説明

混合ガスの供給方法及び混合ガスの供給装置

【課題】液体原料を加熱して気化させた液体原料ガスを使用する場合において、従来に比べてヒータによる加熱に必要な電力量を低減することができ、省エネルギー化を図ることのできる混合ガスの供給方法及び混合ガスの供給装置を提供する。
【解決手段】ガス供給源から気体の状態で供給される通常ガスと、液体原料供給源から供給される液体原料を気化ユニット付き流量制御機器14で加熱して気化させた液体原料ガスとを同時に供給する際に、通常ガスより液体原料ガスをガスアウト部51に近い位置に設けた個別ガス供給ライン1Aから供給し、かつ、通常ガス中のパーティクルを除去するためのフィルタ53の後段に液体原料ガスを供給する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体製造装置の処理チャンバー等のガス使用対象に、複数種のガスからなる混合ガスを処理ガスとして供給するための混合ガスの供給方法及び混合ガスの供給装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、半導体製造装置の処理チャンバー等のガス使用対象に、複数種のガスからなる混合ガスを処理ガスとして供給する場合、例えば、プラズマエッチング装置の処理チャンバーにエッチングガスを供給する場合は、一般にガスボックス(GAS BOX)等と称される混合ガスの供給装置を用いている。
【0003】
上記の混合ガスの供給装置では、1本の共通配管(マニホールド)に接続された複数の個別ガス供給ラインを通して複数種のガスを供給し、それらの混合ガスを、共通配管のガスアウト部を通じて混合ガス供給ラインによりガス使用対象に供給する構成となっている。このような混合ガスの供給装置を用いて供給するガスとしては、常温常圧で気体であり、ガス供給源から気体の状態で供給されるガス(以下、通常ガスという。)と、液体原料供給源から供給された液体原料を気化ユニットで加熱して気化させたガス(以下、液体原料ガスという。)がある。このような液体原料ガスを供給する場合、より蒸気圧の低い液体原料ガスを処理チャンバーに近い位置から供給する方法が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【特許文献1】特開平8−88191号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記のように混合ガスの供給装置を用いてプラズマエッチング装置の処理チャンバー等にエッチングガスを供給する場合、共通配管(マニホールド)又は混合ガス供給ラインにフィルタを設け、通常ガス及び気体原料ガスが混合された後の混合ガス中のパーティクルを除去することが行われている。ところが、このようなフィルタは、コンダクタンスが低いため、このフィルタの部分で混合ガスの圧力が上昇し、液体原料ガスが液化する可能性ある。このため従来は、共通配管(マニホールド)、混合ガス供給ライン等をヒータによって高温に加熱し、液体原料ガスが液化することを防止している。
【0005】
上記のように従来の技術においては、共通配管(マニホールド)、混合ガス供給ライン等をヒータによって高温に加熱し、液体原料ガスが液化することを防止する必要があり、ヒータによる加熱に必要な電力量が増大するという問題があった。
【0006】
本発明は、上記従来の事情に対処してなされたもので、液体原料を加熱して気化させた液体原料ガスを使用する場合において、従来に比べてヒータによる加熱に必要な電力量を低減することができ、省エネルギー化を図ることのできる混合ガスの供給方法及び混合ガスの供給装置を提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1の混合ガスの供給方法は、共通配管に接続された複数の個別ガス供給ラインを通して複数種のガスを供給し、当該複数種のガスの混合ガスを、前記共通配管のガスアウト部を通じて混合ガス供給ラインによりガス使用対象に供給する混合ガスの供給方法であって、ガス供給源から気体の状態で供給される通常ガスと、液体原料供給源から供給される液体原料を気化ユニットで加熱して気化させた液体原料ガスとを同時に供給する際に、前記通常ガスより前記液体原料ガスを前記ガスアウト部に近い位置に設けた前記個別ガス供給ラインから供給し、かつ、前記通常ガス中のパーティクルを除去するためのフィルタの後段に前記液体原料ガスを供給することを特徴とする。
【0008】
請求項2の混合ガスの供給方法は、請求項1記載の混合ガスの供給方法であって、前記液体原料を供給する配管にフィルタを設け、前記液体原料中のパーティクルを除去することによって前記液体原料ガス中へのパーティクルの混入を防止することを特徴とする。
【0009】
請求項3の混合ガスの供給方法は、請求項1又は2記載の混合ガスの供給方法であって、前記液体原料ガスを供給する前記個別ガス供給ラインの、前記気化ユニットと前記共通配管との接続部との間を第1のヒータにより第1の温度に加熱し、前記共通配管の、少なくとも前記液体原料ガスを供給する前記個別ガス供給ラインの接続部と前記ガスアウト部との間を第2のヒータにより前記第1の温度より低い第2の温度に加熱することを特徴とする。
【0010】
請求項4の混合ガスの供給方法は、請求項3記載の混合ガスの供給方法であって、前記第1の温度は、前記液体原料の蒸気圧が、前記液体原料ガスを供給する前記個別ガス供給ラインの内部の圧力以上となる温度であることを特徴とする。
【0011】
請求項5の混合ガスの供給方法は、請求項3又は4記載の混合ガスの供給方法であって、前記第2の温度は、前記液体原料の蒸気圧が、前記共通配管内における前記液体原料ガスの分圧以上となる温度であることを特徴とする。
【0012】
請求項6の混合ガスの供給方法は、請求項1〜5いずれか1項記載の混合ガスの供給方法であって、前記ガス使用対象が、プラズマエッチング装置の処理チャンバーであることを特徴とする。
【0013】
請求項7の混合ガスの供給方法は、請求項1〜6いずれか1項記載の混合ガスの供給方法であって、前記液体原料ガスが、C58、C66、SiCl4、HFのうちの少なくともいずれか1つであることを特徴とする。
【0014】
請求項8の混合ガスの供給装置は、共通配管に接続された複数の個別ガス供給ラインを通して複数種のガスを供給し、当該複数種のガスの混合ガスを、前記共通配管のガスアウト部を通じて混合ガス供給ラインによりガス使用対象に供給する混合ガスの供給装置であって、ガス供給源から気体の状態で供給される通常ガスと、液体原料供給源から供給される液体原料を気化ユニットで加熱して気化させた液体原料ガスとを同時に供給する際に、前記通常ガスより前記液体原料ガスを前記ガスアウト部に近い位置に設けた前記個別ガス供給ラインから供給し、かつ、前記通常ガス中のパーティクルを除去するためのフィルタの後段に前記液体原料ガスを供給するよう構成されたことを特徴とする。
【0015】
請求項9の混合ガスの供給装置は、請求項8記載の混合ガスの供給装置であって、前記液体原料を供給する配管にフィルタを設け、前記液体原料中のパーティクルを除去することによって前記液体原料ガス中へのパーティクルの混入を防止するよう構成されたことを特徴とする。
【0016】
請求項10の混合ガスの供給装置は、請求項8又は9記載の混合ガスの供給装置であって、前記液体原料ガスを供給する前記個別ガス供給ラインの、前記気化ユニットと前記共通配管との接続部との間を第1のヒータにより第1の温度に加熱し、前記共通配管の、少なくとも前記液体原料ガスを供給する前記個別ガス供給ラインの接続部と前記ガスアウト部との間を第2のヒータにより前記第1の温度より低い第2の温度に加熱するよう構成されたことを特徴とする。
【0017】
請求項11の混合ガスの供給装置は、請求項10記載の混合ガスの供給装置であって、前記第1の温度は、前記液体原料の蒸気圧が、前記液体原料ガスを供給する前記個別ガス供給ラインの内部の圧力以上となる温度であることを特徴とする。
【0018】
請求項12の混合ガスの供給装置は、請求項10又は11記載の混合ガスの供給装置であって、前記第2の温度は、前記液体原料の蒸気圧が、前記共通配管内における前記液体原料ガスの分圧以上となる温度であることを特徴とする。
【0019】
請求項13の混合ガスの供給装置は、請求項8〜12いずれか1項記載の混合ガスの供給装置であって、前記ガス使用対象が、プラズマエッチング装置の処理チャンバーであることを特徴とする。
【0020】
請求項14の混合ガスの供給装置は、請求項8〜13いずれか1項記載の混合ガスの供給装置であって、前記液体原料ガスが、C58、C66、SiCl4、HFのうちの少なくともいずれか1つであることを特徴とする。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、液体原料を加熱して気化させた液体原料ガスを使用する場合において、従来に比べてヒータによる加熱に必要な電力量を低減することができ、省エネルギー化を図ることのできる混合ガスの供給方法及び混合ガスの供給装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
以下、本発明の詳細を、図面を参照して実施形態について説明する。
【0023】
図1は、本発明の一実施形態に係る混合ガスの供給装置の概略構成を模式的に示す図である。図1に示すように、混合ガスの供給装置100は、複数のガス種に対応した複数(本実施形態では13)の個別ガス供給ライン1A〜1Mを具備しており、これらの個別ガス供給ライン1A〜1Mの一端は、1本の共通配管(マニホールド)50に接続されている。
【0024】
上記した共通配管(マニホールド)50の一端のガスアウト部51は、混合ガス供給ライン70に接続されており、この混合ガス供給ライン70は、ガス使用対象である半導体製造装置(本実施形態ではプラズマエッチング装置)の処理チャンバー90に接続されている。
【0025】
上記した各個別ガス供給ライン1A〜1Mのうち、ガスアウト部11に最も近い位置に設けられた個別ガス供給ライン1Aは、図示しない液体原料供給源から供給される液体原料を気化ユニット14で加熱して気化した液体原料ガス(GAS1)を供給するためのものである。
【0026】
また、残りの個別ガス供給ライン1B〜1Mは、図示しないガス供給源から気体の状態で供給される通常ガスを供給するためのものである。これらのうち、ガスアウト部11から最も遠い位置に設けられた個別ガス供給ライン1Mは、パージガスとして窒素ガス(N2ガス)を供給するためのものであり、残りの個別ガス供給ライン1B〜1Lは、通常ガスからなる処理ガス(GAS2〜12)を供給するためのものである。
【0027】
通常ガスからなる処理ガス(GAS2〜12)を供給するための個別ガス供給ライン1B〜1Lには、上流側から順に、フィルタ2、手動バルブ3、レギュレータ4、圧力計5、第1エアオペレーションバルブ6、マスフローコントローラ7、第2エアオペレーションバルブ8が設けられている。
【0028】
また、個別ガス供給ライン1B〜1Lには、第1エアオペレーションバルブ6とマスフローコントローラ7との間から分岐する分岐配管9が設けられており、これらの分岐配管9には、夫々第3エアオペレーションバルブ10が設けられている。
【0029】
パージガスとして窒素ガス(N2ガス)を供給するための個別ガス供給ライン1Mには、上流側から順に、フィルタ2M、手動バルブ3M、圧力スイッチ11、レギュレータ4M、圧力計5M、第1エアオペレーションバルブ6M、第2エアオペレーションバルブ8Mが設けられている。また、第1エアオペレーションバルブ6Mと第2エアオペレーションバルブ8Mとの間から分岐する分岐配管9Mが設けられており、この分岐配管9Mには、前述した個別ガス供給ライン1B〜1Lに設けられた分岐配管9が接続されている。
【0030】
液体原料ガス(GAS1)を供給するための個別ガス供給ライン1Aには、上流側から順に、第1手動バルブ3A、第1エアオペレーションバルブ6A、フィルタ12、第2手動バルブ13、気化ユニット付き流量制御機器14、第3手動バルブ15、第2エアオペレーションバルブ8Aが設けられている。このフィルタ12は、液体原料中のパーティクルを除去して、液体原料ガス中にパーティクルが混入することを防止するためのものである。
【0031】
また、個別ガス供給ライン1Aには、第1エアオペレーションバルブ6Aとフィルタ12との間から分岐する分岐配管9Aが設けられており、この分岐配管9Aには、第3エアオペレーションバルブ10Aが設けられている。この分岐配管9Aは、分岐配管9Mと接続されている。
【0032】
さらに、個別ガス供給ライン1Aには、個別ガス供給ライン1Aの第3手動バルブ15、第2エアオペレーションバルブ8Aとの間から分岐する第2分岐配管16が設けられており、この分岐配管16には、第4エアオペレーションバルブ17が設けられている。
【0033】
上記分岐配管9Aと、分岐配管9Nとの接続部には逆止弁18が設けられている。また、分岐配管9Aは、第2分岐配管16に接続されており、分岐配管9Aの第2分岐配管16との接続部近傍には、第5エアオペレーションバルブ19が設けられている。
【0034】
共通配管(マニホールド)50の個別ガス供給ライン1Aの接続部と、個別ガス供給ライン1Bの接続部との間にはエアオペレーションバルブ52とフィルタ53とが設けられている。このフィルタ53は、共通配管(マニホールド)50内を流通する通常ガスの混合ガス中のパーティクルを除去するためのものである。また、共通配管(マニホールド)50の、個別ガス供給ライン1Aの接続部より下流側には、圧力スイッチ54、エアオペレーションバルブ55が設けられている。
【0035】
また、液体原料ガス(GAS1)を供給するための個別ガス供給ライン1Aの気化ユニット付き流量制御機器14より下流側には、図中点線で示すように、この部分を加熱するための第1ヒータ60が設けられている。さらに、共通配管(マニホールド)50のエアオペレーションバルブ52より下流側には、図中点線で示すように、この部分を加熱するための第2ヒータ61が設けられている。これらの第1ヒータ60、第2ヒータ61は、個別ガス供給ライン1A及び共通配管(マニホールド)50の内部を流通する液体原料ガスを加熱して、液体原料ガスが液化することを防止するためのものである。
【0036】
上記のように、本実施形態の混合ガスの供給装置100では、液体原料供給源から供給された液体原料を気化ユニット付き流量制御機器14によって加熱して発生させた液体原料ガス(GAS1)を供給するための個別ガス供給ライン1Aが、共通配管(マニホールド)50の最もガスアウト部51に近い位置に設けられている。また、この液体原料ガス(GAS1)を供給するための個別ガス供給ライン1Aには、液体原料中のパーティクルを除去するためのフィルタ12が設けられている。そして、気化ユニット付き流量制御機器14より下流側には、個別ガス供給ライン1A及び共通配管(マニホールド)50の双方に、ガス中のパーティクルを除去するためのフィルタは設けられていない。
【0037】
これによって、液体原料ガス及び液体原料ガスを含む混合ガスが、低コンダクタンスのフィルタによってその圧力が上昇し、液体原料ガスが液化することを抑制することができる。このため、第1ヒータ60、第2ヒータ61による加熱量を従来に比べて減少させても、液体原料ガスが液化することを防止することが可能となる。これによって、第1ヒータ60、第2ヒータ61に対して通電する電力量を従来に比べて抑制することができ、省エネルギー化を図ることができる。
【0038】
上記の第1ヒータ60、第2ヒータ61により加熱する際の加熱設定温度は、第1ヒータ60の加熱設定温度である第1の温度より、第2ヒータ61による加熱設定温度である第2の温度が低くなるように構成されている。
【0039】
すなわち、第1ヒータ60の加熱設定温度(第1の温度)は、液体原料の蒸気圧が、液体原料ガスを供給する個別ガス供給ライン1Aの内部の圧力以上となる温度とされている。なお、この場合、液体原料ガスの流量によって、個別ガス供給ライン1Aの内部の圧力が変動するため、配管内部圧力に応じて加熱設定温度を変更するか、若しくは、液体原料ガスをこの混合ガスの供給装置100で流すことのできる最大流量で流した場合においても上記の条件を充足する加熱設定温度とする。
【0040】
一方、第2ヒータ61の加熱設定温度(第2の温度)は、液体原料の蒸気圧が、共通配管(マニホールド)50の内部の液体原料ガスの分圧以上となる温度とされている。したがって、この第2ヒータ61の加熱設定温度(第2の温度)は、第1ヒータ60の加熱設定温度(第1の温度)より低くなる。このように個別ガス供給ライン1A及び共通配管(マニホールド)50の温度を制御することによって、これらの配管内部で液体原料ガスが液化することを防止することができ、かつ、必要最小限の電力量で、液体原料ガスの液化を防止することができるので、従来に比べて省エネルギー化を図ることができる。
【0041】
なお、液体原料ガスの例としては、例えば、C58、C66、SiCl4、HF等が挙げられる。また、このような液体原料ガスは、1種のみに限らず、同時に複数種用いてもよい。
【0042】
なお、本発明は、上記した実施形態及び実施例に限定されるものではなく、各種の変形が可能であることは、勿論である。例えば、処理チャンバー90は、プラズマエッチング装置の場合に限らず、CVD装置等の成膜装置の処理チャンバーであってもよい。また、個別ガス供給ラインの数は、13に限らず、13以上であっても、13未満であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】本発明の一実施形態に係る混合ガスの供給装置の概略構成を模式的に示す図。
【符号の説明】
【0044】
1A〜1N……個別ガス供給ライン、14……気化ユニット付き流量制御機器、50……共通配管(マニホールド)、51……ガスアウト部、53……フィルタ、70……混合ガス供給ライン、60……第1ヒータ、61……第2ヒータ、90……処理チャンバー、100……混合ガスの供給装置。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
共通配管に接続された複数の個別ガス供給ラインを通して複数種のガスを供給し、当該複数種のガスの混合ガスを、前記共通配管のガスアウト部を通じて混合ガス供給ラインによりガス使用対象に供給する混合ガスの供給方法であって、
ガス供給源から気体の状態で供給される通常ガスと、液体原料供給源から供給される液体原料を気化ユニットで加熱して気化させた液体原料ガスとを同時に供給する際に、
前記通常ガスより前記液体原料ガスを前記ガスアウト部に近い位置に設けた前記個別ガス供給ラインから供給し、かつ、前記通常ガス中のパーティクルを除去するためのフィルタの後段に前記液体原料ガスを供給する
ことを特徴とする混合ガスの供給方法。
【請求項2】
請求項1記載の混合ガスの供給方法であって、
前記液体原料を供給する配管にフィルタを設け、前記液体原料中のパーティクルを除去することによって前記液体原料ガス中へのパーティクルの混入を防止する
ことを特徴とする混合ガスの供給方法。
【請求項3】
請求項1又は2記載の混合ガスの供給方法であって、
前記液体原料ガスを供給する前記個別ガス供給ラインの、前記気化ユニットと前記共通配管との接続部との間を第1のヒータにより第1の温度に加熱し、
前記共通配管の、少なくとも前記液体原料ガスを供給する前記個別ガス供給ラインの接続部と前記ガスアウト部との間を第2のヒータにより前記第1の温度より低い第2の温度に加熱する
ことを特徴とする混合ガスの供給方法。
【請求項4】
請求項3記載の混合ガスの供給方法であって、
前記第1の温度は、前記液体原料の蒸気圧が、前記液体原料ガスを供給する前記個別ガス供給ラインの内部の圧力以上となる温度であることを特徴とする混合ガスの供給方法。
【請求項5】
請求項3又は4記載の混合ガスの供給方法であって、
前記第2の温度は、前記液体原料の蒸気圧が、前記共通配管内における前記液体原料ガスの分圧以上となる温度であることを特徴とする混合ガスの供給方法。
【請求項6】
請求項1〜5いずれか1項記載の混合ガスの供給方法であって、
前記ガス使用対象が、プラズマエッチング装置の処理チャンバーであることを特徴とする混合ガスの供給方法。
【請求項7】
請求項1〜6いずれか1項記載の混合ガスの供給方法であって、
前記液体原料ガスが、C58、C66、SiCl4、HFのうちの少なくともいずれか1つであることを特徴とする混合ガスの供給方法。
【請求項8】
共通配管に接続された複数の個別ガス供給ラインを通して複数種のガスを供給し、当該複数種のガスの混合ガスを、前記共通配管のガスアウト部を通じて混合ガス供給ラインによりガス使用対象に供給する混合ガスの供給装置であって、
ガス供給源から気体の状態で供給される通常ガスと、液体原料供給源から供給される液体原料を気化ユニットで加熱して気化させた液体原料ガスとを同時に供給する際に、
前記通常ガスより前記液体原料ガスを前記ガスアウト部に近い位置に設けた前記個別ガス供給ラインから供給し、かつ、前記通常ガス中のパーティクルを除去するためのフィルタの後段に前記液体原料ガスを供給するよう構成された
ことを特徴とする混合ガスの供給装置。
【請求項9】
請求項8記載の混合ガスの供給装置であって、
前記液体原料を供給する配管にフィルタを設け、前記液体原料中のパーティクルを除去することによって前記液体原料ガス中へのパーティクルの混入を防止するよう構成された
ことを特徴とする混合ガスの供給装置。
【請求項10】
請求項8又は9記載の混合ガスの供給装置であって、
前記液体原料ガスを供給する前記個別ガス供給ラインの、前記気化ユニットと前記共通配管との接続部との間を第1のヒータにより第1の温度に加熱し、
前記共通配管の、少なくとも前記液体原料ガスを供給する前記個別ガス供給ラインの接続部と前記ガスアウト部との間を第2のヒータにより前記第1の温度より低い第2の温度に加熱するよう構成された
ことを特徴とする混合ガスの供給装置。
【請求項11】
請求項10記載の混合ガスの供給装置であって、
前記第1の温度は、前記液体原料の蒸気圧が、前記液体原料ガスを供給する前記個別ガス供給ラインの内部の圧力以上となる温度であることを特徴とする混合ガスの供給装置。
【請求項12】
請求項10又は11記載の混合ガスの供給装置であって、
前記第2の温度は、前記液体原料の蒸気圧が、前記共通配管内における前記液体原料ガスの分圧以上となる温度であることを特徴とする混合ガスの供給装置。
【請求項13】
請求項8〜12いずれか1項記載の混合ガスの供給装置であって、
前記ガス使用対象が、プラズマエッチング装置の処理チャンバーであることを特徴とする混合ガスの供給装置。
【請求項14】
請求項8〜13いずれか1項記載の混合ガスの供給装置であって、
前記液体原料ガスが、C58、C66、SiCl4、HFのうちの少なくともいずれか1つであることを特徴とする混合ガスの供給装置。

【図1】
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【公開番号】特開2010−147388(P2010−147388A)
【公開日】平成22年7月1日(2010.7.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−325418(P2008−325418)
【出願日】平成20年12月22日(2008.12.22)
【出願人】(000219967)東京エレクトロン株式会社 (5,184)
【Fターム(参考)】