説明

基板搬送装置、基板搬送方法及び記憶媒体

【課題】基板を保持部材に真空吸着して搬送するにあたって、保持部材の外における真空配管の引き回しが不要で、速やかに基板を搬送することができる技術を提供すること。
【解決手段】保持部材である第1のアーム2a及び第2のアーム2bに夫々真空ポンプ42a、42b及びバッテリー41a、41bを搭載すると共に、搬送基体1から送電コイル14a、14b及び受電コイル44a、44bを介して電磁誘導方式により非接触でバッテリー41a、41bを充電することにより、各アーム2a、2bにおいて外部からの配管及び電気配線なしで、真空ポンプ42a、42b、電磁弁43a、43b及び圧力検出部45a、45bなどの各アーム2a、2bに搭載された電子部品をバッテリー41a、41bからの電力により動作するようにする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、基板を真空吸着して搬送する技術分野に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体ウエハや液晶ディスプレイ用のガラス基板などの基板を大気中で搬送する手法の一つとして、例えば特許文献1に記載されているように、搬送アーム(ピンセットなどとも呼ばれる保持部材を総称している)に設けられた真空吸引孔(いわゆるバキュームチャック)に基板を吸着保持する方法がある。このように搬送アームに基板を吸着保持することにより、搬送アームの加減速度を大きくしても基板の位置ずれや落下が起こらない利点がある。
【0003】
バキュームチャックタイプの基板搬送装置は、搬送基体に進退自在に設けられた搬送アーム内に吸引路を形成すると共に、この吸引路の基端側に真空配管を接続して構成される。そして、この配管は基板搬送装置が組み込まれる基板処理装置、例えばレジスト膜を形成する塗布、現像装置の用力系の格納領域に配置された真空ポンプまで引き回される。
【0004】
しかしながら、基板搬送機構が受け持つ搬送領域が大きくなると、例えば直線搬送路や上下搬送路の寸法が大きくなると、真空配管が長くなり真空配管内の容積が大きくなるため、基板を吸着するのに必要な圧力に到達するまでの時間が長くかかっていた。このため、搬送アームが基板を受け取ってから進退動作を開始するまでの時間が長くなり、搬送アームの加速度が大きくできるとはいっても、基板の搬送効率が必ずしも高いとはいえない場合があった。また、例えば塗布、現像装置はモジュール数が多くなりかつ装置の小型化を図る傾向にあり、装置内は構造物が立て込んでいてスペースも狭く、無理に真空配管を配置しようとすると複雑な構造となり、配管に負荷がかかってしまうため、真空配管を引き回しにくい環境にあった。
【0005】
ここで、特許文献2には、小型ポンプと小型のバッテリーを搭載し携帯し持ち運び可能な基板搬送装置が記載されているが、保持部材にはポンプやバッテリーは搭載されておらず、吸着部まで屈曲自在な配管が引き回されている。特許文献3に記載の基板搬送装置は、真空ポンプ等は搬送ハンドの外に設けられており、吸着部までは配管が引き回されている。特許文献4には、基板を真空吸着し進退自在な搬送アームを備え、自動搬送車(AGV)に搭載された基板搬送装置が記載されているが、AGVに搭載されたバッテリーやコンプレッサから搬送アームまで配管を引き回さなければならない。このことから、特許文献2、特許文献3及び特許文献4のいずれにおいても、本発明の課題の解決方法は記載されていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特許2673239号公報
【特許文献2】特開平5−337867号公報
【特許文献3】特開平9−275129号公報
【特許文献4】特開2002−203889号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明はこのような背景の下になされたものであり、その目的は基板を保持部材に真空吸着して搬送するにあたって、保持部材の外における真空配管の引き回しが不要で、速やかに基板を搬送することができる技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の基板搬送装置は、
基板を真空吸着して保持する保持部材が搬送基体に進退自在に設けられた基板搬送装置において、
前記保持部材は、
一端が基板を吸着する吸引孔として開口する吸引路と、
前記吸引路の他端側に設けられた真空ポンプと、
前記真空ポンプに給電するためのバッテリーと、
このバッテリーを充電するための受電部と、
前記基板の吸着または解除のための信号を、当該保持部材の外に設けられた制御部から受信するための通信部と、を備え、
前記搬送基体は、前記受電部に非接触で電力を供給するための送電部を備えたことを特徴とする。
【0009】
また、本発明の基板搬送方法は、
保持部材が搬送基体に進退自在に設けられ、この保持部材には、一端が基板を吸着する吸引孔として開口する吸引路とこの吸引路の他端側に接続された真空ポンプとが設けられた基板搬送装置を用い、
前記保持部材を、基板を保持していない状態で前進させると共に前記真空ポンプを作動させ、当該保持部材が基板を受け取る工程と、
次いで前記吸引路の吸引状態を維持したまま前記保持部材を後退させる工程と、
次に保持部材を、基板を保持している状態で前進させ、前記吸引路内の圧力を大気圧に復帰させる工程と、
続いて基板を前記保持部材から受け渡す工程と、
前記搬送基体に設けられた送電部から、前記保持部材に設けられた受電部に非接触で電力を供給し、前記保持部材に設けられたバッテリーを前記受電部により充電する工程と、
前記バッテリーから前記真空ポンプに給電する工程と、を含むことを特徴とする。
なお、本発明における記憶媒体は、
基板を真空吸着して搬送する基板搬送装置に用いられるコンピュータプログラムが記憶された記憶媒体であって、
前記コンピュータプログラムは、上述の基板搬送方法を実施するためのものであることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明は、基板を保持部材に真空吸着して搬送するにあたって、保持部材に真空ポンプ及びバッテリーを設けると共に、搬送基体から送電コイル及び受電コイルを介してバッテリーを充電し、バッテリーからの電力により真空ポンプを動作するようにしている。従って保持部材の外に真空配管(吸引路)を引き回す必要がないため、構成が簡素化され、また吸引路が短いため速やかな基板の搬送を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の実施形態に係る基板搬送装置を示す斜視図である。
【図2】前記基板搬送装置を示す縦断側面図である。
【図3】前記基板搬送装置を示す平面図である。
【図4】前記基板搬送装置の電子部品の接続を示すブロック図である。
【図5】本発明の実施形態に係るウエハの搬送手順を説明する縦断側面図である。
【図6】本発明の実施形態に係るウエハの搬送手順を説明するフロー図である。
【図7】本発明における他の実施形態に係る、基板搬送装置を示す斜視図である。
【図8】本発明における他の実施形態に係る、基板搬送装置を示す背断面図である。
【図9】本発明における他の実施形態に係る基板搬送装置における送電部及び受電部を示す縦断側面図である。
【図10】本発明における他の実施形態に係る基板搬送装置における送電部及び受電部を示す斜視図である。
【図11】本発明の実施形態に係る基板搬送装置を備えた塗布、現像装置を示す平面図である。
【図12】前記塗布、現像装置を示す斜視図である。
【図13】前記塗布、現像装置を示す縦断側面図である。
【図14】前記塗布、現像装置における処理ブロックを示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明の基板搬送装置の実施形態は、図1〜図3に示すように、概ね直方体形状の搬送基体1と、この搬送基体1に進退自在に各々設けられ、互いに上下に重なるように配置された保持部材である第1のアーム(上側のアーム)2a及び第2のアーム(下側のアーム)2bを備えている。搬送基体1は、図2に示すように、駆動軸11を介して駆動機構12により支持されており、この駆動機構12により鉛直軸回りに回転することができ、また昇降できるように構成されている。また、搬送基体1は、アーム2a、2bの前進方向を前方とすると、後端側に垂立部13を備えており、この垂立部13には、第1のアーム2a及び第2のアーム2bへ夫々電磁誘導による非接触給電を行うための送電部である送電コイル14a、14bが各アーム2a、2bの高さ位置に応じた位置に設けられている。
【0013】
更に搬送基体1は、図3に示すように、各アーム2a、2bとの間で通信を行うための送受信部17を備えている。また、搬送基体1には、アーム2a、2bを夫々進退させるための図示しない移動機構が設けられ、更に基板搬送装置の外部から引き回される、図示しない電源ケーブルや外部の制御部6との間で通信を行うための通信ケーブルが接続されている。
【0014】
次に、第1のアーム2a及び第2のアーム2bの構成について詳述するが、両アーム2a、2bは同様な構造であるため、代表して第1のアーム2aについて説明する。第1のアーム2aは、図1及び図3に示すように、ウエハWのサイズに対応する馬蹄形状に形成されたウエハWの保持部分3aと、この保持部分3aの中間部位から後方側に水平に伸びる柄部分4aとからなる。ウエハW保持部分3aは、内周縁における左右位置及び後方位置の3ヶ所に保持爪31aが突出して設けられ、各保持爪31aにはウエハWを真空吸着するための吸引孔32aが開口している。ウエハWは、これら保持爪31aにて周縁部が保持され、真空吸着されることとなる。
【0015】
柄部分4aにおける後端は概ねL字形の移動枠5aに固定されており、この移動枠5aの垂直部分は、搬送基体1内の進退機構例えばベルト機構のベルトに固定されて進退できるように構成されている。また、柄部分4aの後端側には、搬送基体1の垂立部13に設けられた送電コイル14aに対向するように受電部である受電コイル44aが設けられており、第1のアーム2aが最後部まで後退した位置(後退位置)に置かれている時には送電コイル14aから受電コイル44aへ電磁誘導により非接触で給電できるようになっている。
【0016】
柄部分4aは、図3に示すように、中央に長方形状の開口部40aが形成され、この開口部40aを囲む部分にバッテリー41a、圧力検出部45a及び通信部である送受信部47aが設けられている。前記開口部40a内には、小型の真空ポンプ42aが取り付けられている。ウエハ保持部分3aの内部には、前記吸引孔32aに連通する吸引路33aが形成されており、吸引路33aの基端側は電磁弁43aを介して前記真空ポンプ42aに接続されている。圧力検出部45aは、吸引路33a内の圧力を検出するためのものである。バッテリー41aは、受電コイル44aから供給された電荷を蓄電し、真空ポンプ42a、圧力検出部45a及び電磁弁43aなどの電子部品に給電すると共に、後述する搬送基体1に対して送受信を行うのに必要な通信機器に給電する役割を持っている。
【0017】
第1のアーム2a及び第2のアーム2bに設けられている各部品について、電力供給及び電気信号の経路を図4にブロック図として示してある。図4中、コンバータ46a、46bは、バッテリー41a、41bからの電圧を所定の直流電圧に設定して真空ポンプ42a、42bなどに供給するためのものである。ソレノイド431a、431bは、図3に示した電磁弁43a、43bに設けられているものであり、給電及びその停止により吸引路33a、33bを開閉する。I/Fボード(インターフェイスボード)48a、48bは、搬送基体1の送受信部17から送受信部47a、47bに送られた動作制御信号(通信用の信号)を各部に対応する形式の信号に変換して、ソレノイド431a、431b、真空ポンプ42a、42bに対して出力すると共に、圧力検出部45a、45bからの圧力検出信号を通信用の信号に変換して送受信部47a、47bを介して搬送基体1の送受信部17に送信する役割を有する。
【0018】
搬送基体1には、図4に示すように、インバータ18、I/Oボード(入出力ボード)16及びコントローラ15が設けられている。インバータ18は、基板搬送装置の外部からの図示しない電源を介して供給された電力を所定のレベル及び周波数の電力に変換して送電コイル14a、14bに送るためのものである。コントローラ15は、前記外部からの電力に基づいて電源電圧が確保され、次のような機能を有する。
a) 第1のアーム2aまたは第2のアーム2bがプロセスモジュールに向かって前進し始めるときに、基板搬送装置の外に設けられた制御部6から図示しない信号ケーブルを介して送られる制御信号に基づいて、I/Oボード(入出力ボード)16及び送受信部17を介して、第1のアーム2aまたは第2のアーム2bに、電磁弁43a、43bを開にし(ソレノイド431a、431bに通電し)かつ真空ポンプ42a、42bを駆動する旨の指令信号を出力する。
b) 第1のアーム2aまたは第2のアーム2b側から送られた圧力検出値を減圧確認用の設定値と比較し、圧力検出値が設定値以下になったときには、ウエハWの真空吸着が確立されたと判断し、圧力検出値が送られた第1のアーム2aまたは第2のアーム2bに対して電磁弁43a、43bを閉にし(ソレノイド431a、431bの通電を遮断し)かつ真空ポンプ42a、42bを停止する旨の指令信号を出力し、判断結果(比較結果)を前記制御部6に知らせる。
c) 第1のアーム2aまたは第2のアーム2bがウエハWの受け渡し位置まで前進したことを制御部6から知らされたときに、第1のアーム2aまたは第2のアーム2bに電磁弁43a、43bを開にする旨の指令信号を出力すると共に、対応するアーム2a、2bから送られた圧力検出値を大気復帰確認用の設定値と比較し、圧力検出値が設定値を越えたときには大気復帰が確立されたと判断して判断結果を制御部6に知らせる。
【0019】
また、基板搬送装置の外部にある制御部6は、例えばコンピュータからなり、不図示のプログラム格納部を有している。このプログラム格納部には、上述のコントローラ15の機能及び後述する基板搬送装置の動作を制御するための命令が組まれた例えばソフトウエアからなるプログラムが格納されている。このプログラムが制御部6に読み出されることで、制御部6は本基板搬送装置の動作を制御する。このプログラムは、例えばハードディスク、コンパクトディスク、マグネットオプティカルディスクまたはメモリーカードなどの記憶媒体に記憶され、この記憶媒体からコンピュータ内のメモリであるプログラム格納部にインストールされる。
【0020】
次に、上述の実施形態における作用について、図5及び図6を参照しながら説明する。今、図5に示すように、基板搬送装置の第1のアーム2aはウエハWを保持しておらず、第2のアーム2bはウエハW2を吸着保持しており、各アーム2a、2b共に待機位置に後退している状態で、プロセスモジュールの前に搬送基体1が移動しているものとする(図5(a))。図6のフロー図では、この状態をステップS1とする。このとき、各アーム2a、2bの受電コイル44a、44bは搬送基体1の送電コイル14a、14bから電磁誘導により受電しており、この受電電力により各バッテリー41a、41bが充電される。
【0021】
次いで、基板搬送装置の外の制御部6からの制御信号により、搬送基体1の進退機構が駆動されて第1のアーム2aが前進する。そして、例えば第1のアーム2aの前進直前にあるいは第1のアーム2aの前進中に、制御部6から搬送基体1のコントローラ15、送受信部17及び第1のアーム2aの送受信部47aを介して真空ポンプ42aに動作信号が送られ、これにより真空ポンプ42aはバッテリー41aからの電力により作動する(ステップS2)。第1のアーム2aの前進動作が終了すると、続いて、駆動機構12により搬送基体1を僅かに上昇させることで第1のアーム2aを僅かに上昇させて、モジュール内にて昇降ピンにより突き上げられている処理済みのウエハW1を、第1のアーム2aのウエハ保持部分3aの保持爪31a上で受け取り、吸引孔32aの吸引により吸着する(図5(b)及びステップS3)。第1のアーム2aにウエハW1が受け渡されると、バッテリー41aからの給電により動作する圧力検出部45aから第1のアーム2aの吸引路33a内の圧力検出値が搬送基体1のコントローラ15に送信され、圧力検出値が所定値(減圧確認用のしきい値)以下であるか否か判定される(ステップS4)。圧力検出値が所定の値を越えているときには、真空ポンプ42aを作動させてからの経過時間を確認する(ステップS5)。圧力検出値が減圧確認用のしきい値を越えている状態が予め設定した時間を経過して継続している場合にはアラーム信号を搬送基体1のコントローラ15を介して制御部6に送信し、これによりアラームが発せられる(ステップS6)。圧力検出値が設定時間を経過する前に前記所定値以下になったときには、第1のアーム2a上へのウエハW1の真空吸着が確立されたとコントローラ15が判断し、コントローラ15の指令信号が第1のアーム2aに送られ、ソレノイド431aが作動して第1のアーム2aの電磁弁43aが閉じられ、真空ポンプ42aが停止する(ステップS7)。
【0022】
また、コントローラ15は、基板搬送装置の外の制御部6に真空吸着の確立判断信号を送信し、これにより制御部6は搬送基体1の進退機構に制御信号を出力して、第1のアーム2aを後退させると共に第2のアーム2bを前進させ(図5(c)、(d))、ウエハW2を当該プロセスモジュール内に搬入する(ステップS8)。その後、搬送基体1のコントローラ15からの指令信号により、第2のアーム2bの電磁弁43bを開くこと(ソレノイド431bをオフにすること)でウエハW2の第2のアーム2b上への吸引を解除する(ステップS9)。
【0023】
第2のアーム2bの圧力検出部45bの圧力検出値は常時コントローラ15に送られており、コントローラ15は圧力検出値が大気復帰用のしきい値以上になったか否か、即ち大気圧に復帰したか否かを判断する(ステップS10)。大気圧に達していない場合には、電磁弁43bを開いてからの経過時間が予め設定した時間を経過しているか否かを判断し(ステップS11)、経過している場合には搬送基体1のコントローラ15がアラーム信号を制御部6に送信する(ステップS12)。
【0024】
前記圧力検出値が大気圧に復帰している場合には、コントローラ15がその旨を制御部6に送信し、駆動機構12により搬送基体1を僅かに下降させることで第2のアーム2bを僅かに下げ、第2のアーム2bからプロセスモジュール内の昇降ピンにウエハW2が受け渡される(ステップS13)。その後、制御部6からの指令信号により第2のアーム2bが後退し(ステップS14)、こうしてプロセスモジュールに対して処理済みのウエハW1及び未処理のウエハW2の交換動作が終了する。なお、各アーム2a、2bでは、後退した状態において夫々送電コイル14a、14b及び受電コイル44a、44bを介してバッテリー41a、41bに随時充電が行われる。
【0025】
上述の実施形態によれば、ウエハWをアーム2a、2bに真空吸着して搬送するにあたって、アーム2a、2bに真空ポンプ42a、42b及びバッテリー41a、41bを設けると共に、搬送基体1から送電コイル14a、14b及び受電コイル44a、44bを介してバッテリー41a、41bを充電し、バッテリー41a、41bからの電力により真空ポンプ42a、42bを動作するようにしている。従ってアーム2a、2bの外に吸引路33a、33bを引き回す必要がなく、吸引路33a、33bが短くて済むことから真空引きに必要な時間も短くなり、このため速やかにウエハWの搬送を行うことができ、高い搬送効率が得られる。
【0026】
また、吸引路33a、33bの引き回しが不要であることから、配管抵抗を抑えるための複雑な配管構造を採用しなくて済む上、特に搬送エリアを含む構造物間のスペースが狭い場合には装置内が簡素化され、非常に有効である。そして、アーム2a、2bに圧力検出部45a、45bを設け、圧力検出値を搬送基体1側のコントローラ15に送ってこのコントローラ15で圧力検出値の大小を判断し、判断結果に基づいてアーム2a、2b側に真空ポンプ42a、42bや電磁弁43a、43bの動作指令信号を送信すると共に、基板搬送装置の外の制御部6に前記判断結果を送るようにしている。従って、アーム2a、2bにおいては、信号処理の負荷が小さいため、その分の消費電力を低減できるので、バッテリー41a、41bの小型化に寄与できる。
【0027】
そしてまた、吸引路33a、33b内の圧力が所定の圧力まで減圧した後は、電磁弁43a、43bを閉じると共に真空ポンプ42a、42bを停止するようにしていることから、真空ポンプ42a、42bの消費電力が少なくて済み、この点からもバッテリー41a、41bの小型化を図ることができる。バッテリー41a、41bの小型化を図ることにより、アーム2a、2b全体の重量を小さくできる上、搬送基体1からアーム2a、2bへの送電量も少なくてよいことから、アーム2a、2bの後退位置における停止時間を送電のために特別に確保しなくて済むので、搬送の高速化を妨げることもない。
【0028】
次に、本発明における他の実施形態について、図7〜図10を用いて説明する。なお、両アーム2a、2bは同じ構造であるため、代表して第1のアーム2aについてのみ述べる。この実施形態が先の実施形態と異なる主な点は、アーム2aにおける柄部分の左右両側に移動枠が一体化している点、搬送基体1の送電部からアーム2aの受電部への送電がアーム2aの進退移動中にも行うことができる点、真空ポンプ42aや圧力検出部45aの配置レイアウトが異なる点、である。具体的には、図7に示すように、柄部分4aにて各々左右方向に横長の矩形の開口部80a、81aが前後に並んで形成されており、前方側の開口部80a内には、真空ポンプ42aが設けられると共に、後方側の開口部81aには、バッテリー41aが設けられている。また、柄部分4aにおける開口部80a、81aから外れた部位には、圧力検出部45aが設けられている。
【0029】
次に、送電部及び受電部に関して説明する。搬送基体1の側面には、図8に示すように、移動枠75aの移動路に沿って伸びるように鉄芯であるコア部71aが設けられている。なお、移動枠75aは、柄部分4aの片方の縁で屈曲された部位を指すものとする。図9に示すように、このコア部71aには上下に並ぶように突条部76aが2段設けられており、これら突条部76a、76aの先端部には各々突条部76a、76aに沿ってつまり移動枠75aの移動路に沿って誘導線72a、72aが配置されている。図10に示すように、これら誘導線72a、72aは、前端側(図7中保持部分3a側)で互に接続されており、基端側は搬送基体1のインバータ18に繋がっている。言い換えると、1本の誘導線72aが、前端側で折り返されて、2段ある突条部76a、76aに夫々配置され、搬送基体1のインバータ18に接続しているということができる。つまり、この例では、誘導線72aは一重のコイルを形成していることになり、コア部71a及び誘導線72aにより送電部が構成される。
【0030】
前記移動枠75aには、図8及び図9に示すように、鉄芯であるE型のコア部74aが設けられ、E型部分の上下2つの凹部78a、78aに前記搬送基体1側のコア部71aの突条部76a、76aが入り込んだ状態となっている。また、E型部分の中央の突起部77aにはピックアップコイル73aが巻き付けられており、このピックアップコイル73aはバッテリー41aに接続されている。このため、アーム2aが進退移動する場合にも誘導線72aに直流電流を供給することにより、電磁誘導によりピックアップコイル73aに電流が発生することとなる。この例では、E型のコア部74a及びピックアップコイル73aにより、受電部が構成されている。
【0031】
このような実施形態においても、バッテリー41aへの送電方式が異なる他は、図6に示した一連の動作と同様の動作となる。このような実施形態によれば、先の実施形態の効果に加えて、アーム2aにおける搬送基体1に対する進退位置に寄らずに常に充電可能なため、バッテリー41aにおける電気量不足のリスクを軽減することができる利点がある。
【0032】
なお、上述の実施形態では、アーム2a、2bと搬送基体1との間で、リアルタイムで無線通信による信号の送受信を行っている。この場合、何らかの異常によりアーム2a、2bが動作途中で停止したとしても、アーム2a、2bには常に無線通信により制御信号が送られるため、引き続き、圧力検出部45a、45b、ソレノイド431a、431b及び真空ポンプ42a、42bの制御を行うことができる。一方で、通信が必要なタイミングはアーム2a、2bが前進位置及び後退位置に止まっているときに限られる。このことから、このアーム2a、2bの前進位置及び後退位置に赤外線ポートを設け、赤外線通信により信号の送受信を行ってもよい。
【0033】
また第1のアーム2aあるいは第2のアーム2bにおいては圧力を検出して圧力検出値を搬送基体1のコントローラ15に送り、当該コントローラ15にて圧力検出値と減圧確認用の設定値または大気復帰確認用の設定値と比較し、その比較結果に基づいて制御指令信号を第1のアーム2aまたは第2のアーム2bあるいは基板搬送装置の外の制御部6に送信している。このように構成することにより、第1のアーム2aあるいは第2のアーム2bにおける電力消費を抑え、バッテリー41a、41bの小型化に寄与するようにしているが、第1のアーム2aあるいは第2のアーム2bにて圧力検出値と前記設定値とを比較して制御指令を作成する処理を行うようにしてもよく、この場合には例えば小型のコントローラをアーム2a、2bに搭載することになる。このような場合も含めると、本発明ではアーム2a、2bから圧力検出部45a、45bにて検出した検出値に応じた検出信号(上述実施形態では圧力検出値あるいは比較結果に対応する信号)をコントローラ15に送信しているということができる。
【0034】
そしてまた、上述の実施の形態では説明の便宜上、搬送基体1に設けられたコントローラ15、基板搬送装置外に設けられた制御部6といったように制御機能部として用語を使い分けているが、前記コントローラ15及び制御部6は、いずれも広い概念では制御部に相当する。言い換えれば、上述の実施形態は、この広い概念としての制御部を、搬送基体1に設けたコントローラ15と基板搬送装置外の制御部6とに分散させたものであるが、本発明では、搬送基体1にコントローラ15を設けずに、基板搬送装置外に制御部6を集約させるようにしてもよい。
【0035】
続いて、本発明の基板搬送装置を塗布、現像装置8に設けた実施の形態について、その一例を説明する。図11は塗布、現像装置8に露光装置C4が接続されたレジストパターン形成システムの平面図を示しており、図12は同システムの斜視図である。また、図13は同システムの縦断側面図である。
この塗布、現像装置8には、キャリアブロックC1が設けられている。このキャリアブロックC1は、載置台82上に載置された密閉型のキャリア83から受け渡しアーム84がウエハWを取り出して処理ブロックC2に受け渡し、処理ブロックC2から受け渡しアーム84が処理済みのウエハWを受け取ってキャリア83に戻すように構成されている。
【0036】
前記処理ブロックC2は、図13に示すように、現像処理を行うための第1のブロック(DEV層)B1、レジスト膜の下層に形成される反射防止膜の形成処理を行うための第2のブロック(BCT層)B2、レジスト膜の塗布を行うための第3のブロック(COT層)B3、レジスト膜の上層側に形成される保護膜の形成を行うための第4のブロック(ITC層)B4を、下から順に積層して構成されている。またその他に、処理ブロックC2には、キャリアブロックC1及び処理ブロックC2内の上記各ブロックB1〜B4の間におけるウエハWの受け渡しを仲介するための棚ユニットU5、この棚ユニットU5におけるウエハWの棚間の移動を行うための受け渡しアームD1、上記各ブロックB1〜B4及びインターフェイスブロックC3の間におけるウエハWの受け渡しを仲介するための棚ユニットU6が設けられている。
【0037】
処理ブロックC2の各層は平面のレイアウトが同様に構成されているため、第3のブロック(COT層)B3を例に挙げて説明する。COT層B3は、塗布膜としてレジスト膜を形成するためのレジスト膜形成モジュール89と、このレジスト膜形成モジュール89にて行われる処理の前処理及び後処理を行うための加熱・冷却系の処理モジュール群を構成する棚ユニットU1〜U4と、前記レジスト膜形成モジュール89と加熱・冷却系の処理モジュール群U1〜U4との間に設けられ、これらの間でウエハWの受け渡しを行う搬送アームA3と、により構成されている。前記棚ユニットU1〜U4は、搬送アームA3が移動する搬送領域R1に沿って配列され、夫々加熱モジュール及び冷却モジュールが積層されることにより構成される。
【0038】
第2のブロック(BCT層)B2、第4のブロック(ITC層)B4については、上述したCOT層B3におけるレジスト膜形成モジュール89に相当する、反射防止膜形成モジュール、保護膜形成モジュールが夫々設けられ、これらモジュールにおいてレジストの代わりに塗布液として反射防止膜形成用の薬液、保護膜形成用の薬液が夫々ウエハWに供給されることを除けばCOT層B3と同様の構成である。
【0039】
第1のブロック(DEV層)B1については、一つのDEV層B1内にレジスト膜形成モジュール89に対応する現像モジュールが2段に積層されており、この現像モジュールの前処理及び後処理を行うための加熱・冷却系の処理モジュール群を構成する棚ユニットが設けられている。そして、当該DEV層B1内には、これら2段の現像モジュールと前記加熱・冷却系の処理モジュールとに、ウエハWを搬送するための搬送アームA1が設けられている。つまり、2段の現像モジュールに対して搬送アームA1が共通化されている構成となっている。
【0040】
更に、処理ブロックC2には、図11及び図13に示すように、棚ユニットU5が設けられ、キャリアブロックC1からのウエハWは前記棚ユニットU5の一つの受け渡しユニット、例えば第2のブロック(BCT層)B2に対応する受け渡しユニットCPL2に順次搬送される。第2のブロック(BCT層)B2内の搬送アームA2は、この受け渡しユニットCPL2からウエハWを受け取って各ユニット(反射防止膜形成モジュール及び加熱・冷却系の処理ユニット群)に搬送し、これらユニットにてウエハWには反射防止膜が形成される。
【0041】
その後、ウエハWは棚ユニットU5の受け渡しユニットBF2、受け渡しアームD1、棚ユニットU5の受け渡しユニットCPL3に順次搬送され、そこで例えば23℃に温度調整された後、搬送アームA3を介して第3のブロック(COT層)B3に搬入され、レジスト膜形成モジュール89にてレジスト膜が形成される。更に、ウエハWは、搬送アームA3により棚ユニットU5の受け渡しユニットBF3に受け渡される。なお、レジスト膜が形成されたウエハWは、第4のブロック(ITC層)B4にて更に保護膜が形成される場合もある。この場合は、ウエハWは、受け渡しユニットBF3から受け渡しアームD1及び受け渡しユニットCPL4を介して搬送アームA4に受け渡され、保護膜の形成された後搬送アームA4により受け渡しユニットTRS4に受け渡される。
【0042】
一方、DEV層B1内の上部には、棚ユニットU5に設けられた受け渡しユニットCPL11から棚ユニットU6に設けられた受け渡しユニットCPL12にウエハWを直接搬送するための専用の搬送手段であるシャトルアーム85が設けられている。レジスト膜や更に保護膜の形成されたウエハWは、受け渡しユニットBF3あるいはTRS4から受け渡しユニットCPL11に受け渡しアームD1を介して受け渡され、ここからシャトルアーム85により棚ユニットU6の受け渡しユニットCPL12に直接搬送されて、インターフェイスブロックC3に設けられたインターフェイスアーム86よりインターフェイスブロックC3に取り込まれることになる。なお、図13中のCPLが付されている受け渡しユニットは温調用の冷却ユニットを兼ねており、BFが付されている受け渡しユニットは複数枚のウエハWを載置可能なバッファユニットを兼ねている。
【0043】
次いで、ウエハWはインターフェイスアーム86により露光装置C4に搬送されて、ここで所定の露光処理が行われる。その後、ウエハWは、インターフェイスアーム86を介して棚ユニットU6の受け渡しユニットTRS6に載置され処理ブロックC2に戻される。戻されたウエハWは、第1のブロック(DEV層)B1にて現像処理が行われ、搬送アームA1により棚ユニットU5の受け渡しユニットTRS1に受け渡される。その後、受け渡しアーム84を介してキャリア83に戻される。本発明の基板搬送装置は、この塗布、現像装置8内の搬送アームA1〜A4に適用されている。
【0044】
ここで、本発明の基板搬送装置が設けられている、例えばCOT層B3の搬送アームA3について、搬送アームA1〜A4を代表して、図14を参照しながら説明する。搬送アームA3は、搬送領域R1に沿って移動する水平移動部87と、水平移動部87を上下に昇降する昇降基体88とを備え、この昇降基体88に、搬送基体1が鉛直軸まわりに回転自在に設けられている。
【0045】
塗布、現像装置8は、前述した、例えばコンピュータからなる制御部6を備えており、この制御部6のプログラム格納部には塗布、現像処理を行うための命令が組まれたプログラムが格納される。前記プログラムに従って制御部6及びコントローラ15から制御信号が出力され、ウエハWの搬送や各モジュールの動作などが制御される。前記プログラムも既述の記憶媒体に収納された状態で前記プログラム格納部に格納される。
【0046】
この塗布、現像装置8における実施例についても、本発明の基板搬送装置は、前述の図5及び図6に示した一連の動作と同様にして、各プロセスモジュールに対して処理済みのウエハW及び未処理のウエハWの交換動作を行う。
【符号の説明】
【0047】
W ウエハ
1 搬送基体
14a、14b 送電コイル
15 コントローラ
17 搬送基体の送受信部
2a 第1のアーム(上側のアーム)
2b 第2のアーム(下側のアーム)
3a、3b ウエハ保持部分
31a、31b 保持爪
32a、32b 吸引孔
33a、33b 吸引路
4a、4b 柄部分
41a、41b バッテリー
42a、42b 真空ポンプ
43a、43b 電磁弁
44a、44b 受電コイル
45a、45b 圧力検出部
47a、47b アームの送受信部
5a、5b 移動枠
6 搬送基体の外にある制御部
72a、72b 誘導線
73a、73b ピックアップコイル
8 塗布、現像装置
82 載置台
83 キャリア
84 受け渡しアーム
85 シャトルアーム
86 インターフェイスアーム
87 水平移動部
88 昇降基体
89 レジスト膜形成モジュール
A1〜A4 処理ブロックにおける搬送アーム
D1 受け渡しアーム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板を真空吸着して保持する保持部材が搬送基体に進退自在に設けられた基板搬送装置において、
前記保持部材は、
一端が基板を吸着する吸引孔として開口する吸引路と、
前記吸引路の他端側に設けられた真空ポンプと、
前記真空ポンプに給電するためのバッテリーと、
このバッテリーを充電するための受電部と、
前記基板の吸着または解除のための信号を、当該保持部材の外に設けられた制御部から受信するための通信部と、を備え、
前記搬送基体は、前記受電部に非接触で電力を供給するための送電部を備えたことを特徴とする基板搬送装置。
【請求項2】
前記保持部材は、前記吸引路内の圧力を検出する圧力検出部を備え、
前記通信部は、前記圧力検出部にて検出した検出値に応じた検出信号を当該保持部材の外に設けられた制御部に送信する機能を備えたことを特徴とする請求項1記載の基板搬送装置。
【請求項3】
前記吸引路には電磁弁が設けられ、
基板の吸着が行われた後は、電磁弁を閉じると共に前記真空ポンプを停止するように構成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の基板搬送装置。
【請求項4】
前記搬送基体は、前記保持部材に設けられた前記通信部に対して通信を行うための通信部と、前記制御部であるコントローラとを備え、
前記コントローラは、前記圧力検出部から送られた圧力検出値が減圧確認用のしきい値以下になったときに、真空ポンプの停止指令を前記通信部を介して保持部材側に送信するように構成されていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか一項に記載の基板搬送装置。
【請求項5】
前記送電部及び受電部は、前記保持部材が後退位置に置かれているときに、送電部から受電部に電磁誘導により電力の供給が行われるように夫々送電コイル及び受電コイルとして構成されていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか一項に記載の基板搬送装置。
【請求項6】
前記受電部は受電コイルとして構成され、
前記送電部は、前記保持部材が進退動作中においても受電コイルに電磁誘導により送電できるように受電部の移動路に沿って伸びるように設けられた誘電線であることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか一項に記載の基板搬送装置。
【請求項7】
保持部材が搬送基体に進退自在に設けられ、この保持部材には、一端が基板を吸着する吸引孔として開口する吸引路とこの吸引路の他端側に接続された真空ポンプとが設けられた基板搬送装置を用い、
前記保持部材を、基板を保持していない状態で前進させると共に前記真空ポンプを作動させ、当該保持部材が基板を受け取る工程と、
次いで前記吸引路の吸引状態を維持したまま前記保持部材を後退させる工程と、
次に保持部材を、基板を保持している状態で前進させ、前記吸引路内の圧力を大気圧に復帰させる工程と、
続いて基板を前記保持部材から受け渡す工程と、
前記搬送基体に設けられた送電部から、前記保持部材に設けられた受電部に非接触で電力を供給し、前記保持部材に設けられたバッテリーを前記受電部により充電する工程と、
前記バッテリーから前記真空ポンプに給電する工程と、を含むことを特徴とする基板搬送方法。
【請求項8】
前記保持部材を後退させる工程は、前記吸引路内の圧力を前記保持部材に設けられた圧力検出部により検出し、その圧力検出値が減圧確認用のしきい値以下であることを確認した後に行われ、
基板を前記保持部材から受け渡す工程は、前記吸引路内の圧力を前記圧力検出部により検出し、その圧力検出値が大気圧に復帰していることを確認した後に行われることを特徴とする請求項7記載の基板搬送方法。
【請求項9】
基板の吸着が行われた後は、前記吸引路に設けられた電磁弁を閉じ、前記真空ポンプを停止する工程が行われることを特徴とする請求項7または8記載の基板搬送方法。
【請求項10】
前記搬送基体は、前記保持部材に設けられた通信部に対して通信を行うための通信部と、前記制御部であるコントローラとを備え、
前記コントローラは、前記圧力検出部から送られた圧力検出値が減圧確認用のしきい値以下になったときに、真空ポンプの停止指令を前記通信部を介して保持部材側に送信する工程を行うことを特徴とする請求項7ないし9のいずれか一つに記載の基板搬送方法。
【請求項11】
基板を真空吸着して搬送する基板搬送装置に用いられるコンピュータプログラムが記憶された記憶媒体であって、
前記コンピュータプログラムは、請求項7ないし10のいずれか一つに記載の基板搬送方法を実施するためのものであることを特徴とする記憶媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2012−99656(P2012−99656A)
【公開日】平成24年5月24日(2012.5.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−246486(P2010−246486)
【出願日】平成22年11月2日(2010.11.2)
【出願人】(000219967)東京エレクトロン株式会社 (5,184)
【Fターム(参考)】