説明

洗浄剤組成物

【課題】泡立ち、泡質(クリーミィ性)、泡の弾力に優れており、すすぎ時にぬるつきが無く、安定性に優れる洗浄剤組成物を提供すること。
【解決手段】陰イオン性界面活性剤、グリコシルトレハロース及び加水分解された植物タンパクを配合した洗浄剤組成物。加水分解された植物タンパクとしては、分子量10000以下のものが好ましい。陰イオン性界面活性剤としては脂肪酸アルカリ金属塩か、または、ラウリル硫酸塩、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸塩、N−ラウロイルメチルβアラニン塩、N−アシルメチルタウリン塩から選択される1種又は2種以上がが好ましい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、洗浄剤組成物に関し、更に詳しくは、泡立ち、泡質(クリーミィ性)、泡の弾力に優れており、すすぎ時にぬるつきが無く、安定性に優れる洗浄剤組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、洗浄剤組成物において、界面活性剤とグリコシルトレハロースを組み合わせて配合することにより、泡立ち、泡質(クリーミィ性)、使用時の感触等を向上させることが知られている(例えば、特許文献1及び2参照。)。また、泡立ち、泡質(クリーミィ性)を向上させるために水溶性高分子を配合することが知られている(例えば、特許文献2参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002−363064号公報
【特許文献2】特開2006−193484号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1及び2に開示される洗浄料は、泡立ち、泡質(クリーミィ性)、泡の弾力、すすぎ時のぬるつきの無さ及び安定性を同時に満たすものではなく、これらに対する消費者のさらなる要求には十分に満足できるものではなくなってきた。また、特許文献2に開示される洗浄剤は、水溶性高分子の分子量が大きいことから、高配合すると経日により分離やにおいが生じることがあり、安定性の面で高配合できなかった。
【0005】
そこで、本発明者らは上記の事情に鑑み、鋭意研究した結果、陰イオン性界面活性剤とグリコシルトレハロース及び加水分解された植物タンパクを含有することにより、泡立ち、泡質(クリーミィ性)、泡の弾力に優れており、すすぎ時にぬるつきが無く、安定性に優れる洗浄剤組成物が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0006】
即ち、本発明は泡立ち、泡質(クリーミィ性)、泡の弾力に優れており、すすぎ時にぬるつきが無く、安定性に優れる洗浄剤組成物を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の洗浄剤組成物は、陰イオン性界面活性剤とグリコシルトレハロース及び加水分解された植物タンパクを配合することにより、上記目的を達成する。
【0008】
上記陰イオン性界面活性剤は、脂肪酸塩であることが好ましい。
【0009】
また、脂肪酸塩以外の上記陰イオン性界面活性剤では、ラウリル硫酸塩、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸塩、N−ラウロイルメチルβアラニン塩及びN−アシルメチルタウリン塩から選択される1種又は2種以上であることが好ましい。
【0010】
上記加水分解された植物タンパクは、分子量が10000以下の植物タンパクであることが好ましい。
【0011】
上記脂肪酸塩、ラウリル硫酸塩、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸塩、N−ラウロイルメチルβアラニン塩及びN−アシルメチルタウリン塩の塩部については、アルカ
リ金属塩、アルカノールアミン及び塩基性アミノ酸塩から選択される1種又は2種以上であることが好ましい。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、泡立ち、泡質(クリーミィ性)、泡の弾力に優れており、すすぎ時にぬるつきが無く、安定性に優れる洗浄剤組成物を提供できる。
【0013】
また、本発明の副次的な効果として、水溶性高分子を従来以上に高配合できるようになった。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の実施の形態について詳述する。
【0015】
本発明に係る(A)陰イオン性界面活性剤としては、脂肪酸塩、ラウリル硫酸塩、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸塩、N−ラウロイルメチルβアラニン塩、N−アシルメチルタウリン塩等が挙げられる。脂肪酸塩の脂肪酸部は飽和脂肪酸、不飽和脂肪酸、直鎖脂肪酸、分岐脂肪酸を問わず、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アラキン酸、ベヘニン酸、オレイン酸、リノール酸、イソステアリン酸などから1種又は2種以上選択され、特にラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸が、良好な泡立ち、泡質、安定性を実現する点で好適である。また、脂肪酸塩、ラウリル硫酸塩、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸塩、N−ラウロイルメチルβアラニン塩及びN−アシルメチルタウリン塩の塩部はアルカリ金属、アルカノールアミン及び塩基性アミノ酸から選択される1種又は2種以上であることが好ましく、特にカリウム、ナトリウムから1種又は2種選択されることが好ましい。
【0016】
上記陰イオン性界面活性剤の配合量は、洗浄剤組成物全体質量中、好ましくは1〜90質量%、更に好ましくは5〜50質量%、より好ましくは10〜30質量%であることが、泡立ち、泡質、すすぎ時のぬるつき防止、及び安定性の点で好適である。
【0017】
本発明に係る(B)グリコシルトレハロースは、トレハロースに直結するグリコシル基については糖分子からヘミアセタール水酸基を去って得られれば、単糖、多糖を問わず、グルコシル基、フルクトシル基、ガラクトシル基、マルトシル基、マルトトリオシル基、マルトテトラオシル基等が挙げられる。この中でも、特にマルトシル基は、クリーミィな泡質を実現する点で好適である。具体的に、上記(B)グリコシルトレハロースの製品としては、林原生物科学研究所製の「トルナーレ」が挙げられる。
【0018】
上記(B)グリコシルトレハロースの配合量は、洗浄剤組成物全体質量中、好ましくは0.001〜20質量%、更に好ましくは0.1〜10質量%、より好ましくは1〜5質量%であることが、泡質、すすぎ時のぬるつき防止、及び安定性の点で好適である。
【0019】
本発明に係る(C)加水分解された植物タンパクは、特に限定されるものではないが、分子量10000以下であることが安定性の点で好適である。由来植物としては、例えば大豆類、アーモンド類、小麦類、ビール粕、トウモロコシ類、米類、イモ類など挙げられ、これらの根、茎、葉、花または種子などを原料として得られた加水分解された植物タンパクであれば、特に限定されることなく使用できる。具体的に、上記(C)加水分解された植物タンパクの製品としては、加水分解アーモンドタンパク(商品名:Gluadin
Almond、コグニスジャパン(株)製)、加水分解カラスムギタンパク(商品名:ハーベックスプロテインOT/EPH、香栄興業(株)製)、加水分解コムギタンパク(商品名:Plantasol W、クラリアントジャパン(株)製)、加水分解コメタンパク(商品名:Gluadin R、コグニスジャパン(株)製)、加水分解ダイズタン
パク(商品名:プロモイスWS、(株)成和化成製)などがある。
【0020】
上記(C)加水分解された植物タンパクの配合量は、洗浄剤組成物全体質量中、好ましくは0.001〜20質量%、更に好ましくは0.05〜10質量%、より好ましくは0.1〜5質量%であることが泡質、すすぎ時のぬるつき防止、及び安定性の点で好適である。
【0021】
本発明の洗浄剤組成物において、陰イオン性界面活性剤/グリコシルトレハロースが質量比で0.3以上500以下であり、陰イオン性界面活性剤/加水分解された植物タンパクが質量比で0.1以上100以下であることが好ましい。この比率であることが優れた泡立ち、クリーミィな泡質、弾力のある泡を実現する点で好適である。
【0022】
本発明の皮膚洗浄剤組成物は、上述した成分の他に、本発明の目的を損なわない範囲で他の成分、例えば本請求項記載以外の陰イオン性界面活性剤、陽イオン性界面活性剤、両性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、高分子、油剤、粉体(顔料、色素、樹脂等)、防腐剤、香料、保湿剤、生理活性成分、塩類、溶媒、パール化剤、中和剤、pH調整剤、昆虫忌避剤、酵素等の成分を適宜配合することができる。
【0023】
上記陰イオン性界面活性剤としては、特に限定されるものではなく、例えばα−ラウロイルスルホン酸ナトリウム、ミリストイルアリルスルホン酸ナトリウム、ラウリルナフタレンスルホン酸ナトリウム、ラウリルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンヤシ油脂肪酸アミドエーテル硫酸カリウム、ラウリルリン酸ナトリウム、ラウロイルメチルタウリンナトリウム、ラウロイルサルコシントリエタノールアミン、パルチミン酸カリウム、ヤシ油脂肪酸カリウム、N−ヤシ油脂肪酸グルタミン酸カリウム、スルホコハク酸ラウリル二ナトリウム、ポリオキシエチレンラウリルエーテル酢酸ナトリウム(4.5E.O,)等が挙げられ、適宜一種又は二種以上選択して用いればよい。
【0024】
上記油剤は、通常化粧料に用いられる揮発性及び不揮発性の油剤、溶剤及び樹脂が挙げられ、常温で液体、ペースト、固体であっても構わないが、ハンドリングに優れる液体が好ましい。具体的に、油剤としては、例えばセチルアルコール、イソステアリルアルコール、ラウリルアルコール、ヘキサデシルアルコール、オクチルドデカノール等の高級アルコール、イソステアリン酸、ウンデシレン酸、オレイン酸等の脂肪酸、ミリスチン酸ミリスチル、ラウリン酸ヘキシル、オレイン酸デシル、ミリスチン酸イソプロピル、ジメチルオクタン酸へキシルデシル、モノステアリン酸グリセリン、フタル酸ジエチル、モノステアリン酸エチレングリコール、オキシステアリン酸オクチル等のエステル類、流動パラフィン、ワセリン、スクワラン等の炭化水素、ラノリン、還元ラノリン、カルナバロウ等のロウ、カカオ脂、ヤシ油、パーム核油、ツバキ油、ゴマ油、ヒマシ油、オリーブ油、コメ胚芽油等の油脂などが挙げられる。又、シリコーン類として例えばジメチルポリシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、ポリエーテル変性オルガノポリシロキサン、フルオロアルキル・ポリオキシアルキレン共変性オルガノポリシロキサン、アルキル変性オルガノポリシロキサン、ジメチコノール、末端変性オルガノポリシロキサン、フッ素変性オルガノポリシロキサン、アモジメチコーン、アミノ変性オルガノポリシロキサン、シリコーンゲル、アクリルシリコーン、トリメチルシロキシケイ酸、シリコーンRTVゴム、フッ素変性シリコーン樹脂等のシリコーン化合物が挙げられる。
【0025】
また、上記粉体としては、例えば赤色201号、黄色4号、青色1号、黒色401号等の色素、黄色4号Alレーキ、黄色203号Baレーキ等のレーキ色素、ナイロンパウダー、シルクパウダー、シリコーンパウダー、セルロースパウダー、シリコーンエラストマー球状粉体、ポリエチレン末等の高分子、黄酸化鉄、赤色酸化鉄、酸化クロム、カーボン
ブラック、群青、紺青等の有色顔料、酸化亜鉛、酸化チタン等の白色顔料、タルク、マイカ、セリサイト、カオリン等の体質顔料、雲母チタン等のパール顔料、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、珪酸マグネシウム等の金属塩、シリカ、アルミナ等の無機粉体、ベントナイト、スメクタイト、窒化ホウ素等が挙げられる。これらの粉体の形状(球状、棒状、針状、板状、不定形状、燐片状、紡錘状など)に特に制限はない。
【0026】
上記粉体は、従来公知の表面処理、例えばフッ素化合物処理、シリコーン処理、シリコーン樹脂処理、ペンダント処理、シランカップリング剤処理、チタンカップリング剤処理、油剤処理、N−アシル化リジン処理、ポリアクリル酸処理、金属石鹸処理、アミノ酸処理、無機化合物処理、プラズマ処理、メカノケミカル処理等によって事前に表面処理されていてもいなくても構わない。
【0027】
上記溶媒としては、例えば精製水、エタノール、軽質流動イソパラフィン、低級アルコール、エーテル類、LPG、フルオロカーボン、N−メチルピロリドン、フルオロアルコール、揮発性直鎖状シリコーン、次世代フロン等が挙げられる。
【0028】
上記生理活性成分としては、皮膚に塗布した場合に皮膚に何らかの生理活性を与える物質が挙げられる。例えば、抗炎症剤、老化防止剤、紫外線防御剤、ひきしめ剤、抗酸化剤、保湿剤、血行促進剤、抗菌剤、殺菌剤、乾燥剤、冷感剤、温感剤、ビタミン類、アミノ酸、創傷治癒促進剤、刺激緩和剤、鎮痛剤、細胞賦活剤、酵素成分等が挙げられる。上記生理活性成分は、天然系の植物抽出成分、海藻抽出成分、生薬成分や、化合物等が挙げられるが、これらの中でも、特に天然系の植物抽出成分、海藻抽出成分、生薬成分が安全性の点で好ましい。
【0029】
上記天然系の植物抽出成分、海藻抽出成分、生薬成分の例としては、例えばアシタバエキス、アマチャエキス、アルテアエキス、アロエエキス、アンズエキス、イチョウエキス、ウイキョウエキス、ウーロン茶エキス、エイジツエキス、オウゴンエキス、オウバクエキス、オトギリソウエキス、オランダカラシエキス、オレンジエキス、海水乾燥物、海藻エキス、加水分解コムギ末、加水分解シルク、カモミラエキス、カロットエキス、カワラヨモギエキス、甘草エキス、カキョクエキス、キウイエキス、キューカンバーエキス、クチナシエキス、クマザサエキス、クララエキス、クルミエキス、グレープフルーツエキス、クロレラエキス、クワエキス、紅茶エキス、酵母エキス、コラーゲン、ザクロエキス、サボンソウエキス、サルビアエキス、サンザシエキス、シイクワシャー果皮エキス、ジオウエキス、シコンエキス、シソエキス、シナノキエキス、シャクヤクエキス、シラカバエキス、スギナエキス、セイヨウキズタエキス、セイヨウサンザシエキス、セイヨウニワトコエキス、セイヨウノコギリソウエキス、セイヨウハッカエキス、セージエキス、センキュウエキス、センブリエキス、タイソウエキス、タイムエキス、茶エキス、チョウジエキス、チンピエキス、トウキエキス、トウニンエキス、ドクダミエキス、トマトエキス、納豆エキス、ニンジンエキス、ニンニクエキス、ノバラエキス、蜂蜜、ハマメリスエキス、ヒキオコシエキス、ビサボロール、ビワエキス、ブクリョウエキス、プロポリス、ヘチマエキス、ペパーミントエキス、ボダイジュエキス、ホップエキス、マロニエエキス、ムクロジエキス、メリッサエキス、モモエキス、ユキノシタエキス、ユズエキス、ヨモギエキス、ラベンダーエキス、レモンエキス、レンゲソウエキス、ローズマリーエキス、ローヤルゼリーエキス等を挙げることができる。
【0030】
また、上記天然系の植物抽出成分、海藻抽出成分、生薬成分以外の成分としては、例えばデオキシリボ核酸、ムコ多糖類、ヒアルロン酸ナトリウム、コンドロイチン硫酸ナトリウム、コラーゲン、エラスチン、キチン、キトサン、加水分解卵殻膜などの生体高分子、アミノ酸、乳酸ナトリウム、尿素、ピロリドンカルボン酸ナトリウム、ベタイン、ホエイなどの保湿成分、スフィンゴ脂質、セラミド、コレステロール、コレステロール誘導体、
リン脂質などの油性成分、ε−アミノカプロン酸、グリチルリチン酸、β−グリチルレチン酸、塩化リゾチーム、グアイアズレン、ヒドロコルチゾン等の抗炎症剤、ビタミン類(A、B2、B6、C、D、E)、パントテン酸カルシウム、ビオチン、ニコチン酸アミド、ビタミンCエステル等のビタミン類、アラントイン、ジイソプロピルアミンジクロロアセテート、4−アミノメチルシクロヘキサンカルボン酸等の活性成分、トコフェロール、カロチノイド、フラボノイド、タンニン、リグナン、サポニン等の抗酸化剤、α−ヒドロキシ酸、β−ヒドロキシ酸などの細胞賦活剤、γ−オリザノール、ビタミンE誘導体などの血行促進剤、イソプロピルメチルフェノール、トリクロサン、ヒノキチオール、塩化ベンザルコニウム等の殺菌剤、l−メントール、ハッカ油等の冷感剤、レチノール、レチノール誘導体等の創傷治癒剤等が挙げられる。
【0031】
本発明の洗浄剤組成物は、ヘアーシャンプー、ボディシャンプー、ハンドソープ、洗顔剤、固型石鹸等として適用することができる。また、固形、液体、クリーム状、ジェル状、エアゾールフォーム、ポンプフォーム、スクイズフォーム、ミスト等様々な形態のものとして用いることができ、望ましくは液体、又はペースト状洗浄料として用いられる。
【0032】
本発明の洗浄剤組成物は、各種常法に従い調製することができる。例えば、ボディシャンプーの場合、全成分を配合し、加熱、中和、混合、冷却することにより調製することができる。
【実施例】
【0033】
次に、実施例によって本発明を詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。表1に示す処方に基づいて実施例1〜6、比較例1〜4のボディシャンプーを常法に従い調製し、泡立ち、泡質(クリーミィ性)、泡の弾力、すすぎ時のぬるつきの無さ、安定性(外観、におい)の各項目に関して下記に示すとおり実用試験による評価を行った。尚、配合量はすべて質量%である。評価結果を表1に示す。
【0034】
<泡立ち、泡質、すすぎ時の感触および仕上がり感試験法>
パネル(20人)が自宅浴室にて、実施例および比較例に示したボディシャンプーを実使用し、泡立ち、泡質(クリーミィ性)、泡の弾力、すすぎ時のぬるつきの無さの各項目について評価した。なお、各項目の評価にあたっては、大変良い、良い、普通、悪い、大変悪いの5段階評価を行い、表1中の数値は、大変良い、又は良いと回答したパネルの人数の合計である。
【0035】
<安定性>
安定性については外観及びにおいに関して評価した。外観に関しては、温度45℃の恒温槽に1ヶ月放置後、その状態を目視にて観察し、以下の評価基準より評価した。
○:状態変化なし
△:僅かに分離
×:分離
においに関しては、温度45℃の恒温槽に1ヶ月放置後、以下の評価基準より評価した。
○:変化なし
△:僅かに変化あり
×:変化あり
【0036】
【表1】

【0037】
下記実施例7に示す処方に基づき、常法によりボディシャンプーを調製した。20名の女性パネルを対象に自宅浴室における連用試験を実施し、アンケートによる評価回答を得た。結果については、泡立ち、泡質(クリーミィ性)、泡の弾力、すすぎ時のぬるつきの
無さ、安定性の各項目に関して、良好な回答を得ることができた。
【0038】
実施例7
(成分名) (質量%)
1. ラウリン酸カリウム 8.0
2. ミリスチン酸カリウム 6.0
3. パルミチン酸酸カリウム 4.0
4. ステアリン酸カリウム 1.0
5. ポリオキシエチレンラウリルエーテル
硫酸ナトリウム(3E.O.) 2.5
6. ヤシ油脂肪酸モノエタノールアミド 2.0
7. モノラウリン酸ポリオキシエチレン
ソルビタン(20E.O) 5.0
8. ラウラミドプロピルベタイン 3.0
9. ジステアリン酸エチレングリコール 2.0
10. グリセリン 8.0
11. エデト酸二ナトリウム 0.5
12. ヒドロキシエタンジホスホン酸四ナトリウム 0.5
13. グリコシルトレハロース 1.0
14. 加水分解カラスムギタンパク 2.0
15. モモ葉エキス 0.5
16. アロエエキス 0.5
17. ユズエキス 0.5
18. チャエキス 0.5
19. グレープフルーツエキス 0.5
20. ブドウエキス 0.5
21. オレンジエキス 0.5
22. 褐藻エキス 0.5
23. 赤色106号 微 量
24. 香料 適 量
25. 精製水 残 余
【0039】
下記実施例8に示す処方に基づき、常法によりシャンプーを調製した。20名の女性パネルを対象に自宅浴室における連用試験を実施し、アンケートによる評価回答を得た。結果については、泡立ち、泡質(クリーミィ性)、泡の弾力、すすぎ時のぬるつきの無さ、安定性の各項目に関して、良好な回答を得ることができた。
【0040】
実施例8
(成分名) (質量%)
1. ポリオキシエチレンラウリルエーテル
硫酸ナトリウム(3E.O.) 6.0
2. ラウロイルサルコシントリエタノールアミン 6.0
3. ラウロイルメチル−β−アラニンナトリウム 2.0
4. ラウリン酸アミドプロピルベタイン 2.0
5. ヤシ油脂肪酸モノエタノールアミド 2.0
6. ポリオキシエチレンヤシ油脂肪酸グリセリン 1.0
7. 塩化ジメチルジアリルアンモニウム
・アクリルアミド共重合体液 1.0
8. 塩化O−[2−ヒドロキシ−3−(トリメチルアンモニオ)
プロピル]ヒドロキシエチルセルロース 0.1
9. 高重合メチルポリシロキサン(1) 0.1
10. グリコシルトレハロース 5.0
11. 加水分解カラスムギタンパク 3.0
12. エデト酸二ナトリウム 0.3
13. 安息香酸ナトリウム 0.3
14. モモ葉エキス 0.5
15. アロエエキス 0.5
16. 褐藻エキス 0.5
17. 赤色106号 微 量
18. 香料 適 量
19. 精製水 残 余
【0041】
下記実施例9に示す処方に基づき、常法により洗顔料を調製した。20名の女性パネルを対象に自宅浴室における連用試験を実施し、アンケートによる評価回答を得た。結果については、泡立ち、泡質(クリーミィ性)、泡の弾力、すすぎ時のぬるつきの無さ、安定性の各項目に関して、良好な回答を得ることができた。
【0042】
実施例9
(成分名) (質量%)
1. ラウリン酸 5.0
2. ミリスチン酸 10.0
3. パルミチン酸 10.0
4. ステアリン酸 10.0
5. 水酸化カリウム 6.0
6. グリセリン 5.0
7. ソルビトール 5.0
8. モノステアリン酸ポリエチレングリコール 1.0
9. 親油型モノステアリン酸グリセリン 1.0
10. グリコシルトレハロース 3.0
11. 加水分解カラスムギタンパク 2.0
12. モモ葉エキス 0.3
13. オレンジエキス 0.1
14. 香料 適 量
15. 精製水 残 余

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(A)陰イオン性界面活性剤、(B)グリコシルトレハロース及び(C)加水分解された植物タンパクを含有することを特徴とする洗浄剤組成物。
【請求項2】
(C)加水分解された植物タンパクが、分子量10000以下の植物タンパクである請求項1に記載の洗浄剤組成物。
【請求項3】
(A)陰イオン性界面活性剤が脂肪酸塩である請求項1又は2のいずれか一項に記載の洗浄剤組成物。
【請求項4】
(A)陰イオン性界面活性剤がラウリル硫酸塩、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸塩、N−ラウロイルメチルβアラニン塩及びN−アシルメチルタウリン塩から選択される1種又は2種以上である請求項1又は2のいずれか一項に記載の洗浄剤組成物。
【請求項5】
(A)陰イオン性界面活性剤の塩が、アルカリ金属塩、アルカノールアミン及び塩基性アミノ酸塩から選択される1種又は2種以上である請求項3又は4のいずれか一項に記載の洗浄剤組成物。

【公開番号】特開2010−180182(P2010−180182A)
【公開日】平成22年8月19日(2010.8.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−26777(P2009−26777)
【出願日】平成21年2月6日(2009.2.6)
【出願人】(306018365)クラシエホームプロダクツ株式会社 (188)
【Fターム(参考)】