説明

施設検索装置、および、施設検索プログラム

【課題】出発地点(自宅等)から検索地域(領域)までの距離に着目して、この距離の長短に応じた最適な検索範囲が設定されるようにした施設検索装置を提供する。
【解決手段】ユーザの操作で指定された検索対象施設を認識する指定検索領域認識手段110と、自宅等の基準地点から離隔している度合いである離隔度を認識する離隔度認識手段120と、当該離隔度に応じた拡大の程度を以って指定検索領域よりも拡大された領域を現実の検索範囲である実検索領域として設定する実検索領域設定手段130と、実検索領域に対して当該検索対象施設を検索する対象施設検索手段140と、対象施設検索手段140による検索結果を出力する検索結果出力手段150と、を備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ユーザの所望に応じた施設を検索するための施設検索装置およびコンピュータに施設検索サービスを実行させるための施設検索プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、特定位置から所定の範囲内に存在する施設を検索する装置があるが、例えば、コンビニエンス・ストアやガソリンスタンド等の施設は比較的近距離間隔で存在するが、ゴルフ場、名所旧跡等の施設は遠距離間隔で存在するといったように、施設によって存在する間隔が様々であり、単に検索範囲を拡大、縮小するだけでは適当な施設が検索されないという問題がある。
【0003】
このような問題に対処するための提案も既になされている。例えば、施設の種類毎に個々に定められた当初の検索範囲(又は検索地域)を、施設の種類(又はジャンル)毎の一次検索範囲として検索範囲記憶手段に記憶しておき、この記憶による一次検索範囲を検索し、更に、検索された施設の中にユーザが希望する施設がない場合には、一次検索範囲より拡大した範囲を二次検索範囲として、該二次検索範囲内で施設を再検索するといったものである(特許文献1参照)。
【0004】
特許文献1には、初回の検索で施設選択画面に表示された施設が少なすぎる場合に、表示されるエージェントにより「行動範囲を拡大しますか?」と質問しユーザの回答に応じて拡大した二次検索範囲に切り換えて再検索したり、或いは自動的に一次検索範囲を拡大した二次検索範囲内で再検索をするようにしてもよいとの開示がある。
また、ナビゲーション装置において、施設の検索範囲の大きさを検索される施設数が所定の範囲以内になるように変更し、または、検索範囲の基本形状を誘導経路に沿って変形するといった提案もある(特許文献2参照)。
【0005】
更に、ナビゲーション装置における周辺施設検索機能の一つとして、ユーザが所望の施設のジャンル(例えば、コンビニエンスストア、ガソリンスタンド、レストラン等)を指定すると、車両の現在位置周辺の該当する施設を地図データベースから検索して表示画面にそのリストを表示する機能があるが、そこに辿り着くのが困難であるケースが多々生じることに対処する技術が提案されている(特許文献3参照)。
【0006】
特許文献3では、検索された施設の位置及び車両の現在位置を含む広域地図を表示して、選択された候補施設と車両との相対方位・距離を容易に認識でき、候補選択後に詳細地図で施設周辺の詳細を知ることができるとされている。
また一方、携帯端末のユーザに対して目的地周辺の目標をその目的地との位置関係と共に提示することで、目的地の発見を容易にさせるようなナビゲーション方法の提案もある。この提案の中では、検索された目標の数が所定数以下であった場合、当初の検索範囲を拡大して再度検索を実行することが開示されている(特許文献4参照)。
【0007】
更にまた、個々のユーザに対してきめ細かい案内情報の提供ができるようにしたナビゲーション装置の提案もある。この提案の中には、設定した経路が有料道路優先の場合、休憩場所として有料道路上の施設であるSA、PAを案内し、経路が有料道路非優先の場合、休憩を促すときの周辺検索範囲を拡げて検索し、休憩所を案内することが開示されている(特許文献5参照)。
【特許文献1】特開2000−205879号公報(要約、段落0005、段落0008、段落0014、段落0059等)
【特許文献2】特開2004−239650号公報(要約、段落0015等)
【特許文献3】特開2006−84186号公報(段落0002〜段落0006、段落0008等)
【特許文献4】特開2002−269677号公報(段落0004〜段落0005、段落0010、段落0015等)
【特許文献5】特開2005−227291号公報(段落0003、段落0025等)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
施設検索では、通常、遠方の地域を対象として食事や宿泊或いはまた所謂見所に該当するような観光スポット(観光箇所)を検索する場合には、その地域の中心手段から多少離れている場所であっても検索対象に該当すると認識して検索し、他方、相対的に近い地域について同種の検索を行なう場合には、専らその地域内で検索するといった一般的傾向がある。
端的には、遠方の地域である場合には、せっかく遠いところまで行くのだからその機会に種々興味の在る場所や納得できるサービスが提供される施設を検索したいといった心理が働くのに対し、近隣の地域の場合は、合目的的に絞り込んで速やかに検索を得たいといった要請が強い。
【0009】
しかし、上掲の何れの特許文献に開示された技術も、出発地点(自宅等)から遠方の地にある施設を検索するか、或いは、比較的近隣の地域について施設検索を行なうかといった検索対象領域の遠近に応じて、最適な検索範囲が設定されるようにしようといった視点は皆無である。当然ながら、そのような視点からの課題認識やそのような課題の解決手段については何等示されていない。
本発明は、上述のような状況に鑑みてなされたものであり、出発地点(自宅等)から検索地域(領域)までの距離に着目して、この距離の長短に応じた最適な検索範囲が設定されるようにした施設検索装置およびコンピュータに施設検索サービスを実行させるための施設検索プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するべく、本願では次に列記するような技術を提案する。
本発明の請求項1の施設検索装置は:
ユーザの操作に基づいて指定された検索対象施設に関する検索範囲である指定検索領域を認識する指定検索領域認識手段と、前記指定検索領域が所定の基準地点から離隔している度合いである離隔度を認識する離隔度認識手段と、前記離隔度認識手段によって認識された当該離隔度に応じた拡大の程度を以って前記指定検索領域よりも拡大された領域を現実の検索範囲である実検索領域として設定する実検索領域設定手段と、前記実検索領域を検索範囲として当該検索対象施設を検索する対象施設検索手段と、前記対象施設検索手段による検索結果を出力する検索結果出力手段と、を備えていることを特徴とする。
【0011】
上記請求項1の施設検索装置では、指定検索領域認識手段によってユーザの操作に基づいて指定された検索対象施設に関する検索範囲が認識され、離隔度認識手段によって指定検索領域が所定の基準地点から離隔している度合いである離隔度が認識される。
実検索領域設定手段は該認識された離隔度に応じた拡大の程度を以って指定検索領域よりも拡大された領域を現実の検索範囲である実検索領域として設定する。対象施設検索手段は該拡大された領域を検索範囲として当該検索対象施設を検索する。この検索の結果が検索結果出力手段により出力される。
このためユーザは単に所望の検索対象施設に関する検索範囲を指定する操作を行うだけで、他の特段の操作を要することなく、検索対象領域の遠近に応じて適切に拡大された最適な実検索範囲が設定される。
従って、このような実検索領域から所望するところに合致した検索結果が得られる可能性が向上する。
【0012】
本発明の請求項2の施設検索装置は:
請求項1の施設検索装置において、前記指定検索領域認識手段は、ユーザが取り扱う携帯情報端末装置から通信網を介して指定される検索対象施設に関する検索範囲を前記指定検索領域として認識することを特徴とする。
上記請求項2の施設検索装置では、携帯情報端末装置からの利用が可能であり、移動中や移動先でも本発明の施設検索装置を利用することができ、利便性に優れる。
【0013】
本発明の請求項3の施設検索装置は:
請求項1に記載の施設検索装置において、前記指定検索領域認識手段は、ユーザが取り扱うナビゲーション装置の操作手段から指定される検索対象施設に関する検索範囲を前記指定検索領域として認識することを特徴とする。
上記請求項3の施設検索装置では、ナビゲーション装置での利用が可能であり、移動中や移動先でもナビゲーション装置が通常保有する地図情報および位置情報を併せ利用して、本発明の施設検索装置を利用することができ、利便性に優れる。
【0014】
本発明の請求項4の施設検索装置は:
請求項1に記載の施設検索装置において、前記指定検索領域認識手段は、ユーザの指定操作に対応する地点を略中心とする所定の半径以内の領域を前記指定検索領域として認識することを特徴とする。
上記請求項4の施設検索装置では、ユーザの指定操作に対応する地点を略中心とする所定の半径以内の領域が検索対象として設定されるため、この設定による領域が明確である。
【0015】
本発明の請求項5の施設検索装置は:
請求項1に記載の施設検索装置において、前記指定検索領域認識手段は、行政区画に準じて区分された領域のうちから指定された一の領域を前記指定検索領域として認識することを特徴とする。
上記請求項5の施設検索装置では、特に緯度や経度による位置の特定ができずとも、地名(市町村、区など)といったユーザにとって日常的に馴染みのある情報に基づいて指定検索領域が認識され、現実の利用場面で違和感の少ないサービスが提供される。
【0016】
本発明の請求項6の施設検索装置は:
請求項1に記載の施設検索装置において、前記指定検索領域認識手段は、ユーザによって指定された駅を略中心とした所定の半径内の領域を指定検索領域として認識することを特徴とする。
上記請求項6の施設検索装置では、鉄道を利用して移動するユーザにとって現実的で利便性に富んだ施設検索が行なわれ得る。
【0017】
本発明の請求項7の施設検索装置は:
請求項1に記載の施設検索装置において、前記指定検索領域認識手段は、ユーザによって指定された駅を略中心とした所定の半径内の領域を指定検索領域として認識し、且つ、前記実検索領域設定手段は、当該駅の属する路線における当該隣接駅からの順次の駅をそれぞれ略中心とする複数の離散的な範囲のうちの一の範囲を前記実検索領域として設定することを特徴とする。
上記請求項7の施設検索装置では、指定検索領域内においてもユーザが鉄道を利用して移動するような場合に現実的で利便性に富んだ施設検索が行なわれ得る。
【0018】
本発明の請求項8の施設検索装置は:
請求項1に記載の施設検索装置において、前記離隔度認識手段は、当該ユーザの住所を前記基準地点として離隔度を認識することを特徴とする。
上記請求項8の施設検索装置では、ユーザの住所からの離隔の度合いに応じて実検索領域が拡大されることになり、所望する施設の検索範囲の拡大の仕方が一般的ニーズによく馴染んだものとなり、望ましい実検索領域から施設検索が行なわれることにつながる。
【0019】
本発明の請求項9の施設検索装置は:
請求項1に記載の施設検索装置において、前記離隔度認識手段は、当該ユーザの出発地を前記基準地点として離隔度を認識することを特徴とする。
上記請求項9の施設検索装置では、ユーザの出発地からの離隔の度合いに応じて拡大されたことになり、特に、ユーザが住所を離れている場合等においても、所望する施設の検索範囲の拡大の仕方が一般的ニーズによく馴染んだものとなり、望ましい実検索領域から施設検索が行なわれることにつながる。
【0020】
本発明の請求項10の施設検索装置は:
請求項1に記載の施設検索装置において、前記離隔度認識手段は、前記指定検索領域認識手段で認識された指定検索領域の離隔度をその度合いに応じて区分された複数の等級の何れに該当するかによって識別し、且つ、前記実検索領域設定手段は、前記離隔度認識手段によって識別された当該等級に応じて実検索領域を選択的に設定することを特徴とする。
上記請求項10の施設検索装置では、実検索領域の拡大の程度が、指定検索領域の離隔度に応じて(等級によって)段階的に設定されるため、当該拡大が無段階に行なわれる場合に比し、実検索領域の拡大が速やかに行なわれ、ひいては施設検索が起動するタイミングが早まり、応答性に優れたユーザインターフェースが実現される。
【0021】
本発明の請求項11の施設検索装置は:
請求項1に記載の施設検索装置において、前記検索結果出力手段は、通信網を介してユーザが取り扱う携帯情報端末装置に当該検索結果を送信することを特徴とする。
上記請求項11の施設検索装置では、携帯情報端末装置で検索結果を受けることができ、ユーザの移動中などにおいても施設検索サービスを利用することができる。
本発明の請求項12の施設検索装置は:
請求項1に記載の施設検索装置において、前記検索結果出力手段は、ユーザが取り扱うナビゲーション装置のディスプレイに当該検索結果を表示させることを特徴とする。
上記請求項12の施設検索装置では、ナビゲーション装置において施設検索を利用することができる。
【0022】
本発明の請求項13の施設検索装置は:
請求項1に記載の施設検索装置において、前記検索結果出力手段は、前記指定検索領域認識手段によって認識された領域内から検索された指定域内検索対象施設と、前記実検索領域として前記指定検索領域認識手段によって認識された領域を超えて拡大された部分の領域内から検索された指定域外検索対象施設とを区分して、当該検索結果を表示させることを特徴とする。
上記請求項13の施設検索装置では、上記指定域内検索対象施設と指定域外検索対象施設とが区分して表示されるため、ユーザは、当該検索結果における指定域内検索対象施設と指定域外検索対象施設とを当初から区分して了解でき、誤認を生じる虞が払拭される。
【0023】
本発明の請求項14の施設検索プログラムは:
コンピュータに施設検索サービスを実行させるための施設検索プログラムであって、ユーザの操作に基づいて指定された検索対象施設に関する検索範囲である指定検索領域を認識する指定検索領域認識手順と、前記指定検索領域が所定の基準地点から離隔している度合いである離隔度を認識する離隔度認識手順と、前記離隔度認識手順によって認識された当該離隔度に応じた拡大の程度を以って前記指定検索領域よりも拡大された領域を現実の検索範囲である実検索領域として設定する実検索領域設定手順と、前記実検索領域を検索範囲として当該検索対象施設を検索する対象施設検索手順と、前記対象施設検索手順によって検索された検索結果を出力する検索結果出力手順と、を含んでいることを特徴とする。
【0024】
上記請求項14の施設検索プログラムでは、指定検索領域認識手順によってユーザの操作に基づいて指定された検索対象施設に関する検索範囲が認識され、離隔度認識手順によって指定検索領域が所定の基準地点から離隔している度合いである離隔度が認識される。
更に、実検索領域設定手順によって該認識された離隔度に応じた拡大の程度を以って指定検索領域よりも拡大された領域を現実の検索範囲である実検索領域として設定する。対象施設検索手順によって該拡大された領域を検索範囲として当該検索対象施設を検索する。この検索の結果が検索結果出力手順によって出力される。
【発明の効果】
【0025】
本発明によれば、出発地点や自宅等の所定の基準地点から離隔している度合いに応じて、ユーザの別段の設定操作を俟つことなく、現実の検索範囲が当初の設定による範囲よりも拡大されて最適なものとなる施設検索装置およびコンピュータに施設検索サービスを実行させるための施設検索プログラムが実現される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について詳述することにより本発明を明らかにする。
(実施の形態としての移動通信システムの概要)
図1は、本発明の実施の形態としての施設検索装置100の機能ブロック図である。
施設検索装置100は、ユーザの操作に基づいて指定された検索対象施設に関する検索範囲である指定検索領域を認識する指定検索領域認識手段110、指定検索領域認識手段110で認識されている指定検索領域が所定の基準地点から離隔している度合いである離隔度を認識する離隔度認識手段120、離隔度認識手段120によって認識された当該離隔度に応じた拡大の程度を以って指定検索領域よりも拡大された領域を現実の検索範囲である実検索領域として設定する実検索領域設定手段130、実検索領域を検索範囲として当該検索対象施設を検索する対象施設検索手段140、および、対象施設検索手段140による検索結果を出力する検索結果出力手段150を備え、ハードウェアとしては、例えばサーバコンピュータを中心に構成される。
【0027】
また、通信網との接続やその他外部機器との接続を行なうための外部インターフェース160、および、種々のアプリケーションプログラムや、データ等を保持し或いは蓄積するための記憶装置170が設けられ、上述の各手段およびこれら外部インターフェース160、および、記憶装置170は、CPUを主体に構成された制御手段180によって統括的に管理され、各所定の機能を営むように構成されている。
【0028】
図2は、本発明の実施の形態としての施設検索装置100が外部機器と接続されて構成される施設検索システムを表す概念図である。
通信網10を介して、施設検索装置100が外部機器としての複数(便宜上2台を表記)の携帯情報端末装置410,420、および、端末装置(パーソナルコンピュータ等)430等と結ばれている。
携帯情報端末装置410,420は、例えば、携帯電話機、或いは、PDA(Personal Digital Assistant)等である。
尚、図2において、通信網10と携帯情報端末装置410および420間の無線通信区間およびその背後の有線通信区間は周知の基地局および交換機等の移動通信網に係るインフラストラクチャが存在するが、これらを含む周知の伝送路については発明の本旨ではないためその説明は省略する。
【0029】
また、図2では、施設検索装置100は情報のフローに即したブロック図として描かれており、表現上、図1のブロック図とは異なるが、図1のものと同じ実施の形態を視点を変えて説明したものである。
即ち、図2の施設検索装置100において、コンテンツテーブル171および拡大範囲テーブル172は、何れも、図1における記憶装置170に設定されている。
コンテンツテーブル171は種々の検索端末施設に係るデータを保有している。
一方、拡大範囲テーブル172は、後に詳述するように、指定検索領域認識手段110で認識されている指定検索領域指定検索領域よりも拡大された領域を現実の検索範囲である実検索領域として設定するために、拡大の程度を算出する根拠となるデータを保有している。
【0030】
拡大範囲決定部131が、上述における拡大の程度を算出するが、この拡大範囲決定部131は、図1の実検索領域設定手段130における一機能部として設けられている。
更に、図2における検索要求受信部111は、図1の指定検索領域認識手段110における認識対象たる指定検索領域を表すデータを受信するための一機能部として設けられている。
また、同様に、図2における検索結果送信部151は、図1の検索結果出力手段150における検索結果を送信するための一機能部として設けられている。
尚、図2における検索要求受信部111および検索結果送信部151は、それらが外部と情報の授受を行うに際しては、図1の外部インターフェース160を通してこれを行なう。
【0031】
検索結果送信部151における送信の対象とされる検索結果のデータは検索結果制生成部181によって生成されるが、このデータの生成機能は、図1における制御手段180によって賄われる。
更に、本施設検索装置100における施設検索の条件は条件検索部141で設定されるが、これは、図1の対象施設検索手段140における施設検索を実行するための一機能部として設けられている。
【0032】
図3は、図2に表された本発明の実施の形態としての施設検索装置100の動作を表すシーケンス図である。
図3では、携帯情報端末装置410から移動通信網を通して施設検索装置100を利用した施設検索を行なう場合を想定している。
ユーザが携帯情報端末装置410を操作して検索対象施設とこの検索対象施設に関する検索範囲である検索領域を指定すると、該指定操作に対応する情報が検索要求受信部111で受信される(ステップS301)。
検索要求受信部111は受信された情報を検索結果制生成部181を介して条件検索部141に供給する(ステップS302、S303)。
条件検索部141は上記供給された情報に基づいてコンテンツテーブル171を検索し(ステップS304)、この検索の結果を得て(ステップS305)、検索結果制生成部181に送る(ステップS306)。
【0033】
検索結果を得た検索結果制生成部181は、検索結果送信部151を通して携帯情報端末装置410に検索結果を返す(ステップS307、S308)。
以上、ステップS301〜S308までが、ユーザが当初設定した通りの領域内について対象施設を検索する通常の施設検索動作のシーケンスである。
既述の通り、本発明では、ユーザが当初設定した通りの領域よりも拡大された領域に及んで自発的に施設検索を実行する。
【0034】
この動作のシーケンス(拡大検索モード)について次に説明する。
ユーザが携帯情報端末装置410を操作して検索対象施設とこの検索対象施設に関する検索範囲である検索領域を指定すると、該指定操作に対応する情報が検索要求受信部111で受信され(ステップS301)、検索要求受信部111は受信された情報を検索結果制生成部181に転送する(ステップS302)ところまでは、通常の検索における動作と変わりがない。
【0035】
しかし、拡大検索モードでは、検索結果制生成部181が上記転送されてきた指定操作に対応する情報を拡大範囲決定部131に送る(ステップS311)。
該情報を受けた拡大範囲決定部131は、拡大範囲テーブル172を参照して、この施設検索の場合における指定検索領域指定検索領域よりも拡大された領域である実検索領域を特定するための情報を取得し(ステップS312→ステップS313)、検索結果制生成部181に供給する(ステップS314)。
【0036】
検索結果制生成部181は、ステップS314で取得した実検索領域を特定するための情報を条件検索部141に供給する(ステップS321)。
条件検索部141はステップS321で得た実検索領域を特定するための情報に基づいてコンテンツテーブル171を検索し(ステップS322)、この検索の結果を得て(ステップS323)、検索結果制生成部181に返す(ステップS324)。
【0037】
検索結果制生成部181に返された検索結果を携帯情報端末装置410に送る動作については、既述のステップS307およびステップS308と同様に検索結果送信部151通して行なわれる。
以上において、ステップS323における検索結果は、ユーザの操作(携帯情報端末装置411におけるもの)によって指定された指定検索領域よりも拡大された範囲である実検索領域に対して現実の検索を行なった結果である。
【0038】
特に、実検索領域は、ユーザの操作に基づいて指定された検索対象施設に関する検索範囲(検索要求受信部111に対応する指定検索領域認識手段110によって認識される)を該指定検索領域が所定の基準地点から離隔している度合いである離隔度に応じて拡大されたものである。
従って、上述の動作シーケンスから容易に理解されるとおり、本実施の形態では、ユーザは単に所望の検索対象施設に関する検索範囲を指定する操作を行うだけで、他の特段の操作を要することなく、検索対象領域の遠近に応じて適切に拡大された最適な実検索範囲が設定される。
【0039】
従って、このような実検索領域から所望するところに合致した検索結果が得られる可能性が向上する。
本発明においては、指定検索領域認識手段(図1:110)によってユーザの操作に基づいて指定された検索対象施設に関する検索範囲である指定検索領域が認識され、この指定検索領域が所定の基準地点から離隔している度合いである離隔度が離隔度認識手段(図1:120)で認識される。
更に、実検索領域設定手段によって、離隔度認識手段120で認識された当該離隔度に応じた拡大の程度を以って指定検索領域認識手段110で認識されている指定検索領域よりも拡大された領域を現実の検索範囲である実検索領域として設定するが、このような検索対象領域の拡大について更に詳述する。
【0040】
図4は、検索条件に応じて、各検索条件に適合するように検索対象領域の拡大が行なわれるようにした本発明の施設検索装置の動作を表すフローチャートである。尚、このフローチャートの処理ステップにおいて用いるテーブルを併せ表記している。
図4の例では、基準地点として自宅(その住所)を想定しているが、基準地点はこの例に限られず、例えば、或る行程における出発地点であってもよい。
「離隔度」は、指定された検索対象施設に関する検索範囲である指定検索領域(面的広がりがあるため、概ねその中心地点)が上述のような基準地点から離隔している度合いである。この「離隔度」は、通常、距離によって表され得るが、本発明思想では、必ずしも厳密な意味で距離の計量単位で表されるものである必要は無く、何等かの相対的な尺度でその多寡が認識されるものであってもよい。
【0041】
ユーザから既述のようにして検索範囲が指定されると、その範囲の中心地と例えば自宅である基準地点との距離として「離隔度」が算出される(ステップS401)。
次いで、検索条件として、ユーザが利用を予定している鉄道沿線の駅を検索領域の目安に設定した「最寄り駅指定」での検索であるか否かが判定される(ステップS402)。
ステップS402で、「最寄り駅指定」での検索ではないと判定されたときには(ステップS402:No)、拡大範囲テーブル172に用意された拡大範囲テーブルAを参照して拡大範囲が選択される(ステップS403)。
【0042】
拡大範囲テーブルAは図4(b)に例示されるものであり、上述の「離隔度」に対応して、当該離隔度に応じた拡大の程度である「拡大距離」が定まるように構成されている。
この場合、拡大範囲テーブルAにおける「拡大距離」は、同じ基準地点から離隔している度合いで、謂わば漸次連続的に拡大されるように設定されているため、ここでは、このような形で拡大される検索領域について、特に「連続的拡大範囲」と称している。
【0043】
ステップS402で、「最寄り駅指定」での検索であると判定されたときには(ステップS402:Yes)、先ず、先のステップS403同様に拡大範囲テーブルAを参照して「連続的拡大範囲」が選択される(ステップS404)。
次いで、拡大範囲テーブルBに基づいて「離散的拡大範囲」を導出する(ステップS405)。
ステップS405では、当該駅の属する路線における当該隣接駅からの順次の駅をそれぞれ略中心とする複数の離散的な範囲のうちの一の範囲を前記実検索領域として設定する。
【0044】
拡大範囲テーブルBは図4(c)に例示されるものであり、上述の「離隔度」に対応して、当該離隔度の範囲内で、当初予定の駅を「0駅目」として、次駅を「1駅目」、次々駅を「2駅目」といったように不連続な(離散的な)地点を一つの条件として検索範囲の拡大の態様が定まるように構成されている。
上述の拡大範囲テーブルBをも併せ参照するような実施例では、指定検索領域内においてもユーザが鉄道を利用して移動するような場合に現実的で利便性に富んだ施設検索が行なわれ得る。
一方、本発明では、検索範囲の拡大の程度を最適なものとするために、本稼動に先立つ一定期間でユーザの施設検索に関する利用の傾向を学習することによって、ユーザ毎に適応的に最適な拡大範囲を定めることができる。
【0045】
図5ないし図7は、このように、ユーザ毎に適応的に最適な拡大範囲を定めるための学習の過程を表すフローチャートである。これら各フローチャートには、それらの処理ステップにおいて用いるテーブルを併せ表記している。
尚、図5ないし図7におけるテーブルは、処理のために単に参照するものではなく、ユーザの複数回の操作における傾向を特定の条件での操作に関する度数として集計した結果の数値を保持するものである。
図5の動作はフローチャート上では、既述の図4のものと略同一である。即ち、図4のステップS401からステップS405に対応して、図5のステップS501からステップS505が各対応している。
但し、図5においては、ステップS503において、閲覧履歴テーブルCが参照される。
【0046】
閲覧履歴テーブルCは、図5(b)に表記のように「離隔度」対「拡大距離」の対応関係に関して、ユーザが閲覧した回数(度数)が集計されている。
また、ステップS503において、「最寄り駅指定」での検索である場合も、先ず、閲覧履歴テーブルCが参照される(ステップS504)。
次いで、ステップS505で閲覧テーブルDが参照されるが、この閲覧履歴テーブルDは、図5(c)に表記のように「離隔度」対「駅の順位」の対応関係に関して、ユーザが閲覧した回数(度数)が集計されている。
「駅の順位」は、図4(c)に関して既述のように、当初予定の駅を「0駅目」として、次駅を「1駅目」、次々駅を「2駅目」といったように不連続な(離散的な)地点を一つの条件として検索範囲の拡大の態様が定まるように構成されている。
【0047】
図6は、図5中の閲覧履歴テーブルCにおける度数のデータに基づいて、当該ユーザに関する最適な検索領域の拡大量を決定する過程を表すフローチャートである。
図6(a)がフローチャートであり、図6(b)は図5(b)に表記の閲覧履歴テーブルCと同じものであるが、説明に用いるために行間を拡大して表示している。
基準地点としての自宅と指定された検索範囲の中心地との距離を「離隔度」として算出する(ステップS601)。
次いで、閲覧履歴テーブルCを参照して、「離隔度」の値がRn(図示の例では50km)に対応する行(破線図示)に「拡大距離」毎に区分して列記された度数を全て加算して合計値を求める(ステップS602)。
【0048】
次いで、「離隔度」の値がRn(図示の例では50km)に対応する行(破線図示)に「拡大距離」毎に区分して列記された度数を左から右へと(即ち「拡大距離」が0から漸増する方向に)加算して、この加算結果がステップS602で求めたRnの行の合計値に対して所定の比率(例えば、80%)を超えるに到った当初の「拡大距離」の値Eを抽出する(ステップS603)。
このようにして得られた値Eを、ユーザの指定操作による指定検索領域に対しそこからの拡大部分として加え、実検索領域を設定する。
図6を参照して説明したように実検索領域を設定することによって、ユーザ毎に最適な拡大範囲、従って、実形成領域が設定され得る。
【0049】
図7は、図6等における閲覧履歴テーブルにおける閲覧の度数の計数動作を表すフローチャートである。
図7(a)がフローチャートであり、図7(b)は図6(b)におけると同様に行間を拡大して表記した閲覧履歴テーブルCである。
ユーザがログインして、時刻Tにおいて、「離隔度」Rn(図示の場合50km)、「拡大距離」En(図示の場合500m)の領域Znに対して閲覧を行なったことを認識する(ステップS701)。
【0050】
ステップS701以降、ユーザが領域Znに対して閲覧を行なう毎にその度数を加算計数する動作モードに移行する(ステップS702)。
時刻Tから所定時間内に領域Znに対する閲覧が行なわれたか否かが判定され(ステップS703)、所定時間内に領域Znに対する閲覧が行なわれているうちは加算計数を持続し(ステップS703:Yes)、所定時間内に領域Znに対する閲覧が行なわれなくなったときには(ステップS703:No)、この加算計数を終了する。
【0051】
図8は、本発明をナビゲーション装置として実施する場合の例を説明するための図である。
図8(a)は、このナビゲーション装置の動作を表すフローチャートである。図8(b)は、このフローチャートにおける処理ステップで用いるテーブルを表す図、図8(c)は、このナビゲーション装置におけるディスプレイでの表示例を表す図である。
既述の例と同様に、基準地点としての自宅と指定された検索範囲の中心地との距離を「離隔度」として算出する(ステップS801)。
次いで、図8(b)の拡大範囲テーブルAを参照して既述のような連続的拡大範囲CEが選択される(ステップS802)。
【0052】
次いで、現在地(自車両の位置等)と検索範囲の中心地間の経路を所定の距離毎に区切って、該区切られた区間毎に、拡大範囲テーブルAを参照して得た拡大範囲CEに基づいて区間毎の拡大範囲Deを算出する(ステップS803)。
更に、区間n毎に、上述の拡大範囲Deに対応する幅2Deで経路の中央を中心線とするチューブ状の領域を、この経路付近の実検索領域Tnとして定める。
図8(c)には、実検索領域T1およびT2が設定された様子が示されている。
【0053】
図9は、本発明をナビゲーション装置として実施する場合の他の例を説明するための図である。
図9(a)は、このナビゲーション装置の動作を表すフローチャートである。図9(b)は、このフローチャートにおける処理ステップで用いるテーブルを表す図、図9(c)は、このナビゲーション装置におけるディスプレイでの表示例を表す図である。
既述の例と同様に、基準地点としての自宅と指定された検索範囲の中心地との距離を「離隔度」として算出する(ステップS901)。
【0054】
次いで、図9(b)の拡大範囲テーブルAを参照して既述のような連続的拡大範囲CEが選択される(ステップS902)。
次いで、現在地(自車両の位置等)と検索範囲の中心地間の経路上に存在する交差点Cn毎に、拡大範囲テーブルAを参照して得た拡大範囲CEに基づいて区間毎の拡大範囲Zeを算出する(ステップS903)。
更に、これら交差点Cn毎に、当該交差点の中央を中心とし拡大範囲Zeを半径とする円形の領域を、交差点付近の実検索領域Snとして設定する。
図9(c)には、実検索領域S1およびS2が設定された様子が示されている。
【0055】
図10は、例えば図2の携帯情報端末装置410(420)等において、本発明の施設検索装置100における検索結果出力手段(図1:150)から出力される検索結果を表示する場合の表示例を表す図である。
即ち、本発明の実施の形態では、検索結果出力手段150は、指定検索領域認識手段110によって認識された領域内から検索された指定域内検索対象施設と、実検索領域として指定検索領域認識手段110によって認識された領域を超えて拡大された部分の領域内から検索された指定域外検索対象施設とを区分して、当該検索結果を表示させる。
【0056】
図10の表示例では、ディスプレイDYの表示面上段のMZの領域に、検索条件(例えば、レストラン等のカテゴリの施設に関して、「横浜・元町・中華街」等の検索対象領域が指定されている趣旨の表示)が表示され、中位以下の左側の表示区画PZに、上述の指定域内検索対象施設P1,P2,P3,P4が表示される。
このような表示区画PZとは区分された右側の表示区画QZに、上述の指定域外検索対象施設Q1,Q2,Q3,Q4が表示される。
指定域内検索対象施設(表示区画PZ)と指定域外検索対象施設(表示区画QZ)とが区分して表示されるため、ユーザは、当該検索結果における指定域内検索対象施設と指定域外検索対象施設とを当初から明確に区分して了解でき、誤認を生じる虞が払拭される。
【0057】
図11は、本発明をナビゲーション装置として実施する場合のディスプレイにおける表示態様を例示する図である。
図11(a)は、ナビゲーション装置におけるランドマーク検索や施設検索等々、種々の検索を選択的に行なう場合の検索初期画面としてのメニュー画面である。
図11(a)のメニュー画面で「施設検索」を選択すると図11(b)のカテゴリ選択画面に移行する。
図11(b)のカテゴリ選択画面で「飲食店検索」を選択すると図11(c)の場所指定方法選択画面に移行する。
図11(c)の場所指定方法選択画面で「場所指定で検索」なる方法を選択すると図11(d)のように、場所指定に対応した地図表示に移行して、表示された領域の地図情報に対応した「飲食店検索」が実行される。
図11(d)の表示例について「飲食店検索」なるカテゴリ別の施設検索が実行された結果が、図11(e)のように表示される。
【0058】
図11(e)の検索結果の表示も、図10を参照して説明した携帯情報端末装置410(420)等における表示例と同様に、本発明の施設検索装置100における検索結果出力手段150の作用によって、指定検索領域認識手段110によって認識された領域内から検索された指定域内検索対象施設(表示区画PZ)と、実検索領域として指定検索領域認識手段110によって認識された領域を超えて拡大された部分の領域内から検索された指定域外検索対象施設(表示区画QZ)とが区分されて表示される。
【0059】
図11(e)の例では、左側の表示区画PZに、上述の指定域内検索対象施設P1,P2,P3,P4が表示される。
また、表示区画PZとは区分された右側の表示区画QZに、上述の指定域外検索対象施設Q1,Q2,Q3,Q4が表示される。
図11のようなナビゲーション装置における表示の場合も、指定域内検索対象施設(表示区画PZ)と指定域外検索対象施設(表示区画QZ)とが区分して表示されるため、ユーザは、当該検索結果における指定域内検索対象施設と指定域外検索対象施設とを当初から明確に区分して了解でき、誤認を生じる虞が払拭される。
【産業上の利用可能性】
【0060】
本発明は、携帯情報端末装置やナビゲーション装置等において利用可能な施設検索装置に利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0061】
【図1】本発明の実施の形態としての施設検索装置の機能ブロック図である。
【図2】本発明の実施の形態としての施設検索装置が外部機器と接続されて構成される施設検索システムを表す概念図である。
【図3】図2に表された本発明の実施の形態としての施設検索装置の動作を表すシーケンス図である。
【図4】本発明の施設検索装置の動作を表すフローチャートである。
【図5】ユーザ毎に適応的に最適な拡大範囲を定めるための学習の過程を表すフローチャート等を表す図である。
【図6】ユーザ毎に適応的に最適な拡大範囲を定めるための学習の過程を表すフローチャート等を表す図である。
【図7】ユーザ毎に適応的に最適な拡大範囲を定めるための学習の過程を表すフローチャート等を表す図である。
【図8】本発明をナビゲーション装置として実施する場合の例を説明するための図である。
【図9】本発明をナビゲーション装置として実施する場合の他の例を説明するための図である。
【図10】図2の携帯情報端末装置等において検索結果を表示する場合の表示例を表す図である。
【図11】本発明をナビゲーション装置として実施する場合のディスプレイにおける表示態様を例示する図である。
【符号の説明】
【0062】
10……通信網
100…施設検索装置
110…指定検索領域認識手段
111…検索要求受信部
120…離隔度認識手段
130…実検索領域設定手段
131…拡大範囲決定部
140…対象施設検索手段
141…条件検索部
150…検索結果出力手段
151…検索結果送信部
160…外部インターフェース
170…記憶装置
171…コンテンツテーブル
172…拡大範囲テーブル
180…制御手段
181…検索結果制生成部
410,420…携帯情報端末装置
430…端末装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザの操作に基づいて指定された検索対象施設に関する検索範囲である指定検索領域を認識する指定検索領域認識手段と、前記指定検索領域が所定の基準地点から離隔している度合いである離隔度を認識する離隔度認識手段と、前記離隔度認識手段によって認識された当該離隔度に応じた拡大の程度を以って前記指定検索領域よりも拡大された領域を現実の検索範囲である実検索領域として設定する実検索領域設定手段と、前記実検索領域を検索範囲として当該検索対象施設を検索する対象施設検索手段と、前記対象施設検索手段による検索結果を出力する検索結果出力手段と、を備えていることを特徴とする施設検索装置。
【請求項2】
前記指定検索領域認識手段は、ユーザが取り扱う携帯情報端末装置から通信網を介して指定される検索対象施設に関する検索範囲を前記指定検索領域として認識することを特徴とする請求項1に記載の施設検索装置。
【請求項3】
前記指定検索領域認識手段は、ユーザが取り扱うナビゲーション装置の操作手段から指定される検索対象施設に関する検索範囲を前記指定検索領域として認識することを特徴とする請求項1に記載の施設検索装置。
【請求項4】
前記指定検索領域認識手段は、ユーザの指定操作に対応する地点を略中心とする所定の半径以内の領域を前記指定検索領域として認識することを特徴とする請求項1に記載の施設検索装置。
【請求項5】
前記指定検索領域認識手段は、行政区画に準じて区分された領域のうちから指定された一の領域を前記指定検索領域として認識することを特徴とする請求項1に記載の施設検索装置。
【請求項6】
前記指定検索領域認識手段は、ユーザによって指定された駅を略中心とした所定の半径内の領域を指定検索領域として認識することを特徴とする請求項1に記載の施設検索装置。
【請求項7】
前記指定検索領域認識手段は、ユーザによって指定された駅を略中心とした所定の半径内の領域を指定検索領域として認識し、且つ、前記実検索領域設定手段は、当該駅の属する路線における当該隣接駅からの順次の駅をそれぞれ略中心とする複数の離散的な範囲のうちの一の範囲を前記実検索領域として設定することを特徴とする請求項1に記載の施設検索装置。
【請求項8】
前記離隔度認識手段は、当該ユーザの住所を前記基準地点として離隔度を認識することを特徴とする請求項1に記載の施設検索装置。
【請求項9】
前記離隔度認識手段は、当該ユーザの出発地を前記基準地点として離隔度を認識することを特徴とする請求項1に記載の施設検索装置。
【請求項10】
前記離隔度認識手段は、前記指定検索領域認識手段で認識された指定検索領域の離隔度をその度合いに応じて区分された複数の等級の何れに該当するかによって識別し、且つ、前記実検索領域設定手段は、前記離隔度認識手段によって識別された当該等級に応じて実検索領域を選択的に設定することを特徴とする請求項1に記載の施設検索装置。
【請求項11】
前記検索結果出力手段は、通信網を介してユーザが取り扱う携帯情報端末装置に当該検索結果を送信することを特徴とする請求項1に記載の施設検索装置。
【請求項12】
前記検索結果出力手段は、ユーザが取り扱うナビゲーション装置のディスプレイに当該検索結果を表示させることを特徴とする請求項1に記載の施設検索装置。
【請求項13】
前記検索結果出力手段は、前記指定検索領域認識手段によって認識された領域内から検索された指定域内検索対象施設と、前記実検索領域として前記指定検索領域認識手段によって認識された領域を超えて拡大された部分の領域内から検索された指定域外検索対象施設とを区分して、当該検索結果を表示させることを特徴とする請求項1に記載の施設検索装置。
【請求項14】
コンピュータに施設検索サービスを実行させるための施設検索プログラムであって、ユーザの操作に基づいて指定された検索対象施設に関する検索範囲である指定検索領域を認識する指定検索領域認識手順と、前記指定検索領域が所定の基準地点から離隔している度合いである離隔度を認識する離隔度認識手順と、前記離隔度認識手順によって認識された当該離隔度に応じた拡大の程度を以って前記指定検索領域よりも拡大された領域を現実の検索範囲である実検索領域として設定する実検索領域設定手順と、前記実検索領域を検索範囲として当該検索対象施設を検索する対象施設検索手順と、前記対象施設検索手順によって検索された検索結果を出力する検索結果出力手順と、を含んでいることを特徴とする施設検索プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2009−87043(P2009−87043A)
【公開日】平成21年4月23日(2009.4.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−256041(P2007−256041)
【出願日】平成19年9月28日(2007.9.28)
【出願人】(392026693)株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモ (5,876)
【Fターム(参考)】