説明

射出成形機の金型取付部材および金型取付方法

【課題】金型の正確な位置決めができ、構造が簡単でコスト安く、寿命が長い金型取付部材を提供する。
【解決手段】金型を取り付けて相対的に開閉動作可能な互いに対向した複数の型盤と、前記互いに対向した複数の型盤にそれぞれ取り付けられ、前記互いに対向した複数の型盤の閉動作により互いに当接して、内部にキャビティを形成する金型4と、金型4の下端面4bに設けたテーパ状凹形状部4aと、金型4を取り付けて相対的に開閉動作可能な型盤の一方又は両方の下部に設けられ、吊り下ろされる金型4の重量を受けると同時に上下方向の位置決めを行うための水平面15bを有し、前記金型のテーパ状凹形状部4aのテーパー面に嵌合し、左右方向の位置決めを行うための一つのテーパー状凸形状部15aと、前記一つのテーパ状凸形状部15aと一体に形成された一つの弾性部とを備えた位置決め部材15からなることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、射出成形機の可動型盤と固定型盤への金型取付構造に関し、特に、型閉、型締め動作をするとき、可動側金型と固定側金型とが正確に嵌め合うように型盤に取付けられる金型位置決め装置に関する。
【背景技術】
【0002】
固定型盤と可動型盤にそれぞれ金型が取付けられ、両型盤が型閉され金型が型締めされて形成するキャビティ内に樹脂材を射出して成形品を成形する射出成形機において、各型盤に重量ある金型を上から吊り下ろして型盤に設けられた基準高さとなる水平面に降ろし、かつ、水平方向の位置決めを固定型盤側の前記水平面の上面に設けられたテーパー状の凸形状部材が、金型の下面に形成されたテーパー状の凹溝に嵌め込まれることにより為されるのが通常であった。
【0003】
しかしこのようなテーパー状の凸形状部材とテーパー状の凹溝の組合せによる位置決め機構はテーパー状の凸形状部材と凹溝の巾、高さ、テーパー角度に加工誤差があるため、基準高さとなる水平面と、水平方向の位置決めとなるテーパー面が同時に密着しない場合が多い。この場合、基準高さと水平方向の位置決めが正確に行えず、金型と金型の嵌め合わせが不確実になって金型が損傷したり、キャビティが歪んで不良な成形品が成形されたりする不具合を生じる。
【0004】
これらの問題を解決するために特許文献1では、位置決めピン(上記のテーパー状の凸形状部材と同等)が型盤に固設した位置決めブロックに設けた嵌入孔の中を摺動するように設置し、位置決めピンの底部と位置決めブロックの嵌入孔底部との間に弾性部材を挟んで位置決めピンが上下に小寸法摺動可能とした構造で金型側のテーパー状の凹溝の巾、高さ、テーパー角度の加工誤差を許容できるようにして、金型の位置決めを正確に行い、金型の損傷、キャビティが歪んで不良な成形品等の不具合を避けようとする位置決め構造が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平11−320620号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
テーパー状の凸形状部材が金型の下面に形成されたテーパー状の凹溝に嵌め込まれる、従来の金型位置決め手段は、位置決めテーパー状の凸形状部材と金型側のテーパー状の凹溝のそれぞれに潜在する加工誤差のため、基準高さ水平面と左右方向位置決めのテーパー面が同時に密着せず、水平面(上下方向)か左右方向のいずれかに隙間が発生し、金型の位置決め精度が低下する。
【0007】
また、特許文献1に提案された金型の位置決め装置も、位置決めピンと同位置決めピンの摺動孔との間に隙間が必要であり、水平方向(左右方向)に位置決めピンが当該隙間において浮動し位置精度低下を招くことになる。また、位置決めピンが摺動構造であるために、何も拘束されず浮動している重量物である金型を吊り下ろして型盤に位置決めする際には、位置決めピンに偏荷重や衝撃荷重が加わりながら摺動する。このため、金型の交換により位置決めを繰り返す間に摺動部の摩耗による隙間の増大や摺動不良、囓り(凝着)を引き起こす可能性がある。
【0008】
本発明は、上記の問題点に対し、金型の正確な位置決めができ、構造が簡単でコスト安く、寿命が長い金型取付部材を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の問題点に対し、本発明は以下の各手段により課題の解決を図る。
(1)第1の手段の金型取付部材は、金型を取り付けて相対的に開閉動作可能な互いに対向した複数の型盤と、前記互いに対向した複数の型盤にそれぞれ取り付けられ、前記互いに対向した複数の型盤の閉動作により互いに当接して、内部にキャビティを形成する金型と、金型の下端面に設けたテーパ状凹形状部と、金型を取り付けて相対的に開閉動作可能な型盤の一方又は両方の下部に設けられ、吊り下ろされる金型の重量を受けると同時に上下方向の位置決めを行うための水平面を有し、前記金型のテーパ状凹形状部のテーパ面に嵌合し、左右方向の位置決めを行うための一つのテーパー状凸形状部と、前記一つのテーパ状凸形状部と一体に形成された一つ弾性部とを備えた位置決め部材からなることを特徴とする。
【0010】
(2)第2の手段の金型取付部材は、上記(1)の位置決め部材の弾性部は前記テーパ状凸形状部の下側に形成された孔と前記テーパ状凸形状部を設けた上面との間の板状部であり、前記テーパ状凸形状部に前記金型のテーパ状凹形状部が嵌め込まれて該テーパ状凸形状部が押し下げられたとき、金型の底面が前記位置決め装置の上部金型支持面に当接するまで前記板状部が下方に弾性変形するようにしたことを特徴とする。
【0011】
(3)第3の手段の金型取付部材は、金型を取り付けて相対的に開閉動作可能な互いに対向した複数の型盤と、前記互いに対向した複数の型盤にそれぞれ取り付けられ、前記互いに対向した複数の型盤の閉動作により互いに当接して、内部にキャビティを形成する金型と、前記互いに対向した複数の型盤の一方の金型取付面または該金型取付面と平行な面に設けられた、テーパ状凹形状を有するテーパ状凹形状部と、前記テーパ状凹形状部の設けられた前記一方の型盤と対向する、もう一方の型盤の金型取付面または該金型取付面と平行な面に設けられ、前記テーパ状凹形状部のテーパ面に嵌合するテーパ状凸形状部と、前記テーパ状凸形状部と一体に形成された弾性部を備えた位置決め部材からなることを特徴とする。
【0012】
(4)第4の手段の金型取付部材は、上記(3)の位置決め部材のテーパ状凸形状部と一体に形成された前記弾性部が、前記テーパ状凸形状部の下方に穿孔された孔と、テーパ状凸形状部を設けた面との間の板状部であり、前記テーパ状凸形状部が前記テーパ状凹形状部に嵌合した後、前記板状部が変形することで、前記テーパ状凸形状部のテーパ面と前記テーパ状凹形状部材のテーパ面が当接すると同時に金型の型合わせ面が当接するようにしたことを特徴とする。
【0013】
(5)第5の手段の射出成形装置は、金型を取り付けて相対的に開閉動作可能な互いに対向した複数の型盤と、前記互いに対向した複数の型盤にそれぞれ取り付けられ、前記互いに対向した複数の型盤の閉動作により互いに当接して、内部にキャビティを形成する金型と、前記互いに対向した複数の型盤にそれぞれ取り付けられた一方の金型型盤取付面と平行な金型面に設けられた、テーパ状凹形状を有するテーパ状凹形状部と、前記テーパ状凹形状部の設けられた型盤取付面と平行な金型面に対向する、もう一方の金型の型盤取付面と平行な金型面に設けられ、前記テーパ状凹形状部のテーパ面に嵌合するテーパ状凸形状部と、前記テーパ状凸形状部と一体に形成された弾性部を備えた位置決め部材からなることを特徴とする。
【0014】
(6)第6の手段の金型取付部材は、上記(1)のテーパ面を有する一つのテーパ状凸形状部と前記一つテーパ状凸形状部の下方の一つの弾性部が一体に形成された位置決め部材が、更に相対的に開閉動作可能な互いに対向した複数の型盤の動作方向に向いた他方のテーパ状凸形状を有するテーパ状凸形状部と、前記他方のテーパ状凸形状部と一体に形成された他方の弾性部を備えたことを特徴とする。
【0015】
(7)第7の手段の金型取付部材は、上記(1)〜(6)の相対的に開閉動作が可能な型盤が、固定型盤と可動型盤と、前記固定型盤と前記可動型盤の間に設けられ垂直方向に回転軸を有する反転型盤であることを特徴とする。
【0016】
(8)第8の手段の金型取付方法は、上記(7)の金型取付部材を用いた金型取付方法であって、位置決め部材をそれぞれ反転型盤の金型取付面に対して対称な位置に組み付ける位置決め部材固定プロセスの後、位置決め部材によって反転金型を位置決めして、反転型盤の両金型取付面に固定側金型あるいは可動側金型とそれぞれ一体となっている反転金型をそれぞれ組み付け固定する金型固定プロセス1を行い、金型固定プロセス1の後、反転金型とそれぞれ一体となっている固定側金型および可動側金型を、固定型盤または可動型盤に組み付け固定する金型固定プロセス2を行うことを特徴とする。
【発明の効果】
【0017】
請求項1、請求項2、に係わる発明は、上記第1、第2の手段の金型取付部材であり、テーパー状凸形状部はテーパー状凸形状部と一体の弾性部で支持され、金型取付け時に金型の重量を受けたとき、左右方向の位置決め部材のテーパー状凸形状部のテーパー面が金型下端面のテーパー状凹形状部のテーパー面に当接して左右方向を拘束して位置決めした後、弾性部が金型重量により弾性変形することによって、テーパ状凸形状部が金型に設けられたテーパ状凹形状部と当接し左右方向に拘束ながら下方に小寸法移動して逃げて、金型下端面が上下方向の位置決めのための前記位置決め部材の水平面(金型支持面)と当接することで、左右方向と上下方向の位置決めを同時に拘束するような構造である。これにより摺動部を無くすことができるので、従来例のような摺動部の隙間による取付け位置の精度の低下、摺動構造による摩耗や動作不良は生じない。
【0018】
また、弾性変形力は該当部の寸法、材質の曲げ強度から容易に算出できるので、位置決め部材の設計が容易であり、且つ簡単な一体構造とできるためコストを低減できる。
【0019】
請求項3〜請求項6に係わる発明は、上記第3〜第6の手段の金型取付部材であり、型締め時の相対する金型の上下左右方向の位置決めが可能であるので、相対する金型間の位置決めピンが不要になり、より高精度な型合わせを可能とする効果を有する。
【0020】
請求項7に係わる発明は、第7の手段の金型取付部材であり、固定型盤と可動型盤と、前記固定型盤と前記可動型盤の間に設けられ垂直方向に回転軸を有する反転型盤を有する型盤反転式二材射出成形機において、反転型盤の金型取付面に取り付けられた2つの反転金型は、反転前後で相対する固定型盤側金型と可動型盤側金型の両方に型合わせ、型締めされるため、固定型盤、可動型盤、反転型盤への金型取り付け時の正確な位置決めと、型締め時の正確な型合わせ位置決めをすることで、型合わせ、型締め時の金型のずれによる損傷を防止できる。
【0021】
請求項8に係わる発明は、第8の手段の金型取付方法であって、固定側金型および可動側金型を、固定型盤または可動型盤に反転型盤の金型取付面に対して対称な位置への組み付け固定することを短時間で且つ高精度に行うこと可能なため、反転金型が反転後に新たにそれぞれ対向する固定側金型と可動側金型と、相対する位置のズレに起因した衝突や片当たりなどによる破損の防止可能な金型取付プロセスを効率よく行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係わる射出成形機の側面図である。
【図2】図1の射出成形機の固定型盤をB方向から見た正面図である。
【図3】図1の射出成形機の固定型盤に金型を取付ける状態を示す斜視図である。
【図4】図2のC部の位置決め部材とその周辺の拡大図である。
【図5】図4の位置決め部材に金型が嵌め込まれ弾性部分が変形したことを示す図である。
【図6】本発明の第2の実施の形態の金型位置決め部材を図1のAの範囲で示す射出成形機の側面図である。
【図7】図6の金型位置決め部材をD方向から見た下面図である。
【図8】図6、図7の金型位置決め部材の斜視図である。
【0023】
【図9】本発明の第3の実施の形態の金型位置決め部材を図1のAの範囲で示す射出成形機の側面図である。
【図10】図9の金型位置決め部材をE方向から見た下面図である。
【図11】図9、図10の金型位置決め部材の斜視図である。
【図12】本発明の第4の実施の形態に係わる、図4の位置決め部材を取付けた金型反転式二材成形用射出機の平面図である。
【図13】図12の金型反転式二材成形用射出機の側面図である。
【図14】本発明の第5の実施の形態に係わる金型反転式二材成形用射出機の側面図である。
【図15】図14の金型反転式二材成形用射出機に取付けた金型位置決め部材の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
(第1の実施の形態)
この実施の形態で説明する射出成形装置は、金型を取り付けて相対的に開閉動作可能な型盤が固定型盤と可動型盤であり、固定型盤に金型位置決め部材を固設して、固定側金型の位置に合わせて可動型盤に可動側金型を取付ける金型取付部材である。
【0025】
第1の実施の形態を図に基づいて説明する。 図1は第1の実施の形態に係わる射出成形機の側面図、図2は図1の射出成形機の固定型盤をB方向から見た正面図、図3は図1の射出成形機の固定型盤に金型を取付ける状態を示す斜視図、図4は図2のC部の位置決め部材とその周辺の拡大図、図5は図4の位置決め部材に金型が嵌め込まれ、左右方向の位置決め凸形状部材を支持する弾性部分が変形し、位置決め部材の上面に金型が当接して、上下左右方向に位置決めされた状態を示す図である。
【0026】
図により、射出成形機10の構成概略を説明する。1は基台で、基台1には固定側金型4を取付る固定型盤2が固設されている。基台1の上の固定型盤2に対向して可動側金型5を取付る可動型盤3が移動可能に載置される。可動型盤3は基台1に固設された図示しないガイドレールにガイドされて移動する。
【0027】
基盤1に固設された可動型盤開閉手段14は、片端を基台1に軸方向の移動を拘束され回転自由に支持されサーボモータに駆動されるボールねじ軸12と、同ボールねじ12と螺合し可動型盤3に固設するボールねじナット13とにより構成される。可動側金型5と固定側金型4とは一端に油圧シリンダを有するタイバー7により型締めしてキャビティを形成し、同キャビティに、射出ユニット11から溶融した樹脂材が射出充填される。
【0028】
固定型盤2に金型が取付けられるときは、図3に示すように、金型4,5の両側に張り出して設けられた耳4c、5a, 4b、5bをターンバックルボルト32、ボルト33等を用いて固定側金型4と可動側金型5がキャビティを形成する嵌め合わせ状態に組合せ、ボルト32にワイヤ31を掛け、図示しないクレーンにより固定型盤の上方から吊り下ろされ、固定型盤2に固設された位置決め部材15の上に該位置決め部材15の凸形状部と、それに嵌め合わされる金型の凹形状部4aが嵌め合うように降ろされる。なお本実施の形態では、凹形状部を金型自体に設けた例を示したが、凹形状を備えた金型とは別部材を、金型に組み付けても支障ない。
【0029】
図2は固定側金型4が、固定型盤2に固設されている位置決め部材15に嵌め合わされて位置決めされた状態を示している。図4、図5は図2のC部の拡大図で、図4は金型4の凹形状部4aが位置決め部材15の凸形状部15aに嵌る直前を示し、図5は金型4の下部4bが位置決め部材15の上の平面部である金型支持面15bに当接し、凹形状部4aが位置決め部材15の凸形状部15aに嵌った状態を示している。
【0030】
金型4の凹形状部4aのテーパー角度は位置決め部材15の凸形状部15aのテーパー角度と同じあるいは凸形状部15aのテーパ角度よりも大きく形成され、例えば金型4の凹形状部4aの金型下面における巾寸法aは、位置決め部材15の凸形状部15aの根元の巾bより少し狭く作られている場合は、凹形状部4aが位置決め部材15の凸形状部15aに嵌ったときには、凹形状部4aの両テーパー面と凸形状部15aの両テーパー面はそれぞれ隙間無く当接し左右方向を位置決めされた状態で、位置決め部材15の凸形状部15aは金型4の重量により少し押し下げられ、金型4の下部4bと位置決め部材15の金型支持面15bが当接して、上下方向も隙間無く位置決めされる。位置決め部材15には長孔15cが明けられ、この長孔15cと金型支持面15bとの間の部分は板状となり、弾性体を形成している。なお長孔15cは設計時に所望の弾性変形量、弾性剛性を容易に得られるように、梁長さが自由に取れる長細い長孔であることが好ましい。
【0031】
このような構造の位置決め部材15による位置決め手段は、位置決め部材15の凸形状部15aと金型支持面15bが一体構造であり摺動部が無いので、従来例のような凸形状部15aと金型支持面15bを別部品として、凸形状部と位置決め部材とを相対動作させる場合に必要となる摺動部の隙間による取付け位置の精度の低下や摺動摩耗、動作不良は起こらない。また、弾性変形力は該当部位置決め部材15の孔15cの長さ、奥行き、弾性体の肉厚、材質の曲げ強度から容易に算出できる。
【0032】
(第2の実施の形態)
第2の実施の形態は第1の実施の形態の金型取付部材を備えた射出成形機と同じ射出成形機10において、金型の型締め時に固定側金型4と可動側金型5が滑らかに当接するように、固定側金型4と可動側金型5のそれぞれが固設されている固定型盤2と可動型盤3の相対的な位置決め手段を設けたものであり、該手段以外の構成は第1の実施の形態の金型取付部材と同じであり、以下の図に基づいて説明する。図6は本実施の形態の金型位置決め部材を図1のAの範囲で示す射出成形機の側面図、図7は図6の金型位置決め部材をD方向から見た下面図、図8は図6、図7の金型位置決め部材の斜視図である。また本実施の形態では型盤上においては金型位置が上下左右の全方向に発生する可能性のある位置ズレ防止するために、テーパ形状として円錐テーパ形状とした実施の形態を示す。
【0033】
図において、固定型盤2の下部に円錐テーパ状凸形状部材27が固設されている。円錐テーパ状凸形状部材27は固定型盤2の金型取付面と平行な平面27bから突き出して設けられた所定の円錐テーパ状凸形状部27aを有し、円錐テーパ状凸形状部27aの下方(図中では右側)の部材内側には長孔27cが空けられ、この長孔27cと平面27bとの間の板状部分は弾性体を形成している。円錐テーパ状凸形状部材27の円錐テーパ状凸形状部27aは少し押し込まれたとき弾性体に支えられ縦方向は位置を拘束されており、隙間の無い型盤取り付け面に水平方向の位置決めが確保される。なお長孔27cは設計時に所望の弾性変形量、弾性剛性を容易に得られるように、梁長さが自由に取れる長細い長孔であることが好ましい。
【0034】
固定型盤2と相対する可動型盤3の下部に円錐テーパ状凹形状部材28がに固設されている。円錐テーパ状凹形状部材28は可動型盤3の取付け面と平行な平面28bを有し、平面28bに円錐テーパ状凸形状部材27の円錐テーパ状凸形状部27aと嵌め合うことができる円錐テーパ状凸形状部27aと同じあるいは円錐テーパ状凸形状部27aよりも大きなテーパ角度を有する円錐テーパ状状凹形状部28aが穿孔されている。例えば円錐テーパ状凹形状部28aの入口の径は円錐テーパ状凸形状部材27の円錐テーパ状凸形状部27aの付け根の径より僅か小さく作られた場合には、円錐テーパ状凸形状部27aが円錐テーパ状凹形状部28aに隙間無く当接して嵌め合った後、円錐テーパ状凸形状部27aは少し円錐テーパ状凸形状部材27の中に押し込まれる。
【0035】
可動型盤3が固定型盤2とタイバー7を介して油圧型締めを行うとき、円錐テーパ状凸形状部材27の円錐テーパ状凸形状部27aが円錐テーパ状凹形状部材28の円錐テーパ状凹形状部28aに嵌め合って、固定型盤2に対して可動型盤3が位置決めされる。これによって固定型盤2に取付けられた固定側金型4と可動型盤3に取付けられた可動側金型5とが上下左右正確に位置決めされるので、固定側金型4と可動側金型5が滑らかに当接することができる。
【0036】
円錐テーパ状凸形状部材27と円錐テーパ状凹形状部材28の組合せは単数又は複数設けても良い。また、金型の構造によっては、固定側金型4と可動側金型5に取付けても良い。前述したように、固定型盤2に金型4,金型5を組み合わせて取付けるときの位置決めのために、固定型盤2に金型位置決め部材15を併設しても良いし、図15に示したような、円錐テーパ状凸形状部材27と金型位置決め部材15とを一体にした金型位置決め部材26を使用しても良い。いずれにしても、円錐テーパ状凸形状部材27と円錐テーパ状凹形状部材28の組合せの位置決めは、射出成形機10の稼動前に確実に行う必要がある。
以上に述べたこと以外は第1の実施の形態と同じであるので、他の構成と作用の説明は省く。
【0037】
(第3の実施の形態)
第3の実施の形態は第1の実施の形態の金型取付部材を備えた射出成形機と同じ射出成形機10において、金型の型締め時の金型の型合わせ位置決め手段を設けたものであり、第1の実施の形態の金型取付け位置決め部材15の凸形状部15aを型締め方向に向けて凸型部材45とし、固定型盤2に対向する可動型盤3に凸型部材45の凸形状部45aが嵌め込まれるように相対する方向に向いた凹形状部46aを備えた凹型部材46を固設して、金型の型締め時に金型の水平方向の位置決めをする手段であり、同手段以外の構成は第1の実施の形態の射出成形機と同じであり、以下の図に基づいて説明する。
【0038】
図9は本実施の形態の金型位置決め部材を図1のAの範囲で示す射出成形機の側面図、図10は図9の金型位置決め部材をE方向から見た下面図、図11は図9、図10の金型位置決め部材の斜視図である。
【0039】
図において、固定型盤2の下部に凸型部材45が設けられる。凸型部材45は固定型盤2の金型取付面と平行な平面45bから突き出して設けられた所定のテーパーの凸形状部45aを有し、凸形状部45aの根元の部材内側には長孔45cが明けられ、この長孔45cと平面45bとの間の板状部分は弾性体を形成している。凸型部材45の凸形状部45aは少し押し込まれたとき前記弾性体は撓むが盤面に対して左右方向は隙間の無い位置決めが確保される。なお長孔45cは設計時に所望の弾性変形量、弾性剛性を容易に得られるように、長細い長孔であることが好ましい。
【0040】
可動型盤2と相対する可動型盤3の下部に凹型部材46が固設されている。凹型部材46は可動型盤3の取付け面と平行な平面46bを有し、平面46bに凸型部材45の凸形状部45aと嵌め合うことができ、凸形状部45aと同じテーパー角度を有する凹形状部46aが形成されている。
凹形状部46aの入口の巾は凸形状部45aの付け根の径より僅か小さく作られ、凸形状部45aが凹形状部46aに隙間無く当接して嵌め合った後、前記板状弾性体が変形して凸形状部45aは少し凸型部材45の中に押し込まれる。
【0041】
可動型盤3が固定型盤2とタイバー7を介して油圧型締めを行うとき、凸型部材45の凸形状部45aは凹型部材46の凹形状部46aに隙間無く嵌め合って固定型盤2に取付けられた固定側金型4と可動型盤3に取付けられた可動側金型5とが左右正確に位置決めする。
【0042】
また第3の実施の形態のテーパ状形状部が、円錐テーパ形状であるのに対し、本実施の形態では、テーパ面が平面形状であるので、テーパ状凸形状部とテーパ状凹形状部の当接部の接触面圧を低減させることができ、テーパ面の摩耗を低減できる。またテーパ面を水平方向に向けることにより、上下方向では拘束されないので、金型あるいは型盤の重量による摩耗や変形などの経年変化に起因した固定型盤2に対する可動型盤3の上下方向の位置ズレなどが発生した場合でも、位置決め部材には偏荷重が発生しないので、位置決め部材の破損不具合を防止するのに有効である。
【0043】
凸型部材45と凹型部材46の組合せは金型の構造によっては、それぞれ固定側金型4と可動側金型5に取付けても良い。前述したように、固定型盤2に金型4,金型5を組み合わせて取付けるときの位置決めのために、型盤2に金型位置決め部材15を併設しても良い。いずれにしても、凸型部材45と凹型部材46の組合せの位置決めは、射出成形機10の稼動前に確実に行う必要がある。以上に述べたこと以外は第1の実施の形態と同じであるので、他の構成と作用の説明は省く。
【0044】
(第4の実施の形態)
本実施の形態は金型反転式二材射出成形機に本発明の金型取付部材を取付けたものである。
第4の実施の形態を図に基づいて説明する。図12は本実施の形態に係わる、図4の位置決め部材を取付けた金型反転式二材成形用射出機の平面図、図13は図12の金型反転式二材成形用射出機の側面図である。
【0045】
図により、金型反転式二材成形用射出成形機30の概略構成を説明する。31は基盤で、基盤31には固定側金型34を取付けた固定型盤32が固設されている。基盤31の上の固定型盤32に対向して可動側金型35を取付けた可動型盤33が移動可能に載置される。反転型盤39は反転台37に載せられ、縦中心軸回りに180度正逆回転し、固定型盤32,可動型盤33に正対する角度位置で位置決めされる。可動型盤33と、反転型盤39が載っている反転台37は、基盤31に固設された図示しないガイドレールにガイドされて移動する。
【0046】
反転型盤39の金型取付面には同じ形状の反転金型A36A,反転金型B36Bを取付け、可動側金型35と固定側金型34とに型締めしてキャビティを形成する。型締手段により固定型盤32,反転型盤39,可動型盤33を同時に型締めしたときに形成された2つのキャビティに、2組の射出ユニット41,射出ユニット42からそれぞれ異なった樹脂材がそれぞれ射出充填される。
【0047】
金型反転式二材成形用射出成形機30の両側には対称に一対の可動型盤開閉手段23,23が設置される。可動型盤開閉手段23は一対のサーボモータで同調運転され、可動型盤33は平行に開閉移動することができる。二材成形用射出成形機30の両側に対称に一対設置される反転型盤開閉手段24,24は、一対のサーボモータで同調運転され、反転台37は平行に開閉移動することができる。
【0048】
反転型盤39の両金型取付面に金型の位置決め部材15を取付け、反転金型A36A、及び反転金型B36Bに位置決め部材15の凸形状部15aのテーパー面に嵌め込むことができる図2〜5に示した様態のテーパー状凹形状部4aを設けることにより、図3に示すように、固定側金型34と反転金型A36A、又は、可動側金型35と反転金型B36Bを一体に吊り下ろして取付けるときに、位置決め部材15の凸形状部15aと金型支持面15bで金型の上下左右方向の位置決めができる。
【0049】
またこのとき、各位置決め部材15は反転型盤39の金型取付面に対して対称な位置(つまりは鏡像位置)に組み付けることが好ましい。位置決め部材15を金型取付面に対して対称な位置に組み付けることによって、位置決め部材15により位置決めされる反転金型A36Aおよび反転金型B36Bを、反転型盤39の金型取付面に対して対称な位置に組み付けることができる。これにより、反転金型A36A及び反転金型B36Bとそれぞれ一体となっている固定側金型34および可動側金型35を、固定型盤32または可動型盤33に反転型盤39の金型取付面に対して対称な位置に精度良く組み付けることができる。
【0050】
固定側金型34および可動側金型35を、固定型盤32または可動型盤33に反転型盤39の金型取付面に対して対称な位置に精度良く組み付けることは、反転金型A36A又は反転金型B36Bが、反転後に新たにそれぞれ対向する固定側金型35と可動側金型36と、相対する位置のズレに起因した衝突や片当たりなどによる破損を防止するのに有効であることから、位置決め部材15を反転型盤39の金型取付面に対して対称となるように、反転型盤39の両金型取付面に取り付けることが好ましい。
【0051】
(第5の実施の形態)
本実施の形態は金型反転式二材成形用射出機に本発明の金型取付部材である金型の型盤への取付けのための位置決め部材と、金型の型締め時の相互間の位置決め手段を同時に用いた例を示すものであり、図に基づいて説明する。
図14は本実施の形態に係わる金型反転式二材成形用射出機の側面図、図15は図14の金型反転式二材成形用射出機に取付けた、第4の実施の形態に示した金型位置決め部材に、更に型盤の位置決めのための型開閉方向のテーパ形状を備えた位置決め部材を一体に形成した金型位置決め部材の斜視図である。
【0052】
図において、二材射出成形機40は、第4の実施の形態の金型反転式二材射出成形機30に型締め時の型合わせ位置決め手段を併設したものであり、それ以外の構成は金型反転式二材射出成形機30と同じであるので、異なった構成のみを説明する。
【0053】
反転型盤39の両金型取付面に金型の位置決め部材26を取付け、固定型盤32、及び、可動型盤33に位置決め用テーパ形状部材28を取付けて、固定型盤32および可動型盤33を反転型盤39に対して位置決めをすることにより、反転型盤39が反転を繰り返して型締めしても両側の反転金型36A,と反転金型36Bに対して、固定型盤32と可動型盤33にそれぞれ取り付けられている固定側金型34と可動側金型35を精度良く正確に位置決めされるようにした二材射出成形機40である。
【0054】
固定側金型34と反転金型A36A、又は、可動側金型35と反転金型B36Bを纏めて吊り下ろして取付けるときに、位置決め部材26のテーパ状凸状部26aと金型支持面26bでA36Aと反転金型B36Bの上下左右方向の位置決めするとともに、金型の型締め時に金型位置決め部材26のテーパ状凸形状部26fと位置決め用テーパ形状部材28の前記テーパ状凸形状部に隙間無く嵌め合うテーパ形状部とで固定型盤32および可動型盤33を反転型盤39に対して位置決めをすることにより、反転金型36A,と反転金型36Bに対して、固定型盤32と可動型盤33にそれぞれ取り付けられている固定側金型34と可動側金型35を金型反転後にも型合わせずれの無い位置決めをすることができる。
【0055】
これにより、反転型盤39と可動型盤33の型開閉動作クリアランスによって、固定型盤32に対してズレや傾きが発生した場合であっても、反転金型36Aと反転金型36Bを固定側金型34および可動型盤33に精度良く当接させることが出来る。また位置決め部材26のテーパ状凸状部26aと26fを一体に形成することにより、テーパ状凸状部26aと26fが別体である場合に比べ、取付箇所数を削減できるので位置決め部材26の各型盤への取付を短時間で行うことが可能である。
【0056】
更にはテーパ状凸状部26aと26fが別体である場合は、テーパ状凸状部26aと26fの取付時の相対する直角度などの取付精度調整を作業者による手作業によって行う必要があり、取付精度を向上させることが困難な場合があるが、テーパ状凸状部26aと26fを一体に形成することにより、テーパ状凸状部26aと26fの直角度などの寸法精度は一体加工により高精度化が可能となるため、金型の位置決め精度向上に有効である。
【符号の説明】
【0057】
2,32 固定型盤
3,33 可動型盤
4,34 固定側金型
5,35 可動側金型
10 射出成形機
15 位置決め部材
26 位置決め部材
27 円錐テーパ状凸形状部材
28 円錐テーパ状凹形状部材
30 金型反転式二材射出成形機
36A 反転金型A
36B 反転金型B
39 反転型盤

【特許請求の範囲】
【請求項1】
金型を取り付けて相対的に開閉動作可能な互いに対向した複数の型盤と、前記互いに対向した複数の型盤にそれぞれ取り付けられ、前記互いに対向した複数の型盤の閉動作により互いに当接して、内部にキャビティを形成する金型と、金型の下端面に設けたテーパ状凹形状部と、金型を取り付けて相対的に開閉動作可能な型盤の一方又は両方の下部に設けられ、吊り下ろされる金型の重量を受けると同時に上下方向の位置決めを行うための水平面を有し、前記金型のテーパ状凹形状部のテーパー面に嵌合し、左右方向の位置決めを行うための一つのテーパー状凸形状部と、前記一つのテーパ状凸形状部と一体に形成された一つの弾性部とを備えた位置決め部材からなることを特徴とする金型取付部材。
【請求項2】
請求項1に記載する金型取付部材において、前記弾性部が前記テーパ状凸形状部の下側に形成された孔と前記テーパ状凸形状部を設けた上面との間の板状部であり、前記テーパ状凸形状部に前記金型のテーパ状凹形状部が嵌め込まれて該テーパ状凸形状部が押し下げられたとき、金型の底面が前記位置決め装置の上部金型支持面に当接するまで前記板状部が下方に変形するようにしたことを特徴とする金型取付部材。
【請求項3】
金型を取り付けて相対的に開閉動作可能な互いに対向した複数の型盤と、前記互いに対向した複数の型盤にそれぞれ取り付けられ、前記互いに対向した複数の型盤の閉動作により互いに当接して、内部にキャビティを形成する金型と、前記互いに対向した複数の型盤の一方の金型の取付面または該金型取付面と平行な面に設けられた、テーパ状凹形状を有するテーパ状凹形状部と、前記テーパ状凹形状部の設けられた前記一方の型盤と対向するもう一方の型盤面に設けられ、前記テーパ状凹形状部のテーパ面に嵌合するテーパ状凸形状部と、前記テーパ状凸形状部と一体に形成された弾性部を備えたことを特徴とする金型取付部材。
【請求項4】
請求項3に記載する金型取付部材において、前記テーパ状凸形状部と一体に形成された弾性部が、前記テーパ状凸形状部の下方に穿孔された孔とテーパ状凸形状部を設けた面との間の板状部であり、前記テーパ状凸形状部が前記テーパ状凹形状部に勘合した後、前記板状部が変形することで、前記テーパ状凸形状部のテーパ面と前記前記テーパ状凹形状部のテーパ面が当接すると同時に、金型の型合せ面が当接するようにしたことを特徴とする金型取付部材。
【請求項5】
金型を取り付けて相対的に開閉動作可能な互いに対向した複数の型盤と、前記互いに対向した複数の型盤にそれぞれ取り付けられ、前記互いに対向した複数の型盤の閉動作により互いに当接して、内部にキャビティを形成する金型と、前記互いに対向した複数の型盤にそれぞれ取り付けられた一方の金型の型盤取付面と平行な金型面に設けられた、テーパ状凹形状を有するテーパ状凹形状部と、前記テーパ状凹形状部の設けられた型盤取付面と平行な金型面に対向する、もう一方の金型の型盤取付面と平行な金型面に設けられ、前記テーパ状凹形状部のテーパ面に嵌合するテーパ状凸形状部と、前記テーパ状凸形状部と一体に形成された弾性部を備えたことを特徴とする金型取付部材。
【請求項6】
請求項1に記載の金型取付部材であって、前記テーパ面を有する一つのテーパ状凸形状部1と前記一つのテーパ状凸形状部の下方の前記一つの弾性部が一体に形成された前記位置決め部材が、更に前記相対的に開閉動作可能な互いに対向した複数の型盤の動作方向に向いた他方のテーパ状凸形状を有するテーパ状凸形状部と、前記他方のテーパ状凸形状部と一体に形成された他方の弾性部を備えたことを特徴とする金型取付部材。
【請求項7】
前記相対的に開閉動作が可能な型盤が、固定型盤と可動型盤と、前記固定型盤と前記可動型盤の間に設けられ垂直方向に回転軸を有する反転型盤であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の金型取付部材。
【請求項8】
請求項7に記載の金型取付部材を用いた金型取付方法であって、前記位置決め部材をそれぞれ反転型盤の金型取付面に対して対称な位置に組み付ける位置決め部材固定プロセスの後、前記位置決め部材によって反転金型を位置決めして、反転型盤の両金型取付面に前記固定側金型あるいは前記可動側金型とそれぞれ一体となっている反転金型をそれぞれ組み付け固定する金型固定プロセス1を行い、前記金型固定プロセス1の後、反転金型とそれぞれ一体となっている固定側金型および可動側金型を、固定型盤または可動型盤にそれぞれ組み付け固定する金型固定プロセス2を行うことを特徴とする金型取付方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2011−161654(P2011−161654A)
【公開日】平成23年8月25日(2011.8.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−23472(P2010−23472)
【出願日】平成22年2月4日(2010.2.4)
【出願人】(505139458)三菱重工プラスチックテクノロジー株式会社 (50)
【Fターム(参考)】