説明

基板処理装置、基板処理方法、およびこの基板処理方法を実行するためのコンピュータプログラムが記録された記録媒体

【課題】基板の全域を均一に洗浄処理することができる基板処理装置を提供する。
【解決手段】本発明による基板処理装置1は、洗浄液を貯留する洗浄槽10と、基板Wを保持して洗浄液に浸漬させる基板保持装置20とを備えている。このうち基板保持装置20は、個別に移動自在な第1基板保持部20aと第2基板保持部20bとを有している。第1基板保持部20aおよび第2基板保持部20bは、第1保持棒21a、21bと、基板Wの中心を通る垂直方向軸線に対して第1保持棒21a、21bとは反対側に設けられた第2保持棒22a、22bとをそれぞれ有している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、洗浄液に浸漬された基板を洗浄処理する基板処理装置、基板処理方法、およびこの基板処理方法を実行するためのコンピュータプログラムが記録された記録媒体に係り、とりわけ、基板の全域を均一に洗浄処理することができる基板処理装置、基板処理方法、およびこの基板処理方法を実行するためのコンピュータプログラムが記録された記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、半導体ウエハまたはLCD用ガラス基板等の基板(ここでは、単にウエハと記す)を、洗浄槽に貯留された純水または薬液等の洗浄液に浸漬して洗浄処理する基板処理装置が知られている。このような基板処理装置においてウエハを洗浄処理する場合、洗浄槽内に洗浄液を供給して、洗浄液を洗浄槽からオーバーフローさせる。このようにして、ウエハに付着していたパーティクル等を除去して、ウエハが洗浄処理されるようになっている。
【0003】
このような基板処理装置の1つのタイプとして、超音波を利用して超音波洗浄(メガソニック処理を含む)を行う超音波洗浄処理装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。この超音波洗浄処理装置においては、洗浄槽の底部に超音波振動可能な振動子が取り付けられ、この振動子に超音波振動を生じさせる超音波発振装置が接続されている。
【0004】
このような超音波洗浄処理装置においてウエハを洗浄処理する場合、洗浄槽内に洗浄液を供給しながら、洗浄槽の底部に取り付けられた振動子に超音波発振装置によって超音波振動を生じさせる。このことにより、洗浄液に超音波振動が伝播されてウエハに下方から超音波が照射され、ウエハに付着していたパーティクル等が除去される。このようにして、ウエハが超音波により洗浄処理される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2003−209086号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、このような超音波洗浄処理装置においてウエハを超音波洗浄処理する際、ウエハはウエハボードによって保持されている。この場合、ウエハの下方にウエハボードの保持棒が存在している。このことにより、下方から照射される超音波振動がウエハボードの保持棒によって遮蔽される。すなわち、振動子から伝播される超音波振動は、直進性が強い。このことにより、ウエハのうちウエハボードの保持棒の上方領域に超音波振動が伝播されにくくなり、ウエハの全域を均一に超音波洗浄処理することが難しいという問題があった。
【0007】
同様に、超音波を利用しない基板処理装置においても、洗浄処理を行っている間、ウエハはウエハボードによって保持されているため、ウエハのうちウエハボードの保持棒の近傍領域では、洗浄が難しくなる。このため、ウエハの全域を均一に洗浄処理することが困難であった。
【0008】
本発明は、このようなことを考慮してなされたものであり、基板の全域を均一に洗浄処理することができる基板処理装置、基板処理方法、およびこの基板処理方法を実行するためのコンピュータプログラムが記録された記録媒体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、洗浄液を貯留する洗浄槽と、洗浄槽内に搬入可能に設けられ、基板を保持して洗浄液に浸漬させる基板保持装置と、を備え、基板保持装置は、個別に移動自在な第1基板保持部と第2基板保持部とを有し、第1基板保持部および第2基板保持部は、第1保持棒と、基板の中心を通る垂直方向軸線に対して第1保持棒とは反対側に設けられた第2保持棒とをそれぞれ有し、このうち第1基板保持部の第2保持棒は、第2基板保持部の第1保持棒と第2基板保持部の第2保持棒との間に配置され、第1基板保持部および第2基板保持部は、それぞれ、単独で基板を保持可能であることを特徴とする基板処理装置である。
【0010】
本発明は、第1基板保持部および第2基板保持部は、それぞれ、第1保持棒と第2保持棒との間に設けられ、当該第1保持棒および当該第2保持棒と共に基板を保持する第3保持棒を有することを特徴とする基板処理装置である。
【0011】
本発明は、第1基板保持部の第3保持棒は、当該第1基板保持部の第1保持棒と、第2基板保持部の第2保持棒との間に配置されており、第2基板保持部の第3保持棒は、当該第2基板保持部の第1保持棒と、第1基板保持部の第2保持棒との間に配置されていることを特徴とする基板処理装置である。
【0012】
本発明は、第1基板保持部および第2基板保持部の第2保持棒および第3保持棒に、基板に係合自在なV字状の断面を有するV字状溝が設けられており、第1基板保持部および第2基板保持部の第1保持棒に、基板に係合自在なY字状の断面を有するY字状溝が設けられていることを特徴とする基板処理装置である。
【0013】
本発明は、洗浄槽の底部に設けられた振動子と、振動子に超音波振動を生じさせる超音波発振装置と、基板保持装置を駆動する駆動装置と、駆動装置および超音波発振装置を制御する制御装置と、を更に備え、制御装置は、第1基板保持部および第2基板保持部により保持された基板を洗浄槽内の洗浄液に浸漬させた後、第1基板保持部を、基板を保持する第1保持位置からこの第1保持位置の側方に位置する第2側方位置まで移動させて、その後に第1保持位置に戻し、更に、第2基板保持部を、基板を保持する第2保持位置からこの第2保持位置の側方に位置する第2側方位置まで移動させて、その後に第2保持位置に戻すように駆動装置を制御すると共に、第1基板保持部が第1側方位置に位置しているとき、および第2基板保持部が第2側方位置に位置しているときに、振動子に超音波振動を生じさせ、振動子からの超音波振動を、基板のうち第1基板保持部および第2基板保持部により保持される領域に伝播させるように超音波発振装置を制御することを特徴とする基板処理装置である。
【0014】
本発明は、制御装置は、第1基板保持部を第1保持位置と第1側方位置との間で移動させる際、第1保持位置の下方に位置する第1下降位置を経由させると共に、第2基板保持部を第2保持位置と第2側方位置との間で移動させる際、第2保持位置の下方に位置する第2下降位置を経由させるように駆動装置を制御することを特徴とする基板処理装置である。
【0015】
本発明は、制御装置は、第1基板保持部を第1下降位置と第1側方位置との間で移動させている間、および第2基板保持部を第2下降位置と第2側方位置との間で移動させている間においても、振動子に超音波振動を生じさせるように超音波発振装置を制御することを特徴とする基板処理装置である。
【0016】
本発明は、基板保持装置の第1基板保持部および第2基板保持部により保持された基板を洗浄槽内の洗浄液に浸漬させる工程と、基板を第2基板保持部に保持させて、第1基板保持部を移動させる工程と、洗浄槽内に洗浄液を供給して基板を洗浄処理する工程と、を備えたことを特徴とする基板処理方法である。
【0017】
本発明は、第1基板保持部を移動させる工程の後に、当該第1基板保持部に基板を保持させて、第2基板保持部を移動させる工程を更に備えたことを特徴とする基板処理方法である。
【0018】
本発明は、第1基板保持部を移動させる工程において、第1基板保持部は、基板を保持する第1保持位置から、この第1保持位置の側方に位置する第1側方位置まで移動させ、その後に第1保持位置に戻り、第2基板保持部を移動させる工程において、第2基板保持部は、基板を保持する第2保持位置から、この第2保持位置の側方に位置する第2側方位置まで移動させ、その後に第2保持位置に戻ることを特徴とする基板処理方法である。
【0019】
本発明は、基板を洗浄処理する工程において、洗浄槽の底部に設けられた振動子に超音波振動を生じさせて基板を超音波洗浄することを特徴とする基板処理方法である。
【0020】
本発明は、基板を洗浄処理する工程は、第1基板保持部が第1側方位置に位置しているとき、および第2基板保持部が第2側方位置に位置しているときに行われ、振動子からの超音波振動を、基板のうち第1基板保持部および第2基板保持部により保持される領域に伝播させることを特徴とする基板処理方法である。
【0021】
本発明は、第1基板保持部を移動させる工程において、第1保持位置の下方に位置する第1下降位置を経由させると共に、第2基板保持部を移動させる工程において、第2保持位置の下方に位置する第2下降位置を経由させることを特徴とする基板処理方法である。
【0022】
本発明は、基板を洗浄処理する工程は、第1基板保持部を第1下降位置と第1側方位置との間で移動させている間、および第2基板保持部を第2下降位置と第2側方位置との間で移動させている間においても行われることを特徴とする基板処理方法である。
【0023】
本発明は、基板処理方法を実行するためのコンピュータプログラムが記録された記録媒体であって、この基板処理方法は、基板保持装置の第1基板保持部および第2基板保持部により保持された基板を洗浄槽内の洗浄液に浸漬させる工程と、基板を第2基板保持部に保持させて、第1基板保持部を移動させる工程と、洗浄槽内に洗浄液を供給して基板を洗浄処理する工程と、を備えたことを特徴とする記録媒体である。
【発明の効果】
【0024】
本発明によれば、基板の全域を均一に洗浄処理することができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】図1は、本発明の実施の形態における基板処理装置を示す図である。
【図2】図2は、図1の側方断面図である。
【図3】図3は、図1の平面図である。
【図4】図4は、本発明の実施の形態において、排出弁機構を示す図である。
【図5】図5は、本発明の実施の形態において、ウエハボードの構成を示す図である。
【図6】図6(a)は、本発明の実施の形態において、第2保持棒および第3保持棒に設けられたV字状溝を示す図であり、図6(b)は、第1保持棒に設けられたY字状溝を示す図である。
【図7】図7は、本発明の実施の形態における基板処理方法において、洗浄槽内にウエハが搬入される状態を示す図である。
【図8】図8は、本発明の実施の形態における基板処理方法において、洗浄槽内の洗浄液にウエハが浸漬された状態を示す図である。
【図9】図9は、本発明の実施の形態における基板処理方法において、第1ウエハ保持部が第1下降位置に移動した状態を示す図である。
【図10】図10は、本発明の実施の形態における基板処理方法において、第1ウエハ保持部が第1側方位置に移動した状態を示す図である。
【図11】図11は、本発明の実施の形態における基板処理方法において、第1ウエハ保持部が第1下降位置に移動した状態を示す図である。
【図12】図12は、本発明の実施の形態における基板処理方法において、ウエハが第1ウエハ保持部および第2ウエハ保持部により保持されている状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。図1乃至図12は、本実施の形態における基板処理装置、基板処理方法、およびこの基板処理方法を実行するためのコンピュータプログラムが記録された記録媒体の一実施の形態を説明するための図である。
【0027】
まず、図1により基板処理装置1の全体構成について説明する。
【0028】
図1に示すように基板処理装置(超音波洗浄処理装置)1は、洗浄液(例えば純水または薬液)を貯留する洗浄槽10と、洗浄槽10内に搬入可能に設けられ、基板(例えば、半導体ウエハ、以下単にウエハWと記す)を保持して洗浄液に浸漬するウエハボード(基板保持装置)20とを備えている。このうち洗浄槽10の底板(底部)14の外面に振動子40が設けられている。振動子40に超音波発振装置42が接続され、振動子40に超音波振動を生じさせるように構成されている。
【0029】
洗浄槽10に、洗浄槽10内に洗浄液を供給する洗浄液供給装置60が設けられ、洗浄槽10の底板14に、洗浄液を排出する排出弁機構80が設けられている。
【0030】
次に、図1乃至図4を用いて各部の詳細構造について説明する。
【0031】
図1乃至図4に示すように、洗浄槽10は、4つの側壁11と、各側壁11の下端に、パッキング12を介して気水密(気密・水密)に密接されるとともに固定ボルト13により固定された底板14とを有し、略直方体状に形成されている。このうち側壁11の上端に切欠溝15が形成され、洗浄液の液面が側壁11の上端に達した場合に洗浄液が洗浄槽10から流出するようになっている。
【0032】
洗浄槽10の側壁11は、耐薬品性に富む材料、例えばポリテトラフルオロエチレン(PTFE)あるいはフッ素樹脂(PFA)等にて形成されている。また、底板14は、耐薬品性および音波透過性に富む材料、例えばアモルファスカーボンあるいは炭化ケイ素等のカーボン系材料にて形成されている。このことにより、薬液として後述するアンモニア過水、塩酸過水、あるいは希フッ酸等を用いる場合においても、洗浄槽10の側壁11および底板14は耐薬品性を有することができる。このため、側壁11および底板14が洗浄液によって溶解することを防止し、メタルコンタミ等が発生することを防止することができる。また、底板14の材料は、上述したように音波透過性をも有しているため、振動子40により生じた超音波振動を確実に透過することができる。
【0033】
また、洗浄槽10は、容器16に収容されている。この容器16の底部に、洗浄槽10の側壁11の上端に形成された切欠溝15から流出する洗浄液を回収するパン(図示せず)が設けられ、このパンに、回収された洗浄液を排出するドレン(図示せず)が設けられている。
【0034】
なお、上述のような構造に限られることはなく、洗浄槽10が、洗浄液を貯留する内槽と、内槽からオーバーフローする洗浄液を回収する外槽とを有していてもよい。この場合、外槽に、洗浄液を内槽内に配設される洗浄液供給ノズルに供給する循環管路が連結されていてもよく、あるいは外槽に洗浄液を排出する排出弁機構が設けられていてもよい。
【0035】
図2および図5に示すように、ウエハボード20は、ウエハWの中心を通る垂直方向軸線X(図7乃至図12参照)に対して、図2に示す平面形状において対称的に設けられ、個別に移動自在な第1ウエハ保持部(第1基板保持部)20aと第2ウエハ保持部(第2基板保持部)20bとを有している。
【0036】
第1ウエハ保持部20aおよび第2ウエハ保持部20bは、水平方向に延びる第1保持棒21a、21bと、この第1保持棒21a、21bに平行であって、ウエハWの垂直方向軸線Xに対して第1保持棒21a、21bとは反対側に設けられた第2保持棒22a、22bとをそれぞれ有している。このうち、第1保持棒21a、21bは、図1、図2、および図5に示すように、第2保持棒22a、22bよりも上方(かつ後述する第3保持棒23a、23bよりも上方)に位置している。
【0037】
第1ウエハ保持部20aの第2保持棒22aは、第2ウエハ保持部20bの第1保持棒21bと第2保持棒22bとの間に配置されている。この場合、第2ウエハ保持部20bの第2保持棒22bは、第1ウエハ保持部20aの第1保持棒21aと第2保持棒22aとの間に配置され、各第2保持棒22a、22bは、互いにクロス配置されている。
【0038】
また、第1ウエハ保持部20aの第1保持棒21aと第2保持棒22aとの間、具体的には、第1保持棒21aと、第2ウエハ保持部20bの第2保持棒22bとの間に、第3保持棒23aが設けられている。この第3保持棒23aは、第1保持棒21aおよび第2保持棒22aに平行に延び、第1保持棒21aおよび第2保持棒22aと共にウエハWを保持するようになっている。
【0039】
同様に、第2ウエハ保持部20bの第1保持棒21bと第2保持棒22bとの間、具体的には、第1保持棒21bと第1ウエハ保持部20aの第2保持棒22aとの間に、第3保持棒23bが設けられている。この第3保持棒23bは、第1保持棒21bおよび第2保持棒22bに平行に延び、第1保持棒21bおよび第2保持棒22bと共にウエハWを保持するようになっている。なお、図5に示すように、第1保持棒21bは、第2保持棒22bおよび第3保持棒23bよりも上方に位置している。
【0040】
第1ウエハ保持部20aの各保持棒21a、22a、23aの基端に、略垂直方向に延びる基部24aが連結されており、第1保持棒21aおよび第3保持棒23aの先端に、連結部材25aが連結されている。同様に、第2ウエハ保持部20bの各保持棒21b、22b、23bの基端に、略垂直方向に延びる基部24bが連結されており、第1保持棒21bおよび第3保持棒23bの先端に、連結部材25bが連結されている。このうち第2ウエハ保持部20bの基部24bの先端側(下方側)は、ウエハW側に近づくような段付き形状となっている。このようにして、各第2ウエハ保持棒22a、22bを、互いに接触することなく、基部24a、24bにそれぞれ連結させるようになっている。また、第1ウエハ保持部20aの基部24aにおいて、第2保持棒22aと第3保持棒23aとの間に、凹部26aが形成されている。同様に、第2ウエハ保持部20bの基部24bにおいて、第2保持棒22bと第3保持棒23bとの間に、凹部26bが形成されている。このうち、凹部26bと第2保持棒22bとの間の間隙は、後述する第2ウエハ保持部20bが、第2保持位置から第2下降位置に下降すると共に、第1ウエハ保持部20aが上昇した際、第2ウエハ保持部20bの基部24bが、第1ウエハ保持部20aの第2保持棒22aに接触することを防止している。
【0041】
このようにして、第1ウエハ保持部20aおよび第2ウエハ保持部20bは、それぞれ、単独で、複数枚(例えば50枚)のウエハWを保持可能になっている。
【0042】
図6(a)に示すように、第2保持棒22a、22bおよび第3保持棒23a、23bに、ウエハWに係合自在なV字状の断面を有する複数のV字状溝27が設けられている。ここで、第2保持棒22a、22bおよび第3保持棒23a、23bは、第1保持棒21a、21bよりも下方に位置している。このことにより、ウエハWの荷重をV字状溝27で受けることができ、パーティクル等の異物が発生することを防止することができる。
【0043】
図6(b)に示すように、第1保持棒21a、21bに、ウエハWに係合自在なY字状の断面を有する複数のY字状溝28が設けられている。このY字状溝28は、係合されるウエハWに対して傾斜角度が大きい開口側テーパ面28aと、この開口側テーパ面28aよりも奥側に配設され、ウエハWに対して傾斜角度が比較的小さく、溝幅が狭い奥側テーパ面28bとからなり、断面形状がY字状になっている。このY字状溝28にウエハWを係合させることにより、ウエハWは、溝幅が狭い奥側テーパ面28bに係合し、ウエハWを確実に係合させることができる。また、このY字状溝28が荷重を受けるV字状溝27よりも上方に位置しているため、ウエハWの倒れを効果的に防止することができる。このことにより、ウエハボード20は、ウエハWを垂直方向に立設させて、安定して保持することができる。
【0044】
ここで、ウエハボード20の各部は、耐薬品性に富む石英を用いて形成され、各々の表面にはテフロンコーティングまたはSiC(炭化ケイ素)コーティングが施されている。
【0045】
図5に示すように、ウエハボード20に、ウエハボード20を昇降駆動する駆動装置30が連結されている。すなわち、駆動装置30は、第1ウエハ保持部20aおよび第2ウエハ保持部20bをそれぞれ昇降させる昇降駆動部31a、31bと、各昇降駆動部31a、31bと各基部24a、24bとの間にそれぞれ連結され、昇降駆動部31a、31bの駆動力を伝達する昇降駆動力伝達部32a、32bとを有している。このうち各昇降駆動力伝達部32a、32bは、アダプタ33a、33bを介して基部24a、24bにそれぞれ連結されている。このようにして、第1ウエハ保持部20aおよび第2ウエハ保持部20bは、互いに個別に移動自在(昇降自在)に構成されている。なお、各昇降駆動部31a、31bを用いることにより、第1ウエハ保持部20aおよび第2ウエハ保持部20bの位置関係を調整することも可能になっている。
【0046】
各昇降駆動部31a、31bに、制御装置44(図1、図2参照)が接続されている。このようにして、昇降駆動部31a、31bは、制御装置44からの制御信号に基づいて、第1ウエハ保持部20aおよび第2ウエハ保持部20bを、同期して下降させてウエハWを洗浄槽10内に搬入して洗浄液に浸漬する、あるいは第1ウエハ保持部20aおよび第2ウエハ保持部20bを、同期して上昇させてウエハWを洗浄槽10から搬出するように構成されている。
【0047】
また、第1ウエハ保持部20aは、洗浄槽10内においてウエハWを保持する第1保持位置と、この第1保持位置のわずかに下方に位置する第1下降位置との間を、駆動装置30により略垂直方向に移動自在(昇降自在)に構成されている。同様に、第2ウエハ保持部20bは、洗浄槽10内においてウエハWを保持する第2保持位置と、この第2保持位置のわずかに下方に位置する第2下降位置との間を、駆動装置30により略垂直方向に移動自在に構成されている。このように、制御装置44からの制御信号に基づいて、第1ウエハ保持部20aは、昇降駆動部31aにより第1保持位置と第1下降位置との間を移動し、第2ウエハ保持部20bは、昇降駆動部31bにより第2保持位置と第2下降位置との間を移動するようになっている。
【0048】
さらに、第1ウエハ保持部20aは、第1下降位置と、第1保持位置の側方に位置する側方位置との間を、略水平方向に移動自在に構成されている。すなわち、第1ウエハ保持部20aは、第2保持棒22aが第2ウエハ保持部20bの第2保持棒22bに近接する位置まで、図2に示す右方向に移動可能になっている。同様に、第2ウエハ保持部20bは、第2下降位置と、第2保持位置の側方に位置する第2側方位置との間を、略水平方向に移動自在に構成されている。すなわち、第2ウエハ保持部20bは、第2保持棒22bが第2ウエハ保持部20aの第2保持棒22aに近接する位置まで、図2に示す左方向に移動可能になっている。このようにして、第1ウエハ保持部20aおよび第2ウエハ保持部20bは、略水平方向においても互いに個別に移動自在に構成されている。
【0049】
ウエハボード20に連結された駆動装置30は、第1ウエハ保持部20aおよび第2ウエハ保持部20bを各下降位置と各側方位置との間で移動させるようにもなっている。すなわち、駆動装置30は、第1ウエハ保持部20aを第1下降位置と第1側方位置との間で移動させる側方移動駆動部34aと、この側方移動駆動部34aと昇降駆動力伝達部32aとの間に連結され、側方移動駆動部34aの駆動力を伝達する側方駆動力伝達部35aとを有している。同様に、駆動装置30は、第2ウエハ保持部20bを第2下降位置と第2側方位置との間でそれぞれ移動させる側方移動駆動部34bと、この側方移動駆動部34bと昇降駆動力伝達部32bとの間に連結され、側方移動駆動部34bの駆動力を伝達する側方駆動力伝達部35bとを有している。
【0050】
各側方移動駆動部34a、34bに、制御装置44が接続されている。このようにして、側方移動駆動部34a、34bは、制御装置44からの制御信号に基づいて、第1ウエハ保持部20aおよび第2ウエハ保持部20bを、各下降位置と各側方位置との間でそれぞれ移動させるように構成されている。
【0051】
洗浄液供給装置60は、洗浄槽10の対向する側壁11に沿って設けられた2つの洗浄液供給ノズル61を有している。各洗浄液供給ノズル61は、洗浄槽10の側壁11に略水平方向に延びる管状ノズル本体61aと、この管状ノズル本体61aに形成され、長手方向に沿って適宜間隔をおいて配設された多数の第1ノズル孔61bおよび第2ノズル孔61cとを含んでいる。このうち、第1ノズル孔61bは、ウエハWの中心側に向けて洗浄液を噴射するように構成され、第2ノズル孔61cは、洗浄槽10の底板14に向けて洗浄液を噴射するように構成されている。なお、上述の洗浄液供給ノズル61は、洗浄槽10内に、例えば4つ設けるようにしても良い。
【0052】
洗浄液供給ノズル61に洗浄液供給管62を介して切換弁63が連結されている。この切換弁63に、純水供給管64を介して純水供給源65が連結されるとともに、薬液供給管66を介して薬液供給源(薬液タンク)67が連結されている。切換弁63は制御装置44に接続され、制御装置44は、切換弁63を介して、洗浄液供給管62に連通させる供給管(純水供給管64または薬液供給管66)の切り換えを制御するようになっている。
【0053】
純水供給管64に、純水供給管64を通る純水の流量を調整する開閉弁68が設けられている。この開閉弁68は制御装置44に接続され、制御装置44は、開閉弁68を介して、純水供給源65から洗浄槽10への純水の供給を制御するようになっている。
【0054】
薬液供給管66に、薬液を洗浄槽10に供給するための薬液ポンプ69が設けられている。この薬液ポンプ69は制御装置44に接続され、制御装置44は、薬液ポンプ69を介して、薬液タンク67から洗浄槽10への薬液の供給を制御するようになっている。ここで、薬液としては、洗浄の目的に応じて、アンモニア過水(SC1、具体的にはNHOH/H/HO)、塩酸過水(SC2、具体的にはHCl/H/HO)、あるいは希フッ酸(DHF)等が使用される。
【0055】
なお、このような薬液ポンプ69を用いることなく、薬液タンク67内に、制御装置44からの制御信号に基づいて窒素(N)ガス等を供給して薬液を薬液供給管66に供給するように構成してもよい。また、切換弁63に連結される薬液タンク67は1つに限られることはなく、複数の薬液タンク67が連結されていてもよい。この場合、複数種類の薬液を洗浄槽10に供給することが可能になる。
【0056】
図3および図4に示すように、洗浄槽10の底板14に、洗浄液を排出する2つの排出弁機構80が設けられている。各排出弁機構80は、底板14の外面に取り付けられた被当接部81と、この被当接部81に気水密に当接自在な弁体82と、この弁体82を駆動するピストンロッド83を含むシリンダ装置84とを有している。被当接部81および底板14に、排液口85が貫通して形成されている。シリンダ装置84に制御装置44が接続され、シリンダ装置84は、制御装置44からの制御信号に基づいて、弁体82を駆動するように構成されている。なお、排液口85は、ウエハボード20の基部の直下位置に配置されている。このことにより、洗浄槽10の底板14の外面うちウエハWに対応する位置に、排出弁機構80が配置されることがなく、振動子40を取り付けることができ、ウエハWを確実に洗浄することができる。なお、本実施の形態においては、排液口85は矩形状に形成されているが、円形等の任意の形状にすることもできる。また、洗浄槽10に設ける排出弁機構80の個数は、2つに限られることはなく、1つまたは3つ以上とすることもできる。
【0057】
図1および図2に示すように、洗浄槽10の振動子40は、複数の振動子単体41からなり、洗浄槽10の底板14の外面に、複数の振動子単体41が取り付けられている。各振動子単体41は、結線されて振動子40として構成され超音波発振装置42に接続されている。なお、洗浄槽10に取り付けられる振動子単体41の個数は、洗浄槽10の底板14の外面のうち、ウエハボード20に保持されるウエハWに対応する位置を占めることができれば1つでも良く、任意の個数とすることもできる。
【0058】
なお、上述したように、洗浄槽10の底板14に振動子40が直接取り付けられているが、このことに限られることはなく、洗浄槽10の下方に、洗浄槽10の少なくとも底部が浸漬するように純水を貯留した追加の槽(図示せず)を設けて、この追加の槽の底部に振動子40を取り付けるように構成しても良い。この場合、振動子40から生じた超音波振動は、追加の槽の純水を介して洗浄槽10に伝播され、洗浄槽10においてウエハWを確実に超音波洗浄することができる。
【0059】
また、上述したように、本実施の形態においては、洗浄槽10の底板14をアモルファスカーボンまたは炭化ケイ素により形成し、この底板14の肉厚を比較的厚く(例えば、6.5mm)して振動子40を直接取り付けている。しかしながらこのことに限られることはなく、底板14の肉厚をこれよりも薄くし、この底板14に音波透過性が良好なステンレス性の補強用板を介在させて振動子40を取り付けるように構成してもよい。この場合においても、振動子40からの超音波を効率良く透過させることができる。
【0060】
図1および図2に示すように、振動子40に、超音波発振装置42が接続され、この超音波発振装置42に、電力を供給する駆動電源部43が接続されている。また、超音波発振装置42に制御装置44が接続され、超音波発振装置42は、制御装置44からの指示に基づいて、高周波駆動電力(駆動信号)を振動子40に送るように構成されている。
【0061】
制御装置44は、第1ウエハ保持部20aおよび第2ウエハ保持部20bにより保持されたウエハWを洗浄槽10内の洗浄液に浸漬させた後、第1ウエハ保持部20aを、ウエハWを保持する第1保持位置から、第1下降位置を経由して第1側方位置まで移動させて、その後に第1下降位置を経由して第1保持位置に戻すように駆動装置30を制御する。なお、第1保持位置に戻った第1ウエハ保持部20aは、第2ウエハ保持部20bと共にウエハWを保持するようになる。その後、制御装置44は、第2ウエハ保持部20bを、ウエハWを保持する第2保持位置から、第2下降位置を経由して第2側方位置まで移動させて、その後に第2下降位置を経由して第2保持位置に戻すように駆動装置30を制御する。
【0062】
制御装置44は、第1ウエハ保持部20aが第1下降位置と第1側方位置との間で移動している間、および第2ウエハ保持部20bが第2下降位置と第2側方位置との間で移動している間、振動子40に超音波振動を生じさせるように超音波発振装置42を制御する。このようにして、振動子40からの超音波振動を、ウエハWのうち第1ウエハ保持部20aおよび第2ウエハ保持部20bにより保持される領域(遮蔽される領域)に伝播させるようになっている。
【0063】
本実施の形態においては、制御装置44はコンピュータを含み、このコンピュータが記録媒体45に予め記憶されたプログラムを実行することによって、基板処理装置1を用いたウエハWの洗浄が実施されるようになっている。
【0064】
次に、このような構成からなる本実施の形態の作用、すなわち本実施の形態による基板処理方法について図7乃至図12を用いて説明する。
【0065】
まず、洗浄槽10に洗浄液が貯留される(第1工程)。この場合、まず、図1に示すように、制御装置44からの制御信号を受けて開閉弁68が開き、純水供給源65から切換弁63を介して洗浄液供給ノズル61に純水が供給される。この際、切換弁63は、制御装置44により制御されて、洗浄液供給管62に純水供給管64が連通される。
【0066】
純水を供給した後、制御装置44からの制御信号を受けて薬液ポンプ69が駆動され、薬液タンク67から切換弁63を介して洗浄液供給ノズル61に薬液が供給される。この際、切換弁63は制御装置44により制御され、洗浄液供給管62に薬液供給管66が連通される。
【0067】
貯留された洗浄液の液面が、洗浄槽10の側壁11の上端に設けられた切欠溝15に達すると、洗浄液は、この切欠溝15を通って洗浄槽10から流出する。流出した洗浄液は、洗浄槽10を収容する容器16のパン(図示せず)に回収され、図示しないドレンから容器16外部に排出される。この後においても、薬液タンク67からの薬液の供給は継続される。
【0068】
次に、洗浄槽10内の洗浄液に、ウエハボード20の第1ウエハ保持部20aおよび第2ウエハ保持部20bにより保持されたウエハWが浸漬される(第2工程)。この場合、まず、図示しない搬送機構により搬送された複数枚、例えば50枚のウエハWが、略同一の高さに配置されたウエハボード20の第1ウエハ保持部20aおよび第2ウエハ保持部20bにより保持される。この場合、ウエハWは、第2保持棒22a、22b、および第3保持棒23a、23bに形成されたV字状溝27に係合すると共に、第1保持棒21a、21bに形成されたY字状溝28に係合する。次に、制御装置44からの制御信号を受けて昇降駆動部31a、31bが同期して駆動され、第1ウエハ保持部20aおよび第2ウエハ保持部20bが下降し、洗浄槽10内に搬入される(図7参照)。このようにして、洗浄液にウエハWが浸漬される(図8参照)。このとき、第1ウエハ保持部20aおよび第2ウエハ保持部20bはウエハWを保持する第1保持位置および第2保持位置にそれぞれ位置している。
【0069】
次に、ウエハボード20のうち第2ウエハ保持部20bにウエハWを保持させて、第1ウエハ保持部20aを、ウエハWを保持する第1保持位置から、第1下降位置を経由して第1側方位置まで移動させ、その後に、第1下降位置を経由して第1保持位置に戻す。
【0070】
この場合、まず、図9に示すように、ウエハボード20のうち第1ウエハ保持部20aが、ウエハWを保持していた位置から下降すると共に、第2ウエハ保持部20bが、ウエハWを保持した状態で上昇する(第3工程)。このとき、第1ウエハ保持部20aは、ウエハWを保持していた第1保持位置よりも下方に位置する第1下降位置にある。このことにより、第1ウエハ保持部20aはウエハWから離れ、第2ウエハ保持部20bのみによりウエハWが保持され、この後に第1下降位置と第1側方位置との間を移動する第1ウエハ保持部20aが、ウエハWに接触することを防止することができる。
【0071】
次に、第1ウエハ保持部20aが、制御装置44からの制御信号を受けて側方移動駆動部34aが駆動され、第1下降位置と、第1保持位置の側方に位置する第1側方位置との間を連続して移動する(第4工程)。すなわち、第1ウエハ保持部20aは、第1下降位置から、図10における右方向に移動して第1側方位置に達し(図10参照)、その後、左方向に移動して第1下降位置に戻る(図11参照)。この間、第2ウエハ保持部20bは、ウエハWを保持した状態で停止している。なお、第1下降位置と第1側方位置との間を第1ウエハ保持部20aが往復する回数は、1回に限られることはなく、複数の回数としてもよい。
【0072】
第1ウエハ保持部20aが第1下降位置と第1側方位置との間を連続して移動している間、制御装置44は、振動子40に超音波振動を生じさせる(第5工程)。この場合、洗浄槽10の振動子40に超音波発振装置42から高周波駆動電力(駆動信号)を送ることにより、この振動子40に超音波振動を生じさせて、ウエハWが超音波洗浄される。このように第1ウエハ保持部20aを移動させながら超音波振動を生じさせることにより、超音波洗浄を短時間で効率良く行うことができる。
【0073】
また、振動子40が超音波振動している間、この超音波振動は、洗浄槽10の底板14を透過して洗浄液に伝播される。このようにして、ウエハWに付着したパーティクル等が除去される。この間、洗浄槽10内に薬液が供給され続けている。このことにより、ウエハWから除去されて洗浄液の液面に浮かんだパーティクルを、オーバーフローする洗浄液とともに洗浄槽10の切欠溝15から流出させることができる。このため、洗浄液を清浄な状態に維持することができ、ウエハWの洗浄効率を向上させることができる。
【0074】
このようにして、第1ウエハ保持部20aが第1下降位置と第1側方位置との間を連続して移動している間、振動子40からの超音波振動を、ウエハWのうち第1ウエハ保持部20aにより遮蔽される領域に超音波振動を伝播させることができる。
【0075】
次に、図12に示すように、第1ウエハ保持部20aが、第1下降位置から上昇してウエハWを保持する第1保持位置に戻ると共に、第2ウエハ保持部20bが、ウエハWを保持した状態で、下降して第2保持位置に戻る(第6工程)。この場合、第1ウエハ保持部20aおよび第2ウエハ保持部20bは、略同一の高さとなり、このことにより、第1ウエハ保持部20aおよび第2ウエハ保持部20bによりウエハWが保持される。
【0076】
次に、ウエハボード20のうち第1ウエハ保持部20aにウエハWを保持させて、第2ウエハ保持部20bを、ウエハWを保持する第2保持位置から、第2下降位置を経由して第2側方位置まで移動させて、その後に、第2下降位置を経由して第2保持位置に戻す。
【0077】
この場合、まず、第2ウエハ保持部20bが、ウエハWを保持していた位置から下降すると共に、第1ウエハ保持部20aが、ウエハWを保持した状態で上昇する(第7工程)。このとき、第2ウエハ保持部20bは、ウエハWを保持していた第2保持位置よりも下方に位置する第2下降位置にある。このことにより、第2ウエハ保持部20bはウエハWから離れて、ウエハWは、第1ウエハ保持部20aのみにより保持される。
【0078】
次に、第2ウエハ保持部20bが、制御装置44からの制御信号を受けて側方移動駆動部34bが駆動され、第2下降位置と第2側方位置との間を連続して移動する(第8工程)。すなわち、第2ウエハ保持部20bは、第2下降位置から、図10における左方向に移動して第2側方位置に達し、その後、右方向に移動して第2下降位置に戻る。なお、第2下降位置と第2側方位置との間を第2ウエハ保持部20bが往復する回数は、1回に限られることはなく、複数の回数としてもよい。
【0079】
第2ウエハ保持部20bが第2下降位置と第2側方位置との間を連続して移動している間、制御装置44は、振動子40に超音波振動を生じさせる(第9工程)。
【0080】
このようにして、第2ウエハ保持部20bが第2下降位置と第2側方位置との間を連続して移動している間、振動子40からの超音波振動を、ウエハWのうち第2ウエハ保持部20bにより遮蔽される領域に超音波振動を伝播させることができる。
【0081】
次に、図12に示すように、第2ウエハ保持部20bが、第2下降位置から上昇してウエハWを保持する第2保持位置に戻ると共に、第1ウエハ保持部20aが、ウエハWを保持した状態で、下降して第1保持位置に戻る(第10工程)。この場合、第1ウエハ保持部20aおよび第2ウエハ保持部20bは、略同一の高さとなり、このことにより、第1ウエハ保持部20aおよび第2ウエハ保持部20bにより、ウエハWが保持される。
【0082】
その後、洗浄槽10内のウエハWのリンス処理が行われる(第11工程)。この場合、まず、薬液ポンプ69を停止し、洗浄槽10への薬液の供給が止められる。次に、制御装置44は、開閉弁68を開くとともに切換弁63を動作して、純水供給源65から洗浄槽10に純水が供給される。その後、第3工程乃至第10工程と同様にして第1ウエハ保持部20aまたは第2ウエハ保持部20bを移動させながら、洗浄液に超音波振動を伝播させる。
【0083】
次に、洗浄液に浸漬しているウエハWが洗浄槽10から搬出される(第12工程)。この場合、制御装置44からの制御信号を受けて昇降駆動部31a、31bが同期して駆動され、ウエハWが保持された第1ウエハ保持部20aおよび第2ウエハ保持部20bが上昇し、洗浄槽10からウエハWが搬出される。その後、ウエハWがウエハボード20から図示しない搬送機構に引き渡される。
【0084】
上述した工程を繰り返すことにより、洗浄槽10において、ウエハWを順次超音波洗浄することができる。
【0085】
なお、洗浄槽10内の洗浄液は、必要に応じて交換される。この場合、まず、図3に示すように、制御装置44からの制御信号に基づいて、排出弁機構80のシリンダ装置84が駆動されて、弁体82が被当接部81から引き離される。このことにより、排液口85を通って洗浄液が排出され、洗浄槽10内の洗浄液を短時間で排出することができる。洗浄液の排出が終了した後、シリンダ装置84が駆動されて弁体82が被当接部81に当接され、被当接部81と弁体82との間が気水密に維持される。その後、上述した第1工程と同様にして、洗浄槽10に洗浄液が貯留される。このようにして、洗浄液が交換される。
【0086】
このように本実施の形態によれば、洗浄槽10内の洗浄液に浸漬されたウエハWを保持するウエハボード20が、個別に移動自在な第1ウエハ保持部20aと第2ウエハ保持部20bとからなり、第1ウエハ保持部20aおよび第2ウエハ保持部20bは、それぞれ、単独でウエハWを保持可能になっている。このことにより、第1ウエハ保持部20aおよび第2ウエハ保持部20bにより保持されたウエハWを洗浄槽10内の洗浄液に浸漬させた後、ウエハWを第2ウエハ保持部20bのみに保持させて第1ウエハ保持部20aを移動させることができると共に、ウエハWを第1ウエハ保持部20aのみに保持させて第2ウエハ保持部20bを移動させることができる。第1ウエハ保持部20aが第1下降位置と第1側方位置との間を移動している間、および第2ウエハ保持部20bが第2下降位置と第2側方位置との間を移動している間、洗浄槽10の底板14に設けられた振動子40に超音波振動を生じさせる。このことにより、振動子40からの超音波振動を、ウエハWのうち、第1ウエハ保持部20aおよび第2ウエハ保持部20bにより遮蔽される領域に伝播させることができる。このため、ウエハWの全域に超音波振動を均一に伝播させることができ、この結果、ウエハWの全域を超音波により均一に洗浄処理することができる。
【0087】
なお、上述した実施の形態においては、本発明の要旨の範囲内で種々の変形が可能である。以下、代表的な変形例について述べる。
【0088】
すなわち、本実施の形態においては、第1ウエハ保持部20aおよび第2ウエハ保持部20bは、第3保持棒23a、23bをそれぞれ有している例について説明した。しかしながら、このことに限られることはなく、第1ウエハ保持部20aおよび第2ウエハ保持部20bは、第3保持棒23a、23bを有することなく、第1保持棒21a、21bおよび第2保持棒22a、22bのみにより、ウエハWを単独で保持可能に構成しても良い。この場合においても、第2保持棒22a、22bが、ウエハWの中心を通る垂直方向軸線Xに対して第1保持棒21a、21bとは反対側に設けられているため、第1ウエハ保持部20aおよび第2ウエハ保持部20bは、それぞれ、単独でウエハWを保持することができる。
【0089】
また、本実施の形態においては、第1ウエハ保持部20aの第3保持棒23aは、第1ウエハ保持部20aの第1保持棒21aと、第2ウエハ保持部20bの第2保持棒22bとの間に配置されると共に、第2ウエハ保持部20bの第3保持棒23bは、第2ウエハ保持部20bの第1保持棒21bと、第1ウエハ保持部20aの第2保持棒22aとの間に配置されている例について説明した。しかしながら、このことに限られることはなく、図示はしないが、第1ウエハ保持部20aの第3保持棒23aが、第1ウエハ保持部20aの第2保持棒22aと、第2ウエハ保持部20bの第2保持棒22bとの間に配置されると共に、第2ウエハ保持部20bの第3保持棒23bが、第1ウエハ保持棒20aの第2保持棒22aと第3保持棒23aとの間に配置されるようにしても良い。
【0090】
また、本実施の形態においては、第2保持棒22a、22bおよび第3保持棒23a、23bに、V字状溝27が設けられると共に、第1保持棒21a、21bに、Y字状溝28が設けられている例について説明した。しかしながら、このことに限られることはなく、第1保持棒21a、21b、第2保持棒22a、22b、および第3保持棒23a、23bに設ける溝の断面形状は任意の形状とすることができる。
【0091】
また、本実施の形態においては、第1ウエハ保持部20aおよび第2ウエハ保持部20bが各下降位置と各側方位置との間を連続移動している間、制御装置44が振動子40に超音波振動を生じさせている例について述べた。しかしながら、このことに限られることはなく、第1ウエハ保持部20aおよび第2ウエハ保持部20bが各下降位置から各側方位置へ移動している間にのみ、振動子40が超音波振動を生じさせるようにしても良く、あるいは第1ウエハ保持部20aおよび第2ウエハ保持部20bが各側方位置から各下降位置へ移動している間にのみ、振動子40が超音波振動を生じさせるようにしても良い。いずれの場合においても、振動子40からの超音波振動を、ウエハWのうち第1ウエハ保持部20aおよび第2ウエハ保持部20bにより遮蔽される領域に伝播させることができる。
【0092】
また、本実施の形態においては、ウエハボード20の第1ウエハ保持部20aおよび第2ウエハ保持部20bが各下降位置と各側方位置との間を連続移動している例について述べた。しかしながら、このことに限られることはなく、第1ウエハ保持部20aおよび第2ウエハ保持部20bが、各下降位置から各側方位置に達した後、所定時間停止して、その後に、各側方位置から各下降位置に移動するようにしても良い。この場合においても、振動子40からの超音波振動を、ウエハWのうち第1ウエハ保持部20aおよび第2ウエハ保持部20bにより遮蔽される領域に伝播させることができる。
【0093】
また、上述のように、各側方位置に達した第1ウエハ保持部20aおよび第2ウエハ保持部20bを所定時間停止させる場合、第1ウエハ保持部20aおよび第2ウエハ保持部20bが各側方位置で停止している間にのみ、振動子40に超音波振動を生じさせるようにしてもよい。すなわち、制御装置44は、ウエハWを洗浄槽10内の洗浄液に浸漬させた後、第1ウエハ保持部20aを第1下降位置から第1側方位置まで移動させて、第1ウエハ保持部20aがこの第1側方位置にあるときに、振動子40に超音波振動を生じさせると共に、第2ウエハ保持部20bを第2下降位置から第2側方位置まで移動させて、第2ウエハ保持部20bがこの第2側方位置にあるときに、振動子40に超音波振動を生じさせるようにしても良い。この場合においても、振動子40からの超音波振動を、ウエハWのうち第1ウエハ保持部20aおよび第2ウエハ保持部20bにより遮蔽される領域に伝播させるとともに、ウエハWの全域に超音波振動を均一に伝播させることができる。
【0094】
また、本実施の形態においては、ウエハボード20のうち第1ウエハ保持部20aが、ウエハWを保持する第1保持位置から第1下降位置を経由して第1側方位置へ移動すると共に、第2ウエハ保持部20bが、ウエハWを保持する第2保持位置から上昇して、第1ウエハ保持部20aが移動している間、この位置に維持される例について説明した。しかしながら、第1ウエハ保持部20aおよび第2ウエハ保持部20bの動きは、このことに限られることはない。
【0095】
具体的には、第1ウエハ保持部20aおよび第2ウエハ保持部20bにより保持されたウエハWを洗浄槽10内の洗浄液に浸漬させた後、第2ウエハ保持部20bを上昇させることなく、第1ウエハ保持部20aを、ウエハWを保持する第1保持位置から下方に下降させるだけでも良い。すなわち、第1ウエハ保持部20aが、側方移動する際にウエハWと干渉することを回避できるように、第1保持位置から第1下降位置に下降させれば、第2ウエハ保持部20bの動きは限定されることはない。
【0096】
また、本実施の形態においては、第1ウエハ保持部20aおよび第2ウエハ保持部20bは、各保持位置から、各保持位置よりも下方に位置する各下降位置を経由して各側方位置へ移動するとともに、各側方位置から各下降位置を経由して各保持位置へ戻る例について述べた。しかしながらこのことに限られることはなく、第1ウエハ保持部20aおよび第2ウエハ保持部20bを、各下降位置を経由することなく、各保持位置と各側方位置との間を移動させても良い。この場合、第1ウエハ保持部20aおよび第2ウエハ保持部20bの駆動制御を簡素化することができる。
【0097】
さらに、本実施の形態においては、基板処理装置1が超音波洗浄処理装置として構成され、ウエハWが超音波洗浄処理される例について説明した。しかしながら、このことに限られることはなく、超音波を利用することなくウエハWを洗浄処理する基板処理装置にも、本発明を適用することは可能である。この場合においても、ウエハWのうち第1ウエハ保持部20aおよび第2ウエハ保持部20bの近傍領域を、確実に洗浄処理することができ、ウエハWの全域を均一に洗浄処理することができる。
【0098】
また、本実施の形態においては、第1ウエハ保持部20aおよび第2ウエハ保持部20bを順次移動して、ウエハWの全域を均一に洗浄処理する例について述べた。しかしながら、このことに限られることはなく、少なくとも一方のウエハ保持部を移動させることにより、この移動したウエハ保持部により遮蔽されていたウエハWの領域を確実に洗浄処理することができる。
【0099】
ここで、上述した実施の形態についてのいくつかの変形例を述べたが、複数の変形例を適宜組み合わせて適用することも可能である。
【0100】
ところで、上述したように、基板処理装置1はコンピュータを含む制御装置44を有している。この制御装置44により、基板処理装置1の各構成要素が動作し、ウエハWの洗浄が実施されるよう構成されている。そして、基板処理装置1を用いたウエハWの洗浄を実施するために、制御装置44のコンピュータによって実行されるプログラムを記録した記録媒体45も本件の対象である。ここで、記録媒体45は、ROMまたはRAMなどのメモリーでもよく、また、ハードディスクまたはCD−ROMなどのディスク状の記録媒体45であってもよい。
【0101】
なお、以上の説明においては、本発明による基板処理装置1、基板処理方法、およびこの基板処理方法を実行するためのコンピュータプログラムが記録された記録媒体45を、半導体ウエハWの洗浄処理に適用した例を示している。しかしながらこのことに限られることはなく、LCD基板またはCD基板等、種々の基板等の洗浄に本発明を適用することも可能である。
【符号の説明】
【0102】
1 基板処理装置
10 洗浄槽
11 側壁
12 パッキング
13 固定ボルト
14 底板
15 切欠溝
16 容器
20 ウエハボード
20a 第1ウエハ保持部
20b 第2ウエハ保持部
21a、21b 第1ウエハ保持棒
22a、22b 第2ウエハ保持棒
23a、23b 第3ウエハ保持棒
24a、24b 基部
25a、25b 連結部材
26a、26b 凹部
27 V字状溝
28 Y字状溝
28a 開口側テーパ面
28b 奥側テーパ面
30 駆動装置
31a、31b 昇降駆動部
32a、32b 昇降駆動力伝達部
33a、33b アダプタ
34a、34b 側方移動駆動部
35a、35b 側方駆動力伝達部
40 振動子
41 振動子単体
42 超音波発振装置
43 駆動電源部
44 制御装置
45 記録媒体
60 洗浄液供給装置
61 洗浄液供給ノズル
61a 管状ノズル本体
61b 第1ノズル孔
61c 第2ノズル孔
62 洗浄液供給管
63 切換弁
64 純水供給管
65 純水供給源
66 薬液供給管
67 薬液タンク
68 開閉弁
69 薬液ポンプ
80 排出弁機構
81 被当接部
82 弁体
83 ピストンロッド
84 シリンダ装置
85 排液口
W ウエハ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
洗浄液を貯留する洗浄槽と、
洗浄槽内に搬入可能に設けられ、基板を保持して洗浄液に浸漬させる基板保持装置と、を備え、
基板保持装置は、個別に移動自在な第1基板保持部と第2基板保持部とを有し、
第1基板保持部および第2基板保持部は、第1保持棒と、基板の中心を通る垂直方向軸線に対して第1保持棒とは反対側に設けられた第2保持棒とをそれぞれ有し、
このうち第1基板保持部の第2保持棒は、第2基板保持部の第1保持棒と第2基板保持部の第2保持棒との間に配置され、
第1基板保持部および第2基板保持部は、それぞれ、単独で基板を保持可能であることを特徴とする基板処理装置。
【請求項2】
第1基板保持部および第2基板保持部は、それぞれ、第1保持棒と第2保持棒との間に設けられ、当該第1保持棒および当該第2保持棒と共に基板を保持する第3保持棒を有することを特徴とする請求項1に記載の基板処理装置。
【請求項3】
第1基板保持部の第3保持棒は、当該第1基板保持部の第1保持棒と、第2基板保持部の第2保持棒との間に配置されており、
第2基板保持部の第3保持棒は、当該第2基板保持部の第1保持棒と、第1基板保持部の第2保持棒との間に配置されていることを特徴とする請求項2に記載の基板処理装置。
【請求項4】
第1基板保持部および第2基板保持部の第2保持棒および第3保持棒に、基板に係合自在なV字状の断面を有するV字状溝が設けられており、
第1基板保持部および第2基板保持部の第1保持棒に、基板に係合自在なY字状の断面を有するY字状溝が設けられていることを特徴とする請求項2または3に記載の基板処理装置。
【請求項5】
洗浄槽の底部に設けられた振動子と、
振動子に超音波振動を生じさせる超音波発振装置と、
基板保持装置を駆動する駆動装置と、
駆動装置および超音波発振装置を制御する制御装置と、を更に備え、
制御装置は、第1基板保持部および第2基板保持部により保持された基板を洗浄槽内の洗浄液に浸漬させた後、第1基板保持部を、基板を保持する第1保持位置からこの第1保持位置の側方に位置する第2側方位置まで移動させて、その後に第1保持位置に戻し、更に、第2基板保持部を、基板を保持する第2保持位置からこの第2保持位置の側方に位置する第2側方位置まで移動させて、その後に第2保持位置に戻すように駆動装置を制御すると共に、第1基板保持部が第1側方位置に位置しているとき、および第2基板保持部が第2側方位置に位置しているときに、振動子に超音波振動を生じさせ、振動子からの超音波振動を、基板のうち第1基板保持部および第2基板保持部により保持される領域に伝播させるように超音波発振装置を制御することを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の基板処理装置。
【請求項6】
制御装置は、第1基板保持部を第1保持位置と第1側方位置との間で移動させる際、第1保持位置の下方に位置する第1下降位置を経由させると共に、第2基板保持部を第2保持位置と第2側方位置との間で移動させる際、第2保持位置の下方に位置する第2下降位置を経由させるように駆動装置を制御することを特徴とする請求項5に記載の基板処理装置。
【請求項7】
制御装置は、第1基板保持部を第1下降位置と第1側方位置との間で移動させている間、および第2基板保持部を第2下降位置と第2側方位置との間で移動させている間においても、振動子に超音波振動を生じさせるように超音波発振装置を制御することを特徴とする請求項5または6に記載の基板処理装置。
【請求項8】
基板保持装置の第1基板保持部および第2基板保持部により保持された基板を洗浄槽内の洗浄液に浸漬させる工程と、
基板を第2基板保持部に保持させて、第1基板保持部を移動させる工程と、
洗浄槽内に洗浄液を供給して基板を洗浄処理する工程と、を備えたことを特徴とする基板処理方法。
【請求項9】
第1基板保持部を移動させる工程の後に、当該第1基板保持部に基板を保持させて、第2基板保持部を移動させる工程を更に備えたことを特徴とする請求項8に記載の基板処理方法。
【請求項10】
第1基板保持部を移動させる工程において、第1基板保持部は、基板を保持する第1保持位置から、この第1保持位置の側方に位置する第1側方位置まで移動させ、その後に第1保持位置に戻り、
第2基板保持部を移動させる工程において、第2基板保持部は、基板を保持する第2保持位置から、この第2保持位置の側方に位置する第2側方位置まで移動させ、その後に第2保持位置に戻ることを特徴とする請求項9に記載の基板処理方法。
【請求項11】
基板を洗浄処理する工程において、洗浄槽の底部に設けられた振動子に超音波振動を生じさせて基板を超音波洗浄することを特徴とする請求項10に記載の基板処理方法。
【請求項12】
基板を洗浄処理する工程は、第1基板保持部が第1側方位置に位置しているとき、および第2基板保持部が第2側方位置に位置しているときに行われ、振動子からの超音波振動を、基板のうち第1基板保持部および第2基板保持部により保持される領域に伝播させることを特徴とする請求項11に記載の基板処理方法。
【請求項13】
第1基板保持部を移動させる工程において、第1保持位置の下方に位置する第1下降位置を経由させると共に、
第2基板保持部を移動させる工程において、第2保持位置の下方に位置する第2下降位置を経由させることを特徴とする請求項12に記載の基板処理方法。
【請求項14】
基板を洗浄処理する工程は、第1基板保持部を第1下降位置と第1側方位置との間で移動させている間、および第2基板保持部を第2下降位置と第2側方位置との間で移動させている間においても行われることを特徴とする請求項12または13に記載の基板処理方法。
【請求項15】
基板処理方法を実行するためのコンピュータプログラムが記録された記録媒体であって、
この基板処理方法は、
基板保持装置の第1基板保持部および第2基板保持部により保持された基板を洗浄槽内の洗浄液に浸漬させる工程と、
基板を第2基板保持部に保持させて、第1基板保持部を移動させる工程と、
洗浄槽内に洗浄液を供給して基板を洗浄処理する工程と、を備えたことを特徴とする記録媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2011−204893(P2011−204893A)
【公開日】平成23年10月13日(2011.10.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−70506(P2010−70506)
【出願日】平成22年3月25日(2010.3.25)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.テフロン
【出願人】(000219967)東京エレクトロン株式会社 (5,184)
【Fターム(参考)】