説明

浴室状況報知装置とこれを備えた給湯機

【課題】安価な構成で、浴室状況を判断し、報知すること。
【解決手段】浴室内機23の音検知手段4が、タイマー手段5でカウントする時間内に音検知しなければ、音声発生手段9により、入浴者に音声による呼びかけを行い、それでも音検知手段4が音検知をしなければ、浴室内機23の通信手段10が浴室外機24の通信手段16にその情報を送り、警報手段15が警報を発する。音検知により浴室状況を判断するため、安価に構成できる。また、給湯機22のリモコンに浴室状況報知装置を備えることにより、安価にそして工事も簡単になる。また、浴室状況報知装置の起動および停止を浴室の電灯スイッチ25と連動させることにより、浴室状況報知装置の起動忘れ、停止忘れを防止できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、浴室での入浴者の状況を音で検知し、音がしなくなった場合に、浴室外に報知する浴室状況報知装置と、これを備えた給湯機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年においても、浴室内で入浴中に亡くなられる方が、年間1万人以上にものぼっている(例えば非特許文献1参照)。
【0003】
このような事態をふまえ、浴室暖房等、浴室での事故を防止する機器の普及が進められている。しかしながら、浴室で発生した事故を検知する機器については、機器が高価であったり、その設置が工事を伴うものであったり、なかなか普及できていない状況にある。
【0004】
従来の、浴室内を監視して人体の動きに異常が生じた場合、浴室外で警報を発生させると共に、浴室内外のインターホンを通話可能に作動させる人体検出装置は知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
このような浴室状況報知装置では、撮像装置で人体の動きを監視している。
【特許文献1】特開2002−319079号公報
【非特許文献1】東京ガスホームページ(2004年6月4日)http://home.tokyo−gas.co.jp/benri/sumai2/lesson1_1.html
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、前記従来の浴室状況報知装置では、撮像装置を用いているので、撮像装置そのものが高価であり、また、そのデータを処理するためのマイコンも処理能力が必要であった。
【0007】
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、安価に構成でき、各家庭に浴室状況報知装置の普及を推進することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記従来の課題を解決するために、本発明の浴室状況報知装置は、音検知手段で浴室内の人の状況を音で検知するものである。入浴時は、シャワーなどの音があり、これらの音があれば、人の活動があると判断する。但し、いつも音があるわけではないので、タイマー手段でカウントする時間内に、音検知手段が音を検知しない場合に限り、警報を発生させる。タイマー手段でカウントする時間内に音検知手段が音を検知した場合は、警報を発生させず、タイマー手段のカウントをリセットし、再度カウントを開始させる。
【0009】
また、シャワーなどの音に頼らず、人の音声で検知するために、音声発生手段で人に対して浴室状況報知装置側から浴室内の人に対して呼びかけを行い、返答の有無を音検知手段により検知し、人が浴室内で返答のできない状態になっていないか判断する。
【0010】
このように、音の有無を音検知手段で判断するので、安価に構成できる。また、撮像装置のように天井等高い位置に設置する必要もなく、工事も簡単な浴室状況報知装置を提供することができる。
【発明の効果】
【0011】
本発明の浴室状況報知装置は、浴室内の音を検知することで浴室の状況を判断することができ、安価な構成で、浴室の状況を報知することができる。
【0012】
また、入浴者に対する呼びかけの反応音で浴室状況を判断でき、判断の間違いを無くすことができる。
【0013】
また、入浴者に対して、定期的に呼びかけを行うことで、浴室内の状況を見守ってくれているという安心感が与えられると共に、間違った警報を発生することがない。
【0014】
また、警報を外部に移報することができるので、入浴者以外、家にだれもいないような状況でも、浴室状況を報知できる。
【0015】
また、入浴者に対する呼びかけ音声データが容易に変更でき、入浴者が呼びかけ音声に飽きることが無く、気持ちよく入浴することができる。
【0016】
また、給湯機のリモコンに、浴室状況報知装置を備えることで、安価に、また、工事も簡単にすることができる。
【0017】
また、浴室内の音で浴室状況を判断できるので、給湯機のハンズフリーインターホン機能の音検知手段を兼用でき、安価に構成できる。
【0018】
また、浴室状況報知装置の起動および停止が、意識せずに可能となり、起動忘れ、停止忘れを防ぐことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
第1の発明は、音検知手段とタイマー手段と通信手段を備えた浴室内機と、通信手段と警報手段を備えた浴室外機で構成され、前記タイマー手段でカウントする時間内に、前記音検知手段が設定された音量以上の音を検知しない場合、通信手段により浴室内機から浴室外機にその情報が送られ、浴室外機で警報を発生するものとしたことにより、浴室内の人の状況を音で検知でき、浴室状況報知装置を安価に構成できる。
第2の発明は、第1の発明において、浴室内機に、音声発生手段を備え、前記タイマー手段でカウントする時間内に、前記音検知手段が設定された音量以上の音を検知しない場合、まず音声発生手段で浴室内の人に呼びかけを行い、それでも前記音検知手段が設定された音量以上の音を検知しない場合に、通信手段により浴室内機から浴室外機にその情報が送られ、浴室外機で警報を発生するものとしたことにより、タイマー手段でカウントする時間内に、前記音検知手段が音を検知しなかった場合でも、すぐに警報を出すのではなく、一度、音声発生手段で浴室内の人に呼びかけを行うので、間違って警報を出すことが無くなる。
【0020】
第3の発明は、音検知手段と音声発生手段と前記音声発生手段を起動するためのタイマー手段と通信手段を備えた浴室内機と、通信手段と警報手段を備えた浴室外機で構成され、前記タイマー手段でカウントする時間毎に音声発生手段を起動し、浴室内の人に呼びかけを行い、前記音検知手段が設定された音量以上の音を検知しない場合、通信手段により浴室内機から浴室外機にその情報が送られ、浴室外機で警報を発生するものとしたことにより、タイマー手段のカウントする時間毎に定期的に浴室内の人に対して呼びかけが行われるので、浴室内の状況を見守ってくれているという安心感が得られると共に、間違った警報を発生することがない。
【0021】
第4の発明は、第1から第3のいずれか1つの発明において、警報と同時に外部に移報する移報手段を備えたことにより、浴室内の入浴者以外に、だれも家の中に人がいない場合でも、浴室内の状況を電話等により報知することができる。
【0022】
第5の発明は、第3の発明において、脱着可能またはネットワークに接続された記憶手段を備え、音声発生手段で浴室内の人に呼びかけを行う音声は、前記記憶手段に記憶された音声で行うこととしたので、呼びかけの音声を家族の声にしたり、季節に合わせた呼びかけにしたり、また、お気に入りの声で呼びかけを行えるので、呼びかけられる入浴者が気持ちよく入浴することができる。
【0023】
第6の発明は、給湯機に、第1から第5の発明のいずれか1つの浴室状況報知装置を備えたことにより、給湯機のふろリモコンを浴室状況報知装置の浴室内機と兼用し、給湯機の台所リモコンを浴室状況報知装置の浴室外機と兼用することで、各家庭に1台ずつ設置される給湯機のなかに、安価に浴室状況報知機能を実現することができ、また設置工事も簡単である。
【0024】
第7の発明は、第6の発明において、給湯機のハンズフリーインターホン機能の音検知手段と、浴室状況報知装置の音検知手段を兼用する構成としたことで、給湯機のなかに、安価に浴室状況報知機能を実現できる。
【0025】
第8の発明は、第1から第7のいずれか1つの発明において、浴室状況報知装置の起動および停止を、浴室の電灯スイッチと連動させたことにより、浴室状況報知装置の起動忘れや、停止忘れを防止することができる。
【0026】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
【0027】
(実施の形態1)
図1は、本発明の第1の実施の形態における浴室状況報知装置を備えた給湯機のブロック図を示すものである。
【0028】
図1において、マイク1と増幅器2と音判定手段3で音検知手段4を構成している。タイマー手段5はマイコン11に接続されている。スピーカー6とスピーカー用増幅器7と記憶手段8で音声発生手段9が構成されている。通信手段10は、音検知手段4と音声発生手段9とマイコン11と接続され、さらに浴室外機24および給湯機22へもつながっている。浴室内機23は、音検知手段4、タイマー手段5、音声発生手段9、通信手段10、マイコン11を含み、浴室内機23は、給湯機22のふろリモコンとしても機能する。
【0029】
次に浴室外機24側の構成を説明する。マイク17とマイク用増幅器18と音判定手段19で音検知手段20が構成される。スピーカー13とスピーカー用増幅器12と記憶手段14で警報手段15が構成されている。通信手段16は、音検知手段20と警報手段15とマイコン21と接続され、さらに浴室内機23および給湯機22へもつながっている。浴室外機24は、音検知手段20、警報手段15、通信手段16、マイコン21を含み、浴室外機24は、給湯機22の台所リモコンとしても機能する。
【0030】
さらに、浴室の電灯スイッチ25は、スイッチ回路を2回路もち、1回路は電灯用、もう1回路は浴室状況報知装置の起動用であり、図面には浴室状況報知装置の起動用回路のみ図示する。この電灯スイッチ25は、浴室内機(ふろリモコン)23のマイコン11に信号が入力される。
【0031】
以上のように構成された浴室状況報知装置を備えた給湯機について、以下その動作、作用を説明する。
【0032】
まず、浴室状況報知装置の動作の説明の前に、給湯機のリモコンにおけるハンズフリーインターホン機能について説明する。インターホン機能を作動させるためには、浴室内機(ふろリモコン)23または浴室外機(台所リモコン)24に備えてある通話スイッチ(図示せず)を押す。浴室内の人が話し始めると、マイク1がその音声を拾い、増幅器2がマイク1の音声信号を増幅する。音判定手段3は、その音声信号があらかじめ設定された大きさ以上の信号である場合、マイコン11に音検知信号を出力する。マイコン11は音検知信号を受け、通信手段10を作動させる。通信手段10は、増幅器2から入力した音声信号を送り出す。音声信号は、浴室外機(台所リモコン)24の通信手段16に伝わり、増幅器12で音声信号を増幅し、スピーカー13から音声となって、浴室外機(台所リモコン)24から聞こえる。浴室外機(台所リモコン)24から話し始める場合も同様である。
【0033】
次に、浴室状況報知装置としての動作を説明する。入浴者が、浴室の電灯スイッチ25を入れると、電灯が点くと同時に、スイッチ入りの信号が浴室内機(ふろリモコン)23のマイコン11に入力される。マイコン11は、タイマー手段5を起動する。タイマー手段5は、設定されている時間(例えば3分)をカウントし始める。マイク1は浴室内の音を拾う。入浴者が声を出す、もしくは音をたてれば、その音は、マイク1で拾われ、増幅器2で増幅される。音判定手段3が設定された音の大きさ以上であると判断すれば、音検知手段4はマイコン11へ音検知信号をだす。マイコン11は、音検知信号をうけたので、タイマー手段5をリセットし、タイマー手段5は、時間カウント(3分)を最初からやり直す。もし、音検知手段4がタイマー手段5の時間カウント内(3分)に音検知をしなければ、マイコン11は、音声発生手段9に呼びかけ信号を出す。呼びかけ信号を受けた音声発生手段9は、記憶手段8の音声データを増幅器7で増幅し、スピーカー6で鳴らす。この時の音声データは、例えば「御気分はいかがですか大丈夫でしたら、返事をしてください。」等である。入浴者が元気であれば、返事があり、音検知手段4は音検知できるはずである。音検知できれば、音検知手段4はマイコン11に対して、音検知信号を出し、タイマー手段5はマイコン11によりリセットされる。もし、入浴者の具合が悪く、返事がない場合は、音検知手段4は音検知できないので、マイコン11に対して、音検知信号を出さない。マイコン11は音検知信号が来ないので、通信手段10により、音検知無し情報を浴室外機(台所リモコン)24に送信する。浴室外機(台所リモコン)24は音検知無し情報を通信手段16で受け、マイコン21は警報手段15に対して、警報信号を送る。警報手段15は、記憶手段14に記憶されている音声データを増幅器12で増幅し、スピーカー13から警報を発生する。
【0034】
警報の内容は、音声で、例えば「浴室を確認してください」等である。
【0035】
なお、警報は、ブザー音、メロディ等でも良い。また、ブザー音での警報であれば、記憶手段14は必要ない。
【0036】
このように、本実施例の形態では、音検知手段4がタイマー手段5のカウント時間内に音検知しない場合を入浴者の異常事態と判断するので、簡単な構成で入浴者の状況を判断できる。
【0037】
また、タイマー手段5のカウント時間内に音検知手段4が音検知しない場合でも、すぐに警報を出すのではなく、一度、音声発生手段9で浴室内の人に呼びかけを行うので、間違って警報を出すことが無くなる。
【0038】
また、給湯機22に付属する浴室内機(ふろリモコン)23と浴室外機(台所リモコン)24に、浴室状況報知装置を備えたことで、給湯機22のふろリモコンを浴室状況報知装置の浴室内機と兼用し、給湯機22の台所リモコンを浴室状況報知装置の浴室外機と兼用することで、各家庭に1台ずつ設置される給湯機22のなかに、安価に浴室状況報知機能を実現することができる。
【0039】
また、給湯機22のハンズフリーインターホン機能の音検知手段4と、浴室状況報知装置の音検知手段4を兼用する構成としたことで、給湯機のなかに、安価に浴室状況報知機能を実現できる。
【0040】
また、浴室状況報知装置の起動および停止を、浴室の電灯スイッチ25と連動させたことにより、浴室状況報知装置の起動忘れや、停止忘れを防止することができる。
【0041】
なお、タイマー手段5の時間設定は、短いほど、呼吸停止からの蘇生率が高くなる。ドリンカーの曲線と呼ばれるものでは、呼吸停止の2分後に人工呼吸を始めると蘇生率は90%、3分後では75%、4分後では50%、5分後では25%、6分後では10%といわれている。
【0042】
但し、あまり頻繁に呼びかけすると入浴者が煩わしく感じ、浴室状況報知装置を使わなくなることを避けるためには、3分程度が目安となる。
【0043】
なお、浴室状況報知装置の起動および停止を、浴室の電灯スイッチ25と連動させない場合は、浴室内機(ふろリモコン)23または浴室外機(台所リモコン)に、浴室状況報知機能の起動/停止スイッチを設ければよい。
【0044】
なお、タイマー手段5は、マイコン11と構成を分けた例を示したが、マイコン11の内部にタイマー手段5を設けてもよい。
【0045】
なお、設定された音量以上の音を音検知手段4が検知するが、設定された音量というのは、周囲の雑音より大きな音量であり、会話する音量よりも小さな音量に設定する。一般的には、60dBから70dB程度の音量に設定すればよい。但し、周囲の雑音に合わせて、この設定音量を変更できるようにしてもよい。
【0046】
なお、入浴者がシャワーを出しっぱなしで倒れた場合、音検知手段4は音検知し、浴室外機(台所リモコン)24で警報を出せない状況が想定される。このような状況に対応するために、音検知手段4が例えば3分間連続して音検知した場合、マイコン11は音声発生手段9に対して、確認信号を出し、確認信号を受けた音声発生手段9は、例えば「一度、シャワー等を止めて、静かにしてください。」という音声を出す。入浴者がシャワーを止めれば、音検知手段4は音検知しなくなるので、この状態を異常なしとし、音声発生後も連続して音検知手段4が音検知していれば、入浴者の異常として、浴室外機(台所リモコン)24で警報を発生させる。
【0047】
(実施の形態2)
図2は、本発明の第2の実施の形態における浴室状況報知装置を備えた給湯機のブロック図を示すものである。
【0048】
図2において、図1と同じものは、説明を省略する。図2のタイマー手段5は、時間をカウントするという意味では同じであるが、音声発生手段9の起動用に備えている。電話回線26は、給湯機22に接続されている。移報手段27は、電話回線26と接続されている。
【0049】
以上のように構成された浴室状況報知装置を備えた給湯機について、以下その動作、作用を説明する。
【0050】
入浴者が、浴室の電灯スイッチ25を入れると、電灯が点くと同時に、スイッチ入りの信号が浴室内機(ふろリモコン)23のマイコン11に入力される。マイコン11は、タイマー手段5を起動する。タイマー手段5は、設定されている時間(例えば3分)をカウントし始める。タイマー手段5が時間をカウントアップすれば、マイコン11は音声発生手段9に対して呼びかけ信号を出す。呼びかけ信号を受けた音声発生手段9は、記憶手段8の音声データを増幅器7で増幅し、スピーカー6で鳴らす。
【0051】
実施例2では、タイマー手段5により設定される一定時間毎に呼びかけを行うので、その呼びかけ内容は、入浴者を飽きさせないようにする必要がある。毎回同じような呼びかけでは、返事をするのが億劫になり、浴室状況報知装置そのものを利用しなくなってしまう。
【0052】
そこで、記憶手段8には複数の呼びかけ音声を準備しておく。例えば、入浴の初めには「湯加減はいかがですか」、そして「最近、めっきり寒くなってきましたね。」などの季節のあいさつや、「疲れがとれましたか」等である。
【0053】
また、記憶手段8は、マイコン11、通信手段10、給湯機22を通して電話回線26に接続されている。よって、電話回線26から、記憶手段8の音声データが書き換え可能である。よって、季節のあいさつを季節毎に更新したり、離れて暮らす家族の声で呼びかけを行うことができ、入浴者に対する呼びかけ内容を、入浴者が飽きないようにすることができる。
【0054】
音声発生手段9の呼びかけに対し、入浴者が元気であれば、返事があり、音検知手段4は音検知できるはずである。音検知できれば、音検知手段4はマイコン11に対して、音検知信号を出し、マイコン11は、再度タイマー手段5を起動する。もし、入浴者の具合が悪く、返事がない場合は、音検知手段4は音検知できないので、マイコン11に対して、音検知信号を出さない。マイコン11は音検知信号が来ないので、通信手段10により、音検知無し情報を浴室外機(台所リモコン)24に送信する。浴室外機(台所リモコン)24は音検知無し情報を通信手段16で受け、マイコン21は警報手段15に対して、警報信号を送る。警報手段15は、記憶手段14に記憶されている音声データを増幅器12で増幅し、スピーカー13から警報を発生する。
【0055】
警報の内容は、音声で、例えば「浴室を確認してください」等である。
【0056】
また、警報手段15で警報を発すると共に、給湯機22内にある移報手段27は、電話回線26に警報内容を移報する。移報先は、近所の知り合いや、家族の電話である。移報内容は、入浴者宅の氏名、電話番号、「浴室からの応答がありません。」等の情報である。
【0057】
このように、定期的な呼びかけに対する入浴者の応答により、浴室状況を判断する構成としたことにより、安価に浴室状況報知装置を構成でき、さらに、入浴者に対して、見守っていますよという安心感を与えることができる。そして、入浴者の呼びかけに対する声の反応を利用しているので、間違った警報を発生することがない。
【0058】
また、警報と同時に外部に移報する移報手段27を設けたので、浴室内の入浴者以外に、だれも家の中に人がいない場合でも、浴室内の状況を電話により報知することができる。
【0059】
また、記憶手段8が電話回線26に接続されているので、呼びかけ内容を豊富に準備でき、呼びかけられる入浴者が気持ちよく入浴することができる。
【0060】
なお、本実施例では、記憶手段5は電話回線26と接続した例を示したが、外部とつながるネットワークであれば良いのはいうまでもない。
【0061】
なお、本実施例では、記憶手段5を電話回線26から書き換え可能とした例を示したが、記憶手段5を脱着可能とすることで、記憶手段5の音声データ書き換えるようにしても良い。
【0062】
なお、移報手段27で電話に移報すると記載しているが、当然電子メール等に移報してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0063】
以上のように、本発明にかかる浴室状況報知装置とこれを備えた給湯機は、安価な構成で、浴室状況の報知が可能となるので、給湯機以外にもユニットバス製品等の用途にも適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0064】
【図1】本発明の実施の形態1における浴室状況報知装置を備えた給湯機のブロック図
【図2】本発明の実施の形態2における浴室状況報知装置を備えた給湯機のブロック図
【符号の説明】
【0065】
4 音検知手段
5 タイマー手段
8 記憶手段
9 音声発生手段
10、16 通信手段
15 警報手段
22 給湯機
23 浴室内機(ふろリモコン)
24 浴室外機(台所リモコン)
25 電灯スイッチ
27 移報手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
音検知手段とタイマー手段と通信手段を備えた浴室内機と、通信手段と警報手段を備えた浴室外機で構成され、前記タイマー手段でカウントする時間内に、前記音検知手段が設定された音量以上の音を検知しない場合、通信手段により浴室内機から浴室外機にその情報を送り、浴室外機で警報を発生する浴室状況報知装置。
【請求項2】
浴室内機に、音声発生手段を備え、前記タイマー手段でカウントする時間内に、前記音検知手段が設定された音量以上の音を検知しない場合、まず音声発生手段で浴室内の人に呼びかけを行い、前記音検知手段が設定された音量以上の音を検知しない場合に、通信手段により浴室内機から浴室外機にその情報を送り、浴室外機で警報を発生する請求項1に記載の浴室状況報知装置。
【請求項3】
音検知手段と音声発生手段と前記音声発生手段を起動するためのタイマー手段と通信手段を備えた浴室内機と、通信手段と警報手段を備えた浴室外機で構成され、前記タイマー手段でカウントする時間毎に音声発生手段を起動し、浴室内の人に呼びかけを行い、前記音検知手段が設定された音量以上の音を検知しない場合、通信手段により浴室内機から浴室外機にその情報が送られ、浴室外機で警報を発生する浴室状況報知装置。
【請求項4】
警報と同時に外部に移報する移報手段を備えた請求項1から3のいずれか1項に記載の浴室状況報知装置。
【請求項5】
脱着可能またはネットワークに接続された記憶手段を備え、音声発生手段で浴室内の人に呼びかけを行う音声は、前記記憶手段に記憶された音声で行うこととした請求項3記載の浴室状況報知装置。
【請求項6】
請求項1から5のいずれか1項に記載の浴室状況報知装置を備えた給湯機。
【請求項7】
音検知手段は、給湯機のハンズフリーインターホン機能の音検知手段と兼用する請求項6記載の給湯機。
【請求項8】
浴室状況報知装置の起動および停止を、浴室の電灯スイッチと連動させた請求項1から7のいずれか1項に記載の浴室状況報知装置および給湯機。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2006−107169(P2006−107169A)
【公開日】平成18年4月20日(2006.4.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−293539(P2004−293539)
【出願日】平成16年10月6日(2004.10.6)
【出願人】(000005821)松下電器産業株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】