説明

心停止監視デバイス

【課題】健康状態を監視するためのデバイス、実施、および技法を提供すること。
【解決手段】心臓リズムを検出するように適合されたセンサと、検出された心臓リズムに基づいて少なくとも1つの異常を検出するように適合された異常検出回路と、
少なくとも1つの医療補助機器の位置を特定するように適合された医療補助機器探査装置とを備える心停止監視デバイス。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書で特に示されていない限り、この項に記載の手法は、本出願の特許請求の範囲に対する従来技術ではなく、また、この項に含めることによって従来技術であると認められるものではない。
【0002】
心停止に対処する効果的な方法に、除細動器を用いるものがある。除細動器は、心停止罹病者の胸部に電流、すなわち「ショック」を加える医療デバイスであり、その電流を罹病者の心臓まで送出する。このショックで、心停止中の心臓の心室細動という不規則な電気パルスを中断することができ、それにより罹病者の心臓に、その正常なリズムで拍動を開始する可能性を与えることができる。
【0003】
人が心停止に見舞われた後の最初の10分間では、細動除去の前に1分間が節減されるごとに相対的生存率が約10パーセント増加することになりうる。したがって、時間が決定的に重要であるので、自動体外式除細動器、すなわちAEDの可用性が増加してきた。AEDは、主として警察署および消防署などの「最初の対応者」(医療緊急時の現場に最初に到着)によって使用されるように設計された携帯型医療デバイスである。AEDは一般に、罹病者の心臓リズムを検査してショックが必要かどうかを判定する組込みコンピュータを有する。AEDはまた、その操作を助ける音声指示および画面メッセージを含むので比較的使いやすく、したがって、訓練をほとんどまたは全くしていない一般市民が使用することもできる。
【0004】
AEDは、使用するのがより簡単になったので、それだけには限らないが、学校、スポーツ施設、交通拠点、オフィスビル、老人介護施設、政府ビルなどを含む様々な公共および民間の生活環境内に設置されている。
【発明の概要】
【0005】
本開示の主題は、本明細書の結論部分に具体的に指し示され、明瞭に主張されている。本開示の上記その他の特徴は、添付の図面と併せて以下の説明および添付の特許請求の範囲からより完全に明らかになろう。これらの図面は、本開示によるいくつかの実施形態を示すだけであり、したがって、本開示の範囲を限定するとみなされないことを理解されたい。本開示では、添付の図面を用いることによって付加的な特異性および細部も共に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【図1】本開示の一実施形態による心停止監視システムを示す図である。
【図2】本開示の一実施形態による心停止監視デバイスを示す図である。
【図3】本開示の一実施形態によるモニタ上に表示された地図を示す図である。
【図4】本開示の一実施形態によるモニタ上の心臓リズムを示す図である。
【図5】本開示の一実施形態による医療補助デバイスを示す図である。
【図6】本開示の一実施形態による移動端末デバイスを示す図である。
【図7】本開示の一実施形態による心停止監視システムのプロセス流れを示すブロック図である。
【図8】本開示の一実施形態による心停止監視システムのプロセス流れを示すブロック図である。
【図9】本開示の一実施形態による心停止監視システムのプロセス流れを示すブロック図である。
【図10】本開示の一実施形態による心停止監視システムのプロセス流れを示すブロック図である。
【図11】本開示により構成される例示的コンピュータプログラム製品を示す概略図である。
【図12】本開示の一実施形態による例示的計算デバイスを示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下の説明では、特許請求される主題の完全な理解が得られるように、具体的な細部と共に様々な例を示す。しかし、特許請求された主題は、本明細書で開示される具体的な細部の一部、またはより多くの部分がなくても実施できることが当業者には理解されよう。さらに、状況によっては、よく知られた方法、手順、システム、構成要素および/または回路は、特許請求された主題を不必要に曖昧にすることを避けるために、詳細に説明されていない。以下の発明を実施するための形態の説明では、その一部を形成する添付の図面を参照する。図面では、特に指示がない限り同様の記号は通常、同様な構成要素を特定する。発明を実施するための形態の説明、図面および特許請求の範囲で記載される例示的な諸実施形態は、限定を意図するものではない。ここで提示される主題の趣旨および範囲から逸脱することなく、他の実施形態を利用することができ、他の変更を加えることができる。本開示の諸態様は、本明細書で一般的に説明され図に示されるように、多種多様な異なる構成で配置、置換、組合せ、設計をすることができ、そのすべてが明確に企図されており、本開示の一部をなすことは容易に理解されよう。
【0008】
本開示はとりわけ、心停止監視システムなどの健康監視に関連する方法、装置、システム、および/またはコンピュータプログラム製品を対象とする。
【0009】
本明細書で説明する主題は心停止監視システムを提供し、このシステムは下記を含むことができる。
a.使用者の心臓リズムを監視し、異常を検出し、近くの医療補助機器の位置を突き止め、その医療補助機器の位置情報を出力する心停止監視デバイス。このデバイスは、心臓病罹病者/使用者の危難を通りがかりの人に知らせるための音声および/または視覚による警報を発することができる。
b.心停止監視デバイスを身につけた患者の位置情報を出力するように構成することができる、自動体外式除細動器(以下「AED」)などの医療補助機器に接続された医療補助デバイス。さらに、このデバイスは、医療補助デバイスに接続された医療補助機器を必要とする罹病者/使用者が存在していることを通りがかりの人に知らせる音声および/または視覚による警報を発するように構成することもできる。
c.心停止の罹病者に遭遇した通りがかりの人が使用するための移動端末デバイス。この移動端末デバイスは、近くの医療補助機器を探し、その医療補助機器の位置情報をその通りがかりの人に対し出力する。
【0010】
図1を参照すると、心停止監視システム100の一実施形態は、患者/使用者115が身につけることができる心停止監視デバイス110を含むことができる。心停止監視デバイス110は、少なくとも1つの医療補助デバイス(120aおよび120bで示す)と通信することができる。120aおよび120bで示されているが、医療補助デバイスが何個もありうるので、各医療補助デバイスを一括して120で指し示す。医療補助デバイス120との通信は、無線通信ライン112で示された無線とすることができる。心停止監視デバイス110は、医療補助デバイス120aおよび120bの位置情報を収容しているサーバ130と通信することができる。サーバ130との通信は、無線通信ライン114で示された無線とすることができる。心停止監視システム100はまた、使用者135が携帯できる移動端末デバイス140を含むこともできる。移動端末デバイス140は、少なくとも1つの医療補助デバイス120と通信することができる。この通信は、無線通信ライン116で示された無線とすることができる。移動端末デバイス140は、医療補助デバイス120aおよび120bの位置情報を収容するサーバ130と通信することができる。医療補助デバイス120との通信は、無線通信ライン118で示された無線とすることができる。
【0011】
したがって、心停止監視デバイス110によって心臓リズムの異常が検出された場合、このデバイスは近くの医療補助機器120を探し(サーバ130を介して、または医療補助機器120自体を介して)、医療補助機器120の位置情報を出力する。
【0012】
図1および図2を参照すると、図1の心停止監視デバイス110の一実施形態では、センサ202に結合された電子モニタ206を含むことができる。電子モニタ206は、患者/使用者115に付けるように適合できるセンサ202によって、患者/使用者115の心臓リズムを監視する。センサ202は、使用者の心臓リズを検出し、このようなデータを継続的に、当業者には理解される心電計すなわちECGなどの電気信号として記憶するように適合させることができる。
【0013】
電子モニタ206は、異常検出回路208を含むことができる。異常検出回路208は、センサ202から受け取ったデータを解析して心臓リズムの異常を検出する論理回路を備えることができる。異常検出回路208は、比較回路210を含むことができる。比較回路210は、異常検出回路208で受け取った心臓リズムデータを、あらかじめプログラムされたデータと比較するように適合させることができる。「プログラムされたデータ」の例には、それだけには限らないが、使用者の以前のデータ、平均的によく見受けられるデータ(average populous data)(例えば、1分間当たり60〜100回の脈拍)、特定の人口の層(年齢、性別、場所など)の平均データなどが含まれうる。異常検出回路208は、その比較回路210と組み合わせて、心臓リズムの異常、例えばある一定期間の心臓拍動の欠如、またはあらかじめプログラムされたデータとの著しい相違が発生しているかどうかを判定することができる。
【0014】
電子モニタ206はさらに、医療補助機器探査装置212を含むこともできる。医療補助機器探査装置212は、医療補助デバイス120の位置を特定するように適合させることができる。医療補助機器探査装置212は、後で論じるように、医療補助デバイス120の位置情報を要求するメッセージを無線で一斉送信することができ、かつ医療補助デバイス120自体から位置情報を受信することができる。位置情報の受信に応じて、医療補助機器探査装置212は、心停止監視デバイス110と各医療補助デバイス120との間の距離を計算することによって、近くの1つまたは複数の医療補助デバイス120を選択することができる。あるいは、医療補助デバイス120は、後で論じるように、心停止監視デバイス110が位置情報を要求しているかどうかにかかわらず、その位置情報を周期的に一斉送信することもできる。したがって、心停止監視デバイス110は、位置情報の要求を送出しなくても、各医療補助デバイス120の位置情報を受信することができる。
【0015】
図1および図2を参照すると、別の実施形態では、心停止監視デバイス110は、その医療補助機器探査装置212を介して、医療補助デバイス120の位置情報を管理することができるサーバ130からの医療補助デバイス120の位置情報を要求することができる。心停止監視デバイス110はまた、その位置情報をサーバ130に送って、近くの医療補助デバイス120の位置情報を得ることもできる。GPS受信器などの自己位置取得ユニット214を心停止監視デバイス110内に結合または設置することができる。このユニットは、心停止監視デバイス110または使用者115(罹病者)の位置を決定することができる。医療補助機器探査装置212は、この位置情報を用いて使用者(すなわち、心停止監視デバイス110)と医療補助デバイス120の間の距離を計算することができる。
【0016】
電子モニタ206はまた、警報ユニット216を有することもできる。警報ユニット216は、心臓リズムの異常を検出している異常検出回路208に応答して、例えば音声および/または視覚による警報を発して、患者/使用者115に起きている心臓の異常を通りがかりの人に知らせることができる。
【0017】
電子モニタ206はさらに、通信インターフェース218を含むこともできる。通信インターフェース218は、電子モニタ206と医療補助デバイス120および/またはサーバ130との間の通信を制御することができる。通信インターフェース218は、それだけには限らないが、無線通信デバイスを含むことができる。
【0018】
電子モニタ206はまた、出力ユニット220を有することもできる。出力ユニット220は、例えば、映像ディスプレイ、音声スピーカなどとすることができる。出力ユニット220は、医療補助デバイス120の位置情報を出力することができる。例えば、図3に示されるように、電子モニタ206の位置(例えば、使用者115の位置)、ならびに近くの医療補助デバイス120aおよび120bの位置を映像ディスプレイまたは映像モニタ302上の地図304に表示することができる。さらに、図4に示されるように、出力ユニット220は、映像ディスプレイまたは映像モニタ402上に、検出された心臓リズムデータ/パルス間時間404をグラフで表示することができる。
【0019】
図2を再び参照して、208、212、214、216、218および220などの構成要素は、バス222を介して互いに通信できることを理解されたい。「バス」という用語は、この発明を実施するための形態の説明の中では、それだけには限らないが、有線通信および無線通信を含む、様々な構成要素間の任意の通信結合方法を指すことがあることも理解されたい。
【0020】
前に論じたように、本開示は、図1に示されるように医療補助デバイス120を含むことができる。図5に示されるように、医療補助デバイス120は、AEDなど医療補助機器502の物品に接続することができる。図1に示されるように、医療補助デバイス120は、その位置情報を心停止監視デバイス110まで送信することができる。医療補助デバイス120はまた、心停止監視デバイス110を身につけている罹病者、例えば使用者115の位置情報を出力し、警報を発して、この医療補助機器502、例えばAEDを必要とする罹病者が存在していることを通りがかりの人に知らせるように構成することもできる。
【0021】
図1および図5を参照すると、医療補助デバイス120の一実施形態は、医療補助デバイス位置モジュール504を含むことができる。医療補助デバイス位置モジュール504は、心停止監視デバイス110に、医療補助デバイス120が取り付けられている医療補助機器502の位置情報を与えることができる。医療補助デバイス位置モジュール504は、このような情報を心停止監視デバイス110からの要求の受信に応答して送出することができる。あるいは、医療補助デバイス位置モジュール504は、心停止監視デバイス110が位置情報を要求しているかどうかにかかわらず、その位置情報を周期的に一斉送信することもできる。医療補助デバイス位置モジュール504は、位置情報を記憶することができるメモリモジュール(不揮発性フラッシュモジュールなど)を含むことができ、あるいは、その位置情報を得るためのGPS受信器などの自己位置取得ユニットとすることもできる。
【0022】
医療補助デバイス120はまた、警報ユニット506を有することもできる。警報ユニット506は、心停止監視デバイス110の位置情報(例えば、罹病者の位置)の受信に応答して、例えば音声および/または視覚による警報を発して、使用者に起きている心臓の異常を通りがかりの人に知らせることができる。
【0023】
医療補助デバイス120はさらに、通信インターフェース508を含むことができる。通信インターフェース508は、医療補助デバイス120と心停止監視デバイス110および/またはサーバ130との間の通信を容易にすることができる。通信インターフェース508は、それだけには限らないが、無線通信デバイスを含むことができる。
【0024】
医療補助デバイス120はまた、出力ユニット510を有することもできる。出力ユニット510は、例えば、映像ディスプレイ、音声スピーカなどとすることができる。出力ユニット510は、心停止監視デバイス110を身につけている罹病者(例えば、使用者115)の位置情報を出力することができる。例えば、罹病者の位置はモニタ302上の地図304に表示することができ、このモニタは、図3に示されるように、電子モニタ206の位置(例えば、使用者115の位置)、ならびに近くの医療補助デバイス120aおよび120bの位置を示すことができる。
【0025】
図5を参照して、504、506、508および510などの構成要素は、バス512を介して互いに通信できることを理解されたい。
【0026】
前に論じたように、本開示の別の実施形態は、移動端末デバイス140を含むことができる。移動端末デバイス140は、心停止の罹病者(例えば、使用者115)に遭遇しうる、例えば使用者135(介護従事者など)である通りがかりの人が使用することができる。移動端末デバイス140は、近くの医療補助デバイス120を探し、その医療補助デバイス120の位置情報を出力することができる。
【0027】
図1および図6に示されるように、移動端末デバイス140は、医療補助機器探査装置602を含むことができる。医療補助機器探査装置602は、医療補助デバイス120の位置情報を要求するメッセージを一斉送信または送信し、医療補助デバイス120からの位置情報を受信することができる。医療補助デバイス120の位置情報を受信すると、医療補助機器探査装置602は、移動端末デバイス140と医療補助デバイス120の間の距離を求めることによって、近くの1つまたは複数の医療補助デバイス120aおよび120bを選択することができる。別の実施形態では、医療補助機器探査装置602は、医療補助デバイス120の位置情報を管理することができるサーバ130からの医療補助デバイス120の位置情報を要求することができる。移動端末デバイス140は、その位置情報をサーバ130に送信することができ、次いでサーバ130は、近くの医療補助デバイス120の位置情報を提供することができる。その位置を決定するために、移動端末デバイス140は、GPS受信器などの自己位置取得ユニット604を含むことができる。
【0028】
移動端末デバイス140はまた、出力ユニット606を有することもできる。出力ユニット606は、例えば映像ディスプレイ、音声スピーカなどとすることができる。出力ユニット606は、最も近い医療補助デバイス120の位置情報を出力することができる。例えば、罹病者(例えば、使用者115)の位置は、図3に示すように、近くの医療補助デバイス120の位置を示すことができるモニタ302上の地図304に表示することができる。
【0029】
図6を再度参照して、602、604および606などの構成要素は、バス608を介して互いに通信できることを理解されたい。
【0030】
図7〜10は、本開示の少なくともいくつかの実施形態によるプロセス流れの例を示す。本明細書で説明する諸プロセスでは、プロセスの流れ、機能的動作、イベントおよび/または振る舞いなどとして説明できる、ハードウェア、ソフトウェアおよび/またはファームウェアによって実施可能な様々な機能ブロックまたは処理を記載する。当業者であれば、本開示に照らして、図7〜10に示される機能ブロックに対する多数の代替形態を様々な実施の形で実行できることが理解されよう。例えば、図7〜10に示される各処理は、ブロックまたは処理の1つの特定の順序を含むが、これらのブロックまたは処理が提示されている順序は、特許請求される主題をいずれかの特定の順序に必ずしも限定しない。同様に、特許請求される主題の範囲から逸脱することなく、図7〜10に示されていない介在処理(intervening actions)、および/または図7〜10に示されていない追加処理を用いることができ、かつ/または図7〜10に示される処理の一部を削除することができる。
【0031】
プロセス700は、心停止監視デバイスの動作を示す。このデバイスは、医療補助機器(例えばAED)の位置情報を、医療補助機器が取り付けられた1つまたは複数の医療補助デバイスから受信し、受信した位置情報に応答して、医療補助機器の位置情報を伝える。図7を参照すると、ブロック702で、心臓リズムをセンサ202により監視することができる。ブロック704で、心臓リズムデータを解析することができる。異常検出回路208が、センサ202から受け取ったデータを解析して心臓リズムの異常を検出する場合、異常検出回路208は、それがある一定の期間に脈拍を検出しない、またはあらかじめプログラムされたデータとの著しい相違を検出するという条件により、心臓リズムの異常を判定する。異常が検出された場合、プロセスはブロック706に進む。異常が検出されない場合、プロセスはブロック702に戻る。ブロック706は、異常が検出されると医療補助機器の位置情報要求を一斉送信することを表すといえる。ブロック708は、医療補助デバイス120がブロック706から一斉送信された要求を受け取ることを表すといえる。ブロック710は、医療補助デバイス120が医療補助機器(例えばAED)の位置情報を心停止監視デバイス110に返信することを表すといえる。ブロック712は、心停止監視デバイスが医療補助機器の位置情報を受信することを表すといえる。ブロック714は、心停止監視デバイスが、心停止監視デバイス110とそれぞれの医療補助機器との間の距離を計算することによって、近くの1つまたは複数の医療補助機器を選択することを表すといえる。ブロック716は、地図上に位置を表示することのような、近くの医療補助機器の位置に関する情報を伝えることを表すといえる。ブロック718は、心臓リズムの異常を検出する異常検出回路に応答して、使用者の異常を通りがかりの人に知らせる警報を発することを表すといえる。もちろん、ブロック718は、ブロック704で異常を検出した後にプロセスのどの点で行われてもよいことを理解されたい。
【0032】
プロセス800は、心停止監視デバイスの動作を示す。このデバイスは、医療補助機器の位置情報を、医療補助機器の位置情報を管理すると共にその位置情報を伝えるサーバから受信する。図8を参照すると、ブロック802は、センサ202によって心臓リズムを監視することを含むことができる。ブロック804は、心臓リズムデータを解析することを表すといえる。異常検出回路208が、センサ202から受け取ったデータを解析して心臓リズムの異常を検出する場合、異常検出回路208は、それがある一定の期間に脈拍を検出しない、またはあらかじめプログラムされたデータとの著しい相違を検出するという条件により、心臓リズムの異常を判定する。異常が検出された場合、プロセスはブロック806に進む。異常が検出されない場合、プロセスはブロック802に戻る。ブロック806は、異常が検出されるとサーバに医療補助機器の局地情報要求および自己位置情報を一斉送信することを表すといえる。ブロック808は、サーバ130がブロック806から一斉送信された要求を受信することを表すといえる。ブロック810は、サーバが心停止監視デバイスの位置情報に基づき1つまたは複数の医療補助デバイスを選択することを表すといえる。ブロック812は、サーバが医療補助機器の位置情報を心停止監視デバイスに返信することを表すといえる。ブロック814は、心停止監視デバイスが医療補助機器の位置情報を受信することを表すといえる。ブロック816は、地図上に位置を表示することのような、近くの医療補助機器の位置に関する情報を伝えることを表すといえる。ブロック818は、心臓リズムの異常を検出する異常検出回路に応答して、使用者の異常を通りがかりの人に知らせる警報を発することを表すといえる。もちろん、ブロック818は、ブロック804で異常を検出した後にプロセスのどの点で行われてもよいことを理解されたい。
【0033】
プロセス900は、医療補助デバイスの動作を示す。このデバイスは、罹病者(例えば、使用者115)の位置情報を、罹病者が身につけている心停止監視デバイスから医療補助デバイスが罹病者の位置情報を受信したときに、伝える。図2および図9を参照すると、ブロック902は、センサ202によって心臓リズムを監視することを含むことができる。ブロック904は、心臓リズムデータを解析することを表すといえる。異常検出回路208が、センサ202から受け取ったデータを解析して心臓リズムの異常を検出する場合、異常検出回路208は、それがある一定の期間に脈拍を検出しない、またはあらかじめプログラムされたデータとの著しい相違を検出するという条件により、心臓リズムの異常を判定する。異常が検出された場合、プロセスはブロック906に進む。異常が検出されない場合、プロセスはブロック902に戻る。ブロック906は、心停止監視デバイスが、異常が検出されると医療補助デバイスに自己位置情報を送信することを表すといえる。ブロック908は、医療補助デバイスが罹病者(すなわち心停止監視デバイス)の位置情報を受信することを表すといえる。ブロック910は、地図上に位置を表示することのような、罹病者の位置に関する情報を伝えることを表すといえる。
【0034】
プロセス1000は、移動端末デバイスの動作を示す。このデバイスは、医療補助機器の位置情報を、医療補助機器が取り付けられた1つまたは複数の医療補助デバイスから受信し、医療補助機器の位置情報を伝える。このデバイスは、心停止の罹病者に遭遇した通りがかりの人が使用するものである。図10を参照すると、ブロック1002は、近くの1台の医療補助機器の位置を突き止めるためのコマンドを受け取ることを表すといえる。たとえば使用者が、近くの医療補助機器の位置を突き止めるために移動端末デバイスにコマンドを入力する。ブロック1004は、医療補助機器の局地情報要求を一斉送信することを表すといえる。ブロック1006は、医療補助デバイスがブロック1004から一斉送信された要求を受信することを表すといえる。ブロック1008は、医療補助デバイスが医療補助機器の位置情報を移動端末デバイスに返信することを表すといえる。前に論じたように、医療補助機器の位置情報は、医療補助デバイスのメモリ内に記憶することができる。別の実施形態では、医療補助デバイスは、その位置情報を得るためにGPS受信器などの自己位置取得ユニットを含むことができる。ブロック1010は、移動端末デバイスが医療補助機器の位置情報を受信することを表すといえる。ブロック1012は、移動端末デバイスが、心停止監視デバイスとそれぞれの医療補助機器との間の距離を計算することによって、近くの1つまたは複数の医療補助機器を選択することを表すといえる。ブロック1014は、地図上に位置を表示することのような、近くの医療補助機器の位置に関する情報を伝えることを表すといえる。
【0035】
もちろん、移動端末デバイスは、図8に関して論じたように、医療補助機器の位置情報を管理するサーバから医療補助機器の位置情報を受信してもよいことを理解されたい。
【0036】
図11は、本開示により構成される例示的なコンピュータプログラム製品1100を示す。コンピュータプログラム製品1100は、信号担持媒体1102を含むことができる。信号担持媒体1102は、1つまたは複数の機械可読命令1104を含むことができ、この命令は、1つまたは複数のプロセッサで実行された場合に、計算デバイスが図7〜10に関して上述した機能を提供できるように、具体的には、心臓リズムを解析すること、システムデバイスの位置情報を送信および/または受信すること、および/または通信システムデバイス位置情報を伝えることを実施できるように働く。したがって、例えば、図1を参照すると、心停止監視デバイス110、医療補助デバイス120、および/またはサーバ130、および/または移動端末デバイス140は、媒体1102によって伝達される命令1104に応答して、図7〜10に示された1つまたは複数の処理を引き受けることができる。
【0037】
いくつかの実施では、信号担持媒体1102は、それだけには限らないが、ハードディスクドライブ、コンパクトディスク(CD)、デジタル多用途ディスク(DVD)、デジタルテープ、メモリなどのコンピュータ可読媒体1106を包含することができる。いくつかの実施では、信号担持媒体1102は、それだけには限らないが、メモリ、読出し/書込み(R/W)CD、R/W DVDなどの記録可能媒体1108を包含することができる。いくつかの実施では、信号担持媒体1102は、それだけには限らないが、デジタルおよび/またはアナログ通信媒体など(例えば、光ファイバケーブル、導波路、有線通信リンク、無線通信リンクなど)の通信媒体1110を包含することができる。
【0038】
図12は、本開示により構成される例示的な計算デバイス1200を示すブロック図である。1つの例示的な構成1201では、計算デバイス1200は、1つまたは複数のプロセッサ1210およびシステムメモリ1220を含むことができる。プロセッサ1210とシステムメモリ1220の間で通信するにはメモリバス1230を使用することができる。
【0039】
所望の構成に応じて、プロセッサ1210は、それだけには限らないが、マイクロプロセッサ(μP)、マイクロコントローラ(μC)、デジタル信号プロセッサ(DSP)、またはそれらの任意の組合せを含むどんなタイプでもよい。プロセッサ1210は、レベル1(L1)キャッシュ1211およびレベル2(L2)キャッシュ1212などの1つまたは複数のレベルのキャッシング、プロセッサコア1213、およびレジスタ1214を含むことができる。プロセッサコア1213は、演算論理ユニット(ALU)、浮動小数点ユニット(FPU)、デジタル信号プロセッサコア(DSPコア)、またはそれらの任意の組合せを含むことができる。メモリコントローラ1215はまた、プロセッサ1210と共に使用することもでき、あるいはいくつかの実施では、メモリコントローラ1215は、プロセッサ1210の内部部分とすることもできる。
【0040】
所望の構成に応じて、システムメモリ1220は、それだけには限らないが、揮発性メモリ(RAMなど)、不揮発性メモリ(ROM、フラッシュメモリなど)、またはそれらの任意の組合せを含むどんなタイプでもよい。システムメモリ1220は、オペレーティングシステム1221、1つまたは複数のアプリケーション1222、およびプログラムデータ1224を含むことができる。アプリケーション1222は、図7〜10に関して説明した機能ブロックおよび/または動作を含む、本明細書で説明する機能および/または動作を実施するように構成されている監視アルゴリズムおよび位置突き止めアルゴリズムを含むことができる。システム位置データ1224は、医療補助デバイスおよび/または心停止監視デバイスの位置に関する情報を含むことができる。いくつかの例示的な実施形態では、アプリケーション1222は、モバイルサンプリング(mobile sampling)の実施を本明細書で説明するように行うことができるように、オペレーティングシステム1221上でプログラムデータ1224と共に働く構成とすることができる。説明したこの基本構成は、図12に、破線1201内のそれら構成要素で示されている。
【0041】
計算デバイス1200は、追加の特徴または機能、ならびに基本構成1201と任意の必要なデバイスまたはインターフェースとの間の通信を容易にする追加のインターフェースを有することができる。例えば、バス/インターフェースコントローラ1240を使用して、基本構成1201と1つまたは複数のデータ記憶デバイス1250との間の通信を記憶インターフェースバス1241を介して容易にすることができる。データ記憶デバイス1250は、取り外し可能記憶デバイス1251、取り外しできない記憶デバイス1252、またはそれらの組合せとすることができる。取り外し可能記憶デバイスおよび取り外しできない記憶デバイスの例を2〜3挙げると、フレキシブルディスクドライブおよびハードディスクドライブ(HDD)などの磁気ディスクドライブ、コンパクトディスク(CD)ドライブまたはデジタルバーサタイルディスク(DVD)ドライブなどの光ディスクドライブ、ソリッドステートドライブ(SSD)、およびテープドライブがある。例示的なコンピュータ記憶媒体には、コンピュータ可読命令、データ構造、プログラムモジュール、または他のデータなどの情報を記憶する方法および技術において実施される、揮発性または不揮発性の、取り外し可能または取り外しできない媒体が含まれうる。
【0042】
システムメモリ1220、取り外し可能記憶装置1251、および取り外しできない記憶装置1252はすべて、コンピュータ記憶媒体の例である。コンピュータ記憶媒体には、それだけには限らないが、RAM、ROM、EEPROM、フラッシュメモリまたは他のメモリ技術、CD−ROM、デジタルバーサタイルディスク(DVD)または他の光記憶装置、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスク記憶装置または他の磁気記憶デバイス、あるいは、所望の情報を記憶するのに使用でき、計算デバイス1200がアクセスできる他の任意の媒体が含まれる。このような任意のコンピュータ記憶媒体がデバイス1200の一部になりうる。
【0043】
計算デバイス1200はまた、様々なインターフェースデバイス(例えば、出力インターフェース、周辺インターフェース、および通信インターフェース)からバス/インターフェースコントローラ1240を介して基本構成1201に至る通信を容易にするためのインターフェースバス1242を含むこともできる。例示的な出力インターフェース1260は、図形処理ユニット1261および音声処理ユニット1262を含むことができ、これらのユニットは、1つまたは複数のA/Vポート1263を介して、ディスプレイまたはスピーカなどの様々な外部デバイスと通信できるように構成することができる。例示的な周辺インターフェース1260は、シリアルインターフェースコントローラ1271および/またはパラレルインターフェースコントローラ1272を含むことができ、これらのコントローラは、1つまたは複数のI/Oポート1273を介して、入力デバイス(例えば、キーボード、マウス、ペン、音声入力デバイス、タッチ入力デバイスなど)または他の周辺デバイスなど(例えば、プリンタ、スキャナなど)の外部デバイスと通信するように構成することができる。例示的な通信インターフェース1280は、ネットワークコントローラ1281を含み、このコントローラは、1つまたは複数の通信ポート1282を介したネットワーク通信による、他の1つまたは複数の計算デバイス1290との通信を容易にするように構成することができる。通信接続は通信媒体の一例である。通信媒体は通常、搬送波または他の搬送機構などの変調データ信号の形で、コンピュータ可読命令、データ構造、プログラムモジュールまたは他のデータによって具現化することができ、また任意の情報配信媒体を含むことができる。「変調データ信号」は、1つまたは複数の特性セットを有する信号、または信号中の情報を符号化するように変更された信号といえる。限定ではなく例として示すと、通信媒体は、有線ネットワークまたは直接有線接続などの有線媒体、ならびに音響、無線周波数(RF)、赤外線(IR)などの無線媒体および他の無線媒体を含むことができる。本明細書でコンピュータ可読媒体という用語は、記憶媒体および通信媒体の両方を含みうる。
【0044】
計算デバイス1200は、携帯電話、携帯情報端末(PDA)、個人用メディアプレーヤデバイス、無線ウェブ監視デバイス、個人用ヘッドセットデバイス、特定用途向けデバイス、または上記の機能のいずれかを含むハイブリッドデバイスなどの、小形要素の携帯(または移動)電子デバイスの一部分として実施することができる。計算デバイス500はまた、ラップトップコンピュータおよびラップトップではないコンピュータの両方の構成を含むパーソナルコンピュータとして実施することもできる。加えて、計算デバイス500は、無線基地局あるいは他の無線システムまたは無線デバイスの一部として実施することもできる。
【0045】
発明を実施するための形態の上記の説明の一部分は、コンピュータメモリなどの計算システムメモリ内に記憶されたデータビットまたは2値デジタル信号による動作についてのアルゴリズムまたは記号表現に関して提示されている。これらのアルゴリズム的記述または表現は、データ処理技術分野の当業者が他の当業者にその仕事の内容を伝達するために用いる技法の例である。アルゴリズムは、ここでは、また一般的に、所望の結果につながる首尾一貫した一連の動作、または同様な処理と考えられる。この文脈では、動作または処理は物理量の物理的操作を含む。通常、必然的ではないが、このような量は、記憶、転送、結合、比較ができ、またはそれ以外の操作ができる電気信号または磁気信号の形を取りうる。主には一般的な語法という理由で、このような信号をビット、データ、値、要素、記号、文字、用語、番号、数字などと呼ぶことが便利な場合があることが分かっている。しかし、これらの用語や類似の用語は、適切な物理量を伴うべきであると共に、単に便利な標識にすぎないことを理解されたい。特にことわらない限り、以下の議論から明らかなように、本明細書全体を通して「処理する」、「計算する(computing)」、「計算する(calculating)」、「決定する」などの用語を用いる議論は、メモリ、レジスタ、あるいは計算デバイスの他の情報記憶デバイス、伝送デバイス、または計算デバイスのディスプレイデバイスの中の、電子的または磁気的な物理量として表されるデータを操作または変換する計算デバイスの処理またはプロセスを指すことを理解されたい。
【0046】
発明を実施するための形態の上記の説明は、ブロック図、フローチャートおよび/または例を用いることによって、デバイスおよび/またはプロセスの様々な実施形態を示している。このようなブロック図、フローチャートおよびまたは例が1つまたは複数の機能および/または動作を含む場合、そのようなブロック図、フローチャートまたは例の中の各機能および/または動作は、広範囲のハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、または実質上それらのすべての組合せによって個別に、および/または集合的に実施できることが当業者には理解されよう。一実施形態では、本明細書に記載されている主題のいくつかの部分は、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、デジタル信号プロセッサ(DSP)、または他の集積形式によって実施することができる。しかし、当業者であれば、本明細書で全部または一部が開示された実施形態のいくつかの態様が、1つまたは複数のコンピュータ上で動作する1つまたは複数のコンピュータプログラムとして(例えば、1つまたは複数のコンピュータシステム上で動作する1つまたは複数のプログラムとして)、1つまたは複数のプロセッサ上で動作する1つまたは複数のプログラムとして(例えば、1つまたは複数のマイクロプロセッサ上で動作する1つまたは複数のプログラムとして)、ファームウェアとして、または実質上それらの任意の組合せとして、集積回路内で同等に実施できること、かつ回路を設計すること、かつ/またはソフトウェアおよび/またはファームウェアのコードを書くことが、本開示に照らして当業者の一人の能力の範囲に十分に入ることを理解されよう。加えて、当業者であれば、本明細書に記載されている主題のメカニズムがプログラム製品として様々な形で配布できること、また本明細書に記載されている主題の例示的な実施形態が、その配布を実際に行うために使用される信号担持媒体の個々の種類にかかわらず、当てはまることを理解されよう。信号担持媒体の例には、それだけに限らないが、以下の、フレキシブルディスク、ハードディスクドライブ(HDD)、コンパクトディスク(CD)、デジタルバーサタイルディスク(DVD)、デジタルテープ、コンピュータメモリなどの記録可能型媒体、ならびにデジタルおよび/またはアナログ通信媒体など(例えば、光ファイバケーブル、導波路、有線通信リンク、無線通信リンクなど)の伝送型媒体が含まれる。
【0047】
本開示で「〜に応答する(responsive to)」または「〜に応答して(in response to)」という語に言及することは、特定の機能および/または構造のみに応答することに限定されない。1つの機能がまた、別の機能および/または構造に応答することもあり、その機能および/または構造の中に位置することもある。さらに、「結合された」または「応答する」または「〜に応答して」または「〜と通信して」などの語または句が本明細書または添付の特許請求の範囲で使用される場合、これらの語は広く解釈されるべきである。例えば、「〜に結合された」という句は、この句が使用される文脈に対し適宜に、通信するように、電気的に、および/または動作するように結合されることを指しうる。
【0048】
当業者であれば、デバイスおよび/またはプロセスを本明細書で示したように記載し、その後、技術的手法を用いて、記載されたそのようなデバイスおよび/またはプロセスをデータ処理システムの中に一体化することが、当技術分野内では一般的であることを理解されよう。つまり、本明細書に記載されたデバイスおよび/またはプロセスの少なくとも一部分は、妥当な量の実験によってデータ処理システムの中に一体化することができる。当業者であれば、典型的なデータ処理システムは一般に、1つまたは複数のシステムユニットハウジング、映像ディスプレイデバイス、揮発性および不揮発性メモリなどのメモリ、マイクロプロセッサおよびデジタル信号プロセッサなどのプロセッサ、オペレーティングシステム、ドライバ、グラフィカルユーザインターフェースおよびアプリケーションプログラムなどの計算エンティティ、タッチパッドまたはタッチスクリーンなどの1つまたは複数の対話デバイス、および/またはフィードバックループおよび制御モータを含む制御システム(例えば、位置および/または速度を検知するためのフィードバック、構成要素および/または諸量を移動および/または調整するための制御モータ)を含むことを理解されよう。典型的な処理システムは、データ計算/通信システム、および/またはネットワーク計算/通信システム内で通常見出されるものなど、市販の適切な任意の構成要素を利用して実施することができる。
【0049】
本明細書に記載の主題は、他の異なる構成要素の中に含まれる、またはそれに接続される別々の構成要素を示す場合がある。描写されたこのような構成は例示的なものにすぎず、実際には、同じ機能が得られる他の多くのアーキテクチャを実施できることを理解されたい。概念的な意味で、同じ機能を実現する構成要素のどんな構成も、所望の機能が得られるように実際上「結び付けられる」。したがって、特定の機能を実現するために組み合わされた本明細書のどの2つの構成要素も、アーキテクチャまたは介在構成要素にかかわらず、所望の機能が得られるように互いに「結び付けられた」と理解することができる。同様に、そのように結び付けられたどの2つの構成要素もまた、所望の機能を実現するように互いに「動作可能に接続され」、または「動作可能に結合され」ていると見ることができ、そのように結び付けることのできるどの2つの構成要素もまた、所望の機能を実現するように互いに「動作可能に結合可能」であると見ることができる。動作可能に結合可能な具体的な例には、それだけには限らないが、物理的にかみ合わせ可能かつ/または物理的に相互作用する構成要素、および/または無線で相互作用可能かつ/または無線で相互作用する構成要素、および/または論理的に相互作用しかつ/または論理的に相互作用可能な構成要素が含まれる。
【0050】
本明細書での実質的にあらゆる複数形および/または単数形の用語の使用に関して、当業者であれば、その文脈および/または適用に対して適切であるように複数形から単数形に、かつ/または単数形から複数形に変換することができる。様々な単数形/複数形の変更は、分かりやすくするために本明細書では明白に示されることがある。
【0051】
一般に、本明細書で使用され、特に添付の特許請求の範囲(例えば、添付の特許請求の範囲の本文)で使用される語は、一般には「開いた」語としたものであること(例えば、「含んでいる」という語は、「それだけに限らないが、〜を含んでいる」と解釈すべきであり、「有している」という語は、「少なくとも〜を有する」と解釈すべきであり、「含む」という語は、「それだけに限らないが、〜を含む」と解釈すべきであることなど)が、当業者には理解されよう。さらに、特定の数の前置きをつけた特許請求の範囲の列挙が意図される場合、そのような意図は特許請求の範囲で明確に列挙され、そのような列挙がなければ、そのような意図は存在しないことも当業者には理解されよう。例えば、理解の助けとして、添付の特許請求の範囲では、特許請求の範囲の列挙に前置きをつけるために、「少なくとも1つの」および「1つまたは複数の」という前置句の使用を含むことがある。しかし、このような句の使用は、同じ特許請求の範囲が「1つまたは複数の」または「少なくとも」という前置句、および「a」または「an」などの不定冠詞を含む場合でも、不定冠詞「a」または「an」を特許請求の範囲の列挙に前置きすることが、そのような前置きをつけた特許請求の範囲を含むいかなる特定の特許請求の範囲も、そのような列挙を1つだけ含む発明に限定することを示唆すると解釈されるべきではない(例えば、「a」および/または「an」は通常、「少なくとも1つ」または「1つまたは複数の」を意味すると解釈されるべきである)。同じことは、特許請求の範囲の列挙の前置きに使用される定冠詞の使用にも当てはまる。加えて、特定の数の前置きをつけた特許請求の範囲が明確に列挙された場合でも、当業者であれば、そのような列挙は通常、少なくとも列挙された数を意味すると解釈されるべきことを理解されよう(例えば、他の修飾語がない「2つの列挙」からなる無修飾列挙は通常、少なくとも2つの列挙、または2つ以上の列挙を意味する)。さらに、「A、BおよびCのうちの少なくとも1つ、など」に類似の慣用句が使用される場合では、一般にそのような構文が、その慣用句を当業者が理解するはずの意味で意図されている(例えば、「A、BおよびCのうちの少なくとも1つを有するシステム」には、それだけには限らないが、Aだけ、Bだけ、Cだけ、AおよびB共に、AおよびC共に、BおよびC共に、および/またはA、BおよびC共に、などを有するシステムが含まれる)。「A、BまたはCなどのうちの少なくとも1つ」に類似の慣用句が使用される場合では、一般にそのような構文が、その慣用句を当業者が理解するはずの意味で意図されている(例えば、「A、BまたはCのうちの少なくとも1つを有するシステム」には、それだけには限らないが、Aだけ、Bだけ、Cだけ、AおよびB共に、AおよびC共に、BおよびC共に、および/またはA、BおよびC共に、などを有するシステムが含まれる)。さらに、2つ以上の代替語を提示する事実上あらゆる選言的語(disjunctive)および/または句は、明細書、特許請求の範囲、または図面の中であろうとなかろうと、その語のうちの1つ、その語のいずれか、または両方の語を含む可能性を企図すると理解されるべきことも当業者には理解されよう。例えば、「AまたはB」という句は、「A」または「B」、あるいは「AおよびB」の可能性を含むと理解されたい。
【0052】
また、「最適化」という語は、最大化および/または最小化を含みうることも理解されたい。本明細書では「最小化」および/または類似の語は、全体的最小、局所的最小、おおよその全体的最小、おおよその局所的最小を含みうる。同様に、「最大化」および/または類似の語は、全体的最大、局所的最大、おおよその全体的最大、おおよその局所的最大を含みうる。
【0053】
明細書で「一実施(an implementation)」、「1つの実施(one implementation)」、「いくつかの実施」または「他の実施」について言及することは、1つまたは複数の実施と関連して説明した特定の特徴、構造または特性が少なくともいくつかの実施に含まれるが、必ずしもすべての実施には含まれないことがあることを意味しうる。前の説明における「一実施」、「1つの実施」または「いくつかの実施」が様々に出現しても、必ずしもすべてが同じ実施について言及していない。
【0054】
本明細書では、様々な方法およびシステムを用いていくつかの例示的技法を説明し、示してきたが、特許請求された主題から逸脱することなく、他の様々な改変を加えることができ、均等物を代用できることが当業者には理解されるはずである。加えて、特定の状況に適合するように、特許請求された主題の教示に対し多くの改変を、本明細書で説明した中心概念から逸脱することなく加えることもできる。したがって、特許請求された主題は、開示された特定の例に限定されるものではなく、またそのような特許請求された主題は、添付の特許請求の範囲に入るすべての実施およびその均等物も含みうるものである。
【符号の説明】
【0055】
100 心停止監視システム
110 心停止監視デバイス
112 無線通信ライン
114 無線通信ライン
115 患者/使用者
116 無線通信ライン
118 無線通信ライン
120 医療補助デバイス
120a 医療補助デバイス
120b 医療補助デバイス
130 サーバ
135 使用者
140 移動端末デバイス
206 電子モニタ
222 バス
302 モニタ
304 地図
402 映像モニタ
404 検出された心臓リズムデータ/パルス間時間
512 バス
608 バス
700 プロセス
800 プロセス
900 プロセス
1000 プロセス

【特許請求の範囲】
【請求項1】
心臓リズムを検出するように適合されたセンサと、
検出された心臓リズムに基づいて少なくとも1つの異常を検出するように適合された異常検出回路と、
少なくとも1つの医療補助機器の位置を特定するように適合された医療補助機器探査装置とを備える心停止監視デバイス。
【請求項2】
前記異常検出回路がさらに、検出された心臓リズムデータを、あらかじめプログラムされたデータと比較するように適合された比較回路を備える、請求項1に記載のデバイス。
【請求項3】
前記あらかじめプログラムされたデータが、前記心停止監視デバイスの使用者の以前の心臓リズムデータを含む、請求項2に記載のデバイス。
【請求項4】
前記医療補助機器が自動体外式除細動器を備える、請求項1に記載のデバイス。
【請求項5】
前記心臓リズムの異常を検出する前記異常検出回路に応答して警報を発するように適合された警報ユニットをさらに備える、請求項1に記載のデバイス。
【請求項6】
前記医療補助機器の位置情報を出力する出力ユニットをさらに備える、請求項1に記載のデバイス。
【請求項7】
前記出力ユニットがさらに、検出された医療補助機器の位置を地図上に示す映像ディスプレイを備える、請求項6に記載のデバイス。
【請求項8】
前記出力ユニットがさらに、前記検出された心臓リズムデータをグラフで表示する映像ディスプレイを備える、請求項6に記載のデバイス。
【請求項9】
自己位置情報を取得するための自己位置取得ユニットと、
前記自己位置取得ユニットによって計測された位置情報を送出する送信器とをさらに備える、請求項1に記載のデバイス。
【請求項10】
医療補助機器に接続された医療補助デバイスであって、
前記医療補助機器の位置情報を心臓監視デバイスに与える位置モジュールと、
罹病者の位置情報を出力する出力ユニットとを備える、医療補助デバイス。
【請求項11】
警報を発する警報ユニットをさらに備える、請求項10に記載の医療補助デバイス。
【請求項12】
少なくとも1つの医療補助機器の位置を特定する医療補助機器探査装置と、
前記医療補助機器の位置情報を出力する出力ユニットとを備える移動端末。
【請求項13】
心停止を監視する方法であって、
心臓リズムを監視するステップと、
検出された心臓リズムに基づいて異常を検出するステップと、
前記異常が検出されると少なくとも1つの医療補助機器の位置を特定するステップとを含む方法。
【請求項14】
少なくとも1つの医療補助機器の位置を特定するステップが、前記医療補助機器の位置情報の要求を送信するステップを含む、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
少なくとも1つの医療補助機器の位置を特定するステップが、前記医療補助デバイスから位置情報を受信するステップを含む、請求項13に記載の方法。
【請求項16】
少なくとも1つの医療補助機器の位置を特定するステップが、サーバから位置情報を受信するステップを含む、請求項13に記載の方法。
【請求項17】
前記検出された心臓リズムに基づいて異常を検出するステップが、監視される心臓リズムデータを、あらかじめプログラムされたデータと比較するステップを含む、請求項13に記載の方法。
【請求項18】
前記監視される心臓リズムデータを、あらかじめプログラムされたデータと比較するステップが、前記監視される心臓リズムデータを、監視される使用者の以前の心臓リズムデータと比較するステップを含む、請求項14に記載の方法。
【請求項19】
前記心臓リズムの異常を検出する前記異常検出回路に応答して警報を発するステップをさらに含む、請求項13に記載の方法。
【請求項20】
機械可読命令を含む信号担持媒体を備える装置であって、前記信号担持媒体の上に記憶された前記機械可読命令が、1つまたは複数のプロセッサで実行された場合に、計算デバイスが、心臓リズムを解析すること、システムデバイスの位置情報を送信および/または受信すること、システムデバイス間の距離を求めること、および/またはシステムデバイス位置情報を伝えることを可能にするように働く、装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2011−136165(P2011−136165A)
【公開日】平成23年7月14日(2011.7.14)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2010−282723(P2010−282723)
【出願日】平成22年12月20日(2010.12.20)
【出願人】(509348786)エンパイア テクノロジー ディベロップメント エルエルシー (117)
【Fターム(参考)】