説明

成形天井の製造方法

【課題】裏面にルーフダクトを取り付けてなる成形天井の製造方法であって、設備を簡素化し、かつ工数を短縮化するとともに、ルーフダクトの寸法上の制約を緩和する。
【解決手段】ルーフダクト20を裏面所定位置に取り付けてなる成形天井10の製造方法であって、ルーフダクト20を所要形状に成形し、トリムカット処理後、周縁に沿う接合縁部21にホットメルト系接着剤22を塗工し、成形上型50の型面に保持した後、成形金型40内に加熱軟化処理した基材10aの原反シートS1を投入し、原反シートS1の余熱により、ルーフダクト20のホットメルト系接着剤22を溶融させて、成形上下型50,60の型締めにより成形天井10を絞り成形すると同時にルーフダクト20を一体化する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、裏面にルーフダクトを付設した成形天井の製造方法に係り、特に、ルーフダクトの形状に制約を受けることなく、簡単かつ迅速にルーフダクトを天井裏面の所定位置に一体化することができる成形天井の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
通常、車両のルーフ部分の空調システムとしては、図9,図10に示すように、ルーフパネル1の室内面側に装着されている成形天井2の裏面にルーフダクト3が取り付けられており、このルーフダクト3は、車両のピラー部分に取り付けられているピラーダクト4と連通している。そして、車室内に吹き出されるエアは、ピラーダクト4からルーフダクト3内に送られ、更に成形天井2に設けられている空気吹き出し口5から車室内に送られる。
【0003】
次いで、ルーフダクト3を備えた成形天井2の従来の製造方法について、図10,図11を基に簡単に説明する。成形天井2は、軽量で適度な剛性と保形性を備えた基材2aの表面に表皮2bを貼着して構成されており、ルーフダクト3は、ポリプロピレン等の合成樹脂の射出成形体や、非通気性フィルムを貼着した発泡樹脂成形体が使用されている。そして、従来の製造方法の各工程としては、図11に示すように、成形金型内で基材2aと表皮2bとを一体成形し、トリムピアス処理を施した後、ルーフダクト3を別個成形金型で所要形状に成形し、トリムピアス加工を行なう。更に、ルーフダクト3における周縁フランジにホットメルト系接着剤等を塗布した後、基材2aの所定位置に接着固定して取り付けているのが実情である。ルーフダクト3を備えた成形天井2の従来構成並びに製造方法については、特許文献1に詳細に記載されている。
【0004】
【特許文献1】特許第3543299号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
このように、従来の成形天井2の製造方法は、成形天井2とルーフダクト3とをそれぞれ専用の金型設備を使用し、別工程で成形した後、成形天井2とルーフダクト3とを後工程で接着固定するという構成であるため、それぞれ専用の金型設備並びに工具、工数が必要となり、コストアップを招来するという不具合が指摘されている。
【0006】
更に、ルーフダクト3が大型化した場合、成形天井2に対する接着面積を多く確保する必要があり、そのため、ホットメルト系接着剤の塗布時間が長引き、塗布が終了する頃には、最初に塗布した接着剤が乾燥し、接着不良を招き易く、確実な接着強度が得られないことから、ルーフダクト3の寸法に制約を受ける等、造形上の制約があった。
【0007】
この発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、成形金型内に予め所要形状にプレフォームしたルーフダクトをインサートしておき成形天井と一体成形することで、型設備を簡素化できるとともに、工程数を短縮化でき、しかも、ルーフダクトの寸法上の制約を緩和でき、造形自由度を飛躍的に拡大できる成形天井の製造方法を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、本発明は、所要形状に成形され、形状保持性を有する基材の表面に所望ならば表皮を積層してなり、空調用のルーフダクトを裏面に一体化して構成され、ルーフパネルの室内面側に装着される成形天井の製造方法において、所要形状に成形し、トリムカット処理したルーフダクトの基材側接合縁部に沿って接着剤を塗布した状態で成形上下型のいずれか一方側の金型の型面に保持するとともに、成形上下型内に加熱軟化処理した原反シートを投入する素材のセット工程と、成形上下型を型締めして、原反シートを所要形状に絞り成形して基材を成形するとともに、この原反シートの余熱により、ルーフダクトの接合縁部に塗布された接着剤を加熱軟化させ、接着媒体として機能させて、基材の裏面にルーフダクトを一体化する基材の成形工程並びにルーフダクトの一体化工程とからなることを特徴とする。
【0009】
ここで、成形天井は、基材の表面に表皮をラミネートしても良いが、基材単体で構成することも可能である。また、基材の材質としては、本発明方法が基材の余熱を利用してインサート成形するというものであるから、コールドプレス成形が可能な材料であれば、特に材質を限定するものではない。好ましくは、軽量でかつ適度の保形性を備え、断熱性、吸音性能を備えているのが好ましい。例えば、ガラス繊維等のフィラーを混入した熱可塑性樹脂板や、PPO(ポリフェニレンオキシド)発泡樹脂基材等を使用することができる。また、表皮を使用する場合には、表皮の材質として、不織布、クロス等の布製表皮や合成樹脂シート、あるいは布地シート、合成樹脂シートの裏面にポリウレタンフォームやポリプロピレンフォーム、ポリエチレンフォーム等のクッション層を裏打ちした積層シート材料を使用することもできる。一方、ルーフダクトの材質や成形工法は限定しないが、例えば、発泡樹脂材料を熱成形したルーフダクトを使用すれば、軽量でかつ量産性に優れている点において好ましい。例えば、PPO(ポリフェニレンオキシド)発泡樹脂材料が好ましい。
【0010】
そして、ルーフダクトに塗布する接着剤としては、ホットメルト系接着剤をビード状に塗布する形態でも、ロールコータを使用して平面状にホットメルト系接着剤を塗布することもでき、更に、ホットメルト系接着剤をウエブ状に塗布するか、あるいはスプレー状に塗布することもできる。また、両面粘着テープを使用することもでき、基材の熱で反応させ接着する熱硬化性樹脂や、熱反応型接着剤を使用することもできる等、接着剤の形態は各種バリエーションに富んでいる。
【0011】
従って、本発明方法によれば、予め所要形状に成形され、かつ接合縁部に沿って接着剤を塗布したルーフダクトを成形上下型のいずれか一方側の金型の型面にセットした後、基材の原反シートを加熱軟化処理した状態で成形金型内に投入し、成形上下型を型締めすれば、予めインサートされたルーフダクトを基材の所定位置に強固に一体化できるというものであるから、ルーフダクトをインサート成形する手法を用いているため、従来必要とした成形天井とルーフダクトとの一体化工程に用いる設備を廃止でき、一体化工数も省略することができる。
【0012】
また、ルーフダクトと成形天井との間の接合強度は、原反シートの余熱によりルーフダクトに予め塗布されている接着剤が十分溶融して、接着不良等が生じることがなく、寸法の大きなルーフダクトを使用したことに付随して接着剤の塗布面積が広範囲に亘っても、接着剤が乾燥固化して、接着機能が低下することがないため、ルーフダクトの強固な接合強度が得られ、かつルーフダクトの寸法に制約がないため、ルーフダクトの造形自由度を向上させることができる。
【0013】
次いで、本発明方法の好ましい実施の形態においては、前記ルーフダクトを保持する側の成形金型に真空吸引機構が付設され、ルーフダクトは、真空吸引力により成形金型の所定位置に保持されていることを特徴とする。そして、この実施の形態によれば、ルーフダクトを保持する側の成形金型に真空吸引機構が付設されており、この真空吸引力を利用してルーフダクトを成形金型に確実に保持することができるため、ルーフダクトの精度の良い取り付けが可能となる。
【0014】
また、本発明の更に好ましい実施の形態においては、前記成形上下型の型締め時、ルーフダクト内部に圧空を供給し、ルーフダクトの装着エリアにおける製品表面側を成形下型の型面に押し付けて精度の良い形状出しを行なうことを特徴とする。そして、この実施の形態によれば、ルーフダクト内に圧空を供給するというものであるから、ルーフダクトの装着エリアにおける成形天井の表面部分についても、正確な形状出しが可能となり、成形天井の外観性能を良好に維持できる。
【発明の効果】
【0015】
以上説明した通り、本発明に係る成形天井の製造方法は、予め所要形状にプレフォームしたルーフダクトの接合縁部に、接着剤を塗工した状態でルーフダクトを成形金型にインサート状にセットした後、基材の原反シートを加熱軟化処理した状態で成形金型内に投入し、成形金型を型締めすることで原反シートを所要形状に絞り成形して、基材を所要形状に成形すると同時に、原反シートの余熱を利用して、ルーフダクトの接着剤を十分溶融させて成形天井とルーフダクトとを一体化するというものであり、従来必要とした一体化工数を廃止でき、一体化に必要とした設備や治具等を廃止でき、大幅なコストダウンを招来することができるとともに、基材の余熱で接着剤を十分溶融させることができるため、従来のように、時間の経過により接着剤の接着機能が低下して、接着不良が生じる恐れがなく、接着強度を常に強固に維持できるとともに、ルーフダクトの寸法上の制約等もなく、製品の造形自由度を向上させることができるという効果を有する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、本発明に係る成形天井の製造方法の一実施例について、添付図面を参照しながら詳細に説明する。尚、念のため付言すれば、本発明の要旨は特許請求の範囲に記載した通りであり、以下に説明する実施例は、本発明の一例を示すものに過ぎない。
【実施例】
【0017】
図1乃至図8は本発明の一実施例を示すもので、図1は本発明方法により製作した成形天井を示す製品裏面側からみた斜視図、図2は同成形天井をルーフパネルの室内面側に取り付けた状態を示す断面図、図3は本発明方法を実施する上で使用する成形金型の全体構成を示す説明図、図4は本発明方法の概要を示す工程チャート図、図5乃至図8は本発明方法の各工程を示す説明図である。
【0018】
図1,図2において、本発明方法により製作される成形天井10は、所要形状に成形され、製品の形状を保持する基材10aの表面に表皮10bを貼り合わせて構成されている。そして、この成形天井10の基材10aの裏面のほぼ中央から後半部分にかけて、キャップ状のルーフダクト20が接着固定されている。更に詳しくは、成形天井10は、ガラス繊維等のフィラーを混入した熱可塑性樹脂板等からなる基材10aの表面に、クロス、不織布等の布地シートからなる表皮10bを貼付して、コールドプレス成形により、やや室内側に湾曲する曲面形状に成形されている。また、成形天井10の裏面に取り付けられるルーフダクト20は、本実施例では、PPO(ポリフェニレンオキシド)発泡樹脂材料を使用しており、このルーフダクト20は、成形天井10の背面側の所定位置に接着固定されている。すなわち、ルーフダクト20の製品周縁に沿って接合縁部21が形成されており、この接合縁部21に塗工されているホットメルト系接着剤22を介して接着固定されている。そして、ルーフダクト20と成形天井10との間で画成されるスペースは、空調スペースであり、図1,図2では図示しないピラーダクトからルーフダクト20内に供給されるエアは、成形天井10に開設されるエア吹出口11を通して車室内側に送風される。
【0019】
そして、本発明は、成形天井10にルーフダクト20をインサート成形することで設備費用を簡素化できるとともに、工数を短縮化でき、更に、ルーフダクト20の接着強度を強固に維持でき、しかも、ルーフダクト20の寸法上の制約も緩和することができることが特徴である。尚、成形天井10は、クリップ取付座12に装着したクリップ13等をルーフパネル30のレインフォース31の取付孔32内に取り付けることで、ルーフパネル30に成形天井10が取り付けられている。
【0020】
次いで、図3,図4に従って、本発明方法を実施する際に使用する成形金型40の全体構成及び本発明方法の工程チャート図について説明する。まず、図3において、成形金型40は、成形上型50と成形下型60とから大略構成されており、成形上型50は、昇降シリンダ51により所定ストローク上下動可能であり、成形上型50の型面には、ルーフダクト20をセットするための凹部52が形成されており、この凹部52に真空吸引機構53が付設されている。この真空吸引機構53としては、成形上型50の凹部52面に真空吸引孔531が開設されており、背後の真空室532と連通しており、この真空室532は真空吸引管533を通じて外部の真空吸引ポンプ534に接続しており、真空吸引管533には、開閉バルブ535が設けられている。また、図示はしないが、成形上型50及び成形下型60には、加熱軟化処理した原反シートを冷却するための冷却用配管が所定パターンで配設されている。
【0021】
次いで、本発明方法の概要について説明する。すなわち、本発明方法は、ルーフダクト20をインサート成形することが趣旨であり、以下、図4の工程チャート図及び図5乃至図8の工程説明図を基に説明する。まず、ルーフダクト20は、PPO(ポリフェニレンオキシド)発泡樹脂材料を使用して、図5に示すように、所要形状に成形され、周縁に沿うフランジ状の接合縁部21にホットメルト系接着剤22を塗工する。この塗工方法としては、ロールコータを使用して平面状にホットメルト系接着剤22を満遍なく塗布するのが、エア漏れを防ぐ上で適切であり、しかも、接着強度も高まり、塗布に要する時間が短縮化できるため好ましいが、ホットメルト系接着剤22の塗工形態としては、ビード状に塗布するか、ウエブ状に塗布するか、あるいはスプレー塗布することも可能であり、また、両面粘着テープを使用して接着しても、熱硬化性樹脂、熱反応型接着剤を使用することも可能である。
【0022】
次いで、成形金型40における成形上下型50,60が型開き状態にある時、図5に示すルーフダクト20を成形上型50の凹部52内にセットする。この時、図6に示すように、成形上型50に付設した真空吸引機構53を駆動させて、真空吸引力でルーフダクト20を成形上型50の型面に確実に保持する。次いで、図7に示すように、この状態で成形天井10の素材である基材10aの原反シートS1と表皮10bの原反シートS2とをセットするが、原反シートS1は、予めヒーター装置(図示せず)で加熱軟化処理した状態で投入する。尚、真空吸引機構53を利用してルーフダクト20を成形上型50に保持したが、吸盤等の吸着作用やセットピン等を利用して成形上型50にルーフダクト20を保持するようにしても良い。
【0023】
次いで、図8に示すように、昇降シリンダ51が動作して、成形上型50が所定ストローク下降し、成形上下型50,60の型締めにより、原反シートS1を所要形状に絞り成形し、基材10aを成形すると同時に基材10aの表面に表皮10bを一体化する。そして、この成形天井10の成形時に成形上型50に保持されているルーフダクト20についても、ホットメルト系接着剤22が原反シートS1の余熱により、溶融して、接着機能を十分発揮することで、基材10aの裏面所定位置に強固に一体化されることになる。
【0024】
このように、本発明方法は、基材10aと表皮10bを一体化する成形金型40に予めルーフダクト20をインサートしておき、成形天井10の成形と同時にルーフダクト20を一体成形するというものであるから、従来のように、成形されたルーフダクトと成形天井をそれぞれ圧着金型で貼り合わせるという工程が廃止でき、従来の金型設備や一体化工程が不要となり生産性を向上させることができる。更に、ルーフダクト20の接着強度についても、基材10aの素材である原反シートS1の余熱によりホットメルト系接着剤22を十分軟化させることができる。従って、ホットメルト系接着剤22の接着性を十分生かすことができ、ルーフダクト20の寸法が大型化して、ホットメルト系接着剤22の塗布面積が拡大しても、接着強度が低下することがないため、ルーフダクト20の寸法上の制約が緩和でき、ルーフダクト20の造形自由度を大幅に向上させることができる。また、図8に示すプレス成形工程において、ルーフダクト20と成形天井10との間のスペースに圧空エアを吹き込めば、この部分の成形天井10における製品表面の形状出しを精度良く行なうことができる。
【産業上の利用可能性】
【0025】
本発明は、ルーフダクト20を成形天井10の成形時にインサート成形することを要旨としており、ルーフダクト20の成形上型50への保持として、真空吸引機構53を使用したが、プレス成形時及び脱型時においては、真空吸引機構に替えて圧空力を作用させて、ルーフダクト20の接着強度を高め、かつ成形金型からの脱型作用を円滑に行なうようにしても良い。また、ルーフダクト20を成形下型60側に保持することもできる。更に、ルーフダクト20をインサート成形したが、ルーフダクト20以外にも、クリップ取付座や衝撃吸収パッド等の付属部品をインサート成形することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】本発明方法により製作した成形天井を裏面側からみた斜視図である。
【図2】図1に示す成形天井の構成を示す断面図である。
【図3】本発明方法に使用する成形金型の全体構成を示す説明図である。
【図4】本発明方法の概要を示す工程チャート図である。
【図5】本発明に係る成形天井の製造方法におけるホットメルト系接着剤の塗布工程を示す説明図である。
【図6】本発明に係る成形天井の製造方法における成形金型へのルーフダクトのセット工程を示す説明図である。
【図7】本発明に係る成形天井の製造方法における基材及び表皮の各原反シートのセット工程を示す説明図である。
【図8】本発明に係る成形天井の製造方法における成形天井の成形工程並びにルーフダクトの一体化工程を示す説明図である。
【図9】車両のルーフ部の空調システムを示す説明図である。
【図10】従来の成形天井にルーフダクトを取り付ける構成を示す説明図である。
【図11】従来のルーフダクトを備えた成形天井の製造工程を示すチャート図である。
【符号の説明】
【0027】
10 成形天井
10a 基材
10b 表皮
11 エア吹出口
12 クリップ取付座
13 クリップ
20 ルーフダクト
21 接合縁部
22 ホットメルト系接着剤
30 ルーフパネル
31 レインフォース
32 取付孔
40 成形金型
50 成形上型
51 昇降シリンダ
52 凹部
53 真空吸引機構
60 成形下型
S1 原反シート(基材)
S2 原反シート(表皮)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
所要形状に成形され、形状保持性を有する基材(10a)の表面に所望ならば表皮(10b)を積層してなり、空調用のルーフダクト(20)を裏面に一体化して構成され、ルーフパネル(30)の室内面側に装着される成形天井(10)の製造方法において、
所要形状に成形し、トリムカット処理したルーフダクト(20)の基材側接合縁部(21)に沿って接着剤(22)を塗布した状態で成形上下型(50,60)のいずれか一方側の金型(50)の型面に保持するとともに、成形上下型(50,60)内に加熱軟化処理した原反シート(S1)を投入する素材のセット工程と、
成形上下型(50,60)を型締めして、原反シート(S1)を所要形状に絞り成形して基材(10a)を成形するとともに、この原反シート(S1)の余熱により、ルーフダクト(20)の接合縁部(21)に塗布された接着剤(22)を加熱軟化させ、接着媒体として機能させて、基材(10a)の裏面にルーフダクト(20)を一体化する基材の成形工程並びにルーフダクトの一体化工程と、
からなることを特徴とする成形天井の製造方法。
【請求項2】
前記ルーフダクト(20)を保持する側の成形金型(50)に真空吸引機構(53)が付設され、ルーフダクト(20)は、真空吸引力により成形金型(50)の所定位置に保持されていることを特徴とする請求項1に記載の成形天井の製造方法。
【請求項3】
前記成形上下型(50,60)の型締め時、ルーフダクト(20)内部に圧空を供給し、ルーフダクト(20)の装着エリアにおける製品表面側を成形下型(60)の型面に押し付けて精度の良い形状出しを行なうことを特徴とする請求項1又は2に記載の成形天井の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2007−38531(P2007−38531A)
【公開日】平成19年2月15日(2007.2.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−225327(P2005−225327)
【出願日】平成17年8月3日(2005.8.3)
【出願人】(000124454)河西工業株式会社 (593)
【Fターム(参考)】