説明

層間絶縁構造およびその形成方法

【課題】層間絶縁体、あるいは層内絶縁体および層間絶縁体としてエアギャップを統合する銅のインタコネクトを製造する方法を提供すること。
【解決手段】層間絶縁構造の形成方法であって、第1の金属層を提供する工程と、第1の犠牲層を堆積する工程と、エッチング停止層を堆積する工程と、第2の犠牲層を堆積する工程と、2層のハードマスクを形成する工程と、2層のハードマスクをパターニングしてビアマスクおよびトレンチマスクを生成する工程と、第2の犠牲層をエッチングしてビアを形成する工程と、エッチング停止層の剥き出し部分と第1の犠牲層とをエッチングして第1の金属層を剥き出しにする工程と、第2の犠牲層をエッチングしてトレンチを形成する工程と、バリア金属および銅を堆積し、平坦化して第2の金属層を形成する工程と、第1および第2の犠牲層を分解して上記犠牲層をエアギャップと交換する工程とを包含する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体デバイスにおけるインタコネクトの層間分離に関し、より詳細には、銅のインタコネクトの極めて低い誘電率(k)分離を生成するための集積化プロセスに関する。
【背景技術】
【0002】
銅のインタコネクトは、2重ダマシンプロセスを用いて形成される。低誘電率の絶縁体材料の導入は、銅のインタコネクトを介して低誘電率の誘電体材料の第1層を堆積することによって達成され得る。これは、任意のエッチング停止バリア絶縁体、および、次に低誘電率材料の第2層が続き得る。次に、銅のインタコネクトに達するまで低誘電率材料の第2層、任意のエッチング停止バリア絶縁体、および低誘電率材料の第1層を介して、ビアをエッチングする。次に、低誘電率材料の第2層にトレンチをエッチングして、銅のインタコネクトの別の層の形成を支援する。バリア金属および銅は、スパッタリング、化学蒸着(CVD)法、電気化学的蒸着法、またはこれら方法の組み合わせによって堆積される。次に、堆積した銅(および、おそらくバリア金属)は化学的機械的研磨(CMP)を用いて平坦化され、銅のインタコネクトを形成する。
【0003】
銅に対する層内絶縁用にエアギャップが用いられてきたが、層間の銅層では酸化シリコンが用いらてきた。エアギャップは、UnityTM犠牲ポリマーを分解して形成される。しかし、銅は酸化物と直接接触する。このことによって、銅は酸化物中に拡散され、リーク電流フローが隣接する銅線間に生じ得る。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従って、層間絶縁体、あるいは層内絶縁体および層間絶縁体としてエアギャップを統合する銅のインタコネクトを製造する方法を提供する。提供される方法により、犠牲ポリマーを堆積し、パターニングして、金属層を形成する。この犠牲ポリマーは分解して、アニーリング中にエアギャップになることができる。犠牲ポリマーとしての使用が可能な候補の1つは、12wt%のメシチレン溶液として溶解されたブチルノルボルネンおよびトリエトキシシリルノルボルネンのコポリマーである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
第1の複数の金属線を含む第1の金属層と、第2の複数の金属線および該第1の金属層に接続された少なくとも1つのビアを備える第2の金属層と、第1の金属層と第2の金属層との間に挿入されたエアギャップとを備え、それにより上記目的が達成される。
【0006】
第1の金属層を含む隣接した金属線間に挿入されたエアギャップをさらに備えてもよい。
【0007】
第1の金属層は、バリア金属および銅を含んでもよい。
【0008】
第1の金属層が少なくとも部分的に下層をなす酸化膜層をさらに含んでもよい。
【0009】
第2の金属層が少なくとも部分的に下層をなす酸化膜層をさらに含んでもよい。
【0010】
第1の金属線を含む金属線の第1の部分および第2の金属線を含む金属線の第2の部分は、エッジシールディング構造を形成してもよい。
【0011】
複数のエッジシールディング構造は、デバイスの周囲に沿って広がり、それによってさらなる機械的な支持台が提供されてもよい。
【0012】
層間絶縁構造を形成する方法であって、基板を覆う第1の金属層を提供する工程と、第1の金属層を覆う第1の犠牲層を堆積する工程と、第1の金属層を覆うエッチング停止層を堆積する工程と、エッチング停止層を覆う第2の犠牲層を堆積する工程と、第2の犠牲層を覆う2層のハードマスクを形成する工程と、2層のハードマスクをパターニングして、ビアマスクおよびトレンチマスクを生成する工程と、第2の犠牲層をエッチングして、エッチング停止層に達するまで部分的なビアを形成する工程と、エッチング停止層の剥き出しの部分をエッチングする工程と、第1の犠牲層をエッチングして、ビアを形成して、それによって第1の金属層を剥き出しにする工程と、第2の犠牲層をエッチングして、トレンチを形成する工程と、バリア金属および銅を堆積する工程と、バリア金属および銅を平坦化して、第2の金属層を形成する工程と、第1の犠牲層および第2の犠牲層を分解して、第1の犠牲層および第2の犠牲層をエアギャップと取り替える工程と包含し、それにより上記目的が達成される。
【0013】
第1の金属層は銅を含んでもよい。
【0014】
2層のハードマスクは、二酸化シリコン層、それに続く窒化シリコン層を含んでもよい。
【0015】
2層のハードマスクは、窒化シリコン層、それに続く二酸化シリコンを含んでもよい。
【0016】
第1の犠牲層を堆積する工程は、スピンコートする工程をさらに含んでもよい。
【0017】
第1の犠牲層は犠牲ポリマーを含んでもよい。
【0018】
犠牲ポリマーは、ブチルノルボルネンおよびトリエトキシシリルノルボルネンのコポリマーを含んでもよい。
【0019】
犠牲ポリマーは、6〜12wt%のメシチレン溶液として溶解されたブチルノルボルネンおよびトリエトキシシリルノルボルネンのコポリマーを含んでもよい。
【0020】
犠牲ポリマーは、UnityTM犠牲ポリマーを含んでもよい。
【0021】
犠牲ポリマーは、6〜12wt%のメシチレン溶液として溶解されたUnityTM犠牲ポリマーを含んでもよい。
【0022】
エッチング停止層は二酸化シリコンを含んでもよい。
【0023】
第2の犠牲層は犠牲ポリマーを含んでもよい。
【0024】
1に近似する有効絶縁体誘電率を有する層間絶縁体構造を提供する。層間絶縁体の実施形態は、第1の複数の金属線を含む第1の金属層と、第2の複数の金属線と第1の金属層に接続された少なくとも1つのビアとを含む第2の金属層と、第1の金属層と第2の金属層との間に挿入されるエアギャップとを含む。1実施形態において、エアギャップはまた、どちらか一方の金属層上の金属線間にあり、層内絶縁体および層間絶縁体として作用する。
【発明の効果】
【0025】
層間絶縁体、あるいは層内絶縁体および層間絶縁体としてエアギャップを統合する銅のインタコネクトを製造する方法を提供する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
図1は、初期段階の製造に続くデバイス領域14を備える基板12を含むインタコネクト構造10を示す。図面に示される1実施形態において、基板12と第1の絶縁体を覆うように形成される金属線との間の第1の絶縁体として酸化物が使用される。別の実施形態において、別の低誘電率材料を酸化物の代わりに用いることができる。すなわち、UnityTM犠牲ポリマーを、記載されるように上部絶縁層の形成に関する使用のために用いることができる。
【0027】
初期段階の製造が終了した後、第1の絶縁体層16(これは、好適には二酸化シリコンであり、約500nm〜1000nmの厚さである)が基板上に堆積して、CMP平坦化をして、基板12と第1の金属線(まだ形成されていない)との間に誘電体層を形成する。第1の犠牲層18を、約500nm〜800nmの厚さにスピンコートする。1実施形態において、第1の犠牲層18は、UnityTM犠牲ポリマーを含む。UnityTM犠牲ポリマーは、オハイオ州クリーブランドのBFGoodrichから市販されている。UnityTM犠牲ポリマーは、ブチルノルボルネンおよびトリエトキシシリルノルボルネンのコポリマーである。UnityTM犠牲ポリマーは、スピンコート用に6〜12wt%のメシチレン溶液として溶解された。第1の犠牲層18はUnityTM犠牲ポリマーであり、好適には、約3〜5分間、約95℃〜120℃でソフトベークされる。このソフトベーク続いて硬化処理が行われる。このUnityTM犠牲ポリマーは、好適には、約1〜2時間、約200℃〜250℃で真空または窒素環境下で硬化される。約20nm〜50nmの厚さの窒化物ハードマスク20の堆積に続いて、約20nm〜50nmの厚さの酸化物ハードマスク22の堆積が行われ、自己整合のビア形成のために第1の犠牲層18上に二重のハードマスクを形成する。このことを図1に示す。あるいは、エッチングの手順をわずかに変更する必要があり得るが、酸化物ハードマスク22を最初に形成して、上を覆う窒化物ハードマスク20がその上に形成され得る。
【0028】
第1のフォトレジスト層を酸化物ハードマスク22上に堆積して、パターニングする。この酸化物ハードマスクをエッチングして、酸化物ハードマスクにビアの開口を形成する。説明を簡略化するため、図面に示されるように、複数のビアの開口が同時に形成されるが、1つのビアの開口について論じる。
【0029】
第2のフォトレジスト層を、堆積し、パターニングして、トレンチマスクが形成される。窒化物ハードマスク20を、酸化物ハードマスク22に形成されたビアの開口でエッチングして、窒化物のビアの開口24が形成される。次に、酸化物ハードマスクをエッチングして、トレンチの開口26が形成される。図2に示されるように、ビアおよびトレンチをエッチングする前に、このレジストを剥ぎ取り得る。または、このレジストを完全の状態で残したまま、エッチングした後にレジストを剥ぎ取り得る。
【0030】
図3は、パターニングが続く、ハードマスクの上部の平面図を示し、図2の断面図に対応する。ビアの開口24は、図示されるように、トレンチ幅の方に大きくなり得る。
【0031】
次に、図4を参照して、第1の犠牲層18をエッチングし、酸化物ハードマスク22または窒化物ハードマスク20の一方が第1の犠牲層18を保護していない箇所で、ビアの開口30を形成する。第1の犠牲層18をエッチングする方法は、第1の犠牲層で選択される材料による。第1の犠牲層にUnityTM犠牲ポリマーを用いる場合、ドライエッチングプロセス(例えば、酸素プラズマエッチング、または他の適切なエッチングプロセス)を用いてエッチングされ得る。
【0032】
次に、図5を参照して、1実施形態において、酸化物ハードマスク22を用いて、選択的に窒化物ハードマスク20をエッチングして、酸化物にトレンチパターンを形成する。1実施形態において、図示されるように、窒化物ハードマスク22をエッチングした後、酸化物ハードマスクを除去する。あるいは、酸化物ハードマスク22を完全に残したまま、その後に続くエッチングプロセス中に除去する。次に、図6を参照して、窒化物ハードマスク20を用いて、第1の犠牲層18をエッチングして、トレンチ32を形成する。ビア30がデバイス領域14に達するまで、第1の絶縁層16をエッチングして、ビア30を拡大する。別の実施形態において、二酸化シリコンをエッチング(例えば、Cおよびアルゴンを含むプラズマを用いてもよい)する間、第1の犠牲層18は、マスクとして作用する。さらに他の化学エッチングを利用して、第1の犠牲層をエッチングすることなく二酸化シリコンをエッチングすることもできる。次に、UnityTM犠牲ポリマーを第1の犠牲層として用いる場合、第1の犠牲層18を選択的にエッチング(好適には、酸素を含むプラズマを用いる)し、トレンチ32を形成する。用いるエッチング手順またはエッチングプロセスに関係なく、生じる構造物は、図6で示されるように、トレンチおよびビアを形成している。
【0033】
次に、図7を参照して、バリア金属40および銅42を堆積し、CMP平坦化をする。1実施形態において、さらに窒化物ハードマスク20を除去する。
【0034】
別の実施形態において、第1の絶縁層も犠牲層(例えば、UnityTM犠牲ポリマー)である。酸化物の薄膜を堆積し、CMP平坦化をする。次に、初期の犠牲層を堆積する。あるいは、初期段階処理の後、二酸化シリコン層を約50nm〜200nmに堆積して、続いて初期の犠牲層の堆積およびCMP平坦化をする。代替の酸化膜層を第1の層内の犠牲層で堆積する。1実施形態において、バリア金属の堆積および銅の堆積に続いて、初期の犠牲層を第1の銅レベルと基板との間に挿入する。処理の完了後、これにより、第1の銅レベルと基板との間にエアギャップが生成する。
【0035】
次に、図8を参照して、第2の犠牲層44を、約500nm〜1500nmの厚さに堆積する。1実施形態において、この第2の犠牲層は、UnityTM犠牲ポリマーであり、スピンコートによって堆積される。エッチング停止層46を、約50nm〜100nmの厚さに第2の犠牲層上に堆積する。エッチング停止材料は、好適には、二酸化シリコンである。同じ材料である必要はないが、好ましくは他の犠牲層と同じ材料である第3の犠牲層を、約500nm〜800nmの厚さに堆積する。UnityTM犠牲ポリマーを用いる場合、好適には、中間構造物10を、約3分間、約120℃で加熱し、UnityTM犠牲ポリマーを穏やかに硬化する。次に、2重のハードマスクを第3の犠牲層48に覆うように形成する。1実施形態において、第2の窒化物ハードマスク50を、約20nm〜50nmの厚さに堆積し、続いて第2の酸化物ハードマスク52を、約20nm〜50nmの厚さに堆積する。
【0036】
上述したように、第3のフォトレジスト層を酸化物ハードマスク52上に堆積し、パターニングする。酸化物ハードマスクをエッチングし、酸化物ハードマスクにビアの開口を形成する。図面に示されるように、複数のビアの開口が、同時に形成されるが、説明を簡略化するために、1つのビアの開口について説明する。
【0037】
第4のフォトレジスト層を堆積し、パターニングして、トレンチマスクを形成する。酸化物ハードマスク52に形成されるビアの開口で窒化物ハードマスク50をエッチングして、窒化物ビアの開口を形成する。次に、酸化物ハードマスクをエッチングして、トレンチの開口を形成する。
【0038】
第3の犠牲層48をエッチングして、部分的なビアを形成する。1実施形態において、エッチング停止層46の剥き出し部分に沿って第2の酸化物ハードマスクを除去し、エッチング停止層46にビアの開口を形成する。第2の犠牲層をエッチングして、第2のレベルのビア60を形成し、第3の犠牲層をエッチングして、第2のレベルのトレンチ62を形成する間、第2の窒化物ハードマスクおよびエッチング停止層はマスクとして作用する。図9は、インタコネクト構造10を示し、第2層のビアおよびトレンチの形成が続く。
【0039】
別の実施形態において、第2の酸化物ハードマスクを、第2の窒化物ハードマスクの前に堆積する。この場合、第3のフォトレジスト層を、第2の窒化物ハードマスク上に堆積して、第2の酸化物ハードマスクにおいてビアの開口がエッチングされ得るようにパターニングする。次に、酸化物ハードマスクにおいてビアの開口をエッチングする。第4のフォトレジスト層を堆積して、トレンチマスクを第2の窒化物ハードマスクへとパターニングする。次に、エッチング停止層46に至るまで第3の犠牲層48をエッチングする。次に、第2の窒化物ハードマスクを除去する。第2の酸化物ハードマスクの除去に引き続き、ビアの開口より下方でエッチング停止層の一部を剥き出しにする。次に、第3の犠牲層および第2の犠牲層をエッチングして、図9に示されるようにビア構造およびトレンチ構造を形成する。
【0040】
次に、図10を参照すると、バリア金属70および銅72を堆積して、CMP平坦化をする。1実施形態において、さらに第2の窒化物ハードマスクを除去する。
【0041】
さらなる犠牲層、エッチング停止層、およびハードマスクを堆積する工程を繰り返し、続いて上述したように、パターニングする工程および選択的なエッチング工程を用いて、さらなるインタコネクトレベルを形成し得る。図11に示すように、3つのインタコネクトレベルの全てが形成されている。上記プロセスを繰り返すことによって、さらなるレベルもまた可能である。最後のインタコネクトレベルを完了すると、窒化シリコンおよび窒化ボロンのキャッピング層80を、約5nm〜10nmの厚さに堆積して、好適にはフォトレジストを用いてパターニングして、最上層の銅層を保護する。このキャッピング層は、好適には、最上層の金属線のトレンチよりわずかに大きくなるが、寸法的にはあまり重大な意味を持たない。次に、残っている全てのフォトレジスト材を剥ぎ取る。パシベーション層82(好適には酸化物)を、約500nm〜1500nmの厚さに堆積する。
【0042】
次に、図12を参照すると、全ての犠牲層を分解して、エアギャップ100を有するインタコネクト構造10を生成する。エアギャップ層100は、層間絶縁体および層内絶縁体として機能する。UnityTM犠牲ポリマーを用いた実施形態において、好適には、インタコネクト構造10を、約425℃〜500℃の温度で、窒素パージされた加熱炉でアニールして、UnityTM犠牲ポリマーを分解して、全ての覆っている酸化物に浸透することを可能にする。
【0043】
上述のプロセスに引き続き、エアギャップを層間絶縁体と層内絶縁体との両方として形成する。従って、エッチング停止層/スペースホルダーの酸化シリコンが非常に薄い場合、有効誘電率は、当然極めて1に近似する。極めて多くのインタコネクト層を有する集積回路に関して、エッチング停止層/スペースホルダーの酸化物の厚さは、機械的強度を強めるように厚くする必要があり得る。このことは、システムの有効誘電率を増大させる。最上層の銅表面は、窒化物を用いて保護される。銅と直接接触する酸化シリコンはない。従って、銅の拡散問題はなくなる。隣接した銅線間のリーク電流および銅層間のリーク電流が、極めて小さくなることが期待される。概略図は接触した2つの堆積物を示した。左側は、普通のインタコネクトになる傾向があった。右側の堆積物は、エッジシールディングを図示している。エッジシールディングは、エッチング停止層/スペースホルダーの酸化膜層および銅線の機械的な支持台のために必要とされる。1実施形態において、エッジシールディングをデバイスの周囲に分散して、さらなる機械的な支持台を提供する。別の実施形態において、エッジシールディングを、チップ領域の全体に渡る要点においてさらに提供する。エッジシールディングを、電源供給のバスラインまたはアースラインの1つとして用いてもよい。
【0044】
エッチング停止層/スペースホルダーの酸化シリコンを、バリア金属を介して金属線に接着する。従って、バリア金属と銅とエッチング停止層/スペースホルダーの酸化物に対するバリア金属との間の良好な接着がより好ましい。この用途に対する好適なバリア金属は、TiまたはTiNである。
【0045】
いくつかのスペースホルダーに加えて、好適な実施形態を説明してきたが、本発明は、任意の特定の実施形態に限定されない。どちらかと言えば、本発明の範囲は、上掲の特許請求の範囲およびその均等物によって規定される。
【0046】
1に近似する有効誘電率を有する層間絶縁構造を提供する。層間絶縁の実施形態は、第1の複数の金属線を含む第1の金属層と、第2の複数の金属線、および第1の金属層に接続された少なくとも1つのビアとを含む第2の金属層と、第1の金属層と第2の金属層との間に挿入されたエアギャップとを含む。1実施形態において、エアギャップは、さらに、どちらか一方の金属層上の金属線間に存在して、層内絶縁および層間絶縁として役に立つ。また、犠牲ポリマーを堆積して、パターニングして、金属層を形成する方法を提供する。犠牲ポリマーを分解して、アニール中にエアギャップになることができる。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】図1は、初期層およびハードマスクの堆積が続くインタコネクト構造の断面図である。
【図2】図2は、マスクする工程が続くインタコネクト構造の断面図である。
【図3】図3は、2重ハードマスクの上部を示す平面図である。
【図4】図4は、部分的なビアの形成の形成が続く断面図である。
【図5】図5は、窒化物トレンチマスクの形成が続く断面図である。
【図6】図6は、トレンチおよびビアの形成が続く断面図である。
【図7】図7は、バリア金属およびインタコネクトの堆積が続く断面図である。
【図8】図8は、さらなるインタコネクト層を形成するための層の堆積が続く断面図である。
【図9】図9は、さらなるトレンチおよびビアの形成が続く断面図である。
【図10】図10は、バリア金属およびインタコネクトの堆積が続く断面図である。
【図11】図11は、パシベーションが続く3つのインタコネクトレベルを示す断面図である。
【図12】図12は、全ての犠牲層が分解して、インタコネクト間にエアギャップの形成が続く断面図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の金属層と、第2の金属層と、該第1の金属層と該第2の金属層との間に形成されたエアギャップとを備える、層間絶縁構造。
【請求項2】
前記第1の金属層と前記第2の金属層との間に第3の金属層が設けられている、請求項1に記載の層間絶縁構造。
【請求項3】
前記第1の金属層は、少なくとも1つの第1金属線を備え、該第1金属線に隣接してエアーギャップが設けられている、請求項1に記載の層間絶縁構造。
【請求項4】
前記第2の金属層は、少なくとも1つの第2金属線を備え、該第2金属線に隣接してエアーギャップが設けられている、請求項3に記載の層間絶縁構造。
【請求項5】
前記第1の金属線および前記第2の金属線の表面が、それぞれ平坦化されている、請求項4に記載の層間絶縁構造。
【請求項6】
前記第1金属線および前記第2金属線は、それぞれ、バリア金属および銅を有する、請求項4に記載の層間絶縁構造。
【請求項7】
前記バリア金属は、前記第1金属線および前記第2金属線の底面および側面にそれぞれ設けられている、請求項6に記載の層間絶縁構造。
【請求項8】
前記第1の金属層は、第1の酸化膜層上に設けられている、請求項1に記載の層間絶縁構造。
【請求項9】
前記第2の金属層は、第2の酸化膜層上に設けられている、請求項1に記載の層間絶縁構造。
【請求項10】
前記第1の金属線のいずれかと、前記第2の金属線のいずれかとが、ビアによって接続されている、請求項4に記載の層間絶縁構造。
【請求項11】
前記ビアは、バリア金属および銅を有する、請求項10に記載の層間絶縁構造。
【請求項12】
前記バリア金属は、前記ビアの底面および側面に設けられている、請求項11に記載の層間絶縁構造。
【請求項13】
前記バリア金属は、TiまたはTiNである、請求項7または11に記載の層間絶縁構造。
【請求項14】
前記第1の金属層は基板上に設けられており、該基板がデバイス領域を有し、前記第1の金属層におけるいずれかの前記第1の金属線は、該デバイス領域に接続されている、請求項3に記載の層間絶縁構造。
【請求項15】
前記第2の金属層のための機械的な支持台をさらに有する、請求項4に記載の層間絶縁構造。
【請求項16】
前記支持台は、ビアを含んでいる、請求項15に記載の層間絶縁構造。
【請求項17】
前記第1の金属層は基板上に設けられており、該基板がデバイス領域を有し、前記第1の金属層における前記第1の金属線は、該デバイス領域および前記ビアに接続された第1部分を含んでおり、
前記支持台は、該第1部分をさらに含んでいる、請求項16に記載の層間絶縁構造。
【請求項18】
前記支持台に含まれる前記ビアと前記第1金属線の第1部分とが、上下方向に重なっている、請求項17に記載の層間絶縁構造。
【請求項19】
前記支持台は、前記デバイス領域の周囲に分散している、請求項18に記載の層間絶縁構造。
【請求項20】
前記支持台は、チップ領域の全体にわたる要点に設けられている、請求項18に記載の層間絶縁構造。
【請求項21】
前記ビアを含む前記支持台は、電源供給のバスラインとして用いられる、請求項18に記載の層間絶縁構造。
【請求項22】
前記ビアを含む前記支持台は、アースラインとして用いられる、請求項18に記載の層間絶縁構造。
【請求項23】
前記第2の金属層上に、エアーギャップと、該エアーギャップを介して積層された金属層とを有する1または複数の積層構造が積層されている、請求項1に記載の層間絶縁構造。
【請求項24】
前記金属層における最上層に位置する金属層が窒化物でキャップされている、請求項23に記載の層間絶縁構造。
【請求項25】
前記窒化物がパシベーション層で覆われている、請求項24に記載の層間絶縁構造。
【請求項26】
前記パシベーション層が酸化物である、請求項25に記載の層間絶縁構造。
【請求項27】
層間絶縁構造を形成する方法であって、
基板上に第1の金属層を形成する工程と、
該第1の金属層を覆う第1の犠牲層を堆積する工程と、
該第1の犠牲層上に酸化膜層を堆積する工程と、
該酸化膜層上に第2の犠牲層を堆積する工程と、
該第2の犠牲層上に金属を堆積して第2金属層を形成する工程と、
次いで、前記第1の犠牲層および前記第2の犠牲層を分解して、該第1の犠牲層および第2の犠牲層をエアギャップとする工程と
を包含する、層間絶縁構造の形成方法。
【請求項28】
前記第2の犠牲層を堆積する工程に次いで、該第2の犠牲層を覆うハードマスクを形成して、該ハードマスクをパターニングする工程をさらに包含する、請求項27に記載の層間絶縁構造の形成方法。
【請求項29】
前記ハードマスクが、前記第1の犠牲層にビアを形成するためのビアマスクと、前記第2の犠牲層にトレンチを形成するためのトレンチマスクとを有する、請求項28に記載の層間絶縁構造の形成方法。
【請求項30】
前記ハードマスクをパターニングする工程に次いで、前記第1の犠牲層にビアを形成する工程をさらに包含する、請求項28に記載の層間絶縁構造の形成方法。
【請求項31】
前記第1の犠牲層に前記ビアが形成された後に、前記トレンチマスクにて露出された前記第2の犠牲層を前記酸化膜層までエッチングすることによってトレンチを形成する工程をさらに包含する、請求項30に記載の層間絶縁構造の形成方法。
【請求項32】
前記第2金属層を形成する工程において、前記ビア内および前記トレンチ内に金属がそれぞれ堆積される、請求項31に記載の層間絶縁構造の形成方法。
【請求項33】
前記第2金属層を形成する工程において、前記ビア内および前記トレンチ内にバリア金属および銅が順番に堆積される、請求項32に記載の層間絶縁構造の形成方法。
【請求項34】
前記バリア金属および前記銅を堆積した後に、該バリア金属および該銅を平坦化する工程をさらに包含する、請求項33に記載の層間絶縁構造の形成方法。
【請求項35】
前記第1の金属層が銅である、請求項27に記載の層間絶縁構造の形成方法。
【請求項36】
前記ビアマスクは二酸化シリコン層であり、前記トレンチマスクは窒化シリコン層である、請求項29に記載の層間絶縁構造の形成方法。
【請求項37】
前記ビアマスクは、窒化シリコン層であり、前記トレンチマスクは二酸化シリコンである、請求項29に記載の層間絶縁構造の形成方法。
【請求項38】
前記第1の犠牲層を堆積する工程において、該第1の犠牲層がスピンコートされる、請求項27に記載の層間絶縁構造の形成方法。
【請求項39】
前記第1の犠牲層は犠牲ポリマーを含む、請求項27に記載の層間絶縁構造の形成方法。
【請求項40】
前記犠牲ポリマーは、ブチルノルボルネンおよびトリエトキシシリルノルボルネンのコポリマーを含む、請求項39に記載の層間絶縁構造の形成方法。
【請求項41】
前記犠牲ポリマーは、6〜12wt%のメシチレン溶液として溶解されたブチルノルボルネンおよびトリエトキシシリルノルボルネンのコポリマーを含む、請求項39に記載の層間絶縁構造の形成方法。
【請求項42】
前記犠牲ポリマーは、Unity(商品名)犠牲ポリマーを含む、請求項39に記載の層間絶縁構造の形成方法。
【請求項43】
前記犠牲ポリマーは、6〜12wt%のメシチレン溶液として溶解されたUnity(商品名)犠牲ポリマーを含む、請求項39に記載の層間絶縁構造の形成方法。
【請求項44】
前記酸化膜層が二酸化シリコンである、請求項27に記載の層間絶縁構造の形成方法。
【請求項45】
前記第2の犠牲層は犠牲ポリマーである、請求項27に記載の層間絶縁構造の形成方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2007−74004(P2007−74004A)
【公開日】平成19年3月22日(2007.3.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−340595(P2006−340595)
【出願日】平成18年12月18日(2006.12.18)
【分割の表示】特願2002−276401(P2002−276401)の分割
【原出願日】平成14年9月20日(2002.9.20)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】