説明

成形方法および成形装置

【課題】低コストのプレス成形を経て微細パターンを得るための成形方法を提供する。
【解決手段】下型115の上に、被転写体109を設置し、湾曲手段117により加圧して上型110の外周部を湾曲した状態にした後、上プレスヘッド112と下プレスヘッド116を加熱し、上型110の湾曲した状態を保ったまま、上プレスヘッド112によって上型110で被転写体109を押圧して、導波路パターン111を被転写体109に転写する。さらに、湾曲手段117の加圧力を除去することにより、被転写体109の外周部から徐々に離型を開始させ、最後に、上プレスヘッド112の加圧力を成形時とは逆向きに作用させて型開きを行い、成形品122を取り出す。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、成形方法および成形装置に関するものであり、特にマイクロメートルからナノメートルオーダの微細形状、もしくは高アスペクト比を有する形状を転写させるナノインプリントに関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、光学商品やバイオ関連商品の開発において微細な形状を転写させる技術が求められている。例えば光学商品分野では、ディスプレイ用パネル表面に数十nm〜数百nmの微細凹凸を設けた反射防止パネル、数百nmから数十μmの回折形状を設けたホログラムやレンズ、導波路などの光学素子がある。またバイオ関連商品分野では、幅数十nm〜数百nmで高アスペクト比を有するピラーで血球、DNA、蛋白質を分離するバイオチップなどがある。
【0003】
その中において、導波路は非常に微細で正確なパターンを必要とする。従来の導波路の製造においては、石英系、樹脂とも、20ミクロン以上の厚膜であるクラッドを複数回堆積し、ドライエッチングを用いてコアを凸状にパターニングすることが行われており、複雑で多くの設備が必要なプロセスを用いているため、コスト、生産性において課題を有している。このような事情から、導波路の製造については、様々な方法が提案されており、典型的なものの一つとして溝充填による光導波路の作製方法がある。
【0004】
溝充填光導波路の従来技術としては、特許文献1〜3に記載されているものがある。
【0005】
図15は従来の溝充填光導波路の製造工程を示す図である。
【0006】
まず、クラッドを兼ねたガラス、あるいは樹脂からなるクラッド基板101に光導波路パターンに対応した光導波路溝101aを形成する(図15(a))。次に、導波路溝101aをコアとするために、導波路溝101aをクラッドよりも高屈折率な材料102で埋め込む(図15(b))。この際、導波路溝101aからあふれた余剰材料は除去する(図15(c))。最後にコアの上からクラッド103を形成することによって導波路が完成する(図15(d))。このような方法によれば厚膜クラッド形成、コアのドライエッチングにより作製する従来方法に比べ、低コスト化、高生産性が期待できる。
【0007】
図15(a)に示すクラッド基板101の形成方法としてはドライエッチング、型による成形などが挙げられ、生産性を考慮した場合、後者が望ましい。
【0008】
図16は導波路パターン作成方法にプレス成形法を用いた従来のプレス成形装置の一例を示す説明図である。
【0009】
図16に示す従来のプレス成形装置には上下1対のヒータブロック104,105が備えられている。上ヒータブロック104は上下方向に可動であり、下ヒータブロック105は固定である。上型106の平面状の転写面にはドライエッチングによって微細加工された凸状の導波路パターンが備えられており、導波路パターンの断面サイズは数μmから数十μm角である。被転写体108は下ヒータブロック105上に固定された平面状の下型107の上に設置されている。
【0010】
この状態で上下のヒータブロック104,105を加熱し、被転写体108を軟化温度まで加熱し、上型106が固定された上ヒータブロック104を下方に動かして押圧する。上型106の凸パターンが被転写体108に食い込んだ状態で上下のヒータ通電を制御してヒータ温度を下げ、これから上ヒータブロック104を引き上げて、上型106を被転写体108から強制的に引き離す。このとき、被転写体108は下型107に固定されており、歪みや変形をすることなく上型106から離れる。その後、被転写体であるクラッド基板101は室温付近まで冷却され、成形機から取り出される。
【0011】
ところで、成形型のパターンは数10nmから数μmのオーダーの微細なものであり、被転写体と成形型の成形面は微細なパターンでかみ合った状態になる。被転写体と成形型とを離すための従来技術として特許文献4に、成形型の成形面をあらかじめ凸または凹形状に湾曲させておき、被転写体の裏と表の熱収縮の差により、被転写体を型から離型させ、かつ所望の平坦な成形品を得る方法が開示されている。
【特許文献1】特開昭63−139304号公報
【特許文献2】特開平8−320420号公報
【特許文献3】特開平11−305055号公報
【特許文献4】特開2002−311217号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
しかしながら、微細なパターン密度が高くなった場合や、アスペクト比が高い場合、またはパターンの段差が大きい(または深さが大きい)場合には、被転写体の熱収縮を利用した離型方法では、離型が始まる前から被転写体と成形型の成形面は微細なパターンでかみ合った状態が起こる。
【0013】
図17は被転写体が熱収縮するときの被転写体の挙動を示す説明図である。なお、図17に示す部材において、図16と同一の部材については同一の符号を付して、説明を省略する。図17はプレス状態を示しており、凸形状の上成形型130と凹形状の下成形型131をヒータブロック104,105により被転写体132の変形可能な成形温度に加熱している。
【0014】
図17において、被転写体132の上成形型130に接触する面の長さL=L1とする。次に、図示しない冷却手段により上成形型130と下成形型131とを冷却すると、被転写体132は収縮し、上成形型130に接触する面の長さL=L2(L1>L2)となる。成形温度と冷却温度の差をΔT(℃)、被転写体の半径をr(mm)、被転写体の熱膨張係数をαとすれば、L1−L2=α×ΔT×2rであり、特許文献4によれば成形温度と冷却温度の差は10℃以上なのでΔT=10℃、2r=30mm、α=12.9×10E−6であるからL1−L2=3.8μmとなり、数ミクロン幅の微細パターンの転写では、被転写体と成形型の噛み込みの量としては無視できない値となり、被転写体の強度が弱い場合には被転写体の転写パターンが欠けることがある。
【0015】
すなわち、成形品の収縮を利用した離型方法では、離型が始まる前から被転写体と成形型の成形面は微細なパターンでかみ合った状態が起こり、被転写体のパターンが壊れるため、成形不良になる。
【0016】
また、湾曲する部分に微細なパターンを含まない場合でも、所望の平坦度に被転写体の形状を合わせ込むには、被転写体に与えられる温度を0.5℃以下の高精度に抑える必要があり現実的でない。現状の技術力では、0.5℃以下の高精度に温度を制御するのは、高価な成形装置になるために非常に困難であり、0.5℃より大きいと成形後の被転写体の形状精度に数ミクロンのばらつきが発生する。
【0017】
仮に、冷却しないで被転写体がスプリングバックにより型開きする場合には、被転写体の凸面側では圧縮応力が発生し、凹面側では引っ張り応力が発生するため、成形面に歪が生じ、形成された微細なパターンが破壊される。
【0018】
本発明は、このような問題点を解決し、被転写体に形成される微細なパターンを破壊することなく成形型を離すことを実現した成形方法および成形装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0019】
上記目的を達成するために、本発明の成形方法は、少なくとも一方が凹凸形状を含む成形面を有する一対の成形型を対向させて配置し、前記一対の成形型の間に被転写体を供給する第1の工程と、前記一対の成形型における少なくとも一方を押圧して前記被転写体を押圧し、前記成形面を前記被転写体に転写する第2の工程と、前記一対の成形型を型開きする第3の工程を行って成形品を作成する成形方法であって、前記第3の工程は、前記被転写体の外周縁部の少なくとも一部の第1剥離部を離型させた後、前記被転写体の第1剥離部以外の第2剥離部を離型させることを特徴とする。
【0020】
上記のように構成することで、型開きの際に成形品と成形型の成形面を徐々に引き離せるため、確実に離型できる。本発明は、被転写体のスプリングバックを使用せず、成形型のスプリングバックを利用するため、被転写体に圧縮または引っ張り応力が発生せず、その結果、形成される微細パターンは破壊されない。
【0021】
また、本発明の成形方法は、前記第2の工程の前に前記成形型の少なくとも一方を湾曲した状態にする工程を含み、前記第2の工程と前記第3の工程の間に前記成形型の湾曲した状態を戻す工程を含むことを特徴とし、成形型のスプリングバックにより離型のきっかけができる。
【0022】
また、本発明の成形方法は、前記成形型の周囲に固定部材で前記成形品の外周を固定することを特徴とし、型開きの際に、成形品の動きを規制できる。
【0023】
また、本発明の成形方法は、前記第2の工程と前記成形型の湾曲した状態を戻す工程との間に、前記成形型の温度を前記被転写体のガラス転移温度+10℃以下、ガラス転移温度−15℃以上にする工程を含むことを特徴とし、型開きの際に被転写体が変形することを防ぎ、ガラス転移温度以下の温度域まで冷却するときに、成形品の破壊を防ぐことができる。
【0024】
また、本発明の成形方法は、前記第2の工程と前記第3の工程の間に前記成形型の少なくとも一方を湾曲した状態にする工程を含むことを特徴とし、大口径の成形型を用いる場合に、型開きの際に成形品と成形型の成形面を外周部から徐々に引き離せる。
【0025】
また、本発明の成形方法は、前記成形型の周囲に固定部材で前記成形品の外周を固定することを特徴とし、離型の際に型に成形品が強固に吸着している場合でも、型開きの際に、成形品の動きを規制できる。
【0026】
また、本発明の成形方法は、前記第2の工程と前記可動型を湾曲した状態にする工程との間に、前記成形型の温度を前記被転写体のガラス転移温度+10℃以下、ガラス転移温度−15℃以上にする工程を含むことを特徴とし、離型の際に成形品が変形することを防ぎ、成形品の破壊を防ぐことができる。
【0027】
また、本発明の成形方法は、前記成形品の外周部分に前記成形型に接触しない面を形成することを特徴とし成形型に接触しない面が、型開きの際に成形品と成形型の成形面を徐々に引き離すきっかけとなるため、型開きの荷重を小さくできる。
【0028】
また、本発明の成形方法は、前記一対の成形型の一方がパターンを持たない平面であって、前記平面の中心線平均粗さが0.2μm以下であることを特徴とし、型開きの際の成形品を吸着により保持し、冷却斑による成形品の平坦度の劣化を防ぐことができる。
【0029】
また本発明の成形方法は、前記成形型および前記被転写体の表面のみを加熱することを特徴とする。
【0030】
また本発明の成形方法は、前記成形方法により成形する成形物はレンズ形状または平板形状であることを特徴とする。
【0031】
また本発明の成形方法は、前記第1〜第3の工程を減圧環境下で行うことを特徴とする。
【0032】
また本発明の成形装置は、少なくとも一方が凹凸形状を含む成形面を有する一対の成形型と、対向させて配置した前記一対の成形型の間に被転写体を供給する手段と、前記一対の成形型における少なくとも一方を押圧して前記被転写体を押圧する押圧手段とを有する成形装置であって、前記成形面を有する成形型における前記成形面の外周部でかつ前記成形面以外の領域に弾性部を設け、この弾性部を支持しかつ前記押圧手段による押圧方向に沿って移動する湾曲手段を設け、前記湾曲手段を移動させて前記弾性部を前記被転写体側に湾曲させた状態を維持しながら前記押圧手段を駆動して前記被転写体を押圧し、前記成形面を前記被転写体に転写した後、前記湾曲手段を移動させて前記弾性部の湾曲させた状態を解除してから、前記押圧手段による押圧を解除して型開きすることを特徴とする。
【発明の効果】
【0033】
以上のように、本発明によれば、成形品の平坦度の悪化を防ぎながら、型開きの際に被転写体と成形型の成形面は微細なパターンが噛み込んだ状態を抑え、被転写体が破壊することなく離型でき、アスペクト比の高い形状でも、不良のない成形品をプレス成形を経て得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0034】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
【0035】
(実施の形態1)
成形不良を抑えるには、成形品の熱収縮が、成形品と成形面の微細なパターンの噛み込みに影響しない程度に、高い温度で型開きすることによって解決できる。そこで、成形温度付近での型開きを試みたが、成形温度付近の温度領域では、成形品が成形型と密着するという新たな課題が発生する。
【0036】
図1は本発明の実施の形態1の成形方法を実施する成形機を示す断面図であり、109は被転写体である。この被転写体109は、転移点が500℃、熱膨張係数が7.3×10E−6のガラス材料である。110は石英基材の上型である。上型110は図3に示すように有効径内a部に成形すべき導波路パターン111を有しており、この導波路パターン111は最小幅3ミクロン、最大深さ6μmの溝により構成されている。また上型110は、外周部を除いて上プレスヘッド112に固定されており、上プレスヘッド112は、ヒータ113と冷却水の通る流路114を有し、図示しない駆動手段に繋がり、被転写体109を押圧することができる。ここで、図3において、b部は、上型110における上プレスヘッド112との固定領域を示し、上型110においてb部よりも外周側の領域が弾性を有している。c部は上型110において被転写体109が接触する領域を示し、b部よりも被転写体109外周側に被転写体109に端部が位置するように設定されている。
【0037】
115は下型であり、ヒータ113と冷却水の通る流路114を有している下プレスヘッド116に固定されており、下型115の表面は導波路パターン111のようなパターンは何ら形成されていない平面として形成されており、実施の形態1においては、表面粗さを中心線平均粗さで0.01μmとした。
【0038】
また、上型110の外周の一部は湾曲手段117に固定され、湾曲手段117は図示しないアクチュエータに機械的に繋がっており、上型110の外周部を移動させることが可能になっている。
【0039】
実施の形態1において、被転写体109は30mm角の正方形で厚さ1mm、固定手段118は厚さが0.6μmであり、固定手段118と被転写体109の間には0.1から0.2mmの隙間を空けている。また上型110は、厚さ2.0mm、直径75mm、微細パターンを形成する面のパターン高さを除いた平坦度が0.8μmの円板である。
【0040】
被転写体109を固定するための固定手段118は、下型115に固定されており、被転写体109の端面を形成する面119に溝120が形成されている。溝120の深さは、被転写体109の一辺の長さlが30mm、ガラス転移温度が500℃、熱膨張係数αが、7.3×10E−6、RTを80℃とし、30×(500−80)×7.3×10E−6=0.09より、0.08mmの深さとした。
【0041】
上型110、下型115、固定手段118の成形面には、ガラスとの融着を防止するために、Pt等貴金属のコーティング膜が形成されている。
【0042】
次に、図1および図2(a)から(d)を用いて、前述した成形機を用いた成形方法を説明する。最初に下型115の上に、被転写体109を図示しない材料供給手段により設置し、図1の状態にする。次に、図2(a)に示すように湾曲手段117により加圧し、上型110の外周部を無負荷状態より0.1μm湾曲した状態にし、図2(a)の状態にした後、上プレスヘッド112と下プレスヘッド116の温度を580℃に加熱し、上型110の湾曲した状態を保ったまま、上プレスヘッド112の加圧力を1000Nとして、図2(b)に示すように上型110で被転写体109を押圧する。
【0043】
このとき被転写体109の端面には、上型110と固定手段118の間の隙間に流れ出した材料によって薄い外周部121が形成される。外周部121は、上型110のプレス量が上がるにしたがって薄くなるため、流れ出るためには大きな力を必要とする。そのため、被転写体109内の応力を高めることにより、導波路パターン111の細部にまで被転写体109が充填される。
【0044】
被転写体109の厚さが0.8ミクロンになったときに上プレスヘッド112と下プレスヘッド116の温度を560℃にし、図2(c)に示すように、湾曲手段117の加圧力を除去することにより、外周部121の上型110に接触しない自由表面がきっかけとなり、被転写体109の外周部、すなわち図3におけるc部からb部にかけての領域が第1の剥離部となり、徐々に離型が開始する。
【0045】
このように、被転写体109の大きさがパターン111の有効径以上でありかつ上型110が湾曲する領域に接触することから、上型110の湾曲を戻す際に離型促進効果が得られる。また、被転写体109の外形の上限が、上型110の外形以下で、パターン111の形成されている面に連続した領域より小であるという条件を満たすことにより、パターン111の形成されている面に非接触な外周部121を形成でき、離型のきっかけを確保している。
【0046】
最後に、図2(d)に示すように、上プレスヘッド112の加圧力を成形時とは逆向きに作用させて型開きを行う。この時、図3におけるb部、すなわち第1に剥離した領域以外が第2の剥離部となり、型開き後、下プレスヘッド116の温度が80℃になってから、成形品122を取り出す。
【0047】
このように実施の形態1によれば、型開きの際に成形品と上型110の導波路パターン111の成形面とを徐々に引き離せるため、確実に離型できる。また、被転写体109のスプリングバックを使用せず、上型110のスプリングバックを利用するため、被転写体109に圧縮または引っ張り応力が発生せず、その結果、形成される微細パターンは破壊されない。
【0048】
さらに、下型115の中心線平均粗さを0.01μmとしたことにより、型開きの際の成形品を吸着により保持し、冷却斑による成形品の平坦度の劣化を防ぐことが可能となる。ここで、平面の中心線平均粗さが0.2μm以下であれば、前記した効果が期待できる。
【0049】
なお、実施の形態1では、上型110の基材に石英を採用しているが、上型110の基材はセラミック、サーメット、超硬合金他、成形型の耐熱性と耐久性を満たすものであれば良い。さらにコーティング膜は貴金属を選定しているが、SiC等の炭化物、TiN等の窒化物またはカーボン膜等、型基材とガラス被転写体9の融着を防止できるものも採用できる。また、実施の形態1において使用する成形機は、上型110、下型115をそれぞれ上プレスヘッド112、下プレスヘッド116に固定した型固定方式の成形機であるが、型移動方式の成形機であっても良い。
【0050】
(実施の形態2)
図4は本発明の実施の形態2の成形方法を実施する成形機を示す断面図である。なお、図4に示す実施の形態2において、図1,2に示す実施の形態1における部材と同一部材については同一符号を付して、詳細な説明を省略する。123は被転写体であり、転移点が163℃、熱膨張係数が6.0×10E−5の樹脂材料である。124は上型であり、基材が石英であり成形面にはフッ素系の離型剤膜を形成している。上型124には図3に示す有効径内a部に成形すべき導波路パターン111が形成されており、導波路パターン111は最小幅3ミクロン、最大深さ20μmの溝により構成されている。また上型124は外周部を除いて上プレスヘッド112に固定されている。
【0051】
被転写体123の寸法は70mm角、厚さ1mm、固定手段126は厚さが0.6mm、被転写体123との間は0.1から0.2mmとなるよう公差を設けた。また上型124は、導波路パターン111の深さを除いた平坦が0.6μm、厚さ2.5mm、直径100mmの円板である。
【0052】
125は下型であり、下プレスヘッド116に固定されている。126は被転写体123の固定手段であり、下型125に固定されており、一辺の長さlが70mm、ガラス転移温度が163℃、熱膨張係数αが、6.0×10E−5、RTを80℃とし、7×(163−80)×6×10E−5=0.35より、被転写体の端面を形成する面127を上型124に近い方が中心に向かって0.34mm倒れこむ逆テーパに形成した。
【0053】
次に、図4(a)から(d)を用いて、前述した成形機を用いた成形方法を説明する。最初に下型125の上に、被転写体123を図示しない材料供給手段により設置し、図4(a)の状態にする。次に、ヒータ113によって上プレスヘッド112と下プレスヘッド116の温度が180℃になるように加熱し、上プレスヘッド112の加圧力を800Nとして、図4(b)に示すように上型124で被転写体123を押圧する。
【0054】
このとき被転写体123の端面には、上型124と固定手段126の間の隙間に流れ出した材料により薄い外周部128が形成され、上型124のプレス量が上がるにしたがって被転写体123内の応力が高まり、導波路パターン111の細部にまで被転写体123が充填される。
【0055】
そして、被転写体123の厚さが0.8mmになったときに上プレスヘッド112と下プレスヘッド116の温度を155℃にし、図4(c)に示すように、湾曲手段117により上型124を湾曲した状態にすると、外周部128の上型124に接触しない自由表面がきっかけとなり、被転写体123の外周部128から徐々に離型が開始する。
【0056】
最後に図4(d)に示すように、上プレスヘッド112の加圧力を成形時と逆向きにして、被転写体123から上型124を完全に離型させ、下プレスヘッド116の温度が80℃のときに成形品129を取り出す。
【0057】
このように実施の形態2によれば、実施の形態1と同様に、成形品と上型110とを徐々に引き離せるため、確実に離型できる。また、上型124のスプリングバックを利用するため、被転写体123に形成される微細パターンは破壊されない。
【0058】
なお、実施の形態2と同様の構成で、上型124を湾曲した状態にする温度を140℃、148℃、173℃、178℃とした成形品を作製した。140℃の成形品では、上型の微細パターンが欠けてしまい、178℃の成形品では、成形品の表面に25μ以上のうねりが発生し成形不良となった。したがって、148℃以上173℃以下の範囲、すなわちガラス転移温度(163℃)−15℃以上、10℃以下の範囲であれば、微細パターンを破壊せずに離型できる。
【0059】
(実施の形態3)
バイオチップなどの微細かつ高アスペクト比の形状を有する微細パターンを形成するには、面内で厚みにばらつきがある板材などを被転写体として用いると、被転写体の厚みが厚い部分から金型に接触する。そのため、そこに対応する金型形状が摩耗および変形するという金型寿命の問題や、一番薄い箇所が最後に接触するため応力が集中する歪み発生の問題、空気のかみこみによる転写不足などの問題が予想される。
【0060】
次に記載する実施の形態3は上記問題点に対して鑑みなされたものである。実施の形態3の概略は、金型もしくは被転写体の少なくとも一方の中央部を撓ませて接触させることで中央部から外周部へ成形型と成形品を接触させ、均一に加圧して微細パターンを転写させ、外周部から中央部へ徐々に剥離することで被転写体へ微細パターンを転写するという転写方法であり、以下、具体的に説明する。
【0061】
図5は本発明の実施の形態3における成型方法に使用する成形機の概略図である。図5に示す成形機はナノインプリント装置等に適用されるものであり、上型210と下型211とを有し、上型210と下型211の間に樹脂もしくはガラス製の被転写体204と微細パターンを表面に有した金型205を対向させた構成である。
【0062】
また、上型210は、プレート201と弾性パッド203とによって構成されており、弾性パッド203とプレート201の間に形成された空間に液体もしくは気体等の流体202を循環させている。なお、液体/気体の入出配管は図示していない。
【0063】
弾性パッド203の材質としてはSUSなどの金属膜もしくは耐熱性の樹脂膜などを用い、厚みは30μm〜300μm程度とする。この弾性パッド203の選定には、耐熱温度や耐摩耗性を考慮することが重要であり、必要に応じてSiNやDLCなどの耐摩耗性薄膜を表面処理することも有効である。
【0064】
207は温調プレートであり、この温調プレート207には水や油などの媒体を循環および温度調節する装置(図示せず)が接続されており、温調プレート207自体を所定の温度に維持する仕組みになっている。
【0065】
212は自由な可動機構を有した加熱装置である。この加熱装置212は被転写体204および金型205の表面を加熱するために使用するものである。ここで加熱装置212としては、抵抗ヒータ、ハロゲンランプなどを用い、輻射熱を利用した表面加熱方法が適用可能である。しかしこの加熱方法は一例であり、金型205や被転写体204を加熱する方法としては、輻射熱を利用した加熱方法の他に抵抗ヒータや誘導加熱により発生させた熱を伝熱させる加熱方法、もしくはマイクロ波などを用いて金型および被転写体を直接熱する加熱方法も可能である。
【0066】
下型211は金型固定プレート206と温調プレート207から構成されており、金型固定プレート206には金型205を機械的に固定する機構(図示せず)が備えられている。
【0067】
図6は金型固定プレート206の拡大断面図である。金型固定プレート206上における金型205の周囲には被転写体204を保持しかつ金型205と所定の空間を設ける保持機構220が設置されている。この保持機構220は摺動することによって前記空間の大きさを変えることが可能である。また、金型固定プレート206には金型205を吸引固定するための吸気路221が設置されている。さらに、吸気路221とは別に金型205表面から空気を噴射する噴気路222が設置されており、微細パターンを転写させた被転写体204を剥離する際に空気を噴射することも可能である。なお、この噴気路222の有無は問わない。
【0068】
次に、図5,図6に示す成形機を用いた場合を例として、実施の形態3における微細パターンを転写させる方法について図7を用いて説明する。
【0069】
まず、吸気路221(図6参照)を介して減圧吸着させることによって金型固定プレート206の表面に金型205を固定する。次に、被転写体204を金型205と弾性パッド203の間に供給する。この時、金型205と被転写体204の間に加熱装置212を投入して被転写体204と金型205の表面を加熱する。その後加熱装置212を除去すると同時に下型211を上型210に近づく方向へ移動させ、被転写体204の表面216が金型205と所定のギャップを形成するように保持機構220に被転写体204を保持する。
【0070】
次に、弾性パッド203を被転写体204の裏面217へ当接させた状態で、保持機構220が摺動しながら下型211をさらに移動させることで金型205と被転写体204を接触させる。このとき被転写体204の内周部を撓ませて接触させることで内周部から外周部へ接触させることが可能である。さらに下型211を移動させることによって被転写体204の裏面217へ均一な圧力をかけることが可能であり、金型205の微細パターンを被転写体204の表面216へ転写させる。なお、上述した金型205の微細パターンを被転写体204に転写させる工程を、以下、転写工程と称することにする。
【0071】
ここで、図7においては被転写体204の下方に金型205が設置されているが、被転写体204と金型205の設置位置が逆の場合であっても良く、また、下型211のみを移動させるのではなく、上型210のみを移動させる方法、もしくは上型210および下型211を同期させて移動させる方法も可能である。
【0072】
最後に、微細パターンを転写した被転写体204を金型205から剥離する。この工程を、以下、離型工程と称することにする。離型工程は、上述した手順の逆を実施することで、外周部から内周部への剥離および内周部の剥離が可能となる。
【0073】
図8は保持機構220を設置することによる効果を説明するための図であり、保持機構220がない場合には、被転写体の端部223に図中矢印への力が発生するため、端部における転写不足、転写形状の崩れなどが発生する。しかし、保持機構220を設置することで、被転写体の端部223へかかる前記圧力が低減でき、均一な転写を確保することが可能になる。
【0074】
また、保持機構220と弾性パッド203が接触して破損もしくは摩耗するのを防ぐため、保持機構220と弾性パッド203が接触する危険がある箇所に、SiNやDLCなどの耐摩耗性薄膜で表面処理を施すことも有効である。
【0075】
(実施の形態4)
ところで、転写させる微細パターンがさらに複雑になると、実施の形態3の技術だけでは微細パターンに気泡が噛み込み、転写不良が発生するおそれがある。次に記載する実施の形態4はこのような問題点に対して鑑みなされたものである。
【0076】
実施の形態4は、実施の形態3で示した被転写体204と金型205の接触工程で、周囲雰囲気を減圧状態にすることにより、空気のかみこみを低減し、高アスペクト比を有する複雑な形状の転写を可能にしたものである。
【0077】
図9は実施の形態4による成型方法において使用する減圧装置の一例を示す概略図である。
【0078】
図9に示す減圧装置は、減圧用チャンバー215内に実施の形態3で説明した装置を設置するものである。そして、減圧状態で実施の形態3に示す装置動作を実施する。その際、減圧チャンバー215内の圧力をP1とし、金型205を吸着している吸引圧力をP2とすると、P1>P2に制御することが望ましい。もし、P1≦P2であれば、転写工程において金型205の位置が移動する、もしくは撓む可能性があり、転写形状の悪化が予想される。
【0079】
また減圧状態にすることで、金型205や被転写体204の端部から外気空気への熱の逃げが低減されるため、金型205および被転写体204の温度分布精度が向上し、端部まで均一な転写を実現することができる。さらに図10に示すように、減圧により弾性パッド203の被転写体に接していない部分が、減圧なしの場合(図中点線)より減圧ありの場合(図中実線)の方がより転写面へ追従する形状をとるため、被転写体の端部223まで均一に加圧することができ、均一な転写を実現できる。
【0080】
なお、実施の形態4を実現する装置としては、図11に示すように、減圧チャンバー215の内壁を掘り込んだ空間を設置し、その上に弾性パッド203を形成することも可能である。
【0081】
(実施の形態5)
被転写体を所定の温度まで加熱し、所定の温度まで冷却するプロセスは、非常に時間を要するため、成形サイクルという観点から問題がある。次に記載する実施の形態5は上記問題点に対して鑑みなされたものである。実施の形態5では、成形サイクルを短縮する目的のため、実施の形態3に示す微細パターンの転写工程において、金型および被転写体の加熱方法を以下に示す内容で実施したものである。
【0082】
ここで加熱方法として次の2つの方法がある。1つ目は図12に示すように、ヒータブロック218を抵抗ヒータで加熱させて金型205を伝熱加熱し、弾性パッド203内に循環させる流体202として高温に制御した水を用い、弾性パッド203を介してその水の熱を被転写体として用いたポリカーボネイト224に伝熱させる伝熱加熱方法である。2つ目は図13に示すようにハロゲンヒータなどの輻射加熱装置212を用いて被転写体204および金型205の表面のみを加熱する表面加熱方法である。
【0083】
金型205の微細パターンをポリカーボネイト224へ転写するには、ポリカーボネイト224の表面を軟化温度である約140〜160℃まで加熱する必要がある。ここで、伝熱加熱方法ではポリカーボネイト全体を140℃以上に加熱するのに対し、表面加熱方法はポリカーボネイトの転写面のみを加熱するだけで良い。その違いが冷却時間の短縮に効果があり、成形サイクル短縮が可能である。
【0084】
また被転写体204および金型205表面の温度は、転写工程の直前には、ガラス転移温度+10℃以下、離型工程の直前にはガラス転移温度−15℃に設定するのが望ましい。この温度範囲を越えると、加熱/冷却に要する時間が長くなり、また被転写体の熱収縮量が増加して離型しにくくなる可能性があるためである。
【0085】
具体的に、金型205は0.3mmtのNi板、被転写体204として1mmtのポリカーボネイト板材を使用した場合、伝熱加熱方法と表面加熱方法で加熱したポリカーボネイトの表面温度について冷却プロファイルの解析結果を図14に示す。ここで、転写開始温度を140℃、剥離温度を115℃とした場合、冷却に必要な時間が表面加熱方法の方が伝熱加熱方法に比べて約半分で可能である。この冷却時間短縮の効果は、ポリカーボネイトの板厚が厚いほどまた転写開始温度が高いほど明確に現れる。
【0086】
このように、表面加熱方法を採用することによって成形サイクル短縮が可能になる。
【0087】
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は上述したものに限るものではない。例えば、上述した実施の形態においては、上型、下型の平坦面の間に被転写体を供給しているため、平板形状の成形品が作成されるが、それに限らず、レンズ形状に成形するものであっても適用可能である。
【産業上の利用可能性】
【0088】
本発明の成形方法は、微細なパターンを成形により得ることができるため、レンズアレイ、データディスク基板や、配線等の用途にも適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0089】
【図1】本発明の実施の形態1の成形方法を実施する成形機を示す断面図
【図2】実施の形態1の成形工程を示す断面図
【図3】上型の表面に形成した導波路パターンを示す説明図
【図4】本発明の実施の形態2の成形方法を実施する成形機を示す断面図
【図5】本発明の実施の形態3における成型方法に使用する成形機の概略図
【図6】金型固定プレートの拡大断面図
【図7】図5,図6に示す成形機を用いた微細パターンの転写工程を示す説明図
【図8】保持機構を設置することによる効果を説明するための図
【図9】実施の形態4による成型方法において使用する減圧装置の一例を示す概略図
【図10】減圧なしの場合(図中点線)と減圧ありの場合(図中実線)との比較結果を示す説明図
【図11】実施の形態4による成型方法において使用する減圧装置の他例を示す概略図
【図12】金型を伝熱加熱して被転写体に伝熱させる伝熱加熱方法を説明するための図
【図13】被転写体および金型の表面のみを加熱する表面加熱方法を説明するための図
【図14】表面加熱と電熱加熱との特性を示す図
【図15】従来の溝充填光導波路の製造工程を示す図
【図16】は導波路パターン作成方法にプレス成形法を用いた従来のプレス成形装置の一例を示す説明図
【図17】被転写体が熱収縮するときの被転写体の挙動を示す説明図
【符号の説明】
【0090】
109,123,204 被転写体
110,124,210 上型
111 導波路パターン
112 上プレスヘッド
113 ヒータ
115,125,211 下型
116 下プレスヘッド
117 湾曲手段
118,126 固定手段
120 溝
121,128 外周部
122,129 成形品
127 面
201 プレート
202 流体
203 弾性パッド
205 金型
206 金型固定プレート
207 温調プレート
212 加熱装置
215 減圧チャンバー
216 表面
217 裏面
218 ヒータブロック
220 保持機構
221 吸気路
222 噴気路
223 端部
224 ポリカーボネイト

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも一方が凹凸形状を含む成形面を有する一対の成形型を対向させて配置し、前記一対の成形型の間に被転写体を供給する第1の工程と、前記一対の成形型における少なくとも一方を押圧して前記被転写体を押圧し、前記成形面を前記被転写体に転写する第2の工程と、前記一対の成形型を型開きする第3の工程を行って成形品を作成する成形方法であって、
前記第3の工程は、前記被転写体の外周縁部の少なくとも一部の第1剥離部を離型させた後、前記被転写体の第1剥離部以外の第2剥離部を離型させることを特徴とする成形方法。
【請求項2】
前記第2の工程の前に前記成形型の少なくとも一方を湾曲した状態にする工程を含み、前記第2の工程と前記第3の工程の間に前記成形型の湾曲した状態を戻す工程を含むことを特徴とする請求項1記載の成形方法。
【請求項3】
前記成形型の周囲に固定部材で前記成形品の外周を固定することを特徴とする請求項2記載の成形方法。
【請求項4】
前記第2の工程と前記成形型の湾曲した状態を戻す工程との間に、前記成形型の温度を前記被転写体のガラス転移温度+10℃以下、ガラス転移温度−15℃以上にする工程を含むことを特徴とする請求項2または3記載の成形方法。
【請求項5】
前記第2の工程と前記第3の工程の間に前記成形型の少なくとも一方を湾曲した状態にする工程を含むことを特徴とする請求項1記載の成形方法。
【請求項6】
前記成形型の周囲に固定部材で前記成形品の外周を固定することを特徴とする請求項5記載の成形方法。
【請求項7】
前記第2の工程と前記可動型を湾曲した状態にする工程との間に、前記成形型の温度を前記被転写体のガラス転移温度+10℃以下、ガラス転移温度−15℃以上にする工程を含むことを特徴とする請求項5または6記載の成形方法。
【請求項8】
前記成形品の外周部分に前記成形型に接触しない面を形成することを特徴とする請求項1から7のいずれか1項記載の成形方法。
【請求項9】
前記一対の成形型の一方がパターンを持たない平面であって、前記平面の中心線平均粗さが0.2μm以下であることを特徴とする請求項1から8のいずれか1項記載の成形方法。
【請求項10】
前記成形型および前記被転写体の表面のみを加熱することを特徴とする請求項2,3,4または6記載の成形方法。
【請求項11】
前記成形方法により成形する成形物はレンズ形状または平板形状であることを特徴とする請求項1から8のいずれか1項記載の成形方法。
【請求項12】
前記第1〜第3の工程を減圧環境下で行うことを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項記載の成形方法。
【請求項13】
少なくとも一方が凹凸形状を含む成形面を有する一対の成形型と、対向させて配置した前記一対の成形型の間に被転写体を供給する手段と、前記一対の成形型における少なくとも一方を押圧して前記被転写体を押圧する押圧手段とを有する成形装置であって、
前記成形面を有する成形型における前記成形面の外周部でかつ前記成形面以外の領域に弾性部を設け、この弾性部を支持しかつ前記押圧手段による押圧方向に沿って移動する湾曲手段を設け、前記湾曲手段を移動させて前記弾性部を前記被転写体側に湾曲させた状態を維持しながら前記押圧手段を駆動して前記被転写体を押圧し、前記成形面を前記被転写体に転写した後、前記湾曲手段を移動させて前記弾性部の湾曲させた状態を解除してから、前記押圧手段による押圧を解除して型開きすることを特徴とする成形装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2006−212859(P2006−212859A)
【公開日】平成18年8月17日(2006.8.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−26321(P2005−26321)
【出願日】平成17年2月2日(2005.2.2)
【出願人】(000005821)松下電器産業株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】