説明

情報システム、サーバ、サービス提供方法、およびプログラム

【課題】バッテリ等の二次電池の電力状態に起因して、継続してすべての情報を受信できなかった場合にも、送信側の情報配信に対する課金と、受信側で負担する費用に見合った情報の受信との間で整合をとる。
【解決手段】課金手段は、課金対象の情報が受信装置に過去に提供されており、かつ、所定時間の間、受信装置にてその情報の受信を継続できたことが記録されていない場合で、二次電池の充電状況が受信を継続するためには不十分と記録されている場合に、少なくとも充電状況から受信を継続できなかったと推定される非動作時間に提供されるべき情報を課金の対象から除外する手段を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、受信装置に時間単位で課金して情報を提供する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
バッテリ運用が可能なパーソナルコンピュータ(以下PCと記述)等の多機能の機器に対して、ストリーム配信等、所定時間継続して情報を配信することが行われている。ストリーム配信は、例えば、映像等の動画コンテンツをサーバ側(以下送信側)にデータとして持ち、所定時間継続して動画コンテンツ等の情報をPCに配信する。PC側(以下受信側)では、配信された情報を受信しながら再生する。このような動画コンテンツの再生をストリーム再生という。ストリーム再生の対象となる動画コンテンツが有料である場合は、ストリーム再生(あるいはストリーム配信)に伴い、課金処理が行われる。
【0003】
ここで、ストリーム再生を行う装置が、携帯可能な受信装置、例えば、バッテリ駆動可能なPCであって、受信装置のバッテリの電力が十分でない場合を想定する。そのような場合、例えば、課金処理を行った後、受信側の意図的な操作ではなく、バッテリの電力が不足し、ストリーム再生が中止する場合がある。
【特許文献1】特開2005−011282号公報
【特許文献2】特開2003−256084号公報
【特許文献3】特開2003−338829号公報
【特許文献4】特開2002−164838号公報
【特許文献5】特表2007−527134号公報
【特許文献6】特開平11−69017号公報
【特許文献7】特開2002−314711号公報
【特許文献8】特開2003−050761号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、従来の技術では、所定時間継続して動画コンテンツ等の情報を配信するシステムにおいて、受信側の装置が携帯可能な受信装置である場合に、バッテリ等の二次電池の電力状態に起因して、継続してすべての情報を受信できなかった場合の配慮がなされていない。例えば、受信側の意図的な操作ではなく、最後まで継続して配信された情報を享受していないのに課金処理がされる場合がある。一方、継続してすべての情報を受信できなかったときに、単純に、受信側からの要求によって再度情報を配信したのでは、不正に複数回に渡って情報が再生されてしまうことも生じ得る。そこで、開示の技術は、そのような事態を実効的に回避する技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
このような課題を解決するために、以下の手段を採用した。すなわち、開示の技術の一態様は、二次電池で駆動する受信装置とネットワークを通じて接続され受信装置にサービスを提供するサーバとして例示できる。本サーバは、受信装置から、二次電池の充電状況を受信する受信手段と、受信装置に、所定時間継続して情報を提供する提供手段と、情報の提供に対する課金情報を、受信装置を識別する情報とともに蓄積する課金手段と、二次電池の充電状況を基に、受信装置が情報の受信開始から継続動して動作可能な動作時間を推定する推定手段と、所定時間の間、受信装置が受信を継続できたことを記録する記録手段と、を備える。そして、課金手段は、課金対象の情報が受信装置に過去に提供されており、かつ、所定時間の間、受信装置にてその情報の受信を継続できたことが記録されていない場合で、二次電池の充電状況が受信を継続するためには不十分と記録されている場合
に、少なくとも充電状況から受信を継続できなかったと推定される非動作時間に提供されるべき情報を課金の対象から除外する手段を有する。
【発明の効果】
【0006】
本技術によれば、所定時間継続して動画コンテンツ等の情報を配信するシステムにおいて、受信側の装置が携帯可能な受信装置である場合に、バッテリ等の二次電池の電力状態に起因して、継続してすべての情報を受信できなかった場合にも、送信側の情報配信に対する課金と、受信側で負担する費用に見合った情報の受信との間で整合をとることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
以下、図面を参照して、開示の技術の一実施形態に係る情報システムを説明する。以下の実施形態の構成は例示であり、本発明は実施形態の構成には限定されない。
【0008】
<システムの概要>
本情報システムは、受信装置に所定時間継続的に情報を配信するサーバと、その情報の提供を受ける受信装置とを有する。所定時間継続して情報を配信するとは、例えば、動画、あるいは、音声・音響を含むストリームコンテンツを配信することをいう。また、受信装置が、サーバからストリームコンテンツを配信されて、再生することをストリーム再生という。例えば、課金がなされる有料コンテンツのストリーム再生において、受信側(受信装置)が送信側(サーバ)へそのコンテンツの再生時間と電源状態の情報を通知しながらストリーム再生を行う。
【0009】
本情報システムの特徴は、受信装置が、サーバにアクセスし、ストリームコンテンツの再生を要求するときに、受信装置のバッテリの充電状態(残存電力)を報告する。サーバは、ストリームコンテンツの再生に要する再生時間を保持するとともに、その受信装置がそのバッテリの充電状態で現時点から連続稼働できる残存稼働時間を推定する。そして、その再生時間と、残存稼働時間と、受信装置とを関連づけて、データベースに記録する。そして、その受信装置に対して、そのストリームコンテンツの再生開始を記録(例えば、再生開始フラグをオン)の上、再生を開始する。
【0010】
受信装置は、正常に最後までストリームコンテンツを受信できた場合には、その旨をサーバに報告する。サーバは、受信装置から正常に受信できたとの報告が得られた場合には、正常終了を記録する。例えば、サーバは、再生開始フラグをオフする。あるいは、サーバは、配信の正常終了フラグをオンする。したがって、受信装置から、正常に受信できたとの報告が得られていない場合には、その旨が記録されないことになる。
【0011】
そして、次回、受信装置がサーバに上記と同一のストリームコンテンツの再生要求をしたとき、サーバは、データベースを検索し、そのストリームコンテンツを過去にその受信装置にて再生した記録があるか否かを判定する。そして、そのストリームコンテンツを過去にその受信装置にて再生した記録があり、かつ、再生開始のまま終了している場合には、前回再生が最後まで完了していないと判断する。さらに、このときサーバは、前回ストリーム再生時のその受信装置のバッテリ状態に基づく、残存稼働時間と、ストリーム再生の再生時間を比較してもよい。そして、前回再生を最後まで完了できていない原因が、受信装置のバッテリの状態にある場合には、サーバは、課金なしで今回の再生を実行する。この場合も、前回同様に、受信装置のバッテリ状態を受信装置から取得し、再生時間と、受信装置の残存稼働時間を記録する。また、そして、その受信装置に対して、そのストリームコンテンツの再生開始を記録(例えば、再生開始フラグをオン)の上、再生を開始する。
【0012】
このような手順をとることによって、予め、コンテンツ配信前にバッテリ状態を取得することから、受信装置のユーザの悪意によって、複数回に渡ってストリームコンテンツを再生しなければならない状況を回避できる。例えば、ストリームコンテンツの再生終了直前に、受信装置の電源を遮断することで正常に最後までストリームコンテンツを受信できたとの報告を遮断することも考えられる。しかし、配信開始前に、受信装置のバッテリ状態を取得しておけば、そのような状態が、実際に受信装置のバッテリに起因するものか、他の原因によるものかを判定できる。そして、サーバは、正常に最後までストリームコンテンツを受信できなかった受信装置に、課金なしで再度のストリーム再生を行うことによって、前回再生時の課金に対するサービスの提供を完遂できることになる。
【0013】
具体的には、ストリーム配信に先立って、受信装置がサーバに、電源情報を送信する。その電源情報はバッテリの残量(例えば、端子電圧、満充電に対する充電状態(%))である。サーバはそのバッテリの残量を示す電源情報から受信装置が継続稼働可能な時間を推定する。そして、継続稼働可能時間と、ストリーム再生に必要な再生時間を比較する。そしてサーバは、そのバッテリ残量の受信装置で再生対象のコンテンツをストリーム再生している途中で、最後まで再生できないときは警告の画面を表示する。この場合には受信装置が意図的に中断したのではないため次回の再度の同コンテンツの再生では課金されない。このように、受信装置のバッテリ状態をサーバが認識し、サーバが受信装置に警告表示させることが本情報システムの第1の特徴である。さらに、この場合に、次回同一のコンテンツを同一の受信装置で再生する場合には、再課金されないことが本情報システムの第2の特徴である。
【0014】
本情報システムでは、電源情報は受信装置からサーバへ送られる。よって再生におけるタイマは必要がない。本実施形態で好適なサーバは、例えば、受信装置の製造販売業者(メーカ)でユーザを管理するサーバ、またはそのようなメーカのサーバからユーザの使用する受信装置の構成、環境等に関する情報を取得可能な組織のサーバである。受信装置の構成、環境等が取得済みであれば、受信装置から電源情報を取得することによって、現在の電源状態(二次電池の充電状態)でその装置構成の受信装置を駆動した場合に、その後に継続可能な稼働時間を推定できるからである。
【0015】
ただし、受信装置がバッテリ駆動している場合はバッテリの状態により突然、稼働停止することがある。受信側の電源切れはバッテリ残量によるものであり、受信装置からの中断情報をサーバへ通知する処理をする前に電源が切れると想定される。
【0016】
このため、単純に、受信装置のアプリケーションがサーバへ中断情報を送信することでは対応することはできない。そこで、本情報システムでは、サーバが、受信装置から得る受信装置の電源情報により、受信装置が意図的な操作で中断したのではなくストリームが停止されたことを判断可能とする。これにより受信側の意図的ではないストリーム再生の停止に対し、再課金なしにストリーム配信することが可能になる。そしてサーバが課金の処理をしているときに受信装置の電源が切れると、事前取得済みの電源情報とともにストリーム配信の未完記録が残される。その結果、次回同一のコンテンツ配信において再度課金されることを回避できる。
【0017】
<構成>
図1に、本情報システムのハードウェア構成図を例示する。図1のように、本情報システムは、受信装置1とサーバ100を含む。図1では、特に、受信装置1のハードウェア構成が詳細に示されている。受信装置1は、例えば、携帯型のパーソナルコンピュータ、携帯情報端末(PDAとも呼ばれる)、携帯電話、PHS(Personal Handyphone System)、携帯型のテレビジョン受信機等である。
【0018】
図1のように、受信装置1は、CPU11、メモリ12、BIOSを格納したROM(Read Only Memory)26、表示装置17(LCD17AあるいはCRT17B)、パワーマネージャ・キーボードコントローラ13、キーボード14、ポインティングデバイス(例えば、フラットポイント)15、PCMCIA(Personal Computer Memory Card International Association)カード16、LAN(Local Area Network)カード22、スー
パーIOチップ18、ハードディスク駆動装置20、着脱可能記憶媒体入出力装置(例えば、DVD(Digital Versatile Disc)駆動装置)21、およびこれらの各部を接続するI/Oインターフェース24、メモリインターフェース25、および電源ユニット30を含む。これらのコンピュータ部品の構成、および機能は、周知であるので、詳細な説明は省略するが、概要は、以下の通りである。
【0019】
メモリ12は、CPU11で実行可能な形式で展開されたコンピュータプログラムを保持する。CPU11は、メモリ12上のコンピュータプログラムを実行し、受信装置1の各部を制御し、受信装置1の機能を実現する。例えば、CPU11は、LANカード22を介して、インターネット上のサーバ100にアクセスし、ストリームコンテンツの配信を要求する。そして、CPU11は、LANカード22を通じて、インターネット上のサーバ100から取得したストリームコンテンツのデータを再生し、例えば、動画、音声、音響等を表示装置17あるいは図示しないスピーカーから出力する。表示装置17あるいはスピーカーが出力装置に相当する。
【0020】
電源ユニット30は、バッテリ31とACアダプタ32を含む。バッテリ31とACアダプタ32は、1対のダイオード34,35を含む突き合わせ回路を介して、電源ユニット30の出力端子に接続される。この構成によって、突き合わせ回路は、バッテリ31またはACアダプタ32のうち、電圧の高いから、受信装置1に電力を供給する。したがって、ACアダプタ32が商用交流電源に接続されている場合には、一般的には、バッテリ31よりもACアダプタ32の出力電圧の方が高く、ACアダプタ32から受信装置1に電力が供給される。このとき、充電回路33を介して、ACアダプタ32からバッテリ31への充電も実行される。充電は、バッテリ31の電圧が規定値に達したときに停止される。一方、ACアダプタ32が商用交流電源に接続されていない場合には、バッテリ31から受信装置1に電力が供給される。
【0021】
サーバ100については、詳細は省略するが、その構成は、受信装置1と同様である。例えば、サーバ100も、CPU、メモリ、ハードディスク駆動装置、着脱可能記憶媒体入出力装置、LANへのインターフェース等を有する。
【0022】
図2に、本情報システムの機能構成を例示する。すでに、図1で説明したように、本情報システムは、情報を配信するサーバ100と、インターネットを通じてサーバ100と通信する受信装置1を含む。図2に示すように、サーバ100は、ストリーム再生の一覧情報のデータ101、ストリームデータ102、承認済み受信装置のID情報データベース103、個人ID/PW情報データベース104、ID情報別のバッテリ残量データベース105、受信装置のBIOS情報データ取得システム106、機器個別暗号情報取得システム107、ユーザのID/パスワードデータベース108、コンテンツ/受信装置
の再生開始時間/再生完了(再生時間)データベース109、および受信装置機種ごとの
電源状態・継続時間データベース110を有する。
【0023】
ここで、ストリーム再生の一覧情報のデータ101は、サーバ100にて、提供可能なストリーム再生対象のコンテンツのタイトル一覧情報である。この一覧情報は、インターネット上のウェブサイトに掲載され、受信装置1に提供される。ストリームデータ102は、再生対象のコンテンツそのものである。ただし、ストリームデータは、必ずしもサーバ100に格納しておく必要はなく、インターネット上の他のサーバに格納しておいても
よい。その場合に、サーバ100は、ストリーム再生の一覧情報のデータ101のそれぞれのタイトルに該当するストリームコンテンツの格納先を取得できればよい。そして、サーバ100が、その格納先のサーバからストリームコンテンツを取得し、受信装置1に配信すればよい。また、その格納先のサーバに対して、受信装置1から指定されたストリームコンテンツの受信装置1への配信を依頼してもよい。
【0024】
承認済み受信装置のID情報データベース103は、例えば、ユーザからの申し込みによって、サーバ100に登録されているユーザごとの受信装置1のIDを記憶する。この受信装置1のIDによって、サーバ100は、ストリーム再生を要求する受信装置1が正規の製品か否かを判定する。
【0025】
個人ID/PW情報データベース104には、サーバ100によって、ストリーム再生サービスを受けるユーザの個人IDとパスワードを格納する。この個人IDとパスワードによって、サーバ100は、ストリーム再生を要求する受信装置1のユーザが正規のユーザか否かを判定する。
【0026】
ID情報別のバッテリ残量データベース105には、受信装置1のユーザの個人IDごとにバッテリ残量を記録する。このバッテリ残量の記録は、ストリーム再生の開始時、およびストリーム再生中に所定の時間間隔で実行される。
【0027】
受信装置のBIOS情報データ取得システム106は、それぞれの受信装置1がストリーム再生を要求してサーバ100に、アクセスしたときに、受信装置1からBIOSが管理するID情報(ROM26に格納されたID情報)を取得する。また、受信装置のBIOS情報データ取得システム106は、さらに、ハードディスクに記録されたID情報を取得してもよい。
【0028】
機器個別暗号情報取得システム107は、受信装置1との間でストリーム再生されるコンテンツを引き渡すときにコンテンツを暗号化するときの暗号鍵に対応する復号鍵を受信装置1に引き渡す。受信装置1は、サーバ100から引き渡された復号鍵でストリーム再生されるコンテンツを復号する。ただし、復号鍵は、暗号鍵と同一でもよい。
【0029】
ユーザのID/パスワードデータベース108には、ユーザごとに(ユーザの個人ID
ごと)に、課金用のクレジットカード番号とパスワードを記録する。
【0030】
コンテンツ/受信装置の再生開始時間/再生完了(再生時間)データベース109は、ユーザの個人ID/パスワードごとに、過去にストリーム再生されたコンテンツを識別するコンテンツ情報IDと、その再生開始時間、再生が完了したことを示す情報(再生完了フラグ)、およびそのときの再生時間を記録する。このデータを電源把握データという。再生完了フラグは、受信装置1からの再生完了通知の受信によって記録される。したがって、再生完了通知が受信されていない場合、再生完了フラグは、設定されず、再生が完了していないことを示す。なお、再生開始時に、再生開始フラグを設定し、再生完了時に、その再生開始フラグをクリヤするようにしてもよい。
【0031】
受信装置機種ごとの電源状態・継続時間データベース110は、受信装置機種ごとの電源状態(例えば、バッテリ端子電圧、または満充電に対する割合)と継続時間との関係を記録する。例えば、バッテリの充電状態Ni%(I=1,..,k)とし、その充電状態での受信装置の継続可能時間Tiとしたとき、(Ni,Ti)を組にしたテーブルを受信装置1の機種ごとに保持すればよい。各Niに対するTiは、例えば、受信装置1の構成から消費電力を決定し、算出することができる。また、例えば、実験的に、それぞれのバッテリ状態Niに対して、受信装置1の機種ごと継続稼働時間Tiを測定しておいてもよ
い。また、バッテリ状態Niと受信装置1の機種ごと継続稼働時間Tiとの関係を実験式T=F(N)の形式で求めておいてもよい。Fは、例えば、Nの多項式である。そして、CPU11が、電源状態Nを受信装置1から取得したときに、この実験式にしたがって、受信装置1の機種ごと継続稼働時間Tを算出すればよい。このようにして、受信装置1の機種ごとの電源状態・継続時間データベース110を基に、サーバ100は、電源情報を受信装置1から取得すると、その電源情報が示す電源状態以降の以降の継続稼働時間を推定できる。この処理を実行するサーバ100のCPUが、動作時間を推定する推定手段に相当する。
【0032】
なお、再生が完了していない場合に、再生時間としては、再生開始からバッテリ残量が"LowBatt"になったとき(または、バッテリ残量が"LowBatt"になったと推定されたとき)までの時間が推定される。この場合には、サーバ100は、次回同一のコンテンツ情報IDのストリーム再生要求を同一の受信装置1から要求された場合、再生時間より後の本来ストリーム再生すべきであった部分について、無料でストリーム再生を行う。本来ストリーム再生すべきであった部分とは、バッテリ残量が"LowBatt"になったとき(または、バ
ッテリ残量が"LowBatt"になったと推定されたとき)以降に配信された部分である。なお
、"LowBatt"とは、受信装置1が、動作続行困難と考えられる低電圧状態をいう。
【0033】
また、受信装置1は、ストリーム再生のタイトル一覧情報61、受信装置のID認識通知62、課金完了通知63、ストリームデータの再生機能64(情報を出力装置に出力する手段に相当)、バッテリ残量DC電源有無情報51、BIOSによる機器情報52、ファイルとして保存される機器個別暗号情報53、有料コンテンツのためのID/パスワード情報54、再生開始時間55、再生完了情報56を有する。
【0034】
ここで、ストリーム再生のタイトル一覧情報61は、サーバ100から取得したストリーム再生されるコンテンツのタイトル一覧である。受信装置のID認識通知62は、サーバ100が受信装置1のIDを認識したことを確認するため、サーバ100から発せられた通知である。課金完了通知63は、サーバ100から受信装置1への通知であり、ストリーム再生に対する課金が完了したことを示す通知である。
【0035】
ストリームデータの再生機能64は、サーバ100から受信したストリームコンテンツを再生する受信装置1の機能である。この機能は、例えば、CPUで実行されるコンピュータプログラムで実現される。ただし、ストリームデータの再生機能64は、例えば、信号処理専用回路(例えば、積和演算回路)を用いて実現してもよい。また、ストリームデータの再生機能64は、コンピュータプログラムと信号処理回路の組み合わせによって実現してもよい。
【0036】
バッテリ残量DC電源有無情報51は、受信装置1の現在のバッテリの端子電圧、または満充電に対する割合を示す情報である。BIOSによる機器情報52は、BIOSが管理している、ROM(Read Only Memory)26に格納された受信装置1のID情報等である。
【0037】
ファイルとして保存される機器個別暗号情報53は、サーバ100から供給されるストリームコンテンツを復号するための復号鍵である。有料コンテンツのためのID/パスワ
ード情報54は、受信装置1のユーザがサーバ100にアクセスするときに、使用する個人IDおよびパスワードである。
【0038】
再生開始時間55は、前回または現在実行中のストリーム再生の再生開始時間である。再生完了情報56は、前回のストリーム再生時に、再生を完了したか否かを示す情報である。
【0039】
<処理例>
以下、図3から図16を参照して、本情報システムの処理例を説明する。図3に、受信装置1がアプリケーションプログラムを実行することによって実現されるストリーム受信処理の処理フローを例示する。
【0040】
受信装置1は、ストリーム再生を行うためのアプリケーションプログラムを起動する。以下、CPU11がアプリケーションプログラムを実行することによって実現される動作を単に受信装置1の動作として説明する。アプリケーションプログラムを起動すると、受信装置1は、受信装置1が正規品であることをサーバ100に確認させるため、BIOS内の情報と受信装置1のハードディスク上の情報を入手する(F1)。これらの情報は、サーバ100に送信され、サーバ100によって正規品であるか否かが確認される。
【0041】
次に、受信装置1はインターネットに接続できることを確認する(F2)。インターネットに接続できない場合には、受信装置1はストリーム再生できない。その場合、受信装置1は、エラーを表示し、アプリケーションプログラムを終了する(F3でNの場合)。図9に、この場合に表示されるメッセージを示す。
【0042】
一方、F2の判定で、インターネットに接続できる場合(F3でYの場合)、受信装置1は、ストリーム再生が可能なストリームコンテンツの一覧を表示する(F4)。ストリームコンテンツの一覧は、インターネット上のウェブサイトに掲載されている。受信装置1は、このウェブサイトのアドレスを予めメモリ12に登録している(図2のストリーム再生のタイトル一覧情報61参照)。図5に、ストリームコンテンツの一覧表示例を示す。図5に示すように、ウェブサイトには、複数の配給元の詳細情報にアクセスするための押しボタンと、それぞれの配給元のコンテンツ受信を選択する押しボタンとが、表示される。この場合、ストリームコンテンツの一覧表示には、有料コンテンツではないコンテンツが表示されてもよい。ただし、有料コンテンツ以外が選択された場合には、通常のストリーム再生となり、本情報システムの処理対象とする必要はない。
【0043】
そこで、受信装置1は、受信装置1の画面上のメインメニューでのポインティングデバイス15等によるユーザの操作から、有料コンテンツが選択されたか否かを判定する(F5)。そして、有料コンテンツが選択されなかった場合(F6でN)、受信装置1は、処理を終了する。
【0044】
一方、ユーザが、いずれかの有料コンテンツ(タイトルメニュー)を選択すると、サーバ100には、受信装置1から、有料ストリームの再生要求が、通知される(図4参照)。そのような再生要求を受信すると、サーバ100は、要求された有料ストリームを配給元のサーバから取得し、受信装置1にストリーム配信する。なお、有料ストリームは、事前にサーバ100に格納しておいてもよい。
【0045】
また、サーバ100は、受信装置1の電源状態の管理および課金管理を実施し、配給元のサーバが実際の配信を行うようにしてもよい。その場合には、受信装置1が有料コンテンツ(タイトルメニュー)を選択すると、受信装置1が、その配給元のウェブサイトに接続されるようにすればよい。そして、サーバ100は、ストリームコンテンツの配信開始前に、受信装置1の電源状態を把握し、ストリームコンテンツの配信に対する課金をし、ストリームコンテンツが正常に配信されたことを記録する。そして、サーバ100は、課金済みのストリームコンテンツが正常に配信されたことが記録されていない場合で、受信装置1がそのコンテンツと同一のコンテンツを次に要求したときに、課金しないで、配給元に配信を依頼すればよい。このようなサーバ100側の処理については、別途詳述する。
【0046】
サーバ100に接続する際、受信装置1は、まず、受信装置1が保持するユーザ情報をサーバ100に送信する(F7)。ユーザ情報には、受信装置1のユーザIDおよび受信装置1の識別情報が含まれる。ここで、ユーザIDとは、受信装置1の製造販売業者(メーカともいう)が、受信装置1の購入者であるユーザを識別し、管理するための識別情報である。サーバ100は、送信されたユーザ情報により、受信装置1が正規の装置か否か、正規のユーザか否か等を判定する。受信装置1の識別情報は、BIOSが格納されているROM26あるいはハードディスクに記録されていたものである。
【0047】
そして、サーバ100にて、正規の装置、正規のユーザであることが確認されると、受信装置1のサーバ100への接続が認められる(F8)。そして、受信装置1は、ウェブサイトの個人ID/パスワード入力画面を表示する(F9)。個人ID/パスワードのウェブサイトへの入力が完了すると(F10でYの場合)、受信装置1は、電源情報をサーバ100に送信する(F11)。F11の処理を実行する受信装置1のCPU11が、二次電池の充電状況を通知する手段に相当する。
【0048】
このとき、サーバ100は、サーバ100にユーザの課金情報が登録済みであるか否かを判定する。そして、ユーザの課金情報がサーバ100に登録されてない場合、課金情報の入力を要求する。サーバ100から、課金情報の入力要求が送信されると(F12でY)、受信装置1は、課金のための入力画面を表示する(F13)。課金のための入力画面では、例えば、クレジットカード番号と、パスワードの入力が要求される。図6に、このとき表示される入力画面の例を示す。
【0049】
課金のための情報の入力が完了すると(F14でYの場合)、受信装置1は、入力されたクレジットカード番号、パスワードが正しいか否かの判定結果をサーバ100から受信する。クレジットカード番号、パスワードが正しいか否かは、図2のユーザのID/パスワードデータベース108の情報を基に判定される。判定の結果、入力されたクレジットカード番号、パスワードが誤っていると判断された場合(F15でNの場合)、受信装置1は、エラー処理(エラー画面の表示)を実行し、制御をF14に戻す。エラー表示画面の例を図10に示す。図10のように、エラー表示画面には、入力されたクレジットカード番号、または、パスワードが誤っていることが表示される。
【0050】
入力されたクレジットカード番号、パスワードが正しいものであると判断された場合(F15でYの場合)、受信装置1は、課金処理の終了を表示する(F17)。さらに、受信装置1は、サーバ100からのメッセージを表示する(F18)。図7および図8に、このとき表示されるメッセージの例を示す。図7は、前回、コンテンツのストリーム再生中に、バッテリの充電不足によって最後まで再生できなかったときに、そのコンテンツを選択したときのメッセージの例である。例えば、「あなたは前回の再生で最後まで再生を見ていません。MM分(再生経過時間)からの再生を引き続きお楽しみください。なおこの再生は課金されません。」というメッセージが表示される。
【0051】
また、図8は、過去にストリーム再生されたことのあるコンテンツであって、前回再生が正常終了しているものが選択されたときのメッセージ例である。例えば、「あなたはこのコンテンツの再生がYY回目です。料金はZZ%になります。」というメッセージが表示される。すなわち、再生回数に応じて、料金の割引がなされることが分かる。なお、F12の判定で、サーバ100から、課金情報の入力要求が送信されない場合も(F12でN場合)、F18の処理が実行される。
【0052】
そして、ユーザが、再生開始を指示すると(F19でYの場合)、選択されたコンテンツのストリーム再生が開始する。このとき、ストリーム再生と並行して、受信装置1は、
現在の再生時間を示す情報、および、電源状態を示す情報をサーバ100に通知する(F20)。ここで、電源状態を示す情報とは、例えば、バッテリの端子電圧または満充電に対する割合である。このとき、サーバ100では、受信装置1の電源が正常か否かを判定する(F21)。
【0053】
そして、電源電圧に異常がある場合には、受信装置1は、サーバ100から、警告情報を受信し、その警告情報を表示する(F22)。異常があるとは、バッテリの充電状態が基準より少ないか、あるいは、バッテリの充電状態から推定される継続受信可能な時間が、ストリーム再生に必要な時間よりも短い場合をいう。そして、受信装置1は、再生が終了したか否かを判定する(F23)。再生が終了していない場合、受信装置1は、制御をF20に戻し、ストリーム再生を続行する。F21−F23の処理を実行する受信装置1のCPU11が、所定時間継続して提供される情報を受信する手段に相当する。
【0054】
そして、再生が終了すると、受信装置1は、サーバへ、正常にストリーム再生が完了したことを通知する(F24)。その後、受信装置1は、制御をF5に戻し、ストリームコンテンツの一覧を表示し、ユーザの選択を待つ。
【0055】
図4に、サーバ100の処理フローを例示する。上述のように、受信装置1が、サーバ100にアクセスすることによって、サーバ100に、有料ストリームの再生要求がなされる。すると、サーバ100は、インターネットを通じた双方向通信によって、受信装置1のユーザ情報を取得する(F51)。そして、サーバ100は、受信装置1が正規の製品であるか、否かを判定する(F52)。そして、受信装置1が、正規の製品ではないと判定された場合、サーバ100は、警告ダイアログを受信装置1に表示させる(F53)。そして、以降のユーザ操作の受け付けを停止する。その後、サーバ100は、受信装置1との通信を切断し、処理を終了する。
【0056】
また、受信装置1が、正規の製品であると判定された場合、サーバ100は、選択されたコンテンツがサーバ100に格納されていることを確認する(F54)。そして、サーバ100は、受信装置1に、個人IDとパスワードの入力を求める。ここで、個人IDとは、ストリーム再生サービスを受けるためのユーザを識別する情報である(F55)。
【0057】
そして、個人IDとパスワードとが入力されると(F56でYの場合)、サーバ100は、入力された個人IDとパスワードとが、サーバ100に登録されたものであるか否かを判定する(F57)。そして、入力された個人IDとパスワードとが、登録されたものでないと判定された場合、サーバ100は、警告メッセージを受信装置1に送信する(F58)。そして、サーバ100は、受信装置1との通信を切断し、処理を終了する。
【0058】
一方、入力された個人IDとパスワードとが、登録されたものであると判定された場合、サーバ100は、受信装置1から電源情報が送信されるのを待つ(F59)。この処理を実行するサーバ100のCPUが、二次電池の充電状況を受信する受信手段に相当する。そして、受信装置1から電源情報が送信されると、サーバ100は、個人ID、パスワード、および電源情報を認識したことを受信装置1に通知する(F60)。さらに、サーバは、入力された個人IDとパスワードとでデータベースを検索する。そして、ID情報別のバッテリ残量データベース105にて、その個人IDとパスワードに合致するデータを検索する。そして、合致するデータに、電源情報を書き込む(F61)。
【0059】
次に、サーバ100は、ストリーム再生のデータを送信する前に、その電源情報から、受信装置1の電源状態が正常か否かを判定する(F62)。受信装置1の電源状態が正常でないと判定された場合、サーバ100は、警告情報を受信装置1に送信する(F63)。図11に、その警告情報の例を示す。警告情報には、例えば、「あなたのパソコンはお
よそMX分で再生が停止されます。再生を引き続きお楽しみくださるにはACアダプタを接続してください。またはバッテリを充電してからお楽しみください。なお次回の同一コンテンツの再生は課金されません。」とのメッセージが含まれる。
【0060】
次に、サーバ100は、指定されたユーザID情報とパスワードとコンテンツID情報とによって特定される前回の電源把握データが、データベースに格納されているか否かを判定する(F64)。前回の電源把握データは、コンテンツ/受信装置の再生開始時間/再生完了(再生時間)データベース109に格納されている。
【0061】
図13にサーバ100が持つそれぞれの受信装置1の電源把握データのデータ構造の例を示す。図13のように、電源把握データは、個人ID、パスワード、コンテンツ情報ID、再生時間、電源状態、および選択回数を含む。したがって、電源把握データは、個人ID/パスワード/コンテンツ情報IDによって、それぞれ識別される。それぞれの電源把握データは、再生時間情報と電源情報と再生回数情報を含む。
【0062】
ここで、再生時間情報は、そのコンテンツの再生時間である。また、電源情報は受信側のバッテリの容量である。例えば、100%のときはACアダプタが接続されている場合である。バッテリ駆動の場合は、最大で100%であるが、稼働時間とともに徐々にその数値は減少する。例として10%未満になると受信装置1の電源停止となる場合がある。そこで、サーバ100は、例えば、電源状態10%を”LowBatt”(低電圧状態)と認識
する。本実施形態では、サーバ100は、”LowBatt”の場合には、もはや正常なストリ
ーム再生が困難であると判定する。
【0063】
なお、100%であった状態から次の情報取得字時に0%になったときもバッテリが0%でACアダプタ運用時に、ACアダプタが外れたと想定できる。これも”LowBatt”と
認識するようにしてもよい。この”LowBatt”がサーバ100で認識されると、その状態
を電源停止として取り扱ってもよい。すなわち、サーバ100で“LowBatt”の情報が認
識されるということは、受信装置1のストリーム再生の途中に操作者の意図的な操作ではないのにストリーム再生が電源の理由でストップしたと認識するようにしてもよい。ただし、ストリーム再生が完了する直前になって(例えば、再生時間全体の95%までストリーム再生が終了した後)、ユーザが意図して電源源を遮断することも想定される。このような場合に備えて、残り時間の限界点(または、未再生時間の割合の時点)を定めておき、その限界点(割合の時点)以降に電源が0%になった場合には、操作者の意図的な操作であるとし、再度の再生要求があった場合に、再度課金するようにしてもよい。
【0064】
指定されたユーザIDとパスワードとコンテンツID情報とによって特定される電源把握データがデータベースに存在する場合には、サーバ100は、その電源把握データを読み出し処理を実行する(F65)。電源把握データ読み出し処理の詳細は、図14A、図14Bにしたがって後述する。
【0065】
指定されたユーザIDとパスワードとコンテンツID情報とによって特定される電源把握データがデータベースに存在しない場合には、当該ユーザによって新規にコンテンツが選択されたものであることを意味する。このため、サーバ100は、課金処理をする(F66)。課金処理の詳細は、図15にしたがって後述する。課金処理を実行するサーバ100のCPUが、課金手段に相当する。
【0066】
そして受信装置1に対するユーザの操作にしたがい、サーバ100は、再生開始位置にストリーム再生データをセットする(F67)。そして、サーバ100は、受信装置1に対するユーザ操作によって再生開始の指示がなされるのを待つ(F68)。再生開始の指示を検出すると(F68でYの場合)、サーバ100は、受信装置1にストリーム再生さ
れるデータを送信する(F69)。この処理を実行するサーバ100のCPUが、情報を提供する提供手段に相当する。
【0067】
そして、サーバ100は、電源処理を実行する(F70)。電源処理とは、再生終了までの間、ストリーム再生と並行して受信装置1の電源状態を確認する処理である。電源処理の詳細は、図16にしたがって後述する。電源処理を実行するサーバ100のCPUが、二次電池の充電状況を受信する受信手段に相当する。
【0068】
そして、サーバ100は、個人IDとパスワードとコンテンツ情報IDをキーにして、再生終了したときの再生時間情報とそのときの電源情報と再生回数(+1回更新した再生回数)を基に、電源把握データを作成し、データベース保存する。そして、正常終了したことを受信装置1に通知する(F71)。このとき、正常終了したことも、データベース(図2の各コンテンツ/受信装置の再生開始時間/再生完了(再生時間)データベース109)に記録される。この処理を実行するサーバ100のCPUが、受信装置が受信を継続できたことを記録する記録手段に相当する。
【0069】
その後、サーバ100は、受信装置1から終了要求があったか否かを判定する(F72)。受信装置1から終了要求があった場合、サーバ100は、処理を終了する。一方、終了しない(続行要求)があった場合、サーバ100は、制御をF52に戻し、次の有料ストリームの要求を受け付ける。
【0070】
図15に、課金処理(図4のF66)の詳細を例示する。図6は、課金処理路に、受信装置1に表示される画面の例である。この処理では、ユーザID情報、パスワード、コンテンツID情報をキーとして、データベースに新規の電源把握データを作成する(F660)。
【0071】
サーバ100は、受信装置1の画面を通じて、例えば、クレジットカード番号とパスワードの入力を受け付ける(F661)。このとき、受信装置1に表示される画面を図6に示す。入力が終了すると、サーバ100は、入力されたクレジットカード番号およびパスワードが、そのユーザのクレジット情報として予めサーバに登録されているものか否かを判定する(F663)。
【0072】
入力された情報が、サーバに登録済みの場合、そのクレジットカード番号で課金処理を実行する(F664)。具体的には、そのクレジットカード番号で請求書を作成し、保存する。さらに、サーバ100は、個人IDとパスワードとコンテンツ情報IDをキーにして、電源把握データを新規に作成する(F665)。さらに、サーバ100は、受信装置1に、終了通知を送信する(F666)。一方、F663の判定で、入力された情報が、サーバ100に登録済みでない場合、サーバ100は、クレジット情報がエラーであると判定する。サーバ100は、エラーメッセージを受信装置1に表示する。このときの表示例を図10に示す。サーバ100は、ストリーム再生処理をキャンセルし、受信装置1との接続を遮断する(F667)。
【0073】
図14Aに、電源把握データ読み出し処理(図4のF65)の詳細を例示する。データベースに指定された個人IDとパスワードとコンテンツ情報IDで特定される電源把握データを読み出す(F651)。そして、サーバ100は、読み出された電源把握データから、前回再生時の再生時間と電源状態の状態、および正常終了の記録の有無を確認する(F654)。
【0074】
そして、サーバ100は、その個人IDとパスワードとコンテンツ情報IDとで特定される前回のストリーム再生が、途中終了しているか否かを判定する(F655)。途中終
了しているか、否かは、各コンテンツ/受信装置の再生開始時間/再生完了(再生時間)データベース109の記録(再生完了フラグがオンになっているか否か)を基に判定される。ただし、再生完了フラグがオンか否かを判定する代わりに、再生開始フラグがオフになっているか否かを判定してもよい。
また、コンテンツの再生時間と、再生開始前の電源情報から推定される継続稼働時間とを比較してもよい。そして、各コンテンツ/受信装置の再生開始時間/再生完了(再生時間)データベース109の記録で、コンテンツの再生時間よりも継続稼働時間が短い場合に正常終了していないと判断してもよい。また、再生と並行して電源情報を取得している場合には、コンテンツの残り再生時間と、電源情報の残存稼働時間とを比較してもよい。
前回と途中終了している場合には、前回途中終了しているときの処理を実行する(F656)。この処理は、図14Bによって後述する。
【0075】
一方、前回途中終了していない場合には、サーバ100は、現在の電源状態の数値が、規定以下か否かを判定する(F657)。現在の電源状態が規定以下の場合、サーバ100は、指定されたコンテンツの再生時間をデータベースから取得する(F658)。そして、サーバ100は、再生時間をすべて再生することができず、電源が尽きるまで(例えば、残りMX分)の再生であることを認識する(F659)。すなわち、電源状態から推定される継続稼働時間が、必要な再生時間よりも短いことを認識する。そして、サーバは、正規の再生時間に渡ってコンテンツを再生できない旨の情報(図11参照)を受信装置1に送信する(F660)。そして、サーバ100は、再生要求を受信するまで待つ(F665)。
【0076】
一方、現在の電源状態の数値が、規定以上の場合、サーバ100は、正規の再生時間のストリーム再生ができることを認識する(F662)。そこで、サーバは、そのコンテンツの選択回数と再生時間のデータより定められた料金をデータベースから読み出す。ただし、この料金は、正規の料金と割引率から演算式で求めてもよい。いずれにしても、本実施形態では、ストリーム再生の料金は、コンテンツの選択回数の実績にしたがって、割り引かれる。そして、サーバ100は、正規の再生時間の再生である情報を受信装置1に送信する。その例を図8に示す。そして、ユーザが、再生要求を行うと、サーバ100は、本処理を終了し、図4のF67に制御を進める。
【0077】
図14Bに、前回途中終了しているときの処理を示す。この処理では、サーバ100は、現在の電源状態の数値が規定以下か否かを判定する(F6561)。そして、電源状態の数値が規定以下である場合、サーバ100は、F6562からF6564の処理を実行する。この処理は、前回途中終了したコンテンツに対するものである点で、図14Aと相異するが、その処理自体は、図14AのF658からF660と同様である。すなわち、前回途中終了しているにも拘わらず、今回も、サーバ100は、再生時間をすべて再生することができず、電源が尽きるまで(例えば、残りMX分)の再生であることを認識する(F6563)。そして、サーバは、正規の再生時間に渡ってコンテンツを再生できない旨の情報(図11参照)を受信装置1に送信する(F6564)。
【0078】
一方、電源状態の数値が規定以上の場合、サーバ100は、前回最後まで再生を完了していないため、今回の再生は無料旨を受信装置1に通知する。このときの画面例を図7に示す。
【0079】
図16に、電源処理(図4のF70)の詳細を例示する。この処理では、サーバ100は、受信側より定期的に得られる電源状態と再生時間を個人IDとパスワードとコンテンツ情報IDに関連してデータベースに保存/更新していく。
【0080】
まず、サーバ100は、現在の電源状態が、ACアダプタに接続された状態か否かを受
信装置1から取得する(F701)。現在の電源状態が、ACアダプタに接続されていない場合、サーバ100は、電源が、ACアダプタに変更されるか否かをユーザに問い合わせる(F702)。
【0081】
そして、いずれにしても、電源がACアダプタ接続とならない場合(F701およびF702の双方でいずれもNの場合)、サーバ100は、電源状態が規定以下か否かを判定する(F703)。そして、電源状態が規定以下の場合、受信装置1に警告情報を送信する(F704)。そして、受信装置1からサーバ100に、"LowBatt"、すなわち、続行
不可能と判断される程度に低電圧であるとの情報を受信すると、サーバ100は、ストリーム再生によるコンテンツの配信を停止する(F706)。
【0082】
一方、電源状態が、規定以上である場合、および規定以下であって受信装置が"LowBatt"をサーバ100に送信するまでの間、サーバ100は、F709の処理を実行する。す
なわち、サーバは、現在の電源状態を基に、個人IDとパスワードとコンテンツ情報IDをキーした電源把握データを更新する(F709)。
【0083】
一方、F702の判定で、電源がACアダプタに変更されたことを認識すると、サーバ100は、最後までコンテンツを再生できることを示す情報を受信装置1に送信する(F707)。このとき表示される画面例を図12に示す。そして、サーバは、個人IDとパスワードとコンテンツ情報IDをキーした電源把握データに、電源状態がACであることを設定する(F708)。そして、サーバ100は、再生が終了したか否かを判定する(F710)。再生が終了していない場合、サーバ100は、制御をF701に戻す。このようにして、サーバは、電源処理を再生終了まで、ストリーム再生と並行して実行する。また、F703で電源状態が規定以上の場合も、F709の処理を実行する。
【0084】
以上説明したように、サーバ100からコンテンツを配信され、受信装置1でストリーム再生するシステムにおいて、バッテリ運用可能な受信装置1がサーバ100へその受信装置1の電源状態と再生されるコンテンツの情報を送信側へ送り、そしてこの情報を送信側が持っている。このため、受信装置1でストリーム再生中に電源が切れても、電源が切れたときに視聴していた有料コンテンツの再接続と再度の再生を行う場合に、その受信装置1に課金すべきか否かをサーバ100で判定することができる。したがって、このような状況で受信装置1が再課金されないサービスを提供できる。すなわち、サーバ100は、正確な情報によって、再課金の必要の有無を判定できる。また、例えば、期限付きの配信という同じコンテンツを再接続すれば無限に配信しなければならないというシステムも不要となる。また、受信装置1も課金したコンテンツを期間限定なしで最後まで視聴ができる。よって、ストリームコンテンツを送信するサーバ100と、そのストリームコンテンツを受信する受信装置1の双方にとってメリットあるシステムができる。
【0085】
なお、以上のサーバ100の処理は、ストリームコンテンツの提供に限定される訳ではない。すなわち、所定時間継続してサービスをバッテリ駆動可能な装置に提供するシステム一般に、上記処理を適用できる。
【0086】
なお、本実施形態は、以下の態様(付記という)を含む。それぞれの態様に含まれる構成要素は、他の態様に含まれる構成要素と組み合わせてもよい。
(付記1)
二次電池で駆動される受信装置と、前記受信装置とネットワークを通じて接続され前記受信装置にサービスを提供するサーバとを含む情報システムであり、
前記受信装置は、
前記サーバに前記二次電池の充電状況を通知する手段と、
前記サーバから所定時間継続して提供される情報を受信する手段と、
前記情報を出力装置に出力する手段と、を備え、
前記サーバは、
前記受信装置から、前記二次電池の充電状況を受信する受信手段と、
前記受信装置に、所定時間継続して前記情報を提供する提供手段と、
前記情報の提供に対する課金情報を、前記受信装置を識別する情報とともに蓄積する課金手段と、
前記二次電池の充電状況を基に、前記受信装置が前記情報の受信開始から継続して動作可能な動作時間を推定する推定手段と、
前記所定時間の間、前記受信装置が前記受信を継続できたことを記録する記録手段と、を備え、
前記課金手段は、課金対象の情報が前記受信装置に過去に提供されており、かつ、前記所定時間の間、前記受信装置にてその情報の受信を継続できたことが記録されていない場合で、前記二次電池の充電状況が前記受信を継続するためには不十分と記録されている場合に、少なくとも前記充電状況から受信を継続できなかったと推定される非動作時間に提供されるべき情報を課金の対象から除外する手段を有する情報システム。
(付記2)
二次電池で駆動する受信装置とネットワークを通じて接続され前記受信装置にサービスを提供するサーバであり、
前記受信装置から、前記二次電池の充電状況を受信する受信手段と、
前記受信装置に、所定時間継続して前記情報を提供する提供手段と、
前記情報の提供に対する課金情報を、前記受信装置を識別する情報とともに蓄積する課金手段と、
前記二次電池の充電状況を基に、前記受信装置が前記情報の受信開始から継続動して動作可能な動作時間を推定する推定手段と、
前記所定時間の間、前記受信装置が前記受信を継続できたことを記録する記録手段と、を備え、
前記課金手段は、課金対象の情報が前記受信装置に過去に提供されており、かつ、前記所定時間の間、前記受信装置にてその情報の受信を継続できたことが記録されていない場合で、前記二次電池の充電状況が前記受信を継続するためには不十分と記録されている場合に、少なくとも前記充電状況から受信を継続できなかったと推定される非動作時間に提供されるべき情報を課金の対象から除外する手段を有するサーバ。
(付記3)
前記提供手段が情報の提供を開始する前に、前記受信手段は、少なくとも一度前記充電状況を受信する付記2に記載のサーバ。
(付記4)
前記受信手段は、前記受信装置が受信した情報を出力装置に出力しているときの電源状態情報を受信し、
前記推定手段は、前記受信した電源状態情報を基に、前記電源状態情報が示す状態において前記受信装置が継続して動作可能な動作時間を推定する付記2または3に記載のサーバ。
(付記5)
前記受信装置の二次電池に起因して、前記所定時間の間、前記受信装置が前記受信を継続できないと判断される場合に、その旨を示す警告画面を前記受信装置に表示する手段を備える付記2から4のいずれか1項に記載のサーバ。(図4、図7)
(付記6)
ネットワーク上のサーバから提供される情報を二次電池による駆動で受信可能な受信装置であり、
前記所定時間継続する情報の受信前に、サーバに前記二次電池の充電状況を通知する手段と、
サーバから所定時間継続して提供される情報を受信する手段と、
前記情報を出力装置に出力する手段と、を備える受信装置。
(付記7)
二次電池で駆動する受信装置とネットワークを通じて接続され前記受信装置にサービスを提供するコンピュータが実行するサービス提供方法であり、前記コンピュータが、
前記受信装置から、前記二次電池の充電状況を受信する受信ステップと、
前記受信装置に、所定時間継続して前記情報を提供する提供ステップと、
前記情報の提供に対する課金情報を、前記受信装置を識別する情報とともに蓄積する課金ステップと、
前記二次電池の充電状況を基に、前記受信装置が前記情報の受信開始から継続動して動作可能な動作時間を推定する推定ステップと、
前記所定時間の間、前記受信装置が前記受信を継続できたことを記録する記録ステップと、を実行し、
前記課金ステップは、課金対象の情報が前記受信装置に過去に提供されており、かつ、前記所定時間の間、前記受信装置にてその情報の受信を継続できたことが記録されていない場合で、前記二次電池の充電状況が前記受信を継続するためには不十分と記録されている場合に、少なくとも前記充電状況から受信を継続できなかったと推定される非動作時間に提供されるべき情報を課金の対象から除外するステップを含む、サービス提供方法。
(付記8)
前記情報の提供が開始される前に、少なくとも一度前記充電状況を受信するステップを実行する付記7に記載のサービス提供方法。
(付記9)
前記コンピュータは、前記受信ステップにて、前記受信装置が受信した情報を出力装置に出力しているときの電源状態情報を受信し、
前記推定ステップにて、前記受信した電源状態情報を基に、前記電源状態情報が示す状態において前記受信装置が継続して動作可能な動作時間を推定する付記7または8に記載のサービス提供方法。
(付記10)
前記受信装置の二次電池に起因して、前記所定時間の間、前記受信装置が前記受信を継続できないと判断される場合に、その旨を示す警告画面を前記受信装置に表示するステップを実行する付記7から9のいずれか1項に記載のサービス提供方法。
(付記11)
ネットワーク上のサーバから提供される情報を二次電池による駆動で受信可能なコンピュータが、
前記所定時間継続する情報の受信前に、サーバに前記二次電池の充電状況を通知するステップと、
サーバから所定時間継続して提供される情報を受信するステップと、
前記情報を出力装置に出力するステップと、を実行する情報受信方法。
(付記12)
二次電池で駆動する受信装置とネットワークを通じて接続され前記受信装置にサービスを提供するコンピュータに、
前記受信装置から、前記二次電池の充電状況を受信する受信ステップと、
前記受信装置に、所定時間継続して前記情報を提供する提供ステップと、
前記情報の提供に対する課金情報を、前記受信装置を識別する情報とともに蓄積する課金ステップと、
前記二次電池の充電状況を基に、前記受信装置が前記情報の受信開始から継続動して動作可能な動作時間を推定する推定ステップと、
前記所定時間の間、前記受信装置が前記受信を継続できたことを記録する記録ステップと、を実行させ、
前記課金ステップは、課金対象の情報が前記受信装置に過去に提供されており、かつ、前記所定時間の間、前記受信装置にてその情報の受信を継続できたことが記録されていな
い場合で、前記二次電池の充電状況が前記受信を継続するためには不十分と記録されている場合に、少なくとも前記充電状況から受信を継続できなかったと推定される非動作時間に提供されるべき情報を課金の対象から除外するステップを含む、コンピュータ実行可能なプログラム。
(付記13)
前記情報の提供が開始される前に、少なくとも一度前記充電状況を受信するステップを実行させる付記12に記載のコンピュータ実行可能なプログラム。
(付記14)
前記コンピュータに、前記受信ステップにて、前記受信装置が受信した情報を出力装置に出力しているときの電源状態情報を受信させ、
前記推定ステップにて、前記受信した電源状態情報を基に、前記電源状態情報が示す状態において前記受信装置が継続して動作可能な動作時間を推定させる、付記12または13に記載のコンピュータ実行可能なプログラム。
(付記15)
前記受信装置の二次電池に起因して、前記所定時間の間、前記受信装置が前記受信を継続できないと判断される場合に、その旨を示す警告画面を前記受信装置に表示するステップを実行させる付記12から14のいずれか1項に記載のコンピュータ実行可能なプログラム。
(付記16)
ネットワーク上のサーバから提供される情報を二次電池による駆動で受信可能なコンピュータに、
前記所定時間継続する情報の受信前に、サーバに前記二次電池の充電状況を通知するステップと、
サーバから所定時間継続して提供される情報を受信するステップと、
前記情報を出力装置に出力するステップと、を実行させるコンピュータ実行可能なプログラム。
【図面の簡単な説明】
【0087】
【図1】情報システムのハードウェア構成図を例示する図である。
【図2】情報システムの機能構成を例示する図である。
【図3】ストリーム受信処理の処理フローを例示する図である。
【図4】サーバの処理フローを例示する図である。
【図5】ストリームコンテンツの一覧表示例を示す図である。
【図6】クレジットカード番号と、パスワードの入力画面の例である。
【図7】前回、コンテンツのストリーム再生中に、バッテリの充電不足によって最後まで再生できなかったときに、そのコンテンツを選択したときのメッセージの例である。
【図8】過去にストリーム再生されたことのあるコンテンツであって、前回再生が正常終了しているものが選択されたときのメッセージ例である。
【図9】インターネットに接続できない場合の画面例である。
【図10】入力されたクレジットカード番号、パスワードが誤っていると判断された場合のエラー表示画面の例である。
【図11】電源状態が正常でないと判定された場合の警告の例である。
【図12】最後までコンテンツを再生できることを示す情報の例である。
【図13】電源把握データの例である。
【図14A】電源把握データ読み出し処理の詳細を例示する図である。
【図14B】前回途中終了しているときの処理の詳細を例示する図である。
【図15】課金処理の詳細を例示する図である。
【図16】電源処理の詳細を例示する図である。
【符号の説明】
【0088】
1 受信装置
11 CPU
12 メモリ
22 LANカード
30 電源ユニット
31 バッテリ
32 ACアダプタ
33 充電回路
34、35 ダイオード
100 サーバ
109 コンテンツ/受信装置の再生開始時間/再生完了(再生時間)データベース
110 受信装置機種ごとの電源状態・継続時間データベース

【特許請求の範囲】
【請求項1】
二次電池で駆動される受信装置と、前記受信装置とネットワークを通じて接続され前記受信装置にサービスを提供するサーバとを含む情報システムであり、
前記受信装置は、
前記サーバに前記二次電池の充電状況を通知する手段と、
前記サーバから所定時間継続して提供される情報を受信する手段と、
前記情報を出力装置に出力する手段と、を備え、
前記サーバは、
前記受信装置から、前記二次電池の充電状況を受信する受信手段と、
前記受信装置に、所定時間継続して前記情報を提供する提供手段と、
前記情報の提供に対する課金情報を、前記受信装置を識別する情報とともに蓄積する課金手段と、
前記二次電池の充電状況を基に、前記受信装置が前記情報の受信開始から継続して動作可能な動作時間を推定する推定手段と、
前記所定時間の間、前記受信装置が前記受信を継続できたことを記録する記録手段と、を備え、
前記課金手段は、課金対象の情報が前記受信装置に過去に提供されており、かつ、前記所定時間の間、前記受信装置にてその情報の受信を継続できたことが記録されていない場合で、前記二次電池の充電状況が前記受信を継続するためには不十分と記録されている場合に、少なくとも前記充電状況から受信を継続できなかったと推定される非動作時間に提供されるべき情報を課金の対象から除外する手段を有する情報システム。
【請求項2】
二次電池で駆動する受信装置とネットワークを通じて接続され前記受信装置にサービスを提供するサーバであり、
前記受信装置から、前記二次電池の充電状況を受信する受信手段と、
前記受信装置に、所定時間継続して前記情報を提供する提供手段と、
前記情報の提供に対する課金情報を、前記受信装置を識別する情報とともに蓄積する課金手段と、
前記二次電池の充電状況を基に、前記受信装置が前記情報の受信開始から継続動して動作可能な動作時間を推定する推定手段と、
前記所定時間の間、前記受信装置が前記受信を継続できたことを記録する記録手段と、を備え、
前記課金手段は、課金対象の情報が前記受信装置に過去に提供されており、かつ、前記所定時間の間、前記受信装置にてその情報の受信を継続できたことが記録されていない場合で、前記二次電池の充電状況が前記受信を継続するためには不十分と記録されている場合に、少なくとも前記充電状況から受信を継続できなかったと推定される非動作時間に提供されるべき情報を課金の対象から除外する手段を有するサーバ。
【請求項3】
前記提供手段が情報の提供を開始する前に、前記受信手段は、少なくとも一度前記充電状況を受信する請求項2に記載のサーバ。
【請求項4】
前記受信手段は、前記受信装置が受信した情報を出力装置に出力しているときの電源状態情報を受信し、
前記推定手段は、前記受信した電源状態情報を基に、前記電源状態情報が示す状態において前記受信装置が継続して動作可能な動作時間を推定する請求項2または3に記載のサーバ。
【請求項5】
前記受信装置の二次電池に起因して、前記所定時間の間、前記受信装置が前記受信を継続できないと判断される場合に、その旨を示す警告画面を前記受信装置に表示する手段を
備える請求項2から4のいずれか1項に記載のサーバ。
【請求項6】
ネットワーク上のサーバから提供される情報を二次電池による駆動で受信可能な受信装置であり、
前記所定時間継続する情報の受信前に、サーバに前記二次電池の充電状況を通知する手段と、
サーバから所定時間継続して提供される情報を受信する手段と、
前記情報を出力装置に出力する手段と、を備える受信装置。
【請求項7】
二次電池で駆動する受信装置とネットワークを通じて接続され前記受信装置にサービスを提供するコンピュータが実行するサービス提供方法であり、前記コンピュータが、
前記受信装置から、前記二次電池の充電状況を受信する受信ステップと、
前記受信装置に、所定時間継続して前記情報を提供する提供ステップと、
前記情報の提供に対する課金情報を、前記受信装置を識別する情報とともに蓄積する課金ステップと、
前記二次電池の充電状況を基に、前記受信装置が前記情報の受信開始から継続動して動作可能な動作時間を推定する推定ステップと、
前記所定時間の間、前記受信装置が前記受信を継続できたことを記録する記録ステップと、を実行し、
前記課金ステップは、課金対象の情報が前記受信装置に過去に提供されており、かつ、前記所定時間の間、前記受信装置にてその情報の受信を継続できたことが記録されていない場合で、前記二次電池の充電状況が前記受信を継続するためには不十分と記録されている場合に、少なくとも前記充電状況から受信を継続できなかったと推定される非動作時間に提供されるべき情報を課金の対象から除外するステップを含む、サービス提供方法。
【請求項8】
二次電池で駆動する受信装置とネットワークを通じて接続され前記受信装置にサービスを提供するコンピュータに、
前記受信装置から、前記二次電池の充電状況を受信する受信ステップと、
前記受信装置に、所定時間継続して前記情報を提供する提供ステップと、
前記情報の提供に対する課金情報を、前記受信装置を識別する情報とともに蓄積する課金ステップと、
前記二次電池の充電状況を基に、前記受信装置が前記情報の受信開始から継続動して動作可能な動作時間を推定する推定ステップと、
前記所定時間の間、前記受信装置が前記受信を継続できたことを記録する記録ステップと、を実行させ、
前記課金ステップは、課金対象の情報が前記受信装置に過去に提供されており、かつ、前記所定時間の間、前記受信装置にてその情報の受信を継続できたことが記録されていない場合で、前記二次電池の充電状況が前記受信を継続するためには不十分と記録されている場合に、少なくとも前記充電状況から受信を継続できなかったと推定される非動作時間に提供されるべき情報を課金の対象から除外するステップを含む、コンピュータ実行可能なプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14A】
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【図14B】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2010−93721(P2010−93721A)
【公開日】平成22年4月22日(2010.4.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−264184(P2008−264184)
【出願日】平成20年10月10日(2008.10.10)
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【Fターム(参考)】