説明

廃棄プラスチックの洗浄・脱水装置

【課題】ケーシング内においてプラスチック片にほぼ一定の送りをかけて不均一な滞留個所が生じ無いようにし、遠心力で効果的に洗浄や脱水を行い、また比較的少ない水で洗浄を行い、洗浄装置としても脱水装置としても利用可能にする。
【解決手段】廃棄プラスチックの洗浄・脱水装置1(1A)は、一端部に廃棄プラスチック片Pの投入口11を有すると共に他端部に処理済みプラスチック片P2の排出口12を有し、下部に処理流体排出用空間13とその出口13aを有した横長のケーシング10と、その内部に回転可能に軸承された横長の回転軸21と、該回転軸の周囲に、投入されたプラスチック片を回転中に投入口側から排出口側に送りをかけるように捩って取り付けられた複数のパドル25、26と、ケーシング内部において上記パドルを取り囲むように取り付けられた多孔筒30とを有している。排出口には横送りスクリューコンベヤ35が接続されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、家庭や農家などから廃棄される油で汚れたり泥が着いたような各種のプラスチック材をリサイクルするために、そのような汚れを洗浄して脱水する廃棄プラスチックの洗浄・脱水装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、循環型社会として廃棄プラスチックを回収して、有用な資源として再生利用する技術が開発されている。再生利用のために、まず回収プラスチックを小片に破砕してから洗浄する必要がある。既に開発されている幾多の廃棄プラスチックの破砕機によって小片に破砕されたプラスチック片を洗浄し、脱水する洗浄・脱水装置も提案されている。
【0003】
その従来の廃棄プラスチックの洗浄・脱水装置として、特開2004−216280号公開公報に開示されているものがある。その廃棄プラスチックの洗浄・脱水装置は、一端側に投入口を、他端側に排出口を有したケーシング内に収容した軸の回りに回転できる複数のパドルを設けており、それらパドルの回転にともなってプラスチック片を投入口から排出口に向かってガイドブレードによって移動させるようにしている。この移動中、ケーシング内のスクリーンによってプラスチック片がケーシング下部に落下するのを防ぎつつ、散水管からの散水によって洗浄を行い、洗い落とした汚れと水をケーシング下部から排出するようにしている。
【特許文献1】特開2004−216280号公開公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記のような洗浄・脱水装置では、ガイドブレードの設置個所がケーシングの上壁に限定されているために送りが不十分で、プラスチック片が内部に滞留しがちであり、洗浄作業速度が遅くなると言う問題がある。また、散水個所が多く、水の使用量も多くなりがちである。
本発明は、上記問題に鑑み、ケーシング内においてプラスチック片にほぼ一定の送りをかけて不均一な滞留個所が生じること無いようにし、効果的に洗浄や脱水を行うことができると共に、比較的少ない水で洗浄を行うことができ、また洗浄装置としても脱水装置としても利用可能な廃棄プラスチックの洗浄・脱水装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、一端部に廃棄プラスチック片の投入口を有すると共に他端部に処理済みプラスチック片の排出口を有し、下部に処理流体排出用空間とその出口を有した横長のケーシングと、
該ケーシング内部に回転可能に軸承された横長の回転軸と、
該回転軸の周囲に、投入されたプラスチック片を回転中に投入口側から排出口側に送りをかけるように捩って取り付けられた複数のパドルと、
上記ケーシング内部において上記パドルを取り囲むように取り付けられた多孔筒と、を有していることを特徴とする廃棄プラスチックの洗浄・脱水装置である。
【0006】
上記投入口にはプラスチック片と共に水が供給されて洗浄装置として使用され、その場合、上記ケーシングの下部の処理流体排出用空間の出口が上記投入口側に設けられる。
また上記投入口には洗浄済みプラスチック片が温風と共に供給されて脱水装置として使用され、その場合、上記ケーシングの下部の処理流体排出用空間の出口が上記排出口側に設けられる。
【0007】
上記プラスチック片は、主に約10mmから150mm平方のプラスチックシート小片から成ることが好ましい。
【0008】
上記多孔筒は、多角形状、好ましくは12角形の横断面を有し、3〜6mmφの孔を多数有したスクリーンから形成される。
また上記ケーシングの排出口は、横送りスクリューコンベヤの入口に接続され、該横送りスクリューコンベヤは、機体外に洗浄済み、又は脱水済みプラスチック片を送り出すように構成される。
【0009】
上記パドルは、上記回転軸の周囲方向に複数枚取り付けられており、長手方向に交互に少なくとも長パドルと短パドルの2種類のパドルが、互いに周囲方向に位相をずらして取り付けられ、また上記排出口に近接した個所では2周列に渡って長パドルが取り付けられる。
また上記パドルは、より具体的には上記回転軸の周囲方向に複数枚取り付けられており、また長手方向に交互に長パドルと約1/2の長さの短パドルとが互いに周囲方向にずらして取り付けられる。
更に、上記パドルは、上記投入口側の第1周列の長パドルと第2周列の短パドルの捩れ角度を他のパドルよりも大きく設定される。
【0010】
上記ケーシングの下部の処理流体排出用空間内に、その出口に向かって汚れ、水、空気に送りをかける軸無しスクリューを回転可能に支持しているのが好ましい。
【0011】
投入口にはプラスチック片と共に水が供給される上記洗浄装置のケーシングの排出口は、温風発生装置のブロワー吸入口に接続され、該ブロワー吐出口がサイクロンを介して上記脱水装置の投入口に接続され、該脱水装置の排出口がブロワー吸入口に接続されており、洗浄され乾燥したプラスチック片が該ブロワーによって集積場のサイクロンに空気搬送される。
【発明の効果】
【0012】
本発明の廃棄プラスチックの洗浄・脱水装置は、一端部に廃棄プラスチック片の投入口を有すると共に他端部に処理済みプラスチック片の排出口を有し、下部に処理流体排出用空間とその出口を有した横長のケーシングの内部に回転可能に軸承された横長の回転軸の周囲に、投入されたプラスチック片を回転中に投入口側から排出口側に送りをかけるように捩って複数のパドルを取り付けているために、パドルの捩りに対応して常にプラスチック片にほぼ一定の送りをかけており、不均一な滞留個所が生じること無いようにして、プラスチック片の重なりをできるだけ防ぐことで効果的に洗浄や脱水を行うことができる。この効果的な洗浄や脱水は、ケーシング内部においてパドルを取り囲むように全周に渡って取り付けられた多孔筒によって確実に担保されており、遠心力で落とされた汚れがケーシング下部の処理流体排出用空間に集められ、その出口から排出される。更に、殆ど同じ構造のまま直列に接続することで洗浄装置として、また洗浄後の脱水を行う脱水装置としても利用できる。
【0013】
上記投入口にはプラスチック片と共に水が供給されて洗浄装置として使用され、その場合に、上記ケーシングの下部の処理流体排出用空間の出口が上記投入口側に設けられることで、投入口から吸入される空気がパドルの回転によってケーシングの排出口に流れるとプラスチック片に付加的な搬送力をかけて洗浄効果を悪化させるために、早く投入口側の処理流体排出用空間の出口から排出させることで洗浄効果の悪化を防ぐことができる。洗浄に水が加えられることで、水溶性の汚れが洗い流されたり、軟化して遠心力で容易にプラスチック片から汚れが除去される。プラスチック片に油汚れがある場合は、水に適宜洗剤を混入することができる。 また上記投入口には洗浄済みプラスチック片が温風と共に供給されて脱水装置として使用され、その場合に、上記ケーシングの下部の処理流体排出用空間の出口が上記排出口側に設けられることで、投入口から吸入した温風に洗浄済みの湿ったプラスチック片をケーシング全長に渡って接触させて脱水効果を高めることができる。
【0014】
上記プラスチック片が主に約10mmから150mm平方のプラスチックシート小片とすると、スクリーンの多孔を通過するのを防ぎつつ、また互いに重なるのを防ぎつつ、できるだけ広く散らして洗浄や脱水の効果を高めることができる。
【0015】
上記多孔筒が多角形状、好ましくは12角形の横断面を有し、3〜6mmφの孔を多数有したスクリーンから形成されると、回転パドルから遠心力で飛ばされてきたプラスチック片がスクリーンの内面から更に多角形の角部に集まることができ、上方角部から再びパドル上に落下したり、下方角部からスクリーンの中間内面に、更にケーシング内部に拡散させることができ、洗浄や脱水の作用上好ましい。また孔を3〜6mmφとすることで洗浄効果を維持しつつも、プラスチック片の孔通過を抑制して歩留を高めることができる。
また上記ケーシングの排出口が横送りスクリューコンベヤの入口に接続されると、捩れパドルの回転による送風作用によって排出口から洗浄済みや脱水済みの処理済みプラスチック片が排出口から噴き出すのが防止され、ほぼ定量づつ機体外に横に送り出すことができる。
【0016】
上記パドルが上記回転軸の周囲方向に複数枚取り付けられ、長手方向に交互に少なくとも長パドルと短パドルの2種類のパドルが、互いに周囲方向に位相をずらして取り付けられると、長パドルと短パドルの送り作用と遠心力による洗浄・脱水作用を交互に強めることができる。また上記排出口に近接した個所では2周に渡って長パドルが取り付けられると、排出口への送り出しを促進し、プラスチック片が溜り易い終端部に在る排出口を常に開放しておくことができる。
また上記パドルは、より具体的には上記回転軸の周囲方向に6枚取り付けられており、長手方向に交互に長パドルと約1/2の長さの短パドルとが互いに周囲方向に30度ずらして取り付けられると、適度の洗浄や脱水の作業空間を適度に維持する間隔でパドルを回転軸に取り付けることができる。
更に、上記パドルは、上記投入口側の第1周列の長パドルと第2周列の短パドルの捩れ角度を他のパドルよりも大きく設定されることで、投入口からのプラスチック片の吸引を強めることができる。
【0017】
上記ケーシングの下部の処理流体排出用空間内に、その出口に向かって汚れ、水、空気に送りをかける軸無しスクリューを回転可能に支持すると、空気の通り抜けを良くしつつも、洗浄で蓄積してくる汚れや、洗浄や脱水の水を出口に向かって強制送りできる。
【0018】
投入口にはプラスチック片と共に水が供給される上記洗浄装置のケーシングの排出口は、温風発生装置のブロワー吸入口に接続され、該ブロワー吐出口がサイクロンを介して上記脱水装置の投入口に接続されると、洗浄処理済みのプラスチック片を遠心力による脱水ばかりでなく、更に温風による乾燥作用も付加され、脱水乾燥を早めることができる。更に、脱水装置の排出口がブロワー吸入口に接続され、洗浄され乾燥したプラスチック片が該ブロワーによって集積場のサイクロンに空気搬送されることで、集積場が脱水装置から離れていても乾燥して軽くなったプラスチック片を空気搬送することができ、集積場のサイクロンで収集できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
本発明に係る廃棄プラスチックの洗浄・脱水装置1は、家庭や農家などから廃棄される汚れた各種プラスチックを約10mmから150mm平方のプラスチックの小片に裁断したものをリサイクルのために洗浄し、脱水乾燥するものであり、図1及び2と図4及び5に示すように、定量フィーダによって連続的に供給される廃棄プラスチック片の投入口11を一端部に有すると共に他端部に処理済みプラスチック片の排出口12を有し、下部に処理流体排出用空間13とその出口部13a、13bを有した横長のケーシング10の内部に回転軸21を回転可能に軸承しており、その回転軸21の周囲に、投入されたプラスチック片Pを回転中に投入口側から排出口側に送りをかけるように捩って(例えば、回転軸21の軸線に対して約15度)複数のパドル25、26を取り付けている。第1周列の6枚の長パドル25と第2周列の6枚の短パドル26とは、投入口11からのプラスチック片の吸引を強めるために捩り度合いを(回転軸21の軸線に対して約25〜40度に)他のパドルよりも大きくしてある。また、ケーシング内部においてパドル25、26を取り囲むように全周に渡って多孔筒30がケーシング10の内部に取り付けられており、洗浄中や脱水中にプラスチック片Pが流失するのを防いでいる。遠心力で落とされた汚れは、水Wや空気と共に多孔筒30を通過後にケーシング下部の処理流体排出用空間13に集められ、その出口部13a、13bから排出される。洗浄されたり、脱水されたプラスチック片P1,P2は、排出口12から横送りスクリューコンベヤ35に送られる。本発明に係る廃棄プラスチックの洗浄・脱水装置1は、出口13a、13bの位置以外は構造が同じで直列に接続される洗浄装置1Aとして、また洗浄後の脱水を行う脱水装置1Bとして利用される。
【0020】
より具体的には、横長のケーシング10は、前後が端壁10a、10bで閉鎖された箱型の上部10cと下方の処理流体排出用空間13に至る漏斗状下部10dとから構成されており、多孔筒30を通過したものは、それら箱型の上部10cと漏斗状下部10dとによって捕捉されて処理流体排出用空間13に収集される。前端壁10aの上部には投入口11が、下部には洗浄装置用の出口部13aがそれぞれ形成され、また後端壁10bの中間部には排出口12が、下部には脱水装置用の出口部13bがそれぞれ形成されている。回転軸21は、前後の軸受23a、23bによって水平に回転可能に支承されており、モータM1によってパドル周速が35〜70m/秒になるように(前端壁10a側から見て洗浄装置1Aでは時計方向に、脱水装置1Bでは反時計方向に)回転駆動される。パドルは、回転軸21に周方向に60度ピッチで各々6枚の取り付けられており、長手方向に長パドル25の周列と短パドル26の周列とが交互に周方向に30度ずらして取り付けられている。全体のパドルは、前端壁10aから後端壁10bにかけて第1周列の長パドル25と第2周列の短パドル26から始まって第15周列の長パドル25及び第16周列の長パドル25と第14周列の短パドル26までで構成されている。短パドル26は、長パドル25の約1/2の長さにしてあり、遠心力に差を付けることでプラスチック片の拡散や分離を図るようにしている。
【0021】
図3に示すように、各パドル25、26は、プラスチック片P、P1に接触して遠心力を伝える作用面を回転軸21に放射状に直交するように支持ブラケット25a、26aによって取り付けられている。ケーシング10の下方の処理流体排出用空間13には、その出口部13a、13bに向かって洗浄で蓄積してくる汚れや、洗浄や脱水の水、空気や温風に送りをかける軸無しスクリュー(リボンスクリュー)14がモータM2によって回転駆動されるように設けられており、空気の通り抜けを良くしつつも、強制送りもできるようにしている。
【0022】
多孔筒30は、12角形の横断面を有し、3〜6mmφの孔30aを多数有したスクリーンから形成されており、回転パドル25、26から遠心力で飛ばされてきたプラスチック片がスクリーンの内面に均一に張り着くよりもむしろ多角形の角部30bに集まることで、上方角部30aから再びパドル上に落下しやすくなり、また下方角部30bからケーシング内部に拡散させやすくなる。また孔30aを3〜6mmφとすることで洗浄効果を維持しつつも、プラスチック片P、P1の孔通過を抑制して歩留を高めることができる。多孔筒は、パンチングメタルの他に、金網や格子や、それらの組み合わせでも形成され、また多角形の他に円筒状にも形成され得る。
【0023】
またケーシング10の排出口12が入口35aに接続され、モータM3によって回転駆動される横送りスクリューコンベヤ35は、捩れパドル25、26の回転による送風作用によって排出口12から洗浄済みや脱水済みの処理済みプラスチック片P、P1が噴き出すのを防いでおり、後処理のためにほぼ定量づつ機体外に横に送り出すものである。
【実施例1】
【0024】
本発明の実施例1は、図1から図3に示すような廃棄プラスチックの洗浄装置1Aであり、上記基本構造を有すると共に、投入口11にはプラスチック片Pと共に洗浄用水Wが供給され、またケーシング10の下方の処理流体排出用空間13の出口部13aが上記投入口側に設けられている。パドル25、26の回転に伴って空気が投入口11から吸入されるが、その空気がケーシング10の排出口12に流れると、プラスチック片に付加的な搬送力をかけてしまい、洗浄効果に悪影響を与えるために、早く投入口側の処理流体排出用空間出口部13aから排出させることで洗浄効果の悪化を防ぐようにしている。従って、軸無しスクリュー(リボンスクリュー)14のモータM2は、排出口側に設置されている。洗浄装置1Aの横送りスクリューコンベヤ35の出口35bは、温風発生装置50のブロワー51の吸入口52に接続され、該ブロワー吐出口53から水分が12〜18w%のプラスチック片P1を脱水装置1Bに送り出すようにしている。第1温風発生装置50は、熱源を電気ヒータや蒸気やLPG、灯油のバーナから得ており、ブロワー51の吸入空気ARを熱交換器54で加熱して温風を発生して、共にプラスチック片P1を脱水装置1Bに送り出す。プラスチック片Pに油汚れがある場合は、水Wに適宜洗剤を混入することができる。
【実施例2】
【0025】
本発明の実施例2は、図4と図5に示されている脱水装置1Bであり、その投入口11には洗浄済みの水分が12〜18w%の濡れたプラスチック片P1が温風と共に供給され、水分が1〜8w%まで脱水し、乾燥したプラスチック片P2として第2温風発生装置60に送り出す。脱水装置1Bでは、ケーシング10の下方の処理流体排出用空間出口部13bは、排出口側に設けられており、投入口11から吸入した温風に洗浄済みの湿ったプラスチック片P1をケーシング全長に渡って接触させて脱水効果を高めるようにしている。従って、軸無しスクリュー(リボンスクリュー)14のモータM2は、投入口側に設置されている。洗浄装置1Aの第1温風発生装置50からのプラスチック片P1は、本脱水装置1Bの投入口11の手前に設置されたサイクロン56によって一旦収集されてから温風と共に脱水装置1Bの投入口11に供給される。脱水装置1Bでは、遠心力による脱水ばかりでなく温風による乾燥作用も付加されて、プラスチック片P1の脱水乾燥が早められ、横送りスクリューコンベヤ35の出口35bに接続された第2温風発生装置60によって洗浄されて乾燥したプラスチック片P2がブロワー61によってリサイクル集積場のサイクロン65へ空気搬送される。脱水された水は、処理流体排出用空間13の下方の傾斜排出路15に早く隔離するように、処理流体排出用空間を透水性スクリーン13cで形成することもできる。
【産業上の利用可能性】
【0026】
本発明の活用例として、プラスチックばかりでなく、布などの各種素材のシート材の洗浄や脱水やリサイクルに応用できる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】本発明に係る廃棄プラスチックの洗浄・脱水装置の実施例1の洗浄装置として構成された装置の主要部を切欠いた部分断面図である。
【図2】同実施例1の排出口側の側面図である。
【図3】同廃棄プラスチックの洗浄・脱水装置のパドルと多孔筒の横断面図である。
【図4】本発明に係る廃棄プラスチックの洗浄・脱水装置の実施例2の脱水装置として構成された装置の主要部を切欠いた部分断面図である。
【図5】同実施例2の排出口側の側面図である。
【符号の説明】
【0028】
1:本発明に係る廃棄プラスチックの洗浄・脱水装置
1A:洗浄装置
1B:脱水装置
10:ケーシング
11:投入口
12:排出口
13:処理流体排出用空間
13a:洗浄装置の処理流体排出用空間出口
13b:脱水装置の処理流体排出用空間出口
14:軸無しスクリュー
21:回転軸
25:長パドル
26:短パドル
30:多孔筒
30a:孔
35:横送りスクリューコンベヤ
50:温風発生装置
51:温風発生装置のブロワー
52:吸入口
53:吐出口
56:サイクロン
61:ブロワー(第2温風発生装置)
65:集積場のサイクロン
P:プラスチック片
P1:洗浄処理済みプラスチック片
P2:脱水処理済みプラスチック片
W:水


【特許請求の範囲】
【請求項1】
一端部に廃棄プラスチック片の投入口を有すると共に他端部に処理済みプラスチック片の排出口を有し、下部に処理流体排出用空間とその出口を有した横長のケーシングと、
該ケーシング内部に回転可能に軸承された横長の回転軸と、
該回転軸の周囲に、投入されたプラスチック片を回転中に投入口側から排出口側に送りをかけるように捩って取り付けられた複数のパドルと、
上記ケーシング内部において上記パドルを取り囲むように取り付けられた多孔筒と、を有していることを特徴とする廃棄プラスチックの洗浄・脱水装置。
【請求項2】
上記投入口にはプラスチック片と共に水が供給されて洗浄装置として使用され、上記ケーシングの下部の処理流体排出用空間の出口を上記投入口側に有している請求項1記載の装置。
【請求項3】
上記投入口には洗浄済みプラスチック片が温風と共に供給されて脱水装置として使用され、上記ケーシングの下部の処理流体排出用空間の出口を上記排出口側に有している請求項1記載の装置。
【請求項4】
上記プラスチック片は、主に約10mmから150mm平方のプラスチックシート小片から成る請求項1記載の装置。
【請求項5】
上記多孔筒は、多角形状、好ましくは12角形の横断面を有し、3〜6mmφの孔を多数有したスクリーンから形成されている請求項1記載の装置。
【請求項6】
上記ケーシングの排出口は、横送りスクリューコンベヤの入口に接続されており、該横送りスクリューコンベヤは、機体外に洗浄済み、又は脱水済みプラスチック片を送り出す請求項1記載の装置。
【請求項7】
上記パドルは、上記回転軸の周囲方向に複数枚取り付けられており、長手方向に交互に少なくとも長パドルと短パドルの2種類のパドルが、互いに周囲方向に位相をずらして取り付けられており、上記排出口に近接した個所では2周列に渡って長パドルが取り付けられている請求項1記載の装置。
【請求項8】
上記パドルは、上記回転軸の周囲方向に複数枚取り付けられており、また長手方向に交互に長パドルと約1/2の長さの短パドルとが互いに周囲方向にずらして取り付けられている請求項7記載の装置。
【請求項9】
上記パドルは、上記投入口側の第1周列の長パドルと第2周列の短パドルの捩れ角度を他のパドルよりも大きく設定している請求項1又は7記載の装置。
【請求項10】
上記ケーシングの下部の処理流体排出用空間内に、その出口に向かって汚れ、水、空気に送りをかける軸無しスクリューを回転可能に支持している請求項1記載の装置。
【請求項11】
投入口にはプラスチック片と共に水が供給される上記洗浄装置のケーシングの排出口は、横送りスクリューコンベヤを介して温風発生装置のブロワー吸入口に接続されており、該ブロワー吐出口がサイクロンを介して上記脱水装置の投入口に接続されており、該脱水装置の排出口が、横送りスクリューコンベヤを介してブロワー吸入口に接続されており、洗浄され乾燥したプラスチック片が該ブロワーによって集積場のサイクロンに空気搬送されるようになっている請求項2又は3記載の装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2006−231686(P2006−231686A)
【公開日】平成18年9月7日(2006.9.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−49139(P2005−49139)
【出願日】平成17年2月24日(2005.2.24)
【出願人】(591119624)株式会社御池鐵工所 (86)
【Fターム(参考)】