説明

液体空気生成、電力貯蔵および解放のためのシステムおよび方法

エネルギーを貯蔵し解放するシステムおよび方法は、垂直冷管アセンブリの中に注入口空気を方向付けることと、空気を冷却することと、水分の一部分を除去することとを含む。空気は、冷管アセンブリから出るように方向付けられ、圧縮される。残りの水分は実質的に除去される。空気は、空気が冷却剤ループ空気を用いて実質的に液化されるようにメイン熱交換器において冷却される。実質的に液化された空気は、貯蔵装置に方向付けられる。エネルギー解放モードにおいて、作業ループ空気は、解放された液体空気が実質的に蒸発させられるように解放された液体空気を温め、解放された液体空気は、作業ループ空気が実質的に液化されるように作業ループ空気を冷却する。実質的に蒸発させられた空気は、燃焼室に方向付けられ、燃料ストリームで燃焼させられる。膨張させられた燃焼ガスの一部分は、解放された液体空気を加熱し、実質的に蒸発させるために用いられ得る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の参照)
本出願は、2009年3月18日に出願された米国特許出願第12/406,754号に対する優先権を主張し、この特許出願は、その全体が参照によって本明細書に援用され、2008年5月27に出願された米国特許出願第12/127,520の一部継続であり、この特許出願は、その全体が参照によって本明細書に援用される。本出願は、2009年4月20日に出願された国際出願第PCT/US2009/041157号に対する優先権を主張し、この出願は、その全体が参照によって本明細書に援用される。
【0002】
(発明の分野)
本発明は、電力貯蔵および解放システムならびに方法に関する。
【背景技術】
【0003】
(発明の背景)
風力は望ましい。なぜなら、風力は再生可能であり、典型的には化石燃料電力源よりきれいであるからである。風力タービンは、移動する空気のエネルギーを捕らえ、電力に変換する。しかしながら、風力タービンの遂行は、予測不能であり、しばしば、ピーク需要期間中より電力の価値が実質的に低い低電力需要期間中である。ピーク需要期間中(「固定(firm)」電力としても公知)の送達の確実性を達成する方法がなく、そして高価値ピーク期間中の解放のため低価値オフピーク電力を貯蔵する方法がないため、風力および他の間欠性再生可能電力源の成長は、制約され得、世界の全電力生成構成の一部としての完全な潜在資源となることを妨げている。
【0004】
風などの間欠性電力源の別の不利な点は、間欠性電力源が、移送格子に入ることが可能となった場合、システム「平衡」問題を引き起こし得ることであり、この問題は、新しい(特に再生可能)電力生成源がクリアしなければならない主要なハードルである。天然ガス(NG)燃焼タービンに隣接し、天然ガス燃焼タービンと連結している動作する風力タービン(または他の間欠性再生可能電力資産)は、100%確実な電力を生み出し得る。なぜなら、NGタービンは、風力を「バックアップ」し得るからである。しかしながら、このアプローチは、NGタービンの運転時間に基づいて低い環境評価を生み出し、経済的に実行困難であり得る。なぜなら、2つの電力出力システムは、十分に重複機能を果たす必要があり、したがって、生産能力利用および経済の資本利益率は減少する。最も重要なことであるが、標準の風力施設もバックアップNGタービンも、オフピーク期間中に広範囲に利用可能であり得る風力を「貯蔵」し得ない。
【0005】
他のタイプの実用規模の電力源の不利な点は、それらがオフピーク期間中または間欠的に大量の不要な電力を生成することである。固定および間欠性の両方の既存の電力システムの別の主要な不利な点は、移送ラインがしばしば「ふさがれる(clogged)」かまた過負荷となることであり、移送システムが不平衡となり得ることである。過負荷の移送ラインに対する1つの既存の解決策は、「電力融通(wheeling)」によって電力を移送することであり、電力融通は、各最終利用者に特定の量の電力を送達することであり、任意の「電力生成物」が、電力移送システムに入り、システムから除去された任意の他の生成物を「平衡させる」ために用いられることを可能にする。電力融通のための現在の貯蔵システムを用いることの不利な点は、すべての時間中(そのほとんどはピーク需要時間ではない)に電力生成が起り、ピーク需要時間と実質的に重なり合わない。別の不利な点は、すべての時間中(そのほとんどはピーク需要時間ではない)に起る、電力の移送もピーク需要時間と実質的に重なり合わないことである。
【0006】
今日存在する(または以前から提案されている)ごく少数の実用規模の電力貯蔵システムもまた、非効率な熱および冷の回復機構、特に、熱い貯蔵媒体および冷い貯蔵媒体のための複数のシステムを必要とする熱い回復機構および冷い回復機構など、主要な不利な点を有する。別の不利な点は、同じシャフト上においていくつかの前端要素が後端要素から分離されることを可能にする「クラッチ」を有する、しばしば同じシャフト上の多くの膨張器および圧縮器の形式における余分な複雑性である。いくつかの既存の発電所は、復熱装置を有する単純なサイクルガスタービンを用い、このサイクルガスタービンの場合、前端圧縮器は、注入口空気を圧縮する熱ガス膨張器と同じシャフト上にある。しかしながら、その構成において電力出力のおよそ63%は、注入口空気を圧縮するために充てられる。
【0007】
したがって、確実性と、任意の電力源、特に風などの間欠性電力源から出力される、固定の堅実なエネルギーとを提供し得るシステムに対するニーズが存在する。固定(すなわち、ベースロード)電力源と、間欠性電力源との両方を含み、オフピーク期間中に大量の電力を生成する電力生成源に接続して用いられ得る、電力のための便利な貯蔵システムを提供するニーズもまたある。より効率的な熱い回復機構および冷たい回復機構と、より単純でより効率的な圧縮および膨張システムとを有する電力貯蔵および解放アセンブリに対するさらなるニーズがある。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0008】
(発明の概要)
本発明は、その多くの実施形態において、電力の貯蔵および解放のためにエネルギーを液体空気(L−Air)に変換し、熱交換目的のためにL−Airおよび周囲空気を用いることによって、公知の電力貯蔵システムの不利な点を大幅に軽減する。解放されたL−Airからの冷却熱(cold)のすべては、より大きいエネルギー出力のために空気の作業ループによって回収される。本発明の実施形態は、熱交換によって空気を冷却し温め、システムから熱および冷却熱の両方を回収し、液体空気としてエネルギーを貯蔵し、圧力に対して液体空気をポンプしエネルギーを放出することによって、エネルギーの効率的な貯蔵、交換および解放の能力を提供する。
【0009】
本発明の実施形態は、本明細書においてVandor’s Power Storage(VPS)Cycleと呼ばれ得る。VPSサイクルは、電力を貯蔵するシステムおよび方法と、エネルギー解放のシステムおよび方法とを含む。VPSサイクルの電力を貯蔵する方法の一実施形態は、垂直冷管アセンブリを介して注入口空気を方向付けることであって、垂直冷管アセンブリは、その上部にまたはその近くに、注入口空気が方向付けられる空気注入口と、垂直冷管アセンブリの底部またはその近くに出口とを有する、ことを含む。注入口空気は、冷管アセンブリの上部から冷管アセンブリの底部に下方に沈む。貯蔵方法はまた、冷管アセンブリ内の空気を冷却し、冷管アセンブリ内の空気から水分の一部分を除去するステップをさらに含む。冷管アセンブリは、アセンブリの全体が(水平断面図または平面図において)丸い「管」に似るように、(プレートが同心円などの最適なアレンジメントである)垂直の方法で動作するように構成される絶縁されたアルミニウムプレートフィン熱交換器を含む。冷管アセンブリの使用が好ましいが、水平構成の通常のプレートフィン熱交換器が電力貯蔵方法に用いられ得る。
【0010】
空気は、冷管アセンブリの出口から出るように方向付けられる。次いで、空気は圧縮され、圧縮の熱は圧縮空気から回収される。好ましくは、空気の圧縮は、2ステージの圧縮を含み、この2ステージの圧縮において、空気はまずサイクルのこのステージにおいて第一圧力に圧縮され、圧縮の熱は圧縮空気から除去される。圧縮空気からの圧縮の回収された熱は、吸収冷凍機に方向付けられ得、吸収冷凍機を駆動し得る。吸収冷凍機は、冷管アセンブリに流動的に接続される。冷却剤は、吸収冷凍機から冷管アセンブリに方向付けられ得、冷管アセンブリに入る注入口空気を冷却することを助け得る。残りの水分および二酸化炭素(CO)は、吸着作用によって、好ましくは分子ふるいアセンブリを用いて、空気から除去される。
【0011】
次に、好ましい実施形態において、空気は第二圧力に圧縮され、圧縮の熱は再び圧縮空気から除去される。圧縮が、効率性のいくらかの損失のある1つのステージで行われ得るか、または効率性の利益はあるが複雑性および資本費の増加のある3つ以上のステージで行われ得ることは注意されるべきである。貯蔵方法の好ましい実施形態は、次に、冷却剤ループ空気を用いて空気が実質的に液化されるようにメイン熱交換器において空気を冷却することを含み、冷却剤ループ空気は、冷却剤ループプロセスによって生成される。最後に実質的に液化された空気は、貯蔵装置、好ましくは液体空気貯蔵タンクに方向付けられる。
【0012】
貯蔵装置における実質的に液化された空気の蒸気部分、または「気化空気」は、メイン熱交換器に方向付けられ得、蒸気部分からの回収された冷却熱は、流入する注入口空気をさらに冷却するために用いられ得る。この蒸気部分は、したがって注入口空気によって温められる。蒸気部分は、具体的にはプロセスにおける他の場所から回収された圧縮の熱によって、好ましくは約220°Fにさらに温められる。実質的に液化された空気の温められた蒸気部分は分子ふるいアセンブリに方向付けられ、その結果、実質的に液化された空気は、そこに集められた二酸化炭素および水分を除去する。温かい押し流し空気は、それが気化空気として貯蔵タンクを出たときのなおもほぼ70psia圧力であるが、発電機搭載熱ガス膨張器に動き、器具、バルブ、ポンプおよび他のそのようなデバイスのいくつかを動かすために現場で用いられ得る電力を生成し、したがって、貯蔵のためにシステムに送達される電力の全量とその電力の結果として生じるL−Airの量との関係を改善する。(これは分子ふるいアセンブリの「押し流し(sweeping)」と呼ばれ、したがって、分子ふるいアセンブリに方向付けられる実質的に液化された空気の温められた蒸気部分もまた本明細書において「押し流し空気」と呼ばれる)。
【0013】
貯蔵方法はまた、好ましくは、冷却剤ループ空気ストリームを第一圧力に圧縮することと、一方、圧縮の熱を回収することと、次いで冷却剤ループ空気を第二圧力およびオプションで第三圧力に圧縮することと、再び圧縮の熱を回収することとを含む。冷却剤ループ空気は、次いで、第一部分が機械冷凍機に方向付けられ、第二部分が冷却剤ループ空気低温膨張器に方向付けられるように分割される。冷却剤ループ空気は、次いで、機械冷凍機および冷却剤ループ空気低温膨張器において冷却され、メイン熱交換器に戻るように方向付けられ、熱交換器において、冷却剤ループ空気は、さらに冷却され、次いでストリームをさらに冷却するために膨張させられる。冷却材ループ空気は、次いで、液化される注入口空気を冷却する、十分に冷却された冷却剤ストリームとしてメイン熱交換器に戻される。冷却剤は、吸収冷凍機から機械冷凍機に方向付けられ得、機械冷凍機を冷却する。上記に概略述べられるように、冷蔵サイクルに戻ると、冷却剤空気ストリームは、注入口空気によって温められ、ループの始めに戻り、ループの始めにおいて冷却剤空気ストリームは、再圧縮され、再び冷やされる。
【0014】
エネルギー貯蔵システムの一実施形態は、1つ以上の注入口空気圧縮器を含む。所望の構成にしたがって、液化および貯蔵される注入口空気を圧縮するために、単一の複数ステージ圧縮器または複数の圧縮器が用いられ得る。システムはまた、第一注入口空気圧縮器に流動的に接続される分子ふるいアセンブリを含み得る。好ましい実施形態において、垂直冷管アセンブリは、分子ふるいアセンブリおよび第二注入口空気圧縮器に流動的に接続され、垂直冷管アセンブリの上部にまたはその近くに、注入口空気が方向付けられる空気注入口と、垂直冷管アセンブリの底部またはその近くに出口とを有する。冷管アセンブリは、好ましくはプレートフィン熱交換器から成り、冷管アセンブリの上部にまたはその近くに、注入口空気が方向付けられる空気注入口と、冷管アセンブリの底部またはその近くに出口とを有する。
【0015】
作業流体を用いる吸収冷凍機は、冷管アセンブリに流動的に接続される。エネルギー貯蔵システムはまた、1つ以上の注入口空気圧縮器のうちの少なくとも1つに流動的に接続されるメイン熱交換器、好ましくは低温熱交換器を含む1つ以上の熱交換器を含む。アセンブリは、メイン熱交換器に流動的に接続される貯蔵装置をさらに含む。冷却剤流体を含む機械冷凍機は、吸収冷凍機に流動的に接続され、冷却剤ループ空気アセンブリは、機械冷凍機に流動的に接続される。
【0016】
好ましい実施形態において、冷却剤ループ空気アセンブリは、1つ以上の冷却剤ループ空気圧縮器と、1つ以上の冷却剤ループ空気低温膨張器とを含み、圧縮器のうちの少なくとも1つはメイン熱交換器に流動的に接続される。機械冷凍機は、少なくとも1つの冷却剤ループ空気圧縮器と、少なくとも1つの冷却剤ループ空気膨張器と、吸収冷凍機と、メイン熱交換器とに流動的に接続される。この実施形態において、冷却剤ループ空気は、冷却剤ループ空気アセンブリからメイン熱交換器に流れ、注入口空気を冷却し、液化する。
【0017】
冷却剤ループプロセスの好ましい実施形態において、空気ストリームは、接続されたループを通って独立した冷蔵アセンブリから流れ、独立した冷蔵アセンブリは、冷蔵ループ空気が第一圧力に圧縮され、圧縮の熱が回収されるように、冷却剤ループ空気を圧縮する複数の冷却剤ループ空気圧縮器を含む。冷却剤ループ空気は第二圧力に圧縮され、圧縮の熱は回収される。冷却剤ループ空気は、第一部分が機械冷凍機に方向付けられ、第二部分が少なくとも1つの冷却剤ループ空気低温膨張器に方向付けられるように分割される。冷却剤ループ空気は、機械冷凍機および1つ以上の冷却剤ループ空気低温膨張器によって冷却される。機械冷凍機内の冷却剤は、吸収冷凍機から機械冷凍機に送られる冷たい作業流体によって濃縮される。
【0018】
エネルギー解放システムの一実施形態は、貯蔵装置と、1つ以上の熱交換器とを含み、熱交換器のうちの少なくとも1つは、貯蔵装置に流動的に接続される。少なくとも1つの燃焼室は、熱交換器のうちの少なくとも1つに流動的に接続される。1つ以上の発電機搭載熱ガス膨張器は、少なくとも1つの燃焼室および熱交換器のうちの少なくとも1つに流動的に接続される。システムは、膨張器のうちの少なくとも1つに流動的に接続される少なくとも1つの発電機をさらに含み、発電機は電力を生成する。エネルギー解放システムの一実施形態において、液体空気は、貯蔵装置から解放され、第一一般方向に流れる。作業ループ空気は第二一般方向に流れ、第二一般方向は実質的に第一一般方向とは反対である。作業ループ空気は解放された液体空気が実質的に蒸発させられるように解放された液体を温め、解放された液体空気は作業ループ空気が実質的に液化させられるように作業ループ空気を冷却する。2つのストリームは決して混合しないで、1つ以上の熱交換器において熱エネルギーを交換するのみである。実質的に液化した作業ループ空気は、次いで圧力に対してポンプされ、熱い燃焼ガスによって蒸発させられる。蒸発させられた高圧作業ループ空気は発電機搭載熱ガス膨張器において膨張させられ、発電機は電力を生成する。
【0019】
解放された液体空気の一部分は、少なくとも1つの発電機に方向付けられ、発電機のための空気軸受けとして用いられる。実質的に蒸発させられた空気は、燃焼室に方向付けられ、燃料ストリームで燃焼させられる。燃焼ガスは、燃焼室から少なくとも1つの膨張器に方向付けられ、膨張器において膨張させられる。膨張させられたガスは第一部分と第二部分とに分割され、第一部分は第二部分よりも比較的に大きい。燃焼ガスの第一部分は、第一熱交換器に方向付けられ、ここで、第一熱交換器は、解放され以前に圧力に対してポンプされた液体空気を蒸発させ、第二部分は、第二部分が電力流出サイクルのループ空気セグメントにおいて生成される液体を加熱し、実質的に蒸発させるように、第二熱交換器に方向付けられる。この方法で、発電機搭載膨張器を出る熱い排気ガスに含まれる熱エネルギーは、第一に燃焼室への注入口空気を蒸発させ、温めるために用いられ、第二にサイクルのループ空気部分において生成される液体空気を蒸発させ、温めるために用いられ、熱い高圧空気ストリームもまたそれ自身の発電機搭載膨張器において膨張させられることを可能にする。従って、外側に流れ圧力に対してポンプされたL−Airに含まれる冷たいエネルギーはループ空気のより小さいストリームを液化するために用いられ、膨張させられた燃焼ガスに含まれる熱いエネルギーはこれらの2つの圧力に対してポンプされた液体空気ストリームを蒸発させるために用いられ、これらの両方が電力を生成する。
【0020】
本発明の実施形態は、貯蔵された液体空気を解放することを含む貯蔵されたエネルギーを解放すること、解放された液体空気を圧力に対してポンプすること、および少なくとも1つの熱交換器を介して第一一般方向に解放された液体空気を方向付けることの方法を含む。作業ループ空気は、作業ループ空気が第二一般方向に流れるように少なくとも1つの熱交換器を介して方向付けられ、第二一般方向は第一一般方向とは実質的に反対である。解放された液体空気は、解放された液体空気が実質的に蒸発させられるように作業ループ空気によって温められ、作業ループ空気は、作業ループ空気が実質的に液化させられるように解放された液体空気によって冷却される。実質的に液化された作業ループ空気は、次いで熱い燃焼ガスを用いて熱交換によって、圧力に対してポンプされ、蒸発させられる。加圧された作業ループ空気は、次いで、発電機が電力を生成するように発電機搭載熱ガス膨張器において膨張させられる。
【0021】
貯蔵されたエネルギーを解放する方法は、解放された液体空気の一部分を少なくとも1つの発電機に方向付けることと、発電機のための空気軸受けとして解放された液体空気を用いることとをさらに含む。解放された液体空気は発電機を冷却し、発電機は解放された液体空気を温める。好ましい方法において、複数の熱交換器が提供され、熱交換器のうちの少なくとも1つは低温熱交換器である。解放方法の一実施形態は、実質的に蒸発させられ加圧された空気を燃焼室に方向付けることと、実質的に蒸発させられた空気を燃料ストリームで燃焼させることをさらに含む。燃焼ガスは燃焼室から第一発電機搭載熱ガス膨張器に方向付けられ、燃焼ガスは第一発電機搭載熱ガス膨張器において膨張させられる。
【0022】
膨張させられたガスは次いで第一部分と第二部分とに分割され、第一部分は第二部分よりも比較的に大きい。第一部分は、メイン熱交換器に方向付けられ、ここで、メイン交換器は、圧力に対してポンプされた液体空気のメイン流出ストリームを蒸発させ、第二部分は、第二部分がメイン解放空気からの冷却熱を回収するために用いられるループにおいて液体空気を加熱し、実質的に蒸発させるように、第二熱交換器に方向付けられ、ここで、ループ空気は、第二発電機搭載熱ガス膨張器において加熱され、膨張させられる。前の熱い排気ストリームは、メイン熱交換器から水分分離器に方向付けられ、熱い排気ストリームからの水分は、水分分離器において回収される。その回収された液体水分は、次いで圧力に対してポンプされ、熱交換器において回収された熱によって温められ、回収された水分は第一発電機搭載熱ガス膨張器に方向付けられる。
【0023】
したがって、本発明の実施形態は、風エネルギーまたは他のエネルギー源から固定の堅実な電力を提供するために、エネルギー貯蔵の方法およびシステムと、エネルギー解放の方法およびシステムとを提供する。本発明のこれらの特徴および利点ならびに他の特徴および利点は、添付の図と共に本発明の以下の詳細な説明を再検討することから理解され、添付の図において類似の参照数字は、全体を通じて類似の部分を参照する。
【0024】
本発明の前述の目的および他の目的は、添付の図面と共に解されると、以下の詳細な説明を考慮して明らかである。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】図1は、本発明に従う電力貯蔵方法および電力貯蔵システムの一実施形態のプロセス図である。
【図2】図2は、本発明に従うエネルギー解放方法およびエネルギー解放システムのプロセス図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下の段落において、本発明の実施形態が添付の図面に関して、例として詳細に説明される。図面は一定の縮小比で描かれてはおらず、例示されるコンポーネントは、必ずしも互いに比例して描かれていない。この説明を一貫して、示される実施形態および例は、本発明の限定としてよりも、むしろ典型として考えられるべきである。本明細書で用いられた場合、「本発明」は、本明細書で説明される発明の実施形態のうちの任意の1つおよび任意の相当物を指す。さらに、本明細書を一貫して、発明のさまざまな局面への参照は、全ての主張される実施形態または方法が、参照される局面を含まなければならないことを意味しない。温度、圧力、密度および他のパラメータへの参照は、発明の実施形態の能力の代表および例示として考えられるべきである。実施形態は、幅広いさまざまなそのようなパラメータと共に動作し得る。
【0027】
図1を参照すると、電力を貯蔵するための方法およびシステムの実施形態が示される。電力貯蔵システム20は、圧縮、冷却および浄化システム22と独立した冷蔵システム24とを一般的に含み、両システムは、メイン熱交換器100を介して流動的に接続され、メイン熱交換器100は、好ましくは低温熱交換器である。冷管アセンブリ7は、上部および底部に対して垂直に方向付けられており、プレートフィン熱変換器(示されていない)を含む。垂直なプレートフィン熱変換器は、好ましくは同心「入れ子」円形プレート(示されていない)を有する。いくつかの実施形態において、プレートは、上部および底部にマニフォールドを有する、たるの中のたるのように、プレートを適切に支える。プレートは、好ましくはフィンにより分離させられる。マニフォールドは、さまざまな流体ストリームが冷管アセンブリ7の上部、中部および底部に流入および流出することを可能にする。冷管アセンブリ7は、保護カバー(示されていない)およびエアーフィルター23を上部に、濃縮プレートのセットを「管」内に含み得る。そのような濃縮プレートは、下降および冷却空気の水分含有量が約32°Fまで濃縮することを可能にし、空気の水分含有量の約90%を取り除き、冷水が冷管の上部まで循環することを可能にすることにより冷却前の搬入の(温かい)空気に対する冷却材として振る舞う。その後、冷水は、排水溝、または吸収冷凍機8として機能する冷却タワーに送られ、図1で示される長方形シンボル8「内」にあると考えられるべきである。
【0028】
熱いガスが「煙突効果」により管の上部まで上昇することを効果的に可能にする通常の管の代わりに、「冷管」デザインは、冷やされた空気が、冷管アセンブリの上部を通り沈下することを可能にし、そこで、冷やされた空気は大気圧(約14.7psia)で、温かい温度(例えば、約95°Fもの温かさ)で、約55%もの相対湿度を有して管に流入し、冷管で冷やされるにつれ、重力により下降し続け、プレートフィン熱交換器を通して沈下し続け、管へより深く下降するにつれその濃度を増加し続け、底部に到着し続け、底部を通して沈下し続け、空気圧縮器へ圧縮器フランジへの注入口を通して零下度(F)の温度で、ほとんど圧力の低下を伴なわずに、空気を動かすために電力送風機およびファンの必要性なく、通過し続ける。標準的な横向きな構成における普通のプレートフィン熱交換器が冷管アセンブリの代わりに用いられ得ることは注意すべきである。
【0029】
好ましい実施形態において、吸収冷凍機8は、2つの配置で冷管アセンブリ7に流動的に接続され、冷却剤は、冷管アセンブリに方向付けられ得ることにより冷管アセンブリに流入する空気を冷却し、そこを通して回り得、次いで、吸収冷凍機へ戻り得ることにより再び冷却される。冷却は、冷却剤ストリーム66、好ましくは冷アンモニア水により提供され、アンモニア水は、熱を下降空気から取り除いた後、再冷却のために吸収冷凍機へ送り戻される。流入空気が冷えるにつれ、流入空気は濃度が高くなり、流入空気を圧縮するのに要求されるエネルギー入力が減る。ほとんど圧力の低下を伴なわずに、重力により空気が冷管7を第一の圧縮の方へ下降することを可能にするのは増加する濃度である。吸収冷凍機は、圧縮の熱が吸収冷凍機により用いられる熱源であるいくつかの熱回収システム(熱交換器)により「電力供給」される。明瞭さのために、それら熱交換ループは示されていない。代わりに、吸収冷凍機のためのそれら熱エネルギー源が、各圧縮器でのさまざまな中間冷却器および最終冷却器として示される。1つの例外は、中間冷却器700であり、それは圧縮の熱を空気ストリーム545を押し流すためにほとんど搬送し、空気ストリーム545は、したがって、温められ、分子ふるい10を「押し流す」または再生成するために用いられ、COおよび水分含有量を浄化する。その押し流し空気ストリームを通気孔19を通して放出するのに先立ち、ジュネレーター630により搭載される熱ガス膨張器345で、押し流し空気はほぼ大気圧まで膨張され、したがって、さまざまなポンプ、センサー、計量器およびモーターにより用いられ得る電力を発生させる。温かい押し流し空気545の膨張が可能であり、それは、押し流し空気の源である気化空気は、低温貯蔵容器を約70psiaの圧力にするためである。気化−押し流し空気ルートは、気化空気の冷寒エネルギーを熱交換器100で回収する役割を果たすだけでなく、中間冷却器700で見つかる圧縮の熱も回収する役割を果たし、したがって、その熱い押し流し空気が膨張器センブリ34、3、630搭載発電機で「自由」な電力を発生させることを可能にする。
【0030】
この文脈で、本発明の概要で用いられる「注入口空気圧縮器」という用語は、図1に示される圧縮器を指し、その圧縮器は、周囲の注入口空気の液化に先立ち、液体空気貯蔵タンクに到着することに先立つ圧力まで持ち込む。それら注入口空気圧縮器は、図1で200および210として示されるが、さまざまな別の方法で構成され得る。第一の圧縮器200は、直接冷管アセンブリ7の下にあり、冷管アセンブリ7に流動的に接続される。圧縮器200は、第一の中間冷却器700と流動的接続状態にあり、第一の中間冷却器700は、残った熱を上記で説明されるように、気化ストリーム535を温め、蒸気部分545を温めるために提供し得る。エネルギー貯蔵システム20の冷却および浄化システム22は、さらに、マルチ容器構成であり得る分子ふるいアセンブリ10と、冷却前熱交換器110と、第二の圧縮器210と最終冷却器710とを含む。最終冷却器710は、1つ以上の圧縮器200および210と貯蔵装置16と流動的接続状態にあるメイン熱交換器100と、液体空気を貯蔵するために適切な低温、隔離タンクとに流動的に接続される。
【0031】
ここで貯蔵方法が説明される。注入口空気500は、垂直冷管アセンブリ7を通して方向付けられる。注入口空気500は、冷管アセンブリの上部26に、好ましくは少なくとも1つの電力源1(電力源1は、任意の固定、つまりベースロードの電力源または風力タービンのような任意の間欠性電力源であり得る)から流入する。冷管アセンブリ7は、プレートフィン熱交換器(示されていない)を含む。注入口空気500は、プレートフィン熱交換器を通して、冷管アセンブリ7の底部28を通して下方へ沈下する。「冷管」デザインは、冷やされた注入口空気500が、冷管に流入し、冷管で冷やされるにつれ、重力により降下し続け、管により深く降下するにつれ密度を増加し続け、注入口に到達し続ける上部から圧縮器フランジまで約32°Fで、ほとんど圧力の低下を伴なうことなく、空気を動かすための電力送風機およびファンの必要性がなく、降下することを可能にする。冷却剤ストリーム66は、注入口空気500が冷管アセンブリ7を通過する際に、注入口空気500を冷却する。したがって、注入口空気500は、冷却され、水分が空気から冷管アセンブリ7内で取り除かれる。
【0032】
注入口空気500(夏は温かく、冬は冷たいことが多い)は、冷管アセンブリ7の底部まで沈下し、部分的に冷却された空気510として、第一の圧縮器200またはマルチステージ圧縮器のうちの第一のステージに流入し、ここで、部分的に冷却された空気510は、約35psiaの第一の圧力まで圧縮される。方法の圧縮ステップおよび冷却ステップを駆動するための電力は、電力源またはエネルギー変換源により提供され、それらは、風力が利用可能なとき、風力、電気格子または独立した発電プラントからの電力、核、石炭、地熱、太陽、水力電気、埋立地発生ガス、嫌気性消化装置ガス、コールベッドメタン、付随ガス、大きな産業工場から回収された熱、液化天然ガスインポートターミナルから回収された冷却熱、潮波エネルギーを含むが、それらに限定されない。
【0033】
圧縮の熱は、好ましくは回収され、吸収冷凍機8に方向付けられることにより吸収冷凍機を駆動する。好ましい実施形態において、圧縮の熱は、上記および下記で説明されるように、分子ふるいを再生成する押し出し空気545を温めるために用いられる。圧縮の回収された熱に対する別の使用は、(熱)エネルギーを吸収冷凍機に提供することであり、その目的は下記で説明される。水分含有量の約90%を失った部分的に冷却された注入口空気510は、分子ふるいアセンブリ10に続き、ここで、そのCO含有量および残りの水分がゼオライト(zeolyte)または当分野で公知の他のそのような材料の吸着作用により、空気から取り除かれる。好ましい実施形態において、水分は、「気化」空気としてL−Air貯蔵タンクで始まり、分子ふるいを再生成する「押し出し空気」545として機能する温かい、中間圧力空気により再生成される(または、飽和COおよび水分から浄化される)。2つ以上の容器を使用し、熱い、清潔な、再生成のために加圧されたガスに依存する、そのような分子ふるいアレンジメントは、一般的にさまざまなガス処理システムにおいて用いられ、処理デザイナーおよび製造者からよく理解されている。分子ふるいアセンブリ10は、マルチ容器構成であり得、1つ以上の容器の再生成を可能にする一方で、残りの容器のうちの1つ以上は、空気ストリームからCOおよび水分を取り除く。残りの水分および二酸化炭素(CO)は、空気から好ましくは分子ふるいアセンブリを用いて、吸着作用により取り除かれる。
【0034】
分子ふるいアセンブリ10から流出して、乾いた注入口空気520は、吸収冷凍機によりさらに冷却され、約75psiaの第二の圧力まで圧縮され、上記で説明するように、圧縮の熱の取り除きおよび回収の後、約50°Fでメイン熱交換器100の方へ動く。空気の圧縮の単一のステージが機能し得るが、効率が減少しやすいことは注意されるべきである。あるいは、圧縮の3つ以上のステージが機能し得、より良い効率性を生み得るが、追加の複雑さと増加した資本費を伴なう。下記で説明されるように、圧縮の第二のステージ(または、1つの圧縮ステージで実行される場合、単一のステージ)からの選択された流出圧力は、変わり得、貯蔵タンク16に貯蔵される液体空気に対する選択された貯蔵温度および圧力に依存する。
【0035】
冷却の(しかし冷たくはない)、乾いている、約74psia注入口空気520は、約1.0百万分率の非常に低いCO含有量で、次いで、冷却のためにメイン熱交換器100に流入する。乾いた注入口空気520は、約−283°Fまで冷やされ、いくらかの圧力を失って、約73psiaで実質的に液化した(および部分的に冷蒸気として)空気530として、メイン熱交換器100を流出し、低温フローおよび圧力制御バルブ400を通り移動し、貯蔵装置16、好ましくは隔離、低温、L−Air貯蔵タンク(単数または複数)に約70psiaで約−283°Fで流入する。75psiaは、このモデルにおいて、流入サイクルにより発生させられる液体空気が、その圧力でL−Air貯蔵タンクに約−283°Fで貯蔵されることを可能にするために選択される。他の貯蔵圧力は、L−Airに対して他の温度を生み、ここで議論される約70psia、−283°F条件の代わりに選択され得る。その場合、第二のステージでの約75psiaまでの圧縮が適切に調節される。そのような決定は、各配置に対する工学的な処理の一部として選択され得る「最適化」である。別の最適化は、注入口空気圧縮の3ステージを用い得る。
【0036】
流入する実質的に液化された空気530のうちの約15%は、蒸気に加えて液体が約−283°Fで約70psiaで貯蔵タンクに流入するとき、「気化」する。この蒸気部分535または気化空気は非常に冷たい一方で、それは比較的小さなストリームである。そのため、部分的に冷却された注入口空気510のこの冷却は、実質的に液化された空気530まで、冷却剤空気ストリームにより実行される。独立した冷蔵システム24は、乾いた注入口空気520を液化するのに要求される冷蔵の大部分を提供する。好ましい実施形態において、独立した冷蔵システム24は、機械冷凍機30により増補される低温空気圧縮/膨張冷蔵システムを含み得る。機械冷凍機30は、アンモニア吸収冷凍機8により増補される。
【0037】
独立した冷蔵システム、または「冷却剤ループ空気アセンブリ」は、空気の連続的なループ(冷却剤ループ空気540)を含み、それは、液体空気貯蔵タンクに送られる流入空気から独立している。その冷却剤ループは、いくつかの圧縮器(図1で220、230および240として示され、「冷却剤ループ空気圧縮器」と呼ばれ得る)と、いくつかの低温膨張器(図1で300および310として示され、「冷却剤ループ空気低温膨張器」と呼ばれ得る)とを含み、ここで、より高圧な空気の膨張は、その空気(作業流体)が冷やされる原因となる。その空気ストリームを冷やすことは、標準的な機械冷凍機により適度に増補され、機械冷凍機は、交替に吸収冷凍機からの低品質な冷却により助けられる。吸収冷凍機は、圧縮の回収された熱からエネルギーを得、機械冷凍機を機械冷凍機内の冷却剤(作業流体)を濃縮するのを助けることにより補助する。図1に示される構成は、圧縮器220がメイン熱交換器に流動的に接続され、膨張器310がそのように接続されていることを示す。しかし、他の構成は、発明の実施形態によりカバーされ、資本費、作業効率に関する理由または他の理由のために選択され得る。
【0038】
機械冷凍機は、典型的には蒸気乾燥機、圧縮器および濃縮器を含み、電気モーターまたは直接燃料エンジンにより駆動される。炭化水素または「フレオン」の一種のような冷却剤は、冷凍機を通り圧縮および蒸気のサイクルで動き、熱を吸収および熱を拒絶し、したがって冷蔵を達成するが、圧縮器を駆動するための電力源を要求する。機械冷凍機は、吸収冷凍機およびターボ膨張冷凍機とは異なる。全3タイプは、主題のサイクルの最適点で用いられる。冷却剤ループに統合される機械冷凍機は、(風力のような)注入口圧縮器である同じ源および冷却剤ループに対する圧縮器により電力供給される。さらに、機械冷凍機の冷却剤搭載のかなりの部分は、上記で言及したが、そこに冷たい冷却剤のストリームを吸収冷凍機から送ることにより減少させられる。これは、圧縮の回収された熱により駆動させられる。冷却剤ループで用いられる冷却剤空気ストリームは、本明細書でより具体的に説明されるように、好ましくは空気であるが、当分野で公知の他の冷却剤も、用いられ得る。冷却剤ループ空気540は、サブシステム24内をサブシステム22の空気と混ざることなく移動するが、熱を取り除くことによりサブシステム22の空気を冷却する。冷却剤ループ空気圧縮器および冷却剤ループ空気膨張器の1つのアレンジメントの例示は、図1、サブシステム24に圧縮器を表す項目220、230および240、低温膨張器を表す項目300および310として見ることができる。他の構成は、選択され得、本発明の実施形態によりカバーされる。
【0039】
機械冷凍機30は、圧縮器−膨張器アレイに流動的に接続され、また、吸収冷凍機に流動的に接続される。吸収冷凍機は、冷却剤の冷却ストリームを機械冷凍機に送ることにより、冷却剤を機械冷凍機内で濃縮するのを助ける。したがって、流入圧縮空気ストリームの液化に適用される冷却剤の総計は、3つのタイプの冷蔵庫(圧縮および膨張、機械冷凍機およびアンモニア吸収冷凍機)により、各冷蔵庫が最も効率的な範囲内で働き、各々が他の冷蔵庫により実行される冷却機能を補強および増補する最適なアレイで提供される。冷却剤空気ストリームは、メイン熱交換機に方向付けられ得、かつメイン熱交換器から、独立した冷蔵アセンブリに方向付けられ得る。冷蔵アセンブリは、好ましくは閉じたループシステムである。したがって、冷却剤空気ストリームは、いくつかのデバイスによりいくつかのステップで冷蔵を経験するループにおいて、冷却剤空気ストリームを続け、冷却剤空気がメイン熱交換器で熱に交換される、流入されて、圧縮され、乾燥した、COを含まない空気を液化するのに十分冷たい温度まで、冷却剤空気がループを通り移動するにつれ、冷却剤空気を冷却する。
【0040】
冷蔵システム24は、乾いた空気を作業流体として用い、圧縮され、液化されて貯蔵へ送られる空気ストリームとは独立して、一連の圧縮、膨張および熱交換ステップを連続的なループ(「冷却剤ループ処理」)で通して動く。2つの空気ストリームは決して交わらないが、熱交換のみを経験する。他の流体冷却剤が必要に応じて、空気の代わりに用いられ得る。機械冷凍機30は、圧縮/膨張アレイと同じエネルギー入力により電力供給され得、吸収冷凍機8からの冷たい冷却剤ストリーム66により増補され得る。機械冷凍機30を含めることは、独立した冷蔵システムの効率を増加させるのを助けるが、複雑さおよび資本費における適度な増加を伴なう。独立した冷蔵システム24は、冷却剤空気ストリーム540を圧縮するための複数の圧縮器220、230、240と、ここでは、冷却剤空気ストリームを冷却するための第一および第二冷却剤ループ空気低温膨張器300、310として示される複数の膨張器とを含む。複数の圧縮器は、好ましくはメインマルチステージ圧縮器220(好ましくは4ステージ)と、第一および第二ブースター圧縮器230、240(またはブースターステージ)とを含む。複数の膨張器は、2つの膨張器ステージを含み得る。圧縮器および膨張器は、好ましくは全て同じシャフト3上にあり、風駆動発電機/モーター600(または他の電力源)により電力供給される。圧縮器ステージおよび/または膨張器ステージをさまざまな電力移送システムを用いて複数のシャフトに分離する他の構成も実現可能である。示される構成は、たった1つの可能なアレンジメントであり、例示的目的のために選択される。他の構成は、発明の実施形態により予想され、当業者は、さまざまな構成を採用することが可能である。
【0041】
冷却剤ループ空気ストリーム540は、メイン低温熱交換器100を流出し、独立した冷蔵アセンブリ24に流れ戻る。ここで、冷却剤ループ空気ストリーム540は、複数の圧縮器220、230、240により圧縮され、圧縮の熱は、エネルギーフローアセンブリにより回収され、電力吸収冷凍機8に送られる。メイン4ステージ圧縮器220に送られる流入冷却剤ループ空気ストリーム540は、約40°Fであり約85psiaであって、貯蔵のために液化される実質的に液化された空気530まで、メイン熱交換器100で、その「冷蔵含有量」を失う。図1は、圧縮の熱をマルチステージ圧縮器220から回収する第三中間冷却器720を示す。現実には、第三中間冷却器720は、圧縮の各ステージの後にアレンジされた中間冷却器および最終冷却器のグループであるが、図1においては、明瞭さのために単一のユニットとして示される。ストリームは、約700psiaまで圧縮され、(上記で説明されるように)中間冷却および最終冷却され、ブースター圧縮器230に送られる。ここで、ストリームは、約840psiaの第一の圧力まで圧縮され、冷却剤空気ストリーム540は、この圧力でブースター圧縮器を流出する。圧縮の熱は、熱移送により(熱交換器を介して)中間冷却器または最終冷却器から回収され、サイクルの適切な場所、例えば、吸収冷凍機、およびより少ない程度に、分子ふるい(mole sieve)を再生成する気化空気ストリームのような適切な場所へ移送される。次いで、冷却剤空気ストリーム540は、第四の中間冷却器730で最終冷却され、第二のブースター240へ送られる。ここで、冷却剤空気ストリーム540は、第二の圧力まで圧縮され、約1,150psiaで流出し、最終冷却されてメイン熱交換器100へ約50°Fで方向付けられる。冷却剤空気ストリーム540は、そのフローストリームにいくつかの「裂け目」を伴ない図1に示されるが、全て再接続されて、ストリーム540は単一の連続的なループとして見られ得ることが注意される。冷却剤ストリームは、1つのステージで圧縮され得るが、実質的に効率が減少することも注意されるべきである。本明細書の他の場所で論じられるように、図1に示されるさまざまな中間冷却器および最終冷却器が、いくつかの圧縮器により発生させられる圧縮の熱を回収する。例えば、第二の最終冷却器740は、第二のブースター圧縮器240により発生させられる圧縮の熱を回収する。
【0042】
ストリームは2つに分割され、一方のストリームは機械冷凍機30へ動き、他方のストリームは冷却剤ループ空気低温膨張器300へ動く。機械冷凍機へ移動する部分は、−40°Fまで冷却され、熱交換器100でさらに−80°Fまで冷却され、わずかに圧力の低下を伴ない熱交換器を流出し、膨張器310まで動き、その膨張器を約−290°Fで約88psiaで流出する。機械冷凍機まで移動しなかったストリーム540の他方の部分は、冷却剤ループ空気低温膨張器300により冷却される。ストリーム540のその部分は、冷却剤ループ空気低温膨張器300を約−204°Fで87psiaで流出し、膨張器310に存在するストリーム540の部分に接合する。2つのストリームは、熱交換器540で接合し、ストリーム530を実質的に液化するのに必要な冷蔵を提供する。
【0043】
上記で言及したように、実質的に液化された空気530のうちの約15%は、蒸気に加えて液体が貯蔵タンク16に流入する際に「気化」する。実質的に液化された空気または気化ストリームのうちのその蒸気部分535は、L−Air貯蔵タンク16から方向付けられ、(約70psiaで)メイン熱交換器100に移動する。ここで、蒸気部分535は、冷蔵の1つの源として機能し、回収された冷寒は、上記で説明される乾いた流入または注入口空気520をさらに冷却するために用いられ、流入または注入口空気520は、熱交換器100を通り、ストリーム530として、実質的に反対方向に気化空気540の通路から動く。注入口空気530は、また、実質的に液化された空気550のうちの蒸気部分535を温める。冷寒回収がなされ、回収された熱でさらに熱した後、ここで押し流し空気と呼ばれ得る温められた蒸気部分545は、中間冷却器700によりさらに熱せられ、分子ふるいアセンブリ10に方向付けられる。ここで、蒸気部分545は、「押し流しガス」として、分子ふるいアセンブリ10に堆積されている二酸化炭素および水分を取り除くために用いられる。温められた押し流し空気545は、分子ふるい10を流出し、図1では項目345(発電機搭載熱ガス膨張器)と、シャフト3(膨張器を発電機に接続する回転シャフト)と、630(発電機)として示される小さな発電機搭載熱ガス膨張器とを通って移動し得る。そのアセンブリは、器具などにより必要とされる電力のいく分かを提供し、熱い押し流しガスに残るエネルギーのうちの価値ある部分を回収する。ここで膨張および冷却された押し流しガスは、システムを空気通気孔19を経由して出る。その押し流しガスは、元の注入口空気500のCOおよび水分含有量を周囲の大気に戻すのみである。さらなるCOおよび水分は、通気孔19を通して外に送られない。
【0044】
一貫して論じるように、さまざまな圧縮器は、一般的に風力タービンまたは別の間欠性電力源により直接は駆動されず、風力タービン、システムの電力出力の小部分、システムが配備され得るか、または電気格子からのベースロード発電プラント、または任意の他の電力源(単数または複数)から電力を受け取るモーターにより駆動させられる。電力発生システムに精通している者により理解されるように、発電機およびモーターは、本質的には同じであるが、一方は他方から反対方向に回転する。例えば、図1は、独立した冷蔵システム発電機600を駆動させる風力タービンを示し、発電機600は、交替に電力をケーブル4を経由してモーター605に提供し、モーター605は、シャフト3上の圧縮器を駆動し、これは、独立した冷蔵システム24として示される。独立した冷蔵システムモーター605は、その電力を任意の他の電力源から取得し得、モーター605の上に示される風力タービン駆動発電機600からではない。
【0045】
図1は、本発明の注入口空気圧縮、浄化、冷蔵およびエネルギー貯蔵システムの実施形態を例示することは注意されるべきである。同じ実施形態の設計デザインの一部であり得る配管、バルブ、センサー、隔離および他の「ハードウェア」およびソフトウェアの多くは、全てのそのような局面がガス処理および電力発生エンジニアにより、よく理解されているため、示されていない。同様に、吸収冷凍機、中間冷却器および最終冷却器、分子ふるい、膨張器、圧縮器、発電機およびモーターの内部構成は、示されていない。電力ケーブル接続4は、図1のいくつかの場所に示されており、電力発生発電機を圧縮器を駆動させるモーターに接続する。示されていない他のケーブルは、電気動作バルブなどの器具に接続する。
【0046】
同じまたは類似のコンポーネントを用いる流入/エネルギー解放および代替システム20のさまざまな他のアレンジメントは、システムの費用およびパフォーマンスを最適化し、配備サイトにコンパクトな「フットプリント」を作るようにアレンジされ得る。システムのスケールは、また、所望の量のL−Air貯蔵に対して土地が利用可能な、恐らく2MW未満の常時電力出力まで、上は数百MW出力まで変わり得る。
【0047】
図2に移ると、エネルギー解放システムおよび方法、またはエネルギー発送モードが示される。図2は、エネルギー解放システム50、およびそのサブシステムを示すが、明瞭さのために、流出中に活動していない全体のシステムの要素は示していない。例えば、上記で説明される低温冷蔵ループは、まだ物理的にメイン熱交換器100に接続されていても、図2には示されていない。吸収冷凍機は示されていないが、それは発送中、必要ないからである。同様に、図2に流出処理の一部として示される低温ポンプは、稼動準備の整ったL−Air貯蔵タンク(単数または複数)16に一般的に接続されていても、図1には示されていない。
【0048】
発明の実施形態は、ここで説明される場合、「流出」液体空気の解放による貯蔵されたエネルギーの解放の方法を含む。貯蔵された液体空気550は、貯蔵装置16から解放され、作業流体として機能する独立した空気のループが流れる第二の一般方向とは実質的に反対の第一の一般「貯蔵から外側」への方向に、解放された高圧液体空気550が流れるように、低温ポンプ17により、圧力に対してポンプされる。液体空気550は、メイン流出空気ストリームにより濃縮および液化され、下記で説明されるように回収された使用されていない熱により熱せられ、蒸発させられる。ここで、蒸発させられた空気は、発電機搭載熱ガス膨張器で膨張させられ、エネルギー解放モード中、発送される電力の一部を発生させる。この文脈で、「独立した空気のループ」または「作業ループ空気」という用語は、図2に示されるサブシステム55において独立して循環する空気をカバーすることが意味され、参照番号551、570および575により表示される。「作業」という用語は、複合サイクル発電プラントで共通な、例えば水からストリームサイクルのような「作業流体」を用い得ることと同じ意味でここでは用いられる。この文脈で、作業ループ空気は、液化され、圧力に対してポンプされ、熱交換器により熱せられ、発電機搭載膨張器で膨張させられ、したがって作業が実行され、膨張中、部分的に冷却され、次いで熱交換器によりさらに冷却され、次いで液化(濃縮)させられて、サイクルが再び始まることを可能にする。
【0049】
低温液体空気貯蔵容器を出る解放された液体空気は、まず、圧力に対して好ましくは低温ポンプによりポンプされる。解放された液体空気550は、反対に流れる作業ループ空気575を通過して流れ、熱交換が2つの空気ストリームの間で生じる。反対に流れる作業ループ空気575(より小さなストリームである)は、解放された液体空気550を熱交換により温め、解放された液体空気は、実質的には蒸発させられ、解放された液体空気は、ループ空気575を熱交換により冷却し、「ループ空気」は、実質的に液化される。ループ空気575が液体空気のより大きなストリームにより液化される際、ループ空気575は一時貯蔵またはバッファタンク160に到着し、その後、圧力に対してポンプされ、熱交換器150で発電機搭載熱ガス膨張器330(下記でより完全に説明される)から排気熱を搬送する熱排気ガスストリーム5により温められ、シャフト3上の621(発電機)および340(流動的に接続されている膨張器)として示される発電機搭載熱ガス膨張器340で膨張させられ、ここで、発電機は、空気軸受けタイプであり、ここで、空気ストリーム555は、回転発電機をハウジング11内でサポートし、摩擦の熱を取り去り、したがって、空気が熱交換器102に到着するのに先立ち、図2に示されるように、ポイントBおよびポイントB’で空気ストリーム555を温めるのを助ける。残りの熱は、燃焼室2に向かう途中のより大きな、高圧の蒸発させられた前液体空気ストリーム555を事前に温めるために用いられ、燃焼室2では、その外に向かう空気は燃料12(例えば、パイプライン9により搬送される天然ガス)で燃焼する。その後、熱い、高圧な燃焼5の生成物が、発電機に搭載された1つ以上の熱ガス膨張器を通して送られ、前液体空気のエネルギー含有量を電気に変換し、数時間に渡り、液体空気貯蔵タンク16を空にして、液体空気としてのエネルギーを再び貯蔵する準備を整えるようにする。発電機620は、また、空気軸受けデザインであり、空気ストリーム555は、ポイントAおよびポイントA’により示されるように、発電機620に転換され、冷たい空気が、回転発電機620により発生させられる摩擦の熱により温められることを可能にし、したがって、ストリーム555を熱交換器102に向かう途中で事前に温める。
【0050】
したがって、好ましい実施形態は、電力を2つの「モード」で発生させる。熱せられ、蒸発させられた高圧「ループ空気」(燃焼室に送られることはない)の膨張の結果および燃料を燃焼させるのを助ける外に向かう空気の、より大きなストリームの結果として、膨張させられることにより電気出力の大部分を発生させる熱ガスの大きなストリームを発生させる。
【0051】
また、図2は、図1に示される同じ要素のいくつかを示すが、位置が少し異なる。例えば、図1において、メイン熱交換器は、L−Air貯蔵タンク16の近くに近接して示される一方で、図2においては、低温熱交換器130がタンク16と熱交換器102との間に示される。
【0052】
図2は、低温熱交換器130で冷寒回収媒体として機能する閉じたループ55を移動する温かい、反対に流れる膨張された空気575(または反対に流れるループ空気)を有する、貯蔵から「上方」に動く冷寒L−Air550および冷寒加圧空気555を示す。これは、この好ましい実施形態の重要な特徴であり、それは、実質的に熱せられ、次いで膨張されることにより、下記で概説されるようにさらなる電力を発生させる空気のストリームを「濃縮」(液化)するために、貯蔵されるL−Airの冷蔵含有量が回収されるからである。
【0053】
貯蔵されるL−Air550は、貯蔵から解放され、貯蔵タンク(単数または複数)16を283°Fで約70psiaで低温ポンプ17を経由して出る。低温ポンプ17は、液体を約590psiaの圧力に対してポンプすることにより加圧する。他の圧力も働き、選択された熱ガス膨張器および膨張器が動作するデザイン圧力に依存することは注意されるべきである。このポンピングは、ほとんどエネルギーを要求しない(約0.1MW)。なぜなら、液体は、(実質的には)圧縮不可能であり、その圧力にほとんどエネルギー入力なしに達成するからである。低温ポンプ17は、ケーブル4を経由して、システムの全電力出力の小部を受け取るポンプモーター630により駆動させられる。空気が蒸発させられると、低温ポンプ17の、圧力に対してポンプされる効果は、「圧縮された空気」を生み出し、「圧力に対してポンプされた」および「圧縮された」という用語は、同じ「高圧の状態」をカバーし、ここで、最初の用語は、空気の液体状態に適用され、二番目の用語は、蒸発させられた状態に適用されることは注意されるべきである。
【0054】
L−Air550の約590psiaに対するポンピングは、その温度を約−280°Fまでわずかに上昇させる。高圧な低温L−Air550は、次いで低温熱交換器130を通り移動し、作業流体である反対に流れる「ループ」空気を液化する。作業流体は、発電機搭載熱ガス膨張器340で膨張させられ、これは発電機621により搭載され、システムの全電力出力のうちの約23%またはメイン発電機620の電力出力のうちの約28%を生じさせる。したがって、液体空気ストリーム550は、「ループ」空気ストリーム575により蒸発させられ、「ループ」空気ストリーム575は、交替に550の冷寒含有量により液化させられるが、同じ流入出率である。この冷寒回収交換は、「ループ」気流が、メインの外に向かうストリーム555の流入出率の約84%である比率で生じる。冷たい加圧された空気555(前L−Air)は、発電機搭載熱ガス膨張器340を出る温かい「ループ」空気575と、発電機620を駆動するメイン熱ガス膨張器アセンブリを出る、より大きなストリーム5とにより、熱交換器102でさらに温められる。
【0055】
引き続き図2を参照して、流出空気555のストリームは、熱交換機102を約900°Fで約588psiaで出て、燃焼室2に到着し、ここで流出空気555のストリームは、圧縮器260により同じ圧力に対して押される燃料ストリーム12を燃焼させ、圧縮器260は、モーター630により駆動させられ、「ワイヤー」4を経由して搬送される電気により電力供給され、燃料ストリームは、圧縮器260に燃料ライン9を経由して搬送される。
【0056】
燃焼室2は、熱交換器ハウジング111に収容され、熱交換器ハウジング111は、図2に示されるように、戻ってくる排気ストリームを再び温めることを可能にする。例えば、熱い高圧な燃焼ガス5が燃焼室2を出て、第一の発電機搭載熱ガス膨張器320で膨張させられた後で、燃焼ガス5は、熱交換器111で温められるために戻され、次いで、第二の発電機搭載熱ガス膨張器330でさらに膨張させられるために送られる。これは、産業界で「再加熱による2ステージ膨張」として公知であり、熱ガス膨張(および電力生成)サイクルの効率を増加させる役割を果たす。燃焼の生成物である熱ガスを膨張させるための他の構成が用いられ得、低資本費および低効率を生み出すものがある一方で、コストがさらにかかり、わずかにより高い効率性を生み出すものもある。図2に示される構成は、1つのアレンジメントの例示として意味されるが、他のアレンジメントを排除する意味ではない。
【0057】
発電機搭載熱ガス膨張器330を出るストリーム5は、バルブ400により「分割されて」示される。より大きな部分は、上記で説明されるように熱交換器102に送られ、次いで、管18の方へ送られる。より小さい部分は、熱交換器150に送られ、ここで、液体空気551を蒸発させ、熱する助けをする。液体空気551は、バッファタンク160を出て、まず低温ポンプ17により圧力に対してポンプされる。低温ポンプ17は、モーター640により駆動させられる。システムのさまざまなモーターに対する参照番号600、605、610、630、640などの使用は、それぞれ参照されるモーターのサイズおよび容量については何も示唆していないことは注意されるべきである。各モーターの具体的な電力出力は、各配備がデザインされるときのシステムに適用される工学的決定により決められる。続いて冷寒回収および電力生成ループ55を参照すると、熱い高圧な空気570は、熱交換器150を約900°Fで1,200psiaで出て、第三の発電機搭載熱ガス膨張器340で膨張させられ、約425°Fで200psiaでストリーム575として流出する。その熱含有量は、上記で説明されるように、熱交換器102のメイン流出空気ストリームを温めるのを助ける。
【0058】
図2は、冷寒回収ステップおよび熱回収ステップを示す単純な方法として、ガスストリームにいくつかの「断交」を示す。例えば、メイン流出ストリーム555は、AからA’で「断交」されて示され、ストリーム555の一部が、ハウジング11の回転発電機620に浮くのを助ける空気軸受け(bearing air)として、まずメイン発電機620に送られることを示す。このようにして、ストリーム555は、摩擦の熱を回転発電機からピックアップし、発電機を冷却し、ストリーム555が熱交換器102に流入する前に、ストリーム555を事前に温める。したがって、熱交換器130と熱交換器102との間に配置されるポイントAからA’は、発電機620の近くに示される同じAからA’ポイントである。同様に、熱交換器130と熱交換器150との間のポイントBからB’により示されるストリーム555の一部は、二次発電機621の同じ「空気軸受け」熱回収機能を果たし、発電機621の近くのポイントBとポイントB’との間に示されるストリーム555に対応する。別の「ストリーム断交」は、図2でCとマークされるポイントのセットにより示され、熱がどのように熱交換器150で熱い排気ストリームの部分から回収されるかを示しており、熱い排気ストリームは、熱交換器150を通して移動し、ストリーム551を温める。熱交換器150を流出する冷却された排気ガスストリーム6は、管18の近くのD’の上のポイントCに対応するポイントCで終端して示される。したがって、熱交換器150の近くのポイントCは、管18の近くに示されるポイントCと同じポイントである。同様に、ポイントDおよびD’のセットは、(熱交換器102を出た後の)残りの熱を捨て、また、熱交換器150でストリーム551を温めるメイン排気ストリーム5の熱回収を表している。同様に熱交換器102を約120°Fで出る温かいループ空気ストリーム575は、ポイントEからE’で「断交」されており、ストリーム575のうちの残りの熱含有量は、水分801を温めるために用いられることを示し、水分801は、温かい熱交換器140の水分分離器800で回収され、圧力に対してポンプされた水分803は、高圧水蒸気ストリームとして発電機搭載熱ガス膨張器330に送られ得、したがって、膨張器を通るマスフローを増加させ、その電力出力を改善する。
【0059】
電力ケーブル接続4は、図2のいくつかの場所に示される。そのようなケーブルの各々は、任意の他のケーブルとは異なるサイズであり得、運搬するのに必要な所望の電力量を反映している。示されていない他のケーブルは、電気動作バルブなどの器具に接続される。
【0060】
工場製造のL−Air貯蔵タンクは、容易に入手可能である。横向きのタンクは、「整地」閉じ込めエリアに配備され得る。ここでは、局所地盤面水準25のあまり大きくない落ち込みが作られることにより、掘り起こされた材料により組み立てられたあまり大きくない盛り土の後ろにタンクを含む。そのような構成は、貯蔵タンクに対して非常に低いプロファイル(a very−low profile)を生み出す。3つの75,000ガロンの工場製造L−Air貯蔵タンクが本明細書で概説されるモデルに対して好ましいが、それより少ない貯蔵タンクが状況に依存して用いられ得る。同じまたはより大きな容量の現地組み立てタンクも用いられ得る。第四または第五のタンクは、貯蔵および流出オプションを実質的に増加させ、週末および風の強い夜の間に追加の入力容量を可能にし、上記で説明されるように、高需要期間中、「過剰空気発送」を可能にする。この追加の柔軟性の程度は、流入および流出モードをバランスよく維持するのに要求される3つの基本貯蔵タンクに1つまたは2つのL−Air貯蔵タンクを加える比較的低コストおよびローテクな努力により達成される。
【0061】
液体空気を含む低圧(100psia未満)低温貯蔵タンクに加えて、本発明は、また、低温圧力容器に冷圧縮空気(CC−Air)の貯蔵を予期する。CC−Airは、非常に冷たい(例えば、−200°Fより冷たい)、かなりの圧力(例えば、500psiaより大きい)の空気の蒸気(非液体)形態として定義することができ、CC−Airの密度は、32ポンド毎立方フィートより大きい(例えば、L−Airの密度のうちの70%を達成する)。そのようなCC−Airは、L−Airに非常に似て、ほとんどさらなるエネルギー入力なしに、より高い圧力に対してポンプされ得、比較的効率的な貯蔵容器に貯蔵され得る。それは、L−Airのうちの約70%密度で、CC−Airは、圧縮された空気よりかなり密度が高いが、発生させるために、約30%少ないエネルギー入力を要求する利点を有するからである。したがって、本発明は、また、CC−Airの製造、貯蔵および解放を含む。そのオプションは、発明のより小さな実施形態、つまり貯蔵されるエネルギー出力の10MW未満で、最も実現可能であり得、ここで、貯蔵容器(単数または複数)のサイズは、貯蔵される空気を発生させるためのエネルギー入力程、決定的ではない。実際、本発明は、500psiaおよびそれ以上での近液体CC−Airオプションから、100psia未満でのL−Airオプションまで幅広い密度低温空気貯蔵オプション範囲と、任意の適切な温度および圧力での任意のそのような密度局面低温空気コンディションとを含み、ここで、温度および圧力の組み合わせは、約25ポンド毎立方フィートの過剰な密度を有する空気を生み出す。
【0062】
図2は、燃料ストリーム12(いくつかのケースにおいて、天然ガスである)を燃料ブースター圧縮器260に搬送する燃料パイプライン9を示す。燃料ブースター圧縮器260は、NGの圧力を発電機搭載熱ガス膨張器320および330のデザイン圧力にする。他の燃料搬送方法は、同等によく機能する。例えば、パイプライン搬送NGの代替案として、発明の実施形態は、埋立地発生ガス、嫌気性消化装置ガスまたは燃料源としてのコールベッドメタンまたは油井と共に見つかった「ストランデッド油井」または「付随ガス」からのNGを用い得る。いくつかの例において、燃料ストリームは、ブースター圧縮を必要としない。なぜなら、例えばいくつかのストランデッドガス油井において、ガスストリームの圧力は、発電機搭載熱ガス膨張器320および330のデザイン圧力と同じ程度に高いか、またはそれよりも高いからである。
【0063】
図2は、天然ガス(NG)燃料ストリーム12に対する燃料ブースター圧縮器260を示し、燃料ブースター圧縮器260は、燃焼室2に到着する圧縮空気の想定される圧力と同じ、例えば60psiaから588psiaまで、そのストリームの圧力を上昇させる。そのブースター圧縮器は、システムのエネルギー解放ステージの全電力出力に対して、ほとんどエネルギーを用いない(0.3MWより少ない)。ブースター圧縮器は、燃料ガスが、より高い圧力で、サイトに、例えば高圧領域天然ガス移送ラインまたはあるストランデッドガス地から到着した場合、さらにエネルギーを用いない。他の燃料は、(圧縮された空気フローに対して)適切な比率でNGの代用になり得、同様な電力出力結果を生み出す。上記で概説される電力出力サイクル中、風力も利用可能な場合、そのエネルギーは、L−Airに変換されるよりは、むしろ発電プラントの出力に直接加えられる。燃焼室を出る排気ガスまたは燃焼ガスは、約2,000°Fであるが、この高い温度は、他のサイクルでよりも少ない燃料で達成される。なぜなら、注入口空気は、約900°Fまで事前に温められているからである。約2,000°F、約−8psiaの燃焼ガスは、2ステージ発電機搭載熱ガス膨張器320、330で、まず約98psiaまで膨張させられ、次いで、約16psiaまで下げられる。膨張320の第一のステージから、いく分冷却された流出は、約2,000°Fまで燃焼室で再び熱せられ、第二のステージ330に(約96psiaで)送られ、第二のステージを約1,141°Fで約16psiaで出る。上記で論じたように、発電機搭載熱ガス膨張器330を出る排気ストリーム5は、バルブにより2つに分割される。分割されたストリームの各部分は、上記で論じたように、他のストリームを熱交換器102および150で熱するために用いられる。2つのストリームは、ストリーム6として再び接合し、水分分離器800に到着する。水分分離器800では、冷却された排気ガス6の水分含有量が分離され、部分的に排水溝802の方へ送られ、一部はポンプ13および温かい熱交換器140を通り、次いで発電機搭載熱ガス膨張器330に送られる。冷却された排気ストリーム6の水分含有量は、分離され得る。なぜなら、ストリームは、水分が濃縮するのを可能にするのに十分に冷却されているからである。しかし、回収された水分の全てが発電機搭載熱ガス膨張器330により用いられ得るわけではなく、回収された水分のいく分かは、排水溝802に送られる。ポンプ13は、この水分をエネルギー入力をほとんど伴なわずに加圧する(なぜなら、液体は、実質的に圧縮不可能であり、したがって、所望の圧力にほとんどエネルギー入力なしに到達するからである)。その高圧801ストリームが140で熱せられたとき、高圧801ストリームは、大部分が蒸気803として出て、したがって、330で膨張させられているガスストリームの質量を増加させる低コストな方法を提供する。ストリーム803の目的は、熱いマスフローを発電機搭載熱ガス膨張器330を通して増加させることであり、したがって、発電機620の電力出力を改善する。
【0064】
風力貯蔵のためのVPSサイクルの適用に対して、発明の実施形態の各配備は、昼/夜および季節のパターンを説明するサイトの「風歴」および見込まれる「容量因子」に基づくことが多く、昼/夜および季節のパターンは、事前に見込まれており、ピーク電気需要と比較される。ピーク電気需要は、また、昼/夜および季節のパターンを説明する。各システム配備に対して選ばれたL−Air貯蔵の全量は、貯蔵システムに利用可能な土地エリアの制限内で、確実性および風の安定性に対するニーズを貯蔵のコスト(タンク、バルブおよび配管)に対してバランスを保たせる。
【0065】
したがって、エネルギー貯蔵および解放システムと方法が提供されることが分かる。先述の構成および専門化されたコンポーネントのいずれかは、交換可能に前述の実施形態のシステムのいずれかと一緒に用いられ得ることは理解されるべきである。本発明の好ましい例示的実施形態が本明細書の上記で説明されるが、さまざまな変更および改変は、それに関して、発明から逸脱することなしになされ得ることが当業者には明らかである。添付の特許請求の範囲において、発明の真の精神および範囲内に該当する全てのそのような変更および改変をカバーすることが意図される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
液体空気にエネルギーを貯蔵する方法であって、
垂直冷管アセンブリの中に注入口空気を方向付けることであって、該垂直冷管アセンブリは、その上部またはその近くに、注入口空気が方向付けられる空気注入口と、該垂直冷管アセンブリの底部またはその近くに出口とを有する、ことと、
該冷管アセンブリ内の該空気を冷却し、該冷管アセンブリ内の該空気から水分の一部分を除去することと、
該冷管アセンブリの該出口から出るように該空気を方向付けることと、
該空気を圧縮することと、
吸着作用によって該空気から残りの水分および二酸化炭素を実質的に除去することと、
冷凍剤ループ空気を用いて該空気が実質的に液化されるようにメイン熱交換器において該空気を冷却することであって、該冷凍剤ループ空気は冷凍剤ループプロセスによって生成される、ことと、
該実質的に液化された空気を貯蔵装置に方向付けることと
を包含する、方法。
【請求項2】
前記冷凍剤ループプロセスは、
前記冷凍剤ループ空気を第一圧力に圧縮し、該圧縮の熱を回収することと、
該冷凍剤ループ空気を第二圧力に圧縮し、該圧縮の熱を回収することと、
第一部分が機械冷凍機に方向付けられ、第二部分が冷凍剤ループ空気低温膨張器に方向付けられるように、該冷凍剤ループ空気を分割することと、
該機械冷凍機および該冷凍剤ループ空気低温膨張器において該冷凍剤ループ空気を冷却することと、
前記メイン熱交換器に該冷凍剤ループ空気を方向付けることと
を包含する、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記機械冷凍機を冷却するために、吸収冷凍機から該機械冷凍機に冷却剤を方向付けることをさらに包含する、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記圧縮空気から圧縮の熱を回収し、前記吸収冷凍機を駆動するために該回収された圧縮の熱を吸収冷凍機に方向付けるステップと、
前記冷管アセンブリに入る空気を冷却するために該吸収冷凍機から該冷管アセンブリに冷却剤を方向付けるステップであって、該吸収冷凍機は該冷管アセンブリに流動的に接続されている、ステップと
をさらに包含する、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記吸着作用ステップは、分子ふるいアセンブリによって行われ、
前記注入口空気をさらに冷却するために、前記実質的に液化した空気の蒸気部分から回収された冷却熱を用いることと、
該注入口空気の熱および回収された圧縮の熱を用いることによって、該実質的に液化した空気の該蒸気部分を温めることと、
該実質的に液化した空気の該蒸気部分が該分子ふるいアセンブリから二酸化炭素および水分を除去するように該実質的に液化した空気の該温められた蒸気部分を該分子ふるいアセンブリに方向付けることと
をさらに包含する、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
液体空気にエネルギーを貯蔵するシステムであって、
1つ以上の注入口空気圧縮器と、
第一注入口空気圧縮器に流動的に接続される分子ふるいアセンブリと、
該分子ふるいアセンブリおよび第二注入口空気圧縮器に流動的に接続される垂直冷管アセンブリであって、該垂直冷管アセンブリは、その上部またはその近くに、注入口空気が方向付けられる空気注入口と、該垂直冷管アセンブリの底部またはその近くに出口とを有する、垂直冷管アセンブリと、
該複数の注入口空気圧縮器のうちの少なくとも1つに流動的に接続されるメイン熱交換器を含む1つ以上の注入口空気熱交換器と、
該メイン熱交換器に流動的に接続される貯蔵装置と、
作業流体を用いる吸収冷凍機であって、該吸収冷凍機は、該冷管アセンブリに流動的に接続される、吸収冷凍機と、
冷却剤流体を含む機械冷凍機であって、該機械冷凍機は、該吸収冷凍機に流動的に接続される、機械冷凍機と、
該機械冷凍機に流動的に接続される冷却剤ループ空気アセンブリと
を備えている、システム。
【請求項7】
前記冷却剤ループ空気アセンブリは、
1つ以上の冷却剤ループ空気圧縮器であって、該複数の冷却剤ループ空気圧縮器のうちの少なくとも1つは、前記メイン熱交換器に流動的に接続される、1つ以上の冷却剤ループ空気圧縮器と、
1つ以上の冷却剤ループ空気低温膨張器と
を備え、
前記機械冷凍機は、少なくとも1つの冷却剤ループ空気圧縮器と、少なくとも1つの冷却剤ループ空気低温膨張器と、前記吸収冷凍機と、該メイン熱交換器とに流動的に接続され、
冷却剤ループ空気は、前記注入口空気を冷却するために、該冷却剤ループアセンブリから該メイン熱交換器に流れる、請求項6に記載のシステム。
【請求項8】
前記冷却剤ループ空気は、1つ以上の冷却剤ループ空気圧縮器によって圧縮され、該圧縮の熱は、少なくとも前記吸収冷凍機によって回収される、請求項7に記載のシステム。
【請求項9】
第一部分が前記機械冷凍機に方向付けられ、第二部分が少なくとも1つの冷却剤ループ空気低温膨張器に方向付けられるように、前記冷却剤ループ空気は分割され、
該冷却剤ループ空気は、該機械冷凍機および該1つ以上の冷凍剤ループ空気低温膨張器によって冷却され、前記メイン熱交換器に方向付けられ、
該機械冷凍機内の冷却剤流体は、前記吸収冷凍機から該機械冷凍機に送られる冷たい作業流体によって濃縮される、請求項8に記載のシステム。
【請求項10】
前記実質的に液化した空気の蒸気部分から回収された冷却熱は、前記メイン熱交換器において前記注入口空気をさらに冷却し、
該実質的に液化した空気の該蒸気部分は、該注入口空気および圧縮の回収された熱からの熱によって温められ、
実質的に液化した空気の該温められた蒸気部分は、該実質的に液化した空気の該蒸気部分が前記分子ふるいアセンブリから二酸化炭素および水分を除去するように、該分子ふるいアセンブリに方向付けられる、請求項6に記載のシステム。
【請求項11】
貯蔵されたエネルギーを解放する方法であって、
貯蔵された液体空気を解放することと、
該貯蔵された液体空気を圧力に対してポンプすることと、
少なくとも1つの熱交換器を介して第一一般方向に該解放された液体空気を方向付けることと、
作業ループ空気が第二一般方向に流れるように該少なくとも1つの熱交換器を介して該作業ループ空気を方向付けることであって、該第二一般方向は該第一一般方向とは実質的に反対である、ことと、
該解放された液体空気が実質的に蒸発させられるように該作業ループ空気で該解放された液体空気を温めることと、
該作業ループ空気が実質的に液化させられるように該解放された液体空気で該作業ループ空気を冷却することと
を包含する、方法。
【請求項12】
前記解放された液体空気の一部分を少なくとも1つの発電機に方向付けるステップと、
該少なくとも1つの発電機のための空気軸受けとして該解放された液体空気を用いるステップと
をさらに包含し、
該解放された液体空気は該発電機を冷却し、該発電機は該解放された液体空気を温める、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
該実質的に液化された作業ループ空気を圧力に対してポンプするステップと、
熱交換によって熱い燃焼ガスで該加圧液体作業ループ空気を蒸発させるステップと、
前記発電機が電力を生成するように、発電機搭載熱ガス膨張器において該加圧作業ループ空気を膨張させるステップと
をさらに包含する、請求項11に記載の方法。
【請求項14】
前記実質的に蒸発させられ加圧された空気を燃焼室に方向付けるステップと、
前記実質的に蒸発させられた空気を燃料ストリームで燃焼させるステップと
をさらに包含する、請求項11に記載の方法。
【請求項15】
前記燃焼室から第一発電機搭載熱ガス膨張器に燃焼ガスを方向付けるステップと、
前記少なくとも1つの発電機搭載熱ガス膨張器において該燃焼ガスを膨張させるステップと
をさらに包含する、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記膨張させられた燃焼ガスを第一部分と第二部分とに分割するステップであって、該第一部分は該第二部分よりも比較的に大きい、ステップと、
該第一部分をメイン熱交換器に向け、冷加圧空気ストリームを温めるステップと、
該メイン解放空気から冷却熱を回収するために用いられる、前記ループにおける該液体空気を該第二部分が加熱し、実質的に蒸発させるように、該第二部分を第二熱交換器に方向付けるステップであって、該ループ空気は、第二発電機搭載熱ガス膨張器において加熱され、膨張させられる、ステップと
をさらに包含する、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記メイン熱交換器から水分分離器に前記前の熱い排気ストリームを方向付けるステップと、
該水分分離器において該熱い排気ストリームから水分を回収するステップと、
該回収された液体水分を圧力に対してポンプするステップと、
温かい熱交換器において回収された熱によって該水分を温めるステップと、
該回収された水分を前記第一発電機搭載熱ガス膨張器に方向付けるステップと
をさらに包含する、請求項13に記載の方法。
【請求項18】
貯蔵装置と、
1つ以上の熱交換器であって、該熱交換器のうちの少なくとも1つは該貯蔵装置に流動的に接続される、1つ以上の熱交換器と、
該熱交換器の少なくとも1つに流動的に接続される少なくとも1つの燃焼室と、
該少なくとも1つの燃焼室および該熱交換器のうちの少なくとも1つに流動的に接続される1つ以上の発電機搭載熱ガス膨張器と、
該熱ガス膨張器のうちの少なくとも1つに流動的に接続される少なくとも1つの発電機であって、該発電機は電力を生成する、少なくとも1つの発電機と
を備え、
該貯蔵装置から解放された液体空気は第一一般方向に流れ、作業ループ空気は第二一般方向に流れ、該第二一般方向は該第一一般方向とは実質的に反対であり、
該作業ループ空気は、該解放された液体空気が実質的に蒸発させられるように該解放された液体空気を温め、該解放された液体空気は、該作業ループ空気が実質的に液化させられるように該作業ループ空気を冷却する、エネルギー解放システム。
【請求項19】
前記解放された液体空気の一部分は、前記少なくとも1つの発電機に方向付けられ、該少なくとも1つの発電機のための空気軸受として用いられる、請求項18に記載のシステム。
【請求項20】
前記実質的に蒸発させられた空気は、燃焼室に方向付けられ、燃料ストリームで燃焼させられる、請求項18に記載のシステム。
【請求項21】
前記実質的に液化させられた作業ループ空気は、圧力に対してポンプされ、熱い燃焼ガスによって蒸発させられ、
該蒸発させられた高圧作業ループ空気は、発電機搭載熱ガス膨張器において膨張させられ、該発電機は電力を生成する、請求項18に記載のシステム。
【請求項22】
燃焼ガスは、前記燃焼室から少なくとも1つの発電機搭載熱ガス膨張器に方向付けられ、該発電機搭載熱ガス膨張器において膨張させられ、
該膨張させられた燃焼ガスは、第一部分と第二部分とに分割され、該第一部分は該第二部分より比較的大きく、
該第一部分は、第一熱交換器に方向付けられ、
該第二部分は、該第二部分が該解放された液体空気を加熱し実質的に蒸発させるように、第二熱交換器に方向付けられる、請求項20に記載のシステム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate


【公表番号】特表2012−520973(P2012−520973A)
【公表日】平成24年9月10日(2012.9.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−500847(P2012−500847)
【出願日】平成22年3月12日(2010.3.12)
【国際出願番号】PCT/US2010/027219
【国際公開番号】WO2010/111052
【国際公開日】平成22年9月30日(2010.9.30)
【出願人】(511088667)エクスパンション エナジー, エルエルシー (2)
【Fターム(参考)】