暗号化されたデータを含むデータの伝送及び受信制御方法
【課題】暗号化データの伝送及び受信制御方法を提供する。
【解決手段】暗号化が必要なチャンネルの伝送及び受信制御方法は、暗号化するチャンネルのデータのうち一部のみを暗号化して所定のストリーミング方式で伝送し、前記暗号化されたストリームを復号化するためのキーを暗号化されていない隣接ストリームに挿入して伝送する段階と、前記隣接ストリームから前記復号用キーを抽出する段階と、前記復号用キーを使用して前記暗号化されたデータストリームを復号化して再生する段階とを含むことを特徴とする。選択的データストリームの暗号化方式を採用することによって、多様なビジネスモデルに有料データを安全に伝送でき、アクセスされて再生された暗号化データに対して追加複製を防止しうる。
【解決手段】暗号化が必要なチャンネルの伝送及び受信制御方法は、暗号化するチャンネルのデータのうち一部のみを暗号化して所定のストリーミング方式で伝送し、前記暗号化されたストリームを復号化するためのキーを暗号化されていない隣接ストリームに挿入して伝送する段階と、前記隣接ストリームから前記復号用キーを抽出する段階と、前記復号用キーを使用して前記暗号化されたデータストリームを復号化して再生する段階とを含むことを特徴とする。選択的データストリームの暗号化方式を採用することによって、多様なビジネスモデルに有料データを安全に伝送でき、アクセスされて再生された暗号化データに対して追加複製を防止しうる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
本発明は、データ伝送及び受信制御方法に係り、特に伝送するデータストリームの種類やビジネスモデルによってデータストリームを選択的に暗号化して伝送し、アクセスする暗号化されたデータを含むデータの伝送及び受信制御方法に関する。
【背景技術】
【０００２】
デジタル放送の開始、及びデジタルメディアの普及につれて多様な複製防止技術と装置が開発されてきた。かかる技術と装置は大部分単一ストリーミング方式に適用されたり、ストリームの種類に関係なく適用される場合が一般的である。
【０００３】
例えば、複製を防止するためにデータを暗号化する技術はDVDでよく適用されている。一般のデータ暗号化技術によれば、データ全体または一部を暗号化してDVDに記録した後、再生時にその暗号化されたデータを復号化してから画面に表示してデータを直接複製できなくする。このような暗号化技術を他の記録可能メディアに適用しうる。暗号化されたデータが記録されたメディアにアクセスするためのものに、該当メディアにアクセス権限のあるスマートカードやパスワード入力方式または中央システムで該当メディア再生装置を直接制御する方式のようなアクセス制御方式がある。デジタル放送の場合、暗号化が採用される有料放送に対する規格が存在するが、これは単一ストリーミング方式であるために、より多様なビジネスモデルではこのような規格の利用が制約される。
【０００４】
このような暗号化伝送方式は、付加的なビジネスモデルに適用したり、一度復号化してから貯蔵される時点でデータの保護ができなくなるという問題が有り得る。また、常に同一なキー情報を用いて該当データストリームを復号するのでデータ保護安全性に問題が有り得る。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００５】
本発明が解決しようとする技術的課題は、伝送するデータストリームの種類やビジネスモデルによってデータストリームを選択的に暗号化して伝送し、アクセスする、暗号化されたデータを含むデータの伝送及び受信制御方法を提供するところにある。
【課題を解決するための手段】
【０００６】
前記課題を解決するための、コンテンツ複製を防止するための受信機におけるデータ受信方法は、暗号化されたストリームと非暗号化されたストリームより成るデータストリームが受信され貯蔵される段階と、前記非暗号化されたストリームから復号用キーが抽出される段階と、前記復号用キーが抽出された前記非暗号化ストリームの位置に他の所定の情報を満たす段階と、前記復号用キーを所定メディアの複製不可能な特定領域に貯蔵する段階とを含むことを特徴とする。
【０００７】
前記他の所定の情報は、意味のない値より成る情報であることを特徴とする。
【０００８】
前記課題を解決するための、映像情報伝送方法は、非暗号化チャンネルデータと共に、前記映像情報を暗号化したチャンネルデータを多重ストリーミング方式で伝送する段階を含み、この時、前記暗号化されたチャンネルのストリームデータの復号化に必要なキーを隣接する非暗号化されたチャンネルのストリームデータに挿入して伝送することを特徴とする。
【０００９】
前記暗号化チャンネルのデータのうち一部ストリームデータのみが暗号化されて伝送されることが望ましい。前記暗号化チャンネルの全体ストリームデータは全て暗号化されて伝送されることが望ましい。
【００１０】
前記課題を解決するための、暗号化が必要なチャンネルのデータを伝送する方法は、暗号化するチャンネルのデータのうち一部のみを暗号化して所定のストリーミング方式で伝送する段階を含み、この時、前記暗号化されたデータを復号化するためのキーを前記同一チャンネルのストリームデータのうち暗号化されていないストリーム内に挿入して伝送することを特徴とする。
【００１１】
前記課題を解決するための、暗号化が必要なチャンネルの伝送及び受信方法は、暗号化するチャンネルのデータのうち一部のみを暗号化して所定のストリーミング方式で伝送し、前記暗号化されたストリームを復号化するためのキーを暗号化されていない隣接ストリームに挿入して伝送する段階と、前記隣接ストリームから前記復号用キーを抽出する段階と、前記復号用キーを使用して前記暗号化されたデータストリームを復号化して再生する段階とを含むことを特徴とする。
【００１２】
前記課題を解決するための、所定の伝送ストリーミング方式で伝送された暗号化データストリームと非暗号化データストリームを貯蔵媒体に記録(録画)して再生する方法は、伝送されたデータストリームから暗号化ストリームを復号化するためのキーを抽出して前記貯蔵媒体の所定領域に貯蔵する段階と、伝送された暗号化ストリームと非暗号化ストリームとを貯蔵メディアのデータ領域に貯蔵する段階と、前記復号用キーを用いて前記暗号化ストリームを復号化する段階とを含むことを特徴とする。
【００１３】
前記復号用キーが貯蔵される前記貯蔵媒体の所定領域は、前記暗号化されたデータストリームが外部に複製されて再生されないように使用者のアクセス及び貯蔵データの外部への複製が不可能な領域であることが望ましい。
【００１４】
前記課題を解決するための、広告コンテンツと使用者利用コンテンツとを伝送及び受信する方法は、前記広告コンテンツは暗号化せず、前記使用者利用コンテンツは暗号化する段階と、前記広告コンテンツに該当するストリームに前記暗号化された使用者利用コンテンツを復号化するのに必要なキーを挿入する段階と、前記復号用キーが挿入された広告コンテンツを前記暗号化された使用者利用コンテンツの前に位置させて伝送する段階と、前記広告コンテンツを受信して視聴すれば前記復号用キーが抽出される段階と、前記復号用キーを用いて前記使用者利用コンテンツの暗号データを復号化する段階とを含むことを特徴とする。前記広告コンテンツを使用者が一定時間視聴するように、前記復号用キーは前記広告コンテンツの所定部分に分散されて入っていることが望ましい。
【発明の効果】
【００１５】
本発明によれば選択的データストリームの暗号化方式を採用することによって、多様なビジネスモデルに有料データを安全に伝送でき、再生された暗号化データに対して追加複製を防止しうる。
【発明を実施するための最良の形態】
【００１６】
以下、添付した図面を参照して本発明を詳しく説明する。図1Ａ及び図1Ｂは、一般のデジタル方式の多重ストリームデータ伝送または記録フォーマットを示す図面である。図1Ａは時間分割を用いた多重ストリームの伝送フォーマットの例であって、３つのチャンネル、すなわちチャンネル1、チャンネル2、チャンネル3が各々時分割されて、チャンネル1-0，チャンネル2-0，チャンネル3-0，チャンネル1-1，チャンネル2-1，チャンネル3-1，チャンネル1-2，チャンネル2-2，．．などのストリームデータで記録または伝送されるフォーマットである。図1Ｂは周波数分割を用いた多重ストリーム伝送フォーマットの例であって、３つのチャンネルが周波数分割されて記録または伝送されるフォーマットである。
【００１７】
図２Ａないし図２Ｂは、図1Ａ〜図1Ｂのような多重ストリームの記録または伝送フォーマットにおいて、選択的なチャンネルのみが暗号化されて伝送または記録されることを示す本発明に係るデータ伝送フォーマットの例であって、ここで暗号化されたチャンネルはチャンネル2である。図２Ａ〜図２Ｂにおいて暗号化されたチャンネル2はチャンネル2のデータストリームのうち暗号化されたデータの復号化に必要なキー情報が共に挿入されたまま伝送されたり、チャンネル2のストリーム伝送以前に解読に必要な復号化キー情報が与えられなければならない。
【００１８】
図３は、本発明の多重ストリームの選択的暗号化伝送方法の流れを示すブロック図である。まず、再生または視聴要請が入力されると(300段階)、要請した要請者に対して認証過程を行う(310段階)。認証が行われば要請した要請者にアクセス権限を与え、復号用キーと共に暗号化されたデータストリームを伝送する(320段階)。認証過程(310段階)は、放送局など伝送を担当する地点と、受信する端末機の間で行われ、メディアの場合、メディアを読出す部分と、再生を担当する部分との間で行われる。復号用キー伝送及び暗号化されたデータストリームの伝送は、放送局のようなメディアを読出す側で行う。復号用キーは、別途に伝送または暗号化されたデータストリーム内に隠して送ることができる。受信端末機やメディア再生部分は伝送された復号化キーと暗号化されたデータストリームとを受信して確認し、暗号化されたデータを復号化して(330段階)再生(または視聴)し始める(340段階)。
【００１９】
図４は、本発明の暗号化データストリームの他の伝送フォーマットを示す。このフォーマットは伝送後、デマルチプレクシングされた１つのチャンネルのみが示されたものである。ここでは、従来とは違ってチャンネルの特定部分(ストリーム2-0、2-6)に復号化キーを挿入して伝送する。受信側では、この特定部分のストリームを受信して再生(または視聴)しなければ、残りのストリームの領域を再生出来なくなる。この場合、ストリーム2-0とストリーム2-6とに相異なる復号化キーを挿入することによって、一つの復号化キーだけでは全体ストリームを解読して再生できず、ストリーム伝送時に復号化キーを頻繁に変えられて保護しようとするデータストリームを安全に保護しうる。
【００２０】
図５は、本発明の多重データストリームの選択的暗号化伝送フォーマットの例を示す。この伝送方式では、暗号化しようとするストリーム(ストリーム2)500に対する復号キーを隣接する他のストリーム(ストリーム1またはストリーム3)510または520に含めて伝送する。この場合、多様なビジネスモデルに対する暗号化伝送を具現でき、暗号化されたストリームを解読するキー情報を別途に伝送せず、暗号化するデータを保護するために伝送中に任意にキー情報を変更しうる。また、復号用キーを隣接したストリーム内に隠して送るために、記録する当時の状況(ストリーム1、2、3が放送される状況)でなければ復号用キーを求められない。したがって、ストリーム2だけを録画して再生または複製できない。
【００２１】
図６は、図５のような暗号化データストリーム伝送及び再生動作のフローチャートを示した図面である。再生要請(または視聴要請)があってから(600段階)、伝送側または放送局では再生できるか否かを認証する認証過程を行う(610段階)。認証は、伝送側と受信側との双方間の所定の確認手順によって進行される。認証が終われば、伝送側では暗号化されたデータストリームを伝送する(620段階)。受信側は、暗号化されたストリームの伝送有無を確認して、隣接ストリームに含まれた、暗号ストリームを復号化するキーを使用して暗号化されたストリームを復号化した後(630段階)、再生し始める(640段階)。
【００２２】
図７は、図６のような伝送制御が行われる時、受信側での暗号化ストリームアクセス制御過程をさらに詳細に示すフローチャートである。伝送された暗号化ストリームを確認し(700段階)、暗号化されていないストリームを再生する(710段階)。再生中の暗号化されていないストリームから、暗号化されたストリームを復号化するキーを抽出する(720段階)。抽出された復号化キーを使用して、暗号化されていないストリームを復号化する(730段階)。復号化したストリームを再生する(740段階)。
【００２３】
図６及び図７のような暗号化方法及び暗号化データアクセス方法は、非暗号ストリームを所望の広告で、暗号ストリームは使用者が必要とする放送内容で整えられ、広告ストリームを一定時間受信して再生すれば、それより復号化キーを抽出し、その抽出されたキーを用いて広告後に伝送される暗号化されたストリームに対して復号化を可能にする。従って、一定時間広告を視聴すれば、暗号化された放送を無料で見られるようにする等の放送ビジネスに利用できる。使用者が広告に該当する非暗号ストリームの視聴中に、そのストリーム内に隠されたり、暗号化されたり、ウォーターマークなどを用いて隠された復号用キーを読出して、後続する所定チャンネルの暗号化されたストリームを復号化しうる。広告チャンネルのストリームを伝送しつつ受信者が広告を一定時間の視聴を願えば、伝送側では、暗号化されていない広告チャンネルストリーム上に一定間隔をおいたまま復号化キーを挿入し、以後に入る暗号化されたチャンネルストリームを伝送すれば、受信者が一定時間広告を受信した後に、隣接する暗号化されたチャンネルストリームの暗号解読のための復号化キーを得られる。かかる伝送方式は、スポーツ有料放送供給者がスポーツ中継の合間合間に広告を挿入して、受信者が広告を一定時間視聴すれば、以後に中継されるスポーツが再生されるようにするなどのビジネスモデルに採用されうる。
【００２４】
図８は、一度録画すれば再生はできるが、再複写はできない再記録不可方式メディアの記録及び再生制御方式のフローチャートである。受信されたデータストリームを最初にメディアに録画(記録)する時、まず暗号化されていない非暗号データストリームから復号用キーを読出し、このキーが保管された元の領域を無意味な値に変更する(800段階)。抽出した復号用キーをメディアの特定領域に貯蔵する(810段階)。前記特定領域は使用者がアクセスしたり、修正したりできない領域でなければならない。非暗号ストリームと暗号ストリームとを共にメディアのデータ記録領域に記録する(820段階)。再生時、メディアの特定領域に貯蔵された復号用キーを用いて暗号化ストリームを復号化できる(830段階)。数回の暗号化ストリームに対する録画が行われる度に、該当するそれぞれの復号用キーが貯蔵されうる。このように暗号化されたストリームが記録されたメディアの内容を他のメディアや装置で複写する場合、データ記録領域に記録された非暗号ストリームや暗号ストリームは、共に複写が可能であるが、前記特定領域に貯蔵された復号用キーは複写できない。したがって、暗号化されたストリームに対しては他のメディアなどで複製できなくなる。
【００２５】
本発明により付加有料情報を容易に配布または放送し、アクセス制御が可能な放送やメディア伝送(記録)方式を次のように提供しうる。暗号ストリームは、追加で料金が支払わなければ見られない付加情報として使用し、これら暗号ストリームを解読するための復号用キーは、暗号化されていない隣接ストリームに挿入される。受信者は暗号ストリームの視聴を望む場合、オンラインやオフラインで費用を支払って必要なキーやカード、パスワードを与えられ、この時与えられた値が非暗号ストリームを解読する復号用キーを得るのに必要な値となる。すなわち、二重に暗号化されているために、この値がなければ非暗号ストリームから復号用キーを捜し出しても使用できない。
【図面の簡単な説明】
【００２６】
【図１Ａ】一般のデジタル放送の多重ストリームデータ伝送または記録フォーマットを示す図面である。
【図１Ｂ】一般のデジタル放送の多重ストリームデータ伝送または記録フォーマットを示す図面である。
【図２Ａ】図1Ａ及び図1Ｂのような多重ストリームの記録または伝送フォーマットにおいて、選択的なチャンネルのみが暗号化されて伝送または記録されることを示す本発明に係るデータ伝送フォーマットの例である。
【図２Ｂ】図1Ａ及び図1Ｂのような多重ストリームの記録または伝送フォーマットにおいて、選択的なチャンネルのみが暗号化されて伝送または記録されることを示す本発明に係るデータ伝送フォーマットの例である。
【図３】本発明の多重ストリームの選択的暗号化伝送方法の流れを示すブロック図である。
【図４】本発明の暗号化データストリームの他の伝送フォーマットを示す図面である。
【図５】本発明の多重データストリームの選択的暗号化伝送フォーマットの例を示す図面である。
【図６】図５のような暗号化データストリーム伝送及び再生動作のフローチャートを示す図面である。
【図７】図６のような伝送制御が行われる時、受信側での暗号化ストリームアクセス制御過程をさらに詳細に示すフローチャートである。
【図８】一度録画すれば再生はできるが、複写はできない再記録不可方式メディアの記録及び再生制御方式のフローチャートである。
【技術分野】
【０００１】
本発明は、データ伝送及び受信制御方法に係り、特に伝送するデータストリームの種類やビジネスモデルによってデータストリームを選択的に暗号化して伝送し、アクセスする暗号化されたデータを含むデータの伝送及び受信制御方法に関する。
【背景技術】
【０００２】
デジタル放送の開始、及びデジタルメディアの普及につれて多様な複製防止技術と装置が開発されてきた。かかる技術と装置は大部分単一ストリーミング方式に適用されたり、ストリームの種類に関係なく適用される場合が一般的である。
【０００３】
例えば、複製を防止するためにデータを暗号化する技術はDVDでよく適用されている。一般のデータ暗号化技術によれば、データ全体または一部を暗号化してDVDに記録した後、再生時にその暗号化されたデータを復号化してから画面に表示してデータを直接複製できなくする。このような暗号化技術を他の記録可能メディアに適用しうる。暗号化されたデータが記録されたメディアにアクセスするためのものに、該当メディアにアクセス権限のあるスマートカードやパスワード入力方式または中央システムで該当メディア再生装置を直接制御する方式のようなアクセス制御方式がある。デジタル放送の場合、暗号化が採用される有料放送に対する規格が存在するが、これは単一ストリーミング方式であるために、より多様なビジネスモデルではこのような規格の利用が制約される。
【０００４】
このような暗号化伝送方式は、付加的なビジネスモデルに適用したり、一度復号化してから貯蔵される時点でデータの保護ができなくなるという問題が有り得る。また、常に同一なキー情報を用いて該当データストリームを復号するのでデータ保護安全性に問題が有り得る。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００５】
本発明が解決しようとする技術的課題は、伝送するデータストリームの種類やビジネスモデルによってデータストリームを選択的に暗号化して伝送し、アクセスする、暗号化されたデータを含むデータの伝送及び受信制御方法を提供するところにある。
【課題を解決するための手段】
【０００６】
前記課題を解決するための、コンテンツ複製を防止するための受信機におけるデータ受信方法は、暗号化されたストリームと非暗号化されたストリームより成るデータストリームが受信され貯蔵される段階と、前記非暗号化されたストリームから復号用キーが抽出される段階と、前記復号用キーが抽出された前記非暗号化ストリームの位置に他の所定の情報を満たす段階と、前記復号用キーを所定メディアの複製不可能な特定領域に貯蔵する段階とを含むことを特徴とする。
【０００７】
前記他の所定の情報は、意味のない値より成る情報であることを特徴とする。
【０００８】
前記課題を解決するための、映像情報伝送方法は、非暗号化チャンネルデータと共に、前記映像情報を暗号化したチャンネルデータを多重ストリーミング方式で伝送する段階を含み、この時、前記暗号化されたチャンネルのストリームデータの復号化に必要なキーを隣接する非暗号化されたチャンネルのストリームデータに挿入して伝送することを特徴とする。
【０００９】
前記暗号化チャンネルのデータのうち一部ストリームデータのみが暗号化されて伝送されることが望ましい。前記暗号化チャンネルの全体ストリームデータは全て暗号化されて伝送されることが望ましい。
【００１０】
前記課題を解決するための、暗号化が必要なチャンネルのデータを伝送する方法は、暗号化するチャンネルのデータのうち一部のみを暗号化して所定のストリーミング方式で伝送する段階を含み、この時、前記暗号化されたデータを復号化するためのキーを前記同一チャンネルのストリームデータのうち暗号化されていないストリーム内に挿入して伝送することを特徴とする。
【００１１】
前記課題を解決するための、暗号化が必要なチャンネルの伝送及び受信方法は、暗号化するチャンネルのデータのうち一部のみを暗号化して所定のストリーミング方式で伝送し、前記暗号化されたストリームを復号化するためのキーを暗号化されていない隣接ストリームに挿入して伝送する段階と、前記隣接ストリームから前記復号用キーを抽出する段階と、前記復号用キーを使用して前記暗号化されたデータストリームを復号化して再生する段階とを含むことを特徴とする。
【００１２】
前記課題を解決するための、所定の伝送ストリーミング方式で伝送された暗号化データストリームと非暗号化データストリームを貯蔵媒体に記録(録画)して再生する方法は、伝送されたデータストリームから暗号化ストリームを復号化するためのキーを抽出して前記貯蔵媒体の所定領域に貯蔵する段階と、伝送された暗号化ストリームと非暗号化ストリームとを貯蔵メディアのデータ領域に貯蔵する段階と、前記復号用キーを用いて前記暗号化ストリームを復号化する段階とを含むことを特徴とする。
【００１３】
前記復号用キーが貯蔵される前記貯蔵媒体の所定領域は、前記暗号化されたデータストリームが外部に複製されて再生されないように使用者のアクセス及び貯蔵データの外部への複製が不可能な領域であることが望ましい。
【００１４】
前記課題を解決するための、広告コンテンツと使用者利用コンテンツとを伝送及び受信する方法は、前記広告コンテンツは暗号化せず、前記使用者利用コンテンツは暗号化する段階と、前記広告コンテンツに該当するストリームに前記暗号化された使用者利用コンテンツを復号化するのに必要なキーを挿入する段階と、前記復号用キーが挿入された広告コンテンツを前記暗号化された使用者利用コンテンツの前に位置させて伝送する段階と、前記広告コンテンツを受信して視聴すれば前記復号用キーが抽出される段階と、前記復号用キーを用いて前記使用者利用コンテンツの暗号データを復号化する段階とを含むことを特徴とする。前記広告コンテンツを使用者が一定時間視聴するように、前記復号用キーは前記広告コンテンツの所定部分に分散されて入っていることが望ましい。
【発明の効果】
【００１５】
本発明によれば選択的データストリームの暗号化方式を採用することによって、多様なビジネスモデルに有料データを安全に伝送でき、再生された暗号化データに対して追加複製を防止しうる。
【発明を実施するための最良の形態】
【００１６】
以下、添付した図面を参照して本発明を詳しく説明する。図1Ａ及び図1Ｂは、一般のデジタル方式の多重ストリームデータ伝送または記録フォーマットを示す図面である。図1Ａは時間分割を用いた多重ストリームの伝送フォーマットの例であって、３つのチャンネル、すなわちチャンネル1、チャンネル2、チャンネル3が各々時分割されて、チャンネル1-0，チャンネル2-0，チャンネル3-0，チャンネル1-1，チャンネル2-1，チャンネル3-1，チャンネル1-2，チャンネル2-2，．．などのストリームデータで記録または伝送されるフォーマットである。図1Ｂは周波数分割を用いた多重ストリーム伝送フォーマットの例であって、３つのチャンネルが周波数分割されて記録または伝送されるフォーマットである。
【００１７】
図２Ａないし図２Ｂは、図1Ａ〜図1Ｂのような多重ストリームの記録または伝送フォーマットにおいて、選択的なチャンネルのみが暗号化されて伝送または記録されることを示す本発明に係るデータ伝送フォーマットの例であって、ここで暗号化されたチャンネルはチャンネル2である。図２Ａ〜図２Ｂにおいて暗号化されたチャンネル2はチャンネル2のデータストリームのうち暗号化されたデータの復号化に必要なキー情報が共に挿入されたまま伝送されたり、チャンネル2のストリーム伝送以前に解読に必要な復号化キー情報が与えられなければならない。
【００１８】
図３は、本発明の多重ストリームの選択的暗号化伝送方法の流れを示すブロック図である。まず、再生または視聴要請が入力されると(300段階)、要請した要請者に対して認証過程を行う(310段階)。認証が行われば要請した要請者にアクセス権限を与え、復号用キーと共に暗号化されたデータストリームを伝送する(320段階)。認証過程(310段階)は、放送局など伝送を担当する地点と、受信する端末機の間で行われ、メディアの場合、メディアを読出す部分と、再生を担当する部分との間で行われる。復号用キー伝送及び暗号化されたデータストリームの伝送は、放送局のようなメディアを読出す側で行う。復号用キーは、別途に伝送または暗号化されたデータストリーム内に隠して送ることができる。受信端末機やメディア再生部分は伝送された復号化キーと暗号化されたデータストリームとを受信して確認し、暗号化されたデータを復号化して(330段階)再生(または視聴)し始める(340段階)。
【００１９】
図４は、本発明の暗号化データストリームの他の伝送フォーマットを示す。このフォーマットは伝送後、デマルチプレクシングされた１つのチャンネルのみが示されたものである。ここでは、従来とは違ってチャンネルの特定部分(ストリーム2-0、2-6)に復号化キーを挿入して伝送する。受信側では、この特定部分のストリームを受信して再生(または視聴)しなければ、残りのストリームの領域を再生出来なくなる。この場合、ストリーム2-0とストリーム2-6とに相異なる復号化キーを挿入することによって、一つの復号化キーだけでは全体ストリームを解読して再生できず、ストリーム伝送時に復号化キーを頻繁に変えられて保護しようとするデータストリームを安全に保護しうる。
【００２０】
図５は、本発明の多重データストリームの選択的暗号化伝送フォーマットの例を示す。この伝送方式では、暗号化しようとするストリーム(ストリーム2)500に対する復号キーを隣接する他のストリーム(ストリーム1またはストリーム3)510または520に含めて伝送する。この場合、多様なビジネスモデルに対する暗号化伝送を具現でき、暗号化されたストリームを解読するキー情報を別途に伝送せず、暗号化するデータを保護するために伝送中に任意にキー情報を変更しうる。また、復号用キーを隣接したストリーム内に隠して送るために、記録する当時の状況(ストリーム1、2、3が放送される状況)でなければ復号用キーを求められない。したがって、ストリーム2だけを録画して再生または複製できない。
【００２１】
図６は、図５のような暗号化データストリーム伝送及び再生動作のフローチャートを示した図面である。再生要請(または視聴要請)があってから(600段階)、伝送側または放送局では再生できるか否かを認証する認証過程を行う(610段階)。認証は、伝送側と受信側との双方間の所定の確認手順によって進行される。認証が終われば、伝送側では暗号化されたデータストリームを伝送する(620段階)。受信側は、暗号化されたストリームの伝送有無を確認して、隣接ストリームに含まれた、暗号ストリームを復号化するキーを使用して暗号化されたストリームを復号化した後(630段階)、再生し始める(640段階)。
【００２２】
図７は、図６のような伝送制御が行われる時、受信側での暗号化ストリームアクセス制御過程をさらに詳細に示すフローチャートである。伝送された暗号化ストリームを確認し(700段階)、暗号化されていないストリームを再生する(710段階)。再生中の暗号化されていないストリームから、暗号化されたストリームを復号化するキーを抽出する(720段階)。抽出された復号化キーを使用して、暗号化されていないストリームを復号化する(730段階)。復号化したストリームを再生する(740段階)。
【００２３】
図６及び図７のような暗号化方法及び暗号化データアクセス方法は、非暗号ストリームを所望の広告で、暗号ストリームは使用者が必要とする放送内容で整えられ、広告ストリームを一定時間受信して再生すれば、それより復号化キーを抽出し、その抽出されたキーを用いて広告後に伝送される暗号化されたストリームに対して復号化を可能にする。従って、一定時間広告を視聴すれば、暗号化された放送を無料で見られるようにする等の放送ビジネスに利用できる。使用者が広告に該当する非暗号ストリームの視聴中に、そのストリーム内に隠されたり、暗号化されたり、ウォーターマークなどを用いて隠された復号用キーを読出して、後続する所定チャンネルの暗号化されたストリームを復号化しうる。広告チャンネルのストリームを伝送しつつ受信者が広告を一定時間の視聴を願えば、伝送側では、暗号化されていない広告チャンネルストリーム上に一定間隔をおいたまま復号化キーを挿入し、以後に入る暗号化されたチャンネルストリームを伝送すれば、受信者が一定時間広告を受信した後に、隣接する暗号化されたチャンネルストリームの暗号解読のための復号化キーを得られる。かかる伝送方式は、スポーツ有料放送供給者がスポーツ中継の合間合間に広告を挿入して、受信者が広告を一定時間視聴すれば、以後に中継されるスポーツが再生されるようにするなどのビジネスモデルに採用されうる。
【００２４】
図８は、一度録画すれば再生はできるが、再複写はできない再記録不可方式メディアの記録及び再生制御方式のフローチャートである。受信されたデータストリームを最初にメディアに録画(記録)する時、まず暗号化されていない非暗号データストリームから復号用キーを読出し、このキーが保管された元の領域を無意味な値に変更する(800段階)。抽出した復号用キーをメディアの特定領域に貯蔵する(810段階)。前記特定領域は使用者がアクセスしたり、修正したりできない領域でなければならない。非暗号ストリームと暗号ストリームとを共にメディアのデータ記録領域に記録する(820段階)。再生時、メディアの特定領域に貯蔵された復号用キーを用いて暗号化ストリームを復号化できる(830段階)。数回の暗号化ストリームに対する録画が行われる度に、該当するそれぞれの復号用キーが貯蔵されうる。このように暗号化されたストリームが記録されたメディアの内容を他のメディアや装置で複写する場合、データ記録領域に記録された非暗号ストリームや暗号ストリームは、共に複写が可能であるが、前記特定領域に貯蔵された復号用キーは複写できない。したがって、暗号化されたストリームに対しては他のメディアなどで複製できなくなる。
【００２５】
本発明により付加有料情報を容易に配布または放送し、アクセス制御が可能な放送やメディア伝送(記録)方式を次のように提供しうる。暗号ストリームは、追加で料金が支払わなければ見られない付加情報として使用し、これら暗号ストリームを解読するための復号用キーは、暗号化されていない隣接ストリームに挿入される。受信者は暗号ストリームの視聴を望む場合、オンラインやオフラインで費用を支払って必要なキーやカード、パスワードを与えられ、この時与えられた値が非暗号ストリームを解読する復号用キーを得るのに必要な値となる。すなわち、二重に暗号化されているために、この値がなければ非暗号ストリームから復号用キーを捜し出しても使用できない。
【図面の簡単な説明】
【００２６】
【図１Ａ】一般のデジタル放送の多重ストリームデータ伝送または記録フォーマットを示す図面である。
【図１Ｂ】一般のデジタル放送の多重ストリームデータ伝送または記録フォーマットを示す図面である。
【図２Ａ】図1Ａ及び図1Ｂのような多重ストリームの記録または伝送フォーマットにおいて、選択的なチャンネルのみが暗号化されて伝送または記録されることを示す本発明に係るデータ伝送フォーマットの例である。
【図２Ｂ】図1Ａ及び図1Ｂのような多重ストリームの記録または伝送フォーマットにおいて、選択的なチャンネルのみが暗号化されて伝送または記録されることを示す本発明に係るデータ伝送フォーマットの例である。
【図３】本発明の多重ストリームの選択的暗号化伝送方法の流れを示すブロック図である。
【図４】本発明の暗号化データストリームの他の伝送フォーマットを示す図面である。
【図５】本発明の多重データストリームの選択的暗号化伝送フォーマットの例を示す図面である。
【図６】図５のような暗号化データストリーム伝送及び再生動作のフローチャートを示す図面である。
【図７】図６のような伝送制御が行われる時、受信側での暗号化ストリームアクセス制御過程をさらに詳細に示すフローチャートである。
【図８】一度録画すれば再生はできるが、複写はできない再記録不可方式メディアの記録及び再生制御方式のフローチャートである。
【特許請求の範囲】
【請求項１】
コンテンツ複製を防止するための受信機におけるデータ受信方法において、
暗号化されたストリームと非暗号化されたストリームより成るデータストリームが受信され貯蔵される段階と、
前記非暗号化されたストリームから復号用キーが抽出される段階と、
前記復号用キーが抽出された前記非暗号化ストリームの位置に他の所定の情報を満たす段階と、
前記復号用キーを所定メディアの複製不可能な特定領域に貯蔵する段階とを含むことを特徴とするコンテンツ複製を防止するための受信機におけるデータ受信方法。
【請求項２】
前記他の所定の情報は、意味のない値より成る情報であることを特徴とする請求項１に記載のデータ受信方法。
【請求項１】
コンテンツ複製を防止するための受信機におけるデータ受信方法において、
暗号化されたストリームと非暗号化されたストリームより成るデータストリームが受信され貯蔵される段階と、
前記非暗号化されたストリームから復号用キーが抽出される段階と、
前記復号用キーが抽出された前記非暗号化ストリームの位置に他の所定の情報を満たす段階と、
前記復号用キーを所定メディアの複製不可能な特定領域に貯蔵する段階とを含むことを特徴とするコンテンツ複製を防止するための受信機におけるデータ受信方法。
【請求項２】
前記他の所定の情報は、意味のない値より成る情報であることを特徴とする請求項１に記載のデータ受信方法。
【図１Ａ】
【図１Ｂ】
【図２Ａ】
【図２Ｂ】
【図３】
【図４】
【図５】
【図６】
【図７】
【図８】
【図１Ｂ】
【図２Ａ】
【図２Ｂ】
【図３】
【図４】
【図５】
【図６】
【図７】
【図８】
【公開番号】特開２００６−３５２８９５（Ｐ２００６−３５２８９５Ａ）
【公開日】平成１８年１２月２８日（２００６．１２．２８）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２００６−１８５７３６（Ｐ２００６−１８５７３６）
【出願日】平成１８年７月５日（２００６．７．５）
【分割の表示】特願２００２−８４４６０（Ｐ２００２−８４４６０）の分割
【原出願日】平成１４年３月２５日（２００２．３．２５）
【出願人】（３９００１９８３９）三星電子株式会社 (8,520)
【氏名又は名称原語表記】Ｓａｍｓｕｎｇ Ｅｌｅｃｔｒｏｎｉｃｓ Ｃｏ．，Ｌｔｄ．
【Ｆターム（参考）】
【公開日】平成１８年１２月２８日（２００６．１２．２８）
【国際特許分類】
【出願日】平成１８年７月５日（２００６．７．５）
【分割の表示】特願２００２−８４４６０（Ｐ２００２−８４４６０）の分割
【原出願日】平成１４年３月２５日（２００２．３．２５）
【出願人】（３９００１９８３９）三星電子株式会社 (8,520)
【氏名又は名称原語表記】Ｓａｍｓｕｎｇ Ｅｌｅｃｔｒｏｎｉｃｓ Ｃｏ．，Ｌｔｄ．
【Ｆターム（参考）】
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