説明

姿勢測定方法及び研削装置

【課題】 複数のセンサの計測位置を結ぶ直線とスキャン方向との相対位置関係を高精度に計測する。
【解決手段】 (a)評価対象物の表面上で計測位置を移動させることによって、表面の高さ方向の、面内における変化を計測する第1及び第2のセンサの計測位置を、1つの円周の少なくとも一部を構成する段差パターンと2箇所で交差する直線に沿って並進移動させ、第1及び第2のセンサの計測位置が、段差パターンと交差する面内位置の情報を取得する。(b)取得された情報に基づいて、第1のセンサの計測位置と第2のセンサの計測位置とを結ぶ直線と、並進移動の方向との相対位置関係を求める。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、センサの姿勢を測定する方法に関する。また、研削対象物を研削する研削装置に関する。
【背景技術】
【0002】
図5は、超精密門型平面研削盤10を示す概略図である。超精密門型平面研削盤10は、門型部材11、砥石頭12、砥石13、センサヘッド14、及びテーブル15を含んで構成される。説明のために、図示するようにXYZ直交座標系を画定する。
【0003】
テーブル15上に、加工(研削)対象物20が載置される。テーブル15は、加工対象物20をX軸方向と平行な方向に移動させることができる。砥石頭12が、門型部材11に、Y軸に平行な方向、及びZ軸に平行な方向に移動可能に保持される。砥石頭12には、砥石13及びセンサヘッド14が取り付けられる。
【0004】
テーブル15による加工対象物20のX軸方向に沿う移動、及び砥石頭12のY軸及びZ軸方向への動作によって、砥石13を加工対象物20上のすべての位置に移動させ、被研削面の研削加工を行うことができる。
【0005】
センサヘッド14に取り付けられたセンサ、たとえば一列に配置された複数のレーザ変位計を用いて、研削加工された加工対象物20の表面形状が測定される。レーザ変位計は、加工対象物20の表面上で計測位置を移動させることにより、加工対象物20表面の高さ方向の、面内における変化を計測する。
【0006】
センサヘッド14は、砥石頭12下面の、砥石13に近い位置に設置される。センサヘッド14に取り付けられたレーザ変位計で加工対象物20上を格子状にスキャンし、各計測ライン上のプロファイルデータを得る。そしてそれらのデータを重ね合わせて加工対象物20の表面形状を導く。
【0007】
各スキャンにおいては、すべてのレーザ変位計の通るライン(計測ライン)が一致することが望ましい。
【0008】
あらかじめ診断するための複数の基準データを準備し、それらのデータとの比較からセンサヘッドの取付け状態を診断し、指示ランプにより、少なくとも3段階の表示を行う、位置検出装置の取付け状態診断表示方法の発明が開示されている(たとえば、特許文献1参照)。
【0009】
【特許文献1】特開2005−127728号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明の目的は、複数のセンサの計測位置を結ぶ直線とスキャン方向との相対位置関係を高精度に計測することのできる、センサの姿勢測定方法を提供することである。
【0011】
また、上記姿勢測定方法を実施することのできる研削装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の一観点によれば、(a)評価対象物の表面上で計測位置を移動させることによって、該表面の高さ方向の、面内における変化を計測する第1及び第2のセンサの該計測位置を、1つの円周の少なくとも一部を構成する段差パターンと2箇所で交差する直線に沿って並進移動させ、該第1及び第2のセンサの該計測位置が、該段差パターンと交差する面内位置の情報を取得する工程と、(b)取得された前記情報に基づいて、前記第1のセンサの前記計測位置と前記第2のセンサの前記計測位置とを結ぶ直線と、前記並進移動の方向との相対位置関係を求める工程とを有するセンサの姿勢測定方法が提供される。
【0013】
また、本発明の他の観点によれば、加工対象物を保持する保持面であって、1つの円周の少なくとも一部を構成する段差パターンが形成された保持面を備え、前記保持面に保持された加工対象物を第1の方向に移動させるステージと、前記保持面に保持された加工対象物の表面を研削する砥石と、前記砥石で研削された加工対象物の表面上で計測位置を移動させることによって、該表面の高さ方向の、面内における変化を計測する第1及び第2のセンサと、前記砥石を前記第1の方向と交差する第2の方向、及び前記第1及び第2の方向と交差し、前記ステージの前記保持面に向かう第3の方向に移動可能に支持するとともに、前記第1及び第2のセンサを前記第2の方向に並進移動可能に支持する支持部材と、前記第1及び第2のセンサの計測位置を、前記段差パターンと2箇所で交差する直線に沿って並進移動させ、前記第1及び第2のセンサの計測位置が、前記段差パターンと交差する面内位置の情報を取得し、取得された前記情報に基づいて、前記第1のセンサの前記計測位置と前記第2のセンサの前記計測位置とを結ぶ直線と、前記並進移動の方向との相対位置関係を求める制御装置とを有する研削装置が提供される。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、複数のセンサの計測位置を結ぶ直線とスキャン方向との相対位置関係を高精度に計測することが可能な、センサの姿勢測定方法を提供することができる。
【0015】
また、上記姿勢測定方法を実施することが可能な研削装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
先に、門型平面研削盤で研削された加工対象物の表面形状を得るためのスキャンにおいては、センサヘッドに取り付けられた各レーザ変位計の通るライン(計測ライン)が一致することが望ましいと述べた。後に詳述する実施例によるセンサの姿勢測定方法は、たとえばセンサヘッドに配設される複数のレーザ変位計の並び方向とスキャン方向とのなす角度を正確に計測して、これを可能にする方法である。
【0017】
図1を参照して、実施例によるセンサの姿勢測定方法の原理とアルゴリズムについて説明する。
【0018】
図5に示す超精密門型平面研削盤10のセンサヘッド14に、たとえばレーザ変位計である変位計1及び変位計2が、間隔pで固定的に配設されていると仮定する。レーザ変位計1及び2は、それぞれたとえば直下の位置における計測対象物の高さを計測することができる。図1中の「変位計1」、「変位計2」は、各変位計それ自身の位置を示すとともに、各変位計で計測される計測位置を示す。
【0019】
変位計1の計測位置と変位計2の計測位置とを結ぶ直線ののびる方向、すなわちこの場合は、変位計1及び2の並び方向は、Y軸と角度θをなしているとする。図1に示すY軸は、たとえば図5におけるY軸に等しい。また、図5に示す超精密門型平面研削盤10のテーブル15上に、本図に示すような半径rの仮想的な円が画定されていると考える。
【0020】
センサヘッド14の取り付けられた砥石頭12がY軸と平行な方向(Y軸方向)に移動することによって、センサヘッド14に配設された変位計1及び変位計2が、仮想的な円の画定されたテーブル15上をY軸方向にスキャンする。
【0021】
変位計1の計測位置の移動軌跡と仮想的な円の円周との交点を結んでできる弦1の長さをL1とし、変位計2の計測位置の移動軌跡と仮想的な円の円周との交点を結んでできる弦2の長さをL2とする。また、仮想的な円の中心と、弦1及び弦2との距離を、それぞれh1、h2とする。
【0022】
このとき、h1とL1との関係は、下の式(1)で表される。




【0023】
・・(1)

また、h2とL2との関係は、下の式(2)で表される。




【0024】
・・(2)

更に、h1、h2の差dを、下の式(3)で定義する。




【0025】
・・(3)

このとき角度θは、下の式(4)で得ることができる。




【0026】
・・(4)

h1>h2の場合、d>0であるから、角度θ>0となる。また、h1<h2の場合、d<0より、角度θ<0となる。よって、角度θの正負より、変位計1及び2の並び方向がY軸と角度をなす向きがわかる。
【0027】
正負の符号を含めた角θの値が得られたら、角θを0に近づけるようにセンサヘッドの回転ステージを回転させる。変位計1及び2は、回転ステージに固定的に配置されており、回転ステージを回転させることによって、変位計1及び2の並び方向を変化させることができる。角θを0に近づけること、望ましくは角θを0とし、変位計1及び2の並び方向とスキャン方向とを一致させることで、加工対象物の表面形状を高精度に測定することができる。
【0028】
以上のように考えると、加工対象物の表面形状を高精度に測定するためには、弦1及び2の長さL1及びL2がわかればよいことになる。
【0029】
なお、上述の説明においては、スキャン方向をY軸方向としたが、X軸方向にスキャンし、変位計1及び2の並び方向と、X軸とのなす角度を正負の符号つきで求めてもよい。
【0030】
図2(A)〜(H)を参照して、実施例によるセンサの姿勢測定方法について説明する。
【0031】
図2(A)は、実施例によるセンサの姿勢測定方法に使用する校正ターゲット30の概略的な平面図、図2(B)は、図2(A)のP−Q線に沿う断面図である。
【0032】
校正ターゲット30は、1つの円周の少なくとも一部を構成する段差パターンを有する。校正ターゲット30は、たとえば深さ0.2mmの2本の溝D、Dが形成された、厚さ5mmの鉄板であり、その平面形状はたとえば縦50mm、横300mmの長方形である。
【0033】
溝D、DはそれぞれC、Cを中心とする半径500mmの円の円周(円弧)に沿って形成されている。中心C、C間の距離は2mmで、両者は長方形の縦方向(短い辺に平行な方向)に沿って離れている。図2(B)において「R500」と示した、溝D、Dの外側のエッジ(R500エッジ)は、正確にC、Cからの距離が500mmのラインを示す。これらのエッジは高精度に加工がなされている。
【0034】
図2(C)を参照する。図5に示す超精密門型平面研削盤10のテーブル15上に、校正ターゲット30を載置する。本図にはその載置例を示す。図示するように、校正ターゲット30は、たとえば縦方向とX軸方向とが平行となるように、また、横方向とY軸方向とが平行となるように位置合わせを行って載置される。
【0035】
図2(D)を参照する。超精密門型平面研削盤10のセンサヘッド14には、変位計1、変位計2、及び変位計3が、一列に、隣り合う変位計間の間隔をpとして、固定的に配設されている。
【0036】
図2(E)を参照する。変位計1〜3の計測位置の移動軌跡が、テーブル15上に載置された校正ターゲット30の溝D、Dを、それぞれ2箇所通るように、すなわち全変位計1〜3のスキャンラインが校正ターゲット30上の弧(溝)に対して弦を描くように、センサヘッド14の取り付けられた砥石頭12を、Y軸方向に、たとえば等速で移動させる。
【0037】
変位計1〜3は、たとえばレーザ変位計である。変位計1〜3は、校正ターゲット30上をY軸方向に並進的にスキャンして、それぞれの計測ラインにおける、校正ターゲット30の表面高さを計測し、変位計1〜3の計測位置が、段差パターンと交差する面内位置の情報を取得する。
【0038】
図2(E)には、ある一つの変位計、たとえば変位計1による、校正ターゲット30の表面位置の測定データを示す。図の横軸は、校正ターゲット30の面内方向の位置を単位「mm」で表し、縦軸は、厚さ方向の位置を単位「μm」で表す。
【0039】
スキャンにより、深さ200μm(0.2mm)の溝D、Dの形成位置が測定されることがわかる。この測定データを処理して、両溝D、DのR500エッジの位置を検出し、R500エッジ間の距離(半径500mmの円弧に対する弦の長さ)を算出する。本図には、変位計1で測定された溝DのR500エッジ間の距離をL1−1、溝DのR500エッジ間の距離をL1−2と表示した。これらのエッジ間距離は、変位計1のY軸方向への移動速度から計算される。
【0040】
変位計1による溝D、DのR500エッジ間の距離L1−1、L1−2の測定と並行して、変位計2による溝D、DのR500エッジ間の距離L2−1、L2−2の測定、及び、変位計3による溝D、DのR500エッジ間の距離L3−1、L3−2の測定が行われる。
【0041】
距離L1−1、L1−2、L2−1、L2−2、L3−1、及びL3−2の値が得られたら、式(1)〜(4)を用いて、たとえば隣接する変位計の並び方向とY軸方向とのなす角を求め、これを基に、変位計1〜3の並び方向とY軸方向とのなす角度θを算出する。
【0042】
まず、式(1)のL1にL1−1、式(2)のL2にL2−1を代入して、変位計1、2の並び方向とY軸方向とのなす角θ12−1を計算する。次に、式(1)のL1にL1−2、式(2)のL2にL2−2を代入して、変位計1、2の並び方向とY軸方向とのなす角θ12−2を算出する。続いて、式(1)のL1にL2−1、式(2)のL2にL3−1を代入して、変位計2、3の並び方向とY軸方向とのなす角θ23−1を計算する。更に、式(1)のL1にL2−2、式(2)のL2にL3−2を代入して、変位計2、3の並び方向とY軸方向とのなす角θ23−2を導出する。最後に、角θ12−1、θ12−2、θ23−1、及びθ23−2の平均をとって、変位計1〜3の並び方向とY軸方向とのなす角θとする。
【0043】
このようにして、変位計1〜3の計測位置を結ぶ直線ののびる方向、この場合は、変位計1〜3の並び方向と、スキャン方向、この場合は、Y軸方向との相対位置関係を求めることができる。
【0044】
変位計の並び方向が、Y軸に対して角度をなす向きは、得られた角θの符号によって判断される。角θの符号が負の場合は、変位計の並び方向とY軸とは、図2(F)に示すように、変位計1が変位計3よりX軸正方向に傾く関係となり、正の場合は、両者は、図2(G)に示すように、変位計3が変位計1よりX軸正方向に傾く関係となる。
【0045】
図2(H)中の矢印は、センサヘッド14の回転ステージの正方向を示す。角θの値が得られたら、センサヘッド14の回転ステージを回転させ、変位計1〜3の並び方向とY軸方向とを一致させ、加工対象物の表面形状を正確に測定することができる。
【0046】
本願発明者らは、実施例によるセンサの姿勢測定方法を用いて、変位計の並び方向とスキャン方向とのなす角θを求めた後、センサヘッド14の回転ステージを回転させることにより、両方向のなす角を小さくした。その結果、両方向のなす角を140μradとして、高精度に加工対象物の表面形状を測定するスキャンを行うことができた。
【0047】
実施例によるセンサの姿勢測定方法によれば、複数の変位計を直線上に設置した冶具(センサヘッド)をステージ上方に配設したときに、変位計の並び方向と、センサヘッド及びステージの動作方向とのなす角度の絶対量を、非接触で高精度に得ることが可能である。
【0048】
なお、実施例によるセンサの姿勢測定方法において変位計をスキャンするに当たっては、校正ターゲット30に形成された、円弧状の溝D、Dの中心C、Cから離れた位置を、すなわち切り取られる弦の長さが短くなるようにスキャンすることで、角度θを高精度に検出することができる。
【0049】
また、校正ターゲット30の溝D、Dの円弧半径rが大きいほど、校正ターゲット30の設置精度は要求されない。
【0050】
更に、校正ターゲット30の溝D、Dが円弧状に形成されているため、校正ターゲットの設置の仕方の自由度が大きい。
【0051】
以上、実施例に沿って本発明を説明したが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0052】
たとえば、実施例においては、2本の溝D、Dが形成された校正ターゲット30を用いたが、校正ターゲット30に形成される溝は1本でもよい。ただし、実施例のように、2本の溝を形成したほうが、角度検出の誤差を低減することができる。
【0053】
また、実施例においては、隣接する変位計の並び方向とY軸方向とのなす角を求め、これを基に、変位計1〜3の並び方向とY軸方向とのなす角度θを算出したが、隣接しない変位計1及び3の並び方向とY軸方向とのなす角度を求め、これを使って角度θを算出することもできる。
【0054】
図3(A)及び(B)に校正ターゲット30の他の例を示した。
【0055】
実施例で用いた校正ターゲット30には、R500エッジを備える溝が形成されていたが、図3(A)に示すように、R500エッジを備える凸部が形成された校正ターゲット30を用いることもできる。
【0056】
また、図3(B)に示すように、R500エッジを備える円盤を校正ターゲット30として、テーブル15上に載置してもよい。
【0057】
更に、図4に示すように、従来技術の超精密門型平面研削盤10のテーブル15上に、円弧状のエッジを有する溝15a等、1つの円周の少なくとも一部を構成する段差パターンを形成することも可能である。この場合、制御装置16は、テーブル15上に形成された段差パターンを用いて、たとえば上述した実施例によるセンサの姿勢測定方法を実施する制御を行う。また、センサヘッド14の回転ステージを回転させることにより、変位計の計測位置の並び方向とスキャン方向とのなす角を0に近づけ、その後、加工対象物の表面形状を得るためのスキャンを実行してもよい。
【0058】
また、実施例においては、直下の位置における計測対象物の高さを計測する変位計を用いたが、直下でない位置の計測対象物の高さを計測する変位計を使用することもできる。
【0059】
更に、実施例においては、センサヘッド14に3つの変位計1〜3が配設されているが、たとえば5つの変位計をセンサヘッド14に配設し、そのうちの2つ以上の変位計を任意に選択して姿勢測定を行ってもよい。
【0060】
その他、種々の変更、改良、組み合わせ等が可能なことは当業者には自明であろう。
【産業上の利用可能性】
【0061】
種々の加工、たとえば研削加工に好適に利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0062】
【図1】実施例によるセンサの姿勢測定方法の原理とアルゴリズムについて説明するための図である。
【図2】(A)〜(H)は、実施例によるセンサの姿勢測定方法について説明するための図である。
【図3】(A)及び(B)は、校正ターゲット30の他の例を示す概略図である。
【図4】実施例による超精密門型平面研削盤を示す概略図である。
【図5】従来例による超精密門型平面研削盤10を示す概略図である。
【符号の説明】
【0063】
10 超精密門型平面研削盤
11 門型部材
12 砥石頭
13 砥石
14 センサヘッド
15 テーブル
15a 溝
16 制御装置
20 加工対象物
30 校正ターゲット

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)評価対象物の表面上で計測位置を移動させることによって、該表面の高さ方向の、面内における変化を計測する第1及び第2のセンサの該計測位置を、1つの円周の少なくとも一部を構成する段差パターンと2箇所で交差する直線に沿って並進移動させ、該第1及び第2のセンサの該計測位置が、該段差パターンと交差する面内位置の情報を取得する工程と、
(b)取得された前記情報に基づいて、前記第1のセンサの前記計測位置と前記第2のセンサの前記計測位置とを結ぶ直線と、前記並進移動の方向との相対位置関係を求める工程と
を有するセンサの姿勢測定方法。
【請求項2】
前記工程(b)において、
前記第1のセンサの計測位置が前記段差パターンと交差した2箇所の間の距離、及び、前記第2のセンサの計測位置が前記段差パターンと交差した2箇所の間の距離に基づいて、前記第1のセンサの前記計測位置と前記第2のセンサの前記計測位置とを結ぶ直線と、前記並進移動の方向との相対位置関係を求める請求項1に記載のセンサの姿勢測定方法。
【請求項3】
前記工程(a)において、前記第1及び第2のセンサの計測位置を、等速で並進移動させる請求項1または2に記載のセンサの姿勢測定方法。
【請求項4】
更に、
前記工程(a)において、評価対象物の表面上で計測位置を移動させることによって、該表面の高さ方向の、面内における変化を計測する第3のセンサの該計測位置を、前記段差パターンと2箇所で交差する直線に沿って並進移動させ、前記第3のセンサの計測位置が、前記段差パターンと交差する面内位置の情報を取得し、
前記工程(b)において、前記工程(a)で取得された情報に基づいて、前記第1〜第3のセンサの計測位置の並び方向と、前記並進移動の方向との相対位置関係を求める請求項1に記載のセンサの姿勢測定方法。
【請求項5】
加工対象物を保持する保持面であって、1つの円周の少なくとも一部を構成する段差パターンが形成された保持面を備え、前記保持面に保持された加工対象物を第1の方向に移動させるステージと、
前記保持面に保持された加工対象物の表面を研削する砥石と、
前記砥石で研削された加工対象物の表面上で計測位置を移動させることによって、該表面の高さ方向の、面内における変化を計測する第1及び第2のセンサと、
前記砥石を前記第1の方向と交差する第2の方向、及び前記第1及び第2の方向と交差し、前記ステージの前記保持面に向かう第3の方向に移動可能に支持するとともに、前記第1及び第2のセンサを前記第2の方向に並進移動可能に支持する支持部材と、
前記第1及び第2のセンサの計測位置を、前記段差パターンと2箇所で交差する直線に沿って並進移動させ、前記第1及び第2のセンサの計測位置が、前記段差パターンと交差する面内位置の情報を取得し、取得された前記情報に基づいて、前記第1のセンサの前記計測位置と前記第2のセンサの前記計測位置とを結ぶ直線と、前記並進移動の方向との相対位置関係を求める制御装置と
を有する研削装置。
【請求項6】
前記第1及び第2のセンサは、並び方向を回転可能に支持されており、
前記制御装置は、前記直線と前記並進移動の方向とのなす角が0に近づくように、前記第1及び第2のセンサの並び方向を回転させる請求項5に記載の研削装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate


【公開番号】特開2010−96722(P2010−96722A)
【公開日】平成22年4月30日(2010.4.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−270042(P2008−270042)
【出願日】平成20年10月20日(2008.10.20)
【出願人】(000002107)住友重機械工業株式会社 (2,241)
【Fターム(参考)】