説明

基板収納容器、クランプハンド、及び基板の取り出し方法

【課題】例え基板の撓み量が大きい場合でも、容器本体の大型化や基板の破損を抑制することができ、しかも、基板の位置ずれを防いで円滑に取り出すことのできる基板収納容器、クランプハンド、及び基板の取り出し方法を提供する。
【解決手段】複数枚の丸く薄い半導体ウェーハ1を整列収納する容器本体10を正面が開口したフロントオープンボックスに形成してその内底面には半導体ウェーハ1の周縁部2の下方を縦に支持する第一の支持ブロック16を設け、容器本体10の背面壁24内面には、半導体ウェーハ1の周縁部2の上部後方を縦に支持する第二の支持ブロック23を設ける。容器本体10内に半導体ウェーハ1が起立して支持されるので、例え半導体ウェーハ1が撓み量の大きいφ450mmタイプの場合でも、半導体ウェーハ1の撓みを防ぎ、容器本体10の大型化を防止してスペースの有効利用を図ることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体ウェーハに代表される基板を収納、保管、搬送、輸送等する際に使用される基板収納容器、クランプハンド、及び基板の取り出し方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の基板収納容器は、図示しないが、複数枚の半導体ウェーハを整列収納するフロントオープンボックスタイプの容器本体と、この容器本体の開口した正面を開閉する着脱自在の蓋体とを備えて構成され、蓋体が取り外された容器本体から半導体ウェーハがクランプハンドにより水平に取り出される。
【0003】
容器本体は、その内部両側に、半導体ウェーハを水平に支持する左右一対のティースが対設され、この左右一対のティースが容器本体の上下方向に所定の間隔で配列されており、半導体ウェーハの収納や輸送に使用される。この容器本体の内部両側の後方は、ティースに支持された半導体ウェーハを摩擦により持ち上げる傾斜面としてそれぞれ形成され、半導体ウェーハの接触面積を減少させて擦れに伴うパーティクルの発生を防止したり、輸送時の振動や衝撃を緩和するよう機能する。
【0004】
蓋体は、その半導体ウェーハに対向する対向面に、ティースに支持された半導体ウェーハの周縁部前方を持ち上げて押圧保持する弾性のリテーナが装着され、容器本体の開口した正面に取り付け、取り外しされる。この蓋体は、取扱の自動化の観点から手動ではなく、蓋体開閉装置により自動的に取り付け、取り外しされる(特許文献1、2、3参照)。また、クランプハンドは、容器本体の開口した正面内に水平に挿入されて半導体ウェーハの周縁部を下方から保持し、上昇して左右一対のティースから半導体ウェーハを離隔させた後、半導体ウェーハを保持した状態で容器本体の正面から水平に引き抜かれる。
【特許文献1】特開2000‐159288号公報
【特許文献2】特開2002‐110776号公報
【特許文献3】特開2008‐140949号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来における基板収納容器は、以上のように構成され、左右一対のティースに半導体ウェーハが水平に支持されるので、半導体ウェーハが撓み量の大きいφ300mm、450mmタイプの場合には、半導体ウェーハを確実に取り出す観点から容器本体の上下方向に配列される一対のティースの配列間隔を大きくせざるを得ず、容器本体が必要以上に大型化してしまうという問題がある。また、半導体ウェーハの撓み量が大きい場合には、振動で破損しやすくなるという問題もある。
【0006】
また、半導体ウェーハの検査の際、半導体ウェーハを縦に支持しようとすると、半導体ウェーハが隣接する半導体ウェーハ方向に傾斜して接触し、半導体ウェーハの汚染を招くおそれがある。さらに、従来においては、容器本体の内部両側の傾斜面に半導体ウェーハが蓋体のリテーナにより持ち上げられるが、容器本体から蓋体を取り外しても、半導体ウェーハがティースの定位置まで滑り落ちず、この結果、半導体ウェーハが位置ずれして取り出しに支障を来たしたり、損傷するおそれがある。
【0007】
本発明は上記に鑑みなされたもので、例え基板の撓み量が大きい場合でも、容器本体の大型化や基板の破損を抑制することができ、しかも、基板の位置ずれを防いで円滑に取り出すことのできる基板収納容器、クランプハンド、及び基板の取り出し方法を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明においては上記課題を解決するため、容器本体に基板を収納するものであって、
容器本体を正面が開口したフロントオープンボックスに形成してその内部下方には基板の周縁部の下方を縦に支持する第一の支持ブロックを設け、容器本体の内部後方に、基板の周縁部の上部後方を支持する第二の支持ブロックを設けたことを特徴としている。
【0009】
なお、容器本体の正面を開閉する着脱自在の蓋体を備え、この蓋体の基板に対向する対向面に、基板の周縁部を保持する弾性のリテーナを設けることができる。
リテーナは、蓋体の対向面に設けられて容器本体の内部後方に突出するリブと、このリブと蓋体の対向面との間に架設される弾性片とを備え、この弾性片に保持部を形成し、この保持部には、基板の周縁部を保持する保持溝を形成することができる。
【0010】
また、容器本体の正面に嵌め合わされた蓋体を施錠する施錠機構を備え、この施錠機構は、容器本体に設けられ、容器本体の正面周縁部を貫通して蓋体の周壁に係合可能な係合爪と、この係合爪を蓋体の周壁に係合させるバネ部材とを含むと良い。
また、施錠機構は、容器本体の正面周縁部付近に軸支されて上下方向にスライド可能な軸と、この軸に形成され、容器本体の正面周縁部を貫通して蓋体の周壁に係合可能な係合爪と、軸に嵌め入れられ、軸をスライドさせて係合爪を蓋体の周壁に係合させるバネ部材とを含むことができる。
【0011】
また、施錠機構は、容器本体の正面周縁部付近に軸支される回転可能な軸と、この軸に形成され、容器本体の正面周縁部を貫通して蓋体の周壁に係合可能な係合爪と、軸に嵌め入れられ、軸を回転させて係合爪を蓋体の周壁に係合させるバネ部材とを含むこともできる。
また、容器本体の内部後方に、第二の支持ブロックの下方に位置するガイドブロックを設け、このガイドブロックの基板に対向する対向面に、基板周縁部の後方をガイドするガイド溝を形成することが可能である。
【0012】
また、第一、第二の支持ブロックの基板に対向する対向面を基板の周縁部に沿うようそれぞれ曲げ、この第一、第二の支持ブロックの対向面には、基板の周縁部を支持する支持溝をそれぞれ形成することが可能である。
また、第一の支持ブロックの後部を上方に突出させ、この第一の支持ブロックの支持溝を容器本体の前後方向に曲げ伸ばし、この支持溝の高さを、容器本体の正面側で低くし、容器本体の後方側で高くすることが可能である。
【0013】
また、第二の支持ブロックの支持溝を、容器本体の上部側で広くし、容器本体の下部側で狭くすることも可能である。
また、第二の支持ブロックに、基板周縁部の上部後方に対向する弾性の対向片28を取り付けても良い。
【0014】
また、本発明においては上記課題を解決するため、請求項1ないし8いずれかに記載の基板収納容器に対して基板を出し入れするものであって、
基板を縦に保持可能なクランプアームと、このクランプアームに支持されて斜め上下方向にスライド可能なクランプ板とを含み、クランプアームの先端部を基板の周縁部に沿うよう二股に形成し、このクランプアームの先端部上方に、基板周縁部の上部前方を保持する第一のクランプチップを取り付けるとともに、クランプアームの先端部下方に、基板周縁部の前方を保持する第二のクランプチップを取り付け、クランプ板の先端部を基板の中心部付近から周縁部の下部後方に向けて形成し、このクランプ板の先端部に、基板周縁部の下部後方を保持する第三のクランプチップを取り付けたことを特徴としている。
【0015】
なお、クランプ板の先端部先端に第三のクランプチップを取り付け、この第三のクランプチップとクランプアームの第一のクランプチップとを基板の略中心部を通る対角線を介して対向させると良い。
【0016】
さらに、本発明においては上記課題を解決するため、請求項1ないし8いずれかに記載の基板収納容器から縦に支持された基板を請求項9又は10記載のクランプハンドにより取り出す基板の取り出し方法であって、
容器本体の開口した正面内にクランプハンドを進入させてクランプアームの第一のクランプチップに基板周縁部の上部前方を保持させるとともに、第二のクランプチップに基板周縁部の前方を保持させ、クランプ板の第三のクランプチップに基板周縁部の下部後方を保持させ、
クランプハンドを斜め上方向に動作させて基板と第一、第二の支持ブロックとの接触量を減少させた後、容器本体の正面からクランプハンドを後退させることを特徴としている。
【0017】
なお、クランプ板を10°〜45°の角度で斜め上方向にスライドさせ、第三のクランプチップを基板の中心部方向に向けて移動させると良い。
【0018】
ここで、特許請求の範囲における基板には、少なくともφ200mm、300mm、450mmタイプの丸い半導体ウェーハ、ガラスウェーハ、マスクガラス、液晶ガラス、記憶ディスク等が含まれる。この基板は、撓み量や単数複数の数を特に問うものではない。また、容器本体と蓋体とは、透明、不透明、半透明のいずれでも良い。容器本体の上部、後部、側部には、基板観察用の透視窓や物流管理用のICタグ等を取り付けることができる。
【0019】
第二の支持ブロックは、基板の高さ方向の中心部よりも上方に偏位していることが好ましい。また、ガイドブロックは、基板の高さ方向の中心部よりも下方に偏位していることが好ましい。施錠機構の係合爪は、回転可能な構成でも良いし、スライド可能な構成でも良い。バネ部材には、少なくとも単数複数のコイルバネ、板バネ、捻りバネ等が含まれる。さらに、本発明に係る基板収納容器は、基板の収納、保管、搬送、輸送等に使用することができる。
【0020】
本発明によれば、容器本体内の第一、第二の支持ブロックに基板が水平ではなく、縦に支持されるので、基板の撓み量の大小にかかわらず、基板の撓みや変形を抑制し、容器本体の大型化を防ぐことができる。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、容器本体内の第一、第二の支持ブロックに基板を縦に支持させるので、例え基板の撓み量が大きい場合でも、容器本体の大型化や基板の破損を抑制することができるという効果がある。また、基板の位置ずれを防いで円滑に取り出すことができるという効果がある。
【0022】
また、容器本体の正面を開閉する着脱自在の蓋体を備え、この蓋体の基板に対向する対向面に、基板の周縁部を保持する弾性のリテーナを設ければ、基板収納容器の密封性を確保したり、容器本体に収納された基板の位置ずれやがたつきを抑制することができる。
また、蓋体ではなく、容器本体側に施錠機構を設ければ、蓋体を薄く形成したり、蓋体の洗浄乾燥作業を容易化したり、あるいは蓋体の施錠機構との接触に伴う基板の汚染を抑制することが可能になる。
【0023】
また、ガイドブロックの基板に対向する対向面に、基板周縁部の後方をガイドするガイド溝を形成すれば、このガイド溝により基板の挿入位置を適切に規制することが可能になる。
また、第一、第二の支持ブロックの基板に対向する対向面を基板の周縁部に沿うようそれぞれ曲げ、この第一、第二の支持ブロックの対向面に、基板の周縁部を支持する支持溝をそれぞれ形成すれば、基板を適切に支持してその位置ずれやがたつきを防ぐことが可能になる。
【0024】
また、第一の支持ブロックの支持溝の高さを、容器本体の正面側で低くし、容器本体の後方側で高くすれば、斜め上方に引き上げられた基板の容器本体内からの円滑な取り出しが期待できる。
また、第二の支持ブロックの支持溝を、容器本体の上部側で広くし、容器本体の下部側で狭くすれば、斜め上方に引き上げられた基板を容器本体内から容易に取り出すことができる。
【0025】
また、第二の支持ブロックに、基板周縁部の上部後方に対向する弾性の対向片を取り付ければ、対向片が振動や落下等に伴う基板の位置ずれ時に周縁部の上部後方に接触し、基板の位置を適切に規制する。
さらに、クランプ板を10°〜45°の角度で斜め上方向にスライドさせ、第三のクランプチップを基板の中心部方向に向けて移動させれば、基板の取り出しの際、基板と第一の支持ブロックとを容易に離隔したり、基板と第二の支持ブロックとの離隔を容易化することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
以下、図面を参照して本発明に係る基板収納容器の好ましい実施形態を説明すると、本実施形態における基板収納容器は、図1ないし図13に示すように、複数枚の半導体ウェーハ1を収納する容器本体10と、この容器本体10の開口した正面を開閉する着脱自在の蓋体40と、容器本体10の正面に嵌合された蓋体40を施錠する施錠機構60とを備え、容器本体10内から縦に支持された半導体ウェーハ1がクランプハンド70により取り出される。
【0027】
半導体ウェーハ1は、図2や図3に示すように、例えば薄く丸い円板にスライスされた撓み量の大きいφ450mmのシリコンウェーハ等からなり、容器本体10に25枚あるいは26枚の枚数で縦に整列収納される。
【0028】
容器本体10と蓋体40とは、所定の樹脂を含有する成形材料によりそれぞれ成形される。この成形材料の樹脂としては、例えば力学的性質や耐熱性等に優れるポリカーボネート、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルイミド、環状オレフィン樹脂、これらのアロイ樹脂等があげられる。樹脂には、カーボン、カーボン繊維、金属繊維、カーボンナノチューブ、導電性ポリマー、帯電防止剤、又は難燃剤等が必要に応じ、選択的に添加される。
【0029】
容器本体10は、図1ないし図3、図10に示すように、所定の成形材料により正面が縦長に開口した透明のフロントオープンボックスタイプに射出成形され、内部下方には第一の支持ブロック16が装着されるとともに、内部後方には第二の支持ブロック23とガイドブロック29とがそれぞれ離隔して装着されており、半導体加工装置33のテーブル34上に水平に搭載される。
【0030】
容器本体10は、前後方向に縦長の底板11を備え、この底板11の底面の前部両側と後部中央とには、断面略M字形あるいは断面略凹字形を呈した複数の位置決め具12がそれぞれ直接間接に配設されており、この複数の位置決め具12がテーブル34から突出した位置決めピン35に上方から着脱自在に嵌合することにより、容器本体10が高精度に位置決めされる。
【0031】
容器本体10の正面周縁部13は、断面略Z字形に屈曲形成されて外方向に膨出し、蓋体40の過剰な嵌合を規制するよう機能する。この正面周縁部13の両側には、施錠機構60用の溝孔14がそれぞれ穿孔される。また、容器本体10の両側壁外面には、容器本体10の姿勢・向きを変更する回転ピンや握持操作用のハンドルがそれぞれ選択的に装着される。
【0032】
第一、第二の支持ブロック16・23とガイドブロック29とは、所定の樹脂を含有する成形材料によりそれぞれ成形される。この成形材料の樹脂としては、例えばポリカーボネート、ポリエーテルイミド、ポリエーテルエーテルケトン、環状オレフィン樹脂、ポリブチレンテレフタレート、これらのアロイ樹脂、ポリエステル熱可塑性樹脂等があげられる。樹脂には、カーボン、カーボン繊維、金属繊維、カーボンナノチューブ、導電性ポリマー、帯電防止剤、又は難燃剤等が選択的に添加される。
【0033】
第一の支持ブロック16は、図2ないし図4に示すように、基本的には容器本体10の前後方向に伸びる板形に形成されてその前部17よりも後部18が上方にやや高く突出し、容器本体10の底板11の内面中央に取付リブ19を介し装着されて半導体ウェーハ1の周縁部2を縦に支持するよう機能する。
【0034】
第一の支持ブロック16の半導体ウェーハ1に対向する表面は半導体ウェーハ1の周縁部2に沿うよう断面半円弧形に湾曲形成され、この凹んだ表面には、容器本体10の前後方向に半円弧形に湾曲しながら伸長する複数の支持溝20が左右方向に並べて凹み形成されており、各支持溝20が半導体ウェーハ1の周縁部2下方を縦に支持する。各支持溝20は、断面略V字形に形成され、前部が容器本体10の正面側に位置して低い高さ(深さ)とされるとともに、後部が容器本体10の後方側に位置して高くされており、半導体ウェーハ1の取り出しを円滑化する。
【0035】
第二の支持ブロック23は、図2、図3、図5に示すように、基本的にはブロック形に形成されてその上部が前方(容器本体10の正面方向)にやや長く突出し、容器本体10の縦長の背面壁24の内面上部に取付リブ19を介し装着されて半導体ウェーハ1の周縁部2を縦に支持するよう機能する。この第二の支持ブロック23の半導体ウェーハ1に対向する表面は半導体ウェーハ1の周縁部2に沿うよう断面半円弧形に湾曲形成され、この凹んだ表面には、容器本体10の上下方向に円弧形に湾曲しながら伸長する複数の支持溝25が左右に並べて凹み形成されており、各支持溝25が断面略V字形に形成されて半導体ウェーハ1の周縁部2の上部後方を縦に支持する。
【0036】
各支持溝25は、上部支持溝26と下部支持溝27とが連続した半円弧形に湾曲形成され、上部支持溝26が容器本体10の上部側に位置して溝幅が広く形成されるとともに、下部支持溝27が容器本体10の下部側に位置して上部支持溝26の溝幅よりも狭くされており、半導体ウェーハ1の取り出しを容易化する。このような支持溝25は、容器本体10の上部側が半導体ウェーハ1に先に接触するとともに、案内しながら高精度に芯出しし、最深の谷部で半導体ウェーハ1を支持する。
【0037】
第二の支持ブロック23の上部には図3や図5に示すように、半導体ウェーハ1の周縁部2の上部後方に僅かな隙間をおいて近接対向する弾性の対向片28が左右方向に複数並設される。各対向片28は、半導体ウェーハ1の周縁部2に対応するようへ字形に屈曲形成され、振動や落下に伴う半導体ウェーハ1の位置ずれ時にその周縁部2の上部後方に弾接し、半導体ウェーハ1を圧下して支持溝20・25から外れないようその位置を適切に規制する。
【0038】
ガイドブロック29は、図2、図3、図6に示すように、基本的には細長いブロック形に形成され、容器本体10の背面壁24の内面下部に取付リブ19を介し装着されて第二の支持ブロック23の下方に位置し、半導体ウェーハ1の周縁部2を縦に支持する。このガイドブロック29の半導体ウェーハ1に対向する表面は斜めに傾斜形成されてその下部が容器本体10の正面方向に突出し、この表面の上下部には、複数のガイド溝30がそれぞれ左右方向に並べて形成されており、各ガイド溝30が半導体ウェーハ1の周縁部2の下部後方をガイドして縦に支持し、かつ半導体ウェーハ1の挿入位置を規制する。
【0039】
各ガイド溝30は、相対する傾斜面31で半導体ウェーハ1を位置規制する断面略V字形に形成され、最深の谷部32が半導体ウェーハ1の厚さよりも幅広の平坦面に形成される。このようなガイド溝30は、相対する傾斜面31が半導体ウェーハ1に接触せず、最深の谷部32が半導体ウェーハ1に接触する。
【0040】
蓋体40は、図1ないし図3、図7、図10に示すように、容器本体10の開口した正面に着脱自在に嵌合される縦長の筐体41と、この筐体41の開口した表面を被覆する表面プレート50とを備え、半導体加工装置33近傍の昇降可能な蓋体開閉装置51に着脱自在に真空吸着されて容器本体10の正面に自動的に取り付け、取り外しされる。
【0041】
筐体41は、断面略皿形に形成され、周壁に弾性変形可能なエンドレスのガスケット42が嵌合されており、このガスケット42が容器本体10の正面周縁部13内の段差部15に弾接してシール性を確保するよう機能する。筐体41の周壁両側には、容器本体10の溝孔14に近接する施錠機構60用の係合突起43がそれぞれ突出形成される。
【0042】
筐体41の半導体ウェーハ1に対向する対向面44の中央部は半導体ウェーハ1の周縁部2前方に沿うよう湾曲して凹み形成され、対向面44の上下部には、ガイドブロック29等と同様の成形材料で成形された弾性のフロントリテーナ45がそれぞれ配設されており、この一対のフロントリテーナ45が半導体ウェーハ1の周縁部2の上下部を弾発的に圧接保持する。
【0043】
各フロントリテーナ45は、図2や図3、図7、図10に示すように、筐体41の対向面44の上部あるいは下部に配設されて容器本体10の背面壁24方向に突出する突出リブ46と、この突出リブ46の先端部と筐体41の対向面44との間に斜めに張架されて左右方向に並ぶ複数の弾性片47とを備えて構成される。各弾性片47は、山部と谷部とを交互に有する略M字形に屈曲形成され、複数の山部に保持部48がそれぞれ一体形成されており、各保持部48に半導体ウェーハ1の周縁部2を縦に保持する断面略V字形の保持溝49が凹み形成される。
【0044】
施錠機構60は、図1、図8、図9に示すように、容器本体10の正面周縁部13付近の両側に、蓋体開閉装置51に外部から操作されるスライド軸61がそれぞれ嵌通軸支され、各スライド軸61の周面に、容器本体10の溝孔14を外側から貫通して蓋体40の係合突起43に正面側から係合する係合爪62が一体形成されており、この係合爪62が略L字形に屈曲形成される。各スライド軸61は、上下方向に伸長形成されて同方向にスライド可能とされ、弾圧付勢用のコイルバネ63が嵌合されており、このコイルバネ63により常時下方にスライドして係合爪62を蓋体40の係合突起43に係合させるよう機能する。
【0045】
このような施錠機構60は、蓋体40の取り付け時には、スライド軸61をコイルバネ63により下方にスライドさせて係合爪62と蓋体40の係合突起43とを係合させ(図8参照)、蓋体40の取り外し時には、スライド軸61を上方にスライドさせて係合爪62と蓋体40の係合突起43との係合を解除し(図9参照)、蓋体40を取り外し可能とする。
【0046】
クランプハンド70は、図10ないし図13に示すように、半導体ウェーハ1を縦に保持可能なクランプアーム71と、このクランプアーム71に支持具を介し積層支持されて斜め上下方向にスライド可能なクランプ板75とを備え、図示しない専用のロボットに回転可能に装着されて容器本体10に対して進退動する。
【0047】
クランプアーム71は、水平横方向に伸長されてその先端部72が半導体ウェーハ1の周縁部2に沿うよう半円弧形の二股に湾曲形成され、この先端部72の長い上端に、半導体ウェーハ1の周縁部2の上部前方を縦に保持する第一のクランプチップ73が装着されており、先端部72の短い下端には、半導体ウェーハ1の周縁部2の前方を縦に保持する第二のクランプチップ74が装着される。第一、第二のクランプチップ73・74には、半導体ウェーハ1の周縁部2を縦に保持する傾斜面付きの保持溝が切り欠かれる。
【0048】
クランプ板75は、水平横方向に伸長されて半導体ウェーハ1の表裏いずれかの片面に接触し、先端部76が半導体ウェーハ1の中心部付近から周縁部2の下部後方に向け先細りのへ字形に傾斜形成されるとともに、この先端部76の先端には、第一、第二のクランプチップ73・74の前方に位置する第三のクランプチップ77が装着されており、この第三のクランプチップ77が容器本体10の背面壁24側に位置して半導体ウェーハ1の周縁部2の下部後方を縦に保持する。
【0049】
クランプ板75は、図示しないエアシリンダの駆動に基づき、クランプアーム71に対して斜め上下方向にスライドするが、このスライドの際、水平面から10°〜45°、好ましくは20°〜30°、より好ましくは25°の角度θでスライドするのが良い(図12参照)。これは、スライド角が10°未満の場合には、半導体ウェーハ1と第一の支持ブロック16との離隔が困難になり、逆にスライド角が45°を超える場合には、半導体ウェーハ1と第二の支持ブロック23との離隔に支障を来たすからである。
【0050】
第三のクランプチップ77は、第一、第二のクランプチップ73・74と同様、半導体ウェーハ1の周縁部2を縦に保持する傾斜面付きの保持溝が切り欠かれ、第一、第二のクランプチップ73・74と共に収納された半導体ウェーハ1の略中心部を含む三角形を描くよう機能する(図11参照)。また、第三のクランプチップ77は、第一のクランプチップ73と半導体ウェーハ1の略中心部を通る斜め対角線を介して対向し、半導体ウェーハ1を適切な姿勢に保持する。
【0051】
上記構成において、基板収納容器の蓋体40が取り外された容器本体10(図10参照)から縦に支持された半導体ウェーハ1をクランプハンド70により取り出す場合には、容器本体10の開口した正面内にクランプハンド70を水平に挿入してそのクランプアーム71の第一のクランプチップ73に半導体ウェーハ1の周縁部2の上部前方を保持させるとともに、第二のクランプチップ74に半導体ウェーハ1の周縁部2の前方を保持させ、かつクランプ板75の第三のクランプチップ77に半導体ウェーハ1の周縁部2の下部後方を保持させる(図11参照)。
【0052】
半導体ウェーハ1をクランプハンド70で保持したら、クランプハンド70を斜め上方向に動作させて半導体ウェーハ1と第一、第二の支持ブロック16・23との干渉を回避し(図12参照)、容器本体10の正面からクランプハンド70を水平に引き抜き、後退させれば、縦に支持された半導体ウェーハ1を容易かつ確実に取り出すことができる(図13参照)。
【0053】
クランプハンド70のスライドの際、クランプ板75は、図12に示すように、水平面に対して10°〜45°の角度θで斜め上方向にスライドし、第三のクランプチップ77を半導体ウェーハ1の中心部方向に向けて移動させる。第三のクランプチップ77は、第一のクランプチップ73との斜め対角線に沿うよう移動する。
【0054】
係る第三のクランプチップ77の移動により、半導体ウェーハ1が斜め上方に引き上げられて(図12の矢印参照)第一、第二の支持ブロック16・23から離れ、半導体ウェーハ1が容器本体10正面側に円滑に引き抜かれることとなる。この際、第一の支持ブロック16の前部17と支持溝20の前部とが容器本体10の正面側に低く位置するので、第一の支持ブロック16の前部17が障害物になることがなく、半導体ウェーハ1が第一の支持ブロック16に干渉されることなく円滑に引き抜かれる。
【0055】
クランプハンド70は、後退後、回転して半導体ウェーハ1の姿勢を起立した状態から水平状態に変更し、この半導体ウェーハ1を工程内用の基板収納容器の容器本体(図示せず)に挿入して収納する。その後、半導体ウェーハ1は、工程内用の基板収納容器から適宜取り出され、各種の加工や処理が施される。
【0056】
上記構成によれば、容器本体10内に半導体ウェーハ1が水平ではなく、起立して支持されるので、例え半導体ウェーハ1が撓み量の大きいφ450mmタイプの場合でも、半導体ウェーハ1の自重による撓みを防ぎ、しかも、隣接する半導体ウェーハ1間の間隔を狭くすることができるので、容器本体10の大型化を防止して保管時や輸送時のスペースの有効利用を図ることができる。
【0057】
また、半導体ウェーハ1の支持姿勢の変更により、撓み量の大きい半導体ウェーハ1が振動で容易に破損するのを防止することができる。また、半導体ウェーハ1が第一、第二の支持ブロック16・23の支持溝20・25に支持され、定位置に保持されるので、半導体ウェーハ1が隣接する半導体ウェーハ1方向に傾斜して接触することが少なく、半導体ウェーハ1の汚染防止が大いに期待できる。
【0058】
また、半導体ウェーハ1が一対のフロントリテーナ45により容器本体10の内部両側の傾斜面をスライドして持ち上げられることがないので、容器本体10から蓋体40を取り外しても、半導体ウェーハ1が容器本体10の傾斜面の途中で摩擦抵抗により引っかかり、位置ずれして取り出しに支障を来たしたり、損傷するおそれを有効に排除することができる。また、蓋体40ではなく、容器本体10の正面周縁部13付近に施錠機構60を取り付けるので、蓋体40を薄く形成したり、蓋体40の洗浄乾燥作業を容易化したり、半導体ウェーハ1の汚染を抑制することが可能となる。
【0059】
また、三角形を描く第一、第二、第三のクランプチップ73・74・77により、半導体ウェーハ1の周縁部2を三点支持するので、少ない接触量で半導体ウェーハ1を良好な姿勢に確実に支持することが可能となる。さらに、クランプハンド70のクランプアーム71やクランプ板75を水平方向に起立した状態で使用するので、クランプハンド70の自重による撓みを防ぎ、撓みに伴う故障等を防止することが可能となる。
【0060】
なお、上記実施形態では容器本体10の底板11に複数の位置決め具12を配設したが、容器本体10の底板11にボトムプレートを装着し、このボトムプレートに複数の位置決め具12を配設しても良い。また、第二の支持ブロック23の支持溝25の上部支持溝26を半導体ウェーハ1のエッジに非接触とし、支持溝25の下部支持溝27を半導体ウェーハ1のエッジに接触させても良い。
【0061】
また、一対のフロントリテーナ45ではなく、一のフロントリテーナ45により半導体ウェーハ1の周縁部2の上部あるいは下部を弾発的に保持しても良い。フロントリテーナ45の保持部48は、必要に応じて増減して良い。フロントリテーナ45の保持溝49は、断面略U字形や略Y字形に形成することができる。また、施錠機構60を、蓋体40に支持されて外部から回転操作される回転体と、この回転体に連結されてその回転に伴い蓋体40の内外方向に進退する複数の進退動体と、各進退動体に設けられ、蓋体40の周壁を貫通して容器本体10の正面周縁部13内に係合する係合爪とを含む構成とすることができる。
【0062】
また、施錠機構60を、回転体と、この回転体に連結されてその回転に伴い蓋体40の内外方向に進退する進退動バーとから構成し、蓋体40に外部から操作可能に内蔵されるラッチ機構、又はラックとピニオンとを利用して容器本体10の正面周縁部13内に係合爪を係合させる構造に構成することもできる。さらに、施錠機構60を、容器本体10の正面周縁部13の外周に突設される複数のクランプ部と、蓋体40の周壁に回転可能に軸支されて容器本体10のクランプ部に着脱自在に係合するクランプ片とから構成することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【0063】
【図1】本発明に係る基板収納容器の実施形態を模式的に示す全体斜視説明図である。
【図2】本発明に係る基板収納容器の実施形態を模式的に示す部分断面斜視説明図である。
【図3】本発明に係る基板収納容器の実施形態を模式的に示す断面説明図である。
【図4】本発明に係る基板収納容器の実施形態における第一の支持ブロックを模式的に示す斜視説明図である。
【図5】本発明に係る基板収納容器の実施形態における第二の支持ブロックを模式的に示す断面斜視説明図である。
【図6】本発明に係る基板収納容器の実施形態におけるガイドブロックを模式的に示す断面斜視説明図である。
【図7】本発明に係る基板収納容器の実施形態における蓋体とフロントリテーナとを模式的に示す斜視説明図である。
【図8】本発明に係る基板収納容器の実施形態における施錠機構の施錠状態を模式的に示す断面説明図である。
【図9】本発明に係る基板収納容器の実施形態における施錠機構の解錠状態を模式的に示す断面説明図である。
【図10】本発明に係る基板収納容器、クランプハンド、及び基板の取り出し方法の実施形態における蓋体が取り外された容器本体を模式的に示す部分断面説明図である。
【図11】本発明に係る基板収納容器、クランプハンド、及び基板の取り出し方法の実施形態における半導体ウェーハをクランプハンドで保持した状態を模式的に示す部分断面説明図である。
【図12】本発明に係る基板収納容器、クランプハンド、及び基板の取り出し方法の実施形態におけるクランプ板が斜め上方向にスライドした状態を模式的に示す部分断面説明図である。
【図13】本発明に係る基板収納容器、クランプハンド、及び基板の取り出し方法の実施形態における容器本体からクランプハンドを引き抜いた状態を模式的に示す部分断面説明図である。
【符号の説明】
【0064】
1 半導体ウェーハ(基板)
2 周縁部
10 容器本体
11 底板
13 正面周縁部
14 溝孔
16 第一の支持ブロック
17 前部
18 後部
20 支持溝
23 第二の支持ブロック
24 背面壁
25 支持溝
26 上部支持溝
27 下部支持溝
28 対向片
29 ガイドブロック
30 ガイド溝
40 蓋体
41 筐体
43 係合突起
44 対向面
45 フロントリテーナ(リテーナ)
46 突出リブ
47 弾性片
48 保持部
49 保持溝
50 表面プレート
60 施錠機構
61 スライド軸
62 係合爪
63 コイルバネ(バネ部材)
70 クランプハンド
71 クランプアーム
72 先端部
73 第一のクランプチップ
74 第二のクランプチップ
75 クランプ板
76 先端部
77 第三のクランプチップ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
容器本体に基板を収納する基板収納容器であって、容器本体を正面が開口したフロントオープンボックスに形成してその内部下方には基板の周縁部の下方を縦に支持する第一の支持ブロックを設け、容器本体の内部後方に、基板の周縁部の上部後方を支持する第二の支持ブロックを設けたことを特徴とする基板収納容器。
【請求項2】
容器本体の正面を開閉する着脱自在の蓋体を備え、この蓋体の基板に対向する対向面に、基板の周縁部を保持する弾性のリテーナを設けた請求項1記載の基板収納容器。
【請求項3】
容器本体の正面に嵌め合わされた蓋体を施錠する施錠機構を備え、この施錠機構は、容器本体に設けられ、容器本体の正面周縁部を貫通して蓋体の周壁に係合可能な係合爪と、この係合爪を蓋体の周壁に係合させるバネ部材とを含んでなる請求項2記載の基板収納容器。
【請求項4】
容器本体の内部後方に、第二の支持ブロックの下方に位置するガイドブロックを設け、このガイドブロックの基板に対向する対向面に、基板周縁部の後方をガイドするガイド溝を形成した請求項1、2、又は3記載の基板収納容器。
【請求項5】
第一、第二の支持ブロックの基板に対向する対向面を基板の周縁部に沿うようそれぞれ曲げ、この第一、第二の支持ブロックの対向面には、基板の周縁部を支持する支持溝をそれぞれ形成した請求項1ないし4いずれかに記載の基板収納容器。
【請求項6】
第一の支持ブロックの後部を上方に突出させ、この第一の支持ブロックの支持溝を容器本体の前後方向に曲げ伸ばし、この支持溝の高さを、容器本体の正面側で低くし、容器本体の後方側で高くした請求項5記載の基板収納容器。
【請求項7】
第二の支持ブロックの支持溝を、容器本体の上部側で広くし、容器本体の下部側で狭くした請求項5又は6記載の基板収納容器。
【請求項8】
第二の支持ブロックに、基板周縁部の上部後方に対向する弾性の対向片を取り付けた請求項1ないし7いずれかに記載の基板収納容器。
【請求項9】
請求項1ないし8いずれかに記載の基板収納容器に対して基板を出し入れするクランプハンドであって、
基板を縦に保持可能なクランプアームと、このクランプアームに支持されて斜め上下方向にスライド可能なクランプ板とを含み、クランプアームの先端部を基板の周縁部に沿うよう二股に形成し、このクランプアームの先端部上方に、基板周縁部の上部前方を保持する第一のクランプチップを取り付けるとともに、クランプアームの先端部下方に、基板周縁部の前方を保持する第二のクランプチップを取り付け、クランプ板の先端部を基板の中心部付近から周縁部の下部後方に向けて形成し、このクランプ板の先端部に、基板周縁部の下部後方を保持する第三のクランプチップを取り付けたことを特徴とするクランプハンド。
【請求項10】
クランプ板の先端部先端に第三のクランプチップを取り付け、この第三のクランプチップとクランプアームの第一のクランプチップとを基板の略中心部を通る対角線を介して対向させるようにした請求項9記載のクランプハンド。
【請求項11】
請求項1ないし8いずれかに記載の基板収納容器から縦に支持された基板を請求項9又は10記載のクランプハンドにより取り出す基板の取り出し方法であって、
容器本体の開口した正面内にクランプハンドを進入させてクランプアームの第一のクランプチップに基板周縁部の上部前方を保持させるとともに、第二のクランプチップに基板周縁部の前方を保持させ、クランプ板の第三のクランプチップに基板周縁部の下部後方を保持させ、
クランプハンドを斜め上方向に動作させて基板と第一、第二の支持ブロックとの接触量を減少させた後、容器本体の正面からクランプハンドを後退させることを特徴とする基板の取り出し方法。
【請求項12】
クランプ板を10°〜45°の角度で斜め上方向にスライドさせ、第三のクランプチップを基板の中心部方向に向けて移動させる請求項11記載の基板の取り出し方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2010−129674(P2010−129674A)
【公開日】平成22年6月10日(2010.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−301080(P2008−301080)
【出願日】平成20年11月26日(2008.11.26)
【出願人】(000190116)信越ポリマー株式会社 (1,394)
【Fターム(参考)】