説明

情報管理装置、情報管理システム及びプログラム

【課題】緊急放送又は臨時放送などの特定情報を該当地域に居る利用者の通信端末に確実に転送する。
【解決手段】通信端末1−1〜1−5は、テレビ放送の受信中に緊急放送を受信すると、地域情報、緊急放送の内容を記述したメールデータ及び端末識別情報リストを情報管理装置3に送信する。情報管理装置3は、通信端末1−1〜1−5の各々の所有者の住所、または通信端末1−1〜1−5からの位置情報から取得される現在所在地を、通信端末1−1〜1−5を識別する端末識別情報と対応付けて記憶部3−3に記憶している。情報管理装置3は、地域情報及び端末識別情報リスト、上記住所または現在所在地に従って、該当する地域に居る所有者の通信端末の端末識別情報を抽出し、該抽出した通信端末宛てに、緊急放送の内容が記述されたメールデータを送信する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報管理装置、情報管理システム及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、テレビ放送やラジオ放送では、気象や、地震、津波などに関して、注意報・警報が放送されることがある(以下、緊急放送又は臨時放送という)。しかしながら、テレビやラジオを視聴していないと、緊急放送が放送されていても該当地域の居住者が気づかないことがある。
【0003】
ところで、近年、携帯電話にデジタルテレビ受信機能が搭載されるようになってきたこともあり、上述したような状況を考慮すると、緊急放送を受信した利用者が緊急放送されている旨を携帯電話から該当地域居住者の携帯電話に通知することが予想される。
【0004】
例えば、緊急放送又は臨時放送の情報が、通信端末に記憶しているアドレス帳の地域情報(住所)と合致した場合に、緊急放送又は臨時放送の情報をアドレス帳に記憶されている相手の通信端末に送信する技術が公知となっている(例えば、特許文献1参照)。該特許文献1に開示されている従来技術では、受信した緊急放送又は臨時放送に直接的に関連する相手を確実に検索して、その相手に緊急放送又は臨時放送の情報を転送するようにしている。
【0005】
【特許文献1】特開2005−277630号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、携帯電話のアドレス帳には、電話番号や、メールアドレスなどは記憶されているものの、住所が登録されていないことが多いため、上記従来技術(特許文献1)では、必ずしも緊急放送又は臨時放送を送信すべき相手の通信端末を特定することができず、緊急放送又は臨時放送の情報を転送することができないという問題がある。
【0007】
そこで本発明は、緊急放送又は臨時放送などの特定情報を、緊急放送又は臨時放送などの該当地域に居る利用者の通信端末に確実に転送することができる情報管理装置、情報管理システム及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的達成のため、請求項1、21記載の発明は、各通信端末を所有する複数の所有者の住所情報を、それぞれの通信端末を識別するための端末識別情報と対応付けて記憶しておき、複数の通信端末のうち、情報転送を要求する通信端末から、他の通信端末に転送する特定情報と、該特定情報の転送対象候補となる端末識別情報を含む端末識別情報リストと、特定情報の転送対象地域を示す地域情報とを受信すると、記憶手段を参照し、受信した端末識別情報リストに含まれる端末識別情報のうち、地域情報に該当する住所情報が対応付けられた端末識別情報を抽出し、該抽出された端末識別情報で識別される通信端末に対して、受信した特定情報を送信することを特徴とする。
【0009】
また、好ましい態様として、例えば請求項2記載のように、請求項1記載の情報管理装置において、前記地域情報は、前記情報転送を要求する通信端末により受信された緊急放送の対象地域を示す情報であってもよい。
【0010】
また、好ましい態様として、例えば請求項3記載のように、請求項1または2記載の情報管理装置において、前記特定情報は、前記情報転送を要求する通信端末により受信された緊急放送の緊急内容を含む情報であってもよい。
【0011】
また、好ましい態様として、例えば請求項4記載のように、請求項1記載の情報管理装置において、前記受信手段は、前記複数の通信端末のいずれかから送信される自端末の現在位置を示す位置情報を受信し、前記記憶手段は、前記受信手段により受信された位置情報に該当する現在所在地情報を前記端末識別情報に対応付けて更に記憶し、前記抽出手段は、前記記憶手段を参照し、前記記憶手段に記憶されている端末識別情報に前記現在所在地が対応付けて記憶されている場合、前記端末識別情報リストに含まれる端末識別情報のうち、前記地域情報に該当する現在所在地情報が対応付けられた端末識別情報を抽出するようにしてもよい。
【0012】
また、好ましい態様として、例えば請求項5記載のように、請求項4記載の情報管理装置において、前記記憶手段は、前記現在所在地情報の有効期間を前記端末識別情報に対応付けて更に記憶し、前記抽出手段は、前記記憶手段を参照し、前記端末識別情報に対応付けて記憶されている前記現在所在地情報の前記有効期間が過ぎている場合には、前記現在所在地情報に替えて、前記端末識別情報リストに含まれる端末識別情報のうち、前記地域情報に該当する住所情報が対応付けられた端末識別情報を抽出するようにしてもよい。
【0013】
また、上記目的達成のため、請求項6,22記載の発明は、各通信端末を所有する複数の所有者の住所情報を、それぞれの通信端末を識別するための端末識別情報と対応付けて記憶しておき、複数の通信端末のうち、情報返信を要求する通信端末から、他の通信端末に転送する特定情報の転送対象候補となる端末識別情報を含む端末識別情報リストと、特定情報の転送対象地域を示す地域情報とを受信すると、記憶手段を参照し、受信した端末識別情報リストに含まれる端末識別情報のうち、地域情報に該当する住所情報が対応付けられた端末識別情報を抽出し、抽出された端末識別情報を、情報返信を要求する通信端末に送信することを特徴とする。
【0014】
また、好ましい態様として、例えば請求項7記載のように、請求項6記載の情報管理装置において、前記地域情報は、前記情報返信を要求する通信端末により受信された緊急放送の対象地域を示す情報であってもよい。
【0015】
また、好ましい態様として、例えば請求項8記載のように、請求項6または7記載の情報管理装置において、前記特定情報は、前記情報返信を要求する通信端末により受信された緊急放送の緊急内容を含む情報であってもよい。
【0016】
また、好ましい態様として、例えば請求項9記載のように、請求項6記載の情報管理装置において、前記受信手段は、前記複数の通信端末のいずれかから送信される自端末の現在位置を示す位置情報を受信し、前記記憶手段は、前記受信手段により受信された位置情報に該当する現在所在地情報を前記端末識別情報に対応付けて更に記憶し、前記抽出手段は、前記記憶手段を参照し、前記記憶手段に記憶されている端末識別情報に前記現在所在地が対応付けて記憶されている場合、前記端末識別情報リストに含まれる端末識別情報のうち、前記地域情報に該当する現在所在地情報が対応付けられた端末識別情報を抽出するようにしてもよい。
【0017】
また、好ましい態様として、例えば請求項10記載のように、請求項9記載の情報管理装置において、前記記憶手段は、前記現在所在地情報の有効期間を前記端末識別情報に対応付けて更に記憶し、前記抽出手段は、前記記憶手段を参照し、前記端末識別情報に対応付けて記憶されている前記現在所在地情報の前記有効期間が過ぎている場合には、前記現在所在地情報に替えて、前記端末識別情報リストに含まれる端末識別情報のうち、前記地域情報に該当する住所情報が対応付けられた端末識別情報を抽出するようにしてもよい。
【0018】
また、上記目的達成のため、請求項11記載の発明は、複数の通信端末と情報管理装置との間で情報の送受信を行う情報管理システムであって、前記各通信端末は、他の通信端末に転送する特定情報と、該特定情報の転送対象候補となる端末識別情報を含む端末識別情報リストと、前記特定情報の転送対象地域を示す地域情報とを前記情報管理装置に送信する第1の送信手段を具備し、前記情報管理装置は、前記複数の通信端末の各々を所有する複数の所有者の住所情報を、それぞれの通信端末を識別するための端末識別情報と対応付けて記憶する記憶手段と、前記複数の通信端末のうち、情報転送を要求する通信端末から、前記特定情報と、前記端末識別情報リストと、前記地域情報とを受信する受信手段と、前記記憶手段を参照し、前記受信手段により受信した前記端末識別情報リストに含まれる端末識別情報のうち、前記地域情報に該当する住所情報が対応付けられた端末識別情報を抽出する抽出手段と、前記抽出手段によって抽出された前記端末識別情報で識別される通信端末に対して、前記受信手段により受信した前記特定情報を送信する第2の送信手段とを具備することを特徴とする。
【0019】
また、好ましい態様として、例えば請求項12記載のように、請求項11記載の情報管理システムにおいて、前記複数の通信端末のいずれかは、少なくとも緊急放送を受信する放送受信手段と、前記放送受信手段により受信された緊急放送の対象地域を示す情報から前記地域情報を取得する地域情報取得手段とを更に具備するようにしてもよい。
【0020】
また、好ましい態様として、例えば請求項13記載のように、請求項12記載の情報管理システムにおいて、前記複数の通信端末のいずれかは、前記放送受信手段により受信された緊急放送の緊急内容に基づいて前記特定情報を作成する特定情報作成手段を更に具備するようにしてもよい。
【0021】
また、好ましい態様として、例えば請求項14記載のように、請求項11記載の情報管理システムにおいて、前記複数の通信端末のいずれかは、自端末の現在位置を示す位置情報を取得する位置情報取得手段を更に具備し、前記位置情報取得手段により取得された位置情報を、前記第1の送信手段により、前記情報管理装置に送信し、前記情報管理装置は、前記受信手段により、前記複数の通信端末の各々から送信される自端末の現在位置を示す位置情報を受信し、前記受信手段により受信された位置情報に該当する現在所在地情報を前記端末識別情報に対応付けて前記記憶手段に更に記憶し、前記抽出手段により、前記記憶手段を参照し、前記記憶手段に記憶されている端末識別情報に前記現在所在地が対応付けて記憶されている場合、前記端末識別情報リストに含まれる端末識別情報のうち、前記地域情報に該当する現在所在地情報が対応付けられた端末識別情報を抽出するようにしてもよい。
【0022】
また、好ましい態様として、例えば請求項15記載のように、請求項14記載の情報管理システムにおいて、前記情報管理装置は、前記現在所在地情報の有効期間を前記端末識別情報に対応付けて更に前記記憶手段に記憶し、前記抽出手段により、前記記憶手段を参照し、前記端末識別情報に対応付けて記憶されている前記現在所在地情報の前記有効期間が過ぎている場合には、前記現在所在地情報に替えて、前記端末識別情報リストに含まれる端末識別情報のうち、前記地域情報に該当する住所情報が対応付けられた端末識別情報を抽出するようにしてもよい。
【0023】
また、上記目的達成のため、請求項16記載の発明は、複数の通信端末と情報管理装置との間で情報の送受信を行う情報管理システムであって、前記各通信端末は、他の通信端末に転送する特定情報の転送対象候補となる端末識別情報を含む端末識別情報リストと、前記特定情報の転送対象地域を示す地域情報とを前記情報管理装置に送信する第1の送信手段を具備し、前記情報管理装置は、前記各通信端末を所有する複数の所有者の住所情報を、それぞれの通信端末を識別するための端末識別情報と対応付けて記憶する記憶手段と、前記複数の通信端末のうち、情報返信を要求する通信端末から、前記端末識別情報リストと、前記地域情報とを受信する受信手段と、前記記憶手段を参照し、前記受信手段により受信した前記端末識別情報リストに含まれる端末識別情報のうち、前記地域情報に該当する住所情報が対応付けられた端末識別情報を抽出する抽出手段と、前記抽出手段によって抽出された端末識別情報を、前記情報返信を要求する通信端末に送信する第2の送信手段とを具備することを特徴とする。
【0024】
また、好ましい態様として、例えば請求項17記載のように、請求項16記載の情報管理システムにおいて、前記複数の通信端末のいずれかは、少なくとも緊急放送を受信する放送受信手段と、前記放送受信手段により受信された緊急放送の対象地域を示す情報から前記地域情報を取得する地域情報取得手段とを更に具備するようにしてもよい。
【0025】
また、好ましい態様として、例えば請求項18記載のように、請求項17記載の情報管理システムにおいて、前記複数の通信端末のいずれかは、前記放送受信手段により受信された緊急放送の緊急内容に基づいて前記特定情報を作成する特定情報作成手段を更に具備するようにしてもよい。
【0026】
また、好ましい態様として、例えば請求項19記載のように、請求項16記載の情報管理システムにおいて、前記複数の通信端末のいずれかは、自端末の現在位置を示す位置情報を取得する位置情報取得手段を更に具備し、前記位置情報取得手段により取得された位置情報を、前記第1の送信手段により、前記情報管理装置に送信し、前記情報管理装置は、前記受信手段により、前記複数の通信端末の各々から送信される自端末の現在位置を示す位置情報を受信し、前記受信手段により受信された位置情報に該当する現在所在地情報を前記端末識別情報に対応付けて前記記憶手段に更に記憶し、前記抽出手段により、前記記憶手段を参照し、前記記憶手段に記憶されている端末識別情報に前記現在所在地が対応付けて記憶されている場合、前記端末識別情報リストに含まれる端末識別情報のうち、前記地域情報に該当する現在所在地情報が対応付けられた端末識別情報を抽出するようにしてもよい。
【0027】
また、好ましい態様として、例えば請求項20記載のように、請求項19記載の情報管理システムにおいて、前記情報管理装置は、前記現在所在地情報の有効期間を前記端末識別情報に対応付けて更に前記記憶手段に記憶し、前記抽出手段により、前記記憶手段を参照し、前記端末識別情報に対応付けて記憶されている前記現在所在地情報の前記有効期間が過ぎている場合には、前記現在所在地情報に替えて、前記端末識別情報リストに含まれる端末識別情報のうち、前記地域情報に該当する住所情報が対応付けられた端末識別情報を抽出するようにしてもよい。
【発明の効果】
【0028】
本発明によれば、通信端末に住所などの所在地が登録されていなくとも、情報管理装置側で、緊急放送又は臨時放送などの該当地域に居る所有者の通信端末の端末識別情報を抽出し、該識別情報に所有者の通信端末に対して緊急放送又は臨時放送などの特定情報を送信するので、緊急放送又は臨時放送などの特定情報を、緊急放送又は臨時放送などの該当地域に居る利用者の通信端末に確実に転送することができるという利点が得られる。
【0029】
また、本発明によれば、通信端末に住所などの所在地が登録されていなくとも、情報管理装置側で抽出した、緊急放送又は臨時放送などの該当地域に居る所有者の通信端末の端末識別情報を取得することができるので、緊急放送又は臨時放送などの特定情報を、緊急放送又は臨時放送などの該当地域に居る利用者の通信端末に確実に転送することができるという利点が得られる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0030】
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。
【0031】
A.第1実施形態
A−1.第1実施形態の構成
図1は、本発明の第1実施形態による通信システムの構成を示すブロック図である。図において、通信端末1−1〜1−5は、携帯電話などからなり、ネットワーク(通信回線網を含む)2を介して、相互に音声による通話や、メール送受信を含むデータ通信などを行う。本第1実施形態では、通信端末1−1〜1−5は、通常の音声、データ通信のための通信機能に加えて、地上波デジタルテレビ放送を受信するテレビ受信機能と、自己の現在位置を示す位置情報を取得するためのGPS(Global
Positioning System)機能とを備えている。通信端末1−1〜1−5は、緊急放送受信時(素早く確実に簡単に知り合いに連絡するために)、緊急通知要求、緊急放送の地域情報とともに、アドレス帳に登録されている電話番号リストを、情報管理装置3に送信する。特に、本第1実施形態では、通信端末1−1〜1−5は、GPS機能により取得した位置情報を情報管理装置3に送信することが可能となっている。
【0032】
情報管理装置3は、通信部3−1、操作部3−2、記憶部3−3及び制御部3−4を備えている。通信部3−1は、ネットワーク2を介して、通信端末1−1〜1−5との間でメール送受信を行う。操作部3−2は、各種指示やデータなどを入力する。記憶部3−3は、通信端末1−1〜1−5の利用者が契約時に記入した情報から取得した、利用者の名前、端末識別情報(電話番号、メールアドレス)、及び住所からなる住所データベースを保持している。制御部3−4は、上記各部の動作を制御する。より具体的には、制御部3−4は、(転送要求のあった)通信端末1−1〜1−5から受信した端末識別情報リストのうち、緊急放送の地域情報から特定した地域に居る利用者の通信端末を抽出し、該抽出した通信端末に対して緊急通知メッセージのメールを発信する。
【0033】
次に、図2は、上述した通信端末1−1〜1−5の構成を示すブロック図である。図において、無線通信部10は、アンテナ11により、ネットワーク2を介して無線通信を行う。GPS制御部12は、GPS衛星のうち、少なくとも4個程度から発信するGPS電波をGPSアンテナ13により受信し、電波の位相(受信タイミングの違い)を計算し、受信者と人工衛星の間で三角測量を行なうことで現在位置の緯度・経度(・高度)情報からなる位置情報を取得する。
【0034】
テレビ受信部14は、アンテナ15によって受信された放送信号から、所望のチャンネルに対応したテレビ信号を受信する。表示部16は、液晶表示器などからなり、各種データを表示する。操作部17は、各種機能キー、テンキーなどからなり、ユーザからの動作指示などを入力する。ROM18は、各種プログラム、動作パラメータなどを記憶している。RAM19は、後述する制御部21のワーキングエリアとして用いられるとともに、アドレス帳などを記憶する。音声処理部20は、制御部21の制御の下、音声通話においては、マイク201からの音声信号を符号化する一方、音声データを復号化してスピーカ202から出力する。また、音声処理部20は、テレビ受信部14により受信されたテレビ放送の音声データを復号化してスピーカ203から出力する。
【0035】
制御部21は、ROM18のプログラムに従って、各部の動作を制御する。特に、本実施形態では、位置情報送信操作があった場合には、GPS制御部12から位置情報を取得し、該位置情報と、自身の端末識別情報を情報管理装置3に送信するように各部を制御する。また、制御部21は、テレビ受信部14により緊急放送を受信した場合には、緊急放送に含まれる、該緊急放送の対象地域を示す地域情報を取得するとともに、緊急放送の内容を記述したメールデータを作成し、上述したアドレス帳から転送対象候補となる利用者が所有する通信端末の端末識別情報からなる端末識別情報リストを作成し、上記地域情報、メールデータ及び端末識別情報リストを情報管理装置3に送信するように各部を制御する。
【0036】
次に、図3は、本第1実施形態による通信端末1−1〜1−5のRAM19に記憶されているアドレス帳のデータ構成を示す概念図である。アドレス帳には、通信相手の名前、電話番号及びメールアドレスが記憶されている。図示の例では、名前「相田浩二」に対して、電話番号「09098713602」、メールアドレス「aida@aaa.ne.jp」、名前「薄井幸太郎」に対して、電話番号「08054862154」、メールアドレス「usui@bbb.ne.jp」、名前「大川大輔」に対して、電話番号「09066951278」、メールアドレス「ookawa@ccc.ne.jp」などが記憶されている。
【0037】
次に、図4は、本第1実施形態による情報管理装置3の記憶部3−3に記憶されている住所データベース(現在所在地あり)のデータ構成を示す概念図である。住所データベースには、通信端末1−1〜1−5の所有者の名前、電話番号、メールアドレス、住所、現在所在地及び受信日時が記憶されている。これら名前、電話番号、メールアドレス及び住所は、通信端末1−1〜1−5の所有者が契約したときなどに提示する情報から取得されたものである。また、電話番号、メールアドレスが通信端末1−1〜1−5を特定するための端末識別情報である。現在所在地は、通信端末1−1〜1−5から送信されてくる位置情報から取得した情報であり、受信日時は、該位置情報を受信した日時である。上述した名前、電話番号、メールアドレス、住所、現在所在地及び現在所在地を受信した受信日時が1つのレコードを構成し、各レコードには、順番にNo.が割り当てられている。
【0038】
A−2.第1実施形態の動作
次に、上述した第1実施形態の動作について説明する。
【0039】
図5は、本第1実施形態による通信端末1−1〜1−5の動作を説明するためのフローチャートである。通信端末1−1〜1−5は、まず、電源オンにされると、待ち受け画面を表示する(ステップS10)。該待ち受け状態において、地上波デジタルテレビ放送を受信するための放送受信操作があったか否かを判断し(ステップS12)、放送受信操作があった場合には、テレビ受信部14により地上波デジタルテレビ放送を受信する(ステップS14)。受信した地上波デジタルテレビ放送の映像は表示部16に表示され、音声はスピーカ203から出力される。
【0040】
次に、地上波デジタルテレビ放送の受信中に緊急放送を受信したか否かを判断する(ステップS16)。そして、緊急放送を受信した場合には、該緊急放送に係る情報を他の通信端末に転送する情報転送要求操作があったか否かを判断する(ステップS18)。そして、情報転送要求操作がない場合には、ステップS14に戻り、地上波デジタルテレビ放送の受信を継続する。
【0041】
一方、緊急放送を受信した際に、情報転送要求操作があった場合には、受信した緊急放送から地域情報を取得する(ステップS20)。次に、メールを自動的に作成するためのメールデータ自動作成操作があったか否かを判断する(ステップS22)。そして、メールデータ自動作成操作があった場合には、緊急放送の内容から図6に示すようなメールデータを作成する(ステップS24)。メールデータには、緊急放送の内容、地域などが記述される。一方、メールデータ自動作成操作がなかった場合には、ユーザ操作により、メールデータを任意に作成させる(ステップS26)。
【0042】
メールデータ作成後、いずれの場合も、RAM19に記憶されているアドレス帳から端末識別情報リストを作成し(ステップS28)、取得した地域情報、作成したメールデータ及び作成した端末識別情報リストを、情報管理装置3にメール送信する(ステップS30)。その後、ステップS14に戻り、地上波デジタルテレビ放送の受信を継続する。
【0043】
一方、地上波デジタルテレビ放送の受信中に緊急放送を受信していない場合には、地上波デジタルテレビ放送の受信を終了する放送受信終了操作があったか否かを判断し(ステップS32)、放送受信終了操作があった場合には、ステップS10に戻る。
【0044】
一方、放送受信終了操作がなかった場合には、その他の操作があったか否かを判断し(ステップS34)、その他の操作があった場合には、操作に応じた処理を実行し(ステップS36)、ステップS14に戻る。また、その他の操作もなかった場合には、ステップS14に戻り、地上波デジタルテレビ放送の受信を継続する。
【0045】
次に、待ち受け状態において、地上波デジタルテレビ放送を受信するための放送受信操作がなかった場合には、現在の所在地を示す位置情報を通知するための位置情報送信操作があったか否かを判断する(ステップS38)。そして、位置情報送信操作があった場合には、GPS制御部12により位置情報を取得し(ステップS40)、取得した位置情報と、自端末を識別するための端末識別情報とを、管理情報装置3にメール送信する(ステップS42)。その後、ステップS10に戻る。
【0046】
一方、待ち受け状態において、放送受信操作も、位置情報送信操作もない場合には、その他の操作があったか否かを判断し(ステップS44)、その他の操作があった場合には、その操作に応じた処理を実行し(ステップS46)、その後、ステップS10に戻る。一方、その他の操作もなかった場合には、何もせずにステップS10に戻る。
【0047】
次に、図7は、本第1実施形態による情報管理装置3の動作を説明するためのフローチャートである。情報管理装置3では、所定のタイミングで図7に示す受信待ち受け処理を実行する。まず、通信端末1−1〜1−5のいずれかから地域情報、メールデータ及び端末識別情報リストをメール受信したか否かを判断し(ステップS50)、受信していない場合には、通信端末1−1〜1−5のいずれかから位置情報及び端末識別情報をメール受信したか否かを判断する(ステップS52)。そして、通信端末1−1〜1−5のいずれかから位置情報及び端末識別情報をメール受信した場合には、図4に示すように、アドレス帳に、受信した端末識別情報に対応付けて位置情報(現在所在地)、受信日時を記憶する(ステップS54)。その後、当該処理を終了し、図示しないメインルーチンに戻る。
【0048】
一方、通信端末1−1〜1−5のいずれかからも位置情報及び端末識別情報をメール受信していない場合には、その他の情報を受信したか否かを判断し(ステップS56)、受信した場合には、受信した情報に応じた処理を実行し(ステップS58)、その後、当該処理を終了し、図示しないメインルーチンに戻る。また、何も受信していない場合には、該処理を終了し、図示しないメインルーチンに戻る。
【0049】
一方、緊急放送を受信した通信端末1−1〜1−5のいずれかからから地域情報、メールデータ及び端末識別情報リストをメール受信した場合には、変数iを1とし(ステップS60)、図4に示す住所データベースのNo.=iのデータにアクセスする(ステップS62)。次に、アクセスしたデータに対応付けられて現在所在地が記憶されているか否かを判断し(ステップS64)、現在所在地が記憶されている場合には、受信日時を参照し、受信から24時間以内であるか否かを判断する(ステップS66)。
【0050】
ここで、現在所在地を受信してから24時間以内である場合には、No.=iの端末識別情報が端末識別情報リストに含まれるか否かを判断し(ステップS68)、No.=iの端末識別情報が端末識別情報リストに含まれる場合には、その現在所在地が地域情報に含まれるか否かを判断する(ステップS70)。そして、No.=iの端末識別情報が端末識別情報リストに含まれ、かつ、現在所在地が地域情報に含まれる場合には、該当端末識別情報を抽出リストに追加する(ステップS76)。
【0051】
次に、変数iを1だけインクリメントし(ステップS78)、変数iが最大No.より大きいか否かを判断し(ステップS80)、変数iが最大No.より大きくない場合、すなわち、住所データベースの全てのデータを検索していない場合には、ステップS62に戻り、次のデータに対して上述した処理を繰り返す。
【0052】
一方、No.=iの端末識別情報が端末識別情報リストに含まれない場合、あるいは、端末識別情報が端末識別情報リストに含まれるものの、現在所在地が地域情報に含まれない場合には、抽出リストに追加することなく、ステップS78で、変数iを1だけインクリメントし、変数iが最大No.より大きくない場合、すなわち、住所データベースの全てのデータを検索していない場合には、ステップS62に戻り、次のデータに対して上述した処理を繰り返す。
【0053】
また、ステップS64で、住所データベースのNo.=iのデータに現在所在地が記憶されていないと判断された場合、あるいは、現在所在地が記憶されているものの、ステップS66で、現在所在地を受信してから24時間以内でないと判断された場合には、No.=iの端末識別情報が端末識別情報リストに含まれるか否かを判断し(ステップS72)、No.=iの端末識別情報が端末識別情報リストに含まれる場合には、住所が地域情報に含まれるか否かを判断する(ステップS74)。
【0054】
そして、No.=iの端末識別情報が端末識別情報リストに含まれ、かつ、住所が地域情報に含まれる場合には、該当端末識別情報を抽出リストに追加する(ステップS76)。以下、上述したように、ステップS78で、変数iを1だけインクリメントし、変数iが最大No.より大きくない場合、すなわち、住所データベースの全てのデータを検索していない場合には、ステップS62に戻り、次のデータに対して上述した処理を繰り返す。
【0055】
一方、No.=iの端末識別情報が端末識別情報リストに含まれない場合、あるいは、端末識別情報が端末識別情報リストに含まれるものの、住所が地域情報に含まれない場合には、抽出リストに追加することなく、ステップS78で、変数iを1だけインクリメントし、変数iが最大No.より大きくない場合、すなわち、住所データベースの全てのデータを検索していない場合には、ステップS62に戻り、次のデータに対して上述した処理を繰り返す。
【0056】
上述したステップS62〜S80を繰り返すことにより、抽出リストには、緊急放送の内容(メールデータ)を転送すべき全利用者の通信端末の端末識別情報が記憶されることになる。
【0057】
そして、上述したいずれの場合においても、変数iが最大No.より大きくなった場合には、全てのデータを検索したと判断し、通信端末1−1〜1−5のいずれかから受信したメールデータを、抽出リストの通信端末宛てにメール送信し(ステップS82)、その後、当該処理を終了し、図示しないメインルーチンに戻る。
【0058】
上述した第1実施形態によれば、通信端末1−1〜1−5の各々の所有者の住所を、通信端末1−1〜1−5を識別する端末識別情報と対応付けて情報管理装置3の記憶部3−3に記憶しておき、通信端末1−1〜1−5のいずれかから地域情報、緊急放送の内容を記述したメールデータ及び端末識別情報リストを情報管理装置3に送信し、情報管理装置3で、地域情報及び端末識別情報リストに従って、該当する地域に居る所有者の通信端末を抽出し、該抽出した通信端末にメールデータを送信するようにしたので、通信端末1−1〜1−5のアドレス帳に相手の住所が登録されていなくとも、該当する地域に居る所有者の通信端末宛てにメールデータを送信することができる。また、住所や所在地などを通信端末1−1〜1−5に登録したり管理したりする必要がないので、個人情報を保護することができる。
【0059】
また、第1実施形態によれば、テレビ受信部14を備えた通信端末1−1〜1−5のいずれかが緊急放送を受信したとき、該受信した緊急放送に含まれる地域情報を、該当する地域に居る所有者の通信端末を抽出するための地域情報として用いるので、特別な操作を行うことなく、該当する地域に居る所有者の通信端末を抽出することができるとともに、該抽出した通信端末にメールデータを送信することができる。
【0060】
また、第1実施形態によれば、テレビ受信部14を備えた通信端末1−1〜1−5のいずれかが受信した緊急放送に含まれる情報を記述したメールデータを作成するので、情報管理装置3が緊急放送受信手段を備えていなくても、地域情報で示される地域に居る所有者の通信端末にメールデータを送信することができる。
【0061】
また、第1実施形態によれば、通信端末1−1〜1−5が備えるGPS制御部12から取得した現在位置を示す位置情報を情報管理装置3に送信し、情報管理装置3で、該位置情報から得られる現在所在地を端末識別情報に対応付けて記憶しておき、契約時等に得られる住所に替えて、上記現在所在地を転送絞り込み対象とすることで、地域情報に該当する地域へ外出や旅行していたとしても、該当する地域に居る所有者の通信端末を、メールデータの転送対象として抽出することができ、該当する地域に存在する所有者の通信端末にメールデータを送信することができる。
【0062】
また、第1実施形態によれば、現在所在地の有効期間を設定することで、外出先や旅行先から戻った場合でも、特別な操作を行うことなく、該当する地域に居る所有者の通信端末を、メールデータの転送対象として抽出することができ、緊急放送の該当する地域に居る所有者の通信端末にメールデータを送信することができる。
【0063】
B.第2実施形態
次に、本発明の第2実施形態について説明する。
なお、全体のシステム構成については図1と同様であるので説明を省略する。本第2実施形態では、通信端末1−1〜1−5側で対象候補の端末識別情報を含む端末識別情報リストと絞込み対象とする地域情報とを情報管理装置3に送信するだけで、通信端末1−1〜1−5側で、該当する地域に居る所有者の通信端末の端末識別情報を抽出した抽出リストを取得することを可能としている。なお、メールデータは、情報返信要求を送信した通信端末側から、抽出リストの通信端末に対してメール送信される。
【0064】
また、本第2実施形態では、メールデータの内容について特に限定していない。これは、相手に転送する内容が、公的な緊急放送などでなくても、私的な内容であってもよいことを想定している。例えば、ある特定の地域に居る友人に緊急に連絡したい場合や、自分がいま居る地域、または近隣の地域に居る友人に緊急に連絡したい場合などを想定している。この場合、その地域を地域情報として入力し、友人の端末識別情報を端末識別情報リストとして情報管理装置3に送信すれば、目的に合致した友人の端末識別情報を取得することが可能となる。
【0065】
B−1.第2実施形態の構成
図8は、本第2実施形態による情報管理装置3の記憶部3−3に記憶されている住所データベース(現在所在地なし)のデータ構成を示す概念図である。住所データベースには、通信端末1−1〜1−5の所有者の名前、電話番号、メールアドレス及び住所が記憶されている。これら名前、電話番号、メールアドレス及び住所は、通信端末1−1〜1−5の所有者が契約したときなどに提示する情報から取得されたものである。また、電話番号、メールアドレスが通信端末1−1〜1−5を特定するための端末識別情報である。上述した名前、電話番号、メールアドレス及び住所が1つのレコードを構成し、各レコードには、順番にNo.が割り当てられている。
【0066】
B−2.第2実施形態の動作
次に、上述した第2実施形態の動作について説明する。
【0067】
図9は、本第2実施形態による通信端末1−1〜1−5の動作を説明するためのフローチャートである。通信端末1−1〜1−5は、まず、電源オンにされると、待ち受け画面を表示する(ステップS90)。該待ち受け状態において、通信端末1−1〜1−5のいずれかから情報返信要求を送信するための情報返信要求操作があったか否かを判断する(ステップS92)。そして、情報返信要求操作がなかった場合には、その他の操作があったか否かを判断し(ステップS94)、その他の操作もない場合には、ステップS90に戻る。一方、その他の操作があった場合には、操作に応じた処理を実行し(ステップS96)、ステップS90に戻る。
【0068】
また、待ち受け状態において、情報返信要求操作があった場合には、ユーザ操作により、通信端末の所有者を絞り込むための条件である地域情報を任意に入力させる(ステップS98)。次に、RAM19に記憶されているアドレス帳から端末識別情報リストを作成し(ステップS100)、入力した地域情報及び作成した端末識別情報リストを、情報管理装置3にメール送信する(ステップS102)。その後、情報管理装置3からの返信待ち状態とする(ステップS104)。そして、情報管理装置3から抽出リストをメール受信したか否かを判断し、受信しない場合には、ステップS104に戻り、返信待ち状態を継続する。
【0069】
一方、情報管理装置3から抽出リストをメール受信すると、相手に送信する内容を記述したメールデータを任意に作成し(ステップS108)、メール送信操作があったか否かを判断し(ステップS110)、メール送信操作がない場合には、ステップS90に戻る。これに対して、メール送信操作があった場合には、情報管理装置3から受信した抽出リストに含まれる端末識別情報の通信端末宛てに上記作成したメールデータをメール送信し(ステップS112)、ステップS90に戻る。
【0070】
次に、図10は、本第2実施形態による情報管理装置3の動作を説明するためのフローチャートである。情報管理装置3では、所定のタイミングで図10に示す受信待ち受け処理を実行する。まず、通信端末1−1〜1−5のいずれかから地域情報及び端末識別情報リストをメール受信したか否かを判断し(ステップS120)、受信していない場合には、その他の情報を受信したか否かを判断し(ステップS122)、受信した場合には、受信した情報に応じた処理を実行し(ステップS124)、その後、当該処理を終了し、図示しないメインルーチンに戻る。また、何も受信していない場合にも該処理を終了し、図示しないメインルーチンに戻る。
【0071】
一方、通信端末1−1〜1−5のいずれかから地域情報及び端末識別情報リストをメール受信した場合には、変数iを1とし(ステップS126)、図8に示す住所データベースのNo.=iのデータにアクセスする(ステップS128)。次に、No.=iの端末識別情報が端末識別情報リストに含まれるか否かを判断し(ステップS130)、No.=iの端末識別情報が端末識別情報リストに含まれる場合には、そのNo.=iの住所が地域情報に含まれるか否かを判断する(ステップS132)。そして、No.=iの端末識別情報が端末識別情報リストに含まれ、かつ、住所が地域情報に含まれる場合には、該当端末識別情報を抽出リストに追加する(ステップS134)。
【0072】
次に、変数iを1だけインクリメントし(ステップS136)、変数iが最大No.より大きいか否かを判断し(ステップS138)、変数iが最大No.より大きくない場合、すなわち、住所データベースの全てのデータを検索していない場合には、ステップS128に戻り、次のデータに対して上述した処理を繰り返す。
【0073】
一方、No.=iの端末識別情報が端末識別情報リストに含まれない場合(ステップS130のNO)、あるいは、端末識別情報が端末識別情報リストに含まれるものの、住所が地域情報に含まれない場合(ステップS132のNO)には、抽出リストに追加することなく、ステップS136で、変数iを1だけインクリメントし、変数iが最大No.より大きくない場合、すなわち、住所データベースの全てのデータを検索していない場合(ステップS138のNO)には、ステップS128に戻り、次のデータに対して上述した処理を繰り返す。
【0074】
上述したステップS128〜S138を繰り返すことにより、抽出リストには、緊相手に送信する内容を記述したメールデータを転送すべき全利用者の通信端末の端末識別情報が記憶されることになる。
【0075】
そして、変数iが最大No.より大きくなった場合には、全てのデータを検索したと判断し、該当する端末識別情報を追加した抽出リストを、返信要求した通信端末宛てにメール送信し(ステップS140)、その後、当該処理を終了し、図示しないメインルーチンに戻る。返信要求した通信端末1−1〜1−5のいずれかでは、上述したように、情報管理装置3から抽出リストをメール受信すると、該抽出リストに含まれる端末識別情報の通信端末宛てに、作成したメールデータをメール送信する。
【0076】
上述した第2実施形態によれば、通信端末1−1〜1−5の各々の所有者の住所情報を、通信端末1−1〜1−5を識別する端末識別情報(電話番号、メールアドレス)と対応付けて情報管理装置3に記憶しておき、通信端末1−1〜1−5のいずれかから送信される、地域情報及び端末識別情報リストから該当する地域に居る所有者の通信端末を抽出して、返信要求のあった通信端末に返信するようにしたので、通信端末1−1〜1−5に住所などの所在地を示す情報が登録されていなくとも、該当する地域に居る所有者の通信端末の端末識別情報(電話番号、メールアドレス)を取得することができる。
【0077】
また、第2実施形態によれば、該当する地域に居る所有者の通信端末の端末識別情報(電話番号、メールアドレス)が記憶された抽出リストを受信した通信端末1−1〜1−5から、作成したメールデータを該当する地域に居る所有者の通信端末に送信するようにしたので、情報管理装置3の負荷を軽減することができる。
【0078】
また、第2実施形態によれば、通信端末1−1〜1−5のいずれかで入力された任意の地域情報に従って、該地域情報に該当する地域に居る所有者の通信端末を抽出するようにしたので、任意の地域に居る所有者の通信端末の端末識別情報(電話番号、メールアドレス)を取得することができる。
【0079】
なお、上述した第2実施形態においても、通信端末1−1〜1−5が備えるテレビ受信部14で受信した緊急放送に含まれる地域情報を用いてもよい。この場合、特別な操作を行うことなく、緊急放送の内容を送信すべき、該当する地域に居る所有者の通信端末を抽出することができる。
【0080】
また、通信端末1−1〜1−5が備えるテレビ受信部14で受信した緊急放送に含まれる情報からメールデータを作成するようにしてもよい。この場合、緊急放送の内容を送信すべき、該当する地域に居る所有者の通信端末に緊急放送の内容を送信することができる。
【0081】
また、上述した第2実施形態において、通信端末1−1〜1−5が備えるGPS制御部12から取得した、現在位置を示す位置情報を情報管理装置3に送信し、情報管理装置3で、該位置情報から得られる現在所在地を端末識別情報に対応付けて記憶しておき、契約時等に得られる住所などの居住地情報に替えて、上記現在所在地を転送絞り込み対象とするようにしてもよい。
【0082】
この場合、地域情報に該当する地域へ外出や旅行していたとしても、該当する地域に居る所有者の通信端末を、メールデータの転送対象として抽出することができ、該当する地域に存在する通信端末の所有者にメールデータを送信することができる。
【0083】
また、上述した第2実施形態において、現在所在地の有効期間を予め設定することで、現在所在地を取得してから所定時間経過した場合には、住所に基づいて、該当する地域に居る所有者の通信端末を抽出するようにしてもよい。この場合、外出先や旅行先から戻った場合でも、特別な操作を行うことなく、該当する地域に居る所有者の通信端末を、メールデータの転送対象として抽出することができ、緊急放送の該当する地域に居る所有者の通信端末にメールデータを送信することができる。
【図面の簡単な説明】
【0084】
【図1】本発明の第1実施形態による通信システムの構成を示すブロック図である。
【図2】本第1実施形態による通信端末の構成を示すブロック図である。
【図3】本第1実施形態による通信端末に記憶されているアドレス帳のデータ構成を示す概念図である。
【図4】本第1実施形態による情報管理装置の記憶部に記憶されている住所データベース(現在所在地あり)のデータ構成を示す概念図である。
【図5】本第1実施形態による通信端末の動作を説明するためのフローチャートである。
【図6】本第1実施形態において、緊急放送から作成したメールデータの一例を示す模式図である。
【図7】本第1実施形態による情報管理装置の動作を説明するためのフローチャートである。
【図8】本第2実施形態による情報管理装置の記憶部に記憶されている住所データベース(現在所在地なし)のデータ構成を示す概念図である。
【図9】本第2実施形態による通信端末の動作を説明するためのフローチャートである。
【図10】本第2実施形態による情報管理装置の動作を説明するためのフローチャートである。
【符号の説明】
【0085】
1−1〜1−5 通信端末
2 ネットワーク
3 情報管理装置
3−1 通信部
3−2 操作部
3−3 記憶部
3−4 制御部
10 無線通信部
11 アンテナ
12 GPS制御部
13 アンテナ
14 テレビ受信部
15 アンテナ
16 表示部
17 操作部
18 ROM
19 RAM
20 音声処理部
201 マイク
202 スピーカ
203 スピーカ
21 制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の通信端末との間で情報の送受信を行う情報管理装置であって、
前記各通信端末を所有する複数の所有者の住所情報を、それぞれの通信端末を識別するための端末識別情報と対応付けて記憶する記憶手段と、
前記複数の通信端末のうち、情報転送を要求する通信端末から、他の通信端末に転送する特定情報と、該特定情報の転送対象候補となる端末識別情報を含む端末識別情報リストと、前記特定情報の転送対象地域を示す地域情報とを受信する受信手段と、
前記記憶手段を参照し、前記受信手段により受信した前記端末識別情報リストに含まれる端末識別情報のうち、前記地域情報に該当する住所情報が対応付けられた端末識別情報を抽出する抽出手段と、
前記抽出手段によって抽出された前記端末識別情報で識別される通信端末に対して、前記受信手段により受信した前記特定情報を送信する送信手段と
を具備することを特徴とする情報管理装置。
【請求項2】
前記地域情報は、前記情報転送を要求する通信端末により受信された緊急放送の対象地域を示す情報であることを特徴とする請求項1記載の情報管理装置。
【請求項3】
前記特定情報は、前記情報転送を要求する通信端末により受信された緊急放送の緊急内容を含む情報であることを特徴とする請求項1または2記載の情報管理装置。
【請求項4】
前記受信手段は、前記複数の通信端末のいずれかから送信される自端末の現在位置を示す位置情報を受信し、
前記記憶手段は、前記受信手段により受信された位置情報に該当する現在所在地情報を前記端末識別情報に対応付けて更に記憶し、
前記抽出手段は、前記記憶手段を参照し、前記記憶手段に記憶されている端末識別情報に前記現在所在地が対応付けて記憶されている場合、前記端末識別情報リストに含まれる端末識別情報のうち、前記地域情報に該当する現在所在地情報が対応付けられた端末識別情報を抽出することを特徴とする請求項1記載の情報管理装置。
【請求項5】
前記記憶手段は、前記現在所在地情報の有効期間を前記端末識別情報に対応付けて更に記憶し、
前記抽出手段は、前記記憶手段を参照し、前記端末識別情報に対応付けて記憶されている前記現在所在地情報の前記有効期間が過ぎている場合には、前記現在所在地情報に替えて、前記端末識別情報リストに含まれる端末識別情報のうち、前記地域情報に該当する住所情報が対応付けられた端末識別情報を抽出することを特徴とする請求項4記載の情報管理装置。
【請求項6】
複数の通信端末との間で情報の送受信を行う情報管理装置であって、
前記各通信端末を所有する複数の所有者の住所情報を、それぞれの通信端末を識別するための端末識別情報と対応付けて記憶する記憶手段と、
前記複数の通信端末のうち、情報返信を要求する通信端末から、他の通信端末に転送する特定情報の転送対象候補となる端末識別情報を含む端末識別情報リストと、前記特定情報の転送対象地域を示す地域情報とを受信する受信手段と、
前記記憶手段を参照し、前記受信手段により受信した前記端末識別情報リストに含まれる端末識別情報のうち、前記地域情報に該当する住所情報が対応付けられた端末識別情報を抽出する抽出手段と、
前記抽出手段によって抽出された端末識別情報を、前記情報返信を要求する通信端末に送信する送信手段と
を具備することを特徴とする情報管理装置。
【請求項7】
前記地域情報は、前記情報返信を要求する通信端末により受信された緊急放送の対象地域を示す情報であることを特徴とする請求項6記載の情報管理装置。
【請求項8】
前記特定情報は、前記情報返信を要求する通信端末により受信された緊急放送の緊急内容を含む情報であることを特徴とする請求項6または7記載の情報管理装置。
【請求項9】
前記受信手段は、前記複数の通信端末のいずれかから送信される自端末の現在位置を示す位置情報を受信し、
前記記憶手段は、前記受信手段により受信された位置情報に該当する現在所在地情報を前記端末識別情報に対応付けて更に記憶し、
前記抽出手段は、前記記憶手段を参照し、前記記憶手段に記憶されている端末識別情報に前記現在所在地が対応付けて記憶されている場合、前記端末識別情報リストに含まれる端末識別情報のうち、前記地域情報に該当する現在所在地情報が対応付けられた端末識別情報を抽出することを特徴とする請求項6記載の情報管理装置。
【請求項10】
前記記憶手段は、前記現在所在地情報の有効期間を前記端末識別情報に対応付けて更に記憶し、
前記抽出手段は、前記記憶手段を参照し、前記端末識別情報に対応付けて記憶されている前記現在所在地情報の前記有効期間が過ぎている場合には、前記現在所在地情報に替えて、前記端末識別情報リストに含まれる端末識別情報のうち、前記地域情報に該当する住所情報が対応付けられた端末識別情報を抽出することを特徴とする請求項9記載の情報管理装置。
【請求項11】
複数の通信端末と情報管理装置との間で情報の送受信を行う情報管理システムであって、
前記各通信端末は、
他の通信端末に転送する特定情報と、該特定情報の転送対象候補となる端末識別情報を含む端末識別情報リストと、前記特定情報の転送対象地域を示す地域情報とを前記情報管理装置に送信する第1の送信手段を具備し、
前記情報管理装置は、
前記複数の通信端末の各々を所有する複数の所有者の住所情報を、それぞれの通信端末を識別するための端末識別情報と対応付けて記憶する記憶手段と、
前記複数の通信端末のうち、情報転送を要求する通信端末から、前記特定情報と、前記端末識別情報リストと、前記地域情報とを受信する受信手段と、
前記記憶手段を参照し、前記受信手段により受信した前記端末識別情報リストに含まれる端末識別情報のうち、前記地域情報に該当する住所情報が対応付けられた端末識別情報を抽出する抽出手段と、
前記抽出手段によって抽出された前記端末識別情報で識別される通信端末に対して、前記受信手段により受信した前記特定情報を送信する第2の送信手段と
を具備することを特徴とする情報管理システム。
【請求項12】
前記複数の通信端末のいずれかは、
少なくとも緊急放送を受信する放送受信手段と、
前記放送受信手段により受信された緊急放送の対象地域を示す情報から前記地域情報を取得する地域情報取得手段と
を更に具備することを特徴とする請求項11記載の情報管理システム。
【請求項13】
前記複数の通信端末のいずれかは、
前記放送受信手段により受信された緊急放送の緊急内容に基づいて前記特定情報を作成する特定情報作成手段を更に具備することを特徴とする請求項12記載の情報管理システム。
【請求項14】
前記複数の通信端末のいずれかは、
自端末の現在位置を示す位置情報を取得する位置情報取得手段を更に具備し、
前記位置情報取得手段により取得された位置情報を、前記第1の送信手段により、前記情報管理装置に送信し、
前記情報管理装置は、
前記受信手段により、前記複数の通信端末の各々から送信される自端末の現在位置を示す位置情報を受信し、
前記受信手段により受信された位置情報に該当する現在所在地情報を前記端末識別情報に対応付けて前記記憶手段に更に記憶し、
前記抽出手段により、前記記憶手段を参照し、前記記憶手段に記憶されている端末識別情報に前記現在所在地が対応付けて記憶されている場合、前記端末識別情報リストに含まれる端末識別情報のうち、前記地域情報に該当する現在所在地情報が対応付けられた端末識別情報を抽出することを特徴とする請求項11記載の情報管理システム。
【請求項15】
前記情報管理装置は、
前記現在所在地情報の有効期間を前記端末識別情報に対応付けて更に前記記憶手段に記憶し、
前記抽出手段により、前記記憶手段を参照し、前記端末識別情報に対応付けて記憶されている前記現在所在地情報の前記有効期間が過ぎている場合には、前記現在所在地情報に替えて、前記端末識別情報リストに含まれる端末識別情報のうち、前記地域情報に該当する住所情報が対応付けられた端末識別情報を抽出することを特徴とする請求項14記載の情報管理システム。
【請求項16】
複数の通信端末と情報管理装置との間で情報の送受信を行う情報管理システムであって、
前記各通信端末は、
他の通信端末に転送する特定情報の転送対象候補となる端末識別情報を含む端末識別情報リストと、前記特定情報の転送対象地域を示す地域情報とを前記情報管理装置に送信する第1の送信手段を具備し、
前記情報管理装置は、
前記各通信端末の所有する複数の所有者の住所情報を、それぞれの通信端末を識別するための端末識別情報と対応付けて記憶する記憶手段と、
前記複数の通信端末のうち、情報返信を要求する通信端末から、前記端末識別情報リストと、前記地域情報とを受信する受信手段と、
前記記憶手段を参照し、前記受信手段により受信した前記端末識別情報リストに含まれる端末識別情報のうち、前記地域情報に該当する住所情報が対応付けられた端末識別情報を抽出する抽出手段と、
前記抽出手段によって抽出された端末識別情報を、前記情報返信を要求する通信端末に送信する第2の送信手段と
を具備することを特徴とする情報管理システム。
【請求項17】
前記複数の通信端末のいずれかは、
少なくとも緊急放送を受信する放送受信手段と、
前記放送受信手段により受信された緊急放送の対象地域を示す情報から前記地域情報を取得する地域情報取得手段と
を更に具備することを特徴とする請求項16記載の情報管理システム。
【請求項18】
前記複数の通信端末のいずれかは、
前記放送受信手段により受信された緊急放送の緊急内容に基づいて前記特定情報を作成する特定情報作成手段を更に具備することを特徴とする請求項17記載の情報管理システム。
【請求項19】
前記複数の通信端末のいずれかは、
自端末の現在位置を示す位置情報を取得する位置情報取得手段を更に具備し、
前記位置情報取得手段により取得された位置情報を、前記第1の送信手段により、前記情報管理装置に送信し、
前記情報管理装置は、
前記受信手段により、前記複数の通信端末の各々から送信される自端末の現在位置を示す位置情報を受信し、
前記受信手段により受信された位置情報に該当する現在所在地情報を前記端末識別情報に対応付けて前記記憶手段に更に記憶し、
前記抽出手段により、前記記憶手段を参照し、前記記憶手段に記憶されている端末識別情報に前記現在所在地が対応付けて記憶されている場合、前記端末識別情報リストに含まれる端末識別情報のうち、前記地域情報に該当する現在所在地情報が対応付けられた端末識別情報を抽出することを特徴とする請求項16記載の情報管理システム。
【請求項20】
前記情報管理装置は、
前記現在所在地情報の有効期間を前記端末識別情報に対応付けて更に前記記憶手段に記憶し、
前記抽出手段により、前記記憶手段を参照し、前記端末識別情報に対応付けて記憶されている前記現在所在地情報の前記有効期間が過ぎている場合には、前記現在所在地情報に替えて、前記端末識別情報リストに含まれる端末識別情報のうち、前記地域情報に該当する住所情報が対応付けられた端末識別情報を抽出することを特徴とする請求項19記載の情報管理システム。
【請求項21】
複数の通信端末との間で情報の送受信を行う情報管理装置を制御するコンピュータに、
前記各通信端末を所有する複数の所有者の住所情報を、それぞれの通信端末を識別するための端末識別情報と対応付けて記憶部に記憶する記憶機能、
前記複数の通信端末のうち、情報転送を要求する通信端末から、他の通信端末に転送する特定情報と、該特定情報の転送対象候補となる端末識別情報を含む端末識別情報リストと、前記特定情報の転送対象地域を示す地域情報とを受信する受信機能、
前記記憶部を参照し、前記受信した端末識別情報リストに含まれる端末識別情報のうち、前記地域情報に該当する住所情報が対応付けられた端末識別情報を抽出する抽出機能、
前記抽出された端末識別情報で識別される通信端末に対して、前記受信した特定情報を送信する送信機能
を実現させることを特徴とするプログラム。
【請求項22】
複数の通信端末との間で情報の送受信を行う情報管理装置を制御するコンピュータに、
前記各通信端末を所有する複数の所有者の住所情報を、それぞれの通信端末を識別するための端末識別情報と対応付けて記憶部に記憶する記憶機能、
前記複数の通信端末のうち、情報返信を要求する通信端末から、他の通信端末に転送する特定情報の転送対象候補となる端末識別情報を含む端末識別情報リストと、前記特定情報の転送対象地域を示す地域情報とを受信する受信機能、
前記記憶部を参照し、前記受信した端末識別情報リストに含まれる端末識別情報のうち、前記地域情報に該当する住所情報が対応付けられた端末識別情報を抽出する抽出機能、
前記抽出された端末識別情報を、前記情報返信を要求する通信端末に送信する送信機能
を実現させることを特徴とするプログラム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate


【公開番号】特開2008−193641(P2008−193641A)
【公開日】平成20年8月21日(2008.8.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−28890(P2007−28890)
【出願日】平成19年2月8日(2007.2.8)
【出願人】(504149100)株式会社カシオ日立モバイルコミュニケーションズ (893)
【Fターム(参考)】