説明

実装構造体の製造方法およびサーマルヘッドの製造方法

【課題】 基板に設けられた導電配線上に実装された実装体の収縮変形を抑制する。
【解決手段】 本発明は、基板7に設けられた導電配線21上に、導電配線21上への実装時に収縮変形する実装体29を実装する工程を有する実装構造体Xの製造方法であって、導電配線21が設けられた基板7を準備する準備工程と、実装体29が実装される領域に対応する導電配線21上の少なくとも一部の領域を押圧部材Zによって押圧する押圧工程と、該押圧工程において押圧された導電配線21の前記領域上に実装体29を実装する実装工程とを備えることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、実装構造体の製造方法およびサーマルヘッドの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ファクシミリやビデオプリンタ等の印画デバイスとして、種々のサーマルヘッドが提案されている。例えば、特許文献1に記載のサーマルヘッドでは、基板(ヘッド基板)上に複数の発熱部(発熱素子)が配列されている。この複数の発熱部は、複数の群に分けられ、各群の発熱部の通電状態を制御する駆動IC(駆動用IC)が、複数の発熱部の各群に対応して基板上に配置されている。この駆動ICは、発熱部に接続された導電配線(リード電極)と、フレキシブルプリント配線板(フレキシブル配線基板)に接続された導電配線(リード電極)とに接続されており、フレキシブルプリント配線を介して外部電源から供給される電流の発熱部への供給状態を制御し、複数の発熱部を選択的に発熱させるようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005−212128号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載のサーマルヘッドでは、駆動ICを被覆する被覆部材が導電配線上に実装されている。この被覆部材は、エポキシ樹脂等で形成されており、硬化時に収縮変形する。そのため、この被覆部材を導電配線上に実装したときには、この硬化時の収縮変形によって、被覆部材が実装された導電配線に反りが発生し、この導電配線とこの導電配線に接続された駆動ICとの接続部分に応力が発生し易くなっている。これにより、この接続部分に発生した応力に起因して、亀裂や剥離が発生し、この接続部分が切断されるという問題があった。
【0005】
また、このような被覆部材等の実装体の収縮変形に起因する問題は、例えば、プリント配線板等の基板に設けられたプリント配線等の導電配線に、コンデンサや発光ダイオード等の素子が接続され、この素子を被覆する被覆部材等の実装体がこの導電配線上に実装された一般的な実装構造体にも同様に発生する。
【0006】
本発明は、上記問題を解決するためになされたものであり、基板に設けられた導電配線上に実装された実装体の収縮変形を抑制することができる実装構造体の製造方法およびサーマルヘッドの製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の実装構造体の製造方法は、基板に設けられた導電配線上に、該導電配線上への実装時に収縮変形する実装体を実装する工程を有する実装構造体の製造方法であって、前記導電配線が設けられた前記基板を準備する準備工程と、前記実装体が実装される領域に対応する前記導電配線上の領域を押圧部材によって押し広げるように押圧する押圧工程と、該押圧工程において押圧された前記導電配線の前記領域上に前記実装体を実装する実装工程とを備えることを特徴とする。
【0008】
本発明の上記実装構造体の製造方法において、前記実装構造体は、前記導電配線に接続された素子を有しており、前記実装体は、前記素子を被覆する被覆部材であってもよい。
【0009】
本発明のサーマルヘッドの製造方法は、基板上に配列された複数の発熱部の配列方向に沿って帯状に延び、該発熱部に電気的に接続される導電配線上に、該導電配線上への実装時に収縮変形する実装体を実装する工程を有するサーマルヘッドの製造方法であって、前記複数の発熱部が配列されているとともに前記導電配線が設けられた前記基板を準備する準備工程と、前記実装体が実装される領域に対応する前記導電配線上の領域を押圧部材によって押し広げるように押圧する押圧工程と、該押圧工程において押圧された前記導電配線の前記領域上に前記実装体を実装する実装工程とを備えることを特徴とする。
【0010】
本発明の上記サーマルヘッドの製造方法において、前記サーマルヘッドは、前記発熱部を被覆する保護層を有しており、前記押圧部材として、前記保護層の形成時に、前記導電配線上に前記保護層が形成されないように前記導電配線を被覆するマスクを用いてもよい。
【0011】
また、前記マスクとして、前記実装体が実装される領域に対応する前記導電配線上の少なくとも一部の領域に対応する位置に形成された凸部を有するものを用い、該凸部によって前記導電配線を押圧してもよい。
【0012】
また、前記サーマルヘッドは、前記導電配線に接続され、前記発熱部の通電状態を制御する駆動ICを有しており、前記実装体は、前記駆動ICを被覆する被覆部材であってもよい。
【0013】
また、本発明の上記サーマルヘッドの製造方法において、前記実装体は、フレキシブルプリント配線板であってもよい。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、基板に設けられた導電配線上に実装された実装体の収縮変形を抑制することができる実装構造体の製造方法およびサーマルヘッドの製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明のサーマルヘッドの一実施形態を示す平面図である。
【図2】図1のサーマルヘッドのII−II線断面図である。
【図3】図1のサーマルヘッドのIII−III線断面図である。
【図4】図1のサーマルヘッドにおけるヘッド基体の平面図である。
【図5】第1保護層、第2保護層、駆動ICおよび被覆部材の図示を省略して示す図4のヘッド基体の平面図である。
【図6】第1保護層、第2保護層および被覆部材の図示を省略したヘッド基体にFPCを接続した状態を示す平面図である。
【図7】(a)〜(g)は、図1のサーマルヘッドの製造工程の一実施形態を示す工程図である。
【図8】図7(b)のサーマルヘッドの製造工程に示すマスクの平面図である。
【図9】(a)は、図7(b)のIXa−IXa線断面図である。(b)は、図7(d)のIXb−IXb線断面図である。(c)は、図7(g)のIXc−IXc線断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の実装構造体の製造方法の一実施形態について、サーマルヘッドの製造方法の一実施形態を例として、図面を参照しつつ説明する。
【0017】
まず、本実施形態のサーマルヘッドの製造方法によって製造するサーマルヘッドの一実
施形態について、図面を参照しつつ説明する。
【0018】
図1〜図3に示すように、本実施形態のサーマルヘッドXは、放熱体1と、放熱体1上に配置されたヘッド基体3と、ヘッド基体3に接続されたフレキシブルプリント配線板5(以下、FPC5という)とを備えている。
【0019】
放熱体1は、例えば、銅またはアルミニウム等の金属材料で形成されており、平面視で長方形状である台板部1aと、この台板部1aの一方の長辺(図1では右側の長辺)に沿って延びる突出部1bとを備えている。図2に示すように、突出部1bを除いた台板部1aの上面には、両面テープや接着剤等(不図示)によってヘッド基体3が接着されている。また、突出部1b上には、両面テープや接着剤等(不図示)によってFPC5が接着されている。また、放熱体1は、後述するようにヘッド基体3の発熱部9で発生した熱のうち、印画に寄与しない熱の一部を放熱する機能を有している。
【0020】
図1〜図5に示すように、ヘッド基体3は、平面視で長方形状の基板7と、基板7上に設けられ、基板7の長手方向に沿って配列された複数(図示例では24個)の発熱部9と、発熱部9の配列方向に沿って基板7上に並べて配置された複数(図示例では3個)の駆動IC11とを備えている。なお、図4は、ヘッド基体3の平面図である。図5は、後述する第1保護層25、第2保護層27、駆動IC11および被覆部材29の図示を省略したヘッド基体3の平面図である。
【0021】
基板7は、アルミナセラミックス等の電気絶縁性材料や単結晶シリコン等の半導体材料等によって形成されている。
【0022】
図2、図3および図5に示すように、基板7の上面には、蓄熱層13が形成されている。この蓄熱層13は、基板7の上面全体に形成された下地部13aと、複数の発熱部9の配列方向に沿って帯状に延び、断面が略半楕円形状の隆起部13bとを有している。この隆起部13bは、印画する記録媒体を、発熱部9上に形成された後述する第1保護層25に良好に押し当てるように作用する。
【0023】
また、蓄熱層13は、例えば、熱伝導性の低いガラスで形成されており、発熱部9で発生する熱の一部を一時的に蓄積することで、発熱部9の温度を上昇させるのに要する時間を短くし、サーマルヘッドXの熱応答特性を高めるように作用する。この蓄熱層13は、例えば、ガラス粉末に適当な有機溶剤を混合して得た所定のガラスペーストを従来周知のスクリーン印刷等によって基板7の上面に塗布し、これを高温で焼成することで形成される。
【0024】
蓄熱層13の上面には、電気抵抗層15が設けられている。この電気抵抗層15は、蓄熱層13と、後述する共通電極配線17、個別電極配線19、グランド電極配線21およびIC制御配線23との間に介在し、図5に示すように、平面視において、これらの個別電極配線19、共通電極配線17、グランド電極配線21およびIC制御配線23と同形状の領域(以下、介在領域という)と、個別電極配線19と共通電極配線17との間から露出した複数の領域(以下、露出領域という)とを有している。なお、図5では、この電気抵抗層15の介在領域は、共通電極配線17、個別電極配線19、グランド電極配線21およびIC制御配線23で隠れている。
【0025】
電気抵抗層15の各露出領域は、上記の発熱部9を形成している。そして、この複数の露出領域(発熱部9)が、図2および図5に示すように、蓄熱層13の隆起部13b上に列状に配置されている。複数の発熱部9は、説明の便宜上、図1、図4および図5で簡略化して記載しているが、例えば、600dpi(dot per inch)等の密度で配置される。
【0026】
電気抵抗層15は、例えば、TaN系、TaSiO系、TaSiNO系、TiSiO系、TiSiCO系またはNbSiO系等の電気抵抗の比較的高い材料によって形成されている。そのため、後述する共通電極配線17と個別電極配線19との間に電圧が印加され、発熱部9に電流が供給されたときに、ジュール発熱によって発熱部9が発熱する。
【0027】
図1〜図6に示すように、電気抵抗層15の上面(より詳細には、上記の介在領域の上面)には、共通電極配線17、個別電極配線19、グランド電極配線21およびIC制御配線23が設けられている。これらの共通電極配線17、個別電極配線19、グランド電極配線21およびIC制御配線23は、導電性を有する材料で形成されており、例えば、アルミニウム、金、銀および銅のうちのいずれか一種の金属またはこれらの合金によって形成されている。なお、図6は、後述する第1保護層25、第2保護層27および被覆部材29の図示を省略したヘッド基体3に、FPC5を接続した状態を示す平面図である。
【0028】
共通電極配線17は、図5に示すように、基板7の一方の長辺(図5では左側の長辺)に沿って延びる主配線部17aと、基板7の一方および他方の短辺のそれぞれに沿って延び、一端部(図5では左側の端部)が主配線部17aに接続された2つの副配線部17bと、主配線部17aから各発熱部9に向かって延びる複数(図示例では24個)のリード部17cとを有している。そして、図6に示すように、副配線部17bの他端部(図6では右側の端部)がFPC5に接続されているとともに、リード部17cの先端部(図6では右側の端部)が発熱部9に接続されている。これにより、FPC5と発熱部9との間が電気的に接続されている。
【0029】
個別電極配線19は、図2および図6に示すように、各発熱部9と駆動IC11との間に延びており、これらの間を接続している。より詳細には、個別電極配線19は、複数の発熱部9を複数(図示例では3つ)の群に分け、各群の発熱部9を、各群に対応して設けられた駆動IC11に電気的に接続している。
【0030】
グランド電極配線21は、図5に示すように、発熱部9の配列方向に沿って、基板7の他方の長辺(図示例では右側の長辺)の近傍で帯状に延びている。このグランド電極配線21上には、図3および図6に示すように、FPC5および駆動IC11が接続されている。より詳細には、FPC5は、図6に示すように、グランド電極配線21の一方および他方の端部に位置する端部領域21Eに接続されているとともに、隣接する駆動IC11の間に位置するグランド電極配線21の第1中間領域21Mに接続されている。駆動IC11は、グランド電極配線21の端部領域21Eと第1中間領域21Mとの間の第2中間領域21Nに接続されているとともに、隣接する第1中間領域21Mの間の第3中間領域21Lに接続されている。これにより、駆動IC11とFPC5との間が電気的に接続されている。
【0031】
駆動IC11は、図6に示すように、複数の発熱部9の各群に対応して配置されており、個別電極配線19の一端部(図6では右側の端部)とグランド電極配線21とに接続されている。この駆動IC11は、各発熱部9の通電状態を制御するためのものであり、後述するように、内部に複数のスイッチング素子を有しており、各スイッチング素子がオン状態のときに通電状態となり、各スイッチング素子がオフ状態のときに不通電状態となる公知のものを用いることができる。各駆動IC11は、図2に示すように、内部のスイッチング素子(不図示)に接続されている一方(図示例では左側)の接続端子11a(以下、第1接続端子11aという)が個別電極配線19に接続されており、このスイッチング素子に接続されている他方(図示例では右側)の接続端子11b(以下、第2接続端子11bという)がグランド電極配線21に接続されている。これにより、駆動IC11の各スイッチング素子がオン状態のときに、各スイッチング素子に接続された個別電極配線1
9とグランド電極配線21とが電気的に接続される。
【0032】
なお、図示していないが、個別電極配線19に接続された第1接続端子11aおよびグランド電極配線21に接続された第2接続端子11bは、各個別電極配線19に対応して複数個設けられている。この複数の第1接続端子11aは、各個別電極配線19に個別に接続されている。また、複数の第2接続端子11bは、グランド電極配線21に共通して接続されている。
【0033】
IC制御配線23は、駆動IC11を制御するためのものであり、図5および図6に示すように、IC電源配線23aとIC信号配線23bとを備えている。IC電源配線23aは、基板7の長手方向の両端部で基板7の右側の長辺の近傍に配置された端部電源配線部23aEと、隣接する駆動IC11間に配置された中間電源配線部23aMとを有している。
【0034】
図6に示すように、端部電源配線部23aEは、一端部が駆動IC11の配置領域に配置され、グランド電極配線21の周囲を回り込むようにして、他端部が基板7の右側の長辺の近傍に配置されている。この端部電源配線部23aEは、一端部が駆動IC11に接続されているとともに、他端部がFPC5に接続されている。これにより、駆動IC11とFPC5との間が電気的に接続されている。
【0035】
図6に示すように、中間電源配線部23aMは、グランド電極配線21に沿って延び、一端部が隣接する駆動IC11の一方の配置領域に配置され、他端部が隣接する駆動IC11の他方の配置領域に配置されている。この中間電源配線部23aMは、一端部が隣接する駆動IC11の一方に接続され、他端部が隣接する駆動IC11の他方に接続され、中間部がFPC5に接続されている(図3参照)。これにより、駆動IC11とFPC5との間が電気的に接続されている。
【0036】
端部電源配線部23aEと中間電源配線部23aMとは、これらの双方が接続された駆動IC11の内部で電気的に接続されている。また、隣接する中間電源配線部23aM同士は、これらの双方が接続された駆動IC11の内部で電気的に接続されている。
【0037】
このようにIC電源配線23aを各駆動IC11と接続することにより、IC電源配線23aが各駆動IC11とFPC5との間を電気的に接続している。これにより、後述するようにFPC5から端部電源配線部23aEおよび中間電源配線部23aMを介して各駆動IC11に電源電流を供給するようになっている。
【0038】
IC信号配線23bは、図5および図6に示すように、基板7の長手方向の両端部で基板7の右側の長辺の近傍に配置された端部信号配線部23bEと、隣接する駆動IC11間に配置された中間信号配線部23bMとを有している。
【0039】
図6に示すように、端部信号配線部23bEは、端部電源配線部23aEと同様、一端部が駆動IC11の配置領域に配置され、グランド電極配線21の周囲を回り込むようにして、他端部が基板7の右側の長辺の近傍に配置されている。この端部信号配線部23bEは、一端部が駆動IC11に接続されているとともに、他端部がFPC5に接続されている。
【0040】
中間信号配線部23bMは、一端部が隣接する駆動IC11の一方の配置領域に配置され、中間電源配線部23aMの周囲を回り込むようにして、他端部が隣接する駆動IC11の他方の配置領域に配置されている。この中間信号配線部23bMは、一端部が隣接する駆動IC11の一方に接続され、他端部が隣接する駆動IC11の他方に接続されてい
る。
【0041】
端部信号配線部23bEと中間信号配線部23bMとは、これらの双方が接続された駆動IC11の内部で電気的に接続されている。また、隣接する中間信号配線部23bM同士は、これらの双方が接続された駆動ICの内部で電気的に接続されている。
【0042】
このようにIC信号配線23bを各駆動IC11と接続することにより、IC信号配線23bが各駆動IC11とFPC5との間を電気的に接続している。これにより、後述するようにFPC5から端部信号配線部23bEを介して駆動IC11に伝送された制御信号を、中間信号配線部23bを介して、隣接する駆動IC11へさらに伝送するようになっている。
【0043】
上記の電気抵抗層15、共通電極配線17、個別電極配線19、グランド電極配線21およびIC制御配線23は、例えば、各々を構成する材料層を蓄熱層13上に、例えばスパッタリング法等の従来周知の薄膜成形技術によって順次積層した後、この積層体を従来周知のフォトリソグラフィー技術やエッチング技術等を用いて所定のパターンに加工することにより形成される。なお、共通電極配線17、個別電極配線19、グランド電極配線21およびIC制御配線23は、同じ工程によって同時に形成することができる。
【0044】
図1〜図4に示すように、基板7の上面に形成された蓄熱層13上には、発熱部9、共通電極配線17の一部および個別電極配線19の一部を被覆する第1保護層25が形成されている。図示例では、この第1保護層25は、蓄熱層13の上面の略左半分の領域を覆うように設けられている。この第1保護層25は、発熱部9、共通電極配線17および個別電極配線19を、大気中に含まれている水分等の付着による腐食や、印画する記録媒体との接触による摩耗から保護するためのものである。この第1保護層25は、例えば、SiC系、SiN系、SiO系およびSiON系等の材料で形成することができる。また、この第1保護層25は、例えば、スパッタリング法、蒸着法等の従来周知の薄膜成形技術や、スクリーン印刷法等の厚膜成形技術を用いて形成することができる。なお、この第1保護層25は、複数の材料層を積層して形成してもよい。
【0045】
また、図1〜図4に示すように、基板7の上面に形成された蓄熱層13上には、共通電極配線17、個別電極配線19、IC制御配線23およびグランド電極配線21を部分的に被覆する第2保護層27が設けられている。図示例では、この第2保護層27は、蓄熱層13の上面の略右半分の領域を部分的に覆うように設けられている。第2保護層27は、被覆した共通電極配線17、個別電極配線19、IC制御配線23およびグランド電極配線21を、大気との接触による酸化や、大気中に含まれている水分等の付着による腐食から保護するためのものである。なお、第2保護層27は、共通電極配線17、個別電極配線19およびIC制御配線23の保護をより確実にするため、第1保護層25の端部に重なるようにして形成されている。第2保護層27は、例えば、エポキシ樹脂やポリイミド樹脂等の樹脂材料で形成することができる。また、この第2保護層27は、例えば、スクリーン印刷法等の厚膜成形技術を用いて形成することができる。
【0046】
なお、第2保護層27には、駆動IC11を接続する個別電極配線19の端部、グランド電極配線21の第2中間領域21Nおよび第3中間領域21LならびにIC制御配線23の端部を露出させるための開口部(不図示)が形成されており、この開口部を介してこれらの配線が駆動IC11に接続されている。また、駆動IC11は、個別電極配線19、グランド電極配線21およびIC制御配線23に接続された状態で、駆動IC11自体の保護、および駆動IC11とこれらの配線との接続部の保護のため、エポキシ樹脂やシリコーン樹脂等の樹脂からなる被覆部材29によって被覆されることで封止されている。
【0047】
FPC5は、図6に示すように、上記のように共通電極配線17、グランド電極配線21およびIC制御配線23に接続されている。このFPC5は、絶縁性の樹脂層の内部に複数のプリント配線が配線された周知のものであり、各プリント配線がコネクタ31(図1および図6参照)を介して、図示しない外部の電源装置および制御装置等に電気的に接続されるようになっている。
【0048】
より詳細には、FPC5は、内部に形成された各プリント配線が、半田バンプ33(図3参照)によって、共通電極配線17の副配線部17bの端部、グランド電極配線21の端部およびIC制御配線23の端部にそれぞれ接続され、これらの配線17,21,23とコネクタ31との間を接続している。そして、コネクタ31が、図示しない外部の電源装置および制御装置等に電気的に接続されると、共通電極配線17は、正電位(例えば20V〜24V)に保持された電源装置のプラス側端子に接続され、個別電極配線19は、接地電位(例えば0V〜1V)に保持された電源装置のマイナス側端子に接続されるようになっている。そのため、駆動IC11のスイッチング素子がオン状態のとき、発熱部9に電流が供給され、発熱部9が発熱するようになっている。
【0049】
また、コネクタ31が、図示しない外部の電源装置および制御装置等に電気的に接続されると、IC制御配線23のIC電源配線23aは、共通電極配線17と同様、正電位に保持された電源装置のプラス側端子に接続されるようになっている。これにより、駆動IC11が接続されたIC電源配線23aとグランド電極配線21との電位差によって、駆動IC11に駆動IC11を動作させるための電流が供給される。また、IC制御配線23のIC信号配線23bは、駆動IC11の制御を行う制御装置に接続される。これにより、制御装置からの制御信号が端部信号配線部23bEを介して駆動IC11に伝送され、この駆動IC11に伝送された制御信号が中間信号配線部23bMを介して、隣接する駆動ICにさらに伝送される。この制御信号によって、駆動IC11内のスイッチング素子のオン・オフ状態を制御することで、発熱部9を選択的に発熱させることができる。
【0050】
また、サーマルヘッドXを適用してサーマルプリンタを構成する場合は、印画する記録媒体の搬送方向に対して、複数の発熱部9の配列方向が直交するようにサーマルヘッドXを配置する。また、この記録媒体の搬送方向に直交する方向が主走査方向となる。
【0051】
次に、本実施形態のサーマルヘッドXの製造方法の一実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
【0052】
まず、図7(a)に示すように、蓄熱層13、発熱部9、共通電極配線17、個別電極配線19、グランド電極配線21およびIC制御配線23が設けられた基板7を準備する。なお、図5がこの状態の平面図に相当する。
【0053】
次に、図7(d)に示すように、発熱部9、共通電極配線17の一部および個別電極配線19の一部を被覆するように、蓄熱層13上に第1保護層25を形成する。本実施形態では、図7(b)および図8に示すように、第1保護層25を形成しない蓄熱層13上の領域に、金属や硬質の樹脂等からなるマスクZを配置し、このマスクZが配置された状態で、スパッタリング法、蒸着法等の周知の薄膜成形技術や、スクリーン印刷法等の厚膜形成技術を用い、図7(c)に示すように第1保護層25を形成する。こうすることで、マスクZで覆われた領域には、第1保護層25が形成されず、マスクで覆われていない領域上にのみ第1保護層25が形成される。つまり、後の工程で形成する第2保護層27によって被覆される共通電極配線17の一部、個別電極配線19の一部、グランド電極配線21およびIC制御配線23の領域上には、第1保護層25が形成されない。
【0054】
ここで、マスクZの形状について詳述する。マスクZは、図7(b)および図8に示す
ように、平面視でヘッド基体3の基板7の外形より大きい外形を有する平板部Zaと、平板部Zaに形成された貫通孔Zbと、平板部Zaから基板7に向けて突出する凸部Zcを有している。貫通孔Zbは、第1保護層25を形成する領域に対応して形成されている。凸部Zcは、後の工程で被覆部材29が実装される領域に対応するグランド電極配線21上の一部の領域に対応する位置に形成されている。この凸部Zcは、マスクZが基板7上に配置されたときに、図7(b)に示すように、グランド電極配線21上に当接される。これにより、マスクZの平板部Zaと、共通電極配線17、個別電極配線19、IC制御配線23およびグランド電極配線21との間に隙間が形成され、この平板部Zaとこれらの配線とが接触しないようになっている。そのため、マスクZの接触による接触痕21Zは、グランド電極配線21上にのみ形成される。また、本実施形態では、このように比較的幅の広いグランド電極配線21の幅方向(図7(b)では左右方向)の一部分にマスクZの凸部Zcを当接しているため、この凸部Zcの接触痕21Zによってグランド電極配線21が断線しないようにしている。なお、凸部Zcの高さが高すぎると、マスクZの平板部Zaと、共通電極配線17、個別電極配線19、IC制御配線23およびグランド電極配線21との間の隙間が大きくなり、第1保護層25の形成時にこの隙間に第1保護層25が侵入して形成されるため、この第1保護層25の侵入が抑制されるように凸部Zcの高さを設定する。なお、本実施形態では、被覆部材29、グランド電極配線21、マスクZがそれぞれ、本発明の実装構造体の製造方法における実装体、導電配線、押圧部材に相当する。
【0055】
なお、図7では、説明の便宜上、1つのヘッド基体3の製造工程を図示しているが、実際には、基板7として1枚の大きな基板を用い、この基板上に複数のヘッド基体3を作り込み、この大きな基板を最後に分割することによって、複数のヘッド基体3が並行して製造される。この場合、マスクZも複数のヘッド基体3の第1保護層25を並行して形成できるように、複数のマスクZが一体化された形状の大きなマスクを用いる。このマスクには複数の凸部Zcが形成されているため、マスクが複数の凸部Zcによって支持され、マスクの傾きが抑制される。
【0056】
また、グランド電極配線21は、図7(b)および図7(c)に示すように、マスクZの凸部Zcが当接されたときに、この凸部Zcによって押し広げられるように押圧される。これにより、グランド電極配線21は、図9(a)に示すように、厚さ方向に圧縮され、グランド電極配線21の面内方向で外方へ向かう応力(矢印W方向の応力)が発生する。この応力は、図9(b)に示すように、グランド電極配線21上からマスクZを除去した後も残留応力として残留する。
【0057】
次に、図7(d)に示すようにグランド電極配線21上からマスクZを除去し、図7(e)に示すように第2保護層27を形成する。この第2保護層27は、例えば、スクリーン印刷法等の厚膜成形技術を用いて形成する。
【0058】
続いて、図7(f)に示すように、個別電極配線19、グランド電極配線21およびIC制御配線23上に駆動IC11を実装する。具体的には、詳細には図示しないが、駆動IC11の第1接続端子11aおよび第2接続端子11bを半田バンプ(不図示)を介して個別電極配線19、グランド電極配線21およびIC制御配線23上に接続する。なお、図7(f)では、個別電極配線19および共通電極配線17と駆動IC11との接続部分が図示されている。
【0059】
そして、図7(g)に示すように、駆動IC11を被覆部材29によって被覆することで封止する。より詳細には、駆動IC11を覆うとともに、共通電極配線17、個別電極配線19、グランド電極配線21およびIC制御配線23上に形成された第2保護層27を覆うように、被覆部材29となる樹脂を塗布し、この樹脂を硬化させる。これにより、
被覆部材29が、共通電極配線17、個別電極配線19、グランド電極配線21およびIC制御配線23上に第2保護層27を介して実装され、駆動IC11が被覆部材29によって被覆される。このとき、被覆部材29は、上記のようにグランド電極配線21に形成された接触痕21Z上に位置する第2保護層27を覆うように実装される。被覆部材29は、硬化時に収縮変形する樹脂で形成されており、例えば、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂等の熱硬化性樹脂または熱可塑性ポリイミド、ポリブチレンテレフタレート樹脂等の熱可塑性樹脂で形成することができる。被覆部材29が熱硬化性樹脂の場合は、被覆部材29を加熱することにより硬化させ、熱可塑性樹脂の場合は、被覆部材29を冷却することにより硬化させる。なお、本実施形態のサーマルヘッドXでは、発熱部9で発生した熱が被覆部材29へ伝導して被覆部材29が加熱されることが想定されるため、被覆部材29としては、熱硬化性樹脂を用いることが好ましい。
【0060】
この被覆部材29は、上記のように硬化時に収縮変形する樹脂で形成されており、グランド電極配線21上への実装時に収縮変形するため、図9(c)に矢印Rで示すように、内方へ向う応力が被覆部材29内に発生する。これに対し、本実施形態では、上記のように、被覆部材29が実装される領域に対応するグランド電極配線21上の一部の領域(つまり、接触痕21Zが形成された領域)が、マスクZの凸部Zcによって予め押し広げられるように押圧されているため、図9(b)に示すように、グランド電極配線21の面内方向で外方へ向う応力がグランド電極配線21内に残留応力として残留している。そのため、図9(c)に示すように、被覆部材29内の矢印R方向の応力とグランド電極配線21内の矢印W方向の残留応力とが互いに打ち消しあう方向に作用し、被覆部材29の収縮変形を抑制することができる。
【0061】
なお、本実施形態では、グランド電極配線21の接触痕21Z上に第2保護層27を形成しているため、この第2保護層27自体が収縮変形する場合にも、第2保護層27内に発生する内方へ向う応力と、グランド電極配線21内の残留応力とが打ち消しあう方向に作用する。これにより、この場合も、第2保護層27の収縮変形を抑制することができる。
【0062】
以上の工程によってヘッド基体3が製造される。そして、図2および図3に示すように、このヘッド基体3を放熱体1の台板部1aに接着し、FPC5をヘッド基体3に接続するとともに放熱体1の突出部1bに接着することにより、サーマルヘッドXが製造される。
【0063】
本実施形態のサーマルヘッドXの製造方法によれば、被覆部材29が実装される領域に対応するグランド電極配線21上の一部の領域を押し広げるように押圧する押圧工程と、この押圧工程において押圧されたグランド電極配線21の領域(接触痕21Z)上に被覆部材29を実装する実装工程とを備えている。これにより、上記のように被覆部材29の収縮変形を抑制することができる。その結果、被覆部材29で被覆された駆動IC11とグランド電極配線21等との接続部分に、被覆部材29の収縮変形によって生じる応力が発生するのを抑制することができる。そのため、この接続部分に発生した応力に起因して生じる亀裂や剥離を抑制し、この接続部分が切断されるのを抑制することができる。
【0064】
また、本実施形態のように発熱部9の配列方向沿って帯状に延びるグランド電極配線21上に被覆部材29が実装されているサーマルヘッドXでは、被覆部材29の収縮変形によってヘッド基体3が発熱部9の配列方向に反り易くなっているが、このように被覆部材29の収縮変形を抑制することにより、このヘッド基体3に生じる反りを抑制することができる。そのため、印画を行う記録媒体に対して、配列された複数の発熱部9をより均等な力で押圧することができ、記録媒体上の印画の濃度ムラを抑制することができる。
【0065】
以上、本発明の実装構造体の製造方法の一実施形態として、上記実施形態のサーマルヘッドXの製造方法を例示したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。
【0066】
例えば、上記実施形態では、図7(b)に示すように、駆動IC11を被覆する被覆部材29が実装される領域に対応するグランド電極配線21上の一部の領域を、マスクZの凸部Zcによって押し広げるように押圧しているが、被覆部材29が実装される領域に対応するグランド電極配線21上の少なくとも一部の領域を押し広げるように押圧する限り、これに限定されるものではない。よって、例えば、被覆部材29が実装される領域に対応するグランド電極配線21上の領域全体を、マスクZの凸部Zcによって押圧してもよい。また、マスクZの凸部Zcによって押圧することにも限定されるものではなく、被覆部材29をグランド電極配線21上に実装する前に、この被覆部材29を実装するグランド電極配線21上の領域を押圧する限り、この領域を押圧するための押圧部材を別部材として準備し、この押圧部材によって押圧してもよい。この押圧部材の形状は特に限定されるものではない。
【0067】
なお、上記実施形態では、マスクZの凸部Zcによる押圧によって、グランド電極配線21上に接触痕21Zが形成されているが、グランド電極配線21の内部に残留応力を発生させることができれば、この接触痕21Zが形成されないように押圧してもよい。例えば、接触痕21Zが形成されない程度の力で押圧してもよいし、凸部Zcをグランド電極配線21よりも軟質である弾性体によって押圧してもよい。なお、グランド電極配線21の内部の残留応力は、例えば、X線回折を利用した公知のX線応力測定方法等を用いて測定することができる。
【0068】
また、上記実施形態では、マスクZの凸部Zcによって、駆動IC11を被覆する被覆部材29が実装される領域に対応するグランド電極配線21上の一部の領域を押圧しているが、これに限定されるものではない。例えば、グランド電極配線21上に接続されるFPC5が実装時に収縮変形する場合は、このFPC5が実装される領域にもマスクZの凸部Zcを形成し、この凸部Zcによってこの領域を押圧してもよい。こうすることで、FPC5の収縮変形を抑制することができる。この場合、FPC5が、本発明の実装構造体の製造方法における実装体に相当する。
【0069】
また、本発明の実装構造体の製造方法は、上記のようなサーマルヘッドの製造方法に限定されるものではなく、基板上に設けられた導電配線上に、この導電配線上への実装時に収縮変形する実装体を実装する工程を有する種々の実装構造体の製造方法に適用することができる。例えば、基板としてプリント配線板を用い、このプリント配線板上に設けられたプリント配線上に、集積回路、抵抗器、コンデンサ、発光ダイオード等を被覆する被覆部材を実装体として実装する実装構造体の製造方法にも本発明を適用することができる。この場合、被覆部材29等の実装体が実装される領域に対応するプリント配線上の少なくとも一部の領域を押圧部材によって押圧すればよい。
【符号の説明】
【0070】
X サーマルヘッド(実装構造体)
1 放熱体
3 ヘッド基体
7 基板
9 発熱部
21 グランド電極配線(導電配線)
21Z 接触痕
29 被覆部材(実装体)
Z マスク(押圧部材)
Zc 凸部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板に設けられた導電配線上に、該導電配線上への実装時に収縮変形する実装体を実装する工程を有する実装構造体の製造方法であって、
前記導電配線が設けられた前記基板を準備する準備工程と、
前記実装体が実装される領域に対応する前記導電配線上の領域を押圧部材によって押し広げるように押圧する押圧工程と、
該押圧工程において押圧された前記導電配線の前記領域上に前記実装体を実装する実装工程と
を備えることを特徴とする実装構造体の製造方法。
【請求項2】
前記実装構造体は、前記導電配線に接続された素子を有しており、
前記実装体は、前記素子を被覆する被覆部材であることを特徴とする請求項1に記載の実装構造体の製造方法。
【請求項3】
基板上に配列された複数の発熱部の配列方向に沿って帯状に延び、該発熱部に電気的に接続される導電配線上に、該導電配線上への実装時に収縮変形する実装体を実装する工程を有するサーマルヘッドの製造方法であって、
前記複数の発熱部が配列されているとともに前記導電配線が設けられた前記基板を準備する準備工程と、
前記実装体が実装される領域に対応する前記導電配線上の領域を押圧部材によって押し広げるように押圧する押圧工程と、
該押圧工程において押圧された前記導電配線の前記領域上に前記実装体を実装する実装工程と
を備えることを特徴とするサーマルヘッドの製造方法。
【請求項4】
前記サーマルヘッドは、前記発熱部を被覆する保護層を有しており、
前記押圧部材として、前記保護層の形成時に、前記導電配線上に前記保護層が形成されないように前記導電配線を被覆するマスクを用いることを特徴とする請求項3に記載のサーマルヘッドの製造方法。
【請求項5】
前記マスクとして、前記実装体が実装される領域に対応する前記導電配線上の少なくとも一部の領域に対応する位置に形成された凸部を有するものを用い、該凸部によって前記導電配線を押圧することを特徴とする請求項4に記載のサーマルヘッドの製造方法。
【請求項6】
前記サーマルヘッドは、前記導電配線に接続され、前記発熱部の通電状態を制御する駆動ICを有しており、
前記実装体は、前記駆動ICを被覆する被覆部材であることを特徴とする請求項3から5のいずれかに記載のサーマルヘッドの製造方法。
【請求項7】
前記実装体は、フレキシブルプリント配線板であることを特徴とする請求項3から5のいずれかに記載のサーマルヘッドの製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2011−201128(P2011−201128A)
【公開日】平成23年10月13日(2011.10.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−70394(P2010−70394)
【出願日】平成22年3月25日(2010.3.25)
【出願人】(000006633)京セラ株式会社 (13,660)
【Fターム(参考)】