説明

操作装置、画像形成装置、及びプログラム

【課題】タッチパネルの交換の必要性を容易に確認することができる操作装置、画像形成装置、及びプログラムを得る。
【解決手段】 操作パネル18は、画像を表示するディスプレイ、及び当該ディスプレイを覆うように配置され、押圧された位置を検出するタッチパネルを備えており、HDD56によって、タッチパネルの押圧回数の累積値を記憶し、CPU50によって、ディスプレイに操作項目を含む画像を表示すると共に、タッチパネルで検出された押圧位置に対応する操作項目に応じた処理を実行し、さらに、タッチパネルへの押圧回数を計数し、タッチパネルへの押圧回数の累積値がHDD56に記憶されるように制御する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、操作装置、画像形成装置、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、画像形成装置と管理装置とが通信回線を介して接続された画像形成装置管理システムにおいて、画像形成装置が、装置を構成する着脱可能なユニットのうち、少なくとも一つのユニットの使用状況等のデータを記憶し、記憶した当該データを管理装置に送信する一方、管理装置が、画像形成装置から送信された上記データを記憶し、上記少なくとも一つのユニットの寿命設定値と上記データとを比較して上記少なくとも一つのユニットが寿命に近づいたか又は寿命に達した場合には、その旨を知らせるメッセージを画像形成装置に送信する、画像形成装置管理システムが開示されている。
【0003】
また、特許文献2には、管理装置と端末装置とが通信手段を介して接続され、端末装置が、各パーツの認識記号を読み出し、パーツが動作したときは動作によって予め定められた演算処理を行い、これを格納し、パーツのデータを管理装置に送信し、管理装置に各パーツのバックアップデータを要求し、送られてきたデータを取り込んで演算処理を継続し、管理装置が、端末装置からのデータを格納し、端末装置からの要求によりバックアップデータを送信するパーツリサイクルシステムが開示されている。
【0004】
さらに、特許文献3には、再利用部品を組み込んだ画像形成装置の故障診断システムであって、使用履歴情報取得手段によって取得された画像形成装置の使用履歴情報を取り込んだ故障診断モデルに基づく推論処理を行う故障診断部を備え、使用履歴情報に再利用部品の画像形成装置に組み込まれる以前からの再利用部品使用履歴情報を含めたことを特徴とする故障診断システムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平7−66885号公報
【特許文献2】特開2001−92313号公報
【特許文献3】特開2007−65934号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、タッチパネルの交換の必要性を容易に確認することができる操作装置、画像形成装置、及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、請求項1に記載の操作装置は、画画像を表示する表示画面と、前記表示画面を覆うように配置され、かつ押圧された位置を検出するタッチパネルと、前記タッチパネルの押圧回数の累積値を記憶するための記憶手段と、前記表示画面に操作項目を含む画像を表示すると共に、前記タッチパネルで検出された押圧位置に対応する前記操作項目に応じた処理を実行する実行手段と、前記タッチパネルへの押圧回数を計数し、前記タッチパネルへの押圧回数の累積値が前記記憶手段に記憶されるように制御する制御手段と、を備えている。
【0008】
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記制御手段が、前記タッチパネルを複数の領域に分割した各領域毎に前記押圧回数を計数し、前記タッチパネルの各領域毎に前記押圧回数の累積値が前記記憶手段に記憶されるように制御するものである。
【0009】
また、請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の発明において、前記実行手段が、前記押圧回数の累積値が予め定められた回数以上となった押圧回数過多領域が生じた場合は、当該押圧回数過多領域に表示されていた前記操作項目が当該押圧回数過多領域以外の領域に表示されるように前記表示画面に画像を表示させるものである。
【0010】
また、請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の発明において、前記記憶手段が、前記操作項目の内容が一致し、かつ前記操作項目の表示位置が異なる複数の画像の各々を示す表示画像情報を複数記憶し、前記実行手段が、押圧回数過多領域が生じた場合は、当該押圧回数過多領域に表示されていた前記操作項目が当該押圧回数過多領域に表示されない前記表示画像情報を前記記憶手段から読み出し、読み出した前記表示画像情報に応じた画像を前記表示画面に表示させるものである。
【0011】
また、請求項5に記載の発明は、請求項1乃至請求項4の何れか1項に記載の発明において、前記記憶手段に記憶されている前記押圧回数の累積値を報知する報知手段を更に備えたものである。
【0012】
また、請求項6に記載の画像形成装置は、請求項1乃至請求項5の何れか1項に記載の操作装置と、画像情報により示される画像を記録媒体に形成する画像形成手段と、を備えている。
【0013】
一方、上記目的を達成するために、請求項7に記載の発明は、画像を表示する表示画面と、前記表示画面を覆うように配置され、かつ押圧された位置を検出するタッチパネルと、前記タッチパネルの押圧回数の累積値を記憶するための記憶手段と、を備えた操作装置におけるプログラムであって、コンピュータを、前記表示画面に操作項目を含む画像を表示すると共に、前記タッチパネルで検出された押圧位置に対応する前記操作項目に応じた処理を実行する実行手段と、前記タッチパネルへの押圧回数を計数し、前記タッチパネルへの押圧回数の累積値が前記記憶手段に記憶されるように制御する制御手段と、して機能させるためのプログラムである。
【0014】
さらに、請求項8に記載の発明は、コンピュータを、請求項1乃至請求項5の何れか1項に記載の操作装置における前記実行手段、及び前記制御手段として機能させるためのプログラムである。
【発明の効果】
【0015】
請求項1,6,7,8に記載の発明によれば、本構成を有さない場合に比べ、タッチパネルの交換の必要性を容易に確認することができる、という優れた効果を有する。
【0016】
また、請求項2に記載の発明によれば、本構成を有さない場合に比べ、押圧回数の多いタッチパネルの領域を容易に確認することができる、という優れた効果を有する。
【0017】
また、請求項3に記載の発明によれば、本構成を有さない場合に比べ、タッチパネルを交換することなく使用できる期間を延長することができる、という優れた効果を有する。
【0018】
また、請求項4に記載の発明によれば、本構成を有さない場合に比べ、押圧回数過多領域に操作項目が表示されない画像を容易に表示画面に表示することができる、という優れた効果を有する。
【0019】
さらに、請求項5に記載の発明によれば、本構成を有さない場合に比べ、ユーザはタッチパネルの押圧回数の累積値を容易に確認することができる、という優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】第1の実施の形態に係る画像形成装置の外観を示す外観図である。
【図2】第1の実施の形態に係る操作パネルの外観を示す外観図である。
【図3】第1の実施の形態に係る画像形成装置の電気系の要部構成を示すブロック図である。
【図4】第1の実施の形態に係るタッチパネルを分割した複数の領域を示す模式図である。
【図5】第1の実施の形態に係る操作パネル制御プログラムの処理の流れを示すフローチャートである。
【図6】第2の実施の形態に係る画像形成装置の電気系の要部構成を示すブロック図である。
【図7】第2の実施の形態に係るHDDに記憶されているディスプレイに表示させる複数の画像を示す模式図である。
【図8】第2の実施の形態に係る操作パネル制御プログラムの処理の流れを示すフローチャートである。
【図9】第2の実施の形態に係る画像形成装置において、押圧回数過多領域が生じた前後の、ディスプレイに表示させる画像を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。なお、以下では、本発明を画像形成装置に適用した場合について説明する。
【0022】
(第1の実施の形態)
まず、図1を参照して、本実施の形態に係る画像形成装置10の外観上の構成を説明する。
【0023】
同図に示すように、画像形成装置10は、原稿の表面に形成されている画像を示す画像情報を取得する画像読取部12、記録用紙に画像情報に基づいた画像を形成する画像形成部14、及び記録用紙を収容している給紙トレイ16を備えている。
【0024】
画像読取部12は、原稿台、光照射装置、及びCCD(Charge Coupled Device)ラインセンサーが設けられている。原稿台は、透明であり原稿が置かれ、光照射装置は当該原稿台の下側の空間に配置され、原稿に光を照射しながら移動する。そして、画像読取部12は、光照射装置から照射され原稿の表面で反射した光を、CCDラインセンサーで読み取ることで、原稿の表面に形成されている画像を示す画像情報を取得する。
【0025】
画像形成部14には、感光体ドラム、帯電装置、光走査装置、現像装置、及び転写装置等が設けられている。感光体ドラムの周面は、帯電装置によって一様に帯電された後、光走査装置によって画像情報に基づいた光が照射され、静電潜像が形成される。当該静電潜像は現像装置によって供給されるトナーにより現像され、現像された画像は転写装置によって給紙トレイ16から搬送された記録用紙に転写され、画像が転写された記録用紙は定着装置によって加熱、加圧処理されることで、記録用紙に画像が定着されて排出される。
【0026】
また、本実施の形態に係る画像形成装置10には、画像読取部12による原稿の読み取り、及び画像形成部14による記録用紙への画像の形成等の各種指示を、ユーザが入力するための操作パネル18が設けられている。
【0027】
図2に、本実施の形態に係る操作パネル18の外観構成を示す。
【0028】
本実施の形態に係る操作パネル18には、各種のメッセージや、操作項目を含む画像を表示するディスプレイ20、ディスプレイ20を覆うように配置され、かつ押圧された位置を検出するタッチパネル22、及び各種の操作指示が入力される操作ボタン24が設けられている。
【0029】
なお、上記操作項目を示す画像とは、例えば、図2に示されるディスプレイ20に表示されている「基本コピー」,「画質調整」,「読取方法」,「出力形式」の画像、及び「●」の画像である。
【0030】
また、本実施の形態に係る画像形成装置10では、ディスプレイ20として、LCD(Liquid Crystal Display)を適用するが、これに限らず、CRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイ、プラズマディスプレイ、有機ELディスプレイ等、他のディスプレイを適用してもよい。
【0031】
また、本実施の形態に係る画像形成装置10では、タッチパネル22として、抵抗膜方式のタッチパネルを適用するが、これに限らず、静電結合方式のタッチパネル、静電容量方式のタッチパネル、電磁誘導方式のタッチパネル等、他のタッチパネルを適用してもよい。また、タッチパネル22は、多数回押圧されると不具合が生じる場合があるため、交換の目安となる押圧回数(以下、「交換目安回数」という。)が予め定められている。
【0032】
図3に、本実施の形態に係る画像形成装置10の電気系の要部構成を示す。
【0033】
画像形成装置10は、画像形成装置10全体の動作を司るCPU(Central Processing Unit)50、各種プログラムや各種パラメータ、各種テーブル情報、及びディスプレイ20に表示させる画像を示す表示画像情報等が予め記憶されたROM(Read Only Memory)52、CPU50による各種プログラムの実行時のワークエリア等として用いられるRAM(Random Access Memory)54、及び画像読取部12で取得した画像情報、後述する外部インタフェース62で受信された画像情報や、各種情報を記憶するHDD(Hard Disk Drive)56を備えている。
【0034】
また、画像形成装置10は、上述した画像読取部12と接続され、当該画像読取部12による光学的な画像の読み取りを制御する画像読取制御部58、上述した画像形成部14と接続され、当該画像形成部14による画像の形成を制御する画像形成制御部60、及び外部の端末装置と接続され、当該端末装置への上記画像情報の送信、及び当該端末装置との各種情報の送受信を行う外部インタフェース62を備えている。
【0035】
これらCPU50、ROM52、RAM54、HDD56、画像読取制御部58、画像形成制御部60、外部インタフェース62、及び操作パネル18は、システムバス64を介して相互に接続されている。従って、CPU50は、ROM52、RAM54、及びHDD56へのアクセス、画像読取制御部58を介した画像読取部12の動作の制御、画像形成制御部60を介した画像形成部14の動作の制御、外部インタフェース62を介した情報の送受信の制御を、及び操作パネル18に対する操作状態の把握や各種のメッセージ等の表示を各々行うことができる。
【0036】
また、本実施の形態に係るCPU50は、タッチパネル22を複数の領域に分割した各領域毎にタッチパネル22への押圧回数を計数し、タッチパネル22の各領域毎に押圧回数の累積値(以下、「累積押圧回数」という。)がHDD56に記憶されるように制御する。
【0037】
図4に、タッチパネル22を分割した複数の領域の一例を示す。同図において、タッチパネル22を横方向及び縦方向に分割した破線で示される四角形状が、上記各領域である。なお、本実施の形態に係る画像形成装置10では、分割した各領域の形状を四角形状としているが、これに限らず、分割した各領域の形状を、三角形状や五角形状等、他の形状としてもよい。また、図4に示すタッチパネル22の分割数も一例であり、図4に示す分割数に限らないことはいうまでもない。
【0038】
また、本実施の形態に係る画像形成装置10では、ユーザは、操作パネル18を介して、HDD56に記憶されている上記領域毎の累積押圧回数を読み出せる。本実施の形態に係る画像形成装置10は、読み出した累積押圧回数を、ディスプレイ20に表示することでユーザに報知するが、これに限らず、累積押圧回数を示す画像が形成された記録用紙を画像形成部14から出力することでユーザに報知してもよいし、図示しないスピーカから音声によってユーザに報知してもよい。
【0039】
次に、図5を参照して、本実施の形態に係る画像形成装置10の作用を説明する。なお、図5は、画像形成装置10への電力の供給が開始された場合に、CPU50によって実行される操作パネル制御プログラムの処理の流れを示すフローチャートであり、当該プログラムは記憶媒体であるROM52の所定領域に予め記憶されている。
【0040】
まず、ステップ100では、ディスプレイ20に複数の操作項目を含む予め定められた画像を表示させる。なお、本実施の形態に係る画像形成装置10では、上記予め定められた画像として、図2及び図4に示されるディスプレイ20に表示される画像を適用するが、これに限らないことはいうまでもない。
【0041】
次のステップ102では、HDD56からタッチパネル22の各領域毎の累積押圧回数を読み出す。
【0042】
次のステップ104では、タッチパネル22が押圧を検出したか否かを判定し、肯定判定となった場合はステップ106へ移行する一方、否定判定となった場合はステップ120へ移行する。
【0043】
ステップ106では、タッチパネル22で検出された押圧位置に該当するタッチパネル22の領域を導出する。
【0044】
次のステップ108では、ステップ106による処理で導出した領域に対応する、読み出した累積押圧回数を“1”だけインクリメントする。
【0045】
次のステップ110では、ステップ108による処理でインクリメントした累積押圧回数をHDD56に記憶させる。
【0046】
次のステップ112では、タッチパネル22で検出された押圧位置に対応する操作項目に応じた処理を実行する。
【0047】
なお、上記操作項目に応じた処理としては、例えば、画像読取部12の原稿台に置かれた原稿を複写する場合において、「基本コピー」の操作項目に対応する位置が押圧された場合は、ディスプレイ20に「基本コピー」に応じた画像を表示(図4に示すディスプレイ20に表示されている画像)させる。そして、「倍率選択」において、例えば「100%」の操作項目に対応する位置(図4において「100%」の画像が表示されている位置の左側の「●」が表示されている位置)が押圧されると、記録用紙に形成する画像の大きさを、原稿に形成されている画像の大きさと一致させるように設定する。また、「用紙選択」において、例えば「A4」の操作項目に対応する位置が押圧されると、画像を形成する記録用紙の大きさをA4に設定し、「カラーモード選択」において、例えば「白黒」の操作項目に対応する位置が押圧されると、記録用紙に白黒の画像を形成するように設定する。その後、画像形成装置10は、複写の開始を指示する操作ボタン24が押圧されると、原稿台に置かれた原稿の複写を開始する。
【0048】
次のステップ120では、画像形成装置10への電力の供給を停止する停止指示がユーザによって入力されたか否かを判定し、否定判定となった場合はステップ104へ戻る一方、肯定判定となった場合は本プログラムを終了する。
【0049】
(第2の実施の形態)
本第2の実施の形態では、タッチパネル22の累積押圧回数が予め定められた回数(以下、「規定回数」という。)以上となった押圧回数過多領域が生じた場合は、当該押圧回数過多領域に表示されていた操作項目が当該押圧回数過多領域以外の領域に表示されるようにディスプレイ20に画像を表示させる形態例について説明する。なお、本第2の実施の形態に係る画像形成装置10及び操作パネル18の外観上の構成は、第1の実施の形態に係るもの(図1,2参照。)と同様であるので説明を省略する。
【0050】
次に、図6を参照して、本第2の実施の形態に係る画像形成装置10の電気系の要部構成を示す。なお、図6における図3と同一の構成部分については図3と同一の符号を付して、その説明を省略する。
【0051】
本第2の実施の形態に係るHDD56’は、操作項目の内容は一致し、かつ操作項目の表示位置が異なる複数の画像の各々を示す表示画像情報を複数記憶している。
【0052】
また、本第2の実施の形態に係るCPU50’は、タッチパネル22に押圧回数過多領域が生じた場合には、当該押圧回数過多領域に表示されていた操作項目が当該押圧回数過多領域に表示されない表示画像情報をHDD56’から読み出し、読み出した表示画像情報に応じた画像をディスプレイ20に表示させる。
【0053】
図7(A)〜(C)に、HDD56’に記憶されている複数の表示画像情報により示される画像を示す。図7(A)〜(C)は、「基本コピー」の操作項目に対応するタッチパネル22の位置が押圧された場合に、ディスプレイ20に表示される画像の一例であり、本第2の実施の形態に係る画像形成装置10は、タッチパネル22に押圧回数過多領域が生じていない場合には、図7(A)に示される画像をディスプレイ20に表示する。
【0054】
なお、HDD56’には、「基本コピー」の操作項目だけではなく、「画質調整」等他の操作項目に対応するタッチパネル22の位置が押圧された場合に、ディスプレイ20に表示される画像を示す表示画像情報が、複数記憶されている。
【0055】
次に、図8を参照して、本第2の実施の形態に係る画像形成装置10の作用を説明する。なお、図8は、画像形成装置10への電力の供給が開始された場合にCPU50’によって実行される操作パネル制御プログラムの処理の流れを示すフローチャートであり、当該プログラムは記憶媒体としてのROM52の所定領域に予め記憶されている。また、第1の実施の形態に係る図5のフローチャートと同一の処理を行なうステップについては図5と同一の符号を付して説明を省略する。
【0056】
ステップ114では、タッチパネル22の押圧回数過多領域となったタッチパネル22の領域があるか否かを判定し、肯定判定となった場合はステップ116へ移行する一方、否定判定となった場合はステップ120へ移行する。
【0057】
なお、本実施の形態に係る画像形成装置10では、上記規定回数として、交換目安回数の3分の2の回数を適用するが、これに限らないことはいうまでもない。
【0058】
ステップ116では、押圧回数過多領域に表示されていた操作項目が当該押圧回数過多領域に表示されない表示画像情報をHDD56から選択する。
【0059】
次のステップ118では、ディスプレイ20に表示する画像を、ステップ116の処理によって選択した画像に変更した後、ステップ120へ移行する。
【0060】
図9に、本実施の形態に係る画像形成装置10において、押圧回数過多領域が生じた前後の、ディスプレイに表示される画像を示す。
【0061】
図9では、ディスプレイ20に表示する画像を変更する前において、一例として、「基本コピー」の操作項目に対応するタッチパネル22の領域Aが押圧回数過多領域となった場合を示している。この場合、上記ステップ116における処理では、押圧回数過多領域である領域Aに操作項目が表示されない画像である図7(B)に示される画像を選択し、上記ステップ118における処理では、ディスプレイ20に表示させる画像を図7(B)に示される画像に変更する。なお、錯綜を回避するために、図9に示す押圧回数過多領域である領域Aを、斜線で塗りつぶして示しているが、実際に押圧回数過多領域となった領域が斜線で塗りつぶされるわけではない。
【0062】
以上、本発明を上記各実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記各実施の形態に記載の範囲には限定されない。発明の要旨を逸脱しない範囲で上記各実施の形態に多様な変更または改良を加えることができ、当該変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
【0063】
また、上記各実施の形態は、クレーム(請求項)にかかる発明を限定するものではなく、また実施の形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。前述した実施の形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における組み合わせにより種々の発明を抽出できる。上記各実施の形態に示される全構成要件から幾つかの構成要件が削除されても、効果が得られる限りにおいて、この幾つかの構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。
【0064】
例えば、上記各実施の形態では、本発明に係る操作装置を画像形成装置に適用した場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、本発明に係る操作装置を、例えば、カーナビゲーションシステム、デジタルカメラ、携帯電話、PDA(Personal Digital Assistance)等の他の装置に適用する形態としてもよい。
【0065】
また、上記第1の実施の形態では、タッチパネル22を複数の領域に分割した各領域毎に押圧回数を計数する場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、タッチパネル22を複数の領域に分割することなく、タッチパネル22が押圧される毎に押圧回数を計数する形態としてもよい。
【0066】
また、上記第2の実施の形態では、HDD56’に複数の表示画像情報を記憶させる場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、ROM52等他の記憶媒体に記憶させる形態としてもよい。
【0067】
また、上記各実施の形態では、ユーザによって、HDD56に記憶されたタッチパネル22の累積押圧回数が読み出された場合に、累積押圧回数を報知する場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、累積押圧回数が交換目安回数に達した領域が生じた場合等、累積押圧回数が予め定められた回数に達した場合に累積押圧回数を報知する形態としてもよい。
【0068】
また、画像形成装置10が廃棄の対象となった際に、例えば、累積押圧回数が再利用できる予め定められた回数を超えていない操作パネル18を再利用する等、累積押圧回数を操作パネル18の再利用の可否判断に用いてもよい。
【0069】
さらに、操作パネル18を再利用する際、タッチパネル22に押圧回数過多領域が生じている場合に、当該押圧回数過多領域に表示されていた操作項目が押圧回数過多領域以外の領域に表示されるようにディスプレイ20に画像を表示させて、ディスプレイ20を再利用してもよい。
【0070】
その他、上記各実施の形態で説明した画像形成装置10の構成(図1〜図3、及び図6参照。)は一例であり、本発明の主旨を逸脱しない範囲内において不要な部分を削除したり、新たな部分を追加したりすることができることは言うまでもない。
【0071】
また、上記各実施の形態で説明した操作パネル制御プログラムの処理の流れ(図4及び図8参照。)も一例であり、本発明の主旨を逸脱しない範囲内において不要なステップを削除したり、新たなステップを追加したり、処理順序を入れ替えたりすることができることは言うまでもない。
【0072】
また、上記実施の形態に係る操作パネル制御プログラムは、ROM52に予め記憶しておく形態の他、HDD56に予め記憶しておく形態、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体に格納された状態で提供される形態、有線又は無線による通信手段を介して配信される形態等に適用することができる。
【符号の説明】
【0073】
10 画像形成装置
16 操作パネル
20 ディスプレイ(表示画面、報知手段)
22 タッチパネル
50 CPU(実行手段、制御手段)
56 HDD(記憶手段)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像を表示する表示画面と、
前記表示画面を覆うように配置され、かつ押圧された位置を検出するタッチパネルと、
前記タッチパネルの押圧回数の累積値を記憶するための記憶手段と、
前記表示画面に操作項目を含む画像を表示すると共に、前記タッチパネルで検出された押圧位置に対応する前記操作項目に応じた処理を実行する実行手段と、
前記タッチパネルへの押圧回数を計数し、前記タッチパネルへの押圧回数の累積値が前記記憶手段に記憶されるように制御する制御手段と、
を備えた操作装置。
【請求項2】
前記制御手段は、前記タッチパネルを複数の領域に分割した各領域毎に前記押圧回数を計数し、前記タッチパネルの各領域毎に前記押圧回数の累積値が前記記憶手段に記憶されるように制御する請求項1記載の操作装置。
【請求項3】
前記実行手段は、前記押圧回数の累積値が予め定められた回数以上となった押圧回数過多領域が生じた場合は、当該押圧回数過多領域に表示されていた前記操作項目が当該押圧回数過多領域以外の領域に表示されるように前記表示画面に画像を表示させる請求項2記載の操作装置。
【請求項4】
前記記憶手段は、前記操作項目の内容が一致し、かつ前記操作項目の表示位置が異なる複数の画像の各々を示す表示画像情報を複数記憶し、
前記実行手段は、押圧回数過多領域が生じた場合は、当該押圧回数過多領域に表示されていた前記操作項目が当該押圧回数過多領域に表示されない前記表示画像情報を前記記憶手段から読み出し、読み出した前記表示画像情報に応じた画像を前記表示画面に表示させる請求項3記載の操作装置。
【請求項5】
前記記憶手段に記憶されている前記押圧回数の累積値を報知する報知手段を更に備えた請求項1乃至請求項4の何れか1項記載の操作装置。
【請求項6】
請求項1乃至請求項5の何れか1項に記載の操作装置と、
画像情報により示される画像を記録媒体に形成する画像形成手段と、
を備えた画像形成装置。
【請求項7】
画像を表示する表示画面と、前記表示画面を覆うように配置され、かつ押圧された位置を検出するタッチパネルと、前記タッチパネルの押圧回数の累積値を記憶するための記憶手段と、を備えた操作装置におけるプログラムであって、
コンピュータを、
前記表示画面に操作項目を含む画像を表示すると共に、前記タッチパネルで検出された押圧位置に対応する前記操作項目に応じた処理を実行する実行手段と、
前記タッチパネルへの押圧回数を計数し、前記タッチパネルへの押圧回数の累積値が前記記憶手段に記憶されるように制御する制御手段と、
して機能させるためのプログラム。
【請求項8】
コンピュータを、請求項1乃至請求項5の何れか1項に記載の操作装置における前記実行手段、及び前記制御手段として機能させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2010−182113(P2010−182113A)
【公開日】平成22年8月19日(2010.8.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−25253(P2009−25253)
【出願日】平成21年2月5日(2009.2.5)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】