説明

水処理装置および水処理方法

【課題】 炭に繁殖する微生物の活性を高め、後工程の膜装置による有機物負荷等を低減する。
【解決手段】 マイクロナノバブル発生槽6で発生されたマイクロナノバブルを含有する水23を、炭15が充填され且つ散気管12が配置された炭水槽11に導入して処理し、その後に膜装置21に導入して処理する。こうして、炭15に繁殖した微生物の活性をマイクロナノバブルによって増加させ、水中の有機物の分解処理能力を格段に増加させる。したがって、膜装置21の有機物負荷を低減して有機物による閉塞現象を防止できる。また、マイクロナノバブル発生槽6には、マイクロナノバブル発生助剤として微量のアルコール類や塩類を添加して、上記マイクロナノバブルの発生率を向上させる。その際に、上記アルコール類や塩類は、炭水槽11で簡単に分解されると共に、後段の膜装置21で除去し易いため、膜装置21に対して悪影響を及ぼすことはない。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、膜を用いた水処理を行う膜装置とこの膜装置に導入する水の前処理を行う前処理装置とを含む水処理装置および水処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
水処理の処理装置や処理方法において、一般的な前処理装置や前処理方法として従来から幾つかの前処理装置や前処理方法がある。一例として、排水処理における生物処理装置の前処理装置として、沈澱,ろ過,pH調整,オゾン酸化および吸着等がある。
【0003】
上記前処理装置の目的は、次工程の排水処理装置に対する生物学的,化学的あるいは物理学的な負荷を低減することであり、当該排水処理装置の規模の縮小,ランニングコストの低減,排水処理装置からの処理水の水質向上等が期待できる。
【0004】
しかしながら、従来の前処理には、被処理水中の溶存酸素濃度を格段に高めることによって高い溶存酸素濃度を次工程まで長時間に渡り持続させ、微生物の活性を高めて処理を行う機能はない。さらに、従来の前処理には、被処理水中の溶存酸素濃度を格段に高めることによって微生物の機能を高め、後段の膜装置の処理効率を格段に高める機能もない。
【0005】
また、従来の前処理には、ブロワーによる一般的な曝気は存在するが、直径が50ミクロン以下で且つ1ミクロンよりも大きなマイクロバブルと直径が1ミクロン以下のナノバブルとの両方を含むマイクロナノバブルよる処理機能はない。尚、上記マイクロナノバブルよる前処理の場合には、次工程まで長時間溶存酸素を持続させる機能がある。
【0006】
ところで、従来、特開2004‐121962号公報(特許文献1)に開示されたナノバブルの利用方法及び装置がある。このナノバブルの利用方法及び装置は、ナノバブルが有する浮力の減少,表面積の増加,表面活性の増大,局所高圧場の生成,静電分極の実現による界面活性作用および殺菌作用等の特性を活用したものである。より具体的には、それらの特性が相互に関連することによって、汚れ成分の吸着機能や物体表面の高速洗浄機能や殺菌機能によって、各種物体を高機能且つ低環境負荷で洗浄することができ、汚濁水の浄化を行うことができることが開示されている。
【0007】
しかしながら、
(1)上記マイクロナノバブルを含有した水を、炭または合成炭が充填され且つ撹拌装置を有する水槽に導入して処理し、その後に膜装置に導入して処理することは開示されていない。
(2)マイクロナノバブル発生槽で上記マイクロナノバブルを含む水を新たに発生させ、炭または合成炭が充填され且つ水槽内撹拌装置を有する炭水槽に上記マイクロナノバブルを含む水を導入し、マイクロナノバブルによって上記炭または合成炭に繁殖する微生物の活性を高めて処理し、膜装置の有機物負荷等を低減することも開示されてはいない。
【0008】
さらに、特開2003‐334548号公報(特許文献2)に開示されたナノ気泡の生成方法がある。このナノ気泡の生成方法では、液体中において、(a)液体の一部を分解ガス化する工程、(b)液体中で超音波を印加する工程、または、(c)液体の一部を分解ガス化する工程および超音波を印加する工程、から構成されている。
【0009】
しかしながら、
(3)上記マイクロナノバブルを含有した水を、炭または合成炭が充填され且つ撹拌装置を有する水槽に導入して処理し、その後に膜装置に導入して処理することは開示されていない。
(4)マイクロナノバブル発生槽で上記マイクロナノバブルを含む水を新たに発生させ、炭または合成炭が充填され且つ水槽内撹拌装置を有する炭水槽に上記マイクロナノバブルを含む水を導入し、マイクロナノバブルによって上記炭または合成炭に繁殖する微生物の活性を高めて処理し、膜装置の有機物負荷等を低減することも開示されてはいない。
【0010】
以上のごとく、従来、膜装置の前処理装置として各種の方式による装置があるが、低コストで、しかもメンテナンスが容易で、かつ省エネルギーであるシンプルな装置を活用して、膜装置の閉塞現象を大幅に防止したり、膜装置の能力を向上させることが可能な前処理装置は存在していないのである。
【特許文献1】特開2004‐121962号公報
【特許文献2】特開2003‐334548号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
そこで、この発明の課題は、炭または合成炭に繁殖する微生物の活性を高めて処理し、後工程の膜装置による有機物負荷等を低減することができる水処理装置および水処理方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記課題を解決するため、この発明の水処理装置は、
導入された水を、膜を用いて処理する膜装置と、
上記膜装置に導入される水の前処理を行う前処理装置と
を備え、
上記前処理装置は、
ポリ塩化ビニリデン充填物が充填されると共に、外部から水が導入される原水槽と、
マイクロバブルとナノバブルとの両方を含むマイクロナノバブルを発生するマイクロナノバブル発生機を有して、上記原水槽から導入された水中に上記マイクロナノバブルを含有させるマイクロナノバブル発生槽と、
上記マイクロナノバブル発生槽内の水の一部を上記原水槽に返送する水返送装置と、
撹拌装置を有すると共に、炭または合成炭が充填されて、上記マイクロナノバブル発生槽から導入された水を処理する炭水槽と
を含むことを特徴としている。
【0013】
上記構成によれば、マイクロナノバブル発生槽内の水の一部を、水返送装置によって原水槽に返送するようにしている。したがって、原水槽に充填されたポリ塩化ビニリデン充填物に繁殖した微生物が、マイクロナノバブルによって活性化される。さらに、上記マイクロナノバブル発生槽から炭水槽に水が導入される。したがって、上記炭水槽に充填された炭または合成炭に繁殖した微生物も活性化される。その結果、上記活性化された微生物によって被処理水中の有機物が効果的に分解処理され、後段の膜装置における膜の閉塞を防止することができる。
【0014】
すなわち、この発明によれば、上記膜装置における膜の交換回数を削減して、ランニングコストの低減を図ることができるのである。
【0015】
また、1実施の形態の水処理装置では、
上記マイクロナノバブル発生槽に添加されるマイクロナノバブル発生助剤が貯溜されたマイクロナノバブル発生助剤タンクを備えている。
【0016】
この実施の形態によれば、マイクロナノバブル発生助剤タンクに貯溜されたマイクロナノバブル発生助剤が、上記マイクロナノバブル発生槽に添加される。したがって、上記マイクロナノバブル発生槽において、上記マイクロナノバブルを効果的に且つ効率的に発生させることができる。
【0017】
また、1実施の形態の水処理装置では、
上記マイクロナノバブル発生助剤は、アルコール類あるいは塩類である。
【0018】
この実施の形態によれば、上記マイクロナノバブル発生助剤としてアルコール類あるいは塩類を用いるので、上記マイクロナノバブル発生助剤を安価に調達することができる。さらに、被処理水にアルコール類あるいは塩類を添加することによって、上記マイクロナノバブルの発生率を100%程度まで向上することができる。然も、上記アルコール類や塩類は、上記炭水槽で簡単に分解されると共に、後段の膜装置で除去し易いため、上記膜装置に対して悪影響を及ぼすことはない。
【0019】
また、1実施の形態の水処理装置では、
上記前処理装置における上記炭水槽の後段に活性炭吸着装置を備えている。
【0020】
この実施の形態によれば、炭または合成炭が充填された炭水槽の後段に活性炭吸着装置が備えられているので、上記前処理装置において、炭類による2段処理が可能となる。したがって、被処理水中の有機物を確実に処理でき、上記膜装置の膜の閉塞をより確実に防止することができる。特に、炭または合成炭および活性炭には上記マイクロナノバブルによって微生物活性が増加された微生物が繁殖し、炭類(炭,合成炭,活性炭)による有機物吸着処理と上記微生物による吸着有機物の分解作用とが連動して、有機物分解能力が格段に増加する。
【0021】
また、1実施の形態の水処理装置では、
上記炭水槽の後段に配置された上記膜装置は、限外ろ過膜装置,精密ろ過膜装置および逆浸透膜装置のうちの何れかを含んでいる。
【0022】
この実施の形態によれば、限外ろ過膜装置,精密ろ過膜装置および逆浸透膜装置等に導入される水中の有機物が、効果的に分解処理される。したがって、上記限外ろ過膜装置,精密ろ過膜装置および逆浸透膜装置等における膜の閉塞を防止することができる。さらには、上記マイクロナノバブルは水中に継続的に滞留する特性を有している。したがって、処理水中に滞留している上記マイクロナノバブルによって上記各種膜装置の膜に対する洗浄作用が高められ、上記膜の閉塞をさらに効果的に防止することができる。
【0023】
また、1実施の形態の水処理装置では、
上記活性炭吸着装置の後段に配置された上記膜装置は、限外ろ過膜装置,精密ろ過膜装置および逆浸透膜装置のうちの何れかを含んでいる。
【0024】
この実施の形態によれば、限外ろ過膜装置,精密ろ過膜装置および逆浸透膜装置等に導入される水中の有機物が、炭類による2段処理によって確実に分解処理される。したがって、上記限外ろ過膜装置,精密ろ過膜装置および逆浸透膜装置等における膜の閉塞をより確実に防止することができる。さらに、上記マイクロナノバブルは水中に継続的に滞留する特性を有している。したがって、処理水中に滞留している上記マイクロナノバブルによって上記各種膜装置の膜に対する洗浄作用が高められ、上記膜の閉塞をさらに効果的に防止することができる。
【0025】
また、1実施の形態の水処理装置では、
超純水製造装置あるいは排水の再利用装置の一部を構成している。
【0026】
この実施の形態によれば、超純水製造装置あるいは排水の再利用装置において、超純水の製造あるいは排水の再利用に用いられる水は、上記前処理装置および上記膜装置によって有機物が効果的に分解処理されている。したがって、水質のよい超純水あるいは水質のよい再利用水を得ることができる。
【0027】
また、この発明の水処理方法は、
マイクロバブルとナノバブルとの両方を含むマイクロナノバブルを含有した水を、撹拌装置を有すると共に、炭または合成炭が充填された水槽に導入して処理し、
上記水槽によって処理された水を膜装置に導入して、上記膜装置によって膜を用いた処理を行うことを特徴としている。
【0028】
上記構成によれば、炭または合成炭が充填された水槽内において、上記炭または合成炭に繁殖した微生物がマイクロナノバブルによって活性化される。したがって、上記活性化された微生物によって被処理水中の有機物が効果的に分解処理され、後段の膜装置における膜の閉塞を防止することができる。
【0029】
また、1実施の形態の水処理方法では、
上記膜装置は、限外ろ過膜装置,精密ろ過膜装置および逆浸透膜装置のうちの何れかである。
【0030】
この実施の形態によれば、限外ろ過膜装置,精密ろ過膜装置および逆浸透膜装置等に導入される水中の有機物が、効果的に分解処理される。したがって、上記限外ろ過膜装置,精密ろ過膜装置および逆浸透膜装置等における膜の閉塞を防止することができる。さらには、上記マイクロナノバブルは水中に継続的に滞留する特性を有している。したがって、処理水中に滞留している上記マイクロナノバブルによって上記各種膜装置の膜に対する洗浄作用が高められ、上記膜の閉塞をさらに効果的に防止することができる。
【0031】
また、1実施の形態の水処理方法では、
上記水槽に充填される炭は備長炭であり、
上記膜装置によって処理された水を光触媒槽によって処理する。
【0032】
この実施の形態によれば、上記水槽に充填された備長炭に繁殖した微生物および上記膜装置の後段に配置された光触媒槽は、共に有機物の処理機能を有している。したがって、処理水における有機物濃度を、可能な限り低減することができる。
【0033】
また、1実施の形態の水処理方法では、
上記水として、排水,再利用水および各種の処理が行われる前の用水のうちの何れか一つを用いる。
【0034】
この実施の形態によれば、処理の対象となる水は、排水,再利用水および各種の処理が行われる前の用水のうちの何れか一つである。したがって、全ての水に対して処理を施すことができる。
【0035】
また、1実施の形態の水処理方法では、
上記水槽に充填される炭は備長炭であり、
上記膜装置によって処理された水を紫外線照射槽あるいは紫外線照射装置によって処理する。
【0036】
この実施の形態によれば、上記水槽に充填された備長炭に繁殖した微生物および上記膜装置の後段に配置された紫外線照射槽あるいは紫外線照射装置は、共に有機物の処理機能を有している。したがって、処理水における有機物濃度を、可能な限り低減することができる。
【0037】
また、1実施の形態の水処理方法では、
超純水の製造方法あるいは排水の再利用方法の一部を構成している。
【0038】
この実施の形態によれば、超純水の製造あるいは排水の再利用に用いられる水は、上記水槽および上記膜装置によって有機物が効果的に分解処理されている。したがって、水質のよい超純水あるいは水質のよい再利用水を得ることができる。
【発明の効果】
【0039】
以上より明らかなように、この発明の水処理装置は、マイクロナノバブル発生槽内の水を炭または合成炭が充填された炭水槽に導入すると共に、上記マイクロナノバブル発生槽内の水の一部を水返送装置によって原水槽に返送するので、上記炭水槽に充填された炭または合成炭に繁殖した微生物が、マイクロナノバブルによって活性化される。さらに、上記原水槽に充填されたポリ塩化ビニリデン充填物に繁殖した微生物も活性化される。したがって、上記活性化された微生物によって被処理水中の有機物を効果的に分解処理し、後段の膜装置における膜の閉塞を防止することができる。
【0040】
すなわち、この発明によれば、上記膜装置における膜の交換回数を削減して、ランニングコストの低減を図ることができるのである。
【0041】
また、この発明の水処理方法は、炭または合成炭が充填された水槽内において、上記炭または合成炭に繁殖した微生物をマイクロナノバブルによって活性化するので、上記活性化された微生物によって被処理水中の有機物を効果的に分解処理し、後段の膜装置における膜の閉塞を防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0042】
以下、この発明を図示の実施の形態により詳細に説明する。
【0043】
(第1実施の形態)
図1は、本実施の形態の水処理装置における概略構成を示す。図1において、1は液体の原水槽であり、液体を汲み上げるポンプ2が設置されている。ここで、本実施の形態における上記液体としては、広く「水」23である。尚、上記「水」23には、当然ながら「用水」および「排水」が含まれる。
【0044】
上記原水槽1は、その内部にポリ塩化ビニリデン充填物3が充填されている。そして、原水槽1に導入された水23は、ポンプ2によって、その吐出流量がバルブ4によって調整されて、マイクロナノバブル発生槽6に導入される。
【0045】
上記マイクロナノバブル発生槽6の内部にはマイクロナノバブル発生機7が設置され、このマイクロナノバブル発生機7によってマイクロナノバブルが発生されて、マイクロナノバブル発生槽6の内部にはマイクロナノバブル流18が生じている。
【0046】
上記マイクロナノバブル発生槽6の外部には循環ポンプ8が設置されており、マイクロナノバブル発生槽6内の水をマイクロナノバブル発生機7に向かって圧送するようにしている。その結果、マイクロナノバブル発生機7は、マイクロナノバブル発生機7に接続されている空気吸込管10から供給される空気を吸い込みながら、マイクロナノバブルを発生するのである。尚、空気吸込管10にはバルブ9が介設されており、最適なマイクロナノバブルが発生し易いように空気量が調整される。
【0047】
また、上記マイクロナノバブル発生槽6には、マイクロナノバブル発生助剤タンク19からのマイクロナノバブル発生助剤が、定量ポンプ20によって定量的に添加される。ここで、上記マイクロナノバブル発生助剤としては、具体的には、後段の膜装置21の影響を考慮して微量のアルコール類や食塩等の塩類が添加される。そして、マイクロナノバブル発生槽6内における一部の水は、バルブ5が開くことによって、原水槽1に返送されるようになっている。
【0048】
上記原水槽1に充填されているポリ塩化ビニリデン充填物3には、時間の経過と共に微生物が繁殖する。その場合、マイクロナノバブル発生槽6からマイクロナノバブルを含む水が返送されることによって、より多くの活性を有する微生物がポリ塩化ビニリデン充填物3に繁殖し、活性を有する多くの微生物によって水の前処理が実施されることになる。
【0049】
上述のようにして、上記マイクロナノバブル発生槽6で発生したマイクロナノバブルを含有した水23は、次に炭水槽11に導入される。この炭水槽11には、その内部に数多くの炭15が金網22内に充填されている。そして、マイクロナノバブルを含有する水23と炭15とが効率よく水流によって接触するように、炭水槽11内部には下部の位置に散気管12が配置されて、散気管12よりブロワー13からの空気を吐出することによって、水槽内が曝気されている。こうして、炭水槽11内が曝気されることによって水流14が生じ、マイクロナノバブルを含有する水23と炭15とは効率よく接触することができるのである。
【0050】
ところで、上記炭15には様々な種類があるが、曝気によっても破損することなく適当な固さと「1」より大きい比重とを有する備長炭を用いている。尚、炭15の比重が1以上であれば、炭15は金網22内で沈降した状態を維持できるので好都合である。天然素材としての炭15には細孔が空いているため、この細孔内に微生物が繁殖する。さらに、炭15の表面にも微生物が繁殖する。そして、上記微生物によって、マイクロナノバブルを含有する水23中の有機物を分解処理するのである。その場合、水23にマイクロナノバブルが存在することによって、炭15の表面と上記細孔とに繁殖している微生物の活性が増加して、水23中の有機物を分解処理する能力が格段に増加するのである。
【0051】
また、上記炭15には、有機物を吸着する能力もある。そして、吸着した有機物を上記細孔に繁殖した微生物が分解処理するため、炭15は有機物の吸着と分解とを繰り返すことになり、見かけ上は、炭15の吸着能力は劣化しないようになる。そうした後、有機物が分解処理された水(披処理水)23はピット16に導入される。ピット16内の披処理水23は、引き続きポンプ17によって膜装置21に導入される。
【0052】
上記膜装置21の具体的な例としては、(1)精密ろ過膜装置,(2)限外ろ過膜装置あるいは(3)逆浸透膜装置がある。目的に応じて、上記(1)から(3)までの装置を選択して膜装置21として採用すればよい。
【0053】
以上のごとく、本実施の形態においては、上記マイクロナノバブル発生槽6で発生されたマイクロナノバブルを含有した水23を、水槽内に炭15が充填され且つブロワー13および散気管12から成る上記撹拌装置が配置された炭水槽11内に導入して処理し、その後膜装置21に導入して処理するようにしている。したがって、マイクロナノバブルが炭15に繁殖した微生物の活性を増加させて、水中の有機物の分解処理能力を格段に増加させることできる。その結果、上記精密ろ過膜装置,限外ろ過膜装置あるいは逆浸透膜装置等の膜装置21における上記有機物による閉塞現象を防止することができるのである。
【0054】
また、上記マイクロナノバブル発生槽6には、マイクロナノバブル発生助剤として微量のアルコール類や塩類を添加している。したがって、空気吸込管10から供給される空気量に対する上記マイクロナノバブルの発生率を100%程度まで向上することができる。然も、上記アルコール類や塩類は、炭水槽11で簡単に分解されると共に、後段の膜装置21で除去し易いため、膜装置21に対して悪影響を及ぼすことはない。
【0055】
(第2実施の形態)
図2は、本実施の形態の水処理装置における概略構成を示す。
【0056】
本実施の形態では、上記第1実施の形態では原水槽1に供給される液体を広く水23としたのに対して、工業用水24に限定している。また、上記第1実施の形態における膜装置21として限外ろ過膜装置25を用いている。さらに、限外ろ過膜装置25に続いて光触媒槽26と超純水製造装置27とをこの順序に配置している。
【0057】
上記以外の構成は、上記第1実施の形態の場合と同じであり、第1実施の形態の場合と同じ符号を付けて、詳細な説明は省略する。
【0058】
上述したように、本実施の形態では、原水槽1に供給される液体を工業用水24に限定している。したがって、本実施の形態は、工業用水24に対する前処理用の水処理装置である。さらに、第1実施の形態における膜装置21として限外ろ過膜装置25を用いており、限外ろ過膜装置25に続いて光触媒槽26と超純水製造装置27とをこの順序に配置している。したがって、有機物が分解処理された炭水槽11からの披処理水24は、限外ろ過膜装置25→光触媒槽26→超純水製造装置27の順に導入される。
【0059】
すなわち、本実施の形態によれば、上記工業用水24に対する前処理をマイクロナノバブル技術を用いて実施して水質の向上を図り、限外ろ過膜装置25,光触媒槽26および超純水製造装置27に被処理水24を順次導入するのである。
【0060】
こうすることによって、上記マイクロナノバブルが有する被処理水24中に長く継続維持されるという特徴、および、膜に対する洗浄力が継続されるという特徴によって、上記マイクロナノバブルによって前処理が施された被処理水24は、限外ろ過膜装置25および超純水製造装置27内における膜の閉塞現象の防止のみならず、限外ろ過膜装置25および超純水製造装置27の処理能力を向上させることができるのである。
【0061】
(第3実施の形態)
図3は、本実施の形態の水処理装置における概略構成を示す。
【0062】
本実施の形態では、上記第1実施の形態では原水槽1に供給される液体を広く水23としたのに対して、排水28に限定している。また、上記第1実施の形態における膜装置21として精密ろ過膜装置29を用いている。さらに、精密ろ過膜装置29に続いて光触媒槽26と超純水製造装置27とをこの順序に配置している。
【0063】
上記以外の構成は、上記第1実施の形態の場合と同じであり、第1実施の形態の場合と同じ符号を付けて、詳細な説明は省略する。
【0064】
上述したように、本実施の形態では、原水槽1に供給される液体を排水28に限定している。したがって、本実施の形態は、排水28の再利用装置に対する前処理用の水処理装置である。さらに、第1実施の形態における膜装置21として精密ろ過膜装置29を用いており、精密ろ過膜装置29に続いて光触媒槽26と超純水製造装置27とをこの順序に配置している。したがって、有機物が分解処理された炭水槽11からの披処理水28は、精密ろ過膜装置29→光触媒槽26→超純水製造装置27の順に導入される。
【0065】
すなわち、本実施の形態によれば、上記排水28の再利用装置に対する前処理をマイクロナノバブル技術を用いて実施して水質の向上を図り、精密ろ過膜装置29,光触媒槽26および超純水製造装置27に被処理水28を順次導入するのである。
【0066】
こうすることによって、上記マイクロナノバブルが有する被処理水28中に長く継続維持されるという特徴、および、膜に対する洗浄力が継続されるという特徴によって、上記マイクロナノバブルによって前処理が施された被処理水28は、精密ろ過膜装置29および超純水製造装置27内における膜の閉塞現象の防止のみならず、精密ろ過膜装置29および超純水製造装置27の処理能力を向上させることができるのである。
【0067】
(第4実施形態)
図4は、本実施の形態の水処理装置における概略構成を示す。
【0068】
本実施の形態では、上記第1実施の形態では原水槽1に供給される液体を広く水23としたのに対して、低濃度有機排水30に限定している。また、上記第1実施の形態における膜装置21として逆浸透膜装置31を用いている。さらに、逆浸透膜装置31に続いて超純水製造装置27を配置している。
【0069】
上記以外の構成は、上記第1実施の形態の場合と同じであり、第1実施の形態の場合と同じ符号を付けて、詳細な説明は省略する。
【0070】
上述したように、本実施の形態では、原水槽1に供給される液体を低濃度有機排水30に限定している。したがって、本実施の形態は、低濃度有機排水30の再利用装置に対する前処理用の水処理装置である。さらに、第1実施の形態における膜装置21として逆浸透膜装置31を用いており、逆浸透膜装置31に続いて超純水製造装置27を配置している。したがって、有機物が分解処理された炭水槽11からの披処理水30は、逆浸透膜装置31→超純水製造装置27の順に導入される。
【0071】
すなわち、本実施の形態によれば、上記低濃度有機排水30の再利用装置に対する前処理をマイクロナノバブル技術を用いて実施して水質の向上を図り、逆浸透膜装置31および超純水製造装置27に被処理水30を順次導入するのである。
【0072】
こうすることによって、上記マイクロナノバブルが有する被処理水30中に長く継続維持されるという特徴、および、膜に対する洗浄力が継続されるという特徴によって、上記マイクロナノバブルによって前処理が施された被処理水30は、逆浸透膜装置31および超純水製造装置27内における膜の閉塞現象の防止のみならず、逆浸透膜装置31および超純水製造装置27の処理能力を向上させることができるのである。
【0073】
(第5実施の形態)
図5は、本実施の形態の水処理装置における概略構成を示す。
【0074】
本実施の形態では、上記第1実施の形態では原水槽1に供給される液体を広く水23としたのに対して、中性排水32に限定している。また、上記第1実施の形態における膜装置21によって処理された後の被処理水32をクーリングタワー33の補給水として再利用している。
【0075】
上記以外の構成は、上記第1実施の形態の場合と同じであり、第1実施の形態の場合と同じ符号を付けて、詳細な説明は省略する。
【0076】
上述したように、本実施の形態では、原水槽1に供給される液体を中性排水32に限定している。したがって、本実施の形態は、中性排水32の再利用装置に対する前処理用の水処理装置である。さらに、第1実施の形態における膜装置21に続いてクーリングタワー33を配置している。したがって、有機物が分解処理された炭水槽11からの披処理水32は、膜装置21からクーリングタワー33に導入される。
【0077】
すなわち、本実施の形態によれば、上記中性排水32の再利用装置に対する前処理をマイクロナノバブル技術を用いて実施して水質の向上を図り、膜装置21およびクーリングタワー33に被処理水32を順次導入するのである。
【0078】
こうすることによって、上記マイクロナノバブルが有する被処理水32中に長く継続維持されるという特徴、および、膜に対する洗浄力が継続されるという特徴により、上記マイクロナノバブルによって前処理が施された被処理水32は、膜装置21内における膜の閉塞現象の防止のみならず、膜装置21の処理能力を向上させることができる。さらに、上記マイクロナノバブルによって前処理が施された被処理水32中には、マイクロナノバブルが長く維持される。したがって、クリーングタワー33内における被処理水32は、水質が安定した状態に維持されるのである。
【0079】
(第6実施の形態)
図6は、本実施の形態の水処理装置における概略構成を示す。
【0080】
本実施の形態では、上記第1実施の形態では原水槽1に供給される液体を広く水23としたのに対して、水道水34に限定している。また、上記第1実施の形態におけるピット16の後段に活性炭吸着装置35を配置し、活性炭吸着装置35で活性炭吸着処理された披処理水34を一旦ピット36に導入する。そして、ピット36内の披処理水34をポンプ37によって膜装置21に導入している。
【0081】
上記以外の構成は、上記第1実施の形態の場合と同じであり、第1実施の形態の場合と同じ符号を付けて、詳細な説明は省略する。
【0082】
上述したように、本実施の形態においては、原水槽1に供給される液体を水道水34に限定している。したがって、本実施の形態は、水道水34に対する前処理用の水処理装置である。さらに、第1実施の形態におけるピット16と膜装置21との間に活性炭吸着装置35およびピット36を配置している。したがって、有機物が分解処理された炭水槽11からの披処理水34は、活性炭吸着装置35→膜装置21の順に導入される。
【0083】
上記水道水34は比較的水質の良い水である。しかしながら、水質が厳しく要求される場合には、上述のように、炭水槽11の後段に活性炭吸着装置35を設置することによって、被処理水34の水質のグレードを高めることができる。
【0084】
すなわち、本実施の形態によれば、上記水道水34に対する前処理をマイクロナノバブル技術と炭と活性炭とを用いて実施して、水質のさらなる向上を図るのである。
【0085】
こうすることによって、上記マイクロナノバブルによって前処理が行われた被処理水34中には上記マイクロナノバブルが長く継続維持されるために、特に活性炭吸着装置35内の活性炭に繁殖した微生物がより活性化される。したがって、活性炭吸着装置35内の活性炭に吸着された有機物が活性化した微生物によって分解され、恰も上記活性炭が再生されたような状態になる。そのため、活性炭吸着装置35内の活性炭は、所謂再生が不必要な生物活性炭と見なすことができるである。
【0086】
また、膜に対するマイクロナノバブルによる洗浄力が継続されることによって、上記マイクロナノバブルによって前処理が施された被処理水34は、膜装置21内における膜の閉塞現象の防止のみならず、膜装置21の処理能力を向上させることができるのである。
【0087】
(第7実施の形態)
図7は、本実施の形態の水処理装置における概略構成を示す。
【0088】
本実施の形態では、上記第1実施の形態では原水槽1に供給される液体を広く水23としたのに対して、排水38に限定している。また、上記第6実施の形態の場合と同様に活性炭吸着装置35を配置し、活性炭吸着装置35で活性炭吸着処理された披処理水34をポンプ37によって膜装置21に導入している。
【0089】
上記以外の構成は、上記第1実施の形態の場合と同じであり、第1実施の形態の場合と同じ符号を付けて、詳細な説明は省略する。
【0090】
上述したように、本実施の形態においては、原水槽1に供給される液体を排水38に限定している。したがって、本実施の形態は、排水38に対する前処理用の水処理装置である。さらに、第6実施の形態の場合と同様に、ピット16と膜装置21との間に活性炭吸着装置35およびピット36を配置している。したがって、有機物が分解処理された炭水槽11からの披処理水38は、活性炭吸着装置35→膜装置21の順に導入される。
【0091】
上記排水38は、水道水34と比較した場合に水質は良くない。したがって、排水38に対する前処理を確実にする必要がある。そこで、上述のごとく、炭水槽11の後段に活性炭吸着装置35を設置して、炭15および活性炭によってより確実に前処理を行うのである。
【0092】
すなわち、本実施の形態によれば、上記排水38に対する前処理をマイクロナノバブル技術と炭と活性炭とを用いて実施して、水質のさらなる向上を図るのである。
【0093】
こうすることによって、上記マイクロナノバブルによって前処理が行われた被処理水38中には上記マイクロナノバブルが長く継続維持されるために、特に活性炭吸着装置35内の活性炭に繁殖された微生物がより活性化される。したがって、活性炭吸着装置35内の活性炭に吸着された有機物が活性化した微生物によって分解され、恰も上記活性炭が再生されたような状態になる。そのため、活性炭吸着装置35内の活性炭は、所謂再生が不必要な生物活性炭と見なすことができるである。
【0094】
また、膜に対するマイクロナノバブルによる洗浄力が継続されることによって、上記マイクロナノバブルによって前処理が施された被処理水38は、膜装置21内における膜の閉塞現象の防止のみならず、膜装置21の処理能力を向上させることができるのである。
【0095】
(第8実施の形態)
図8は、本実施の形態の水処理装置における概略構成を示す。
【0096】
本実施の形態では、上記第1実施の形態では原水槽1に供給される液体を広く水23としたのに対して、工業用水39に限定している。また、上記第1実施の形態における膜装置21に続いて、紫外線照射槽40と超純水製造装置27とをこの順序に配置している。
【0097】
上記以外の構成は、上記第1実施の形態の場合と同じであり、第1実施の形態の場合と同じ符号を付けて、詳細な説明は省略する。
【0098】
上述したように、本実施の形態では、原水槽1に供給される液体を工業用水39に限定している。したがって、本実施の形態は、工業用水39に対する前処理用の水処理装置である。さらに、第1実施の形態における膜装置21に続いて紫外線照射槽40と超純水製造装置27とをこの順序に配置している。したがって、有機物が分解処理された炭水槽11からの披処理水39は、膜装置21→紫外線照射槽40→超純水製造装置27の順に導入される。
【0099】
すなわち、本実施の形態によれば、上記工業用水39に対する前処理をマイクロナノバブル技術を用いて実施して水質の向上を図り、膜装置21,紫外線照射槽40および超純水製造装置27に被処理水39を順次導入するのである。
【0100】
こうすることによって、上記マイクロナノバブルが有する被処理水39中に長く継続維持されるという特徴、および、膜に対する洗浄力が継続されるという特徴によって、上記マイクロナノバブルによって前処理が施された被処理水39は、膜装置21および超純水製造装置27内における膜の閉塞現象の防止のみならず、膜装置21および超純水製造装置27の処理能力を向上させることができるのである。
【0101】
(実験例)
以下、上記第1実施の形態における実施例について説明する。すなわち、図1に基づいて実験装置を製作した。当該実験装置における原水槽1の容量は300リットルであり、マイクロナノバブル発生槽6の容量は50リットルであり、炭水槽11の容量は500リットルである。水23として工業用水を原水槽1に導入し、膜装置21の膜として限外ろ過膜を用いた。さらに、マイクロナノバブル発生助剤タンク19にはマイクロナノバブル発生助剤として食塩を溶解したものを導入し、マイクロナノバブル発生槽6に添加した。
【0102】
上記実験装置を約2日間運転した後、膜装置21における限外ろ過膜の処理能力を測定した。その結果、従来の限外ろ過膜の性能と比較して、透過量が20%改善されていた。
【0103】
尚、上記各実施の形態においては、上記炭水槽11に炭15として備長炭を充填している。しかしながら、最近は備長炭が不足しているため、同じ作用を呈する合成炭を充填しても差し支えない。
【図面の簡単な説明】
【0104】
【図1】この発明の水処理装置における構成を示す図である。
【図2】図1とは異なる水処理装置の構成を示す図である。
【図3】図1および図2とは異なる水処理装置の構成を示す図である。
【図4】図1〜図3とは異なる水処理装置の構成を示す図である。
【図5】図1〜図4とは異なる水処理装置の構成を示す図である。
【図6】図1〜図5とは異なる水処理装置の構成を示す図である。
【図7】図1〜図6とは異なる水処理装置の構成を示す図である。
【図8】図1〜図7とは異なる水処理装置の構成を示す図である。
【符号の説明】
【0105】
1…原水槽、
2,17,37…ポンプ、
3…ポリ塩化ビニリデン充填物、
4,5,9…バルブ、
6…マイクロナノバブル発生槽、
7…マイクロナノバブル発生機、
8…循環ポンプ、
10…空気吸込管、
11…炭水槽、
12…散気管、
13…ブロワー、
15…炭、
16,36…ピット、
19…マイクロナノバブル発生助剤タンク、
20…定量ポンプ、
21…膜装置、
22…金網、
25…限外ろ過膜装置、
26…光触媒槽、
27…超純水製造装置、
29…精密ろ過膜装置、
31…逆浸透膜装置、
33…クーリングタワー、
35…活性炭吸着装置、
40…紫外線照射槽。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
導入された水を、膜を用いて処理する膜装置と、
上記膜装置に導入される水の前処理を行う前処理装置と
を備え、
上記前処理装置は、
ポリ塩化ビニリデン充填物が充填されると共に、外部から水が導入される原水槽と、
マイクロバブルとナノバブルとの両方を含むマイクロナノバブルを発生するマイクロナノバブル発生機を有して、上記原水槽から導入された水中に上記マイクロナノバブルを含有させるマイクロナノバブル発生槽と、
上記マイクロナノバブル発生槽内の水の一部を上記原水槽に返送する水返送装置と、
撹拌装置を有すると共に、炭または合成炭が充填されて、上記マイクロナノバブル発生槽から導入された水を処理する炭水槽と
を含むこと特徴とする水処理装置。
【請求項2】
請求項1に記載の水処理装置において、
上記マイクロナノバブル発生槽に添加されるマイクロナノバブル発生助剤が貯溜されたマイクロナノバブル発生助剤タンクを備えたことを特徴とする水処理装置。
【請求項3】
請求項2に記載の水処理装置において、
上記マイクロナノバブル発生助剤は、アルコール類あるいは塩類であることを特徴とする水処理装置。
【請求項4】
請求項1に記載の水処理装置において、
上記前処理装置における上記炭水槽の後段に活性炭吸着装置を備えたことを特徴とする水処理装置。
【請求項5】
請求項1に記載の水処理装置において、
上記膜装置は、限外ろ過膜装置,精密ろ過膜装置および逆浸透膜装置のうちの何れかを含むことを特徴とする水処理装置。
【請求項6】
請求項4に記載の水処理装置において、
上記膜装置は、限外ろ過膜装置,精密ろ過膜装置および逆浸透膜装置のうちの何れかを含むことを特徴とする水処理装置。
【請求項7】
請求項1乃至請求項6の何れか一つに記載の水処理装置であって、
超純水製造装置あるいは排水の再利用装置の一部を構成していることを特徴とする水処理装置。
【請求項8】
マイクロバブルとナノバブルとの両方を含むマイクロナノバブルを含有した水を、撹拌装置を有すると共に、炭または合成炭が充填された水槽に導入して処理し、
上記水槽によって処理された水を膜装置に導入して、上記膜装置によって膜を用いた処理を行うことを特徴とする水処理方法。
【請求項9】
請求項8に記載の水処理方法において、
上記膜装置は、限外ろ過膜装置,精密ろ過膜装置および逆浸透膜装置のうちの何れかであることを特徴とする水処理方法。
【請求項10】
請求項8に記載の水処理方法において、
上記水槽に充填される炭は備長炭であり、
上記膜装置によって処理された水を光触媒槽によって処理する
ことを特徴とする水処理方法。
【請求項11】
請求項8に記載の水処理方法において、
上記水として、排水,再利用水および各種の処理が行われる前の用水のうちの何れか一つを用いることを特徴とする水処理方法。
【請求項12】
請求項8に記載の水処理方法において、
上記水槽に充填される炭は備長炭であり、
上記膜装置によって処理された水を紫外線照射槽あるいは紫外線照射装置によって処理する
ことを特徴とする水処理方法。
【請求項13】
請求項8乃至請求項11の何れか一つに記載の水処理方法であって、
超純水の製造方法あるいは排水の再利用方法の一部を構成していることを特徴とする水処理方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2007−75723(P2007−75723A)
【公開日】平成19年3月29日(2007.3.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−266631(P2005−266631)
【出願日】平成17年9月14日(2005.9.14)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】