水素および/または熱を貯蔵し取り出すためのタンク
本発明は、可逆的な水素吸蔵/放出反応を用いて、水素を貯蔵し取り出すためのタンクに関するものである。上記タンクは断熱されたチャンバーから成り、当該断熱されたチャンバーは、ハイドライド形態で水素を貯蔵するための複数の要素(2)を含み、各要素は、ガス状水素との交換のための少なくとも1つの面と、少なくとも1つの熱交換面とを有し、当該断熱されたチャンバーは、さらに、可逆的な水素吸蔵/放出反応に伴う熱を保持し、放出するための複数の熱貯蔵要素(3)を含むことを特徴とする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、水素を貯蔵し放出する技術分野と、水素と相互作用する多孔性成分を組み込み、メタルハイドライドを可逆的に形成する技術分野とに関するものである。
【0002】
例えばマグネシウムの、水素吸蔵/水素放出反応は、温度に依存する。水素吸蔵反応は発熱反応であり、水素放出反応は吸熱反応である。
【0003】
この原理を利用すれば、水素を気体でも液体でもなく固体の形で貯蔵することによってタンク処理中の爆発の危険性を大きく低下させるタンクを製造することができる。
【0004】
上記タンクは、特に、燃料電池または熱機関に水素を供給することが意図されている。
【0005】
上記タンクは、また、水素吸蔵反応の間に熱を貯蔵することまたは取り込むことを可能にし、水素放出反応の間に熱を放出することを可能とする。
【背景技術】
【0006】
国際特許出願WO 9736819には、水素貯蔵媒体を保持するオープンセルを有する熱伝導マトリックスが収容された受容体を含む、再補給可能な貯蔵装置が提案されている。
【0007】
複数の分割要素が上記受容体を複数のチャンバーへと区分する。上記水素貯蔵媒体は、全てではなく、一部の特定のチャンバーを満たしている。上記マトリックスのオープンセル構造は、上記水素貯蔵媒体が、上記チャンバーのセルの間を移動することを可能にする。
【0008】
米国特許出願US 2009 155648には、メタルハイドライドを利用する自動車用貯蔵タンクが記載されている。
【0009】
国際特許出願WO 2007 1011476には、管状コンテナを含む水素貯蔵タンクが記載されている。上記管状コンテナ内にセルが配置され、各セルは複数の扇形をした小さな受容体から構成され、当該受容体はそれぞれメタルハイドライド粉を含んでいる。
【0010】
仏国特許FR 2924787もまた水素貯蔵タンクを提案している。上記発明は少なくとも1つの固体から成り、当該固体はメタルハイドライドとマトリックスとを含む圧縮材料によって形成されている。上記マトリックスは膨張黒鉛によって形成され、上記メタルハイドライドはマグネシウムハイドライド、またはマグネシウム合金ハイドライドである。上記タンクは、上記コンテナ内に積層方向に従って積み重ねられた複数の固体を含む。各固体はペレット状であり、上記コンテナ内に保持され、上記コンテナの内側表面と各固体との間に環状のスペースが設けられている。上記タンクは熱交換器を含み、当該熱交換機は、伝熱流体のための導管システムを少なくとも1つ有し、上記コンテナ内に延びている。上記タンクはまた、上記導管システムに、上記固体と交互に通されている金属板と、上記導管システムに、当該金属板と交互に通されている環状スペースとを含む。各固体はスペーサに通されている。上記導管システムは、伝熱流体の供給管および排出管を含み、当該供給管および排出管は略同軸である。
【0011】
上記タンクはまた、複数の固体を通って伸びている固体加熱要素を含む。
【0012】
先行技術としては、特許出願US 2001 035281も挙げられる。この文献には、水素が透過することのできる周面によって隔てられた2つのモジュールを有する円筒形の二重スキン層を含む水素貯蔵タンクが記載されている。上記円筒型水素貯蔵管は、ハイドロゲン物質粉を含む複数の水素貯蔵セルを統合する構造を含む。水素は、伝熱流体から来る供給熱による分離によって、生成される。
【0013】
米国特許US 4270360には、2枚の平行するプレートが備え付けられたタンクを含む水素貯蔵装置が記載されている。上記プレートは当該タンクの内壁に取り付けられている。加熱要素と冷却要素とが上記多孔性プレートの間に挿入される。加熱要素と冷却要素とは所定の距離に離されている。水素貯蔵物質は、上記プレートと、上記発熱要素および上記冷却要素との間に設置される。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
上記の様々な解決策は、外部の熱エネルギー源を必要とするという不利な点を有する。
【0015】
特に、米国特許US 2001 035281、またはUS 4270360では、水素放出を発生させるための外部エネルギー源を、特に当該放出のための発熱源および冷却源が必要とされる。従って、上記解決策は自己完結的な貯蔵タンクを製造することができず、製造コストが高い。
【0016】
上記の不利な点は、下記の場合に、さらにより望ましくない。すなわち、上記水素貯蔵物質が、300℃のオーダーの高い動作温度と、貯蔵される水素1キログラム当たり3千6百万ジュール(10キロワット時)以上の反応エンタルピーとを伴う、マグネシウムハイドライド類に属する場合である。従って、上記先行技術の特許が提案する解決策は、上記反応熱に対し適当でない。
【0017】
さらに、上記先行技術の解決策において、上記タンクは下記の複数の流体連結を備えなくてはならない。すなわち、一つは水素の吸排口のための流体連結であり、もう一つは伝熱流体の導入のための流体連結であり、さらに当該伝熱流体の排出のための流体連結である。
【0018】
特許FR 2924787に記載されている解決策は、下記の別の不利な点を有する。すなわち、上記管は相変化物質(熱貯蔵物質)の中に浸されているので、垂直に配置する必要があり、この結果、体積が大きくなる。
【0019】
これは、充填および取出しに対して十分な速さが求められる場合、水素貯蔵量が制限されることを意味している。
【0020】
実際、交換面が少ないことにより、水素吸蔵/水素放出によって反応するガス状水素と多孔性物質との相互作用は相対的に低い。
【課題を解決するための手段】
【0021】
本出願に係る発明は、重量およびコストの点において最適化された装置における上記物質の実施に関するものである。
【0022】
本発明の目的は、水素貯蔵システムを、マグネシウムハイドライド、または、より経済的で実用的な同種の他の金属および合金の形態で、製造することである。
【0023】
上記目的のため、本発明は、水素化する各ハイドライドペレットまたは各金属ペレットに熱貯蔵物質タンクを連結することからなり、または、より詳細には、当該ハイドライドペレットを密閉された単位タンクと交互に配置することからなる。
【0024】
本発明は、より一般的に説明すれば、可逆的な水素吸蔵/水素放出反応によって、水素を貯蔵し、取り出すためのタンクに関するものであって、断熱されたチャンバーを構成要素とし、当該断熱されたチャンバーは、ハイドライド形態の複数の水素貯蔵要素を含み、当該水素貯蔵要素は、それぞれ、少なくとも1つのガス状水素交換面と、少なくとも1つの熱交換面とを有し、当該断熱されたチャンバーはまた、可逆的な水素吸蔵/水素放出反応に伴う熱を保持し、放出するための複数の熱貯蔵要素3を含むことを特徴とする。
【0025】
より有利には、少なくとも上記熱貯蔵要素3の1つと、上記水素貯蔵要素2の1つとの交換面は、上記水素貯蔵要素2の1つに交換面を有する。
【0026】
上記水素放出に必要とされる熱エネルギーは、その場で、上記熱貯蔵要素によって供給され、上記タンクは、熱損失を補うため以外には、何らの外部熱入力手段を伴わないことが望ましい。
【0027】
「熱損失」という語は、本発明において、タンクの断熱不備に関する損失と、入ってくる水素と出ていく水素との温度差に関する熱の流れとを指す。上記熱損失は、先行技術とは異なり、水素吸蔵/水素放出反応に必要とされるエネルギーを含まない。
【0028】
例えば、5キログラムの水素を貯蔵するのに、上記断熱不備に関する熱損失は1キロワットのオーダーである。一方、水素充填に関する熱損失は、温度30℃でタンクに水素を入れる場合、貯蔵水素1キログラムあたり4.35メガジュールのオーダーである。
【0029】
従って、総損失は、上記反応の総エンタルピーの5%以下である。
【0030】
本発明に従うタンクの動作に必要とされるエネルギーは、従って、上記先行技術の解決策が必要とする熱入力の20分の1以下である。
【0031】
より有利には、上記タンクは、複数のカートリッジを含むチャンバーから成り、当該カートリッジは、それぞれ、複数の水素貯蔵要素を含み、各水素貯蔵要素は、少なくとも1つの水素交換面と、少なくとも1つの熱交換面とを有し、上記カートリッジ同士は、上記水素の循環のための少なくとも1つの導管によって連結されている。
【0032】
望ましい実施形態に従えば、公称動作温度は280℃以上であり、上記熱貯蔵要素は相変化物質を含む。
【0033】
別の実施形態に従えば、上記相変化物質は金属合金から成る。
【0034】
より有利には、上記相変化物質は、マグネシウムおよび亜鉛をベースとする合金である。
【0035】
別の実施形態に従えば、上記相変化物質は塩から成る。
【0036】
より有利には、上記水素貯蔵物質は、固体ブロックを形成するよう加圧されたハイドライドのペレットから成る。上記解決策は、上記熱貯蔵要素との熱交換を、粉末物質を組み込む上記先行技術と比較して改善することができ、上記タンクの商業生産を単純化することができる。実際、粉末物質は、その発火性から取り扱うのが危険である。上記別の実施形態に従う解決策は、特に、安全に扱うことのできる、円盤状、または円環状、または角柱状の固形ペレットを生産することができる。
【0037】
上記装置は、たとえ熱交換が放射状にのみ発生しても、上記ペレットの両方の面で熱交換が可能であるという、主たる優位な点を有する。
【0038】
上記構成によれば、上記カプセル内の圧力を調整でき、上記熱貯蔵物質と上記カプセルの壁との接触が最大の状態で、つまり上記ハイドライドが上記熱貯蔵物質と対向する状態で、残余体積を極めて少なくすることができる。本発明の結果、上記基本ハイドライドタンクを水平に配置することが可能となり、当該アセンブリ全体を問題なく移動することができる。
【0039】
本発明は、種々の実施形態に関係する。特に、上記タンクは、単一カートリッジの形態で、または、モジュラータンクを形成するチャンバー内で組み合されるカートリッジのセットとして、製造することができる。
【0040】
この後者の実施形態に従えば、水素を貯蔵し、取り出すためのタンクは、複数のカートリッジを含むチャンバーから成り、当該カートリッジは、それぞれ、複数の水素貯蔵要素含み、当該水素貯蔵要素は、それぞれ、少なくとも1つの水素交換面と、少なくとも1つの熱交換面とを有し、当該カートリッジ同士は、少なくとも上記水素の循環のための1つのダクトによって連結されていることに特徴がある。
【0041】
本解決策は、基本タンクを形成する標準的カートリッジを用いて、予定される特定の必要性に応じた容量を持ったタンクを可能にする。
【0042】
第1の実施形態に従えば、上記タンクはまた、可逆的な水素吸蔵/水素放出反応に伴う熱を保持し、放出するための、複数の熱貯蔵要素を含み、当該熱貯蔵要素は、それぞれ、当該水素貯蔵要素の1つと交換を行うための少なくとも1つの面を有する。
【0043】
上記貯蔵要素は、水素吸蔵/水素放出反応の間に生成される熱を、外部エネルギーの供給無しに、受動的な方法で吸収および放出することを確実にする。
【0044】
前述までの実施形態と相互排他的でない別の実施形態に従えば、上記タンクはまた、複数の熱交換要素を含み、当該複数の熱交換要素は、上記可逆的な水素吸蔵/水素放出反応に伴う熱の外的な保持および放出のための伝熱流体の循環によって動作し、当該熱交換要素は、それぞれ、上記水素貯蔵要素の1つと交換を行うための少なくとも1つの面を有する。
【0045】
本実施形態は、水素吸蔵/水素放出反応の間に生成される熱の吸収および放出を確実なものとすることができ、任意に、超長期間貯蔵のための熱損失を補うことができる。
【0046】
第1の変形例に従えば、少なくとも幾つかの上記熱要素がケーシングに含まれ、当該ケーシングは熱伝導物質から成り、当該熱伝導物質は上記水素に対する障壁として機能し、上記熱貯蔵物質と上記水素とによって発生される熱および腐食に対して耐性を有する。
【0047】
より有利には、上記熱貯蔵要素は、上記相変化物質に埋め込まれるスペーサを含む。上記スペーサは、上記カプセルを強固にし、加圧時に上記カプセルが潰れるのを防ぐ。水素吸蔵中、上記相変化物質は融解し、その力学的強度を失う。上記スペーサは、上記カプセルの形状を保持することができ、良好な熱伝導率を維持することができる。
【0048】
第2の変形例に従えば、少なくとも幾つかの上記水素貯蔵要素がケーシングに含まれ、当該ケーシングは熱伝導物質から成り、当該熱伝導物質は上記水素に対する障壁として機能し、上記熱貯蔵物質によって発生される熱および腐食に対して耐性を有する。
【0049】
或る実施例に従えば、上記ケーシングの表面は突起を有し、当該突起は、上記熱要素と、前面に隣接する水素貯蔵要素との間のスペーサを形成する。
【0050】
詳細な実施形態に従えば、上記タンクは、水素貯蔵要素と熱貯蔵要素とが交互に並ぶ同軸の配列を有する。この別の実施形態は単一であってもよく、つまり、並置された水素貯蔵要素と熱貯蔵要素との1つのペアの交互の配列でもよいし、または複数でもよい。つまり水素貯蔵要素と熱貯蔵要素との交互の配列であればよい。
【0051】
第1の実施形態に従えば、上記熱貯蔵要素と上記水素貯蔵要素とは、円盤状の平板な体積である。「平板」という語は、円盤状水素貯蔵要素の厚みが、環状面の横断面に比べて小さいことを意味する。
【0052】
第2の実施形態に従えば、上記熱貯蔵要素と上記水素貯蔵要素とは、円環状の平板な体積である。
【0053】
第3の実施形態に従えば、上記熱貯蔵要素と上記水素貯蔵要素とは、管状である。
【0054】
上記熱貯蔵要素と上記水素貯蔵要素とは、熱伝導物質から成り、水素供給路を有するディフューザが挿入されていることが望ましい。
【0055】
詳細な別の実施形態に従えば、上記タンクは、水素貯蔵要素と熱要素との交互の配列によって形成されている積層体を含む、少なくとも1つのカートリッジから成り、上記タンクは断熱された外部ケーシングを含んでいる。
【0056】
より有利には、上記カートリッジは管状チャンバーから成り、水素供給用開口部を有し、内部の水素循環量を規定し、当該管状チャンバー内に、水素貯蔵要素と熱要素との交互の配列である積層体が配置され、当該水素貯蔵要素と当該熱要素とはともに、少なくとも1つのバネによって加圧されており、当該バネは、上記チャンバーの内側表面と、上記積層体の最終要素の表面との間に設置されている。
【0057】
別の実施形態に従えば、上記水素貯蔵要素と上記熱交換要素とは平面形状であり、水素供給管が通るための、少なくとも1つの貫通−開口部を有する。
【0058】
詳細な別の実施形態に従えば、上記ハイドライドペレットは円環状で、密閉されており、溶解によって予備形成された、密閉された円環状の相変化合金カプセルが、当該ハイドライドペレットの間に配置されている。
【0059】
上記水素吸蔵/水素放出の間に外圧と均衡し、上記熱貯蔵物質の融解後の大きな圧力を支えるために、上記熱貯蔵物質カプセルに微量の超過体積が備えられていることが望ましい。
【0060】
より有利には、上記熱貯蔵物質の体積は、上記カプセルの壁の両側の圧力差を、上記カプセルの力学的特性および熱特性に適合させるように、調整されている。
【0061】
別の実施形態に従えば、排流システムが、上記熱貯蔵物質カプセルにつながれ、上記当該排流システムは、上記ハイドライドペレットを急速に冷却するために、融解した熱貯蔵物質を流すことができ、上記ハイドライドペレットが放出されるのを防ぐ。
【0062】
別の実施形態に従えば、上記ハイドライドペレットは、円環状であり、密閉されており、密閉された円環状の熱貯蔵物質カプセルが、上記ハイドライドペレットの間に配置されている。
【図面の簡単な説明】
【0063】
本発明は、本発明の非限定的実施例に関する添付の図面を参照する、以下の記載の観点において、より良く理解されるであろう。
【図1】本発明を実施するための基本貯蔵モジュールの実施形態の第1の例を示している。
【図2】複数のペレットと複数の熱貯蔵物質カプセルとを含むカートリッジを示している。
【図3】ディフューザの一例を示している。
【図4】複数のカートリッジを含むタンクの縦方向の断面図を示している。
【図5】複数のカートリッジを含むタンクの横方向の断面図を示している。
【図6】第2の実施形態に従うカートリッジの断面図を示している。
【図7】第2の実施形態に従う基本的モジュールの断面図を示している。
【図8】さらに別のカートリッジを示している。
【図9】ディフューザを1つ組み込んでいる、さらに別の例を示している。
【図10】ディフューザを3つ組み込んでいる、さらに別の例を示している。
【発明を実施するための形態】
【0064】
図1は、本発明に従う貯蔵タンクを実施するための、基本水素貯蔵モジュールの断面図を示している。
【0065】
上記基本モジュールはペレット1から成る。ペレット1は、水素貯蔵物質から成り、水素吸蔵/水素放出することで反応し、温度および圧力に応じてガス状水素を吸収または放出する。
【0066】
上記物質は、記載例では、マグネシウムハイドライド、またはマグネシウムハイドライド合金と、下記の金属とから成る。すなわち、高発熱ハイドライドを形成することができ、ベース合金の形態で、黒鉛が加えられ、粒度の非常に細かい粉末物質を形成する金属である。ここで、上記粉末物質は、圧力を加えると、固形ペレットを形成する。
【0067】
上記水素貯蔵ペレットは、下記の特性に従う、MgxとByとMzとHnとの一般的な配合を伴う、他の組合せによって製造することもできる。すなわち、
x/yの比は、0.15から1.5の間の値である。
【0068】
zは、0.005から0.35の間の値である。
【0069】
x+y+zは、1に等しい。
【0070】
Mは、ScとTiとVとCrとMnとFeとCoとNiとCuとZnとのグループの中の、少なくとも1つの金属を表している。
【0071】
nは、4y以上である。
【0072】
上記水素貯蔵ペレット1は、熱タンク2を形成するワッシャーに連結されている。上記ワッシャーは熱貯蔵を確保する相変化物質を含んでいる。上記熱貯蔵において、固体相から液体相への変化が水素吸蔵反応によって放出される熱を吸収し、水素放出反応の間、当該相変化とは逆の変化の過程が当該熱を放出する。
【0073】
上記相変化物質は、例えば、マグネシウムおよび亜鉛の合金である。
【0074】
熱伝導物質から成るスペーサ3は、上記相変化物質中に挿入される。上記スペーサは、上記熱貯蔵物質を含むケーシングに加わる圧力への力学的耐性を確保する。
【0075】
上記熱貯蔵物質は、記載例では、上記ペレットに接する、密閉されたカプセルの中に納められている。
【0076】
上記カプセルは、円水盤形容器4を加締めることで生成され、円水盤形容器4の平底面5は管状ベルト6に取り囲まれている。スペーサ43を挿入し、相変化物質2を流し込んだ後、第2加締め部7は、上記円水盤形容器4を閉じる。
【0077】
カバー7は、上記メタルハイドライドペレット2の窪みと相補的な形状の、表面の窪みを有しており、熱交換を促進する。
【0078】
上記ガス状水素と上記ペレット2との間の交換が可能となるよう、ディフューザ8が、ペレット2の少なくとも1つの表面に配置されている。上記ディフューザは放射状の流路を有する。当該流路によって、ペレット2と熱貯蔵要素3とを含むチェンバー内のガス状水素が、ペレット2の表面上で拡散することが可能となる。
【0079】
上記構成はまた伝熱流体の利用も可能とする。上記伝熱流体は、熱損失を補うためのものであり、上記水素吸蔵反応のために必要な熱投入を供給するためのものではない。
【0080】
上記熱貯蔵物質は、ケーシング内で融解し、円環状またはワッシャーの形で凝固する。凝固時の上記熱貯蔵物質の体積は、上記熱貯蔵物質を収容するためのカプセルの体積よりも若干小さい。
【0081】
従って、共融性の組成、または共融性に近い組成を有する、Zn28Mg72またはZn92.2Mg7.8(分子配合比率で記載している)から成る熱貯蔵物質について、固体密度は各々2.84と6.42とである。
【0082】
例えばZn28Mg72について、上記合金の固体密度は2.84に等しく、一方、液体密度は2.59である。つまり、上記熱貯蔵物質が融解する時、体積が8.8%増加する。従って、上記カプセルが減圧造型されている場合、上記カプセルは、上記固体熱貯蔵物質の体積の8.8%よりも大きな許容量を有していなければならない。
【0083】
上記カプセルが、普通の偏りのない気圧の下で密封される場合、超過体積が予想される。上記超過体積において、例えば、上記ガスの内圧は外部にある水素の圧力に等しい。
【0084】
上記熱貯蔵物質を含む上記カプセルの体積は、上記条件下で、上記固体熱貯蔵物質の体積の1.1倍に等しくなくてはならない。
【0085】
安全上の理由から、非常にわずかな超過体積は、上記固体熱貯蔵物質の体積の1.1倍に等しい。上記超過体積は、加熱状態において、上記カプセル内に、10気圧のオーダーの、つまり、上記タンク構成全体の壁にかかるストレスを制限する中間値のオーダーの圧力を導く。
【0086】
図3は、ディフューザ8の一例を示している。
【0087】
ディフューザ8は、透かし彫り金属ディスク9から成り、金属ディスク9は、貫通孔13に加え、長さの異なる放射状の切抜き10から12を有する。
【0088】
上記新設計は、放射状面においてだけでなく前面においても、ガス状のハイドライド/水素交換に加え、熱交換を確保し、交換反応速度の大幅な上昇と、特に、コストの大幅な減少とをもたらす。例えば、厚さ2cmの「n」ペレット上の上記熱貯蔵物質に向けて放出される熱は、上記先行特許出願では、下記の交換面を有する。すなわち、
S0=2nΠd(単位はcmである)
ここで、dは上記ペレットの直径である(単位はcm)。
【0089】
本発明に従う装置について、交換面は下記の通りである。すなわち、
S1=2nπd2/4
そして、S1/S0の比はd/4に等しい。
【0090】
つまり、直径が14cmの場合、上記交換面の倍増は3.5倍になる。
【0091】
本発明の場合に熱が通過しなければならない距離が非常に縮小されることによって、上記交換反応速度は非常に著しく(3倍から10倍)増大する。
【0092】
従来、上記熱は直径14cmの円筒の中心を起点としてその外周に到達しなくてはならなかった。一方、本発明に従えば、上記熱は、2cmほどの厚みの上記ペレットの中間から出て、その表面に至る。
【0093】
従って、上記距離は、一定の割合に一般的に減少する。
【0094】
d/2e ここで、eは上記ペレットの厚みである。
【0095】
前述の考察が、本発明の主たる利点を明らかに示している。
【0096】
本発明を生み出すために、上記ハイドライド金属ペレットおよび/または合金ペレット、または非水素化金属ペレット、または部分的に水素化した金属ペレットを交換することのできる、複数のシステムが想定されてきた。
【0097】
MgH2はまた、上記熱貯蔵物質とは独立してカプセルに入れることができる。
【0098】
ペレット2およびカプセル3の変形例が配置されたカートリッジの断面図が図2に示されている。
【0099】
上記カートリッジは、下記のチャンバーから成る。すなわち、ガス状水素に対し不透過であり、水素圧に対して耐性があり、好ましくは熱損失を制限するために断熱されている、チャンバーである。幾つかの場合において、上記カートリッジは、高容量タンクを形成するための複数のカートリッジを収容するチャンバー内に、挿入される。そして、上記タンクは温度調整または断熱される。
【0100】
上記カートリッジはカバー16がしっかりと取り付けられることで閉じられる環状筐体15を有し、カバー16はガス状水素を供給し、取り出すための開口部17を有し、記載例においてはカバー16の中央に開口部17がある。
【0101】
接続フランジ18は、熱貯蔵物質のカプセル3とハイドライドペレット2との積層体の高圧密封を確保する。
【0102】
接続フランジ18は、上層にある上記カプセルのカバーの上に載っている。バネ19は、カバー16の内側表面と接続フランジ18との間に圧力を加える。
【0103】
上記カートリッジの形状は、平らな底面を備える管状であってもよい。上記カートリッジは、力学的な強度を改善するとともに、オプションとして、高容量タンクを形成するための複数カートリッジのアセンブリ化を容易にするような別の形状であってもよい。
【0104】
特に、上記底面は凹形状であってもよい。この場合、スペーサが、上記カートリッジの内側の曲面と、上記熱貯蔵物質の下層にあるカプセルの下側表面との間に設置される。
【0105】
別のカートリッジの形状は、凹形状のカバーを含む。
【0106】
上記カートリッジは、高容量の水素貯蔵が可能となるように、タンクに一体化させてもよい。
【0107】
図4と5とは、それぞれ、複数のカートリッジを含むタンクの縦方向と横方向との断面図を示している。
【0108】
上記タンクは断熱されたチャンバー20から形成され、チャンバー20にはカートリッジ21と22とが設置されている。導管23が、カートリッジ供給用開口部21と22とを連結している。
【0109】
熱損失を補い、可逆的な水素吸蔵/水素放出反応に適合する温度範囲に上記カートリッジを維持するために、例えば伝熱流体を供給された導管、または電気抵抗である発熱要素24を備えてもよい。
【0110】
以下の記載は、第2実施形態を参照するものである。
【0111】
図6と7とは、それぞれ、カートリッジと、本第2実施形態に従う基本モジュールとの断面図を示している。
【0112】
図6に示されるカートリッジは、円筒形をした3つの基本モジュール31から33を含む。
【0113】
基本的モジュール31から33は、それぞれ、熱貯蔵物質を含むカプセル34から36を含み、メタルハイドライドを含むカプセル37および38を含む。
【0114】
熱貯蔵物質カプセルとハイドライド貯蔵物質カプセルとは、中央管状要素39に、交互に、そして同軸上に取り付けられており、中央管状要素39は、メタルハイドライドを含むカプセル37および38へのガス状水素の供給を確保する。
【0115】
図7は、基本モジュールの詳細図を示している。基本モジュールは、2つの同一の頭頂部41と42とによって形成された第1円環カプセル40を含む。頭頂部41と42とは、亜鉛−マグネシウム合金43といった物質で充填され、スペーサ構造44が配置された後、溶接される。
【0116】
第2円環カプセル45は、記載例では、拡散ワッシャー48によって隔てられた2つの円盤状メタルハイドライドペレット46および47を含む。上記ペレット46および47と、上記ワッシャー48とは、ガス状水素の供給および取出し用チューブ50が通り抜けるための中央開口部を有している。上記チューブは、放射状の穿孔51、52を有する。上記チューブは、一方の端が内部横断面53として狭くなっており、他方の端が外部横断面54として狭くなっており、一連のモジュールを単純に並置させて加えることができるようになっている。上記チューブは、望ましい貯蔵容量の観点に基づいて基本標準モジュールから調整することのできるカートリッジを有し、当該カートリッジはそのように形成されている。このことによって、商業生産コストが抑えられ、推奨される種々の部品の数が抑えられた一揃いのタンクラインが可能となる。
【0117】
図8は、上記カートリッジの別の変形例を示している。それは、先の例におけるのと同様に、モジュール方式の構造を有する。交互に並ぶ円環モジュールがチャンバー60に含まれており、チャンバー60の内部で、発熱モジュール61から63を与える伝熱流体が循環することができる。上記流体は、限られた量の熱投入を供給するだけでよい。上記熱投入は水素吸蔵−水素放出反応には不十分だが、上記チャンバーの欠陥を原因とする熱損失、および上記タンクを充填する間に発生する熱損失を補うのには適当である。
【0118】
図9と10とは、それぞれ、1つのディフューザおよび3つのディフューザを組み込む別の変形例を示している。
【0119】
ディフューザ8は水素貯蔵要素2と上記熱貯蔵要素3との間に挿入され、または隣接する水素貯蔵要素2の間に挿入される。上記ディフューザ8は、水素がガス相で循環することができ、良好な熱伝導率を有する多孔性物質から成る。
【技術分野】
【0001】
本発明は、水素を貯蔵し放出する技術分野と、水素と相互作用する多孔性成分を組み込み、メタルハイドライドを可逆的に形成する技術分野とに関するものである。
【0002】
例えばマグネシウムの、水素吸蔵/水素放出反応は、温度に依存する。水素吸蔵反応は発熱反応であり、水素放出反応は吸熱反応である。
【0003】
この原理を利用すれば、水素を気体でも液体でもなく固体の形で貯蔵することによってタンク処理中の爆発の危険性を大きく低下させるタンクを製造することができる。
【0004】
上記タンクは、特に、燃料電池または熱機関に水素を供給することが意図されている。
【0005】
上記タンクは、また、水素吸蔵反応の間に熱を貯蔵することまたは取り込むことを可能にし、水素放出反応の間に熱を放出することを可能とする。
【背景技術】
【0006】
国際特許出願WO 9736819には、水素貯蔵媒体を保持するオープンセルを有する熱伝導マトリックスが収容された受容体を含む、再補給可能な貯蔵装置が提案されている。
【0007】
複数の分割要素が上記受容体を複数のチャンバーへと区分する。上記水素貯蔵媒体は、全てではなく、一部の特定のチャンバーを満たしている。上記マトリックスのオープンセル構造は、上記水素貯蔵媒体が、上記チャンバーのセルの間を移動することを可能にする。
【0008】
米国特許出願US 2009 155648には、メタルハイドライドを利用する自動車用貯蔵タンクが記載されている。
【0009】
国際特許出願WO 2007 1011476には、管状コンテナを含む水素貯蔵タンクが記載されている。上記管状コンテナ内にセルが配置され、各セルは複数の扇形をした小さな受容体から構成され、当該受容体はそれぞれメタルハイドライド粉を含んでいる。
【0010】
仏国特許FR 2924787もまた水素貯蔵タンクを提案している。上記発明は少なくとも1つの固体から成り、当該固体はメタルハイドライドとマトリックスとを含む圧縮材料によって形成されている。上記マトリックスは膨張黒鉛によって形成され、上記メタルハイドライドはマグネシウムハイドライド、またはマグネシウム合金ハイドライドである。上記タンクは、上記コンテナ内に積層方向に従って積み重ねられた複数の固体を含む。各固体はペレット状であり、上記コンテナ内に保持され、上記コンテナの内側表面と各固体との間に環状のスペースが設けられている。上記タンクは熱交換器を含み、当該熱交換機は、伝熱流体のための導管システムを少なくとも1つ有し、上記コンテナ内に延びている。上記タンクはまた、上記導管システムに、上記固体と交互に通されている金属板と、上記導管システムに、当該金属板と交互に通されている環状スペースとを含む。各固体はスペーサに通されている。上記導管システムは、伝熱流体の供給管および排出管を含み、当該供給管および排出管は略同軸である。
【0011】
上記タンクはまた、複数の固体を通って伸びている固体加熱要素を含む。
【0012】
先行技術としては、特許出願US 2001 035281も挙げられる。この文献には、水素が透過することのできる周面によって隔てられた2つのモジュールを有する円筒形の二重スキン層を含む水素貯蔵タンクが記載されている。上記円筒型水素貯蔵管は、ハイドロゲン物質粉を含む複数の水素貯蔵セルを統合する構造を含む。水素は、伝熱流体から来る供給熱による分離によって、生成される。
【0013】
米国特許US 4270360には、2枚の平行するプレートが備え付けられたタンクを含む水素貯蔵装置が記載されている。上記プレートは当該タンクの内壁に取り付けられている。加熱要素と冷却要素とが上記多孔性プレートの間に挿入される。加熱要素と冷却要素とは所定の距離に離されている。水素貯蔵物質は、上記プレートと、上記発熱要素および上記冷却要素との間に設置される。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
上記の様々な解決策は、外部の熱エネルギー源を必要とするという不利な点を有する。
【0015】
特に、米国特許US 2001 035281、またはUS 4270360では、水素放出を発生させるための外部エネルギー源を、特に当該放出のための発熱源および冷却源が必要とされる。従って、上記解決策は自己完結的な貯蔵タンクを製造することができず、製造コストが高い。
【0016】
上記の不利な点は、下記の場合に、さらにより望ましくない。すなわち、上記水素貯蔵物質が、300℃のオーダーの高い動作温度と、貯蔵される水素1キログラム当たり3千6百万ジュール(10キロワット時)以上の反応エンタルピーとを伴う、マグネシウムハイドライド類に属する場合である。従って、上記先行技術の特許が提案する解決策は、上記反応熱に対し適当でない。
【0017】
さらに、上記先行技術の解決策において、上記タンクは下記の複数の流体連結を備えなくてはならない。すなわち、一つは水素の吸排口のための流体連結であり、もう一つは伝熱流体の導入のための流体連結であり、さらに当該伝熱流体の排出のための流体連結である。
【0018】
特許FR 2924787に記載されている解決策は、下記の別の不利な点を有する。すなわち、上記管は相変化物質(熱貯蔵物質)の中に浸されているので、垂直に配置する必要があり、この結果、体積が大きくなる。
【0019】
これは、充填および取出しに対して十分な速さが求められる場合、水素貯蔵量が制限されることを意味している。
【0020】
実際、交換面が少ないことにより、水素吸蔵/水素放出によって反応するガス状水素と多孔性物質との相互作用は相対的に低い。
【課題を解決するための手段】
【0021】
本出願に係る発明は、重量およびコストの点において最適化された装置における上記物質の実施に関するものである。
【0022】
本発明の目的は、水素貯蔵システムを、マグネシウムハイドライド、または、より経済的で実用的な同種の他の金属および合金の形態で、製造することである。
【0023】
上記目的のため、本発明は、水素化する各ハイドライドペレットまたは各金属ペレットに熱貯蔵物質タンクを連結することからなり、または、より詳細には、当該ハイドライドペレットを密閉された単位タンクと交互に配置することからなる。
【0024】
本発明は、より一般的に説明すれば、可逆的な水素吸蔵/水素放出反応によって、水素を貯蔵し、取り出すためのタンクに関するものであって、断熱されたチャンバーを構成要素とし、当該断熱されたチャンバーは、ハイドライド形態の複数の水素貯蔵要素を含み、当該水素貯蔵要素は、それぞれ、少なくとも1つのガス状水素交換面と、少なくとも1つの熱交換面とを有し、当該断熱されたチャンバーはまた、可逆的な水素吸蔵/水素放出反応に伴う熱を保持し、放出するための複数の熱貯蔵要素3を含むことを特徴とする。
【0025】
より有利には、少なくとも上記熱貯蔵要素3の1つと、上記水素貯蔵要素2の1つとの交換面は、上記水素貯蔵要素2の1つに交換面を有する。
【0026】
上記水素放出に必要とされる熱エネルギーは、その場で、上記熱貯蔵要素によって供給され、上記タンクは、熱損失を補うため以外には、何らの外部熱入力手段を伴わないことが望ましい。
【0027】
「熱損失」という語は、本発明において、タンクの断熱不備に関する損失と、入ってくる水素と出ていく水素との温度差に関する熱の流れとを指す。上記熱損失は、先行技術とは異なり、水素吸蔵/水素放出反応に必要とされるエネルギーを含まない。
【0028】
例えば、5キログラムの水素を貯蔵するのに、上記断熱不備に関する熱損失は1キロワットのオーダーである。一方、水素充填に関する熱損失は、温度30℃でタンクに水素を入れる場合、貯蔵水素1キログラムあたり4.35メガジュールのオーダーである。
【0029】
従って、総損失は、上記反応の総エンタルピーの5%以下である。
【0030】
本発明に従うタンクの動作に必要とされるエネルギーは、従って、上記先行技術の解決策が必要とする熱入力の20分の1以下である。
【0031】
より有利には、上記タンクは、複数のカートリッジを含むチャンバーから成り、当該カートリッジは、それぞれ、複数の水素貯蔵要素を含み、各水素貯蔵要素は、少なくとも1つの水素交換面と、少なくとも1つの熱交換面とを有し、上記カートリッジ同士は、上記水素の循環のための少なくとも1つの導管によって連結されている。
【0032】
望ましい実施形態に従えば、公称動作温度は280℃以上であり、上記熱貯蔵要素は相変化物質を含む。
【0033】
別の実施形態に従えば、上記相変化物質は金属合金から成る。
【0034】
より有利には、上記相変化物質は、マグネシウムおよび亜鉛をベースとする合金である。
【0035】
別の実施形態に従えば、上記相変化物質は塩から成る。
【0036】
より有利には、上記水素貯蔵物質は、固体ブロックを形成するよう加圧されたハイドライドのペレットから成る。上記解決策は、上記熱貯蔵要素との熱交換を、粉末物質を組み込む上記先行技術と比較して改善することができ、上記タンクの商業生産を単純化することができる。実際、粉末物質は、その発火性から取り扱うのが危険である。上記別の実施形態に従う解決策は、特に、安全に扱うことのできる、円盤状、または円環状、または角柱状の固形ペレットを生産することができる。
【0037】
上記装置は、たとえ熱交換が放射状にのみ発生しても、上記ペレットの両方の面で熱交換が可能であるという、主たる優位な点を有する。
【0038】
上記構成によれば、上記カプセル内の圧力を調整でき、上記熱貯蔵物質と上記カプセルの壁との接触が最大の状態で、つまり上記ハイドライドが上記熱貯蔵物質と対向する状態で、残余体積を極めて少なくすることができる。本発明の結果、上記基本ハイドライドタンクを水平に配置することが可能となり、当該アセンブリ全体を問題なく移動することができる。
【0039】
本発明は、種々の実施形態に関係する。特に、上記タンクは、単一カートリッジの形態で、または、モジュラータンクを形成するチャンバー内で組み合されるカートリッジのセットとして、製造することができる。
【0040】
この後者の実施形態に従えば、水素を貯蔵し、取り出すためのタンクは、複数のカートリッジを含むチャンバーから成り、当該カートリッジは、それぞれ、複数の水素貯蔵要素含み、当該水素貯蔵要素は、それぞれ、少なくとも1つの水素交換面と、少なくとも1つの熱交換面とを有し、当該カートリッジ同士は、少なくとも上記水素の循環のための1つのダクトによって連結されていることに特徴がある。
【0041】
本解決策は、基本タンクを形成する標準的カートリッジを用いて、予定される特定の必要性に応じた容量を持ったタンクを可能にする。
【0042】
第1の実施形態に従えば、上記タンクはまた、可逆的な水素吸蔵/水素放出反応に伴う熱を保持し、放出するための、複数の熱貯蔵要素を含み、当該熱貯蔵要素は、それぞれ、当該水素貯蔵要素の1つと交換を行うための少なくとも1つの面を有する。
【0043】
上記貯蔵要素は、水素吸蔵/水素放出反応の間に生成される熱を、外部エネルギーの供給無しに、受動的な方法で吸収および放出することを確実にする。
【0044】
前述までの実施形態と相互排他的でない別の実施形態に従えば、上記タンクはまた、複数の熱交換要素を含み、当該複数の熱交換要素は、上記可逆的な水素吸蔵/水素放出反応に伴う熱の外的な保持および放出のための伝熱流体の循環によって動作し、当該熱交換要素は、それぞれ、上記水素貯蔵要素の1つと交換を行うための少なくとも1つの面を有する。
【0045】
本実施形態は、水素吸蔵/水素放出反応の間に生成される熱の吸収および放出を確実なものとすることができ、任意に、超長期間貯蔵のための熱損失を補うことができる。
【0046】
第1の変形例に従えば、少なくとも幾つかの上記熱要素がケーシングに含まれ、当該ケーシングは熱伝導物質から成り、当該熱伝導物質は上記水素に対する障壁として機能し、上記熱貯蔵物質と上記水素とによって発生される熱および腐食に対して耐性を有する。
【0047】
より有利には、上記熱貯蔵要素は、上記相変化物質に埋め込まれるスペーサを含む。上記スペーサは、上記カプセルを強固にし、加圧時に上記カプセルが潰れるのを防ぐ。水素吸蔵中、上記相変化物質は融解し、その力学的強度を失う。上記スペーサは、上記カプセルの形状を保持することができ、良好な熱伝導率を維持することができる。
【0048】
第2の変形例に従えば、少なくとも幾つかの上記水素貯蔵要素がケーシングに含まれ、当該ケーシングは熱伝導物質から成り、当該熱伝導物質は上記水素に対する障壁として機能し、上記熱貯蔵物質によって発生される熱および腐食に対して耐性を有する。
【0049】
或る実施例に従えば、上記ケーシングの表面は突起を有し、当該突起は、上記熱要素と、前面に隣接する水素貯蔵要素との間のスペーサを形成する。
【0050】
詳細な実施形態に従えば、上記タンクは、水素貯蔵要素と熱貯蔵要素とが交互に並ぶ同軸の配列を有する。この別の実施形態は単一であってもよく、つまり、並置された水素貯蔵要素と熱貯蔵要素との1つのペアの交互の配列でもよいし、または複数でもよい。つまり水素貯蔵要素と熱貯蔵要素との交互の配列であればよい。
【0051】
第1の実施形態に従えば、上記熱貯蔵要素と上記水素貯蔵要素とは、円盤状の平板な体積である。「平板」という語は、円盤状水素貯蔵要素の厚みが、環状面の横断面に比べて小さいことを意味する。
【0052】
第2の実施形態に従えば、上記熱貯蔵要素と上記水素貯蔵要素とは、円環状の平板な体積である。
【0053】
第3の実施形態に従えば、上記熱貯蔵要素と上記水素貯蔵要素とは、管状である。
【0054】
上記熱貯蔵要素と上記水素貯蔵要素とは、熱伝導物質から成り、水素供給路を有するディフューザが挿入されていることが望ましい。
【0055】
詳細な別の実施形態に従えば、上記タンクは、水素貯蔵要素と熱要素との交互の配列によって形成されている積層体を含む、少なくとも1つのカートリッジから成り、上記タンクは断熱された外部ケーシングを含んでいる。
【0056】
より有利には、上記カートリッジは管状チャンバーから成り、水素供給用開口部を有し、内部の水素循環量を規定し、当該管状チャンバー内に、水素貯蔵要素と熱要素との交互の配列である積層体が配置され、当該水素貯蔵要素と当該熱要素とはともに、少なくとも1つのバネによって加圧されており、当該バネは、上記チャンバーの内側表面と、上記積層体の最終要素の表面との間に設置されている。
【0057】
別の実施形態に従えば、上記水素貯蔵要素と上記熱交換要素とは平面形状であり、水素供給管が通るための、少なくとも1つの貫通−開口部を有する。
【0058】
詳細な別の実施形態に従えば、上記ハイドライドペレットは円環状で、密閉されており、溶解によって予備形成された、密閉された円環状の相変化合金カプセルが、当該ハイドライドペレットの間に配置されている。
【0059】
上記水素吸蔵/水素放出の間に外圧と均衡し、上記熱貯蔵物質の融解後の大きな圧力を支えるために、上記熱貯蔵物質カプセルに微量の超過体積が備えられていることが望ましい。
【0060】
より有利には、上記熱貯蔵物質の体積は、上記カプセルの壁の両側の圧力差を、上記カプセルの力学的特性および熱特性に適合させるように、調整されている。
【0061】
別の実施形態に従えば、排流システムが、上記熱貯蔵物質カプセルにつながれ、上記当該排流システムは、上記ハイドライドペレットを急速に冷却するために、融解した熱貯蔵物質を流すことができ、上記ハイドライドペレットが放出されるのを防ぐ。
【0062】
別の実施形態に従えば、上記ハイドライドペレットは、円環状であり、密閉されており、密閉された円環状の熱貯蔵物質カプセルが、上記ハイドライドペレットの間に配置されている。
【図面の簡単な説明】
【0063】
本発明は、本発明の非限定的実施例に関する添付の図面を参照する、以下の記載の観点において、より良く理解されるであろう。
【図1】本発明を実施するための基本貯蔵モジュールの実施形態の第1の例を示している。
【図2】複数のペレットと複数の熱貯蔵物質カプセルとを含むカートリッジを示している。
【図3】ディフューザの一例を示している。
【図4】複数のカートリッジを含むタンクの縦方向の断面図を示している。
【図5】複数のカートリッジを含むタンクの横方向の断面図を示している。
【図6】第2の実施形態に従うカートリッジの断面図を示している。
【図7】第2の実施形態に従う基本的モジュールの断面図を示している。
【図8】さらに別のカートリッジを示している。
【図9】ディフューザを1つ組み込んでいる、さらに別の例を示している。
【図10】ディフューザを3つ組み込んでいる、さらに別の例を示している。
【発明を実施するための形態】
【0064】
図1は、本発明に従う貯蔵タンクを実施するための、基本水素貯蔵モジュールの断面図を示している。
【0065】
上記基本モジュールはペレット1から成る。ペレット1は、水素貯蔵物質から成り、水素吸蔵/水素放出することで反応し、温度および圧力に応じてガス状水素を吸収または放出する。
【0066】
上記物質は、記載例では、マグネシウムハイドライド、またはマグネシウムハイドライド合金と、下記の金属とから成る。すなわち、高発熱ハイドライドを形成することができ、ベース合金の形態で、黒鉛が加えられ、粒度の非常に細かい粉末物質を形成する金属である。ここで、上記粉末物質は、圧力を加えると、固形ペレットを形成する。
【0067】
上記水素貯蔵ペレットは、下記の特性に従う、MgxとByとMzとHnとの一般的な配合を伴う、他の組合せによって製造することもできる。すなわち、
x/yの比は、0.15から1.5の間の値である。
【0068】
zは、0.005から0.35の間の値である。
【0069】
x+y+zは、1に等しい。
【0070】
Mは、ScとTiとVとCrとMnとFeとCoとNiとCuとZnとのグループの中の、少なくとも1つの金属を表している。
【0071】
nは、4y以上である。
【0072】
上記水素貯蔵ペレット1は、熱タンク2を形成するワッシャーに連結されている。上記ワッシャーは熱貯蔵を確保する相変化物質を含んでいる。上記熱貯蔵において、固体相から液体相への変化が水素吸蔵反応によって放出される熱を吸収し、水素放出反応の間、当該相変化とは逆の変化の過程が当該熱を放出する。
【0073】
上記相変化物質は、例えば、マグネシウムおよび亜鉛の合金である。
【0074】
熱伝導物質から成るスペーサ3は、上記相変化物質中に挿入される。上記スペーサは、上記熱貯蔵物質を含むケーシングに加わる圧力への力学的耐性を確保する。
【0075】
上記熱貯蔵物質は、記載例では、上記ペレットに接する、密閉されたカプセルの中に納められている。
【0076】
上記カプセルは、円水盤形容器4を加締めることで生成され、円水盤形容器4の平底面5は管状ベルト6に取り囲まれている。スペーサ43を挿入し、相変化物質2を流し込んだ後、第2加締め部7は、上記円水盤形容器4を閉じる。
【0077】
カバー7は、上記メタルハイドライドペレット2の窪みと相補的な形状の、表面の窪みを有しており、熱交換を促進する。
【0078】
上記ガス状水素と上記ペレット2との間の交換が可能となるよう、ディフューザ8が、ペレット2の少なくとも1つの表面に配置されている。上記ディフューザは放射状の流路を有する。当該流路によって、ペレット2と熱貯蔵要素3とを含むチェンバー内のガス状水素が、ペレット2の表面上で拡散することが可能となる。
【0079】
上記構成はまた伝熱流体の利用も可能とする。上記伝熱流体は、熱損失を補うためのものであり、上記水素吸蔵反応のために必要な熱投入を供給するためのものではない。
【0080】
上記熱貯蔵物質は、ケーシング内で融解し、円環状またはワッシャーの形で凝固する。凝固時の上記熱貯蔵物質の体積は、上記熱貯蔵物質を収容するためのカプセルの体積よりも若干小さい。
【0081】
従って、共融性の組成、または共融性に近い組成を有する、Zn28Mg72またはZn92.2Mg7.8(分子配合比率で記載している)から成る熱貯蔵物質について、固体密度は各々2.84と6.42とである。
【0082】
例えばZn28Mg72について、上記合金の固体密度は2.84に等しく、一方、液体密度は2.59である。つまり、上記熱貯蔵物質が融解する時、体積が8.8%増加する。従って、上記カプセルが減圧造型されている場合、上記カプセルは、上記固体熱貯蔵物質の体積の8.8%よりも大きな許容量を有していなければならない。
【0083】
上記カプセルが、普通の偏りのない気圧の下で密封される場合、超過体積が予想される。上記超過体積において、例えば、上記ガスの内圧は外部にある水素の圧力に等しい。
【0084】
上記熱貯蔵物質を含む上記カプセルの体積は、上記条件下で、上記固体熱貯蔵物質の体積の1.1倍に等しくなくてはならない。
【0085】
安全上の理由から、非常にわずかな超過体積は、上記固体熱貯蔵物質の体積の1.1倍に等しい。上記超過体積は、加熱状態において、上記カプセル内に、10気圧のオーダーの、つまり、上記タンク構成全体の壁にかかるストレスを制限する中間値のオーダーの圧力を導く。
【0086】
図3は、ディフューザ8の一例を示している。
【0087】
ディフューザ8は、透かし彫り金属ディスク9から成り、金属ディスク9は、貫通孔13に加え、長さの異なる放射状の切抜き10から12を有する。
【0088】
上記新設計は、放射状面においてだけでなく前面においても、ガス状のハイドライド/水素交換に加え、熱交換を確保し、交換反応速度の大幅な上昇と、特に、コストの大幅な減少とをもたらす。例えば、厚さ2cmの「n」ペレット上の上記熱貯蔵物質に向けて放出される熱は、上記先行特許出願では、下記の交換面を有する。すなわち、
S0=2nΠd(単位はcmである)
ここで、dは上記ペレットの直径である(単位はcm)。
【0089】
本発明に従う装置について、交換面は下記の通りである。すなわち、
S1=2nπd2/4
そして、S1/S0の比はd/4に等しい。
【0090】
つまり、直径が14cmの場合、上記交換面の倍増は3.5倍になる。
【0091】
本発明の場合に熱が通過しなければならない距離が非常に縮小されることによって、上記交換反応速度は非常に著しく(3倍から10倍)増大する。
【0092】
従来、上記熱は直径14cmの円筒の中心を起点としてその外周に到達しなくてはならなかった。一方、本発明に従えば、上記熱は、2cmほどの厚みの上記ペレットの中間から出て、その表面に至る。
【0093】
従って、上記距離は、一定の割合に一般的に減少する。
【0094】
d/2e ここで、eは上記ペレットの厚みである。
【0095】
前述の考察が、本発明の主たる利点を明らかに示している。
【0096】
本発明を生み出すために、上記ハイドライド金属ペレットおよび/または合金ペレット、または非水素化金属ペレット、または部分的に水素化した金属ペレットを交換することのできる、複数のシステムが想定されてきた。
【0097】
MgH2はまた、上記熱貯蔵物質とは独立してカプセルに入れることができる。
【0098】
ペレット2およびカプセル3の変形例が配置されたカートリッジの断面図が図2に示されている。
【0099】
上記カートリッジは、下記のチャンバーから成る。すなわち、ガス状水素に対し不透過であり、水素圧に対して耐性があり、好ましくは熱損失を制限するために断熱されている、チャンバーである。幾つかの場合において、上記カートリッジは、高容量タンクを形成するための複数のカートリッジを収容するチャンバー内に、挿入される。そして、上記タンクは温度調整または断熱される。
【0100】
上記カートリッジはカバー16がしっかりと取り付けられることで閉じられる環状筐体15を有し、カバー16はガス状水素を供給し、取り出すための開口部17を有し、記載例においてはカバー16の中央に開口部17がある。
【0101】
接続フランジ18は、熱貯蔵物質のカプセル3とハイドライドペレット2との積層体の高圧密封を確保する。
【0102】
接続フランジ18は、上層にある上記カプセルのカバーの上に載っている。バネ19は、カバー16の内側表面と接続フランジ18との間に圧力を加える。
【0103】
上記カートリッジの形状は、平らな底面を備える管状であってもよい。上記カートリッジは、力学的な強度を改善するとともに、オプションとして、高容量タンクを形成するための複数カートリッジのアセンブリ化を容易にするような別の形状であってもよい。
【0104】
特に、上記底面は凹形状であってもよい。この場合、スペーサが、上記カートリッジの内側の曲面と、上記熱貯蔵物質の下層にあるカプセルの下側表面との間に設置される。
【0105】
別のカートリッジの形状は、凹形状のカバーを含む。
【0106】
上記カートリッジは、高容量の水素貯蔵が可能となるように、タンクに一体化させてもよい。
【0107】
図4と5とは、それぞれ、複数のカートリッジを含むタンクの縦方向と横方向との断面図を示している。
【0108】
上記タンクは断熱されたチャンバー20から形成され、チャンバー20にはカートリッジ21と22とが設置されている。導管23が、カートリッジ供給用開口部21と22とを連結している。
【0109】
熱損失を補い、可逆的な水素吸蔵/水素放出反応に適合する温度範囲に上記カートリッジを維持するために、例えば伝熱流体を供給された導管、または電気抵抗である発熱要素24を備えてもよい。
【0110】
以下の記載は、第2実施形態を参照するものである。
【0111】
図6と7とは、それぞれ、カートリッジと、本第2実施形態に従う基本モジュールとの断面図を示している。
【0112】
図6に示されるカートリッジは、円筒形をした3つの基本モジュール31から33を含む。
【0113】
基本的モジュール31から33は、それぞれ、熱貯蔵物質を含むカプセル34から36を含み、メタルハイドライドを含むカプセル37および38を含む。
【0114】
熱貯蔵物質カプセルとハイドライド貯蔵物質カプセルとは、中央管状要素39に、交互に、そして同軸上に取り付けられており、中央管状要素39は、メタルハイドライドを含むカプセル37および38へのガス状水素の供給を確保する。
【0115】
図7は、基本モジュールの詳細図を示している。基本モジュールは、2つの同一の頭頂部41と42とによって形成された第1円環カプセル40を含む。頭頂部41と42とは、亜鉛−マグネシウム合金43といった物質で充填され、スペーサ構造44が配置された後、溶接される。
【0116】
第2円環カプセル45は、記載例では、拡散ワッシャー48によって隔てられた2つの円盤状メタルハイドライドペレット46および47を含む。上記ペレット46および47と、上記ワッシャー48とは、ガス状水素の供給および取出し用チューブ50が通り抜けるための中央開口部を有している。上記チューブは、放射状の穿孔51、52を有する。上記チューブは、一方の端が内部横断面53として狭くなっており、他方の端が外部横断面54として狭くなっており、一連のモジュールを単純に並置させて加えることができるようになっている。上記チューブは、望ましい貯蔵容量の観点に基づいて基本標準モジュールから調整することのできるカートリッジを有し、当該カートリッジはそのように形成されている。このことによって、商業生産コストが抑えられ、推奨される種々の部品の数が抑えられた一揃いのタンクラインが可能となる。
【0117】
図8は、上記カートリッジの別の変形例を示している。それは、先の例におけるのと同様に、モジュール方式の構造を有する。交互に並ぶ円環モジュールがチャンバー60に含まれており、チャンバー60の内部で、発熱モジュール61から63を与える伝熱流体が循環することができる。上記流体は、限られた量の熱投入を供給するだけでよい。上記熱投入は水素吸蔵−水素放出反応には不十分だが、上記チャンバーの欠陥を原因とする熱損失、および上記タンクを充填する間に発生する熱損失を補うのには適当である。
【0118】
図9と10とは、それぞれ、1つのディフューザおよび3つのディフューザを組み込む別の変形例を示している。
【0119】
ディフューザ8は水素貯蔵要素2と上記熱貯蔵要素3との間に挿入され、または隣接する水素貯蔵要素2の間に挿入される。上記ディフューザ8は、水素がガス相で循環することができ、良好な熱伝導率を有する多孔性物質から成る。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
可逆的な水素吸蔵/水素放出反応を用いて水素を貯蔵し、取り出すためのタンクであって、
断熱されたチャンバーから成り、
当該チャンバーは、
複数の水素貯蔵要素(2)をハイドライド形態で含み、各水素貯蔵要素は、少なくとも1つのガス状水素交換面と、少なくとも1つの熱交換面とを有し、
さらに、当該可逆的な水素吸蔵/水素放出反応に伴う熱を保持し、取り出すための複数の熱貯蔵要素(3)を含む
ことを特徴とするタンク。
【請求項2】
請求項1に記載の、水素を貯蔵し、取り出すためのタンクであって、
上記熱貯蔵要素(3)の少なくとも1つと、上記水素貯蔵要素(2)の少なくとも1つとの交換面は、上記水素貯蔵物質(2)の1つの交換面を有する
ことを特徴とするタンク。
【請求項3】
請求項1に記載の、水素を貯蔵し、取り出すためのタンクであって、
上記水素放出に必要な熱エネルギーは上記熱貯蔵要素(3)によって供給され、上記タンクは、熱損失を補うため以外には、何ら外部熱入力手段を伴わない
ことを特徴とするタンク。
【請求項4】
請求項1に記載の、水素を貯蔵し、取り出すためのタンクであって、
断熱されたチャンバー(20)から成り、
当該チャンバー(20)は、
少なくとも1つの水素不透過カートリッジを含み、当該チャンバー内で、当該カートリッジは、それぞれ、複数の水素貯蔵要素(2)を含み、各水素貯蔵要素(2)は、少なくとも1つの水素交換面と、少なくとも1つの熱交換面とを有し、
当該カートリッジは、上記水素の循環のための少なくとも1つの導管によって連結されている
ことを特徴とするタンク。
【請求項5】
請求項1から4のいずれか1項に記載の、水素を貯蔵し、取り出すためのタンクであって、
公称動作温度は280℃以上であり、
上記熱貯蔵物質(3)は相変化物質を含む
ことを特徴とするタンク。
【請求項6】
請求項1から5のいずれか1項に記載の、水素を貯蔵し、取り出すためのタンクであって、
上記相変化物質は金属合金から成る
ことを特徴とするタンク。
【請求項7】
請求項1から5のいずれか1項に記載の、水素を貯蔵し、取り出すためのタンクであって、
上記相変化物質はマグネシウムおよび亜鉛をベースとする合金とから成る
ことを特徴とするタンク。
【請求項8】
請求項1から7のいずれか1項に記載の、水素を貯蔵し、取り出すためのタンクであって、
上記相変化物質は塩から成る
ことを特徴とするタンク。
【請求項9】
請求項1から8のいずれか1項に記載の、水素を貯蔵し、取り出すためのタンクであって、
上記水素貯蔵物質は、固形ブロックを形成するよう加圧されたハイドライドのペレットから成る
ことを特徴とするタンク。
【請求項10】
請求項1から9のいずれか1項に記載の、水素を貯蔵し、取り出すためのタンクであって、
少なくとも幾つかの上記熱貯蔵物質(3)は、上記水素に対する障壁として機能し、上記熱貯蔵物質と上記水素とによって発生される温度および腐食に対して耐性のある、熱伝導物質から形成されるケーシングに含まれる
ことを特徴とするタンク。
【請求項11】
請求項10に記載の、水素を貯蔵し、取り出すためのタンクであって、
上記熱貯蔵要素(3)は、上記相変化物質に埋め込まれるスペーサ(43)を含む
ことを特徴とするタンク。
【請求項12】
請求項1から11のいずれか1項に記載の、水素を貯蔵し、取り出すためのタンクであって、
少なくとも幾つかの上記水素貯蔵要素は、上記水素に対する障壁として機能し、上記熱貯蔵物質によって発生される温度および腐食に対して耐性のある、熱伝導物質から形成されるケーシングに含まれる
ことを特徴とするタンク。
【請求項13】
請求項1から12のいずれか1項に記載の、水素を貯蔵し、取り出すためのタンクであって、
上記ケーシングの表面は突起を有し、当該突起は、上記熱要素と、前面に隣接する水素貯蔵要素との間のスペーサを形成する。
ことを特徴とするタンク。
【請求項14】
請求項1から13のいずれか1項に記載の、水素を貯蔵し、取り出すためのタンクであって、
水素貯蔵要素(2)と熱貯蔵要素(3)との同軸の交互の配列を含む
ことを特徴とするタンク。
【請求項15】
請求項1から14のいずれか1項に記載の、水素を貯蔵し、取り出すためのタンクであって、
上記熱貯蔵要素(3)と上記水素貯蔵要素(2)とは、円盤状の平板な体積である
ことを特徴とするタンク。
【請求項16】
請求項1から14のいずれか1項に記載の、水素を貯蔵し、取り出すためのタンクであって、
上記熱貯蔵要素(3)と上記水素貯蔵要素(2)とは、円環状の平板な体積である
ことを特徴とするタンク。
【請求項17】
請求項1から14のいずれか1項に記載の、水素を貯蔵し、取り出すためのタンクであって、
上記熱貯蔵要素(3)と上記水素貯蔵要素(2)とは、横断多角形断面を有する平板な体積である
ことを特徴とするタンク。
【請求項18】
請求項1から14のいずれか1項に記載の、水素を貯蔵し、取り出すためのタンクであって、
上記熱貯蔵要素(3)と上記水素貯蔵要素(2)とは、管状である
ことを特徴とするタンク。
【請求項19】
請求項1から18のいずれか1項に記載の、水素を貯蔵し、取り出すためのタンクであって、
上記水素貯蔵要素(2)はディフューザ(8)に挿入されており、当該ディフューザ(8)は熱伝導物質から成り、ハイドロゲン供給路を有する
ことを特徴とするタンク。
【請求項20】
請求項1から19のいずれか1項に記載の、水素を貯蔵し、取り出すためのタンクであって、
上記水素貯蔵要素(2)は、熱損失を補うことに出力が限られている熱源から供給される伝熱物質を含むスペーサによって表面を隔てられている
ことを特徴とするタンク。
【請求項21】
請求項1から20のいずれか1項に記載の、水素を貯蔵し、取り出すためのタンクであって、
複数のカートリッジから成り、
当該カートリッジは、それぞれ、交互に配列された水素貯蔵要素と熱要素とによって形成される積層体を含み、
当該タンクは、断熱された外部ケーシング(20)を含み、
当該タンク内で上記ケーシングは単一の水素導管によって貫かれており、
各カートリッジは単一の水素導管が供給されている
ことを特徴とするタンク。
【請求項22】
請求項1から21のいずれか1項に記載の、水素を貯蔵し、取り出すためのタンクであって、
管状チャンバーから成り、
当該チャンバーは、水素供給用開口部を有し、内部の水素の循環量を規定し、
当該チャンバー内には、交互に並んだ貯蔵要素と熱要素との積層体が設置されおり、
当該貯蔵要素と当該熱要素とは少なくとも1つのバネによって一緒に加圧されている
ことを特徴とするタンク。
【請求項23】
請求項1から22のいずれか1項に記載の、水素を貯蔵し、取り出すためのタンクであって、
少なくとも1つの水素貯蔵要素と、伝熱流体の通過を可能にする少なくとも1つのスペーサとから成るモジュールを含み、
当該水素貯蔵要素と当該スペーサとは熱によって連動している
ことを特徴とするタンク。
【請求項24】
請求項9に記載の、水素を貯蔵し、取り出すためのタンクであって、
上記水素貯蔵要素と上記熱交換要素とは平面形状であり、水素供給管が通るための、少なくとも1つの貫通開口部を有する
ことを特徴とするタンク。
【請求項25】
請求項1に記載のタンクであって、
上記ハイドライドペレットは円環状で密閉されており、
溶解によって予備形成された、密閉された円環状の相変化合金カプセルが、当該ハイドライドペレットの間に配置されている
ことを特徴とするタンク。
【請求項26】
請求項1から25のいずれか1項に記載のタンクであって、
上記水素吸蔵/水素放出の間に外圧と均衡し、上記熱貯蔵物質の融解後の大きな圧力を支えるために、上記熱貯蔵物質カプセルに微量の超過体積が備えられている
ことを特徴とするタンク。
【請求項27】
請求項1から26のいずれか1項に記載のタンクであって、
上記熱貯蔵物質の体積は、上記カプセルの壁の両側の圧力差を、上記カプセルの力学的特性および熱特性に適合させるように、調整されている
ことを特徴とするタンク。
【請求項28】
請求項1から27のいずれか1項に記載のタンクであって、
排流システムが上記熱貯蔵物質カプセルにつながれ、
当該排流システムは、上記ハイドライドペレットを急速に冷却するために、融解した熱貯蔵物質を流すことができ、上記ハイドライドペレットが放出されるのを防ぐ
ことを特徴とするタンク。
【請求項29】
請求項1に記載のタンクであって、
上記ハイドライドペレットは、円環状であり、密閉されており、密閉された円環状の熱貯蔵物質カプセルが、上記ハイドライドペレットの間に配置されている
ことを特徴とするタンク。
【請求項1】
可逆的な水素吸蔵/水素放出反応を用いて水素を貯蔵し、取り出すためのタンクであって、
断熱されたチャンバーから成り、
当該チャンバーは、
複数の水素貯蔵要素(2)をハイドライド形態で含み、各水素貯蔵要素は、少なくとも1つのガス状水素交換面と、少なくとも1つの熱交換面とを有し、
さらに、当該可逆的な水素吸蔵/水素放出反応に伴う熱を保持し、取り出すための複数の熱貯蔵要素(3)を含む
ことを特徴とするタンク。
【請求項2】
請求項1に記載の、水素を貯蔵し、取り出すためのタンクであって、
上記熱貯蔵要素(3)の少なくとも1つと、上記水素貯蔵要素(2)の少なくとも1つとの交換面は、上記水素貯蔵物質(2)の1つの交換面を有する
ことを特徴とするタンク。
【請求項3】
請求項1に記載の、水素を貯蔵し、取り出すためのタンクであって、
上記水素放出に必要な熱エネルギーは上記熱貯蔵要素(3)によって供給され、上記タンクは、熱損失を補うため以外には、何ら外部熱入力手段を伴わない
ことを特徴とするタンク。
【請求項4】
請求項1に記載の、水素を貯蔵し、取り出すためのタンクであって、
断熱されたチャンバー(20)から成り、
当該チャンバー(20)は、
少なくとも1つの水素不透過カートリッジを含み、当該チャンバー内で、当該カートリッジは、それぞれ、複数の水素貯蔵要素(2)を含み、各水素貯蔵要素(2)は、少なくとも1つの水素交換面と、少なくとも1つの熱交換面とを有し、
当該カートリッジは、上記水素の循環のための少なくとも1つの導管によって連結されている
ことを特徴とするタンク。
【請求項5】
請求項1から4のいずれか1項に記載の、水素を貯蔵し、取り出すためのタンクであって、
公称動作温度は280℃以上であり、
上記熱貯蔵物質(3)は相変化物質を含む
ことを特徴とするタンク。
【請求項6】
請求項1から5のいずれか1項に記載の、水素を貯蔵し、取り出すためのタンクであって、
上記相変化物質は金属合金から成る
ことを特徴とするタンク。
【請求項7】
請求項1から5のいずれか1項に記載の、水素を貯蔵し、取り出すためのタンクであって、
上記相変化物質はマグネシウムおよび亜鉛をベースとする合金とから成る
ことを特徴とするタンク。
【請求項8】
請求項1から7のいずれか1項に記載の、水素を貯蔵し、取り出すためのタンクであって、
上記相変化物質は塩から成る
ことを特徴とするタンク。
【請求項9】
請求項1から8のいずれか1項に記載の、水素を貯蔵し、取り出すためのタンクであって、
上記水素貯蔵物質は、固形ブロックを形成するよう加圧されたハイドライドのペレットから成る
ことを特徴とするタンク。
【請求項10】
請求項1から9のいずれか1項に記載の、水素を貯蔵し、取り出すためのタンクであって、
少なくとも幾つかの上記熱貯蔵物質(3)は、上記水素に対する障壁として機能し、上記熱貯蔵物質と上記水素とによって発生される温度および腐食に対して耐性のある、熱伝導物質から形成されるケーシングに含まれる
ことを特徴とするタンク。
【請求項11】
請求項10に記載の、水素を貯蔵し、取り出すためのタンクであって、
上記熱貯蔵要素(3)は、上記相変化物質に埋め込まれるスペーサ(43)を含む
ことを特徴とするタンク。
【請求項12】
請求項1から11のいずれか1項に記載の、水素を貯蔵し、取り出すためのタンクであって、
少なくとも幾つかの上記水素貯蔵要素は、上記水素に対する障壁として機能し、上記熱貯蔵物質によって発生される温度および腐食に対して耐性のある、熱伝導物質から形成されるケーシングに含まれる
ことを特徴とするタンク。
【請求項13】
請求項1から12のいずれか1項に記載の、水素を貯蔵し、取り出すためのタンクであって、
上記ケーシングの表面は突起を有し、当該突起は、上記熱要素と、前面に隣接する水素貯蔵要素との間のスペーサを形成する。
ことを特徴とするタンク。
【請求項14】
請求項1から13のいずれか1項に記載の、水素を貯蔵し、取り出すためのタンクであって、
水素貯蔵要素(2)と熱貯蔵要素(3)との同軸の交互の配列を含む
ことを特徴とするタンク。
【請求項15】
請求項1から14のいずれか1項に記載の、水素を貯蔵し、取り出すためのタンクであって、
上記熱貯蔵要素(3)と上記水素貯蔵要素(2)とは、円盤状の平板な体積である
ことを特徴とするタンク。
【請求項16】
請求項1から14のいずれか1項に記載の、水素を貯蔵し、取り出すためのタンクであって、
上記熱貯蔵要素(3)と上記水素貯蔵要素(2)とは、円環状の平板な体積である
ことを特徴とするタンク。
【請求項17】
請求項1から14のいずれか1項に記載の、水素を貯蔵し、取り出すためのタンクであって、
上記熱貯蔵要素(3)と上記水素貯蔵要素(2)とは、横断多角形断面を有する平板な体積である
ことを特徴とするタンク。
【請求項18】
請求項1から14のいずれか1項に記載の、水素を貯蔵し、取り出すためのタンクであって、
上記熱貯蔵要素(3)と上記水素貯蔵要素(2)とは、管状である
ことを特徴とするタンク。
【請求項19】
請求項1から18のいずれか1項に記載の、水素を貯蔵し、取り出すためのタンクであって、
上記水素貯蔵要素(2)はディフューザ(8)に挿入されており、当該ディフューザ(8)は熱伝導物質から成り、ハイドロゲン供給路を有する
ことを特徴とするタンク。
【請求項20】
請求項1から19のいずれか1項に記載の、水素を貯蔵し、取り出すためのタンクであって、
上記水素貯蔵要素(2)は、熱損失を補うことに出力が限られている熱源から供給される伝熱物質を含むスペーサによって表面を隔てられている
ことを特徴とするタンク。
【請求項21】
請求項1から20のいずれか1項に記載の、水素を貯蔵し、取り出すためのタンクであって、
複数のカートリッジから成り、
当該カートリッジは、それぞれ、交互に配列された水素貯蔵要素と熱要素とによって形成される積層体を含み、
当該タンクは、断熱された外部ケーシング(20)を含み、
当該タンク内で上記ケーシングは単一の水素導管によって貫かれており、
各カートリッジは単一の水素導管が供給されている
ことを特徴とするタンク。
【請求項22】
請求項1から21のいずれか1項に記載の、水素を貯蔵し、取り出すためのタンクであって、
管状チャンバーから成り、
当該チャンバーは、水素供給用開口部を有し、内部の水素の循環量を規定し、
当該チャンバー内には、交互に並んだ貯蔵要素と熱要素との積層体が設置されおり、
当該貯蔵要素と当該熱要素とは少なくとも1つのバネによって一緒に加圧されている
ことを特徴とするタンク。
【請求項23】
請求項1から22のいずれか1項に記載の、水素を貯蔵し、取り出すためのタンクであって、
少なくとも1つの水素貯蔵要素と、伝熱流体の通過を可能にする少なくとも1つのスペーサとから成るモジュールを含み、
当該水素貯蔵要素と当該スペーサとは熱によって連動している
ことを特徴とするタンク。
【請求項24】
請求項9に記載の、水素を貯蔵し、取り出すためのタンクであって、
上記水素貯蔵要素と上記熱交換要素とは平面形状であり、水素供給管が通るための、少なくとも1つの貫通開口部を有する
ことを特徴とするタンク。
【請求項25】
請求項1に記載のタンクであって、
上記ハイドライドペレットは円環状で密閉されており、
溶解によって予備形成された、密閉された円環状の相変化合金カプセルが、当該ハイドライドペレットの間に配置されている
ことを特徴とするタンク。
【請求項26】
請求項1から25のいずれか1項に記載のタンクであって、
上記水素吸蔵/水素放出の間に外圧と均衡し、上記熱貯蔵物質の融解後の大きな圧力を支えるために、上記熱貯蔵物質カプセルに微量の超過体積が備えられている
ことを特徴とするタンク。
【請求項27】
請求項1から26のいずれか1項に記載のタンクであって、
上記熱貯蔵物質の体積は、上記カプセルの壁の両側の圧力差を、上記カプセルの力学的特性および熱特性に適合させるように、調整されている
ことを特徴とするタンク。
【請求項28】
請求項1から27のいずれか1項に記載のタンクであって、
排流システムが上記熱貯蔵物質カプセルにつながれ、
当該排流システムは、上記ハイドライドペレットを急速に冷却するために、融解した熱貯蔵物質を流すことができ、上記ハイドライドペレットが放出されるのを防ぐ
ことを特徴とするタンク。
【請求項29】
請求項1に記載のタンクであって、
上記ハイドライドペレットは、円環状であり、密閉されており、密閉された円環状の熱貯蔵物質カプセルが、上記ハイドライドペレットの間に配置されている
ことを特徴とするタンク。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【公表番号】特表2013−505405(P2013−505405A)
【公表日】平成25年2月14日(2013.2.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−529317(P2012−529317)
【出願日】平成22年9月15日(2010.9.15)
【国際出願番号】PCT/FR2010/000622
【国際公開番号】WO2011/033192
【国際公開日】平成23年3月24日(2011.3.24)
【出願人】(512069809)
【氏名又は名称原語表記】MCPHY ENERGY
【住所又は居所原語表記】La Rietiere Zone d’activite F−26190 La Motte−Fanjas,France
【出願人】(512069810)サントゥル ナシオナル ドゥ ラ ルシェルシュ シアンティフィック (1)
【氏名又は名称原語表記】CENTRE NATIONAL DE LA RECHERCHE SCIENTIFIQUE
【住所又は居所原語表記】3,rue Michel−Ange,F−75794 Paris Cedex 16,France
【Fターム(参考)】
【公表日】平成25年2月14日(2013.2.14)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年9月15日(2010.9.15)
【国際出願番号】PCT/FR2010/000622
【国際公開番号】WO2011/033192
【国際公開日】平成23年3月24日(2011.3.24)
【出願人】(512069809)
【氏名又は名称原語表記】MCPHY ENERGY
【住所又は居所原語表記】La Rietiere Zone d’activite F−26190 La Motte−Fanjas,France
【出願人】(512069810)サントゥル ナシオナル ドゥ ラ ルシェルシュ シアンティフィック (1)
【氏名又は名称原語表記】CENTRE NATIONAL DE LA RECHERCHE SCIENTIFIQUE
【住所又は居所原語表記】3,rue Michel−Ange,F−75794 Paris Cedex 16,France
【Fターム(参考)】
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