情報配信制御装置、そのシステム、その方法、そのプログラム、および、そのプログラムを記録した記録媒体
【課題】 良好に動画を含むメッセージを伝達できるTV電話提供システムを提供する。
【解決手段】 認証手段422Bでパケット交換網を介して接続する携帯通信端末の顧客情報に基づいて利用資格があると判断すると、送信先情報取得手段422Cで送信先情報を取得し、接続許諾手段422Dで公衆電話網の所定の電話回線番号を報知する。電話回線接続した携帯通信端末からメッセージ取得手段432Bでメッセージデータを取得しメッセージ記憶領域412に記憶する。送信先情報に基づき、報知手段422Eでパケット交換網を介して送信先の携帯通信端末へメール案内する。案内に基づき送信先で認識した電話回線番号に基づいて接続する送信先の携帯通信端末へ、メッセージ送信制御手段432Cでメッセージデータを送信する。一連のメッセージを送信先の都合にかかわらずTV電話と同様に同報伝達できる。
【解決手段】 認証手段422Bでパケット交換網を介して接続する携帯通信端末の顧客情報に基づいて利用資格があると判断すると、送信先情報取得手段422Cで送信先情報を取得し、接続許諾手段422Dで公衆電話網の所定の電話回線番号を報知する。電話回線接続した携帯通信端末からメッセージ取得手段432Bでメッセージデータを取得しメッセージ記憶領域412に記憶する。送信先情報に基づき、報知手段422Eでパケット交換網を介して送信先の携帯通信端末へメール案内する。案内に基づき送信先で認識した電話回線番号に基づいて接続する送信先の携帯通信端末へ、メッセージ送信制御手段432Cでメッセージデータを送信する。一連のメッセージを送信先の都合にかかわらずTV電話と同様に同報伝達できる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯通信端末から送信される画像データを含むメッセージデータを所定の送信先の携帯通信端末に送信可能に取得して記憶する情報配信制御装置、そのシステム、その方法、そのプログラム、および、そのプログラムを記録した記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、携帯電話間で音声データや動画データなどのメッセージを伝達する構成が知られている。この携帯電話間でメッセージを伝達する構成として、例えば、いわゆるTV電話機能やデータが添付された電子メール配信機能、伝言サービス機能など、各種構成が利用されている。しかしながら、いわゆるTV電話機能では、メッセージを受信する側の携帯電話でTV電話の機能がない場合には、メッセージを伝送できない。そして、受信側が直ちに電話に応対できない状態では、TV電話機能を利用できない不都合を生じる。さらに、TV電話機能では、複数の相手先にメッセージを伝達したい場合、それぞれに回線を接続する必要があり、良好な使い勝手が得られない。また、携帯電話の伝言サービス機能では、特定の相手先に割り当てられた記憶領域にのみメッセージが記憶され、複数の相手先にメッセージを伝達させるためには、それぞれに回線接続してメッセージを伝達しなければならず、良好な使い勝手が得られない。そこで、受信側の都合に合わせて複数の受信側でメッセージが取得可能で、受信側の都合に合わせてメッセージを認識可能な構成が知られている。(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
特許文献1に記載のものは、CTIサーバにより、公衆電話交換回線網を介して携帯電話などからメッセージとしての音声を受け取って所定の時間で区切って音声データに変換し、メッセージとして録音ファイル名と関連付けて録音データ・ファイルへ記録させる。そして、CTIサーバは、ユーザIDおよび掲示板IDならびに録音ファイル名および録音日時を、メッセージを示すデータとして掲示板メッセージ管理データベースに記憶させる。CTIサーバは公衆電話交換回線網を介して携帯電話などが掲示板IDを指定してデータを要求すると、掲示板サービス用サーバが掲示板IDに関するデータを掲示板メッセージ管理データベースから検索し、掲示板メッセージ管理データベースから録音ファイル名を含むデータをCTIサーバに提供する。そして、携帯電話などが録音日時を指定してメッセージを要求すると、CTIサーバは録音データ・ファイルから音声データを検索し、音声に変換して携帯電話などでメッセージを再生させる構成が採られている。
【0004】
【特許文献1】特開2003−188997号公報(第4頁左欄−第8頁右欄)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記特許文献1に記載の構成では、近年のデータ処理能力の向上に応じて要請が高まっているTV電話には対応できず、利便性が望めない。また、音声データとともに動画データをも合わせて記録する構成が考えられるが、仮に動画データをも合わせて記録可能とする構成としたとしても、ファイルの取扱を容易としてCTIサーバに特殊な機能を必要としないために所定の時間で区切って記録したのでは、音声データより遙かにデータ量が多い音声および動画を含む映像データでは、より短い時間でしか録画できず、十分なメッセージの伝達ができなくなるおそれがある。
【0006】
本発明は、このような実情などに鑑みて、良好に画像データを含むメッセージを伝達させる情報配信制御装置、そのシステム、その方法、そのプログラム、および、そのプログラムを記録した記録媒体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の情報配信制御装置は、携帯通信端末を所有する利用者に関する顧客情報を記憶する顧客情報記憶手段と、パケット交換網を介して前記携帯通信端末から送信される顧客情報を取得し、前記顧客情報記憶手段に記憶された顧客情報と比較して利用資格の有無を判断する認証手段と、この認証手段にて利用資格があると判断すると、前記パケット交換網を介して前記携帯通信端末へ公衆電話網における所定の電話回線の番号に関する回線情報を送信させる制御をする接続許諾手段と、前記パケット交換網を介して前記携帯通信端末から送信され画像データを含むメッセージデータを送信する送信先に関する送信先情報を取得する送信先情報取得手段と、前記所定の電話回線を介して前記携帯通信端末から送信される前記メッセージデータを取得してメッセージ記憶手段に記憶させる制御をするメッセージ取得手段と、前記メッセージデータの取得により、前記送信先情報に基づいて、前記メッセージデータが送信された旨を前記送信先の携帯通信端末で報知させる報知信号を、前記送信先の携帯通信端末へ前記パケット交換網を介して送信させる制御をする報知手段と、前記送信先の携帯通信端末から前記メッセージデータの送信要求に関する要求情報を認識すると、前記要求情報に基づいて前記メッセージ記憶手段に記憶された前記メッセージデータを前記送信先の携帯通信端末へ前記公衆電話網を介して送信させる制御をするメッセージ送信制御手段と、を具備したことを特徴とする。
【0008】
この発明では、認証手段により、パケット交換網を介して携帯通信端末から送信され携帯通信端末を所有する利用者に関する顧客情報を取得し、顧客情報を記憶する顧客情報記憶手段に記憶された顧客情報と比較して利用資格の有無を判断し、利用資格があると判断すると、接続許諾手段がパケット交換網を介して携帯通信端末へ公衆電話網における所定の電話回線の番号に関する回線情報を送信させる。所定の電話回線を介して携帯通信端末から画像データを含むメッセージデータが送信されると、メッセージ取得手段にて取得してメッセージ記憶手段に記憶させる。そして、メッセージデータの取得により、送信先情報取得手段により別途取得されパケット交換網を介して携帯通信端末から送信されたメッセージデータを送信する送信先に関する送信先情報に基づいて、メッセージデータが送信された旨を送信先の携帯通信端末で報知させる報知信号を、報知手段により送信先の携帯通信端末へパケット交換網を介して送信させる。また、メッセージ送信制御手段により、送信先の携帯通信端末からメッセージデータの送信要求に関する要求情報を認識すると、その要求情報に基づいてメッセージ記憶手段に記憶されたメッセージデータを送信先の携帯通信端末へ公衆電話網を介して送信させる。このため、一連のデータ構造であるストリームデータとして画像データを含むメッセージデータを一連に記憶することができ、送信先の都合にかかわらず、いわゆるTV電話と同様に送信可能であるとともに、複数の送信先へも一動作で送信可能となる。さらに、送信先側では都合に応じてメッセージデータを適宜確認可能となる。したがって、良好に画像データを含むストリームデータのメッセージを伝達させることができ、利便性を向上できる。
【0009】
そして、本発明では、前記メッセージ送信制御手段は、前記パケット交換網を介して前記送信先の携帯通信端末から送信される前記要求情報に含まれる顧客情報に基づいて前記認証手段が利用資格を有すると判断した前記送信先の携帯通信端末へ、前記公衆電話網を介して前記メッセージデータを送信させる制御をする構成とすることが好ましい。この発明では、メッセージ送信制御手段により、パケット交換網を介して送信先の携帯通信端末から送信される要求情報に含まれる顧客情報に基づいて認証手段が利用資格を有すると判断した送信先の携帯通信端末へ、公衆電話網を介してメッセージデータを送信させるため、利用資格を有する送信先の携帯通信端末のみがメッセージデータを取得できるので、メッセージの漏洩が防止できる。
【0010】
また、本発明では、前記メッセージ送信制御手段は、前記認証手段により利用資格を有すると判断した前記送信先の携帯通信端末へ、前記接続許諾手段により前記公衆電話網における所定の電話回線に関する回線情報を送信させ、前記所定の電話回線を介して前記送信先の携帯通信端末が接続されたことを認識すると前記要求情報として認識し、前記メッセージデータを送信させる制御をする構成とすることが好ましい。この発明では、メッセージ送信制御手段により、認証手段で利用資格を有すると判断した送信先の携帯通信端末へ、接続許諾手段により公衆電話網における所定の電話回線に関する回線情報を送信させ、所定の電話回線を介して送信先の携帯通信端末が接続されたことを認識すると要求情報として認識し、メッセージデータを送信させるため、1つのストリームデータとして記憶するメッセージデータを、送信先側でいわゆるTV電話と同様に連続して受信可能で、良好に画像データを含むストリームデータのメッセージを伝達させることができる。
【0011】
さらに、本発明では、前記メッセージ送信制御手段は、前記送信先の携帯通信端末へ送信する前記メッセージデータが前記メッセージ記憶手段に複数記憶されていることを認識すると、前記メッセージデータのうちのいずれを送信要求するかの設定を促す案内に関する案内情報を、前記電話回線を介して送信させる構成とすることが好ましい。この発明では、メッセージ送信制御手段により、送信先の携帯通信端末へ送信するメッセージデータがメッセージ記憶手段に複数記憶されていることを認識すると、メッセージデータのうちのいずれを送信要求するかの設定を利用者に促す案内に関する案内情報を、接続している電話回線を介して送信させるため、所定の送信先の携帯通信端末へ複数のメッセージデータを伝達させることができるとともに、送信先の携帯通信端末側で所望とするメッセージを適切に取得でき、使い勝手を向上できる。
【0012】
また、本発明では、前記メッセージデータを送信した前記送信先の携帯通信端末から前記メッセージ送信制御手段へ削除を要求する旨の削除要求信号が送信されたことを認識すると、前記メッセージ記憶手段に記憶され前記送信した前記メッセージデータを削除する制御をする記憶制御手段を具備した構成とすることが好ましい。この発明では、記憶制御手段により、メッセージデータを送信した送信先の携帯通信端末からメッセージ送信制御手段へ削除を要求する旨の削除要求信号が送信されたことを認識すると、メッセージ記憶手段に記憶され送信したメッセージを削除させるため、送信先の携帯通信端末で既に取得したメッセージデータを記憶する領域を有効活用でき、構成の簡略化が容易に図れるとともに、送信先の携帯通信端末で削除を要求しないことで再接続によるメッセージデータの再確認も可能となり、利便性を向上できる。
【0013】
さらに、本発明では、前記記憶制御手段は、前記メッセージデータを送信する前記送信先の携帯通信端末が複数ある場合、全ての前記送信先の携帯通信端末から前記削除要求信号を認識することで前記メッセージデータを削除する制御をする構成とすることが好ましい。この発明では、記憶制御手段により、メッセージデータを送信する送信先の携帯通信端末が複数ある場合、全ての送信先の携帯通信端末から削除要求信号を認識することでメッセージデータを削除する制御をするので、全ての送信先の携帯通信端末がメッセージデータを取得するまで削除されないこととなり、確実に送信先にメッセージを伝達できる。
【0014】
そして、本発明では、前記メッセージ取得手段は、取得した前記メッセージデータを、このメッセージデータを送信した送信元の前記携帯通信端末を特定する送信元固有情報と、前記メッセージデータを特定するメッセージ固有情報とを関連付けて前記メッセージ記憶手段に記憶させる制御をする構成とすることが好ましい。この発明では、メッセージ取得手段により、メッセージを送信した送信元の携帯通信端末を特定する送信元固有情報と、メッセージデータを特定するメッセージ固有情報とを取得したメッセージデータに関連付けて、メッセージ記憶手段に記憶させるため、メッセージ固有情報に基づいて送信元の携帯通信端末から複数のメッセージを特定して伝達できるとともに、送信元固有情報に基づいて送信先に送信元を報知することでいずれの送信元からのメッセージかを送信先で特定することも容易となる構成が、簡単なデータ構造で容易に得られ、メッセージの伝達および管理が容易となる。
【0015】
また、本発明では、前記送信先情報取得手段は、複数の送信先情報を1つのグループとして関係付けるグループ情報を取得可能で、前記報知手段は、前記グループ情報に基づいて、1つのグループとして関連付けられた複数の送信先情報に対応する前記送信先の携帯通信端末へ前記報知信号を送信させる制御をする構成とすることが好ましい。この発明では、複数の送信先情報を1つのグループとして関連付けるグループ情報を取得可能な送信先情報取得手段がグループ情報を取得することにより、報知手段により、グループ情報に基づいて、1つのグループとして関連付けられた複数の送信先情報に対応する送信先の携帯通信端末へ報知信号を送信させるため、一動作で複数の送信先へメッセージを伝達させることが可能となり、利便性を向上できる。
【0016】
さらに、本発明では、前記顧客情報記憶手段は、前記顧客情報に前記グルーブ情報を関連付けて記憶する構成とすることが好ましい。この発明では、顧客情報にグループ情報を関連付けて記憶するデータ構造に顧客情報記憶手段を構築することで、あらかじめ設定したグループ情報を選択するのみで複数の送信先へメッセージを伝達させることが可能となり、簡単なデータ構造で使い勝手を向上できる。
【0017】
また、本発明では、前記接続許諾手段は、前記認証手段にて利用資格があると判断すると、前記送信先情報取得手段により前記送信先情報の設定を促す旨の設定案内情報を前記メッセージデータの送信元の前記携帯通信端末へ前記パケット交換網を介して送信させるとともに、前記設定された送信先情報を前記送信先情報取得手段が取得したことを認識すると、前記回線情報を前記送信元の携帯通信端末へ送信させる制御をする構成とすることが好ましい。この発明では、接続許諾手段により、認証手段にて利用資格があると判断すると、送信先情報取得手段により送信先情報の設定を促す旨の設定案内情報をメッセージデータの送信元の携帯通信端末へパケット交換網を介して送信させるとともに、設定された送信先情報を送信先情報取得手段が取得したことを認識すると、回線情報を送信元の携帯通信端末へ送信させるため、メッセージを伝達するための各種設定をパケット交換網により実施した後に、送信するメッセージデータを公衆電話網により取得する処理を実施するので、メッセージの伝達のためにパケット交換網と公衆電話網とを切り替える操作や処理の繰り返しを防止でき、円滑かつ迅速で容易なメッセージの伝達が得られる。
【0018】
さらに、本発明では、前記接続許諾手段は、前記回線情報を送信させる制御をするとともに、前記設定された送信先情報に対応した前記送信先の携帯通信端末から送信される前記メッセージデータの取得待機状態に前記メッセージ取得手段を設定させる制御をする構成とすることが好ましい。この発明では、接続許諾手段により、回線情報を送信させる制御をするとともに、設定された送信先情報に対応した送信先の携帯通信端末から送信されるメッセージデータの取得待機状態にメッセージ取得手段を設定させるため、メッセージを伝達するための送信先などのパケット交換網における各種設定と、この設定の後に公衆電話網で取得するメッセージデータとを容易に関連付けることが可能となり、確実なメッセージの伝達が簡単な処理で可能となる。
【0019】
また、本発明では、前記メッセージ取得手段は、前記メッセージデータを取得すると、前記送信先情報取得手段により前記送信先情報の設定を促す旨の設定案内情報を前記メッセージデータの送信元の前記携帯通信端末へ前記パケット交換網を介して送信させるとともに、前記設定された送信先情報を前記送信先情報取得手段が取得したことを認識すると、前記報知手段にて前記報知信号を前記送信先の携帯通信端末へ送信させる制御を実施させる構成とすることが好ましい。この発明では、メッセージ取得手段により、メッセージデータを取得すると、送信先情報取得手段にて送信先情報の設定を促す旨の設定案内情報をメッセージデータの送信元の携帯通信端末へパケット交換網を介して送信させるとともに、設定案内情報に基づいて設定された送信先情報を送信先情報取得手段が取得したことを認識すると、報知手段により報知信号を送信先の携帯通信端末へ送信させるため、メッセージデータを取得してから、メッセージを伝達するための送信先などの各種設定を実施するので、メッセージを取得して伝達するための一連の工程毎に処理が完結する状態となり、メッセージデータや伝達のための各種設定の情報の取扱が容易となり、処理の簡略化や迅速化が容易に得られる。
【0020】
そして、本発明では、前記顧客情報記憶手段および前記メッセージ記憶手段を有したデータベースと、前記パケット交換網を介して前記携帯通信端末に各種情報を送受信可能に接続されるとともに前記データベースに各種情報を送受信可能に接続され、前記認証手段、前記送信先情報取得手段、前記接続許諾手段、および前記報知手段を備えたパケット通信サーバ装置と、前記公衆電話網を介して前記携帯通信端末に各種情報を送受信可能に接続されるとともに前記データベースおよび前記パケット通信サーバ装置に各種情報を送受信可能に接続され、前記メッセージ取得手段および前記メッセージ送信制御手段を備えた電話回線サーバ装置と、を備えた構成とすることが好ましい。この発明では、顧客情報記憶手段およびメッセージ記憶手段を有したデータベースと、パケット交換網を介して携帯通信端末に各種情報を送受信可能に接続され、認証手段、送信先情報取得手段、接続許諾手段および報知手段を備えたパケット通信サーバ装置と、公衆電話網を介して携帯通信端末に各種情報を送受信可能に接続され、メッセージ取得手段およびメッセージ送信制御手段を備えた電話回線サーバ装置とを、それぞれ各種情報を送受信可能に接続する構成としているため、画像データを含むメッセージを良好に伝達するための各種情報の送受信および管理が容易となるとともに、画像データを含むメッセージを良好に伝達する構成の構築が容易となる。
【0021】
また、本発明の情報配信制御システムは、請求項1ないし請求項13のいずれかに記載の情報配信制御装置と、前記パケット交換網および前記公衆電話網を介して前記情報配信制御装置と送受信可能に接続される前記携帯通信端末と、を具備したことを特徴とする。
【0022】
この発明では、良好に画像データを含むストリームデータのメッセージを伝達させることができる請求項1ないし請求項13のいずれかに記載の情報配信制御装置に、パケット交換網および公衆電話網を介して送受信可能に携帯通信端末を接続させる。このため、画像データを含むメッセージを良好に伝達できる。
【0023】
さらに、本発明の情報配信制御方法は、演算手段により、携帯通信端末から送信される画像データを含むメッセージデータを、所定の送信先の携帯通信端末に送信可能に取得して記憶する情報配信制御方法であって、前記演算手段は、パケット交換網を介して前記携帯通信端末から送信されこの携帯通信端末を所有する利用者に関する顧客情報を取得し、前記顧客情報を記憶する顧客情報記憶手段に記憶された顧客情報と比較して利用資格の有無を判断する認証工程と、この認証工程で利用資格があると判断することにより、前記パケット交換網を介して前記携帯通信端末へ公衆電話網における所定の電話回線の番号に関する回線情報を送信する接続許諾工程と、前記パケット交換網を介して前記携帯通信端末から送信される前記メッセージデータを送信する前記送信先の携帯通信端末に関する送信先情報を取得する送信先情報取得工程と、前記所定の電話回線を介して前記携帯通信端末から送信される前記メッセージデータを取得してメッセージ記憶手段に記憶させるメッセージ取得工程と、このメッセージ取得工程で前記メッセージデータを取得することにより、前記送信先情報に基づいて、前記メッセージデータが送信された旨を前記送信先の携帯通信端末で報知させる報知信号を、前記送信先の携帯通信端末へ前記パケット交換網を介して送信させる報知工程と、前記送信先の携帯通信端末からの送信要求に関する要求情報を取得すると、前記メッセージ記憶手段に記憶された前記メッセージデータを前記送信先の携帯通信端末へ前記公衆電話網を介して送信させるメッセージ送信制御工程と、を実施することを特徴とする。
【0024】
この発明では、演算手段により、認証工程で、パケット交換網を介して携帯通信端末から送信され携帯通信端末を所有する利用者に関する顧客情報を取得し、顧客情報を記憶する顧客情報記憶手段に記憶された顧客情報と比較して利用資格の有無を判断して利用資格があると判断すると、接続許諾工程で、パケット交換網を介して携帯通信端末へ公衆電話網における所定の電話回線の番号に関する回線情報を送信させる。さらに、メッセージ取得工程で、所定の電話回線を介して携帯通信端末から送信される画像データを含むメッセージデータを取得してメッセージ記憶手段に記憶させる。そして、メッセージ取得工程でメッセージデータを取得することにより、パケット交換網を介して携帯通信端末から送信されたメッセージデータを送信する送信先に関し送信先情報取得工程で別途取得した送信先情報に基づいて、報知工程で、メッセージデータが送信された旨を送信先の携帯通信端末で報知させる報知信号を送信先の携帯通信端末へパケット交換網を介して送信させる。また、メッセージ送信制御工程で、送信先の携帯通信端末からメッセージデータの送信要求に関する要求情報を取得すると、その要求情報に基づいてメッセージ記憶手段に記憶されたメッセージデータを送信先の携帯通信端末へ公衆電話網を介して送信させる。このため、ストリームデータとして画像データを含むメッセージデータを1つのデータとして連続して記憶することができ、送信先の都合にかかわらず、いわゆるTV電話と同様に送信可能であるとともに、複数の送信先へも一動作で送信可能となる。さらに、送信先側では都合に応じてメッセージデータを適宜確認可能となる。したがって、良好に画像データを含むストリームデータのメッセージを伝達させることができ、利便性を向上できる。
【0025】
そして、本発明の情報配信制御プログラムは、演算手段を、請求項1ないし請求項13のいずれかに記載の情報配信制御装置、または、請求項14に記載の情報配信制御システムとして機能させることを特徴とする。
【0026】
この発明では、良好に画像データを含むストリームデータのメッセージを伝達させることができる請求項1ないし請求項13のいずれかに記載の情報配信制御装置として演算手段を機能させる。このため、画像データを含むメッセージを良好に伝達できる構成が容易に得られ、利用の拡大が容易に図れる。
【0027】
また、本発明の情報配信制御プログラムを記録した記録媒体は、請求項16に記載の情報配信制御プログラムが演算手段に読取可能に記録されたことを特徴とする。
【0028】
この発明では、画像データを含むメッセージを良好に伝達できる構成が容易に得られ、利用の拡大が容易に図れる請求項16に記載の情報配信制御プログラムを、コンピュータなどの演算手段に読取可能に記録している。このため、コンピュータに適宜読み取らせることで、容易に画像データを含むメッセージを良好に伝達できる構成を構築でき、プログラムを容易に取り扱いでき、利用の拡大が容易にできる。
【0029】
なお、本発明における演算手段としては、1つのコンピュータに限らず、複数のコンピュータをネットワーク状に組み合わせた構成、上述したようなCPUやマイクロコンピュータなどの素子、あるいは複数の電子部品が搭載された回路基板などをも含む。
【発明を実施するための最良の形態】
【0030】
以下、本発明に係る一実施の形態を図面に基づいて説明する。本実施の形態では、本発明の情報配信制御装置を備え画像データとしての映像データおよび音声データを有するメッセージデータを伝達するための情報配信制御システムとしてのTV電話提供システムを例示して説明する。なお、本発明では、伝達するメッセージデータとして、映像データおよび音声データを有する構成に限らず、画像データである静止画像データをいわゆるコマ送り様に複数有するデータ構造、音声データを有しない映像データのみなど、画像データを有するいずれのメッセージデータを対象とすることができる。
【0031】
〔TV電話提供システムの構成〕
図1は、本発明に係る一実施の形態におけるTV電話提供システムの概略構成を示すブロック図である。図2は、携帯通信端末の概略構成を示すブロック図である。図3は、サーバシステムの概略構成を示すブロック図である。図4は、携帯通信端末の端末表示手段で画面表示される接続画面を示す概念図である。図5は、携帯通信端末の端末表示手段で画面表示させる登録画面を示す概念図である。図6は、携帯通信端末の端末表示手段で画面表示される送信先設定案内画面を示す概念図である。図7は、携帯通信端末の端末表示手段で画面表示される確認画面を示す概念図である。図8は、携帯通信端末の端末表示手段で画面表示される回線報知画面を示す概念図である。
【0032】
図1において、100は情報配信制御システムとしてのTV電話提供システムで、このTV電話提供システム100は、携帯通信端末から他の携帯通信端末へメッセージデータを送信するためのシステムである。このTV電話提供システム100は、ネットワーク200と、このネットワークに接続された携帯通信端末300と、ネットワークに接続され携帯通信端末300と各種情報を送受信可能な情報配信制御装置としてのサーバシステム400と、を備えている。
【0033】
ネットワーク200は、TCP/IPなどの汎用のプロトコルに基づくインターネット、イントラネット、LAN(Local Area Network)、無線媒体により情報が送受信可能な複数の基地局がネットワークを構成する通信回線網や放送網などのネットワーク、さらには、無線通信などの情報を直接送受信するための媒体となる無線媒体自体などが例示できる。ここで、無線媒体としては、電波、光、音波、電磁波などのいずれの媒体をも適用できる。具体的には、ネットワーク200は、例えば、無線媒体201により送受信可能な複数の基地局210のホストコンピュータと、この基地局210のホストコンピュータが接続する各種プロトコルに基づいたパケット通信のためのパケット交換網(Packet Switching Network:PSN)220と、基地局210のホストコンピュータが接続する公衆電話網(Public Switched Telephone Network:PSTN)230と、にて構成される。
【0034】
携帯通信端末300は、例えば、携帯電話やPHS(Personal Handyphone System)、PDA(Personal Digital Assistant:携帯情報端末)、携帯型パーソナルコンピュータなどで、パケット交換網および公衆電話網を利用でき、映像データおよび音声データを再生する機能を備えた携帯可能な端末機器である。そして、携帯通信端末300は、例えば図2に示すように、端末通信手段310と、端末操作手段320と、端末表示手段330と、端末集音手段340と、端末撮像手段350と、端末発音手段360と、端末記憶手段370と、端末制御手段380と、などを備えている。
【0035】
端末通信手段310は、端末制御手段380に接続され、端末制御手段380による制御により各種情報を無線媒体201によりネットワーク200の基地局210と送受信する。この端末通信手段310は、図示しない端末通信アンテナを有し、この端末通信アンテナにより各種情報を、ネットワーク200を介してサーバシステム400、さらには図示しない他のサーバ装置やシステムなどと送受信する。
【0036】
端末操作手段320は、端末制御手段380に接続され、入力操作される例えば図示しない各種操作ボタンや操作つまみなどを有している。これら操作ボタンや操作つまみの入力操作の内容としては、例えば携帯通信端末300における動作内容の設定などの設定事項である。具体的には、パケット交換網220を介して接続するサーバシステム400などのアドレスの設定入力、公衆電話網230の電話回線番号の設定入力、再生状態の変更や設定、TV電話機能の各種設定などである。そして、端末操作手段320は、設定事項の入力操作により、所定の操作信号を端末制御手段380へ適宜出力して設定させる。なお、端末操作手段320としては、操作ボタンや操作つまみなどの入力操作に限らず、例えば端末表示手段330に設けられたタッチパネルによる入力操作や、端末集音手段340で集音した利用者の音声に基づく音声入力、あるいはリモートコントローラなどの無線媒体を介して操作信号を出力する構成など、各種設定事項を設定入力可能ないずれの構成が適用できる。
【0037】
端末表示手段330は、端末制御手段380に接続され、端末制御手段380による制御にて端末制御手段380から出力される画像データや静止画像データなどの画像データを画面表示させる。なお、画像データは、携帯通信端末300に搭載された図示しないTV受信機で受信したTV映像データ、端末撮像手段350で撮像した画像データ、端末記憶手段370に記録された画像データ、携帯通信端末300に接続された外部機器から出力される画像データなど、各種データ構造の画像データを対象とすることができる。また、端末表示手段330としては、例えば液晶表示パネルや有機EL(Electro Luminescence)パネル、PDP(Plasma Display Panel)、CRT(Cathode-Ray Tube)、FED(Field Emission Display)、電気泳動ディスプレイパネルなどが例示できる。
【0038】
端末集音手段340は、例えば図示しないマイクロフォンを備えている。この端末集音手段340は、端末制御手段380に接続され、マイクロフォンにて携帯通信端末300の周囲の発話や各種音を集音し、所定の集音データとして端末制御手段380へ出力する。
【0039】
端末撮像手段350は、例えば図示しないCCD(Charge-Coupled Device)カメラを備えている。そして、端末撮像手段350は、端末制御手段380による制御にて、CCDカメラの撮像範囲に位置する被写体を撮像して画像データを生成する。そして、端末撮像手段350は、撮像した画像データを端末制御手段380へ適宜出力する。
【0040】
端末発音手段360は、端末制御手段380に接続され、例えば図示しない増幅部と、この増幅部に接続されたスピーカと、を備えている。そして、端末発音手段360は、端末制御手段380にて制御され、端末制御手段380から出力される音声データを増幅部にて適宜増幅させてスピーカから音として出力させる。なお、出力される音声データとしては、通話の際の送信先からの音声の他、例えばTV受信機で受信したTV音声データや、端末記憶手段370に記録された音楽データなどの音声データ、さらには携帯通信端末300に接続された外部機器から出力される音声データなど、各種データ構造の音声データを対象とすることができる。
【0041】
端末記憶手段370は、端末制御手段380に接続され、端末制御手段380から出力される各種情報を端末制御手段380が読出可能に記憶する。この端末記憶手段370は、例えば、HD(Hard Disk)などの磁気ディスクや磁気テープ、CD(Compact Disc)やDVD(Digital Versatile Disc)などの光ディスク、光磁気ディスク、メモリカードなどの着脱可能な各種記録媒体に読み出し可能に記憶するドライブやドライバなどを備えた構成、着脱不可能な半導体メモリなどの他、複数のドライブやドライバ、メモリが組み合わされた複合構造なども対象とすることができる。また、端末記憶手段370は、端末操作手段320で入力操作される設定事項、端末制御手段380から出力される音声データや画像データ、さらには演算処理する信号などの各種情報を適宜読み出し可能に記憶する。さらに、端末記憶手段370には、携帯通信端末300全体を動作制御するOS(Operating System)上に展開される各種プログラムなども記憶している。
【0042】
端末制御手段380は、例えばCPU(Central Processing Unit)などを備え、図示しない各種入出力ポートを有している。この入出力ポートとしては、例えば端末通信手段310が接続される通信ポート、端末操作手段320が接続される入力ポート、端末表示手段330が接続される表示制御ポート、端末集音手段340が接続される集音ポート、端末撮像手段350が接続される撮像ポート、端末発音手段360が接続される発音ポート、端末記憶手段370が接続される記憶ポートなどが例示できる。そして、端末制御手段380は、各種プログラムにより、入出力ポートを介して制御信号や応答信号、音声データや画像データなどを送受信し、携帯通信端末300全体を動作制御する。
【0043】
サーバシステム400は、ネットワーク200に接続され、携帯通信端末300から送信されるメッセージデータを所定の送信先へ送信させるTV電話機能を提供する。このサーバシステム400は、例えば、データベース410と、パケット通信サーバ装置420と、電話回線サーバ装置430と、を備え、それぞれ各種情報を送受信可能にイントラネットやLAN(Local Area Network)などにて接続されたシステム構成である。なお、システム構成に限らず、例えば1台のコンピュータなどの装置構成とするなどしてもよい。
【0044】
データベース410は、TV電話提供システム100におけるTV電話機能で利用される各種情報を、パケット通信サーバ装置420および電話回線サーバ装置430が読出可能に記憶する。このデータベース410は、例えば、HDや各種記録媒体に読出可能に記憶するドライブやドライバなどを備えた構成やメモリなどの他、複数のドライブやメモリなどが組み合わされた複合構造などが例示できる。そして、データベース410は、例えば図3に示すように、顧客情報記憶手段としての顧客情報記憶領域411およびメッセージ記憶手段としてのメッセージ記憶領域412を備えている。顧客情報記憶領域411は、TV電話提供システム100を利用する利用者の他、公衆電話網230およびパケット交換網220を利用する携帯通信端末300を所有する利用者に関する顧客情報を記憶する。この顧客情報記憶領域411は、例えば、携帯通信端末300を特定する固有情報である送信元固有情報としての公衆電話網230における割り当てられた電話回線番号およびメールアドレス、利用者の氏名や連絡先、住所や居所、TV電話機能を利用するための会員登録された利用者に割り当てられる暗証番号やID番号、送信先を1つのグループとしたグループ名称などのグループ情報、各種フラグ情報などが1つの顧客情報として関連付けられ、この顧客情報を複数記憶するデータ構造に構成されている。メッセージ記憶領域412は、TV電話機能における送信するメッセージである画像データおよび音声データを有したメッセージデータを、顧客情報における電話回線番号と関連付けて1つのレコードとして複数記憶するデータ構造に構成されている。なお、メッセージ記憶領域412は、例えば、TV電話機能を利用する登録した利用者にそれぞれ所定の記憶容量で割り当てられた構造としてもよい。
【0045】
パケット通信サーバ装置420は、パケット交換網220に接続され、ネットワーク200を介して携帯通信端末300と各種情報を送受信可能に接続してTV電話機能を実施するためのメッセージデータの送受信のための各種設定を実施する。このパケット通信サーバ装置420は、パケット通信記憶手段421と、演算手段として機能するパケット通信演算手段422と、などを備えている。なお、このパケット通信サーバ装置420には、例えば保守管理や各種設定などのために、入力設定のためのキーボードやマウスなどの操作手段や、入力された事項や動作状態などを表示により報知する表示装置などが設けられた構成としてもよい。
【0046】
パケット通信記憶手段421は、パケット通信演算手段422に接続され、パケット通信演算手段422から出力される各種情報をパケット通信演算手段422が読出可能に記憶する。このパケット通信記憶手段421は、データベース410と同様に、例えばHDや各種記録媒体に読出可能に記憶するドライブやドライバなどを備えた構成やメモリなどの他、複数のドライブやメモリなどが組み合わされた複合構造などが利用できる。また、パケット通信記憶手段421は、パケット通信サーバ装置420全体を動作制御するOS上に展開される各種プログラムなども記憶している。
【0047】
パケット通信演算手段422は、例えばCPUなどを備えている。そして、パケット通信演算手段422は、パケット通信サーバ装置420全体の動作を制御し、電話回線サーバ装置430とともにTV電話機能を提供する各種制御をする。このパケット通信演算手段422は、各種プログラムとして、パケット通信インターフェース手段422Aと、認証手段422Bと、送信先情報取得手段422Cと、接続許諾手段422Dと、報知手段422Eと、などを備えている。
【0048】
パケット通信インターフェース手段422Aは、パケット交換網220に接続されるとともに、認証手段422B、送信先情報取得手段422C、接続許諾手段422D、および報知手段422Eと接続され、TV電話機能の実施のために携帯通信端末300と送受信させる各種情報をパケット通信可能に処理する。すなわち、パケット通信インターフェース手段422Aは、認証手段422B、送信先情報取得手段422C、接続許諾手段422D、および報知手段422Eから出力される各種情報をパケットに変換処理してパケット交換網220へ送信したり、パケット交換網220から受信したパケットを適宜処理して情報として復号化し、認証手段422B、送信先情報取得手段422C、接続許諾手段422D、および報知手段422Eへ出力したりする処理をする。
【0049】
認証手段422Bは、パケット交換網220を介して携帯通信端末300から送信されパケット通信インターフェース手段422Aで受信した顧客情報を取得する。そして、認証手段422Bは、取得した顧客情報と、データベース410の顧客情報記憶領域411に記憶された顧客情報と比較し、利用資格の有無を判断する。この利用資格の有無の判断としては、TV電話機能を利用するのに正当な利用者であるか否かを判断する各種方法が利用できる。例えば、パケット交換網220を介して携帯通信端末300が接続する際に取得する電話回線番号やメールアドレスなどに基づく適切な利用者か否かの判断の他、携帯通信端末300で設定入力され送信される電話回線番号およびメールアドレスと記憶している顧客情報と一致するか否かの判断、TV電話機能を利用するための会員登録された利用者に割り当てられた暗証番号やID番号の一致、TV電話機能を利用可能な期間が経過した否かの判断などが例示できる。
【0050】
より具体的には、メッセージデータを送信する送信元の携帯通信端末300の場合、例えば図4に示すような携帯通信端末300で表示される接続画面510で、携帯通信端末300からTV電話機能を利用するために所定のパケット交換網におけるアドレスであるURL(Uniform Resource Locator)が設定入力されると、あらかじめ記憶された所定のフォーム、例えば図5に示すような登録画面520を携帯通信端末300で画面表示させる登録案内情報をパケット通信記憶手段421で送信させる処理をする。そして、登録画面520に基づいて携帯通信端末300で設定入力された電話回線番号およびメールアドレスの顧客情報を取得する。この取得した顧客情報に基づいて、利用資格の有無を判断する。ここで、図4に示す接続画面510は、端末操作手段320による入力操作にてテキスト入力される領域511と、領域511にテキスト入力されたURLを編集するための編集コマンドボタン512と、サーバシステム400と接続させる処理を実施させる接続コマンドボタン513と、を有している。また、図5に示す登録画面520は、顧客情報として電話回線番号が端末操作手段320による入力操作にてテキスト入力される電話番号テキストボックス521と、顧客情報としてメールアドレスが端末操作手段320による入力操作にてテキスト入力されるメールアドレステキストボックス522と、入力された顧客情報でサーバシステム400にTV電話機能を利用するための登録を設定、すなわち登録要求を送信させる登録コマンドボタン523と、を有している。なお、メッセージデータを受信する送信先の携帯通信端末300の場合、詳細は後述するが、報知手段422Eによる電子メールによる報知に基づいて報知したURLでの送信先の携帯通信端末300の接続時に、送信先の携帯通信端末300の電話回線番号やメールアドレスを認識し、顧客情報と比較することで、利用資格の有無を判断する。
【0051】
送信先情報取得手段422Cは、認証手段422Bでパケット交換網220を介して接続する携帯通信端末300を利用している利用者が利用資格を有すると判断したことを認識すると、メッセージデータを送信させる送信先に関する送信先情報を取得するための処理をする。すなわち、送信先情報取得手段422Cは、認証手段422Bから出力される利用資格を有する旨の信号を認識すると、送信先情報の設定を促す旨の設定案内情報をパケット交換網220を介して接続している携帯通信端末へ送信させる。この送信先の設定は、グループ情報を設定して送信先を1つのグループとして設定することも可能となっている。具体的には、送信先情報取得手段422Cは、例えば図6に示すような送信先設定案内画面530を携帯通信端末300で画面表示させる設定案内情報をパケット通信記憶手段421で送信させる処理をする。この図6に示す送信先設定案内画面530は、送信先の携帯通信端末300の送信先情報である電話回線番号が端末操作手段320による入力操作にてテキスト入力される送信先電話番号テキストボックス531と、送信先の携帯通信端末300の送信先情報であるメールアドレスが端末操作手段320による入力操作にてテキスト入力される送信先メールアドレステキストボックス532と、あらかじめ登録され顧客情報として記憶された送信先情報であるグループ情報として登録グループ名称などが端末操作手段320による入力操作にてテキスト入力されるグループ名テキストボックス533と、メッセージデータを他の送信先にも送信するために他の送信先情報を設定入力するための画面表示を表示させるための別送信先登録コマンドボタン534と、メッセージデータを他のグループにも送信するために他のグループ情報を設定入力するための画面表示を表示させるための別グループ登録コマンドボタン535と、登録のための設定入力を終了して設定入力した送信先情報をサーバシステム400へ送信させる処理を実施させる登録終了コマンドボタン536と、を有している。
【0052】
そして、送信先情報取得手段422Cは、図6に示す送信先設定案内画面530に基づいて携帯通信端末300で設定入力され、パケット交換網220を介してパケット通信インターフェース手段422Aで受信した送信先情報を取得し、パケット通信記憶手段421やデータベース410などに適宜記憶させる。この送信先情報の記憶としては、例えば、携帯通信端末300の顧客情報の送信元固有情報である電話回線番号を関連付けて1つのレコードとして記憶する。そして、送信先情報取得手段422Cは、送信先情報を取得した旨の信号を接続許諾手段422Dへ出力する。なお、送信先情報取得手段422Cは、図6に示す送信先設定案内画面530の登録終了コマンドボタン536が入力操作されて送信された送信先情報を取得すると、例えば図7に示すような確認画面540を、携帯通信端末300で画面表示させる送信先確認情報をパケット通信記憶手段421で送信させる処理をする。この図7に示す確認画面540は、パケット交換網220を介して接続する携帯通信端末300の顧客情報である電話回線番号およびメールアドレスと、送信先の電話回線番号およびメールアドレスと、グループが設定された場合にはグループ情報と、を表示する確認領域541と、図6の送信先設定案内画面530を再表示させたりして送信先の設定入力の変更を実施するための変更コマンドボタン542と、送信先を登録するための終了コマンドボタン543と、を有している。なお、この確認処理を実施しなくてもよい。
【0053】
接続許諾手段422Dは、認証手段422Bにて利用資格があると判断し送信先情報取得手段422Cで送信先情報を取得したことを認識すると、送信元の携帯通信端末300から送信するメッセージデータをサーバシステム400に登録するための公衆電話網230における所定の電話回線番号に関する回線情報を、パケット交換網220を介して接続する携帯通信端末300へ送信させる。具体的には、接続許諾手段422Dは、例えば図8に示すような回線報知画面550を携帯通信端末300で画面表示させる報知信号をパケット通信記憶手段421で送信させる処理をする。この図8に示す回線報知画面550は、メッセージデータを登録するための電話回線番号を表示する報知領域551と、図7に示す確認画面540を表示させる確認コマンドボタン552と、パケット通信を終了する完了コマンドボタン553と、を有している。なお、送信先情報取得手段422Cにおける図7に示す確認画面540を表示させる確認処理を実施させず、図8に示す回線報知画面550の確認コマンドボタン552の入力操作から図7に示す確認画面540を表示させる確認処理に移行してもよい。そして、接続許諾手段422Dは、図8に示す回線報知画面550を表示させる報知処理を実施し、電話回線サーバ装置430でメッセージデータを、設定された送信先に送信可能に取得させる待機状態に設定する。例えば、接続許諾手段422Dは、TV電話機能を利用可能とする旨の信号を電話回線サーバ装置430へ出力する処理をする。このTV電話機能を利用可能とする旨の信号は、送信元固有情報である電話回線番号が含まれる状態で出力される。なお、メッセージデータの取得待機状態の設定としては、例えばフラグ情報を設定してパケット通信記憶手段421やデータベース410に記憶させるなどしてもよい。
【0054】
また、接続許諾手段422Dは、認証手段422Bにて利用資格があると判断すると、この判断の際に認識したパケット交換網220を介して接続する携帯通信端末300の電話回線番号やメールアドレスに基づいて、接続する携帯通信端末300がメッセージデータの送信先か否かを判断する。すなわち、接続許諾手段422Dは、認識した電話回線番号やメールアドレスと、パケット通信記憶手段421やデータベース410などに記憶している送信先情報とを比較して、送信先として登録されているか否かを判断する。そして、接続する携帯通信端末300が送信先として登録されている送信先の携帯通信端末300であると判断した場合、所定のフォームに基づいて、メッセージデータを送信先の携帯通信端末300で受信させるための公衆電話網230における所定の電話回線番号に関する回線情報を、パケット交換網220を介して接続する携帯通信端末300へ送信させる。
【0055】
報知手段422Eは、電話回線サーバ装置430でメッセージデータを取得したことを認識すると、パケット通信記憶手段421やデータベース410などあらかじめ記憶された送信先情報に基づいて、メッセージデータが携帯通信端末300から送信された旨を送信先の携帯通信端末300で報知させる報知信号を、送信先の携帯通信端末300へパケット交換網220を介して送信させる。なお、送信先としてグループが設定されている場合には、グループ情報として関連付けられた送信先情報に基づいて、送信先を特定する。この報知処理として、より具体的には、報知手段422Eは、あらかじめ記憶された所定のフォームを利用して、TV電話機能を利用したメッセージデータが送信された旨の案内と、送信元の携帯通信端末300の顧客情報である電話回線番号やメールアドレスとを送信先の携帯通信端末300で表示により報知する状態に、電子メールを送信する処理をする。なお、表示による報知の形態として、例えば所定の入力操作により自動的に電話回線サーバ装置430に公衆電話網230を介して接続してメッセージデータを受信させるコマンドボタンなどの機能を設けたり、取得することなく削除要求するコマンドボタンなどの機能を設けたり、複数のメッセージデータがある場合にはそれぞれ一括して表示させたり、未取得のメッセージデータと既取得のメッセージデータとが識別可能に表示させたりするなど、各種付加機能を設けてもよい。
【0056】
電話回線サーバ装置430は、公衆電話網230に接続され、ネットワークを介して携帯通信端末300とメッセージデータおよび各種情報を送受信可能に接続してTV電話機能をする。この電話回線サーバ装置430は、電話回線記憶手段431と、演算手段としても機能する電話回線演算手段432と、などを備えている。なお、この電話回線サーバ装置430も、パケット通信サーバ装置420のように、操作手段や表示装置などが設けられた構成としてもよい。そして、電話回線演算手段432と、パケット通信演算手段422とにより、本発明の演算手段が構成される。
【0057】
電話回線記憶手段431は、電話回線演算手段432に接続され、電話回線演算手段432から出力される各種情報を電話回線演算手段432が読出可能に記憶する。この電話回線記憶手段431は、データベース410と同様に、例えばHDや各種記録媒体に読出可能に記憶するドライブやドライバなどを備えた構成やメモリなどの他、複数のドライブやメモリなどが組み合わされた複合構造などが利用できる。また、電話回線記憶手段431は、電話回線サーバ装置430全体を動作制御するOS上に展開される各種プログラムなども記憶している。
【0058】
電話回線演算手段432は、例えばCPUなどを備えている。そして、電話回線演算手段432は、電話回線サーバ装置430全体の動作を制御し、パケット通信サーバ装置420とともにTV電話機能を提供する各種提供する。この電話回線演算手段432は、各種プログラムとして、電話回線インターフェース手段432Aと、メッセージ取得手段432Bと、メッセージ送信制御手段432Cと、記憶制御手段432Dと、などを備えている。
【0059】
電話回線インターフェース手段432Aは、公衆電話網230に接続されるとともに、メッセージ取得手段432Bおよびメッセージ送信制御手段432Cと接続され、TV電話機能の実施のためにメッセージデータや各種情報を携帯通信端末300と所定の電話回線上で送受信可能に処理する。すなわち、電話回線インターフェース手段432Aは、メッセージ取得手段432Bおよびメッセージ送信制御手段432Cから出力される各種情報を電話回線上で送信可能な所定のデータ構造に変換して公衆電話網230へ送信したり、公衆電話網230から受信した所定のデータ構造を適宜処理して情報として復号化し、メッセージ取得手段432Bおよびメッセージ送信制御手段432Cへ出力したりする処理をする。
【0060】
メッセージ取得手段432Bは、送信元の携帯通信端末300から公衆電話網230の所定の電話回線を介して送信されるメッセージデータを取得する。すなわち、メッセージ取得手段432Bは、パケット通信サーバ装置420の接続許諾手段422Dにてメッセージデータの送信元の携帯通信端末300へ報知した所定の電話回線の電話回線番号に基づいて、ダイヤルによる送信元の携帯通信端末300から接続要求を認識すると、接続要求に含まれる電話回線番号と、パケット通信サーバ装置420の接続許諾手段422Dからあらかじめ送信されたTV電話機能を利用可能とする旨の信号に含まれる送信元固有情報である電話回線番号とを比較し、メッセージデータの送信元の携帯通信端末300からの接続要求か否かを判断する。そして、送信元の携帯通信端末300からの接続要求である場合、送信元の携帯通信端末300を所定の電話回線で接続させ、メッセージデータの登録を促す案内、例えば音声ガイダンスなどを送信元の携帯通信端末300へ送信し、メッセージデータの取得待機状態となる。なお、送信元の携帯通信端末300からの接続要求ではない場合、例えば音声ガイダンスなどにて誤ダイヤルである旨やTV電話機能を利用するための登録が済んでいない旨などの報知や、単に接続をしないなどの処理をする。そして、メッセージデータの取得待機状態で音声ガイダンスなどに基づいて送信元の携帯通信端末300から映像データおよび音声データが送信され電話回線インターフェース手段432Aで受信したメッセージデータを取得する。このメッセージデータの取得は、送信元の携帯通信端末300からのメッセージ登録終了や電話回線の切断などによりメッセージデータの終了を認識し、一連のストリームデータとして、データベース410へ出力し、記憶させる。このメッセージデータの記憶の際、送信元固有情報と関連付けて記憶させる。また、送信元の携帯通信端末300から、複数のメッセージデータを取得している場合、メッセージデータを特定する固有情報、例えば通し番号や識別番号、取得や記憶した日時に関する日時情報なども関連付けて記憶させる。
【0061】
メッセージ送信制御手段432Cは、送信先の携帯通信端末300から公衆電話網230の所定の電話回線を介して接続要求があると、この接続要求時の要求情報に基づいて、データベース410にあらかじめ記憶した所定のメッセージデータを送信先の携帯通信端末300へ電話回線を介して送信させる。すなわち、パケット通信サーバ装置420の報知手段422Eから電子メールにより報知したURLに従って送信先の携帯通信端末300がパケット交換網220を介してサーバシステム400に接続して接続許諾手段422Dにて報知した所定の電話回線の電話回線番号に送信先の携帯通信端末300がダイヤルして接続要求すると、この接続要求をメッセージ送信制御手段432Cが認識し、この接続要求に含まれる要求情報である送信先の携帯通信端末300の電話回線番号を認識する。また、メッセージ送信制御手段432Cは、パケット通信記憶手段421やデータベース410などに記憶されている送信先情報に、接続要求時に認識した電話回線番号を検索し、例えば音声ガイダンスなどにて、送信先に含まれている場合にはメッセージデータがある旨を、送信先に含まれていない場合にはメッセージデータが無い旨など報知する。なお、単に接続をしないなどの処理をしてもよい。この報知において、メッセージデータがある旨の報知では、例えば、送信先側の利用者が送信元を認識できるように、送信先情報に関連付けられた送信元の携帯通信端末300の電話回線番号などを報知したり、メッセージデータが登録された日時を報知したり、複数のメッセージデータがある場合にはいずれのメッセージデータを送信するかの設定を促す報知をしたりしてもよい。そして、メッセージ送信制御手段432Cは、例えば音声ガイダンスに従って送信先の携帯通信端末300からメッセージデータの送信要求があると、あるいは案内を報知してから自動的に、送信先情報に関連付けられた送信元固有情報を認識し、この送信元固有情報が関連付けられた対応するメッセージデータをデータベース410から検索して読み取り、電話回線を介して接続している送信先の携帯通信端末300へ送信する。
【0062】
記憶制御手段432Dは、メッセージデータを送信した送信先の携帯通信端末300から、所定のメッセージデータの削除を要求する旨の削除要求信号が送信されたことを認識すると、データベース410のメッセージ記憶領域412に記憶された対応するメッセージデータを削除する。この削除要求としては、例えば、メッセージ送信制御手段432Cでメッセージデータの送信を完了したことを認識すると、削除するか否かの設定を促す音声ガイダンスなどの案内を送信したり、メッセージ送信制御手段432Cが音声ガイダンスなどにてメッセージがある旨を報知する際に削除するか否かの設定を促す音声ガイダンスなどの案内を送信したりするなどにより、案内に従って削除要求が設定されたことを認識するなどが例示できる。また、記憶制御手段432Dは、削除要求の対象となるメッセージデータが、削除要求した送信先の携帯通信端末300以外の携帯通信端末300も送信先となっている場合、全ての携帯通信端末300から削除要求が会った場合にのみ、対象のメッセージデータをデータベース410から削除させる処理をする。全ての携帯通信端末300からの削除要求の認識としては、例えばメッセージデータにフラグ情報を関連付けたり、メッセージデータに関連付けた送信元固有情報に関連付く送信先情報に削除要求があった旨のフラグ情報を関連付けたり、削除要求のあった携帯通信端末300に対応する送信先情報を順次削除したりするなどが例示できる。また、削除要求があった送信先の携帯通信端末300が電話回線を介して再び接続された場合で対象のメッセージデータを削除していない状態では、メッセージ送信制御手段432Cにてメッセージデータがある旨の報知において、削除要求のメッセージデータは報知しないようにする。報知の差別化処理についても、上述したフラグ情報などに基づいて認識すればよい。また、記憶制御手段432Dは、メッセージ送信制御手段432Cでメッセージデータの送信が完了した旨の信号を認識することにより、自動的にメッセージデータを削除する処理を実施してもよい。
【0063】
〔TV電話提供システムの動作〕
次に、上記TV電話提供システム100の動作として、送信元の携帯通信端末300からメッセージデータを送信する動画送信処理と、送信先の携帯通信端末300でサーバシステム400からメッセージデータを受信する動画受信処理と、について、図面を参照して説明する。なお、説明の都合上、動画送信処理と、動画受信処理とを分けて説明するが、本発明におけるTV電話提供システム100は、複数の携帯通信端末300が同時にサーバシステム400に接続することで、TV電話機能を同時に処理できる。また、TV電話提供システム100の動作として、TV電話機能を利用するための会員制について例示する。図9は、送信元の携帯通信端末からメッセージデータを送信する動画送信処理の動作を示すフローチャートである。図10は、送信先の携帯通信端末でサーバシステムからメッセージデータを受信する動画受信処理の動作を示すフローチャートである。
【0064】
(動画送信処理)
サーバシステム400は、電力が供給されて起動すると適宜初期設定を実施して携帯通信端末300の接続待機状態となる。すなわち、パケット交換網220および公衆電話網230を介して、携帯通信端末300からの接続要求の有無を判断する(ステップS101)。そして、サーバシステム400は、接続待機状態において、メッセージデータの送信元となる利用者からのTV電話機能の利用要求があったことを認識、すなわちメッセージデータの送信元の携帯通信端末300がTV電話機能を利用するための例えば図4に示すような接続画面510に従った所定のURLに基づいてパケット交換網220を介して接続要求があると、TV電話機能のサイトを構築するパケット通信サーバ装置420と接続させる。
【0065】
そして、パケット通信サーバ装置420は、パケット通信演算手段422の認証手段422Bにより、例えば図5に示す登録画面520を接続する携帯通信端末300へ送信する。この登録画面520に基づいて、携帯通信端末300で利用者が端末操作手段320により、顧客情報である携帯通信端末300の電話回線番号およびメールアドレスが入力され、登録コマンドボタン523の入力操作にて設定入力されると、送信元の携帯通信端末300の端末通信手段310によりパケット交換網220を介してパケット通信サーバ装置420へ顧客情報が送信される。この送信される顧客情報を、パケット通信サーバ装置420のパケット通信インターフェース手段422Aで受信して認証手段422Bが取得する(ステップS102)。そして、認証手段422Bは、取得した顧客情報と、TV電話機能を利用する会員登録の際にあらかじめ設定され既に顧客情報記憶領域411に記憶された顧客情報と比較し、利用資格があるか否かを判断、すなわち登録された利用者であるか否かを判断する(ステップS103)。
【0066】
このステップS103において、会員登録していない利用者からのTV電話機能の利用要求であり利用資格がない、あるいは適切に決算されておらず公衆電話網230を適式に利用できない利用者で利用資格がないなどと判断すると、利用できない旨を報知する。この報知として、所定のフォームに基づいて、利用方法の案内すなわち会員登録をする手順などの案内に関する情報や公衆電話網230を利用できる状態を勧める案内に関する情報などを、携帯通信端末300へパケット交換網220を介して送信するなどが例示できる。そして、パケット通信サーバ装置420は、利用できない旨の報知を実施した後に接続を解除し(ステップS104)、動画送信処理が終了、すなわち接続待機状態となる。
【0067】
一方、ステップS103において、利用資格があると判断すると、認証手段422Bは利用資格がある旨の信号を出力する。この信号を送信先情報取得手段422Cが認識すると、利用資格を有する携帯通信端末300がTV電話機能の利用要求を要求していると判断し、メッセージデータを送信させる送信先に関する送信先情報を取得するための処理をする。すなわち、送信先情報取得手段422Cは、例えば図6に示すような送信先設定案内画面530を携帯通信端末300の端末表示手段330で画面表示させる設定案内情報をパケット通信記憶手段421により送信させる。この送信先設定案内画面530に基づいて、携帯通信端末300で利用者が端末操作手段320により、送信先情報である送信先の携帯通信端末300の電話回線番号およびメールアドレスが入力され、登録終了コマンドボタン536の入力操作にて設定入力されると、送信元の携帯通信端末300の端末通信手段310によりパケット交換網220を介してパケット通信サーバ装置420へ送信先情報が送信される。この送信される送信先情報を、パケット通信サーバ装置420のパケット通信インターフェース手段422Aで受信して送信先情報取得手段422Cが取得する。さらに、送信先情報取得手段422Cは、取得した送信先情報を、例えば認証手段422Bで取得した送信元の携帯通信端末300における送信元固有情報である電話回線番号と関連付けて1つのレコードとして、パケット通信記憶手段421やデータベース410などに適宜記憶させる。そして、接続許諾手段422Dにより、認証手段422Bにて利用資格があると判断し送信先情報取得手段422Cで送信先情報を取得したことを認識すると、メッセージデータをサーバシステム400に登録するための公衆電話網230における所定の電話回線番号に関する回線情報を、パケット交換網220を介して接続する携帯通信端末300へ送信させる。すなわち、接続許諾手段422Dは、例えば図8に示すような回線報知画面550を携帯通信端末300で画面表示させる報知信号をパケット通信記憶手段421で送信させる(ステップS105)。
【0068】
そして、接続許諾手段422Dは、TV電話機能を利用可能とする旨の信号を電話回線サーバ装置430へ出力し、電話回線サーバ装置430をメッセージデータの取得待機状態に設定する。すなわち、電話回線サーバ装置430は、所定の電話回線で送信元の携帯通信端末300からのダイヤルによる接続要求の有無を判断する(ステップS106)。このステップS106で接続要求を認識すると、電話回線サーバ装置430における電話回線演算手段432のメッセージ取得手段432Bは、接続要求に含まれる電話回線番号と、パケット通信サーバ装置420の接続許諾手段422Dからあらかじめ送信されたTV電話機能を利用可能とする旨の信号に含まれる送信元固有情報である電話回線番号とを比較し、メッセージデータの送信元の携帯通信端末300からの接続要求か否かを判断する。具体的には、パケット通信サーバ装置420の接続許諾手段422Dからあらかじめ送信されTV電話機能を利用可能とする旨の信号に含まれる送信元固有情報である電話回線番号の携帯通信端末300による接続要求か否かを判断する。そして、送信元の携帯通信端末300からの接続要求であると判断すると、送信元の携帯通信端末300を所定の電話回線で接続させ、メッセージデータの登録を促す案内、例えば音声ガイダンスなどを送信元の携帯通信端末300へ送信し、メッセージデータの取得待機状態となる(ステップS107)。なお、送信元の携帯通信端末300からの接続要求ではない場合、例えば音声ガイダンスなどにて誤ダイヤルである旨やTV電話機能を利用するための登録が済んでいない旨などの報知や、単に接続をしないなどの処理をし、ステップS106で接続要求の有無の判断を継続させる。
【0069】
このステップS107のメッセージデータの登録を促す案内である録画を開始する案内により、メッセージ取得手段432Bは、送信元の携帯通信端末300から映像データおよび音声データが送信され電話回線インターフェース手段432Aで受信したメッセージデータを取得する(ステップS108)。この後、メッセージ取得手段432Bは、メッセージデータの登録の終了要求があったか否かを判断する(ステップS109)。具体的には、送信元の携帯通信端末300からのメッセージ登録終了の設定入力や電話回線の切断などが実施されたか否かを判断し、メッセージ登録が終了するまで、メッセージデータの取得を継続する。そして、ステップS109において、メッセージ登録が終了したことを認識すると、メッセージ取得手段432Bは、取得した一連のストリームデータであるメッセージデータをデータベース410へ出力して記憶させ、公衆電話網230における所定の電話回線を介した送信元の携帯通信端末300との接続を切断する(ステップS110)。この後、メッセージ取得手段432Bは、パケット通信サーバ装置420へメッセージデータを取得した旨の信号を出力する。この信号を認識したパケット通信サーバ装置420は、報知手段422Eにより、取得したメッセージデータの送信元の携帯通信端末300における送信元固有情報に基づいて、この送信元固有情報に関連付けられてパケット通信記憶手段421やデータベース410などにあらかじめ記憶された送信先情報を認識する。そして、報知手段422Eは、送信先情報の送信先のメールアドレスに基づいて、所定のメッセージデータが所定の携帯通信端末300から送信された旨を送信先の携帯通信端末300で報知させる報知信号、すなわち所定のフォームの電子メールを送信先の携帯通信端末300へパケット交換網220を介して送信させ(ステップS111)、動画送信処理を終了する。
【0070】
(動画受信処理)
サーバシステム400は、上述した動画送信処理が実施されたか否かを判断する(ステップS201)。すなわち、所定の送信先へ送信するメッセージデータの録画処理が実施されたかを判断する。そして、メッセージデータの録画処理が実施されていることを認識すると、メッセージデータを受信させるための公衆電話網230における所定の電話回線番号に関する回線情報を、パケット交換網220を介して接続する携帯通信端末300へ送信させる。すなわち、接続許諾手段422Dは、例えば図8に示す回線報知画面550のような所定のフォームに基づいて、電話回線番号を携帯通信端末300で画面表示させる報知信号をパケット通信記憶手段421で送信させる(ステップS202)。そして、接続許諾手段422Dは、メッセージデータの受信要求があった旨の信号を電話回線サーバ装置430へ出力し、電話回線サーバ装置430をメッセージデータの送出待機状態に設定する。すなわち、電話回線サーバ装置430は、所定の電話回線で送信先の携帯通信端末300からのダイヤルによる接続要求の有無を判断する(ステップS203)。
【0071】
このステップS203で接続要求を認識すると、電話回線サーバ装置430における電話回線演算手段432のメッセージ送信制御手段432Cは、接続要求に含まれる電話回線番号を認識する。そして、メッセージ送信制御手段432Cは、パケット通信記憶手段421やデータベース410などに記憶されている送信先情報に、接続要求時に認識した電話回線番号を検索し、メッセージデータの送信先の携帯通信端末300からの接続要求か否かを判断する。そして、送信先の携帯通信端末300からの接続要求ではない場合、例えば音声ガイダンスなどにて誤ダイヤルである旨やTV電話機能を利用するための登録が済んでいない旨などの報知や、単に接続をしないなどの処理をし、ステップS203で接続要求の有無の判断を継続させる。一方、送信先の携帯通信端末300からの接続要求であると判断すると、送信先の携帯通信端末300を所定の電話回線で接続させ、動画送信処理で登録したメッセージデータを送信する旨の音声ガイダンスなどの案内を送信先の携帯通信端末300へ送信する(ステップS204)。このステップS204における案内の際、複数の送信すべきメッセージデータが既に登録されている場合、いずれのメッセージデータを送信すべきかの選択設定を促す案内をする。なお、ステップS204におけるメッセージデータを送信する旨の案内の際などで、送信先の携帯通信端末300から端末操作手段320による入力操作により、メッセージデータの削除要求があった場合、メッセージ送信制御手段432Cによるメッセージデータの送出処理を実施せず、記憶制御手段432Dによりデータベース410のメッセージ記憶領域412に記憶された対応するメッセージデータを削除する処理をする。
【0072】
そして、ステップS204の後、メッセージ送信制御手段432Cは、例えば音声ガイダンスに基づいて送信先の携帯通信端末300から送信要求があったことを認識、あるいは送信要求の有無を判断することなく自動的に、送信先情報に関連付けられた送信元固有情報を認識し、この送信元固有情報が関連付けられた対応するメッセージデータをデータベース410から検索して読み取り、電話回線を介して接続している送信先の携帯通信端末300へ送信する(ステップS205)。この後、メッセージ送信制御手段432Cは、一連のメッセージデータを全て送出したことを認識すると(ステップS206)、公衆電話網230における所定の電話回線を介した送信先の携帯通信端末300との接続を切断し(ステップS207)、動画受信処理を終了する。なお、ステップS206において、メッセージデータの送出完了を認識する前に、送信先の携帯通信端末300との電話回線が切断されたことを認識すると、そのまま動画受信処理を終了する。
【0073】
〔TV電話提供システムの作用効果〕
上述したように、上記実施の形態では、認証手段422Bにより、パケット交換網220を介して携帯通信端末300から送信され携帯通信端末300を所有する利用者に関する顧客情報を取得し、顧客情報を記憶する顧客情報記憶領域411に記憶された顧客情報と比較して利用資格の有無を判断する。そして、利用資格があると判断すると、接続許諾手段422Dがパケット交換網220を介して携帯通信端末300へ公衆電話網230における所定の電話回線の番号に関する回線情報を送信させる。この送信した回線情報に従って接続する携帯通信端末300から、所定の電話回線を介して画像データを含むメッセージデータが送信されると、メッセージ取得手段432Bにて取得してメッセージ記憶領域412に記憶させる。そして、メッセージデータの取得により、送信先情報取得手段422Cにて別途取得されパケット交換網220を介して携帯通信端末300から送信されたメッセージデータを送信する送信先に関する送信先情報に基づいて、メッセージデータが送信された旨を送信先の携帯通信端末300で報知させる報知信号を、報知手段422Eにより送信先の携帯通信端末300へパケット交換網220を介して送信させる。また、報知信号に基づいて所定の電話回線に接続した送信先の携帯通信端末300からメッセージデータの送信要求に関する要求情報を認識すると、メッセージ送信制御手段432Cにより、その要求情報に基づいてメッセージ記憶領域412に記憶したメッセージデータを送信先の携帯通信端末300へ公衆電話網230を介して送信させる。
【0074】
このため、一連のデータ構造であるストリームデータとして画像データを含むメッセージデータを一連に記憶することができ、送信先の都合にかかわらず、いわゆるTV電話と同様に送信元の携帯通信端末300から送信できる。また、メッセージデータを一旦記憶しておき、送信元で設定した送信先へメッセージデータを送信可能とするので、複数の送信先へも一動作で送信できる。さらに、送信先側では、都合に応じてメッセージデータを確認できるとともに、再度確認することもできる。したがって、良好に画像データを含むストリームデータのメッセージを、伝達させることができ、利便性を向上できる。
【0075】
そして、メッセージ送信制御手段432Cにより、パケット交換網220を介して送信先の携帯通信端末300から送信される要求情報に含まれる顧客情報に基づいて認証手段422Bが利用資格を有すると判断した送信先の携帯通信端末300へ、公衆電話網230を介してメッセージデータを送信することにより、利用資格を有する送信先の携帯通信端末300のみがメッセージデータを取得できることとなる。このことにより、メッセージの漏洩もより容易に防止でき、良好なメッセージの伝達ができる。
【0076】
さらに、メッセージ送信制御手段432Cにより、認証手段422Bで利用資格を有すると判断した送信先の携帯通信端末300へ、接続許諾手段422Dにより公衆電話網230における所定の電話回線に関する回線情報を送信させ、所定の電話回線を介して送信先の携帯通信端末300が接続されたことを認識すると要求情報として認識し、メッセージデータを送信させる処理をする。このため、1つのストリームデータとして記憶するメッセージデータを、送信先側でいわゆるTV電話と同様に連続して受信でき、良好に画像データを含むストリームデータのメッセージを送信先に伝達させることができる。
【0077】
また、メッセージ送信制御手段432Cにより、送信先の携帯通信端末300へ送信するメッセージデータがメッセージ記憶領域412に複数記憶していることを認識すると、メッセージデータのうちのいずれのメッセージデータを送信すべきかの選択設定を利用者に促す案内に関する案内情報を、接続している電話回線を介して送信させる。このため、所定の送信先の携帯通信端末300へ複数のメッセージデータを伝達させることができるとともに、送信先の携帯通信端末300側で所望とするメッセージのみを適切に取得でき、使い勝手を向上できる。
【0078】
そして、記憶制御手段432Dにより、メッセージデータを送信する送信先の携帯通信端末300からメッセージ送信制御手段432Cへ削除を要求する旨の削除要求信号が送信されたことを認識すると、メッセージ記憶領域412に記憶された対応するメッセージデータを削除させる。このため、送信先の携帯通信端末300で既に取得したメッセージデータを記憶する領域を有効活用でき、データベース410の構成を容易に簡略化できるとともに、送信先の携帯通信端末300で削除を要求しないことで再接続によるメッセージデータの再確認もでき、利便性を向上できる。
【0079】
さらに、記憶制御手段432Dにより、メッセージデータを送信する送信先の携帯通信端末300が複数ある場合、全ての送信先の携帯通信端末300から削除要求信号を認識することでメッセージデータを削除する制御をする。このため、全ての送信先の携帯通信端末300がメッセージデータを取得するまでメッセージデータが削除されないこととなり、確実に送信先にメッセージを伝達できる。
【0080】
また、メッセージ取得手段432Bにより、メッセージを送信した送信元の携帯通信端末300を特定する送信元固有情報である電話回線番号と、メッセージデータを特定するメッセージ固有情報とを、取得したメッセージデータに関連付けてメッセージ記憶領域412に記憶させる。このため、メッセージ固有情報に基づいて送信元の携帯通信端末300から複数のメッセージを特定して伝達させることができるとともに、送信元固有情報に基づいて送信先に送信元を報知することでいずれの送信元からのメッセージかを送信先で特定することも容易にできる。さらには、複数のメッセージデータの特定や送信先における送信元の特定が容易にできる構成が、簡単なデータ構造で容易に得られ、メッセージの伝達および管理が容易にできる。
【0081】
そして、複数の送信先情報を1つのグループとして関連付けるグループ情報を取得可能な送信先情報取得手段422Cがグループ情報を取得することにより、報知手段422Eにより、グループ情報に基づいて、1つのグループとして関連付けられた複数の送信先情報に対応する送信先の携帯通信端末300へ報知信号を送信させる。このため、一動作で複数の送信先へメッセージを伝達させることが容易にでき、利便性を向上できる。
【0082】
また、顧客情報にグループ情報を関連付けて記憶するデータ構造に顧客情報記憶領域411を構築可能としている。このため、あらかじめ設定したグループ情報を選択するのみで複数の送信先へメッセージを伝達させることもでき、簡単なデータ構造でメッセージを良好に伝達させる構成が得られ、使い勝手を向上できる。
【0083】
そして、接続許諾手段422Dにより、認証手段422Bにて利用資格があると判断すると、送信先情報取得手段422Cにより送信先情報の設定を促す旨の設定案内情報をメッセージデータの送信元の携帯通信端末300へパケット交換網220を介して送信させるとともに、設定された送信先情報を送信先情報取得手段422Cが取得したことを認識すると、回線情報を送信元の携帯通信端末300へ送信させる。このため、メッセージを伝達するための各種設定をパケット交換網220により実施した後に、送信するメッセージデータを公衆電話網230により取得する処理を実施するので、メッセージの伝達のためにパケット交換網220と公衆電話網230とを切り替える操作や処理の繰り返しを防止でき、円滑かつ迅速で容易なメッセージの伝達ができる。
【0084】
また、接続許諾手段422Dにより、回線情報を送信させる制御をするとともに、設定された送信先情報に対応した送信先の携帯通信端末300から送信されるメッセージデータの取得待機状態にメッセージ取得手段432Bを設定する。このため、メッセージを伝達するための送信先などのパケット交換網220における各種設定と、この設定の後に公衆電話網230で取得するメッセージデータとを容易に関連付けることができ、確実なメッセージの伝達が簡単な処理でできる。
【0085】
そして、顧客情報記憶領域411およびメッセージ記憶領域412を有したデータベース410と、パケット交換網220を介して携帯通信端末300に各種情報を送受信可能に接続され、認証手段422B、送信先情報取得手段422C、接続許諾手段422Dおよび報知手段422Eを備えたパケット通信サーバ装置420と、公衆電話網230を介して携帯通信端末300に各種情報を送受信可能に接続され、メッセージ取得手段432Bおよびメッセージ送信制御手段432Cを備えた電話回線サーバ装置430とを、それぞれ各種情報を送受信可能に接続するシステム構成としている。このため、画像データを含むメッセージを良好に伝達するための各種情報の送受信および管理が容易にできるとともに、画像データを含むメッセージを良好に伝達する構成の構築が容易にできる。特に、既に携帯電話などの電話回線を利用するために構築されたCTI(Computer Telephony Integration)サーバを電話回線サーバ装置430として利用することができ、TV電話機能を提供する構成の構築がより容易にできる。
【0086】
そして、パケット通信演算手段422および電話回線演算手段432を例えばCPUなどを用いてプログラムとして構成しているので、プログラムをインストールすることで、良好なメッセージの伝達ができるTV電話機能を提供するサーバシステム400を構築でき、利用の拡大が容易に図れる。さらには、そのプログラムを記録媒体に記録し、演算手段、すなわちコンピュータに適宜読み取らせる構成とすることで、容易に良好なメッセージの伝達ができるTV電話機能を提供できる構成が得られるとともに、プログラムを容易に取り扱いでき、利用の拡大が容易にできる。
【0087】
〔実施形態の変形〕
なお、本発明は、上述した各実施の形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲で以下に示される変形をも含むものである。
【0088】
すなわち、TV電話機能を提供する構成としてTV電話提供システム100の構成を例示して説明したが、本発明のTV電話機能を提供する構成として、携帯通信端末300を備えた構成に限らず、携帯通信端末300がパケット交換網220および公衆電話網230を介して情報を適宜送受信可能に接続できる構成であればよい。また、TV電話機能を提供するサーバシステム400として、システム構成を例示して説明したが、例えば1台のコンピュータや半導体素子などの装置構成とするなどしてもよい。
【0089】
また、データベース410に顧客情報記憶領域411およびメッセージ記憶領域412を設けて説明したが、例えば顧客情報記憶領域411を電話回線記憶手段431に設けるなどしてもよい。特に、電話回線を利用するために設定された顧客情報を利用する場合などでは、電話回線サーバ装置430で既に構築されている顧客情報記憶領域411として利用すると、会員登録のために記憶領域を別途設ける必要がなくなり、より構成の簡略化が得られる。
【0090】
そして、利用資格があると判断した後に送信先を設定させる処理工程で説明したが、例えば利用資格があると判断した後にメッセージデータを取得し、このメッセージデータを送信する送信先を設定させる処理工程としてもよい。すなわち、パケット交換網220で利用資格があると判断すると図8に示す回線報知画面550の報知信号を携帯通信端末300へ送信させる。そして、報知された電話回線番号に接続して公衆電話網230を介して電話回線サーバ装置430がメッセージデータを取得すると、再びパケット交換網220を介して接続させてパケット通信サーバ装置420の送信先情報取得手段422Cにより送信先情報の設定を促す旨の設定案内情報を送信させる。この後、設定された送信先情報を送信先情報取得手段422Cが取得したことを認識すると、報知手段422Eにて報知信号を送信先の携帯通信端末300へ送信させる制御を実施させる。このような構成でも、上述した実施の形態と同様の作用効果を奏する。さらに、このような構成によれば、メッセージデータを取得してから、メッセージを伝達するための送信先などの各種設定を実施することとなり、メッセージを取得して伝達するための一連の工程毎に処理が完結する状態となり、メッセージデータや伝達のための各種設定の情報の取扱が容易にでき、処理の簡略化や迅速化が容易に得られる。
【0091】
また、図4に示す接続画面510、図5に示す登録画面520、図6に示す送信先設定案内画面530、図7に示す確認画面540、図8に示す回線報知画面550のフォームを利用して説明したが、これらに基づいてTV電話機能を提供する構成に限らず、いずれの方法で送信先情報の設定・登録、回線情報の報知を実施してもよい。
【0092】
そして、記憶制御手段432Dを電話回線サーバ装置430に設けてメッセージデータの受信処理時に接続する電話回線での削除要求に基づいてメッセージデータを削除する処理をしたが、公衆電話網230を介して削除要求を認識する構成に限らず、例えば記憶制御手段432Dをパケット通信サーバ装置420に設け、電子メールなどにより送信先の携帯通信端末300から削除要求を認識して削除可能としてもよい。さらには、送信元の携帯通信端末300からの削除要求により削除したり、登録してから所定日時を経過したものを自動的に削除したりするなどしてもよい。
【0093】
さらに、送信元と送信先とが電話回線で直接接続するいわゆるTV電話の機能を備えた携帯通信端末300の構成に限らない。すなわち、送信先にTV電話の機能がない場合でも音声データを再生可能な構成であれば、メッセージデータの音声データのみを再生あるいは音声データのみ再生させたり、動画である映像データを再生できない構成でも静止画像データを再生できる構成であれば、映像データをいわゆるコマ送りの様に映像データの一部を送信あるいは映像データをコマ送りで再生させたりすればよい。さらに、TV電話の機能を備えた携帯通信端末300である場合には、例えば。直接端末間で接続するTV電話の機能と、本発明のTV電話機能とを選択できる構成とするなどしてもよい。
【0094】
そして、本発明のTV電話機能を利用するにあたって会員制としてあらかじめ会員登録して顧客情報を設定しておく構成について説明したが、会員制ではなく従量制、例えばTV電話機能を利用する毎に、公衆電話網230を利用するためにあらかじめ設定された顧客情報に基づいて利用資格を判断し、接続する携帯通信端末300の正当な利用者であって公衆電話網230を利用できる適式の利用者か否かなどにより利用資格を判断して利用する構成とするなどしてもよい。
【0095】
また、例えばTV電話機能の利用を要求する利用者による設定入力に関する情報を認識することで、例えば登録費用や機能利用対価として月々の費用、メッセージデータの送信回数に応じた対価などを演算し、別途請求する処理を実施させる機能をパケット通信演算手段422に設けたり、メッセージデータのデータ量や通話時間などを演算して別途請求する処理を実施させる機能を電話回線演算手段432に設けたりしてもよい。この請求処理としては、例えば各金融機関が管理する付加価値通信網(Value-Added Network:VAN)であるいわゆる金融VANに構築されたファームバンキング(Firm Banking:FB)を利用して決済処理したり、決済処理する旨の表示によりサーバシステム400を管理する管理者に決済処理を促す案内を報知する処理をしたりするなどが例示できる。
【0096】
そして、動画受信処理として、メッセージの送信先となるメッセージの受信側の送信通信端末300で、メッセージが送信されたことのメール受信により電話回線を介して直接的にメッセージを取得する構成で説明したが、例えば、以下の図11のフローチャートに示すように、送信先側においても利用資格を検証するような処理を実施してよい。このことにより、上述したように、メッセージが漏洩することをより防止できる。
【0097】
すなわち、図11は、送信先の携帯通信端末でサーバシステムからメッセージデータを受信する動画受信処理の動作を示すフローチャートである。この図11のフローチャートで示す動画受信処理としては、サーバシステム400は、電力が供給されて起動すると適宜初期設定を実施して携帯通信端末300の接続待機状態となる。すなわち、パケット交換網220および公衆電話網230を介して、携帯通信端末300からの接続要求の有無を判断する(ステップS301)。そして、サーバシステム400は、接続待機状態において、メッセージデータの送信先となる利用者からのTV電話機能の利用要求があったことを認識、すなわち、動画送信処理と同様に、メッセージデータを受信する送信先の携帯通信端末300がTV電話機能を利用するための図4に示す接続画面510に従った報知された所定のURLに基づいてパケット交換網220を介して接続要求があると、TV電話機能のサイトを構築するパケット通信サーバ装置420と接続させる。
【0098】
そして、パケット通信サーバ装置420は、パケット通信演算手段422の認証手段422Bにより、図5に示す登録画面520を接続する携帯通信端末300へ送信する。この登録画面520に基づいて、携帯通信端末300で利用者が端末操作手段320により、顧客情報である携帯通信端末300の電話回線番号およびメールアドレスが入力され、登録コマンドボタン523の入力操作にて設定入力されると、送信元の携帯通信端末300の端末通信手段310によりパケット交換網220を介してパケット通信サーバ装置420へ顧客情報が送信される。この送信される顧客情報を、パケット通信サーバ装置420のパケット通信インターフェース手段422Aで受信して認証手段422Bが取得する(ステップS302)。そして、認証手段422Bは、取得した顧客情報と、TV電話機能を利用する会員登録の際にあらかじめ設定され既に顧客情報記憶領域411に記憶された顧客情報と比較し、利用資格があるか否かを判断、すなわち登録された利用者であるか否かを判断する(ステップS303)。
【0099】
このステップS303において、会員登録していない利用者からのTV電話機能の利用要求であり利用資格がない、あるいは適切に決算されておらず公衆電話網230を適式に利用できない利用者で利用資格がないなどと判断すると、動画送信処理と同様に、利用できない旨を報知する。この報知として、所定のフォームに基づいて、利用方法の案内すなわち会員登録をする手順などの案内に関する情報や公衆電話網230を利用できる状態を勧める案内に関する情報などを、携帯通信端末300へパケット交換網220を介して送信するなどが例示できる。そして、パケット通信サーバ装置420は、利用できない旨の報知を実施した後に接続を解除し(ステップS304)、動画受信処理が終了、すなわち接続待機状態となる。
【0100】
一方、ステップS303において、利用資格があると判断すると、認証手段422Bは利用資格がある旨の信号を出力する。この信号を接続許諾手段422Dが認識すると、メッセージデータを受信させるための公衆電話網230における所定の電話回線番号に関する回線情報を、パケット交換網220を介して接続する携帯通信端末300へ送信させる。すなわち、接続許諾手段422Dは、例えば図8に示す回線報知画面550のような所定のフォームに基づいて、電話回線番号を携帯通信端末300で画面表示させる報知信号をパケット通信記憶手段421で送信させる(ステップS305)。そして、接続許諾手段422Dは、メッセージデータの受信要求があった旨の信号を電話回線サーバ装置430へ出力し、電話回線サーバ装置430をメッセージデータの送出待機状態に設定する。すなわち、電話回線サーバ装置430は、所定の電話回線で送信先の携帯通信端末300からのダイヤルによる接続要求の有無を判断する(ステップS306)。
【0101】
このステップS306で接続要求を認識すると、電話回線サーバ装置430における電話回線演算手段432のメッセージ送信制御手段432Cは、接続要求に含まれる電話回線番号を認識する。そして、メッセージ送信制御手段432Cは、パケット通信記憶手段421やデータベース410などに記憶されている送信先情報に、接続要求時に認識した電話回線番号を検索し、メッセージデータの送信先の携帯通信端末300からの接続要求か否かを判断する。そして、送信先の携帯通信端末300からの接続要求ではない場合、例えば音声ガイダンスなどにて誤ダイヤルである旨やTV電話機能を利用するための登録が済んでいない旨などの報知や、単に接続をしないなどの処理をし、ステップS306で接続要求の有無の判断を継続させる。一方、送信先の携帯通信端末300からの接続要求であると判断すると、送信先の携帯通信端末300を所定の電話回線で接続させ、動画送信処理で登録したメッセージデータを送信する旨の音声ガイダンスなどの案内を送信先の携帯通信端末300へ送信する(ステップS307)。このステップS307における案内の際、複数の送信すべきメッセージデータが既に登録されている場合、いずれのメッセージデータを送信すべきかの選択設定を促す案内をする。なお、ステップS307におけるメッセージデータを送信する旨の案内の際などで、送信先の携帯通信端末300から端末操作手段320による入力操作により、メッセージデータの削除要求があった場合、メッセージ送信制御手段432Cによるメッセージデータの送出処理を実施せず、記憶制御手段432Dによりデータベース410のメッセージ記憶領域412に記憶された対応するメッセージデータを削除する処理をする。
【0102】
そして、ステップS307の後、メッセージ送信制御手段432Cは、例えば音声ガイダンスに基づいて送信先の携帯通信端末300から送信要求があったことを認識、あるいは送信要求の有無を判断することなく自動的に、送信先情報に関連付けられた送信元固有情報を認識し、この送信元固有情報が関連付けられた対応するメッセージデータをデータベース410から検索して読み取り、電話回線を介して接続している送信先の携帯通信端末300へ送信する(ステップS308)。この後、メッセージ送信制御手段432Cは、一連のメッセージデータを全て送出したことを認識すると(ステップS309)、公衆電話網230における所定の電話回線を介した送信先の携帯通信端末300との接続を切断し(ステップS310)、動画受信処理を終了する。なお、ステップS309において、メッセージデータの送出完了を認識する前に、送信先の携帯通信端末300との電話回線が切断されたことを認識すると、そのまま動画受信処理を終了する。
【0103】
その他、本発明の実施の際の具体的な構造および手順は、本発明の目的を達成できる範囲で他の構造などに適宜変更できる。
【図面の簡単な説明】
【0104】
【図1】本発明における一実施の形態に係るTV電話提供システムの概略構成を示すブロック図である。
【図2】前記実施の形態における携帯通信端末の概略構成を示すブロック図である。
【図3】前記実施の形態におけるサーバシステムの概略構成を示すブロック図である。
【図4】前記実施の形態における携帯通信端末の端末表示手段で画面表示される接続画面を示す概念図である。
【図5】前記実施の形態における携帯通信端末の端末表示手段で画面表示させる登録画面を示す概念図である。
【図6】前記実施の形態における携帯通信端末の端末表示手段で画面表示される送信先設定案内画面を示す概念図である。
【図7】前記実施の形態における携帯通信端末の端末表示手段で画面表示される確認画面を示す概念図である。
【図8】前記実施の形態における携帯通信端末の端末表示手段で画面表示される回線報知画面を示す概念図である。
【図9】前記実施の形態における送信元の携帯通信端末からメッセージデータを送信する動画送信処理の動作を示すフローチャートである。
【図10】前記実施の形態における送信先の携帯通信端末でサーバシステムからメッセージデータを受信する動画受信処理の動作を示すフローチャートである。
【図11】本発明における他の実施の形態に係るTV電話提供システムでの送信先の携帯通信端末でサーバシステムからメッセージデータを受信する動画受信処理の動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0105】
100……情報配信制御システムとしてのTV電話提供システム
220……パケット交換網
230……公衆電話網
300……携帯通信端末
400……情報配信制御装置としてのサーバシステム
410……データベース
411……顧客情報記憶手段としての顧客情報記憶領域
412……メッセージ記憶手段としてのメッセージ記憶領域
420……パケット通信サーバ装置
422……演算手段を構成するパケット通信演算手段
422B…認証手段
422C…送信先情報取得手段
422D…接続許諾手段
422E…報知手段
430……電話回線サーバ装置
432……演算手段を構成する電話回線演算手段
432B…メッセージ取得手段
432C…メッセージ送信制御手段
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯通信端末から送信される画像データを含むメッセージデータを所定の送信先の携帯通信端末に送信可能に取得して記憶する情報配信制御装置、そのシステム、その方法、そのプログラム、および、そのプログラムを記録した記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、携帯電話間で音声データや動画データなどのメッセージを伝達する構成が知られている。この携帯電話間でメッセージを伝達する構成として、例えば、いわゆるTV電話機能やデータが添付された電子メール配信機能、伝言サービス機能など、各種構成が利用されている。しかしながら、いわゆるTV電話機能では、メッセージを受信する側の携帯電話でTV電話の機能がない場合には、メッセージを伝送できない。そして、受信側が直ちに電話に応対できない状態では、TV電話機能を利用できない不都合を生じる。さらに、TV電話機能では、複数の相手先にメッセージを伝達したい場合、それぞれに回線を接続する必要があり、良好な使い勝手が得られない。また、携帯電話の伝言サービス機能では、特定の相手先に割り当てられた記憶領域にのみメッセージが記憶され、複数の相手先にメッセージを伝達させるためには、それぞれに回線接続してメッセージを伝達しなければならず、良好な使い勝手が得られない。そこで、受信側の都合に合わせて複数の受信側でメッセージが取得可能で、受信側の都合に合わせてメッセージを認識可能な構成が知られている。(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
特許文献1に記載のものは、CTIサーバにより、公衆電話交換回線網を介して携帯電話などからメッセージとしての音声を受け取って所定の時間で区切って音声データに変換し、メッセージとして録音ファイル名と関連付けて録音データ・ファイルへ記録させる。そして、CTIサーバは、ユーザIDおよび掲示板IDならびに録音ファイル名および録音日時を、メッセージを示すデータとして掲示板メッセージ管理データベースに記憶させる。CTIサーバは公衆電話交換回線網を介して携帯電話などが掲示板IDを指定してデータを要求すると、掲示板サービス用サーバが掲示板IDに関するデータを掲示板メッセージ管理データベースから検索し、掲示板メッセージ管理データベースから録音ファイル名を含むデータをCTIサーバに提供する。そして、携帯電話などが録音日時を指定してメッセージを要求すると、CTIサーバは録音データ・ファイルから音声データを検索し、音声に変換して携帯電話などでメッセージを再生させる構成が採られている。
【0004】
【特許文献1】特開2003−188997号公報(第4頁左欄−第8頁右欄)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記特許文献1に記載の構成では、近年のデータ処理能力の向上に応じて要請が高まっているTV電話には対応できず、利便性が望めない。また、音声データとともに動画データをも合わせて記録する構成が考えられるが、仮に動画データをも合わせて記録可能とする構成としたとしても、ファイルの取扱を容易としてCTIサーバに特殊な機能を必要としないために所定の時間で区切って記録したのでは、音声データより遙かにデータ量が多い音声および動画を含む映像データでは、より短い時間でしか録画できず、十分なメッセージの伝達ができなくなるおそれがある。
【0006】
本発明は、このような実情などに鑑みて、良好に画像データを含むメッセージを伝達させる情報配信制御装置、そのシステム、その方法、そのプログラム、および、そのプログラムを記録した記録媒体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の情報配信制御装置は、携帯通信端末を所有する利用者に関する顧客情報を記憶する顧客情報記憶手段と、パケット交換網を介して前記携帯通信端末から送信される顧客情報を取得し、前記顧客情報記憶手段に記憶された顧客情報と比較して利用資格の有無を判断する認証手段と、この認証手段にて利用資格があると判断すると、前記パケット交換網を介して前記携帯通信端末へ公衆電話網における所定の電話回線の番号に関する回線情報を送信させる制御をする接続許諾手段と、前記パケット交換網を介して前記携帯通信端末から送信され画像データを含むメッセージデータを送信する送信先に関する送信先情報を取得する送信先情報取得手段と、前記所定の電話回線を介して前記携帯通信端末から送信される前記メッセージデータを取得してメッセージ記憶手段に記憶させる制御をするメッセージ取得手段と、前記メッセージデータの取得により、前記送信先情報に基づいて、前記メッセージデータが送信された旨を前記送信先の携帯通信端末で報知させる報知信号を、前記送信先の携帯通信端末へ前記パケット交換網を介して送信させる制御をする報知手段と、前記送信先の携帯通信端末から前記メッセージデータの送信要求に関する要求情報を認識すると、前記要求情報に基づいて前記メッセージ記憶手段に記憶された前記メッセージデータを前記送信先の携帯通信端末へ前記公衆電話網を介して送信させる制御をするメッセージ送信制御手段と、を具備したことを特徴とする。
【0008】
この発明では、認証手段により、パケット交換網を介して携帯通信端末から送信され携帯通信端末を所有する利用者に関する顧客情報を取得し、顧客情報を記憶する顧客情報記憶手段に記憶された顧客情報と比較して利用資格の有無を判断し、利用資格があると判断すると、接続許諾手段がパケット交換網を介して携帯通信端末へ公衆電話網における所定の電話回線の番号に関する回線情報を送信させる。所定の電話回線を介して携帯通信端末から画像データを含むメッセージデータが送信されると、メッセージ取得手段にて取得してメッセージ記憶手段に記憶させる。そして、メッセージデータの取得により、送信先情報取得手段により別途取得されパケット交換網を介して携帯通信端末から送信されたメッセージデータを送信する送信先に関する送信先情報に基づいて、メッセージデータが送信された旨を送信先の携帯通信端末で報知させる報知信号を、報知手段により送信先の携帯通信端末へパケット交換網を介して送信させる。また、メッセージ送信制御手段により、送信先の携帯通信端末からメッセージデータの送信要求に関する要求情報を認識すると、その要求情報に基づいてメッセージ記憶手段に記憶されたメッセージデータを送信先の携帯通信端末へ公衆電話網を介して送信させる。このため、一連のデータ構造であるストリームデータとして画像データを含むメッセージデータを一連に記憶することができ、送信先の都合にかかわらず、いわゆるTV電話と同様に送信可能であるとともに、複数の送信先へも一動作で送信可能となる。さらに、送信先側では都合に応じてメッセージデータを適宜確認可能となる。したがって、良好に画像データを含むストリームデータのメッセージを伝達させることができ、利便性を向上できる。
【0009】
そして、本発明では、前記メッセージ送信制御手段は、前記パケット交換網を介して前記送信先の携帯通信端末から送信される前記要求情報に含まれる顧客情報に基づいて前記認証手段が利用資格を有すると判断した前記送信先の携帯通信端末へ、前記公衆電話網を介して前記メッセージデータを送信させる制御をする構成とすることが好ましい。この発明では、メッセージ送信制御手段により、パケット交換網を介して送信先の携帯通信端末から送信される要求情報に含まれる顧客情報に基づいて認証手段が利用資格を有すると判断した送信先の携帯通信端末へ、公衆電話網を介してメッセージデータを送信させるため、利用資格を有する送信先の携帯通信端末のみがメッセージデータを取得できるので、メッセージの漏洩が防止できる。
【0010】
また、本発明では、前記メッセージ送信制御手段は、前記認証手段により利用資格を有すると判断した前記送信先の携帯通信端末へ、前記接続許諾手段により前記公衆電話網における所定の電話回線に関する回線情報を送信させ、前記所定の電話回線を介して前記送信先の携帯通信端末が接続されたことを認識すると前記要求情報として認識し、前記メッセージデータを送信させる制御をする構成とすることが好ましい。この発明では、メッセージ送信制御手段により、認証手段で利用資格を有すると判断した送信先の携帯通信端末へ、接続許諾手段により公衆電話網における所定の電話回線に関する回線情報を送信させ、所定の電話回線を介して送信先の携帯通信端末が接続されたことを認識すると要求情報として認識し、メッセージデータを送信させるため、1つのストリームデータとして記憶するメッセージデータを、送信先側でいわゆるTV電話と同様に連続して受信可能で、良好に画像データを含むストリームデータのメッセージを伝達させることができる。
【0011】
さらに、本発明では、前記メッセージ送信制御手段は、前記送信先の携帯通信端末へ送信する前記メッセージデータが前記メッセージ記憶手段に複数記憶されていることを認識すると、前記メッセージデータのうちのいずれを送信要求するかの設定を促す案内に関する案内情報を、前記電話回線を介して送信させる構成とすることが好ましい。この発明では、メッセージ送信制御手段により、送信先の携帯通信端末へ送信するメッセージデータがメッセージ記憶手段に複数記憶されていることを認識すると、メッセージデータのうちのいずれを送信要求するかの設定を利用者に促す案内に関する案内情報を、接続している電話回線を介して送信させるため、所定の送信先の携帯通信端末へ複数のメッセージデータを伝達させることができるとともに、送信先の携帯通信端末側で所望とするメッセージを適切に取得でき、使い勝手を向上できる。
【0012】
また、本発明では、前記メッセージデータを送信した前記送信先の携帯通信端末から前記メッセージ送信制御手段へ削除を要求する旨の削除要求信号が送信されたことを認識すると、前記メッセージ記憶手段に記憶され前記送信した前記メッセージデータを削除する制御をする記憶制御手段を具備した構成とすることが好ましい。この発明では、記憶制御手段により、メッセージデータを送信した送信先の携帯通信端末からメッセージ送信制御手段へ削除を要求する旨の削除要求信号が送信されたことを認識すると、メッセージ記憶手段に記憶され送信したメッセージを削除させるため、送信先の携帯通信端末で既に取得したメッセージデータを記憶する領域を有効活用でき、構成の簡略化が容易に図れるとともに、送信先の携帯通信端末で削除を要求しないことで再接続によるメッセージデータの再確認も可能となり、利便性を向上できる。
【0013】
さらに、本発明では、前記記憶制御手段は、前記メッセージデータを送信する前記送信先の携帯通信端末が複数ある場合、全ての前記送信先の携帯通信端末から前記削除要求信号を認識することで前記メッセージデータを削除する制御をする構成とすることが好ましい。この発明では、記憶制御手段により、メッセージデータを送信する送信先の携帯通信端末が複数ある場合、全ての送信先の携帯通信端末から削除要求信号を認識することでメッセージデータを削除する制御をするので、全ての送信先の携帯通信端末がメッセージデータを取得するまで削除されないこととなり、確実に送信先にメッセージを伝達できる。
【0014】
そして、本発明では、前記メッセージ取得手段は、取得した前記メッセージデータを、このメッセージデータを送信した送信元の前記携帯通信端末を特定する送信元固有情報と、前記メッセージデータを特定するメッセージ固有情報とを関連付けて前記メッセージ記憶手段に記憶させる制御をする構成とすることが好ましい。この発明では、メッセージ取得手段により、メッセージを送信した送信元の携帯通信端末を特定する送信元固有情報と、メッセージデータを特定するメッセージ固有情報とを取得したメッセージデータに関連付けて、メッセージ記憶手段に記憶させるため、メッセージ固有情報に基づいて送信元の携帯通信端末から複数のメッセージを特定して伝達できるとともに、送信元固有情報に基づいて送信先に送信元を報知することでいずれの送信元からのメッセージかを送信先で特定することも容易となる構成が、簡単なデータ構造で容易に得られ、メッセージの伝達および管理が容易となる。
【0015】
また、本発明では、前記送信先情報取得手段は、複数の送信先情報を1つのグループとして関係付けるグループ情報を取得可能で、前記報知手段は、前記グループ情報に基づいて、1つのグループとして関連付けられた複数の送信先情報に対応する前記送信先の携帯通信端末へ前記報知信号を送信させる制御をする構成とすることが好ましい。この発明では、複数の送信先情報を1つのグループとして関連付けるグループ情報を取得可能な送信先情報取得手段がグループ情報を取得することにより、報知手段により、グループ情報に基づいて、1つのグループとして関連付けられた複数の送信先情報に対応する送信先の携帯通信端末へ報知信号を送信させるため、一動作で複数の送信先へメッセージを伝達させることが可能となり、利便性を向上できる。
【0016】
さらに、本発明では、前記顧客情報記憶手段は、前記顧客情報に前記グルーブ情報を関連付けて記憶する構成とすることが好ましい。この発明では、顧客情報にグループ情報を関連付けて記憶するデータ構造に顧客情報記憶手段を構築することで、あらかじめ設定したグループ情報を選択するのみで複数の送信先へメッセージを伝達させることが可能となり、簡単なデータ構造で使い勝手を向上できる。
【0017】
また、本発明では、前記接続許諾手段は、前記認証手段にて利用資格があると判断すると、前記送信先情報取得手段により前記送信先情報の設定を促す旨の設定案内情報を前記メッセージデータの送信元の前記携帯通信端末へ前記パケット交換網を介して送信させるとともに、前記設定された送信先情報を前記送信先情報取得手段が取得したことを認識すると、前記回線情報を前記送信元の携帯通信端末へ送信させる制御をする構成とすることが好ましい。この発明では、接続許諾手段により、認証手段にて利用資格があると判断すると、送信先情報取得手段により送信先情報の設定を促す旨の設定案内情報をメッセージデータの送信元の携帯通信端末へパケット交換網を介して送信させるとともに、設定された送信先情報を送信先情報取得手段が取得したことを認識すると、回線情報を送信元の携帯通信端末へ送信させるため、メッセージを伝達するための各種設定をパケット交換網により実施した後に、送信するメッセージデータを公衆電話網により取得する処理を実施するので、メッセージの伝達のためにパケット交換網と公衆電話網とを切り替える操作や処理の繰り返しを防止でき、円滑かつ迅速で容易なメッセージの伝達が得られる。
【0018】
さらに、本発明では、前記接続許諾手段は、前記回線情報を送信させる制御をするとともに、前記設定された送信先情報に対応した前記送信先の携帯通信端末から送信される前記メッセージデータの取得待機状態に前記メッセージ取得手段を設定させる制御をする構成とすることが好ましい。この発明では、接続許諾手段により、回線情報を送信させる制御をするとともに、設定された送信先情報に対応した送信先の携帯通信端末から送信されるメッセージデータの取得待機状態にメッセージ取得手段を設定させるため、メッセージを伝達するための送信先などのパケット交換網における各種設定と、この設定の後に公衆電話網で取得するメッセージデータとを容易に関連付けることが可能となり、確実なメッセージの伝達が簡単な処理で可能となる。
【0019】
また、本発明では、前記メッセージ取得手段は、前記メッセージデータを取得すると、前記送信先情報取得手段により前記送信先情報の設定を促す旨の設定案内情報を前記メッセージデータの送信元の前記携帯通信端末へ前記パケット交換網を介して送信させるとともに、前記設定された送信先情報を前記送信先情報取得手段が取得したことを認識すると、前記報知手段にて前記報知信号を前記送信先の携帯通信端末へ送信させる制御を実施させる構成とすることが好ましい。この発明では、メッセージ取得手段により、メッセージデータを取得すると、送信先情報取得手段にて送信先情報の設定を促す旨の設定案内情報をメッセージデータの送信元の携帯通信端末へパケット交換網を介して送信させるとともに、設定案内情報に基づいて設定された送信先情報を送信先情報取得手段が取得したことを認識すると、報知手段により報知信号を送信先の携帯通信端末へ送信させるため、メッセージデータを取得してから、メッセージを伝達するための送信先などの各種設定を実施するので、メッセージを取得して伝達するための一連の工程毎に処理が完結する状態となり、メッセージデータや伝達のための各種設定の情報の取扱が容易となり、処理の簡略化や迅速化が容易に得られる。
【0020】
そして、本発明では、前記顧客情報記憶手段および前記メッセージ記憶手段を有したデータベースと、前記パケット交換網を介して前記携帯通信端末に各種情報を送受信可能に接続されるとともに前記データベースに各種情報を送受信可能に接続され、前記認証手段、前記送信先情報取得手段、前記接続許諾手段、および前記報知手段を備えたパケット通信サーバ装置と、前記公衆電話網を介して前記携帯通信端末に各種情報を送受信可能に接続されるとともに前記データベースおよび前記パケット通信サーバ装置に各種情報を送受信可能に接続され、前記メッセージ取得手段および前記メッセージ送信制御手段を備えた電話回線サーバ装置と、を備えた構成とすることが好ましい。この発明では、顧客情報記憶手段およびメッセージ記憶手段を有したデータベースと、パケット交換網を介して携帯通信端末に各種情報を送受信可能に接続され、認証手段、送信先情報取得手段、接続許諾手段および報知手段を備えたパケット通信サーバ装置と、公衆電話網を介して携帯通信端末に各種情報を送受信可能に接続され、メッセージ取得手段およびメッセージ送信制御手段を備えた電話回線サーバ装置とを、それぞれ各種情報を送受信可能に接続する構成としているため、画像データを含むメッセージを良好に伝達するための各種情報の送受信および管理が容易となるとともに、画像データを含むメッセージを良好に伝達する構成の構築が容易となる。
【0021】
また、本発明の情報配信制御システムは、請求項1ないし請求項13のいずれかに記載の情報配信制御装置と、前記パケット交換網および前記公衆電話網を介して前記情報配信制御装置と送受信可能に接続される前記携帯通信端末と、を具備したことを特徴とする。
【0022】
この発明では、良好に画像データを含むストリームデータのメッセージを伝達させることができる請求項1ないし請求項13のいずれかに記載の情報配信制御装置に、パケット交換網および公衆電話網を介して送受信可能に携帯通信端末を接続させる。このため、画像データを含むメッセージを良好に伝達できる。
【0023】
さらに、本発明の情報配信制御方法は、演算手段により、携帯通信端末から送信される画像データを含むメッセージデータを、所定の送信先の携帯通信端末に送信可能に取得して記憶する情報配信制御方法であって、前記演算手段は、パケット交換網を介して前記携帯通信端末から送信されこの携帯通信端末を所有する利用者に関する顧客情報を取得し、前記顧客情報を記憶する顧客情報記憶手段に記憶された顧客情報と比較して利用資格の有無を判断する認証工程と、この認証工程で利用資格があると判断することにより、前記パケット交換網を介して前記携帯通信端末へ公衆電話網における所定の電話回線の番号に関する回線情報を送信する接続許諾工程と、前記パケット交換網を介して前記携帯通信端末から送信される前記メッセージデータを送信する前記送信先の携帯通信端末に関する送信先情報を取得する送信先情報取得工程と、前記所定の電話回線を介して前記携帯通信端末から送信される前記メッセージデータを取得してメッセージ記憶手段に記憶させるメッセージ取得工程と、このメッセージ取得工程で前記メッセージデータを取得することにより、前記送信先情報に基づいて、前記メッセージデータが送信された旨を前記送信先の携帯通信端末で報知させる報知信号を、前記送信先の携帯通信端末へ前記パケット交換網を介して送信させる報知工程と、前記送信先の携帯通信端末からの送信要求に関する要求情報を取得すると、前記メッセージ記憶手段に記憶された前記メッセージデータを前記送信先の携帯通信端末へ前記公衆電話網を介して送信させるメッセージ送信制御工程と、を実施することを特徴とする。
【0024】
この発明では、演算手段により、認証工程で、パケット交換網を介して携帯通信端末から送信され携帯通信端末を所有する利用者に関する顧客情報を取得し、顧客情報を記憶する顧客情報記憶手段に記憶された顧客情報と比較して利用資格の有無を判断して利用資格があると判断すると、接続許諾工程で、パケット交換網を介して携帯通信端末へ公衆電話網における所定の電話回線の番号に関する回線情報を送信させる。さらに、メッセージ取得工程で、所定の電話回線を介して携帯通信端末から送信される画像データを含むメッセージデータを取得してメッセージ記憶手段に記憶させる。そして、メッセージ取得工程でメッセージデータを取得することにより、パケット交換網を介して携帯通信端末から送信されたメッセージデータを送信する送信先に関し送信先情報取得工程で別途取得した送信先情報に基づいて、報知工程で、メッセージデータが送信された旨を送信先の携帯通信端末で報知させる報知信号を送信先の携帯通信端末へパケット交換網を介して送信させる。また、メッセージ送信制御工程で、送信先の携帯通信端末からメッセージデータの送信要求に関する要求情報を取得すると、その要求情報に基づいてメッセージ記憶手段に記憶されたメッセージデータを送信先の携帯通信端末へ公衆電話網を介して送信させる。このため、ストリームデータとして画像データを含むメッセージデータを1つのデータとして連続して記憶することができ、送信先の都合にかかわらず、いわゆるTV電話と同様に送信可能であるとともに、複数の送信先へも一動作で送信可能となる。さらに、送信先側では都合に応じてメッセージデータを適宜確認可能となる。したがって、良好に画像データを含むストリームデータのメッセージを伝達させることができ、利便性を向上できる。
【0025】
そして、本発明の情報配信制御プログラムは、演算手段を、請求項1ないし請求項13のいずれかに記載の情報配信制御装置、または、請求項14に記載の情報配信制御システムとして機能させることを特徴とする。
【0026】
この発明では、良好に画像データを含むストリームデータのメッセージを伝達させることができる請求項1ないし請求項13のいずれかに記載の情報配信制御装置として演算手段を機能させる。このため、画像データを含むメッセージを良好に伝達できる構成が容易に得られ、利用の拡大が容易に図れる。
【0027】
また、本発明の情報配信制御プログラムを記録した記録媒体は、請求項16に記載の情報配信制御プログラムが演算手段に読取可能に記録されたことを特徴とする。
【0028】
この発明では、画像データを含むメッセージを良好に伝達できる構成が容易に得られ、利用の拡大が容易に図れる請求項16に記載の情報配信制御プログラムを、コンピュータなどの演算手段に読取可能に記録している。このため、コンピュータに適宜読み取らせることで、容易に画像データを含むメッセージを良好に伝達できる構成を構築でき、プログラムを容易に取り扱いでき、利用の拡大が容易にできる。
【0029】
なお、本発明における演算手段としては、1つのコンピュータに限らず、複数のコンピュータをネットワーク状に組み合わせた構成、上述したようなCPUやマイクロコンピュータなどの素子、あるいは複数の電子部品が搭載された回路基板などをも含む。
【発明を実施するための最良の形態】
【0030】
以下、本発明に係る一実施の形態を図面に基づいて説明する。本実施の形態では、本発明の情報配信制御装置を備え画像データとしての映像データおよび音声データを有するメッセージデータを伝達するための情報配信制御システムとしてのTV電話提供システムを例示して説明する。なお、本発明では、伝達するメッセージデータとして、映像データおよび音声データを有する構成に限らず、画像データである静止画像データをいわゆるコマ送り様に複数有するデータ構造、音声データを有しない映像データのみなど、画像データを有するいずれのメッセージデータを対象とすることができる。
【0031】
〔TV電話提供システムの構成〕
図1は、本発明に係る一実施の形態におけるTV電話提供システムの概略構成を示すブロック図である。図2は、携帯通信端末の概略構成を示すブロック図である。図3は、サーバシステムの概略構成を示すブロック図である。図4は、携帯通信端末の端末表示手段で画面表示される接続画面を示す概念図である。図5は、携帯通信端末の端末表示手段で画面表示させる登録画面を示す概念図である。図6は、携帯通信端末の端末表示手段で画面表示される送信先設定案内画面を示す概念図である。図7は、携帯通信端末の端末表示手段で画面表示される確認画面を示す概念図である。図8は、携帯通信端末の端末表示手段で画面表示される回線報知画面を示す概念図である。
【0032】
図1において、100は情報配信制御システムとしてのTV電話提供システムで、このTV電話提供システム100は、携帯通信端末から他の携帯通信端末へメッセージデータを送信するためのシステムである。このTV電話提供システム100は、ネットワーク200と、このネットワークに接続された携帯通信端末300と、ネットワークに接続され携帯通信端末300と各種情報を送受信可能な情報配信制御装置としてのサーバシステム400と、を備えている。
【0033】
ネットワーク200は、TCP/IPなどの汎用のプロトコルに基づくインターネット、イントラネット、LAN(Local Area Network)、無線媒体により情報が送受信可能な複数の基地局がネットワークを構成する通信回線網や放送網などのネットワーク、さらには、無線通信などの情報を直接送受信するための媒体となる無線媒体自体などが例示できる。ここで、無線媒体としては、電波、光、音波、電磁波などのいずれの媒体をも適用できる。具体的には、ネットワーク200は、例えば、無線媒体201により送受信可能な複数の基地局210のホストコンピュータと、この基地局210のホストコンピュータが接続する各種プロトコルに基づいたパケット通信のためのパケット交換網(Packet Switching Network:PSN)220と、基地局210のホストコンピュータが接続する公衆電話網(Public Switched Telephone Network:PSTN)230と、にて構成される。
【0034】
携帯通信端末300は、例えば、携帯電話やPHS(Personal Handyphone System)、PDA(Personal Digital Assistant:携帯情報端末)、携帯型パーソナルコンピュータなどで、パケット交換網および公衆電話網を利用でき、映像データおよび音声データを再生する機能を備えた携帯可能な端末機器である。そして、携帯通信端末300は、例えば図2に示すように、端末通信手段310と、端末操作手段320と、端末表示手段330と、端末集音手段340と、端末撮像手段350と、端末発音手段360と、端末記憶手段370と、端末制御手段380と、などを備えている。
【0035】
端末通信手段310は、端末制御手段380に接続され、端末制御手段380による制御により各種情報を無線媒体201によりネットワーク200の基地局210と送受信する。この端末通信手段310は、図示しない端末通信アンテナを有し、この端末通信アンテナにより各種情報を、ネットワーク200を介してサーバシステム400、さらには図示しない他のサーバ装置やシステムなどと送受信する。
【0036】
端末操作手段320は、端末制御手段380に接続され、入力操作される例えば図示しない各種操作ボタンや操作つまみなどを有している。これら操作ボタンや操作つまみの入力操作の内容としては、例えば携帯通信端末300における動作内容の設定などの設定事項である。具体的には、パケット交換網220を介して接続するサーバシステム400などのアドレスの設定入力、公衆電話網230の電話回線番号の設定入力、再生状態の変更や設定、TV電話機能の各種設定などである。そして、端末操作手段320は、設定事項の入力操作により、所定の操作信号を端末制御手段380へ適宜出力して設定させる。なお、端末操作手段320としては、操作ボタンや操作つまみなどの入力操作に限らず、例えば端末表示手段330に設けられたタッチパネルによる入力操作や、端末集音手段340で集音した利用者の音声に基づく音声入力、あるいはリモートコントローラなどの無線媒体を介して操作信号を出力する構成など、各種設定事項を設定入力可能ないずれの構成が適用できる。
【0037】
端末表示手段330は、端末制御手段380に接続され、端末制御手段380による制御にて端末制御手段380から出力される画像データや静止画像データなどの画像データを画面表示させる。なお、画像データは、携帯通信端末300に搭載された図示しないTV受信機で受信したTV映像データ、端末撮像手段350で撮像した画像データ、端末記憶手段370に記録された画像データ、携帯通信端末300に接続された外部機器から出力される画像データなど、各種データ構造の画像データを対象とすることができる。また、端末表示手段330としては、例えば液晶表示パネルや有機EL(Electro Luminescence)パネル、PDP(Plasma Display Panel)、CRT(Cathode-Ray Tube)、FED(Field Emission Display)、電気泳動ディスプレイパネルなどが例示できる。
【0038】
端末集音手段340は、例えば図示しないマイクロフォンを備えている。この端末集音手段340は、端末制御手段380に接続され、マイクロフォンにて携帯通信端末300の周囲の発話や各種音を集音し、所定の集音データとして端末制御手段380へ出力する。
【0039】
端末撮像手段350は、例えば図示しないCCD(Charge-Coupled Device)カメラを備えている。そして、端末撮像手段350は、端末制御手段380による制御にて、CCDカメラの撮像範囲に位置する被写体を撮像して画像データを生成する。そして、端末撮像手段350は、撮像した画像データを端末制御手段380へ適宜出力する。
【0040】
端末発音手段360は、端末制御手段380に接続され、例えば図示しない増幅部と、この増幅部に接続されたスピーカと、を備えている。そして、端末発音手段360は、端末制御手段380にて制御され、端末制御手段380から出力される音声データを増幅部にて適宜増幅させてスピーカから音として出力させる。なお、出力される音声データとしては、通話の際の送信先からの音声の他、例えばTV受信機で受信したTV音声データや、端末記憶手段370に記録された音楽データなどの音声データ、さらには携帯通信端末300に接続された外部機器から出力される音声データなど、各種データ構造の音声データを対象とすることができる。
【0041】
端末記憶手段370は、端末制御手段380に接続され、端末制御手段380から出力される各種情報を端末制御手段380が読出可能に記憶する。この端末記憶手段370は、例えば、HD(Hard Disk)などの磁気ディスクや磁気テープ、CD(Compact Disc)やDVD(Digital Versatile Disc)などの光ディスク、光磁気ディスク、メモリカードなどの着脱可能な各種記録媒体に読み出し可能に記憶するドライブやドライバなどを備えた構成、着脱不可能な半導体メモリなどの他、複数のドライブやドライバ、メモリが組み合わされた複合構造なども対象とすることができる。また、端末記憶手段370は、端末操作手段320で入力操作される設定事項、端末制御手段380から出力される音声データや画像データ、さらには演算処理する信号などの各種情報を適宜読み出し可能に記憶する。さらに、端末記憶手段370には、携帯通信端末300全体を動作制御するOS(Operating System)上に展開される各種プログラムなども記憶している。
【0042】
端末制御手段380は、例えばCPU(Central Processing Unit)などを備え、図示しない各種入出力ポートを有している。この入出力ポートとしては、例えば端末通信手段310が接続される通信ポート、端末操作手段320が接続される入力ポート、端末表示手段330が接続される表示制御ポート、端末集音手段340が接続される集音ポート、端末撮像手段350が接続される撮像ポート、端末発音手段360が接続される発音ポート、端末記憶手段370が接続される記憶ポートなどが例示できる。そして、端末制御手段380は、各種プログラムにより、入出力ポートを介して制御信号や応答信号、音声データや画像データなどを送受信し、携帯通信端末300全体を動作制御する。
【0043】
サーバシステム400は、ネットワーク200に接続され、携帯通信端末300から送信されるメッセージデータを所定の送信先へ送信させるTV電話機能を提供する。このサーバシステム400は、例えば、データベース410と、パケット通信サーバ装置420と、電話回線サーバ装置430と、を備え、それぞれ各種情報を送受信可能にイントラネットやLAN(Local Area Network)などにて接続されたシステム構成である。なお、システム構成に限らず、例えば1台のコンピュータなどの装置構成とするなどしてもよい。
【0044】
データベース410は、TV電話提供システム100におけるTV電話機能で利用される各種情報を、パケット通信サーバ装置420および電話回線サーバ装置430が読出可能に記憶する。このデータベース410は、例えば、HDや各種記録媒体に読出可能に記憶するドライブやドライバなどを備えた構成やメモリなどの他、複数のドライブやメモリなどが組み合わされた複合構造などが例示できる。そして、データベース410は、例えば図3に示すように、顧客情報記憶手段としての顧客情報記憶領域411およびメッセージ記憶手段としてのメッセージ記憶領域412を備えている。顧客情報記憶領域411は、TV電話提供システム100を利用する利用者の他、公衆電話網230およびパケット交換網220を利用する携帯通信端末300を所有する利用者に関する顧客情報を記憶する。この顧客情報記憶領域411は、例えば、携帯通信端末300を特定する固有情報である送信元固有情報としての公衆電話網230における割り当てられた電話回線番号およびメールアドレス、利用者の氏名や連絡先、住所や居所、TV電話機能を利用するための会員登録された利用者に割り当てられる暗証番号やID番号、送信先を1つのグループとしたグループ名称などのグループ情報、各種フラグ情報などが1つの顧客情報として関連付けられ、この顧客情報を複数記憶するデータ構造に構成されている。メッセージ記憶領域412は、TV電話機能における送信するメッセージである画像データおよび音声データを有したメッセージデータを、顧客情報における電話回線番号と関連付けて1つのレコードとして複数記憶するデータ構造に構成されている。なお、メッセージ記憶領域412は、例えば、TV電話機能を利用する登録した利用者にそれぞれ所定の記憶容量で割り当てられた構造としてもよい。
【0045】
パケット通信サーバ装置420は、パケット交換網220に接続され、ネットワーク200を介して携帯通信端末300と各種情報を送受信可能に接続してTV電話機能を実施するためのメッセージデータの送受信のための各種設定を実施する。このパケット通信サーバ装置420は、パケット通信記憶手段421と、演算手段として機能するパケット通信演算手段422と、などを備えている。なお、このパケット通信サーバ装置420には、例えば保守管理や各種設定などのために、入力設定のためのキーボードやマウスなどの操作手段や、入力された事項や動作状態などを表示により報知する表示装置などが設けられた構成としてもよい。
【0046】
パケット通信記憶手段421は、パケット通信演算手段422に接続され、パケット通信演算手段422から出力される各種情報をパケット通信演算手段422が読出可能に記憶する。このパケット通信記憶手段421は、データベース410と同様に、例えばHDや各種記録媒体に読出可能に記憶するドライブやドライバなどを備えた構成やメモリなどの他、複数のドライブやメモリなどが組み合わされた複合構造などが利用できる。また、パケット通信記憶手段421は、パケット通信サーバ装置420全体を動作制御するOS上に展開される各種プログラムなども記憶している。
【0047】
パケット通信演算手段422は、例えばCPUなどを備えている。そして、パケット通信演算手段422は、パケット通信サーバ装置420全体の動作を制御し、電話回線サーバ装置430とともにTV電話機能を提供する各種制御をする。このパケット通信演算手段422は、各種プログラムとして、パケット通信インターフェース手段422Aと、認証手段422Bと、送信先情報取得手段422Cと、接続許諾手段422Dと、報知手段422Eと、などを備えている。
【0048】
パケット通信インターフェース手段422Aは、パケット交換網220に接続されるとともに、認証手段422B、送信先情報取得手段422C、接続許諾手段422D、および報知手段422Eと接続され、TV電話機能の実施のために携帯通信端末300と送受信させる各種情報をパケット通信可能に処理する。すなわち、パケット通信インターフェース手段422Aは、認証手段422B、送信先情報取得手段422C、接続許諾手段422D、および報知手段422Eから出力される各種情報をパケットに変換処理してパケット交換網220へ送信したり、パケット交換網220から受信したパケットを適宜処理して情報として復号化し、認証手段422B、送信先情報取得手段422C、接続許諾手段422D、および報知手段422Eへ出力したりする処理をする。
【0049】
認証手段422Bは、パケット交換網220を介して携帯通信端末300から送信されパケット通信インターフェース手段422Aで受信した顧客情報を取得する。そして、認証手段422Bは、取得した顧客情報と、データベース410の顧客情報記憶領域411に記憶された顧客情報と比較し、利用資格の有無を判断する。この利用資格の有無の判断としては、TV電話機能を利用するのに正当な利用者であるか否かを判断する各種方法が利用できる。例えば、パケット交換網220を介して携帯通信端末300が接続する際に取得する電話回線番号やメールアドレスなどに基づく適切な利用者か否かの判断の他、携帯通信端末300で設定入力され送信される電話回線番号およびメールアドレスと記憶している顧客情報と一致するか否かの判断、TV電話機能を利用するための会員登録された利用者に割り当てられた暗証番号やID番号の一致、TV電話機能を利用可能な期間が経過した否かの判断などが例示できる。
【0050】
より具体的には、メッセージデータを送信する送信元の携帯通信端末300の場合、例えば図4に示すような携帯通信端末300で表示される接続画面510で、携帯通信端末300からTV電話機能を利用するために所定のパケット交換網におけるアドレスであるURL(Uniform Resource Locator)が設定入力されると、あらかじめ記憶された所定のフォーム、例えば図5に示すような登録画面520を携帯通信端末300で画面表示させる登録案内情報をパケット通信記憶手段421で送信させる処理をする。そして、登録画面520に基づいて携帯通信端末300で設定入力された電話回線番号およびメールアドレスの顧客情報を取得する。この取得した顧客情報に基づいて、利用資格の有無を判断する。ここで、図4に示す接続画面510は、端末操作手段320による入力操作にてテキスト入力される領域511と、領域511にテキスト入力されたURLを編集するための編集コマンドボタン512と、サーバシステム400と接続させる処理を実施させる接続コマンドボタン513と、を有している。また、図5に示す登録画面520は、顧客情報として電話回線番号が端末操作手段320による入力操作にてテキスト入力される電話番号テキストボックス521と、顧客情報としてメールアドレスが端末操作手段320による入力操作にてテキスト入力されるメールアドレステキストボックス522と、入力された顧客情報でサーバシステム400にTV電話機能を利用するための登録を設定、すなわち登録要求を送信させる登録コマンドボタン523と、を有している。なお、メッセージデータを受信する送信先の携帯通信端末300の場合、詳細は後述するが、報知手段422Eによる電子メールによる報知に基づいて報知したURLでの送信先の携帯通信端末300の接続時に、送信先の携帯通信端末300の電話回線番号やメールアドレスを認識し、顧客情報と比較することで、利用資格の有無を判断する。
【0051】
送信先情報取得手段422Cは、認証手段422Bでパケット交換網220を介して接続する携帯通信端末300を利用している利用者が利用資格を有すると判断したことを認識すると、メッセージデータを送信させる送信先に関する送信先情報を取得するための処理をする。すなわち、送信先情報取得手段422Cは、認証手段422Bから出力される利用資格を有する旨の信号を認識すると、送信先情報の設定を促す旨の設定案内情報をパケット交換網220を介して接続している携帯通信端末へ送信させる。この送信先の設定は、グループ情報を設定して送信先を1つのグループとして設定することも可能となっている。具体的には、送信先情報取得手段422Cは、例えば図6に示すような送信先設定案内画面530を携帯通信端末300で画面表示させる設定案内情報をパケット通信記憶手段421で送信させる処理をする。この図6に示す送信先設定案内画面530は、送信先の携帯通信端末300の送信先情報である電話回線番号が端末操作手段320による入力操作にてテキスト入力される送信先電話番号テキストボックス531と、送信先の携帯通信端末300の送信先情報であるメールアドレスが端末操作手段320による入力操作にてテキスト入力される送信先メールアドレステキストボックス532と、あらかじめ登録され顧客情報として記憶された送信先情報であるグループ情報として登録グループ名称などが端末操作手段320による入力操作にてテキスト入力されるグループ名テキストボックス533と、メッセージデータを他の送信先にも送信するために他の送信先情報を設定入力するための画面表示を表示させるための別送信先登録コマンドボタン534と、メッセージデータを他のグループにも送信するために他のグループ情報を設定入力するための画面表示を表示させるための別グループ登録コマンドボタン535と、登録のための設定入力を終了して設定入力した送信先情報をサーバシステム400へ送信させる処理を実施させる登録終了コマンドボタン536と、を有している。
【0052】
そして、送信先情報取得手段422Cは、図6に示す送信先設定案内画面530に基づいて携帯通信端末300で設定入力され、パケット交換網220を介してパケット通信インターフェース手段422Aで受信した送信先情報を取得し、パケット通信記憶手段421やデータベース410などに適宜記憶させる。この送信先情報の記憶としては、例えば、携帯通信端末300の顧客情報の送信元固有情報である電話回線番号を関連付けて1つのレコードとして記憶する。そして、送信先情報取得手段422Cは、送信先情報を取得した旨の信号を接続許諾手段422Dへ出力する。なお、送信先情報取得手段422Cは、図6に示す送信先設定案内画面530の登録終了コマンドボタン536が入力操作されて送信された送信先情報を取得すると、例えば図7に示すような確認画面540を、携帯通信端末300で画面表示させる送信先確認情報をパケット通信記憶手段421で送信させる処理をする。この図7に示す確認画面540は、パケット交換網220を介して接続する携帯通信端末300の顧客情報である電話回線番号およびメールアドレスと、送信先の電話回線番号およびメールアドレスと、グループが設定された場合にはグループ情報と、を表示する確認領域541と、図6の送信先設定案内画面530を再表示させたりして送信先の設定入力の変更を実施するための変更コマンドボタン542と、送信先を登録するための終了コマンドボタン543と、を有している。なお、この確認処理を実施しなくてもよい。
【0053】
接続許諾手段422Dは、認証手段422Bにて利用資格があると判断し送信先情報取得手段422Cで送信先情報を取得したことを認識すると、送信元の携帯通信端末300から送信するメッセージデータをサーバシステム400に登録するための公衆電話網230における所定の電話回線番号に関する回線情報を、パケット交換網220を介して接続する携帯通信端末300へ送信させる。具体的には、接続許諾手段422Dは、例えば図8に示すような回線報知画面550を携帯通信端末300で画面表示させる報知信号をパケット通信記憶手段421で送信させる処理をする。この図8に示す回線報知画面550は、メッセージデータを登録するための電話回線番号を表示する報知領域551と、図7に示す確認画面540を表示させる確認コマンドボタン552と、パケット通信を終了する完了コマンドボタン553と、を有している。なお、送信先情報取得手段422Cにおける図7に示す確認画面540を表示させる確認処理を実施させず、図8に示す回線報知画面550の確認コマンドボタン552の入力操作から図7に示す確認画面540を表示させる確認処理に移行してもよい。そして、接続許諾手段422Dは、図8に示す回線報知画面550を表示させる報知処理を実施し、電話回線サーバ装置430でメッセージデータを、設定された送信先に送信可能に取得させる待機状態に設定する。例えば、接続許諾手段422Dは、TV電話機能を利用可能とする旨の信号を電話回線サーバ装置430へ出力する処理をする。このTV電話機能を利用可能とする旨の信号は、送信元固有情報である電話回線番号が含まれる状態で出力される。なお、メッセージデータの取得待機状態の設定としては、例えばフラグ情報を設定してパケット通信記憶手段421やデータベース410に記憶させるなどしてもよい。
【0054】
また、接続許諾手段422Dは、認証手段422Bにて利用資格があると判断すると、この判断の際に認識したパケット交換網220を介して接続する携帯通信端末300の電話回線番号やメールアドレスに基づいて、接続する携帯通信端末300がメッセージデータの送信先か否かを判断する。すなわち、接続許諾手段422Dは、認識した電話回線番号やメールアドレスと、パケット通信記憶手段421やデータベース410などに記憶している送信先情報とを比較して、送信先として登録されているか否かを判断する。そして、接続する携帯通信端末300が送信先として登録されている送信先の携帯通信端末300であると判断した場合、所定のフォームに基づいて、メッセージデータを送信先の携帯通信端末300で受信させるための公衆電話網230における所定の電話回線番号に関する回線情報を、パケット交換網220を介して接続する携帯通信端末300へ送信させる。
【0055】
報知手段422Eは、電話回線サーバ装置430でメッセージデータを取得したことを認識すると、パケット通信記憶手段421やデータベース410などあらかじめ記憶された送信先情報に基づいて、メッセージデータが携帯通信端末300から送信された旨を送信先の携帯通信端末300で報知させる報知信号を、送信先の携帯通信端末300へパケット交換網220を介して送信させる。なお、送信先としてグループが設定されている場合には、グループ情報として関連付けられた送信先情報に基づいて、送信先を特定する。この報知処理として、より具体的には、報知手段422Eは、あらかじめ記憶された所定のフォームを利用して、TV電話機能を利用したメッセージデータが送信された旨の案内と、送信元の携帯通信端末300の顧客情報である電話回線番号やメールアドレスとを送信先の携帯通信端末300で表示により報知する状態に、電子メールを送信する処理をする。なお、表示による報知の形態として、例えば所定の入力操作により自動的に電話回線サーバ装置430に公衆電話網230を介して接続してメッセージデータを受信させるコマンドボタンなどの機能を設けたり、取得することなく削除要求するコマンドボタンなどの機能を設けたり、複数のメッセージデータがある場合にはそれぞれ一括して表示させたり、未取得のメッセージデータと既取得のメッセージデータとが識別可能に表示させたりするなど、各種付加機能を設けてもよい。
【0056】
電話回線サーバ装置430は、公衆電話網230に接続され、ネットワークを介して携帯通信端末300とメッセージデータおよび各種情報を送受信可能に接続してTV電話機能をする。この電話回線サーバ装置430は、電話回線記憶手段431と、演算手段としても機能する電話回線演算手段432と、などを備えている。なお、この電話回線サーバ装置430も、パケット通信サーバ装置420のように、操作手段や表示装置などが設けられた構成としてもよい。そして、電話回線演算手段432と、パケット通信演算手段422とにより、本発明の演算手段が構成される。
【0057】
電話回線記憶手段431は、電話回線演算手段432に接続され、電話回線演算手段432から出力される各種情報を電話回線演算手段432が読出可能に記憶する。この電話回線記憶手段431は、データベース410と同様に、例えばHDや各種記録媒体に読出可能に記憶するドライブやドライバなどを備えた構成やメモリなどの他、複数のドライブやメモリなどが組み合わされた複合構造などが利用できる。また、電話回線記憶手段431は、電話回線サーバ装置430全体を動作制御するOS上に展開される各種プログラムなども記憶している。
【0058】
電話回線演算手段432は、例えばCPUなどを備えている。そして、電話回線演算手段432は、電話回線サーバ装置430全体の動作を制御し、パケット通信サーバ装置420とともにTV電話機能を提供する各種提供する。この電話回線演算手段432は、各種プログラムとして、電話回線インターフェース手段432Aと、メッセージ取得手段432Bと、メッセージ送信制御手段432Cと、記憶制御手段432Dと、などを備えている。
【0059】
電話回線インターフェース手段432Aは、公衆電話網230に接続されるとともに、メッセージ取得手段432Bおよびメッセージ送信制御手段432Cと接続され、TV電話機能の実施のためにメッセージデータや各種情報を携帯通信端末300と所定の電話回線上で送受信可能に処理する。すなわち、電話回線インターフェース手段432Aは、メッセージ取得手段432Bおよびメッセージ送信制御手段432Cから出力される各種情報を電話回線上で送信可能な所定のデータ構造に変換して公衆電話網230へ送信したり、公衆電話網230から受信した所定のデータ構造を適宜処理して情報として復号化し、メッセージ取得手段432Bおよびメッセージ送信制御手段432Cへ出力したりする処理をする。
【0060】
メッセージ取得手段432Bは、送信元の携帯通信端末300から公衆電話網230の所定の電話回線を介して送信されるメッセージデータを取得する。すなわち、メッセージ取得手段432Bは、パケット通信サーバ装置420の接続許諾手段422Dにてメッセージデータの送信元の携帯通信端末300へ報知した所定の電話回線の電話回線番号に基づいて、ダイヤルによる送信元の携帯通信端末300から接続要求を認識すると、接続要求に含まれる電話回線番号と、パケット通信サーバ装置420の接続許諾手段422Dからあらかじめ送信されたTV電話機能を利用可能とする旨の信号に含まれる送信元固有情報である電話回線番号とを比較し、メッセージデータの送信元の携帯通信端末300からの接続要求か否かを判断する。そして、送信元の携帯通信端末300からの接続要求である場合、送信元の携帯通信端末300を所定の電話回線で接続させ、メッセージデータの登録を促す案内、例えば音声ガイダンスなどを送信元の携帯通信端末300へ送信し、メッセージデータの取得待機状態となる。なお、送信元の携帯通信端末300からの接続要求ではない場合、例えば音声ガイダンスなどにて誤ダイヤルである旨やTV電話機能を利用するための登録が済んでいない旨などの報知や、単に接続をしないなどの処理をする。そして、メッセージデータの取得待機状態で音声ガイダンスなどに基づいて送信元の携帯通信端末300から映像データおよび音声データが送信され電話回線インターフェース手段432Aで受信したメッセージデータを取得する。このメッセージデータの取得は、送信元の携帯通信端末300からのメッセージ登録終了や電話回線の切断などによりメッセージデータの終了を認識し、一連のストリームデータとして、データベース410へ出力し、記憶させる。このメッセージデータの記憶の際、送信元固有情報と関連付けて記憶させる。また、送信元の携帯通信端末300から、複数のメッセージデータを取得している場合、メッセージデータを特定する固有情報、例えば通し番号や識別番号、取得や記憶した日時に関する日時情報なども関連付けて記憶させる。
【0061】
メッセージ送信制御手段432Cは、送信先の携帯通信端末300から公衆電話網230の所定の電話回線を介して接続要求があると、この接続要求時の要求情報に基づいて、データベース410にあらかじめ記憶した所定のメッセージデータを送信先の携帯通信端末300へ電話回線を介して送信させる。すなわち、パケット通信サーバ装置420の報知手段422Eから電子メールにより報知したURLに従って送信先の携帯通信端末300がパケット交換網220を介してサーバシステム400に接続して接続許諾手段422Dにて報知した所定の電話回線の電話回線番号に送信先の携帯通信端末300がダイヤルして接続要求すると、この接続要求をメッセージ送信制御手段432Cが認識し、この接続要求に含まれる要求情報である送信先の携帯通信端末300の電話回線番号を認識する。また、メッセージ送信制御手段432Cは、パケット通信記憶手段421やデータベース410などに記憶されている送信先情報に、接続要求時に認識した電話回線番号を検索し、例えば音声ガイダンスなどにて、送信先に含まれている場合にはメッセージデータがある旨を、送信先に含まれていない場合にはメッセージデータが無い旨など報知する。なお、単に接続をしないなどの処理をしてもよい。この報知において、メッセージデータがある旨の報知では、例えば、送信先側の利用者が送信元を認識できるように、送信先情報に関連付けられた送信元の携帯通信端末300の電話回線番号などを報知したり、メッセージデータが登録された日時を報知したり、複数のメッセージデータがある場合にはいずれのメッセージデータを送信するかの設定を促す報知をしたりしてもよい。そして、メッセージ送信制御手段432Cは、例えば音声ガイダンスに従って送信先の携帯通信端末300からメッセージデータの送信要求があると、あるいは案内を報知してから自動的に、送信先情報に関連付けられた送信元固有情報を認識し、この送信元固有情報が関連付けられた対応するメッセージデータをデータベース410から検索して読み取り、電話回線を介して接続している送信先の携帯通信端末300へ送信する。
【0062】
記憶制御手段432Dは、メッセージデータを送信した送信先の携帯通信端末300から、所定のメッセージデータの削除を要求する旨の削除要求信号が送信されたことを認識すると、データベース410のメッセージ記憶領域412に記憶された対応するメッセージデータを削除する。この削除要求としては、例えば、メッセージ送信制御手段432Cでメッセージデータの送信を完了したことを認識すると、削除するか否かの設定を促す音声ガイダンスなどの案内を送信したり、メッセージ送信制御手段432Cが音声ガイダンスなどにてメッセージがある旨を報知する際に削除するか否かの設定を促す音声ガイダンスなどの案内を送信したりするなどにより、案内に従って削除要求が設定されたことを認識するなどが例示できる。また、記憶制御手段432Dは、削除要求の対象となるメッセージデータが、削除要求した送信先の携帯通信端末300以外の携帯通信端末300も送信先となっている場合、全ての携帯通信端末300から削除要求が会った場合にのみ、対象のメッセージデータをデータベース410から削除させる処理をする。全ての携帯通信端末300からの削除要求の認識としては、例えばメッセージデータにフラグ情報を関連付けたり、メッセージデータに関連付けた送信元固有情報に関連付く送信先情報に削除要求があった旨のフラグ情報を関連付けたり、削除要求のあった携帯通信端末300に対応する送信先情報を順次削除したりするなどが例示できる。また、削除要求があった送信先の携帯通信端末300が電話回線を介して再び接続された場合で対象のメッセージデータを削除していない状態では、メッセージ送信制御手段432Cにてメッセージデータがある旨の報知において、削除要求のメッセージデータは報知しないようにする。報知の差別化処理についても、上述したフラグ情報などに基づいて認識すればよい。また、記憶制御手段432Dは、メッセージ送信制御手段432Cでメッセージデータの送信が完了した旨の信号を認識することにより、自動的にメッセージデータを削除する処理を実施してもよい。
【0063】
〔TV電話提供システムの動作〕
次に、上記TV電話提供システム100の動作として、送信元の携帯通信端末300からメッセージデータを送信する動画送信処理と、送信先の携帯通信端末300でサーバシステム400からメッセージデータを受信する動画受信処理と、について、図面を参照して説明する。なお、説明の都合上、動画送信処理と、動画受信処理とを分けて説明するが、本発明におけるTV電話提供システム100は、複数の携帯通信端末300が同時にサーバシステム400に接続することで、TV電話機能を同時に処理できる。また、TV電話提供システム100の動作として、TV電話機能を利用するための会員制について例示する。図9は、送信元の携帯通信端末からメッセージデータを送信する動画送信処理の動作を示すフローチャートである。図10は、送信先の携帯通信端末でサーバシステムからメッセージデータを受信する動画受信処理の動作を示すフローチャートである。
【0064】
(動画送信処理)
サーバシステム400は、電力が供給されて起動すると適宜初期設定を実施して携帯通信端末300の接続待機状態となる。すなわち、パケット交換網220および公衆電話網230を介して、携帯通信端末300からの接続要求の有無を判断する(ステップS101)。そして、サーバシステム400は、接続待機状態において、メッセージデータの送信元となる利用者からのTV電話機能の利用要求があったことを認識、すなわちメッセージデータの送信元の携帯通信端末300がTV電話機能を利用するための例えば図4に示すような接続画面510に従った所定のURLに基づいてパケット交換網220を介して接続要求があると、TV電話機能のサイトを構築するパケット通信サーバ装置420と接続させる。
【0065】
そして、パケット通信サーバ装置420は、パケット通信演算手段422の認証手段422Bにより、例えば図5に示す登録画面520を接続する携帯通信端末300へ送信する。この登録画面520に基づいて、携帯通信端末300で利用者が端末操作手段320により、顧客情報である携帯通信端末300の電話回線番号およびメールアドレスが入力され、登録コマンドボタン523の入力操作にて設定入力されると、送信元の携帯通信端末300の端末通信手段310によりパケット交換網220を介してパケット通信サーバ装置420へ顧客情報が送信される。この送信される顧客情報を、パケット通信サーバ装置420のパケット通信インターフェース手段422Aで受信して認証手段422Bが取得する(ステップS102)。そして、認証手段422Bは、取得した顧客情報と、TV電話機能を利用する会員登録の際にあらかじめ設定され既に顧客情報記憶領域411に記憶された顧客情報と比較し、利用資格があるか否かを判断、すなわち登録された利用者であるか否かを判断する(ステップS103)。
【0066】
このステップS103において、会員登録していない利用者からのTV電話機能の利用要求であり利用資格がない、あるいは適切に決算されておらず公衆電話網230を適式に利用できない利用者で利用資格がないなどと判断すると、利用できない旨を報知する。この報知として、所定のフォームに基づいて、利用方法の案内すなわち会員登録をする手順などの案内に関する情報や公衆電話網230を利用できる状態を勧める案内に関する情報などを、携帯通信端末300へパケット交換網220を介して送信するなどが例示できる。そして、パケット通信サーバ装置420は、利用できない旨の報知を実施した後に接続を解除し(ステップS104)、動画送信処理が終了、すなわち接続待機状態となる。
【0067】
一方、ステップS103において、利用資格があると判断すると、認証手段422Bは利用資格がある旨の信号を出力する。この信号を送信先情報取得手段422Cが認識すると、利用資格を有する携帯通信端末300がTV電話機能の利用要求を要求していると判断し、メッセージデータを送信させる送信先に関する送信先情報を取得するための処理をする。すなわち、送信先情報取得手段422Cは、例えば図6に示すような送信先設定案内画面530を携帯通信端末300の端末表示手段330で画面表示させる設定案内情報をパケット通信記憶手段421により送信させる。この送信先設定案内画面530に基づいて、携帯通信端末300で利用者が端末操作手段320により、送信先情報である送信先の携帯通信端末300の電話回線番号およびメールアドレスが入力され、登録終了コマンドボタン536の入力操作にて設定入力されると、送信元の携帯通信端末300の端末通信手段310によりパケット交換網220を介してパケット通信サーバ装置420へ送信先情報が送信される。この送信される送信先情報を、パケット通信サーバ装置420のパケット通信インターフェース手段422Aで受信して送信先情報取得手段422Cが取得する。さらに、送信先情報取得手段422Cは、取得した送信先情報を、例えば認証手段422Bで取得した送信元の携帯通信端末300における送信元固有情報である電話回線番号と関連付けて1つのレコードとして、パケット通信記憶手段421やデータベース410などに適宜記憶させる。そして、接続許諾手段422Dにより、認証手段422Bにて利用資格があると判断し送信先情報取得手段422Cで送信先情報を取得したことを認識すると、メッセージデータをサーバシステム400に登録するための公衆電話網230における所定の電話回線番号に関する回線情報を、パケット交換網220を介して接続する携帯通信端末300へ送信させる。すなわち、接続許諾手段422Dは、例えば図8に示すような回線報知画面550を携帯通信端末300で画面表示させる報知信号をパケット通信記憶手段421で送信させる(ステップS105)。
【0068】
そして、接続許諾手段422Dは、TV電話機能を利用可能とする旨の信号を電話回線サーバ装置430へ出力し、電話回線サーバ装置430をメッセージデータの取得待機状態に設定する。すなわち、電話回線サーバ装置430は、所定の電話回線で送信元の携帯通信端末300からのダイヤルによる接続要求の有無を判断する(ステップS106)。このステップS106で接続要求を認識すると、電話回線サーバ装置430における電話回線演算手段432のメッセージ取得手段432Bは、接続要求に含まれる電話回線番号と、パケット通信サーバ装置420の接続許諾手段422Dからあらかじめ送信されたTV電話機能を利用可能とする旨の信号に含まれる送信元固有情報である電話回線番号とを比較し、メッセージデータの送信元の携帯通信端末300からの接続要求か否かを判断する。具体的には、パケット通信サーバ装置420の接続許諾手段422Dからあらかじめ送信されTV電話機能を利用可能とする旨の信号に含まれる送信元固有情報である電話回線番号の携帯通信端末300による接続要求か否かを判断する。そして、送信元の携帯通信端末300からの接続要求であると判断すると、送信元の携帯通信端末300を所定の電話回線で接続させ、メッセージデータの登録を促す案内、例えば音声ガイダンスなどを送信元の携帯通信端末300へ送信し、メッセージデータの取得待機状態となる(ステップS107)。なお、送信元の携帯通信端末300からの接続要求ではない場合、例えば音声ガイダンスなどにて誤ダイヤルである旨やTV電話機能を利用するための登録が済んでいない旨などの報知や、単に接続をしないなどの処理をし、ステップS106で接続要求の有無の判断を継続させる。
【0069】
このステップS107のメッセージデータの登録を促す案内である録画を開始する案内により、メッセージ取得手段432Bは、送信元の携帯通信端末300から映像データおよび音声データが送信され電話回線インターフェース手段432Aで受信したメッセージデータを取得する(ステップS108)。この後、メッセージ取得手段432Bは、メッセージデータの登録の終了要求があったか否かを判断する(ステップS109)。具体的には、送信元の携帯通信端末300からのメッセージ登録終了の設定入力や電話回線の切断などが実施されたか否かを判断し、メッセージ登録が終了するまで、メッセージデータの取得を継続する。そして、ステップS109において、メッセージ登録が終了したことを認識すると、メッセージ取得手段432Bは、取得した一連のストリームデータであるメッセージデータをデータベース410へ出力して記憶させ、公衆電話網230における所定の電話回線を介した送信元の携帯通信端末300との接続を切断する(ステップS110)。この後、メッセージ取得手段432Bは、パケット通信サーバ装置420へメッセージデータを取得した旨の信号を出力する。この信号を認識したパケット通信サーバ装置420は、報知手段422Eにより、取得したメッセージデータの送信元の携帯通信端末300における送信元固有情報に基づいて、この送信元固有情報に関連付けられてパケット通信記憶手段421やデータベース410などにあらかじめ記憶された送信先情報を認識する。そして、報知手段422Eは、送信先情報の送信先のメールアドレスに基づいて、所定のメッセージデータが所定の携帯通信端末300から送信された旨を送信先の携帯通信端末300で報知させる報知信号、すなわち所定のフォームの電子メールを送信先の携帯通信端末300へパケット交換網220を介して送信させ(ステップS111)、動画送信処理を終了する。
【0070】
(動画受信処理)
サーバシステム400は、上述した動画送信処理が実施されたか否かを判断する(ステップS201)。すなわち、所定の送信先へ送信するメッセージデータの録画処理が実施されたかを判断する。そして、メッセージデータの録画処理が実施されていることを認識すると、メッセージデータを受信させるための公衆電話網230における所定の電話回線番号に関する回線情報を、パケット交換網220を介して接続する携帯通信端末300へ送信させる。すなわち、接続許諾手段422Dは、例えば図8に示す回線報知画面550のような所定のフォームに基づいて、電話回線番号を携帯通信端末300で画面表示させる報知信号をパケット通信記憶手段421で送信させる(ステップS202)。そして、接続許諾手段422Dは、メッセージデータの受信要求があった旨の信号を電話回線サーバ装置430へ出力し、電話回線サーバ装置430をメッセージデータの送出待機状態に設定する。すなわち、電話回線サーバ装置430は、所定の電話回線で送信先の携帯通信端末300からのダイヤルによる接続要求の有無を判断する(ステップS203)。
【0071】
このステップS203で接続要求を認識すると、電話回線サーバ装置430における電話回線演算手段432のメッセージ送信制御手段432Cは、接続要求に含まれる電話回線番号を認識する。そして、メッセージ送信制御手段432Cは、パケット通信記憶手段421やデータベース410などに記憶されている送信先情報に、接続要求時に認識した電話回線番号を検索し、メッセージデータの送信先の携帯通信端末300からの接続要求か否かを判断する。そして、送信先の携帯通信端末300からの接続要求ではない場合、例えば音声ガイダンスなどにて誤ダイヤルである旨やTV電話機能を利用するための登録が済んでいない旨などの報知や、単に接続をしないなどの処理をし、ステップS203で接続要求の有無の判断を継続させる。一方、送信先の携帯通信端末300からの接続要求であると判断すると、送信先の携帯通信端末300を所定の電話回線で接続させ、動画送信処理で登録したメッセージデータを送信する旨の音声ガイダンスなどの案内を送信先の携帯通信端末300へ送信する(ステップS204)。このステップS204における案内の際、複数の送信すべきメッセージデータが既に登録されている場合、いずれのメッセージデータを送信すべきかの選択設定を促す案内をする。なお、ステップS204におけるメッセージデータを送信する旨の案内の際などで、送信先の携帯通信端末300から端末操作手段320による入力操作により、メッセージデータの削除要求があった場合、メッセージ送信制御手段432Cによるメッセージデータの送出処理を実施せず、記憶制御手段432Dによりデータベース410のメッセージ記憶領域412に記憶された対応するメッセージデータを削除する処理をする。
【0072】
そして、ステップS204の後、メッセージ送信制御手段432Cは、例えば音声ガイダンスに基づいて送信先の携帯通信端末300から送信要求があったことを認識、あるいは送信要求の有無を判断することなく自動的に、送信先情報に関連付けられた送信元固有情報を認識し、この送信元固有情報が関連付けられた対応するメッセージデータをデータベース410から検索して読み取り、電話回線を介して接続している送信先の携帯通信端末300へ送信する(ステップS205)。この後、メッセージ送信制御手段432Cは、一連のメッセージデータを全て送出したことを認識すると(ステップS206)、公衆電話網230における所定の電話回線を介した送信先の携帯通信端末300との接続を切断し(ステップS207)、動画受信処理を終了する。なお、ステップS206において、メッセージデータの送出完了を認識する前に、送信先の携帯通信端末300との電話回線が切断されたことを認識すると、そのまま動画受信処理を終了する。
【0073】
〔TV電話提供システムの作用効果〕
上述したように、上記実施の形態では、認証手段422Bにより、パケット交換網220を介して携帯通信端末300から送信され携帯通信端末300を所有する利用者に関する顧客情報を取得し、顧客情報を記憶する顧客情報記憶領域411に記憶された顧客情報と比較して利用資格の有無を判断する。そして、利用資格があると判断すると、接続許諾手段422Dがパケット交換網220を介して携帯通信端末300へ公衆電話網230における所定の電話回線の番号に関する回線情報を送信させる。この送信した回線情報に従って接続する携帯通信端末300から、所定の電話回線を介して画像データを含むメッセージデータが送信されると、メッセージ取得手段432Bにて取得してメッセージ記憶領域412に記憶させる。そして、メッセージデータの取得により、送信先情報取得手段422Cにて別途取得されパケット交換網220を介して携帯通信端末300から送信されたメッセージデータを送信する送信先に関する送信先情報に基づいて、メッセージデータが送信された旨を送信先の携帯通信端末300で報知させる報知信号を、報知手段422Eにより送信先の携帯通信端末300へパケット交換網220を介して送信させる。また、報知信号に基づいて所定の電話回線に接続した送信先の携帯通信端末300からメッセージデータの送信要求に関する要求情報を認識すると、メッセージ送信制御手段432Cにより、その要求情報に基づいてメッセージ記憶領域412に記憶したメッセージデータを送信先の携帯通信端末300へ公衆電話網230を介して送信させる。
【0074】
このため、一連のデータ構造であるストリームデータとして画像データを含むメッセージデータを一連に記憶することができ、送信先の都合にかかわらず、いわゆるTV電話と同様に送信元の携帯通信端末300から送信できる。また、メッセージデータを一旦記憶しておき、送信元で設定した送信先へメッセージデータを送信可能とするので、複数の送信先へも一動作で送信できる。さらに、送信先側では、都合に応じてメッセージデータを確認できるとともに、再度確認することもできる。したがって、良好に画像データを含むストリームデータのメッセージを、伝達させることができ、利便性を向上できる。
【0075】
そして、メッセージ送信制御手段432Cにより、パケット交換網220を介して送信先の携帯通信端末300から送信される要求情報に含まれる顧客情報に基づいて認証手段422Bが利用資格を有すると判断した送信先の携帯通信端末300へ、公衆電話網230を介してメッセージデータを送信することにより、利用資格を有する送信先の携帯通信端末300のみがメッセージデータを取得できることとなる。このことにより、メッセージの漏洩もより容易に防止でき、良好なメッセージの伝達ができる。
【0076】
さらに、メッセージ送信制御手段432Cにより、認証手段422Bで利用資格を有すると判断した送信先の携帯通信端末300へ、接続許諾手段422Dにより公衆電話網230における所定の電話回線に関する回線情報を送信させ、所定の電話回線を介して送信先の携帯通信端末300が接続されたことを認識すると要求情報として認識し、メッセージデータを送信させる処理をする。このため、1つのストリームデータとして記憶するメッセージデータを、送信先側でいわゆるTV電話と同様に連続して受信でき、良好に画像データを含むストリームデータのメッセージを送信先に伝達させることができる。
【0077】
また、メッセージ送信制御手段432Cにより、送信先の携帯通信端末300へ送信するメッセージデータがメッセージ記憶領域412に複数記憶していることを認識すると、メッセージデータのうちのいずれのメッセージデータを送信すべきかの選択設定を利用者に促す案内に関する案内情報を、接続している電話回線を介して送信させる。このため、所定の送信先の携帯通信端末300へ複数のメッセージデータを伝達させることができるとともに、送信先の携帯通信端末300側で所望とするメッセージのみを適切に取得でき、使い勝手を向上できる。
【0078】
そして、記憶制御手段432Dにより、メッセージデータを送信する送信先の携帯通信端末300からメッセージ送信制御手段432Cへ削除を要求する旨の削除要求信号が送信されたことを認識すると、メッセージ記憶領域412に記憶された対応するメッセージデータを削除させる。このため、送信先の携帯通信端末300で既に取得したメッセージデータを記憶する領域を有効活用でき、データベース410の構成を容易に簡略化できるとともに、送信先の携帯通信端末300で削除を要求しないことで再接続によるメッセージデータの再確認もでき、利便性を向上できる。
【0079】
さらに、記憶制御手段432Dにより、メッセージデータを送信する送信先の携帯通信端末300が複数ある場合、全ての送信先の携帯通信端末300から削除要求信号を認識することでメッセージデータを削除する制御をする。このため、全ての送信先の携帯通信端末300がメッセージデータを取得するまでメッセージデータが削除されないこととなり、確実に送信先にメッセージを伝達できる。
【0080】
また、メッセージ取得手段432Bにより、メッセージを送信した送信元の携帯通信端末300を特定する送信元固有情報である電話回線番号と、メッセージデータを特定するメッセージ固有情報とを、取得したメッセージデータに関連付けてメッセージ記憶領域412に記憶させる。このため、メッセージ固有情報に基づいて送信元の携帯通信端末300から複数のメッセージを特定して伝達させることができるとともに、送信元固有情報に基づいて送信先に送信元を報知することでいずれの送信元からのメッセージかを送信先で特定することも容易にできる。さらには、複数のメッセージデータの特定や送信先における送信元の特定が容易にできる構成が、簡単なデータ構造で容易に得られ、メッセージの伝達および管理が容易にできる。
【0081】
そして、複数の送信先情報を1つのグループとして関連付けるグループ情報を取得可能な送信先情報取得手段422Cがグループ情報を取得することにより、報知手段422Eにより、グループ情報に基づいて、1つのグループとして関連付けられた複数の送信先情報に対応する送信先の携帯通信端末300へ報知信号を送信させる。このため、一動作で複数の送信先へメッセージを伝達させることが容易にでき、利便性を向上できる。
【0082】
また、顧客情報にグループ情報を関連付けて記憶するデータ構造に顧客情報記憶領域411を構築可能としている。このため、あらかじめ設定したグループ情報を選択するのみで複数の送信先へメッセージを伝達させることもでき、簡単なデータ構造でメッセージを良好に伝達させる構成が得られ、使い勝手を向上できる。
【0083】
そして、接続許諾手段422Dにより、認証手段422Bにて利用資格があると判断すると、送信先情報取得手段422Cにより送信先情報の設定を促す旨の設定案内情報をメッセージデータの送信元の携帯通信端末300へパケット交換網220を介して送信させるとともに、設定された送信先情報を送信先情報取得手段422Cが取得したことを認識すると、回線情報を送信元の携帯通信端末300へ送信させる。このため、メッセージを伝達するための各種設定をパケット交換網220により実施した後に、送信するメッセージデータを公衆電話網230により取得する処理を実施するので、メッセージの伝達のためにパケット交換網220と公衆電話網230とを切り替える操作や処理の繰り返しを防止でき、円滑かつ迅速で容易なメッセージの伝達ができる。
【0084】
また、接続許諾手段422Dにより、回線情報を送信させる制御をするとともに、設定された送信先情報に対応した送信先の携帯通信端末300から送信されるメッセージデータの取得待機状態にメッセージ取得手段432Bを設定する。このため、メッセージを伝達するための送信先などのパケット交換網220における各種設定と、この設定の後に公衆電話網230で取得するメッセージデータとを容易に関連付けることができ、確実なメッセージの伝達が簡単な処理でできる。
【0085】
そして、顧客情報記憶領域411およびメッセージ記憶領域412を有したデータベース410と、パケット交換網220を介して携帯通信端末300に各種情報を送受信可能に接続され、認証手段422B、送信先情報取得手段422C、接続許諾手段422Dおよび報知手段422Eを備えたパケット通信サーバ装置420と、公衆電話網230を介して携帯通信端末300に各種情報を送受信可能に接続され、メッセージ取得手段432Bおよびメッセージ送信制御手段432Cを備えた電話回線サーバ装置430とを、それぞれ各種情報を送受信可能に接続するシステム構成としている。このため、画像データを含むメッセージを良好に伝達するための各種情報の送受信および管理が容易にできるとともに、画像データを含むメッセージを良好に伝達する構成の構築が容易にできる。特に、既に携帯電話などの電話回線を利用するために構築されたCTI(Computer Telephony Integration)サーバを電話回線サーバ装置430として利用することができ、TV電話機能を提供する構成の構築がより容易にできる。
【0086】
そして、パケット通信演算手段422および電話回線演算手段432を例えばCPUなどを用いてプログラムとして構成しているので、プログラムをインストールすることで、良好なメッセージの伝達ができるTV電話機能を提供するサーバシステム400を構築でき、利用の拡大が容易に図れる。さらには、そのプログラムを記録媒体に記録し、演算手段、すなわちコンピュータに適宜読み取らせる構成とすることで、容易に良好なメッセージの伝達ができるTV電話機能を提供できる構成が得られるとともに、プログラムを容易に取り扱いでき、利用の拡大が容易にできる。
【0087】
〔実施形態の変形〕
なお、本発明は、上述した各実施の形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲で以下に示される変形をも含むものである。
【0088】
すなわち、TV電話機能を提供する構成としてTV電話提供システム100の構成を例示して説明したが、本発明のTV電話機能を提供する構成として、携帯通信端末300を備えた構成に限らず、携帯通信端末300がパケット交換網220および公衆電話網230を介して情報を適宜送受信可能に接続できる構成であればよい。また、TV電話機能を提供するサーバシステム400として、システム構成を例示して説明したが、例えば1台のコンピュータや半導体素子などの装置構成とするなどしてもよい。
【0089】
また、データベース410に顧客情報記憶領域411およびメッセージ記憶領域412を設けて説明したが、例えば顧客情報記憶領域411を電話回線記憶手段431に設けるなどしてもよい。特に、電話回線を利用するために設定された顧客情報を利用する場合などでは、電話回線サーバ装置430で既に構築されている顧客情報記憶領域411として利用すると、会員登録のために記憶領域を別途設ける必要がなくなり、より構成の簡略化が得られる。
【0090】
そして、利用資格があると判断した後に送信先を設定させる処理工程で説明したが、例えば利用資格があると判断した後にメッセージデータを取得し、このメッセージデータを送信する送信先を設定させる処理工程としてもよい。すなわち、パケット交換網220で利用資格があると判断すると図8に示す回線報知画面550の報知信号を携帯通信端末300へ送信させる。そして、報知された電話回線番号に接続して公衆電話網230を介して電話回線サーバ装置430がメッセージデータを取得すると、再びパケット交換網220を介して接続させてパケット通信サーバ装置420の送信先情報取得手段422Cにより送信先情報の設定を促す旨の設定案内情報を送信させる。この後、設定された送信先情報を送信先情報取得手段422Cが取得したことを認識すると、報知手段422Eにて報知信号を送信先の携帯通信端末300へ送信させる制御を実施させる。このような構成でも、上述した実施の形態と同様の作用効果を奏する。さらに、このような構成によれば、メッセージデータを取得してから、メッセージを伝達するための送信先などの各種設定を実施することとなり、メッセージを取得して伝達するための一連の工程毎に処理が完結する状態となり、メッセージデータや伝達のための各種設定の情報の取扱が容易にでき、処理の簡略化や迅速化が容易に得られる。
【0091】
また、図4に示す接続画面510、図5に示す登録画面520、図6に示す送信先設定案内画面530、図7に示す確認画面540、図8に示す回線報知画面550のフォームを利用して説明したが、これらに基づいてTV電話機能を提供する構成に限らず、いずれの方法で送信先情報の設定・登録、回線情報の報知を実施してもよい。
【0092】
そして、記憶制御手段432Dを電話回線サーバ装置430に設けてメッセージデータの受信処理時に接続する電話回線での削除要求に基づいてメッセージデータを削除する処理をしたが、公衆電話網230を介して削除要求を認識する構成に限らず、例えば記憶制御手段432Dをパケット通信サーバ装置420に設け、電子メールなどにより送信先の携帯通信端末300から削除要求を認識して削除可能としてもよい。さらには、送信元の携帯通信端末300からの削除要求により削除したり、登録してから所定日時を経過したものを自動的に削除したりするなどしてもよい。
【0093】
さらに、送信元と送信先とが電話回線で直接接続するいわゆるTV電話の機能を備えた携帯通信端末300の構成に限らない。すなわち、送信先にTV電話の機能がない場合でも音声データを再生可能な構成であれば、メッセージデータの音声データのみを再生あるいは音声データのみ再生させたり、動画である映像データを再生できない構成でも静止画像データを再生できる構成であれば、映像データをいわゆるコマ送りの様に映像データの一部を送信あるいは映像データをコマ送りで再生させたりすればよい。さらに、TV電話の機能を備えた携帯通信端末300である場合には、例えば。直接端末間で接続するTV電話の機能と、本発明のTV電話機能とを選択できる構成とするなどしてもよい。
【0094】
そして、本発明のTV電話機能を利用するにあたって会員制としてあらかじめ会員登録して顧客情報を設定しておく構成について説明したが、会員制ではなく従量制、例えばTV電話機能を利用する毎に、公衆電話網230を利用するためにあらかじめ設定された顧客情報に基づいて利用資格を判断し、接続する携帯通信端末300の正当な利用者であって公衆電話網230を利用できる適式の利用者か否かなどにより利用資格を判断して利用する構成とするなどしてもよい。
【0095】
また、例えばTV電話機能の利用を要求する利用者による設定入力に関する情報を認識することで、例えば登録費用や機能利用対価として月々の費用、メッセージデータの送信回数に応じた対価などを演算し、別途請求する処理を実施させる機能をパケット通信演算手段422に設けたり、メッセージデータのデータ量や通話時間などを演算して別途請求する処理を実施させる機能を電話回線演算手段432に設けたりしてもよい。この請求処理としては、例えば各金融機関が管理する付加価値通信網(Value-Added Network:VAN)であるいわゆる金融VANに構築されたファームバンキング(Firm Banking:FB)を利用して決済処理したり、決済処理する旨の表示によりサーバシステム400を管理する管理者に決済処理を促す案内を報知する処理をしたりするなどが例示できる。
【0096】
そして、動画受信処理として、メッセージの送信先となるメッセージの受信側の送信通信端末300で、メッセージが送信されたことのメール受信により電話回線を介して直接的にメッセージを取得する構成で説明したが、例えば、以下の図11のフローチャートに示すように、送信先側においても利用資格を検証するような処理を実施してよい。このことにより、上述したように、メッセージが漏洩することをより防止できる。
【0097】
すなわち、図11は、送信先の携帯通信端末でサーバシステムからメッセージデータを受信する動画受信処理の動作を示すフローチャートである。この図11のフローチャートで示す動画受信処理としては、サーバシステム400は、電力が供給されて起動すると適宜初期設定を実施して携帯通信端末300の接続待機状態となる。すなわち、パケット交換網220および公衆電話網230を介して、携帯通信端末300からの接続要求の有無を判断する(ステップS301)。そして、サーバシステム400は、接続待機状態において、メッセージデータの送信先となる利用者からのTV電話機能の利用要求があったことを認識、すなわち、動画送信処理と同様に、メッセージデータを受信する送信先の携帯通信端末300がTV電話機能を利用するための図4に示す接続画面510に従った報知された所定のURLに基づいてパケット交換網220を介して接続要求があると、TV電話機能のサイトを構築するパケット通信サーバ装置420と接続させる。
【0098】
そして、パケット通信サーバ装置420は、パケット通信演算手段422の認証手段422Bにより、図5に示す登録画面520を接続する携帯通信端末300へ送信する。この登録画面520に基づいて、携帯通信端末300で利用者が端末操作手段320により、顧客情報である携帯通信端末300の電話回線番号およびメールアドレスが入力され、登録コマンドボタン523の入力操作にて設定入力されると、送信元の携帯通信端末300の端末通信手段310によりパケット交換網220を介してパケット通信サーバ装置420へ顧客情報が送信される。この送信される顧客情報を、パケット通信サーバ装置420のパケット通信インターフェース手段422Aで受信して認証手段422Bが取得する(ステップS302)。そして、認証手段422Bは、取得した顧客情報と、TV電話機能を利用する会員登録の際にあらかじめ設定され既に顧客情報記憶領域411に記憶された顧客情報と比較し、利用資格があるか否かを判断、すなわち登録された利用者であるか否かを判断する(ステップS303)。
【0099】
このステップS303において、会員登録していない利用者からのTV電話機能の利用要求であり利用資格がない、あるいは適切に決算されておらず公衆電話網230を適式に利用できない利用者で利用資格がないなどと判断すると、動画送信処理と同様に、利用できない旨を報知する。この報知として、所定のフォームに基づいて、利用方法の案内すなわち会員登録をする手順などの案内に関する情報や公衆電話網230を利用できる状態を勧める案内に関する情報などを、携帯通信端末300へパケット交換網220を介して送信するなどが例示できる。そして、パケット通信サーバ装置420は、利用できない旨の報知を実施した後に接続を解除し(ステップS304)、動画受信処理が終了、すなわち接続待機状態となる。
【0100】
一方、ステップS303において、利用資格があると判断すると、認証手段422Bは利用資格がある旨の信号を出力する。この信号を接続許諾手段422Dが認識すると、メッセージデータを受信させるための公衆電話網230における所定の電話回線番号に関する回線情報を、パケット交換網220を介して接続する携帯通信端末300へ送信させる。すなわち、接続許諾手段422Dは、例えば図8に示す回線報知画面550のような所定のフォームに基づいて、電話回線番号を携帯通信端末300で画面表示させる報知信号をパケット通信記憶手段421で送信させる(ステップS305)。そして、接続許諾手段422Dは、メッセージデータの受信要求があった旨の信号を電話回線サーバ装置430へ出力し、電話回線サーバ装置430をメッセージデータの送出待機状態に設定する。すなわち、電話回線サーバ装置430は、所定の電話回線で送信先の携帯通信端末300からのダイヤルによる接続要求の有無を判断する(ステップS306)。
【0101】
このステップS306で接続要求を認識すると、電話回線サーバ装置430における電話回線演算手段432のメッセージ送信制御手段432Cは、接続要求に含まれる電話回線番号を認識する。そして、メッセージ送信制御手段432Cは、パケット通信記憶手段421やデータベース410などに記憶されている送信先情報に、接続要求時に認識した電話回線番号を検索し、メッセージデータの送信先の携帯通信端末300からの接続要求か否かを判断する。そして、送信先の携帯通信端末300からの接続要求ではない場合、例えば音声ガイダンスなどにて誤ダイヤルである旨やTV電話機能を利用するための登録が済んでいない旨などの報知や、単に接続をしないなどの処理をし、ステップS306で接続要求の有無の判断を継続させる。一方、送信先の携帯通信端末300からの接続要求であると判断すると、送信先の携帯通信端末300を所定の電話回線で接続させ、動画送信処理で登録したメッセージデータを送信する旨の音声ガイダンスなどの案内を送信先の携帯通信端末300へ送信する(ステップS307)。このステップS307における案内の際、複数の送信すべきメッセージデータが既に登録されている場合、いずれのメッセージデータを送信すべきかの選択設定を促す案内をする。なお、ステップS307におけるメッセージデータを送信する旨の案内の際などで、送信先の携帯通信端末300から端末操作手段320による入力操作により、メッセージデータの削除要求があった場合、メッセージ送信制御手段432Cによるメッセージデータの送出処理を実施せず、記憶制御手段432Dによりデータベース410のメッセージ記憶領域412に記憶された対応するメッセージデータを削除する処理をする。
【0102】
そして、ステップS307の後、メッセージ送信制御手段432Cは、例えば音声ガイダンスに基づいて送信先の携帯通信端末300から送信要求があったことを認識、あるいは送信要求の有無を判断することなく自動的に、送信先情報に関連付けられた送信元固有情報を認識し、この送信元固有情報が関連付けられた対応するメッセージデータをデータベース410から検索して読み取り、電話回線を介して接続している送信先の携帯通信端末300へ送信する(ステップS308)。この後、メッセージ送信制御手段432Cは、一連のメッセージデータを全て送出したことを認識すると(ステップS309)、公衆電話網230における所定の電話回線を介した送信先の携帯通信端末300との接続を切断し(ステップS310)、動画受信処理を終了する。なお、ステップS309において、メッセージデータの送出完了を認識する前に、送信先の携帯通信端末300との電話回線が切断されたことを認識すると、そのまま動画受信処理を終了する。
【0103】
その他、本発明の実施の際の具体的な構造および手順は、本発明の目的を達成できる範囲で他の構造などに適宜変更できる。
【図面の簡単な説明】
【0104】
【図1】本発明における一実施の形態に係るTV電話提供システムの概略構成を示すブロック図である。
【図2】前記実施の形態における携帯通信端末の概略構成を示すブロック図である。
【図3】前記実施の形態におけるサーバシステムの概略構成を示すブロック図である。
【図4】前記実施の形態における携帯通信端末の端末表示手段で画面表示される接続画面を示す概念図である。
【図5】前記実施の形態における携帯通信端末の端末表示手段で画面表示させる登録画面を示す概念図である。
【図6】前記実施の形態における携帯通信端末の端末表示手段で画面表示される送信先設定案内画面を示す概念図である。
【図7】前記実施の形態における携帯通信端末の端末表示手段で画面表示される確認画面を示す概念図である。
【図8】前記実施の形態における携帯通信端末の端末表示手段で画面表示される回線報知画面を示す概念図である。
【図9】前記実施の形態における送信元の携帯通信端末からメッセージデータを送信する動画送信処理の動作を示すフローチャートである。
【図10】前記実施の形態における送信先の携帯通信端末でサーバシステムからメッセージデータを受信する動画受信処理の動作を示すフローチャートである。
【図11】本発明における他の実施の形態に係るTV電話提供システムでの送信先の携帯通信端末でサーバシステムからメッセージデータを受信する動画受信処理の動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0105】
100……情報配信制御システムとしてのTV電話提供システム
220……パケット交換網
230……公衆電話網
300……携帯通信端末
400……情報配信制御装置としてのサーバシステム
410……データベース
411……顧客情報記憶手段としての顧客情報記憶領域
412……メッセージ記憶手段としてのメッセージ記憶領域
420……パケット通信サーバ装置
422……演算手段を構成するパケット通信演算手段
422B…認証手段
422C…送信先情報取得手段
422D…接続許諾手段
422E…報知手段
430……電話回線サーバ装置
432……演算手段を構成する電話回線演算手段
432B…メッセージ取得手段
432C…メッセージ送信制御手段
【特許請求の範囲】
【請求項1】
携帯通信端末を所有する利用者に関する顧客情報を記憶する顧客情報記憶手段と、
パケット交換網を介して前記携帯通信端末から送信される顧客情報を取得し、前記顧客情報記憶手段に記憶された顧客情報と比較して利用資格の有無を判断する認証手段と、
この認証手段にて利用資格があると判断すると、前記パケット交換網を介して前記携帯通信端末へ公衆電話網における所定の電話回線の番号に関する回線情報を送信させる制御をする接続許諾手段と、
前記パケット交換網を介して前記携帯通信端末から送信され画像データを含むメッセージデータを送信する送信先に関する送信先情報を取得する送信先情報取得手段と、
前記所定の電話回線を介して前記携帯通信端末から送信される前記メッセージデータを取得してメッセージ記憶手段に記憶させる制御をするメッセージ取得手段と、
前記メッセージデータの取得により、前記送信先情報に基づいて、前記メッセージデータが送信された旨を前記送信先の携帯通信端末で報知させる報知信号を、前記送信先の携帯通信端末へ前記パケット交換網を介して送信させる制御をする報知手段と、
前記送信先の携帯通信端末から前記メッセージデータの送信要求に関する要求情報を認識すると、前記要求情報に基づいて前記メッセージ記憶手段に記憶された前記メッセージデータを前記送信先の携帯通信端末へ前記公衆電話網を介して送信させる制御をするメッセージ送信制御手段と、
を具備したことを特徴とした情報配信制御装置。
【請求項2】
請求項1に記載の情報配信制御装置であって、
前記メッセージ送信制御手段は、前記パケット交換網を介して前記送信先の携帯通信端末から送信される前記要求情報に含まれる顧客情報に基づいて前記認証手段が利用資格を有すると判断した前記送信先の携帯通信端末へ、前記公衆電話網を介して前記メッセージデータを送信させる制御をする
ことを特徴とした情報配信制御装置。
【請求項3】
請求項2に記載の情報配信制御装置であって、
前記メッセージ送信制御手段は、前記認証手段により利用資格を有すると判断した前記送信先の携帯通信端末へ、前記接続許諾手段により前記公衆電話網における所定の電話回線に関する回線情報を送信させ、前記所定の電話回線を介して前記送信先の携帯通信端末が接続されたことを認識すると前記要求情報として認識し、前記メッセージデータを送信させる制御をする
ことを特徴とした情報配信制御装置。
【請求項4】
請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の情報配信制御装置であって、
前記メッセージ送信制御手段は、前記送信先の携帯通信端末へ送信する前記メッセージデータが前記メッセージ記憶手段に複数記憶されていることを認識すると、前記メッセージデータのうちのいずれを送信要求するかの設定を促す案内に関する案内情報を、前記電話回線を介して送信させる
ことを特徴とした情報配信制御装置。
【請求項5】
請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の情報配信制御装置であって、
前記メッセージデータを送信した前記送信先の携帯通信端末から前記メッセージ送信制御手段へ削除を要求する旨の削除要求信号が送信されたことを認識すると、前記メッセージ記憶手段に記憶され前記送信した前記メッセージデータを削除する制御をする記憶制御手段を具備した
ことを特徴とした情報配信制御装置。
【請求項6】
請求項5に記載の情報配信制御装置であって、
前記記憶制御手段は、前記メッセージデータを送信する前記送信先の携帯通信端末が複数ある場合、全ての前記送信先の携帯通信端末から前記削除要求信号を認識することで前記メッセージデータを削除する制御をする
ことを特徴とした情報配信制御装置。
【請求項7】
請求項1ないし請求項6のいずれかに記載の情報配信制御装置であって、
前記メッセージ取得手段は、取得した前記メッセージデータを、このメッセージデータを送信した送信元の前記携帯通信端末を特定する送信元固有情報と前記メッセージデータを特定するメッセージ固有情報とを関連付けて前記メッセージ記憶手段に記憶させる制御をする
ことを特徴とした情報配信制御装置。
【請求項8】
請求項1ないし請求項7のいずれかに記載の情報配信制御装置であって、
前記送信先情報取得手段は、複数の送信先情報を1つのグループとして関係付けるグループ情報を取得可能で、
前記報知手段は、前記グループ情報に基づいて、1つのグループとして関連付けられた複数の送信先情報に対応する前記送信先の携帯通信端末へ前記報知信号を送信させる制御をする
ことを特徴とした情報配信制御装置。
【請求項9】
請求項8に記載の情報配信制御装置であって、
前記顧客情報記憶手段は、前記顧客情報に前記グルーブ情報を関連付けて記憶する
ことを特徴とした情報配信制御装置。
【請求項10】
請求項1ないし請求項9のいずれかに記載の情報配信制御装置であって、
前記接続許諾手段は、前記認証手段にて利用資格があると判断すると、前記送信先情報取得手段により前記送信先情報の設定を促す旨の設定案内情報を前記メッセージデータの送信元の前記携帯通信端末へ前記パケット交換網を介して送信させるとともに、前記設定された送信先情報を前記送信先情報取得手段が取得したことを認識すると、前記回線情報を前記送信元の携帯通信端末へ送信させる制御をする
ことを特徴とした情報配信制御装置。
【請求項11】
請求項10に記載の情報配信制御装置であって、
前記接続許諾手段は、前記回線情報を送信させる制御をするとともに、前記設定された送信先情報に対応した前記送信先の携帯通信端末から送信される前記メッセージデータの取得待機状態に前記メッセージ取得手段を設定させる制御をする
ことを特徴とした情報配信制御装置。
【請求項12】
請求項1ないし請求項9のいずれかに記載の情報配信制御装置であって、
前記メッセージ取得手段は、前記メッセージデータを取得すると、前記送信先情報取得手段により前記送信先情報の設定を促す旨の設定案内情報を前記メッセージデータの送信元の前記携帯通信端末へ前記パケット交換網を介して送信させるとともに、前記設定された送信先情報を前記送信先情報取得手段が取得したことを認識すると、前記報知手段にて前記報知信号を前記送信先の携帯通信端末へ送信させる制御を実施させる
ことを特徴とした情報配信制御装置。
【請求項13】
請求項1ないし請求項12のいずれかに記載の情報配信制御装置であって、
前記顧客情報記憶手段および前記メッセージ記憶手段を有したデータベースと、
前記パケット交換網を介して前記携帯通信端末に各種情報を送受信可能に接続されるとともに前記データベースに各種情報を送受信可能に接続され、前記認証手段、前記送信先情報取得手段、前記接続許諾手段、および前記報知手段を備えたパケット通信サーバ装置と、
前記公衆電話網を介して前記携帯通信端末に各種情報を送受信可能に接続されるとともに前記データベースおよび前記パケット通信サーバ装置に各種情報を送受信可能に接続され、前記メッセージ取得手段および前記メッセージ送信制御手段を備えた電話回線サーバ装置と、を備えた
ことを特徴とした情報配信制御装置。
【請求項14】
請求項1ないし請求項13のいずれかに記載の情報配信制御装置と、
前記パケット交換網および前記公衆電話網を介して前記情報配信制御装置と送受信可能に接続される前記携帯通信端末と、
を具備したことを特徴とした情報配信制御システム。
【請求項15】
演算手段により、携帯通信端末から送信される画像データを含むメッセージデータを、所定の送信先の携帯通信端末に送信可能に取得して記憶する情報配信制御方法であって、
前記演算手段は、
パケット交換網を介して前記携帯通信端末から送信されこの携帯通信端末を所有する利用者に関する顧客情報を取得し、前記顧客情報を記憶する顧客情報記憶手段に記憶された顧客情報と比較して利用資格の有無を判断する認証工程と、
この認証工程で利用資格があると判断することにより、前記パケット交換網を介して前記携帯通信端末へ公衆電話網における所定の電話回線の番号に関する回線情報を送信する接続許諾工程と、
前記パケット交換網を介して前記携帯通信端末から送信される前記メッセージデータを送信する前記送信先の携帯通信端末に関する送信先情報を取得する送信先情報取得工程と、
前記所定の電話回線を介して前記携帯通信端末から送信される前記メッセージデータを取得してメッセージ記憶手段に記憶させるメッセージ取得工程と、
このメッセージ取得工程で前記メッセージデータを取得することにより、前記送信先情報に基づいて、前記メッセージデータが送信された旨を前記送信先の携帯通信端末で報知させる報知信号を、前記送信先の携帯通信端末へ前記パケット交換網を介して送信させる報知工程と、
前記送信先の携帯通信端末からの送信要求に関する要求情報を取得すると、前記メッセージ記憶手段に記憶された前記メッセージデータを前記送信先の携帯通信端末へ前記公衆電話網を介して送信させるメッセージ送信制御工程と、を実施する
ことを特徴とする情報配信制御方法。
【請求項16】
演算手段を、請求項1ないし請求項13のいずれかに記載の情報配信制御装置、または、請求項14に記載の情報配信制御システムとして機能させる
ことを特徴とした情報配信制御プログラム。
【請求項17】
請求項16に記載の情報配信制御プログラムが演算手段に読取可能に記録された
ことを特徴とした情報配信制御プログラムを記録した記録媒体。
【請求項1】
携帯通信端末を所有する利用者に関する顧客情報を記憶する顧客情報記憶手段と、
パケット交換網を介して前記携帯通信端末から送信される顧客情報を取得し、前記顧客情報記憶手段に記憶された顧客情報と比較して利用資格の有無を判断する認証手段と、
この認証手段にて利用資格があると判断すると、前記パケット交換網を介して前記携帯通信端末へ公衆電話網における所定の電話回線の番号に関する回線情報を送信させる制御をする接続許諾手段と、
前記パケット交換網を介して前記携帯通信端末から送信され画像データを含むメッセージデータを送信する送信先に関する送信先情報を取得する送信先情報取得手段と、
前記所定の電話回線を介して前記携帯通信端末から送信される前記メッセージデータを取得してメッセージ記憶手段に記憶させる制御をするメッセージ取得手段と、
前記メッセージデータの取得により、前記送信先情報に基づいて、前記メッセージデータが送信された旨を前記送信先の携帯通信端末で報知させる報知信号を、前記送信先の携帯通信端末へ前記パケット交換網を介して送信させる制御をする報知手段と、
前記送信先の携帯通信端末から前記メッセージデータの送信要求に関する要求情報を認識すると、前記要求情報に基づいて前記メッセージ記憶手段に記憶された前記メッセージデータを前記送信先の携帯通信端末へ前記公衆電話網を介して送信させる制御をするメッセージ送信制御手段と、
を具備したことを特徴とした情報配信制御装置。
【請求項2】
請求項1に記載の情報配信制御装置であって、
前記メッセージ送信制御手段は、前記パケット交換網を介して前記送信先の携帯通信端末から送信される前記要求情報に含まれる顧客情報に基づいて前記認証手段が利用資格を有すると判断した前記送信先の携帯通信端末へ、前記公衆電話網を介して前記メッセージデータを送信させる制御をする
ことを特徴とした情報配信制御装置。
【請求項3】
請求項2に記載の情報配信制御装置であって、
前記メッセージ送信制御手段は、前記認証手段により利用資格を有すると判断した前記送信先の携帯通信端末へ、前記接続許諾手段により前記公衆電話網における所定の電話回線に関する回線情報を送信させ、前記所定の電話回線を介して前記送信先の携帯通信端末が接続されたことを認識すると前記要求情報として認識し、前記メッセージデータを送信させる制御をする
ことを特徴とした情報配信制御装置。
【請求項4】
請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の情報配信制御装置であって、
前記メッセージ送信制御手段は、前記送信先の携帯通信端末へ送信する前記メッセージデータが前記メッセージ記憶手段に複数記憶されていることを認識すると、前記メッセージデータのうちのいずれを送信要求するかの設定を促す案内に関する案内情報を、前記電話回線を介して送信させる
ことを特徴とした情報配信制御装置。
【請求項5】
請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の情報配信制御装置であって、
前記メッセージデータを送信した前記送信先の携帯通信端末から前記メッセージ送信制御手段へ削除を要求する旨の削除要求信号が送信されたことを認識すると、前記メッセージ記憶手段に記憶され前記送信した前記メッセージデータを削除する制御をする記憶制御手段を具備した
ことを特徴とした情報配信制御装置。
【請求項6】
請求項5に記載の情報配信制御装置であって、
前記記憶制御手段は、前記メッセージデータを送信する前記送信先の携帯通信端末が複数ある場合、全ての前記送信先の携帯通信端末から前記削除要求信号を認識することで前記メッセージデータを削除する制御をする
ことを特徴とした情報配信制御装置。
【請求項7】
請求項1ないし請求項6のいずれかに記載の情報配信制御装置であって、
前記メッセージ取得手段は、取得した前記メッセージデータを、このメッセージデータを送信した送信元の前記携帯通信端末を特定する送信元固有情報と前記メッセージデータを特定するメッセージ固有情報とを関連付けて前記メッセージ記憶手段に記憶させる制御をする
ことを特徴とした情報配信制御装置。
【請求項8】
請求項1ないし請求項7のいずれかに記載の情報配信制御装置であって、
前記送信先情報取得手段は、複数の送信先情報を1つのグループとして関係付けるグループ情報を取得可能で、
前記報知手段は、前記グループ情報に基づいて、1つのグループとして関連付けられた複数の送信先情報に対応する前記送信先の携帯通信端末へ前記報知信号を送信させる制御をする
ことを特徴とした情報配信制御装置。
【請求項9】
請求項8に記載の情報配信制御装置であって、
前記顧客情報記憶手段は、前記顧客情報に前記グルーブ情報を関連付けて記憶する
ことを特徴とした情報配信制御装置。
【請求項10】
請求項1ないし請求項9のいずれかに記載の情報配信制御装置であって、
前記接続許諾手段は、前記認証手段にて利用資格があると判断すると、前記送信先情報取得手段により前記送信先情報の設定を促す旨の設定案内情報を前記メッセージデータの送信元の前記携帯通信端末へ前記パケット交換網を介して送信させるとともに、前記設定された送信先情報を前記送信先情報取得手段が取得したことを認識すると、前記回線情報を前記送信元の携帯通信端末へ送信させる制御をする
ことを特徴とした情報配信制御装置。
【請求項11】
請求項10に記載の情報配信制御装置であって、
前記接続許諾手段は、前記回線情報を送信させる制御をするとともに、前記設定された送信先情報に対応した前記送信先の携帯通信端末から送信される前記メッセージデータの取得待機状態に前記メッセージ取得手段を設定させる制御をする
ことを特徴とした情報配信制御装置。
【請求項12】
請求項1ないし請求項9のいずれかに記載の情報配信制御装置であって、
前記メッセージ取得手段は、前記メッセージデータを取得すると、前記送信先情報取得手段により前記送信先情報の設定を促す旨の設定案内情報を前記メッセージデータの送信元の前記携帯通信端末へ前記パケット交換網を介して送信させるとともに、前記設定された送信先情報を前記送信先情報取得手段が取得したことを認識すると、前記報知手段にて前記報知信号を前記送信先の携帯通信端末へ送信させる制御を実施させる
ことを特徴とした情報配信制御装置。
【請求項13】
請求項1ないし請求項12のいずれかに記載の情報配信制御装置であって、
前記顧客情報記憶手段および前記メッセージ記憶手段を有したデータベースと、
前記パケット交換網を介して前記携帯通信端末に各種情報を送受信可能に接続されるとともに前記データベースに各種情報を送受信可能に接続され、前記認証手段、前記送信先情報取得手段、前記接続許諾手段、および前記報知手段を備えたパケット通信サーバ装置と、
前記公衆電話網を介して前記携帯通信端末に各種情報を送受信可能に接続されるとともに前記データベースおよび前記パケット通信サーバ装置に各種情報を送受信可能に接続され、前記メッセージ取得手段および前記メッセージ送信制御手段を備えた電話回線サーバ装置と、を備えた
ことを特徴とした情報配信制御装置。
【請求項14】
請求項1ないし請求項13のいずれかに記載の情報配信制御装置と、
前記パケット交換網および前記公衆電話網を介して前記情報配信制御装置と送受信可能に接続される前記携帯通信端末と、
を具備したことを特徴とした情報配信制御システム。
【請求項15】
演算手段により、携帯通信端末から送信される画像データを含むメッセージデータを、所定の送信先の携帯通信端末に送信可能に取得して記憶する情報配信制御方法であって、
前記演算手段は、
パケット交換網を介して前記携帯通信端末から送信されこの携帯通信端末を所有する利用者に関する顧客情報を取得し、前記顧客情報を記憶する顧客情報記憶手段に記憶された顧客情報と比較して利用資格の有無を判断する認証工程と、
この認証工程で利用資格があると判断することにより、前記パケット交換網を介して前記携帯通信端末へ公衆電話網における所定の電話回線の番号に関する回線情報を送信する接続許諾工程と、
前記パケット交換網を介して前記携帯通信端末から送信される前記メッセージデータを送信する前記送信先の携帯通信端末に関する送信先情報を取得する送信先情報取得工程と、
前記所定の電話回線を介して前記携帯通信端末から送信される前記メッセージデータを取得してメッセージ記憶手段に記憶させるメッセージ取得工程と、
このメッセージ取得工程で前記メッセージデータを取得することにより、前記送信先情報に基づいて、前記メッセージデータが送信された旨を前記送信先の携帯通信端末で報知させる報知信号を、前記送信先の携帯通信端末へ前記パケット交換網を介して送信させる報知工程と、
前記送信先の携帯通信端末からの送信要求に関する要求情報を取得すると、前記メッセージ記憶手段に記憶された前記メッセージデータを前記送信先の携帯通信端末へ前記公衆電話網を介して送信させるメッセージ送信制御工程と、を実施する
ことを特徴とする情報配信制御方法。
【請求項16】
演算手段を、請求項1ないし請求項13のいずれかに記載の情報配信制御装置、または、請求項14に記載の情報配信制御システムとして機能させる
ことを特徴とした情報配信制御プログラム。
【請求項17】
請求項16に記載の情報配信制御プログラムが演算手段に読取可能に記録された
ことを特徴とした情報配信制御プログラムを記録した記録媒体。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2006−197341(P2006−197341A)
【公開日】平成18年7月27日(2006.7.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−7697(P2005−7697)
【出願日】平成17年1月14日(2005.1.14)
【出願人】(393026179)株式会社コムスクエア (6)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年7月27日(2006.7.27)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年1月14日(2005.1.14)
【出願人】(393026179)株式会社コムスクエア (6)
【Fターム(参考)】
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