説明

哺乳類の皮膚の状態を調整する目的による、エネルギーと局所適用組成物の混用

哺乳類の皮膚の状態を調整する方法であって、調整が求められる皮膚領域に第1のパーソナルケア組成物を塗布する工程(前記第1のパーソナルケア組成物には、ナイアシンアミド、サリチル酸、ペプチド、N−アセチルグルコサミン、パンテノール、ブチル化ヒドロキシトルエン、N−アシルアミノ酸化合物、ヘキサミジン、緑茶、アスコルビルグルコシド、ヘキサンジオール、ペンタンジオール、美白剤、熱ショックタンパク質増強剤、又は、これらの混合物から成る群から選択された少なくとも1つのスキンケア活性物質が含まれている)と、少なくとも2.5分間の処置時間にわたって、皮膚をエネルギー付与装置と接触させることによって、この皮膚領域にエネルギーを付与する工程(前記エネルギー付与装置には、制御可能な形で37℃〜50℃の温度まで加熱可能な皮膚接触面が備わっている)とを含む方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、哺乳類の皮膚の状態を調整する目的で、皮膚にエネルギーと局所適用組成物を混用することに関するものである。
【背景技術】
【0002】
皮膚の状態を改善させるとともに、老化の典型的な兆候を遅延、及び/又は、回避させるためのさまざまな製品を消費者は入手することができる。このような兆候としては例えば、小じわ、しわ、色素沈着過度、血色の悪さ、たるみ、目の下のクマ、目の腫れ、皮膚の色むら、開いた毛穴、表皮細胞回転率の低下、又は、異常落屑若しくは異常剥離が挙げられる。ただし、一部の消費者に対しては、多種多様な入手可能な製品又は、スキンケア技術の向上によっても、依然として所望の成果をもたらすことはできず、侵襲的な医療処置に頼る必要性をさらに感じる者もいる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
したがって、侵襲的な医療処置の必要性、並びにこの処置に伴うリスクが回避されるほど十分に皮膚の状態を改善させる方法への継続的なニーズがさらに存在している。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は、哺乳類の皮膚に、エネルギーと、特定のスキンケア活性物質を含む局所適用組成物の適用とを組み合わせることによって、上記のニーズに対応する。本発明のパーソナルケア組成物は、局所適用、又は、皮膚の状態を調整するのに有用であり、とりわけ、たるみ、小じわ、しわ、又は、色素沈着過度の発現を低減させるのに有用である。エネルギーとともに適用すると、かかる状態に対する調整力は、組成物のみを適用した場合に得られる調整力よりも高くなると本出願者は考えている。この方法は非侵襲的であり、医療専門家の補助又は監視なしに、消費者が実施することが可能である。
【0005】
以下では、本発明の非限定的な実施形態の一部について説明する。
本発明の第1の実施形態によれば、哺乳類の皮膚の状態を調整する方法を提供し、この方法は、調整が求められる皮膚領域に第1のパーソナルケア組成物を適用する工程(前記第1のパーソナルケア組成物には、ナイアシンアミド、サリチル酸、ペンタペプチド、N−アセチルグルコサミン、パンテノール、ブチル化ヒドロキシトルエン、N−アシルアミノ酸化合物、ヘキサミジン、緑茶、アスコルビルグルコシド、ヘキサンジオール、ペンタンジオール、美白剤、又は、これらの混合物から成る群から選択された少なくとも1つのスキンケア活性物質が含まれている)と、少なくとも2.5分間の処置時間にわたって、皮膚をエネルギー付与装置に接触させることによって、前記皮膚領域にエネルギーを付与する工程(前記エネルギー付与装置には、制御可能な形で37℃〜50℃の温度まで加熱可能な皮膚接触面が備わっている)とを含む。
【0006】
本発明の別の実施形態によれば、哺乳類の皮膚内の小じわ、及び/又は、しわの発現を低減させる方法を提供し、この方法は、小じわ/又はしわのある皮膚領域に第1のパーソナルケア組成物を塗布する工程(前記第1のパーソナルケア組成物には、ナイアシンアミド、ペンタペプチド、N−アセチルグルコサミン、又は、これらの混合物から成る群から選択された少なくとも1つのスキンケア活性物質が含まれている)と、少なくとも2.5分間の処置時間にわたって、皮膚をエネルギー付与装置と接触させることによって、前記皮膚領域にエネルギーを付与する工程(前記エネルギー付与装置には、制御可能な形で37℃〜50℃の温度まで加熱可能な皮膚接触面が備わっている)と、この皮膚領域に第2のパーソナルケア組成物を塗布する工程(第2のパーソナルケア組成物には冷却剤が含まれている)とを含む。
【0007】
本発明の別の実施形態によれば、哺乳類皮膚内の色素沈着過度の発現を低減させる方法を提供し、この方法は、色素沈着過度のある皮膚領域に第1のパーソナルケア組成物を塗布する工程(第1のパーソナルケア組成物には、N−ウンデシレノイル−L−フェニルアラニン、ナイアシンアミド、又は、これらの混合物から成る群から選択された少なくとも1つの美白剤が含まれている)と、少なくとも2.5分間の処置時間にわたって、皮膚をエネルギー付与装置と接触させることによって、前記皮膚領域にエネルギーを付与する工程(前記エネルギー付与装置には、制御可能な形で37℃〜50℃の温度まで加熱可能な皮膚接触面が備わっている)と、前記皮膚領域に第2のパーソナルケア組成物を適用する工程(第2のパーソナルケア組成物には冷却剤が含まれている)とを含む。
【0008】
本発明の別の実施形態によれば、第1のスキンケア活性物質と、第2のスキンケア活性物質が含まれている第2のパーソナルケア組成物と、エネルギー付与装置と、処置時間中に第1のスキンケア組成物をエネルギー付与装置と併せて使用するように、連続する処置時間にわたって第2のスキンケア組成物を使うように、ユーザーに指示する説明書を含む商品を提供する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
本発明のすべての実施形態では、特に記載のない限り、百分率は全て総組成物の重量による。特に記載のない限り、すべての比は、重量比である。すべての範囲は、包括的且つ結合可能である。有効数字の桁数は、示される量の制限や、測定の精度を意味するものではない。特に別段の記述がない限り、すべての数量は「約」という語句によって修飾されるものと理解する。すべての測定は、25℃、又は、周囲条件で行うものと理解し、この際、「周囲条件」とは約1気圧、相対湿度約50%の条件を意味する。
【0010】
本明細書に添付されているいずれかの方法の請求項で示されている工程は、別段の指示のない限り、いずれの順番でも実施できるものと理解すべきである。例えば、(a)、(b)、又は、(c)の工程を示している方法の請求項では、工程(c)は、工程(a)と(b)の前又は間に実施することができる。さらには、個々の工程は、別々の工程として示されているが、期間中に一部又は完全に重複した状態で実施することができる。
【0011】
本明細書では、「皮膚の状態を調整する」とは、皮膚の状態を改善させること、及び/又は、皮膚の状態を予防的に調整することを意味し、例えば、紫外線から組織を保護すること、又は、皮膚の老化の兆候を調整することが挙げられる。本明細書では、「哺乳類の皮膚の状態を改善する」とは、組織の外観、又は、感触に、視覚的、及び/又は、触覚的に認識可能な好ましい変化をもたらすことを意味する。調整、及び/又は、改善され得る状態としては、しわ、又は、粗くて深いしわ、小じわ、ひび、隆起、又は、大きい毛穴の発現の低減、皮膚の肥厚(例えば、皮膚の表皮、及び/又は真皮、及び/又は、皮下層、並びに、該当する場合、爪、又は、毛幹のケラチン層を構築させて皮膚、体毛、又は、爪の萎縮を減少させる)、真皮−上皮境界部の凸面部(乳頭間隆起としても知られている)の増大化、例えば、皮膚の機能的エラスチンの喪失、損傷、及び/又は、不活性化の結果、弾性線維症、たるみ、皮膚又は毛髪が変形状態から復元する力の喪失といった状態が生じることによる皮膚又は毛髪の弾力性の喪失の回避、セルライトの低減、皮膚、毛髪、又は、爪の色の変化、例えば、目の下のくま、斑点(例えば、酒さによって、不均一に赤く着色するなど)、血色の悪さ、毛細血管拡張症又はクモ状血管腫に起因するしみ、乾燥、脆化、白髪化のうちの1つ以上が挙げられるが、これらに限らない。
【0012】
本明細書で使用する時、「皮膚の老化の兆候」としては、皮膚の老化による、外側から視覚的、又は、触覚的に認識可能な徴候、又は、あらゆるマクロ、又は、ミクロ的現象が挙げられるが、これらに限らない。これらの兆候は、しわ、又は、粗く深いしわ、小じわ、皮膚の線、ひび、隆起、大きい毛穴、むら又はかさつきといった組織の不連続性の発達、剥離、乾燥、皮膚の弾力性の喪失、変色(目の下の周りを含む)、斑点、黄ばみ、染み、又は、そばかすのような色素沈着した皮膚領域、角化症、異常分化、過剰角質化、弾力線維症、コラーゲン破壊、並びに、角質層、真皮、表皮、脈管系(例えば、毛細血管拡張症又はクモ状血管腫)、又は、下層組織(例えば、脂肪、及び/又は、筋肉)、特に皮膚に最も近い下層組織における他の組織構造の変化が挙げられるが、これらに限らないプロセスに起因する可能性がある。
【0013】
本明細書で使用する時、「色素沈着過度」は、隣接する皮膚領域よりも色素沈着がひどい皮膚領域(例えば色素斑、老化斑など)を指す。
【0014】
本明細書では、「パーソナルケア組成物」とは、哺乳類の皮膚上に局所塗布するのに適している組成物を意味する。本明細書に記載されているパーソナルケア組成物には、1つ以上のスキンケア活性物質を含有させ得る。「スキンケア活性物質」又は「活性物質」とは、本明細書で使用する時、例えば皮膚、又は、その他の哺乳類の皮膚に効果又は改善作用をもたらすことによって、皮膚の状態を調整するのを助ける化合物を意味する。
【0015】
「エネルギー付与装置」とは、本明細書で使用する時、哺乳類の皮膚、及び/又は、毛髪にエネルギーを付与する目的で用いられるいずれかの装置を意味する。本明細書では、「エネルギーの付与」とは、エネルギー付与装置から発せられるエネルギーに、皮膚の表面、及び/又は、層をさらすことを意味し、この際、エネルギーは、皮膚の所望の層(毛幹、及び/又は、毛嚢など)まで到達し得る。
【0016】
「連続レベル」とは、本明細書で使用する時、この装置の付与するエネルギー、又は、エネルギー出力が、装置の起動時と装置の停止時の間、本質的に一定のレベルに保たれることを意味する。
【0017】
「パルス」とは、本明細書で使用する時、装置の起動時と装置の停止時の間、エネルギー出力が予想可能な形で変動することを意味し、高出力(パルス)の期間と低出力の期間が交互に現れることを特徴とする。パルスの開始は、突発的又は漸次的であってよい。「予測可能」とは、パルスピーク強度、パルス波形、パルス幅、又は、パルス間の時間的間隔が実質的に同一であることを意味する。パルス幅、又は、パルス間の時間は変動してもよい。
【0018】
「携帯型」とは、本明細書で使用する時、当該装置が、平均的な成人が楽に保持するのに適している重量と寸法であることを意味する。
【0019】
エネルギー付与装置
本発明の方法には、皮膚領域をエネルギー付与装置と接触させることによって、皮膚領域にエネルギーを付与する工程が含まれている。エネルギー付与装置は典型的には携帯型であり、さまざまな形状のエネルギーを付与し得、エネルギーとしては、光、熱、音(超音波など)、電気エネルギー、磁気エネルギー、電磁エネルギー(高周波、又は、マイクロ波など)、機械的エネルギー、又は、これらの組み合わせが挙げられるが、これらに限らない。ある1つの実施形態では、エネルギーは、熱エネルギーの形状をしている。別の実施形態では、エネルギーは光エネルギーである。前記光エネルギーは、レーザー、ダイオードレーザー、ダイオードレーザーバー、ダイオードレーザーアレイ、フラッシュランプ、超短パルス光(IPL)源、又は、これらの組み合わせなどの装置によって付与してよいが、これらに限らない。ある1つの実施形態では、光エネルギーはレーザーから放出させる。
【0020】
エネルギーは、連続モード、及び/又は、パルスモードで付与してよい。前記エネルギー付与装置には、任意選択的に、エネルギー付与の前、付与と同時、又は、付与の後に、皮膚を加熱、及び/又は、冷却する手段を含んでもよく、また、組成物を保管する手段、又は、1つ以上の組成物を前記装置を介して供給する手段を含んでもよい。適切なエネルギー付与装置の非限定例は、米国特許第6,273,884号に記載されている。付与するエネルギーの量は、所望する哺乳類の皮膚の状態、又は、調整量に応じて変えてよい。ある1つの実施形態では、処置時間中に皮膚領域に適用するエネルギー、すなわち「出力フルエンス」は、1J/cm2〜100J/cm2であり、「J」は「ジュール」を意味し、「cm2」は平方センチメートルを意味する。エネルギー付与装置は、処置時間中、実質的に静止したままにしてよく、又は、皮膚の表面を横切るように移動させてよい。紫外光源に由来するエネルギーの場合、その波長は、UV−Aの波長帯(315nm〜400nm)の範囲内になるのが好ましい(「nm」とは1×10-9メートルを意味する)。可視光源に由来するエネルギーの場合、その波長は、400nm〜700nmになるのが好ましい。赤外(IR)光源に由来するエネルギーの場合、その波長は、700nm〜3000nmになるのが好ましい。パルス光源の場合、そのパルス長は、例えば0.001秒〜3秒に、平均パルス持続時間は0.001秒〜1秒にしてよい。
【0021】
A.光エネルギー源
光エネルギーとしては、レーザー、及び/又は、レーザー以外の光源から発せられる光が挙げられる。光エネルギーは例えば、コヒーレント光若しくは非コヒーレント光、単色光若しくは多色光、並びに、平行光、拡散光、若しくは、発散光にしてよい。多色光は、フィルターにかけて、所望の波長又は所定の波長域を提供してもよい。
【0022】
レーザー光源としては、固体レーザー、気体レーザー、又は、これらの組み合わせが挙げられる。固体レーザー光源の非限定例としては、Nd:YAG(ネオジム:イットリウムアルミニウムガーネット)、ルビー、又は、アレキサンドライトが挙げられる。気体レーザー光源の非限定例としては、ヘリウム−ネオン、アルゴン、又は、二酸化炭素が挙げられる。適切なレーザー光源の利用例は、米国特許第6,063,074号、又は、同6,152,917号(この双方ともタンコビッチ(Tankovich)に発行)に開示されている。追加のレーザー光源としては、ダイオードレーザー、ダイオードレーザーバー、又は、ダイオードレーザーアレイが挙げられるが、これらに限らない。例えば、米国特許第6,273,885号(クープ(Koop)らに発行)を参照されたい。
【0023】
レーザー以外の光源の非限定例としては、フラッシュランプ、ハロゲンランプ、発光ダイオード(LED)、超短パルス光(IPL)源、又は、これらの組み合わせが挙げられる。波長には、電磁スペクトルの紫外領域、可視領域、近赤外領域、又は、赤外領域を含めてよい。あるいは、前記波長は可視光領域にある。レーザー以外の適切な光源の例は、米国特許第5,885,273号、同6,174,325号、又は、同6,280,438号(いずれもエックハウス(Eckhouse)らに発行)に開示されている。
【0024】
本発明で用いるのに適している追加の光エネルギー装置としては、米国特許出願第2003/0216719号、同2004/0167499号、同2004/0167500号、同2004/0167501号、同2004/0167502号、同2004/0167592号、同2004/0176754号、同2004/0176823号、同2004/0176824号、又は、同2005/0049582号、並びに、米国特許第5,595,568号、同5,735,844号、同6,015,404号、同6,080,146号、同6,237,884号、同5,669,916号、同5,824,023号、同5,707,403号、同5,527,350号、又は、同5,743,901号に記載されているものが挙げられる。本発明に従って用いるものとして、代替的な光源装置も同様に考えられると理解すべきである。
【0025】
B.熱ヒートエネルギー源
皮膚に付与するエネルギーは、熱ヒートエネルギーの形状にしてもよい。皮膚は、熱源、例えばフラッシュランプの発する広帯域放射線によって加熱してよい。あるいは、熱は、可視放射を用いて発生させ、例えばキセノンアークランプなどの高輝度ランプによって付与してもよい。熱は、電気抵抗によって発生させてもよい。熱付与装置には、例えば装置を皮膚から手動又は自動で遠ざけることによって、フラッシュランプの点滅後、所定の時間に皮膚を取り囲んでいる領域に空気を送り込むことによって、又は、他の適切な皮膚冷却手段によって皮膚の過熱を防止する手段を含めることが可能である。熱エネルギーを利用する装置の例は、米国特許第6,187,001号、同6,245,093号、又は、同6,635,075号、並びに、米国公開特許出願第2001/0008974号、同2003/0088298号、同2004/0127962号、同2005/0203596号、又は、同2005/0288748号に開示されている。
【0026】
C.超音波エネルギー源
皮膚層まで、及び/又は、皮膚層の中まで付与するエネルギーは、超音波エネルギーの形状であり得る。超音波エネルギーの付与には、40,000ヘルツ(Hz)を超える高周波音波、又は、その代わりに、40,000Hz以下の周波数が含まれている低周波音波が備わっている。音波が生み出すエネルギーは、音波の音響密度、音波の周波数、又は、皮膚層の構成などの要因によって決まる浸透深度によって、皮膚に浸透させることが可能である。出力エネルギーは一般に、ミリワットからワットまで変動する。
【0027】
音波の付与は、例えば、集束波、平行波、拡散波、又は、これらの組み合わせにしてよい。音波の付与はさらに、連続波、パルス波、変調波、非変調波、又は、これらの組み合わせにしてもよい。超音波エネルギーは通常、トランスデューサーヘッドを介して付与させる。皮膚の上で用いる場合、通常、接触媒質(その一例は水性ジェルである)を用いて、皮膚と直接接触するように配置する。
【0028】
適切な超音波装置の例は、米国公開特許出願第2002/0120225A1号、並びに、米国特許第6,732,744号、又は、同6,544,259号に開示されている。
【0029】
D.電磁エネルギー源
皮膚層まで、及び/又は、皮膚層の中まで付与するエネルギーは、電磁エネルギー(例えば高周波、又は、マイクロ波など)の形状にしてよい。代表的な電磁エネルギー装置は、米国特許第6,889,090号、同6,702,808号、同6,662,054号、同5,569,242号、同5,755,753号、同6,241,753号、同6,430,446号、同6,350,276号、同5,919,219号、同5,660,836号、同6,413,255号、同6,228,078号、同5,366,443同、又は、同6,766,202号に開示されている。
【0030】
E.機械的エネルギー源
皮膚に付与するエネルギーは、機械的エネルギーの形状にしてよい。代表的な機械装置は、米国特許出願第2005/0142093号(2005年6月30日公開)に開示されている。
【0031】
F.その他のエネルギー源
皮膚に付与するエネルギーは、電気的にではなく、化学的に発生させてもよい。例えば、装置(例えばパッチ、マスク、基材など)に、活性化すると皮膚に熱エネルギーを付与することのできる発熱反応技術を組み込んでもよい。
【0032】
本発明の実施形態では、エネルギー分野の当業者に知られている別のエネルギー形状、又は、エネルギー源を用いてもよい。
【0033】
パーソナルケア組成物
本発明の方法には、第1のパーソナルケア組成物と、任意選択的に、第2のパーソナルケア組成物を哺乳類の皮膚領域に塗布する工程が含まれている。第1、又は、第2のパーソナルケア組成物はさまざまな形状にしてよく、ローション、クリーム、セラム、フォーム、ジェル、スプレー、軟膏、マスク、スティック、保湿剤、パッチ、粉末、及び/又は、拭き取り布などの形状が挙げられるが、これらに限定されない。ある1つの実施形態では、第1のパーソナルケア組成物は、エネルギー付与の前、及び/又は、最中に塗布する。ある代替的な実施形態では、第2のパーソナルケア組成物は、第1の組成物の塗布、又は、エネルギー付与の後に塗布する。任意選択的に、本発明の方法には、第3のパーソナルケア組成物を皮膚に塗布する工程を含めてよく、第3のパーソナルケア組成物にはコンディショニング剤が含まれている。ある1つの実施形態では、第3のパーソナルケア組成物は、第1のパーソナルケア組成物を塗布する前に塗布する。第3のパーソナルケア組成物は、エネルギー付与の少なくとも24時間前に塗布するのが好ましい。ある代替的な実施形態では、第1のパーソナルケア組成物は1日に2回塗布し、エネルギーは1日に1度、又は、1週間に1度、又は、1カ月に1度付与する。ある1つの実施形態では、第1のパーソナルケア組成物は皮膚に1日に2回塗布し、エネルギーは、1週間に1度、皮膚に付与する。
【0034】
第1、第2、又は、第3のパーソナルケア組成物にはさまざまな成分を含有させてよく、その非限定例は、「CTFA国際化粧品成分辞典又はハンドブック第10版(The CTFA International Cosmetic Ingredient Dictionary and Handbook, Tenth Edition)」(2004年)に見られるだろう。ある1つの実施形態では、第1のパーソナルケア組成物には、ナイアシンアミド、サリチル酸、ペンタペプチド、N−アセチルグルコサミン、パンテノール、ブチル化ヒドロキシトルエン、N−アシルアミノ酸化合物、ヘキサミジン、緑茶、アスコルビルグルコシド、ヘキサンジオール、ペンタンジオール、美白剤、熱ショックタンパク質増強剤、又は、これらの混合物から成る群から選択されたスキンケア活性物質が含まれている。これに加えて、或いは、これに代えて、第1の組成物には感覚誘発剤を含めてもよく、この誘発剤は、エネルギー付与時に活性化され得る。ある1つの実施形態では、第2のパーソナルケア組成物には、アスコルビン酸、クレアチン、クレアチニン、大豆抽出物、レチノール、サリチル酸、アルブチン、トラネキサム酸、ヒドロキシ酸、ナイアシンアミド、ヘキサミジン、ペプチド、N−アセチルグルコサミン、N−アシルアミノ酸化合物、緑茶、アスコルビルグルコシド、日焼け止め剤、又は、これらの混合物から成る群から選択された少なくとも1つのスキンケア活性物質が含まれている。調整されるべき状態が、小じわ、しわ、又は、これらの組み合わせの発現の低減を含む場合、第1の組成物は、ナイアシンアミド、ペンタペプチド、N−アセチルグルコサミン、又は、これらの混合物を含むことが可能である。調整されるべき状態が、色素沈着過度の発現の低減を含む場合、第1の組成物に美白剤を含めてよく、その非限定例としては、N−ウンデシレノイル−L−フェニルアラニン、ナイアシンアミド、コウジ酸、アスコルビン酸、又は、これらの混合物が挙げられる。
【0035】
別の実施形態では、第1、又は、第2のパーソナルケア組成物にはそれぞれ、追加の少なくとも1つのスキンケア活性物質が含まれており、その組み合わせは、所定の状態を調整するのにとりわけ有効である。このような組み合わせの非限定例の一部としては、コンディショニング剤が含まれている第1の組成物と日焼け止め剤が含まれている第2の組成物、ナイアシンアミドが含まれている第1の組成物と日焼け止め剤が含まれている第2の組成物、N−アセチルグルコサミンが含まれている第1の組成物と日焼け止め剤が含まれている第2の組成物、又は、加温剤が含まれている第1の組成物と冷却剤が含まれている第2の組成物が挙げられる。
【0036】
スキンケア活性物質
本発明の組成物は、哺乳類の皮膚の状態を調整、及び/又は、改善させるのに有用な追加の少なくとも1つのスキンケア活性物質をさらに含むことが可能である。適切なスキンケア活性物質の部類としては、ビタミン、ペプチド、又は、ペプチド誘導体、糖アミン、日焼け止め剤、油調整剤、微粒子、フラボノイド化合物、発毛調整剤、酸化防止剤、及び/又は、酸化防止前駆体、防腐剤、フィトステロール、プロテアーゼ阻害剤、チロシナーゼ阻害剤、抗炎症薬、又は、これらの混合物が挙げられるが、これらに限定されない。ただし、多くのスキンケア活性物質が1つ以上の効果を提供するか、又は、1つ以上の作用様式によって機能する場合があることに留意すべきである。したがって、本明細書の分類は便宜上実施されるものであって、活性物質を、列挙した特定の1つの用途、又は、複数の用途に制限しようとするものではない。
【0037】
A.ビタミン
本発明の組成物に、1つ以上のビタミンを0.0001%〜50%、又は、0.001%〜10%、又は、0.01%〜5%、又は、0.1%〜1%が含まれ得る。本明細書では、「ビタミン」とは、ビタミン、プロビタミン、並びに、それらの塩、異性体、又は、誘導体を意味する。適切なビタミンの非限定例としては、ビタミンB化合物(B1化合物、B2化合物、B3化合物(ナイアシンアミド、ナイアシンニコチン酸、トコフェリルニコチネート、C1〜C18ニコチン酸エステル、ニコチニルアルコールなど);B5化合物(パンテノール、或いは「プロ−B5」、パントテン酸、パントテニルなど);B6化合物(ピロキシジン、ピリドキサル、ピリドキサミン、カルニチン、チアミン、リボフラビンなど);ビタミンA化合物とビタミンAのあらゆる天然、及び/又は、合成類似体(例えば、レチノイド、レチノール、レチニルアセテート、レチニルパルミテート、レチノイン酸、レチナールデヒド、レチニルプロピオネート、カロテノイド(プロ−ビタミンA)、又は、ビタミンAの生物活性を有するその他の化合物);ビタミンD化合物;ビタミンK化合物;ビタミンE化合物、或いはトコフェロール(トコフェロールソルベート、トコフェロールアセテート、トコフェロール、又は、トコフェロール化合物のその他のエステルなど);ビタミンC化合物(アスコルベート、脂肪酸のアスコルビルエステル、又は、アスコルビン酸誘導体、例えば、アスコルビルフォスフェート(マグネシウムアスコルビルフォスフェート、又は、ナトリウムアスコルビルフォスフェートなど)、アスコルビルグルコシド、又は、アスコルビルソルベートなど);ビタミンF化合物(飽和脂、及び/又は、不飽和肪酸など)が挙げられる。ある1つの実施形態では、本組成物に、ビタミンB化合物、ビタミンC化合物、ビタミンE化合物、又は、これらの混合物から成る群から選択されたビタミンが含まれている。あるいは、ビタミンは、ナイアシンアミド、トコフェリルニコチネート、ピロキシジン、パンテノール、ビタミンE、ビタミンEアセテート、アソコルビルフォスフェート、アスコルビルグルコシド、又は、これらの混合物から成る群から選択されている。
【0038】
B.ペプチド、又は、ペプチド誘導体
本発明の組成物に1つ以上のペプチドが含まれ得る。本明細書では、「ペプチド」とは、10個以下のアミノ酸を含むペプチド、その誘導体、異性体、又は、金属イオン(例えば、銅、亜鉛、マンガン、又は、マグネシウム)のような他の種との錯体を指す。本明細書で使用する時、ペプチドは、天然由来のペプチド、又は、合成ペプチドの双方を指す。ある1つの実施形態では、ペプチドは、ジ−、トリ−、テトラ−、ペンタ−、又は、ヘキサ−ペプチド、それらの塩、異性体、誘導体、又は、これらの混合物である。有用なペプチド誘導体の例としては、大豆タンパク質由来のペプチド、カルノシン(βーアラニン−ヒスチジン)、パルミトイル−リジン−トレオニン(pal−KT)、又は、パルミトイル−リジン−トレオニン−トレオニン−リジン−セリン(pal−KTTKS、マトリキシル(MATRIXYL)(登録商標)として知られている組成物内で入手可能)、パルミトイル−グリシン−グルタミン−プロリン−アルギニン(pal−GQPR、リジン(RIGIN)(登録商標)として知られている組成物内で入手可能)(これら3つはセデルマ(Sederma)(フランス)から入手可能)、アセチル−グルタメート−グルタメート−メチオニン−グルタミン−アルギニン−アルギニン(Ac−EEMRQQ、アルジレリン(登録商標))、又は、Cu−ヒスチジン−グリシン−グリシン(Cu−HGG、IAMIN(登録商標)としても知られている)が挙げられるが、これらに限定されない。
【0039】
本組成物には、ペプチドが1×10-7%〜20%、又は、1×10-6%〜10%、又は、1×10-5%〜5%含まれ得る。
【0040】
C.糖アミン
本発明の組成物に、糖アミン(アミノ糖としても知られる)、又は、その塩、異性体、互変異性体、又は、誘導体が含まれてもよい。糖アミンは、合成又は天然由来であり得、純粋化合物又は化合物の混合物(例えば、自然源からの抽出物又は合成物質の混合物)として用いることができる。例えば、グルコサミンは一般に多くの甲殻類に見られ、真菌源由来であり得る。本発明で有用な糖アミン化合物としては例えば、N−アセチル−グルコサミン、並びに、国際特許公開番号WO02/076423号、又は、米国特許第6,159,485号(ユ(Yu)らに発行)に記載されているものが挙げられる。ある1つの実施形態では、組成物に、糖アミンが0.01%〜15%、又は、0.1%〜10%、又は、0.5%〜5%が含まれている。
【0041】
D.日焼け止め剤
本発明の組成物には、1つ以上の日焼け止め活性物質(すなわち「日焼け止め剤」)及び/又は、紫外線吸収剤が含まれてもよい。本明細書では、「日焼け止め剤」には、日焼け止め剤と物理的日焼け防止剤の双方が含まれる。日焼け止め剤と紫外線吸収剤は、有機物又は無機物であってもよい。適切な日焼け止め剤、又は、紫外線吸収剤の例は、米国化粧品工業会(The Cosmetic, Toiletry, and Fragrance Association)の「国際化粧品成分辞典、又は、ハンドブック第10版(The International Cosmetic Ingredient Dictionary and Handbook, 10th Ed.)」(T.E.ゴットシャルク(Gottschalck)、又は、マキューエン(McEwen)Jr.編、2004年)の2267ページ、又は、2292〜2293ページに開示されている。とりわけ適切な日焼け止め剤としては、ベンゾフェノン、ベンゾフェノン−1、ベンゾフェノン−2、ベンゾフェノン−3、ベンゾフェノン−4、ベンゾフェノン−5、ベンゾフェノン−6、ベンゾフェノン−7、ベンゾフェノン−8、ベンゾフェノン−9、ベンゾフェノン−10、ベンゾフェノン−11、ベンゾフェノン−12、ベンゾトリアゾリルドデシルp−クレゾール、3−ベンジリデンカンファー、ベンジリデンカンファースルホン酸、ベンジルサリチレート、ビス−エチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジン、ボルネロン、ブメトリゾール、ブチルメトキシジベンゾイル−メタン、ブチルPABA(p−アミノ安息香酸)、シンナミドプロピル−トリモニウムクロライド、シノキセート、DEA−メトキシシンナメート、ジベンズオキサゾイルナフタレン、ジ−t−ブチルヒドロキシ−ベンジリデンカンファー、ジエチルアミノヒドロキシ−ベンゾイルヘキシルベンゾエート、ジエチルヘキシルブタミドトリアゾン、ジエチルヘキシル2,6−ナフタレート、ジイソプロピルエチルシンナメート、ジイソプロピルメチルシンナメート、ジ−メトキシシンナミド−プロピルエチルジモニウムクロライドエーテル、ジメチルPABAエチルセテアリルジモニウムトシレート、ジモルホリノ−ピリダジノン、ジモルホリノ−ピリダジノン、ジナトリウムビスエチルフェニルトリアミノトリアジンスチルベンジスルホネート、ジナトリウムジスチリルビフェニルジスルホネート、ジナトリウムフェニルジベンズイミダゾールテトラスルホネート、ドロメトリゾール、ドロメトリゾールトリシロキサン、エチルジヒドロキシプロピルPABA、エチルジイソプロピル−シンナメート、エチルヘキシルビス−イソペンチルベンズオキサゾリルフェニルメラミン、エチルジメトキシベンズ−イリデンジオキソイミダゾリジンプロピオネート、エチルヘキシルジメチルPABA、エチルヘキシルメトキシ−シンナメート、エチルヘキシルメトキシジベンゾイル−メタン、エチルヘキシルメトキシジベンゾイル−メタン、エチルヘキシルサリチレート、エチルヘキシルトリアゾン、エチルメトキシシンナメート、エチルPABA、エチルウロカネート、エトクリレン、4−(2−β−グルコピラノ−シロキシ)プロポキシ−2−ヒドロキシベンゾフェノン、グリセリルエチルヘキサノエートジメトキシシンナメート、グリセリルPABA、グリコールサリチレート、ヘキサンジオールジサリチレート、ホモサレート、イソアミルシンナメート、イソアミルp−メトキシシンナメート、イソペンチルトリメトキシ−シンナメートトリシロキサン、イソプロピルベンジルサリチレート、イソプロピルジベンゾイルメタン、イソプロピルメトキシ−シンナメート、バンウコン根抽出物、メンチルアントラニレート、メンチルサリチレート、メトキシシンナミド−プロピルヒドロキシスルタイン、メトキシシンナミド−プロピルラウルジモニウムトシレート、4−メチルベンジリデンカンファー、メチレンビス−ベンゾトリアゾイルテトラメチルブチル−フェノール、オクトクリレン、オクトリゾール、PABA、PEG−25PABA、フェニルベンズイミダゾールスルホン酸、ポリアクリルアミドメチルベンジリデンカンファー、ポリアミド−2、ポリクオタニウム−59、ポリシリコーン−15、カリウムメトキシ−シンナメート、カリウムフェニル−ベンズイミダゾールスルホネート、赤色ワセリン、ナトリウムベンゾトリアゾイルブチルフェノールスルホネート、ナトリウムフェニルベンズ−イミダゾールスルホネート、ナトリウムウロカネート、TEA−フェニルベンズイミド−アゾールスルホネート、TEA−サリチレート、テレフタリリデンジカンファースルホン酸、テトラブチルフェニルヒドロキシベンゾエート、二酸化チタン、ウロカニン酸、酸化亜鉛セリウム、酸化亜鉛、又は、これらの混合物が挙げられる。ある1つの実施形態では、本組成物に、日焼け止め活性物質、及び/又は、紫外線吸収剤が本組成物の1重量%〜20重量%、又は、2重量%〜10重量が%含まれている。正確な量は、選択された日焼け止め活性物質、及び/又は、紫外線吸収剤、又は、所望の太陽光線保護指数(SPF)に応じて変動し、且つ、当業者の知識と判断の範囲内である。
【0042】
E.油調整剤
本発明の組成物は、皮膚の油、又は、皮脂の生成を調整するのに有用であるとともに、油性皮膚の外観を改善するのに有用である1つ以上の化合物を含有することが可能である。適切な油調整剤の例としては、サリチル酸、デヒドロ酢酸、過酸化ベンゾイル、ビタミンB3化合物(例えばナイアシンアミド又はトコフェリルニコチネート)、これらの異性体、エステル、塩、又は、誘導体、又は、これらの混合物が挙げられる。本組成物に、油調整剤を0.0001%〜15%、又は、0.01%〜10%、又は、0.1%〜5%、又は、0.2%〜2%が含まれてよい。
【0043】
F.フラボノイド
本発明の組成物には、フラボノイドを含有させてよい。フラボノイドは、合成物質にするか、又は、自然源からの抽出物として得ることができ、更には、誘導体化してもよい。適切なフラボノイドの部類の例は、米国特許第6,235,773号(ビセット(Bissett)に発行)に開示されており、非置換フラバノン、メトキシフラバノン、非置換カルコン、又は、これらの混合物が挙げられるが、これらに限定されない。ある1つの実施形態では、フラボノイドは、非置換フラバノン、非置換カルコン(特にトランス異性体)、これらのグルコシル誘導体、又は、これらの混合物である。適切なフラボノイドのその他の例としては、ヘスペリジン、又は、グルコシルヘスペリジンのようなフラバノン、大豆イソフラボン(ゲニステイン、ダイゼイン、ケルセチン、又は、エクオルが挙げられるが、これらに限らない)のようなイソフラボン、これらのグルコシル誘導体、2’,4−ジヒドロキシカルコン、又は、これらの混合物が挙げられる。
【0044】
本発明の組成物に、フラボノイドが0.01%〜20%、又は、0.1%〜10%、又は、0.5%〜5%が含まれてもよい。
【0045】
G.冷却剤
本発明の組成物に、1つ以上の冷却材が含まれてもよい。適切な冷却材の非包括的なリストには、環状(cylic)α(apha)−ケトエナミン、N,2,3−トリメチル−2−イソプロピルブタマイド、シクロヘキサンカルボキサミド、N−エチル−5−メチル−2−(l−メチルエチル)、メントール(例えば天然、又は、合成l−メントールなど)、ミント、又は、ペパーミントが含まれている。その他の適切な冷却材は、米国特許第6,889,901号に開示されている。
【0046】
H.加温剤
本発明の組成物が加温剤を含むことが可能である。代表的な加温剤としては、L−アルギニン(例えば米国特許第5,895,658号を参照)、アコナイト、シナモン、エボジア、シナピス、又は、エミューオイルが挙げられる。その他の適切な加温剤は、米国特許第6,432,441号、同6,899,901号、又は、同7,005,408号に開示されている。
【0047】
I.熱ショックタンパク質増強剤
本発明の組成物は、熱ショックタンパク質増強剤を含んでもよく、熱ショックタンパク質増強剤によって、皮膚接触面の温度レベルを低下させてよく、これは、所望の成果を実現させるために別途必要となる。熱ショックタンパク質増強剤の代表的な非限定的リストには、重金属、サリチレート、非ステロイド性抗炎症剤、ニコチン、アルコール、PPAR−γアゴニスト、カフェイン、又は、これらの混合物が含まれている。
【0048】
J.その他のスキンケア活性物質
本発明の組成物には、美白剤、非ビタミン酸化防止剤、又は、ラジカルスカベンジャー、ミネラル、防腐剤、フィトステロール、及び/又は、植物ホルモン、プロテアーゼ阻害剤、チロシナーゼ阻害剤、又は、抗炎症剤をさらに含有させてよい。
【0049】
適切な美白剤としては、コウジ酸、アルブチン、アスコルビン酸、又は、その誘導体(例えば、マグネシウムアスコルビルフォスフェート又はナトリウムアスコルビルフォスフェート)、抽出物(例えば、クワ抽出物、胎盤抽出物)、N−ウンデシレノイル−L−フェニルアラニン(セピホワイト(SEPIWHITE)(登録商標)という商品名でセピック(Seppic)(フランス)から市販されている)、又は、これらの混合物が挙げられるが、これらに限らない。
【0050】
適切な非ビタミン酸化防止剤、又は、ラジカルスカベンジャーとしては、BHT(ブチル化ヒドロキシトルエン)、ブチル化ヒドロキシ安息香酸、L−エルゴチオネイン(チオタン(THIOTANE)(商標)として入手可能)、テトラヒドロクルクミン、セチルピリジニウムクロライド、ジエチルヘキシルシリンジリデン(syrinylidene)マロネート(オキシネックス(OXYNEX)(商標)として入手可能)、6−ヒドロキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−カルボン酸(トロロックス(TROLOX)(商標)として入手可能)、ヘキサデカ−8−エン−1,16−ジカルボン酸(オクタデセンジオイック酸、アラトン(ARLATONE)(商標)ジオイック(Dioic)DCAとしてユニケマ(Uniqema)から入手可能)、ユビキノン(補酵素Q10)、茶抽出物(緑茶抽出物など)、酵母抽出物又は酵母培養液(例えばピテラ(Pitera)(商標))、没食子酸、尿酸、ソルビン酸、リポ酸、アミン(例えば、N,N−ジエチルヒドロキシルアミン、アミノ−グアニジン)、スルフヒドリル化合物(グルタチオンなど)、ジヒドロキシフマル酸、リシンピドレート、アルギニンピロレート、ノルジヒドログアヤレト酸、クルクミン、リジン、メチオニン、プロリン、スーパーオキシドジスムターゼ、シリマリン、ブドウの皮、及び/又は、種の抽出物、メラニン、ローズマリー抽出物、上記のいずれかの物質の塩、又は、誘導体、又は、これらの混合物が挙げられるが、これらに限定されない。
【0051】
適切なミネラルとしては、亜鉛、マンガン、マグネシウム、銅、鉄、セレン、又は、その他のミネラルサプリメントが挙げられる。「ミネラル」には、さまざまな酸化状態であるミネラル、ミネラルの錯体、塩、誘導体、又は、これらの混合物が含まれるものと理解する。
【0052】
植物ステロール(フィトステロール)、及び/又は、植物ホルモンの適切な例としては、シトステロール、スチグマステロール、カンペステロール、ブラジカステロール、カイネチン、ゼアチン、又は、これらの誘導体、又は、混合物が挙げられるが、これらに限定されない。
【0053】
適切なプロテアーゼ阻害剤としては、ヘキサミジン、バニリンアセテート、メンチルアントラニレート、大豆トリプシン阻害物質、ボーマン−バーク型阻害物質、又は、これらの混合物が挙げられるが、これらに限らない。
【0054】
適切なチロシナーゼ阻害剤としては、シナブランカ(カラシ種子抽出物)、テトラヒドロクルクミン、セチルピリジニウムクロライド、又は、これらの混合物が挙げられるが、これらに限定されない。
【0055】
適切な抗炎症剤としては、非ステロイド性抗炎症剤(NSAIDS)(イブプロフェン、ナプロキセン、フルフェナム酸、エトフェナメート、アスピリン、メフェナム酸、ピロキシカム、又は、フェルビナクが挙げられるが、これらに限定されない)、グリチルリジン酸(グリチルリジン、グリチルリキシン酸、又は、グリチルレチン酸グリコシドとしても知られている)、グリチルレチン酸、又は、その他の甘草抽出物、キャンデリラワックス、ビサボロール(例えばαビサボロール)、マンジスタ(アカネ属の植物、特にセンソウから抽出したもの)、又は、グッガル(ミルラノキ属の植物、特にコミフォラムクルから抽出したもの)、コーラ抽出物、カモミール、ムラサキツメクサ抽出物、ムチヤギ抽出物、又は、上記のいずれかの物質の誘導体、又は、これらの混合物が挙げられるが、これらに限定されない。
【0056】
その他の有用なスキンケア活性物質としては、保湿、及び/又は、コンディショニング剤(グリセロール、ワセリン、アロエベラ、アラントイン、ビサボロール、2カリウムグリチルリチネート、又は、尿素など)、デヒドロエピアンドロステロン(DHEA)とその類似体、又は、誘導体、剥離剤(α−又はβ−ヒドロキシ酸、α−ケト酸、グリコール酸、又は、オクタノイルサリチレートなど)、落屑活性物質(両性イオン界面活性剤など)、抗菌剤、抗脂肪沈着剤(カフェイン、テオフィリン、テオブロミン、又は、アミノフィリンなど)、抗ふけ剤(ピロクトンオラミン、3,4,4’−トリクロロカルバニリド(トリクロサン)、トリクロカルバン、又は、亜鉛ピリチオンなど)、ジメチルアミノエタノール(DMAE)、クレアチン、(サンレス)タンニング剤(ジヒドロキシアセトン(DHA)など)、植物由来物質(レスベラトロルなど)、キレート剤(例えばフリルジオキシム、又は、フリルモノオキシム)、ジアルカノイルヒドロキシプロリン化合物、大豆抽出物(豆乳、大豆ペースト、又は、みそ塩など)、アミノ酸、局所麻酔剤(ベンゾカイン、リドカイン、ブピバカイン、クロルプロカイン、ジブカイン、エチドカイン、メピバカイン、テトラカイン、ジクロニン、ヘキシルカイン、プロカイン、コカイン、ケタミン、プラモキシン、フェノールなど)、上記のいずれかの物質の塩又は誘導体、又は、これらの混合物が挙げられる。
【0057】
皮膚科学的に許容可能なキャリア
本発明の組成物に、皮膚科学的に許容可能なキャリアが50%〜99.9%含まれることが可能である。本発明のキャリアはエマルションの形態である。本明細書では、「エマルション」には一般に水相、又は、油相が含まれている。この油は、動物、植物、又は、石油由来であってもよく、天然又は合成であってもよく、シリコーンオイルを含んでもよい。エマルションキャリアとしては、水中油型、油中水型、水中油中水型、又は、シリコーン中水中油型エマルションが挙げられるが、これらに限定されない。ある1つの実施形態では、皮膚科学的に許容可能なキャリアには、水中油型エマルション、又は、代わりに、水中シリコーン型エマルションを含む。エマルションに、湿潤剤、例えば、グリセリン、並びに、非イオン性、カチオン性、及び/又は、アニオン性の乳化剤がさらに含まれてもよい。適切な乳化剤は、例えば、米国特許第3,755,560号(ディッカート(Dickert)らに発行)、米国特許第4,421,769号(ディクソン(Dixon)らに発行)、又は、「マカッチャンの洗剤、又は、乳化剤(McCutcheon's Detergents and Emulsifiers)」(北米版、317〜324頁、1986年)に開示されている。
【0058】
パーソナルケア組成物の塗布
皮膚の状態を改善させるために、さまざまなの量の本発明の組成物を用いることができる。皮膚に塗布するパーソナルケア組成物の量は、身体の場所、又は、所望する効果に応じて変えることができる。代表的な量としては、9.8mPa〜3923mPa(0.1mg/cm2〜40mg/cm2が挙げられる。有用な塗布量の一例は、49mPa〜980mPa(0.5mg/cm2〜10mg/cm2)である。
【0059】
温度変化は、皮膚内で、又は、代わりに、皮膚の表面に塗布する組成物内で同時に誘発することが可能である。この温度変化は、付与されるエネルギー自体によって誘発される任意の温度変化に追加される。例えば、皮膚は、エネルギーの付与前に加熱してよく、又は、これに代えて、エネルギー付与の前、最中、及び/又は、後に皮膚を冷却してよい。
【0060】
処置レジメン
ある1つの実例的な方法には、本明細書に記載されているような第1のパーソナルケア組成物を、外観、及び/又は、感触の改善を所望する皮膚領域に塗布する工程と、少なくとも2.5分間の処置時間にわたって、前記皮膚領域を熱ヒート装置と接触させる工程が含まれている。熱ヒート装置には、制御可能な形で37℃〜50℃、好ましくは42℃〜46℃の温度まで加熱可能な皮膚接触面が備わっている。このパーソナルケア組成物に、熱ショックタンパク質増強剤をが含まれてもよい。処置時間は、2.5分間よりも長く、例えば10分以上にすることができる。熱ヒート装置は、皮膚に当たるように配置するとともに、処置中、実質的に静止したままにしてよい。あるいは、熱ヒート装置は、皮膚に当たるように配置するとともに、皮膚の対象領域の内部、及び/又は、周辺で動いてもよい。この動きは、連続的又は不連続的にし、一定の速度又は変動的な速度で実施され、また、計算されたパターン又はランダムパターンを有することが可能である。さらには、この動きは、皮膚の対象領域の内部、及び/又は、周辺で熱ヒート装置を手動で動かすことによって実現させるか、前記装置に付随の動力機械装置によって実現させるか、又は、これら2つを組み合わせて実現させてもよい。一部のユーザーにとっては、よりカスタマイズ化した形、又は、個々に合わせた形で、装置を用いて、特定のユーザーのニーズ又は快適レベルを満たすことができるようになるため、手動による動作が望ましい可能性がある。エネルギー処置の前にパーソナルケア組成物を塗布する場合には、皮膚を熱ヒート装置と接触させてから数秒又は数分以内に処置を行うのが好ましい。例えば、エネルギー処置は、パーソナルケア組成物を塗布してから1〜60秒以内、又は、1〜10分以内に開始させる。一部の実施形態では、パーソナルケア組成物は、熱ヒート装置によって、又は、熱ヒート装置から塗布される。
【0061】
任意選択的に、上記の方法と併せて、第2のパーソナルケア組成物を用いてもよい。第2のパーソナルケア組成物は、第1のパーソナルケア組成物と熱ヒート装置とを用いる一連の処置時間の間に用いることが可能である。第2のパーソナルケア組成物に、第1のパーソナルケア組成物中に存在していない少なくとも1つのスキンケア活性物質が含まれているのが望ましい。
【0062】
別の実例的な方法には、パーソナルケア組成物を顔、及び/又は、首の少なくとも一部に塗布する工程と、パーソナルケア組成物の塗布中、及び/又は、塗布直後に、エネルギー付与装置を介して、少なくとも7分間、前記皮膚を加熱する工程が含まれている。加熱継続時間が長ければ長いほど望ましいと思われる(例えば少なくとも10分間)。パーソナルケア組成物、又は、エネルギー付与装置の特徴は限定されていないが、記載されている態様の少なくとも一部が含まれているのが好ましい。
【0063】
さらに別の実例的な方法には、外観、及び/又は、感触の改善が望まれる皮膚領域に、パーソナルケア組成物とエネルギーの双方を適用する工程が含まれている。このパーソナルケア組成物には、熱ショックタンパク質増強剤などの第1の活性物質と第2の活性物質が含まれている。適切な熱ショックタンパク質増強剤としては、重金属、サリチレート、非ステロイド性抗炎症剤、ニコチン、アルコール、PPAR−γアゴニスト、カフェイン、又は、これらの混合物が挙げられるが、これらに限定されない。第2の活性物質は、本明細書に記載されている活性物質のいずれか、又は、別段の活性物質であってもよい。
【0064】
さらに別の実例的な方法には、外観、及び/又は、感触の改善が望まれる皮膚領域にエネルギーを適用する工程、エネルギーの適用後、少なくとも4分間、紫外光への暴露を回避する工程、又は、エネルギー適用の前、最中、及び/又は、後に、前記皮膚領域にパーソナルケア組成物を塗布する工程が含まれている。同様に、エネルギー付与後に紫外光への暴露を回避する時間をさらに長くすることも考えられる(例えば少なくとも6時間、又は、少なくとも8時間など)。
【0065】
さらに別の実例的な方法には、第1のパーソナルケア組成物を皮膚に塗布する工程と、第1のパーソナルケア組成物を塗布してから、ある時間以内にエネルギー付与装置で皮膚を処置する工程と、第1のパーソナルケア組成物を塗布する時間以外で、第2のパーソナルケア組成物を皮膚に塗布する工程が含まれている。第1のパーソナルケア組成物を皮膚に塗布する工程とエネルギー付与装置で皮膚を処置する工程との間の時間は、好ましくは、0秒(組成物の塗布とエネルギー適用に少なくとも部分的に重複部分があることを意味する)〜30分、さらに好ましくは約0秒〜10分である。
【0066】
さらに別の実例的な方法には、パーソナルケア組成物を皮膚領域に塗布する工程と、エネルギーを皮膚領域に導く工程が含まれており、用いるエネルギー付与装置には、光ベースのエネルギーがない状態で高周波ベースのエネルギーが備わっている。
【0067】
さらに別の実例的な方法には、外観、及び/又は、感触の改善を望む皮膚領域にパーソナルケア組成物を塗布する工程が含まれており、パーソナルケア組成物には感覚誘発成分が含まれている。この方法にはさらに、エネルギーを皮膚領域に導いて、感覚誘発成分が活性化するようにする工程が含まれている。感覚誘発成分は、活性化すると、例えば、臭覚刺激、視覚刺激、触刺激、又は、これらの組み合わせをもたらすと思われる。感覚誘発成分は、コーティング物質によって封入され、付与したエネルギーと相互作用すると、その含有物質を融解若しくは流動、破裂、破砕、又は、その他の形で放出させる顔料、芳香剤、香料、微粒子、又は、その他の物質であってもよい。さらには、この組成物に、付与されたエネルギーと相互作用すると、色/外観を変化させる液晶を含有させることも可能である。
【0068】
さらに別の実例的な方法には、エネルギーを皮膚領域に適用する工程と、エネルギーを皮膚領域に適用した後、皮膚領域を冷却する工程が含まれている。この方法は、エネルギー付与モードと冷却モードを別々に備えている電気装置を介して実現させることが可能で、この装置は例えば、ユーザーが制御するか、装置に搭載されているロジックを介して制御してもよい。あるいは、この方法は、2つの別々の装置、用具、局所適用組成物、基材、又は、これらの組み合わせを用いて実現させてもよい。例えば、エネルギー付与装置(本明細書に記載されているようなものなど)を用いてエネルギーを皮膚領域に適用し、続いて、組成物又は組成物が充填されている基材(例えばパッチ)を皮膚域に塗布することができ、この場合、組成物には冷却材が含まれている。皮膚を冷却する装置で、例えば、対流(強制空気)若しくは伝導(冷却面)を介して、又は、低温物質の付与を介して冷却を行ってもよい。代表的な冷却装置としては、テルサーラボラトリーズ社(Telsar Laboratories, Inc.)のダーマチラー4(DermaChiller4)(商標)、又は、アーティックアイス(Artic Ice)によるクライオセラピー(Cyrotherapy)(商標)コールドウォーターセラピーシステム(Cold Water Therapy System)が挙げられる。
【実施例】
【0069】
適切な第1、又は、第2の組成物の非限定的な実施例の一部としては、以下に記載のものが挙げられる。各実施例は、第1、第2、又は、第3の組成物のいずれかとして適しているが、組成物に、それぞれの組成物と併せて、本明細書に開示されている活性物質が含有されていることを条件とする。すべての量は、本組成物の重量%を示している。第1の組成物として用いるのに適している市販の組成物としては、SK−II(商標)LXPラインアクティベーティングマッサージフルイッド(LXP Line Activating Massage Fluid)、又は、オーレイ(OLAY)(商標)リジェネリストエンハンシングローションUVプロテクション(Regenerist Enhancing Lotion with UV Protection)(SPF15)が挙げられる。
【0070】
【表1】

【0071】
【表2】

1 USコスメティクス(US Cosmetics)から入手可能
2 ロシュ(Roche)から入手可能
3 信越(Shin-Etsu)から入手可能、ジメチコン/コポリオールクロスポリマーの25%ジメチコン溶液
4 ジメチコン/ビニルジメチコンクロスポリマーの12%シクロメチコン溶液
5 セピゲル(Sepigel)305はセピック(Seppic)から購入することができ、ポリアクリルアミド、又は、C13〜14イソパラフィン、又は、ラウレス−7である。
【0072】
A相成分を適切なミキサー(例えばテクマー(Tekmar)モデルRW20DZM)を用いて混ぜ合わせ、攪拌しながら70℃〜80℃の温度まで加熱する。それとは別に、B相成分を適切なミキサーを用いて混ぜ合わせ、混合しながら70〜75℃まで加熱してそれを維持させる。よく混合しながら相Bを相Aに加えて、乳化させる。エマルションが約60℃である時、エマルションを引き続き混合しながら、相Cを加える。約50℃で、相Dをエマルションに加えて、引き続き混合する。約40℃で、相Eをエマルションに加えて、適切なミル(テクマー(Tekmar)T−25)を用いてエマルションを約5分間、均一な生成物を得られるまでかき混ぜる。
【0073】
本明細書に開示されている寸法、又は、値は、列挙した正確な数値に厳しく制限されるものとして理解すべきではない。代わりに、別段の指定のない限り、こうした寸法はそれぞれ、列挙された値と、その値周辺の機能的に同等の範囲との両方を意味するものとする。例えば、「40mm」として開示されている寸法は、「約40mm」を意味するものとする。
【0074】
「発明を実施するための最良の形態」で引用したすべての文献は、関連部分において本明細書に参考として組み込まれるが、いずれの文献の引用も、それが本発明に対する先行技術であることを容認するものと解釈すべきではない。この文書における用語のいずれかの意味又は定義が、参考として組み込まれる文献における用語のいずれかの意味又は定義と対立する範囲については、本文書においてその用語に与えられた意味又は定義を適用するものとする。
【0075】
本発明の特定の実施形態を例示し説明してきたが、本発明の精神、又は、範囲から逸脱することなく、他の様々な変更、又は、修正を実施できることが当業者には明白であろう。従って、本発明の範囲内にあるそのような全ての変更、又は、修正を、添付の特許請求の範囲で扱うものとする。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
哺乳類の皮膚の状態を調整する美容法であって、
(a)調整が求められる皮膚領域に第1のパーソナルケア組成物を好ましくは1日に2回塗布する工程(前記第1のパーソナルケア組成物には、ナイアシンアミド、サリチル酸、ペンタペプチド、N−アセチルグルコサミン、パンテノール、ブチル化ヒドロキシトルエン、N−アシルアミノ酸化合物、ヘキサミジン、緑茶、アスコルビルグルコシド、ヘキサンジオール、ペンタンジオール、美白剤、熱ショックタンパク質増強剤、又は、これらの混合物を含む少なくとも1つのスキンケア活性物質が含まれている)と、
(b)少なくとも2.5分間の処置時間にわたって、皮膚をエネルギー付与装置と接触させることによって、前記皮膚領域にエネルギーを好ましくは少なくとも週に1回付与する工程(前記エネルギー付与装置には、制御可能な形で37℃〜50℃の温度まで加熱可能な皮膚接触面が備わっている)と、
(c)任意選択的に、前記皮膚領域に第3のプレコンディショニング組成物を塗布する工程(好ましくは、前記第3の組成物は、前記皮膚にエネルギーを適用する少なくとも24時間前に塗布する)と
を含む美容方法。
【請求項2】
前記皮膚領域に第2のパーソナルケア組成物を塗布する工程がさらに含まれ、前記第2のパーソナルケア組成物に、アスコルビン酸、クレアチン、クレアチニン、大豆抽出物、レチノール、サリチル酸、アルブチン、トラネキサム酸、ヒドロキシ酸、ナイアシンアミド、ヘキサミジン、ペプチド、N−アセチルグルコサミン、N−アシルアミノ酸化合物、緑茶、アスコルビルグルコシド、日焼け止め剤、又は、これらの混合物を含む少なくとも1つのスキンケア活性物質が含まれる、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第1の組成物中の少なくとも1つのスキンケア活性物質が、前記第2の組成物中の少なくとも1つのスキンケア活性物質と同じである、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記第1のパーソナルケア組成物にコンディショニング剤が含まれ、前記第2のパーソナルケア組成物に日焼け止め剤が含まれる、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記第1のパーソナルケア組成物にナイアシンアミドが含まれ、前記第2のパーソナルケア組成物に日焼け止め剤が含まれる、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記第1のパーソナルケア組成物にN−アセチルグルコサミンが含まれ、前記第2のパーソナルケア組成物に日焼け止め剤が含まれる、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記第1のパーソナルケア組成物に加温剤が含まれ、前記第2のパーソナルケア組成物に冷却剤が含まれる、請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記第1の組成物に、前記エネルギー付与装置によって付与されるエネルギーによって活性化される感覚誘発剤がさらに含まれる、請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
前記エネルギーに、熱、電磁、光、高周波、光ベースのエネルギーがない状態の高周波エネルギー、又は、これらの組み合わせが含まれ、前記エネルギーが好ましくは熱エネルギーであり、さらに好ましくはレーザーから発せられる光エネルギーである、請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
前記処置時間中に前記皮膚領域に適用する前記エネルギーが1J/cm2〜100J/cm2である、請求項11に記載の方法。
【請求項11】
皮膚の状態の調整に、小じわの発現の低減、しわの発現の低減、たるみの低減、色素沈着過度の低減、及び、これらの組み合わせを含み、第1のパーソナルケア組成物に、ナイアシンアミド、ペンタペプチド、N−アセチルグルコサミン、又は、これらの混合物を含み、好ましくは、前記第2のパーソナルケア組成物に冷却剤を含む、請求項1〜10のいずれか一項に記載の方法。
【請求項12】
皮膚の状態の調整に、色素沈着過度の低減を含み、前記第1の組成物に、N−ウンデシレノイル−L−フェニルアラニン、ナイアシンアミド、又は、これらの混合物を含み、好ましくは、前記第2のパーソナルケア組成物が冷却剤を含む、請求項1〜11のいずれか一項に記載の方法。

【公表番号】特表2009−539763(P2009−539763A)
【公表日】平成21年11月19日(2009.11.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−500443(P2009−500443)
【出願日】平成19年3月13日(2007.3.13)
【国際出願番号】PCT/US2007/006356
【国際公開番号】WO2007/106501
【国際公開日】平成19年9月20日(2007.9.20)
【出願人】(590005058)ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー (2,280)
【Fターム(参考)】