説明

塗布ヘッド清掃方法及び装置、ペースト塗布方法及び装置並びにプラズマディスプレイ部材の製造方法及び装置

【課題】塗布ヘッドの吐出口周辺のペーストを確実に拭き取り、塗布基板の優れた品位を確保することが可能な塗布ヘッド清掃方法及び装置、それを用いたペースト塗布方法及び装置、並びにプラズマディスプレイ部材の製造方法及び装置を提供する。
【解決手段】塗布ヘッドの吐出口周辺部に、拭き取り部材を弾性体を介して押し当て、塗布ヘッド又は拭き取り部材の少なくとも一方を相対的に移動させて拭き取る方法において、拭き取り液で湿潤させた拭き取り部材でのウェット拭きを行った後、乾燥させた拭き取り部材でのドライ拭きを行うことを特徴とする塗布ヘッド清掃方法及び装置、それを用いたペースト塗布方法及び装置、並びにプラズマディスプレイ部材の製造方法及び装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カラーフィルタ、プラズマディスプレイ、プリント基板等の製造工程において、ペーストを吐出するダイ又はノズル等の塗布ヘッドのペースト吐出口周辺部を清掃する方法及び装置、及び、それらの清掃装置及び方法を用いて、塗布ヘッドよりペーストを吐出して塗布を行う塗布方法及び装置、並びにプラズマディスプレイ部材、例えばプラズマディスプレイ用発光基板の製造方法及び装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から基板上にペーストを塗布する装置として、ダイやノズル等の塗布ヘッドを用いたペースト塗布装置が知られている。図5は塗布ヘッドの一例であるノズルヘッドを示している(この図5は、本発明の説明においても使用する)。ノズルヘッド200の筺体207内には、ペースト供給口206からペースト203が供給され、ノズルヘッド200の下面には複数個のペースト吐出口202が一直線上に穿設されている。ここで、気体圧力供給口205から圧縮空気等の気体圧力を供給し、ペースト吐出口202に対向するように置かれた基板上にペーストを吐出して塗布することができる。
【0003】
しかしながら、ノズルヘッド200を用いた上記ペースト塗布装置では、1)吐出口202からのペーストの吐出、停止により、吐出口202の周辺部にペーストが付着すること、2)ペースト吐出前の待機時でのノズルヘッド内の圧力変化及びペーストの自重の影響により、図5に示すように、吐出口202からペーストが滴状に染み出すこと、がある。このような状態で吐出口202に対向するように置かれた基板上にペースト吐出を行うと、ペーストの表面張力等の影響により吐出口202からのペースト吐出流が鉛直にならないので、基板にペーストを一直線上に均一厚さで塗布することが困難となる。さらに、吐出口202に付着するペースト量は一定ではなく、かつノズルヘッド200の長手方向にわたって不均一であるため、この残留ペーストが基板に付着すると、全領域にわたって均一厚さの塗布が行えなくなる。特に粘度が5000mPasを超える高粘度ペーストを用いる場合には、以上の不具合の発生は顕著になる。この不具合を解消するには、ペースト吐出前にノズルヘッド200の吐出口202及びその周辺に付着したペーストを確実に除去、清掃することが必須となる。
【0004】
塗布ヘッド吐出口周辺部の清掃を行う従来の技術としては、ペースト吐出口周辺部に溶剤で湿潤させた拭き取り部材をゴム等の弾性ロールで押し当ててから、塗布ヘッドと拭き取り部材を相対的に摺動させ、付着しているペーストを拭き取って清掃する方法が知られている(例えば、特許文献1)。
【特許文献1】特開2002−126599公報(第3−4頁、第2図)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1の清掃方法では、揮発性の高い溶剤(拭き取り液)を使用しているため溶剤塗布量を少量にしたり、溶剤塗布から拭き取りまでに時間が経過すると溶剤が揮発し十分な拭き取りができず、ペーストの吐出が異常となり塗布基板の品位を落とすことになる。また、揮発性の低い溶剤を使用した場合は、吐出孔付近のペーストは拭き取れるが拭き取りの溶剤が吐出孔付近に残り、溶剤の表面張力の影響で吐出されたペーストが曲がったり、吐出孔付近に接触し満足できる塗布ができなかった。
【0006】
そこで本発明の課題は、上記のような問題点に着目し、塗布ヘッドの吐出口周辺のペーストを確実に拭き取り、塗布基板の優れた品位を確保することが可能な塗布ヘッド清掃方法及び装置、それを用いたペースト塗布方法及び装置、並びにプラズマディスプレイ部材の製造方法及び装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明に係る塗布ヘッド清掃方法は、ペーストを吐出する塗布ヘッドの吐出口周辺部に、拭き取り部材を弾性体を介して押し当て、塗布ヘッド又は拭き取り部材の少なくとも一方を相対的に移動させて拭き取る塗布ヘッド清掃方法において、拭き取り液で湿潤させた拭き取り部材でのウェット拭きを行った後、乾燥させた拭き取り部材でのドライ拭きを行うことを特徴とする方法からなる。
【0008】
この塗布ヘッド清掃方法においては、上記拭き取り液の沸点が90〜300℃の範囲である、又は引火点が40℃以上であることが好ましい。
【0009】
また、上記塗布ヘッド又は拭き取り部材の拭き取り時の相対移動方向を塗布時の相対移動方向と同じ方向とすることが好ましい。
【0010】
また、上記弾性体上の拭き取り部材を拭き取り液湿潤領域と乾燥領域に分け、一度の拭き取りでウエット拭きとドライ拭きを行うこともできる。
【0011】
また、弾性体を少なくとも2個用い、一方の弾性体上の拭き取り部材を拭き取り液湿潤領域とし、他方の弾性体上の拭き取り部材を乾燥領域として拭き取ることもできる。
【0012】
また、上記拭き取り部材がロール状に巻かれた布からなり、巻き出した布を弾性体上を通して巻き取るようにすることもできる。
【0013】
また、本発明は、上記塗布ヘッドからペーストを吐出し、被塗布基板と塗布ヘッドを相対的に移動して被塗布基板にペーストを塗布する塗布方法であって、上記のような塗布ヘッド清掃方法を用いることを特徴とするペースト塗布方法も提供する。
【0014】
さらに、本発明は、上記被塗布基板が複数の塗布方向に平行なストライプ状また井桁状の凹凸を有し、上記塗布ヘッドが複数の吐出孔を有し、塗液が赤色(R)又は緑色(G)又は青色(B)のいずれか一色の蛍光体を含むペーストからなる、上記のようなペースト塗布方法を用いたことを特徴とするプラズマディスプレイ部材の製造方法も提供する。
【0015】
本発明に係る塗布ヘッド清掃装置は、ペースト吐出口を有する塗布ヘッドと、拭き取り部材に拭き取り液を塗布する液ノズルと、拭き取り液で湿潤させた拭き取り部材を前記塗布ヘッドに押し当てる弾性体と、塗布ヘッド又は拭き取り部材の少なくとも一方を相対的に移動させて摺動させる移動摺動手段と、を備えた塗布ヘッド清掃装置において、前記液ノズルの孔径が0.3〜2.0mmの範囲にあり、かつ、前記液ノズルを塗布ヘッド長手方向に移動させるノズル移動手段と、前記拭き取り液を吐出するための拭き取り液吐出手段とを有することを特徴とするものからなる。
【0016】
この塗布ヘッド清掃装置においては、上記ノズル移動手段の移動速度を変更する速度変更手段と、拭き取り液吐出量を調整する吐出量調整手段とを有し、前記速度変更手段と吐出量調整手段の調整により拭き取り液の塗布幅を調整する構成とすることができる。
【0017】
また、上記弾性体を少なくとも2個有し、一方の弾性体上に液ノズルを配置した構成とすることができる。
【0018】
また、上記拭き取り部材がロール状に巻かれた布からなり、前記布に張力をかけながら巻き出す巻き出し手段と、上記弾性体上を通った布を巻き取る巻き取り手段とを有し、上記液ノズルを上記弾性体に対し前記巻き取り手段側に配置するようにした構成とすることができる。
【0019】
また、上記拭き取り部材がロール状に巻かれた布からなり、前記布に張力をかけながら巻き出す巻き出し手段と、上記少なくとも2個の弾性体上を通った布を巻き取る巻き取り手段とを有し、上記液ノズルを前記巻き取り手段に近い側の弾性体上に配置するようにした構成とすることもできる。
【0020】
また、本発明は、上記塗布ヘッドからペーストを吐出するペースト吐出手段と、被塗布基板と、塗布ヘッドを塗布方向に相対的に移動する第1の移動手段と、前記塗布ヘッドと被塗布基板のいずれかを近接、離間させる第2の移動手段とを有するペースト塗布装置において、上記のような塗布ヘッド清掃装置を有することを特徴とするペースト塗布装置も提供する。
【0021】
さらに、本発明は、上記被塗布基板が複数の塗布方向に平行なストライプ状また井桁状の凹凸を有し、前記塗布ヘッドが複数の吐出孔を有し、塗液が赤色(R)又、緑色(G)又は青色(B)のいずれか一色の蛍光体を含むペーストからなる、上記のようなペースト塗布装置を用いたことを特徴とするプラズマディスプレイ部材の製造装置も提供する。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、拭き取り液に溶剤(以下拭き取り液を単に溶剤と称す)を使用する塗布ヘッドの清掃方法において、溶剤を微少量にしたり、溶剤塗布後拭き取りまでに時間がかかっても、溶剤が揮発しないで拭き取り布を十分湿潤した状態に保てるため、吐出孔周辺の付着したペーストを溶解し、拭き取ることができると共に、吐出孔周辺に残った溶剤を乾いた拭き取り布で更に拭き取るため、1度の拭き取りよりも更に吐出孔付近を確実に清掃できる。また、溶剤は潤滑の役目もするため、塗布ヘッドによる拭き取り布の損傷をなくすことができる。また、溶剤を拭き取った布にはペーストの付着はなく、次に移動して溶剤にて湿潤して吐出孔周辺のペーストを拭き取ることができ、拭き取り布の使用量を削減することができる。このように、塗布ヘッドの吐出孔周辺の拭き取りが確実に行われ、且つ、拭き取り溶剤も吐出孔周辺に残らないため、吐出孔からのペースト吐出が均一となり、塗布開始、終了端が横一線に揃う。また、ペースト吐出が曲がらず、鉛直にできるため、リブ間の溝に確実にペーストを入れることが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
以下、本発明の好ましい実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は、本発明の一実施態様に係るペースト塗布装置の概略正面図、図2は、ペースト塗布装置に組み込まれた塗布ヘッド清掃装置の拡大正面図、図3は、拭き取り用弾性体の別の形態を示す概略正面図、図4は、拭き取り用布に溶剤を塗布した後の溶剤の状態を示す平面図、図5は、塗布ヘッドの一例であるノズルヘッドの縦断面図、図6は、本発明に係るペースト塗布装置で塗布した時の塗布状況を示す基板の部分平面図である。
【0024】
図1を用いてペースト塗布装置1の構成を説明する。まず、基板2が載置されるテーブル5は機台3上のX軸走行レール4でX軸方向に自在に案内されるとともに、X軸モータ(図示しない)でボールネジ(図示しない)を介して駆動される。また、図示されていないが、テーブル5は真空吸着により、基板2を吸着固定する機構を有している。
【0025】
機台3の中央部には、テーブル5上の基板2の幅方向(紙面に垂直な方向)にわたって、門型の支持機台6が架設されている。支持機台6には、テーブル5の基板載置面に対して垂直方向に設置されたZ軸走行レール7があり、このZ軸走行レール7に沿って自在に昇降するホルダ9に、塗布ヘッド10が取り付けられている。塗布ヘッド10の長手方向は、基板2の幅方向に一致するよう配置されている。ホルダ9及び塗布ヘッド10は、Z軸モータ8によって、ボールネジ(図示しない)を介して駆動され、Z軸方向(上下方向)に自在に往復動できる。
【0026】
機台3の図1における右側には、塗布ヘッド清掃装置を構成する拭き取り装置100及び溶剤塗布装置150が設けられている。拭き取り装置100は、X軸走行レール4に沿って、図1に示す位置(終点)から、塗布ヘッド10の真下付近にある塗布ヘッド拭き取り位置D(拭き取り装置100を破線で示した位置)の間を、テーブル5より独立して、自在に往復動できる。
【0027】
X軸、Z軸、その他の各軸の走行駆動機構としては、サーボモータとボールネジを用いて回転運動をリニア運動に変換する方式の他、リニアモータ、エアーシリンダ等直接リニア運動する方式があるが、ペースト塗布装置に求められる位置決め精度及び速度精度が達成できるならば、いずれの方式を用いてもよい。また、リニア運動を案内するガイドとしては、通常のリニアガイドの他、エアーベアリングを用いてもよい。
【0028】
次に図5を用いて、塗布ヘッド10の一実施態様例であるノズルヘッド200の構成について説明する。ノズルヘッド200は筺体207と上面板204から構成される。筐体207の内部にはペースト203の溜まり部分と空気室201が形成される一方、筺体207の底面には複数個のペースト吐出口202が一直線上に穿設されている。また、上面板204には気体圧力供給口205及びペースト供給口206が備えられている。ペースト203はペースト供給口206より供給され、マニホールド201内に貯留された後、気体圧力供給口205より圧縮空気等の気体圧力で加圧されて、ペースト吐出口202より吐出される。ここで、ペースト吐出方法としては、気体圧力で加圧する方法の他、シリンジポンプやギヤポンプ等の定容量ポンプで定量供給する方法でもよく、ペーストの特性と塗布条件に応じて最適な方法を選択することが望ましい。
【0029】
次に図2を参照して、本発明の清掃装置である拭き取り装置100の詳細について説明する。拭き取り装置100は、拭き取り布104を巻き出す巻き出し布ロール101と、巻き出された拭き取り布104が巻き付く押し当てロール103bと、ガイドロール106、押し当てロール103aを通った拭き取り布104を巻き取る巻取布ロール102を有する。ここで、押し当てロール103a、103bは、図1に示す通り、拭き取り布104を塗布ヘッド拭き取り位置Dで塗布ヘッド10に押し当てられるようになっている。この押し当てロール103は、固定の芯軸105に弾性体を固着しロール上に形成したものである。弾性体は、適度な柔らかさと共に、押し当てた相手の形状にならう融通性を有するものが適しており、発泡性スポンジや合成ゴム等を使用することが好ましい。具体的には、シリコンスポンジ、ポリエチレンスポンジ、フッ素スポンジ、シリコンゴム、フッ素ゴム等が好ましい。なお、押し当てロール103の形状については、円筒形の他、接触面が平面となる直方体でもよい。
【0030】
巻き出し布ロール101と巻き取り布ロール102は、各々2対の傘歯車によって構成される連結軸111a、111bを介して、巻出モータ109及び巻取モータ110によって駆動され、拭き取り布104の巻き出し及び巻き取りが行なわれる。巻き取り布ロール102による巻き取り量は、布の使用量を節約して拭き取り回数を多くできるよう、3〜10mmとすることが望ましい。巻き取り量は、布径検知センサ112で巻き取り布ロール102の直径を測定し、直径から算出される巻取モータ110の駆動速度及び駆動時間によって制御される。また、押し当てロール103a,103b上で、拭き取り布104にしわが発生しないように、常に拭き取り布104に張力を付加した状態とすることが好ましい。そのために、1)ブレーキ力を生じるように巻出モータ109をトルク制御しながら、巻き取り布ロール102で拭き取り布104を巻き取る、2)拭き取り布104の送り出し以外の停止時には、巻出モータ109によって拭き取り布104に張力を付加するようにする、ことが好ましい。
【0031】
なお、拭き取り布104には布材を用いている。布材には多くの品種があるが、拭き取りによる汚れの除去作用が高く、且つ毛羽等がなく発塵しないものが好ましい。具体例として、極細長繊維を使用した不織布が好ましい。さらに布材以外でも、発塵を抑制し、且つ耐薬品性を有する樹脂及びゴムのシート材を使用してもよい。具体例としては、フッ素ゴムシート、ブチルゴムシート、シリコンゴムシート等が好ましい。
【0032】
さらに、塗布ヘッド10に付着したペースト及び溶剤を確実に拭き取るには、押し当てロール103a、103bで拭き取り布104を塗布ヘッド10に押し当てた時に、拭き取り布104が塗布ヘッド10に十分に密着していることが必要である。そのために押し当てロール103a、103bには適度な柔軟性が要求される。具体的には、拭き取り布104及び押し当てロールの弾性体を重ね合わせて、ゴム硬度計(JIS K6351準拠)で一括して測定する場合に、そのゴム硬度が15〜60度とする構成を実現することが好ましい。
【0033】
次に、溶剤塗布装置150は、押し当てロール103a上の拭き取り布104に溶剤を吹きかける溶剤ノズル151と、溶剤ノズル151を保持して押し当てロール103aの幅方向(紙面に垂直な方向)に走行させるスライド機構154から構成される。スライド機構154には移動速度を変更できる速度変更手段(図示しない)を備えており、溶剤ノズル151への溶剤の供給は溶剤供給源152から開閉バルブ153を介して、気体の加圧により行われる。溶剤吐出用の加圧力を調整することにより、溶剤吐出量を調整できるようになっている。加圧気体は、エアーでも、窒素、アルゴン等の不活性ガスのいずれでもよい。前記速度変更手段と溶剤吐出用加圧力を調整することにより最適な溶剤塗布幅に溶剤を塗布することができる。図4は、移動速度と吐出量を最適に調整した結果最適な幅で均一に溶剤を塗布した模式図である。さらに、拭き取り動作時に押し当てロール103a上の溶剤で湿潤させた拭き取り布104から塗布ヘッド10のペースト吐出口周辺部に溶剤が付着し、且つ残留するため、押し当てロール103b上の乾いた拭き取り布104にて続けて塗布ヘッドを拭き取る。溶剤量を微少にしたり、溶剤塗布後時間経過して拭き取った場合でも溶剤が簡単に揮発しないよう揮発性の低い、沸点が90〜300℃又は引火点が40℃以上の溶剤を使用することが好ましい。
【0034】
使用する溶剤は、具体例的には、4−メチル−2−ペンタノール、2−プロパノール、ダイアセトンアルコール、ヘキサノール、ヘプタノール、オクタノール、ノナノール、イソノニルアルコール、イソデカノール、テルピネオール、ベンジルアルコール、酢酸ブチル、酢酸−3メチルブチル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、エチレングリコールモノ−2−エチルヘキシルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、イソブチルケトン、γ−ブチルラクトン、5−エチルー2−ノナノン、オクチル酸、2−エチルブタン酸、フタル酸ジトリデシル、アジピン酸ジイソノニル、フマル酸ジイソブチル、マレイン酸ビス(2−エチルヘキシル)、アセチルクエン酸トリブチル、1,3−ブチレングリコール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオールなどやこれらの混合物が好ましい。
【0035】
また、溶剤ノズル151の吐出孔径は0.3〜2.0mmが好ましく、また、基板サイズ変更時に溶剤ノズル151の走行長を塗布ヘッド10の幅に対応して変更可能とし、走行長に合わせて溶剤ノズル151からの溶剤吐出時間を変更すれば、溶剤の消費量を最小限とすることができるので、好ましい。
【0036】
また、図3に示すように、2本の押し当てロールの代わりに2こぶ型の押し当て部材107にして一方のこぶ上に溶剤を塗布して湿潤領域A、他方を乾燥領域Bとしても同様の効果が得られる。
【0037】
次に、以上の本発明に係る塗布ヘッド清掃装置を用いた清掃方法について、順を追って説明する。
【0038】
(1)先ず、拭き取り装置100は待機位置(溶剤塗布装置150により、押し当てロール103a上の拭き取り布104に溶剤を吹きつける位置であり、図1に示す拭き取り装置100の位置に相当する)にある。この状態で、拭き取り装置100の巻出布ロール101から巻取布ロール102へ拭き取り布104を送り出し、塗布ヘッドと接触する拭き取り布104を未使用の清浄な部分に更新する。
【0039】
(2)溶剤塗布装置150で溶剤ノズル151を押し当てロール103aの幅方向(紙面と垂直な方向)に走行させながら、拭き取り布104に溶剤を吹き付け、押し当てロール103a上の拭き取り布104を溶剤で湿潤させる。
【0040】
(3)拭き取り装置100を、押し当てロール103aが塗布ヘッドより左側へ5〜30mm程度離れた位置まで走行させ、停止させる。塗布ヘッド拭き取り位置Dは、拭き取り布104が塗布ヘッド10と接触する位置である。
【0041】
(4)塗布ヘッド10を、押し当てロール103aに適度に押し込むことができる高さまで下降させ、停止させる。ここで、塗布ヘッド10の押し当てロール103aへの押し込み量は0.1〜1mmであることが好ましい。押し込み量が不足すると、塗布ヘッド10と拭き取り布104が均等に接触せず、ペースト吐出口周辺部のペースト及び溶剤を確実に拭き取ることができない。また、押し込み量が過大だと、拭き取り動作時に塗布ヘッド10や押し当てロール103aに大きな負荷がかかり、押し当てロール103aを損傷する。
【0042】
(5)拭き取り装置100をX軸走行レール4に沿って、図1の右側へ速度10〜40mm/secで走行させる。押し当てロール103aが塗布ヘッド10の下を通過する時、すなわち塗布ヘッド拭き取り位置Dに達した時に、拭き取り布104が塗布ヘッド10のペースト吐出口周辺部に押し当てられて摺動するので、塗布ヘッド10のペースト吐出口周辺部に付着したペーストを除去、清掃できる。
【0043】
(6)更に拭き取り装置100を図1の右側に移動し、押し当てロール103bを塗布ヘッド10の下を通過させる。押し当てロール103bへの塗布ヘッドの押し込み量は押し当てロール103aと同等にしておく。この時点で押し当てロール103b上の乾いた拭き取り布で塗布ヘッドの吐出孔周辺に残った余分な溶剤を完全に拭き取る。
【0044】
(7)拭き取り装置100を上記(1)で示した待機位置に戻し、一連の塗布ヘッド清掃作業を終了する。
【0045】
以上説明した本発明の塗布ヘッド清掃方法で、拭き取り清掃することによる作用効果は次の通りである。すなわち、拭き取り布104に塗布する溶剤を微少量にしたり、溶剤塗布後拭き取りまでに時間がかかっても溶剤が揮発しないで拭き取り布を十分湿潤した状態に保てるため、吐出孔周辺の付着したペーストを溶解し、拭き取ることができると共に吐出孔周辺に残った溶剤を乾いた拭き取り布で更に拭き取るため、1度の拭き取りよりも更に吐出孔付近を確実に清掃できる。また、溶剤は潤滑の役目もするため塗布ヘッドによる拭き取り布の損傷をなくすことができる。また、押し当てロール103a上で吐出孔周辺のペーストはすべて拭き取られるため、押し当てロール103b上で溶剤を拭き取った拭き取り布にはペーストの付着はなく、次に移動して押し当てロール103a上にきたときにも十分拭き取りに使用でき、拭き取り布の使用量を削減することができる。
【0046】
次に、本発明の塗布ヘッド清掃装置を用いたペースト塗布方法について、順を追って説明する。
【0047】
(1)先ず、準備作業として、図1の塗布ヘッド10の内部にペーストを充填する。例えば、塗布ヘッド10にノズルヘッド200を用いると、ペーストは気体圧力を利用して、ペースト供給源からペースト供給口206を通って供給され、ノズルヘッド200内部に充填される。そして、所定量のペーストを充填し、且つノズルヘッド200内部の空気抜きを完了したら、ペーストの供給を停止する。
【0048】
(2)塗布ヘッド清掃方法により、塗布ヘッド10のペースト吐出口周辺部に付着しているペーストを除去、清掃する。
【0049】
(3)基板移載機(図示しない)によって、テーブル5上にリブにより複数の塗布方向に平行なストライプ状また井桁状の凹凸のついた基板2を置き、基板位置決め装置(図示しない)を用いて、基板2をテーブル5の中央位置に位置決めした後、吸着固定する。
【0050】
(4)基板2と塗布ヘッド10の相対位置をペースト塗布位置に合わせた後、基板2と塗布ヘッド10のペースト吐出口の距離が所定値になるよう、塗布ヘッド10を下降させる。次いで基板2を吸着固定したテーブル5をX軸走行レール4に沿って、右側へ走行させる。テーブル5走行中に、基板2の塗布開始部が塗布ヘッド10のペースト吐出口の位置に到達した時点で、塗布ヘッド10からペーストを吐出し、基板2上にペーストを塗布する。続いて、基板2の塗布終了部が塗布ヘッド10のペースト吐出口に到達した時点でペースト吐出を停止し、テーブル走行を停止すると共に塗布ヘッド10を上昇させて、ペースト塗布を終了する。ここで、ペーストの吐出は、塗布ヘッド10であるノズルヘッド200の気体圧力供給口205へ圧縮空気を供給し、気体加圧により行う。また、ペースト吐出の停止は、気体加圧力をゼロ又は負圧にすることで行う。
【0051】
(5)テーブル5をさらに右側の基板搬出位置(図示しない)まで走行させた後、基板の吸着固定を解除し、テーブルに内蔵したリフトピン(図示しない)で基板を上昇させ、その後、基板搬出装置(図示しない)により、基板2を次工程へ搬出する。基板の搬出が完了後、テーブル5を左側へ走行させ、基板搬入位置(図1に示すテーブル5の位置)まで戻すことで、塗布の一連動作を終了する。
【0052】
以上の塗布方法で、連続して基板を塗布する場合には、ペースト塗布装置への基板搬入作業と基板位置決め作業を実施する間に、塗布ヘッド10の清掃作業を行うようにして、ペースト塗布タクトタイムへの清掃作業時間の影響を軽減することが好ましい。また、塗布ヘッド拭き取りによる塗布品位への影響を一定にするため、塗布ヘッド清掃作業完了からペースト吐出開始までの時間を一定にすることが好ましい。
【0053】
以上説明したように、本発明のペースト塗布方法を用いれば、塗布ヘッド10からのペースト吐出前に、本発明の塗布ヘッド清掃方法により、塗布ヘッド10のペースト吐出口周辺部に付着しているペースト等の汚染物は確実に除去、清掃されるので、常に同じ初期状態で塗布を行えることになり、高品位のペースト塗布を再現性よく長期にわたって実現できる。
【0054】
なお、上記した塗布方法で実際にノズルヘッド200を用いて塗布した結果を図6に示す。図6では、ノズルヘッド200の吐出口202のピッチに相当する間隔と本数の塗布膜210が、リブ211で形成される溝部に厚さ、線幅とも均一にストライプ状に描画でき、塗布の開始も横一線に揃っている。
【実施例】
【0055】
実施例1
図2の塗布ヘッド清掃装置に拭き取り用溶剤ヘキサノール(沸点157.1℃、引火点63℃)を用い、溶剤塗布量0.5ccを塗布幅約10mm、塗布長約970mmに塗布し、本塗布ヘッドの清掃方法にて塗布ヘッドを拭き取った後、基板サイズ990×600mm、基板面には高さ100μmで頂部の幅70μmのリブが、ピッチ250μm(溝幅180μm)で3841本形成された基板を移載機により、図1に示す塗布装置に移載し、画像処理、及び位置決め制御により代表のリブ間溝中心位置とノズルの代表孔と一致させた後、赤色(R)の蛍光体を含むペースト(粘度約30Pa・s)を圧力約300KPa、塗布開始時の塗布速度を20mm/sec、塗布開始から30mm移動した時点で塗布速度を80mm/secに変化させて、塗布終了時点では吐出と移動をほぼ同時に停止し、塗布ヘッドの吐出孔のある面と基板2リブ頂点との間隔を100μmにして塗布を行った。使用したノズルは、吐出孔が径150μm、ピッチ750μmで1280個設けられたものを用いた。その結果、基板の塗布開始、終了端を確認したところ横一線にきれいに揃っており、かつ、リブ頂部への付着も認められなかった。即ち、ペーストの吐出が均一に行われ、いずれの吐出孔からもペーストが曲がりなく、鉛直に基板に吐出されたことが認められ品位の良い塗布基板を得ることができた。
【0056】
実施例2
同様に拭き取り用溶剤にダイアセトンアルコール(沸点169.2℃、引火点61℃)を用い、実施例と同条件の塗布を行ったところ、同様に塗布開始、終了端は横一線に揃い、かつ、リブ間の溝にどのペーストきれいに入りリブ頂部付着などの塗布欠点のない、品位の良い塗布基板が得られた。
【0057】
また、使用した拭き取り布を観察したところ、実施例1,2とも、繊維切れ等の損傷もなく、図7に示す状態301のように拭き取り前とほぼ同等な状態であった。
【0058】
比較例1
拭き取り溶剤にアセトン(沸点56.1℃、引火点−20℃)を使用して実施例1と同条件で塗布を行ったところ、塗布ヘッドの拭き取りまでに布の一部の溶剤が乾燥し、拭き取りが十分できず、塗布開始、終了端が各吐出孔からの吐出が揃わず、乱れがあり、かつ、吐出孔からのペーストの曲がりも観察され、基板リブ頂部付着が認められた。又、使用した布の表面を観察すると、図8に示す状態302のように、繊維切れの多発が認められ、布に対するダメージを引き起こしたことが明らかとなった。
【産業上の利用可能性】
【0059】
本発明は、カラーフィルタ、プラズマディスプレイ、プリント基板等の製造におけるペースト塗布工程に好適なものである。
【図面の簡単な説明】
【0060】
【図1】本発明の一実施態様に係るペースト塗布装置の概略正面図である。
【図2】図1のペースト塗布装置に組み込まれた塗布ヘッド清掃装置の拡大正面図である。
【図3】拭き取り用弾性体の別の形態を示す概略正面図である。
【図4】拭き取り用布に溶剤を塗布した後の溶剤の状態を示す拭き取り用布の部分平面図である。
【図5】塗布ヘッドの一例であるノズルヘッドの縦断面図である。
【図6】本発明に係るペースト塗布装置で塗布した時の塗布状況を示す基板の部分平面図である。
【図7】本発明における塗布ヘッド清掃後の拭き取り用布の観察結果を示す部分平面図である。
【図8】比較例1における塗布ヘッド清掃後の拭き取り用布の観察結果を示す部分平面図である。
【符号の説明】
【0061】
1 ペースト塗布装置
2 基板
3 機台
4 X軸走行レール
5 テーブル
6 支持機台
7 Z軸走行レール
8 Z軸モータ
9 ホルダ
10 塗布ヘッド
100 塗布ヘッド清掃装置を構成する拭き取り装置
101 巻き出し布ロール
102 巻き取り布ロール
103、103a、103b 押し当てロール
104 拭き取り布
105 芯軸
109 巻出モータ
110 巻取モータ
111a、111b 連結軸
112 布径検知センサ
150 溶剤塗布装置
151 溶剤ノズル
152 溶剤供給源
153 開閉バルブ
154 スライド機構
200 塗布ヘッドとしてのノズルヘッド
201 空気室
202 ペースト吐出口
203 ペースト
204 上面板
205 気体圧力供給口
206 ペースト供給口
207 筺体
210 塗布膜
211 リブ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ペーストを吐出する塗布ヘッドの吐出口周辺部に、拭き取り部材を弾性体を介して押し当て、塗布ヘッド又は拭き取り部材の少なくとも一方を相対的に移動させて拭き取る塗布ヘッド清掃方法において、拭き取り液で湿潤させた拭き取り部材でのウェット拭きを行った後、乾燥させた拭き取り部材でのドライ拭きを行うことを特徴とする塗布ヘッド清掃方法。
【請求項2】
前記拭き取り液の沸点が90〜300℃の範囲である、又は引火点が40℃以上であることを特徴とする、請求項1に記載の塗布ヘッド清掃方法。
【請求項3】
前記塗布ヘッド又は拭き取り部材の拭き取り時の相対移動方向を塗布時の相対移動方向と同じ方向とすることを特徴とする、請求項1または2に記載の塗布ヘッド清掃方法。
【請求項4】
前記弾性体上の拭き取り部材を拭き取り液湿潤領域と乾燥領域に分け、一度の拭き取りでウエット拭きとドライ拭きを行うことを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の塗布ヘッド清掃方法。
【請求項5】
前記弾性体を少なくとも2個用い、一方の弾性体上の拭き取り部材を拭き取り液湿潤領域とし、他方の弾性体上の拭き取り部材を乾燥領域として拭き取ることを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の塗布ヘッド清掃方法。
【請求項6】
前記拭き取り部材がロール状に巻かれた布からなり、巻き出した布を弾性体上を通して巻き取るようにしたことを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載の塗布ヘッド清掃方法。
【請求項7】
前記塗布ヘッドからペーストを吐出し、被塗布基板と塗布ヘッドを相対的に移動して被塗布基板にペーストを塗布する塗布方法であって、請求項1〜6のいずれかに記載の塗布ヘッド清掃方法を用いることを特徴とするペースト塗布方法。
【請求項8】
前記被塗布基板が複数の塗布方向に平行なストライプ状また井桁状の凹凸を有し、前記塗布ヘッドが複数の吐出孔を有し、塗液が赤色(R)又は緑色(G)又は青色(B)のいずれか一色の蛍光体を含むペーストからなる、請求項6に記載のペースト塗布方法を用いたことを特徴とするプラズマディスプレイ部材の製造方法。
【請求項9】
ペースト吐出口を有する塗布ヘッドと、拭き取り部材に拭き取り液を塗布する液ノズルと、拭き取り液で湿潤させた拭き取り部材を前記塗布ヘッドに押し当てる弾性体と、塗布ヘッド又は拭き取り部材の少なくとも一方を相対的に移動させて摺動させる移動摺動手段と、を備えた塗布ヘッド清掃装置において、前記液ノズルの孔径が0.3〜2.0mmの範囲にあり、かつ、前記液ノズルを塗布ヘッド長手方向に移動させるノズル移動手段と、前記拭き取り液を吐出するための拭き取り液吐出手段とを有することを特徴とする塗布ヘッド清掃装置。
【請求項10】
前記ノズル移動手段の移動速度を変更する速度変更手段と、拭き取り液吐出量を調整する吐出量調整手段とを有し、前記速度変更手段と吐出量調整手段の調整により拭き取り液の塗布幅を調整することを特徴とする、請求項9に記載の塗布ヘッド清掃装置。
【請求項11】
前記弾性体を少なくとも2個有し、一方の弾性体上に液ノズルを配置したことを特徴とする、請求項9または10に記載の塗布ヘッド清掃装置。
【請求項12】
前記拭き取り部材がロール状に巻かれた布からなり、前記布に張力をかけながら巻き出す巻き出し手段と、前記弾性体上を通った布を巻き取る巻き取り手段とを有し、前記液ノズルを前記弾性体に対し前記巻き取り手段側に配置したことを特徴とする、請求項9または10に記載の塗布ヘッド清掃装置。
【請求項13】
前記拭き取り部材がロール状に巻かれた布からなり、前記布に張力をかけながら巻き出す巻き出し手段と、前記少なくとも2個の弾性体上を通った布を巻き取る巻き取り手段とを有し、前記液ノズルを前記巻き取り手段に近い側の弾性体上に配置したことを特徴とする、請求項11に記載の塗布ヘッド清掃装置。
【請求項14】
前記塗布ヘッドからペーストを吐出するペースト吐出手段と、被塗布基板と、塗布ヘッドを塗布方向に相対的に移動する第1の移動手段と、前記塗布ヘッドと被塗布基板のいずれかを近接、離間させる第2の移動手段とを有するペースト塗布装置において、請求項9〜13のいずれかに記載の塗布ヘッド清掃装置を有することを特徴とするペースト塗布装置。
【請求項15】
前記被塗布基板が複数の塗布方向に平行なストライプ状また井桁状の凹凸を有し、前記塗布ヘッドが複数の吐出孔を有し、塗液が赤色(R)又、緑色(G)又は青色(B)のいずれか一色の蛍光体を含むペーストからなる、請求項14に記載のペースト塗布装置を用いたことを特徴とするプラズマディスプレイ部材の製造装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2006−231288(P2006−231288A)
【公開日】平成18年9月7日(2006.9.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−53368(P2005−53368)
【出願日】平成17年2月28日(2005.2.28)
【出願人】(000003159)東レ株式会社 (7,677)
【Fターム(参考)】