説明

油圧式オートテンショナ

【課題】オイルを合流孔にスムーズに流れ込み易くして逆止弁を開き易くする。
【解決手段】油圧式オートテンショナ9は、低圧油室41及び高圧油室46と、オイルOを低圧油室41から高圧油室46へ流す連通孔51と、オイルOが該連通孔51を通って高圧油室46から低圧油室41へ流れるのを防止する逆止弁61とを含み構成されている。連通孔51は、一端がそれぞれ低圧油室41に連通し他端が合流部53で合流した2以上の分流孔52と、一端が合流部53に連通し他端が高圧油室46に連通した合流孔57とを含み構成されている。そして、合流部53側の開口部の対面に位置する連通孔51の内壁には、各分流孔52からのオイルOの流れが衝突し合うのを防止し該流れを合流孔57に案内する突起状の案内突起54が突設されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、各種ベルト、各種チェーン等の各種伝動部材に適度なテンションを自動的に与える油圧式オートテンショナに関する。
【背景技術】
【0002】
この種の油圧式オートテンショナの中には、図5,図6に示す従来例(特許文献1)の油圧式オートテンショナ90のように、基端部で回動可能に軸支されたアーム7の長さ方向中間部を適度な力で支持することによって、該アーム7の先端部に取り付けられた滑車8に当接するVベルト6に適度なテンションを与えるものがある。
【0003】
その油圧式オートテンショナ90は、低圧油室91及び高圧油室92と、オイルOを低圧油室91から高圧油室92へ流す連通孔93と、オイルOが該連通孔93を通って高圧油室92から低圧油室91へ流れるのを防止する逆止弁97とを含み構成されている。その連通孔93は、一端がそれぞれ低圧油室91に連通し他端が合流部95で合流した4本の分流孔94と、一端が合流部95に連通し他端が高圧油室92に連通した合流孔96とを含み構成されている。そして、逆止弁97は、合流孔96の高圧油室92側の開口部の縁に設けられたボールシート98と、該ボールシート98に当接して該開口部を閉塞するチェックボール99とを含み構成されている。ここで、チェックボール99は、粗さの少ない状態(0.02Ra相当)で形成されている一方、ボールシート98は、該シートにチッェクボール99が油圧に押されて吸着することがないように、該ボールに比べて比較的粗さの多い状態で形成されている。
【特許文献1】特開平10−325448
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところが、上記構造では、次に示す問題が発生するおそれがある。すなわち、図6(a),(b)に示すように、4本の分流孔94からのオイルOの流れが合流部95で衝突することによって、該合流部95での流れが複雑になり、オイル0が合流孔96にスムーズに流れ込み難くなってしまう。また、更に、この油圧式オートテンショナ90を繰り返し使用すれば、ボールシート98のチェックボール99との接触部分が摩耗して鏡面化してしまい、それによって、該シートに該ボールが吸着し易くなってしまう。そのため、これらオイルOがスムーズに流れないことと、シートが摩耗して該シートにボールが吸着し易くなることとの2つの問題が重なった際には、該シートから該ボールが離れ難くなり逆止弁97が開き難くなってしまう。それによって、Vベルト6のテンション減少時には、高圧油室92内が負圧化してしまい、該高圧油室92の内部に気泡が発生してしまう。その気泡の発生によって、Vベルト6のテンション上昇時には該気泡の破裂音が発生する等、各種弊害が発生する。
【0005】
そこで、ボールシートが摩耗して鏡面化した場合等にも逆止弁が開き難くならないよう、オイルを合流孔にスムーズに流れ込み易くすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、参考発明の(i)の油圧式オートテンショナは、低圧油室及び高圧油室と、オイルを前記低圧油室から前記高圧油室へ流す連通孔と、オイルが該連通孔を通って前記高圧油室から前記低圧油室へ流れるのを防止する逆止弁とを含み構成された油圧式オートテンショナにおいて、前記連通孔は、一端がそれぞれ前記低圧油室に連通し他端が合流部で合流した2以上の分流孔と、一端が前記合流部に連通し他端が前記高圧油室に連通した合流孔とを含み構成され、前記合流孔に、高圧油室側から合流部側に向かうに従いテーパー状に拡径した拡径部が設けられ、前記逆止弁は、前記合流孔の高圧油室側の開口部の縁に設けられたボールシートと、該ボールシートに当接して前記開口部を閉塞するチェックボールとを含み構成されたことを特徴とする。
【0007】
また、本発明の(ii)の油圧式オートテンショナは、低圧油室及び高圧油室と、オイルを前記低圧油室から前記高圧油室へ流す連通孔と、オイルが該連通孔を通って前記高圧油室から前記低圧油室へ流れるのを防止する逆止弁とを含み構成された油圧式オートテンショナにおいて、前記連通孔は、一端がそれぞれ前記低圧油室に連通し他端が合流部で合流した2以上の分流孔と、一端が前記合流部に連通し他端が前記高圧油室に連通した合流孔とを含み構成され、前記合流孔の合流部側の開口部の対面に位置する前記連通孔の内壁に、各分流孔からのオイルの流れが衝突し合うのを防止し該流れを前記合流孔に案内する突起状の案内突起が突設され、前記逆止弁は、前記合流孔の高圧油室側の開口部の縁に設けられたボールシートと、該ボールシートに当接して前記開口部を閉塞するチェックボールとを含み構成されたことを特徴とする。
【0008】
また、参考発明の(iii)の油圧式オートテンショナのは、低圧油室及び高圧油室と、オイルを前記低圧油室から前記高圧油室へ流す連通孔と、オイルが該連通孔を通って前記高圧油室から前記低圧油室へ流れるのを防止する逆止弁とを含み構成された油圧式オートテンショナにおいて、前記連通孔は、一端がそれぞれ前記低圧油室に連通し他端が合流部で合流した2以上の分流孔と、一端が前記合流部に連通し他端が前記高圧油室に連通した合流孔とを含み構成され、前記逆止弁は、前記合流孔の高圧油室側の開口部の縁に設けられたボールシートと、該ボールシートに当接して前記開口部を閉塞するチェックボールとを含み構成され、前記合流孔は、前記開口部の縁に前記ボールシートが断面視で90度の円弧状に形成された状態から、該状態の合流孔の内壁の表層側が、該状態における前記ボールシートの前記チェックボールとの当接部が残る範囲内で省かれて、拡径された状態の形状に形成され、前記ボールシートが、断面視で45〜70度の円弧状に形成されたことを特徴とする。
【0009】
ここで、ボールシートのチェックボールとの当接部を残すのは、チェックボールのボールシートに対する当たり角が広がることによって、接触応力が増えて摩耗し易くなるのを避けるためである。前記ボールシートは、特に限定されないが、断面視で45〜60度の円弧状に形成されていることが好ましく、47〜55度の円弧状に形成されていることがより好ましい。
【発明の効果】
【0010】
参考発明の(i)によれば、合流孔に、高圧油室側から合流部側に向かうに従いテーパー状に拡径する拡径部が設けられているため、オイルが合流孔にスムーズに流れ込み易い。また、本発明の(ii)によれば、合流孔の合流部側の開口部の対面に位置する連通孔の内壁に、各分流孔からのオイルの流れが衝突し合うのを防止し該流れを合流孔に案内する突起状の案内突起が突設されているため、オイルが合流孔にスムーズに流れ込み易い。また、参考発明の(iii)によれば、合流孔の内壁が拡径された状態の形状に形成されているため、オイルが合流孔にスムーズに流れ込み易い。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】参考発明の実施例1の油圧式オートテンショナを示す正面断面図である。
【図2】同実施例1の油圧式オートテンショナを示す(a)は部分正面断面図、(b)は部分平面断面図である。
【図3】本発明の実施例2の油圧式オートテンショナを示す(a)は部分正面断面図、(b)は部分平面断面図である。
【図4】参考発明の実施例3の油圧式オートテンショナを示す(a)は部分正面断面図、(b)は部分平面断面図である。
【図5】従来例の油圧式オートテンショナ及びその周辺を示す正面図である。
【図6】同従来例の油圧式オートテンショナを示す(a)は部分正面断面図、(b)は部分平面断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明の油圧式オートテンショナ9は、低圧油室41及び高圧油室46と、オイルOを低圧油室41から高圧油室46へ流す連通孔51と、オイルOが該連通孔51を通って高圧油室46から低圧油室41へ流れるのを防止する逆止弁61とを含み構成されている。
【0013】
その連通孔51は、一端がそれぞれ低圧油室41に連通し他端が合流部53で合流した2以上の分流孔52と、一端が合流部53に連通し他端が高圧油室46に連通した合流孔57とを含み構成されている。また、逆止弁61は、合流孔57の高圧油室46側の開口部の縁に設けられたボールシート62と、該ボールシート62に当接して合流孔57の開口部を閉塞するチェックボール63とを含み構成されている。
【0014】
その連通孔51には、オイルOを合流孔57にスムーズに流れ込み易くするための次の[ア]〜[ウ]に示す各部が設けられている。但し、[ア]及び[ウ]は参考発明であって、[イ]のみが本発明である。
[ア]合流孔57に設けられた、高圧油室46側から合流部53側に向かうに従いテーパー状に拡径する拡径部58
[イ]合流孔57の合流部53側の開口部の対面に位置する連通孔51の内壁に突設された、各分流孔52からのオイルOの流れが衝突し合うのを防止し該流れを合流孔57に案内する突起状の案内突起54
[ウ]合流孔57の高圧油室46側の開口部の縁にボールシート62が断面視で90度の円弧状に形成された状態から、該状態の合流孔57の内壁の表層側が、該状態におけるボールシート62のチェックボール63との当接部Cが残る範囲内で省かれて、拡径された状態の形状に形成された合流孔57
【実施例1】
【0015】
本実施例1(参考発明)の図1,図2に示す油圧式オートテンショナ9は、各種ベルト、各種チェーン等の各種伝動部材に適度なテンションを自動的に与えるための装置である。この油圧式オートテンショナ9と該伝動部材との間の構造は、特に限定されず、例えば、図5に示す従来例の油圧式オートテンショナ90に代えて、該油圧式オートテンショナ9を使用できる。
【0016】
この油圧式オートテンショナ9は、有底筒状のケーシング10と、該ケーシング10の開口部から進入したプランジャ20と、該プランジャ20を退出方向に常時付勢するリターンスプリング30と、プランジャ20が進入方向へ変位してきた際に該プランジャ20を退出方向に付勢して該進入の勢いを減衰させる減衰機構40とを含み構成されている。
【0017】
ケーシング10は、その内側にその内径よりも一回り小さい外径をもつ有底筒状のシリンダ11が挿入されており、該シリンダ11は、その外底部が、ケーシング10の内底部が縮径してなる被圧入部12に圧入され固定されている。このケーシング10の外底部には、突起状の取付部13が突設されており、該取付部13には、貫通孔状の取付孔14が該ケーシング10の長さ方向に直交する方向に貫設され、その孔の内側に環状のカラー15がドライベアリング16を介して回動可能に支持されている。そのカラー15が外部部材に支持されることによって、該油圧式オートテンショナ9の基端が該外部部材に回動可能に支持される。
【0018】
プランジャ20は、その一端側に棒状のピストン部21を備え、そのピストン部21が、ケーシング10の内側に取り付られたシリンダ11の開口部からその内部に、その内周面との間に所定のクリアランスをもって上下摺動可能に進入している。また、該プランジャ20は、他端側に取付部23を備え、該取付部23には、貫通孔状の取付孔24が該プランジャ20の長さ方向に直交する方向に貫設され、その孔の内側に環状のカラー25がドライベアリング26を介して回動可能に支持されている。そのカラー25が、例えば、図5に示すアーム7の長さ方向中間部に連結されることによって、該油圧式オートテンショナ9は、その先端部でアーム7の長さ方向中間部を回動可能に支持する。
【0019】
リターンスプリング30は、被圧入部12の開口部の周囲に取り付けられたスプリングシート31と、プランジャ20の長さ方向中間部に取り付けられたスプリングカバー32との間に、圧縮状態で装着されている。詳しくは、スプリングカバー32は、ケーシング10の内底面と向かい合う側の端に開口部を備えた有底筒状のカバーであって、その底壁(天壁)にピストン部21が挿通された形で、ケーシング10の開口部を内外に跨ぐ位置に設置されている。
【0020】
減衰機構40は、ケーシング10の内周面とシリンダ11の外周面との間に形成された低圧油室41と、シリンダ11の内側に形成された高圧油室46と、オイルOを低圧油室41から高圧油室46に流す連通孔51と、オイルOが高圧油室46から低圧油室41に流れるのを防止する逆止弁61と、オイルOを高圧油室46から低圧油室41にリークさせるリーク通路71とを含み構成されている。
【0021】
低圧油室41は、ケーシング10の開口部が、該開口部の内周面とスプリングカバー32の外周面とに当接するシールリング42によって閉塞されることにより該ケーシング10の内側に形成されている。そのシールリング42は、ケーシング10の開口部に対してはストッパリング43を介して変位不能に係合している一方、スプリングカバー32に対しては摺動可能に摺接しており、該摺動可能なことによって、プランジャ20がケーシング10に対する進入方向及び退出方向に変位可能となっている。そして、プランジャ20の長さ方向中間部には、ケーシング10の開口部をシールリング42よりも外側から覆う有底筒状のダストカバー44が取り付けられている。
【0022】
高圧油室46は、シリンダ11の開口部が、挿入されたピストン部21によって所定のクリアランスをもって閉塞されることにより該シリンダ11の内側に形成されている。
【0023】
連通孔51は、一端がそれぞれ低圧油室41に連通し他端が合流部53で合流した4本の分流孔52と、一端が合流部53に連通し他端が高圧油室46に連通した1本の合流孔57とから構成されている。詳しくは、分流孔52は、被圧入部12の内底面の中心部に設けられた合流部53から該内底面に沿って4方向に放射線状に延びたのち、該被圧入部12の内側面に沿って該被圧入部12の開口部までそれぞれ延びた4本の油溝が、シリンダ11の外底面及び外側面によって該油溝の長さ方向側方から閉塞されることにより4本の孔状に形成されている。また、合流孔57は、シリンダ11の底壁の中心部に貫設された断面形状が円形の底孔であって、該合流孔57の合流部53側には、高圧油室46側から合流部53側に向かうに従いテーパー状に拡径した拡径部58が設けられている。よって、合流孔57の高圧油室46側は、合流部53側に該拡径部58が形成されることによって相対的に絞り込まれ、該合流孔57の高圧油室46側でのオイルOの流速は相対的に速くなる。この合流孔57は、プレス、切削、ドリル、ホーニング等によって加工する。
【0024】
逆止弁61は、合流孔57の高圧油室46側の縁が丸取り(曲率半径=0.8mm程度)されてなるボールシート62と、ボールシート62に当接するチェックボール63と、チェックボール63を囲むようにシリンダ11の内底壁に嵌着されたリテーナ68と、該チェックボール63と該リテーナ68との間に装着されたバネ69とを含み構成されている。
【0025】
リーク通路71は、シリンダ11の内側面とピストン部21の外側面との間に形成されたクリアランスによって構成されている。
【0026】
以上のように構成された油圧式オートテンショナ9の機能を、[1]伝達部材のテンション上昇時 と、[2]伝達部材のテンション減少時 とに分けて以下に説明する。
【0027】
[1]伝達部材のテンション上昇時
このとき、プランジャ20のピストン部21がシリンダ11内に深く進入することによって、高圧油室46内のオイルOの油圧が上がり、該オイルOがリーク通路71を通って低圧油室41にリークする。そのリークする際の流動抵抗によって、該ピストン部21の進入に対する減衰力が発生し、プランジャ20の急激なケーシング10内への進入が阻止される。なお、このとき、逆止弁61は、高圧油室46の油圧に押されてチェックボール63がボールシート62に当接することによって閉じた状態となる。
【0028】
[2]伝達部材のテンション減少時
このとき、リターンスプリング30の復元力によりプランジャ20が繰り出される。その際には、連通孔51からの油圧に押されてチェックボール63がボールシート62から離れることによって逆止弁61が開き、低圧油室41内のオイルOが該連通孔51を通って高圧油室46内に流れ込む。
【0029】
本実施例1によれば、合流孔57の開口部に拡径部58が設けられているため、プランジャ20が繰り出された際には、オイルOが合流孔57にスムーズに流れ込み易く、よって、チェックボール63がボールシート62から離れ易く逆止弁61が開き易い。
【実施例2】
【0030】
本実施例2(本発明)の図3に示す油圧式オートテンショナは、実施例1と略同様であるが、合流孔57に拡径部58が設けられておらず、また、合流孔57の合流部53側の開口部の対面に位置する連通孔51の内壁に、各分流孔52からのオイルOの流れが衝突し合うのを防止し該流れを合流孔57に案内する突起状の案内突起54が突設されている点で相違している。詳しくは、該案内突起54は、被圧入部12の内底面の中心部に、該内底面の法線方向に突出する形で設けられている。
【0031】
本実施例2によれば、連通孔51の内壁に案内突起54が突設されているため、プランジャ20が繰り出された際には、オイルOが合流孔57にスムーズに流れ込み易く、よって、チェックボール63がボールシート62から離れ易く逆止弁61が開き易い。
【実施例3】
【0032】
本実施例3(参考発明)の図4に示す油圧式オートテンショナは、実施例2と略同様であるが、連通孔51の内壁に案内突起54が突設されておらず、また、合流孔57が、次のようにして拡径されている点で相違している。すなわち、合流孔57は、その孔の高圧油室46側の開口部の縁にボールシート62が断面視で90度の円弧状(半径R=約0.8mm)に形成されたのち、該合流孔57の内壁の表層側が、ボールシート62のチェックボール63との当接部Cが残る範囲内で(削り幅W=約0.2mm)追加工で削り取られることによって、拡径されている。そして、それによって、ボールシート62が、断面視で中心角A=約50度の円弧状に形成されている。
【0033】
本実施例3によれば、合流孔57が拡径されているため、プランジャ20が繰り出された際には、オイルOが合流孔57にスムーズに流れ込み易く、よって、チェックボール63がボールシート62から離れ易く逆止弁61が開き易い。また、該内壁を削る際にも当接部Cを残すため、チェックボール63のボールシート62に対する当たり角Bが広がることはなく、よって、該広がることによって接触応力が増えて摩耗し易くなる心配もない。
【0034】
なお、本発明は上記実施例2に限定されるものではなく、発明の趣旨から逸脱しない範囲で適宜変更して具体化することもできる。
【符号の説明】
【0035】
9 油圧式オートテンショナ
41 低圧油室
46 高圧油室
51 連通孔
52 分流孔
53 合流部
54 案内突起
57 合流孔
58 拡径部
61 逆止弁
62 ボールシート
63 チェックボール
O オイル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
低圧油室及び高圧油室と、オイルを前記低圧油室から前記高圧油室へ流す連通孔と、オイルが該連通孔を通って前記高圧油室から前記低圧油室へ流れるのを防止する逆止弁とを含み構成された油圧式オートテンショナにおいて、
前記連通孔は、一端がそれぞれ前記低圧油室に連通し他端が合流部で合流した2以上の分流孔と、一端が前記合流部に連通し他端が前記高圧油室に連通した合流孔とを含み構成され、前記合流孔の合流部側の開口部の対面に位置する前記連通孔の内壁に、各分流孔からのオイルの流れが衝突し合うのを防止し該流れを前記合流孔に案内する突起状の案内突起が突設され、
前記逆止弁は、前記合流孔の高圧油室側の開口部の縁に設けられたボールシートと、該ボールシートに当接して前記開口部を閉塞するチェックボールとを含み構成されたことを特徴とする油圧式オートテンショナ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−82966(P2012−82966A)
【公開日】平成24年4月26日(2012.4.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−9081(P2012−9081)
【出願日】平成24年1月19日(2012.1.19)
【分割の表示】特願2007−293768(P2007−293768)の分割
【原出願日】平成19年11月12日(2007.11.12)
【出願人】(000185488)株式会社オティックス (305)
【Fターム(参考)】