案内方法、案内制御装置及びプログラム
【課題】案内方法、案内制御装置及びプログラムにおいて、案内の品質を低下させることなく案内時間を短縮することを目的とする。
【解決手段】案内制御装置は、目的地別に、その目的地へ案内された複数の利用者が案内の利用を終了した案内終了位置を保存する。目的地までの経路生成と同時に経路案内を順に生成し、保存した案内終了位置を用いて、一定割合の人が案内の利用を終了したある地点に到達するまでは案内装置により利用者を逐次誘導し、そのある地点に到達後は残りの経路に対する経路案内をまとめて案内して利用者を誘導する。
【解決手段】案内制御装置は、目的地別に、その目的地へ案内された複数の利用者が案内の利用を終了した案内終了位置を保存する。目的地までの経路生成と同時に経路案内を順に生成し、保存した案内終了位置を用いて、一定割合の人が案内の利用を終了したある地点に到達するまでは案内装置により利用者を逐次誘導し、そのある地点に到達後は残りの経路に対する経路案内をまとめて案内して利用者を誘導する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、利用者を目的地へ案内する案内方法、案内制御装置及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
利用者を目的地へ案内する案内装置は、固定型と移動型に分類できる。固定型案内装置は、例えば公共施設の入り口に固定的に設置されており、利用者が目的地を入力する操作を行うことで、案内装置の画面に目的地への経路等を表示したり音声案内を出力したりする。一方、移動型案内装置には、利用者と共に移動する自律移動型案内ロボットや携帯端末等が含まれる。移動型案内装置は、利用者が目的地を入力する操作を行うことで、利用者と共に移動して利用者を目的地へ案内する。
【0003】
従来の移動型案内装置は、画面表示や音声案内により逐次曲がり角等を示して利用者を目的地まで誘導する。しかし、目的地に到着するまで逐次案内装置に誘導されるよりも、どうすれば目的地に行けるかを早く知り、案内の利用を途中で止めたい利用者も多い。特に利用者が急いでいる場合等には、携帯端末の画面を見ながら逐次指示に従って移動したり、自律移動型案内ロボットに誘導されたりすることは、利用者にとっては面倒であり時間がかかるように感じられる。しかし、利用者は案内装置に複雑な経路を一度に説明されても覚えきれない。そこで、目的地までの経路の案内を簡略化することも考えられるが、目的地までの経路の複雑さは利用者の現在位置によって異なると共に、目的地までの経路の分かりやすさ(或いは、わかりにくさ)は目的地までの状況によって異なり、曲がる回数や目的地までの距離などで単純に省略の可否を判断することができない。目的地までの経路の案内を単純に部分的に省略したのでは、利用者側からすると案内時間を短縮されても案内の品質は低下してしまう。
【0004】
一方、自律移動型案内ロボットの場合、各利用者を目的地まで案内するのでは、各利用者にかける案内時間を減らすことは難しく、多数の利用者を効率良く案内することは難しい。目的地までの経路の案内を単純に部分的に省略したのでは、案内装置側からすると案内時間を短縮できても案内の品質は低下してしまう。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2007−285976号公報
【特許文献2】特開2003−75187号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従来の移動型案内装置では、案内の品質を低下させることなく案内時間を短縮することは難しいという問題があった。
【0007】
そこで、本発明は、案内の品質を低下させることなく案内時間を短縮することが可能な案内方法、案内制御装置及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一観点によれば、案内装置による案内をコンピュータにより制御する案内方法であって、前記案内装置において任意の目的地への案内が案内開始位置で指示された時、前記案内装置から通知された前記任意の目的地、前記案内開始位置及び地図情報保持部に保存された地図情報に基づいて、前記案内開始位置から前記任意の目的地までの経路を生成する経路生成工程と、前記任意の目的地、前記地図情報、及び前記経路に基づいて、前記経路上の複数の地点での案内文を生成し、記憶部に格納すると共に出力する案内生成工程と、前記案内装置からの情報を受信すると共に前記案内生成工程が出力する前記案内文を前記案内装置に送信する通信工程を前記コンピュータに実行させ、前記案内生成工程は、複数の利用者が案内の利用を終了した案内終了位置を目的地別に保存した案内終了位置情報保持部を参照し、前記任意の目的地に対して保存された案内終了位置の利用者数が閾値に達する地点までは前記案内文を逐次出力し、前記閾値を超える地点では残りの案内文をまとめて出力する案内方法が提供される。
【0009】
本発明の一観点によれば、案内装置による案内を制御する案内制御装置であって、複数の利用者が案内の利用を終了した案内終了位置を目的地別に保存した案内終了位置情報保持部と、地図情報を保存した地図情報保持部と、前記案内装置において任意の目的地への案内が案内開始位置で指示された時、前記案内装置から通知された前記任意の目的地、前記案内開始位置及び前記地図情報に基づいて、前記案内開始位置から前記任意の目的地までの経路を生成する経路生成部と、前記任意の目的地、前記地図情報、及び前記経路に基づいて、前記経路上の複数の地点での案内文を生成し、記憶部に格納すると共に出力する案内生成部と、前記案内装置からの情報を受信すると共に前記案内生成部が出力する前記案内文を前記案内装置に送信する通信部を備え、前記案内生成部は、前記案内終了位置情報保持部内に前記任意の目的地に対して保存された案内終了位置の利用者数が閾値に達する地点までは前記案内文を逐次出力し、前記閾値を超える地点では残りの案内文をまとめて出力する案内制御装置が提供される。
【0010】
本発明の一観点によれば、コンピュータに、案内装置による案内を制御させるプログラムであって、前記案内装置において任意の目的地への案内が案内開始位置で指示された時、前記案内装置から通知された前記任意の目的地、前記案内開始位置及び地図情報保持部に保存された地図情報に基づいて、前記案内開始位置から前記任意の目的地までの経路を生成する経路生成手順と、前記任意の目的地、前記地図情報、及び前記経路に基づいて、前記経路上の複数の地点での案内文を生成し、記憶部に格納すると共に出力する案内生成手順と、前記案内装置からの情報を受信すると共に前記案内生成手順が出力する前記案内文を前記案内装置に送信する通信手順を前記コンピュータに実行させ、前記案内生成手順は、複数の利用者が案内の利用を終了した案内終了位置を目的地別に保存した案内終了位置情報保持部を参照し、前記任意の目的地に対して保存された案内終了位置の利用者数が閾値に達する地点までは前記案内文を逐次出力し、前記閾値を超える地点では残りの案内文をまとめて出力するプログラムが提供される。
【発明の効果】
【0011】
開示の案内方法、案内制御装置及びプログラムによれば、案内の品質を低下させることなく案内時間を短縮することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の一実施例における案内装置の一例を示すブロック図である。
【図2】実施例の動作を説明するフローチャートである。
【図3】ステップS1の処理を説明するフローチャートである。
【図4】目的地情報と案内エリアを説明する図である。
【図5】目的地までの経路を説明する図である。
【図6】案内情報を説明する図である。
【図7】ステップS2〜S4の処理を説明するフローチャートである。
【図8】目的地情報と案内エリア内のノードを説明する図である。
【図9】第1の変形例においてステップS2の処理に追加される処理を説明するフローチャートである。
【図10】目的地情報、案内マーク及び案内エリアを説明する図である。
【図11】第1の変形例においてステップS14の処理に追加される処理を説明するフローチャートである。
【図12】第2の変形例におけるステップS3,S4に相当する処理を説明するフローチャートである。
【図13】目的地までの経路と共通経路情報を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
開示の案内方法、案内制御装置及びプログラムでは、目的地別に、その目的地へ案内された複数の利用者が案内の利用を終了した案内終了位置を保存する。目的地までの経路生成と同時に経路案内を順に生成し、保存した案内終了位置を用いて、一定割合の人が案内の利用を終了したある地点に到達するまでは利用者を逐次誘導し、そのある地点に到達後は残りの経路に対する経路案内をまとめて案内して利用者を誘導する。
【0014】
以下に、開示の案内方法、案内制御装置及びプログラムの各実施例を図面と共に説明する。
【実施例】
【0015】
図1は、本発明の一実施例における案内装置の一例を示すブロック図である。本実施例では、説明の便宜上、本発明が自律移動型案内ロボットに適用されている。
【0016】
案内装置1は、図1に示す如く接続された入力部11、制御部12、自己位置取得部13、駆動部14、通信部15、及び出力部16を有する。入力部11は、タッチパネル等を含む操作部、及び/又は、音声入力用のマイクロホン、及び/又は、画像入力用の全方位カメラを含む各種カメラやCCD(Charge Coupled Device)を含む撮像装置等を含み、利用者による入力、指示、選択等を入力する。制御部12は、CPU(Central Processing Unit)等のプロセッサで形成され、案内装置1全体の制御を司る。自己位置取得部13は、GPS(Global Positioning System)、カメラ画像やレーザレンジファインダ(Laser Range Finder)等の測距装置の情報と地図情報との比較等により案内装置1自身の位置情報を取得する。駆動部14は、案内装置1、即ち、自律移動型案内ロボットを移動させるためのモータ(図示せず)及び車輪(図示せず)等を含む周知の構成を有する。通信部15は、案内装置1と少なくともサーバ2を含む外部装置との間の通信路3を介した通信を司る。通信路3は無線通信路で形成されているが、サーバ2の機能を案内装置1内に設けた場合には、通信路3は有線通信路で形成されていても良い。情報出力部16は、利用者に対する案内情報、入力用画面やメニュー等を表示する表示部、及び/又は、利用者に対する案内情報を音声出力用のスピーカ等を含む。
【0017】
制御部12は、利用者が入力部11から目的地情報を入力(又は指示、又は選択)することで案内の開始を指示すると、自己位置取得部13が取得した案内装置1の現在位置情報を案内開始位置情報としてサーバ2へ通知すると共に、入力部11から入力された目的地情報をサーバ2へ通知するよう通信部15を制御する。又、制御部12は、利用者が入力部11から案内の利用の終了を指示すると、自己位置取得部13が取得した案内装置1の現在位置情報を案内終了位置情報としてサーバ2へ通知するよう通信部15を制御する。更に、制御部12は、通信部15がサーバ2から経路情報を通知されると、経路情報に基づいて駆動部14を制御することで案内装置1を経路に沿って移動させる。
【0018】
尚、例えばタッチパネル付きディスプレイ(Touchscreen Panel)を用いれば、入力部11及び情報出力部16を一体的に形成することも可能である。
【0019】
一方、サーバ2は、図1に示す如く接続された案内終了位置情報保持部21、目的地情報保持部22、地図情報保持部23、案内開始位置情報保持部24、案内生成部25、通信部26、経路生成部27、及び案内開始選択肢生成部28を有し、案内装置1による案内を制御する案内制御装置を形成する。案内装置1から通知される案内終了位置を保存する案内終了位置情報保持部21、案内装置1から通知される目的地情報を保存する目的地情報保持部22、案内装置1が利用者を案内する案内エリアの地図情報を保存する地図情報保持部23、及び案内装置1から通知される案内開始位置情報を保存する案内開始位置情報保持部24は、単一の記憶部で形成されていても、複数の記憶部で形成されていても良い。案内装置1から通知される案内開始位置情報は、案内開始時に案内装置1から通知される現在位置情報である。又、目的地情報保持部22は、後述するように目的地情報に加えて、案内マーク及び案内マークの位置を示す案内マーク情報を保存しても良い。本実施例では、案内エリアは便宜上複数の領域に分割されているので、地図情報保持部23が保存する地図情報は、案内エリアを形成する各領域の情報を含む。尚、案内終了位置情報保持部21、目的地情報保持部22、地図情報保持部23及び案内開始位置情報保持部24のうち少なくとも1つの保持部は、サーバ2に対してネットワーク(図示せず)等を介して外部接続されていても良いことは言うまでもない。又、複数の案内装置が相互に案内終了位置情報と案内開始位置情報を送付し合えれば、サーバの全ての機能が案内装置内にあっても良い。
【0020】
案内生成部25は、案内装置1から通知された現在位置情報と目的地情報に基づいて、後述する手順で案内装置1の利用者に対する案内を生成する。通信部26は、サーバ2と案内装置1との間の通信路3を介した通信を司る。経路生成部27は、案内装置1から通知された現在位置情報と目的地情報に基づいて、後述する手順で利用者の現在位置(正確には案内装置1の現在位置)から目的地までの経路を生成する。案内開始選択肢生成部28は、後述するように利用者に対する案内を開始する際の選択肢を生成する。通信部26は、案内装置1からの情報を受信すると共に、サーバ2で生成された案内、経路及び案内開始選択肢を案内装置1へ送信(又は、通知)する。サーバ2は、CPU等のプロセッサ、及び半導体記憶装置やディスク装置等の記憶部を含む周知の構成を有するコンピュータで形成可能である。この場合、案内生成部25、経路生成部27及び案内開始選択肢生成部28の機能はプロセッサにより実行され、案内終了位置情報保持部21、目的地情報保持部22、地図情報保持部23及び案内開始位置情報保持部24は記憶部で形成可能である。
【0021】
図2は、本実施例の動作、即ち、案内方法の手順又は工程を説明するフローチャートである。図2のステップS1〜S19の処理はサーバ2のプロセッサがサーバ2の記憶部に格納された案内プログラムを実行することにより行われる。案内プログラムは、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体に格納されていても良く、この場合、プログラムはコンピュータ読み取り可能な記憶媒体からサーバ2の記憶部にインストールされる。
【0022】
図2の処理は、案内装置1から案内開始位置情報の通知があると開始される。ステップS1では、通信部26が案内装置1から通知される案内開始位置情報を案内生成部25の制御下で案内開始位置情報保持部24に保存すると共に、案内装置1から通知される目的地情報を案内生成部25の制御下で目的地情報保持部22に保存する。
【0023】
図3は、ステップS1の処理を説明するフローチャートである。ステップS21では、通信部26が案内装置1から通知される案内開始位置情報を案内生成部25の制御下で案内開始位置情報保持部24に保存することで、案内装置1の現在位置情報を取得する。ステップS22では、案内装置1が利用者を案内する案内エリアの地図情報を地図情報保持部23から案内生成部25の制御下で経路生成部27を介して取得し、現在位置情報から案内装置1の現在位置が案内エリア内のどの領域に所属するかを判断してその領域情報を取得する。
【0024】
図4は、目的地情報と案内エリアを説明する図である。図4において、(a)は案内装置1が案内する案内エリア50を示す平面図である。この例では、案内エリア50は10個の領域R1〜R10を有するが、案内エリア50内の領域数は複数であれば特に限定されず、又、案内エリア50及び各領域R1〜R10の形状も矩形に限定されない。
【0025】
ステップS23では、案内生成部25は、現在位置情報に基づいて案内装置1が過去に現在位置が所属する案内エリア内の領域から案内した目的地と各目的地への案内回数(以下、目的地指示回数情報)を例えば案内生成部25内の記憶部(図示せず)に格納された領域毎に設けられたテーブルから取得する。図4において、(b)は案内生成部25内の記憶部に格納されたテーブルの一例を示す。現在位置が図4において(a)の領域R1内にあるとすると、(b)はこの領域R1について設けられたテーブルを示す。ステップS24では、案内生成部25は、案内回数のランキング順に(例えば、案内回数の多い順に)目的地を選択肢(即ち、目的地の候補)として並べ替えて(即ち、ソートして)通信部25を介して案内装置1へ通知する。これにより、案内装置1では、情報出力部16の表示部にソートされた目的地を選択肢として表示し、利用者に目的地を入力部11から選択するよう促す。若しくは、入力部11のマイクロホンで利用者の音声を受けて音声認識を行う制御部12において、案内回数のランキングの高い目的地名を認識しやすくなるように認識語の優先順位付けを行う。利用者が1つの目的地Pdを選択肢から選択すると、選択された目的地Pdの目的地情報が制御部12の制御下で通信部15を介してサーバ2へ通知される。ステップS25では、案内装置1から通知された目的地情報が通信部26を介して案内生成部25に供給され、目的地情報保持部22に保存される。ステップS26では、案内装置1から通知された目的地情報に基づいて、領域R1について設けられたテーブル中の目的地情報が示す目的地Pdの案内回数を1だけインクリメントし、処理は図2のステップS2へ進む。
【0026】
尚、利用者が直接目的地Pdを示す目的地情報を案内装置1の入力部11から入力する場合には、図3のステップS23,S24は省略可能である。
【0027】
図2の説明に戻るに、ステップS2では、案内生成部25の制御下で、経路生成部27が案内開始位置情報保持部24に保存された案内開始位置情報が示す案内開始位置Psから目的地情報保持部22に保存された目的地情報が示す目的地Pdまでの経路を、地図情報保持部23に保存された地図情報に基づいて生成する。図5は、目的地Pdまでの経路「Ps→A→C→B→F→Pd」(以下、経路500と言う)を説明する図であり、この例では領域R1内の案内開始位置(現在位置)Psから領域R10内の目的地Pdまでの経路500を生成するものとする。ここで、Psは案内開始位置Psに相当する領域R1内のノード、Aは領域R2内のノード、Cは領域R4内のノード、Bは領域R6内のノード、Fは領域R9内のノード、Pdは目的地Pdに相当する領域R10内のノードを示す。ノードとは、案内装置1が移動可能な経路において、同一直線上以外の方向、即ち、曲がることが可能な地点を指す。
【0028】
案内装置1では、制御部12が自己位置取得部13が取得した現在位置情報を通信部15を介してサーバ2へ通知する。現在位置情報は、例えば案内装置1から常に通知しても、一定時間毎に通知しても、案内装置1が一定距離を移動する度に通知しても、現在位置が案内エリア内の1つの領域から別の領域に移動する度に通知しても良い。一定時間は、案内装置1が移動する一定時間内に1つの領域を完全に通過してしまわない程度の長さに設定することが望ましい。又、一定距離は、案内装置1が一定距離を移動中に1つの領域を完全に通過してしまわない程度の長さに設定することが望ましい。現在位置が案内エリア内の1つの領域から別の領域に移動する度に現在位置情報をサーバ2に通知する場合には、制御部12は案内エリアを形成する各領域の地図情報を取得する必要があり、この場合の地図情報は制御部12内の記憶部から取得しても、制御部12外の記憶部から取得しても良い。
【0029】
ステップS3では、案内生成部25は、目的地Pd、地図情報、及び生成された経路500に基づいて、経路500上のノードPs,A,C,B,F,Pdでの利用者に対する案内文を生成して案内生成部25内の記憶部に格納する。これにより、案内生成部25内の記憶部には、例えば図6に示す案内情報のリストが案内開始位置Psから目的地Pdまでの経路500に対して格納される。例えば、案内装置1の現在位置が領域R2内のノードAであれば、現在位置から「右方向に曲がってL2メートル(m)進んでください」という案内文が記憶部内のリストに格納される。
【0030】
ステップS4では、案内生成部25は、案内装置1が経路500を移動中に通過する領域を取得する。案内生成部25の記憶部には、領域毎に、利用者に対する目的地への案内を終了した回数(又は、利用者の人数)を保持するテーブルが格納されている。ステップS5では、案内生成部25は、ステップS4で取得した各領域について、案内生成部25の記憶部に格納されたテーブルから目的地Pdへの案内を終了した回数を取得する。ステップS6では、案内生成部25は、各領域について取得した目的地Pdへの案内が終了した割合(案内終了割合)hを、h=Ei/Esから算出する。ここで、Eiは、任意の領域での目的地Pdへの案内終了回数を示し、Esは経路500が通過する全ての領域での目的地Pdへの案内終了回数の総和を示す。ステップS7では、案内生成部25は、案内終了割合hに加算する変数Hを、H=h(現在の領域)に設定する。ステップS8では、案内生成部25はH=H+h(現在の領域)を算出して利用者への案内装置1を介した案内を開始する。
【0031】
各領域について目的地Pdへの案内終了割合を算出する式の分母にEsを用いるのは、経路500においてどの領域で多くの利用者が案内の利用を終了しているのかを適切に算出するためである。例えば、目的地Pdに対する案内エリア内の全ての領域についての案内終了数を分母として用いる方法も考えられるが、この考えられる方法では、目的地Pdに至る経路が複数ある場合、現在位置が所属する領域とは目的地Pdに対して別方向の異なる領域から案内を開始して目的地Pdに至った案内終了数が多い場合、相対的に今回の経路が通過する領域の案内終了割合が下がってしまう。例えば、図5において領域R7方向からの案内回数が非常に多い場合に、今回の案内経路500内では領域R6までで案内の利用を終了している人が殆どであったとしても、全案内終了数からみると、領域R6までで終了した人の割合が低くなってしまう。これに対し、分母にEsを用いる上記式を用いる場合には、考えられる方法における上記の如き不都合を解消することができる。
【0032】
ステップS9では、案内生成部25は、H>Vcであるか否かを判定し、判定結果がYESであると処理はステップS10へ進み、判定結果がNOであると処理はステップS12へ進む。ここで、Vcは一定値、又は、閾値を示す。
【0033】
案内開始時には案内装置1の現在位置は案内開始位置Psなので、ステップS12では、案内生成部25は、図6の如き案内情報のリストの一番上の案内文を読み出して通信部26を介して案内装置1へ通知することで利用者に提示すると共に、リストから削除する。ステップS13では、案内生成部25は、案内情報のリストに利用者に提示済みでない案内文があるか否かを判定し、判定結果がYESであると処理はステップS14へ進み、判定結果がNOであると処理はステップS19へ進む。ステップS14では、案内生成部25は、駆動部14を駆動して案内装置1を経路500に沿って移動させるコマンドを通信部26を介して案内装置1に通知する。ステップS15では、案内生成部25は、案内装置1から通知される案内装置1の現在位置情報を通信部26を介して受領し、案内装置1の現在位置が新たな領域内に移動したか否かを判定する。ステップS15の判定結果がYESであると処理はステップS16へ進み、判定結果がNOであると処理はステップS18へ進む。ステップS16では、案内生成部25は、ステップS15で判定された新たな領域が経路500中の領域であるか否かを判定し、判定結果がYESであると処理はステップS17へ進み、判定結果がNOであると処理はステップS2へ戻る。
【0034】
ステップS17では、案内生成部25は、H=H+h(新たな領域)を算出する。ステップS18では、案内生成部25は、案内装置1の現在位置情報に基づいて、新たな領域に移動した案内装置1が経路500上のノードに近づいたか否かを判定し、判定結果がNOであると処理はステップS14へ戻り、判定結果がYESであると処理はステップS9へ戻る。
【0035】
ステップS9の判定結果がYESであると、ステップS10では、案内生成部25は、図6の如き案内情報のリスト中の残りの案内文をまとめて読み出して通信部26を介して案内装置1へ通知することで利用者に案内文をまとめて提示する。案内装置1では、まとめて提示された案内文を情報出力部16から出力する。例えば、情報出力部16の表示部は、まとめて提示された案内文を同時に表示しても、順次読みやすい速度で表示しても良い。情報出力部16のスピーカは、まとめて提示された案内文を順次音声出力しても良い。
【0036】
ステップS11では、案内生成部25は、利用者が案内装置1による案内の利用を終了したか否かを判定する。利用者が入力部11から案内の利用の終了を指示して現在位置情報が案内終了位置情報としてサーバ2へ通知されると、案内生成部25はこの通知を通信部26を介して受領することでステップS11の判定を行うことができる。ステップS11の判定結果がNOであると処理はステップS12へ進み、判定結果がYESであるとであると処理はステップS19へ進む。
【0037】
案内装置1が自律移動型案内ロボットの場合、入力部11のカメラによって利用者を探索して周囲に利用者がいない場合に制御部12が案内の利用の終了を判断したり、利用者による案内の利用の終了を指示する音声を入力部11のマイクロホンで受けて制御部12が音声認識により案内の利用の終了を判断したり、一定時間内に利用者による音声確認が得られない場合に制御部12が案内の利用の終了を判断したりするようにしても良い。
【0038】
ステップS13の判定結果がNO、或いは、ステップS11の判定結果がYESになると、ステップS19では、案内生成部25が案内終了位置情報を案内終了位置情報保持部21に保存し、処理は終了する。案内終了位置情報は、目的地別に案内終了位置情報保持部21に保存される。保存される案内終了位置情報には、案内終了位置に加え、案内終了日時や利用者の属性(例えば、年齢、性別等)といった付加情報を含んでも良い。
【0039】
尚、案内装置1が携帯端末の場合、言うまでもなく図1の駆動部14は設けられておらず、利用者が携帯端末を持って移動することで携帯端末が移動する。このため、案内装置1が携帯端末の場合、図2のステップS14は省略される。又、制御部12は、例えば携帯端末の画面のバックライトがオフ(OFF)にされたり、電源が切られたこと等により案内の利用の終了を判断することも可能である。言うまでもなく、携帯端末には、案内専用の携帯端末、通信用の携帯端末等が含まれる。通信用の携帯端末には、携帯電話が含まれ、案内装置1が携帯電話の場合には、携帯電話にはサーバ2による案内サービスを受けるため、制御部12の上記機能を実現させるためのアプリケーションプログラムがインストールされる。
【0040】
次に、図2のステップS2〜S4の処理を、図7乃至図8と共により詳細に説明する。図7は、ステップS2〜S4の処理を説明するフローチャートであり、図8は、目的地情報と案内エリア内のノードを説明する図である。図8において、(a)はノード間の接続を示し、ノードA,C間はアークaで接続されており、ノードB,C間はアークbで接続されており、ノードC,D間はアークcで接続されており、ノードC,E間はアークdで接続されており、ノードB,F間はアークeで接続されている。
【0041】
図7において、ステップS31では、案内生成部25が、通信部26を介して受領した案内装置1の現在位置を取得すると共に、現在位置が所属する領域を地図情報保持部23に保存された地図情報から取得する。ステップS32では、案内制御部25が、目的地情報保持部22に保存された目的地Pdの座標を目的地情報保持部22に保存された目的地情報から取得すると共に、目的地Pdが所属する領域を地図情報保持部23に保存された地図情報から取得する。目的地情報保持部22には、例えば図8において(b)に示す如き目的地情報が保存されている。この例では、目的地Pdの目的地情報IPdは、目的地名「店P1」、座標「(xPd,yPd)」、及び所属する領域「R10」を含む。尚、座標は説明の便宜上二次元のxy座標で示すが、三次元のxyz座標で示しても良いことは言うまでもない。
【0042】
ステップS33では、案内生成部25の制御下で、経路生成部27が案内開始位置情報保持部24に保存された案内開始位置情報が示す案内開始位置Psから目的地情報保持部22に保存された目的地情報IPdが示す目的地Pdまでの経路500を、地図情報保持部23に保存された地図情報に基づいて生成する。目的地Pdまでの経路が複数存在する場合には、最短経路を探索する。地図情報保持部23には、図8において(c),(d),(e)で示す如きノード情報、アーク情報、及び領域情報を含む地図情報が保存されている。経路500の生成には、少なくとも地図情報のノード情報及びアーク情報を使用する。この例では、(c)に示すノードCに関するノード情報ICは、ノードCの座標「(xC,yC)」、ノードCが接続するアーク(接続アーク)「a,c,d,b」、及びノードCが所属する領域「R4」を含む。又、(d)に示すアークaに関するアーク情報Iaは、アークaが接続するノード「A,C」、及びアークaの距離Distaを含む。更に、(e)に示す領域R1に関する領域情報IR1は、領域R1の座標「(x1,y1),(x2,y2),(x3,y3),(x4,y4)」、及び領域R1が接続する領域「R2」を含む。領域情報の座標は、この例では領域が矩形であるため矩形の4つの頂点の座標であるが、領域が多角形であれば多角形の各頂点の座標である。
【0043】
ステップS34では、案内生成部25が、生成した経路500上に次のノードがあるか否かを判定する。案内装置1の現在位置が案内開始位置Psであれば、経路500上の次のノードはノードAであり、ステップS34の判定結果はYESである。ステップS34の判定結果がYESであると、ステップS35では、案内生成部25が、地図情報保持部23に保存されている地図情報のノード情報及びアーク情報を用いて経路500上の次のノードにおいて曲がる方向を算出する。例えば、経路500上の次のノードがノードAであれば、曲がる方向は右である。
【0044】
ステップS36では、案内生成部25が、目的地情報IPd、地図情報、及び生成された経路500に基づいて、経路500上の次のノードAでの利用者に対する案内文を生成して案内生成部25内の記憶部に格納する。案内装置1の現在位置が領域R2内のノードAであれば、現在位置から「右方向に曲がってL2メートル(m)進んでください」という案内文が記憶部内のリストに格納される。ステップS37では、案内生成部25が、経路500上の次のノードまでの通過領域を地図情報の領域情報から取得する。経路500上の次のノードがノードCであれば、領域情報から領域R3が通過領域として取得される。ステップS38では、案内生成部25が、経路500上の次のノードCでの案内文の生成を開始し、処理はステップS34へ戻る。ステップS34の判断結果がNOになると、処理は終了し、処理は図2のステップS5へ進む。この例では、ノードPd(即ち、目的地Pd)での案内文の生成を開始した時点でステップS34の判定結果がNOになる。
【0045】
これにより、ステップS34〜S38の処理を繰り返すことにより、案内生成部25内の記憶部には、例えば図6に示す案内情報のリストが案内開始位置Psから目的地Pdまでの経路500に対して格納される。
【0046】
次に、本実施例において案内マークを用いる第1の変形例を、図9乃至図11と共に説明する。図9は、第1の変形例においてステップS2の処理に追加される処理を説明するフローチャートである。案内マークとは、利用者を目的地に誘導するために設けられた標識の一種であり、例えばトイレを示す記号、及び/又は、文字と、トイレが位置する方向を示す矢印等を含む。このような案内マークが目的地Pdへの経路500を移動中に利用者が視認可能な位置に設置されていれば、利用者を案内マークが見やすい位置まで誘導すれば、案内の利用を終了して、その位置からは利用者が案内マークを追うことで目的地Pdに到達することができる。尚、案内マークが視認可能な領域(以下、可視領域)と、案内マークが設置されている領域とは、同じである必要はない。
【0047】
図10は、目的地情報、案内マーク及び案内エリアを説明する図である。図10において、(a)は目的地までの経路500を示し、(b)は目的地情報保持部22に保存されている目的地情報IPdを示し、(c)は案内生成部25内の記憶部に格納される案内情報を示し、(d)は目的地の案内マークGMのリストを示す。図10に示す例では、説明の便宜上、(a)に示すように案内マークGMが領域R6内に設置されており、案内マークGMは可視領域Rv内で視認可能である。この例では、可視領域Rvは領域R5の一部と領域R6の一部で形成されているが、可視領域Rvは案内マークGMが設置されている領域の少なくとも一部、或いは、案内マークGMが設置されている領域に隣接する少なくとも1つの領域の少なくとも一部、案内マークGMが設置されている領域の少なくとも一部と案内マークGMが設置されている領域に隣接する少なくとも1つの領域の少なくとも一部で形成されていても良い。又、目的地情報保持部22の保存されている目的地情報IPdには、図8(b)の情報に加え、案内エリア50内に設置されている目的地Pdに対する案内マークの数、及び各案内マークGM1,GM2,...に関する情報が含まれる。各案内マークGM1,GM2,...に関する情報は、各案内マークGM1,GM2,...のマーク情報(記号及び/又は文字)、各案内マークGM1,GM2,...の位置情報、及び各案内マークGM1,GM2,...の可視領域の位置情報(例えば、多角形の可視領域であれば多角形の各頂点の座標)を含む。図10(a)のように案内エリア50内の案内マークGMが1つであれば、目的地情報IPdの案内マークGM情報は1つである。
【0048】
例えば、図7のステップS32とステップS33の間で、図10(b)の目的地情報IPdに案内マーク情報(案内マークGMの情報)があるか否かを判定し、案内マーク情報があれば図10(c)の案内文の最初にアスタリスク(*)を付して示すように「*現在位置」に対応する「*この目的地の案内マークはこれです(案内マーク)」といった案内文が案内の最初に挿入される。この際、図10(d)の目的地情報IPdが示す目的地Pdの案内マークGMのリストを生成する。この目的地Pdの案内マークGMのリストには、案内マークGMを説明済み(又は、案内済み)であるか否かを示す説明済みフラグが格納されており、説明済みの案内マークGMの説明済みフラグはYES(済)、説明済みでない案内マークGMの説明済みフラグはNO(未)に設定されている。案内マークGMのリストに格納されている説明済みフラグを用いることで、一度案内した案内マークGMを何度も説明しないようにすることができる。
【0049】
図9において、ステップS41は、例えば図7のステップS37とステップS38の間に実行される。ステップS41では、案内生成部25が、地図情報保持部23に保存された地図情報のノード情報及びアーク情報から、次のノードへのアーク情報を取得する。ステップS42では、案内生成部25が、目的地情報保持部22に保存された図10(b)に示す如き目的地情報IPdに基づいて、目的地Pdへの経路500が可視領域を通るか否かを判定する。ステップS42の判定結果がNOであると、処理は図2のステップS3へ進む。一方、ステップS42の判定結果がYESであると、ステップS43では、案内生成部25が、図10(d)の目的地情報IPdが示す目的地Pdの案内マークGMのリストを参照して説明済みフラグがYES(済)に設定されているか否かを判定し、判定結果がYESであると処理は図2のステップS3へ進む。目的地Pdの案内マークGMのリストを参照して説明済みフラグがNO(未)に設定されておりステップS43の判定結果がNOであると、ステップS44では、案内生成部25が、案内装置1の現在位置に応じた目的地Pdの案内マークGMの提示を案内文として案内情報に追加し、処理は図2のステップS3へ進む。
【0050】
つまり、ステップS44では、案内装置1の現在位置が案内開始位置Psであれば、図10(b)の目的地情報IPdから目的地Pdの案内マークGMの情報を取得し、図10(c)の現在位置及び案内文の欄にアスタリスク(*)を付して示すように「この目的地の案内マークはこれです」といった案内文が追加されて、案内装置1側の情報出力部16に表示部があれば目的地Pdの案内マークGMの提示も行う。又、案内装置1の現在位置が目的地Pdの案内マークGMの可視領域Rv内であれば、ステップS44では、図10(b)の目的地情報IPdから目的地Pdの案内マークGMの情報を取得し、図10(c)にアスタリスク(*)を付して示すように「案内マークが見えます。あの指示通りに進んでください」といった案内文が追加される。図10(d)の目的地情報IPdが示す目的地Pdの案内マークGMのリストに目的地Pdの案内マークGMが説明済みであることを示すフラグがYES(済)に設定されていなければ、この時に「この目的地の案内マークはこれです」という案内文も追加される。
【0051】
図11は、第1の変形例においてステップS14の処理に追加される処理を説明するフローチャートである。図11において、ステップS51では、案内生成部25が、案内装置1の現在位置が目的地Pdの案内マークGMの可視領域Rv内であるか否かを判定し、判定結果がNOであると処理は図2のステップS15へ進む。一方、ステップS51の判定結果がYESであると、ステップS52では、案内生成部25が、図10(d)の目的地Pdの案内マークGMのリストを参照して説明済みフラグがYES(済)に設定されているか否かを判定し、判定結果がYESであると処理は図2のステップS15へ進む。目的地Pdの案内マークGMのリストを参照して説明済みフラグがNO(未)に設定されておりステップS52の判定結果がNOであると、ステップS53では、案内生成部25が、図10(b)の目的地情報IPdから目的地Pdの案内マークGMの情報を取得し、図10(c)にアスタリスク(*)で示すように「この目的地の案内マークはこれです」といった案内文を案内装置1へ通信部26を介して通知することで目的地Pdの案内マークGMを利用者に説明する。ステップS54では、案内生成部25が、図10(d)の目的地Pdの案内マークGMのリスト中、ステップS53で目的地Pdの案内マークGMが説明済みであることを示すフラグをYES(済)に設定し、処理は図2のステップS15へ進む。
【0052】
次に、共通の経路データを利用可能な場合の処理について説明する。上記目的地への経路探索自体は、例えばA*等の一般的なアルゴリズムを用いて行うことができる。しかし、経路探索から案内文を生成したり、通過領域を取得するための計算量は比較的多く、サーバ2のプロセッサへの負荷を軽減することは難しく、その分コストが比較的高い高速のプロセッサを用いる必要がある。そこで、第2の変形例では、探索した経路を再利用することによって、計算量の減少及びプロセッサへの負荷の軽減を図る。
【0053】
図12は、第2の変形例におけるステップS3,S4に相当する処理を説明するフローチャートであり、図13は、目的地Pdまでの経路500と共通経路情報を説明する図である。図13において、(a)は経路生成部25で生成された経路500を示し、(b)は領域R10への共通経路情報を示す。この例では、領域R10の共通経路情報は、ノード、案内文、次のノードまでの通過領域、及び次のノードの情報を含む。ただし、図13(b)では実際の案内文の図示は省略して空欄で示されている。
【0054】
図12において、ステップS61では、案内生成部25が、通信部26を介して受領した案内装置1の現在位置を取得すると共に、現在位置が所属する領域を地図情報保持部23に保存された地図情報から取得する。ステップS62では、案内制御部25が、目的地情報保持部22に保存された目的地Pdの座標を目的地情報保持部22に保存された目的地情報から取得すると共に、目的地Pdが所属する領域を地図情報保持部23に保存された地図情報から取得する。目的地情報保持部22には、例えば図8において(b)に示す如き目的地情報が保存されている。ステップS63では、案内生成部25が、案内装置1の現在位置から最も近いノードに関するノード情報を地図情報保持部23に保存された地図情報から取得する。
【0055】
ステップS64では、案内生成部25が、ステップS63で取得したノード情報のノードが、図13(b)に示すような、目的地Pdが所属する領域R10への共通経路情報に含まれているか否かを判定する。領域R10への共通経路情報は、案内生成部25の記憶部を含むサーバ2内の記憶部、或いは、サーバ2に外部接続された記憶部に保存されている。この例では、説明の便宜上、領域R10への共通経路情報は目的地情報保持部22に保存されているものとする。ステップS64の判定結果がNOであると、ステップS65では、案内生成部25が経路探索を続けて経路500上の次のノードを取得し、処理はステップS64へ戻る。ステップS64の判定結果がYESになると、ステップS66では、案内生成部35が目的地情報保持部22に保存された領域R10への共通経路情報から経路500上の次のノードを最後のノードEND、即ち、目的地Pdまで辿ると共に、案内文及び通過領域を取得して経路500を含む案内情報を生成し、処理は図2のステップS5へ進む。
【0056】
このように、本変形例では、一度生成した経路を目的地が所属する領域の共通経路情報に格納する。この共通経路情報には、案内可能範囲の全てのノードが格納されている。又、共通経路情報の各ノードに対しては、該当ノードでの「案内文」の欄、目的地が所属する領域に到達すための「次のノードに到達するまでに通過する(即ち、次のノードまでの)通過領域」の欄、及び目的地が所属する領域に到達すための「次のノード」の欄に対応する情報が保存されている。過去に生成されている経路に一度も使用されていないノードに対する各欄は空欄となる。案内を開始したとき、現在位置から最も近いノードを取得し、目的地が所属する領域への共通経路情報に取得したノードの各欄を参照して空欄であればこのノードが経路として使用されたことが無いことを示すため、通常のノード探索を続けて次のノードを探索する。
【0057】
上記実施例及び変形例において、案内終了位置情報保持部21に保存されている情報(又は、データ)には、時間情報や利用者の属性等を付加するようにしても良い。時間情報が付加されていれば、古い情報は無視して常に最新の情報に基づいた案内を行ったり、情報の新しさに応じた重み付けをして新しい情報を優先して案内を行ったりすることができる。又、新たな案内マークが設置された等といった案内エリアの環境の時間的変化にも適切に対応可能である。一方、利用者の性別、年齢等の属性が付加されていれば、利用者の属性に合わせてより理解しやすい案内を行うことができる。例えば、利用者が子供であれば、子供の案内位置終了情報だけを案内終了割合h=Ei/Esの算出に用いることによって、子供が一度に理解できる適切な位置まで誘導を行うことができる。。
【0058】
更に、以下の処理を追加することで、より適切な案内を行うこともできる。例えば、残りの案内文数又は案内文字数が一定数以下であれば、残りの案内文をまとめて利用者に通知しても良い。又、案内開始位置が目的地に非常に近い場合には、上記式の計算を行うことなく残りの案内文をまとめて利用者に通知しても良い。一方、案内開始位置から目的地までの経路の長さに応じて上記一定値Vcを変動させても良い。この場合には、目的地の近くから始める案内の場合は一定値Vcを小さな値に設定することで、案内開始位置から直ちに残りの案内文をまとめて利用者に通知することができる。
【0059】
利用者は案内装置に複雑な経路を一度に説明されても覚えきれないため、一度に理解できる適切なところまでは誘導され、残りは教えられた通りに利用者が目的地に向かうことができると良い。又、利用者の現在位置によって、その場所からわかりにくく案内が必要な場所が異なる。上記の如く目的地までの残りの経路をまとめて説明するタイミングを利用者の案内利用終了位置の履歴を用いて最適化すれば、最後まで誘導しなければわからないような目的地は逐次経路説明を行い、まとめて経路説明できるわかりやすい目的地はまとめて説明することができ、利用者がわかりやすい案内を行うことができる。
【0060】
案内の利用を開始した現在位置によって、その位置で多く選択される案内目的地が案内メニューの選択肢の上位に表示されると、案内開始を少ない手順で行うことができる。案内目的地を利用者が音声で指示する場合は、音声認識する単語の優先順位付けを、その場所で多く選択される案内目的地順にすることによって、音声認識の誤認識を減らし、利用者の負担を軽減することができる。
【0061】
案内マークが案内エリア内に設置されており、案内マークを辿れば目的地まで行ける場合には、案内マークの形状や案内マークの設置場所を提示してもらえば、残りは利用者自身で探すことができることも多い。そこで、誘導するための案内マークを持つ目的地については、案内マークの情報を利用者に提供することで、利用者は早く目的地を把握することができる。又、利用者は、案内の利用を比較的早い時点で終了することができるので、多数の利用者を効率良く案内することが可能となる。
【0062】
開示の案内方法、案内制御装置及びプログラムでは、目的地別に、目的地への案内を提供された全ての利用者が案内の利用を終了した位置を保存し、この案内終了位置を利用者が目的地を把握した場所と考え、目的地の案内はどこまで行えば良いか判断する。このようにすることによって、目的地の一般的なわかりやすさを求めており、そのわかりやすさに応じた案内を利用者に提供する。
【0063】
以上の実施例を含む実施形態に関し、更に以下の付記を開示する。
(付記1)
案内装置による案内を制御する案内制御装置であって、
複数の利用者が案内の利用を終了した案内終了位置を目的地別に保存した案内終了位置情報保持部と、
地図情報を保存した地図情報保持部と、
前記案内装置において任意の目的地への案内が案内開始位置で指示された時、前記案内装置から通知された前記任意の目的地、前記案内開始位置及び前記地図情報に基づいて、前記案内開始位置から前記任意の目的地までの経路を生成する経路生成部と、
前記任意の目的地、前記地図情報、及び前記経路に基づいて、前記経路上の複数の地点での案内文を生成し、記憶部に格納すると共に出力する案内生成部と、
前記案内装置からの情報を受信すると共に前記案内生成部が出力する前記案内文を前記案内装置に送信する通信部を備え、
前記案内生成部は、前記案内終了位置情報保持部内に前記任意の目的地に対して保存された案内終了位置の利用者数が閾値に達する地点までは前記案内文を逐次出力し、前記閾値を超える地点では残りの案内文をまとめて出力する、案内制御装置。
(付記2)
前記案内装置が利用者を案内する案内エリアは複数の領域に分割されており、
前記案内装置の現在位置は前記案内装置から前記通信部へ通知され、
任意の領域での前記任意の目的地への案内終了回数をEiで示し、前記経路が通過する全ての領域での前記任意の目的地への案内終了回数の総和をEsで示すと、前記案内生成部は、各領域について取得した前記任意の目的地への案内が終了した案内終了割合hをh=Ei/Esから算出し、前記案内終了割合hに加算する変数Hを前記案内装置の現在位置が所属する前記経路上の領域での前記任意の目的地への案内終了回数hを用いてH=h(現在の領域)から算出し、前記変数Hが前記閾値を超えると前記残りの案内文をまとめて出力する、付記1記載の案内制御装置。
(付記3)
前記記憶部は各領域について案内が利用された目的地を格納しており、
前記案内開始位置が所属する領域について前記記憶部に格納された目的地を選択肢として生成して出力する案内開始選択肢生成部を更に備え、
前記通信部は前記案内開始選択肢生成部が出力する選択肢を前記案内装置に送信して前記任意の目的地の選択を促す、付記2記載の案内制御装置。
(付記4)
前記目的地情報保持部は、前記案内エリア内に設置され前記利用者を前記任意の目的地へ誘導する案内マークの位置を示す案内マーク情報を保存しており、
前記案内生成部は、前記目的地情報保持部に保存された前記案内マーク情報に基づき、前記経路が前記利用者を前記任意の目的地へ誘導する案内マークが視認可能な領域に前記案内装置が到達すると前記案内マークの案内を前記案内文に追加する、付記2又は3記載の案内制御装置。
(付記5)
前記案内生成部は、前記案内装置が前記案内マークを視認可能な領域に到達すると、前記残りの案内文をまとめて出力する、付記4記載の案内制御装置。
(付記6)
前記目的地情報保持部は、一度生成した経路を目的地が所属する領域の共通経路情報に格納しており、
前記案内生成部は、案内を開始したとき、前記案内装置の現在位置から最も近い地点を取得し、前記任意の目的地が所属する領域への共通経路情報に取得した地点の情報を参照して空欄であれば探索を続けて次の地点を探索し、前記共通経路情報に前記取得した地点の情報があればその情報を用いて案内文を生成する、付記2乃至5のいずれか1項記載の案内制御装置。
(付記7)
前記案内生成部は、残りの案内文があると前記案内装置の駆動部を駆動して前記案内装置を前記経路に沿って移動させるコマンドを、前記通信部を介して前記案内装置に通知する、付記1乃至6のいずれか1項記載の案内制御装置。
(付記8)
コンピュータに、案内装置による案内を制御させるプログラムであって、
前記案内装置において任意の目的地への案内が案内開始位置で指示された時、前記案内装置から通知された前記任意の目的地、前記案内開始位置及び地図情報保持部に保存された地図情報に基づいて、前記案内開始位置から前記任意の目的地までの経路を生成する経路生成手順と、
前記任意の目的地、前記地図情報、及び前記経路に基づいて、前記経路上の複数の地点での案内文を生成し、記憶部に格納すると共に出力する案内生成手順と、
前記案内装置からの情報を受信すると共に前記案内生成手順が出力する前記案内文を前記案内装置に送信する通信手順
を前記コンピュータに実行させ、
前記案内生成手順は、複数の利用者が案内の利用を終了した案内終了位置を目的地別に保存した案内終了位置情報保持部を参照し、前記任意の目的地に対して保存された案内終了位置の利用者数が閾値に達する地点までは前記案内文を逐次出力し、前記閾値を超える地点では残りの案内文をまとめて出力する、プログラム。
(付記9)
前記案内装置が利用者を案内する案内エリアは複数の領域に分割されており、
前記案内装置の現在位置は前記案内装置から前記通信部へ通知され、
任意の領域での前記任意の目的地への案内終了回数をEiで示し、前記経路が通過する全ての領域での前記任意の目的地への案内終了回数の総和をEsで示すと、前記案内手順は、各領域について取得した前記任意の目的地への案内が終了した案内終了割合hをh=Ei/Esから算出し、前記案内終了割合hに加算する変数Hを前記案内装置の現在位置が所属する前記経路上の領域での前記任意の目的地への案内終了回数hを用いてH=h(現在の領域)から算出し、前記変数Hが前記閾値を超えると前記残りの案内文をまとめて出力する、付記8記載のプログラム。
(付記10)
前記記憶部は各領域について案内が利用された目的地を格納しており、
前記プログラムは、前記案内開始位置が所属する領域について前記記憶部に格納された目的地を選択肢として生成して出力する案内開始選択肢生成手順を更に前記コンピュータに実行させ、
前記通信手順は前記案内開始選択肢生成手順が出力する選択肢を前記案内装置に送信して前記任意の目的地の選択を促す、付記9記載のプログラム。
(付記11)
前記目的地情報保持部は、前記案内エリア内に設置され前記利用者を前記任意の目的地へ誘導する案内マークの位置を示す案内マーク情報を保存しており、
前記案内生成手順は、前記目的地情報保持部に保存された前記案内マーク情報に基づき、前記経路が前記利用者を前記任意の目的地へ誘導する案内マークが視認可能な領域に前記案内装置が到達すると前記案内マークの案内を前記案内文に追加する、付記9又は10記載のプログラム。
(付記12)
前記案内生成手順は、前記案内装置が前記案内マークを視認可能な領域に到達すると、前記残りの案内文をまとめて出力する、付記11記載のプログラム。
(付記13)
前記目的地情報保持部は、一度生成した経路を目的地が所属する領域の共通経路情報に格納しており、
前記案内生成手順は、案内を開始したとき、前記案内装置の現在位置から最も近い地点を取得し、前記任意の目的地が所属する領域への共通経路情報に取得した地点の情報を参照して空欄であれば探索を続けて次の地点を探索し、前記共通経路情報に前記取得した地点の情報があればその情報を用いて案内文を生成する、付記9乃至12のいずれか1項記載のプログラム。
(付記14)
前記案内生成手順は、残りの案内文があると前記案内装置の駆動部を駆動して前記案内装置を前記経路に沿って移動させるコマンドを、前記通信手順を介して前記案内装置に通知する、付記8乃至13のいずれか1項記載のプログラム。
(付記15)
案内装置による案内をコンピュータにより制御する案内方法であって、
前記案内装置において任意の目的地への案内が案内開始位置で指示された時、前記案内装置から通知された前記任意の目的地、前記案内開始位置及び地図情報保持部に保存された地図情報に基づいて、前記案内開始位置から前記任意の目的地までの経路を生成する経路生成工程と、
前記任意の目的地、前記地図情報、及び前記経路に基づいて、前記経路上の複数の地点での案内文を生成し、記憶部に格納すると共に出力する案内生成工程と、
前記案内装置からの情報を受信すると共に前記案内生成工程が出力する前記案内文を前記案内装置に送信する通信工程
を前記コンピュータに実行させ、
前記案内生成工程は、複数の利用者が案内の利用を終了した案内終了位置を目的地別に保存した案内終了位置情報保持部を参照し、前記任意の目的地に対して保存された案内終了位置の利用者数が閾値に達する地点までは前記案内文を逐次出力し、前記閾値を超える地点では残りの案内文をまとめて出力する、案内方法。
【0064】
以上、開示の案内方法、案内装置及びプログラムを実施例により説明したが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、本発明の範囲内で種々の変形及び改良が可能であることは言うまでもない。
【符号の説明】
【0065】
1 案内装置
2 サーバ
11 入力部
12 制御部
16 情報出力部
21 案内終了位置情報保持部
22 目的地情報保持部
23 地図情報保持部
24 案内開始位置情報保持部
25 案内生成部
26 通信部
27 経路生成部
28 案内開始選択肢生成部
【技術分野】
【0001】
本発明は、利用者を目的地へ案内する案内方法、案内制御装置及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
利用者を目的地へ案内する案内装置は、固定型と移動型に分類できる。固定型案内装置は、例えば公共施設の入り口に固定的に設置されており、利用者が目的地を入力する操作を行うことで、案内装置の画面に目的地への経路等を表示したり音声案内を出力したりする。一方、移動型案内装置には、利用者と共に移動する自律移動型案内ロボットや携帯端末等が含まれる。移動型案内装置は、利用者が目的地を入力する操作を行うことで、利用者と共に移動して利用者を目的地へ案内する。
【0003】
従来の移動型案内装置は、画面表示や音声案内により逐次曲がり角等を示して利用者を目的地まで誘導する。しかし、目的地に到着するまで逐次案内装置に誘導されるよりも、どうすれば目的地に行けるかを早く知り、案内の利用を途中で止めたい利用者も多い。特に利用者が急いでいる場合等には、携帯端末の画面を見ながら逐次指示に従って移動したり、自律移動型案内ロボットに誘導されたりすることは、利用者にとっては面倒であり時間がかかるように感じられる。しかし、利用者は案内装置に複雑な経路を一度に説明されても覚えきれない。そこで、目的地までの経路の案内を簡略化することも考えられるが、目的地までの経路の複雑さは利用者の現在位置によって異なると共に、目的地までの経路の分かりやすさ(或いは、わかりにくさ)は目的地までの状況によって異なり、曲がる回数や目的地までの距離などで単純に省略の可否を判断することができない。目的地までの経路の案内を単純に部分的に省略したのでは、利用者側からすると案内時間を短縮されても案内の品質は低下してしまう。
【0004】
一方、自律移動型案内ロボットの場合、各利用者を目的地まで案内するのでは、各利用者にかける案内時間を減らすことは難しく、多数の利用者を効率良く案内することは難しい。目的地までの経路の案内を単純に部分的に省略したのでは、案内装置側からすると案内時間を短縮できても案内の品質は低下してしまう。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2007−285976号公報
【特許文献2】特開2003−75187号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従来の移動型案内装置では、案内の品質を低下させることなく案内時間を短縮することは難しいという問題があった。
【0007】
そこで、本発明は、案内の品質を低下させることなく案内時間を短縮することが可能な案内方法、案内制御装置及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一観点によれば、案内装置による案内をコンピュータにより制御する案内方法であって、前記案内装置において任意の目的地への案内が案内開始位置で指示された時、前記案内装置から通知された前記任意の目的地、前記案内開始位置及び地図情報保持部に保存された地図情報に基づいて、前記案内開始位置から前記任意の目的地までの経路を生成する経路生成工程と、前記任意の目的地、前記地図情報、及び前記経路に基づいて、前記経路上の複数の地点での案内文を生成し、記憶部に格納すると共に出力する案内生成工程と、前記案内装置からの情報を受信すると共に前記案内生成工程が出力する前記案内文を前記案内装置に送信する通信工程を前記コンピュータに実行させ、前記案内生成工程は、複数の利用者が案内の利用を終了した案内終了位置を目的地別に保存した案内終了位置情報保持部を参照し、前記任意の目的地に対して保存された案内終了位置の利用者数が閾値に達する地点までは前記案内文を逐次出力し、前記閾値を超える地点では残りの案内文をまとめて出力する案内方法が提供される。
【0009】
本発明の一観点によれば、案内装置による案内を制御する案内制御装置であって、複数の利用者が案内の利用を終了した案内終了位置を目的地別に保存した案内終了位置情報保持部と、地図情報を保存した地図情報保持部と、前記案内装置において任意の目的地への案内が案内開始位置で指示された時、前記案内装置から通知された前記任意の目的地、前記案内開始位置及び前記地図情報に基づいて、前記案内開始位置から前記任意の目的地までの経路を生成する経路生成部と、前記任意の目的地、前記地図情報、及び前記経路に基づいて、前記経路上の複数の地点での案内文を生成し、記憶部に格納すると共に出力する案内生成部と、前記案内装置からの情報を受信すると共に前記案内生成部が出力する前記案内文を前記案内装置に送信する通信部を備え、前記案内生成部は、前記案内終了位置情報保持部内に前記任意の目的地に対して保存された案内終了位置の利用者数が閾値に達する地点までは前記案内文を逐次出力し、前記閾値を超える地点では残りの案内文をまとめて出力する案内制御装置が提供される。
【0010】
本発明の一観点によれば、コンピュータに、案内装置による案内を制御させるプログラムであって、前記案内装置において任意の目的地への案内が案内開始位置で指示された時、前記案内装置から通知された前記任意の目的地、前記案内開始位置及び地図情報保持部に保存された地図情報に基づいて、前記案内開始位置から前記任意の目的地までの経路を生成する経路生成手順と、前記任意の目的地、前記地図情報、及び前記経路に基づいて、前記経路上の複数の地点での案内文を生成し、記憶部に格納すると共に出力する案内生成手順と、前記案内装置からの情報を受信すると共に前記案内生成手順が出力する前記案内文を前記案内装置に送信する通信手順を前記コンピュータに実行させ、前記案内生成手順は、複数の利用者が案内の利用を終了した案内終了位置を目的地別に保存した案内終了位置情報保持部を参照し、前記任意の目的地に対して保存された案内終了位置の利用者数が閾値に達する地点までは前記案内文を逐次出力し、前記閾値を超える地点では残りの案内文をまとめて出力するプログラムが提供される。
【発明の効果】
【0011】
開示の案内方法、案内制御装置及びプログラムによれば、案内の品質を低下させることなく案内時間を短縮することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の一実施例における案内装置の一例を示すブロック図である。
【図2】実施例の動作を説明するフローチャートである。
【図3】ステップS1の処理を説明するフローチャートである。
【図4】目的地情報と案内エリアを説明する図である。
【図5】目的地までの経路を説明する図である。
【図6】案内情報を説明する図である。
【図7】ステップS2〜S4の処理を説明するフローチャートである。
【図8】目的地情報と案内エリア内のノードを説明する図である。
【図9】第1の変形例においてステップS2の処理に追加される処理を説明するフローチャートである。
【図10】目的地情報、案内マーク及び案内エリアを説明する図である。
【図11】第1の変形例においてステップS14の処理に追加される処理を説明するフローチャートである。
【図12】第2の変形例におけるステップS3,S4に相当する処理を説明するフローチャートである。
【図13】目的地までの経路と共通経路情報を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
開示の案内方法、案内制御装置及びプログラムでは、目的地別に、その目的地へ案内された複数の利用者が案内の利用を終了した案内終了位置を保存する。目的地までの経路生成と同時に経路案内を順に生成し、保存した案内終了位置を用いて、一定割合の人が案内の利用を終了したある地点に到達するまでは利用者を逐次誘導し、そのある地点に到達後は残りの経路に対する経路案内をまとめて案内して利用者を誘導する。
【0014】
以下に、開示の案内方法、案内制御装置及びプログラムの各実施例を図面と共に説明する。
【実施例】
【0015】
図1は、本発明の一実施例における案内装置の一例を示すブロック図である。本実施例では、説明の便宜上、本発明が自律移動型案内ロボットに適用されている。
【0016】
案内装置1は、図1に示す如く接続された入力部11、制御部12、自己位置取得部13、駆動部14、通信部15、及び出力部16を有する。入力部11は、タッチパネル等を含む操作部、及び/又は、音声入力用のマイクロホン、及び/又は、画像入力用の全方位カメラを含む各種カメラやCCD(Charge Coupled Device)を含む撮像装置等を含み、利用者による入力、指示、選択等を入力する。制御部12は、CPU(Central Processing Unit)等のプロセッサで形成され、案内装置1全体の制御を司る。自己位置取得部13は、GPS(Global Positioning System)、カメラ画像やレーザレンジファインダ(Laser Range Finder)等の測距装置の情報と地図情報との比較等により案内装置1自身の位置情報を取得する。駆動部14は、案内装置1、即ち、自律移動型案内ロボットを移動させるためのモータ(図示せず)及び車輪(図示せず)等を含む周知の構成を有する。通信部15は、案内装置1と少なくともサーバ2を含む外部装置との間の通信路3を介した通信を司る。通信路3は無線通信路で形成されているが、サーバ2の機能を案内装置1内に設けた場合には、通信路3は有線通信路で形成されていても良い。情報出力部16は、利用者に対する案内情報、入力用画面やメニュー等を表示する表示部、及び/又は、利用者に対する案内情報を音声出力用のスピーカ等を含む。
【0017】
制御部12は、利用者が入力部11から目的地情報を入力(又は指示、又は選択)することで案内の開始を指示すると、自己位置取得部13が取得した案内装置1の現在位置情報を案内開始位置情報としてサーバ2へ通知すると共に、入力部11から入力された目的地情報をサーバ2へ通知するよう通信部15を制御する。又、制御部12は、利用者が入力部11から案内の利用の終了を指示すると、自己位置取得部13が取得した案内装置1の現在位置情報を案内終了位置情報としてサーバ2へ通知するよう通信部15を制御する。更に、制御部12は、通信部15がサーバ2から経路情報を通知されると、経路情報に基づいて駆動部14を制御することで案内装置1を経路に沿って移動させる。
【0018】
尚、例えばタッチパネル付きディスプレイ(Touchscreen Panel)を用いれば、入力部11及び情報出力部16を一体的に形成することも可能である。
【0019】
一方、サーバ2は、図1に示す如く接続された案内終了位置情報保持部21、目的地情報保持部22、地図情報保持部23、案内開始位置情報保持部24、案内生成部25、通信部26、経路生成部27、及び案内開始選択肢生成部28を有し、案内装置1による案内を制御する案内制御装置を形成する。案内装置1から通知される案内終了位置を保存する案内終了位置情報保持部21、案内装置1から通知される目的地情報を保存する目的地情報保持部22、案内装置1が利用者を案内する案内エリアの地図情報を保存する地図情報保持部23、及び案内装置1から通知される案内開始位置情報を保存する案内開始位置情報保持部24は、単一の記憶部で形成されていても、複数の記憶部で形成されていても良い。案内装置1から通知される案内開始位置情報は、案内開始時に案内装置1から通知される現在位置情報である。又、目的地情報保持部22は、後述するように目的地情報に加えて、案内マーク及び案内マークの位置を示す案内マーク情報を保存しても良い。本実施例では、案内エリアは便宜上複数の領域に分割されているので、地図情報保持部23が保存する地図情報は、案内エリアを形成する各領域の情報を含む。尚、案内終了位置情報保持部21、目的地情報保持部22、地図情報保持部23及び案内開始位置情報保持部24のうち少なくとも1つの保持部は、サーバ2に対してネットワーク(図示せず)等を介して外部接続されていても良いことは言うまでもない。又、複数の案内装置が相互に案内終了位置情報と案内開始位置情報を送付し合えれば、サーバの全ての機能が案内装置内にあっても良い。
【0020】
案内生成部25は、案内装置1から通知された現在位置情報と目的地情報に基づいて、後述する手順で案内装置1の利用者に対する案内を生成する。通信部26は、サーバ2と案内装置1との間の通信路3を介した通信を司る。経路生成部27は、案内装置1から通知された現在位置情報と目的地情報に基づいて、後述する手順で利用者の現在位置(正確には案内装置1の現在位置)から目的地までの経路を生成する。案内開始選択肢生成部28は、後述するように利用者に対する案内を開始する際の選択肢を生成する。通信部26は、案内装置1からの情報を受信すると共に、サーバ2で生成された案内、経路及び案内開始選択肢を案内装置1へ送信(又は、通知)する。サーバ2は、CPU等のプロセッサ、及び半導体記憶装置やディスク装置等の記憶部を含む周知の構成を有するコンピュータで形成可能である。この場合、案内生成部25、経路生成部27及び案内開始選択肢生成部28の機能はプロセッサにより実行され、案内終了位置情報保持部21、目的地情報保持部22、地図情報保持部23及び案内開始位置情報保持部24は記憶部で形成可能である。
【0021】
図2は、本実施例の動作、即ち、案内方法の手順又は工程を説明するフローチャートである。図2のステップS1〜S19の処理はサーバ2のプロセッサがサーバ2の記憶部に格納された案内プログラムを実行することにより行われる。案内プログラムは、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体に格納されていても良く、この場合、プログラムはコンピュータ読み取り可能な記憶媒体からサーバ2の記憶部にインストールされる。
【0022】
図2の処理は、案内装置1から案内開始位置情報の通知があると開始される。ステップS1では、通信部26が案内装置1から通知される案内開始位置情報を案内生成部25の制御下で案内開始位置情報保持部24に保存すると共に、案内装置1から通知される目的地情報を案内生成部25の制御下で目的地情報保持部22に保存する。
【0023】
図3は、ステップS1の処理を説明するフローチャートである。ステップS21では、通信部26が案内装置1から通知される案内開始位置情報を案内生成部25の制御下で案内開始位置情報保持部24に保存することで、案内装置1の現在位置情報を取得する。ステップS22では、案内装置1が利用者を案内する案内エリアの地図情報を地図情報保持部23から案内生成部25の制御下で経路生成部27を介して取得し、現在位置情報から案内装置1の現在位置が案内エリア内のどの領域に所属するかを判断してその領域情報を取得する。
【0024】
図4は、目的地情報と案内エリアを説明する図である。図4において、(a)は案内装置1が案内する案内エリア50を示す平面図である。この例では、案内エリア50は10個の領域R1〜R10を有するが、案内エリア50内の領域数は複数であれば特に限定されず、又、案内エリア50及び各領域R1〜R10の形状も矩形に限定されない。
【0025】
ステップS23では、案内生成部25は、現在位置情報に基づいて案内装置1が過去に現在位置が所属する案内エリア内の領域から案内した目的地と各目的地への案内回数(以下、目的地指示回数情報)を例えば案内生成部25内の記憶部(図示せず)に格納された領域毎に設けられたテーブルから取得する。図4において、(b)は案内生成部25内の記憶部に格納されたテーブルの一例を示す。現在位置が図4において(a)の領域R1内にあるとすると、(b)はこの領域R1について設けられたテーブルを示す。ステップS24では、案内生成部25は、案内回数のランキング順に(例えば、案内回数の多い順に)目的地を選択肢(即ち、目的地の候補)として並べ替えて(即ち、ソートして)通信部25を介して案内装置1へ通知する。これにより、案内装置1では、情報出力部16の表示部にソートされた目的地を選択肢として表示し、利用者に目的地を入力部11から選択するよう促す。若しくは、入力部11のマイクロホンで利用者の音声を受けて音声認識を行う制御部12において、案内回数のランキングの高い目的地名を認識しやすくなるように認識語の優先順位付けを行う。利用者が1つの目的地Pdを選択肢から選択すると、選択された目的地Pdの目的地情報が制御部12の制御下で通信部15を介してサーバ2へ通知される。ステップS25では、案内装置1から通知された目的地情報が通信部26を介して案内生成部25に供給され、目的地情報保持部22に保存される。ステップS26では、案内装置1から通知された目的地情報に基づいて、領域R1について設けられたテーブル中の目的地情報が示す目的地Pdの案内回数を1だけインクリメントし、処理は図2のステップS2へ進む。
【0026】
尚、利用者が直接目的地Pdを示す目的地情報を案内装置1の入力部11から入力する場合には、図3のステップS23,S24は省略可能である。
【0027】
図2の説明に戻るに、ステップS2では、案内生成部25の制御下で、経路生成部27が案内開始位置情報保持部24に保存された案内開始位置情報が示す案内開始位置Psから目的地情報保持部22に保存された目的地情報が示す目的地Pdまでの経路を、地図情報保持部23に保存された地図情報に基づいて生成する。図5は、目的地Pdまでの経路「Ps→A→C→B→F→Pd」(以下、経路500と言う)を説明する図であり、この例では領域R1内の案内開始位置(現在位置)Psから領域R10内の目的地Pdまでの経路500を生成するものとする。ここで、Psは案内開始位置Psに相当する領域R1内のノード、Aは領域R2内のノード、Cは領域R4内のノード、Bは領域R6内のノード、Fは領域R9内のノード、Pdは目的地Pdに相当する領域R10内のノードを示す。ノードとは、案内装置1が移動可能な経路において、同一直線上以外の方向、即ち、曲がることが可能な地点を指す。
【0028】
案内装置1では、制御部12が自己位置取得部13が取得した現在位置情報を通信部15を介してサーバ2へ通知する。現在位置情報は、例えば案内装置1から常に通知しても、一定時間毎に通知しても、案内装置1が一定距離を移動する度に通知しても、現在位置が案内エリア内の1つの領域から別の領域に移動する度に通知しても良い。一定時間は、案内装置1が移動する一定時間内に1つの領域を完全に通過してしまわない程度の長さに設定することが望ましい。又、一定距離は、案内装置1が一定距離を移動中に1つの領域を完全に通過してしまわない程度の長さに設定することが望ましい。現在位置が案内エリア内の1つの領域から別の領域に移動する度に現在位置情報をサーバ2に通知する場合には、制御部12は案内エリアを形成する各領域の地図情報を取得する必要があり、この場合の地図情報は制御部12内の記憶部から取得しても、制御部12外の記憶部から取得しても良い。
【0029】
ステップS3では、案内生成部25は、目的地Pd、地図情報、及び生成された経路500に基づいて、経路500上のノードPs,A,C,B,F,Pdでの利用者に対する案内文を生成して案内生成部25内の記憶部に格納する。これにより、案内生成部25内の記憶部には、例えば図6に示す案内情報のリストが案内開始位置Psから目的地Pdまでの経路500に対して格納される。例えば、案内装置1の現在位置が領域R2内のノードAであれば、現在位置から「右方向に曲がってL2メートル(m)進んでください」という案内文が記憶部内のリストに格納される。
【0030】
ステップS4では、案内生成部25は、案内装置1が経路500を移動中に通過する領域を取得する。案内生成部25の記憶部には、領域毎に、利用者に対する目的地への案内を終了した回数(又は、利用者の人数)を保持するテーブルが格納されている。ステップS5では、案内生成部25は、ステップS4で取得した各領域について、案内生成部25の記憶部に格納されたテーブルから目的地Pdへの案内を終了した回数を取得する。ステップS6では、案内生成部25は、各領域について取得した目的地Pdへの案内が終了した割合(案内終了割合)hを、h=Ei/Esから算出する。ここで、Eiは、任意の領域での目的地Pdへの案内終了回数を示し、Esは経路500が通過する全ての領域での目的地Pdへの案内終了回数の総和を示す。ステップS7では、案内生成部25は、案内終了割合hに加算する変数Hを、H=h(現在の領域)に設定する。ステップS8では、案内生成部25はH=H+h(現在の領域)を算出して利用者への案内装置1を介した案内を開始する。
【0031】
各領域について目的地Pdへの案内終了割合を算出する式の分母にEsを用いるのは、経路500においてどの領域で多くの利用者が案内の利用を終了しているのかを適切に算出するためである。例えば、目的地Pdに対する案内エリア内の全ての領域についての案内終了数を分母として用いる方法も考えられるが、この考えられる方法では、目的地Pdに至る経路が複数ある場合、現在位置が所属する領域とは目的地Pdに対して別方向の異なる領域から案内を開始して目的地Pdに至った案内終了数が多い場合、相対的に今回の経路が通過する領域の案内終了割合が下がってしまう。例えば、図5において領域R7方向からの案内回数が非常に多い場合に、今回の案内経路500内では領域R6までで案内の利用を終了している人が殆どであったとしても、全案内終了数からみると、領域R6までで終了した人の割合が低くなってしまう。これに対し、分母にEsを用いる上記式を用いる場合には、考えられる方法における上記の如き不都合を解消することができる。
【0032】
ステップS9では、案内生成部25は、H>Vcであるか否かを判定し、判定結果がYESであると処理はステップS10へ進み、判定結果がNOであると処理はステップS12へ進む。ここで、Vcは一定値、又は、閾値を示す。
【0033】
案内開始時には案内装置1の現在位置は案内開始位置Psなので、ステップS12では、案内生成部25は、図6の如き案内情報のリストの一番上の案内文を読み出して通信部26を介して案内装置1へ通知することで利用者に提示すると共に、リストから削除する。ステップS13では、案内生成部25は、案内情報のリストに利用者に提示済みでない案内文があるか否かを判定し、判定結果がYESであると処理はステップS14へ進み、判定結果がNOであると処理はステップS19へ進む。ステップS14では、案内生成部25は、駆動部14を駆動して案内装置1を経路500に沿って移動させるコマンドを通信部26を介して案内装置1に通知する。ステップS15では、案内生成部25は、案内装置1から通知される案内装置1の現在位置情報を通信部26を介して受領し、案内装置1の現在位置が新たな領域内に移動したか否かを判定する。ステップS15の判定結果がYESであると処理はステップS16へ進み、判定結果がNOであると処理はステップS18へ進む。ステップS16では、案内生成部25は、ステップS15で判定された新たな領域が経路500中の領域であるか否かを判定し、判定結果がYESであると処理はステップS17へ進み、判定結果がNOであると処理はステップS2へ戻る。
【0034】
ステップS17では、案内生成部25は、H=H+h(新たな領域)を算出する。ステップS18では、案内生成部25は、案内装置1の現在位置情報に基づいて、新たな領域に移動した案内装置1が経路500上のノードに近づいたか否かを判定し、判定結果がNOであると処理はステップS14へ戻り、判定結果がYESであると処理はステップS9へ戻る。
【0035】
ステップS9の判定結果がYESであると、ステップS10では、案内生成部25は、図6の如き案内情報のリスト中の残りの案内文をまとめて読み出して通信部26を介して案内装置1へ通知することで利用者に案内文をまとめて提示する。案内装置1では、まとめて提示された案内文を情報出力部16から出力する。例えば、情報出力部16の表示部は、まとめて提示された案内文を同時に表示しても、順次読みやすい速度で表示しても良い。情報出力部16のスピーカは、まとめて提示された案内文を順次音声出力しても良い。
【0036】
ステップS11では、案内生成部25は、利用者が案内装置1による案内の利用を終了したか否かを判定する。利用者が入力部11から案内の利用の終了を指示して現在位置情報が案内終了位置情報としてサーバ2へ通知されると、案内生成部25はこの通知を通信部26を介して受領することでステップS11の判定を行うことができる。ステップS11の判定結果がNOであると処理はステップS12へ進み、判定結果がYESであるとであると処理はステップS19へ進む。
【0037】
案内装置1が自律移動型案内ロボットの場合、入力部11のカメラによって利用者を探索して周囲に利用者がいない場合に制御部12が案内の利用の終了を判断したり、利用者による案内の利用の終了を指示する音声を入力部11のマイクロホンで受けて制御部12が音声認識により案内の利用の終了を判断したり、一定時間内に利用者による音声確認が得られない場合に制御部12が案内の利用の終了を判断したりするようにしても良い。
【0038】
ステップS13の判定結果がNO、或いは、ステップS11の判定結果がYESになると、ステップS19では、案内生成部25が案内終了位置情報を案内終了位置情報保持部21に保存し、処理は終了する。案内終了位置情報は、目的地別に案内終了位置情報保持部21に保存される。保存される案内終了位置情報には、案内終了位置に加え、案内終了日時や利用者の属性(例えば、年齢、性別等)といった付加情報を含んでも良い。
【0039】
尚、案内装置1が携帯端末の場合、言うまでもなく図1の駆動部14は設けられておらず、利用者が携帯端末を持って移動することで携帯端末が移動する。このため、案内装置1が携帯端末の場合、図2のステップS14は省略される。又、制御部12は、例えば携帯端末の画面のバックライトがオフ(OFF)にされたり、電源が切られたこと等により案内の利用の終了を判断することも可能である。言うまでもなく、携帯端末には、案内専用の携帯端末、通信用の携帯端末等が含まれる。通信用の携帯端末には、携帯電話が含まれ、案内装置1が携帯電話の場合には、携帯電話にはサーバ2による案内サービスを受けるため、制御部12の上記機能を実現させるためのアプリケーションプログラムがインストールされる。
【0040】
次に、図2のステップS2〜S4の処理を、図7乃至図8と共により詳細に説明する。図7は、ステップS2〜S4の処理を説明するフローチャートであり、図8は、目的地情報と案内エリア内のノードを説明する図である。図8において、(a)はノード間の接続を示し、ノードA,C間はアークaで接続されており、ノードB,C間はアークbで接続されており、ノードC,D間はアークcで接続されており、ノードC,E間はアークdで接続されており、ノードB,F間はアークeで接続されている。
【0041】
図7において、ステップS31では、案内生成部25が、通信部26を介して受領した案内装置1の現在位置を取得すると共に、現在位置が所属する領域を地図情報保持部23に保存された地図情報から取得する。ステップS32では、案内制御部25が、目的地情報保持部22に保存された目的地Pdの座標を目的地情報保持部22に保存された目的地情報から取得すると共に、目的地Pdが所属する領域を地図情報保持部23に保存された地図情報から取得する。目的地情報保持部22には、例えば図8において(b)に示す如き目的地情報が保存されている。この例では、目的地Pdの目的地情報IPdは、目的地名「店P1」、座標「(xPd,yPd)」、及び所属する領域「R10」を含む。尚、座標は説明の便宜上二次元のxy座標で示すが、三次元のxyz座標で示しても良いことは言うまでもない。
【0042】
ステップS33では、案内生成部25の制御下で、経路生成部27が案内開始位置情報保持部24に保存された案内開始位置情報が示す案内開始位置Psから目的地情報保持部22に保存された目的地情報IPdが示す目的地Pdまでの経路500を、地図情報保持部23に保存された地図情報に基づいて生成する。目的地Pdまでの経路が複数存在する場合には、最短経路を探索する。地図情報保持部23には、図8において(c),(d),(e)で示す如きノード情報、アーク情報、及び領域情報を含む地図情報が保存されている。経路500の生成には、少なくとも地図情報のノード情報及びアーク情報を使用する。この例では、(c)に示すノードCに関するノード情報ICは、ノードCの座標「(xC,yC)」、ノードCが接続するアーク(接続アーク)「a,c,d,b」、及びノードCが所属する領域「R4」を含む。又、(d)に示すアークaに関するアーク情報Iaは、アークaが接続するノード「A,C」、及びアークaの距離Distaを含む。更に、(e)に示す領域R1に関する領域情報IR1は、領域R1の座標「(x1,y1),(x2,y2),(x3,y3),(x4,y4)」、及び領域R1が接続する領域「R2」を含む。領域情報の座標は、この例では領域が矩形であるため矩形の4つの頂点の座標であるが、領域が多角形であれば多角形の各頂点の座標である。
【0043】
ステップS34では、案内生成部25が、生成した経路500上に次のノードがあるか否かを判定する。案内装置1の現在位置が案内開始位置Psであれば、経路500上の次のノードはノードAであり、ステップS34の判定結果はYESである。ステップS34の判定結果がYESであると、ステップS35では、案内生成部25が、地図情報保持部23に保存されている地図情報のノード情報及びアーク情報を用いて経路500上の次のノードにおいて曲がる方向を算出する。例えば、経路500上の次のノードがノードAであれば、曲がる方向は右である。
【0044】
ステップS36では、案内生成部25が、目的地情報IPd、地図情報、及び生成された経路500に基づいて、経路500上の次のノードAでの利用者に対する案内文を生成して案内生成部25内の記憶部に格納する。案内装置1の現在位置が領域R2内のノードAであれば、現在位置から「右方向に曲がってL2メートル(m)進んでください」という案内文が記憶部内のリストに格納される。ステップS37では、案内生成部25が、経路500上の次のノードまでの通過領域を地図情報の領域情報から取得する。経路500上の次のノードがノードCであれば、領域情報から領域R3が通過領域として取得される。ステップS38では、案内生成部25が、経路500上の次のノードCでの案内文の生成を開始し、処理はステップS34へ戻る。ステップS34の判断結果がNOになると、処理は終了し、処理は図2のステップS5へ進む。この例では、ノードPd(即ち、目的地Pd)での案内文の生成を開始した時点でステップS34の判定結果がNOになる。
【0045】
これにより、ステップS34〜S38の処理を繰り返すことにより、案内生成部25内の記憶部には、例えば図6に示す案内情報のリストが案内開始位置Psから目的地Pdまでの経路500に対して格納される。
【0046】
次に、本実施例において案内マークを用いる第1の変形例を、図9乃至図11と共に説明する。図9は、第1の変形例においてステップS2の処理に追加される処理を説明するフローチャートである。案内マークとは、利用者を目的地に誘導するために設けられた標識の一種であり、例えばトイレを示す記号、及び/又は、文字と、トイレが位置する方向を示す矢印等を含む。このような案内マークが目的地Pdへの経路500を移動中に利用者が視認可能な位置に設置されていれば、利用者を案内マークが見やすい位置まで誘導すれば、案内の利用を終了して、その位置からは利用者が案内マークを追うことで目的地Pdに到達することができる。尚、案内マークが視認可能な領域(以下、可視領域)と、案内マークが設置されている領域とは、同じである必要はない。
【0047】
図10は、目的地情報、案内マーク及び案内エリアを説明する図である。図10において、(a)は目的地までの経路500を示し、(b)は目的地情報保持部22に保存されている目的地情報IPdを示し、(c)は案内生成部25内の記憶部に格納される案内情報を示し、(d)は目的地の案内マークGMのリストを示す。図10に示す例では、説明の便宜上、(a)に示すように案内マークGMが領域R6内に設置されており、案内マークGMは可視領域Rv内で視認可能である。この例では、可視領域Rvは領域R5の一部と領域R6の一部で形成されているが、可視領域Rvは案内マークGMが設置されている領域の少なくとも一部、或いは、案内マークGMが設置されている領域に隣接する少なくとも1つの領域の少なくとも一部、案内マークGMが設置されている領域の少なくとも一部と案内マークGMが設置されている領域に隣接する少なくとも1つの領域の少なくとも一部で形成されていても良い。又、目的地情報保持部22の保存されている目的地情報IPdには、図8(b)の情報に加え、案内エリア50内に設置されている目的地Pdに対する案内マークの数、及び各案内マークGM1,GM2,...に関する情報が含まれる。各案内マークGM1,GM2,...に関する情報は、各案内マークGM1,GM2,...のマーク情報(記号及び/又は文字)、各案内マークGM1,GM2,...の位置情報、及び各案内マークGM1,GM2,...の可視領域の位置情報(例えば、多角形の可視領域であれば多角形の各頂点の座標)を含む。図10(a)のように案内エリア50内の案内マークGMが1つであれば、目的地情報IPdの案内マークGM情報は1つである。
【0048】
例えば、図7のステップS32とステップS33の間で、図10(b)の目的地情報IPdに案内マーク情報(案内マークGMの情報)があるか否かを判定し、案内マーク情報があれば図10(c)の案内文の最初にアスタリスク(*)を付して示すように「*現在位置」に対応する「*この目的地の案内マークはこれです(案内マーク)」といった案内文が案内の最初に挿入される。この際、図10(d)の目的地情報IPdが示す目的地Pdの案内マークGMのリストを生成する。この目的地Pdの案内マークGMのリストには、案内マークGMを説明済み(又は、案内済み)であるか否かを示す説明済みフラグが格納されており、説明済みの案内マークGMの説明済みフラグはYES(済)、説明済みでない案内マークGMの説明済みフラグはNO(未)に設定されている。案内マークGMのリストに格納されている説明済みフラグを用いることで、一度案内した案内マークGMを何度も説明しないようにすることができる。
【0049】
図9において、ステップS41は、例えば図7のステップS37とステップS38の間に実行される。ステップS41では、案内生成部25が、地図情報保持部23に保存された地図情報のノード情報及びアーク情報から、次のノードへのアーク情報を取得する。ステップS42では、案内生成部25が、目的地情報保持部22に保存された図10(b)に示す如き目的地情報IPdに基づいて、目的地Pdへの経路500が可視領域を通るか否かを判定する。ステップS42の判定結果がNOであると、処理は図2のステップS3へ進む。一方、ステップS42の判定結果がYESであると、ステップS43では、案内生成部25が、図10(d)の目的地情報IPdが示す目的地Pdの案内マークGMのリストを参照して説明済みフラグがYES(済)に設定されているか否かを判定し、判定結果がYESであると処理は図2のステップS3へ進む。目的地Pdの案内マークGMのリストを参照して説明済みフラグがNO(未)に設定されておりステップS43の判定結果がNOであると、ステップS44では、案内生成部25が、案内装置1の現在位置に応じた目的地Pdの案内マークGMの提示を案内文として案内情報に追加し、処理は図2のステップS3へ進む。
【0050】
つまり、ステップS44では、案内装置1の現在位置が案内開始位置Psであれば、図10(b)の目的地情報IPdから目的地Pdの案内マークGMの情報を取得し、図10(c)の現在位置及び案内文の欄にアスタリスク(*)を付して示すように「この目的地の案内マークはこれです」といった案内文が追加されて、案内装置1側の情報出力部16に表示部があれば目的地Pdの案内マークGMの提示も行う。又、案内装置1の現在位置が目的地Pdの案内マークGMの可視領域Rv内であれば、ステップS44では、図10(b)の目的地情報IPdから目的地Pdの案内マークGMの情報を取得し、図10(c)にアスタリスク(*)を付して示すように「案内マークが見えます。あの指示通りに進んでください」といった案内文が追加される。図10(d)の目的地情報IPdが示す目的地Pdの案内マークGMのリストに目的地Pdの案内マークGMが説明済みであることを示すフラグがYES(済)に設定されていなければ、この時に「この目的地の案内マークはこれです」という案内文も追加される。
【0051】
図11は、第1の変形例においてステップS14の処理に追加される処理を説明するフローチャートである。図11において、ステップS51では、案内生成部25が、案内装置1の現在位置が目的地Pdの案内マークGMの可視領域Rv内であるか否かを判定し、判定結果がNOであると処理は図2のステップS15へ進む。一方、ステップS51の判定結果がYESであると、ステップS52では、案内生成部25が、図10(d)の目的地Pdの案内マークGMのリストを参照して説明済みフラグがYES(済)に設定されているか否かを判定し、判定結果がYESであると処理は図2のステップS15へ進む。目的地Pdの案内マークGMのリストを参照して説明済みフラグがNO(未)に設定されておりステップS52の判定結果がNOであると、ステップS53では、案内生成部25が、図10(b)の目的地情報IPdから目的地Pdの案内マークGMの情報を取得し、図10(c)にアスタリスク(*)で示すように「この目的地の案内マークはこれです」といった案内文を案内装置1へ通信部26を介して通知することで目的地Pdの案内マークGMを利用者に説明する。ステップS54では、案内生成部25が、図10(d)の目的地Pdの案内マークGMのリスト中、ステップS53で目的地Pdの案内マークGMが説明済みであることを示すフラグをYES(済)に設定し、処理は図2のステップS15へ進む。
【0052】
次に、共通の経路データを利用可能な場合の処理について説明する。上記目的地への経路探索自体は、例えばA*等の一般的なアルゴリズムを用いて行うことができる。しかし、経路探索から案内文を生成したり、通過領域を取得するための計算量は比較的多く、サーバ2のプロセッサへの負荷を軽減することは難しく、その分コストが比較的高い高速のプロセッサを用いる必要がある。そこで、第2の変形例では、探索した経路を再利用することによって、計算量の減少及びプロセッサへの負荷の軽減を図る。
【0053】
図12は、第2の変形例におけるステップS3,S4に相当する処理を説明するフローチャートであり、図13は、目的地Pdまでの経路500と共通経路情報を説明する図である。図13において、(a)は経路生成部25で生成された経路500を示し、(b)は領域R10への共通経路情報を示す。この例では、領域R10の共通経路情報は、ノード、案内文、次のノードまでの通過領域、及び次のノードの情報を含む。ただし、図13(b)では実際の案内文の図示は省略して空欄で示されている。
【0054】
図12において、ステップS61では、案内生成部25が、通信部26を介して受領した案内装置1の現在位置を取得すると共に、現在位置が所属する領域を地図情報保持部23に保存された地図情報から取得する。ステップS62では、案内制御部25が、目的地情報保持部22に保存された目的地Pdの座標を目的地情報保持部22に保存された目的地情報から取得すると共に、目的地Pdが所属する領域を地図情報保持部23に保存された地図情報から取得する。目的地情報保持部22には、例えば図8において(b)に示す如き目的地情報が保存されている。ステップS63では、案内生成部25が、案内装置1の現在位置から最も近いノードに関するノード情報を地図情報保持部23に保存された地図情報から取得する。
【0055】
ステップS64では、案内生成部25が、ステップS63で取得したノード情報のノードが、図13(b)に示すような、目的地Pdが所属する領域R10への共通経路情報に含まれているか否かを判定する。領域R10への共通経路情報は、案内生成部25の記憶部を含むサーバ2内の記憶部、或いは、サーバ2に外部接続された記憶部に保存されている。この例では、説明の便宜上、領域R10への共通経路情報は目的地情報保持部22に保存されているものとする。ステップS64の判定結果がNOであると、ステップS65では、案内生成部25が経路探索を続けて経路500上の次のノードを取得し、処理はステップS64へ戻る。ステップS64の判定結果がYESになると、ステップS66では、案内生成部35が目的地情報保持部22に保存された領域R10への共通経路情報から経路500上の次のノードを最後のノードEND、即ち、目的地Pdまで辿ると共に、案内文及び通過領域を取得して経路500を含む案内情報を生成し、処理は図2のステップS5へ進む。
【0056】
このように、本変形例では、一度生成した経路を目的地が所属する領域の共通経路情報に格納する。この共通経路情報には、案内可能範囲の全てのノードが格納されている。又、共通経路情報の各ノードに対しては、該当ノードでの「案内文」の欄、目的地が所属する領域に到達すための「次のノードに到達するまでに通過する(即ち、次のノードまでの)通過領域」の欄、及び目的地が所属する領域に到達すための「次のノード」の欄に対応する情報が保存されている。過去に生成されている経路に一度も使用されていないノードに対する各欄は空欄となる。案内を開始したとき、現在位置から最も近いノードを取得し、目的地が所属する領域への共通経路情報に取得したノードの各欄を参照して空欄であればこのノードが経路として使用されたことが無いことを示すため、通常のノード探索を続けて次のノードを探索する。
【0057】
上記実施例及び変形例において、案内終了位置情報保持部21に保存されている情報(又は、データ)には、時間情報や利用者の属性等を付加するようにしても良い。時間情報が付加されていれば、古い情報は無視して常に最新の情報に基づいた案内を行ったり、情報の新しさに応じた重み付けをして新しい情報を優先して案内を行ったりすることができる。又、新たな案内マークが設置された等といった案内エリアの環境の時間的変化にも適切に対応可能である。一方、利用者の性別、年齢等の属性が付加されていれば、利用者の属性に合わせてより理解しやすい案内を行うことができる。例えば、利用者が子供であれば、子供の案内位置終了情報だけを案内終了割合h=Ei/Esの算出に用いることによって、子供が一度に理解できる適切な位置まで誘導を行うことができる。。
【0058】
更に、以下の処理を追加することで、より適切な案内を行うこともできる。例えば、残りの案内文数又は案内文字数が一定数以下であれば、残りの案内文をまとめて利用者に通知しても良い。又、案内開始位置が目的地に非常に近い場合には、上記式の計算を行うことなく残りの案内文をまとめて利用者に通知しても良い。一方、案内開始位置から目的地までの経路の長さに応じて上記一定値Vcを変動させても良い。この場合には、目的地の近くから始める案内の場合は一定値Vcを小さな値に設定することで、案内開始位置から直ちに残りの案内文をまとめて利用者に通知することができる。
【0059】
利用者は案内装置に複雑な経路を一度に説明されても覚えきれないため、一度に理解できる適切なところまでは誘導され、残りは教えられた通りに利用者が目的地に向かうことができると良い。又、利用者の現在位置によって、その場所からわかりにくく案内が必要な場所が異なる。上記の如く目的地までの残りの経路をまとめて説明するタイミングを利用者の案内利用終了位置の履歴を用いて最適化すれば、最後まで誘導しなければわからないような目的地は逐次経路説明を行い、まとめて経路説明できるわかりやすい目的地はまとめて説明することができ、利用者がわかりやすい案内を行うことができる。
【0060】
案内の利用を開始した現在位置によって、その位置で多く選択される案内目的地が案内メニューの選択肢の上位に表示されると、案内開始を少ない手順で行うことができる。案内目的地を利用者が音声で指示する場合は、音声認識する単語の優先順位付けを、その場所で多く選択される案内目的地順にすることによって、音声認識の誤認識を減らし、利用者の負担を軽減することができる。
【0061】
案内マークが案内エリア内に設置されており、案内マークを辿れば目的地まで行ける場合には、案内マークの形状や案内マークの設置場所を提示してもらえば、残りは利用者自身で探すことができることも多い。そこで、誘導するための案内マークを持つ目的地については、案内マークの情報を利用者に提供することで、利用者は早く目的地を把握することができる。又、利用者は、案内の利用を比較的早い時点で終了することができるので、多数の利用者を効率良く案内することが可能となる。
【0062】
開示の案内方法、案内制御装置及びプログラムでは、目的地別に、目的地への案内を提供された全ての利用者が案内の利用を終了した位置を保存し、この案内終了位置を利用者が目的地を把握した場所と考え、目的地の案内はどこまで行えば良いか判断する。このようにすることによって、目的地の一般的なわかりやすさを求めており、そのわかりやすさに応じた案内を利用者に提供する。
【0063】
以上の実施例を含む実施形態に関し、更に以下の付記を開示する。
(付記1)
案内装置による案内を制御する案内制御装置であって、
複数の利用者が案内の利用を終了した案内終了位置を目的地別に保存した案内終了位置情報保持部と、
地図情報を保存した地図情報保持部と、
前記案内装置において任意の目的地への案内が案内開始位置で指示された時、前記案内装置から通知された前記任意の目的地、前記案内開始位置及び前記地図情報に基づいて、前記案内開始位置から前記任意の目的地までの経路を生成する経路生成部と、
前記任意の目的地、前記地図情報、及び前記経路に基づいて、前記経路上の複数の地点での案内文を生成し、記憶部に格納すると共に出力する案内生成部と、
前記案内装置からの情報を受信すると共に前記案内生成部が出力する前記案内文を前記案内装置に送信する通信部を備え、
前記案内生成部は、前記案内終了位置情報保持部内に前記任意の目的地に対して保存された案内終了位置の利用者数が閾値に達する地点までは前記案内文を逐次出力し、前記閾値を超える地点では残りの案内文をまとめて出力する、案内制御装置。
(付記2)
前記案内装置が利用者を案内する案内エリアは複数の領域に分割されており、
前記案内装置の現在位置は前記案内装置から前記通信部へ通知され、
任意の領域での前記任意の目的地への案内終了回数をEiで示し、前記経路が通過する全ての領域での前記任意の目的地への案内終了回数の総和をEsで示すと、前記案内生成部は、各領域について取得した前記任意の目的地への案内が終了した案内終了割合hをh=Ei/Esから算出し、前記案内終了割合hに加算する変数Hを前記案内装置の現在位置が所属する前記経路上の領域での前記任意の目的地への案内終了回数hを用いてH=h(現在の領域)から算出し、前記変数Hが前記閾値を超えると前記残りの案内文をまとめて出力する、付記1記載の案内制御装置。
(付記3)
前記記憶部は各領域について案内が利用された目的地を格納しており、
前記案内開始位置が所属する領域について前記記憶部に格納された目的地を選択肢として生成して出力する案内開始選択肢生成部を更に備え、
前記通信部は前記案内開始選択肢生成部が出力する選択肢を前記案内装置に送信して前記任意の目的地の選択を促す、付記2記載の案内制御装置。
(付記4)
前記目的地情報保持部は、前記案内エリア内に設置され前記利用者を前記任意の目的地へ誘導する案内マークの位置を示す案内マーク情報を保存しており、
前記案内生成部は、前記目的地情報保持部に保存された前記案内マーク情報に基づき、前記経路が前記利用者を前記任意の目的地へ誘導する案内マークが視認可能な領域に前記案内装置が到達すると前記案内マークの案内を前記案内文に追加する、付記2又は3記載の案内制御装置。
(付記5)
前記案内生成部は、前記案内装置が前記案内マークを視認可能な領域に到達すると、前記残りの案内文をまとめて出力する、付記4記載の案内制御装置。
(付記6)
前記目的地情報保持部は、一度生成した経路を目的地が所属する領域の共通経路情報に格納しており、
前記案内生成部は、案内を開始したとき、前記案内装置の現在位置から最も近い地点を取得し、前記任意の目的地が所属する領域への共通経路情報に取得した地点の情報を参照して空欄であれば探索を続けて次の地点を探索し、前記共通経路情報に前記取得した地点の情報があればその情報を用いて案内文を生成する、付記2乃至5のいずれか1項記載の案内制御装置。
(付記7)
前記案内生成部は、残りの案内文があると前記案内装置の駆動部を駆動して前記案内装置を前記経路に沿って移動させるコマンドを、前記通信部を介して前記案内装置に通知する、付記1乃至6のいずれか1項記載の案内制御装置。
(付記8)
コンピュータに、案内装置による案内を制御させるプログラムであって、
前記案内装置において任意の目的地への案内が案内開始位置で指示された時、前記案内装置から通知された前記任意の目的地、前記案内開始位置及び地図情報保持部に保存された地図情報に基づいて、前記案内開始位置から前記任意の目的地までの経路を生成する経路生成手順と、
前記任意の目的地、前記地図情報、及び前記経路に基づいて、前記経路上の複数の地点での案内文を生成し、記憶部に格納すると共に出力する案内生成手順と、
前記案内装置からの情報を受信すると共に前記案内生成手順が出力する前記案内文を前記案内装置に送信する通信手順
を前記コンピュータに実行させ、
前記案内生成手順は、複数の利用者が案内の利用を終了した案内終了位置を目的地別に保存した案内終了位置情報保持部を参照し、前記任意の目的地に対して保存された案内終了位置の利用者数が閾値に達する地点までは前記案内文を逐次出力し、前記閾値を超える地点では残りの案内文をまとめて出力する、プログラム。
(付記9)
前記案内装置が利用者を案内する案内エリアは複数の領域に分割されており、
前記案内装置の現在位置は前記案内装置から前記通信部へ通知され、
任意の領域での前記任意の目的地への案内終了回数をEiで示し、前記経路が通過する全ての領域での前記任意の目的地への案内終了回数の総和をEsで示すと、前記案内手順は、各領域について取得した前記任意の目的地への案内が終了した案内終了割合hをh=Ei/Esから算出し、前記案内終了割合hに加算する変数Hを前記案内装置の現在位置が所属する前記経路上の領域での前記任意の目的地への案内終了回数hを用いてH=h(現在の領域)から算出し、前記変数Hが前記閾値を超えると前記残りの案内文をまとめて出力する、付記8記載のプログラム。
(付記10)
前記記憶部は各領域について案内が利用された目的地を格納しており、
前記プログラムは、前記案内開始位置が所属する領域について前記記憶部に格納された目的地を選択肢として生成して出力する案内開始選択肢生成手順を更に前記コンピュータに実行させ、
前記通信手順は前記案内開始選択肢生成手順が出力する選択肢を前記案内装置に送信して前記任意の目的地の選択を促す、付記9記載のプログラム。
(付記11)
前記目的地情報保持部は、前記案内エリア内に設置され前記利用者を前記任意の目的地へ誘導する案内マークの位置を示す案内マーク情報を保存しており、
前記案内生成手順は、前記目的地情報保持部に保存された前記案内マーク情報に基づき、前記経路が前記利用者を前記任意の目的地へ誘導する案内マークが視認可能な領域に前記案内装置が到達すると前記案内マークの案内を前記案内文に追加する、付記9又は10記載のプログラム。
(付記12)
前記案内生成手順は、前記案内装置が前記案内マークを視認可能な領域に到達すると、前記残りの案内文をまとめて出力する、付記11記載のプログラム。
(付記13)
前記目的地情報保持部は、一度生成した経路を目的地が所属する領域の共通経路情報に格納しており、
前記案内生成手順は、案内を開始したとき、前記案内装置の現在位置から最も近い地点を取得し、前記任意の目的地が所属する領域への共通経路情報に取得した地点の情報を参照して空欄であれば探索を続けて次の地点を探索し、前記共通経路情報に前記取得した地点の情報があればその情報を用いて案内文を生成する、付記9乃至12のいずれか1項記載のプログラム。
(付記14)
前記案内生成手順は、残りの案内文があると前記案内装置の駆動部を駆動して前記案内装置を前記経路に沿って移動させるコマンドを、前記通信手順を介して前記案内装置に通知する、付記8乃至13のいずれか1項記載のプログラム。
(付記15)
案内装置による案内をコンピュータにより制御する案内方法であって、
前記案内装置において任意の目的地への案内が案内開始位置で指示された時、前記案内装置から通知された前記任意の目的地、前記案内開始位置及び地図情報保持部に保存された地図情報に基づいて、前記案内開始位置から前記任意の目的地までの経路を生成する経路生成工程と、
前記任意の目的地、前記地図情報、及び前記経路に基づいて、前記経路上の複数の地点での案内文を生成し、記憶部に格納すると共に出力する案内生成工程と、
前記案内装置からの情報を受信すると共に前記案内生成工程が出力する前記案内文を前記案内装置に送信する通信工程
を前記コンピュータに実行させ、
前記案内生成工程は、複数の利用者が案内の利用を終了した案内終了位置を目的地別に保存した案内終了位置情報保持部を参照し、前記任意の目的地に対して保存された案内終了位置の利用者数が閾値に達する地点までは前記案内文を逐次出力し、前記閾値を超える地点では残りの案内文をまとめて出力する、案内方法。
【0064】
以上、開示の案内方法、案内装置及びプログラムを実施例により説明したが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、本発明の範囲内で種々の変形及び改良が可能であることは言うまでもない。
【符号の説明】
【0065】
1 案内装置
2 サーバ
11 入力部
12 制御部
16 情報出力部
21 案内終了位置情報保持部
22 目的地情報保持部
23 地図情報保持部
24 案内開始位置情報保持部
25 案内生成部
26 通信部
27 経路生成部
28 案内開始選択肢生成部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
案内装置による案内を制御する案内制御装置であって、
複数の利用者が案内の利用を終了した案内終了位置を目的地別に保存した案内終了位置情報保持部と、
地図情報を保存した地図情報保持部と、
前記案内装置において任意の目的地への案内が案内開始位置で指示された時、前記案内装置から通知された前記任意の目的地、前記案内開始位置及び前記地図情報に基づいて、前記案内開始位置から前記任意の目的地までの経路を生成する経路生成部と、
前記任意の目的地、前記地図情報、及び前記経路に基づいて、前記経路上の複数の地点での案内文を生成し、記憶部に格納すると共に出力する案内生成部と、
前記案内装置からの情報を受信すると共に前記案内生成部が出力する前記案内文を前記案内装置に送信する通信部を備え、
前記案内生成部は、前記案内終了位置情報保持部内に前記任意の目的地に対して保存された案内終了位置の利用者数が閾値に達する地点までは前記案内文を逐次出力し、前記閾値を超える地点では残りの案内文をまとめて出力する、案内制御装置。
【請求項2】
前記案内装置が利用者を案内する案内エリアは複数の領域に分割されており、
前記案内装置の現在位置は前記案内装置から前記通信部へ通知され、
任意の領域での前記任意の目的地への案内終了回数をEiで示し、前記経路が通過する全ての領域での前記任意の目的地への案内終了回数の総和をEsで示すと、前記案内生成部は、各領域について取得した前記任意の目的地への案内が終了した案内終了割合hをh=Ei/Esから算出し、前記案内終了割合hに加算する変数Hを前記案内装置の現在位置が所属する前記経路上の領域での前記任意の目的地への案内終了回数hを用いてH=h(現在の領域)から算出し、前記変数Hが前記閾値を超えると前記残りの案内文をまとめて出力する、請求項1記載の案内制御装置。
【請求項3】
前記記憶部は各領域について案内が利用された目的地を格納しており、
前記案内開始位置が所属する領域について前記記憶部に格納された目的地を選択肢として生成して出力する案内開始選択肢生成部を更に備え、
前記通信部は前記案内開始選択肢生成部が出力する選択肢を前記案内装置に送信して前記任意の目的地の選択を促す、請求項2記載の案内制御装置。
【請求項4】
前記目的地情報保持部は、前記案内エリア内に設置され前記利用者を前記任意の目的地へ誘導する案内マークの位置を示す案内マーク情報を保存しており、
前記案内生成部は、前記目的地情報保持部に保存された前記案内マーク情報に基づき、前記経路が前記利用者を前記任意の目的地へ誘導する案内マークが視認可能な領域に前記案内装置が到達すると前記案内マークの案内を前記案内文に追加する、請求項2又は3記載の案内制御装置。
【請求項5】
コンピュータに、案内装置による案内を制御させるプログラムであって、
前記案内装置において任意の目的地への案内が案内開始位置で指示された時、前記案内装置から通知された前記任意の目的地、前記案内開始位置及び地図情報保持部に保存された地図情報に基づいて、前記案内開始位置から前記任意の目的地までの経路を生成する経路生成手順と、
前記任意の目的地、前記地図情報、及び前記経路に基づいて、前記経路上の複数の地点での案内文を生成し、記憶部に格納すると共に出力する案内生成手順と、
前記案内装置からの情報を受信すると共に前記案内生成手順が出力する前記案内文を前記案内装置に送信する通信手順
を前記コンピュータに実行させ、
前記案内生成手順は、複数の利用者が案内の利用を終了した案内終了位置を目的地別に保存した案内終了位置情報保持部を参照し、前記任意の目的地に対して保存された案内終了位置の利用者数が閾値に達する地点までは前記案内文を逐次出力し、前記閾値を超える地点では残りの案内文をまとめて出力する、プログラム。
【請求項6】
案内装置による案内をコンピュータにより制御する案内方法であって、
前記案内装置において任意の目的地への案内が案内開始位置で指示された時、前記案内装置から通知された前記任意の目的地、前記案内開始位置及び地図情報保持部に保存された地図情報に基づいて、前記案内開始位置から前記任意の目的地までの経路を生成する経路生成工程と、
前記任意の目的地、前記地図情報、及び前記経路に基づいて、前記経路上の複数の地点での案内文を生成し、記憶部に格納すると共に出力する案内生成工程と、
前記案内装置からの情報を受信すると共に前記案内生成工程が出力する前記案内文を前記案内装置に送信する通信工程
を前記コンピュータに実行させ、
前記案内生成工程は、複数の利用者が案内の利用を終了した案内終了位置を目的地別に保存した案内終了位置情報保持部を参照し、前記任意の目的地に対して保存された案内終了位置の利用者数が閾値に達する地点までは前記案内文を逐次出力し、前記閾値を超える地点では残りの案内文をまとめて出力する、案内方法。
【請求項1】
案内装置による案内を制御する案内制御装置であって、
複数の利用者が案内の利用を終了した案内終了位置を目的地別に保存した案内終了位置情報保持部と、
地図情報を保存した地図情報保持部と、
前記案内装置において任意の目的地への案内が案内開始位置で指示された時、前記案内装置から通知された前記任意の目的地、前記案内開始位置及び前記地図情報に基づいて、前記案内開始位置から前記任意の目的地までの経路を生成する経路生成部と、
前記任意の目的地、前記地図情報、及び前記経路に基づいて、前記経路上の複数の地点での案内文を生成し、記憶部に格納すると共に出力する案内生成部と、
前記案内装置からの情報を受信すると共に前記案内生成部が出力する前記案内文を前記案内装置に送信する通信部を備え、
前記案内生成部は、前記案内終了位置情報保持部内に前記任意の目的地に対して保存された案内終了位置の利用者数が閾値に達する地点までは前記案内文を逐次出力し、前記閾値を超える地点では残りの案内文をまとめて出力する、案内制御装置。
【請求項2】
前記案内装置が利用者を案内する案内エリアは複数の領域に分割されており、
前記案内装置の現在位置は前記案内装置から前記通信部へ通知され、
任意の領域での前記任意の目的地への案内終了回数をEiで示し、前記経路が通過する全ての領域での前記任意の目的地への案内終了回数の総和をEsで示すと、前記案内生成部は、各領域について取得した前記任意の目的地への案内が終了した案内終了割合hをh=Ei/Esから算出し、前記案内終了割合hに加算する変数Hを前記案内装置の現在位置が所属する前記経路上の領域での前記任意の目的地への案内終了回数hを用いてH=h(現在の領域)から算出し、前記変数Hが前記閾値を超えると前記残りの案内文をまとめて出力する、請求項1記載の案内制御装置。
【請求項3】
前記記憶部は各領域について案内が利用された目的地を格納しており、
前記案内開始位置が所属する領域について前記記憶部に格納された目的地を選択肢として生成して出力する案内開始選択肢生成部を更に備え、
前記通信部は前記案内開始選択肢生成部が出力する選択肢を前記案内装置に送信して前記任意の目的地の選択を促す、請求項2記載の案内制御装置。
【請求項4】
前記目的地情報保持部は、前記案内エリア内に設置され前記利用者を前記任意の目的地へ誘導する案内マークの位置を示す案内マーク情報を保存しており、
前記案内生成部は、前記目的地情報保持部に保存された前記案内マーク情報に基づき、前記経路が前記利用者を前記任意の目的地へ誘導する案内マークが視認可能な領域に前記案内装置が到達すると前記案内マークの案内を前記案内文に追加する、請求項2又は3記載の案内制御装置。
【請求項5】
コンピュータに、案内装置による案内を制御させるプログラムであって、
前記案内装置において任意の目的地への案内が案内開始位置で指示された時、前記案内装置から通知された前記任意の目的地、前記案内開始位置及び地図情報保持部に保存された地図情報に基づいて、前記案内開始位置から前記任意の目的地までの経路を生成する経路生成手順と、
前記任意の目的地、前記地図情報、及び前記経路に基づいて、前記経路上の複数の地点での案内文を生成し、記憶部に格納すると共に出力する案内生成手順と、
前記案内装置からの情報を受信すると共に前記案内生成手順が出力する前記案内文を前記案内装置に送信する通信手順
を前記コンピュータに実行させ、
前記案内生成手順は、複数の利用者が案内の利用を終了した案内終了位置を目的地別に保存した案内終了位置情報保持部を参照し、前記任意の目的地に対して保存された案内終了位置の利用者数が閾値に達する地点までは前記案内文を逐次出力し、前記閾値を超える地点では残りの案内文をまとめて出力する、プログラム。
【請求項6】
案内装置による案内をコンピュータにより制御する案内方法であって、
前記案内装置において任意の目的地への案内が案内開始位置で指示された時、前記案内装置から通知された前記任意の目的地、前記案内開始位置及び地図情報保持部に保存された地図情報に基づいて、前記案内開始位置から前記任意の目的地までの経路を生成する経路生成工程と、
前記任意の目的地、前記地図情報、及び前記経路に基づいて、前記経路上の複数の地点での案内文を生成し、記憶部に格納すると共に出力する案内生成工程と、
前記案内装置からの情報を受信すると共に前記案内生成工程が出力する前記案内文を前記案内装置に送信する通信工程
を前記コンピュータに実行させ、
前記案内生成工程は、複数の利用者が案内の利用を終了した案内終了位置を目的地別に保存した案内終了位置情報保持部を参照し、前記任意の目的地に対して保存された案内終了位置の利用者数が閾値に達する地点までは前記案内文を逐次出力し、前記閾値を超える地点では残りの案内文をまとめて出力する、案内方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2011−232162(P2011−232162A)
【公開日】平成23年11月17日(2011.11.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−102417(P2010−102417)
【出願日】平成22年4月27日(2010.4.27)
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年11月17日(2011.11.17)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年4月27日(2010.4.27)
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【Fターム(参考)】
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