説明

基板吸着搬送装置及びマーキング装置

【課題】多様なサイズや品種の異なる基板であっても吸着エリアの設定を個別に行なうことができ、基板の吸着状態や記録品位を高度に維持できる基板吸着搬送装置を提供する。
【解決手段】吸着プレート18の吸引孔23は、該吸引孔23に対応する位置に配設されベースプレート19から昇降可能に設けられた吸引孔開閉部材24により個別に開閉可能になっている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば検査後のサブストレート基板へマーキングを行なうためマーキング部へ基板を吸着搬送する基板吸着搬送装置及びマーキング装置に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体チップが搭載されるサブストレート基板は、自動検査機で良不良の判定が行われた後、不良品に識別マークが付与される。この検査により不良品と判定されたサブストレート基板であっても、製品の歩留まりを向上させるため、作業者が目視により再度確認して良不良の判定を行ってからマーキングする作業が行われる。一般に基板に限らず記録紙、カードなどのシート材を記録部に搬送する場合、シート材を記録位置で平坦度を維持して搬送するためプレート面若しくはベルト面に吸着搬送される。吸引孔は吸引路を通じて真空発生装置に接続されており、該真空発生装置をON/OFFすることで吸着開始/吸着解除の切り換えが行なわれる。
【0003】
記録位置の直下でシート材を吸着搬送する場合、シート材の大きさに対応した吸着面に一様に設けられた吸引孔よりシート材全面を吸着する場合が多い。また、シートサイズの変更に伴い、予め吸着面のシートサイズに応じた吸引エリアを予め形成しておき、各吸引エリアごとに吸引路に設けられたバルブを開閉することで吸引路を切り換えてシートサイズの変更に対応したり、吸引孔を遮蔽部材で覆って吸着エリアを調整することが行なわれている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、シート材が凹凸や孔のない平坦なもの(例えば、記録紙、カード等)であれば、上述したシートサイズ変更であっても良いが、シート材が半導体装置製造用の基板やサブストレート基板の場合、基板面にスリット孔や、配線パターンによる大小様々な凹凸が形成されている場合が多く、かかる部分からエアの吸引漏れが発生して基板の吸着が不十分になったり、基板面からエアーの吸引が生じるため、記録ヘッド(インクジェットヘッド)から吐出されたインク滴が周囲に飛散するおそれがあった。
【0005】
本発明の目的は、上述した課題を解決し、多様なサイズや品種の異なる基板であっても吸着エリアの設定を個別に行なうことができ、基板の吸着状態や記録品位を高度に維持できる基板吸着搬送装置及びマーキング装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は上記目的を達成するため、次の構成を備える。
基板吸着搬送装置においては、基板を吸引する複数の吸引孔が穿設された吸着プレートと、該吸着プレートとの間に空間部を設けて支持し、該空間部から真空発生装置に接続される吸引部が接続されるベースプレートとを備えた基板搬送部と、該基板搬送部をマーキング部へ往復動させる基板駆動部とを具備し、吸着プレートの吸引孔は、該吸引孔に対応する位置に配設されベースプレート面から昇降可能に設けられた吸引孔開閉部材により個別に開閉可能になっていることを特徴とする。
また、吸引孔開閉部材は、ベースプレートに設けられたねじ孔に螺合するバルブ用ねじであり、吸着プレートの吸着面側から吸引孔より工具を挿入してねじ頭部に連繋して回転させることによりねじ頭部を昇降させて吸引孔を開閉することを特徴とする。
また、吸引孔開閉部材は、ベースプレートを貫通するねじ孔に螺合するバルブ用ねじであり、ベースプレートの下面側から延設されたねじ軸に連繋した操作部を回転させることによりねじ頭部を昇降させて吸引孔を開閉することを特徴とする。
また、吸着プレートに載置された基板を常時吸引する第1の吸引孔と、吸引路を開閉可能な第2の吸引孔とを備え、該第2の吸引孔に対応して吸引孔開閉部材が設けられていることを特徴とする。
また、第1の吸引孔は、矩形状の吸着プレートのコーナー部を形成する各辺に沿って穿設され、第2の吸引孔は吸着面に散点状に設けられていることを特徴とする。
マーキング装置においては、前述した基板吸着搬送装置の搬送方向とヘッド長手方向が交差するように配置されるインクジェットヘッドよりインク滴を吐出して基板へマーキングを行うことを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
上述した基板吸着搬送装置を用いれば、吸着プレートの吸引孔は、該吸引孔に対応してベースプレート面から昇降可能に設けられた吸引孔開閉部材により個別に開閉可能になっているので、基板の吸着面に凹凸や孔がある多様なサイズの基板であっても当該凹凸部や孔に対向する吸引孔を吸引孔開閉部材により個別に塞ぐことができるので、吸着エリア内の吸着部分の設定が個別に行なえ、基板サイズや品種に応じた吸着状態を高度に維持できる。
また、吸引孔開閉部材はベースプレートのねじ孔に螺合するバルブ用ねじであり、吸着プレートの吸着面側から吸引孔よりドライバー等の工具を挿入してねじ頭部に連繋して回転させることによりねじ頭部を昇降させて吸引孔を開閉するので作業性が良く、ベースプレートの下面側からねじ軸に連繋した操作部を回転させることによりねじ頭部を昇降させて吸引孔を開閉する場合には、工具不要になり操作性が良い。
吸着プレートに載置された基板を常時吸引する第1の吸引孔と、吸引路を開閉可能な第2の吸引孔とを備え、該第2の吸引孔に対応して吸引孔開閉部材が設けられていることにより、基板を第1の吸引孔を基準に合わせて吸着プレートにセットすることにより、基板の面積や基板に穿設された孔に応じて必要な第2の吸引孔の開閉を調整するだけで足りる。
加えて、第1の吸引孔は、矩形状の吸着プレートのコーナー部を形成する各辺に沿って穿設され、第2の吸引孔は吸着面に散点状に設けられている場合には、コーナー部を基準に吸着エリアと非吸着エリアが予め想定できるので、第2の吸引孔をあらかじめ開閉させておくことで、基板のサイズや品種変更の際には必要最小限の吸引孔だけ調整すれば足りるので作業性が良い。
また、上述した基板吸着搬送装置を備えたマーキング装置においては、記録位置において基板吸着面からエアーの吸引が作用しないため、インクジェットヘッドから吐出されたインク滴が周囲に飛散することがなく、記録品位を良好に維持することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下、本発明に係るマーキング装置の最良の実施形態について添付図面とともに詳細に説明する。本実施形態のマーキング装置は、記録データに基づいて基板の対応する不良箇所へノズルからインク滴を吐出してマーキングを行うマーキング装置について広く適用可能である。本実施例では、半導体装置製造用のサブストレート基板の不良箇所へのマーキング装置について説明する。
【0009】
マーキング装置の概略構成について図1を参照して説明する。
図示しないパーソナルコンピュータにより、ビットマップファイルをドライバーソフトに基づいてプリント用のデータ構造にフォーマット変換し、該記録データ(ノズルデータ)を通信ケーブル(USBコード)を通じてマーキング装置へ送信される。マーキング装置は記録データ(ノズルデータ)に基づいて基板を構成するピースのうち対応する不良ピースへインクジェットヘッドのノズルからインク滴を吐出してマーキングを行う。
【0010】
図1(a)(b)(c)において、マーキング装置1は、基板を吸着保持したまま記録位置へ往復動する基板吸着搬送装置2と、該基板吸着搬送装置2の搬送方向と長手方向が交差するように配置され、基板の対応する不良ピースにインクを吐出するライン型のインクジェットヘッド3(マーキング部)、インクを吐出されたシートにUV光を照射して乾燥させるUV乾燥機4を具備している。基板搬送部2はシートを保持したまま記録位置へ搬送してインクジェットヘッド3よりインクが吐出され、UV乾燥器4へ搬送してインクを乾燥させる動作を繰り返す。この記録動作を行うたびにインクジェットヘッド3を長手方向へ所定ピッチだけ移動させて必要なドット数のインク滴をシートに記録することでマーキングが行われる。インクジェットヘッド3には、インク供給部5よりインクチューブ6を通じてインクが供給される。インク供給部5にはUV硬化性のインクを貯留するインクボトルやインクをインクジェットヘッド3へ送り出すポンプなどが設けられている。
【0011】
次に、基板吸着搬送装置2の構成について図2を参照して説明する。
先ず基板搬送部の構成について説明する。スライドプレート7は、基板8を吸着保持して往復動する。スライドプレート7の表面には、基板8を吸着するため後述する複数の吸引孔が設けられている。スライドプレート7は移動ベース部9に起立して設けられた支持部10に一体に支持されている。移動ベース部9はスライド軸11に沿って移動可能に連繋している。スライド軸11には移動ベース部9の原点を規定する原点センサ12、移動終端を規定するリミットセンサ13が設けられている。移動ベース部9は、原点センサ12及びリミットセンサ13に検出される範囲で往復移動するようになっている。
【0012】
次に、上記基板搬送部を往復動させる基板駆動部の構成について説明する。支持部10の一部は無端状のタイミングベルト14に連繋している。タイミングベルト14は、移動原点側に設けられたステップモータ15のモータプーリと移動終端側に設けられたプーリ間に掛け渡されている。タイミングベルト14にはテンションローラ16が2箇所で当接して一定のテンションを保つようになっている。また、移動終端側に設けられるプーリにはスライドプレート7の移動量を検出するエンコーダ39が同軸に設けられている。ステップモータ15を正逆回転駆動することにより、シート30の吸着保持位置から記録位置を経て乾燥位置との間を往復して移動する。
【0013】
次に、マーキング装置1のマーキング動作について図2乃至図4を参照して説明する。図2はスライドプレート7が原点位置にある状態を示す。移動ベース部9は原点センサ12に検出されてステップモータ15が停止している。この状態で、スライドプレート7に基板8を吸着保持させる。
【0014】
次に、図3においてステップモータ15を起動すると、移動ベース部9がスライド軸11に沿って移動し、スライドプレート7がインクジェットヘッド3に対向する記録位置へ搬送される。このとき、図示しないパーソナルコンピュータから送信された記録データに基づいてインクジェットヘッド3より基板8の不良ピースへインク滴(1ドット分)が吐出される。インク滴が吐出されるとインクジェットヘッド8を図示しないヘッド移動機構により長手方向へ1ピッチ移動させる。
【0015】
次に、図4においてステップモータ15をさらに回転駆動し、スライドプレート7はUV乾燥器4の乾燥位置を通過する際に1ドット分のインク滴にUV光が照射されてインクの乾燥が行われる。移動ベース部7がリミットセンサ13に検出されるとステップモータ15の回転駆動を停止する。次いで、移動ベース部9が移動終端位置から、ステップモータ15を逆転駆動して移動ベース部9がスライド軸11に沿って移動し、スライドプレート7がインクジェットヘッド3に対向する記録位置へ搬送される。このとき、図示しないパーソナルコンピュータから送信された記録データに基づいてインクジェットヘッド3より基板8の不良ピースへインク滴(1ドット分)が吐出される。インク滴が吐出されると図示しないヘッド移動機構を作動させてインクジェットヘッド3を長手方向へ更に1ピッチ移動させる。
【0016】
移動ベース部9が原点センサ12に検出される原点位置(図2の位置)までスライドプレート7を一旦戻すと、再度ステップモータ15を正転駆動してスライドプレート7がインクジェットヘッド3に対向する記録位置へ搬送される。このとき、図示しないパーソナルコンピュータから送信された記録データに基づいてインクジェットヘッド3より基板8の不良ピースへ更にインク滴(1ドット分)が吐出される。インク滴が吐出されると図示しないヘッド移動機構を作動させてインクジェットヘッド3を長手方向へ更に1ピッチ移動させる。
【0017】
スライドプレート7はUV乾燥器4の乾燥位置を通過する際に往復2ドット分のインク滴にUV光が照射されてインクの乾燥が行われる。移動ベース部9がリミットセンサ13に検出されるとステップモータ15の回転駆動を停止する。以下同様の動作を繰り返してスライドプレート7が記録位置を往復動する際にインク滴が吐出され、乾燥が行われて、必要なドット分のインク像が不良ピースにマーキングされる。
【0018】
インクジェットヘッド8はノズルの目詰まりを防ぐために、マーキングを開始する前にエアブローが行われるが、記録位置の下方にインク滴を吸収可能なインク用パッド部が設けられ、マーキング動作を開始前にノズルよりインク滴をインク用パッド部へ吐出して回復処理を行うようにしても良い。インクジェットヘッド8は単数でもよいが、複数個並設するようにしても良い。この場合には、基板をインクジェットヘッド8の直下を1回通過するだけで必要なドット数が得られるので、印字が効率良く行える。インクジェットヘッド8は基板搬送方向と直交配置する場合に限らず、斜めに傾けて配置されていても良い。
【0019】
ここで、基板吸着搬送装置2の詳細な構成について、図5乃至図8を参照して説明する。
図5(a)(b)(c)において、スライドプレート7は、基板8を吸引する吸着プレート18と、該吸着プレート18を支持するベースプレート19とから構成されている。
吸着プレート18とベースプレート19との間には空間部20が形成されており、該空間部20から図示しない真空ポンプ等の真空発生装置に接続される吸引ホース(吸引部)21が接続されている。
【0020】
図5(a)において、吸着プレート18には載置された基板8を常時吸引する第1の吸引孔22と、基板8の面積や基板8に穿設された孔に応じて吸引路を開閉可能な第2の吸引孔23が設けられている。第1の吸引孔22は、矩形状の吸着プレート18の一のコーナー部を形成する各辺縁部R1、R2に沿って穿設され、第2の吸引孔23は吸着面に散点状に設けられている。
【0021】
図6(a)(b)において、ベースプレート19には、吸着プレート18に穿孔された第2の吸引孔23位置に対応してバルブ用ねじ24(吸引孔開閉部材)が各々設けられている。バルブ用ねじ24は空間部20に配設され、ベースプレート面に設けられたねじ孔25に螺合して昇降可能に設けられている。図6(a)において、バルブ用ねじ24は、第2の吸引孔23から工具(精密ドライバー)26を挿入してねじ頭部27に嵌め込んで回転することにより昇降し、第2の吸引孔23を個別に開閉することができる。具体的には、図6(b)において、ねじ頭部27を吸着プレート18の裏面側に密着させることにより第2の吸引孔23を閉じ(吸着OFF)、ねじ頭部27を吸着プレート18より離間させると開口(吸着ON)するようになっている。
【0022】
尚、図6(a)(b)において、基板8を吸着保持する吸着プレート18の吸着面(上面)には、ラバー材、樹脂材などの保護シート28が敷設されていても良く、ねじ頭部27が当接する吸着プレート18の裏面(下面)には樹脂材などのシールシート29が敷設されていても良い。図7において、シールシート29にねじ頭部27を密着させた状態(吸着OFF)を示す。この場合には、ねじ頭部27とシールシート29との密着性が高まるので、吸引漏れを確実に防ぐことができる。
【0023】
図8(a)に基板8の一例を示す。半導体装置製造用のサブストレート基板8の場合、1枚の基板8から製品を多数個取りするのが通常であるため、製造上の便宜や切断性を考慮してスリット孔8aが設けられる場合が多い。特にリードフレームの場合には、リード間たダムバー、セクションバーなどに仕切られてスリット孔やパイロット孔などが設けられているため、密着性が低下し易い。
【0024】
図8(b)に吸着プレート18に基板8がコーナー部R(辺R1及び辺R2)を基準に吸着保持された状態を示す。基板サイズが規定サイズの場合には、基板吸着エリアPと非吸着エリアQ(図の斜線部)とに分けて、非吸着エリアQが判明している。よって、当該非吸着エリアQ内に存在する第2の吸引孔23に、吸着プレート18の上面側より工具26を挿入してバルブ用ねじ24を回転させ、予めねじ頭部27により吸引孔23を閉塞しておく。また、吸着エリアPに搭載された基板8のスリット孔8aに連通する第2の吸引孔23もバルブ用ねじ24を回転させて閉塞しておく。これにより、基板8を吸着可能な第1の吸引孔22と第2の吸引孔23(図8(b)の破線孔)とで確実に基板8を吸着保持できる。また、吸引孔22、23がインクジェットヘッド3により記録面側に連通しないのでインク滴の飛散を防ぐことができる。
【0025】
また、第2の吸引孔23は一度開閉を設定しておけば、同一サイズ及び同一品種の基板8を繰り返し吸着保持できるので作業性が良い。また、規定サイズ外の基板8であっても、当該基板8を吸着プレート18にコーナー部Rを基準に搭載することで、第2の吸引孔23へ吸着プレート18の上面側から工具26挿入してバルブ用ねじ24の開閉状態を個別に調整することができるので、量産品のみならず多品種少生産タイプの基板8にも対応することができ、汎用性が向上する。また、基板8は吸着プレート18のコーナー部Rを基準に吸着保持されるので、基板サイズが変わっても開閉状態を共通に使用できるバルブ用ねじ24の調整は不要であり、必要最小限の範囲でバルブ用ねじ24を調整するだけで足りるので、作業性が良い。
【0026】
次に、吸引孔開閉部材の他の構成について図9を参照して説明する。図9において、ベースプレート19を貫通するねじ孔30にはバルブ用ねじ31が螺合している。このバルブ用ねじ31のベースプレート19の下面側へ延設されたねじ軸32にはつまみ部33(操作部)が連繋している。このつまみ部33を回転させることによりねじ頭部27を昇降させて第2の吸引孔23を開閉するようにしても良い。この場合には、ベースプレート19の裏面側に手を入れる必要があるが、工具26は不要となる。
【0027】
尚、基板8は半導体装置(ICチップ)製造用のサブストレート基板に限らず、他の電子部品製造用の樹脂基板、フィルム基板、ガラス基板などであっても良い。吸引孔開閉部材は、ねじ式に限定されるものではなく、吸引孔のシール性が保持され操作が簡易であればカムやバネなど他の方式を用いても良い。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】マーキング装置の上視図、正面図及び右側面図である。
【図2】マーキング装置のマーキング動作を示す状態図である。
【図3】マーキング装置のマーキング動作を示す状態図である。
【図4】マーキング装置のマーキング動作を示す状態図である。
【図5】基板吸着搬送装置の要部構成を示す平面図及び縦横側断面図である。
【図6】吸引孔開閉部材の構成及び吸引孔の開閉作業を示す説明図である。
【図7】吸引孔を閉じた状態の説明図である。
【図8】基板及び基板吸着搬送装置の平面図である。
【図9】他例に係る吸引孔開閉部材の説明図である。
【符号の説明】
【0029】
1 マーキング装置
2 基板吸着搬送装置
3 インクジェットヘッド
4 UV乾燥器
5 インク供給部
6 インクチューブ
7 スライドプレート
8 基板
9 移動ベース部
10 支持部
11 スライド軸
12 原点センサ
13 リミットセンサ
14 タイミングベルト
15 ステップモータ
16 テンションローラ
17 エンコーダ
18 吸着プレート
19 ベースプレート
20 空間部
21 吸引ホース
22 第1の吸引孔
23 第2の吸引孔
24、31 バルブ用ねじ
25、30 ねじ孔
26 工具
27 ねじ頭部
28 保護シート
29 シールシート
32 ねじ軸
33 つまみ部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
吸着プレートに基板を吸着保持してマーキング部へ搬送する基板吸着搬送装置において、
基板を吸引する複数の吸引孔が穿設された吸着プレートと、
該吸着プレートとの間に空間部を設けて支持し、該空間部から真空発生装置に接続される吸引部が接続されるベースプレートとを備えた基板搬送部と、
該基板搬送部をマーキング部へ往復動させる基板駆動部とを具備し、
吸着プレートの吸引孔は、該吸引孔に対応する位置に配設されベースプレート面から昇降可能に設けられた吸引孔開閉部材により個別に開閉可能になっていることを特徴とする基板吸着搬送装置。
【請求項2】
吸引孔開閉部材は、ベースプレートに設けられたねじ孔に螺合するバルブ用ねじであり、吸着プレートの吸着面側から吸引孔より工具を挿入してねじ頭部に連繋して回転させることによりねじ頭部を昇降させて吸引孔を開閉することを特徴とする請求項1記載の基板吸着搬送装置。
【請求項3】
吸引孔開閉部材は、ベースプレートを貫通するねじ孔に螺合するバルブ用ねじであり、ベースプレートの下面側から延設されたねじ軸に連繋した操作部を回転させることによりねじ頭部を昇降させて吸引孔を開閉することを特徴とする請求項1記載の基板吸着搬送装置。
【請求項4】
吸着プレートに載置された基板を常時吸引する第1の吸引孔と、吸引路を開閉可能な第2の吸引孔とを備え、該第2の吸引孔に対応して吸引孔開閉部材が設けられていることを特徴とする請求項1記載の基板吸着搬送装置。
【請求項5】
第1の吸引孔は、矩形状の吸着プレートのコーナー部を形成する各辺に沿って穿設され、第2の吸引孔は吸着面に散点状に設けられていることを特徴とする請求項4記載の基板吸着搬送装置。
【請求項6】
請求項1乃至5の何れか1項記載の基板吸着搬送装置の搬送方向とヘッド長手方向が交差するように配置されるインクジェットヘッドよりインク滴を吐出して基板へマーキングを行うことを特徴とするマーキング装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2006−13088(P2006−13088A)
【公開日】平成18年1月12日(2006.1.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−187145(P2004−187145)
【出願日】平成16年6月25日(2004.6.25)
【出願人】(000106944)シナノケンシ株式会社 (316)
【Fターム(参考)】