説明

樹脂成形システムおよび樹脂成形方法

【課題】 大掛りなプレス装置を用いずに、複数の樹脂成形品を各加熱成形板間で同時に加熱加圧成形することができる樹脂成形システムおよび樹脂成形方法を提供する。
【解決手段】 少なくとも3枚以上重ねられた加熱成形板14の各加熱成形板14間において複数の樹脂成形品S2を同時に成形する樹脂成形システム11において、加熱成形板14間において複数の樹脂成形品S2を同時に成形する樹脂成形プレス装置12と、重ねられた状態の加熱成形板14を樹脂成形プレス装置12の外部で開閉する成形板開閉装置13と、樹脂成形プレス装置12と成形板開閉装置13との間で、重ねられた状態の加熱成形板14を移動させる移動装置15を設ける。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、少なくとも3枚以上重ねられた加熱成形板の各加熱成形板間において複数の樹脂成形品を同時に成形する樹脂成形システムおよび樹脂成形方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
少なくとも3枚以上重ねられた加熱成形板の各加熱成形板間において複数の樹脂成形品を同時に成形する樹脂成形プレスとしては特許文献1に記載されたものが知られている。特許文献1は、熱板間に被積層材を配置し、可動盤の上昇によって熱板間で被積層材を加圧加熱して一体の積層体を得るホットプレスに関するものである。しかし特許文献1のホットプレスでは、各熱板が開かれた状態から可動盤が上昇されて熱板間で被積層材が加圧されるまでのストロークを加圧用のシリンダ装置のみにより行うため、前記シリンダ装置は、多量の作動油を必要とする大型のものを配設しなければならなかった。そしてその結果、可動盤が上昇されるまでの時間が長くかかるという問題もあった。
【0003】
前記の問題点を解決するものとして、特許文献2に記載されたものが知られている。特許文献2のホットプレスは、可動盤を固定盤に向けて移動させる可動盤駆動手段と、熱板を加圧する熱板加圧手段の両方が併設され、熱板加圧手段は、ストロークが小さい小型のもので済むようになっている。しかし特許文献2のホットプレスでは、可動盤駆動手段と熱板加圧手段を別個に設けるために、コストアップに繋がるという問題があった。また特許文献1と特許文献2はいずれも、ホットプレスの内部において熱板が型開きされて被積層材の搬入・搬出が行われる構造であり、熱板間に搬入・搬出用スペースが必要なためにホットプレス自体の構造が大型化するという問題があった。
【0004】
また上記とは別に、熱プレス用プレートを熱プレス装置の熱板間に搬送してICカード等の成形を行うものとしては特許文献3に記載されたものが知られている。しかし特許文献3は、熱プレス用プレート自体は加熱手段を有するものでなく、また少なくとも3枚以上重ねられた加熱成形板の各加熱成形板間において複数の樹脂成形品を同時に成形するものでもない。よって効率的に熱板間で同時に大量の樹脂成形品を成形することができなかった。
【特許文献1】特開2000−94189号公報(請求項1、図1)
【特許文献2】特開2002−59300号公報(請求項4、図1)
【特許文献3】特開2002−301600号公報(請求項3、図8)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は上記の問題を鑑みてなされたものであって、大掛りなプレス装置を用いずに、複数の樹脂成形品を各加熱成形板間で同時に加熱加圧成形することができる樹脂成形システムおよび樹脂成形方法を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の請求項1に記載の樹脂成形システムは、少なくとも3枚以上重ねられた加熱成形板の各加熱成形板間において複数の樹脂成形品を同時に成形する樹脂成形システムにおいて、加熱成形板間において複数の樹脂成形品を同時に成形する樹脂成形プレス装置と、重ねられた状態の加熱成形板を樹脂成形プレス装置の外部で開閉する成形板開閉装置と、樹脂成形プレス装置と成形板開閉装置との間で、重ねられた状態の加熱成形板を移動させる移動装置と、からなることを特徴とする。
【0007】
本発明の請求項2に記載の樹脂成形システムは、請求項1において、樹脂成形プレス装置の加圧機構のストロークは、成形板開閉装置における型開時の加熱成形板の相互の間隔を合計した値よりも小さいことを特徴とする。
【0008】
本発明の請求項3に記載の樹脂成形システムは、請求項1または請求項2において、 加熱成形板は、冷却機構が併設されていることを特徴とする。
【0009】
本発明の請求項4に記載の樹脂成形システムは、請求項1ないし請求項3のいずれか1項において、加熱成形板は、それぞれの対向する面に平面以外の面を含む成形面を有することを特徴とする。
【0010】
本発明の請求項5に記載の樹脂成形システムは、請求項4において、加熱成形板は、成形面とは異なる部分にそれぞれガイド孔が形成され、ガイド棒がガイド孔に挿通されることにより、加圧方向に直交する方向の位置決めがなされることを特徴とする。
【0011】
本発明の請求項6に記載の樹脂成形システムは、請求項4または請求項5において、加熱成形板は、成形面に向けてエア通路が形成され、エア通路にエアが供給されることにより樹脂成形品が離型されることを特徴とする。
【0012】
本発明の請求項7に記載の樹脂成形システムは、請求項4ないし請求項6のいずれか1項において、加熱成形板は、成形面における周辺部に余剰部成形部が形成されていることを特徴とする。
【0013】
本発明の請求項8に記載の樹脂成形方法は、少なくとも3枚以上重ねられた加熱成形板の各加熱成形板間において複数の樹脂成形品を同時に成形する樹脂成形方法において、樹脂成形品を加圧する樹脂成形プレス装置の外部において加熱成形板の間に樹脂材料を供給した後、加熱成形板を型閉して重ね、重ねられた状態の加熱成形板を樹脂成形プレス装置に搬入し、複数の樹脂成形品を同時に成形することを特徴とする。
【0014】
本発明の請求項9に記載の樹脂成形方法は、請求項8において、加熱成形板の間に供給される樹脂材料は、カーボンを含む導電材料であり、燃料電池用セパレータを成形するものであることを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
本発明の樹脂成形システムおよび樹脂成形方法は、少なくとも3枚以上重ねられた加熱成形板の各加熱成形板間で複数の樹脂成形品を同時に成形する樹脂成形システムにおいて、樹脂成形品を加圧する樹脂成形プレス装置の外部において加熱成形板の間に樹脂材料を供給した後、加熱成形板を型閉して重ね、重ねられた状態の加熱成形板を樹脂成形プレス装置に搬入し、加圧して樹脂成形品を成形するので、大掛りなプレス装置を用いずに、複数の樹脂成形品を各熱板間で同時に加熱加圧成形することができ、プレス装置の省スペース化とコストダウンを図ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
本発明の実施形態について図1ないし図6を参照して説明する。図1は、本発明の樹脂成形システムの斜視図であって、成形板開閉装置において加熱成形板が型開された状態を示す図である。図2は、本発明の樹脂成形システムの正面図であって樹脂成形プレス装置内に加熱成形板が搬入された状態を示す図である。図3は、本発明の樹脂成形システムの側面図であって、成形板開閉装置において加熱成形板が重ねられた状態を示す図である。図4は、図1のA−A線に沿った断面図であって加熱成形板の上面を説明する図である。図5は、本発明の樹脂成形システムにおける成形板開閉装置の可動盤上昇時の要部拡大縦断面図である。図6は、本発明の樹脂成形システムにおける成形前の加熱成形板と成形後の加熱成形板の状態を示す要部拡大断面図である。なお図2、図3においては部材の一部を切欠いて示している。
【0017】
本実施形態の樹脂成形システムの概略について図1ないし図3により説明する。樹脂成形システム11は、燃料電池用セパレータを同時に多数枚成形できるものであって、樹脂成形プレス装置12と成形板開閉装置13とが備えられている。樹脂成形システム11では、樹脂成形プレス装置12自体に加熱成形板14が常時配設されておらず、加熱成形板14は重ねられた状態で、樹脂成形プレス装置12と成形板開閉装置13との間を移動装置15によって移動されるようになっている。なお樹脂成形システムは、システム全体または樹脂成形プレス装置のみが図示しない真空室の内部に設置されるようにしてもよい。
【0018】
樹脂成形プレス装置12には、成形板開閉装置13と共用の一枚板からなる上固定盤16と、該上固定盤16のプレス装置部分であるプレス装置上盤部17に対向する下固定盤19とが配設されている。樹脂成形プレス装置12のプレス装置上盤部17と下固定盤19は、加圧によっても歪みが生じないよう板厚の厚いものが用いられている。前記プレス装置上盤部17の四隅近傍と下固定盤19の四隅近傍には、前記プレス装置上盤部17を支えるように4本のタイバ20が設けられている。そして前記プレス装置上盤部17の上部には加圧機構である加圧用シリンダ装置21が配設されている。加圧用シリンダ装置21は、重ねられた状態の加熱成形板14を加圧するためのものであって、前記加圧用シリンダ装置21のラム22が、プレス装置上盤部17の下面から下方に向けて配設されている。前記ラム22の押圧面23は、加熱成形板14等が何も固定されておらず、水平面となっている。そして前記ラム22の押圧面23の外形は、成形される燃料電池用セパレータの外形より大きくなっている。なお樹脂成形プレス装置の加圧機構は、下固定盤の下方に配設され、上方に向けてラムが取付けられたものであってもよい。また前記加圧機構の加圧シリンダ装置は一に限定されない。更に加圧機構は、シリンダ装置によるものに限定されず、電動モータとトグル機構の組合せ等、他の加圧機構を用いたものであってもよい。
【0019】
樹脂成形プレス装置12の下固定盤19は所定の高さに設けられており、前記下固定盤19の下方には加圧用シリンダ装置21等に作動油を供給する油圧システムや、樹脂成形システム11の制御盤等が収納されている。図2に示されるように、上固定盤16のプレス装置上盤部17と下固定盤19との間隔は、重ねられた状態の加熱成形板14全体の高さと、前記加圧用シリンダ装置21のラム22収縮時における上固定盤16からの突出寸法と、ラム22のストロークL1を加えた高さとなっている。よって前記特許文献1に示されるような通常のホットプレスの上固定盤と圧締装置を含むベース盤の間隔よりも小さくなっており、加圧用シリンダ装置21のラム22のストロークL1も極めて小さくなっている。下固定盤19の上面24は、平面加工されるとともに所定間隔毎に複数の孔が穿設されており、前記孔には重ねられた加熱成形板14を移動させる際に摩擦を軽減するボールローラ25がそれぞれ配設されている。ボールローラ25は弾発体であるバネにより付勢されたボールが、通常時においては前記下固定盤19の上面24から僅かに突出する状態に保たれている。そして前記ボールローラ25のボールは、所定以上の外力を受けるとバネが収縮して下固定盤19の上面24から孔内に没入されるようになっている。また下固定盤19には前記重ねられた加熱成形板14を移動させる際の、ガイドと位置決めを行うためのガイド位置決め部材26が配設されている。
【0020】
次に加熱成形板14について説明する。本発明において加熱成形板14は、少なくとも3枚以上で構成され、上記したように移動装置15により樹脂成形プレス装置12と成形板開閉装置13の間を、複数枚重ねられた状態で移動される。図2ないし図6に示されるように、最下段の加熱成形板14は、下板27と、前記下板27上に配設された断熱板28と、前記断熱板28上に配設されカートリッジヒータ29が内蔵された成形板30とからなっている。最下段の加熱成形板14における下板27の下面は平面からなり、加圧成形時に前記樹脂成形プレス装置12の下固定盤19の上面24と面当接されるようになっている。よって最下段の加熱成形板14はその上面のみに図4に示されるような成形面31を有している。図6に示されるように、本実施形態の加熱成形板14の成形面31は、積層成形用プレスの熱板と異なり、平面とは異なった部分を有する凹凸形状をしている。具体的には成形面31は、凹状をしており、燃料電池用セパレータの溝に対応する凹凸が形成された成形部32と、その周囲に形成された余剰部成形部33からなっている。そして余剰部成形部33を含む成形面31の周囲は、平面からなる当接面58となっている。また前記余剰部成形部33に向けて、成形板30の外部からエア通路34が形成されている。そして前記エア通路34は、図示しない可撓性のエア管を通じて圧縮空気供給装置に接続されている。また図4に示されるように前記最下段の加熱成形板14は、成形面31とは異なる当接面58の部分の四隅近傍に、ガイド孔35が上下方向にそれぞれ貫通形成されている。最下段の加熱成形板14の上には中間の加熱成形板14が重ねられるようになっている。
【0021】
中間の加熱成形板14は一例として50mmの板厚を有しており、前記最下段の加熱成形板14よりも少なくとも成形板支持ピン44,44が対向する方向と同方向の辺の長さが僅かに大きくなっている。そして本実施形態では9枚の中間の加熱成形板14が配設されるが、上方の中間の加熱成形板14ほど前記辺の長さが僅かづつ大きくなっている。中間の加熱成形板14は、カートリッジヒータ29が内蔵され、その下面と上面の両面に、それぞれ他の加熱成形板14の成形面31と対向する面に水平面以外の面を含む成形面31が形成され、前記成形面31の周囲に当接面58を有している。また中間の加熱成形板14の成形面31についても、成形部32と余剰部成形部33からなっている。そして前記余剰部成形部33に向けて、中間の加熱成形板14の外部からエア通路34が形成され、エア通路34は圧縮空気供給装置に接続されている。また中間の加熱成形板14についても、当接面58の部分に、前記最下段の加熱成形板14と同位置にガイド孔35が上下方向にそれぞれ貫通形成されている。なおエア通路については、加熱成形板の上面か下面のいずれか一方にだけ開口されるように形成してもよい。
【0022】
最上段の加熱成形板14は、最上段の加熱成形板14よりも少なくとも成形板支持ピン44,44が対向する方向と同方向の辺の長さが僅かに大きくなっている。よってすべての加熱成形板14は、上方の熱板ほど順に前記辺の長さが僅かづつ大きくなっている。最上段の加熱成形板14は、上板36と、前記上板36下面に配設された断熱板37と、前記断熱板37下面に配設されカートリッジヒータ29を内蔵した成形板38とからなっている。そして前記加熱成形板14は、下面のみに成形部32と余剰部成形部33からなる成形面31が形成され、その周囲に当接面58を有している。そして前記余剰部成形部33に向けても、成形板38の外部からエア通路34が形成され、エア通路34は圧縮空気供給装置に接続されている。上板36の下面における成形面31以外の当接面58における四隅近傍の部分には、下方に向けて四本のガイド棒39が平行に垂設されている。
【0023】
前記ガイド棒39は、前記最下段の加熱成形板14のガイド孔35と中間の加熱成形板14のガイド孔35と同位置に設けられ、前記の各ガイド孔35に挿通可能となっている。ガイド棒39の長さは、図5に示されるように、重ねられた加熱成形板14にガイド棒39を挿通した際に、最下段の加熱成形板14における下板27の下面よりも所定寸法L3だけ上方までしか挿通されない長さとなっている。このことにより樹脂成形プレス12において、ラム22により重ねられた加熱成形板14が圧縮され、高さ方向の寸法が減少しても、ガイド棒39が下固定盤19に当接されることはない。
【0024】
また前記加熱成形板14はいずれも当接面58の部分の板厚が均等に設けられている。よって加熱成形板14を重ねて加圧し、当接面58同士が当接された際に、最下段の加熱成形板14における下板27の下面と最上段の加熱成形板14における上板36の上面は、平行となるように形成されている。また当接面58の面積は、加熱成形板14の面積の少なくとも33%ないし75%程度であることが前記平行度の点、および加熱成形板14の強度の点から望ましい。なお加熱成形板の成形面は、対向する成形面のいずれか一方が凸部からなり、他方の凹部に嵌合されるものでもよい。更に成形面においては、一枚の燃料電池用セパレータを成形するものに限定はされない。また各加熱成形板の大きさについては、当接面を含む成形板部分はすべて同じ大きさとし、前記成形板部分の側部に異なる突出量の支持爪を取付けて、加熱成形板14を支持するようにしてもよい。
【0025】
またこれらの加熱成形板14のカートリッジヒータ29への配線40は上固定盤16に配設された端子ボックス41から接続されており、加熱成形板14が樹脂成形プレス装置12に移動したり、成形板開閉装置13で所定間隔に開かれたりしても対応可能な長さとなっている。また前記配線40は、弦巻状のものが用いられ、加熱成形板14が型閉めされたときにも、加熱成形板14の間に挟まれないように弛みが除去されるようになっている。なお加熱成形板の加熱手段としては、カートリッジヒータ以外の抵抗発熱体であってもよく、更には油等の熱媒を加熱成形板の内部の管路に流通させるものであってもよい。
【0026】
次に成形板開閉装置13について説明する。樹脂成形プレス装置12の一側に隣接して設けられる成形板開閉装置13は、前記上固定盤16における成形板開閉装置部分である開閉装置上盤部18に対向してベース盤42が配設されている。そして前記開閉装置上盤部18の四箇所とベース盤42の四箇所の間には、前記開閉装置上盤部18を支えるように四本の支柱43が設けられている。前記支柱43には上下方向に所定間隔毎に孔が形成され、前記孔には加熱成形板14を通常一枚づつ支持する成形板支持ピン44が配設されている。よって四本の支柱43に配設される成形板支持ピン44は、成形板開閉装置13の内部空間において、前記成形板支持ピン44の上に加熱成形板14が一枚づつ載置可能となっている。成形板支持ピン44はダブルナットにより、支柱43から内側の前記内部空間に向けて、成形板支持ピン44が突出される寸法を調節して固定可能となっている。そして成形板支持ピン44は、通常一枚づつ加熱成形板14が載置されるように、下方の成形板支持ピン44ほど支柱43から内側に長く突出・固定されている。またベース盤42の上面には四本のガイド棒45が上方に向けて平行に立設されている。ガイド棒45は前記加熱成形板14のガイド孔35に挿通されるための棒であり、前記ガイド孔35と同じ位置に設置されている。そして図5に示されるように、前記ガイド棒45の先端面は、最上段の加熱成形板14に垂設されたガイド棒39の先端面と僅かな間隔L4を隔てて対向されるようになっている。
【0027】
また上固定盤16における開閉装置上盤部18の上部の対角位置には、2本の成形板開閉用シリンダ装置46が、ロッド47を下方に向けて配設されている。そして図1、図4に示されるように前記成形板開閉用シリンダ装置46のロッド47は、前記開閉装置上盤部18とベース盤42との間で昇降可能に設けられた可動盤48の両側面にそれぞれ固着されたブラケット49に取付けられている。そして前記成形板開閉用シリンダ装置46のロッド47を収縮させることにより、可動盤48は樹脂成形プレス装置12の下固定盤19と同じ高さまで上昇され、ロッド47を伸長させることにより、ベース盤42に近接した高さに下降されるようになっている。可動盤48は、重ねられた加熱成形板14が載置される盤であり、可動盤48の上面50は、下固定板19の上面24と同様に、平面加工された面に所定間隔毎に複数の孔が穿設されており、前記孔にはボールローラ25がそれぞれ配設されている。また可動盤48の四隅近傍にはベース盤42に立設されたガイド棒45が挿通されるガイド孔51がそれぞれ貫通形成されている。なお加熱成形板のガイド孔とガイド棒は、各成形板の上面または下面のいすれか一方の面に、加熱成形板の板厚の半分以下の長さのガイド棒に相当するガイド突起を設け、他方の面の同位置に前記ガイド突起が挿通されるガイド孔を設けたものであってもよい。
【0028】
可動盤48における一側(図2において右側)には、所定の高さの壁部52が立設されており、前記壁部52の外側には、重ねられた加熱成形板14の移動装置15としての移動用シリンダ装置53が配設されている。また可動盤48の両側面には、重ねられた加熱成形板14を移動させる際に横方向のズレを防止するガイド部材55が設けられている。そして移動用シリンダ装置53のロッド54は、前記可動盤48の壁部52に貫通形成された孔に挿通され、ロッド54の先端に固着された係合ブロック56が最下段の加熱成形板14における下板27の係止部57に係止されている。具体的には図4に示されるように、下板27の一側の側面には、平面視L字状の係止部57が向かい合うように形成され、係止部57の間にロッド54の係合ブロック56が係止されることにより、下板27はロッド54に対して、上下方向には移動可能で、水平方向にはロッド54の後退時にも係止状態が保たれるようになっている。なお重ねられた状態の加熱成形板を移動させる移動装置については、移動用シリンダ装置に限定されず、電動装置により加熱成形板を移動させるものであってもよい。また樹脂成形プレス装置の下固定盤や成形板開閉装置の可動盤に設けられ、加熱成形板移動時の摩擦を軽減するボールローラについても、車輪等を用いたもの等、他の構造のものでもよい。更にはガイド位置決め部材についても、下固定盤に溝を形成したもの等、適宜の応用が可能である。
【0029】
次に本実施形態の樹脂成形システム11の作動について図1、図2、図3、および図6により説明する。樹脂成形システム11では、図1に示されるように成形板開閉装置13において各加熱成形板14が下降され、各成形板支持ピン44に各加熱成形板14が載置された状態において、図示しない搬入装置により、一例として熱硬化性樹脂からなるバインダとカーボンを含有する導電材料からなる燃料電池用セパレータの樹脂シートS1を加熱成形板14の成形面31に供給する。供給される樹脂シートS1は、図6の(a)に示されるように、成形面31における成形部32よりも外形が小さいものが供給される。そして樹脂シートS1の板厚寸法は上下の加熱成形板14における成形面31の深さを加えた寸法よりも大きくなっている。なおこの際加熱成形板14のカートリッジヒータ29には通電され、加熱成形板14は加熱された状態にある。
【0030】
加熱成形板14の成形面31に前記樹脂シートS1が供給されると成形板開閉装置13の成形板開閉用シリンダ装置46を作動させ、可動盤48を上昇させる。可動盤48の上昇とともに各加熱成形板14は最下段の加熱成形板14から上昇開始され、前記最下段の加熱成形板14が上方の加熱成形板14に当接されると、その加熱成形板14を含めて重ねられた加熱成形板14が上昇される。この際、図6の(a)に示されるように、加熱成形板14の当接面58同士は完全に当接していない。またこの際、加熱成形板14の上昇とともにベース盤42に立設されたガイド棒45から中間と最下段の加熱成形板14が抜き取られ、それに代わって最上段の加熱成形板14に設けられたガイド棒39に挿通されてゆくので、加熱成形板14は、型閉時に移動方向に直交する方向に位置ずれが生じない。そして成形板開閉用シリンダ装置46のロッド47が完全に収縮されると、図2に示されるように、可動盤48の上面50と樹脂成形プレス装置12における下固定盤19の上面24との高さが同一となる。そして最上段の加熱成形板14を含むすべての加熱成形板14が可動盤48の上に重ねられた状態となる。
【0031】
なお加熱成形板のカートリッジヒータには常時通電・加熱せずに、型閉されるのと略同時に加熱成形板のカートリッジヒータに通電を開始し、加熱成形板が両面から加熱するようにしてもよい。また樹脂成形システム全体が図示しない真空室に設置されている場合は、前記搬入装置が後退された後に、扉が閉められ真空室内の減圧が開始される。
【0032】
次に図2に示されるように、移動用シリンダ装置53を作動させ、ロッド54の係合ブロック56により前記下板27の側面を押圧することにより、可動盤48上に重ねられた加熱成形板14は、他側の樹脂成形プレス装置12の下固定盤19上に向けて移動させる。この際、重ねられた加熱成形板14は、ボールローラ25の回転により摩擦を軽減されて可動盤48の上面50および下固定盤19の上面24を移動される。またこの際、前記重ねられた加熱成形板14は、ガイド部材55およびガイド位置決め部材26により側面をガイドされて移動され、前記ガイド位置決め部材26の端部に設けられたL字状の衝止部に当接されて樹脂成形プレス装置12の下固定盤19の所定位置に位置決めされる。
【0033】
重ねられた加熱成形板14が前記下固定盤19に位置決め完了されると、次に樹脂成形プレス装置12の加圧用シリンダ装置21が作動され、ラム22が下降され前記ラム22の押圧面23が、最上段の加熱成形板14における上板36の上面に面当接し、重ねられた加熱成形板14およびその間の樹脂シートS1を押圧する。ボールローラ25により、最下段の加熱成形板14における下板27の下面と下固定盤19の上面24との間に形成されていた間隔は、加圧されることによりボールが下固定盤19内に没入され、前記下板27の下面と下固定盤19の上面24が当接される。その際下板27は移動用シリンダ装置53のロッド54に対して下降されるが、上記したように下板27はロッド54に対して、上下方向には移動可能に設けられているので、問題なく下板27が下降される。
【0034】
そして樹脂成形プレス装置12では、所定時間にわたり、加圧用シリンダ装置21により加熱された加熱成形板14を介して樹脂シートS1の加圧加熱成形が行われる。図6の(b)に示されるように、その成形の際に樹脂シートS1は、加熱加圧されて溶融化され、成形部32の隅々まで充填されて厚みが薄くなる。そして成形部32に充填しきれずに余剰となった溶融樹脂は、成形面31における周辺部に形成された余剰部成形部33に流れる。そして加圧用シリンダ装置21による加圧により上下の加熱成形板14,14の当接面58同士が当接され、その状態が加熱加圧が完了するまで継続されることにより、燃料電池用セパレータS2は、成形面31により附形がなされるとともに、均等な板厚に成形される。そして所定の成形時間が完了すると、加圧用シリンダ装置21のラム22が上昇し、重ねられた加熱成形板14は加圧から開放される。そして再び移動用シリンダ装置53を作動させ、前記下板27の係止部57をロッド54の係合ブロック56により引っ張ることにより、前記加熱成形板14を樹脂成形プレス装置12から一側の成形板開閉装置13へ搬出する。その際に可動盤48は下固定盤19と同位置で待機していることは言うまでもない。
【0035】
重ねられた加熱成形板14が完全に成形板開閉装置13の可動盤48上に搬出されると、移動用シリンダ装置53を停止させ、成形板開閉用シリンダ装置46を作動させて可動盤48を下降させる。そして最上段の加熱成形板14、その次には中間の加熱成形板14のうちで上段のものから順に一枚づつ成形板支持ピン44の上に載置されていき、最後に最下段の加熱成形板14が最下方の成形板支持ピン44に載置される。その際に最下段と中間の加熱成形板14は、最上段の加熱成形板14に設けられたガイド棒39にガイド孔35が挿通された状態から、ベース盤42に設けられたガイド棒45がガイド孔35が挿通された状態に、順に移されていくので、加熱成形板14は、型開時に移動方向に直交する方向に位置ずれが生じない。そして加熱成形板14は、各成形板支持ピン44に一枚づつ載置されることにより、各加熱成形板14の間に取出しスペースが形成される。そして図3に示される最下段の加熱成形板14の移動量L2は、図2に示される樹脂成形プレス装置12のラム22のストロークL1よりも大きい。前記について換言すれば、加圧機構のストロークL1は成形板開閉装置13における型開閉時の加熱成形板14の相互の間隔を合計した値よりも小さい。そしてその結果、本発明では樹脂成形プレス装置12の高さを低くすることができる。よって本発明では、天井の低い工場に樹脂成形プレス装置を載置することができ、または工場の床にピットを設けて樹脂成形プレス装置のラムを埋め込んだりする必要がない。
【0036】
また本実施形態ではこの際に、圧縮空気供給装置から加熱成形板14の成形面31の余剰部成形部33に向けて形成されたエア通路34を介してエアを供給し、加熱成形板14から燃料電池用セパレータS2の離型を行う。よって燃料電池用セパレータS2が加熱成形板14の成形面31に張付いたりすることがない。そして燃料電池用セパレータS2の離型が完了すると、樹脂成形システムが真空室内に配設されている場合は、真空室内を大気圧に戻し、扉を開けて、図示しない搬出装置により燃料電池用セパレータS2の取出しを行う。そして燃料電池用セパレータS2は取出後、余剰部成形部33によって成形された部分が切断装置により切断され、完全な形状の燃料電池用セパレータにされる。
【0037】
なお本実施形態では熱硬化性樹脂からなるバインダとカーボンを含有する導電材料からなる燃料電池用セパレータの樹脂材料を使用した例について記載したが、熱可塑性樹脂からなるバインダとカーボンを含有する導電性材料からなる燃料電池用セパレータの樹脂材料を使用してもよい。その場合加熱成形板は、水等の媒体を流通させる管路が形成された冷却機構が併設されたものを使用し、加圧工程の後半に加熱成形板の温度を下降させることが望ましい。また加熱成形板の間に供給される樹脂材料として、樹脂シートではなく、粉体材料を使用してもよい。粉体材料の場合は、加熱成形板の成形面の溝部と凸部の両方に樹脂材料を略均一な密度で供給することができるが、均等に粉体材料を供給するため均し装置等が併設される。
【0038】
更に本発明の樹脂成形システムにより成形されるのは、燃料電池用セパレータに限定されず、導光板や光拡散板等の光学製品を含む平板状の樹脂成形品や、プリント配線基板やICカード等の積層物であってもよい。加熱成形板は、成形品に応じて変更され、導光板等を成形する場合は転写板であるスタンパが取付けられる。またプリント配線基板等の積層物を成形する場合、加熱成形板は、鏡面からなる成形板が使用され、加熱成形板と加熱成形板との間で他のステンレス板等を挟んで複数枚の積層物が成形される場合もある。しかしいずれの成形品を成形する場合も、加熱成形板に当接面がある方が、成形品の平行度および板厚精度を向上させることができる。
【0039】
次にこの樹脂成形システム11のメンテナンスについて説明する。樹脂成形システム11では、連続して成形している間に、加熱成形板14に樹脂のカスが付着したり、加熱成形板14のカートリッジヒータ29が故障したりして、成形不良が発生することがある。そのような場合には機械を停止し、加熱成形板14のメンテナンスを行う必要がある。そして前記メンテナンスの際は、メンテナンスを行う予定の加熱成形板14と、他の加熱成形板14の間を広く開けた方が作業を行いやすい。
【0040】
このような際に成形板開閉装置13では、メンテナンスを行う予定の加熱成形板14が載置される成形板支持ピン44と、それより下方の成形板支持ピン44が支柱43の内側に突出する寸法が短くなるよう調節して、メンテナンスを行う予定の加熱成形板14を数本下方の成形板支持ピン44、または下方の加熱成形板14の上に直接載置させることが可能である。またはメンテナンスを行う予定の加熱成形板14が載置される成形板支持ピン44よりも数本上方の成形板支持ピン44を、メンテナンスを行う予定の加熱成形板14が載置できず、かつその一枚上の加熱成形板14が載置できる寸法まで長く突出されるよう調節して、メンテナンスを行う予定の加熱成形板14よりも一枚上方の加熱成形板14を前記数本上方の成形板支持ピン44の上に載置させてもよい。上記のいずれの場合も、メンテナンスを行う予定の加熱成形板14の上方、またはメンテナンスを行う予定の最上段の加熱成形板14の下方に広い作業スペースを得ることができるので、作業者は加熱成形板14のメンテナンス作業が行いやすくなる。そして作業後については、成形板開閉用シリンダ装置46により加熱成形板14が引き上げられ、樹脂成形プレス装置12により成形作業が行われている間に成形板支持ピン44を元の突出寸法まで戻しておく。
【0041】
なおまた本発明の樹脂成形システムは、成形板開閉装置を樹脂成形プレス装置の両側に一基づつ設けてもよい。その場合は、成形後に樹脂成形プレス装置から一側の成形板開閉装置に向けて重ねられた状態の加熱成形板と樹脂成形品を移動させるのと同時或いは移動後すぐに、他側の成形板開閉装置から別の重ねられた状態の加熱成形板と樹脂材料を樹脂成形プレス装置に搬入させるようにする。そのことにより樹脂成形プレス装置の待機時間がほとんどなくなる。更に本発明の樹脂成形システムは、樹脂成形プレス装置への加熱成形板の搬入・搬出は加熱成形板を重ねられた加熱成形板を二回以上に分けて搬入・搬出し、同時に加圧するものでもよい。また本発明の樹脂成形システムは、加熱成形板の板厚を更に薄くし、一例として30枚程度の加熱成形板を重ねて樹脂成形プレスにより加圧することにより、更に多数の樹脂成形品を同時に成形できる。
【0042】
また本発明については、更に一々列挙はしないが、上記した本実施形態のものに限定されず、当業者が本発明の趣旨を踏まえて変更を加えたものについても、適用されることは言うまでもないことである。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】本発明の樹脂成形システムの斜視図であって、成形板開閉装置において加熱成形板が型開された状態を示す図である。
【図2】本発明の樹脂成形システムの正面図であって樹脂成形プレス装置内に加熱成形板が搬入された状態を示す図である。
【図3】本発明の樹脂成形システムの側面図であって、成形板開閉装置において加熱成形板が重ねられた状態を示す図である。
【図4】本発明の樹脂成形システムにおける図1のA−A線に沿った断面図であって、加熱成形板の上面を示す図である。
【図5】本発明の樹脂成形システムにおける成形板開閉装置の可動盤上昇時の要部拡大縦断面図である。
【図6】本発明の樹脂成形システムにおける成形前の加熱成形板と成形後の加熱成形板の状態を示す要部拡大断面図である。
【符号の説明】
【0044】
11 樹脂成形システム
12 樹脂成形プレス装置
13 成形板開閉装置
14 加熱成形板
15 移動装置
16 上固定盤
17 プレス装置上盤部
18 開閉装置上盤部
19 下固定盤
20 タイバ
21 加圧用シリンダ装置
22 ラム
23 押圧面
24,50 上面
25 ボールローラ
26 ガイド位置決め部材
27 下板
28,37 断熱板
29 カートリッジヒータ
30,38 成形板
31 成形面
32 成形部
33 余剰部成形部
34 エア通路
35,51 ガイド孔
36 上板
39,45 ガイド棒
40 配線
41 端子ボックス
42 ベース盤
43 支柱
44 成形板支持ピン
46 成形板開閉用シリンダ装置
47,54 ロッド
48 可動盤
49 ブラケット
52 壁部
53 移動用シリンダ装置
55 ガイド部材
56 係合ブロック
57 係止部
58 当接面
L1 ストローク
L2 移動量
L3,L4 間隔
S1 樹脂シート
S2 燃料電池用セパレータ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも3枚以上重ねられた加熱成形板の各加熱成形板間において複数の樹脂成形品を同時に成形する樹脂成形システムにおいて、
前記加熱成形板間において複数の樹脂成形品を同時に成形する樹脂成形プレス装置と、重ねられた状態の前記加熱成形板を前記樹脂成形プレス装置の外部で開閉する成形板開閉装置と、前記樹脂成形プレス装置と前記成形板開閉装置との間で、前記重ねられた状態の加熱成形板を移動させる移動装置と、からなる樹脂成形システム。
【請求項2】
前記樹脂成形プレス装置の加圧機構のストロークは、前記成形板開閉装置における型開時の前記加熱成形板の相互の間隔を合計した値よりも小さい請求項1に記載の樹脂成形システム。
【請求項3】
前記加熱成形板は、冷却機構が併設されている請求項1または請求項2に記載の樹脂成形システム。
【請求項4】
前記加熱成形板は、それぞれ対向する面に水平面以外の面を含む成形面を有する請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の樹脂成形システム。
【請求項5】
前記加熱成形板は、前記成形面以外の部分にそれぞれガイド孔が形成され、ガイド棒が前記ガイド孔に挿通されることにより、加圧方向に直交する方向の位置決めがなされる請求項4に記載の樹脂成形システム。
【請求項6】
前記加熱成形板は、前記成形面に向けてエア通路が形成され、該エア通路にエアが供給されることにより樹脂成形品が離型される請求項4または請求項5に記載の樹脂成形システム。
【請求項7】
前記加熱成形板は、前記成形面における周辺部に余剰部成形部が形成されている請求項4ないし請求項6のいずれか1項に記載の樹脂成形システム。
【請求項8】
少なくとも3枚以上重ねられた加熱成形板の各加熱成形板間において複数の樹脂成形品を同時に成形する樹脂成形方法において、
樹脂成形品を加圧する樹脂成形プレス装置の外部において前記加熱成形板の間に樹脂材料を供給した後、前記加熱成形板を型閉して重ね、
重ねられた状態の前記加熱成形板を前記樹脂成形プレス装置に搬入し、加圧して複数の樹脂成形品を同時に成形する樹脂成形方法。
【請求項9】
前記加熱成形板の間に供給される樹脂材料は、カーボンを含む導電材料であり、燃料電池用セパレータを成形するものである請求項8に記載の樹脂成形方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2006−130785(P2006−130785A)
【公開日】平成18年5月25日(2006.5.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−322511(P2004−322511)
【出願日】平成16年11月5日(2004.11.5)
【出願人】(000155159)株式会社名機製作所 (255)
【Fターム(参考)】