説明

液体の無菌充填方法および装置

【課題】少ないエネルギーと水で急速滅菌を可能にする充填装および方法の提供。
【解決手段】本発明は、ボトル7をHで滅菌するための滅菌装置9と、ボトルを充填するための充填装置11と、および例えば密閉キャップ15のようなふたを装着するためのふた締め装置11とを備えた、ボトル内への液体の無菌充填装置に関するものであり、この場合、ボトル表面上におけるHの凝縮が阻止されるようにボトル温度がそれにより設定可能な手段が設けられている。さらに、本発明は、ボトルをHで滅菌するステップと、ボトルを充填並びにふた締めするステップとを有する、ボトル内への液体の無菌充填方法に関するものであり、この場合、ボトルが、滅菌において、ボトル表面上におけるHの凝縮が阻止されるような温度を有している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は液体の無菌充填装置および方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
例えば飲料の無菌充填は最小保存期間を長くするために重要である。このために、充填前にボトルを滅菌し且つ無菌飲料を充填し、それに続いて無菌状態を保持しながらボトルをふた締めすることが既知である。
【0003】
ドイツ特許公開第3701079号から、例えば包装容器の滅菌方法が既知である。ここでは、予熱された容器に過酸化水素が吹き付けられ、これにより、容器の壁にコンデンセート膜が形成される。それに続いて、滅菌剤が無菌水を用いた洗浄により除去される。この場合、無菌水を用いた洗浄により多量の排水が発生することが欠点である。
【0004】
ドイツ特許公開第19642987号から、包装容器の滅菌、充填およびふた締め方法が既知である。ここでは、包装容器を温暖空気で予熱し、それに続いて、例えば過酸化水素のような滅菌剤を導入することが開示されている。この場合、滅菌剤は多少とも凝縮する。滅菌後に、滅菌剤の残渣を確実に除去するために、容器が乾燥される。この場合、滅菌剤を除去するために特に行われる乾燥のために高いエネルギー・コストが発生することが欠点である。
【0005】
ドイツ特許公開第3235476号から、過酸化水素を含有する滅菌剤が噴霧され、圧縮空気と混合されて滅菌されるべき包装材料の面に吹き付けられ、そこで凝縮させられる、包装材料の滅菌方法が既知である。このドイツ特許公開から、さらに、蒸気/空気混合物を吹き付ける前に、滅菌されるべき面を、蒸気/空気混合物の露点温度に対応する温度、またはそれよりやや低い温度に加熱することが既知である。この場合もまた、発生した凝縮物が、のちに行われる高温空気の吹付けまたは吹込みによって再び除去されなければならない。
【特許文献1】ドイツ特許公開第3701079号
【特許文献2】ドイツ特許公開第19642987号
【特許文献3】ドイツ特許公開第3235476号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
できるだけ少ないエネルギーおよび/またはできるだけ少ない排水量で十分であり且つできるだけ急速な滅菌を可能にする、無菌充填装置および方法を提供することが本発明の課題である。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この課題は請求項1の装置および請求項22の方法により解決される。好ましい実施形態がそれぞれの従属請求項に開示されている。
【0008】
装置はボトルをHで滅菌するための滅菌装置を含む。さらに、ボトルの充填装置およびふた締め装置が設けられている。ふた締めにより、ボトルの充填物が汚染から気密に保護され、したがって無菌でない環境内においても配送可能である。
【0009】
さらに、Hがボトル上に凝縮しないようにボトル温度がそれにより設定される手段が設けられている。従来技術においては良好な滅菌のためにHの凝縮が行われた一方で、ここでは、Hが凝縮することなくガス状のままであるような温度においてHがボトルに供給される。これによってもまた十分な滅菌効果が得られる。この場合、一方で、ボトルの養生即ち過大にエネルギーを消費するボトルの乾燥が回避される。
【0010】
露点を超える温度により、その温度において熱的に高い反応速度によってきわめて急速な滅菌が可能となるような高い温度を選択することもまた可能である。
【0011】
この装置を用いて、例えば、通常ブロー成形機特に延伸ブロー成形機によりパリソンから製造されるPETボトルが滅菌可能である。この場合、ブロー成形機はコンベヤまたは引渡装置を介して滅菌装置と結合されていてもよい。しかしながら、ボトルが滅菌装置とは独立に製造されていてもよい。
【0012】
ボトル温度をブロー成形機内の対応冷却手段により設定することが有利である。ブロー成形のためにパリソンが予熱され、これによりパリソンの材料が変形可能となる。このように製造されたボトルはブロー成形工程後において高温であり且つブロー成形機内において例えば冷却空気を吹き込むことによりまたは水で冷却された金型を用いることにより冷却される。この場合、ボトルは通常20°−30°の温度に冷却される。しかしながら、冷却をきわめて弱くすることにより、排出されるボトルの温度を上昇させることもまた可能であり、これにより、ボトルはブロー成形機から少なくとも50℃例えば50°−60°の温度で排出される。対応するH圧力またはH分圧において、この温度は、ボトル内またはボトル上におけるHの凝縮を阻止するのに十分である。必要なボトル温度はHの温度の関数でもある。Hの温度が低ければ低いほどそれだけ、ボトル温度はより高くなければならず、その理由は、低温Hはある程度の冷却作用によってボトルの表面温度を低下させるからである。
【0013】
ブロー成形機および滅菌装置を直接相前後して配置しないことが有利なことがあり、このようにして、両方の装置へのアクセスを容易にすることができる。しかしながら、このときには、ブロー成形機と滅菌装置との間に中間コンベヤを配置することが必要である。中間コンベヤは、ボトルがそのカラーをそれに吊り下げてそれに沿ってまたはそれを下って滑る簡単な滑りレールであっても、または搬送ベルトを有するコンベヤ、空気コンベヤ、掴み装置を有するコンベヤ等であってもよい。
【0014】
この場合、ボトルがブロー成形機と滅菌装置との間で通過する通路が断熱されていることが有利である。これは、例えばプレキシグラス・シート、ガラス、ステンレス鋼等を用いた通路の簡単なケーシングによって行われてもよく、このケーシングは、単に、ブロー成形機から発生した温暖空気ないしは温暖なボトルによって発生される温暖空気がボトルの範囲内に保持されるように働く。ケーシングは対流による熱損失を阻止する。さらに、断熱をより改善するために断熱材が使用されてもよい。ケーシングないしは断熱材によりボトルの熱損失を低減可能であり、これにより、ボトルは、比較的長い搬送時間後においてもなお、Hの凝縮を回避するのに十分な高い温度を有している。
【0015】
ボトルが滅菌装置まで通り抜ける通路上に加熱装置が設けられていてもよい。これにより、ブロー成形機とは独立に、滅菌のために温暖なボトルを供給することが可能である。
【0016】
ボトルを加熱するために、ボトルを内側から加熱するように、温暖空気がそれによりボトル内に吹き込まれるノズルが設けられていてもよい。温暖空気は高温水蒸気により発生されることが好ましく、その理由は、高温水蒸気は加熱が急速であり且つコスト的に有利であるからである。この場合、蒸気は例えば過熱されていてもよく且つ空気と混合されてもよい。空気は熱交換器内において加熱されてもよい。空気は100℃−150℃の温度を有していることが好ましい。温度が高ければ高いほどそれだけ、ボトルの加熱をより急速に行うことができる。しかしながら、高すぎる温度においては、PETボトルは変形することがあるので、特に熱に弱いボトルにおいては約70℃の空気温度で処理されてもよい。
【0017】
加熱のために、ボトルに外側から高温空気を吹き付ける外部加熱が行われていてもよい。この空気は50℃−60℃の温度を有していることが好ましい。外部空気はより低温の機械部分と接触するので、外部空気の温度をさらに高くすることはより多くのエネルギーを必要とし且つ熱損失を著しく上昇させる。しかしながら、PETは熱伝導性の低いプラスチックであるので、ボトルを内側からのみならず外側からも加熱することが有利であり、その理由は、このようにしてより短い加熱時間が達成されるからである。しかしながら、外側からのみの加熱もまた可能である。
【0018】
熱損失を低減させるために、加熱装置がその中でボトルを加熱可能なトンネルが設けられていてもよい。
【0019】
を、ガス状でまたはH/空気混合物として、それによりボトル内に吹込み可能または送入可能なノズルまたはガス出口が設けられていることが好ましい。Hはノズルによりボトル内部空間内に吹き込まれるので、Hはボトル内部空間内に良好に分配され且つボトル内部空間の全ての領域が良好にガス滅菌される。ノズルまたはガス出口はボトル内に深く挿入可能であることが好ましく、このようにして、Hのより濃い濃度をボトル内に到達させることができる。
【0020】
ノズルまたはガス出口の手前に、ノズルまたはガス出口のための空気を予熱する空気加熱器が設けられていてもよい。Hノズル吹込装置は空気加熱器の上流側または下流側に設けられていてもよい。このようにして、予熱されたH/空気混合物を発生可能であり、これにより、滅菌が良好且つ急速に可能である。
【0021】
さらに、例えば無菌空気のような無菌ガスをそれによりボトル内に導入可能なノズルまたはガス出口が設けられていることが有利であり、このようにして、Hを再び吹き飛ばすことができる。この場合、無菌ガスを予熱するための予熱装置が設けられていることが好ましく、このようにして、低温空気の吹込みによりHが凝縮することを阻止することができる。しかしながら、ボトル温度が十分に高い場合には、予熱されていない無菌空気を吹き込んだ場合でもHはボトル上に凝縮することはない。
【0022】
ボトルの外側もまたそれにより滅菌可能な手段が設けられていることが好ましい。これは例えば滅菌トンネルによって与えられていてもよく、滅菌トンネルは、ボトルから流出するHをボトルの外側に保持する。このようにして、ボトル内部から流出されたHが外部滅菌のために利用され、これによりH消費量を低減させることができる。適切なH濃度をボトルの外側に確保するために、さらにH/空気混合物接続配管が設けられていてもよい。滅菌トンネル内に適切な温度を達成させるために、温暖空気接続配管のみならず低温空気接続配管もまた設けられていてもよい。適切な温度においては、ボトル内またはボトル上においてHが凝縮することはない。
【0023】
滅菌装置の上流側に保温トンネルが設けられていてもよく、この保温トンネルにより、加熱されたボトルが希望の温度に保持される。これにより、ボトルは、加熱装置またはブロー成形機から滅菌装置への通路上において冷却されることなく、むしろ希望の温度を保持することが保証可能である。この区間は、H含有雰囲気により、外部処理のために利用されてもよい。これにより、外部滅菌がはるかに改善される。
【0024】
ボトル・キャップもまたHで滅菌されることが有利である。この場合もまたボトル・キャップ上におけるHの凝縮を回避するために予熱装置が設けられ、この予熱装置を用いて、ボトル・キャップをHの露点を超える温度に上昇可能である。これは高温空気の吹付けまたは赤外線の照射により行われてもよい。さらに、ボトル・キャップが貯蔵装置内において滅菌されるとき、それは有利であり、その理由は、このときHの作用時間をできるだけ長くすることができるからである。
【0025】
さらに滅菌装置全体を熱的に遮断する手段が設けられていることが好ましい。このために、ステンレス鋼、プレキシグラス、ガラス等からなる簡単な隔壁を有するケーシングが設けられてもよい。しかしながら、さらに断熱材が使用されてもよい。ケーシングにより、加熱された空気が滅菌装置内に滞留することが達成される。滅菌装置全体をHの露点を超える温度に加熱することにより、Hがその他の場所に凝縮することが阻止される。これは、ボトルの滅菌それ自身に対しては不利とはならないが、Hの消費を上昇させ且つ場合によりHが液状で流出することがあるので、これは好ましくない。
【0026】
さらに、滅菌装置全体をそれにより加熱可能な加熱装置が設けられていてもよい。これは、高温空気ブロワ、電気加熱要素またはその他の装置により行うことができる。これにより、滅菌装置の完全且つ十分に均等な加熱を良好に達成させることができる。
【0027】
さらに、その他のボトル/キャップ処理装置をケーシングおよび/または断熱材により熱的に遮断し、またはさらに加熱するように設計されていてもよい。このようなボトル/キャップ処理装置は、例えば、好ましくは動的ボトル蓄積装置のようなボトル蓄積装置であってもよい。これにより、ボトルは、ブロー成形機または加熱装置と滅菌装置との間の通路上において著しく冷却しないことが達成可能である。
【0028】
種々の装置を加熱するために、例えば、ブロー成形機内においてまたはパリソンの加熱において発生する高温空気が使用されてもよい。この高温空気は、例えば、ボトル蓄積装置、滅菌装置、ブロー成形機と滅菌装置との間の通路等を加熱するために使用可能である。ブロー成形過程またはパリソンの予熱において発生する高温空気が十分でない場合、場合により補助加熱装置が設けられていてもよい。これは、特に機械を高速運転するときに重要となることがある。
【0029】
本発明による方法において、ボトルはHで滅菌され、並びにそれに続いて無菌状態で充填且つふた締めされる。滅菌において、ボトルは、ボトル内またはボトル上におけるHの凝縮を阻止するような温度を有している。ボトルはブロー成形過程により必要な温度を有していることが好ましい。しかしながら、ボトルは、場合により、高温空気または赤外線またはその他の加熱装置により必要な温度に上昇されてもよい。さらに、ブロー成形過程後に、熱的に遮断され、即ちケーシングまたは断熱材で包囲された状態でボトルを搬送することが有利であり、このようにして、ボトルの著しい冷却を回避することができる。
【0030】
滅菌が、Hの吹込みにより、および例えば無菌空気を用いたHの吹飛ばしにより行われることが有利である。この結果、急速且つ十分強力な滅菌が可能となる。Hの除去が比較的簡単に可能であり、したがって所要時間がきわめて少なくてすむことにより、滅菌装置内におけるボトルの全滞留時間が従来技術に比較して上昇されることなくHの作用時間を上昇させることができ、その理由は、Hの除去のために必要な時間が通常の方法に比較して少ないからである。
【0031】
この方法において、好ましくは滅菌装置全体が、またはその一部が、Hと接触する部分がHの露点を超える温度を有するような温度に加熱される。
【0032】
ブロー成形機と滅菌装置との間に、FI−FO(先入れ/先出し)原理に従って作業する好ましくは動的蓄積装置であるボトル用蓄積装置が設けられている方法が特に有利である。これにより、滅菌装置/充填装置が故障した場合でもブロー成形過程は継続して運転可能であり且つ製造されたボトルを蓄積装置内に中間蓄積可能である。中間蓄積装置は、このために特に、ボトルが蓄積装置内において完全にまたは著しく冷却することなく、むしろ温度が保持されるかまたはさらに能動的に加熱されるように形成されていることが好ましい。これにより、蓄積されたボトルもまた、Hが凝縮することなく滅菌可能である。さらに、ブロー成形過程からのボトルの温度を保持することにより、ボトルを加熱するための追加エネルギーが必要とされず、このことはエネルギーを節約させる。
【0033】
例えばHで飽和される空気、吹き飛ばしのための空気または加熱のための空気のような、種々の位置において使用される空気は、イオン化された空気であることが好ましい。イオン化された空気はイオン化装置内において高電圧により製造され且つ粒子の除去を容易にする。
【0034】
装置および方法の多数の実施形態を図面により説明する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0035】
図1に、延伸ブロー成形機の形のブロー成形機4、滅菌装置9および充填/ふた締め装置11を備えた装置1が示されている。ブロー成形機4は、ブロー成形金型がそれに沿って回転する回転コンベヤ5を備えていてもよい。ブロー成形機4の手前に搬送チェーン16を備えた加熱ステーション3が配置され、加熱ステーション3内においてPETからなるパリソン2が処理温度に加熱される。
【0036】
ブロー成形金型の冷却は、完成ボトル7が約50−60℃の温度でブロー成形機4を離れるように制御されている。
【0037】
ブロー成形機4の下流側に、ブロー成形機4と滅菌装置9との間の通路区間6が示されている。通路区間6に沿って完全に成形されたボトル7が搬送される。このために、対応する適切なコンベヤ(掴み装置を有するコンベヤ、滑りレール、空気コンベヤ等)が設けられていてもよい。コンベヤは、ボトルを保持するために、例えばボトルねじの下側のボトル7の上端におけるカラーを利用可能である。
【0038】
通路区間6はトンネル8内に配置され、トンネル8は通路区間6を包囲している。トンネル8は、例えばステンレス鋼、プレキシグラス、ガラスまたはスチール・ガラス構造等から形成されていてもよい。トンネル8が断熱材で包囲されていてもよい。
【0039】
通路区間6に滅菌装置9が続く。滅菌装置9もまた回転コンベヤ10を備えていてもよく、回転コンベヤ10に対応する搬入/搬出星形車が設けられている。ボトルが回転コンベヤにおいてないしは回転コンベヤの周囲において占有する通路に沿って、Hをそれによりボトル7内に吹込み可能なノズルが設けられている。さらに、Hを吹き飛ばすために、無菌空気がそれによりボトル7内に吹き込まれるノズルが設けられている。Hを吹き込むためのノズル並びに空気を吹き込むためのノズルは同じノズルであってもよいが、このとき、ノズルはそれぞれ、Hおよび無菌空気のための2つの対応供給配管に接続されている。
【0040】
は、別の装置(例えばフラッシュ蒸発器)内の高温プレート上においてHを蒸発させることにより発生されることが有利である。このために、Hは、液状で、例えば滴下により高温プレート上に配量されてもよい。このようにして得られたガス状Hは、次に、対応配管により1つまたは複数のノズルに供給される。
【0041】
ガスは、純粋な形で使用されても、または空気、窒素、酸素、水蒸気等のような他のガスと混合されてもよい。
【0042】
/高温空気混合物が使用されることが好ましい。混合物は出口において例えば150℃の温度を有している。高い温度により良好な滅菌効果が得られる。しかしながら、より低い温度もまた可能である(エネルギーの節約)。処理量およびボトル加工のための処理時間に応じてそれぞれ、さらにより高い温度が使用されてもよい。
【0043】
混合物に対するノズルまたはガス出口は回転コンベヤに配置されている。この場合、正常な周囲空気はフィルタリングされ且つ場合により乾燥され、回転分配器を介して回転コンベヤ10の回転部分に供給される。そこで、フラッシュ蒸発器内において発生されたHが空気通路内にノズル吹込みされる。ノズル吹込みの上流側または下流側において、空気ないしは空気/H混合物が電気ヒータ内で加熱される。ヒータがノズル吹込みの下流側に配置されている場合、空気は例えば200℃−300℃に、好ましくは250℃−300℃に加熱される。複数のノズルまたはガス出口に対して、共通のフラッシュ蒸発器が設けられていてもよい。このとき、ボトル内の温度はそれに対応してより低くてもよい。
【0044】
高温混合物は、例えば2秒−10秒、好ましくは約8秒のような所定の時間の間、ボトル7に供給される。Hはボトル内において凝縮することはない。この処理時間において、Log6のオーダーの低減率が達成可能である。
【0045】
ノズルまたはガス出口が混合物をボトル内に吹き込まない時間の間は、発生された混合物はバイパスを介してボトル外部処理のために供給される。これは、例えば、ノズルの位置にボトル7が保持されていないときに行われる。
【0046】
ボトル外部処理のために、回転コンベヤ10の周りのボトル7通路はトンネル(図3の符号27参照)により包囲されている。これにより、ボトル通路の範囲内に滅菌雰囲気を提供可能である。トンネル(以下において他のトンネルと区別するために滅菌トンネルと呼ばれる)内の温度は高温空気または低温空気の供給により約50℃に設定可能である。この温度においてはHは凝縮しない。運転中に、多少のH/高温空気混合物がボトル内部から流出して滅菌トンネル内の雰囲気にHを補充する。さらに、トンネル内に(ガス状または混合物状の)Hが導入されてもよい。これはボトル内部処理のバイパスから供給されても、またはH、および/または高温および/または低温H/空気混合物のための別の供給配管で供給されてもよい。
【0047】
滅菌トンネルからのH損失を最小にするために、トンネルはできるだけ気密にされている。滅菌トンネルの可動部分と固定部分との間に滑りシールが設けられていることが好ましい。
【0048】
滅菌トンネルが設けられているかどうかとは無関係に、滅菌装置9はケーシングで被覆されていてもよい。これは、一方で、Hガスを周囲に逃がさないように働く。他方で、温暖空気を滅菌装置内に保持させる働きをする。滅菌装置9のケーシングは対応カバー等により達成可能である。カバーは気密であることが最もよい。滅菌装置9の範囲内に僅かな負圧を作用させてもよく、これにより、場合によってはケーシング内の気密が保たれない場合においてもHは流出することなく、むしろ正常な空気が吸い込まれることになる。これによってもまたHガスの溢流が回避される。
【0049】
ボトル7が滅菌装置9内に入り且つそれから出るときに通る通路に沿って、例えばボトル7のための単に通過するだけのきわめて小さい開口(図において破線で示されている)が存在いてもよく、このようにして、ボトルの搬送を可能にするのみならず、滅菌装置9ないしは滅菌トンネルのケーシングの気密を確保することができる。ボトル7を滅菌装置9内に出入通過させるためにエア・ロックが設けられていてもよい。
【0050】
滅菌装置9の下流側に充填/ふた締め装置11が配置されている。充填/ふた締め装置11もまた回転コンベヤ12を有し、回転コンベヤ12の周囲に、滅菌された飲料の形の充填物14をボトル7に充填するための充填弁が設けられている。さらに、ボトル7は密閉キャップ15でふた締めされてもよい。充填/ふた締め装置11は、充填/ふた締めにおいて無菌条件を保証するために同様にケーシングで被覆されている。このようにふた締めされたボトル7は装置1の出口13から排出可能である。ボトル7のふた締めは、充填装置回転コンベヤ12上において行われても、または充填装置の下流側に配置されているふた締め装置内において行われてもよい。
【0051】
ボトル・キャップ15の滅菌のために、ボトル・キャップ15は貯蔵装置内において45℃−60℃の温度に保持され且つそこでHによりガス滅菌される。貯蔵装置とふた締め装置との間にボトル・キャップのための搬送装置が設けられている。貯蔵装置とふた締め装置との間の通路上に吹込ノズルが配置され、吹込ノズルによりHをキャップから除去可能である。さらに、ボトル・キャップの形状安定性を保証するために、ボトル・キャップの温度は、吹飛ばし装置それ自身により、またはふた締め装置上流側の他の冷却装置により低下されてもよい。
【0052】
図2において、図1からの装置に追加して、ブロー成形機4と滅菌装置9との間に蓄積装置17が配置されている。この蓄積装置17はブロー成形機4と滅菌装置9ないしは充填装置11との間における短期間の容量差を調節可能である。例えば滅菌または充填が停止した場合、ブロー成形機4はボトルを継続して製造することが可能であり、ボトルは蓄積装置17内に受け取られる。次にそれに続いて、蓄積装置17内のボトルを、滅菌/充填の加速により、および/またはブロー成形機4の減速により低減させることができる。ブロー成形機4が故障した場合においてもまた、ブロー成形機4がボトル7を再供給するまでの間、滅菌および充填を継続して実行するために、蓄積装置17はその全てまたは一部を排出させることができる。
【0053】
蓄積装置17は渦巻レーン18を含むことが好ましく、渦巻レーン18に沿ってボトルが搬送され、この場合、ボトル7が蓄積装置17内を通過する渦巻レーン18の長さは可変である。これにより、動的ボトル蓄積装置17が得られる。
【0054】
ボトル蓄積装置17は、ブロー成形機4から溢流する温暖空気、またはボトル7の熱によって発生される温暖空気をボトル7において保持するために、壁22で被覆されている。壁22は、温暖空気を渦巻レーン18に閉じ込めるために、例えばメタル、プレキシグラスのようなプラスチック、ガラス等から形成されていてもよい。蓄積装置17の壁22は断熱材を含んでいてもよい。
【0055】
蓄積装置17の内部空間は温暖空気により加熱されてもよい。このために、正常な空気が加熱されてもよいが、ブロー成形過程からの排気が使用されてもよい。加熱装置3内において例えばパリソン2の加熱により温暖空気が発生し、この温暖空気は操作/制御ユニット19の配管20を介して供給可能であり、操作/制御ユニット19は、制御された温暖空気を、配管21を介して蓄積装置17内に吹込み可能である。蓄積装置17はこのとき対応空気出口もまた備えていなければならない。配管21は通路区間6の範囲内において終端してもよい。予熱装置3内において温暖空気が発生されないかまたは十分な温暖空気が発生されない場合、ユニット19内、またはユニット19の上流側/下流側の配管20、21内に、空気を加熱するためにさらに追加の加熱装置が設けられていてもよい。配管20はブロー成形機4から分岐されても、またはブロー成形機4から操作/制御装置19への追加供給配管を含んでいてもよい。
【0056】
通路6、蓄積装置17、滅菌装置9および充填装置11のようなそれぞれ隣接する種々の装置のケーシングないしカバーは共通に設けられていてもよい。図2において、例えば通路6、蓄積装置17および滅菌装置9の左側カバーないしはケーシングは1つにまとめて示されている。
【0057】
図3に他の実施形態が示され、この実施形態においては、ボトル7は加熱装置23により希望の温度に上昇される。加熱装置23は回転コンベヤ24を含み、回転コンベヤ24に沿ってボトル7は回転可能である。回転コンベヤ24の周囲にノズルが配置され、ノズルにより高温空気をボトル内に吹込み可能である。空気は約100℃−150℃の温度を有している。空気を加熱するために蒸気の供給が行われ、蒸気の供給により高温蒸気を空気と混合可能であり、このようにして、空気を加熱することができる。空気の加熱のために熱交換器またはその他の空気加熱器が設けられていてもよい。空気は、ボトル内においてコンデンセートを形成しないような湿度を有している。加熱されていない空気および蒸気は、好ましくはそれぞれ別々の回転分配器を介して回転部分に供給される。空気の加熱ははじめに回転コンベヤの回転部分において行われる。これにより、空気は放出直前においてはじめて加熱可能であるので、空気は排出のための通路上においてエネルギーを損失させるであろう再冷却が可能ではない。
【0058】
高温空気配管は、さらに、ノズルのそばを通ってトンネル25内に高温空気を導くバイパスを有している。トンネル25は、ボトル7通路において温暖空気を保持するように働き、これにより外部加熱が達成される。トンネル25内の温度を設定するために、さらに追加して、1つまたは複数の温暖または低温空気接続配管が設けられていてもよい。温暖空気を発生するために、例えば、トンネル25内への空気入口の直前に存在する加熱カートリッジが設けられている。加熱は、トンネル内において50℃−60℃の空気温度が達成されるように行われている。この温度は、ボトルがそれに上昇されるべき温度に対応する。
【0059】
図1−3において、滅菌装置9の上流側に、滅菌装置に到達するためにボトルが通過しなければならない通路区間が存在する(例えば図1および2の通路6並びに図3の通路26参照)。この区間は、コンベヤにより、または1つまたは複数の搬送星形車により形成されていてもよい。この区間はトンネル8、26(以下において区別するために保温トンネルと呼ばれる)内に配置されていることが好ましい。保温トンネル8、26内に、例えば滅菌装置9から、Hを含有する温暖空気が流入可能である。さらに、H、および/または高温および/または低温H/空気混合物のための接続配管が保温トンネル8、26に設けられていてもよい。保温トンネル内に、ボトルの運動方向とは反対方向(向流式)である空気流れが発生されることが好ましい。このために、保温トンネルのボトル入口に吸込装置が設けられていてもよく、吸込装置はH含有空気を滅菌装置から保温トンネル内を通して吸い込み且つ次に排出する。保温トンネル8、26は滅菌トンネル27と気密をなして結合されていることが好ましく、これにより、Hまたは高温空気が移行部において逃げ出すことはない。トンネル25と保温トンネル26との間の結合部もまた気密であることが好ましい。
【0060】
本方法を図1−3により説明する。パリソン2が加熱ステーション3内に送入され、加熱ステーション3内においてパリソン2は加熱される。パリソンの処理温度は120℃を超えている。搬送チェーンを有するパリソン2通路ないしはボトル7通路が線16で示されている。加熱されたパリソン2はブロー成形機4内に移送され且つブロー成形機4内においてボトル7にブロー成形される。ボトル7は、延伸ブロー成形過程後においてもなお、加熱ステーション3内におけるパリソンの加熱から得られた高い温度を有している。通常、ボトルはできるだけ低い温度に冷却される。しかしながら、本方法においては、ボトルはできるだけ低い温度に冷却されることなく、むしろ50°−70°好ましくは50°−60°の温度に保持される。
【0061】
ボトル7は、それがトンネル8を通過後においてもなお十分に高い温度を有しているような温度でトンネル内に供給される。このために、トンネル8は、ボトル7が熱をほとんど失わないかまたは全く失わないように形成され、このようにして、十分に高い温度を保持することができる。
【0062】
図3に示されているように、ボトル7は加熱装置23により必要な温度に上昇されてもよい。このために、ボトル7内に高温空気が吹き込まれる。このために、空気は、蒸気、熱交換器、電気ヒータ等を用いて100℃−150℃の温度に加熱される。高温空気の導入は約3−7秒好ましくは約5秒の間継続される。
【0063】
さらに、ボトル7は外側からも加熱される。このために、ボトル7は、約40℃−60℃の空気温度がその中に支配しているトンネル25内において搬送される。トンネル25内の温度は、一方で、ボトル7内への高温空気の導入により、他方で、高温空気ノズルのそばを通るバイパスを通ってトンネル25内に到達する高温空気により得られる。高温空気がボトル内に導入されない時間においては、高温空気はバイパスを通ってトンネル25内に流入する。これにより、高温空気の供給は連続して達成可能であるが、ボトル7は所定の時間の間のみ高温空気に直接露出されるにすぎない。
【0064】
トンネル25内に50℃−60℃の温度を保持するために、さらに、加熱カートリッジにより加熱された高温空気がトンネル25内に吹き込まれる。このために、温度制御が行われている。それに続いて、ボトル7はトンネル26(保温トンネル)内に移送される。トンネル26内には50℃−60℃の温度が支配しているので、ボトル7は冷却することなく、むしろ希望の温度に保持される。さらに、そこにはH含有雰囲気が支配しているので、ボトル7は少なくとも外側から先行滅菌される。保温トンネル26内を搬送されたのちに、ボトル7は滅菌装置9内に案内される。
【0065】
ボトル7は十分に高い温度を有して滅菌装置9内に送入されるので、滅菌装置9内におけるHによるガス滅菌において、Hは凝縮することはない。さらに、一方で、高温H/空気混合物(125℃−175℃好ましくは150℃の温度)がノズルによりボトル内に吹き込まれ、他方で、ボトル7は外側に作用するH含有雰囲気内において搬送される。外部雰囲気は約50℃−60℃の温度を有している。したがって、凝縮を阻止することにより、無菌空気を吹き込むことによってガス状Hを簡単に吹き飛ばすことができ且つこのように滅菌されたボトルを充填し且つふた締めし、それに続いて排出可能である。
【0066】
ふた締めをするために、ボトル・キャップ15が滅菌される。このために、キャップは貯蔵装置内において約50℃−60℃の温度に保持され且つそこでHに露出される。滞留時間は数秒ないし数分であってもよい。それに続いて、キャップは貯蔵装置から搬出され且つこのとき吹き飛ばし及び吸い込みによりHがキャップから除去される。ここでキャップは冷却されてもよく、これにより、キャップは形状が安定し、したがって良好に取扱い可能となる。このように滅菌され且つ冷却されたキャップは無菌条件下においてふた締め装置に供給される。
【0067】
ボトル7をブロー成形機4または加熱装置23から排出したのちにボトルは蓄積装置17内に導入されてもよく、蓄積装置17内においてボトルは渦巻レーンに沿って搬送され、これにより蓄積効果を達成することができる。この場合、渦巻レーンの長さは、可変緩衝数量を得るために可変である。蓄積装置17は、ボトル7が蓄積の間にその熱を失わないように、またはむしろその温度に保持されるように形成されている。このために、例えば、予熱装置3から供給配管20を介して操作/制御ユニット19に温暖空気が移送され、次に、操作/制御ユニット19は配管21を介してこの空気を蓄積装置17の内部空間内に導入する。この場合、操作/制御ユニット19は、滅菌装置9内における滅菌の間にボトル7上にHが凝縮しないほど高い温度を蓄積装置17の内部に形成する。
【図面の簡単な説明】
【0068】
【図1】図1は装置の略図を示す。
【図2】図2は蓄積装置を有する装置の略図を示す。
【図3】図3は固有加熱装置を有する装置の略図を示す。
【符号の説明】
【0069】
1 装置
2 パリソン
3 加熱ステーション(加熱装置)(予熱装置)
4 ブロー成形機
5、10、12、24 回転コンベヤ
6 通路(通路区間)
7 ボトル
8、26 保温トンネル
9 滅菌装置
11 充填/ふた締め装置
13 出口
14 充填物
15 ボトル・キャップ
16 搬送チェーン
17 ボトル蓄積装置
18 渦巻レーン
19 操作/制御ユニット(操作/制御装置)
20、21 配管
22 ケーシング(壁)
23 加熱装置
25 トンネル
27 滅菌トンネル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
− ボトルをHで滅菌するための滅菌装置と、
− ボトルを充填するための充填装置と、
− 例えば密閉キャップのようなふたを装着するためのふた締め装置と、
を備えた、ボトル内への液体の無菌充填装置において、
ボトル表面上におけるHの凝縮が阻止されるようにボトル(7)温度を設定可能な手段が設けられていることを特徴とするボトル内への液体の無菌充填装置。
【請求項2】
前記手段は、ボトルが製造されるブロー成形機(4)内に、ブロー成形機(4)からの出口においてボトル(7)温度が設定される冷却手段を含むことを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記手段が、ブロー成形機(4)と滅菌装置(9)との間のボトル(7)通路(6)のケーシングおよび/または断熱を含むことを特徴とする請求項2に記載の装置。
【請求項4】
前記手段が、滅菌装置(9)へのボトル(7)通路のための加熱装置(23)を含むことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の装置。
【請求項5】
加熱装置(23)が、予熱された空気をボトル(7)内に吹込み可能な好ましくはノズルを有する内部加熱装置を含むことを特徴とする請求項4に記載の装置。
【請求項6】
空気を予熱するために、空気をボトル(7)の希望温度を超える温度に上昇可能な蒸気の供給が行われていることを特徴とする請求項5に記載の装置。
【請求項7】
加熱装置(23)が、ボトル(7)を外側から加熱可能な外部加熱装置を含み、外部加熱装置が、好ましくはボトル(7)を外側から吹付け可能な高温空気ブロワを含むことを特徴とする請求項4ないし6のいずれかに記載の装置。
【請求項8】
加熱装置(23)がボトル通路を包囲するトンネル(25)を含むことを特徴とする請求項4ないし7のいずれかに記載の装置。
【請求項9】
をガス状でボトル(7)内に吹き込むための少なくとも1つのノズルまたは少なくとも1つのガス出口が設けられ、ノズルまたはガス出口は、好ましくはそれらがボトル内に深く挿入可能なように支持されていることを特徴とする請求項1ないし8のいずれかに記載の装置。
【請求項10】
ノズルに対して高温空気を供給するために、例えば熱交換器および/または電気ヒータのような空気加熱器が設けられていることを特徴とする請求項9に記載の装置。
【請求項11】
を空気通路内へノズル吹込みするためのノズル吹込装置が設けられ、ノズル吹込装置が空気加熱器の上流側または下流側に設けられてもよいことを特徴とする請求項10に記載の装置。
【請求項12】
滅菌装置(9)が、ボトル(7)をHにより外側から滅菌するための滅菌トンネル(27)を含み、好ましくはHがボトル(7)から滅菌トンネル(27)内に溢流可能であることを特徴とする請求項1ないし11のいずれかに記載の装置。
【請求項13】
、高温若しくは低温のHと空気の混合物、または高温若しくは低温の空気を滅菌トンネル(27)へ供給する供給配管が設けられていることを特徴とする請求項
12に記載の装置。
【請求項14】
滅菌装置(9)の直前上流側のボトル通路が保温トンネル(8、26)により包囲され、この保温トンネル(8、26)内においてボトル(7)を希望温度に保持可能であり、好ましくは滅菌装置(9)から温暖なH含有空気が保温トンネル(8、26)内に溢流可能であることを特徴とする請求項1ないし13のいずれかに記載の装置。
【請求項15】
保温トンネル(8、26)と滅菌装置(9)との間の移行部に、H、又は高温若しくは低温のHと空気の混合物のための保温トンネル(8、26)への供給配管が設けられていることを特徴とする請求項14に記載の装置。
【請求項16】
を吹き飛ばすために例えば無菌空気のような無菌ガスをボトル(7)内に導入可能なノズルまたはガス出口が設けられ、好ましくは無菌ガスを予熱するための予熱装置が設けられていることを特徴とする請求項1ないし15のいずれかに記載の装置。
【請求項17】
ボトル・キャップ(15)のための予熱装置が設けられ、この予熱装置を用いて、ボトル・キャップ(15)が、例えば赤外線によりまたは高温空気により、好ましくはHの露点を超える温度に加熱されることを特徴とする請求項1ないし16のいずれかに記載の装置。
【請求項18】
が凝縮しないように、ボトル・キャップ(15)にHを吹付け可能な吹付装置が設けられていることを特徴とする請求項17に記載の装置。
【請求項19】
ボトル・キャップのための貯蔵装置が設けられ、貯蔵装置内において、ボトル・キャップ(15)が、貯蔵装置内に存在するHが凝縮しないような温度に保持されることを特徴とする請求項17または18に記載の装置。
【請求項20】
前記手段が、滅菌装置(9)のケーシング、断熱若しくは加熱又はこれら全てを含むことを特徴とする請求項1ないし19のいずれかに記載の装置。
【請求項21】
前記手段が、例えば蓄積装置(17)のような他のボトル/キャップ処理装置のケーシング(22)、断熱若しくは加熱又はこれら全てを含み、加熱のための熱が、ブロー成形機(4)および/またはそれに付属のパリソン(2)用加熱ステーション(3)から得られることを特徴とする請求項1ないし20のいずれかに記載の装置。
【請求項22】
− ボトルをHで滅菌するステップと、
− ボトルを充填並びにふた締めするステップと、
を有する、ボトル内への液体の無菌充填方法において、
ボトル(7)が、滅菌において、ボトル表面上におけるHの凝縮が阻止されるような温度を有することを特徴とするボトル内への液体の無菌充填方法。
【請求項23】
ボトル(7)がブロー成形により必要な温度を有することを特徴とする請求項22に記載の方法。
【請求項24】
ボトル(7)が、ブロー成形過程後に、熱的に遮断されて搬送され、ボトル(7)の過大な熱損失を回避させるることができることを特徴とする請求項23に記載の方法。
【請求項25】
ボトル(7)が、例えば高温空気または赤外線により、内側からおよび/または外側から、必要な温度に上昇されることを特徴とする請求項22に記載の方法。
【請求項26】
空気が蒸気で加熱されることを特徴とする請求項25に記載の方法。
【請求項27】
ボトルの加熱が回転コンベヤ(24)の周りを回転する間に行われ、ボトル(7)が好ましくはトンネル(25)内を案内されることを特徴とする請求項25または26に記載の方法。
【請求項28】
が純粋ガス、ガス/空気混合物、又はガス/空気/蒸気混合物としてボトル(7)内に吹き込まれ、それに続いて空気により再び吹き飛ばされることを特徴とする請求項22ないし27のいずれかに記載の方法。
【請求項29】
を吹き込むために、ノズルまたはガス出口がボトル(7)内に深く挿入されることを特徴とする請求項28に記載の方法。
【請求項30】
が空気通路内にノズルで吹き込まれ、ノズル吹込みが、熱交換器または電気ヒータのような空気加熱器の上流側または下流側で行われてもよいことを特徴とする請求項28または29に記載の方法。
【請求項31】
ボトル(7)が外側から滅菌のためのHと接触させられ、ボトル(7)は好ましくは滅菌トンネル(27)内に存在することを特徴とする請求項22ないし30のいずれかに記載の方法。
【請求項32】
が外側接触のためにボトル内部から流出し、および/またはこれとは別にHがボトル(7)に外側から例えば滅菌トンネル(27)内に供給されることを特徴とする請求項31に記載の方法。
【請求項33】
ボトル(7)が、加熱後に、ボトル(7)を必要な温度に保持するために、温暖な好ましくはH含有雰囲気を有する保温トンネル(8、26)内において滅菌装置へ搬送されることを特徴とする請求項22ないし32のいずれかに記載の方法。
【請求項34】
温暖な好ましくはH含有空気が滅菌装置(9)から保温トンネル(8、26)内に溢流し、および/またはH、高温若しくは低温のHと空気の混合物、又は高温若しくは低温の空気が保温トンネル(8、26)に供給されることを特徴とする請求項33に記載の方法。
【請求項35】
ボトル・キャップ(15)が予熱され、同時におよび/またはそれに続いて、滅菌のためにボトル・キャップ(15)にHが吹き付けられることを特徴とする請求項22ないし34のいずれかに記載の方法。
【請求項36】
ボトル・キャップ(15)用貯蔵装置内において、ボトル・キャップ(15)にHが吹き付けられることを特徴とする請求項35に記載の方法。
【請求項37】
滅菌装置(9)が加熱され、および/または高温に保持され、滅菌装置(9)の部分上でのHの凝縮が阻止されることを特徴とする請求項22ないし36のいずれかに記載の方法。
【請求項38】
ブロー成形と滅菌との間の温暖状態におけるボトル(7)の蓄積を特徴とする請求項22ないし37のいずれかに記載の方法。
【請求項39】
ボトル(7)が、滅菌において、50℃−70℃の温度好ましくは50℃−60℃の温度を有することを特徴とする請求項22ないし38のいずれかに記載の方法。
【請求項40】
使用空気がイオン化されることを特徴とする請求項22ないし39のいずれかに記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2012−184034(P2012−184034A)
【公開日】平成24年9月27日(2012.9.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−113437(P2012−113437)
【出願日】平成24年5月17日(2012.5.17)
【分割の表示】特願2008−501205(P2008−501205)の分割
【原出願日】平成18年3月10日(2006.3.10)
【出願人】(591034383)クロネス・アクチェンゲゼルシャフト (35)
【氏名又は名称原語表記】KRONES AG
【Fターム(参考)】