説明

回転式入力装置

【課題】
水滴や汚れ等から好適に回路基板を保護し、耐久性に優れた回転式入力装置の提供。
【解決手段】
円板状の回転操作子10と、回転操作子10を回転自在に支持するケース部材11と、回転操作子10と対向して配置された回路基板12と、固定接点13及び可動接点14からなる接点接続構造とを備え、回転操作子10と回路基板12との間にゴム状シート15を備え、ゴム状シート15には、回路基板12に対し傾動支持部49を介して傾動自在に支持された傾動押圧部42とを備え、接点接続構造が回路基板12上の傾動押圧部42の両端部と対応する位置に間隔を置いてそれぞれ配置され、回転操作子10を回転させ、傾動押圧部42が回路基板12に傾動支持部49を介して支持されて回転操作子10の回転方向側に傾動し、傾動押圧部42が回転方向側に配置された可動接点14を固定接点13側に押圧するようにした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、主に携帯電話機等の携帯電子機器やオーディオ機器を操作するために用いられる回転式入力装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、テレビやビデオデッキ等のオーディオ機器を遠隔操作するためのリモコンには、その操作性を高めるため、ジョグダイヤルやジョグシャトルと呼ばれる回転式入力装置が採用され、また近年では、このような回転式入力装置が携帯電話機等の携帯電子機器の操作系にも広く採用されている。
【0003】
このような回転式入力装置は、円板状の回転操作子と、回転操作子を回転自在に支持するケース部材と、回転操作子と対向して配置された回路基板とを備え、回路基板上に配置された固定接点に対し、回転操作子の基板側面に導電性材からなるブラシを備え、回転操作子を回転させることによりブラシが回路基板上を摺動しながら各固定接点に接触し、導通するようになっている(例えば、特許文献1又は特許文献2を参照)。
【特許文献1】特開2001−118469号公報
【特許文献2】特許第3049072号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、上述の如き従来の技術では、水滴や汚れが回転操作子とカバー部材との間よりカバー部材内部に侵入して回路基板に付着し、誤作動や故障等の原因となるという問題があった。
【0005】
また、上述の如き回転式入力装置では、回路基板上の接点と金属部材からなるブラシとが回転しながら接触するため摩耗が激しく耐久性が低いという問題もある。
【0006】
そこで本発明は、上述の従来技術の問題を鑑み、水滴や汚れ等から好適に回路基板を保護し、耐久性に優れた回転式入力装置の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述の如き従来の問題を解決し、所期の目的を達成するための請求項1に記載の発明は、端面又は周面に周方向に間隔を置いて複数の操作突片を有する円板状の回転操作子と、該回転操作子を回転自在に支持するケース部材と、前記回転操作子と対向して配置された回路基板と、該回路基板上に配置された固定接点及び該固定接点と互いに対向する可動接点からなる接点接続構造とを備え、前記回転操作子を回転させることにより前記固定接点と可動接点とが接続されるようにしてなる回転式入力装置において、
前記回転操作子と前記回路基板との間に絶縁材からなるゴム状シートを備え、
該ゴム状シートには、ゴム状のシート本体と、該シート本体に弾性を有するテーパ筒状の弾性支持部を介して支持された傾動押圧部とを備え、
該傾動押圧部は、前記弾性支持部を介してシート本体に支持されるとともに、基板側に一体に突出した傾動支持部を介して前記回路基板に対し傾動自在に支持された傾動部と、該傾動部と一体化され、前記操作突片と互いに係合する被操作係合部とを備え、
前記接点接続構造が前記回路基板上の前記傾動部の両端部と対応する位置に間隔を置いてそれぞれ配置され、
前記回転操作子を回転させ、前記操作突片を前記被操作係合部と係合させることにより、前記傾動部が前記回路基板に前記傾動支持部を介して支持されて回転操作子の回転方向側に傾動し、該傾動部が回転方向側に配置された可動接点を固定接点側に押圧するようにした回転式入力装置であることを特徴とする。
【0008】
請求項2に記載の発明は、請求項1の構成に加え、接点接続構造は、基板に並べて配置された一対の固定接点と、傾動部の基板側両端部に支持された可動接点とを備え、傾動部を回転方向側に傾動させることにより前記可動接点が両固定接点間に架け渡されて接触することを特徴とする。
【0009】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2の構成に加え、固定接点及び可動接点は、カーボン材をもって形成されたことを特徴とする。
【0010】
請求項4に記載の発明は、請求項1、2又は3の構成に加え、被操作係合部は、上面中央より突出し、操作突片と互いに係合する係合突片を備えたことを特徴とする。
【0011】
請求項5に記載の発明は、請求項1、2又は3の構成に加え、被操作係合部は、上面中央に形成された係止凹部と、該係止凹部の両縁部よりそれぞれ外側下向きに傾斜した傾斜部とを備えたことを特徴とする。
【0012】
請求項6に記載の発明は、請求項1〜4又は5の構成に加え、被操作係合部は、傾動部と別体に形成されたことを特徴とする。
【0013】
請求項7に記載の発明は、1〜5又は6の構成に加え、ケース部材に揺動自在に支持された揺動ケースを介して回転操作子を前記ケース部材に支持させるとともに、回路基板の前記回転操作子の裏面側周縁部と対向する位置に複数の押圧式スイッチを備え、前記回転操作子の表面側を押圧することにより前記揺動ケースを介して前記押圧式スイッチを接続させるようにしたことを特徴とする。
【0014】
請求項8に記載の発明は、請求項1〜6又は7の構成に加え、ゴム状シートは、テーパ筒状の復帰用弾性部を介して支持されたキートップ部を有するキーボード用シート部と一体されたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
本発明に係る回転式入力装置は、端面又は周面に周方向に間隔を置いて複数の操作突片を有する円板状の回転操作子と、該回転操作子を回転自在に支持するケース部材と、前記回転操作子と対向して配置された回路基板と、該回路基板上に配置された固定接点及び該固定接点と互いに対向する可動接点からなる接点接続構造とを備え、前記回転操作子を回転させることにより前記固定接点と可動接点とが接続されるようにしてなる回転式入力装置において、
前記回転操作子と前記回路基板との間に絶縁材からなるゴム状シートを備えたことによって、ケース部材の隙間から内部に侵入した水滴や汚れ等から回路基板を保護し、誤作動や故障を好適に防止することができる。
【0016】
該ゴム状シートには、ゴム状のシート本体と、該シート本体に弾性を有するテーパ筒状の弾性支持部を介して支持された傾動押圧部とを備え、該傾動押圧部は、前記弾性支持部を介してシート本体に支持されるとともに、基板側に一体に突出した傾動支持部を介して前記回路基板に対し傾動自在に支持された傾動部と、該傾動部と一体化され、前記操作突片と互いに係合する被操作係合部とを備え、前記接点接続構造が前記回路基板上の前記傾動部の両端部と対応する位置に間隔を置いてそれぞれ配置され、前記回転操作子を回転させ、前記操作突片を前記被操作係合部と係合させることにより、前記傾動部が前記回路基板に前記傾動支持部を介して支持されて回転操作子の回転方向側に傾動し、該傾動部が回転方向側に配置された可動接点を固定接点側に押圧するようにしたことによって、回転操作子と回路基板との間にゴム状シートを備えても好適に操作を行うことができ、しかも傾動した際に好適なクリック感を得ることができる。
【0017】
接点接続構造は、基板に並べて配置された一対の固定接点と、傾動部の基板側両端部に支持された可動接点とを備え、傾動部を回転方向側に傾動させることにより前記可動接点が両固定接点間に架け渡されて接触することにより、両接点間を好適に接触させることができるとともに、摺動しないので摩耗がし難く耐久性にも優れる。
【0018】
固定接点及び可動接点は、カーボン材をもって形成されたことによって、耐久性が向上する。
【0019】
被操作係合部は、上面中央より突出し、操作突片と互いに係合する係合突片を備えたことにより、好適に操作突片と係合し、確実に操作することができる。
【0020】
被操作係合部は、上面中央に形成された係止凹部と、該係止凹部の両縁部よりそれぞれ外側下向きに傾斜した傾斜部とを備えたことにより、好適に操作突片と係合し、確実に操作することができる。
【0021】
被操作係合部は、傾動部と別体に形成されたことによって、用途に応じて適した被操作係合部の形状を選択することができる。
【0022】
ケース部材に揺動自在に支持された揺動ケースを介して回転操作子を前記ケース部材に支持させるとともに、回路基板の前記回転操作子の裏面側周縁部と対向する位置に複数の押圧式スイッチを備え、前記回転操作子の表面側を押圧することにより前記揺動ケースを介して前記押圧式スイッチを接続させるようにしたことにより、多方向入力機能と回転式入力機能とを併せ持つことにより高い操作性を得ることができる。
【0023】
ゴム状シートは、テーパ筒状の復帰用弾性部を介して支持されたキートップ部を有するキーボード用シート部と一体化されたことにより、コストを低減することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
次に、本発明に係る回転式入力装置について説明する。
【0025】
図1〜図4は回転式入力装置の一例を示している。
【0026】
この回転式入力装置は、円板状の回転操作子10と、回転操作子10を回転自在に支持するケース部材11と、回転操作子10と対向して配置された回路基板12と、回路基板12上に配置された固定接点13,13及び固定接点13と互いに対向した可動接点14からなる接点接続構造とを備え、回転操作子10を回転させることにより、固定接点13と可動接点14とが接続されるようになっている。
【0027】
また、回転式入力装置には、回転操作子10と回路基板12との間に絶縁材からなるゴム状シート15を備え、回路基板12を水滴や汚れ等より保護するようになっている。
【0028】
回転操作子10は、図5に示すように、下面中央部に一体に突出した筒部16を有する円板状に形成され、ケース部材11に対し、筒部16に着脱可能な抜け止め部材17によって抜け止めされている。
【0029】
この回転操作子10の下面(基板側面)には、周方向に間隔を置いて複数の操作突片18,18…が放射状に突設され、この操作突片18を使用して可動接点14と固定接点13とが接続され、その数により、回転操作子10を1回転させた際の入力数が決定される。
【0030】
また、この回転操作子10の中央部には、表面に筒部16内に配置される押圧式キースイッチ19のキートップが露出するキー露出孔20が形成されている。
【0031】
抜け止め部材17は、図6に示すように、リング状の軸部21と、軸部21の基板側端面より突出し、筒部16に形成された取付孔22と互いに嵌合する取付ピン23,23…と、軸部21の外側縁より外向きに突出したフランジ24とを一体に備えている。
【0032】
軸部21は、ケース部材11に形成された軸受孔25に枢支され、これにより回転操作子10がケース部材11に対し回転自在に支持されている。
【0033】
フランジ24は、外周となだらかに連続した凹部24a,24a…を備えて形成され、軸受孔25の裏面側に配置されて回転操作子10をケース部材11に対し抜け止めさせている。
【0034】
ケース部材11は、その表面部に回転操作子10が嵌め込まれる取付用凹部30を有するケース本体11aと、ケース本体11aに固定される押さえ部11bとを備え、取付用凹部30の裏面側に重ねられたゴム状シート15及び回路基板12をケース本体11a内に収容し、それを押さえ部11bにて保持している。尚、ケース部材の形態は、図に示す実施例の形態に限定されず、本発明に係る回転入力装置を適用する機器(例えば、リモコンや携帯電話機等)に適応する形状となっている。
【0035】
取付用凹部30の外周部には、リング状の揺動ケース31が揺動自在に嵌め込まれ、揺動ケース31の上縁部により回転操作子10の外周縁を支持するようになっており、回転操作子10は、揺動ケース31を介してケース部材11に揺動自在に支持されるようになっている。
【0036】
揺動ケース31は、所定の個所に支持突部32が裏面側面より一体に突出され、この支持突部32が取付用凹部30底面に形成された挿通孔33を通して底版の裏面側に突出するようになっている。
【0037】
取付用凹部30の底面部中央には、表面側周縁より立ち上げた周壁部により囲まれた軸受孔25が形成され、回転操作子10がこの軸受孔25に枢支される。
【0038】
また、取付用凹部30の底面部には、回転操作子10の裏面と対向する位置に、後述する傾動押圧部42が表側(回転操作子10側)に突出する突出窓34が形成され、揺動ケース31と対向する位置に、支持突部32が通される挿通孔33,33…が形成されている。
【0039】
取付用凹部30の底版裏面側には、抜け止め部材17のフランジ24を覆うホルダー35が備えられている。
【0040】
ホルダー35は、フランジ24を覆うホルダー本体36と、摺動子37が摺動自在に支持された摺動支持部38とを備えて一体に形成されている。
【0041】
摺動子37は、コイルスプリング39によってホルダー本体36内に付勢され、円形状に形成した摺動子37の先端部がスプリング39の力でフランジ24の凹部24bに嵌り込み、それによってフランジ24は常に所定の角度で止まるようになっている。即ち、回転操作子10は、所定の角度で止まるようになっている。
【0042】
ゴム状シート15は、図8に示すように、ゴム状のシート本体40と、弾性支持部41を介して支持された傾動押圧部42とを備えて形成され、位置を合わせて取付用凹部30の裏面側より重ねることによって、傾動押圧部42の一部が回転操作子10側に突出し、回転操作子10と係合するようになっている。
【0043】
シート本体40の周縁には、ケース部材11の立ち上げ壁部43の外側に嵌り込む周壁部44が一体に立ち上げられている。
【0044】
また、シート本体40には、揺動ケース31の支持突部32の位置及び押圧式キースイッチ19の位置に合わせて、回転操作子10側に突出した円柱状の弾性押圧部45,45…が形成され、揺動ケース31及び押圧式キースイッチ19は、弾性押圧部45の弾性により表面側に付勢されている。
【0045】
この弾性押圧部45のシート裏面側は、円形の凹部の中央に接触部46が一体に形成され、回路基板12上に配置された押圧式スイッチの中心部を接触部46により好適に押圧することができるようになっている。
【0046】
傾動押圧部42は、シート本体40の回転操作子10と対向する位置に配置され、長手方向が半径方向と直角を成す方向に向けられている。
【0047】
この傾動押圧部42は、シート本体40に弾性支持部41を介して支持された傾動部47と、回転操作子10の操作突片18と互いに係合する被操作係合部48とを備えている。
【0048】
傾動部47は、テーパ筒状の弾性支持部41を介してシート本体40に支持され、中央下向き(基板側)に突出した傾動支持部49を一体に備えている。
【0049】
この傾動部47は、回路基板12に対して傾動支持部49を介して支持され、傾動支持部49の先端部を基点として傾動するようになっている。
【0050】
また、傾動部47の両端部下側(基板側)には、それぞれカーボン材等の導電性材料をもって可動接点14が形成されている。
【0051】
被操作係合部48は、傾動部47の形状に合わせて合成樹脂材をもって直方体状に形成され、その上面中央部に回転操作子10の操作突片18と互いに係合する係合突片50が一体に形成されている。
【0052】
また、被操作係合部48の両端部には、突出窓34の周縁と互いに嵌りあう段部51,51が形成されている。
【0053】
この被操作係合部48の下面を傾動部47の上面に重ね合わせ貼着することによって、傾動部47と被操作係合部48とが一体化され、回転操作子10を回転させて操作突片18を係合突片50と互いに係合させることによって、傾動部47を傾動させることができるようになっている。
【0054】
回路基板12は、図9に示すように、所定の位置に押圧式スイッチ52,52…が配置され、回転操作子10の操作板部16の表面を押すと、回転操作子10が揺動し、揺動した方向の支持突部32がゴム状シート15の弾性押圧部45を介して押圧式スイッチ52を押圧してスイッチが接続されるようになっており、また、押圧式キースイッチ19のキートップを押圧すると、ゴム状シート15の弾性押圧部45を介して押圧式スイッチ52を押圧してスイッチが接続されるようになっている。
【0055】
また、回路基板12には、傾動押圧部42の端部、即ち可動接点14の位置に合わせて、一対の固定接点13,13からなる二組の接点群を備えている。
【0056】
この固定接点13,13は、互いにコ字型に形成されて互いに噛み合わせるように配置されている。
【0057】
尚、固定接点13及び可動接点14にカーボン材を使用した場合、金属接点に比べて長寿命化を実現することができ、金属製接点を使用した場合には、摩耗し易く入力寿命が5〜10万回転程度であるのに対し、カーボン材を使用した場合には、100万〜1000万回の接触に対する耐久性を有し、100万〜1000万/(操作突片の数)分の回転に対する耐久性を有する。
【0058】
この回転式入力装置は、回転操作子10を回転させると、図10(a)〜図10(b)に示すように、中立位置にある傾動押圧部42の被操作係合部48、即ち係合突片50に回転板裏面の操作突片18が互いに係合し、更に回転させると被操作係合部48を操作突片18が押し、被操作係合部48と一体化された傾動部47が傾動支持部の先端部を支点として回転方向側に傾動させる。
【0059】
それにより、傾動部47の端部基板側面の可動接点14が回路基板12上の一対の固定接点13間に架け渡されて接触し通電する。
【0060】
そして、更に回転操作子10を回転させると、図10(b)〜図10(c)に示すように、操作突片18が被操作係合部48の係合突片50を乗り越え、傾動押圧部42は、弾性支持部41の弾性により中立位置に復帰する。
【0061】
尚、上述の実施例では、ゴム状シート15を単独で使用する例について説明したが、ゴム状シート15は、図11に示すように、キーボードスイッチを構成するキーボード用シート部55と一体に形成するようにしてもよい。
【0062】
また、被操作係合部60は、上述の実施例に記載したものの他、図12に示すように、上面中央に形成された係止凹部61と、係止凹部61の両縁部よりそれぞれ外側下向きに傾斜した傾斜部62,62とを備えたものを使用してもよく、この場合、回転操作子10を回転させると、操作突片18が傾斜部62に係合し、傾動部47を回転方向側に傾動させ、更に回転させると操作突片18が係止凹部61に嵌り込んで一旦中立位置に復帰し、更に回転させると操作突片18が係止凹部61の縁部に係合し、再度回転方向側に傾動部47を傾動させた後、操作突片18が被操作係合部60より離れて傾動凹圧部42が中立位置に復帰する。
【0063】
また、被操作係合部は、係合部と一体に形成してもよい。
【0064】
上述の実施例では、回転操作子10が回路基板12と平行配置にある例について説明したが、図13に示すように、回転操作子10が回路基板12に対し直交配置としてもよい。その際、操作突片18は、回転操作子10の外周面に間隔を置いて形成する。
【0065】
また、上述の実施例では、多方向入力装置を併用した例について説明したが回転入力装置単独で使用するようにしてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0066】
本発明に係る回転式入力装置は、テレビ、ビデオデッキ等のオーディオ機器及びその遠隔操作装置(リモコン)、携帯電話機やその他の携帯電子機器、その他あらゆる装置の操作系に適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0067】
【図1】本発明に係る回転式入力装置の一例を示す平面図である。
【図2】同上の回転式入力装置の断面図である。
【図3】同上のA−A線矢視図である。
【図4】同上の分解斜視図である。
【図5】同上の回転操作子を示す斜視図である。
【図6】(a)は同上の抜け止め部材を示す平面図、(b)は同底面図、(c)は同断面図である。
【図7】同上のケース部材に回転操作子を組み込んだ状態を示す底面図である。
【図8】(a)は図1中のゴム状シートを示す平面図、(b)は同底面図である、(c)は同B−B線矢視図である。
【図9】図1中の回路基板を示す平面図である。
【図10】同上の回転式入力装置の動作状態を説明するための断面図である。
【図11】同上のゴム状シートの他の一例を示す斜視図である。
【図12】同上の傾動押圧部の他の一例を示す断面図である。
【図13】本発明に係る回転式入力装置の他の一例を示す断面図である。
【符号の説明】
【0068】
10 回転操作子
11 ケース部材
12 回路基板
13 固定接点
14 可動接点
15 ゴム状シート
16 筒部
17 抜け止め部材
18 操作突片
19 押圧式キースイッチ
20 キー露出孔
21 軸部
22 取付孔
23 取付突片
24 フランジ
24a 凹部
25 軸受孔
25a 周壁部
30 取付用凹部
31 揺動ケース
32 支持突部
33 挿通孔
34 突出窓
35 ホルダー
36 ホルダー本体
37 摺動子
38 摺動支持部
39 コイルスプリング
40 シート本体
41 弾性支持部
42 傾動押圧部
43 立ち上げ壁部
44 周壁部
45 弾性押圧部
46 接触部
47 傾動部
48 被操作係合部
49 傾動支持部
50 係合突片
51 段部
52 押圧式スイッチ
55 キーボード用シート部
60 被操作係合部
61 係止凹部
62 傾斜部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
端面又は周面に周方向に間隔を置いて複数の操作突片を有する円板状の回転操作子と、該回転操作子を回転自在に支持するケース部材と、前記回転操作子と対向して配置された回路基板と、該回路基板上に配置された固定接点及び該固定接点と互いに対向する可動接点からなる接点接続構造とを備え、前記回転操作子を回転させることにより前記固定接点と可動接点とが接続されるようにしてなる回転式入力装置において、
前記回転操作子と前記回路基板との間に絶縁材からなるゴム状シートを備え、
該ゴム状シートには、ゴム状のシート本体と、該シート本体に弾性を有するテーパ筒状の弾性支持部を介して支持された傾動押圧部とを備え、
該傾動押圧部は、前記弾性支持部を介してシート本体に支持されるとともに、基板側に一体に突出した傾動支持部を介して前記回路基板に対し傾動自在に支持された傾動部と、該傾動部と一体化され、前記操作突片と互いに係合する被操作係合部とを備え、
前記接点接続構造が前記回路基板上の前記傾動部の両端部と対応する位置に間隔を置いてそれぞれ配置され、
前記回転操作子を回転させ、前記操作突片を前記被操作係合部と係合させることにより、前記傾動部が前記回路基板に前記傾動支持部を介して支持されて回転操作子の回転方向側に傾動し、該傾動部が回転方向側に配置された可動接点を固定接点側に押圧するようにしたことを特徴としてなる回転式入力装置。
【請求項2】
接点接続構造は、基板に並べて配置された一対の固定接点と、傾動部の基板側両端部に支持された可動接点とを備え、傾動部を回転方向側に傾動させることにより前記可動接点が両固定接点間に架け渡されて接触する請求項1に記載の回転式入力装置。
【請求項3】
固定接点及び可動接点は、カーボン材をもって形成された請求項1又は2に記載の回転式入力装置。
【請求項4】
被操作係合部は、上面中央より突出し、操作突片と互いに係合する係合突片を備えた請求項1、2又は3に記載の回転式入力装置。
【請求項5】
被操作係合部は、上面中央に形成された係止凹部と、該係止凹部の両縁部よりそれぞれ外側下向きに傾斜した傾斜部とを備えた請求項1、2又は3に記載の回転式入力装置。
【請求項6】
被操作係合部は、傾動部と別体に形成された請求項1〜4又は5に記載の回転式入力装置。
【請求項7】
ケース部材に揺動自在に支持された揺動ケースを介して回転操作子を前記ケース部材に支持させるとともに、回路基板の前記回転操作子の裏面側周縁部と対向する位置に複数の押圧式スイッチを備え、前記回転操作子の表面側を押圧することにより前記揺動ケースを介して前記押圧式スイッチを接続させるようにした請求項1〜5又は6に記載の回転式入力装置。
【請求項8】
ゴム状シートは、テーパ筒状の復帰用弾性部を介して支持されたキートップ部を有するキーボード用シート部と一体化された請求項1〜6又は7に記載の回転式入力装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate


【公開番号】特開2006−32118(P2006−32118A)
【公開日】平成18年2月2日(2006.2.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−209405(P2004−209405)
【出願日】平成16年7月16日(2004.7.16)
【出願人】(000102500)SMK株式会社 (528)
【Fターム(参考)】