の入射角θ1は75度以下とすることが好ましい。
【0031】
さらに、観察手段2の観察角度θ2を0度から30度の範囲とすることが、光学的欠陥の観察が容易にできるので、好ましい。
【0032】
合わせガラス3に用いる中間膜23は、図3に示すように、異なる材料を積層したものであり、スチレンとゴム系樹脂とを共重合させて得られる樹脂Aを、可塑化されたポリビニルアセタール系樹脂(主に代表されるものとしてはPVBがあげられる)、エチレン-酢酸ビニル共重合体の変性物、エチレン-(メタ)アクリル酸エステル共重合体の変性物、ウレタン系重合体、塩化ビニル重合体の変性物、の中から選ばれる1種以上の樹脂でなる樹脂Bで挟着させてなる中間膜である。
【0033】
樹脂Aとして、スチレンを5〜40重量%とゴム系樹脂モノマーを60〜95重量%とで共重合させたものを用いることが好ましく、また、当該共重合体を水素添加したものが好ましい。
【0034】
特に水添スチレンとイソプレン・ブタジエンをブロック共重合させたものが好ましい。
【0035】
前記ゴム系樹脂には、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、アクリロニトリル−ブタジエンゴム、クロロプレンゴム、ブチルゴム、ウレタンゴム、アクリルゴム等を用いることができる。
【0036】
樹脂Aの膜26を樹脂Bの膜25、27で挟持して積層した中間膜23において、樹脂Bの膜25、27の厚みは、樹脂Aの膜26の厚みを1として、0.05〜1.0の範囲にすることが望ましく、また、樹脂Aの膜を樹脂Bの膜25、27で挟持して積層した中間膜の厚みは0.2mm以上とすることが望ましい。
【0037】
前記中間膜23を用いて、図4に示されるような合わせガラス3が作製され、中間膜23を用いて作製される合わせガラス3は、従来の合わせガラスに比べ、その遮音性能を向上させたものである。
【0038】
ガラス板を中間膜で積層してなる合わせガラスにおいて、積層に用いる中間膜のロスファクター(損失係数)ηが大きいほど、ダンピング効果が大きく、遮音性能の高いことが期待される。ロスファクターηは、部材に加えられる音の振動エネルギーをE、1サイクル中に熱に変換されるエネルギーをE´として、η=E´/2πEで求められ、振動エネルギーの吸収の程度を示す。
【0039】
従来合わせガラスに用いられているPVBの1kHzにおけるロスファクターηは、0.06であり、樹脂Aのロスファクターηは約0.1である。
【0040】
また、遮音性能の温度依存性をタンデルタ(tanδ)でみると、PVBのタンデルタ(tanδ)が0.1〜0.2であるのに比べ、樹脂Aのタンデルタ(tanδ)は、0.4〜2.0で、温度によって変化するものの、PVB膜よりも大きな値を示す。
【0041】
前記タンデルタ(tanδ)は、動的粘弾性試験において求められ、貯蔵弾性率に対する損失弾性率の比として定義され、固体材料の粘弾性の測定に好適な装置により測定することができる。
【0042】
この装置として、例えばオリエンテック社製 RHEOVIBRON DDV−II,DDV−III、レオメトリックス社製ソリッドアナライザーRSAIIである。
【0043】
タンデルタ(tanδ)の値は、引張りモード、振動周波数11Hz、昇温速度2℃/minの条件で貯蔵弾性率と弾性率を測定して求めた、温度範囲−25〜10℃の範囲に於ける値である。樹脂Aのタンデルタ(tanδ)は−15℃でピーク値の1.2である。
【0044】
ロスファクターη、タンデルタ(tanδ)ともに、樹脂AのほうがPVBよりも大きく、樹脂Aを用いてなる中間膜33を用いて作製される合わせガラス3の方が、PVB膜を用いて作製される合わせガラスより遮音性能に優れたものとなる。
【0045】
この中間膜33を用いて合わせガラス3を作製する場合、特に限定するものではないが、PVB膜を用いて合わせガラスを作製する装置(オートクレーブ)を用いて作製できる。
【0046】
作製条件としては、加熱温度、80℃〜100℃、圧力、0.1MPaから1.27MPaで製造することが好ましい。
【0047】
また、合わせガラスは長方形をしたものも製作され、短辺は1m程度、長辺は2m程度の長さがあるので、光源1は、光源1の光が合わせガラスの短辺全幅に当たるまで離して設けることが好ましく、また、図6に示すように、光源1と検出器2を複数個用いても良い。
【0048】
本発明の、合わせガラスの光学的欠陥の一つの検査装置を、図7に示す。図7の検査装置では、合わせガラス30を立てて、光源31と観察手段(観察者の目)32の間を、移動手段38(搬送コンベアー)38を用いて水平移動するものである。
【0049】
光源31は、合わせガラスへの入射角θ1が45度から75度の間に、また観察角度θ2は120度から180度の間に固定していることが望ましい。
【0050】
図8、図9は合わせガラスを水平にして移動しながら検査する検査装置の例である。光源41と観察手段42は、合わせガラス40に垂直な平面に配置されていることが好ましく、また、光源41の照明角度θ1が45度から75度の範囲となるように、光源41を配置し、観察手段は、観察角度θ2が150度から180度の間になるように設置することが好ましい。
【0051】
光源31、41の入射角θ1を75度より大きくすると、合わせガラスの表面による反射が大きく、光学的欠陥を検出しづらくなるため、光源31、41の入射角θ1は75度以下とすることが好ましい。
【0052】
検査装置の光学的欠陥の検出に用いる観察手段32、42には、目視による他、CCDカメラや輝度計を用いて、光量を測定し、自動的に欠陥の有無を判別してもよい。
【0053】
また、観察手段32、42に分光器を用いて分光測定を行って、光の波長の変化で検出してもよい。
【実施例】
【0054】
以下、本発明の実施例を示す。
【0055】
図4に示す、3層構成の複合膜でなる、厚みが0.25mmの、中間膜を作製した。
【0056】
樹脂Aの膜26には、ASTM D1238に準拠するメルトフローレートが2g/10minの、モノマーとしてのスチレンが12重量%、イソプレン・ブタジエンが88重量%でなるスチレン・イソプレン・ブタジエンブロック共重合体を水添してなる樹脂を用い、樹脂Aの膜26の厚みを0.20mmとした
樹脂Bの膜25、27には、ケン化エチレン−酢酸ビニル共重合体を主体とした樹脂(東ソー・ニッケミ株式会社製、商品名メルセンG7055)を用いた。
【0057】
中間膜23のロスファクターηは0.13であり、またタンデルタ(tanδ)は0.8(0℃での値)であった。
【0058】
この中間膜23を用い、ガラス板22、24に厚み4mm、サイズ300mm×300mmのフロート板ガラスを用いて、図5に示す合わせガラス3を作製した。
【0059】
合わせガラス3の作製は、フロート板ガラス22、24と中間膜23とを重ね、これを、オートクレーブを用いて、温度90℃、圧力0.5MPaの加熱加圧条件で行った。
【0060】
このようにして作製した合わせガラス3を、図1に示す検査装方法で観察した。光源1にはハロゲンランプを用い、観察手段2は目視とした。
【0061】
光源1の入射角θ1を45度から75度まで変化させ、合わせガラス3を観察角度θ2が150度から180度の範囲の方向より観察したところ、光学的欠陥のある合わせガラスについては、図10に示す写真のような、色調が緑から赤褐色の光学的欠陥が確認され、本発明の合わせガラスの光学的欠陥の検査方法で、合わせガラスの光学欠陥を検出することが可能であることが確認された。
【0062】
なお、図10は、光源1の入射角θ1を60度、観察角度θ2を165度としたときの結果である。
【0063】
比較例1
実施例1で光学的欠陥が確認された合わせガラスを、図1に示す検査方法において、光源1の光の入射角θ1を45度から75度の間で変化させ、観察角度θ2を90度付近から150度未満の範囲、および、180度を越え270度までの範囲で観察したところ、色調が赤から緑の間の色として視認される光学的欠陥が明確に確認されることが無く、無色透明な合わせガラスとして視認され、光学的欠陥のあるガラスとすることができなかった。
【0064】
入射角度θ1が60度、観察角度θ2が120度のときの観察結果を図11に示す。
【0065】
比較例2
実施例1で光学的欠陥が確認された合わせガラスを、図1に示す検査方法において、光源1の光の入射角θ1を0度から45度より小さい角度の間で変化させ、観察角度θ2を約90〜約270度の間で変えて合わせガラスを観察したが、色調が赤から緑の間の色として視認される光学的欠陥が明確に確認されることが無く、無色透明な合わせガラスとして視認され、光学的欠陥のあるガラスとすることができなかった。
【0066】
入射角度θ1が30度で、観察角度θ2が、0度のときの結果を図12に示す。なお、図12に認められる明るい部分は、単なるエッジでの反射で、光学的欠陥とは異なるものである。
【図面の簡単な説明】
【0067】
【図1】本発明の合わせガラスの光学的欠陥の検査方法を示す概略平面図である。
【図2】本発明の合わせガラスの光学的欠陥の検査方法を示す概略正面図である。
【図3】本発明の合わせガラスの光学的欠陥の検査方法を示す概略側面図である。
【図4】合わせガラスに用いる中間膜の構成を示す概略断面図である。
【図5】合わせガラスの構成を示す概略断面図である。
【図6】本発明の検査方法の別の実施例を示す概略図である。
【図7】本発明検査方法を行うための検査装置の一つの概略平面図と概略正面図である。
【図8】本発明検査方法を行うための検査装置の一つの概略側面図である。
【図9】本発明検査方法を行うための検査装置の一つの概略平面図である。
【図10】実施例1の観察写真である。
【図11】比較例1の観察写真である。
【図12】比較例2の観察写真である。
【図13】合わせガラスの光学的欠陥を示す観察写真である。
【符号の説明】
【0068】
1 光源
2 観察手段
3 合わせガラス
4 合わせガラスの法線
5 合わせガラスの垂直平面
6 光源の照明方向
7 観察方向
22 ガラス板
23 中間膜
24 ガラス板
25 樹脂B
26 ポリスチレンとゴム系樹脂のブロック共重合でなる樹脂A
27 樹脂B
30 合わせガラス
31 光源
32 観察者の目
35 水平面
36 観察者の観察方向
40 合わせガラス
41 光源
42 観察手段
43 搬送ロール
44、45 遮光版
51 光学的欠陥
52 ハロゲンランプ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
光源と観察手段とを用いて合わせガラスの光学的欠陥を検査する検査方法であって、(1)合わせガラスに用いられる中間膜が、スチレンとゴム系樹脂モノマーとを共重合させて得られる樹脂から選ばれる樹脂Aと、透明性を有する熱接着性樹脂からなる樹脂Bとを積層して製造される積層フィルムでなり、(2)合わせガラスを挟んで、合わせガラスに垂直な平面上に、合わせガラスを照明するための光源と光学的欠陥を検出するための観察手段とが配置され、(3)照明の合わせガラスの法線に対する入射角度θ1が、45度から75度の範囲にあり、(4)観察手段の合わせガラスの法線に対する観察角度θ2が、150度から180度の範囲にあることを特徴とする合わせガラスの光学的欠陥の検査方法。
【請求項2】
透明性を有する熱接着性樹脂がポリビニルブチラールあるいはエチレンビニルアセテートであることを特徴とする請求項1あるいは2のいずれかに記載の合わせガラスの光学的欠陥の検査方法。
【請求項3】
中間膜が、樹脂Aが樹脂膜Bで挟持されてなることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の合わせガラスの光学的欠陥の検査方法。
【請求項4】
光源と観察手段とを用いて合わせガラスの光学的欠陥を検査する検査装置であって、(1)合わせガラスに用いられる中間膜が、スチレンとゴム系樹脂モノマーとを共重合させて得られる樹脂から選ばれる樹脂Aと、透明性を有する熱接着性樹脂からなる樹脂Bとを積層して製造される積層フィルムでなり、(2)合わせガラスが鉛直の状態では水平面上に、合わせガラスが水平の状態では鉛直面上に、合わせガラスを照明するための光源と光学的欠陥を検出するための観察手段とが合わせガラスを挟んで配置され、(3)照明の合わせガラスの法線に対する入射角θ1が、45度から75度の範囲にあり、(4)観察手段の合わせガラスの法線に対する観察角度θ2が、150度から180度の範囲にあり、(5)前記θ1とθ2とを一定にして、合わせガラスを水平方向に移動する移動手段を有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の合わせガラスの光学的欠陥の検査方法に用いる検査装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2009−249211(P2009−249211A)
【公開日】平成21年10月29日(2009.10.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−96926(P2008−96926)
【出願日】平成20年4月3日(2008.4.3)
【出願人】(000002200)セントラル硝子株式会社 (1,198)
【Fターム(参考)】