説明

放射線画像検出装置、放射線画像撮影システム

【課題】高精度な診断が可能となる多くの階調を再現できる放射線画像検出装置を提供する。
【解決手段】放射線を検出して画像信号を出力するマトリクス状に配置された検出素子と、検出素子からの画像信号を第1の利得または第2の利得で増幅して出力する増幅回路と、増幅回路の出力をデジタル値の画像データに変換するA/D変換部と、検出素子に応じて前記増幅回路の利得を前記第1の利得または前記第2の利得に切り換える利得制御手段と、を有することを特徴とする放射線画像検出装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は放射線画像検出装置、放射線画像撮影システムに関する。
【背景技術】
【0002】
医療診断にあっては、被写体にX線等の放射線を照射し、当該被写体を透過した放射線の強度分布を検出して得られた放射線画像が広く利用されている。近年では、撮影に際し放射線を検出して電気信号に変換し、放射線画像情報として検出する放射線画像検出装置としてFPD(Flat Panel Detector)を用いた放射線画像検出装置が開発されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
このような医療診断に用いる医用画像にあっては、低線量(低輝度)から高線量(高輝度)に至るまでの画像コントラストの再現が要求されており、ダイナミックレンジは4ケタ以上が必要となる。例えば、放射線透過量の多い肺野部と、放射線透過量の少ない骨部の両方でコントラスト再現ができることが求められている。
【0004】
ダイナミックレンジの広い撮影画像を得ることは大きな課題であり、例えば、X線の線量を変えて複数回照射し、得られた複数の画像にそれぞれ特定の色を割り当てて同時に表示する方法が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
【0005】
また、撮像素子の撮像面に高感度領域と低感度領域とを交互に設けて高感度画像と低感度画像とを生成し、高感度画像と低感度画像を所定の混合比で画像合成を行うことでダイナミックレンジを拡大する方法が提案されている(例えば、特許文献3参照)。
【特許文献1】特開平11−276465号公報
【特許文献2】特開平9−289985号公報
【特許文献3】特開2001−238126号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献2に開示されている方法では、複数回X線を照射するので、診察に堪える画像を得るためには、放射線照射時間が長くなってしまい、被曝線量が増大する可能性がある。
【0007】
また、特許文献3に開示されている方法では、高感度画像と低感度画像を所定の混合比で画像合成しているので、放射線透過量の多い肺野部と、放射線透過量の少ない骨部との境界のようにコントラストの高い部分では誤差を生じ、医用画像診断には適用できない。
【0008】
一方、FPDを用いる放射線画像検出装置では、撮像素子の面積が大きいので信号出力のダイナミックレンジは十分にある。そのため、A/D変換以降の処理においてダイナミックレンジを確保する方法が考えられる。
【0009】
例えば、輝度に対してリニアに出力されるFPDの出力信号に対数処理をかけてリニアリティを確保することが考えられるが、出力信号値の値域によっては、違和感を覚える画像になる場合がある。すなわち対数変換処理し、A/D変換した後の信号に対して、さらに各種画像処理を施すため、信号の状態によっては処理の一貫性が担保できない。例えば、特に低線量の場合、FPDの出力信号を対数変換すると電気ノイズが強調されるので、フィルタ等によるノイズ除去処理が必要になる。出力信号が少ないときにこのような処理を行うと、出力値に誤差を生じ不自然な画像になる場合がある。
【0010】
また、A/D変換処理の分解能を高くして、低輝度から高輝度にいたるまで信号変換できるようにすることも考えられるが、処理回路が複雑・高価なものとなることを免れず、消費電力も大きなものとなり、バッテリ駆動を想定したFPDにあってはバッテリ寿命の低下の原因となりうる。
【0011】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであって、高精度な診断が可能となる多くの階調を再現できる放射線画像検出装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の目的は、下記構成により達成することができる。
【0013】
1.
放射線を検出して画像信号を出力するマトリクス状に配置された検出素子と、
前記検出素子からの画像信号を第1の利得または第2の利得で増幅して出力する増幅回路と、
前記検出素子それぞれの配置された位置に応じて前記増幅回路の利得を前記第1の利得または前記第2の利得に設定する利得制御手段と、
前記利得制御手段により設定された利得に基づいて増幅された前記増幅回路の出力をデジタル値の画像データに変換するA/D変換部と、
を有することを特徴とする放射線画像検出装置。
【0014】
2.
前記検出素子は、検出した放射線量に対する画像信号出力に線形性を有し、
前記A/D変換部は、入力された画像信号に対して線形性を有するデジタル信号を出力することを特徴とする1に記載の放射線画像検出装置。
【0015】
3.
1に記載の放射線画像検出装置と、
前記画像データを記憶する記憶部と、
前記記憶部に記憶された前記第1の利得で増幅された前記画像データに、前記利得制御手段で設定された利得の配列に対応した第1の重み付けを有する第1の空間フィルタを用いて前記記憶部に記憶された前記第2の利得で増幅された前記画像データの情報を加える第1のフィルタ処理部と、
前記記憶部に記憶された前記第2の利得で増幅された前記画像データに、前記利得制御手段で設定された利得の配列に対応した第2の重み付けを有する第2の空間フィルタを用いて前記記憶部に記憶された前記第1の利得で増幅された前記画像データの情報を加える第2のフィルタ処理部と、
を有することを特徴とする放射線画像撮影システム。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、同程度の感度を有する検出素子からの画像信号を所定の順序で低い利得または高い利得で増幅してからA/D変換処理を行う。このことにより、低い利得で増幅した画像信号については高輝度画像のコントラスト再現が確保でき、高い利得で増幅した信号については低輝度画像のコントラスト再現が確保できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、本発明による実施の形態について図面を用いて説明する。
【0018】
図1は、本発明に係わる放射線画像検出装置6を適用した放射線画像撮影システム1の一実施形態の概略構成を示す図である。
【0019】
本実施形態による放射線画像撮影システム1は、X線等の放射線を用いて画像撮影を行うシステムである。図1に示すように、放射線照射操作装置4、放射線画像撮影装置3、コンソール7a,7b、サーバ2から構成される。
【0020】
放射線照射操作装置4は、放射線画像撮影に関する情報を管理するサーバ2と、放射線照射に関する操作を行う。基地局5は、例えば100BASE−Tなどの有線方式によるEthernet(登録商標)通信や、無線LAN(Local Area Network)等の無線通信方式による通信を行う。撮影室50を管理し撮影室50内に設置された放射線画像検出装置6を操作するコンソール7a,7bは、基地局5やサーバ2とネットワーク8を通じて接続され相互に情報の送受信が可能となるように構成されている。
【0021】
放射線照射操作装置4にはケーブルを介して、寝台12上の被写体である患者Sに放射線を照射する放射線管球9が接続されている。なお、撮影に用いられる放射線はX線に限定されないが、X線が最も好適に用いられる。撮影にX線を用いる場合には、前記放射線管球9としてX線を照射するX線管球が用いられる。
【0022】
コンソール7a,7bはパーソナルコンピュータであり、CPU、メモリ、大容量記憶装置、マウス、表示部84a、84bなどを備える。
【0023】
撮影者は入力操作端末18の入力操作部28を操作して、患者SのID情報など撮影に必要な情報を入力する。入力された情報は通信部26から基地局5に送信され、コンソール7a、7bに転送される。
【0024】
図2は本発明に係わる放射線画像検出装置6の概略を示すブロック図である。
【0025】
放射線画像検出装置6は、例えばFPD40、タイミングコントローラ41、A/D変換回路42、通信部43から構成される。
【0026】
放射線管球9から放射された放射線は患者Sを通過し、透過したX線はシンチレータ39で可視光領域の蛍光に変換される。蛍光は、図2には図示せぬFPD40の各検出素子により電気信号に変換され、タイミングコントローラ41の出力するタイミング信号に従って、第1の利得または第2の利得で増幅され画像信号として順次出力される。タイミングコントローラ41は本発明の利得制御手段である。
【0027】
画像信号はA/D変換回路42でデジタル値に変換されて画像データとなり、通信部43から基地局5に送信される。A/D変換回路42は本発明のA/D変換部である。
【0028】
なお、本実施形態ではシンチレータ39を用いる間接変換方式で説明するが、本発明は間接変換方式に限定されるものではなく、直接変換方式にも適用できる。
【0029】
図3は本発明に係わるFPD40の概略を示すブロック図である。
【0030】
FPD40は、図3に示すように、センサ部11、垂直走査回路12、出力回路群13、マルチプレクサ14、A/D変換回路42を有する。
【0031】
センサ部11はマトリクス状に配置された検出素子G11〜Gmnを有する。垂直走査回路12は、データ出力時にセンサ部11の各検出素子G11〜Gmnを垂直方向に走査する。各検出素子G11〜Gmnの蛍光を受光する面積は同じであり、受光した光量を電荷に変換する感度は各検出素子G11〜Gmnともほぼ同程度である。出力回路群13は、センサ部11の各検出素子G11〜Gmnから出力される電荷を行毎に保持する。マルチプレクサ14は、出力回路群13で保持された電荷を列毎のシリアルな電気信号に変換する。A/D変換回路42は、マルチプレクサ14から与えられる電気信号をデジタルデータとなる画像データに変換する。タイミングコントローラ41は、垂直走査回路12、出力回路群13、マルチプレクサ14、及びA/D変換回路42のそれぞれの動作タイミングを指定する。
【0032】
図4では、a行b列の検出素子Gabを代表して、その構成について説明する。図4は検出素子Gabと出力回路13−bの回路構成例を示す図面である。
【0033】
検出素子Gabは、図4に示すように、フォトダイオード30と、TFT31と、を備える。フォトダイオード30は、バイアスライン17と接続されて直流電圧VDDがカソードに印加される。TFT31は、フォトダイオード30のアノードにドレイン電極が接続されるとともに電荷転送ライン19−bにソース電極が接続されている。そして、TFT31のゲート電極は、行選択ライン18−aが接続され、垂直走査回路12からの信号φVaが与えられる。
【0034】
出力回路13−bは、オペアンプとキャパシタとにより構成されるいわゆるチャージセンシングアンプを備えている。オペアンプ32の反転入力端子には電荷転送ライン19−bが接続され、非反転入力端子には基準電圧VREFが印加されている。また、オペアンプ32の反転入力端子と出力端子との間には、直列にキャパシタ33とキャパシタ35が接続されている。さらに、オペアンプ32は反転入力端子と出力端子との間を短絡するリセット部34と、キャパシタ35を短絡するゲイン切換部36と、を備える。
【0035】
タイミングコントローラ41からゲイン切換ライン21を通じて与えられる信号φGSTによって、ゲイン切換部36のON/OFFが制御される。ゲイン切換部36がONのとき、キャパシタ35は短絡されるのでオペアンプ32の反転入力端子と出力端子との間にはキャパシタ33だけが接続されることになる。ゲイン切換部36がOFFのとき、オペアンプ32の反転入力端子と出力端子との間にはキャパシタ33とキャパシタ35が直列に接続されるので、ゲイン切換部36がONのときより容量が少なくなる。
【0036】
また、タイミングコントローラ41からリセットライン20を通じて与えられる信号φRSTによって、リセット部34のON/OFFが制御される。このように構成されるチャージセンシングアンプは、電荷をキャパシタ33、またはキャパシタ33およびキャパシタ35に保持することで積分して増幅し、電気信号を出力する。
【0037】
このように、検出素子Gabが検出した放射線量に応じて線形に発生する電荷は、オペアンプ32で線形に増幅され画像信号出力として出力される。
【0038】
CDS回路38(Correlated Double Sampling)はオペアンプ32から出力された信号出力とリセット時のオペアンプ32の出力電圧VCDSとの差分を取り、アンプ雑音とリセット雑音を除去する回路である。
【0039】
次に、オペアンプ32の入出力特性について図5を用いて説明する。オペアンプ32は本発明の増幅回路である。
【0040】
図5はオペアンプ32の入出力特性の一例を示すグラフである。
【0041】
横軸は電荷転送ライン19−bからの入力信号すなわち画像信号であり、縦軸はオペアンプ32の出力電圧である。入力信号が大きくなると出力電圧は飽和電圧Vsatで飽和する。
【0042】
オペアンプ32とキャパシタ33、キャパシタ35から構成されるチャージセンシティブアンプの利得は、オペアンプ32の入出力端子間に接続されるキャパシタの容量にほぼ反比例する。キャパシタ33の容量をC1、キャパシタ35の容量をC2とすると、ゲイン切換部36がOFFのときC1、C2は直列に接続されるので、合成容量Cxは式(A)で求められる。
【0043】
Cx=C1*C2/(C1+C2)・・・・・・式(A)
例えば、C1=C2とするとゲイン切換部36がOFFのときの合成容量Cxは、ゲイン切換部36がOFFのときのキャパシタ33の容量をC1の1/2になる。このように、ゲイン切換部36がOFFのときの容量は、ゲイン切換部36がONのときの容量より小さい。したがって、ゲイン切換部36がOFFのとき利得は、ゲイン切換部36がONのときの利得より大きい。
【0044】
ゲイン切換部36がONのときの入出力特性は図中Aで示す特性であり、その傾きが第1の利得Aである。ゲイン切換部36がONのときの利得を本発明の第1の利得とする。
【0045】
ゲイン切換部36がOFFのときの入出力特性は図中Bで示す特性であり、その傾きが第2の利得Bである。ゲイン切換部36がOFFのときの利得を本発明の第2の利得とする。
【0046】
ゲイン切換部36がOFFのとき、図からわかるように、このときは利得が大きいので、入力信号が大きくなると出力電圧がすぐに飽和する。
【0047】
A/D変換回路42は入力された画像信号に対して線形性を有するデジタル信号を出力するので、オペアンプ32が第1の利得のとき、A/D変換回路42では広い範囲の入力信号を量子化することができる。一方、オペアンプ32が第2の利得のとき、A/D変換回路42では狭い範囲の入力信号を同じビット数で高い分解能で量子化できる。
【0048】
なお、本実施形態ではオペアンプ32の入出力端子間にキャパシタ33とキャパシタ35を直列に接続した例を説明したが、キャパシタ33とキャパシタ35を並列に接続し、例えばゲイン切換部36によりキャパシタ35の接続のON、OFFを切り換えても良い。
【0049】
図6は第1の実施形態において、検出素子Gab毎に切り換えるオペアンプ32の利得の一例を示す図である。
【0050】
図中Aはオペアンプ32が第1の利得Aで増幅すること、図中Bはオペアンプ32が第2の利得Bで増幅することを、示している。紙面左右方向は行方向、紙面上下方向は列方向であり、図中に行方向に行番号iと列方向に列番号jを記している。
【0051】
図6の例では、マトリクス状に配列された検出素子Gabからの画像信号が、行方向、列方向ともに交互に第1の利得Aと第2の利得Bに切り換えられることを示している。例えば、奇数行、奇数列のG11、G13、G15・・・は第1の利得Aであり、偶数列のG12、G14、G16・・・は第2の利得Bである。次の偶数行は、奇数列のG21、G23、G25・・・は第2の利得Bであり、偶数列のG22、G24、G26・・・は第1の利得Aである。
【0052】
タイミングコントローラ41は、検出素子Gab毎に信号φGSTのハイ、ローを切り換えて、ゲイン切換部36をON、OFFさせ、オペアンプ32を第1の利得Aまたは第2の利得Bに切り換える。
【0053】
図7はコンソール7の内部構成の一例を説明するためのブロック図である。
【0054】
コンソール7は、例えば図示せぬキーボード、マウスなどの操作部87と、表示部84から構成されるパーソナルコンピュータである。コンソール7は、Ethernet(登録商標)などで通信を行う通信部95を備える。また、コンソール7の全体を制御するCPU98、およびRAM(Randam Access Memory)97、ROM(Read Only Memory)96、とHDD(Hard Disk Drive)などから構成されるHDD94を備えている。HDD94は、たとえばOS(オペレーティングシステム)、画像処理を行うプログラム、アプリケーション、プリンタドライバ等を記憶しており、CPU98がこれらのプログラムを実行する。RAM97は本発明の記憶部である。通信部95が受信した画像データはRAM97に記憶される。
【0055】
CPU98の第1のフィルタ処理部80、第2のフィルタ処理部81は、本発明の第1のフィルタ処理部、第2のフィルタ処理部である。第1のフィルタ処理部80は、第1の利得で増幅された画像データに対し、第1の空間フィルタを用いてスムージング処理を行う。第2のフィルタ処理部81は第2の利得で増幅された画像データに対し、第2の空間フィルタを用いてスムージング処理を行う。CPU98は、スムージング処理を行った画像データをRAM97の別の領域に順次記憶させる。
【0056】
CPU98の画像処理部82は、スムージング処理後の画像データに階調処理、各種補正などの画像処理を行って、RAM97に順次記憶するとともに表示部84に画像を表示する。
【0057】
放射線画像検出装置6から基地局5に転送した画像データは、通信部95からコンソール7内に転送され、RAM97に記憶される。
【0058】
図8は本発明の実施形態において、放射線画像検出装置6による撮影の手順を説明するフローチャートである。
【0059】
最初に、撮影の前に行われる検出素子G11〜Gmn及び出力回路13のリセット動作について説明する。
【0060】
タイミングコントローラ41が信号φRSTをハイにすると、出力回路13のリセット部34をONにすると同時に、垂直走査回路12から信号φV1〜φVmが与えられて、検出素子G11〜GmnそれぞれのTFT31がONになる。
【0061】
このとき、リセット部34がONとなるため、オペアンプ32の出力端子と反転入力端子とが接続されて、キャパシタ33、またはキャパシタ33およびキャパシタ35に蓄積された電荷が放電される。また、TFT31がONとなるため、フォトダイオード30のアノードが、TFT31とリセット部34を介してオペアンプ34の出力端子と電気的に接続され、フォトダイオード30のアノードに蓄積された電荷が放電される。よって、フォトダイオード30のアノード及びキャパシタ33がリセットされる。
【0062】
以下、リセット後のフローチャートについて説明する。
【0063】
S101:オペアンプ32の利得を設定するステップである。
【0064】
タイミングコントローラ41は、φGSTをハイまたはローにしてゲイン切換部36のON/OFFを制御し、キャパシタ35の両端を短絡、または開放にする。このことにより、オペアンプ32の利得を第1の利得、または第2の利得に設定する。
【0065】
S102:電荷を蓄積するステップである。
【0066】
放射線管球9から放射線を放射し、フォトダイオード30で発生した電荷をフォトダイオード30に蓄積する。
【0067】
放射線が放射されて撮像動作が行われる間、タイミングコントローラ41は信号φRSTをローとし、リセット部34がOFFになる。また、垂直走査回路12から出力する信号φVaが順次ハイになり、TFT31がONになる。
【0068】
ゲイン切換部36がONのときは、これにより、フォトダイオード30が光電変換することによって得られた光電荷が、フォトダイオード30のアノードからキャパシタ33に流れ込むため、キャパシタ33に蓄積される。オペアンプ32からは、キャパシタ33に蓄積された電荷に基づいた電圧が出力される。このときの利得は第1の利得Aである。
【0069】
また、ゲイン切換部36がOFFのときは、フォトダイオード30が光電変換することによって得られた光電荷が、キャパシタ33およびキャパシタ35に蓄積される。オペアンプ32からは、キャパシタ33およびキャパシタ35に蓄積された電荷に基づいた電圧が出力される。このときの利得は第2の利得Bである。
【0070】
S103:電荷を読み出すステップである。
【0071】
垂直走査回路12から出力する信号φVaが順次ハイになり、TFT31がONになる。これにより、フォトダイオード30が光電変換することによって得られた光電荷が、フォトダイオード30のアノードからキャパシタ33に流れ込むため、キャパシタ33に蓄積される。または、ゲイン切換部36がOFFのときは、キャパシタ33およびキャパシタ35に蓄積される。
【0072】
このとき、オペアンプ32から、キャパシタ33、またはキャパシタ33およびキャパシタ35に蓄積された電荷に基づいた電圧が出力される。
【0073】
S104:A/D変換を行うステップである。
【0074】
オペアンプ32の出力はCDS回路38(Correlated Double Sampling)に入力され、CDS回路38でアンプ雑音とリセット雑音とが除去される。CDS回路38の出力はマルチプレクサ14に入力され、タイミングコントローラ41から信号により順次切り換えられてA/D変換回路42に入力される。A/D変換回路42では入力された画像信号を順次デジタル値の画像データに変換して出力する。
【0075】
S105:コンソール7へデジタル画像データを転送するステップである。
【0076】
ステップS104でA/D変換された画像データは、通信部43から基地局5へ転送される。
【0077】
S106:空間フィルタを用いたスムージング処理を行うステップである。
【0078】
基地局5で受信した画像データはコンソール7に転送され、内部のRAM97に記憶される。CPU98は、ROM96に記憶されているタイミングコントローラ41が発生する信号φGSTのタイミング情報に基づいて、画像データを第1の利得で増幅された画像データと第2の利得で増幅された画像データに振り分け、第1のフィルタ処理部80と第2のフィルタ処理部81に処理を指令する。第1のフィルタ処理部80と第2のフィルタ処理部81は、後に詳しく説明する第1の空間フィルタ、第2の空間フィルタを用いてスムージング処理を行う。
【0079】
S107:その他の画像処理を行うステップである。
【0080】
コンソール7の画像処理部82は画像データの補正、階調処理などの画像処理を行う。
【0081】
S108:画像を表示するステップである。
【0082】
CPU98は、ステップS107で画像処理された画像を表示部84に表示する。
【0083】
操作技師は、表示部84に表示された画像の画像データを、コンソール7を操作してサーバ2に転送する。
【0084】
以上で撮影の手順は終了である。
【0085】
次に、ステップS106で行うスムージング処理の第1の実施形態について図9、図10を用いて説明する。
【0086】
図9は第1の実施形態に用いる空間フィルタの一例を説明する説明図である。図9(a)に示す空間フィルタ[1]は本発明の第1の空間フィルタ、図9(b)に示す空間フィルタ[2]は本発明の第2の空間フィルタである。本実施形態では空間フィルタ[1]、空間フィルタ[2]は何れも3行、3列のマトリックスである。図9(a)では空間フィルタ[1]のk行(−1≦k≦1)、l列目の各要素の値をα1(k,l)とし、マトリックスの中心の要素をα1(0,0)としている。また同様に、空間フィルタ[2]のk行、l列目の各要素の値をα2(k,l)とし、マトリックスの中心の要素をα2(0,0)としている。
【0087】
図中のA、Bは第1の利得A、と第2の利得Bを表す。またWは中心値強調度数であり、診断に適した鮮明な画質が得られるように例えば1〜16までの範囲で設定する。空間フィルタ[1]、空間フィルタ[2]はローパスフィルタであり画像を平滑化する効果が得られる。
【0088】
本実施形態では検出素子Gabからの画像信号が、図6のように第1の利得Aと第2の利得Bに切り換えられて増幅された後、A/D変換回路42に入力され画像データになるものとする。ここでi行、j列の検出素子Gijに対応してA/D変換回路42から出力された画像データをf(i,j)とする。
【0089】
図10は空間フィルタ[1]、空間フィルタ[2]の処理対象となる画像データを説明する説明図である。
【0090】
本実施形態では、図10に示すように処理の中心となる画像データf(i,j)の周囲8つの画像データが処理対象になる。
【0091】
第1のフィルタ処理部80は第1の利得Aで増幅された画像データf(i,j)に対して、空間フィルタ[1]を用いて、第1の利得Aで増幅された画像データと第2の利得Bで増幅された前記画像データのスムージング処理を行う。第1の利得Aで増幅された画像データのスムージング処理後の画像データをV1(i,j)とすると、第1のフィルタ処理部80では式(1)の演算を行う。
【0092】
【数1】

【0093】
ここでは、第1の利得Aで増幅された2行2列目の画像データf(2,2)を例に取り、第1のフィルタ処理部80が行うスムージング処理を説明する。式(1)にi=2、j=2を代入すると式(2)が得られる。
【0094】
1(2,2)=α1(1,1)×f(1,1)+α1(1,2)×f(1,2)+α1(1,3)×f(1,3)+α1(2,1)×f(2,1)+α1(2,2)×f(2,2)+(2,3)×f(2,3)+α1(3,1)×f(3,1)+α1(3,2)×f(3,2)+α1(3,3)×f(3,3)・・・・(2)
式(2)に空間フィルタ[1]の各要素の値を代入すると式(3)が得られる。
【0095】
1(2,2)=f(1,1)/A+f(1,2)/B+f(1,3)/A+f(2,1)/B+W*f(2,2)/A+f(2,3)/B+f(3,1)/A+f(3,2)/B+f(3,3)/A・・・・(3)
式(3)のように、中心となる画像データf(2,2)に、周辺の8つの画像データを増幅された利得に応じて重み付けして加えているので、A/D変換回路42の量子化ビット数が限られていても情報を補間し階調を豊かに再現できる。
【0096】
第2のフィルタ処理部81においても同様に、第2の利得Bで増幅された画像データf(i,j)に対して、空間フィルタ[2]を用いて、同様に第1の利得Aで増幅された画像データと第2の利得Bで増幅された前記画像データのスムージング処理を行う。第2の利得Bで増幅された画像データのスムージング処理後の画像データをV2(i,j)とすると、第2のフィルタ処理部80では式(4)の演算を行う。
【0097】
【数2】

【0098】
第2の利得Bで増幅された2行3列目の画像データf(2,3)を例に取り、第2のフィルタ処理部81が行うスムージング処理を説明する。i=2、j=3を代入すると式(5)が得られる。
【0099】
2(2,3)=α2(1,1)×f(1,1)+α2(1,2)×f(1,2)+α2(1,3)×f(1,3)+α2(2,1)×f(2,1)+α2(2,2)×f(2,2)+(2,3)×f(2,3)+α2(3,1)×f(3,1)+α2(3,2)×f(3,2)+α2(3,3)×f(3,3)・・・・・(5)
空間フィルタ[1]の各要素の値を代入すると式(6)が得られる。
【0100】
2V(2,3)=f(1,1)/B+f(1,2)/A+f(1,3)/B+f(2,1)/A+W*f(2,2)/B+f(2,3)/A+f(3,1)/B+f(3,2)/A+f(3,3)/B・・・・・(6)
同様に、中心となる画像データf(2,3)に周辺の8つの画像データを、増幅された利得に応じて重み付けして加えているので、A/D変換回路42の量子化ビット数が限られていても情報を補間し階調を豊かに再現できる。このようにして第1のフィルタ処理部80と第2のフィルタ処理部81は順次V(i,j)を算出しスムージング処理を行う。
【0101】
次に、ステップS106で行うスムージング処理の第2の実施形態について説明する。
【0102】
第2の実施形態は空間フィルタに変則メディアンフィルタを用いた例である。通常のメディアンフィルターは、n×nの局所領域における濃度値を小さい順に並べ、真ん中の画像データの値を領域中央の画素の出力濃度とする処理であるが、本例で説明する変則メディアンフィルタは、分布中央の画素よりも一つ小さい画素を選択する処理である。本実施例では、3×3の領域の中心に利得が大きい第1の利得で得られた要素を使用したときにこの変則メディアンフィルタを使用する。
【0103】
例えば、第1のフィルタ処理部80では式(7)の右辺に示す空間フィルタ[3]では変則メディアンフィルター(Median N1)の演算が行われる。
【0104】
1(i,j)=Median N1{f(i−1,j−1)/A,f(i−1,j)/B,f(i−1,j+1)/A,f(i,j−1)/B,f(i,j)/A,f(i,j+1)/B,f(i+1,j−1)/A,f(i+1,j)/B,f(i+1,j+1)/A}・・・・・(7)
式(7)の右辺の空間フィルタ[3]では、3×3の領域において第1の利得または第2の利得でそれぞれ重み付けを行った9つの値を算出して小さい順に並べ、中央より1つ小さい値、すなわち4番目の画像データをf(i,j)とする。
【0105】
第2のフィルタ処理部81においても同様に式(8)の右辺に示す空間フィルタ[4]ではメディアンフィルターの演算を行う。
【0106】
2(i,j)=Median{f(i−1,j−1)/B,f(i−1,j)/A,f(i−1,j+1)/B,f(i,j−1)/A,f(i,j)/B,f(i,j+1)/A,f(i+1,j−1)/B,f(i+1,j)/A,f(i+1,j+1)/B}・・・・・(8)
式(7)の右辺の空間フィルタ[3]は本発明の第1の空間フィルタ、式(8)の右辺の空間フィルタ[4]は本発明の第2の空間フィルタである。また、本実施形態の第1の空間フィルタ、第2の空間フィルタはメディアンフィルタである。
【0107】
本実施形態のようにメディアンフィルタ、および変則メディアンフィルタを用いると、第1の実施形態よりも輪郭部の情報を残して画像を平滑化することができる。
【0108】
次に、ステップS106で行うスムージング処理の第3の実施形態について説明する。
【0109】
第3の実施形態は空間フィルタに1次元のフィルタを用いた一例である。
【0110】
図11は第3の実施形態において、検出素子Gab毎に切り換えるオペアンプ32の利得の一例を示す図である。紙面左右方向は行方向、紙面上下方向は列方向であり、図中に行方向に行番号iと列方向に列番号jを記している。また、図中Aはオペアンプ32が第1の利得Aで増幅すること、図中Bはオペアンプ32が第2の利得Bで増幅することを、示している。
【0111】
図6の例では、マトリクス状に配列された検出素子Gabからの画像信号が、市松状に第1の利得Aまたは第2の利得Bに切り換えられていたが、図11の例では行毎に第1の利得Aまたは第2の利得Bに切り換えられることを示している。空間フィルタに1次元のフィルタを用いる場合は、図11のように行毎に第1の利得Aまたは第2の利得Bに切り換えられるものとして以下説明する。
【0112】
図12は第3の実施形態に用いる空間フィルタの一例を説明する説明図である。図12(a)に示す空間フィルタ[5]は本発明の第1の空間フィルタ、図9(b)に示す空間フィルタ[6]は本発明の第2の空間フィルタである。本実施形態では空間フィルタ[5]、空間フィルタ[6]は何れも1次元(3行)のマトリックスである。図12(a)では空間フィルタ[5]のk行目の各要素の値をα5(k)とし、マトリックスの中心の要素をα5(0)としている。また同様に、空間フィルタ[6]のk行目の各要素の値をα6(k)とし、マトリックスの中心の要素をα6(0)としている。
【0113】
第1の利得Aで増幅された画像データのスムージング処理後の画像データをV5(i,j)とすると、第1のフィルタ処理部80では式(9)の演算を行う。
【0114】
【数3】

【0115】
すなわち、第1のフィルタ処理部80では第1の利得で増幅された画像データに対して、式(10)の右辺に示す演算を行う。
【0116】
5(i,j)=(f(i−1,j)/B+f(i,j)/A+f(i+1,j)/B)/3・・・・(10)
このように中心となる画像データf(i,j)の上下の画像データと平均化している。
【0117】
また、第2のフィルタ処理部81においても同様に第2の利得で増幅された画像データに対して、式(11)の右辺に示す空間フィルタ[6]の処理を行う。
【0118】
【数4】

【0119】
すなわち、第2のフィルタ処理部81では第2の利得で増幅された画像データに対して、式(12)の右辺に示す空間フィルタ[4]の演算を行う。
【0120】
6(i,j)=(f(i−1,j)/A+f(i,j)/B+f(i+1,j)/A)/3・・・・(12)
このように1次元のフィルタを用いると演算処理が簡単になり、処理時間を短縮することができる。
【0121】
図13は第3の実施形態に用いる空間フィルタの別例を説明する説明図である。
【0122】
図13(a)に示す空間フィルタ[5]は本発明の第1の空間フィルタ、図9(b)に示す空間フィルタ[6]は本発明の第2の空間フィルタである。空間フィルタ[5]、空間フィルタ[6]は図12と同様に何れも1次元(3行)のマトリックスであるが、各要素の値α5(k)、α6(k)が異なっている。本例では、中心となる画像データf(i,j)の情報が図12の例より強調される。
【0123】
次に、ステップS106で行うスムージング処理の第4の実施形態について説明する。
【0124】
第4の実施形態は空間フィルタに1次元のメディアンフィルタを用いた例である。
【0125】
例えば、第1のフィルタ処理部80では第1の利得で増幅された画像データに対して、式(13)の右辺に示す演算を行う。式(13)の右辺は本発明の第1の空間フィルタである。
【0126】
V(i,j)=Median((f(i−1,j)/B,f(i,j)/A,f(i+1,j))/B)・・・・(13)
また、第2のフィルタ処理部81においても同様に第2の利得で増幅された画像データに対して、式(14)に示す空間フィルタ[2]の処理を行う。式(14)の右辺は本発明の第2の空間フィルタである。
【0127】
V(i,j)=Median((f(i−1,j)/A,f(i,j)/B,f(i+1,j))/A)・・・・(14)
本実施形態ではメディアンフィルタの処理を1次元の画像データに対して行うので、第2の実施形態より演算処理が簡単になり、処理時間を短縮することができる。
【0128】
なお、本実施形態では、コンソール7のCPU98が第1のフィルタ処理部80、第2のフィルタ処理部81を有するものとして説明したが、例えば画像検出装置6に第1のフィルタ処理部80、第2のフィルタ処理部81を内蔵しても良い。
【0129】
また、本実施形態では画像信号を第1の利得または第2の利得で増幅するものとして説明したが、第1の利得、第2の利得に加えて第3の利得、第4の利得など、他の利得で増幅した画像信号をA/D変換し、画像データとしても良い。その場合は、第3の利得、第4の利得で増幅した画像データに、他の利得で増幅された画像データの情報を加える第3のフィルタ処理部、第4のフィルタ処理部など、が必要である。
【0130】
以上このように、本発明によれば、同程度の感度を有する検出素子からの画像信号を所定の順序で低い利得または高い利得で増幅してからA/D変換処理を行う。このことにより、低い利得で増幅した画像信号については高輝度画像のコントラスト再現が確保でき、高い利得で増幅した信号については低輝度画像のコントラスト再現が確保できる。このようにして得られたA/D変換後の画像データに空間フィルタ処理を行うことにより、トータルとして低輝度から高輝度に至るまで撮影画像の階調を再現できる。この結果、高精度な診断が可能となる多くの階調を再現できる放射線画像検出装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0131】
【図1】本発明に係わる放射線画像検出装置6を適用した放射線画像撮影システム100の一実施形態の概略構成を示す図である。
【図2】本発明に係わる放射線画像検出装置6の概略を示すブロック図である。
【図3】本発明に係わるFPD40の概略を示すブロック図である。
【図4】検出素子Gabと出力回路13−bの回路構成例を示す図面である。
【図5】オペアンプ32の入出力特性の一例を示すグラフである。
【図6】第1の実施形態において、検出素子Gab毎に切り換えるオペアンプ32の利得の一例を示す図である。
【図7】コンソール7の内部構成の一例を説明するためのブロック図である。
【図8】放射線画像検出装置6による撮影の手順を説明するフローチャートである。
【図9】第1の実施形態に用いる空間フィルタの一例を説明する説明図である。
【図10】空間フィルタ[1]、空間フィルタ[2]の処理対象となる画像データを説明する説明図である。
【図11】第3の実施形態において、検出素子Gab毎に切り換えるオペアンプ32の利得の一例を示す図である。
【図12】第3の実施形態に用いる空間フィルタの一例を説明する説明図である。
【図13】第3の実施形態に用いる空間フィルタの別例を説明する説明図である。
【符号の説明】
【0132】
1 放射線画像撮影システム
2 サーバ
3 放射線画像撮影装置
4 放射線照射操作装置
6 放射線画像検出装置
7 コンソール
8 ネットワーク
11 センサ部
30 フォトダイオード
33 キャパシタ
35 キャパシタ
36 ゲイン切換部
40 FPD
41 タイミングコントローラ
42 A/D変換回路
10 画像処理部
11 温度補償回路
14 第1の演算増幅器
15 第2の演算増幅器
13 トランジスタ
32 オペアンプ
36 ゲイン切換部
80 第1のフィルタ処理部
81 第2のフィルタ処理部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
放射線を検出して画像信号を出力するマトリクス状に配置された検出素子と、
前記検出素子からの画像信号を第1の利得または第2の利得で増幅して出力する増幅回路と、
前記検出素子それぞれの配置された位置に応じて前記増幅回路の利得を前記第1の利得または前記第2の利得に設定する利得制御手段と、
前記利得制御手段により設定された利得に基づいて増幅された前記増幅回路の出力をデジタル値の画像データに変換するA/D変換部と、
を有することを特徴とする放射線画像検出装置。
【請求項2】
前記検出素子は、検出した放射線量に対する画像信号出力に線形性を有し、
前記A/D変換部は、入力された画像信号に対して線形性を有するデジタル信号を出力することを特徴とする請求項1に記載の放射線画像検出装置。
【請求項3】
請求項1に記載の放射線画像検出装置と、
前記画像データを記憶する記憶部と、
前記記憶部に記憶された前記第1の利得で増幅された前記画像データに、前記利得制御手段で設定された利得の配列に対応した第1の重み付けを有する第1の空間フィルタを用いて前記記憶部に記憶された前記第2の利得で増幅された前記画像データの情報を加える第1のフィルタ処理部と、
前記記憶部に記憶された前記第2の利得で増幅された前記画像データに、前記利得制御手段で設定された利得の配列に対応した第2の重み付けを有する第2の空間フィルタを用いて前記記憶部に記憶された前記第1の利得で増幅された前記画像データの情報を加える第2のフィルタ処理部と、
を有することを特徴とする放射線画像撮影システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2008−154818(P2008−154818A)
【公開日】平成20年7月10日(2008.7.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−347395(P2006−347395)
【出願日】平成18年12月25日(2006.12.25)
【出願人】(303000420)コニカミノルタエムジー株式会社 (2,950)
【Fターム(参考)】