説明

撮像装置の画像取り込み方法とその方法を用いる撮像装置

【課題】撮像素子自体は、全体として高画素数を誇るものであっても、処理速度等の問題から画素数を落として画像取り込みをする結果、画像全体の中の一部を占める人物の顔などのタ−ゲットの判別に用いる部分については、解像度が悪かった。このため、そのタ−ゲットの判別が十分に行えないという問題があった。
【解決手段】撮像素子で受光する入射光を光電変換して画像を取り込む撮像装置であって、撮像素子から取り込んだ画像中に人物がいるかどうかを検出する検出部を備え、撮像素子は、記録又はモニタ−表示に用いる被写体を所定の画素密度で出力する低画素密度出力モ−ドと、検出部が検出する人物を所定の画素密度より高い画素密度で出力する高画素密度出力モ−ドとを備える撮像装置とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、撮像装置の画像取り込み方法とその方法を用いる撮像装置に関し、特に人物の顔の認証をより適確に行う撮像装置とするための画像取り込み方法等に関する。
【背景技術】
【0002】
ディジタルカメラを代表とする撮像装置において、CCDやCMOS等の撮像素子の高画素化は昨今特に著しく、コンパクトカメラであっても約10メガピクセル相当を謳う製品も出現しつつある。このように急激な撮像素子の高画素化による撮像デ−タの増大に対して、撮像素子で撮像デ−タを取得した後に後工程で処理される様様な画像処理や、表示機能が追いついていないのが現状である。
【0003】
すなわち、撮像素子全体の10メガピクセル相当の画素をすべて読み出して、画像処理や表示等していたのではCPU等の演算負荷が大きくなり、撮像装置内のデバイス間でのデ−タ通信にも遅延が生じることとなり、特に動画像の撮像記録やそのリアルタイム表示には適さないものとなる。
【0004】
そこで、後工程での処理速度とマッチングを取るために、動画像の表示や記録、さらにスル−画像といわれる非撮像状況下における表示部への動画表示においては、撮像デ−タを間引きして取り込むことにより取り込み時間を低減し、また後工程で対応する取り扱い画像デ−タ量を実質上低減させる処理としている。
【0005】
一方、昨今の撮像装置は、被写体中における人物の検出機能や、その人物が誰であるのかを判断する人物判別機能も備えている。このような撮像装置において、正確に人物の判別をするためには、特にその対象人物の顔の特徴を適確に抽出する必要がある。
【特許文献1】特開平9−251534
【特許文献2】特開2004−320286
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
被写体像の中に人物がいても、人物像が小さい場合には、その人物の顔部分に対応する撮像素子の画素数が少なくなり、いわゆる解像度が悪くなる。このため、十分な特徴の抽出が行えず、当該人物が誰なのか人物の判別も行えなかった。
【0007】
特に、撮像素子自体は、全体として高画素数を誇るものであっても、処理速度等の問題から画素数を落として画像取り込みをする結果、画像全体の中の一部を占める人物の顔などのタ−ゲットの判別に用いる部分については、解像度が悪かった。
【0008】
このため、そのタ−ゲットの判別が十分に行えないという問題があった。
【課題を解決するための手段】
【0009】
この発明にかかる撮像装置は、撮像素子で受光する入射光を光電変換して画像を取り込む撮像装置であって、撮像装置は、撮像素子から取り込んだ画像中に人物がいるかどうかを検出する検出部を備え、撮像素子は、記録又はモニタ−表示に用いる被写体を所定の画素密度で出力する低画素密度出力モ−ドと、検出部が検出する人物を所定の画素密度より高い画素密度で出力する高画素密度出力モ−ドとを備え、さらに撮像装置は、撮像素子が高画素密度出力モ−ドで出力する画像から、検出部が検出する人物の特徴を抽出する特徴抽出部を備えることを特徴とする。
【0010】
また、この発明にかかる撮像装置は、さらに好ましくは撮像素子が高画素密度出力モ−ドで出力する画像により自動焦点合わせをするAF部を備えることを特徴とする。
【0011】
また、この発明にかかる撮像装置は、被写体からの入射光を撮像素子で光電変換して画像を取り込む撮像装置であって、撮像素子は、撮像素子から、記録又はモニタ−表示に用いる複数の被写体画像を順次出力する間に、被写体の特徴抽出に用いる被写体画像の一部を順次出力するよりも高画素密度で出力することを特徴とする。
【0012】
また、この発明にかかる撮像装置は、好ましくは被写体の特徴抽出に用いる被写体画像の一部は、人物の顔であることを特徴とする。
【0013】
また、この発明にかかる撮像装置は、さらに好ましくは被写体の特徴抽出に用いる高画素密度で出力される被写体画像の一部により自動焦点制御を行うAF部を備えることを特徴とする。
【0014】
また、この発明にかかる撮像装置は、さらに好ましくは被写体画像中の人物の顔の有無を検出する検出部と、検出部が検出した人物の顔の特徴を抽出する特徴抽出部と、特徴抽出部が抽出する人物の顔の特徴に基づいて被写体画像の人物の顔を判別する判別部と、特徴抽出部が人物の顔の特徴を抽出できないときに、人物に対応する画像を被写体画像より高画素密度で撮像素子に出力させるCPUとを備え、AF部は、高画素密度で出力される画像を用いて自動焦点制御を行うことを特徴とする。
また、この発明にかかる撮像装置の画像取り込み方法は、被写体からの入射光を撮像素子で光電変換して画像を順次取り込む撮像装置において、記録又はモニタ−表示に用いる被写体画像を撮像素子から取り込む第一の取り込み工程と、被写体画像の一部に対して第一の取り込み工程で取り込んだ画素密度より大きな画素密度で、被写体画像の一部に対応する画像を取り込む第二の取り込み工程とを有することを特徴とする。
【0015】
また、この発明にかかる撮像装置の画像取り込み方法は、好ましくは第一の取り込み工程で取り込んだ被写体画像中の人物の顔の有無を検出する工程と、人物の顔が検出されると人物の顔の特徴を抽出する工程と、人物の顔の特徴を抽出できないと、人物の顔に対応する被写体を取り込む第二の取り込み工程とを有することを特徴とする。
【0016】
また、この発明にかかる撮像装置の画像取り込み方法は、さらに好ましくは複数の被写体画像を第一の取り込み工程により順次取り込む間に、第二の取り込み工程を行うことを特徴とする。
【0017】
また、この発明にかかる人物の顔の特徴抽出方法は、撮像素子で受光する入射光を光電変換して被写体画像を順次取り込む撮像装置において、撮像装置は、取り込んだ被写体画像から人物の顔を検出する検出部と、検出部が検出する人物の顔の特徴を抽出する特徴抽出部とを備え、特徴抽出部が人物の顔の特徴を抽出できない場合に、CPUが、人物の顔をより高画素密度で撮像素子から出力させる工程と、特徴抽出部が、より高画素密度の人物の顔を取り込み、取り込んだ人物の顔の画像から人物の特徴を抽出する工程とを有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0018】
スル−画像等には、処理速度を優先させて低解像度の画像としつつ、画像の一部について人物の顔を高解像度で取り込むことにより、正確に人物等タ−ゲットの判別をすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
この実施形態にかかる撮像装置は、撮像素子自体は1000万ピクセル相当の高画素を有する。動画の表示や記録に用いるいわゆるスル−画像については、例えば30fps(frame per second)で300万ピクセル相当の読み出しとする。これにより、全画素読み出しに伴う読み出し時間の増大を回避し、後処理において画像処理等の処理時間を低減しCPU等の演算処理部の負担を軽減する。従って、鑑賞に堪え得る程度の画質とフレ−ムレ−トを維持することが可能である。
【0020】
また、撮像する画像の一部に人物の顔を検出した場合には、そこに自動焦点動作を行うとともに、その顔の特徴抽出を試みる。人物の判別に十分な特徴抽出が可能ならば、その画像により、人物を判別する。
【0021】
一方、人物の顔が小さい等により信頼性の高い特徴抽出が不可能であれば、その人物の顔に対応する部分について、60fpsの300万ピクセル相当で部分的に全画素読み出しする。この場合、撮像画像全体ではなく、人物の顔部分に対応する被写体像の部分を高画素読み出しする。
【0022】
高画素読み出しした画像を用いて、人物の顔の特徴抽出や自動焦点動作を行い、人物の判別を行う。従って、より正確に適確な人物判別が行え、自動焦点動作も精密かつ正確に行えることとなる。
【0023】
また、スル−画像等については、30fpsで300万ピクセル相当の読み出しのままで処理速度を保つ。その間に必要に応じて別途30fpsで300万ピクセル相当で取り込んだ高精細な画像は、スル−画像等として表示したり動画記録に用いたりしないので、後工程での処理速度の低下を最低限に抑制する取り込み動作とできる。換言すれば、スル−画像表示用としては30fpsで画像を取り込む一方、高画素密度用に別途30fpsで画像を取り込むので、画像取り込みとしては併せて60fpsの取り込み速度とする。
【0024】
そこで、以下に図面を用いてさらに詳細に説明する。
(実施形態)
図1は、実施形態にかかる撮像装置1の全体構成について概念的に説明するブロック図である。この撮像装置1のレンズ10は、その焦点距離を連続的に変更可能な不図示のズ−ムレンズ、ピントを調整するフォ−カシングレンズ、撮像時の手振れを補正するVR(Vibration Reduction)レンズから構成される。
【0025】
レンズ10は、CPU17からの指示により不図示のレンズ駆動装置を駆動することにより制御され調整される。また、レンズ10の位置は、不図示のレンズ位置検出器によりその位置が検出され、CPU17によりフィ−ドバック制御される。
【0026】
レンズ10は、撮像素子11の撮像面に被写体像を結像させる。撮像素子11は、撮像面上に結像された被写体像の光強度に応じて光電変換した電気信号を出力する。撮像素子11は、CMOS等の固体撮像素子を用いる。また、撮像素子11は、CPU17が有する不図示のタイミングジェネレ−タ等のクロック生成器からのトリガ−入力により、光電変換した電気信号を順次出力する。また、レンズ10と撮像素子11との間には、不図示の絞りが設けられ、CPU17により演算された適切な露出(自動露出AE:Auto Exposure)が指示され調整される。
【0027】
撮像素子11から出力される電気信号は、アナログ信号のままCDS部12に入力されCDS(Correlated Double Sampling)処理によりノイズの低減処理がされる。また、A/D変換部13では、アナログ信号からディジタル信号へと変換処理される。ディジタル変換処理された画像デ−タは、画像処理部14に入力される。CDS部12とA/D変換部13は、撮像素子11に組み込まれる場合もある。
【0028】
画像処理部14は、中央演算装置であるCPU17からの指示に従い、A/D変換部13から得られたディジタル画像デ−タに、ホワイトバランス処理、ハイパスフィルタ処理やノイズ低減処理、エッジ処理、階調処理(ガンマ補正)等の様々な画像処理の演算を行う。また、画像処理部14が備えるAWB(Auto White Balance)演算部14aでは、最適なホワイトバランス処理となるパラメ−タ値の演算と処理が行われる。
【0029】
画像処理部14で行われる種種の画像処理に必要なアルゴリズムやパラメ−タは、フラッシュメモリ19等に予め記録されており、CPU17からの指示により必要に応じてそれぞれ最適なものが読み出され、適用される。
【0030】
画像処理部14で演算処理された画像デ−タは、RAM16等に記録することができる。RAM16は外付けのメモリとして構成してもよい。RAM16に記録しておくことで、画像デ−タを読み出して別途加工することも可能となる。また、画像処理部14は、RAM16をバッファメモリとして用い、撮像された複数フレ−ム分の画像デ−タを一時記憶するフレ−ムメモリとして用いてもよい。画像処理部14は、フレ−ムメモリから画像デ−タを適宜読み出し、画像処理後に適宜書き込みすることにより、所定の画像処理を行う。
【0031】
また、撮像装置1全体の撮像動作シ−ケンスについての制御はCPU17からの指示にかかり、図示しないレリ−ズスイッチや各種設定処理等の操作を行う操作部18からの操作信号も、CPU17に入力され処理される。操作部18は、撮像装置1の電源をオンオフする電源スイッチの他、レリ−ズ釦の全押しや半押し、さらには再生画像等を更新するためのアップダウン釦等を備える。アップダウン釦は、複数抽出されて表示部15に表示された人物から所望の人物を選択したり、撮像時に手動でズ−ムレンズをテレ又はワイド側に駆動するためにも用いられる。
【0032】
さらに、カ−ドインタ−フェ−ス1aを介してメモリカ−ド1b等に画像デ−タや画像処理にかかる様々な電子情報等を保存することも可能である。また、外部インタ−フェ−ス1cを介して、撮像装置1内の画像デ−タやプログラム等を外部媒体へ読み出し、又は書き込み、又は演算処理等を行うことができる。
【0033】
また、表示部15には、処理した画像を表示して撮像装置1のオペレ−タが画像の確認を行い、また必要な処理情報やメニュ−等の各種案内を表示できるように構成されている。また、表示部15をタッチパネル等を用いることで入力操作が可能な構成とすることもできる。タッチパネル方式とする場合には、表示部15は操作部18の一部としても機能する。
【0034】
表示部15は、LCDや有機EL、無機EL等の各種表示デバイスで構成できる。表示部15は、RAM16やメモリカ−ド1bに記録されている画像デ−タや、外部インタ−フェ−ス1cを通じて外部の撮像装置等から転送されてきた画像デ−タ等を再生表示する際にも用いられる。
【0035】
撮像装置1のCPU17は、AF演算部17dを備え、撮像素子11で撮像した画像デ−タを用いて最適な自動焦点調整を行うように演算し、レンズ10を制御する。また、CPU17は、撮像した画像の中に人物の顔があるかないかを検出する検出部17aを備える。
【0036】
検出部17aは、撮像画像の中に人物の顔の目や鼻などに相当する部分があるのかどうかを検出することができる。検出方法として、例えば顔を2次元パタ−ンとして捉えて文字認識で確立された複合類似度などのパタ−ン認識理論、あるいは予め学習させたニュ−ラルネットワ−クを用いた抽出方法等を用いてもよい。
【0037】
また、CPU17は、検出部17aで検出する人物の顔の特徴を抽出する特徴抽出部17bを備える。人物の顔の特徴とは、例えば目や鼻や口や耳、顔の輪郭やこれら相互の相対配置や相対的大きさ等である。特徴抽出には、例えばエッジ情報やカラ−情報、モデルマッチング等を用いることができる。
【0038】
また、CPU17は、特徴抽出部17bで抽出された人物の顔の特徴を、予めメモリカ−ド1b等に記憶された人物の顔の特徴と比較することで、当該人物かどうかを判別する判別部17cを備える。判別部17cは、抽出された各特徴点の位置、形状、サイズをパラメ−タ化して特徴ベクトルを生成し、予めフラッシュメモリ19等に記憶されている対象人物の特徴ベクトルとの類似度を計算する。最も類似度が高い辞書ベクトルを表す人物を当人と判別する構造的解析手法を用いることができる。
【0039】
また、判別部17cは、目、鼻などの特徴点を基準とした2次元affine変換などの幾何学変換により位置、サイズが正規化された画像と予めフラッシュメモリ19等に記憶されている辞書正規化画像とのパタ−ンの類似度に基づいたパタ−ン的判別方法を用いる。ここでも、最も類似度が高い辞書ベクトルを表す人物を当人と判別する。
【0040】
判別部17cは、特徴抽出部17bで抽出された人物の顔の特徴に対応する記録された該当人物がいない場合、その特徴をRAM16等に一時記録する。RAM16等への一時記録動作は、例えば表示部15に表示する該当人物のモニタ−表示へのタッチパネル入力により、CPU17が行わせる。
【0041】
判別部17cは、RAM16等に一時記録された人物の特徴を読み出して、その後の撮像動作により取得された画像から特徴抽出部17bにより抽出された特徴とを比較することで、特定の撮像対象であるタ−ゲットに該当するかどうかを判別する。
【0042】
また、AF演算部17dが行う自動焦点の演算は、撮像画像の中の所定の5個所又は9個所について行う。そして、検出部17aにより撮像画像中に人物の顔が検出された場合には、当該人物の顔について自動焦点動作を行う。人物の顔が複数検出された場合には、最も近接の顔又は撮像画像に占める面積が最も大きな顔について自動焦点合せを行う。
【0043】
撮像装置1は、検出部17aで人物の顔が検出されたにも拘わらず、判別部17cで当該人物の顔の判別を正確に行える程度に特徴抽出部17bでの特徴抽出が行えなかった場合には、別途顔判別用の画像の取り込みを行うように、CPU17が撮像素子11に画像デ−タの出力を指示する。
【0044】
顔判別用の画像は、検出部17aが検出する顔に対応する部分について、CPU17がその顔部分をより高画素密度で高精細に撮像素子11に出力させることにより取得する。これについて、図2に示すズ−ムアウトの撮像例を用いて説明する。
【0045】
図2(a)は、運動会においてズ−ム撮影した撮像画像20を示すものである。この撮像画像20は、表示部15にモニタ−表示されている。撮像画像20では、被写体目標とするタ−ゲット21が比較的大きい。すなわち、撮像画像20に占めるタ−ゲット21の面積が比較的大きい。従って、タ−ゲット21の撮像に用いられる撮像素子11の画素数(pixel)も比較的大きく、解像度もよい。このため、特徴抽出部17bがタ−ゲット21の顔の抽出を正確に、高精度に行うことができる。
【0046】
図2(b)は、図2(a)から少しズ−ムアウトした撮像画像22を示すものである。ズ−ムアウトに伴い、撮像画像22は、より広角になり撮像領域が増大する。一方、タ−ゲット23は見かけ上相対的に小さく表示され、撮像素子11でタ−ゲット23の撮像に用いられる撮像素子11の画素数は、より少なくなる。
【0047】
図2(c)は、図2(b)からさらにズ−ムアウトした撮像画像24を示すものである。ズ−ムアウトに伴い、撮像画像24は、さらに広角になり撮像領域が増大する。一方、タ−ゲット25は見かけ上相対的にさらに小さく表示され、撮像素子11でタ−ゲット25の撮像に用いられる撮像素子11の画素数は、さらに少なくなる。
【0048】
このため、タ−ゲット25について、特徴抽出部17bで特徴を抽出しようとしても、図2(c)に示すタ−ゲット25の画素数では解像度が十分でなく、抽出ができないか又は信頼できる特徴の抽出が行えない。従って、判定部17cは、正確な人物の判別を行うことができず、判別不能としたり過った判別をする可能性が増大する。
【0049】
撮像装置1は、特徴抽出部17bが人物の特徴を信頼性高く抽出できない場合には、その人物の特徴を信頼性高く抽出できるよう高精細で高解像度の画像を取得する。具体的には、CPU17が、撮像素子11に当該人物に対応する画素部分について、より高画素密度でデ−タ出力するよう指示する。
【0050】
次に図3を用いて、表示部15への表示等に用いるいわゆるスル−画像の取り込みと、特徴抽出部17bでの特徴抽出用の高画素密度取り込みについて説明する。図3(a)と図3(c)と図3(e)は、順に例えば30fpsで約30ミリ秒ごとに撮像素子11から出力され、表示部15に表示等される撮像画像31、撮像画像33、撮像画像35を示すものである。撮像画像31、33、35は、表示部15への表示等に用いられ、フレ−ムレ−トを向上させる等の目的から間引きして出力された画像デ−タを用いる。
【0051】
このため、人物の顔36が検出されても、特徴抽出部17bで正確な特徴の抽出が行えない。そこで、CPU17が、撮像素子11に図3(b)や図3(d)のような高画素密度のタ−ゲット画像である人物の顔の撮像画像32、34を出力するように指示する。撮像素子11は、新たに撮像して光電変換した上で、人物の顔36に対応する撮像画像32や撮像画像34の画像デ−タを、上述のスル−画像を出力する間に30fpsで約30ミリ秒ごとに出力することとなる。従って、撮像素子11は、この場合60fpsで約15ミリ秒ごとの撮像デ−タの出力を行う。撮像画像31と撮像画像32との間では、特に設定変更等がない限り、撮像素子11全体として見ればほぼ同じ被写体を同様に撮像する。
【0052】
高画素密度の画像取り込みについて、概念的に説明するのが図5の画素密度説明図である。図5(a)は広角又はズ−ムアウト状態の撮像画像53である。画素52は、撮像画像53の撮像に実効的に用いられる撮像素子11の画素を示す。画素51は、撮像画像53の撮像に実効的に用いられない撮像素子11の画素を示す。ここで、実効的に用いられる画素とは、撮像素子11の撮像面での光電変換だけでなく、その電荷が読み出され、撮像画像53として表示部15での表示又はメモリカ−ド1b等への記録に用いられるものをいう。
【0053】
撮像装置1は、撮像素子11が1000万ピクセル等の大きな画素からなる場合、撮像素子11の撮像面に結像する撮像画像53に対応する像について、全ての画素を読み出すことはない。
【0054】
1000万ピクセル全てを撮像素子11から読み出し、画像処理し、表示し、記録することは、その取り扱い処理にかかるデ−タ量が多大であるので、CPU17の負荷増大とともに処理時間等の遅延を生じる。このため、動画撮像時のいわゆるフレ−ムレ−トが低下したり、静止画撮像時のレリ−ズタイムラグが増大したりする。
【0055】
これを防ぐため、一般に動画撮像時やいわゆるスル−画像撮像時やモニタ−表示用画像撮像時には、間引きしてデ−タ量を低減した画像デ−タを用いる。画像デ−タの間引きは、撮像素子11の画素のうち所定の画素のみを読み出し画像処理等を行う。また、所定の画素以外の画素については、撮像素子11から読み出ししない又は読み出しても画像処理や記録や表示に用いない等とする。
【0056】
一方、CPU17が備える特徴抽出部17bにおいては、より正確で信頼性の高い特徴抽出をするため、検出部17aで検出される顔部分について、より高精細で高解像度の画像、すなわち顔部分についてより高画素密度の画像であることが望ましい。
【0057】
図5(a)においては、検出部17aで検出された人物の顔54に用いられる撮像素子11の画素が、少ないことが理解できる。撮像画像53が、約1000万ピクセルの撮像素子11を用いて約300万ピクセル相当の画素読み出し(すなわち約1/3間引き読み出し)で表示されている場合は、人物の顔54は、例えば約100万ピクセル相当となる。
【0058】
図5(b)は、人物の顔54を高画素密度読み出しする撮像画像56を示す概念図である。撮像画像56は、特徴抽出部17bでの人物の特徴抽出やAF演算部17dでの自動焦点制御の演算に用いられる。表示部15での表示や動画記録等には用いない。
【0059】
撮像画像56は、撮像画像53と同じ約300万ピクセルで読み出されるが、タ−ゲットとする人物の顔54部分について300万ピクセルでの読み出しとなる。このため、この画像デ−タ56を用いると、特徴抽出部17bは正確な特徴抽出が行え、判別部17cは正確で信頼性の高い人物の判別が可能となる。
【0060】
すなわち、撮像画像53において、人物の顔54に対応する撮像素子11の画素は、実際には約300万ピクセル相当ある。しかし、上述のような理由から、約1/3間引きして読み出ししているため、このままでは特徴抽出部17bは、人物の顔54については約100万ピクセル相当の画素デ−タしか用いることができない。
【0061】
そこで撮像装置1のCPU17は、撮像素子11に人物の顔54について全画素読み出しすることを指示する。そして、撮像素子11が、人物の顔54について約300万ピクセルの全画素出力することにより、撮像画像56が取得され、特徴抽出に用いることが可能となる。これにより、特徴抽出部17bは、前述の約3倍の画像デ−タを基にした特徴抽出を行えるので、信頼性高く正確な抽出となる。
【0062】
また、AF演算部17dは、この画像デ−タ56を用いて自動焦点演算を行うので、より信頼性高く正確な自動焦点とすることが可能となる。換言すると、撮像素子11が高画素密度で出力するとは、被写体のあるタ−ゲットに対して、そのタ−ゲットの撮像にいくつの画素を用いて出力するのかについての高画素密度出力であるということである。
【0063】
次に、図6に示す撮像装置1の動作フロ−の典型例について説明する。
(ステップ61)撮像装置1のオペレ−タは、撮像を開始する場合に、その準備として撮像装置1の電源をオンにする。
(ステップ62)撮像装置1のCPU17に通電され、CPU17からの指示により撮像素子11が、被写体からの入射光を光電変換してその光強度に応じた電気信号を順次出力する。この動作は、レリ−ズ動作の有無とはかかわり無く、電源オンにより実行される。これにより撮像装置1は、いわゆるスル−画像を取り込むことができる。この取り込み動作は、撮像素子11の画素の全てではなく、所定の間引きにより低減された画素について撮像装置1に取り込むものである。画素数の低減によりCPU17の負荷や、デバイス間の通信時間が低減され、いわゆるレリ−ズタイムラグの発生やフレ−ムレ−トの低下を抑制できる。
(ステップ63)ステップ62で取り込んだ画像を表示部15に表示する。表示に用いる画像デ−タは、撮像素子11から出力される間引かれた画像デ−タをA/D変換部13でディジタル変換した後、画像処理部14で所定の画像処理がされた画像デ−タをアナログ変換したものである。撮像素子11の全画素読み出しにかかる画素デ−タではないので、表示部15へ表示される画像はフレ−ムレ−トが高く維持されスム−ズであり、鑑賞に堪え得るものとなる。
(ステップ64)撮像素子11から間引かれて出力された画像デ−タ中に、人物像があるのかないのかを検出部17aが検出する。人物像とは、典型的には人の顔に相当する画像領域があるのかないのかということであるがこれに限られない。画像中に人物像が検出されればステップ65に進み、画像中に人物像が検出されなければステップ62に戻る。ステップ64の動作は、検出部17aでの検出結果に替えて又はそれと共に、表示部15へ表示する人物のタッチパネルによるオペレ−タの指示入力や操作部18からの撮像素子11のオペレ−タの入力によりタ−ゲットを指定するものであってもよい。オペレ−タからの指示入力があった場合には、検出部17aでの検出に優先させて、指定のあったタ−ゲットについてステップ65における特徴抽出を行う。
【0064】
すなわち、人物の有無の判断は、表示部15に表示されるモニタ−画面からタッチパネル等で撮像装置1のオペレ−タが指定できるようにしてもよい。図4(a)に示すように、検出部17aは、撮像画像中の最も大きな至近にある顔41を検出し、自動焦点等のタ−ゲットと設定するようデフォルトのアルゴリズムが設定されている。表示部15には、自動焦点又は顔判別認証のタ−ゲットとなることを示すマ−ク41が表示される。
【0065】
しかし、撮像装置1のオペレ−タは、人物の顔42をタ−ゲットとしたい場合がある。このような場合には、表示部15に表示される画面において、手43等で希望するタ−ゲットをタッチパネル入力する。この入力により、検出部17aが検出してタ−ゲットに設定する至近の顔41に優先して、高画素密度で出力したりAF演算部17dが自動焦点の対象とするタ−ゲットが、図4(b)に示す人物の顔44となる。
【0066】
典型的には、運動会等において全体を撮像したりズ−ムイン撮像したりする場合でも、タ−ゲットの表示画面中での大小に関わり無く、特定のタ−ゲットを追い続けることも可能となる。自動焦点もこのタ−ゲットに合せることもできる。
(ステップ65)特徴抽出部17bは、検出部17aがステップ64で検出する人物について、その人物の特徴を抽出できるかどうかを判断する。人物の特徴とは、典型的には顔の目、鼻等の位置関係や配置などであるがこれに限られるものではない。人物の特徴が抽出できるのであればステップ66へと進み、人物の特徴が抽出できなければステップ6aへと進む。特徴抽出部17bは、抽出する人物の特徴について一定の信頼性に関わる閾値を設けることで、信頼性が所定の閾値より高い抽出ができるのであればステップ65へ進み、信頼性が所定の閾値より低い抽出しかできないのであればステップ6aに進むこととしてもよい。
(ステップ66)特徴抽出部17bは、人物の顔の特徴抽出を行う。特徴抽出部17bは、ソ−ベル等のエッジオペレ−タを用いて顔領域内のエッジを抽出し、モデル当てはめ等により目、鼻、口などを抽出してもよい。
(ステップ67)判別部17cは、特徴抽出部17bで抽出する特徴が、フラッシュメモリ19等に予め記憶されている人物の特徴と比較した結果、該当するものがあるのかないのかを判断する。記憶された特徴に該当するものがあればステップ68に進み、記憶された特徴に該当するものがなければステップ70に進む。
(ステップ68)判別部17cは、特徴抽出部17bで抽出された特徴と、フラッシュメモリ等に予め記憶されている人物の特徴とを比較して判別し、最も一致点が多く信頼性の高い人物を該当人物として認定する。
(ステップ69)撮像を終了する場合は電源をオフにし、撮影を終了しない場合はステップ62に戻る。
(ステップ70)ステップ67で、特徴抽出部17bが抽出した特徴に該当する特徴がフラッシュメモリ19等に記憶されていなければ、CPU17の指示により、抽出した特徴をRAM16等に記録する。これにより、次の取り込み画像に検出される人物についても、その抽出された特徴と記憶された特徴とを比較して判別することで、該当する同一人物(タ−ゲットに相当)であるかどうかを認定することができる。この記録動作は、CPU17自体の判断による以外に、例えば表示部15に表示される人物について撮像装置1のオペレ−タがタ−ゲットを特定しタッチパネル入力等により指定することで、指定された人物について行ってもよい。特徴の記録をすれば、ステップ62に戻り、次の画像フレ−ムの取り込みを開始する。
(ステップ6a)ステップ65で特徴抽出部17bが人物の顔の特徴を全く抽出できない場合、又は信頼性の高い特徴抽出ができない場合には、検出部17aが抽出したタ−ゲットについて撮像素子11が高画素密度で出力する。典型的には、人物の顔及びその周囲を高画素密度で出力する。例えば、ステップ62での画像取り込みにおいて、このタ−ゲットの撮像に使用する画素が100万ピクセル相当だとすれば、このステップ6aでの高画素密度取り込みでは、300万ピクセル相当とする。このステップの後工程であるステップ66では、ここで取り込んだ高画素密度の画像を用いて特徴の抽出を行う。
【0067】
ここで、ステップ64にてタ−ゲットを図4(a)の人物の顔42と指定した場合には、図4(c)に示すように人物の顔44を高画素密度で取り込む。高画素密度で取り込む人物の顔45は、その周囲部分も含めてやや余裕を持って取り込むことが好ましい。取り込み間隔は、約33ミリ秒等と非常に短いものであるが、被写体のタ−ゲットも多少動くことが考えられ、また撮像装置1自体のアングル等がこの間に変わった場合でも対応できることとなる。この場合、CPU17が、タ−ゲットの周囲に少し余裕を持たせた領域を演算し、撮像素子11に当該領域を高精細に出力させる。
(ステップ6b)CPU17が自動焦点制御の対象を変更し、AF演算部17dは、ステップ6aで取り込んだ高画素密度の画像を用いてAF制御をする。AF演算部17dは、デフォルト撮像においては図7(a)に示すように被写体中の定点71五箇所についての画像を基に、自動焦点演算を行う。
【0068】
一方、自動焦点演算は、演算に用いる画像が高画素密度であればあるほど、より多くの画像デ−タから演算できるので、安定して高精度の自動焦点演算が可能となる。このため、CPU17は、自動焦点に用いるタ−ゲットを図7(b)に示す人物の顔72に変更し、AF演算部17dは、人物の顔72について高画素密度で取り込まれる画像デ−タにより自動焦点演算を行う。
【0069】
AF演算部17dは、例えばコントラスト法により自動焦点演算を行うことができる。コントラスト法とは、像のボケとコントラストと間の相関関係を利用して、コントラストが最大になる焦点位置を、最適な焦点であるとする自動焦点演算である。
【0070】
なお、この実施形態で述べる撮像素子11の全体画素数は、典型例として1ギガピクセルとして説明したが、これに限られることはなく所望の画素数の撮像素子を用いることができる。また、撮像素子11は、CMOSやCCD等の固体撮像素子の他、任意のイメ−ジセンサを用いてもよい。
【0071】
また、フレ−ムレ−トは、30fpsや60fpsでなくても、90fpsとしてもよく、その他任意のフレ−ムレ−トとすることができる。また、スル−画像用の画像デ−タと高精細の画像デ−タとを撮像素子11から出力するに際し、必ずしも交互に出力する必要はない。例えば、高精細で出力したいタ−ゲットが二つある場合には、スル−画像用の画像デ−タの出力の間に、高精細な画像をそれぞれ出力してもよい。この場合には、撮像素子11全体としては、90fpsでの出力となる。また、高精細で出力したいタ−ゲットが三以上ある場合には、至近から上位三人を取り込むこととしてもよい。フレ−ムレ−トとの関係を適宜調整することにより、スル−画像間に高精細で取り込む画像数とその対象を適宜設計してもよい。また、タッチパネル等により指定された三人をタ−ゲットとして取り込むこととしてもよい。
【0072】
また、この実施形態で説明するように、スル−画像用の画像デ−タの出力と高精細の画像デ−タの出力とを、別個独立の時間に出力しなくてもよい。スル−画像用の画像デ−タの出力の一部を高精細な画像デ−タの一部として共有することで、撮像素子11から効率的な読み出しができる構成としてもよい。
【0073】
撮像装置1は、光学ズ−ムを用いることなくタ−ゲット及びその周囲の被写体を高画素密度で取得することができる。これにより、安定して高精度な自動焦点とし、また高精度で正確なタ−ゲットの特徴抽出が安定して行える。従って、抽出するその特徴に基づき、正確な人物の判別、認証が安定して行える。
【0074】
また、高画素密度で取り込むタ−ゲットの像は、仮に表示部に表示したと仮定する場合に、表示部15に表示するスル−画像と比較して常に一定の拡大倍率となるように、予め所定の倍率を設定しておいてもよい。この場合には、撮像素子11は、CPU17の指示により、タ−ゲットとその周囲について設定された一定の倍率となるように高画素密度で出力する。また、上記一定の拡大倍率は、標準の画像に対して任意に設定された拡大倍率となるようにしてもよい。
【0075】
また、タ−ゲットとなる人物の顔等が、所定の画素数を用いた高画素密度出力となるように、表示部15や操作部18から設定する構成としてもよい。例えば、特徴抽出部17bでの人物の顔の特徴抽出に、人物の顔を200万ピクセル相当の画素数で撮像する画像デ−タが適するのであれば、高画素密度出力は、タ−ゲットを200万ピクセルで出力することとできる。また、200万ピクセルでなくても、特徴抽出部17や判別部17cでの処理に最適な画素密度でタ−ゲットの出力をするように設定してもよい。
【0076】
また、撮像装置1は、スル−画像等について撮像素子11からの出力時点でいわゆる画素間引きを行うが、これに限られず、間引く工程は任意に構成してもよい。ただし、撮像素子11に近い前工程の段階で画像デ−タを間引いて処理する方が、その後の後工程すべてについて処理デ−タ量の低減につながるので好ましい。また、間引く方法は垂直間引き、水平間引き等任意の手法を用いることができる。撮像装置1は、自明な範囲で適宜設計変更し、設定調整し、構成を変更して用いてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0077】
本発明は、被写体からの入射光を撮像素子で光電変換して取り込む撮像装置に広く適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0078】
【図1】撮像装置の構成ブロック図
【図2】ズ−ムアウトの撮像例
【図3】スル−画像と高画素密度画像の説明概念図
【図4】オペレ−タにより人物指定の説明図
【図5】画素密度説明概念図
【図6】撮像装置の動作フロ−
【図7】自動焦点の説明概念図
【符号の説明】
【0079】
1・・撮像装置、10・・レンズ、11・・撮像素子、12・・CDS部、13・・A/D変換部、14・・画像処理部、15・・表示部、16・・RAM、17・・CPU、18・・操作部、19・・フラッシュメモリ、1a・・カ−ドインタ−フェ−ス、1b・・メモリ−カ−ド、1c・・外部インタ−フェ−ス、17a・・検出部、17b・・特徴抽出部、17c・・判別部、17d・・AF演算部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
撮像素子で受光する入射光を光電変換して画像を取り込む撮像装置において、
該撮像装置は、
該撮像素子から取り込んだ画像中に人物がいるかどうかを検出する検出部を備え、
該撮像素子は、
記録又はモニタ−表示に用いる被写体を所定の画素密度で出力する低画素密度出力モ−ドと、
該検出部が検出する該人物を該所定の画素密度より高い画素密度で出力する高画素密度出力モ−ドとを備え、
さらに該撮像装置は、該撮像素子が高画素密度出力モ−ドで出力する画像から、該検出部が検出する人物の特徴を抽出する特徴抽出部を備える
ことを特徴とする撮像装置。
【請求項2】
請求項1に記載の撮像装置において、
前記撮像装置は、
前記撮像素子が高画素密度出力モ−ドで出力する画像により自動焦点合わせをするAF部
を備えることを特徴とする撮像装置。
【請求項3】
被写体からの入射光を撮像素子で光電変換して画像を取り込む撮像装置において、
該撮像素子は、
該撮像素子から、記録又はモニタ−表示に用いる複数の被写体画像を順次出力する間に、
被写体の特徴抽出に用いる該被写体画像の一部を該順次出力するよりも高画素密度で出力する
ことを特徴とする撮像装置。
【請求項4】
請求項3に記載する撮像装置において、
被写体の特徴抽出に用いる前記被写体画像の一部は、人物の顔である
ことを特徴とする撮像装置。
【請求項5】
請求項3又は請求項4に記載する撮像装置において、
被写体の特徴抽出に用いる高画素密度で出力される前記被写体画像の一部により自動焦点制御を行うAF部を備える
ことを特徴とする撮像装置。
【請求項6】
請求項5に記載する撮像装置において、
前記撮像装置は、
前記被写体画像中の人物の顔の有無を検出する検出部と、
該検出部が検出した人物の顔の特徴を抽出する特徴抽出部と、
該特徴抽出部が抽出する該人物の顔の特徴に基づいて該被写体画像の人物の顔を判別する判別部と、
該特徴抽出部が該人物の顔の特徴を抽出できないときに、該人物に対応する画像を該被写体画像より高画素密度で撮像素子に出力させるCPUと
を備え、
前記AF部は、
該高画素密度で出力される画像を用いて自動焦点制御を行う
ことを特徴とする撮像装置。
【請求項7】
被写体からの入射光を撮像素子で光電変換して画像を順次取り込む撮像装置において、
記録又はモニタ−表示に用いる被写体画像を該撮像素子から取り込む第一の取り込み工程と、
該被写体画像の一部に対して該第一の取り込み工程で取り込んだ画素密度より大きな画素密度で、該被写体画像の一部に対応する画像を取り込む第二の取り込み工程と
を有する
ことを特徴とする撮像装置の画像取り込み方法。
【請求項8】
請求項7に記載する撮像装置の画像取り込み方法において、
前記第一の取り込み工程で取り込んだ被写体画像中の人物の顔の有無を検出する工程と、
人物の顔が検出されると該人物の顔の特徴を抽出する工程と、
該人物の顔の特徴を抽出できないと、該人物の顔に対応する被写体を取り込む第二の取り込み工程とを有する
ことを特徴とする撮像装置の画像取り込み方法。
【請求項9】
請求項7又は請求項8に記載する撮像装置の画像取り込み方法において、
複数の被写体画像を前記第一の取り込み工程により順次取り込む間に、前記第二の取り込み工程を行う
ことを特徴とする撮像装置の画像取り込み方法。
【請求項10】
撮像素子で受光する入射光を光電変換して被写体画像を順次取り込む撮像装置であって、
該撮像装置は、取り込んだ被写体画像から人物の顔を検出する検出部と、
該検出部が検出する人物の顔の特徴を抽出する特徴抽出部とを備え、
該特徴抽出部が人物の顔の特徴を抽出できない場合に、CPUが、該人物の顔をより高画素密度で該撮像素子から出力させる工程と、
該特徴抽出部が、より高画素密度の該人物の顔を取り込み、取り込んだ該人物の顔の画像から該人物の特徴を抽出する工程と
を有することを特徴とする人物の顔の特徴抽出方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2009−77066(P2009−77066A)
【公開日】平成21年4月9日(2009.4.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−242885(P2007−242885)
【出願日】平成19年9月19日(2007.9.19)
【出願人】(000004112)株式会社ニコン (12,601)
【Fターム(参考)】