説明

新規なチラミン誘導体及びその製造方法、並びに該誘導体を含む化粧用組成物、若しくは皮膚用医薬組成物

【課題】色素沈着改善(美白)効果及び皮膚に対する安全性の両面を十分に満足させる化合物及びその製造方法、並びに該化合物を含む化粧料組成物、若しくは皮膚用医薬組成物を提供する。
【解決手段】一般式Iで表される構造を有する化合物。


[式中、X基は−NR基もしくは−N=CR、R基およびR基は、水素原子もしくはハロゲン原子、もしくはアルキル基、アリール基、アラルキル基、アシル基、アルコール基もしくはアルコキシ基のいずれかであり、R基およびR基は、水素原子もしくはアルキル基、アリール基、アラルキル基、アシル基、スルホニル基もしくは糖基、R基およびR基は、水素原子もしくはアルキル基、アリール基もしくはアラルキル基、および光学的に純粋な異性体もしくは異性体の混合物の形の化粧品として許容される酸のそれらの塩の何れかである。]


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
一般式I(化1)で表される構造を有する化合物。
【化1】

[式中、X基は−NR基もしくは−N=CRグループであり、
基およびR基は各々同じ、若しくは異なっていてもよく、水素原子もしくはハロゲン原子、もしくはアルキル基、アリール基、アラルキル基、アシル基、アルコール基もしくはアルコキシ基のいずれかであり、
基およびR基は各々同じ、若しくは異なっていてもよく、水素原子もしくはアルキル基、アリール基、アラルキル基、アシル基、スルホニル基もしくは糖基のいずれかであり、
基およびR基は各々同じ、若しくは異なっていてもよく、水素原子もしくはアルキル基、アリール基もしくはアラルキル基、および光学的に純粋な異性体もしくは異性体の混合物の形の化粧品として許容される酸のそれらの塩のいずれかである。]
但し、チラミン(化1、X=−NR、R=R=R=R=H)、若しくは、OH基もしくはNH基に、ヒドロキシル化されていてもよくもしくは硫黄を含んでもよく硫黄を含んでいなくともよい任意の直鎖状もしくは分枝鎖状の、飽和もしくは不飽和の炭素数1〜24のアルキル鎖を結合することによって形成されるその誘導体を例外とし、またシネフリン (化1、X=−NR、R=OH、R=R=H、R=CH)を例外とする。
【請求項2】
一般式II(化2)で表される構造を有するN−スクシニル−チラミンもしくはその塩の一種である請求項1に記載の化合物。
【化2】

【請求項3】
一般式III(化3)で表される構造を有するN−トシルチラミンもしくはその塩の一種である請求項1に記載の化合物。
【化3】

【請求項4】
一般式IV(化4)で表される構造を有するN,N’−ビスチラミン尿素もしくはその塩の一種である請求項1に記載の化合物。
【化4】

【請求項5】
一般式V(化5)で表される構造を有するビス−トシル−チラミンもしくはその塩の一種である請求項1に記載の化合物。
【化5】

【請求項6】
チラミンもしくはその塩の一種を、塩基の存在下もしくは不在下において、カルボニルもしくはスルホニル誘導体と、ペプチド合成に用いられるカップリング試薬の存在下もしくは不在下においてカップリングすることから成る反応を含むことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか記載の化合物を調製する方法。
【請求項7】
オクトパミンもしくはその塩の一種を、塩基の存在下もしくは不在下において、カルボニルもしくはスルホニル誘導体と、ペプチド合成に用いられるカップリング試薬の存在下もしくは不在下においてカップリングする反応の段階を含むことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか記載の化合物を調製する方法。
【請求項8】
前記カルボニルもしくはスルホニル誘導体がアルデヒド、活性もしくは不活性エステル、カルボン酸もしくはスルホン酸塩化物、無水物もしくはイソシアネートであることを特徴とする請求項6もしくは7に記載の調製方法。
【請求項9】
チラミン塩から請求項7もしくは8に記載の方法によって得られることを特徴とする次の一般式I(化6)乃至V(化10)のいずれか記載の化合物。
【化6】

【化7】

【化8】

【化9】

【化10】

【請求項10】
化粧品として許容される賦形剤および一般式I(化11)で表される構造を有する化合物を、単独で、または組みあわせて構成される化粧用組成物、若しくは皮膚用医薬組成物。
【化11】

[式中、X基 は−NR基もしくは−N=CRグループであり、
基およびR基は各々同じ、若しくは異なっていてもよく、水素原子もしくはハロゲン原子、若しくはアルキル基、アリール基、アラルキル基、アシル基、アルコール基もしくはアルコキシ基のいずれかであり、
基およびR基は各々同じ、若しくは異なっていてもよく、水素原子もしくはアルキル基、アリール基、アラルキル基、アシル基、スルホニル基もしくは糖基のいずれかであり、
基およびR基は各々同じ、若しくは異なっていてもよく、水素原子もしくはアルキル基、アリール基もしくはアラルキル基、および光学的に純粋な異性体もしくは異性体の混合物の形の化粧品として許容される酸のそれらの塩のいずれかである。]
但しチラミン(式I、X=−NR、R=R=R=R=H)、もしくは、OH基もしくはNH基に、ヒドロキシル化されていてもよくもしくは硫黄を含んでもよく硫黄を含んでいなくともよい任意の直鎖状もしくは分枝鎖状の、飽和もしくは不飽和の炭素数1〜24のアルキル鎖を結合することによって形成されるその誘導体を例外とし、またシネフリン (化11、X=−NR、R=OH、R=R=H、R=CH)を例外とする。
【請求項11】
0.0001重量%〜50重量%の濃度であることを特徴とする請求項10に記載の組成物。
【請求項12】
一般式VI(化12)で示されるオクトパミン(化12、X=−NR、R=OH、R=R=R=H)、若しくは次の一般式II(化13)で示されるN−スクシニル−チラミン、若しくは次の一般式III(化14)で示されるN−トシルチラミン、若しくは次の一般式IV(化15)で示されるN、N’−ビスチラミン尿素、若しくは次の一般式V(化16)で示されるビス−トシル−チラミン、もしくはそれらの塩の一種である請求項10又は11に記載の組成物。
【化12】

【化13】

【化14】

【化15】

【化16】

【請求項13】
少なくとも一種の角質溶解剤及び/又は剥離剤を含むことを特徴とする請求項10〜12のいずれかに記載の組成物。
【請求項14】
前記組成物の0.001重量%〜10重量%の該角質溶解剤及び/又は剥離剤を含む請求項13に記載の組成物。
【請求項15】
少なくとも一種の皮膚美白剤を含むことを特徴とする請求項10〜14のいずれかに記載の組成物。
【請求項16】
前記組成物の0.001重量%〜10重量%の前記皮膚美白剤を含む請求項15に記載の組成物。
【請求項17】
治癒剤、皮膚老化防止剤、皮膚モイスチャー剤、しわ防止剤、萎縮防止剤、皮膚平滑化剤、抗菌剤、抗真菌剤、殺虫薬、駆虫薬、抗微生物剤、抗炎症剤、止痒薬、外用麻酔薬、抗ウイルス剤、角質溶解剤、遊離基捕捉剤、抗脂漏剤、フケ防止剤、皮膚の分化、増殖もしくは色素沈着を調節する薬剤および浸透促進剤、剥離剤、色素脱失剤もしくはプロピグメント剤、抗グリケーション剤、引き締め剤、真皮もしくは表皮の高分子の合成を促し及び/又はそれらの分解を妨げる薬剤;線維芽細胞及び/又はケラチノサイトの増殖を促す薬剤もしくはケラチノサイトの分化を促す薬剤;筋弛緩剤;汚染またはフリーラジカルを処理する薬剤;スリミング剤、抗セルライト剤、微小循環に作用する薬剤;細胞のエネルギー代謝に作用する薬剤;洗浄剤、毛髪コンディショニング剤、ヘアスタイリング剤、育毛剤、日焼け止め及び/又は日焼け防止化合物、化粧剤、洗剤、医療用薬品、乳化剤、皮膚軟化薬、防腐剤、防臭剤、皮膚科学的に許容され得る担体、界面活性剤、研磨剤、吸収剤、香料等の美容成分、着色剤(colorings/colorants)、精油、皮膚感覚剤、化粧品収斂薬、抗ざ瘡剤、固化防止剤、消泡剤、抗酸化剤、結合剤、生化学的添加剤、酵素、酵素の阻害剤、酵素誘導剤、補酵素、植物抽出物、植物誘導体、植物組織抽出物、植物種子抽出物、植物油、植物、植物学的抽出物、セラミド、ペプチド、緩衝剤、増量剤、キレート剤、化学添加剤、着色剤(colorants)、脱毛剤、化粧品殺生物剤、変性剤、薬物収斂薬、外用鎮痛剤、皮膜形成剤もしくは原料、例えば前記組成物の皮膜形成性および直接性を助けるポリマー、四級誘導体、前記直接性を向上させる薬剤、不透明剤、pH調整剤、噴霧剤、還元剤、金属イオン封鎖剤、皮膚漂白剤および美白剤、皮膚日焼け剤、皮膚コンディショニング剤(例えば様々な物および閉塞性のものを含む湿潤剤)、皮膚鎮静剤及び/又は治癒剤および誘導体、皮膚トリートメント剤、濃厚剤、およびビタミンおよびその誘導体、ピーリング剤、モイスチャー剤、硬化剤、リグナン、防腐剤、紫外線吸収剤、細胞毒性剤、抗悪性腫瘍薬、脂溶性剤、懸濁剤、粘度調整剤、染料、不揮発性溶媒、希釈剤、真珠光沢助剤、発泡増幅剤、ワクチン、およびそれらの混合物から選択される少なくとも一種の追加原料をさらに含む請求項10〜16のいずれかにに記載の前記組成物。
【請求項18】
該任意成分は、糖アミン、グルコサミン、D−グルコサミン、N−アセチルグルコサミン、N−アセチル−D−グルコサミン、マンノースアミン、N−アセチルマンノースアミン、ガラクトースアミン、N−アセチルガラクトースアミン、ビタミンB3およびその誘導体、ナイアシンアミド、デヒドロ酢酸ナトリウム、デヒドロ酢酸およびその塩、植物ステロール、サリチル酸化合物、ヘキサミジン、ジアルカノイルヒドロキシプロリン化合物、ダイズ抽出物および誘導体、エクオール、イソフラボン、フラボノイド、フィタントリオール、ファルネソール、ゲラニオール、ペプチドおよびそれらの誘導体、ジ−、トリ−、テトラ−、ペンタ−およびヘキサペプチドおよびそれらの誘導体、lys−thr−thr−lys−ser、パルミトイル−lys−thr−thr−lys−ser、カルノシン、N−アシルアミノ酸化合物、レチノイド、レチニルプロピオン酸エステル、レチノール、パルミチン酸レチニル、レチニルアセテート、レチナール、レチノイン酸、水溶性ビタミン、アルコルベート、ビタミンC、アスコルビン酸、アスコルビルグルコシド、アスコルビン酸パルミテート、マグネシウムアスコルビルホスフェイト、ナトリウムアスコルビルホスフェイト、ビタミンおよびそれらの塩および誘導体、プロビタミンおよびそれらの塩および誘導体、エチルパンテノール、ビタミンB、ビタミンB誘導体、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6、ビタミンB12、ビタミンK、ビタミンK誘導体、パントテン酸およびその誘導体、パントテニルエチルエーテル、パンテノールおよびその誘導体、デクスパンテノール、ビオチン、アミノ酸およびそれらの塩および誘導体、水溶性アミノ酸、アスパラギン、アラニン、インドール、グルタミン酸、非水溶性ビタミン、ビタミンA、ビタミンE、ビタミンF、ビタミンD、モノ−、ジ−、およびトリ−テルペノイド、ベータ−イオノール、セドロール、およびそれらの誘導体、非水溶性アミノ酸、チロシン、トリプタミン、ブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソール、アラントイン、ニコチン酸トコフェロール、トコフェロール、トコフェロールエステル、パルミトイル−Gly−his−lys、植物ステロール、ヒドロキシ酸、グリコール酸、乳酸、ラクトビオン酸、ケト酸、ピルビン酸、フィチン酸、リソホスファチジン酸、スチルベン、シナメート、レスベラトロール、キネチン、ゼアチン、ジメチルアミノエタノール、天然ペプチド、ダイズペプチド、糖酸の塩、グルコン酸Mn、グルコン酸Zn、粒子状材料、色素材料、天然色素、ピロクトンオラミン、3、4、4’−トリクロロカルバニリド、トリクロカルバン、ジンクピリチオン、ヒドロキノン、コウジ酸、アスコルビン酸、マグネシウムアスコルビルホスフェイト、アスコルビルグルコシド、ピリドキシン、アロエベラ、テルペンアルコール、アラントイン、ビサボロール、グリチルリチン酸二カリウム、グリセロール酸、ソルビトール酸、ペンタエリスリット酸、ピロリドン酸およびその塩、ジヒドロキシアセトン、エリトルロース、グリセルアルデヒド、タルタルアルデヒド、チョウジ油、メントール、カンファー、ユーカリ油、オイゲノール、乳酸メンチル、ハマメリス水、エイコセンおよびビニルピロリドンコポリマー、ヨードプロピルブチルカルバメート、多糖、必須脂肪酸、サリチレート、グリシルレチン酸、カロテノイド、セラミドおよび偽性セラミド、脂質錯体、シア脂、杏仁油、オオマツヨイグサ(onagre)油、プルナス油、パーム油、モノイ油、HEPES等の一般に天然起源の油;プロシステイン;O−オクタノイル−6−D−マルトース;ジ酢酸メチルグリシンの2ナトリウム塩、ジオスゲニン等のステロイドおよびDHEA誘導体;N−エチルオキシカルボニル−4−パラ−アミノフェノール、ビルベリー(コケモモ)抽出物;植物ホルモン;酵母Scchromycecereviieの抽出物;藻類の抽出物;ダイズ、ルピナス、トウモロコシ及び/又はエンドウの抽出物;アルベリンおよびその塩、特にクエン酸アルベリン、ナギイカダの抽出物およびセイヨウトチノキの抽出物、およびそれらの混合物より成る群から選択される請求項10〜17のいずれかに記載の組成物。
【請求項19】
液剤、分散系、エマルション、ペースト、もしくはパウダーの形で、個別に、もしくはマクロ−、マイクロ−、もしくはナノカプセル、マクロ−、マイクロ−もしくはナノスフィア、リポソーム、オレオソームもしくはカイロミクロン、マクロ−、マイクロ−、もしくはナノ粒子もしくはマクロ−、マイクロもしくはナノスポンジ等の媒体中で、もしくは有機ポリマーパウダー、タルク、ベントナイト、もしくは他の無機支持体状に吸着されて使用される前記請求項1〜18のいずれかに記載の組成物。
【請求項20】
クリーム、ローション、軟膏、ミルク、ゲル、エマルション、分散系、液剤、懸濁剤、洗浄剤、ファンデーション、無水調製物(スティック、特に口紅、ボディーオイルおよびバスオイル)、シャワージェルおよびバスジェル、シャンプーおよび頭皮トリートメントローション、スキンケアまたはヘアケア用クリームもしくはローション、日焼け止めローション、ミルクもしくはクリーム、人工日焼けローション、クリームもしくはクリーム、シェービングクリームもしくはフォーム、アフターシェーブローション、マスカラもしくはマニキュア、口紅、皮膚「エッセンス」、血清、絆創膏もしくは吸収剤材料、経皮性パッチ、パウダー、保湿ローション、皮膚軟化薬ミルク、皮膚軟化薬クリーム、スプレー、ボディー用および入浴用油、ファンデーション薄色ベース、ポマード、コロイド、コンパクトもしくは固形懸濁剤、ペンシル、スプレー用配合物、ブラシ塗布用配合物 の形である請求項10〜19のいずれかに記載の化粧用組成物もしくは皮膚用医薬組成物。
【請求項21】
メラニン生成の減少、特に肌の色の色を明るくする、老年性ほくろを減衰させる、皮膚の色を均一化するもしくは毛髪の色を含むメラニンと関連したあらゆる色素沈着の色を明るくするための請求項10〜20のいずれかに記載の化粧用組成物もしくは皮膚用医薬組成物を使用する方法。
【請求項22】
スキンケア、メラニン生成の減少、特に皮膚の色を明るくすることおよび自然もしくは人工の紫外線への曝露時の着色の減少を目的とした医薬品を調製するための、請求項1もしくは5もしくは請求項9に記載の前記化合物もしくはオクトパミンの、単独でもしくは請求項10〜21のいずれかに記載の化粧用組成物もしくは皮膚用医薬組成物に混入して使用する方法。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2007−106697(P2007−106697A)
【公開日】平成19年4月26日(2007.4.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−299255(P2005−299255)
【出願日】平成17年10月13日(2005.10.13)
【出願人】(502145047)
【Fターム(参考)】