測定用プローブと測定方法
【課題】 ピンチャック等のウエハチャックの平面度を、サブミクロンのごみの影響を受けずにナノメートルの超高精度に測定する。
【解決手段】 半導体ウエハ等をチャックするピンチャック121等の剣山状のピン122先端の包絡線形状を測定する平面度測定装置における測定用プローブ131として、先端面形状が、球状面11と、球状面11の外側の周囲に球状面11と滑らかにつながるように形成されたテーパ面12とを有する測定用プローブ131を備え、ピンチャック121等に作用する力が一定になるように測定用プローブ131に力を加えつつZ軸方向にフィードバックしながら、XY方向に走査測定するようにした。
【解決手段】 半導体ウエハ等をチャックするピンチャック121等の剣山状のピン122先端の包絡線形状を測定する平面度測定装置における測定用プローブ131として、先端面形状が、球状面11と、球状面11の外側の周囲に球状面11と滑らかにつながるように形成されたテーパ面12とを有する測定用プローブ131を備え、ピンチャック121等に作用する力が一定になるように測定用プローブ131に力を加えつつZ軸方向にフィードバックしながら、XY方向に走査測定するようにした。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ウエハチャックと呼ばれる半導体ウエハ支持用部材やその半導体ウエハ支持用部材に支持された半導体ウエハなどの平面度を測定する平面度測定装置に用いられる測定用プローブとそれを用いた測定方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の平面度測定装置用のプローブとしては、測定面が平面の形状をしているものが知られている(例えば、特許文献1参照)。図12、図13に、この特許文献1に記載された従来の測定用プローブを示している。図12、13において、測定用プローブ201、202の測定面201a、202aは平面形状をなしている。また、図14に示すように、測定用プローブ203に球状の測定面203aを形成したものも知られている。
【特許文献1】特開平11−125520号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上記のように測定面201a、202aが平面形状をしている場合には、例えば図15に示すように、測定対象であるピンチャックの直径約0.2mmのピンの先端にごみ等が付着している場合、測定データ位置が本来よりもごみの高さ分高く計測されて誤差を生ずる。
【0004】
半導体ウエハをチャックする図2に示すようなピンチャック121において、300mmウエハ用のピンチャック121では、ピン122がピッチI=2mmで格子状に形成された場合1枚のピンチャック121上に約17,000本のピン122があるが、微細化が進み90nm以下の精度が要求される半導体の製造工程では、ピン先端の包絡面上の形状がピンチャック上の25x8mmのエリアで、露光装置の焦点深度上の制約より90nm以下が要求されることになる。17,000本のピン122の全てについて、ごみの影響を受けることなく、90nmの公差に対する5分の1あるいは10分の1の精度で測定することは不可能であるという課題を有していた。特に、ピンチャック121の製造工程では、実使用の露光時ほどコストをかけて高いクリーン度で加工後測定することが難しく、多少条件の悪い環境下で測定を行う必要があり、ごみによる測定データの誤差の問題は大きな課題であった。
【0005】
さらに、平面形状であるのでプローブの中心に対して測定面の外側部分とピンチャックのピン先端が接触した状態で測定した場合、プローブの中心に対し外側で測定することにより回転モーメントが発生し、測定面201a、202aがプローブの移動軸に対しわずかに回転し、特に測定面201a、202aをnmの精度でプローブの移動軸に垂直に取り付けることは不可能であるので、回転により平面のプローブ外側の部分とプローブ中央部分の高さ関係が変わることにより、測定誤差を生ずるという課題もあった。
【0006】
また、球状の測定面203aを有する場合には、ピンチャックを測定する場合にプローブの上下動が大きくなり、プローブをピンチャック面上でXYに走査測定する際にも高速測定が不可能であるという課題がある。
【0007】
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、半導体ウエハ等をチャックするピンチャック等の剣山状のピン先端の包絡線形状の平面度を高精度に測定することができる測定用プローブと測定方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の測定用プローブと測定方法は、半導体ウエハ等をチャックするピンチャック等の剣山状のピン先端の包絡線形状を測定する測定用プローブにおいて、先端面形状が、球状面とその外側の周囲に球状面と滑らかにつながるように形成されたテーパ面とを有するものであり、またその測定用プローブで、剣山状のピン先端を走査して測定するものである。
【0009】
この構成によると、プローブ先端に球状面を持つことによりピン先端上のごみを拾い難く、精度の良い測定ができ、かつ球状面の外側にテーパ面が形成されているのでプローブの上下動を少なくでき、プローブを剣山状のピン先端上をXY方向に走査して測定する際にも高速測定が可能である。さらに、先端の球状面でピン先端の測定を行うので、プローブに回転モーメントが加わっても、プローブのピン先端への接触部分に平面部分が無いため測定精度に影響を与えることがなく、また先端の球状面以外の部分ではピン先端の測定を行わないので、プローブを支えているユニットに与える回転モーメントも小さく測定データに誤差を与えることはない。
【0010】
また、球状面とテーパ面の間に、逆ドーナッツ面状の凹面が形成されている測定用プローブで走査測定すると、先端の球状面の形状をより深くでき、より大きなごみを避けて測定することが可能となる。
【0011】
また、ピンピッチをPc、プローブの直径をP1としたとき、P1>Pc×1.41である測定用プローブにて走査測定すると、剣山状のピン先端よりプローブが落ち込むことなく、高速かつ安全に測定することができる。
【0012】
また、テーパ面の外周部分の高さh1がピン高さhcより高くなるよう構成された測定用プローブにて走査測定すると、プローブの走査測定開始位置が、ピンチャック等の外周側より開始する場合でも、プローブの側面がピンに接触したりすることなく、安全にプローブ先端をピン先端の中央にアプローチさせることができる。
【0013】
また、テーパ面が外周部分と内周部分の2箇所に別れている測定用プローブにて走査測定すると、内周部分のテーパをゆるい角度で構成することにより、ピン先端の走査測定時におけるプローブの上下動を小さくすることができる。
【0014】
また、テーパ面が外周部分と内周部分の2箇所に別れているテーパ面の間の部分に、全周にR形状の面取りが付けられている測定用プローブにて走査測定すると、プローブ走査時に発生する上下動の加速度を低減することができ、より高速で測定することが可能となる。
【0015】
また、テーパ面の内周部分の最外周の高さh2がピンの高さhcより低くなるように構成され、外周部分の最外周の高さh3がピン高さhcより高くなるよう構成された測定用プローブにて走査測定すると、ピン先端エリアを走査測定中にプローブ先端がピン先端以外の部分に接触することは無いので、ピン先端以外の部分よりごみを拾うことがなく、よりクリーンに保持して高精度の測定を維持することができる。
【発明の効果】
【0016】
本発明の測定用プローブ及び測定方法によれば、プローブ先端に球状面を持つことにより、ピントップ上のごみを拾い難く、その外側のテーパ面でプローブの上下動を少なくすることにより、プローブをピンチャック等のピン先端上でXYに走査測定する際にも高速測定が可能となり、また先端の球状面でピン先端の測定を行うのでプローブに回転モーメントが加わっても、プローブのピン先端への接触部分に平面部分が無いので、測定精度に影響を与えることはなく、高精度の測定を実現することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、本発明の各実施形態について、図1〜図11を参照しながら説明する。なお、本明細書において「平面度」とは、図3に示すように、例えば半導体ウエハ141の所定範囲におけるその表面のうねりの高さXをいう。また、上記所定範囲とは、例えば半導体ウエーハ全体の例えばφ200〜300mmの範囲であったり、ステッパの露光領域の約25mm×8mmの範囲である。
【0018】
(第1の実施形態)
以下、本発明の第1の実施形態における平面度測定装置を図1〜図7を参照して説明する。
【0019】
図1において、本実施形態の平面度測定装置100は、大別して水平面上で互いに直交するX、Y軸を含む定盤110と、定盤110上に設置されるとともに被測定物を載置する被測定物ステージ120と、定盤110上に設置されたXYステージ125と、XYステージ125上に設置されたプローブユニット130と、定盤110上に立設されたフレーム111に取付けられ、プローブユニット130の上方位置でプローブユニット130に対してX軸及びY軸に直交するZ軸方向に対向するように配設された基準部材128とを備えている。
【0020】
被測定物ステージ120上には、半導体ウエハを支持するピンチャック121、または図7に示すようにピンチャック121上に吸着された半導体ウエハ141が被測定物として設置される。ピンチャック121は、図2に示すように、半導体ウエハ141に対応して円形の平面形状に構成され、その表面121aには、半導体ウエハ141の裏面へのゴミの付着を低減するため、ピッチ間隔Iにて、直径IIのピン状の突起部材122(以下、ピンと称す。)が格子状に配列して立設されている。本実施形態では、ピッチ間隔Iは約2mm、ピン122の直径IIは約0.2mmである。また、ピンチャック121には吸引装置161が接続され、ピンチャック121上に載置された半導体ウエハ141は、ピン122、122間のすき間を介して吸引されることによりそれぞれのピン122の先端に密着して支持される。
【0021】
なお、被測定物がピンチャック121のときには、その表面121aに突設されている各ピン122の先端高さを測定することで、各ピン122の先端に接する面(以下、「包絡面」という)の平面度を演算する。
【0022】
被測定物ステージ120はあおり機構123を有している。あおり機構123は、被測定物ステージ120上に載置された被測定物を、X軸の軸回りについてα方向への回転、及びY軸の軸回りについてβ方向への回転を調整ネジにて行うものであり、後述の山形の測定用プローブ131の走査方向軸と定盤110との平行度を1.5×10-5rad以下の精度にて調整する。XYステージ125は、定盤110上に直接固定されY軸方向に移動可能なYステージ125aと、Yステージ125a上に設置されYステージ125a上をX軸方向に移動可能なXステージ125bとを有する。なお、X,Yステージ125の移動は、NCコントローラにて駆動、制御される。
【0023】
また、基準部材128は、X軸方向及びY軸方向の各測定点におけるプローブユニット130のZ軸方向の基準を決めるための部材である。このような基準部材128は、ガラス等を研磨することにより製作されたミラーにてなり、被測定物である半導体ウエハ141を含むような面積を有している。なお、基準部材128は、12インチの半導体ウエハに相当する直径300mmで、0.7μm以下の精度にて製作されている。
【0024】
プローブユニット130は、山形の測定用プローブ131と、スライダ132と、スライダ支持部材133と、反射ミラー134と、第1測長装置135と、フィードバック装置136と、第2測長装置137と、制御装置138と、その表示装置139を備えている。なお、山形の測定用プローブ131は、図1に示すように、被測定物が半導体ウエハ141を支持するピンチャック121の場合に使用されるプローブであり、被測定物が半導体ウエハ141の場合には、図7に示すように、図14に示した球状の測定面203aを有する測定用プローブ203を使用してもよい。
【0025】
スライダ132は、X軸及びY軸方向に剛性が高く、Z軸方向に力を受けることなく移動の自由度を有する状態で測定用プローブ131を支持し、かつ低い測定圧及びZ軸方向への急な移動にも追随するために、アルミ等の低比重で、かつ直径4mm程度に小さくすることにより、質量が1g以下、より好ましくは200mg以下に製作されたマイクロエアースライダにより構成されている。なお、マイクロエアースライダ、及びその周辺の構成については、当該出願人によりなされた特許出願(特願平5−53382号)に開示されている構造と同様である。
【0026】
スライダ132は、図4に示すように、その先端部分に上記山形の測定用プローブ131が取り付けられるもので、円筒形状に形成されており、エア供給部1321からエアが供給される供給穴を有するガイド1320の内壁をエアースライドとしてZ方向に滑らかに移動する。スライダ支持部材133は、測定用プローブ131を取付けたスライダ132を支持し、測定用プローブ131が低い測定圧で測定可能なように、幅lmm程度、厚さ20μm程度でバネ定数が5mg/μm以下程度のステンレス製等のマイクロスプリングにより構成されている。
【0027】
反射ミラー134は、測定用プローブ131のZ軸方向における位置の変化を測定するために、スライダ132の他端に取り付けられたミラーであり、ガラス等の面にアルミ膜を蒸着した直径2mm程度の反射ミラーにより構成されている。
【0028】
第1測長装置135は、Z方向に移動する測定用プローブ131の延長線上であって反射ミラー134との間でレーザ光の投光、受光を行うように設置され、測定用プローブ131のZ方向の位置の変化、換言すると反射ミラー134のZ方向の位置の変化を0.01μm以下の分解能で測定する、レーザ干渉測長装置により構成されている。
【0029】
フィードバック装置136は、測定用プローブ131における測定圧力を200mg以下のー定圧力に維持するための装置で、スライダ支持部材133であるマイクロスプリングの10ないし40μmのたわみ量を検出する検出器136aと、この検出器136aにより検出されたたわみ量がー定になるようにスライダ132のZ軸方向への移動を制御するサーボユニット136bと、このサーボユニット136bの指示によりスライダ132をZ軸方向に上下動させるリニアモータ等にて構成されるアクチュエータ136cとを備えている。
【0030】
第2測長装置137は、第2測長装置137が備わるプローブユニット130から、ミラーからなる基準部材128までの距離を、0.01μm以下の分解能で測定するレーザ干渉測長ユニットにより構成されている。
【0031】
制御装置138には、上述したXYステージ125に備わるNCコントローラ、第1測長装置135、及び第2測長装置137が接続されている。このような制御装置138は、測定用プローブ131が半導体ウエーハ支持用部材121の突起部材122の先端部を走査するようにXYステージ125のNCコントローラに対してX軸方向及びY軸方向への移動を制御し、かつ第1測長装置135及び第2測長装置137の測長情報に基づきピンチャック121のZ軸方向の形状データを測定するとともに測定点におけるX軸方向及びY軸方向の位置も測定して、これらZ軸方向の形状データ及びX、Y軸方向の位置データを関連づけながら記憶する。さらに、上記Z軸方向の形状データ及びX、Y軸方向の位置データに基づきピンチャック121のピン122先端の包絡面における平面度を演算する。
【0032】
以上のような平面度測定装置100の全体構成において、本実施形態の測定用プローブ131は、図5、図6に示すように、一端に曲率半径R1の球状面11とその外側に滑らかにつながるように形成された傾斜角θのテーパ面12を有している山形の形状に構成されている。測定用プローブ131の寸法P1は、ピンチャック121のピン122、122間に測定用プローブ131が落ち込まないように、ピン122、122間のピッチをPcとして、P1>Pc×1.41に設定されている。例えば、ピン122のピッチPcが2mmであるのに対して、測定用プローブ131のX軸及びY軸方向における寸法P1が3mmないし5mm程度の円形とされている。また、測定用プローブ131の側面がピン122に接触することがないように、テーパ面12の最外周の高さh1は、ピン122の高さhcよりも高く設定されている。なお、測定用プローブ131は上述の円型に限定されるものではなく、これら以外の形状でも上述と同様の効果が得られる。また、本実施形態では、測定用プローブ131の摩耗を防止するために、スタイラスの先端部分はルビー、ダイヤ等の材質にて構成されている。
【0033】
以上のように構成された平面度測定装置100の動作について以下に説明する。まず、被測定物ステージ120上に半導体ウエハ141を支持するピンチャック121を固定し、また測定用プローブ131のXY方向の移動方向と定盤110の表面との平行度を、X軸及びY軸方向のそれぞれについて1.5×10-5rad以下となるように被測定物ステージ120に備えられたあおり機構123にて調整する。次に、制御装置138の制御によりXYステージ125のX軸及びY軸方向への移動を制御し、XYステージ125上に設置されたプローブユニット130に取付けられている測定用プローブ131にてピンチャック121のピン122の先端をX軸及びY軸方向に走査する。なお、この走査の際にフィードバック装置136の動作にてスライダ132を支えるスライダ支持部材133のたわみ量を検出し、そのたわみ量が一定になるようにZ軸方向にスライダ132のZ軸方向の高さをフィードバック制御し、プローブの測定圧力を200mg以下のー定圧力に制御する。よって、測定用プローブ131におけるピン122に対する測定圧力は200mg以下に設定される。このような測定圧力にて測定が行われることから、ピンチャック121のピン122の先端が測定用プローブ131により傷つくことはない。
【0034】
そして、第1測長装置135にて反射ミラー134までの距離が0.01μm以下の精度で、かつ第2測長装置137にて基準部材128までの距離が0.01μm以下の精度で測定される。このような状態にて、測定用プローブ131と第1測長装置135とをー体としてX、Y軸方向に移動させ、ピンチャック121のピン122の先端の包絡面を測定用プローブ131にてX、Y軸方向に走査する。制御装置138は、X、Y軸方向における座標位置と、その座標位置に対応するZ軸方向の高さ寸法とを記憶し、最終的にピンチャック121のピン122の先端の包絡面における平面度を演算する。よって、上記測定圧力及び上記距離の条件により、約25mmx8mm平方のステッパにおける露光範囲において、ピンチャック121のピン122の先端の包絡面における平面度を、0.01μmの精度にて測定することができる。尚、ピンチャック121の全面、及び300mmの半導体ウエハ141の全面については0.2μm以下の測定精度となる。
【0035】
ここで、測定用プローブ131が、図5、図6に示すように、プロープ先端に緩やかな球状面11を持っていることにより、ピン122の先端上のごみを拾いにくい。この測定動作を、図10を参照して説明する。図10の左側に、先端が球状面11とそれに滑らかにつながるテーパ面12を有する測定用プローブ131を用い、測定用プローブ131を紙面に垂直方向(手前奥方向)に走査した場合に避けることのできる最大のごみ21の高さを示している。測定用プローブが平面形状の場合は、ごみ21上に測定用プローブが乗り上げることとなり、測定用プローブの位置がピン先端の上面より上の位置を通過することになり測定に誤差を持つのに対して、本実施形態のように先端形状が球状面11とそれに滑らかにつながるテーパ面12で形成されている場合には、図10の左側に示される大きさのごみまで避けて測定することが可能となる。
【0036】
また、球状面11の外側の緩やかなテーパ部11で測定用プローブ131の上下動を少なくすることができ、測定用プローブ131をピンチャック121上でXY方向に走査測定する際にも高速測定が可能である。さらに、球状面11でピン122の先端の測定を行うので測定用プローブ131に回転モーメントが加わっても、測定用プローブ131のピン122の先端への接触部分が平面でないので、測定精度に影響を与えることはなく、球状面11以外の部分ではピン122の先端の測定を行わないので、測定用プローブ131を支えているユニットに与える回転モーメントも小さくなり、測定データに誤差を与えることはない。
【0037】
また、ピンピッチをPcと測定用プローブ131の直径P1の関係を、P1>Pc×1.41としているので、剣山状のピン122の先端より測定用プローブ131が落ち込むことなく、高速かつ安全に測定することができる。また、テーパ面12の最外周の高さh1をピン122の高さhcよりも高く設定しているので、測定用プローブ131の走査測定開始位置が、ピンチャック121の外周側より開始する場合でも、測定用プローブ131の側面がピン122に接触したりすることなく、破損したりする恐れなく、安全に測定用プローブ131の先端をピン122の先端中央にアプローチさせることができる。
【0038】
なお、被測定物がピンチャック121上に吸着された半導体ウエハ141である場合には、図7に示すように、山形の測定用プローブ131に代えて、従来例で示した球状のプローブ203を使用しても良い。球状プローブ203は、例えば半導体ウエハ141の表面141aに接触する球状の測定面203aの直径は1mm程度である。また、半導体ウエハ141の測定時には、制御装置138は、X、Y軸方向の同位置について、ピンチャック121の場合と同様に、得られる半導体ウエハ141の表面141aにおけるZ軸方向の形状データと、ピンチャック121におけるZ軸方向の形状データとの差を演算することで、半導体ウエハ141の表面141aのみの形状を演算する。
【0039】
また、以上の実施形態の説明では、Z軸方向における測定精度を高めるため、第2測長装置137及び基準部材128を設けたが、XYステージ125におけるX、Y軸方向への移動にともなうZ軸方向への変位量が、被測定物の平面度測定に要求される精度よりも小さい場合には、第2測長装置137及び基準部材128は設けなくてもよい。
【0040】
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態について、図8を参照して説明する。なお、以下の実施形態の説明では、先行する実施形態と共通する構成要素については同一参照符号を付して説明を省略し、主として相違点についてのみ説明する。
【0041】
本実施形態では、テーパ面12が外周部分と内周部分の2箇所に別れて構成されている。すなわち、測定用プローブ131の球状面11の外側に傾斜角度θ1の第1のテーパ面12aとその外側により角度の大きい傾斜角度θ2の第2のテーパ面12bが形成され、第1のテーパ面12aの外周径P2がピン122のピッチPcよりも大きく設定されている。また、テーパ面12の内周部分の第1のテーパ面12aの最外周の高さh2はピン122の高さhcより低く、外周部分の第2のテーパ面12bの最外周の高さh3はピン122の高さhcより高くなるように構成されている。
【0042】
この構成によれば、測定用プローブ131の先端がピン122の先端を走査測定中に、ピン122、122間の中間部分の走査中に測定用プローブ131の先端がピンチャック121のピン122のない平面部分に接触せず、ピン122の先端以外の部分に接触することは無いので、ピン122の先端以外の部分よりごみを拾うことなく、測定用プローブ131をよりクリーンに保持して精度の良い測定ができる。また、内周部分の第1のテーパ面12aの傾斜角θ1をゆるい角度に設定することにより、ピン122の先端の走査測定時における測定用プローブ131の上下動を小さくすることができ、より高速に測定することが可能となる。
【0043】
(第3の実施形態)
次に、本発明の第3の実施形態について、図9、図10を参照して説明する。本実施形態においては、図9に示すように、測定用プローブ131の先端の球状面11とテーパ面12の境界部に逆ドーナッツ面状の凹面13が形成され、ごみを避けて測定できる様に構成されている。
【0044】
このように構成すると、測定用プローブ131の先端の球状面11の形状をより深くでき、より大きなごみを避けて測定することが可能となる。図10を用いて説明すると、本実施形態の測定用プローブ131では、先端に球状面11と逆ドーナッツ状の凹面13が形成され、さらにその凹面13に滑らかにつながるテーパ面12が形成されているので、測定用プローブ131を紙面に垂直方向(手前奥方向)に走査した場合に、最大限、図10の右側に示すごみ22を避けることのでき、第1の実施形態の場合よりも、より大きなごみ22まで避けて測定することが可能となる。特に、300mm半導体ウエハ141のピンチャック121では、1つのピンチャック121上に、直径約0.2mm程度のピン122が約17,000本あり、この方式でピン122の先端のサブミクロンのごみを避けて測定することは、ピン122の先端の包絡面の形状測定に非常に有効である。
【0045】
(第4の実施形態)
次に、本発明の第4の実施形態について、図11を参照して説明する。本実施形態においては、図11に示すように、測定用プローブ131の先端の球状面11とテーパ面12の境界部に逆ドーナッツ面状の凹面13が形成され、かつ第1のテーパ面12aと第2のテーパ面12bの間に全周にR形状の面取り14が付けられている。
【0046】
このように構成すると、上記第2の実施形態及び第3の実施形態における作用効果に加えて、第1のテーパ面12aと第2のテーパ面12bの境界にR形状の面取り14が付けられているので、測定用プローブ131の走査時に発生する上下動の加速度を低減することができ、より高速に測定することが可能である。
【産業上の利用可能性】
【0047】
本発明の測定用プローブと測定方法は、プロープ先端に球状面を持つことにより、ピン先端上のごみを拾いにくく、その外側の緩やかなテーパ面でプローブの上下動を少なくすることにより、プローブをピンチャック面上でXYに走査測定する際にも高速測定が可能であり、さらに球状面でピン先端の測定を行うのでプローブに回転モーメントが加わっても測定精度に影響を与えることなく高精度の測定ができるため、半導体ウエハ等をチャックするピンチャック等の剣山状のピン先端の包絡線形状の平面度を高精度に測定するのに有用である。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1】本発明の第1の実施形態における平面度測定装置の全体構成図である。
【図2】同実施形態における平面度測定装置にて半導体ウエハを測定する際の全体構成図である。
【図3】同実施形態における被測定物であるピンチャックの構成図である。
【図4】半導体ウエハ表面のうねりを説明する断面図である。
【図5】同実施形態におけるプローブユニットの構成図である。
【図6】同実施形態における測定用プローブの断面図である。
【図7】同実施形態における測定用プローブの詳細断面図である。
【図8】本発明の第2の実施形態における測定用プローブの断面図である。
【図9】本発明の第3の実施形態における測定用プローブの断面図である。
【図10】同実施形態における測定用プローブの効果の説明図である。
【図11】本発明の第4の実施形態における測定用プローブの断面図である。
【図12】第1の従来例の測定用プローブの構成図である。
【図13】第2の従来例の測定用プローブの構成図である。
【図14】第3の従来例の測定用球面プローブの構成図である。
【図15】ピントップ上に残ったサブミクロンのごみの測定結果の説明図である。
【符号の説明】
【0049】
11 球状面
12 テーパ面
12a 第1のテーパ面(テーパ面12の内周部分)
12b 第2のテーパ面(テーパ面12の外周部分)
13 逆ドーナツ面状の凹面
14 R形状の面取り
100 平面度測定装置
121 ピンチャック(半導体ウエハ支持部材)
122 ピン(突起部材)
131 山形の測定用プローブ
141 半導体ウエハ
【技術分野】
【0001】
本発明は、ウエハチャックと呼ばれる半導体ウエハ支持用部材やその半導体ウエハ支持用部材に支持された半導体ウエハなどの平面度を測定する平面度測定装置に用いられる測定用プローブとそれを用いた測定方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の平面度測定装置用のプローブとしては、測定面が平面の形状をしているものが知られている(例えば、特許文献1参照)。図12、図13に、この特許文献1に記載された従来の測定用プローブを示している。図12、13において、測定用プローブ201、202の測定面201a、202aは平面形状をなしている。また、図14に示すように、測定用プローブ203に球状の測定面203aを形成したものも知られている。
【特許文献1】特開平11−125520号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上記のように測定面201a、202aが平面形状をしている場合には、例えば図15に示すように、測定対象であるピンチャックの直径約0.2mmのピンの先端にごみ等が付着している場合、測定データ位置が本来よりもごみの高さ分高く計測されて誤差を生ずる。
【0004】
半導体ウエハをチャックする図2に示すようなピンチャック121において、300mmウエハ用のピンチャック121では、ピン122がピッチI=2mmで格子状に形成された場合1枚のピンチャック121上に約17,000本のピン122があるが、微細化が進み90nm以下の精度が要求される半導体の製造工程では、ピン先端の包絡面上の形状がピンチャック上の25x8mmのエリアで、露光装置の焦点深度上の制約より90nm以下が要求されることになる。17,000本のピン122の全てについて、ごみの影響を受けることなく、90nmの公差に対する5分の1あるいは10分の1の精度で測定することは不可能であるという課題を有していた。特に、ピンチャック121の製造工程では、実使用の露光時ほどコストをかけて高いクリーン度で加工後測定することが難しく、多少条件の悪い環境下で測定を行う必要があり、ごみによる測定データの誤差の問題は大きな課題であった。
【0005】
さらに、平面形状であるのでプローブの中心に対して測定面の外側部分とピンチャックのピン先端が接触した状態で測定した場合、プローブの中心に対し外側で測定することにより回転モーメントが発生し、測定面201a、202aがプローブの移動軸に対しわずかに回転し、特に測定面201a、202aをnmの精度でプローブの移動軸に垂直に取り付けることは不可能であるので、回転により平面のプローブ外側の部分とプローブ中央部分の高さ関係が変わることにより、測定誤差を生ずるという課題もあった。
【0006】
また、球状の測定面203aを有する場合には、ピンチャックを測定する場合にプローブの上下動が大きくなり、プローブをピンチャック面上でXYに走査測定する際にも高速測定が不可能であるという課題がある。
【0007】
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、半導体ウエハ等をチャックするピンチャック等の剣山状のピン先端の包絡線形状の平面度を高精度に測定することができる測定用プローブと測定方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の測定用プローブと測定方法は、半導体ウエハ等をチャックするピンチャック等の剣山状のピン先端の包絡線形状を測定する測定用プローブにおいて、先端面形状が、球状面とその外側の周囲に球状面と滑らかにつながるように形成されたテーパ面とを有するものであり、またその測定用プローブで、剣山状のピン先端を走査して測定するものである。
【0009】
この構成によると、プローブ先端に球状面を持つことによりピン先端上のごみを拾い難く、精度の良い測定ができ、かつ球状面の外側にテーパ面が形成されているのでプローブの上下動を少なくでき、プローブを剣山状のピン先端上をXY方向に走査して測定する際にも高速測定が可能である。さらに、先端の球状面でピン先端の測定を行うので、プローブに回転モーメントが加わっても、プローブのピン先端への接触部分に平面部分が無いため測定精度に影響を与えることがなく、また先端の球状面以外の部分ではピン先端の測定を行わないので、プローブを支えているユニットに与える回転モーメントも小さく測定データに誤差を与えることはない。
【0010】
また、球状面とテーパ面の間に、逆ドーナッツ面状の凹面が形成されている測定用プローブで走査測定すると、先端の球状面の形状をより深くでき、より大きなごみを避けて測定することが可能となる。
【0011】
また、ピンピッチをPc、プローブの直径をP1としたとき、P1>Pc×1.41である測定用プローブにて走査測定すると、剣山状のピン先端よりプローブが落ち込むことなく、高速かつ安全に測定することができる。
【0012】
また、テーパ面の外周部分の高さh1がピン高さhcより高くなるよう構成された測定用プローブにて走査測定すると、プローブの走査測定開始位置が、ピンチャック等の外周側より開始する場合でも、プローブの側面がピンに接触したりすることなく、安全にプローブ先端をピン先端の中央にアプローチさせることができる。
【0013】
また、テーパ面が外周部分と内周部分の2箇所に別れている測定用プローブにて走査測定すると、内周部分のテーパをゆるい角度で構成することにより、ピン先端の走査測定時におけるプローブの上下動を小さくすることができる。
【0014】
また、テーパ面が外周部分と内周部分の2箇所に別れているテーパ面の間の部分に、全周にR形状の面取りが付けられている測定用プローブにて走査測定すると、プローブ走査時に発生する上下動の加速度を低減することができ、より高速で測定することが可能となる。
【0015】
また、テーパ面の内周部分の最外周の高さh2がピンの高さhcより低くなるように構成され、外周部分の最外周の高さh3がピン高さhcより高くなるよう構成された測定用プローブにて走査測定すると、ピン先端エリアを走査測定中にプローブ先端がピン先端以外の部分に接触することは無いので、ピン先端以外の部分よりごみを拾うことがなく、よりクリーンに保持して高精度の測定を維持することができる。
【発明の効果】
【0016】
本発明の測定用プローブ及び測定方法によれば、プローブ先端に球状面を持つことにより、ピントップ上のごみを拾い難く、その外側のテーパ面でプローブの上下動を少なくすることにより、プローブをピンチャック等のピン先端上でXYに走査測定する際にも高速測定が可能となり、また先端の球状面でピン先端の測定を行うのでプローブに回転モーメントが加わっても、プローブのピン先端への接触部分に平面部分が無いので、測定精度に影響を与えることはなく、高精度の測定を実現することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、本発明の各実施形態について、図1〜図11を参照しながら説明する。なお、本明細書において「平面度」とは、図3に示すように、例えば半導体ウエハ141の所定範囲におけるその表面のうねりの高さXをいう。また、上記所定範囲とは、例えば半導体ウエーハ全体の例えばφ200〜300mmの範囲であったり、ステッパの露光領域の約25mm×8mmの範囲である。
【0018】
(第1の実施形態)
以下、本発明の第1の実施形態における平面度測定装置を図1〜図7を参照して説明する。
【0019】
図1において、本実施形態の平面度測定装置100は、大別して水平面上で互いに直交するX、Y軸を含む定盤110と、定盤110上に設置されるとともに被測定物を載置する被測定物ステージ120と、定盤110上に設置されたXYステージ125と、XYステージ125上に設置されたプローブユニット130と、定盤110上に立設されたフレーム111に取付けられ、プローブユニット130の上方位置でプローブユニット130に対してX軸及びY軸に直交するZ軸方向に対向するように配設された基準部材128とを備えている。
【0020】
被測定物ステージ120上には、半導体ウエハを支持するピンチャック121、または図7に示すようにピンチャック121上に吸着された半導体ウエハ141が被測定物として設置される。ピンチャック121は、図2に示すように、半導体ウエハ141に対応して円形の平面形状に構成され、その表面121aには、半導体ウエハ141の裏面へのゴミの付着を低減するため、ピッチ間隔Iにて、直径IIのピン状の突起部材122(以下、ピンと称す。)が格子状に配列して立設されている。本実施形態では、ピッチ間隔Iは約2mm、ピン122の直径IIは約0.2mmである。また、ピンチャック121には吸引装置161が接続され、ピンチャック121上に載置された半導体ウエハ141は、ピン122、122間のすき間を介して吸引されることによりそれぞれのピン122の先端に密着して支持される。
【0021】
なお、被測定物がピンチャック121のときには、その表面121aに突設されている各ピン122の先端高さを測定することで、各ピン122の先端に接する面(以下、「包絡面」という)の平面度を演算する。
【0022】
被測定物ステージ120はあおり機構123を有している。あおり機構123は、被測定物ステージ120上に載置された被測定物を、X軸の軸回りについてα方向への回転、及びY軸の軸回りについてβ方向への回転を調整ネジにて行うものであり、後述の山形の測定用プローブ131の走査方向軸と定盤110との平行度を1.5×10-5rad以下の精度にて調整する。XYステージ125は、定盤110上に直接固定されY軸方向に移動可能なYステージ125aと、Yステージ125a上に設置されYステージ125a上をX軸方向に移動可能なXステージ125bとを有する。なお、X,Yステージ125の移動は、NCコントローラにて駆動、制御される。
【0023】
また、基準部材128は、X軸方向及びY軸方向の各測定点におけるプローブユニット130のZ軸方向の基準を決めるための部材である。このような基準部材128は、ガラス等を研磨することにより製作されたミラーにてなり、被測定物である半導体ウエハ141を含むような面積を有している。なお、基準部材128は、12インチの半導体ウエハに相当する直径300mmで、0.7μm以下の精度にて製作されている。
【0024】
プローブユニット130は、山形の測定用プローブ131と、スライダ132と、スライダ支持部材133と、反射ミラー134と、第1測長装置135と、フィードバック装置136と、第2測長装置137と、制御装置138と、その表示装置139を備えている。なお、山形の測定用プローブ131は、図1に示すように、被測定物が半導体ウエハ141を支持するピンチャック121の場合に使用されるプローブであり、被測定物が半導体ウエハ141の場合には、図7に示すように、図14に示した球状の測定面203aを有する測定用プローブ203を使用してもよい。
【0025】
スライダ132は、X軸及びY軸方向に剛性が高く、Z軸方向に力を受けることなく移動の自由度を有する状態で測定用プローブ131を支持し、かつ低い測定圧及びZ軸方向への急な移動にも追随するために、アルミ等の低比重で、かつ直径4mm程度に小さくすることにより、質量が1g以下、より好ましくは200mg以下に製作されたマイクロエアースライダにより構成されている。なお、マイクロエアースライダ、及びその周辺の構成については、当該出願人によりなされた特許出願(特願平5−53382号)に開示されている構造と同様である。
【0026】
スライダ132は、図4に示すように、その先端部分に上記山形の測定用プローブ131が取り付けられるもので、円筒形状に形成されており、エア供給部1321からエアが供給される供給穴を有するガイド1320の内壁をエアースライドとしてZ方向に滑らかに移動する。スライダ支持部材133は、測定用プローブ131を取付けたスライダ132を支持し、測定用プローブ131が低い測定圧で測定可能なように、幅lmm程度、厚さ20μm程度でバネ定数が5mg/μm以下程度のステンレス製等のマイクロスプリングにより構成されている。
【0027】
反射ミラー134は、測定用プローブ131のZ軸方向における位置の変化を測定するために、スライダ132の他端に取り付けられたミラーであり、ガラス等の面にアルミ膜を蒸着した直径2mm程度の反射ミラーにより構成されている。
【0028】
第1測長装置135は、Z方向に移動する測定用プローブ131の延長線上であって反射ミラー134との間でレーザ光の投光、受光を行うように設置され、測定用プローブ131のZ方向の位置の変化、換言すると反射ミラー134のZ方向の位置の変化を0.01μm以下の分解能で測定する、レーザ干渉測長装置により構成されている。
【0029】
フィードバック装置136は、測定用プローブ131における測定圧力を200mg以下のー定圧力に維持するための装置で、スライダ支持部材133であるマイクロスプリングの10ないし40μmのたわみ量を検出する検出器136aと、この検出器136aにより検出されたたわみ量がー定になるようにスライダ132のZ軸方向への移動を制御するサーボユニット136bと、このサーボユニット136bの指示によりスライダ132をZ軸方向に上下動させるリニアモータ等にて構成されるアクチュエータ136cとを備えている。
【0030】
第2測長装置137は、第2測長装置137が備わるプローブユニット130から、ミラーからなる基準部材128までの距離を、0.01μm以下の分解能で測定するレーザ干渉測長ユニットにより構成されている。
【0031】
制御装置138には、上述したXYステージ125に備わるNCコントローラ、第1測長装置135、及び第2測長装置137が接続されている。このような制御装置138は、測定用プローブ131が半導体ウエーハ支持用部材121の突起部材122の先端部を走査するようにXYステージ125のNCコントローラに対してX軸方向及びY軸方向への移動を制御し、かつ第1測長装置135及び第2測長装置137の測長情報に基づきピンチャック121のZ軸方向の形状データを測定するとともに測定点におけるX軸方向及びY軸方向の位置も測定して、これらZ軸方向の形状データ及びX、Y軸方向の位置データを関連づけながら記憶する。さらに、上記Z軸方向の形状データ及びX、Y軸方向の位置データに基づきピンチャック121のピン122先端の包絡面における平面度を演算する。
【0032】
以上のような平面度測定装置100の全体構成において、本実施形態の測定用プローブ131は、図5、図6に示すように、一端に曲率半径R1の球状面11とその外側に滑らかにつながるように形成された傾斜角θのテーパ面12を有している山形の形状に構成されている。測定用プローブ131の寸法P1は、ピンチャック121のピン122、122間に測定用プローブ131が落ち込まないように、ピン122、122間のピッチをPcとして、P1>Pc×1.41に設定されている。例えば、ピン122のピッチPcが2mmであるのに対して、測定用プローブ131のX軸及びY軸方向における寸法P1が3mmないし5mm程度の円形とされている。また、測定用プローブ131の側面がピン122に接触することがないように、テーパ面12の最外周の高さh1は、ピン122の高さhcよりも高く設定されている。なお、測定用プローブ131は上述の円型に限定されるものではなく、これら以外の形状でも上述と同様の効果が得られる。また、本実施形態では、測定用プローブ131の摩耗を防止するために、スタイラスの先端部分はルビー、ダイヤ等の材質にて構成されている。
【0033】
以上のように構成された平面度測定装置100の動作について以下に説明する。まず、被測定物ステージ120上に半導体ウエハ141を支持するピンチャック121を固定し、また測定用プローブ131のXY方向の移動方向と定盤110の表面との平行度を、X軸及びY軸方向のそれぞれについて1.5×10-5rad以下となるように被測定物ステージ120に備えられたあおり機構123にて調整する。次に、制御装置138の制御によりXYステージ125のX軸及びY軸方向への移動を制御し、XYステージ125上に設置されたプローブユニット130に取付けられている測定用プローブ131にてピンチャック121のピン122の先端をX軸及びY軸方向に走査する。なお、この走査の際にフィードバック装置136の動作にてスライダ132を支えるスライダ支持部材133のたわみ量を検出し、そのたわみ量が一定になるようにZ軸方向にスライダ132のZ軸方向の高さをフィードバック制御し、プローブの測定圧力を200mg以下のー定圧力に制御する。よって、測定用プローブ131におけるピン122に対する測定圧力は200mg以下に設定される。このような測定圧力にて測定が行われることから、ピンチャック121のピン122の先端が測定用プローブ131により傷つくことはない。
【0034】
そして、第1測長装置135にて反射ミラー134までの距離が0.01μm以下の精度で、かつ第2測長装置137にて基準部材128までの距離が0.01μm以下の精度で測定される。このような状態にて、測定用プローブ131と第1測長装置135とをー体としてX、Y軸方向に移動させ、ピンチャック121のピン122の先端の包絡面を測定用プローブ131にてX、Y軸方向に走査する。制御装置138は、X、Y軸方向における座標位置と、その座標位置に対応するZ軸方向の高さ寸法とを記憶し、最終的にピンチャック121のピン122の先端の包絡面における平面度を演算する。よって、上記測定圧力及び上記距離の条件により、約25mmx8mm平方のステッパにおける露光範囲において、ピンチャック121のピン122の先端の包絡面における平面度を、0.01μmの精度にて測定することができる。尚、ピンチャック121の全面、及び300mmの半導体ウエハ141の全面については0.2μm以下の測定精度となる。
【0035】
ここで、測定用プローブ131が、図5、図6に示すように、プロープ先端に緩やかな球状面11を持っていることにより、ピン122の先端上のごみを拾いにくい。この測定動作を、図10を参照して説明する。図10の左側に、先端が球状面11とそれに滑らかにつながるテーパ面12を有する測定用プローブ131を用い、測定用プローブ131を紙面に垂直方向(手前奥方向)に走査した場合に避けることのできる最大のごみ21の高さを示している。測定用プローブが平面形状の場合は、ごみ21上に測定用プローブが乗り上げることとなり、測定用プローブの位置がピン先端の上面より上の位置を通過することになり測定に誤差を持つのに対して、本実施形態のように先端形状が球状面11とそれに滑らかにつながるテーパ面12で形成されている場合には、図10の左側に示される大きさのごみまで避けて測定することが可能となる。
【0036】
また、球状面11の外側の緩やかなテーパ部11で測定用プローブ131の上下動を少なくすることができ、測定用プローブ131をピンチャック121上でXY方向に走査測定する際にも高速測定が可能である。さらに、球状面11でピン122の先端の測定を行うので測定用プローブ131に回転モーメントが加わっても、測定用プローブ131のピン122の先端への接触部分が平面でないので、測定精度に影響を与えることはなく、球状面11以外の部分ではピン122の先端の測定を行わないので、測定用プローブ131を支えているユニットに与える回転モーメントも小さくなり、測定データに誤差を与えることはない。
【0037】
また、ピンピッチをPcと測定用プローブ131の直径P1の関係を、P1>Pc×1.41としているので、剣山状のピン122の先端より測定用プローブ131が落ち込むことなく、高速かつ安全に測定することができる。また、テーパ面12の最外周の高さh1をピン122の高さhcよりも高く設定しているので、測定用プローブ131の走査測定開始位置が、ピンチャック121の外周側より開始する場合でも、測定用プローブ131の側面がピン122に接触したりすることなく、破損したりする恐れなく、安全に測定用プローブ131の先端をピン122の先端中央にアプローチさせることができる。
【0038】
なお、被測定物がピンチャック121上に吸着された半導体ウエハ141である場合には、図7に示すように、山形の測定用プローブ131に代えて、従来例で示した球状のプローブ203を使用しても良い。球状プローブ203は、例えば半導体ウエハ141の表面141aに接触する球状の測定面203aの直径は1mm程度である。また、半導体ウエハ141の測定時には、制御装置138は、X、Y軸方向の同位置について、ピンチャック121の場合と同様に、得られる半導体ウエハ141の表面141aにおけるZ軸方向の形状データと、ピンチャック121におけるZ軸方向の形状データとの差を演算することで、半導体ウエハ141の表面141aのみの形状を演算する。
【0039】
また、以上の実施形態の説明では、Z軸方向における測定精度を高めるため、第2測長装置137及び基準部材128を設けたが、XYステージ125におけるX、Y軸方向への移動にともなうZ軸方向への変位量が、被測定物の平面度測定に要求される精度よりも小さい場合には、第2測長装置137及び基準部材128は設けなくてもよい。
【0040】
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態について、図8を参照して説明する。なお、以下の実施形態の説明では、先行する実施形態と共通する構成要素については同一参照符号を付して説明を省略し、主として相違点についてのみ説明する。
【0041】
本実施形態では、テーパ面12が外周部分と内周部分の2箇所に別れて構成されている。すなわち、測定用プローブ131の球状面11の外側に傾斜角度θ1の第1のテーパ面12aとその外側により角度の大きい傾斜角度θ2の第2のテーパ面12bが形成され、第1のテーパ面12aの外周径P2がピン122のピッチPcよりも大きく設定されている。また、テーパ面12の内周部分の第1のテーパ面12aの最外周の高さh2はピン122の高さhcより低く、外周部分の第2のテーパ面12bの最外周の高さh3はピン122の高さhcより高くなるように構成されている。
【0042】
この構成によれば、測定用プローブ131の先端がピン122の先端を走査測定中に、ピン122、122間の中間部分の走査中に測定用プローブ131の先端がピンチャック121のピン122のない平面部分に接触せず、ピン122の先端以外の部分に接触することは無いので、ピン122の先端以外の部分よりごみを拾うことなく、測定用プローブ131をよりクリーンに保持して精度の良い測定ができる。また、内周部分の第1のテーパ面12aの傾斜角θ1をゆるい角度に設定することにより、ピン122の先端の走査測定時における測定用プローブ131の上下動を小さくすることができ、より高速に測定することが可能となる。
【0043】
(第3の実施形態)
次に、本発明の第3の実施形態について、図9、図10を参照して説明する。本実施形態においては、図9に示すように、測定用プローブ131の先端の球状面11とテーパ面12の境界部に逆ドーナッツ面状の凹面13が形成され、ごみを避けて測定できる様に構成されている。
【0044】
このように構成すると、測定用プローブ131の先端の球状面11の形状をより深くでき、より大きなごみを避けて測定することが可能となる。図10を用いて説明すると、本実施形態の測定用プローブ131では、先端に球状面11と逆ドーナッツ状の凹面13が形成され、さらにその凹面13に滑らかにつながるテーパ面12が形成されているので、測定用プローブ131を紙面に垂直方向(手前奥方向)に走査した場合に、最大限、図10の右側に示すごみ22を避けることのでき、第1の実施形態の場合よりも、より大きなごみ22まで避けて測定することが可能となる。特に、300mm半導体ウエハ141のピンチャック121では、1つのピンチャック121上に、直径約0.2mm程度のピン122が約17,000本あり、この方式でピン122の先端のサブミクロンのごみを避けて測定することは、ピン122の先端の包絡面の形状測定に非常に有効である。
【0045】
(第4の実施形態)
次に、本発明の第4の実施形態について、図11を参照して説明する。本実施形態においては、図11に示すように、測定用プローブ131の先端の球状面11とテーパ面12の境界部に逆ドーナッツ面状の凹面13が形成され、かつ第1のテーパ面12aと第2のテーパ面12bの間に全周にR形状の面取り14が付けられている。
【0046】
このように構成すると、上記第2の実施形態及び第3の実施形態における作用効果に加えて、第1のテーパ面12aと第2のテーパ面12bの境界にR形状の面取り14が付けられているので、測定用プローブ131の走査時に発生する上下動の加速度を低減することができ、より高速に測定することが可能である。
【産業上の利用可能性】
【0047】
本発明の測定用プローブと測定方法は、プロープ先端に球状面を持つことにより、ピン先端上のごみを拾いにくく、その外側の緩やかなテーパ面でプローブの上下動を少なくすることにより、プローブをピンチャック面上でXYに走査測定する際にも高速測定が可能であり、さらに球状面でピン先端の測定を行うのでプローブに回転モーメントが加わっても測定精度に影響を与えることなく高精度の測定ができるため、半導体ウエハ等をチャックするピンチャック等の剣山状のピン先端の包絡線形状の平面度を高精度に測定するのに有用である。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1】本発明の第1の実施形態における平面度測定装置の全体構成図である。
【図2】同実施形態における平面度測定装置にて半導体ウエハを測定する際の全体構成図である。
【図3】同実施形態における被測定物であるピンチャックの構成図である。
【図4】半導体ウエハ表面のうねりを説明する断面図である。
【図5】同実施形態におけるプローブユニットの構成図である。
【図6】同実施形態における測定用プローブの断面図である。
【図7】同実施形態における測定用プローブの詳細断面図である。
【図8】本発明の第2の実施形態における測定用プローブの断面図である。
【図9】本発明の第3の実施形態における測定用プローブの断面図である。
【図10】同実施形態における測定用プローブの効果の説明図である。
【図11】本発明の第4の実施形態における測定用プローブの断面図である。
【図12】第1の従来例の測定用プローブの構成図である。
【図13】第2の従来例の測定用プローブの構成図である。
【図14】第3の従来例の測定用球面プローブの構成図である。
【図15】ピントップ上に残ったサブミクロンのごみの測定結果の説明図である。
【符号の説明】
【0049】
11 球状面
12 テーパ面
12a 第1のテーパ面(テーパ面12の内周部分)
12b 第2のテーパ面(テーパ面12の外周部分)
13 逆ドーナツ面状の凹面
14 R形状の面取り
100 平面度測定装置
121 ピンチャック(半導体ウエハ支持部材)
122 ピン(突起部材)
131 山形の測定用プローブ
141 半導体ウエハ
【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体ウエハ等をチャックするピンチャック等の剣山状のピン先端の包絡線形状を測定する測定用プローブにおいて、先端面形状が、球状面とその外側の周囲に球状面と滑らかにつながるように形成されたテーパ面とを有することを特徴とする測定用プローブ。
【請求項2】
球状面とテーパ面の間に、逆ドーナッツ面状の凹面が形成されていることを特徴とする請求項1記載の測定用プローブ。
【請求項3】
ピンピッチをPc、プローブの直径をP1としたとき、P1>Pc×1.41であることを特徴とする請求項1または2記載の測定用プローブ。
【請求項4】
テーパ面の最外周の高さh1が、ピン高さhcより高くなるように構成されたことを特徴とする請求項1〜3記載の測定用プローブ。
【請求項5】
テーパ面が傾斜角の異なる外周部分と内周部分に分けられていることを特徴とする請求項1〜4記載の測定用プローブ。
【請求項6】
テーパ面の外周部分と内周部分の境界部に、全周にわたってR形状の面取りが付けられていることを特徴とする請求項5記載の測定用プローブ。
【請求項7】
テーパ面の内周部分の最外周の高さh2がピンの高さhcより低く、外周部分の最外周の高さh3がピン高さhcより高くなるように構成されたことを特徴とする請求項5又は6記載の測定用プローブ。
【請求項8】
半導体ウエハ等をチャックするピンチャック等の剣山状のピン先端の包絡線形状を測定する測定方法であって、先端面形状が、球状面と、その外側の周囲に球状面と滑らかにつながるように形成されたテーパ面とを有する測定用プローブで、剣山状のピン先端を走査して測定することを特徴とする測定方法。
【請求項9】
球状面とテーパ面の間に、逆ドーナッツ面状の凹面が形成されている測定用プローブで、剣山状の先端部分を走査し測定することを特徴とする請求項8記載の測定方法。
【請求項10】
剣山状のピンピッチをPc、測定用プローブの直径をP1としたとき、P1>Pc×1.41に形成された測定用プローブで、剣山状の先端部分を走査し測定することを特徴とする請求項8又は9記載の測定方法。
【請求項11】
測定用プローブのテーパ面の最外周の高さh1が、ピン高さhcより高くなるよう形成された測定用プローブで、剣山状の先端部分を走査し測定することを特徴とする請求項8〜10の何れかに記載の測定方法。
【請求項12】
測定用プローブのテーパ面が外周部分と内周部分の2箇所に別れるよう形成された測定用プローブで、剣山状の先端部分を走査し測定することを特徴とする請求項8〜11の何れかに記載の測定方法。
【請求項13】
測定用プローブのテーパ面の外周部分と内周部分の境界部に、全周にわたってR形状の面取りが付けられている測定用プローブで、剣山状の先端部分を走査し測定することを特徴とする請求項12記載の測定方法。
【請求項14】
測定用プローブのテーパ面の、内周部分の最外周の高さh2がピンの高さhcより低くなるように構成され、外周部分の最外周の高さh3がピン高さhcより高くなるように形成された測定用プローブで、剣山状の先端部分を走査し測定することを特徴とする請求項12又は13記載の測定方法。
【請求項1】
半導体ウエハ等をチャックするピンチャック等の剣山状のピン先端の包絡線形状を測定する測定用プローブにおいて、先端面形状が、球状面とその外側の周囲に球状面と滑らかにつながるように形成されたテーパ面とを有することを特徴とする測定用プローブ。
【請求項2】
球状面とテーパ面の間に、逆ドーナッツ面状の凹面が形成されていることを特徴とする請求項1記載の測定用プローブ。
【請求項3】
ピンピッチをPc、プローブの直径をP1としたとき、P1>Pc×1.41であることを特徴とする請求項1または2記載の測定用プローブ。
【請求項4】
テーパ面の最外周の高さh1が、ピン高さhcより高くなるように構成されたことを特徴とする請求項1〜3記載の測定用プローブ。
【請求項5】
テーパ面が傾斜角の異なる外周部分と内周部分に分けられていることを特徴とする請求項1〜4記載の測定用プローブ。
【請求項6】
テーパ面の外周部分と内周部分の境界部に、全周にわたってR形状の面取りが付けられていることを特徴とする請求項5記載の測定用プローブ。
【請求項7】
テーパ面の内周部分の最外周の高さh2がピンの高さhcより低く、外周部分の最外周の高さh3がピン高さhcより高くなるように構成されたことを特徴とする請求項5又は6記載の測定用プローブ。
【請求項8】
半導体ウエハ等をチャックするピンチャック等の剣山状のピン先端の包絡線形状を測定する測定方法であって、先端面形状が、球状面と、その外側の周囲に球状面と滑らかにつながるように形成されたテーパ面とを有する測定用プローブで、剣山状のピン先端を走査して測定することを特徴とする測定方法。
【請求項9】
球状面とテーパ面の間に、逆ドーナッツ面状の凹面が形成されている測定用プローブで、剣山状の先端部分を走査し測定することを特徴とする請求項8記載の測定方法。
【請求項10】
剣山状のピンピッチをPc、測定用プローブの直径をP1としたとき、P1>Pc×1.41に形成された測定用プローブで、剣山状の先端部分を走査し測定することを特徴とする請求項8又は9記載の測定方法。
【請求項11】
測定用プローブのテーパ面の最外周の高さh1が、ピン高さhcより高くなるよう形成された測定用プローブで、剣山状の先端部分を走査し測定することを特徴とする請求項8〜10の何れかに記載の測定方法。
【請求項12】
測定用プローブのテーパ面が外周部分と内周部分の2箇所に別れるよう形成された測定用プローブで、剣山状の先端部分を走査し測定することを特徴とする請求項8〜11の何れかに記載の測定方法。
【請求項13】
測定用プローブのテーパ面の外周部分と内周部分の境界部に、全周にわたってR形状の面取りが付けられている測定用プローブで、剣山状の先端部分を走査し測定することを特徴とする請求項12記載の測定方法。
【請求項14】
測定用プローブのテーパ面の、内周部分の最外周の高さh2がピンの高さhcより低くなるように構成され、外周部分の最外周の高さh3がピン高さhcより高くなるように形成された測定用プローブで、剣山状の先端部分を走査し測定することを特徴とする請求項12又は13記載の測定方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【公開番号】特開2006−125934(P2006−125934A)
【公開日】平成18年5月18日(2006.5.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−312579(P2004−312579)
【出願日】平成16年10月27日(2004.10.27)
【出願人】(000005821)松下電器産業株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年5月18日(2006.5.18)
【国際特許分類】
【出願日】平成16年10月27日(2004.10.27)
【出願人】(000005821)松下電器産業株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】
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