説明

携帯無線端末装置

【課題】本発明は、2つのループ状アンテナ部を有すると共に、筺体の姿勢に基づいていずれかのループ状アンテナ部を機能させる携帯無線端末装置を提供することを目的とする。
【解決手段】携帯電話機1は、表示部側筐体3と、操作部側筐体2と、連結部4と、表示部側筐体3に配置される第1ループ状アンテナ部102と、操作部側筐体2に配置される第2ループ状アンテナ部103と、給電部190と、給電部190に接続されると共に第1ループ状アンテナ部102と第2ループ状アンテナ部103とに電気的に接続可能に構成される接続アンテナ部104と、各アンテナ部同士の接続状態を切り替え可能なスイッチ部SWと、該携帯電話機1における姿勢を検知する姿勢検知部420と、姿勢検知部420により検知された姿勢に基づいてスイッチ部SWにおける接続状態を制御するスイッチ制御部440と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯電話機等の携帯無線通信装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、携帯無線端末装置としての携帯電話機には、非接触ICカードと同様の機能を備えるものがある。
例えば、ループアンテナと、ループアンテナに接続されたICモジュール(RFIDチップ)とを有し、外部のリーダ・ライタ装置とループアンテナとが誘導結合されることにより、リーダ・ライタ装置によるICモジュールからの情報の読み出しやICモジュールへの情報の書き込みが行われる携帯電話機が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−336480号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特許文献1において、ループアンテナを機能させるためには、筺体における予め定められた一方の面側を外部のリーダ・ライタ装置に近づける必要があった。
ユーザは、例えば、時間がない状態においても、リーダ・ライタ装置に対して筺体のどちらを向けるか確認する必要があった。
【0005】
本発明は、2つのループ状アンテナ部を有すると共に、筺体の姿勢に基づいていずれかのループ状アンテナ部を機能させる携帯無線端末装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、所定状態において第1面及び前記第1面と対向する第2面を有する筺体と、前記所定状態において、前記筺体内部における前記第1面側に配置される第1ループ状アンテナ部と、前記所定状態において、前記筺体内部における前記第2面側に配置される第2ループ状アンテナ部と、給電部と、前記給電部に接続されると共に、前記第1ループ状アンテナ部と前記第2ループ状アンテナ部とに電気的に接続可能に構成される接続アンテナ部と、前記第1ループ状アンテナ部と前記接続アンテナ部との電気的な接続状態を切り替えると共に、前記第2ループ状アンテナ部と前記接続アンテナ部との電気的な接続状態を切り替えるスイッチ部と、前記筺体における姿勢を検知する姿勢検知部と、前記姿勢検知部により検知された前記筺体における姿勢に基づいて、前記スイッチ部における接続状態を制御するスイッチ制御部と、を備える携帯無線端末装置に関する。
【0007】
本発明は、表示部を有すると共に第1面を有する第1筐体と、操作部を有すると共に第2面を有する第2筐体と、前記第1筐体と前記第2筺体とが積層配置されると共に前記第1面及び前記第2面が外側を向くと共に互いに対向するように配置される閉状態と、前記第1筐体と前記第2筺体とが積層配置されない開状態とに変形可能に前記第1筐体と前記第2筺体とを連結する連結部と、前記第1筐体内部に配置される第1ループ状アンテナ部と、前記第2筺体内部に配置される第2ループ状アンテナ部と、給電部と、前記給電部に接続されると共に、前記第1ループ状アンテナ部と前記第2ループ状アンテナ部とに電気的に接続可能に構成される接続アンテナ部と、前記第1ループ状アンテナ部と前記接続アンテナ部との電気的な接続状態を切り替えると共に、前記第2ループ状アンテナ部と前記接続アンテナ部との電気的な接続状態を切り替えるスイッチ部と、前記1筺体及び前記第2筺体における開閉状態を検知する状態検知部と、前記第1筐体及び第2筺体における姿勢を検知する姿勢検知部と、前記状態検知部により前記第1筐体及び前記第2筺体が前記閉状態であることが検知された場合、前記姿勢検知部により検知された前記第1筐体及び前記第2筺体における姿勢に基づいて、前記スイッチ部における接続状態を制御するスイッチ制御部と、を備える携帯無線端末装置に関する。
【0008】
また、前記スイッチ制御部は、前記状態検知部により前記第1筐体及び前記第2筺体が前記閉状態であることが検知された場合、前記姿勢検知部により検知された前記第1筐体及び第2筺体における姿勢に基づいて、前記第1ループ状アンテナ部又は前記第2ループ状アンテナ部のうち垂直方向下側に配置されるループアンテナ部が機能するよう前記スイッチ部における接続状態を制御することが好ましい。
【0009】
また、アプリケーションの種類を検知するアプリケーション検知部を備え、前記スイッチ制御部は、前記状態検知部により前記第1筐体及び前記第2筺体が前記開状態であることが検知された場合、前記アプリケーション検知部により検知されたアプリケーションの種類に基づいて、前記スイッチ部における接続状態を制御するスイッチ制御部と、を備えることが好ましい。
【0010】
また、前記スイッチ制御部は、前記アプリケーション検知部により検知されたアプリケーションの種類が所定の種類である場合、モノポールアンテナを形成するよう前記スイッチ部における接続状態を制御することが好ましい。
【0011】
また、前記スイッチ制御部は、前記接続アンテナ部の全部又は一部からなる第1モノポールアンテナと、前記接続アンテナ部の全部又は一部と前記第1ループ状アンテナ部又は前記第2ループアンテナ部とを含む第2モノポールアンテナと、を形成するよう前記スイッチ部における接続状態を制御可能に構成されることが好ましい。
【0012】
また、テレビジョン放送を受信可能なテレビジョン通信部を備え、前記スイッチ制御部は、前記アプリケーション検知部により検知されたアプリケーションの種類がテレビジョン視聴用アプリケーションである場合、テレビジョン放送受信アンテナとして、前記第2モノポールアンテナを形成するよう前記スイッチ部における接続状態を制御することが好ましい。
【0013】
本発明は、第1面及び前記第1面に対向する第2面を有する一の筺体と、前記筺体内部における前記第1面側に配置される第1ループ状アンテナ部と、前記筺体内部における前記第2面側に配置される第2ループ状アンテナ部と、給電部と、前記給電部に接続されると共に、前記第1ループ状アンテナ部と前記第2ループ状アンテナ部とに電気的に接続可能に構成される接続アンテナ部と、前記第1ループ状アンテナ部と前記接続アンテナ部との電気的な接続を切り替えると共に、前記第2ループ状アンテナ部と前記接続アンテナ部との電気的な接続を切り替えるスイッチ部と、前記筺体における姿勢を検知する姿勢検知部と、前記姿勢検知部により検知された前記筺体における姿勢に基づいて、前記スイッチ部における接続状態を制御するスイッチ制御部と、を備える携帯無線端末装置に関する。
【0014】
また、上記いずれかの携帯無線端末装置において、前記第1ループ状アンテナ部及び前記第2ループ状アンテナ部それぞれは、非接触ICカード用アンテナであることが好ましい。
【0015】
また、上記いずれかの携帯無線端末装置において、前記姿勢検知部は、地磁気センサを含んで構成されることが好ましい。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、2つのループ状アンテナ部を有すると共に、筺体の姿勢に基づいていずれかのループ状アンテナ部を機能させる携帯無線端末装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】開状態における携帯電話機1の外観斜視図を示す。
【図2】操作部側筐体2に内蔵される部材の分解斜視図である。
【図3】表示部側筐体3に内蔵される部材の分解斜視図である。
【図4】携帯電話機1が開状態における可変アンテナ100を説明する平面図である。
【図5】携帯電話機1が閉状態における可変アンテナ100を説明するA−A断面図である。
【図6】可変アンテナ100を説明する模式図である。
【図7】携帯電話機1における回路構成を説明するブロック図である。
【図8】携帯電話機における機能ブロック図である。
【図9】スイッチ切り替えテーブルを説明する図である。
【図10A】第1ループ状アンテナに状態遷移した可変アンテナを説明する図である。
【図10B】第2ループ状アンテナに状態遷移した可変アンテナを説明する図である。
【図10C】第1モノポールアンテナに状態遷移した可変アンテナを説明する図である。
【図10D】第2モノポールアンテナに状態遷移した可変アンテナを説明する図である。
【図11】携帯電話機における動作を説明するフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、図面を参照して本発明を実施するための形態を説明する。
まず、図1により、携帯電話機1における基本構造を説明する。図1は、開状態における携帯電話機1の外観斜視図を示す。
【0019】
図1に示すように、携帯無線端末装置としての携帯電話機1は、第2筐体としての操作部側筐体2と、第1筐体としての表示部側筐体3と、を備える。操作部側筐体2は、操作部側内面2Aと、操作部側内面2Aと反対側の操作部側外面2B(第2面)とを備える。表示部側筐体3は、表示部側内面3Aと、表示部側内面3Aと反対側の表示部側外面3B(第1面)とを備える。
【0020】
操作部側筐体2と表示部側筐体3とは、ヒンジ機構を備える連結部4を介して連結される。具体的には、操作部側筐体2の上端部と表示部側筐体3の下端部とは、連結部4を介して連結される。
【0021】
連結部4は、表示部側筐体3と操作部側筐体2とが積層配置されると共に表示部側外面3B(第1面)及び操作部側外面2B(第2面)が外側を向くと共に互いに対向するように配置される閉状態と、表示部側筐体3と操作部側筐体2とが積層配置されない開状態とに変形可能に操作部側筐体2と表示部側筐体3とを開閉軸Rを中心に開閉可能に連結する。
【0022】
これにより、携帯電話機1は、連結部4を介して連結された操作部側筐体2と表示部側筐体3とを相対的に動かすことが可能に構成される。つまり、携帯電話機1は、操作部側筐体2と表示部側筐体3とが開いた状態(開状態)と、操作部側筐体2と表示部側筐体3とが折り畳まれた状態(閉状態)とにすることができる。
【0023】
操作部側筐体2は、外面がフロントケース2aとリアケース2bとにより構成される。操作部側筐体2は、フロントケース2a側(操作部側内面2A側)に、操作キー群11と、携帯電話機1の使用者が通話時に発した音声が入力されるマイクとしてのマイク12とがそれぞれ露出するように構成される。
【0024】
操作キー群11は、各種設定や電話帳機能やメール機能等の各種機能を作動させるための機能設定操作キー13と、電話番号の数字やメール等の文字等を入力するための入力操作キー14と、各種操作における決定や上下左右方向のスクロール等を行う操作部材としての決定操作キー15とにより構成される。操作キー群11を構成する各キーそれぞれには、操作部側筐体2と表示部側筐体3との開閉状態や各種モード、或いは起動されているアプリケーション等の種類に応じて所定の機能が割り当てられる(キー・アサイン)。そして、使用者が各キーを押圧することにより、各キーに割り当てられている機能に応じた動作が実行される。
【0025】
マイク12は、操作部側筐体2の長手方向における連結部4側と反対の外端部側に配置される。つまり、マイク12は、携帯電話機1が開状態において一方の外端部側に配置される。
【0026】
操作部側筐体2における一方側の側面には、外部機器(例えば、ホスト装置)と通信を行うためのインターフェース(図示せず)が配置される。操作部側筐体2の他方側の側面には、所定の機能が割り当てられているサイドキーと、外部メモリの挿入及び取り出しが行われるインターフェース(図示せず)とが配置される。インターフェースは、キャップにより覆われている。各インターフェースは、不使用時にはキャップにより覆われる。
【0027】
表示部側筐体3は、外面がフロントパネル3aと、フロントケース3bと、リアケース3cと、リアパネル3dとにより構成される。表示部側筐体3には、表示部側内面3Aに各種情報を表示するための表示部21と、通話の相手側の音声を出力するレシーバとしてのスピーカ22と、が外部に露出するように配置される。
表示部21は、液晶パネルと、この液晶パネルを駆動する駆動回路と、この液晶パネルの背面側から光を照射するバックライト等の光源部とから構成される。
【0028】
次いで、図2から図6により、操作部側筐体2及び表示部側筐体3の内部構造について説明する。
図2は、操作部側筐体2に内蔵される部材の分解斜視図である。図3は、表示部側筐体3に内蔵される部材の分解斜視図である。図4は、携帯電話機1が開状態における可変アンテナ100を説明する平面図である。図5は、携帯電話機1が閉状態における可変アンテナ100を説明するA−A断面図である。図6は、可変アンテナ100を説明する模式図である。
【0029】
図2に示すように、操作部側筐体2は、フロントケース2aと、キー構造部40と、キー基板50と、ケース体60と、基準電位パターン層75及び携帯電話機用のRF(Radio Frequency)モジュール等の各種電子部品を備える回路基板70と、外部の基地局を介した無線通信用のメインアンテナ部90と、可変アンテナ100の一部(第2ループ状アンテナ部103)と、バッテリリッド2cを備えたリアケース2bと、バッテリ80とを備える。
【0030】
フロントケース2aとリアケース2bとは、互いの凹状の内側面が向き合うように配置され、互いの外周縁が重なり合うようにして結合される。また、フロントケース2aとリアケース2bとの間には、キー構造部40と、キー基板50と、ケース体60と、回路基板70と、メインアンテナ部90と、可変アンテナ100の一部(第2ループ状アンテナ部103)とが挟まれるようにして内蔵される。
【0031】
フロントケース2aには、操作部側内面2Aに、キー孔13a、14a、15aが形成される。キー孔13a、14a、15aそれぞれからは、機能設定操作キー13を構成する機能設定操作キー部材13bの押圧面、入力操作キー14を構成する入力操作キー部材14bの押圧面、及び決定操作キー15を構成する決定操作キー部材15bの押圧面が露出される。この露出した機能設定操作キー部材13b、入力操作キー部材14b及び決定操作キー部材15bの押圧面を押し下げるように押圧することで、対応するキースイッチ51、52、53それぞれに設けられる後述のメタルドーム(椀状形状)の頂点が押圧され、スイッチ端子に接触して電気的に導通する。
【0032】
キー構造部40は、操作部材40Aと、補強部材としてのキーフレーム40Bと、シート部材としてのキーシート40Cと、により構成される。
【0033】
操作部材40Aは、複数のキー操作部材により構成される。具体的には、機能設定操作キー部材13bと、入力操作キー部材14bと、決定操作キー部材15bとにより構成される。キーシート40Cに接着された各操作キー部材それぞれにおける押圧面は、上述の通り、キー孔13a、14a、15aそれぞれから外部に露出して配置される。
【0034】
キーフレーム40Bは、孔部14cが複数形成された金属性の板状部材である。キーフレーム40Bは、入力操作キー部材14bの押圧による回路基板70等への悪影響を防ぐための補強部材であると共に、静電気を逃がすための部材としても機能する。キーフレーム40Bに形成される複数の孔部14cには、後述するキーシート40Cに形成される凸部14dが嵌合するように配置される。そして、この凸部14dに入力操作キー部材14bが接着される。
【0035】
キーシート40Cは、可撓性を有するシリコンゴム製のシート状部材である。キーシート40Cには、上述の通り、複数の凸部14dが形成される。複数の凸部14dそれぞれは、後述するキースイッチ52に対応する位置に形成される。
【0036】
キー基板50は、キーシート40C側の面である第1面50aに配置される複数のキースイッチ51、52、53を有する。複数のキースイッチ51、52、53、それぞれは、各操作部材40Aに対応する位置に配置される。キー基板50に配置されるキースイッチ51、52、53は、椀状に湾曲して立体的に形成された金属板のメタルドームを有する構造になっている。メタルドームは、その椀状形状の頂点が押圧されると、キー基板50の表面に印刷された電気回路(図示せず)に形成されるスイッチ端子に接触して電気的に導通するように構成される。
【0037】
図2に示すように、ケース体60は、薄型の直方体における一の広い面が開口した形状を有する導電性の部材である。ケース体60は、平板部61における開口側の面に略垂直に形成されるリブ62を有する。リブ62は、平板部61の周縁及び内側に基準電位部を構成する基準電位パターン層75に対応するように形成される。
ケース体60は、リブの底面が基準電位パターン層75に当接されることで、該基準電位パターン層75と電気的に接続される。ケース体60は、基準電位パターン層75と電気的に導通して該基準電位パターン層75と同じ大きさの電位を有するようになる。つまり、ケース体60は、シールドケースとして機能する。
ケース体60は、シールドケースとして外部からの高周波等のノイズが回路基板70に配置される各種電子部品に作用するのを抑制すると共に、RF(Radio Frequency)回路、CPU回路、電源回路等から放出されるノイズを遮蔽して、他の電子部品やメインアンテナ部90に接続される受信回路等に作用することを抑制する。
【0038】
図2に示すように、回路基板70には、メインアンテナ部90が送受信する信号を処理する信号処理部を含む不図示の各種電子部品や回路が配置される。各種電子部品は、所定の組み合わせにより複数の回路ブロックを形成する。例えば、RF(Radio Frequency)回路、電源回路等を含む各種回路ブロックが形成される。
【0039】
回路基板70におけるケース体60側の第1面70aには、上述の各種電子部品のほか、基準電位部を構成する基準電位パターン層75が形成される。基準電位パターン層75は、上述の各回路ブロックを区画するように形成される。基準電位パターン層75は、回路基板70の第1面70aの表面に導電性の部材を所定パターンで印刷することで形成される。
回路基板70におけるバッテリ側の第2面70bには、可変アンテナ100に接続されるRFIDチップ110が配置される。RFIDチップ110は、可変アンテナ100を介して外部のリーダ・ライタ装置により情報の読み出し及び情報の書き込み処理が行われる。
【0040】
メインアンテナ部90は、基台上に所定形状のアンテナエレメントが配置されることにより構成さる。メインアンテナ部90は、携帯電話機1における連結部4側と反対の端部側に配置される。メインアンテナ部90のアンテナエレメントは、帯状の板金により形成される。また、メインアンテナ部90は、不図示の給電端子を介して回路基板70から給電される。これにより、アンテナエレメントは、給電端子を介して回路基板70から給電されると共に、回路基板70のRFモジュール等と接続される。
【0041】
図4から図6に示すように、可変アンテナ100は、操作部側筐体2と、連結部4と、表示部側筐体3とにわたって配置される。
図4及び図6に示すように、可変アンテナ100は、シート部101と、シート部101に配置される可変アンテナ部ATと備える。可変アンテナ部ATは、後述の通り、2つのループ状アンテナ部(第1ループ状アンテナ部102、第2ループ状アンテナ部103)と、2つのループ状アンテナ部をつなぐ接続アンテナ部104とを有する。
【0042】
シート部101は、第1ループ状アンテナ部102が配置される第1部101aと、第2ループ状アンテナ部103が配置される第2部101bと、接続アンテナ部104が配置される第3部101cとを有する。
【0043】
第1部101aは、表示部側筐体3の内部における表示部側外面3B側に配置される。第1部101aは、第1ループ状アンテナ部102の形状に応じた形状に形成される。本実施形態において、第1部101aは、矩形状に形成される。
【0044】
第2部101bは、操作部側筐体2の内部における操作部側外面2B側に配置される。第2部101bは、第2ループ状アンテナ部103の形状に応じた形状に形成される。本実施形態において、第2部101bは、矩形状に形成される。
【0045】
第3部101cは、おもに(少なくとも一部が)連結部4の内部に配置される。第2部101bは、接続アンテナ部104の形状に応じた形状に形成される。本実施形態において、第3部101cは、細長状に形成される。
ここで、シート部101は、PET(polyethylene terephthalate)材料からなるシート状の部材であって、柔軟に変形可能な部材である。
【0046】
図4及び図6に示すように、可変アンテナ部ATは、第1ループ状アンテナ部102と、第2ループ状アンテナ部103と、接続アンテナ部104と、給電部190と、スイッチ部SWとを有する。
【0047】
図4及び図5に示すように、第1ループ状アンテナ部102は、シート部101における第1部101aに配置される。第1ループ状アンテナ部102は、表示部側筐体3における表示部側外面3B側に配置される。
図6に示すように、第1ループ状アンテナ部102は、例えば、導電性の薄膜部材が平面状に巻き回されて形成される。
【0048】
第1ループ状アンテナ部102は、第1Aスイッチ部150及び第1Bスイッチ部155により接続アンテナ部104に電気的に接続/非接続可能に構成される。また、言い換えると、第1ループ状アンテナ部102は、接続アンテナ部104(第1接続アンテナ部104A及び/又は第2接続アンテナ部104B)により接続アンテナ部104を介して給電部190に接続/非接続可能に構成される。
【0049】
第1ループ状アンテナ部102は、接続アンテナ部104と共に第1ループ状アンテナを形成する部分である。また、第1ループ状アンテナ部102は、接続アンテナ部104における後述する第1接続アンテナ部104Aと共に第2モノポールアンテナを形成する部分である。
【0050】
図4及び図5に示すように、第2ループ状アンテナ部103は、シート部101における第2部101bに配置される。第2ループ状アンテナ部103は、操作部側筐体2における操作部側外面2B側に配置される。
図6に示すように、第2ループ状アンテナ部103は、例えば、第1ループ状アンテナ部102と同様に、導電性の薄膜部材が平面状に巻き回されて形成される。
【0051】
第2ループ状アンテナ部103は、第2Aスイッチ部160及び第2Bスイッチ部165により接続アンテナ部104に電気的に接続/非接続可能に構成される。また、第2ループ状アンテナ部103は、接続アンテナ部104(第1接続アンテナ部104A及び/又は第2接続アンテナ部104B)により接続アンテナ部104を介して給電部190に接続/非接続可能に構成される。
【0052】
また、第2ループ状アンテナ部103は、接続アンテナ部104の一部(第2エレメント104b及び第4エレメント104d)と共に第2ループ状アンテナを形成する部分である。
【0053】
図4及び図5に示すように、接続アンテナ部104は、シート部101における第3部101cに配置される。接続アンテナ部104は、主に(少なくとも一部が)連結部4に配置される。接続アンテナ部104は、給電部190に接続される。接続アンテナ部104は、第1ループ状アンテナ部102と第2ループ状アンテナ部103とに電気的に接続/非接続可能に構成される。
図6に示すように、接続アンテナ部104は、例えば、直線状の導電性である薄膜部材により構成される。
【0054】
接続アンテナ部104は、第1接続アンテナ部104Aと、第2接続アンテナ部104Bとを有する。
第1接続アンテナ部104Aは、第1エレメント104aと、第2エレメント104bとを有する。
第2接続アンテナ部104Bは、第3エレメント104cと、第4エレメント104dとを有する。
【0055】
第1エレメント104aは、一端が第1Aスイッチ部150により第1ループ状アンテナ部102に電気的に接続/非接続可能に構成される。また、第1エレメント104aは、他端が第2Aスイッチ部160により第2エレメント104bと接続/非接続可能に構成される。
【0056】
第2エレメント104bは、一端が給電部190に接続される。第2エレメント104bは、他端が第2Aスイッチ部160により第1エレメント104a又は第2ループ状アンテナ部103に選択的に接続される。
【0057】
第3エレメント104cは、一端が第1Bスイッチ部155により第1ループ状アンテナ部102に電気的に接続/非接続可能に構成される。また、第3エレメント104cは、他端が第2Bスイッチ部165により第4エレメント104dと接続/非接続可能に構成される。
【0058】
第4エレメント104dは、一端が給電部190に接続される。第4エレメント104dは、他端が第2Bスイッチ部165により第3エレメント104c又は第2ループ状アンテナ部103に選択的に接続される。
【0059】
また、接続アンテナ部104は、第1モノポールアンテナ(図10C参照)を構成する。例えば、第1接続アンテナ部104A(第1エレメント104a及び第2エレメント104b)は、単独で直線状の第1モノポールアンテナを形成する。
また、接続アンテナ部104は、第2モノポールアンテナ(図10D参照)を構成する。例えば、第1接続アンテナ部104A及び第1ループ状アンテナ部102とは、直線状の部分と直線状の部分に連続して形成される巻き回された部分とを有する第2モノポールアンテナを形成する。
【0060】
給電部190は、接続アンテナ部104に電気的に接続される。給電部190は、接続アンテナ部104を介して第1ループ状アンテナ部102や第2ループ状アンテナ部103に接続される。
【0061】
スイッチ部SWは、第1ループ状アンテナ部102と接続アンテナ部104との電気的な接続状態を切り替えると共に、第2ループ状アンテナ部103と接続アンテナ部104との電気的な接続状態を切り替える。また、スイッチ部SWは、接続アンテナ部104を構成する各エレメント同士の電気的な接続状態を切り替える。
【0062】
スイッチ部SWは、第1Aスイッチ部150と、第1Bスイッチ部155と、第2Aスイッチ部160と、第2Bスイッチ部165とを有する。
【0063】
第1Aスイッチ部150は、接点151と、接点152とを有する。第1Aスイッチ部150は、接点151と接点152とが接続された接続状態と、接点151と接点152とが接続されていない非接続状態とに状態遷移可能に構成される。第1Aスイッチ部150は、第1接続アンテナ部104A(第1エレメント104a)と第1ループ状アンテナ部102とを接続状態/非接続状態に切り替えることができる。
【0064】
第1Bスイッチ部155は、接点156と、接点157とを有する。第1Bスイッチ部155は、接点156と接点157とが接続された接続状態と、接点156と接点157とが接続されていない非接続状態とに状態遷移可能に構成される。第1Bスイッチ部155は、第1接続アンテナ部104A(第3エレメント104c)と第1ループ状アンテナ部102とを接続状態/非接続状態に切り替えることができる。
【0065】
第2Aスイッチ部160は、接点161と、接点162aと、接点162bとを有する。第2Aスイッチ部160は、接点161と接点162aとが接続された状態と、接点161と接点162bとが接続された状態とに状態遷移可能に構成される。
第2Aスイッチ部160は、第2エレメント104bと第1エレメント104aとが接続された状態と、第2エレメント104bと第2ループ状アンテナ部103とが接続された状態とに状態を切り替えることができる。
【0066】
第2Bスイッチ部165は、接点166と、接点167aと、接点167bとを有する。第2Bスイッチ部165は、接点166と接点167aとが接続された状態と、接点166と接点167bとが接続された状態とに状態遷移可能に構成される。
第2Bスイッチ部165は、第3エレメント104cと第4エレメント104dとが接続された状態と、第4エレメント104dと第2ループ状アンテナ部103とが接続された状態とに状態を切り替えることができる。
【0067】
スイッチ部SWは、第1Aスイッチ部150、第1Bスイッチ部155、第2Aスイッチ部160、第2Bスイッチ部165における接続状態を組み合わせることで、可変アンテナATを複数の態様に変化させることができる。
【0068】
例えば、スイッチ部SWは、後述するスイッチ切り替えテーブル記憶部510により記憶されるスイッチ切り替えテーブル515に示すように、各スイッチ部における接続状態を組み合わせることで、可変アンテナ100(可変アンテナ部AT)を所定の態様にすることができる。
【0069】
スイッチ部SWは、各スイッチ部の接続状態を切り替えることで、例えば、可変アンテナ100(可変アンテナ部AT)を第1ループ状アンテナ、第2ループ状アンテナ、第1モノポールアンテナ、第2モノポールアンテナとして機能させることができる。
ここで、スイッチ部SWは、各スイッチ部の接続状態を切り替えることで、第1ループ状アンテナ部102又は第2ループ状アンテナ部103のいずれか一方をループ状アンテナとして機能させることができる。
また、スイッチ部SWは、各スイッチ部の接続状態を切り替えることで、可変アンテナ100(可変アンテナ部AT)を、異なる周波数に対応した異なるモノポールアンテナ(例えば、メール通信用モノポールアンテナと、テレビジョン放送受信用モノポールアンテナ)として機能させることができる。
【0070】
ここで、スイッチ部SW(各スイッチ)は、後述するスイッチ制御部440からの指示に基づいて、接続状態が切り替えられる。
【0071】
図5に示すように、携帯電話機1が閉状態において、可変アンテナ100は、操作部側筐体2に配置される第2ループ状アンテナ部103が表示部側外面3B(第1面)側に配置されると共に、表示部側筐体3に配置される第1ループ状アンテナ部102が操作部側外面2B(第2面)に配置される。
【0072】
ここで、本実施形態において、外部に配置されたリーダ・ライタ装置に閉状態の携帯電話機1を近接させた場合、スイッチ部SWは、垂直方向下側に配置されたループ状アンテナ部が機能するよう制御される。
【0073】
可変アンテナ100(可変アンテナ部AT)は、表示部側外面3B(第1面)と操作部側外面2B(第2面)とのいずれの側が垂直方向下側に向けられてリーダ・ライタ装置に近づけられた場合でも、自動的に垂直方向下側(リーダ・ライタ装置に近い側)のループ状アンテナ部が機能するよう状態遷移可能に構成される。
ここで、第1ループ状アンテナ部102及び第2ループ状アンテナ部103それぞれは、非接触ICカード用アンテナとして機能する。
【0074】
また、可変アンテナ100(可変アンテナ部AT)は、所定の条件(開閉条件や起動しているアプリケーションの種類)によって、メール通信機能や、テレビジョン視聴機能(ワンセグTV放送視聴機能)に対応したモノポールアンテナとして機能するよう状態遷移可能に構成される。
【0075】
図2に示すように、リアケース2bの一端側(図2において)には、取り外し可能なバッテリリッド2cが設けられている。バッテリリッド2cは、バッテリ80をリアケース2bの外側から収納した後、リアケース2bに装着される。また、リアケース2bにおける一端側には、ユーザの音声を入力する不図示のマイク12が収容される。
【0076】
続けて、図3に示すように、表示部側筐体3は、フロントパネル3aと、スピーカ22と、フロントケース3bと、スピーカ22と、表示部21と、表示部21が接続されたプリント基板85と、リアケース3cと、リアパネル3dと、可変アンテナ100の一部(第1ループ状アンテナ部102)とを備える。
【0077】
表示部側筐体3は、フロントパネル3aと、フロントケース3bと、表示部21と、プリント基板85と、リアケース3cと、リアパネル3dとがそれぞれが積層的に配置される。具体的には、フロントケース3bとリアケース3cとは、互いの凹状の内側面が向き合うように配置され、互いの外周縁が重なり合うようにして結合される。
【0078】
そして、フロントケース3bとリアケース3cとの間には、表示部21が接続されたプリント基板85が挟まれるようにして内蔵される。プリント基板85には、不図示のアンプと接続されるスピーカが接続される。
【0079】
続けて、図7により、携帯電話機1の回路構成について説明する。
図7は、携帯電話機1における回路構成を説明するブロック図である。
図7に示すように、携帯電話機1は、操作部側筐体2に配置される無線通信部200と、入力部としての操作部600と、マイク12と、LCD制御部42と、音声処理部43と、記憶部としてのメモリ44と、CPU45と、電源部46と、制御IC47と、可変アンテナ100と、RFIDチップ110と、表示部側筐体3に配置される表示部21と、スピーカ22と、ドライバIC25とを備える。
【0080】
無線通信部200は、所定の使用周波数帯により外部装置と通信を行うメインアンテナ部90と、変調処理又は復調処理等の信号処理を行う通信処理部201と、を備える。
【0081】
メインアンテナ部90は、所定の使用周波数帯(例えば、800MHz)で不図示の基地局と通信を行う。メインアンテナ部90は、所定の使用周波数帯で基地局を介して外部の通信機器と通信を行う。なお、本実施形態では、所定の使用周波数帯として、800MHzとしたが、他の周波数帯であってもよい。また、メインアンテナ部90は、所定の使用周波数帯(第1使用周波数帯)のほかに、第2使用周波数帯(例えば、2GHz)に対応できる、いわゆるデュアルバンド対応型による構成であってもよいし、更に、第3の使用周波数帯にも対応できる複数バンド対応型により構成されていてもよい。
なお、本実施形態において、可変アンテナ100も所定条件を満たす場合には、通信用アンテナ(例えば、メール通信用アンテナ)やテレビジョン放送受信用アンテナ(ワンセグTV放送受信用アンテナ)として機能する。
【0082】
通信処理部201は、所定の機能部から供給された信号を変調処理しメインアンテナ部90等を介して基地局に送信すると共に、メインアンテナ部90により受信された信号を復調処理し所定の機能部に供給する。
【0083】
操作部600は、操作キー群11を含んで構成される。
LCD制御部42は、CPU45の制御にしたがって、入力された画像データに対して所定の画像処理を行うと共に、画像処理された画像データをドライバIC25に出力する。ドライバIC25は、LCD制御部42から入力された画像データをフレームメモリに蓄えると共に、該フレームメモリに蓄えられた画像データを所定のタイミングで表示部21に出力する。
表示部21は、ドライバIC25から入力されたデータに基づいて、所定の文字や画像を表示する。
【0084】
メモリ44は、所定のデータを記憶する。具体的には、メモリ44は、各種機能を動作させるアプリケーションプログラムや、プロフィール情報や、アドレス帳機能に利用されるアドレス情報等を記憶する。また、メモリ44は、後述するスイッチ切り替えテーブル515を記憶する。
【0085】
CPU45は、携帯電話機1の全体を制御する。CPU45は、特に、無線通信部200と、LCD制御部42と、音声処理部43に対して所定の制御を行う。また、CPU45は、後述する複数の機能部(例えば、開閉検知部410、アプリケーション検知部420、姿勢検知部430、スイッチ制御部440)を含む。
【0086】
音声処理部43は、CPU45の制御にしたがって、通信処理部201から供給された信号に対して所定の音声処理を行うと共に、音声処理された信号をスピーカ22に出力する。スピーカ22は、音声処理部43から供給された信号に基づいて外部に放音(出力)する。また、音声処理部43は、CPU45の制御にしたがって、マイク12から入力された信号に対して所定の処理をすると共に、処理された信号を通信処理部201に出力する。通信処理部201は、音声処理部43から入力された信号に所定の処理を行うと共に、処理がされた信号をメインアンテナ部90に出力する。
【0087】
電源部46は、バッテリ80を有して構成される。バッテリ80は、所定容量を有するリチウムイオン電池である。
制御IC47は、電源部46から供給される電源電圧を所定の電源電圧に変換し、変換後の電源電圧を携帯電話機1における各部(例えば、CPU45等)に供給する。
【0088】
RFIDチップ110は、可変アンテナ100(第1ループ状アンテナ又は第2ループ状アンテナ)で受信された信号によって誘起された電力に基づいて所定の電圧を生成する電源回路と、可変アンテナ100により通信される信号に対して変調処理又は復調処理等の信号処理を行うRF回路と、所定の演算処理を行うCPUと、所定のデータが格納されているメモリと、を備える。
【0089】
電源回路は、例えば、DC−DCコンバータにより構成れる。
電源回路は、可変アンテナ100により磁界が受信されることで電磁誘導作用により発生した起電力から所定の電源電圧を生成し、RF回路と、CPUと、メモリとに供給する。RF回路と、CPUと、メモリとは、電源回路から所定の電源電圧が供給されることにより停止状態から起動状態に移行する。
【0090】
RF回路は、可変アンテナ100を介して供給された信号に対して復調等の信号処理を行い、処理後の信号をCPUに供給する。
RF回路は、メモリから読み出されたデータに対して変調等の信号処理を行い、可変アンテナ100を介して外部のリーダ・ライタ装置に送信する。
【0091】
CPUは、RF回路から供給された信号に基づいて、メモリにデータを書き込む、又は、メモリからデータを読み出す。CPUは、メモリからデータを読み出した場合には、該データをRF回路に供給する。
【0092】
続けて、図8から図10Dにより、携帯電話機1における機能部及び可変アンテナ100の態様について説明する。
図8は、携帯電話機における機能ブロック図である。図9は、スイッチ切り替えテーブルを説明する図である。図10Aは、第1ループ状アンテナに状態遷移した可変アンテナを説明する図である。図10Bは、第2ループ状アンテナに状態遷移した可変アンテナを説明する図である。図10Cは、第1モノポールアンテナに状態遷移した可変アンテナを説明する図である。図10Dは、第2モノポールアンテナに状態遷移した可変アンテナを説明する図である。
【0093】
図8に示すように、携帯電話機1は、無線通信部200と、可変アンテナ100と、RFIDチップ110と、地磁気センサ310と、開閉センサ320と、CPU45と、メモリ44とを備える。なお、無線通信部200と、可変アンテナ100と、RFIDチップ110とにおける構成等は、上述の通りである。
【0094】
地磁気センサ310は、本実施形態において操作部側筐体2に配置され、携帯電話機1の姿勢に関する情報を取得する。地磁気センサ310は、携帯電話機1に姿勢に関する情報を後述する姿勢検知部430に出力する。地磁気センサ310は、公知の地磁気センサにより構成される。
【0095】
開閉センサ320は、操作部側筐体2及び表示部側筐体3が開状態にあるか、閉状態にあるかに関する開閉情報を取得する。開閉センサ320は、開閉情報を後述する開閉検知部410に出力する。開閉センサ320は、ホール素子や光検知センサ等を含む公知のセンサにより構成される。
【0096】
CPU45は、機能部としての開閉検知部410(状態検知部)と、アプリケーション検知部420と、姿勢検知部430と、スイッチ制御部440とを含んで構成される。
【0097】
開閉検知部410は、操作部側筐体2及び表示部側筐体3が開状態にあるか、閉状態にあるかを検知する。具体的には、開閉検知部410は、開閉センサ320からの開閉情報に基づいて、操作部側筐体2及び表示部側筐体3における開閉状態を検知する。開閉検知部410は、検知結果(閉状態である旨、又は開状態である旨)情報をスイッチ制御部440に出力する。
【0098】
アプリケーション検知部420は、アプリケーションの種類を検知する。アプリケーション検知部420は、起動している(又は選択されている)アプリケーションの種類を検知する。
アプリケーション検知部420は、開閉検知部410により操作部側筐体2及び表示部側筐体3が開状態であることが検知された場合、アプリケーションの種類を検知すると共に、検知したアプリケーションの種類に関する情報をスイッチ制御部440に出力する。
【0099】
姿勢検知部430は、操作部側筐体2及び表示部側筐体3における姿勢を検知する。具体的には、姿勢検知部430は、地磁気センサ310からの情報に基づいて、操作部側筐体2及び表示部側筐体3(携帯電話機1)の姿勢を検知する。詳細には、姿勢検知部430は、開閉検知部410により操作部側筐体2及び表示部側筐体3が閉状態であると検知された場合、第1ループ状アンテナ部102(表示部側外面3B(第1面))と、第2ループ状アンテナ部(操作部側外面2B(第2面))とのいずれが垂直方向下側(リーダ・ライタ装置側)に配置されるかを検知する。
ここで、本実施形態における姿勢検知部は、地磁気センサと姿勢検知部430とを有して構成される。
【0100】
スイッチ制御部440は、スイッチ部SWを制御する。スイッチ制御部440は、スイッチ部SWを構成する第1Aスイッチ部150、第1Bスイッチ部155、第2Aスイッチ部160、第2Bスイッチ部165それぞれにおける接続状態を制御する。
スイッチ制御部440は、開閉検知部410における検知結果、アプリケーション検知部420における検知結果や、姿勢検知部430における検知結果に基づいて、スイッチ部SWを構成する各スイッチ部における接続状態を制御する。
スイッチ制御部440は、例えば、後述するスイッチ切り替えテーブル記憶部510に記憶されるスイッチ切り替えテーブル515を参照して、スイッチ部SWを構成する各スイッチ部における接続状態を制御する。
【0101】
スイッチ制御部440は、開閉検知部410により操作部側筐体2及び表示部側筐体3が閉状態であることが検知された場合、姿勢検知部430により検知された操作部側筐体2及び表示部側筐体3(携帯電話機1)における姿勢に基づいて、スイッチ部SWにおける接続状態を制御する。
【0102】
具体的には、スイッチ制御部440は、開閉検知部410により操作部側筐体2及び表示部側筐体3が閉状態であることが検知された場合、姿勢検知部430により検知された操作部側筐体2及び表示部側筐体3(携帯電話機1)における姿勢に基づいて、第1ループ状アンテナ部102又は第2ループ状アンテナ部103のうち垂直方向下側に配置されるループアンテナ部が機能するようスイッチ部SWにおける接続状態を制御する。
【0103】
姿勢検知部430により表示部側筐体3(表示部側外面3B(第1面))が垂直方向下側に配置されていることが検知された場合、スイッチ制御部440は、第1ループ状アンテナ部102を機能させ、可変アンテナ100(可変アンテナ部AT)を第1ループ状アンテナとして機能させるよう各スイッチ部の接続状態を制御する。この場合における各スイッチの接続状態(接続先)は、図9に示すスイッチ切り替えテーブル515のパターンAに示す通りである。
また、第1ループ状アンテナとして機能する場合における可変アンテナ100(可変アンテナ部AT)の態様は、図10Aに示す通り(実線部分)である。
【0104】
姿勢検知部430により操作部側筐体2(操作部側外面2B(第2面))が垂直方向下側に配置されていることが検知された場合、スイッチ制御部440は、第2ループ状アンテナ部104を機能させ、可変アンテナ100(可変アンテナ部AT)を第2ループ状アンテナとして機能させるよう各スイッチ部の接続状態を制御する。この場合における各スイッチの接続状態(接続先)は、図9に示すスイッチ切り替えテーブル515のパターンBに示す通りである。
また、第2ループ状アンテナとして機能する場合における可変アンテナ100(可変アンテナ部AT)の態様は、図10Bに示す通り(実線部分)である。
【0105】
スイッチ制御部440は、開閉検知部410により操作部側筐体2及び表示部側筐体3が開状態であることが検知された場合、アプリケーション検知部420により検知されたアプリケーションの種類に基づいて、スイッチ部SWにおける各スイッチ部の接続状態を制御する。
【0106】
スイッチ制御部440は、アプリケーション検知部420により検知されたアプリケーションの種類が所定の種類(例えば、メール通信用アプリケーションやテレビジョン視聴用アプリケーション)である場合、モノポールアンテナを形成するようスイッチ部SWを構成する各スイッチ部における接続状態を制御する。
【0107】
スイッチ制御部440は、例えば、可変アンテナ100(可変アンテナ部AT)が接続アンテナ部104の一部である第1接続アンテナ部104Aからなる第1モノポールアンテナと、接続アンテナ部104の一部である第1接続アンテナ部104Aと第1ループ状アンテナ部102とを含む第2モノポールアンテナと、を形成するようスイッチ部SWを構成する各スイッチ部における接続状態を制御する。
【0108】
スイッチ制御部440は、例えば、アプリケーション検知部420により検知されたアプリケーションの種類がメール通信用アプリケーションである場合、可変アンテナ100(可変アンテナ部AT)が第1モノポールアンテナを形成するようスイッチ部SWを構成する各スイッチ部における接続状態を制御する。この場合における各スイッチの接続状態(接続先)は、図9に示すスイッチ切り替えテーブル515のパターンCに示す通りである。
また、第1モノポールアンテナとして機能する場合における可変アンテナ100(可変アンテナ部AT)の態様は、図10Cに示す通り(実線部分)である。
【0109】
スイッチ制御部440は、例えば、アプリケーション検知部420により検知されたアプリケーションの種類がテレビジョン視聴用アプリケーションである場合、可変アンテナ100(可変アンテナ部AT)が第2モノポールアンテナを形成するようスイッチ部SWを構成する各スイッチ部における接続状態を制御する。この場合における各スイッチの接続状態(接続先)は、図9に示すスイッチ切り替えテーブル515のパターンDに示す通りである。
具体的には、本実施形態において、携帯電話機1は、テレビジョン放送を受信可能なテレビジョン通信部を備える。スイッチ制御部440は、アプリケーション検知部420により検知されたアプリケーションの種類がテレビジョン視聴用アプリケーションである場合、テレビジョン放送受信アンテナとして、可変アンテナ100(可変アンテナ部AT)が第2モノポールアンテナを形成するようスイッチ部SWを構成する各スイッチ部における接続状態を制御する。
第1モノポールアンテナとして機能する場合における可変アンテナ100(可変アンテナ部AT)の態様は、図10Dに示す通り(実線部分)である。
【0110】
メモリ44は、複数のアプリケーションプログラムを記憶する。
また、メモリ44は、スイッチ切り替えテーブル記憶部510を含む。
スイッチ切り替えテーブル記憶部510は、スイッチ切り替えテーブル515を記憶する(図9参照)。
【0111】
図9に示すように、スイッチ切り替えテーブル515は、操作部側筐体2及び表示部側筐体3の開閉状態、アプリケーションの種類、姿勢状態(垂直方向下側に配置されるループ状アンテナ部)に基づいて設定されたアンテナ態様の情報と、該アンテナ態様とするためのスイッチ部SWを構成する各スイッチ部の接続状態の情報とを含む。
スイッチ切り替えテーブル515は、スイッチ制御部440に参照される。
【0112】
続けて、図11により、携帯電話機1の動作について説明する。図11は、携帯電話機における動作を説明するフロー図である。
【0113】
まず、ステップST1において、開閉検知部410は、操作部側筐体2及び表示部側筐体3(携帯電話機1)の開閉状態を検知する。開閉検知部410は、開閉センサ320からの情報に基づいて、操作部側筐体2及び表示部側筐体3の開閉状態を検知する。開閉検知部410は、検知結果の情報をスイッチ制御部440に出力する。
検知結果が閉状態である場合(ST1、YES)には、処理は、ステップST2に進む。検知結果が開状態である場合(ST1、NO)には、処理は、ステップST6に進む。
【0114】
次いで、ステップST2において、姿勢検知部430は、操作部側筐体2及び表示部側筐体3(携帯電話機1)の姿勢状態を検知する。姿勢検知部430は、地磁気センサ310からの情報に基づいて、操作部側筐体2及び表示部側筐体3(携帯電話機1)の姿勢状態を検知する。具体的には、姿勢検知部430は、垂直方向下側に配置されるループ状アンテナ部が第1ループ状アンテナ部102であるか、第2ループ状アンテナ部103であるかを検知する。
第1ループ状アンテナ部102が垂直方向下側に配置されていることが検知された場合(ST2、A)、処理は、ステップST3に進む。また、第2ループ状アンテナ部103が垂直方向下側に配置されていることが検知された場合(ST2、B)、処理は、ステップST4に進む。
【0115】
続けて、ステップST3において、スイッチ制御部440は、第1ループ状アンテナ部102を機能させるようスイッチ部SWを構成する各スイッチ部の接続状態を制御する。スイッチ制御部440は、可変アンテナ100(可変アンテナ部AT)が第1ループ状アンテナ(図10A参照)を形成するよう各スイッチの接続状態を制御する。具体的には、スイッチ制御部440は、スイッチ切り替えテーブル記憶部510に記憶されるスイッチ切り替えテーブル515のパターンAの情報を参照して、各スイッチの接続状態を制御する。
【0116】
また、ステップST4において、スイッチ制御部440は、第2ループ状アンテナ部103を機能させるようスイッチ部SWを構成する各スイッチ部の接続状態を制御する。スイッチ制御部440は、可変アンテナ100(可変アンテナ部AT)が第2ループ状アンテナ(図10B参照)を形成するよう各スイッチの接続状態を制御する。具体的には、スイッチ制御部440は、スイッチ切り替えテーブル記憶部510に記憶されるスイッチ切り替えテーブル515のパターンBの情報を参照して、各スイッチの接続状態を制御する。
【0117】
続けて、ステップST5において、RFIDチップ110は、各ループ状アンテナを介して外部のリーダ・ライタ装置により情報の読み出し及び情報の書き込み処理が行われる。そして、所定の読み出し及び情報の書き込み処理が行われた後、携帯電話機1における処理は、終了となる。
【0118】
また、ステップST6において、アプリケーション検知部420は、起動しているアプリケーションを検知する。
検知されたアプリケーションの種類が所定の種類(例えば、メール通信用アプリケーションや、テレビジョン視聴用アプリケーション)である場合(ステップST6、YES)、処理は、ステップST7に進む。また、検知されたアプリケーションが所定の種類ではない場合(ステップST6、NO)、処理は、終了となる。
【0119】
ステップST7において、スイッチ制御部440は、可変アンテナ100(可変アンテナ部AT)が検知されたアプリケーションの種類に対応したアンテナ形態となるようスイッチ部SWを構成する各スイッチ部の接続状態を制御する。
具体的には、スイッチ制御部440は、スイッチ切り替えテーブル記憶部510に記憶されるスイッチ切り替えテーブル515を参照して、検知されたアプリケーションの種類に対応したアンテナ形態となるよう各スイッチ部の接続状態を制御する。
【0120】
更に具体的には、スイッチ制御部440は、アプリケーション検知部420により検知されたアプリケーションがメール通信用アプリケーションである場合、可変アンテナ100(可変アンテナ部AT)が第1モノポールアンテナ(図10C参照)を形成するよう各スイッチの接続状態を制御する。スイッチ制御部440は、スイッチ切り替えテーブル記憶部510に記憶されるスイッチ切り替えテーブル515のパターンCの情報を参照して、各スイッチの接続状態を制御する。
【0121】
また、スイッチ制御部440は、アプリケーション検知部420により検知されたアプリケーションがテレビジョン視聴用アプリケーションである場合、可変アンテナ100(可変アンテナ部AT)が第2モノポールアンテナ(図10D参照)を形成するよう各スイッチの接続状態を制御する。スイッチ制御部440は、スイッチ切り替えテーブル記憶部510に記憶されるスイッチ切り替えテーブル515のパターンDの情報を参照して、各スイッチの接続状態を制御する。
【0122】
本実施形態によれば、携帯電話機1は、2つのループ状アンテナ部を有すると共に、姿勢検知部430により所定側のループ状アンテナ部を機能させることができる。これにより、携帯電話機1は(操作部側筐体2及び表示部側筐体3が閉状態において)、表示部側外面3B(第1面)と操作部側外面2B(第2面)とのいずれの面をリーダ・ライタ装置に向けても好適にRFIDチップ110への読み込み/書き込み処理を行うことができる。
【0123】
また、本実施形態によれば、開閉検知部410により操作部側筐体2及び表示部側筐体3が開状態にあることが検知された場合、携帯電話機1は、起動しているアプリケーションの種類を検知すると共に、可変アンテナ100(可変アンテナ部AT)を検知されたアプリケーションの種類に対応したモノポールアンテナ形態にすることができる。つまり、携帯電話機1は、ループ状アンテナだけでなく、モノポールアンテナとしても使用できる可変アンテナ100を有する。更には、携帯電話機1は、複数種類のモノポールアンテナを形成可能な可変アンテナ100を有する。
これにより、携帯電話機1は、様々なアプリケーション(機能)に対応可能となり、使用性が向上される。
【0124】
以上、好適な実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に限定されることなく種々の形態で実施することができる。例えば、本実施形態において、携帯無線端末装置として携帯電話機1について説明しているが、これに限定されず、PHS(登録商標;Personal Handy phone System)、PDA(Personal Digital Assistant)、ポータブルナビゲーション装置、ノートパソコン等であってもよい。
【0125】
本実施形態において、可変アンテナ100(RFIDチップ110)は、電源部を有さない受動型(Passive)の誘導電磁界方式(電磁誘導方式)であるものとして説明を行ったが、これに限定されない。可変アンテナ100(RFIDチップ110)は、例えば、受動型の相互誘導方式(電磁結合方式)又は放射電磁界方式(電波方式)であってもよい。また、可変アンテナ100(RFIDチップ110)は、例えば、電源部を有する能動型(Active)であってもよい。
また、外部装置は、リード・ライト型のほか、リードオンリー型や、ライトワンス型等であってもよい。
【0126】
また、本実施形態において、連結部4により折り畳み可能(開閉可能)な携帯電話機1の説明をしているが、これに限定されない。携帯電話機1は、例えば、筺体が変形しないストレートタイプや、開閉及び回転可能ないわゆる2軸ヒンジタイプや、操作部側筐体2と表示部側筐体3との重ね合わせた状態から一方の筐体を一方向にスライドさせるようにしたスライドタイプであってもよい。
携帯電話機1は、所定状態(筺体が変形するタイプは変形可能な態様のうちいずれかの状態、筺体が変形しないタイプでは基本状態)において、第1ループ状アンテナ部が一方の第1面側に配置され、第2ループ状アンテナ部が対向する他方の第2面に配置されていればよい。
【0127】
例えば、ストレートタイプの携帯電話機は、第1面及び前記第1面に対向する第2面を有する一の筺体と、前記筺体内部における前記第1面側に配置される第1ループ状アンテナ部と、前記筺体内部における前記第2面側に配置される第2ループ状アンテナ部と、給電部と、前記給電部に接続されると共に、前記第1ループ状アンテナ部と前記第2ループ状アンテナ部とに電気的に接続可能に構成される接続アンテナ部と、前記第1ループ状アンテナ部と前記接続アンテナ部との電気的な接続を切り替えると共に、前記第2ループ状アンテナ部と前記接続アンテナ部との電気的な接続を切り替えるスイッチ部と、前記筺体における姿勢を検知する姿勢検知部と、前記姿勢検知部により検知された前記筺体における姿勢に基づいて、前記スイッチ部における接続状態を制御するスイッチ制御部と、を備える。各構成要素は、上述の携帯電話機1における構成要素と同様である。
【0128】
また、本実施形態において、可変アンテナ100(可変アンテナ部AT)は、第1モノポールアンテと第2モノポールアンテナを形成可能であるが、これに限定されず、各スイッチの接続を切り替えることで、更に異なる周波数等に対応可能なモノポールアンテナを形成可能である。
【符号の説明】
【0129】
1 携帯電話機
2 操作部側筐体
2B 操作部側外(第2面)
3 表示部側筐体
3B 表示部側外面(第1面)
4 連結部
44 メモリ
45 CPU
100 可変アンテナ
101 シート部
102 第1ループ状アンテナ部
103 第2ループ状アンテナ部
104 接続アンテナ部
110 RFIDチップ
150 第1Aスイッチ部
155 第1Bスイッチ部
160 第2Aスイッチ部
165 第2Bスイッチ部
190 給電部
310 地磁気センサ(姿勢検知部)
320 開閉センサ
410 開閉検知部
420 アプリケーション検知部
430 姿勢検知部
440 スイッチ制御部
510 スイッチ切り替えテーブル記憶部
AT 可変アンテナ部
SW スイッチ部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定状態において第1面及び前記第1面と対向する第2面を有する筺体と、
前記所定状態において、前記筺体内部における前記第1面側に配置される第1ループ状アンテナ部と、
前記所定状態において、前記筺体内部における前記第2面側に配置される第2ループ状アンテナ部と、
給電部と、
前記給電部に接続されると共に、前記第1ループ状アンテナ部と前記第2ループ状アンテナ部とに電気的に接続可能に構成される接続アンテナ部と、
前記第1ループ状アンテナ部と前記接続アンテナ部との電気的な接続状態を切り替えると共に、前記第2ループ状アンテナ部と前記接続アンテナ部との電気的な接続状態を切り替えるスイッチ部と、
前記筺体における姿勢を検知する姿勢検知部と、
前記姿勢検知部により検知された前記筺体における姿勢に基づいて、前記スイッチ部における接続状態を制御するスイッチ制御部と、を備える
携帯無線端末装置。
【請求項2】
表示部を有すると共に第1面を有する第1筐体と、
操作部を有すると共に第2面を有する第2筐体と、
前記第1筐体と前記第2筺体とが積層配置されると共に前記第1面及び前記第2面が外側を向くと共に互いに対向するように配置される閉状態と、前記第1筐体と前記第2筺体とが積層配置されない開状態とに変形可能に前記第1筐体と前記第2筺体とを連結する連結部と、
前記第1筐体内部に配置される第1ループ状アンテナ部と、
前記第2筺体内部に配置される第2ループ状アンテナ部と、
給電部と、
前記給電部に接続されると共に、前記第1ループ状アンテナ部と前記第2ループ状アンテナ部とに電気的に接続可能に構成される接続アンテナ部と、
前記第1ループ状アンテナ部と前記接続アンテナ部との電気的な接続状態を切り替える共に、前記第2ループ状アンテナ部と前記接続アンテナ部との電気的な接続状態を切り替えるスイッチ部と、
前記1筺体及び前記第2筺体における開閉状態を検知する状態検知部と、
前記第1筐体及び第2筺体における姿勢を検知する姿勢検知部と、
前記状態検知部により前記第1筐体及び前記第2筺体が前記閉状態であることが検知された場合、前記姿勢検知部により検知された前記第1筐体及び前記第2筺体における姿勢に基づいて、前記スイッチ部における接続状態を制御するスイッチ制御部と、を備える
携帯無線端末装置。
【請求項3】
前記スイッチ制御部は、前記状態検知部により前記第1筐体及び前記第2筺体が前記閉状態であることが検知された場合、
前記姿勢検知部により検知された前記第1筐体及び第2筺体における姿勢に基づいて、前記第1ループ状アンテナ部又は前記第2ループ状アンテナ部のうち垂直方向下側に配置されるループアンテナ部が機能するよう前記スイッチ部における接続状態を制御する
請求項2に記載の携帯無線端末装置。
【請求項4】
アプリケーションの種類を検知するアプリケーション検知部を備え、
前記スイッチ制御部は、
前記状態検知部により前記第1筐体及び前記第2筺体が前記開状態であることが検知された場合、前記アプリケーション検知部により検知されたアプリケーションの種類に基づいて、前記スイッチ部における接続状態を制御するスイッチ制御部と、を備える
請求項2又は3に記載の携帯無線端末装置。
【請求項5】
前記スイッチ制御部は、
前記アプリケーション検知部により検知されたアプリケーションの種類が所定の種類である場合、モノポールアンテナを形成するよう前記スイッチ部における接続状態を制御する
請求項4に記載の携帯無線端末装置。
【請求項6】
前記スイッチ制御部は、
前記接続アンテナ部の全部又は一部からなる第1モノポールアンテナと、
前記接続アンテナ部の全部又は一部と前記第1ループ状アンテナ部又は前記第2ループアンテナ部とを含む第2モノポールアンテナと、を形成するよう前記スイッチ部における接続状態を制御可能に構成される
請求項5に記載の携帯無線端末装置。
【請求項7】
テレビジョン放送を受信可能なテレビジョン通信部を備え、
前記スイッチ制御部は、
前記アプリケーション検知部により検知されたアプリケーションの種類がテレビジョン視聴用アプリケーションである場合、テレビジョン放送受信アンテナとして、前記第2モノポールアンテナを形成するよう前記スイッチ部における接続状態を制御する
請求項6に記載の携帯無線端末装置。
【請求項8】
第1面及び前記第1面に対向する第2面を有する一の筺体と、
前記筺体内部における前記第1面側に配置される第1ループ状アンテナ部と、
前記筺体内部における前記第2面側に配置される第2ループ状アンテナ部と、
給電部と、
前記給電部に接続されると共に、前記第1ループ状アンテナ部と前記第2ループ状アンテナ部とに電気的に接続可能に構成される接続アンテナ部と、
前記第1ループ状アンテナ部と前記接続アンテナ部との電気的な接続を切り替えると共に、前記第2ループ状アンテナ部と前記接続アンテナ部との電気的な接続を切り替えるスイッチ部と、
前記筺体における姿勢を検知する姿勢検知部と、
前記姿勢検知部により検知された前記筺体における姿勢に基づいて、前記スイッチ部における接続状態を制御するスイッチ制御部と、を備える
携帯無線端末装置。
【請求項9】
前記第1ループ状アンテナ部及び前記第2ループ状アンテナ部それぞれは、非接触ICカード用アンテナである
請求項1から8のいずれかに記載の携帯無線端末装置。
【請求項10】
前記姿勢検知部は、地磁気センサを含んで構成される
請求項1から9のいずれかに記載の携帯無線端末装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10A】
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【図10B】
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【図10C】
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【図10D】
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【図11】
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【公開番号】特開2011−211272(P2011−211272A)
【公開日】平成23年10月20日(2011.10.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−74165(P2010−74165)
【出願日】平成22年3月29日(2010.3.29)
【出願人】(000006633)京セラ株式会社 (13,660)
【Fターム(参考)】