説明

地図情報生成システム

【課題】電気自動車やプラグインハイブリッド車向けの充電施設に関する情報を正確に提供するシステムを提供すること。
【解決手段】PIS情報伝達装置400は、充電施設の設置場所に設けられ、伝達部410と、充電施設の地点情報を含む上述のPIS情報を格納したPIS情報記憶部420を備えている。車載装置200は、PIS情報伝達装置400からPIS情報を受信する。センタ装置300は、受信部310により、車載装置200から送信されたプローブ情報(およびユーザ情報)を受信する。PIS情報比較判定部320は、このプローブ情報をプローブ情報記憶部330に格納されている地図情報に参照し、プローブ情報の中に含まれる地点情報が現時点での地図情報中に未登録である場合に当該未登録の地点情報を含むPIS情報を新たなプラグインステーションのPIS情報として登録して最新の地図情報として更新する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、地図情報の生成技術に関し、より詳細には、ハイブリッド車や電気自動車の充電施設(プラグインステーション)の設置場所を知らせる地図情報を、プローブ情報に基づいて更新するためのシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、環境保護の観点から、電気自動車やプラグインハイブリッド車が普及してきた。これらの自動車は、従来のガソリン車に比較してエネルギ効率が高く、しかも、走行時に二酸化炭素を発生させないなどの大きなメリットがある。
【0003】
電気自動車やプラグインハイブリッド車はその動力として電気を用いるため、搭載されたバッテリを充電する施設(プラグインステーション:PIS)が必要となるが、このような充電施設は従来のガソリンスタンドのような大掛かりな設備は必要としない。このため、スーパーマーケットやコンビニエンスストアあるいは町中の駐車場などにも設置することが比較的容易であり、今後、多様な業種からの充電サービス提供事業への参入が予想される。
【0004】
多様な業種からの事業参入が盛んになると充電施設の新規設置が頻繁に行われる可能性も高くなるであろうし、その反面で、既存の充電施設が撤去される頻度も高くなるであろうから、地図情報の提供者にとって、頻度の高い地図情報の更新によって充電施設の設置場所等の正確な情報をユーザに対して提供することが重要となる。
【0005】
従来はガソリン車やディーゼル車が主流であり、これらの車への燃料補給場所はガソリンスタンドであり、新規開店や閉店のサイクルは比較的長いものであった。従って、比較的長期の一定期間毎に地図作製業者がガソリンスタンドの設置場所に関する情報を収集し、これを地図上に反映させるという手法によっても、然程の不都合は起きなかった。しかも、ガソリンスタンドは、比較的大きな施設であることに加えて交通量の多い道路沿いにあることが殆どであるから、例えユーザに提供された地図の中に掲載漏れであったとしても自動車を運転しているユーザの目にとまり易い。
【0006】
これに対して、電気自動車やプラグインハイブリッド車向けの充電施設の場合には事情が大きく異なってくる。すなわち、これらの充電施設の新規設置が頻繁に行われることとなると、従来の手法による地図データの更新によっては、ユーザ側に対して充電施設の設置場所等の正確な情報を提供することは困難である。つまり、地図情報の提供を業とする者にとって、充電施設の設置場所等に関する情報を高い頻度で更新することで正確な情報をユーザに提供することが求められるようになってくる。
【0007】
また、充電施設の設置場所となることが予想されるスーパーマーケットやコンビニエンスストアあるいは町中の駐車場などは、必ずしも自動車を運転しているユーザの目に止まり易い場所にあるとは限らないし、施設自体の大きさも見逃し易い程度のものに過ぎない。従って、提供される地図情報に基づいて充電施設を探す必要のあるユーザにとっても、その地図情報の正確性が重要になってくる。
【0008】
地図情報の収集に有効な方法のひとつに、プローブ・カー・システムがある。プローブ・カー・システムによれば、自動車をセンサとして情報収集を行い、当該自動車により収集された情報をGPSの位置情報とともにセンタへと送り、その情報に基づいて道路状況などの情報をタイムリーにユーザに提供することが可能である。
【0009】
例えば、特開2005−62854号公報(特許文献1)には、プローブカーのプローブ情報から道路地図におけるコンテンツの現在道路情報を生成し、コンテンツに関して道路地図に付随した地図上道路情報と現在道路情報とを所定のルールに基づいて比較し、両者が相違しているとき、コンテンツを道路地図上において顕現化し、又は地図上道路情報を現在道路情報に置き換えることにより、道路地図のコンテンツを自動的に更新できるようにする方法の発明が開示されている。
【0010】
また、特開2008−164831号公報(特許文献2)には、ナビゲーション装置等に記憶された地図情報に対して追加する新規道路に関する新規道路情報を生成する地図情報生成システムの発明が開示されている。この発明においては、プローブカーがナビゲーション装置の備えるナビ地図データに含まれない道路を走行する際の走行軌跡情報をプローブデータとして地図配信センタに送信し、一方、各車両のナビゲーション装置から走行軌跡情報を受信した地図配信センタは、受信したデータを収集して、更に、車両が新規道路を走行していないと予測される走行軌跡情報を除外して対象データの絞り込みを行うという構成が採用されている。
【0011】
これらの発明は何れも、道路情報の収集手段としてプローブカーを利用している。しかし、その道路情報はあくまでも道路そのものに関する情報に過ぎず、自動車の走行経路と諸施設とを関連付ける情報は含まれていない。つまり、上記先行技術文献に開示された発明によっては、電気自動車やプラグインハイブリッド車向けの充電施設のように、新規設置や撤去が頻繁に行われることが予想される施設の位置情報等をユーザに対して正確に情報提供することはできない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0012】
【特許文献1】特開2005−62854号公報
【特許文献2】特開2008−164831号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
本発明は、上述した問題に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、今後、多様な業種からの事業参入が盛んになり新規設置や撤去が頻繁に行われることが予想される電気自動車やプラグインハイブリッド車向けの充電施設に関する情報を、ユーザに対して正確に提供することを可能とするシステムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0014】
上述の課題を解決するために、本発明に係る地図情報生成システムの第1の態様は、プラグインステーションの設置場所に設けられ該プラグインステーションの地点情報を含むPIS情報が格納されたPIS情報記憶部と、前記PIS情報および該PIS情報に基づいて生成されたプラグインステーションの設置場所を知らせる地図情報をデータとして記憶するとともに前記地図情報を配信するセンタ装置と、カーナビゲーション機能を有する車載装置であってプラグインステーションに関連付けられた前記PIS情報に基づくプローブ情報を前記センタ装置に送信する車載装置とを備え、前記センタ装置と前記車載装置はネットワークを介して相互に通信可能とされており、前記車載装置は;前記センタ装置から配信された前記地図情報をデータとして記憶するPISマップ記憶部と、前記PIS情報記憶部に格納されたPIS情報を受け取る受信部と、該PIS情報をプローブ情報として前記センタ装置に送信する送信部とを備え、前記センタ装置は;前記車載装置から送信されたプローブ情報を受信する受信部と、前記PIS情報および前記地図情報をデータとして記憶するプローブ情報記憶部と、前記プローブ情報を前記プローブ情報記憶部に格納された地図情報に参照し、前記プローブ情報に含まれる地点情報が前記地図情報中に未登録である場合に該未登録の地点情報を含むPIS情報を新たなプラグインステーションのPIS情報として登録して前記地図情報を更新するPIS情報比較判定部とを備えていることを特徴とする。
【0015】
本発明に係る第2の態様の地図情報生成システムは、プラグインステーションの設置場所に設けられ該プラグインステーションの地点情報を含むPIS情報が格納されたPIS情報記憶部と、前記PIS情報および該PIS情報に基づいて生成されたプラグインステーションの設置場所を知らせる地図情報をデータとして記憶するとともに前記地図情報を配信するセンタ装置と、カーナビゲーション機能を有する車載装置であってプラグインステーションに関連付けられた前記PIS情報に基づくプローブ情報を前記センタ装置に送信する車載装置とを備え、前記センタ装置と前記車載装置はネットワークを介して相互に通信可能とされており、前記車載装置は;前記センタ装置から配信された前記地図情報をデータとして記憶するPISマップ記憶部と、前記PIS情報記憶部に格納されたPIS情報を受け取る受信部と、該PIS情報を充電履歴データとして記憶する充電履歴情報記憶部と、前記充電履歴データをプローブ情報として前記センタ装置に送信する送信部とを備え、前記センタ装置は;前記車載装置から送信されたプローブ情報を受信する受信部と、前記PIS情報および前記地図情報をデータとして記憶するプローブ情報記憶部と、前記プローブ情報を前記プローブ情報記憶部に格納された地図情報に参照し、前記プローブ情報に含まれる地点情報が前記地図情報中に未登録である場合に該未登録の地点情報を含むPIS情報を新たなプラグインステーションのPIS情報として登録して前記地図情報を更新するPIS情報比較判定部とを備えていることを特徴とする。
【0016】
本発明に係る第3の態様の地図情報生成システムは、プラグインステーションの設置場所に設けられ該プラグインステーションの地点情報を含むPIS情報が格納されたPIS情報記憶部と、前記PIS情報および該PIS情報に基づいて生成されたプラグインステーションの設置場所を知らせる地図情報をデータとして記憶するとともに前記地図情報を配信するセンタ装置と、カーナビゲーション機能を有する車載装置であってプラグインステーションに関連付けられた前記PIS情報に基づくプローブ情報を前記センタ装置に送信する車載装置とを備え、前記センタ装置と前記車載装置はネットワークを介して相互に通信可能とされており、前記車載装置は;前記センタ装置から配信された前記地図情報をデータとして記憶するPISマップ記憶部と、前記PIS情報記憶部に格納されたPIS情報を受け取る受信部と、該PIS情報をプローブ情報として前記センタ装置に送信する送信部とを備え、前記センタ装置は;前記車載装置から送信されたプローブ情報を受信する受信部と、前記PIS情報および前記地図情報をデータとして記憶するプローブ情報記憶部と、前記プローブ情報を前記プローブ情報記憶部に格納された地図情報に参照し、前記プローブ情報に含まれる地点情報が前記地図情報中に未登録である場合に該未登録の地点情報を含むPIS情報を新たなプラグインステーションのPIS情報として登録するか否かを判断し、登録判断がなされたPIS情報により前記地図情報を更新するPIS情報比較判定部とを備えていることを特徴とする。
【0017】
本発明に係る第4の態様の地図情報生成システムは、プラグインステーションの設置場所に設けられ該プラグインステーションの地点情報を含むPIS情報が格納されたPIS情報記憶部と、前記PIS情報および該PIS情報に基づいて生成されたプラグインステーションの設置場所を知らせる地図情報をデータとして記憶するとともに前記地図情報を配信するセンタ装置と、カーナビゲーション機能を有する車載装置であってプラグインステーションに関連付けられた前記PIS情報に基づくプローブ情報を前記センタ装置に送信する車載装置とを備え、前記センタ装置と前記車載装置はネットワークを介して相互に通信可能とされており、前記車載装置は;前記センタ装置から配信された前記地図情報をデータとして記憶するPISマップ記憶部と、前記PIS情報記憶部に格納されたPIS情報を受け取る受信部と、該PIS情報を充電履歴データとして記憶する充電履歴情報記憶部と、前記充電履歴データをプローブ情報として前記センタ装置に送信する送信部とを備え、前記センタ装置は;前記車載装置から送信されたプローブ情報を受信する受信部と、前記PIS情報および前記地図情報をデータとして記憶するプローブ情報記憶部と、前記プローブ情報を前記プローブ情報記憶部に格納された地図情報に参照し、前記プローブ情報に含まれる地点情報が前記地図情報中に未登録である場合に該未登録の地点情報を含むPIS情報を新たなプラグインステーションのPIS情報として登録するか否かを判断し、登録判断がなされたPIS情報により前記地図情報を更新するPIS情報比較判定部とを備えていることを特徴とする。
【0018】
上記第3及び第4の態様の地図情報生成システムにおいて、前記PIS情報比較判定部は、前記地図情報中に未登録として抽出された地点情報が、複数の車載装置から送信された複数のプローブ情報に基づいて抽出された未登録地点情報と一致する場合に、前記プローブ情報を新たなプラグインステーションのPIS情報として登録する構成としてもよい。
【0019】
また、上記第3及び第4の態様の地図情報生成システムにおいて、前記PIS情報は、前記プラグインステーションの所有者情報を含み、前記PIS情報比較判定部は、前記プラグインステーションが私有物である場合に、前記プローブ情報の新たなプラグインステーションのPIS情報としての登録を拒絶する構成としてもよい。
【0020】
本発明に係る第1乃至4の態様の地図情報生成システムにおいて、前記車載装置は、更に、前記PIS情報記憶部から受信した前記PIS情報を前記PISマップ記憶部に格納された地図情報に参照し、前記PIS情報が前記地図情報中に未登録である場合に該PIS情報を新たなプラグインステーションのPIS情報として登録して前記PISマップ記憶部に格納されている地図情報を更新するPIS情報参照部を備えている構成としてもよい。
【0021】
また、上記第1乃至4の態様の地図情報生成システムにおいて、前記車載装置は更に、該車載装置に対応付けられたユーザ情報をデータとして格納したユーザ情報記憶部を備え、前記送信部は前記ユーザ情報を前記プローブ情報とともに前記センタ装置に送信する構成としてもよい。
【0022】
この場合、前記ユーザ情報はユーザのID又は電子署名の情報を含むようにしてもよい。
【0023】
本発明に係る第5の態様の地図情報生成システムは、プラグインステーションの設置場所の地点情報を含む地図情報を配信するセンタ装置とカーナビゲーション機能を有する車載装置がネットワークを介して相互に通信可能とされており、前記車載装置は;前記センタ装置から配信された前記地図情報をデータとして記憶するPISマップ記憶部と、車両のバッテリ残量を計測するバッテリモニタと、該バッテリモニタにより計測された前記バッテリ残量を地点情報と時間情報を含む車両の走行履歴に対応づけてプローブ情報として前記センタ装置に送信する送信部とを備え、前記センタ装置は;前記車載装置から送信された前記プローブ情報を受信する受信部と、前記プローブ情報に基づいて生成された前記地図情報を記憶するプローブ情報記憶部と、前記車載装置から送信されたプローブ情報に基づいてプラグインステーションの設置場所の地点情報を抽出し、該地点情報を前記プローブ情報記憶部に格納された地図情報に参照し、前記抽出された地点情報が前記地図情報中に未登録である場合に該地点情報を新たなプラグインステーションの設置場所として登録して前記地点情報により前記地図情報を更新するPIS情報比較判定部と、前記更新された地図情報を前記車載装置に送信する送信部とを備えていることを特徴とする。
【0024】
また、本発明に係る第6の態様の地図情報生成システムは、上述の第5の態様の地図情報生成システムに設けられる前記車載装置が、更に、前記バッテリモニタにより計測された前記バッテリ残量を地点情報と時間情報を含む車両の走行履歴に対応づけて充電履歴データとして記憶する充電履歴情報記憶部を備え、前記送信部は前記充電履歴データを前記プローブ情報として前記センタ装置に送信することを特徴とする。
【0025】
上記第5又は6の態様の地図情報生成システムにおいて、前記PIS情報比較判定部は、前記車両の停車中にバッテリ残量が増加した地点の情報を前記プラグインステーションの設置場所の地点情報として抽出する構成としてもよい。
【0026】
また、上記第5又は6の態様の地図情報生成システムにおいて、前記PIS情報比較判定部は、前記未登録の地点情報を新たなプラグインステーションの設置場所として登録するか否かを判断し、登録判断がなされた前記地点情報により前記地図情報を更新する構成としてもよい。
【0027】
この場合、前記PIS情報比較判定部は、前記地図情報中に未登録として抽出された地点情報が、複数の車載装置から送信された複数のプローブ情報に基づいて抽出された未登録地点情報と一致する場合に、前記地点情報を新たなプラグインステーションの設置場所として登録するようにしてもよい。
【0028】
上記第5又は6の態様の地図情報生成システムにおいて、前記車載装置は更に、該車載装置に対応付けられたユーザ情報をデータとして格納したユーザ情報記憶部を備え、前記送信部は前記ユーザ情報を前記プローブ情報とともに前記センタ装置に送信する構成としてもよい。
【0029】
この場合、前記ユーザ情報はユーザのID又は電子署名の情報を含むようにしてもよい。
【0030】
さらに、上述の第1乃至6の態様の地図情報生成システムにおいて、前記センタ装置に設けられた前記PIS情報比較判定部は、所定の期間、前記プローブ情報として提供されなかったPIS情報を前記地図情報から削除する対象としてリストアップする構成とすることもできる。
【発明の効果】
【0031】
本発明では、一般車両である電気自動車やプラグインハイブリッド車をプローブカーとして利用し、これらの自動車が充電を行う毎に充電施設に関連付けられた情報をセンタ装置に送信させるようにした。
【0032】
このため、今後、多様な業種からの事業参入が盛んになり新規設置や撤去が頻繁に行われることが予想される電気自動車やプラグインハイブリッド車向けの充電施設に関する情報を、ユーザに対して正確に提供することを可能とするプラグインステーション設置場所の地図情報生成システムが提供される。
【0033】
その結果、地図情報提供者のサービス提供コストが削減され、ユーザにとっても安心して長距離走行することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】本発明の地図情報生成システムの構成の概要を説明するための図である。
【図2】本発明に係る地図情報生成システムの構成の概要を説明するためのブロック図である。
【図3】地図情報の更新の様子を例示により説明するための図である。
【図4】本発明に係る地図情報生成システムの構成の概要を説明するためのブロック図である。
【図5】本発明に係る地図情報生成システムの構成の概要を説明するためのブロック図である。
【図6】プローブ情報に基づいて充電施設の設置場所の地点情報を抽出する手法を例示により説明するための図である。
【図7】本発明に係る地図情報生成システムの構成の概要を説明するためのブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0035】
以下に、図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。
【0036】
図1は、本発明の地図情報生成システムの構成の概要を説明するための図である。この地図情報生成システムでは、それぞれの充電施設(プラグインステーション:PIS)の設置場所に、該充電施設の地点情報を含むPIS情報が格納されたPIS情報記憶部を内蔵するPIS情報伝達装置400が設けられる。このPIS情報伝達装置400に内蔵されるPIS情報記憶部には、充電施設に関連する情報としてのPIS情報が記憶され、このPIS情報は、例えば充電ケーブル内に設けられた通信ケーブルを介してユーザ車両の車載装置200へと伝達される。
【0037】
上述のPIS情報には少なくとも充電施設の地点情報(座標情報)が含まれ、その他にも、所有者情報、店舗名、店舗住所、営業時間、充電価格、利用状況、電話番号、メールアドレス、ホームページアドレス、経度・緯度、電子証明書情報、その他の充電施設の説明などを含ませることができる。
【0038】
ユーザ車両に搭載される車載装置200は、GPS衛星500を利用した位置検知が可能なカーナビゲーション機能を有する装置である。この車載装置200は、充電施設に関連付けられた上述のPIS情報を、例えば充電ケーブル内に設けられた通信ケーブルを介して受信し、当該PIS情報を、ネットワーク100を介してプローブ情報管理センタ内に設けられたセンタ装置(プローブサーバ)300に対してプローブ情報として送信する。
【0039】
センタ装置300は、プローブカーであるユーザ車両に搭載された車載装置200からのPIS情報の提供を受け、このPIS情報とPIS情報に基づいて生成されたプラグインステーションの設置場所を知らせる地図情報をデータとして記憶し、さらに、この地図情報を、ネットワーク100を介してユーザ車両の車載装置200へと配信する。
【0040】
図2は、本発明に係る第1の態様の地図情報生成システムの構成の概要を説明するためのブロック図である。
【0041】
PIS情報伝達装置400は、充電施設(プラグインステーション)の設置場所に設けられ、伝達部410と、充電施設の地点情報を含む上述のPIS情報を格納したPIS情報記憶部420を備えている。
【0042】
車載装置200は、PIS情報伝達装置400から上記PIS情報を受信するPIS情報受信部210と、センタ装置300からの地図情報の配信を受け取る受信部220と、受信した地図情報をデータとして記憶するPISマップ記憶部230と、このPISマップ記憶部230内に記憶された地図情報を最新のものに更新するためのPIS情報参照部240と、PIS情報をプローブ情報としてセンタ装置300に送信する送信部250を備えている。
【0043】
なお、PIS情報参照部240は、本発明の地図情報生成システムに必須のものではなく、図2に図示したPIS情報参照部240を備えずに車載装置200を構成することも可能である。しかし、PIS情報参照部240は、PIS情報伝達装置400から受信したPIS情報をPISマップ記憶部230に格納された地図情報に参照し、このPIS情報が未登録である場合に当該PIS情報を新たなプラグインステーションのPIS情報として登録してPISマップ記憶部230に格納されている地図情報を更新する機能を有しているため、センタ装置300からの最新の地図情報の配信を待たずに自車内で地図情報の更新を迅速に行うことを可能とするという利点がある。
【0044】
車載装置200には、該車載装置200に対応付けられたユーザ情報をデータとして格納したユーザ情報記憶部260を備えるようにし、このユーザ情報を上述のプローブ情報とともにセンタ装置300に送信するようにしてもよい。
【0045】
ここで、ユーザ情報とは、例えばユーザのIDや電子署名の情報などである。このユーザ情報は、センタ装置300に送信されるプローブ情報の信頼性を担保する等の目的に利用することも可能である。
【0046】
センタ装置300は、受信部310により、車載装置200から送信されたプローブ情報(およびユーザ情報)を受信する。PIS情報比較判定部320は、このプローブ情報をプローブ情報記憶部330に格納されている地図情報に参照し、プローブ情報の中に含まれる地点情報が現時点での地図情報中に未登録である場合に当該未登録の地点情報を含むPIS情報を新たなプラグインステーションのPIS情報として登録して最新の地図情報として更新する。
【0047】
図3は、上述した地図情報の更新の様子を例示により説明するための図である。
【0048】
図3(A)は車載装置のPISマップ記憶部230に格納されている地図情報に基づいてユーザに提供されているナビゲーション画像で、この画像中にプラグマークで示されている地点が充電施設の設置場所である。
【0049】
ユーザがある場所に設けられた充電施設で充電をしたとする。上述したとおり、当該充電施設の設置場所にはPIS情報記憶部420を内蔵したPIS情報伝達装置400が設けられており、充電の最中に充電ケーブル内に設けられた通信ケーブルを介するなどしてユーザ車両の車載装置200へと当該充電施設に関するPIS情報が車載装置200へと伝達される。
【0050】
車載装置200内に設けられたPIS情報参照部240が、このPIS情報をPISマップ記憶部230に格納されている地図情報に参照した結果、上記PIS情報が現時点でPISマップ記憶部230に格納されている地図情報として未登録である場合、図3(B)に示したように、当該未登録充電施設の位置が地図上に星印で示される。
【0051】
ユーザはこのナビゲーション画像により、現時点でPISマップ記憶部230に格納されている地図情報が最新のものではないことを知ることができるから、これを確認した後に最新の地図情報として更新する。更新後のナビゲーション画像には、図3(B)中に星印で示されていた位置にプラグマークが表示され、当該地点に充電施設が設置されていることを表示するようになる(図3(C))センタ装置300側で行われる地図情報の更新も、これと同様の手順により行われる。
【0052】
なお、上述したように、PIS情報参照部240は車載装置200としては必須ではなく、これを備えない場合には自車内での地図情報の更新は行われない。従って、図3(C)に示したナビゲーション画像は、センタ装置300側での更新の後に最新の地図情報の配信を受けてはじめて得られることになる。
【0053】
上述したようなプローブ情報の提供は、電気自動車やプラグインハイブリッド車の多数のユーザによってなされることとなるから、送信部340から車載装置へと配信される地図情報は頻繁に更新されることとなり、ユーザは常に最新の情報に基づいて充電施設を検索等することが可能となる。
【0054】
本発明に係る地図情報生成システムは、上述の態様(第1の態様)以外にも、種々のバリエーションがあり得る。例えば、第1の態様では、ユーザが充電を行う度にプローブ情報が提供されるが、これでは車載装置200とセンタ装置300との間の通信頻度が必要以上に高まってしまうという弊害も生じ得る。そこで、一定期間毎にプローブ情報の送信を行うこととして、システム全体としての通信量を妥当なレベルに制限するという態様もあり得る。
【0055】
図4は、本発明に係る第2の態様の地図情報生成システムの構成の概要を説明するためのブロック図で、この態様では、車載装置200内に、PIS情報伝達装置400から受信したPIS情報を充電履歴データとして記憶する充電履歴情報記憶部265が設けられており、この充電履歴データが一定期間毎にプローブ情報としてセンタ装置300に送信される。
【0056】
本発明に係る地図情報生成システムの信頼性や正確性を高めるため、プローブ情報センタ側で地図情報を更新するに際して、プローブ情報の信頼性や正確性を評価して新たなPIS情報として登録するか否かを判断することが好ましい。つまり、第1および第2の態様の地図情報生成システムに設けられたPIS情報比較判定部320にプローブ情報の信頼性や正確性を評価・判断させることとし、かかる構成とした態様のものをそれぞれ、第3および第4の態様の地図情報生成システムとしてもよい。
【0057】
未登録PIS情報の信頼性や正確性は、例えば、当該未登録PIS情報に含まれる地点情報が、複数の車載装置から送信された複数のプローブ情報に基づいて抽出された未登録地点情報と一致するか否かといった基準により評価するようにしてもよい。
【0058】
この場合、PIS情報比較判定部320は、地図情報中に未登録として抽出された地点情報が、複数の車載装置から送信された複数のプローブ情報に基づいて抽出された未登録地点情報と一致する場合に、当該プローブ情報を新たな充電施設のPIS情報として登録することになる。なお、上記の方法以外にも、PIS情報中に含まれる電子証明書を確認することによりプローブ情報の信頼性を担保するようにしてもよい。
【0059】
更に、充電施設が私有物であるか否かを未登録PIS情報の登録判断に加えるようにしてもよい。充電施設が私有物である場合、当該充電施設が公に配信される地図情報中に含まれることとなることは不要であるばかりか好ましことではない。一方、上述したように、PIS情報には所有者情報を含ませることが可能である。
【0060】
そこで、PIS情報比較判定部320に設けられた判断部(不図示)により、充電施設が私有物である場合には新たなPIS情報としての登録を拒絶するようにすると、私有物である充電施設までもが地図情報中に含まれることを避けることができる。
【0061】
上述した態様の地図情報生成システムは何れも、充電施設の設置場所に設けられ当該充電施設の地点情報を含むPIS情報を利用するものであった。以下に説明する態様の地図情報生成システムでは、上記PIS情報の代わりに車載装置を搭載する自動車のバッテリ残量の変化を利用する。
【0062】
図5は、本発明に係る第5の態様の地図情報生成システムの構成の概要を説明するためのブロック図である。この態様でも、センタ装置300の基本的な構成は、上述した第1乃至第4の態様のものと同様である。
【0063】
車載装置200は、自車のバッテリ280の残量を計測するバッテリモニタ290を備えている。受信部220はセンタ装置300からの地図情報の配信を受け取り、この地図情報はPISマップ記憶部230によりデータとして記憶される。バッテリモニタ290により計測されたバッテリ残量は、走行履歴情報記憶部270に記録されている走行履歴情報(地点情報および時間情報)とともに、プローブ情報として送信部250からセンタ装置300へと送られる。
【0064】
なお、上述の第1乃至第4の態様と同様に、車載装置200には、更に、該車載装置200に対応付けられたユーザ情報をデータとして格納したユーザ情報記憶部260を備えるようにし、このユーザ情報を上述のプローブ情報とともにセンタ装置300に送信するようにしてもよい。
【0065】
センタ装置300は、受信部310により、車載装置200から送信されたプローブ情報(バッテリ残量情報、走行履歴情報、およびユーザ情報)を受信する。
【0066】
PIS情報比較判定部320は、車載装置200から送信されたプローブ情報に基づいて充電施設の設置場所の地点情報を抽出し、該地点情報をプローブ情報記憶部330に格納された地図情報に参照する。そして、抽出された地点情報が地図情報中に未登録である場合に、当該地点情報を新たな充電施設の設置場所として登録して地図情報を更新する。
【0067】
なお、この登録に際し、上記未登録地点情報を新たな充電施設の設置場所として登録するか否かを事前に判断した上で、登録判断がなされた地点情報により地図情報を更新するようにしてもよい。登録に先立ってなされる事前判断は管理者(地図情報の提供者)の責任の下で行われるから、ユーザに提供される最新の地図情報の信頼性と正確性を高めることができる。
【0068】
図6は、プローブ情報に基づいて充電施設の設置場所の地点情報を抽出する手法を例示により説明するための図である。図6(A)はセンタ装置300のプローブ情報記憶部330に格納されている地図情報に基づいてユーザに提供されているナビゲーション画像で、この画像中にプラグマークで示されている地点が充電施設の設置場所である。
【0069】
ユーザ車両の走行履歴が図6(B)のようなものであるとする。図6(C)に示したように地点AからDに至る走行中にバッテリ残量が徐々に減少するが、このユーザが地点Dで充電施設を見つけて当該充電施設を利用すると充電によりバッテリ残量が増加するとともに充電操作中は自車を停車させるから、D地点でのバッテリ残量は階段状に急激に増加する。そして、この充電後に発車して地点EからGへと走行すると、バッテリ残量は徐々に減少する。
【0070】
プローブ情報を受信したセンタ装置300内に設けられたPIS情報比較判定部320は、図6(C)の地点Dにおけるような階段状の急激なバッテリ残量の増加から、地点Dには充電施設があるものと判断する。つまり、プローブ情報に含まれているバッテリ残量情報から充電施設の存否を判断する。そして、当該充電施設の地点情報を抽出して、これをプローブ情報記憶部330に格納されている地図情報に参照する。
【0071】
この参照の結果、抽出された地点情報が地図情報中に未登録である場合には、該地点情報を新たなプラグインステーションの設置場所として登録するか否かを判断し、登録判断がなされた地点情報により地図情報を更新する。更新後のナビゲーション画像には、地点Dの位置にプラグマークが表示され当該地点に充電施設が設置されていることを表示するようになる(図6(D))。
【0072】
なお、上記登録判断は、第3及び第4の態様と同様に、例えば、上述の未登録地点情報が、複数の車載装置から送信された複数のプローブ情報に基づいて抽出された未登録地点情報と一致するか否かといった基準により行うようにしてもよい。
【0073】
なお、第5の態様の地図情報生成システムにおいても、充電施設が私有物である場合、当該充電施設が公に配信される地図情報中に含まれることとなることは不要であるばかりか好ましことではない。
【0074】
そこで、例えば、PIS情報中に含まれる地点情報から充電施設の設置場所が住宅街であるか否かを判定し、住宅街に設置されている充電施設に関してはこれを私有物であると判断して新たなPIS情報としての登録を拒絶するようにすると、私有物である充電施設までもが地図情報中に含まれることを避けることができる。
【0075】
図7は、本発明に係る第6の態様の地図情報生成システムの構成の概要を説明するためのブロック図で、車載装置200内に充電履歴情報記憶部265が設けられており、この充電履歴データが一定期間毎にプローブ情報としてセンタ装置300に送信される点以外は、第5の態様の地図情報生成システムと同様であるので、繰り返しての説明は省略する。
【0076】
これまでは、充電施設のPIS情報の新規登録についてのみ説明してきたが、本発明の地図情報生成システムは、既登録のPIS情報を地図情報から削除することで正確な情報をユーザに提供する構成とすることも可能である。
【0077】
電気自動車やプラグインハイブリッド車向けの充電施設は、新規設置が頻繁に行われることが予想されると同時に、その移設や充電サービスからの撤退などによる施設撤去もまた頻繁に行われることが予想される。一旦地図情報として登録されたPIS情報に対応付けられる充電施設が何らかの理由により既に撤去されてしまった場合に、当該充電施設のPIS情報を地図情報中に残したままでは、ユーザに対して正確な情報を提供することができなくなってしまう。
【0078】
そこで、例えば、充電施設を利用する毎に、当該充電施設のPIS情報が地図情報中に登録されているか否かとは無関係に当該充電施設のPIS情報を車載装置200からセンタ装置300に配信させ、その配信履歴を記録しておき、所定の期間利用された記録のない充電施設のPIS情報を削除する対象としてリストアップしておくなどにより、ユーザに提供する地図情報の正確性を担保するようにすることも可能である。
【産業上の利用可能性】
【0079】
以上説明したように、本発明では、一般車両である電気自動車やプラグインハイブリッド車をプローブカーとして利用し、これらの自動車が充電を行う毎に充電施設に関連付けられた情報をセンタ装置に送信させるようにした。
【0080】
このため、今後、多様な業種からの事業参入が盛んになり新規設置や撤去が頻繁に行われることが予想される電気自動車やプラグインハイブリッド車向けの充電施設に関する情報を、ユーザに対して正確に提供することを可能とするプラグインステーション設置場所の地図情報生成システムが提供される。
【符号の説明】
【0081】
100 ネットワーク
200 車載装置
210 PIS情報受信部
220 受信部
230 PISマップ情報記憶部
240 PIS情報参照部
250 送信部
260 ユーザ情報記憶部
265 充電履歴情報記憶部
270 走行履歴情報記憶部
280 バッテリ
290 バッテリモニタ
300 センタ装置
310 受信部
320 PIS情報比較判定部
330 プローブ情報記憶部
340 送信部
400 PIS情報伝達装置
410 伝達部
420 PIS情報記憶部
500 GPS衛星

【特許請求の範囲】
【請求項1】
プラグインステーションの設置場所に設けられ該プラグインステーションの地点情報を含むPIS情報が格納されたPIS情報記憶部と、
前記PIS情報および該PIS情報に基づいて生成されたプラグインステーションの設置場所を知らせる地図情報をデータとして記憶するとともに前記地図情報を配信するセンタ装置と、
カーナビゲーション機能を有する車載装置であってプラグインステーションに関連付けられた前記PIS情報に基づくプローブ情報を前記センタ装置に送信する車載装置とを備え、
前記センタ装置と前記車載装置はネットワークを介して相互に通信可能とされており、
前記車載装置は;
前記センタ装置から配信された前記地図情報をデータとして記憶するPISマップ記憶部と、
前記PIS情報記憶部に格納されたPIS情報を受け取る受信部と、
該PIS情報をプローブ情報として前記センタ装置に送信する送信部とを備え、
前記センタ装置は;
前記車載装置から送信されたプローブ情報を受信する受信部と、
前記PIS情報および前記地図情報をデータとして記憶するプローブ情報記憶部と、
前記プローブ情報を前記プローブ情報記憶部に格納された地図情報に参照し、前記プローブ情報に含まれる地点情報が前記地図情報中に未登録である場合に該未登録の地点情報を含むPIS情報を新たなプラグインステーションのPIS情報として登録して前記地図情報を更新するPIS情報比較判定部とを備えていることを特徴とするプラグインステーション設置場所の地図情報生成システム。
【請求項2】
プラグインステーションの設置場所に設けられ該プラグインステーションの地点情報を含むPIS情報が格納されたPIS情報記憶部と、
前記PIS情報および該PIS情報に基づいて生成されたプラグインステーションの設置場所を知らせる地図情報をデータとして記憶するとともに前記地図情報を配信するセンタ装置と、
カーナビゲーション機能を有する車載装置であってプラグインステーションに関連付けられた前記PIS情報に基づくプローブ情報を前記センタ装置に送信する車載装置とを備え、
前記センタ装置と前記車載装置はネットワークを介して相互に通信可能とされており、
前記車載装置は;
前記センタ装置から配信された前記地図情報をデータとして記憶するPISマップ記憶部と、
前記PIS情報記憶部に格納されたPIS情報を受け取る受信部と、
該PIS情報を充電履歴データとして記憶する充電履歴情報記憶部と、
前記充電履歴データをプローブ情報として前記センタ装置に送信する送信部とを備え、
前記センタ装置は;
前記車載装置から送信されたプローブ情報を受信する受信部と、
前記PIS情報および前記地図情報をデータとして記憶するプローブ情報記憶部と、
前記プローブ情報を前記プローブ情報記憶部に格納された地図情報に参照し、前記プローブ情報に含まれる地点情報が前記地図情報中に未登録である場合に該未登録の地点情報を含むPIS情報を新たなプラグインステーションのPIS情報として登録して前記地図情報を更新するPIS情報比較判定部とを備えていることを特徴とするプラグインステーション設置場所の地図情報生成システム。
【請求項3】
プラグインステーションの設置場所に設けられ該プラグインステーションの地点情報を含むPIS情報が格納されたPIS情報記憶部と、
前記PIS情報および該PIS情報に基づいて生成されたプラグインステーションの設置場所を知らせる地図情報をデータとして記憶するとともに前記地図情報を配信するセンタ装置と、
カーナビゲーション機能を有する車載装置であってプラグインステーションに関連付けられた前記PIS情報に基づくプローブ情報を前記センタ装置に送信する車載装置とを備え、
前記センタ装置と前記車載装置はネットワークを介して相互に通信可能とされており、
前記車載装置は;
前記センタ装置から配信された前記地図情報をデータとして記憶するPISマップ記憶部と、
前記PIS情報記憶部に格納されたPIS情報を受け取る受信部と、
該PIS情報をプローブ情報として前記センタ装置に送信する送信部とを備え、
前記センタ装置は;
前記車載装置から送信されたプローブ情報を受信する受信部と、
前記PIS情報および前記地図情報をデータとして記憶するプローブ情報記憶部と、
前記プローブ情報を前記プローブ情報記憶部に格納された地図情報に参照し、前記プローブ情報に含まれる地点情報が前記地図情報中に未登録である場合に該未登録の地点情報を含むPIS情報を新たなプラグインステーションのPIS情報として登録するか否かを判断し、登録判断がなされたPIS情報により前記地図情報を更新するPIS情報比較判定部とを備えていることを特徴とするプラグインステーション設置場所の地図情報生成システム。
【請求項4】
プラグインステーションの設置場所に設けられ該プラグインステーションの地点情報を含むPIS情報が格納されたPIS情報記憶部と、
前記PIS情報および該PIS情報に基づいて生成されたプラグインステーションの設置場所を知らせる地図情報をデータとして記憶するとともに前記地図情報を配信するセンタ装置と、
カーナビゲーション機能を有する車載装置であってプラグインステーションに関連付けられた前記PIS情報に基づくプローブ情報を前記センタ装置に送信する車載装置とを備え、
前記センタ装置と前記車載装置はネットワークを介して相互に通信可能とされており、
前記車載装置は;
前記センタ装置から配信された前記地図情報をデータとして記憶するPISマップ記憶部と、
前記PIS情報記憶部に格納されたPIS情報を受け取る受信部と、
該PIS情報を充電履歴データとして記憶する充電履歴情報記憶部と、
前記充電履歴データをプローブ情報として前記センタ装置に送信する送信部とを備え、
前記センタ装置は;
前記車載装置から送信されたプローブ情報を受信する受信部と、
前記PIS情報および前記地図情報をデータとして記憶するプローブ情報記憶部と、
前記プローブ情報を前記プローブ情報記憶部に格納された地図情報に参照し、前記プローブ情報に含まれる地点情報が前記地図情報中に未登録である場合に該未登録の地点情報を含むPIS情報を新たなプラグインステーションのPIS情報として登録するか否かを判断し、登録判断がなされたPIS情報により前記地図情報を更新するPIS情報比較判定部とを備えていることを特徴とするプラグインステーション設置場所の地図情報生成システム。
【請求項5】
前記PIS情報比較判定部は、前記地図情報中に未登録として抽出された地点情報が、複数の車載装置から送信された複数のプローブ情報に基づいて抽出された未登録地点情報と一致する場合に、前記プローブ情報を新たなプラグインステーションのPIS情報として登録する、請求項3又は4に記載の地図情報生成システム。
【請求項6】
前記PIS情報は、前記プラグインステーションの所有者情報を含み、
前記PIS情報比較判定部は、前記プラグインステーションが私有物である場合に、前記プローブ情報の新たなプラグインステーションのPIS情報としての登録を拒絶する請求項3又は4に記載の地図情報生成システム。
【請求項7】
前記車載装置は、更に、
前記PIS情報記憶部から受信した前記PIS情報を前記PISマップ記憶部に格納された地図情報に参照し、前記PIS情報が前記地図情報中に未登録である場合に該PIS情報を新たなプラグインステーションのPIS情報として登録して前記PISマップ記憶部に格納されている地図情報を更新するPIS情報参照部を備えていることを特徴とする請求項1乃至6の何れか1項に記載の地図情報生成システム。
【請求項8】
前記車載装置は更に、該車載装置に対応付けられたユーザ情報をデータとして格納したユーザ情報記憶部を備え、
前記送信部は前記ユーザ情報を前記プローブ情報とともに前記センタ装置に送信する、請求項1乃至7の何れか1項に記載の地図情報生成システム。
【請求項9】
前記ユーザ情報はユーザのID又は電子署名の情報を含む、請求項8に記載の地図情報生成システム。
【請求項10】
プラグインステーションの設置場所の地点情報を含む地図情報を配信するセンタ装置とカーナビゲーション機能を有する車載装置がネットワークを介して相互に通信可能とされており、
前記車載装置は;
前記センタ装置から配信された前記地図情報をデータとして記憶するPISマップ記憶部と、
車両のバッテリ残量を計測するバッテリモニタと、
該バッテリモニタにより計測された前記バッテリ残量を地点情報と時間情報を含む車両の走行履歴に対応づけてプローブ情報として前記センタ装置に送信する送信部とを備え、
前記センタ装置は;
前記車載装置から送信された前記プローブ情報を受信する受信部と、
前記プローブ情報に基づいて生成された前記地図情報を記憶するプローブ情報記憶部と、
前記車載装置から送信されたプローブ情報に基づいてプラグインステーションの設置場所の地点情報を抽出し、該地点情報を前記プローブ情報記憶部に格納された地図情報に参照し、前記抽出された地点情報が前記地図情報中に未登録である場合に該地点情報を新たなプラグインステーションの設置場所として登録して前記地点情報により前記地図情報を更新するPIS情報比較判定部と、
前記更新された地図情報を前記車載装置に送信する送信部とを備えていることを特徴とするプラグインステーション設置場所の地図情報生成システム。
【請求項11】
前記車載装置は、更に、前記バッテリモニタにより計測された前記バッテリ残量を地点情報と時間情報を含む車両の走行履歴に対応づけて充電履歴データとして記憶する充電履歴情報記憶部を備え、
前記送信部は前記充電履歴データを前記プローブ情報として前記センタ装置に送信することを特徴とする請求項10に記載の地図情報生成システム。
【請求項12】
前記PIS情報比較判定部は、前記車両の停車中にバッテリ残量が増加した地点の情報を前記プラグインステーションの設置場所の地点情報として抽出する、請求項10又は11に記載の地図情報生成システム。
【請求項13】
前記PIS情報比較判定部は、前記未登録の地点情報を新たなプラグインステーションの設置場所として登録するか否かを判断し、登録判断がなされた前記地点情報により前記地図情報を更新する請求項10乃至12の何れか1項に記載の地図情報生成システム。
【請求項14】
前記PIS情報比較判定部は、前記地図情報中に未登録として抽出された地点情報が、複数の車載装置から送信された複数のプローブ情報に基づいて抽出された未登録地点情報と一致する場合に、前記地点情報を新たなプラグインステーションの設置場所として登録する、請求項13に記載の地図情報生成システム。
【請求項15】
前記車載装置は更に、該車載装置に対応付けられたユーザ情報をデータとして格納したユーザ情報記憶部を備え、
前記送信部は前記ユーザ情報を前記プローブ情報とともに前記センタ装置に送信する、請求項10乃至14の何れか1項に記載の地図情報生成システム。
【請求項16】
前記ユーザ情報はユーザのID又は電子署名の情報を含む、請求項15に記載の地図情報生成システム。
【請求項17】
前記センタ装置に設けられた前記PIS情報比較判定部は、所定の期間、前記プローブ情報として提供されなかったPIS情報を前記地図情報から削除する対象としてリストアップする請求項1乃至16の何れか1項に記載の地図情報生成システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2011−252957(P2011−252957A)
【公開日】平成23年12月15日(2011.12.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−124836(P2010−124836)
【出願日】平成22年5月31日(2010.5.31)
【出願人】(502324066)株式会社デンソーアイティーラボラトリ (332)
【Fターム(参考)】