説明

接触抵抗の小さい発泡チタン板およびその製造方法

【課題】固体高分子燃料電池の導電性多孔質金属として用いられる多孔質発泡チタン板において、セパレーターとの接触抵抗の小さい多孔質チタン板およびその製造方法を提供する。
【解決手段】外表面に開口し内部の空孔に連続している連続空孔1と骨格2からなる発泡チタン板に撥水材層9が形成された後、凸部4の先端の一部が研磨されることにより撥水材層9が除去され、研磨平面のみにAu層5が形成されていることを特徴とする接触抵抗の小さい発泡チタン板およびその製造方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、発泡チタン板における骨格の外表面に形成されている凸部先端の研削平面にのみAu層が形成されている接触抵抗の小さい発泡チタン板およびその製造方法に関するものであり、この接触抵抗の小さい発泡チタン板は、例えば固体高分子形燃料電池の空気極材および燃料極材などとして使用される。
【背景技術】
【0002】
一般に、固体高分子形燃料電池は、電解質の片面に触媒を伴った導電性多孔質体からなる空気極が形成され、電解質のもう一方の片面に同じく触媒を伴った導電性多孔質体からなる燃料極が形成されており、一般にかかる構造を有する固体高分子形燃料電池を複数個重ねた構造を有している。空気極と第一セパレータが接しており、燃料極と第二セパレータがそれぞれ接しており、その接触抵抗は低いことが必要である。一般に、セパレータとしてはカーボン板や金属板が、導電性多孔質体としてはカーボンペーパーと呼ばれるカーボン繊維の不織布や多孔質金属が用いられている。多孔質金属としては多孔質発泡チタン板が知られている(特許文献1参照)。
【0003】
前記発泡チタン板は、チタン粉末、水溶性樹脂結合剤、可塑剤、起泡剤、発泡剤および水を用意し、これらを配合し混合して発泡スラリーを作製し、得られた発泡スラリーをドクターブレード法によりPETフィルム上に板状に成形し、恒温高湿度槽に供給し、そこで発泡させたのち温風乾燥を行い、スポンジ状グリーン成形体を作製し、この成形体をPETフィルムから剥がし、アルミナ板上に載せ、不活性ガス雰囲気中で加熱して脱脂し、続いて真空焼結炉に装入し焼結することにより気孔率90%以上を有する多孔質な発泡チタン板を作製することができることが知られている。
【0004】
このようにして作製した発泡チタン板は、一般に、図6の断面図に示されるように、表面に開口し内部の空孔に連続している連続空孔1と骨格2とで構成されている。そして発泡チタン板は、スポンジ状グリーン成形体を真空焼結炉に装入し焼結することにより作製する関係から、図6におけるAの部分の拡大断面図である図7に示されるように、発泡チタン板の骨格2の外表面(ここで、骨格の外表面とは発泡チタン板の骨格が板の表面および裏面に露出している部分の面を言う。以下同じ)には微小な凹部3および凸部4が形成されている。
【0005】
このようにして作製した発泡チタン板は一般に接触抵抗が大きい。したがって、この発泡チタン板の骨格2の外表面の凸部4に、図8に示されるように、Au層5を形成して接触抵抗を少なくしている。このAu層5はAuメッキ層、AuCVD層、AuPVD層、多数のAu粒子が連続的または断続的に膜状に集合してなるAu粒子層(以下、Au粒子層という)などであってもよい。
骨格2の外表面にAu層5を形成して接触抵抗を低下させた発泡チタン板を用いて固体高分子形燃料電池の空気極および燃料極を作製し、これを平板状のセパレータと接触させた状態が図9に示されている。この場合、図9に示されるように、平板状のセパレータ6が空気極または燃料極に接触するのは発泡チタン板の骨格2の外表面の凸部4に形成されたAu層5である。そして、前記Au層5は凸部4の表面と拡散接合8していることも知られている。
このように、骨格2の凸部4にAu層5を形成した発泡チタン板は、発泡チタン板の骨格2の凸部4にのみAu層5が被覆されているので、この発泡チタン板に平板状のセパレータ6を接触させると、セパレータ6と接触する部分は発泡チタン板の骨格2の凸部4の先端部に形成されたAu層5だけであるから、接触抵抗低下のために使用されるAu層5は骨格2の凸部4にのみ形成すれば良く、骨格2の凸部4にのみAu層5を形成することによりAuの使用量を少なくすることができる。
【特許文献1】特開2007−107091号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
前記従来の発泡チタン板の骨格2の外表面における凸部4の表面にのみ被覆したAu層5と平板状のセパレータ7との接触部分を一層拡大して観察すると、図9に示されるように、表面が曲面状の凸部4に被覆されたAu層5は平板状のセパレータ7に対して一点Pで接触しているのみで、Pの周囲はセパレータ7に接触していないから、セパレータ7に対する接触面積が小さく、したがって、従来のAu層5を形成した発泡チタン板はAuを接触抵抗の低下に十分利用されておらず、Auの使用量に比べて接触抵抗を十分に低下させていない。
さらに、発泡チタン板の骨格2における凸部4の表面に通常のAuメッキ法、AuCVD法、AuPVD法、Auコロイド塗布法などによりによりAu層5を形成しようとすると、発泡チタン板に形成されている空孔は連続空孔1であるから、Auメッキ層をAuメッキ法により形成しようとすると、メッキ液が連続空孔1の中に入り込み、発泡チタン板の内部の骨格2の表面にもAuメッキ層が形成されるとともに、発泡チタン板の外表面の骨格2における凹部3の表面にもAuメッキ層が形成され、Auの使用量が大幅に増加するのでコスト高になる。CVD法およびPVD法によりAuCVD層およびAuPVD層を形成しようとしても発泡チタン板の内部の骨格2の表面にもAuCVD層およびAuPVD層が形成されるとともに、発泡チタン板の外表面の骨格2における凹部3の表面にもAuCVD層およびAuPVD層が形成される。
さらに、Au粒子層を発泡チタン板の骨格2の外表面における凸部4にのみ形成しようとしてAuコロイドを発泡チタン板の骨格2の外表面における凸部4にのみAuコロイドを塗布しようとしても、凸部4にのみAuコロイドを塗布することは難しい操作であるから熟練が必要であり、通常は凹部3にもAuコロイドが付着することは避けられない。
【課題を解決するための手段】
【0007】
そこで、本発明者らは、接触抵抗の小さい発泡チタン板のAuの使用量を一層減らし、一層低コストで接触抵抗の少ない発泡チタン板を作製すべく研究を行った。その結果、下記の研究結果が得られたのである。
一般に知られている通常の発泡チタン板を撥水材の中に浸漬するかまたは通常の発泡チタン板に撥水材を塗布することにより、図3の断面図または図3のAの拡大図である図4に示されるように、発泡チタン板の骨格2の全表面に撥水材層9を形成し、この撥水材層9を形成した発泡チタン板の骨格2の外表面における凸部4の先端のみを研磨することにより撥水材層9を除去すると共に凸部4の先端の一部を研磨して、図5の断面図に示されるように、凸部4の先端のみに平坦な研磨平面10を有する研磨中間体11を作製する。この時作製した研磨中間体11は平坦な研磨平面10を除く骨格2の全表面が撥水材層9により被覆されている。
かかる研磨中間体11の表面にAuメッキ層、AuCVD層、AuPVD層、Au塗布層などのAu層5を形成すると、図1の断面図に示されるように、研磨中間体11の凸部4の先端の平坦な研磨平面10にのみAuメッキ層、AuCVD層、AuPVD層、Au塗布層などからなるAu層5が優先的に形成され、これを真空中、不活性ガス雰囲気中または大気中、温度:300℃以上で加熱することによりAu層5を凸部4の先端の平坦な研磨平面10に拡散接合8させて強固に接合させ、この発明の接触抵抗の小さい発泡チタン板6を作製することができる。
【0008】
この発明の接触抵抗の小さい発泡チタン板6の凸部4の先端の平坦な研磨平面10のみに形成されているAu層5は研磨平面10と同様に平坦であるから、図2に示されるように、この発明の接触抵抗の小さい発泡チタン板6に平板状のセパレータ7を重ねると、Au層5の凸部4の先端の平坦な研磨平面10に形成されたAu層の全表面が平板状のセパレータ7に接触し、従来の接触抵抗の小さい発泡チタン板よりも接触面積が増加し、使用したAuを一層有効に接触抵抗の低下に利用することができる。
【0009】
この発明は、かかる研究結果に基づいてなされたものであって、
(1)表面に開口し内部の空孔に連続している連続空孔と骨格からなる発泡チタン板の骨格の外表面における凸部先端の研磨平面のみにAu層が形成されている接触抵抗の小さい発泡チタン板、
(2)前記Au層は、発泡チタン板の骨格の外表面における凸部先端の研磨平面のみに拡散接合している前記(1)記載の接触抵抗の小さい発泡チタン板、
(3)前記研磨平面は、発泡チタン板の厚さ方向に対して直角でありかつ同一高さを有する平面である前記(1)または(2)記載の接触抵抗の小さい発泡チタン板、
(4)表面に開口し内部の空孔に連続している連続空孔と骨格からなる発泡チタン板の骨格の全表面に撥水材を塗布し乾燥して発泡チタン板の骨格全表面に撥水材層を形成し、この撥水材層を形成した発泡チタン板の骨格の外表面における凸部先端のみを研磨して凸部先端に形成された撥水材層を除去すると共に骨格の外表面における凸部先端を研磨して骨格の外表面における凸部先端にのみ同一高さを有する研磨平面を形成し、この発泡チタン板の骨格の外表面における前記凸部先端の研磨平面にのみAu層を形成し、この研磨平面にのみAu層を形成した発泡チタン板を真空中、不活性ガス雰囲気中または大気中、温度:300℃以上で加熱することにより骨格の外表面における凸部先端の研磨平面にのみAu層を拡散接合させる接触抵抗の小さい発泡チタン板の製造方法、
(5)前記発泡チタン板の骨格の外表面の研磨平面に形成されたAu粒子層は、Auコロイドを塗布し乾燥し焼成することにより形成する前記(4)記載の接触抵抗の小さい発泡チタン板の製造方法、に特長を有するものである。
【0010】
この発明で使用する撥水材としてメチルハイドロジェンシロキサン、パラフィンなどを使用する。この撥水材を発泡チタン板に塗布して撥水材層を形成した発泡チタン板の凸部先端の一部を研磨除去して平坦な研磨平面を形成するにはテープラップ法などにより行うことができる。発泡チタン板の骨格の外表面の研磨平面に形成されたAu粒子層はAuコロイドを塗布することにより形成するが、このAuコロイドは水、エタノール、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、ジアセトンアルコール、N,N−ジメチルアセトアミド、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、ホルムアミドなどを含む主溶媒にAu:0.0025〜5質量%を含有させたものを使用することが好ましい。
【発明の効果】
【0011】
この発明の接触抵抗の小さい発泡チタン板は、高価なAuを接触抵抗の低下に一層有効に利用することができるので、この発明の接触抵抗の小さい発泡チタン板はこれを固体高分子形燃料電池の空気極および燃料極として使用した場合、固体高分子形燃料電池のコストを下げることができると共に性能の向上に大いに貢献し得るものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
実施例1
原料粉末として、平均粒径:10μmのチタン粉末、水溶性樹脂結合剤としてメチルセルロース10%水溶液、可塑剤としてエチレングリコール、起泡剤としてアルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム、発泡剤としてネオペンタンを用意した。
原料粉末:20質量%、水溶性樹脂結合剤:10質量%、可塑剤:1質量%、起泡剤:1質量%、発泡剤:0.6質量%、残部:水となるように配合し、15分間混練し、発泡スラリーを作製した。得られた発泡スラリーをブレードギャップ:0.5mmでドクターブレード法によりPETフィルム上に成形し、恒温高湿度槽に供給し、そこで温度:35℃、湿度:90%、25分間保持の条件で発泡させた後、温度:80℃、20分間保持の条件の温風乾燥を行い、スポンジ状グリーン成形体を作製した。この成形体をPETフィルムから剥がし、アルミナ板上に載せ、Ar雰囲気中、温度:550℃、180分保持の条件で脱脂し、続いて真空焼結炉で雰囲気:5×10−3Pa、温度:1200℃、1時間保持の条件で焼結することにより気孔率90%を有し、厚さ:1mmを有する発泡チタン板を作製した。得られた発泡チタン板を縦:30mm、横:30mmの寸法となるように切断して発泡チタン板を作製した。
【0013】
このようにして得られた発泡チタン板をメチルハイドロジェンシロキサン溶液に浸漬したのち乾燥・固定化して発泡チタン板の骨格表面全面に撥水材層を形成し、この撥水材層を形成した発泡チタン板をテープラップ法によりこの撥水材層を形成した発泡チタン板の骨格の外表面における凸部の先端のみを研磨することにより撥水材層を除去すると共に凸部の先端の一部を研磨して凸部の先端のみに面積率で3%存在するように平坦な研磨平面を有する研磨中間体を作製した。この研磨中間体は平坦な研磨平面を除く骨格の全表面が撥水材層により被覆されている。
この研磨中間体を平均粒径:約20nmのAu微粒子が懸濁している市販のAuコロイド溶液に浸漬したのち乾燥し、発泡チタン素材の表面に面積率で3%存在するようにAu粒子層を形成した。このAu粒子層は発泡チタン板の骨格の外表面の凸部先端の平坦な研磨平面にのみ優先的に形成され、その他の部分には形成されなかった。この骨格の外表面の凸部先端の平坦な研磨平面にのみAu粒子層が形成され発泡チタン板を大気中、温度:400℃、30分間保持の条件で加熱することにより本発明発泡チタン板1を作製した。この本発明発泡チタン板1は骨格の外表面の凸部先端の平坦な研磨平面にのみAu粒子層が形成されており、その他の骨格の表面にはAu粒子層は形成されていなかった。
【0014】
実施例2
面積率:3%の平坦な研磨平面を除く骨格の全表面が撥水材層により被覆されている実施例1で作製した研磨中間体を電気メッキすることにより発泡チタン板の表面に面積率で3%存在するようにAuメッキ層を形成した。このAuメッキ層は発泡チタン板の骨格の外表面の凸部先端の平坦な研磨平面にのみ形成され、その他の撥水材層が形成されている部分にはAuメッキ層は形成されなかった。この骨格の外表面の凸部先端の平坦な研磨平面にのみAuメッキ層が形成された発泡チタン板を大気中、温度:400℃、30分間保持の条件で加熱することにより本発明発泡チタン板2を作製した。この本発明発泡チタン板2は骨格の外表面の凸部先端の平坦な研磨平面にのみAuメッキ層が形成されており、その他の骨格の表面にはAuメッキ層は形成されていなかった。
【0015】
従来例1
平均粒径:約20nmのAu微粒子が懸濁している市販の金コロイド溶液を深さ:3mmまで満たしたシャーレに、縦:50mm、横:50mm、厚さ:5mmの寸法を有し硬度:20のポリウレタンスポンジを漬け、このポリウレタンスポンジに市販の金コロイド溶液を十分に含浸させた。この市販の金コロイド溶液を含浸させたポリウレタンスポンジに軽く先の実施例1で作製した発泡チタン板を撥水処理および研磨することなく押し付けて発泡チタン板の表面に金コロイドを付けたのち乾燥させ、発泡チタン板の骨格の外表面における凸部先端部にAu粒子層を面積率で3%存在するように形成した。
この発泡チタン素材の凸面先端部表面にAu粒子層を形成させた状態で大気中、温度:400℃、30分間保持の条件で加熱することにより従来発泡チタン板1を作製した。この従来発泡チタン板1は骨格の外表面の凸部先端のだけでなく凹部の一部にもAu粒子層が形成されていた。
【0016】
本発明発泡チタン板1〜2および従来発泡チタン板1をそれぞれ縦:50mm、横:50mm、厚さ:10mmの寸法を有する銅板2枚で挟み、ばねを介して固定した。そのとき、常に本発明発泡チタン板1〜2および従来発泡チタン板1と銅板の面圧が1MPaになるようにばねの撓みを調整した。かかる荷重がかかった状態で銅板間の抵抗を測定し、その値を接触抵抗として表1に示した。
【0017】
【表1】

【0018】
表1に示される結果から、発明発泡チタン板1〜2は従来発泡チタン板1に比べて接触抵抗が小さいことがわかる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】この発明の接触抵抗の小さい発泡チタン板の一部拡大断面説明図である。
【図2】この発明の接触抵抗の小さい発泡チタン板に平板状のセパレータを重ねた状態を示す一部拡大断面説明図である。
【図3】この発明の接触抵抗の小さい発泡チタン板の全表面に撥水材層を形成した状態を示す断面説明図である。
【図4】図3のAの拡大図である。
【図5】研磨中間体の断面説明図である。
【図6】通常の発泡チタン板の断面説明図である。
【図7】図6のA部分の断面説明図である。
【図8】従来の接触抵抗の小さい発泡チタン板の一部拡大断面説明図である。
【図9】従来の接触抵抗の小さい発泡チタン板に平板状のセパレータを重ねた状態を示す一部拡大断面説明図である。
【符号の説明】
【0020】
1:連続空孔、2:骨格、3:凹部、4:凸部、5:Au層、6:この発明の接触抵抗の小さい発泡チタン板、7:セパレータ、8:拡散接合、9:撥水材層、10:研磨平面、11:研磨中間体

【特許請求の範囲】
【請求項1】
表面に開口し内部の空孔に連続している連続空孔と骨格からなる発泡チタン板の骨格の外表面における凸部先端の研磨平面のみにAu層が形成されていることを特徴とする接触抵抗の小さい発泡チタン板。
【請求項2】
前記Au層は、発泡チタン板の骨格の外表面における凸部先端の研磨平面のみに拡散接合していることを特徴とする請求項1記載の接触抵抗の小さい発泡チタン板。
【請求項3】
前記研磨平面は、発泡チタン板の厚さ方向に対して直角でありかつ同一高さを有する平面であることを特徴とする請求項1または2記載の接触抵抗の小さい発泡チタン板。
【請求項4】
表面に開口し内部の空孔に連続している連続空孔と骨格からなる発泡チタン板の骨格の全表面に撥水材を塗布し乾燥して発泡チタン板の骨格全表面に撥水材層を形成し、この撥水材層を形成した発泡チタン板の骨格の外表面における凸部先端のみを研磨して凸部先端に形成された撥水材層を除去すると共に骨格の外表面における凸部先端を研磨して骨格の外表面における凸部先端にのみ同一高さを有する研磨平面を形成し、この発泡チタン板の骨格の外表面における前記凸部先端の研磨平面にのみAu層を形成し、この研磨平面にのみAu層を形成した発泡チタン板を真空中、不活性ガス雰囲気中または大気中、温度:300℃以上で加熱することにより骨格の外表面における凸部先端の研磨平面にのみAu層を拡散接合させることを特徴とする接触抵抗の小さい発泡チタン板の製造方法。
【請求項5】
前記発泡チタン板の骨格の外表面の研磨平面に形成されたAu粒子層は、Auコロイドを塗布し乾燥し焼成することにより形成することを特徴とする請求項4記載の接触抵抗の小さい発泡チタン板の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2010−163636(P2010−163636A)
【公開日】平成22年7月29日(2010.7.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−4718(P2009−4718)
【出願日】平成21年1月13日(2009.1.13)
【出願人】(000006264)三菱マテリアル株式会社 (4,417)
【Fターム(参考)】