説明

液体容器の液量・液温検知ユニット

【課題】液量検知手段及び液温検知手段を構成する部材と液体との直接接触を確実に防いで、検知データの正常化を計った液体容器の液量・液温検知ユニットを提供する。
【解決手段】液量・液温検知ユニットの液体内垂下筒体部26は、電極基板23及び液量検知用の複数の電極子27、28の各電極面27a、28aを除いた各電極子27、28、液温検知用の感温素子31の感知面31aを除いた感温素子31に、薄い防水材料29を塗布した被覆基盤を設け、複数の電極子27、28の各電極面27a、28a及び感温素子31の感知面31aを除いた被覆基盤全体を耐熱材料30にてインサート成形して覆う構成とした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、内容器内の液量と液温とを検知する液体容器の液量・液温検知ユニットに関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、外側から液面を直接目視できない内容器内の液量を知るには、例えば上端開口、下端細口とした真空二重瓶構造の内容器を設け、この内容器の前面に揚水パイプを立設し、この揚水パイプ下端と内容器の下端細口とを連通し、この揚水パイプを液体容器正面より目視可能に設け、この揚水パイプの液面を通して内容器内の液量を確認できるようにした構造の液体容器が存在する。
【0003】
しかしながら、このような従来の液体容器においては、内容器と連通して内容器前部に立設した揚水パイプの存在にて内容器内の液面が確認できるにすぎないために、内容器が特に真空二重瓶等であって上端開口しかなく、内容器と連通する揚水パイプの存在がない構造の液体容器としては、内容器内の液面即ち液量を全く知ることができないという問題点があった。
【0004】
しかも、液面即ち液量と同様に内容器内特に真空二重瓶内の液温が所望の温度に保持されているかを知ることも全くできないという問題点があった。
【0005】
そこで、本出願人は、内容器内に液量検知手段と液温検知手段とを備えた液量・液温検知ユニットを装着し、液体容器の肩部材に空間部を設け、この空間部内に電源とメイン制御基板、液量、液温を表示する表示板等を配置するようにした液体容器を発明し、既に特願2007−62724号として出願している。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところが、このような液体容器の液量・液温検知ユニットでは、液量検知手段と液温検知手段を構成する部材とが常に内容器内の高温の液体に浸かっているために、この液量検知手段、液温検知手段を構成する部材が直接液体と接触する恐れが生じて、検知したデータが誤ったデータとなったり、消去され、正常に作動しなくなるという問題点があった。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、液体を収容する内容器2と、この内容器の上端後側に把手3とその反対側に注ぎ口14とを備えた肩部材4と、肩部材の上端に内容器の上端開口を開閉する蓋体5とを有し、外側より内容器内の液量が目視できない液体容器1であって、上下に所定の間隔を隔てて配設した複数の電極子27、27、28により液体容器内の液量を検知する液量検知手段21と、感温素子31により液体容器内の液温を検知する液温検知手段22と、両検知手段21、22に通電する電極基板23とを収納した液体内垂下筒体部26及びメイン制御基板7、電源8、表示板9を収納して液体容器外表面に突出した制御体部33と、液体内垂下筒体部26と制御体部33を連結する連結空洞部34とを設けた液体容器の液量・液温検知ユニット6に於いて、上記液量・液温検知ユニットの液体内垂下筒体部26は、電極基板23及び液量検知用の複数の電極子27、27、28の各電極面27a、27a、28aを除いた各電極子27、27、28、液温検知用の感温素子31の感知面31aを除いた感温素子31に薄い防水材料29を塗布した被覆基盤32を設け、複数の電極子27、27、28の各電極面27a、27a、28a及び感温素子31の感知面31aを除いた被覆基盤32全体を耐熱材料30にてインサート成形して覆う構成としている。
【発明の効果】
【0008】
本発明は、従来の問題点を解決したものであって、液量検知手段及び液温検知手段を構成する部材と液体との直接接触を確実に防いで、検知データの正常化を計った液体容器の液量・液温検知ユニットを提供するにある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
液体容器1は、図1乃至図3に示すように、卓上型のポットを示すものであって、液体容器本体を兼ねる内容器2の上端後側に把手3を一体的に備えた肩部材4を装着し、肩部材4の上端中央で内容器2の上端開口を開閉する蓋体5を着脱自在に装着し、内容器内の液量、液温を検知、表示する液量・液温検知ユニット6とから構成している。
【0010】
液体容器本体を兼ねる内容器2は、図3に示すように、ステンレス等の金属製材料により内壁10,外壁11間を真空引きした真空二重瓶であって、底部を同質材料の底壁20にて覆っている。
この内容器2は、上端開口以外の外側より内容器内の液面を目視することができない構造のものである。
【0011】
内容器2は、円形状の上端開口を形成する周壁を上方に延ばした有底の内壁10と、この内壁10の周りを間隔を隔てて囲み上端に段部を形成して、その先端を内壁の上端開口を形成する周壁の外側に重ね合わせて溶着した有底の外壁11とを設け、外壁11の段部外側に肩部材用ネジ11aを刻設している。
【0012】
肩部材4は、図2及び図3に示すように、内側に内容器2の肩部材用ネジ11aに螺着する螺子部4aを備えた内壁と、この内壁の外側に間隔を隔てた外壁とからなる二重壁の肩部12と、肩部12の上端より一重壁で上方に延び、中央より下方に向けて中空とした受部13と、受部13の前方で二重壁の肩部12を通り越して、外方に延び受部中央と連通した注ぎ口14と、受部13の後方で二重壁の肩部の後方に大きく外方に延びた把手3とを一体的に設けている。
【0013】
肩部材4の受部13は、図2に示すように、中央中空を形成する周壁内側に後述の蓋体5を螺着する雌ネジ13aを刻設し、この雌ネジ13aを有する側壁の下端に後述の蓋体のシールパッキン44と当接する平坦面13bを設けている。
【0014】
この肩部材4の受部13と二重壁の肩部12との把手3に近い個所に後述の液量・液温検知ユニット6を載置する切欠部15を設けている。
この切欠部15は、肩部12より把手3の上部に設けて、後述の液量・液温検知ユニット6の制御体部33を把手3の上部に載置するようにしてもよい。
【0015】
蓋体5は、受部13の蓋体用の雌ネジ13aに螺着する雄ネジを備えた下蓋46と、下蓋の上端を閉鎖する上蓋47と、弁体48を上蓋外側より上下動するレバー49とを備え、レバー49の操作にて弁体48周りの受部13の平坦面13bより開放して、内容器2内の液体を液通路を介して注ぎ口14より外部へ注出する構造としている。44は蓋体5を螺着締め付けた際に、受部13の平坦面13bと当接して、内容器2内の液体の流出を防ぐシールパッキンである。
【0016】
液量・液温検知ユニット6は、内容器内の液量を検知する液量検知手段21と、内容器内の液温を検知する液温検知手段22と、これら両手段22、21の通電を制御する通電制御手段18と、液量検知手段21にて検知された液量を複数の段階に表示する液量表示手段16と、液温検知手段22にて検知された液温を複数の段階に表示する液温表示手段17と、これら各手段22、21、18、16,17をマイクロコンピュータにて制御するメイン制御基板7と、このメイン制御基板の動力源である電池や蓄電池等の電源8と、液量表示手段16及び液温表示手段17の各表示を液晶にて示す表示板9とを備えている。
【0017】
液量・液温検知ユニット6は、スタートより液温検知手段22及び液量検知手段21を起動する前に通電制御手段18を経ており、この通電制御手段18では、一定時間毎に温度を測定し、予め飲み頃の温度を基準として決定して温度基準を設け、この温度基準に基づき、一定時間毎に測定された温度が高温であれば、液温検知手段22及び液量検知手段21へと導き、測定された温度が低温であれば、液温検知手段22及び液量検知手段21へと導くことはなくなる。この通電制御手段18により間欠的に温度を測定することで、測定に要する電力消費を削減することができると共にスタート時よりスイッチの存在を必要とすることがない。
【0018】
液量・液温検知ユニット6の液温検知手段22は、サーミスタ、熱電対等の感温素子31を有する温度感知器で、感温素子31の素子面31aが内容器2内の液体と接触して液温を計測し、後述の液体内垂下筒体部26の電極基板23下壁に配置し、その配線は、電極基板23内の両端よりメイン制御基板7へと通じ、表示板9にて温度基準以上の温度のみ段階的に液晶表示している。
【0019】
液量・液温検知ユニット6の液量検知手段21は、後述の電極基板23の壁に+、−の一方の電極となる上下所定の間隔を隔てて配設した複数の電極子27,27と+、−の他方の電極となる電極子28を電極基板23の下部壁で感温素子31の上方に設けて、内容器2内の液体に浸かった電極子28と上下に配設した液体に浸かった最上部の電極子27間に電流を通じることで静電容量を検知し、メイン制御基板7を通じて計測、表示板9にて液量を段階的に液晶表示している。
【0020】
この各電極子27,27、28の配線は、図5に示すように、後述の液体内垂下筒体部26内の電極基板23内を通りメイン制御基板7へと通じている。
【0021】
このように通電制御手段18にて間欠的に温度を測定することとしているので、測定のための電力消費を極力抑えることができると共に、予め飲み頃の温度を基準値として決定しておき、この温度基準より低温の場合は、温度の表示も液量の測定、表示も行わず、不要なときに無駄に電力を使わなくて電池の消耗を抑え、電池寿命をながくすることとなる。又使用者も表示が消えている時にはコーヒーや茶等を飲む条件ではないと判断でき、更に温度基準よりも高温の場合は、段階的に液温表示を示し、又段階的に液量表示も示されることとなる。
【0022】
しかも一定時間毎の温度測定により、自動的に判断されるので、液体容器の外側から内容器内の液温、液量を知りたいときに、電源のスイッチや表示用のスイッチが存在すると入れ忘れ、消し忘れ等で使い勝手の良くない点が見受けられるが、スイッチを全く必要としないのでその心配も全くない。
【0023】
液量表示手段16の段階的表示は、図10に示すように、液体容器のシルエット内に示す黒い部分の増減にて表示され、満量を1900ccとすると、内容器内の残量が100cc以
下の際、液体容器のシルエットが消灯し、内容器内の残量が100cc以上であれば点灯す
るようにして、この100ccを最初の水量の基準としている。従って、この消灯、点灯に
は、スイッチの必要がない。
【0024】
又、内容器内の残量を190cc以下、760cc以下、1800cc以下、1800cc以上の
満量と5段階に表示しているが、特にこの5段階に限定するものではなく、3段階でもよく、又8段階でも何ら支障をきたすものではない。この段階的な切り換えに際しても順次切り替えるようなスイッチの必要性もなくなる。
【0025】
液温表示手段17の段階的表示は、図10に示すように、温度計のシルエット内に示す黒い部分の増減にて表示され、内容器内の温度が59℃以下の際、温度計のシルエットが消灯し、内容器内の温度が60℃以上であれば点灯し最初の基準としている。従って、この消灯、点灯には、スイッチの必要がない。
【0026】
又、内容器内の温度を64℃以下、69℃以下、79℃以下、80℃以上と5段階に表示しているが、特にこの5段階に限定するものではなく、3段階でもよく、又8段階でも何ら支障をきたすものではない。この段階的な切り換えに際しても順次切り替えるようなスイッチの必要性もなくなる。
【0027】
更に、内容器内の温度が60℃以上であれば点灯し、64℃以下となれば点灯と同時にぬるいの表示を示し、69℃以下の際には、適温表示の点滅とし、70℃以上であれば、適温の表示が同時になされるようにしている。従って、温度表示が非常に見やすく又温度表示を詳細に確認することができる。
【0028】
次ぎに、液量及び液温に対する制御フローについて図9に基づいて説明する。
スタートと同時に通電制御手段18により通電し、温度測定されて温度基準に照らし合わされ、基準より低いと通電制御手段18が次の液温検知手段22及び液温表示手段17並びに液量検知手段21及び液量表示手段16を起動させない。基準より高いと通電制御手段18が次の液温検知手段22及び液温表示手段17並びに液量検知手段21及び液量表示手段16を起動する。
【0029】
起動した液温検知手段22と液温表示手段17により59℃以下であれば基準より低いとして温度計のシルエットが消灯し、スタート時点へ戻り、60℃以上であれば基準より高いと判断され次の液温の基準に照らし合わされる。64℃以下となれば点灯と同時にぬるいの表示を示し、64℃以上であれば基準より高いと判断され次の液温の基準に照らし合わされる。この工程を順次繰り返し行い、温度計のシルエットとして表示されることとなり、液体容器内の液温の低下に伴い各基準へと戻る。
【0030】
又同様に、液量検知手段21及び液量表示手段16により100cc以下であれば基準より
低いとして液体容器のシルエットが消灯し、スタート時点へ戻り、100cc以上であれば
基準より高いと判断され次の水量の基準に照らし合わされる。基準190cc以下であれば
基準より低いとして液体容器のシルエットに表示され、190cc以上であれば基準より高
いと判断され次の水量の基準に照らし合わされる。この工程を順次繰り返し行い、液体容器のシルエットとして表示されることとなり、液体容器内の水の利用に伴い各基準へと戻る。
【0031】
液量・液温検知ユニット6は、電極基板23及び液量検知用の複数の電極子27,27、28、液温検知用の感温素子31を収納して内容器内に垂下される液体内垂下筒体部26と、メイン制御基板7、電源8、表示板9を収納して液体容器外表面に突出した制御体部33と、液体内垂下筒体部26と制御体部33とを連結し、肩部材4の切欠部15内に納まる連結空洞部34とを設けている。
【0032】
液量・液温検知ユニット6の液体内垂下筒体部26は、図5に示すように、ガラス布基材をエポキシ樹脂材料にて固定して細長い板状とした電極基板23と、この電極基板23の下部に液温検知用のサーミスタ等の感温素子31を配置し、感温素子31に近い上部に液量検知用の+、−のどちらか一方の電極となる電極子28と、その上部に液量検知用の+、−のどちらか他方の電極となる電極子27,27を所定の間隔を隔てて複数配置し、この電極基板23及び液温検知用の感温素子31の感知面31aを除いた感温素子31と、液量検知用の複数の電極子27,27、28の各電極面27a、27a、28aを除いた電極子27,27、28とに共に薄い防水材料29を塗布した被覆基盤32を設けている。
【0033】
更に、感温素子31の感知面31a及び複数の電極子27,27、28の各電極面27a、27a、28aを除いた被覆基盤32をポリプロピレン樹脂等の耐熱材料30にてインサート成形して覆い液体内垂下筒体部26としている。
【0034】
この被覆基盤32並びに液体内垂下筒体部26内を詳細すると、図7及び図8に示すように、感温素子31の取り付けについては、細長い板状の電極基板23の下部に貫通孔を設け、裏面より有底の筒体を筒体内の感温素子31と共に挿入し、感温素子31の+、−の二つの配線を電極基板23内の両側の感温素子用の配線と連結した後筒体と共に貫通孔の裏面を耐熱樹脂材料にて充填閉鎖する。更に筒体の表面を感知面31aとし、この感知面31aを形成する筒体上部と電極基板23との間にリング状のシリコンゴム24を装填している。
【0035】
次ぎに、電極子27,27、28の取り付けについては、電極基板23の感温素子31に近い上部に所定の間隔を隔てて複数個の貫通孔を設け、この各貫通孔にそれぞれ電極子27,27、28を通し、電極基板23と電極基板の表面に位置する各電極子の各電極面27a、27a、28a側との間にそれぞれリング状のシリコンゴム24を装填する。その後電極基板23の裏側よりSUS304のナット25,25,25を電極基板23裏側に突出した各電極子27,27、28に対して螺着する。
【0036】
各電極子27,27、28は、電極基板23に埋設された配線とそれぞれ接続している。更に、この電極基板23に組み込まれた感温素子31の感知面31aと各電極子27,27、28の各電極面27a、27a、28aを除いた全体に一液型RTVシリコンゴム等の防水材料29を塗布し、図5に示すように、被覆基盤32としている。
【0037】
次ぎに、この被覆基盤32の感知面31a及び各電極面27a、27a、28aを除いた全体を後述のメイン制御基板7との連結配線部分を残して所定の厚みを有するように、ポリプロピレン樹脂等の耐熱材料30にてインサート成形して図6乃至図8に示すように、液量・液温検知ユニット6の液体内垂下筒体部26としている。
【0038】
この液体内垂下筒体部26は、高温から温い温度と変化に富む液体中に配置されているので、電極基板23や感温素子31及び各電極子27,27、28や他の接合部材例えばナット等の熱膨張の違いによる影響を受けも感温素子31の感知面31aと各電極子27,27、28の各電極面27a、27a、28aを除いた全体に一液型RTVシリコンゴム等の防水材料29を塗布しているために、電極基板23や感温素子31及び各電極子27,27、28の内部に液体を浸透させることもなく、更にこの防水処理した被覆基盤32を、ポリプロピレン等の樹脂材料30にてインサート成形して二重に覆っているのでより高度に液体の浸透を防ぐことができる。
【0039】
メイン制御基板7は、通電制御手段18、液温検知手段22及び液温表示手段17、液量検知手段21及び液量表示手段16、液温、液量を液晶表示する表示板9の電気系統をマイクロコンピュータの電子回路機構にて操作し、各手段等からのデータを処理して、表示板9の表面に液温と液量とを液晶表示するようにしている。この表示板9には、LCD表示が利用されている。
【0040】
液量・液温検知ユニット6の制御体部33内には、図4に示すように、電源8を電源カバー35と共に奥に配置し、その上にメイン制御基板7と表示板9とを制御基板カバー36と共に配置し、制御基板カバーを覆う固定板37をビス38止めし、固定板の中央空洞部内に透明板39を配置し、透明板を覆うように透明シール40を貼付しており、電源8の奥の端子側とメイン制御基板7の端子側とを連通する細い金属板からなる端子板41を配置している。
42は、シール抜取孔である。
【0041】
この電源8の奥の端子側とメイン制御基板7と連通した端子板41との間には、液体容器1の製造、組立時には、抜取可能な遮蔽シール43を配置して、電源8とメイン制御基板7との通電を阻止している。
【0042】
この遮蔽シール43は、液体容器1の製造、組立時にその先端が制御体部33のシール抜取孔42より抜きででおり、遮蔽シールを引き出すと電源8の端子側と端子板41とが接続し、メイン制御基板7を通電することとなる。
【0043】
この電源とメイン制御基板とを通電可能とする他の方法としては、小さな棒状体にて電源側に設けたスイッチを一旦押すと半永久的に両者通電する構造や又、磁石を近づけて電源側に設けたスイッチをオンする構造のものも考えられる。
【0044】
液量・液温検知ユニット6の連結空洞部34は、図2に示すように、受部13の切欠部15に着脱自在に装着し、蓋体5のシールパッキン44と当接する受部13の平坦面45と面一となるように配置している。
【0045】
以上本発明の代表的と思われる実施例について説明したが、本発明は必ずしもこれら実施例構造のみに限定されるものではなく、例えば容器本体を外装ケースで囲んだ卓上型魔法瓶のように本発明にいう前記の構成要件を備え、かつ、本発明にいう目的を達成し、本発明にいう効果を有する範囲内において適宜改変して実施することができるものである。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】本発明実施例の斜視図。
【図2】本発明実施例の分解斜視図。
【図3】本発明実施例のA−A縦断面図。
【図4】本発明他実施例の液量・液温検知ユニットの縦断面図。
【図5】本発明他実施例の液量・液温検知ユニットの被覆基盤を示す斜視図。
【図6】本発明他実施例の液量・液温検知ユニットの液体内垂下筒体部を示す斜視図。
【図7】本発明他実施例の液量・液温検知ユニットの液体内垂下筒体部を示す縦断図。
【図8】本発明他実施例の液量・液温検知ユニットの液体内垂下筒体部の下部を示す縦断面拡大図。
【図9】本発明他実施例の制御フロー図。
【図10】本発明他実施例の液晶表示フロー図。
【符号の説明】
【0047】
1…液体容器
2…内容器
3…把手
4…肩部材
5…蓋体
6…液量・液温検知ユニット
7…メイン制御基板
8…電源
9…表示板
15…切欠部
16…液量表示手段
17…液温表示手段
21…液量検知手段
22…液温検知手段
23…電極基板
24…シリコンゴム
25…ナット
26…液体内垂下筒体部
27,27…電極子
27a,27a…電極面
28…電極子
28a…電極面
29…防水材料
30…樹脂材料
31…感温素子
31a…素子面
32…被覆基盤
33…制御体部
34…連結空洞部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
液体を収容する内容器(2)と、この内容器の上端後側に把手(3)とその反対側に注ぎ口(14)とを備えた肩部材(4)と、肩部材の上端に内容器の上端開口を開閉する蓋体(5)とを有し、外側より内容器内の液量が目視できない液体容器(1)であって、上下に所定の間隔を隔てて配設した複数の電極子(27)、(27)、(28)により液体容器内の液量を検知する液量検知手段(21)と、感温素子(31)により液体容器内の液温を検知する液温検知手段(22)と、両検知手段(21)、(22)に通電する電極基板(23)とを収納した液体内垂下筒体部(26)及びメイン制御基板(7)、電源(8)、表示板(9)を収納して液体容器外表面に突出した制御体部(33)と、液体内垂下筒体部(26)と制御体部(33)を連結する連結空洞部(34)とを設けた液体容器の液量・液温検知ユニット(6)に於いて、上記液量・液温検知ユニットの液体内垂下筒体部(26)は、電極基板(23)及び液量検知用の複数の電極子(27)、(27)、(28)の各電極面(27a)、(27a)、(28a)を除いた各電極子(27)、(27)、(28)、液温検知用の感温素子(31)の感知面(31a)を除いた感温素子(31)に薄い防水材料(29)を塗布した被覆基盤(32)を設け、複数の電極子(27)、(27)、(28)の各電極面(27a)、(27a)、(28a)及び感温素子(31)の感知面(31a)を除いた被覆基盤(32)全体を耐熱材料(30)にてインサート成形して覆ったことを特徴とする液体容器の液量・液温検知ユニット。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2009−145248(P2009−145248A)
【公開日】平成21年7月2日(2009.7.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−324205(P2007−324205)
【出願日】平成19年12月17日(2007.12.17)
【出願人】(000104032)オルゴ株式会社 (22)
【Fターム(参考)】