説明

撮像素子、撮像装置

【課題】撮像素子内に配置された焦点検出用画素の出力に基づいて位相差方式のオートフォーカスを行う撮像装置において、撮影シーケンスに応じた適切な画素出力の読み出しを行う。
【解決手段】CPU22は、撮像素子17に対してモード1、モード2またはモード3を設定する。モード1を設定した場合、第1の画素群を構成する焦点検出用画素から出力される焦点検出信号と、第3の画素群を構成する撮像用画素から出力される画像信号とを撮像素子17から読み出し、AF処理、AE処理およびライブビュー画像の表示を行う。モード2を設定した場合、第3の画素群を構成する撮像用画素から出力される画像信号のみを撮像素子17から読み出し、AE処理とライブビュー画像の表示を行う。モード3を設定した場合、第2の画素群を構成する撮像用画素から出力される画像信号のみを撮像素子17から読み出し、AE処理を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、撮像素子と、撮像素子を備えた撮像装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、コントラスト方式のオートフォーカスを速い周期で行うために、撮像素子において二次元状に配列された画素のうち所定領域内の画素の出力のみをオートフォーカス用の情報として読み出す固体撮像素子が知られている(特許文献1参照)。また、位相差方式による焦点検出信号を出力する焦点検出用画素を撮像素子内に配置し、この焦点検出用画素の出力に基づいて位相差方式のオートフォーカスを行う撮像装置が知られている(特許文献2参照)。
【0003】
【特許文献1】特開2007−150643号公報
【特許文献2】特開2007−282109号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に開示される画素出力の読み出し方法は、コントラスト方式のオートフォーカスを行う撮像装置において適用されるものである。したがって、特許文献2に開示される撮像装置のように、撮像素子内に配置された焦点検出用画素の出力に基づいて位相差方式のオートフォーカスを行う撮像装置に対してこれを適用しても、撮影シーケンスに応じた適切な画素出力の読み出しを行うことができない。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明による撮像素子は、光学系を介した光に基づいて画像信号を出力する撮像用画素と、光学系を介した光に基づいて位相差方式による焦点検出信号を出力する焦点検出用画素とを有する撮像素子であって、複数の焦点検出用画素よりなる第1の画素群と、複数の撮像用画素よりなる第2の画素群と、第2の画素群を包含し、さらに第2の画素群を構成しない複数の撮像用画素をも含む第3の画素群とが配置され、第1の画素群を構成する複数の焦点検出用画素から出力される焦点検出信号と第3の画素群を構成する複数の撮像用画素から出力される画像信号とを読み出す第1モードと、第3の画素群を構成する複数の撮像用画素から出力される画像信号のみを読み出す第2モードと、第2の画素群を構成する複数の撮像用画素から出力される画像信号のみを読み出す第3モードとのうちの何れか1つのモードをフレーム単位の信号読み出しモードとして択一的に設定可能である。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、撮像素子内に配置された焦点検出用画素の出力に基づいて位相差方式のオートフォーカスを行う撮像装置において、撮影シーケンスに応じた適切な画素出力の読み出しを行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
図1は、本発明の一実施の形態による撮像素子を適用したカメラの構成を示すブロック図である。図1に示すカメラは、カメラ本体1とレンズ部2によって構成される。レンズ部2は、撮影光学系3および5と、レンズ駆動機構4と、絞り6とを有する。この撮影光学系3,5を構成するレンズ3は、焦点調節レンズとして働く。
【0008】
カメラ本体1は、メインミラー7、サブミラー8、焦点検出装置9、ファインダースクリーン10、ペンタプリズム11、接眼レンズ12、接眼部13、測光レンズ14、測光センサ15、液晶ディスプレイ16、撮像素子17、シャッター18、ライブビュー切換スイッチ19、画像処理部21、CPU22およびメモリ23を有する。シャッター18には、先幕18aと後幕18bが設けられている。
【0009】
レンズ駆動機構4は、CPU22の制御に応じて焦点調節レンズ3を光軸方向に移動させる。焦点調節レンズ3が移動することにより、撮影光学系の焦点調節状態が変化する。被写体からの光束は、焦点光学系3,5を介してカメラ本体1内に導かれる。この光束の一部は、ハーフミラーであるメインミラー7によって反射され、残りはメインミラー7を透過する。
【0010】
メインミラー7で反射された光束は、ファインダースクリーン10上に被写体像を投影する。この被写体像は、ペンタプリズム11において反射された後、接眼レンズ12を介して接眼部13へ導かれる。撮影者であるユーザは、接眼部13を覗くことにより、光学ファインダー像として被写体像を視認することができる。
【0011】
また、ファインダースクリーン10上に投影された被写体像は、ペンタプリズム11において反射された後、測光レンズ14を介して測光センサ15へも導かれる。測光センサ15は、被写体像の明るさに応じた測光信号をCPU22へ出力する。CPU22は、測光センサ15から出力された測光信号に基づいて、被写体像の明るさ、すなわち撮影光学系3,5を介した光の明るさを求める。
【0012】
一方、メインミラー7を透過した光束は、サブミラー8で反射され、焦点検出装置9へ導かれる。焦点検出装置9は、周知の瞳分割による位相差検出方式により、撮影光学系3,5の焦点調節状態を検出する。すなわち、焦点検出装置9は、撮影光学系3,5の射出瞳の異なる領域を通過する光束による一対の像のずれ量を検出する。このずれ量の検出結果は、焦点検出信号として焦点検出装置9からCPU22へ出力される。CPU22は、焦点検出装置9から出力された焦点検出信号に基づいてデフォーカス量を算出し、レンズ駆動機構4を制御して焦点調節レンズ3の位置を調節する。
【0013】
撮影時には、絞り6が所定の絞り値に調節されると共に、メインミラー7およびサブミラー8が上方に跳ね上げられ、撮影光路から退避される。この状態で、シャッター18が所定の露光時間だけ開かれることにより、撮影光学系3,5を介した光束が撮像素子17に導かれ、撮像素子17上に被写体像が結像される。撮像素子17は、この被写体像を撮像し、画像処理部21へ画像信号を出力する。なお、絞り6およびシャッター18の動作はCPU22によって制御される。
【0014】
画像処理部21は、撮像素子17から出力される画像信号に基づいて所定の画像処理を実行し、撮像画像を生成する。この撮像画像はCPU22へ出力され、CPU22の制御により、液晶ディスプレイ16に表示されると共に、図示しない記録媒体に記録される。
【0015】
CPU22は、上記で説明したような様々な制御を実行する。メモリ23は、画像処理部21とCPU22がそれぞれ行う処理や制御の作業エリアとして用いられ、その処理や制御の内容に応じて様々な情報を一時的に記憶する。
【0016】
ライブビュー切換スイッチ19は、通常の撮影モードとライブビューモードを切り換えるためのスイッチである。ユーザの操作によってライブビュー切換スイッチ19が「OFF」側にセットされている場合は、通常の撮影モードがカメラ本体1に対して設定される。このとき、前述のような撮影動作がカメラ本体1において行われる。すなわち、図示しないシャッターボタン(レリーズボタン)の操作によりユーザが撮影指示を行う前には、メインミラー7およびサブミラー8が撮影光路上に配置される。この状態で、ファインダースクリーン10上に投影される被写体像による光学ファインダー像がユーザに提供されると共に、焦点検出装置9から出力される焦点検出信号に基づいて撮影光学系の焦点調節が行われる。シャッターボタンの操作によりユーザが撮影指示を行うと、メインミラー7およびサブミラー8が撮影光路から退避され、撮像素子17から出力される画像信号に基づいて生成された撮像画像が記録媒体に記録される。
【0017】
一方、ライブビュー切換スイッチ19が「ON」側にセットされている場合は、ライブビューモードがカメラ本体1に対して設定される。このライブビューモードは、撮影前に被写体の画像をリアルタイムで液晶ディスプレイ16に表示するための撮影モードである。すなわち、シャッターボタンの操作によりユーザが撮影指示を行う前に、メインミラー7およびサブミラー8が撮影光路から退避されると共に、シャッター18が開放される。この状態で、撮像素子17から出力される画像信号に基づいて、画像処理部21によりリアルタイムで撮像画像が生成され、CPU22の制御により液晶ディスプレイ16に表示される。このとき表示される画像を、以下ではライブビュー画像と称する。なお、液晶ディスプレイ16にライブビュー画像が表示されているときには、光学ファインダー像を見ることはできない。シャッターボタンの操作によりユーザが撮影指示を行うと、撮像画像が記録媒体に記録される。
【0018】
図2は、ライブビューモードが設定されたときの様子を示す図である。この図において、メインミラー7およびサブミラー8は撮影光路から退避されており、シャッター18は開放されている。したがって、撮影光学系を介してカメラ本体1内に導かれた光束は、メインミラー7とサブミラー8によって反射されたりシャッター18によって遮られたりすることなく、撮像素子17に到達する。この光束に基づいて撮像素子17により被写体像が撮像され、生成された撮像画像がライブビュー画像としてリアルタイムで液晶ディスプレイ16に表示される。
【0019】
なお、以上説明したライブビューモードでは、サブミラー8が撮影光路から退避されているため、焦点検出装置9において焦点調節状態を検出することができない。そこで本実施の形態では、画像信号を出力するための撮像用画素の他に、位相差方式による焦点検出を行うための焦点検出用画素を撮像素子17において配置しておく。この焦点検出用画素から焦点検出信号を出力することで、ライブビューモード時の焦点調節を実現する。
【0020】
また、ライブビューモードでは、メインミラー7が撮影光路から退避されているため、測光センサ15において測光信号を出力することができない。そのためCPU22は、撮像素子17から出力される画像信号に基づいて、被写体像の明るさを検出する。このとき、撮像素子17に配置された撮像用画素の全部を用いずに、一部の撮像用画素からのみ画像信号を出力する。
【0021】
図3は、カメラ本体1における制御システムの構成を示す図である。この制御システムにおいて、CPU22は、撮影モード設定部22a、信号読み出しモード設定部22b、焦点調節演算部22c、測光演算部22d、レンズ駆動制御部22e、シャッター駆動制御部22f、絞り駆動制御部22g、撮影画像記録制御部22h、LCD駆動部22i、および操作検出部22jの各機能ブロックを仮想的に有している。
【0022】
撮影モード設定部22aは、カメラ本体1に対して撮影モードの設定を行う機能ブロックである。すなわち、撮影モード設定部22aは、ライブビュー切換スイッチ19の状態に応じて、通常の撮影モードまたはライブビューモードのいずれかを設定し、その設定に応じた動作をカメラ本体1の各部に対して指示する。
【0023】
信号読み出しモード設定部22bは、撮像素子17からの信号読み出しのモードを設定する機能ブロックである。前述のように撮像素子17には、撮像用画素と焦点検出用画素とが配置されている。信号読み出しモード設定部22bは、カメラ本体1の動作状態に応じて、撮像素子17に対する信号読み出しモードを設定する。これにより、撮像素子17が有する複数の画素のうちいずれの画素からの信号を出力するかが撮像素子17において決定される。なお、この信号読み出しモード設定の具体的な内容については、後で詳しく説明する。
【0024】
焦点調節演算部22cは、焦点検出装置9、または撮像素子17の焦点検出用画素から出力される焦点検出信号に基づいて、撮影光学系3,5の焦点調節状態を示すデフォーカス量を演算する。なお前述のように、通常の撮影モードが設定されている場合は、焦点検出装置9から焦点検出信号が出力され、ライブビューモードが設定されている場合は、撮像素子17の焦点検出用画素から焦点検出信号が出力される。
【0025】
測光演算部22dは、測光センサ15から出力される測光信号、または撮像素子17の撮像用画素から出力される画像信号に基づいて、被写体像の明るさ、すなわち撮影光学系3,5を介した光の明るさを演算する。なお前述のように、通常の撮影モードが設定されている場合は、測光センサ15から測光信号が出力され、ライブビューモードが設定されている場合は、撮像素子17の撮像用画素から測光演算用の画像信号が出力される。
【0026】
レンズ駆動制御部22eは、焦点調節演算部22cにより演算されたデフォーカス量に基づいて、レンズ駆動機構4の動作を制御する。これにより、焦点調節レンズ3がレンズ駆動機構4によって適切な位置に移動され、撮影光学系3,5の焦点が被写体に合わせて調節される。
【0027】
シャッター駆動制御部22fは、測光演算部22dにより演算された被写体像の明るさ等に基づいて、シャッター18の動作を制御する。絞り駆動制御部22gは、測光演算部22dにより演算された被写体像の明るさ等に基づいて、絞り6の動作を制御する。これらの動作により、撮影時の露出制御が行われる。なお、ライブビューモードが設定されているときには、シャッター18が開放される。
【0028】
撮影画像記録制御部22hは、撮影によって取得された撮像画像を記録媒体に記録する際の制御を行う。また、記録媒体に記録された撮像画像の読み出しも、この撮影画像記録制御部22hによって行われる。
【0029】
LCD駆動部22iは、液晶ディスプレイ16に対する画像表示制御を行う。すなわち、ライブビューモードが設定されているときには、LCD駆動部22iが行う画像表示制御により、画像処理部21によって生成されたライブビュー画像が液晶ディスプレイ16に表示される。なお、ライブビュー画像以外を液晶ディスプレイ16に表示する場合、たとえば記録媒体に記録された撮像画像を再生表示したり、メニュー画面を表示したりする場合にも、LCD駆動部22iが用いられる。
【0030】
操作検出部22jは、ライブビュー切換スイッチ19を含む各種操作部材の操作状態、たとえばシャッターボタンの操作状態などを検出する。なお、シャッターボタンは、半押しおよび全押しの二種類の操作状態を取り得る。半押しは焦点調節指示操作に対応する操作状態であり、全押しは撮影指示操作に対応する操作状態である。すなわち、シャッターボタンが半押し状態であることが操作検出部22jによって検出されると、焦点調節演算部22cによりデフォーカス量が演算される。そして、レンズ駆動制御部22eがレンズ駆動機構4の動作を制御することにより、撮影光学系3,5の焦点調節が行われる。また、シャッターボタンが全押し状態であることが操作検出部22jによって検出されると、撮影モード設定部22aにより、撮影モードの設定状態に応じた撮影動作がカメラ本体1の各部に対して指示される。そして、取得された撮像画像が撮影画像記録制御部22hによって記録媒体に記録される。
【0031】
次に、撮像素子17に対して設定される信号読み出しモードについて説明する。図4は、撮像素子17における画素の配置例と、各信号読み出しモードにおいてそれぞれ読み出す画像の行との対応関係を示す図である。なお、図4では、撮像素子17における画素のうち一部分のみを例示している。
【0032】
撮像素子17には、図4に示すように、R(赤)、G(緑)およびB(青)の各色に対応する撮像用画素がベイヤー配列に従って交互に配置されている。これらの撮像用画素には、対応する色のカラーフィルタと、フォトダイオードとがそれぞれ設けられている。カラーフィルタを透過した撮影光学系3,5からの光は、フォトダイオードにより光電変換され、光強度に応じた画像信号として出力される。こうして各撮像用画素は撮影光学系3,5を介した光に基づいて画像信号を出力する。
【0033】
また、符号F1に示す行には、上記の撮像用画素以外に、符号FG1およびFG2に示す焦点検出用画素も配置されている。焦点検出用画素FG1、FG2は、画素の中心から左右それぞれの方向に偏心した位置に開口部を有しており、この開口部に対応してフォトダイオードが設けられている。このような構造により、焦点検出用画素FG1およびFG2のフォトダイオードは、撮影光学系3,5の瞳の異なる部分を通過した一対の光束を受光し、その光強度に応じた信号を位相差方式による焦点検出信号として出力することができる。こうして焦点検出用画素FG1、FG2は、撮影光学系3,5を介した光に基づいて位相差方式による焦点検出信号を出力する。なお、焦点検出用画素FG1、FG2には、撮像用画素とは違ってカラーフィルタが設けられていない。すなわち、焦点検出用画素はR,G,Bのいずれの色にも感度を有する。
【0034】
以上説明したような画素配列を有する撮像素子17に対して、CPU22は、前述の信号読み出しモード設定部22bの機能により、複数の信号読み出しモードの中からいずれかをカメラ本体1の動作状態に応じて択一的に設定する。撮像素子17は、設定された信号読み出しモードに応じて、各読み出し周期において信号を読み出す画素の行を切り換える。
【0035】
たとえばCPU22は、カメラ本体1の撮影モードとしてライブビューモードが設定されているときに、モード1、モード2およびモード3の3種類の信号読み出しモードのいずれかを撮像素子17に対して設定する。図4では、モード1〜3において読み出しの対象とされる画素の行を、符号E1B,E1R,F1,L1BおよびL1Rで示している。なお、この図4は、説明を簡単にするために撮像素子17の一部(左上部)を抜粋して示したものである。撮像素子全体としては図4に示したような配列が繰り返された素子構造となる。以下の説明では、このうち行F1に属する焦点検出用画素FG1およびFG2を第1の画素群と称する。また、行E1B,E1Rに属する撮像用画素を第2の画素群と称し、行E1B,E1R,L1B,L1Rに属する撮像用画素を第3の画素群と称する。すなわち第3の画素群は、第2の画素群を包含し、さらに第2の画素群を構成しない複数の撮像用画素をも含む。
【0036】
モード1は、AF処理、AE処理およびライブビュー画像の表示を行うための信号読み出しモードである。モード1が設定された場合、撮像素子17は、図4の画素のうち、行E1B,E1R,F1,L1B,L1Rに属する画素の信号のみを出力する。すなわちモード1では、第1の画素群を構成する焦点検出用画素FG1,FG2から出力される焦点検出信号と、第3の画素群を構成する撮像用画素から出力される画像信号とが撮像素子17から読み出される。なお、行E1Rと行F1の間の2行の画素、行F1と行L1Bの間の行の画素、及び行L1Rの下の行の画素が読み出されないのは、ライブビュー画像表示では、ある割合で読み出し行を間引く間引き読み出しを行うためである。同様の読み出し動作は、図4に示されていない画素部分においても行われる。
【0037】
モード1において、CPU22は、第1の画素群を構成する焦点検出用画素FG1,FG2から出力される焦点検出信号に基づいて、焦点調節演算部22cの機能によりデフォーカス量を算出する。このデフォーカス量に基づいて、レンズ駆動制御部22eの機能によりレンズ駆動機構4の動作を制御することで、焦点調節レンズ3を適切な位置に移動してAF処理を行う。またCPU22は、第2の画素群を構成する撮像用画素、すなわち行E1B,E1Rに属する各撮像用画素から出力される画像信号に基づいて、測光演算部22dの機能により被写体像の明るさを演算する。この明るさに基づいて、シャッター駆動制御部22fおよび絞り駆動制御部22gの機能によりシャッター18と絞り6の動作を制御してAE処理を行う。モード1において、画像処理部21は、第3の画素群を構成する撮像用画素、すなわち行E1B,E1R,L1B,L1Rに属する各撮像用画素から出力される画像信号に基づいて、ライブビュー画像を生成する。
【0038】
モード2は、AE処理およびライブビュー画像の表示を行うための信号読み出しモードである。モード2が設定された場合、撮像素子17は、図4の画素のうち、行E1B,E1R,L1B,L1Rに属する画素の信号のみを出力する。すなわちモード2では、第3の画素群を構成する撮像用画素から出力される画像信号のみが撮像素子17から読み出される。換言すれば、図4中の行E1B、E1R、L1B、L1R以外の行は間引いて読み出しが行われる。なお、同様の読み出し動作は、図4に示されていない画素部分についても同様に行われる。
【0039】
モード2において、CPU22は、第3の画素群のうちで第2の画素群を構成する撮像用画素、すなわち行E1B,E1Rに属する各撮像用画素から出力される画像信号に基づいて、前述のようなAE処理を行う。またモード2において、画像処理部21は、第3の画素群を構成する撮像用画素、すなわち行E1B,E1R,L1B,L1Rに属する各撮像用画素から出力される画像信号に基づいて、ライブビュー画像を生成する。なお、このときCPU22においてAF処理は行われない。
【0040】
モード3は、AE処理を行うための信号読み出しモードである。モード3が設定された場合、撮像素子17は、図4の画素のうち、行E1B,E1Rに属する画素の信号のみを出力する。すなわちモード3では、第2の画素群を構成する撮像用画素から出力される画像信号のみが撮像素子17から読み出される。同様の読み出し動作は、図4に示されていない画素部分についても同様に行われる。
【0041】
モード3において、CPU22は、第2の画素群を構成する撮像用画素、すなわち行E1B,E1Rに属する各撮像用画素から出力される画像信号に基づいて、前述のようなAE処理を行う。なお、このときCPU22においてAF処理は行われない。また、画像処理部21によるライブビュー画像の生成も行われない。
【0042】
なお、以上説明したモード1〜3は、いずれもフレーム単位の信号読み出しモードとして設定される。ここでいうフレームとは、ライブビュー画像の更新周期であり、ライブビュー画像を表示する際の撮像素子17からの信号読み出し周期に相当する。すなわち、モード1〜3の各信号読み出しモードの切り換えは、フレーム単位で行われる。
【0043】
撮像素子17における信号読み出しモードの切り換えは、撮像素子17に設けられた走査回路の動作によって行われる。この走査回路は、撮像素子17の各画素を垂直方向に走査する垂直走査回路と、撮像素子17の各画素を水平方向に走査する水平走査回路とを有する。すなわち、垂直走査回路が選択する画素の行を切り換えることにより、信号読み出しモードの切り換えが実現される。
【0044】
なお、撮像素子17では、図4に示すような画素の配置が繰り返されている。すなわち、第1の画素群に属する複数の焦点検出用画素が、予め設定された焦点検出エリアに対応した位置に配置されている。また、第3の画素群に属する複数の撮像用画素の行が所定の間隔で配置されており、そのうち一部の行が第2の画素群として機能する。図4に示す画素の配置は一例であるため、他の配置としてもよい。
【0045】
図5は、カメラ本体1の動作と信号読み出しモードの切り換えタイミングとの関係を示す図である。この図について以下に説明する。
【0046】
電源が投入されると、カメラ本体1は時刻T1において、測光センサ15における電荷の蓄積を開始する。所定時間の経過後、CPU22の制御により、蓄積された電荷に応じた測光信号が測光センサ15から読み出される。CPU22は、測光演算部22dの機能により、読み出した測光信号に基づく測光演算を行い、被写体像の明るさを演算する。このような処理を所定の周期で繰り返すことで、AE処理が行われる。
【0047】
時刻T2において、ユーザがライブビュー切換スイッチ19を「OFF」から「ON」に切り換えると、CPU22は、撮影モード設定部22aの機能により、撮影モードをライブビューモードに切り換える。このときCPU22は、メインミラー7およびサブミラー8を撮影光路から退避させると共に、シャッター18の先幕18aを開く。その後時刻T3において、撮像素子17における電荷の蓄積を開始する。このときCPU22は、信号読み出しモード設定部22bの機能により、撮像素子17に対して、前述の3種類の信号読み出しモードのうちモード2を設定する。
【0048】
モード2が設定されると、撮像素子17は、所定の蓄積時間経過後に、第3の画素群、すなわち行E1B,E1R,L1B,L1Rに属する撮像用画素からの画像信号のみを出力する。画像処理部21は、この画像信号を撮像素子17から読み出して所定の画像処理を行い、測光演算用のデータおよびライブビュー画像用のデータを生成する。なお、測光演算用のデータは、第3の画素群のうちで第2の画素群を構成する撮像用画素、すなわち行E1B,E1Rに属する各撮像用画素からの画像信号に基づいて作成される。一方、ライブビュー画像用のデータは、第3の画素群を構成する撮像用画素、すなわち行E1B,E1R,L1B,L1Rに属する各撮像用画素からの画像信号に基づいて作成される。作成されたデータは、メモリ23に格納される。
【0049】
CPU22は、メモリ23に格納された測光演算用のデータに基づいて、測光演算部22dの機能により測光演算を行い、前述のようなAE処理を実行する。またCPU22は、メモリ23に格納されたライブビュー画像用のデータに基づいて、LCD駆動部22iの機能により、液晶ディスプレイ16にライブビュー画像を表示させる。
【0050】
ユーザが撮影モードをライブビューモードに切り換えてからシャッターボタンを操作するまでの間、撮像素子17に対してモード2が設定され、上記のような動作が繰り返し行われる。
【0051】
時刻T4においてユーザがシャッターボタンを半押し操作すると、次フレームからCPU22は、信号読み出しモード設定部22bの機能により、撮像素子17の信号読み出しモードの設定をモード2からモード1に切り換える。モード1が設定されると、撮像素子17は、所定の蓄積時間経過後に、第1の画素群を構成する焦点検出用画素FG1,FG2からの焦点検出信号と、第3の画素群を構成する撮像用画素からの画像信号とを出力する。画像処理部21は、これらの信号を撮像素子17から読み出して所定の画像処理を行い、デフォーカス量演算用のデータ、測光演算用のデータおよびライブビュー画像用のデータを生成する。なお、デフォーカス量演算用のデータは、第1の画素群を構成する焦点検出用画素FG1,FG2からの焦点検出信号に基づいて作成される。また、測光演算用のデータとライブビュー画像用のデータは、前述のモード2と同様に、第2の画素群を構成する撮像用画素からの画像信号と、第3の画素群を構成する撮像用画素からの画像信号とに基づいてそれぞれ作成される。作成されたデータは、メモリ23に格納される。
【0052】
CPU22は、メモリ23に格納されたデフォーカス量演算用のデータに基づいて、焦点調節演算部22cの機能によりデフォーカス量の演算を行い、焦点調節レンズ3を駆動させて前述のようなAF処理を実行する。またCPU22は、前述のモード2と同様に、測光演算用のデータに基づいてAE処理を行うと共に、ライブビュー画像用のデータに基づいて液晶ディスプレイ16にライブビュー画像を表示させる。
【0053】
ユーザがシャッターボタンを半押し操作している間、撮像素子17に対してモード2が設定され、上記のような動作が繰り返し行われる。
【0054】
時刻T5においてユーザがシャッターボタンを全押し操作すると、CPU22は、信号読み出しモード設定部22bの機能により、撮像素子17に対する信号読み出しモードの設定をモード1からモード3に切り換える。モード3が設定されると、撮像素子17は、所定の蓄積時間経過後に、第2の画素群、すなわち行E1B,E1Rに属する撮像用画素からの画像信号のみを出力する。画像処理部21は、この画像信号を撮像素子17から読み出して所定の画像処理を行い、測光演算用のデータを生成する。作成されたデータは、メモリ23に格納される。なお、このときには前述のモード1の動作によって被写体に対して撮影光学系が合焦状態であると考えられるため、AF処理は行われない。また、シャッターボタンの全押し操作によりユーザから撮影指示が行われた後であるため、ライブビュー画像の更新も行われない。
【0055】
CPU22は、前述のモード2およびモード1と同様に、メモリ23に格納された測光演算用のデータに基づいて、測光演算部22dの機能により測光演算を行い、AE処理を実行する。
【0056】
ユーザがシャッターボタンを全押し操作した後は、撮像素子17に対してモード3が設定され、上記のような動作が行われる。
【0057】
なお、ユーザがシャッターボタンを全押し操作した後は、撮影時に取得する画像の正確な露出を得るために、複数回のAE処理を行うことが望ましい。しかし、シャッターボタンの全押し操作から撮影までのレリーズタイムラグはなるべく小さいことが好ましい。したがって、上記のように撮像素子17に対してモード3を設定することで、撮像素子17において読み出し対象とする撮像用画素を間引き、第2の画素群に属する撮像用画素からの画像信号のみに基づいてAE処理を行うことが有効である。
【0058】
AE処理の実行後、CPU22は時刻T6において、撮影動作に入るため、シャッター駆動制御部22fの機能により、まずシャッター18の後幕18bを閉じる。その後シャッター18をチャージし、先幕18aが閉じて後幕18bが開いた状態とする。またCPU22は時刻T7において、絞り駆動制御部22gの機能により、測光演算の結果に応じて絞り6を調節する。
【0059】
撮影準備が完了したら、CPU22は時刻T8において、撮像素子17の蓄積を開始すると共に、シャッター18に対して先幕18aの走行を開始させる。時刻T8から所定の露光時間が経過したら、CPU22は時刻T9において、シャッター18に対して後幕18bの走行を開始させる。後幕18bが完全に閉じたら、撮像素子17の蓄積を停止し、画像信号の読み出しを開始する。なお、このときは前述のモード1〜3の設定時とは異なり、撮像素子17において読み出し対象とする撮像用画素を間引かずに、全撮像用画素からの画像信号を読み出すことが好ましい。
【0060】
画像処理部21は、撮像素子17から読み出された画像信号に対して所定の画像処理を行い、撮像画像データを生成する。その際、焦点検出用画素の部分については画像信号が得られないため、周囲の撮像用画素の情報などに基づいて補間することが好ましい。作成された撮像画像データは、メモリ23に格納される。CPU22は、撮影画像記録制御部22hの機能により、メモリ23に格納された撮像画像データを記録媒体に記録する。
【0061】
後幕18bの走行が終了したら、CPU22は直ちにシャッター18をチャージして、先幕18aが閉じて後幕18bが開いた状態とする。その後、ライブビュー画像を再び表示できるようにするために、時刻T10において先幕18aを開く。先幕18aが開いたら、時刻T11において、撮像素子17における電荷の蓄積を開始すると共に、CPU22から撮像素子17に対してモード2を設定する。その後は、時刻T3以降と同様の動作を繰り返す。
【0062】
なお、以上説明した実施の形態では、撮像素子17の信号読み出しモードとして、モード1、モード2およびモード3を撮像素子17に対して設定可能としたが、このうちいずれか1つまたは2つのモードのみを設定できるようにしてもよい。たとえば、シャッターボタンの全押し操作後に行うAE処理を省略する場合は、モード3を除いて、モード1およびモード2のみを設定可能とすればよい。あるいは、他の信号読み出しモードを設定可能としてもよい。たとえば、AF処理を実行するために、第1の画素群に属する焦点検出用画素からの焦点検出信号のみを読み出すモードを設定できるようにしてもよい。
【0063】
また、上記実施の形態では、撮像素子17において行方向に読み出し対象とする画素を間引く例を説明したが、列方向に間引いてもよい。あるいは、行方向と列方向の両方について間引いてもよい。
【0064】
以上説明した実施の形態および各種の変形例によれば、次の作用効果を奏する。
(1)撮像素子17には、行F1に属する焦点検出用画素FG1,FG2よりなる第1の画素群と、行E1B,E1Rに属する複数の撮像用画素よりなる第2の画素群と、行E1B,E1R,L1B,L1Rに属する複数の撮像用画素よりなる第3の画素群とが配置されている。この撮像素子17は、第1の画素群を構成する焦点検出用画素FG1,FG2から出力される焦点検出信号と第3の画素群を構成する撮像用画素から出力される画像信号とを読み出すモード1と、第3の画素群を構成する撮像用画素から出力される画像信号のみを読み出すモード2と、第2の画素群を構成する撮像用画素から出力される画像信号のみを読み出すモード3との少なくとも何れか1つのモードを、フレーム単位の信号読み出しモードとして設定可能である。このようにしたので、撮像素子17内に配置された焦点検出用画素の出力に基づいて位相差方式のオートフォーカスを行うカメラ本体1において、撮影シーケンスに応じた適切な画素出力の読み出しを行うことができる。
【0065】
(2)CPU22は、信号読み出しモード設定部22bにより、撮像素子17に対して、モード1、モード2またはモード3のいずれかを設定する。撮像素子17に対してモード1を設定した場合、CPU22は、焦点調節演算部22cにより、第1の画素群を構成する焦点検出用画素FG1,FG2から出力される焦点検出信号に基づいて、撮影光学系3,5の焦点調節状態を示すデフォーカス量を演算すると共に、測光演算部22dにより、第2の画素群を構成する撮像用画素から出力される画像信号に基づいて、撮影光学系3,5を介した光の明るさを演算する。また、画像処理部21は、第3の画素群を構成する撮像用画素から出力される画像信号に基づいて、ライブビュー画像を生成する。このようにしたので、ライブビューモードにおいて、AF処理、AE処理およびライブビュー画像の表示を並行して行うことができる。
【0066】
(3)また、撮像素子17に対してモード2を設定した場合、CPU22は、測光演算部22dにより、第2の画素群を構成する撮像用画素から出力される画像信号に基づいて、撮影光学系3,5を介した光の明るさを演算する。このとき画像処理部21は、第3の画素群を構成する撮像用画素から出力される画像信号に基づいて、ライブビュー画像を生成する。このようにしたので、ライブビューモードにおいて、AE処理とライブビュー画像の表示を並行して高速に行うことができる。
【0067】
(4)さらに、撮像素子17に対してモード3を設定した場合、CPU22は、測光演算部22dにより、第2の画素群を構成する撮像用画素から出力される画像信号に基づいて、撮影光学系3,5を介した光の明るさを演算する。このようにしたので、ライブビューモードにおいて、AE処理を高速に行うことができる。
【0068】
(5)信号読み出しモード設定部22bは、カメラ本体1の動作状態に応じて、モード1、モード2またはモード3を択一的に切換設定する。すなわち、撮影モード設定部22aによりカメラ本体1においてライブビューモードが設定されると、信号読み出しモード設定部22bは、撮像素子17に対してモード2を設定する。また、操作検出部22jによりシャッターボタンの半押し操作がユーザからの焦点調節指示操作として検出されると、信号読み出しモード設定部22bは、撮像素子17に対してモード1を設定する。さらに、操作検出部22jによりシャッターボタンの全押し操作がユーザからの撮影指示操作として検出されると、信号読み出しモード設定部22bは、撮像素子17に対してモード3を設定する。このように撮影シーケンスに応じて信号読み出しモードを切り換えることで、撮像素子17から最適な信号出力を得ることができる。
【0069】
なお、以上説明した実施の形態や変形例はあくまで一例であり、発明の特徴が損なわれない限り、本発明はこれらの内容に限定されない。本発明の技術的思想の範囲内で考えられるその他の態様についても、本発明の範囲内に含まれる。
【図面の簡単な説明】
【0070】
【図1】本発明の一実施の形態による撮像素子を適用したカメラの構成を示すブロック図である。
【図2】ライブビューモードが設定されたときの様子を示す図である。
【図3】カメラ本体における制御システムの構成を示す図である。
【図4】撮像素子における画素の配置例と、各信号読み出しモードにおいてそれぞれ読み出す画像の行との対応関係を示す図である。
【図5】カメラ本体の動作と信号読み出しモードの切り換えタイミングとの関係を示す図である。
【符号の説明】
【0071】
1:カメラ本体
2:レンズ部
3,5:撮影光学系
15:測光センサ
16:液晶ディスプレイ
17:撮像素子
21:画像処理部
22:CPU

【特許請求の範囲】
【請求項1】
光学系を介した光に基づいて画像信号を出力する撮像用画素と、前記光学系を介した光に基づいて位相差方式による焦点検出信号を出力する焦点検出用画素とを有する撮像素子であって、
複数の前記焦点検出用画素よりなる第1の画素群と、
複数の前記撮像用画素よりなる第2の画素群と、
前記第2の画素群を包含し、さらに前記第2の画素群を構成しない複数の前記撮像用画素をも含む第3の画素群とが配置され、
前記第1の画素群を構成する複数の前記焦点検出用画素から出力される焦点検出信号と、前記第3の画素群を構成する複数の前記撮像用画素から出力される画像信号とを読み出す第1モードと、
前記第3の画素群を構成する複数の前記撮像用画素から出力される画像信号のみを読み出す第2モードと、
前記第2の画素群を構成する複数の前記撮像用画素から出力される画像信号のみを読み出す第3モードとのうちの何れか1つのモードを、フレーム単位の信号読み出しモードとして択一的に設定可能であることを特徴とする撮像素子。
【請求項2】
請求項1に記載の撮像素子と、
前記撮像素子に対して、前記第1モード、前記第2モードまたは前記第3モードのいずれかを設定するモード設定手段と、
前記光学系の焦点調節状態を演算する焦点調節演算手段と、
前記光学系を介した光の明るさを演算する測光演算手段と、
前記光学系を介した光に応じた画像を生成する画像処理手段と、
前記画像処理手段により生成された画像を表示する画像表示手段とを備え、
前記モード設定手段が前記撮像素子に対して前記第1モードを設定した場合、
前記焦点調節演算手段は、前記第1の画素群を構成する複数の前記焦点検出用画素から出力される焦点検出信号に基づいて前記光学系の焦点調節状態を演算し、
前記測光演算手段は、前記第2の画素群を構成する複数の前記撮像用画素から出力される画像信号に基づいて前記光学系を介した光の明るさを演算し、
前記画像処理手段は、前記第3の画素群を構成する複数の前記撮像用画素から出力される画像信号に基づいて前記画像を生成することを特徴とする撮像装置。
【請求項3】
請求項2に記載の撮像装置において、
前記モード設定手段が前記撮像素子に対して前記第2モードを設定した場合、
前記測光演算手段は、前記第2の画素群を構成する複数の前記撮像用画素から出力される画像信号に基づいて前記光学系を介した光の明るさを演算し、
前記画像処理手段は、前記第3の画素群を構成する複数の前記撮像用画素から出力される画像信号に基づいて前記画像を生成することを特徴とする撮像装置。
【請求項4】
請求項3に記載の撮像装置において、
前記モード設定手段が前記撮像素子に対して前記第3モードを設定した場合、
前記測光演算手段は、前記第2の画素群を構成する複数の前記撮像用画素から出力される画像信号に基づいて前記光学系を介した光の明るさを演算することを特徴とする撮像装置。
【請求項5】
請求項4に記載の撮像装置において、
前記モード設定手段は、撮像装置の動作状態に応じて、前記第1モード、前記第2モード、または前記第3モードを択一的に切換設定することを特徴とする撮像装置。
【請求項6】
請求項5に記載の撮像装置において、
撮影前に前記画像をリアルタイムで前記画像表示手段に表示するためのライブビューモードを設定するライブビュー設定手段と、
ユーザからの焦点調節指示操作および撮影指示操作を検出する操作検出手段とをさらに備え、
前記モード設定手段は、
前記ライブビュー設定手段により前記ライブビューモードが設定されると、前記撮像素子に対して前記第2モードを設定し、
前記操作検出手段により前記焦点調節指示操作が検出されると、前記撮像素子に対して前記第1モードを設定し、
前記操作検出手段により前記撮影指示操作が検出されると、前記撮像素子に対して前記第3モードを設定することを特徴とする撮像装置。
【請求項7】
請求項1に記載の撮像素子と、
前記撮像素子に対して、前記第1モード、前記第2モードまたは前記第3モードのいずれかを設定するモード設定手段と、
前記光学系を介した光の明るさを演算する測光演算手段と、
前記光学系を介した光に応じた画像を生成する画像処理手段と、
前記画像処理手段により生成された画像を表示する画像表示手段とを備え、
前記モード設定手段が前記撮像素子に対して前記第2モードを設定した場合、
前記測光演算手段は、前記第2の画素群を構成する複数の前記撮像用画素から出力される画像信号に基づいて前記光学系を介した光の明るさを演算し、
前記画像処理手段は、前記第3の画素群を構成する複数の前記撮像用画素から出力される画像信号に基づいて前記画像を生成することを特徴とする撮像装置。
【請求項8】
請求項1に記載の撮像素子と、
前記撮像素子に対して、前記第1モード、前記第2モードまたは前記第3モードのいずれかを設定するモード設定手段と、
前記光学系を介した光の明るさを演算する測光演算手段とを備え、
前記モード設定手段が前記撮像素子に対して前記第3モードを設定した場合、
前記測光演算手段は、前記第2の画素群を構成する複数の前記撮像用画素から出力される画像信号に基づいて前記光学系を介した光の明るさを演算することを特徴とする撮像装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2010−14788(P2010−14788A)
【公開日】平成22年1月21日(2010.1.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−172342(P2008−172342)
【出願日】平成20年7月1日(2008.7.1)
【出願人】(000004112)株式会社ニコン (12,601)
【Fターム(参考)】