説明

溶接方法

【課題】 溶接の構成部品について適格な修理・溶接を行う。
【解決手段】 構成部品(1、120、130、155)を溶接する溶接法であって、 500℃より高く(>500℃)、600℃より低い前記構成部品(1、120、130、155)の予熱温度を利用する。この温度によって周囲材料の降伏強度、従って、相互の拘束力を低下させることが可能である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、たとえばレーザビームを用いてNiベースの表面とりわけ単結晶(SX)超合金基体を局所的に溶接し、同時に、亀裂を修理するのに最適な温度まで基体を予熱する方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
これは、とりわけ単結晶(SX)構成部品の場合にはブレードが高価であるため有用である。
【0003】
先行技術文献(特許文献1参照)の教示によれば、溶接中の予熱温度は760℃であるが、より高温の920℃が望ましいとしている。
【0004】
鋳造後または使用後、高温のタービン部品(例えばタービン動翼または静翼)は、加工前に修理しなければならない表面亀裂が現れる可能性がある。
【0005】
【特許文献1】米国特許第5,374,319号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従って、本発明の目的はこの問題を克服し適格な修理・溶接を行う予熱の方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この問題は、請求項1に記載の方法によって解決される。従属クレイムにはさらなる有利なステップが記載されており、これらを任意に互いに組み合わせることによって、さらなる利点をもたらすことが可能である。
【0008】
表面を局所的に制御したレーザ溶接または再溶融によってSXタービン部品に影響を及ぼす亀裂の修理をすることについては、レーザを利用したプロセスを利用することが予測される。
【0009】
SX構成部品をレーザで処理する場合、2つの主要タイプの欠陥すなわち偽結晶粒(spurious grains)及び凝固亀裂が修理ゾーンに影響を及ぼす可能性がある。
【0010】
SX構成部品のSX修理がうまくいくための条件としては、エピタキシャル成長及び柱状成長を生じさせ、結晶粒界形成の原因となる等軸または誤配向柱状成長を回避することが必要になる。すなわち、SX構造を保証するには、エピタキシャル柱状成長を確実にする正確なプロセス制御が不可欠である。
【0011】
この上述の微細構造の制御とは別に亀裂の生じない凝固を実現する条件が、実際の部品の修理に関する必須条件をなす。
【0012】
予熱による周囲材料の温度上昇は、冷却速度を低下させ、亀裂傾向を抑制するための最も有効な手段となる。一般にガンマプライム相の析出で強化されたニッケルベース超合金に用いられる予熱処理は、時効温度(〜870℃)を超えかつ初期溶融温度を下回るように設定された延性温度まで全溶接領域を加熱することにあるが、米国特許第5,374,319号明細書に記載のように950℃〜1000℃の間に収まるものと定義することも可能である。
【0013】
この温度範囲内において、温度勾配は1桁または2桁小さくなり、従って、核形成の推進力が増すことによって偽結晶粒の核形成の危険性が高まることになる。従って、SX凝固のプロセス範囲(ウィンドウ)は大幅に縮小され、それによってSXレーザ利用修理の利用が著しく制限されることになる。
【0014】
こうした高予熱温度は、高転位密度を示す位置(例えば動翼の付根)の再結晶化をトリガする可能性があるので、実際の部品までプロセスを拡大する恐れを生じることにもなる。
【0015】
技術的現状において決まる予熱処理の利用に固有の制限は、それら2つの相いれない特徴(偽結晶粒核形成及び高温割れ)のバランスをとる予熱処理の定義することによって解決される。
【0016】
本書で提案される最適予熱温度は、500℃を超える。この特定の温度によって周囲材料の降伏強度、従って、相互の拘束力を低下させることが可能になり、その結果、通常は溶接ビードの避けられない収縮が制限され、重要部位に引張応力が生じることになり、同時に、偽結晶粒核形成の推進力が十分に低い値に保たれる。
【0017】
用いられる加熱源は局所加熱処理を可能にする誘導システムに存在する可能性がある。
【0018】
本明細書で定義の幾分低い温度を考慮すると、赤外線ランプ及び焦点をずらしたレーザビームの利用によって所望の予熱温度を実現することが考えられるかもしれない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
図1には、一例としてガスタービン100の部分的縦断面が示されている。内部において、ガスタービン100には、回転軸102まわりを回転できるように取り付けられ、シャフト101を備え、タービンロータとも呼ばれるロータ103が備えられている。
【0020】
吸気ハウジング104、圧縮機105、及び、例えばトロイダル燃焼室110、特に環状燃焼室具体的には複数の同軸をなすように配置されたバーナ107、タービン108、及び、排気ハウジング109が、互いにロータ103に沿って並んでいる。
【0021】
環状燃焼室110は、例えば環状高温ガス流路111に通じており、この場合、例えば4つの連続したタービン段部112によってタービン108が形成されている。
【0022】
各タービン段部112は、例えば2つの動翼または静翼(案内翼)リングから形成されている。作動ガス113の流れの方向に見ると、高温ガス流路111内において、案内翼の列115に動翼120から形成された列125が後続している。
【0023】
案内翼130はステータ143の内部ハウジング138に固定されているが、列125をなす動翼120は、例えばタービンディスク133によってロータ103に固定されている。
【0024】
発電機(不図示)がロータ103に結合されている。
【0025】
ガスタービン100の運転中、圧縮機105が吸気ハウジング104を介して空気135を吸い込んで、圧縮する。圧縮機105のタービン側端部で生じる圧縮空気はバーナ107に送られ、燃料と混合される。次に、混合気は燃焼室110で燃焼して、作動ガス113を生じる。作動ガス113は、そこから高温ガス流路111に沿って流れ、案内翼130及び動翼120を通過する。作動ガス113は動翼120で膨張し、その運動量を移動させるので、動翼120がロータ103を駆動し、ロータ103がさらにそれに結合された発電機を駆動することになる。
【0026】
ガスタービン100の運転中、高温作動ガス113にさらされる構成部品は熱応力を受けることになる。作動ガス113の流れの方向に見ると、第1のタービン段部112の案内翼130及び動翼120が、環状燃焼室110の内側を覆う遮熱レンガと共に、最大の熱応力を受けることになる。その場所で優勢な温度に耐えることができるように、それらは冷却液によって冷却することが可能である。構成部品の基体は方向性を有する構造を備えることが可能である、すなわち、それらは単結晶形態(SX構造)であるかまたは縦配向の結晶粒だけしか備えない(DS構造)。
【0027】
一例として、鉄ベース、ニッケルベース、または、コバルトベースの超合金が、構成部品、とりわけ、タービン動翼または静翼120、130、及び、燃焼室110の構成部品の材料として利用される。このタイプの超合金は、例えば、欧州特許第1 204 776 B1号明細書、欧州特許第1 306 454号明細書、欧州特許第1 319 729 A1号明細書、国際公開第99/67435号パンフレット、または、国際公開第00/44949号パンフレットによって既知のところである。
【0028】
案内翼130は、タービン108の内部ハウジング138に向かい合った案内翼付根(ここでは不図示)と、案内翼付根から反対側の端部の案内翼ヘッドを備えている。案内翼ヘッドは、ロータ103と向かい合い、ステータ143の固定リング140に固定されている。
【0029】
図2には、縦軸121に沿って延びるターボマシンの動翼120または案内翼130の透視図が示されている。
【0030】
ターボマシーンは航空機または電気を発生するためのパワープラントのガスタービン、蒸気タービン、または、圧縮機とすることが可能である。
【0031】
動翼または案内翼120、130は、縦軸121に沿って連続して、固定領域400、隣接する動翼または案内翼プラットフォーム403、及び、動翼または案内翼本体406並びに動翼または案内翼先端415を備えている。案内翼130として、案内翼130はその案内翼先端415にもう1つのプラットフォーム(不図示)を備えることが可能である。
【0032】
固定領域400には、動翼120、130をシャフトまたはディスク(不図示)に固定するのに用いられる動翼または案内翼付根183が形成されている。動翼または案内翼付根183は、例えばハンマーヘッド形状をなすように設計される。のこぎり歯またはダブテール状の付根といった他の構造も可能である。
【0033】
動翼または案内翼120、130は、動翼または案内翼本体406を通過して流れる媒体のために前縁409と後縁412を備えている。
【0034】
従来の動翼または案内翼120、130の場合、一例として固体金属材料とりわけ超合金が動翼または案内翼120、130の全ての領域400、403、406に用いられる。
【0035】
このタイプの超合金は、例えば欧州特許第1 204 776 B1号明細書、欧州特許第1 306 454号明細書、欧州特許第1 319 729 A1号明細書、国際公開第99/67435号パンフレット、または、国際公開第00/44949号パンフレットによって既知のところである。動翼または案内翼120、130は、この場合、鋳造法によって、しかも方向性凝固も利用して、鍛造法によって、フライス加工法によって、または、それらの組み合わせによって製造することが可能である。
【0036】
1つまたは複数の単結晶構造を備えた工作物が、動作時に強い機械的、熱的、及び/または、化学的応力にさらされる機械のための構成部品として用いられる。このタイプの単結晶工作物は、例えば溶融物からの方向性凝固によって製造される。これには、液体合金が凝固して、単結晶構造すなわち単結晶工作物を形成するか、または、方向性凝固する鋳造法が必要になる。この場合、樹枝状結晶が熱流方向に沿った配向をなし、柱状結晶粒構造(すなわち、工作物の全長にわたってひろがり、本明細書では慣習的に用いられる用語に従って方向性凝固したと称される結晶粒)または単結晶構造(すなわち、工作物全体が1つの単結晶から構成される)を形成する。非方向性成長は不可避的に縦及び横結晶粒界を形成し、そのために、方向性凝固構成部品または単結晶構成部品の好ましい特性が無効になるので、これらのプロセスにおいて、球状(多結晶)凝固への移行を回避する必要がある。
【0037】
本書では一般的な用途で方向性凝固微細構造と称されているが、これは、結晶粒界がないかまたはせいぜい角度の小さい結晶粒界しかない単結晶と、結晶粒界が縦方向に延びているが、横結晶粒界はない単結晶の両方を意味するものと理解すべきである。この第2の形態の結晶構造は、方向性凝固微細構造(方向性凝固構造)としても記載される。このタイプのプロセスは、米国特許第6,024,792号明細書及び欧州特許第0 892 090 A1号明細書によって既知のところである。
【0038】
動翼または案内翼120、130は、さらに、腐食または酸化から保護するコーティングを施すことが可能である。例えばMCrAlX(Mは、鉄(Fe)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)から構成されるグループから選択される少なくとも1つの元素、Xは、活性元素であり、イットリウム(Y)及び/またはシリコン及び/または少なくとも1つの希土類元素、または、ハフニウム(Hf)に相当する)。このタイプの合金は、欧州特許第0 486 489 B1号明細書、欧州特許第0 786 017 B1号明細書、欧州特許第0 412 397 B1号明細書、または、欧州特許第1 306 454 A1号明細書によって既知のところである。密度は理論密度の95%が望ましい。保護酸化アルミニウム層(TGO=熱成長酸化物層)がMCrAlX層上に形成される(中間層または最外層として)。
【0039】
例えばZrO2、Y23−ZrO2から構成される、すなわち、酸化イットリウム及び/または酸化カルシウム及び/または酸化マグネシウムによって不安定化された、部分的に安定化された、または、完全に安定化された、最外層であることが望ましい断熱コーティングをMCrAlX上に施すことも可能である。断熱コーティングによってMCrAlX層全体が被覆される。例えば電子ビーム物理蒸着(EB−PVD)のような適合するコーティング法を用いて、断熱コーティングに柱状結晶粒が生じさせられる。例えば大気プラズマ溶射(APS)、LPPS、VPS、または、CVDといった他のコーティング法もあり得る。断熱コーティングには、その耐熱衝撃性を改善するためマイクロクラックまたはマクロクラックを備える多孔性結晶粒子を含むことが可能である。従って、断熱コーティングはMCrAlX層よりも多孔性であることが望ましい。
【0040】
動翼または案内翼120、130は中空または中実の形態をなすことが可能である。動翼または案内翼120、130を冷却すべき場合には、中空とし、フィルム冷却孔418(点線で表示)を備えることも可能である。
【0041】
図3には、ガスタービン100の燃焼室110が示されている。燃焼室110は、例えば、回転軸102の周囲に配置された多数のバーナ107が共通燃焼室空間154内に開いていて、火炎156を発生する環状燃焼室として既知のもののように構成することが可能である。このため、燃焼室110全体が、回転軸102のまわりに配置される環状構造をなしている。
【0042】
比較的高い効率を実現するため、燃焼室110は、約1000℃〜1600℃の比較的高い作動媒体Mの温度に合わせて設計される。材料にとって好ましくないこれらの動作パラメータの場合でも比較的長い態様寿命を可能にするため、燃焼室壁153はその作動媒体Mにさらされる側に遮熱素子155から形成された内張りが施される。
【0043】
燃焼室110の内部は高温になるので、遮熱素子155及び/またはその保持素子のために冷却システムを設けることも可能である。従って、遮熱素子155は例えば中空とし、適切な場合には、燃焼室空間154内に開く冷却孔(不図示)も備える。
【0044】
合金から製造される各遮熱要素155は、その作動媒体側に特に耐熱性保護層(MCrAlX層及び/またはセラミックコーティング)が施されるか、あるいは、耐熱性材料(中実セラミックレンガ)から製作される。これらの保護層は、タービン動翼または静翼に用いられるものと同様とすることが可能であり、すなわち、例えばMCrAlXを表わすが、Mは、鉄(Fe)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)から構成されるグループから選択される少なくとも1つの元素、Xは、活性元素であり、イットリウム(Y)及び/またはシリコン及び/または少なくとも1つの希土類元素、または、ハフニウム(Hf)に相当する。このタイプの合金は、欧州特許第0 486 489 B1号明細書、欧州特許第0 786 017 B1号明細書、欧州特許第0 412 397 B1号明細書、または、欧州特許第1 306 454 A1号明細書によって既知のところである。
【0045】
例えばZrO2、Y23−ZrO2から構成される、すなわち、酸化イットリウム及び/または酸化カルシウム及び/または酸化マグネシウムによって不安定化された、部分的に安定化された、または、完全に安定化された断熱コーティングをMCrAlX上に施すことも可能である。例えば電子ビーム物理蒸着(EB−PVD)のような適合するコーティング法を用いて、断熱コーティングに柱状結晶粒が生じさせられる。例えば大気プラズマ溶射(APS)、LPPS、VPS、または、CVDといった他のコーティング法もあり得る。断熱コーティングには、その耐熱衝撃性を改善するためマイクロクラックまたはマクロクラックを備える多孔性結晶粒子を含むことが可能である。
【0046】
改修は、使用後、タービン動翼または静翼120、130、遮熱素子155から保護層を除去しなければならない(例えば、サンドブラストによって)可能性があることを意味している。従って、腐食及び/または酸化層及び生成物が除去される。適切な場合には、タービン動翼または静翼120、130または遮熱素子155の亀裂も修理される。これに続いて、タービン動翼または静翼120、130、遮熱素子155の再コーティングが施され、それが終了すると、タービン動翼または静翼120、130または遮熱素子155を再使用することが可能になる。
【0047】
図4には、基体4を構成する構成部品1、120、130、155が示されている。
【0048】
基体4はとりわけ超合金、特にニッケルベースの超合金から製造される。
【0049】
図7には、この方法によって修理可能な超合金、とりわけ、PWA1483SX、CMSX4が記載されている。
【0050】
この基体4には、閉じなければならない亀裂10または穴10がある。穴または亀裂10は盲穴である。
【0051】
とりわけ亀裂10の深さは0.75mm〜1.5mmまでである。とりわけ亀裂10の深さは、1mmまで、特に1mmの範囲内である。構成部品の表面22における亀裂の幅は10μm〜100μmの範囲内が望ましい。
【0052】
予熱は、溶接すべき領域10のまわりで局部的にのみ実施するのが望ましく、他の領域では、温度ははるかに低くなる。
【0053】
500℃以下の温度は結晶粒の誤配向のような欠陥を増加させることになるため、>500℃の温度、とりわけ、510℃〜550℃の温度範囲にすると、温度勾配が高くなり、そのために良好な溶接の降伏率(yielding rate)が低下するかまたは欠陥数が減少するので(図9)、極めて良好な結果が得られる。ここで「>500℃」は、所定の測定許容差がΔT(>0)の温度Tが500℃を超える、すなわち、Tpreheat>500℃+ΔTであることを表わしている。
【0054】
予熱温度は、溶接プロセス全体にわたって維持されるのが望ましい。
【0055】
用いられる溶接装置としてレーザ13の実行可能態様がいくつか存在するが、Nd−YAGまたは高出力ダイオードレーザタイプを用いるのが最良であることが分かっている。
【0056】
レーザビームのスポットサイズの直径は、2.5mm〜5mm、とりわけ3mm〜5mmの範囲内であり、別して云えば4mmである。意外にも、レーザビームの焦点のこうした大きい直径が、その小さい亀裂(10μm〜100μm)の修理に良好な結果を示すことが判明した。ここで「小さい」は基体4の表面22における亀裂幅に関連する。レーザ13PLaser[W]のパワーは450ワット〜950ワット、とりわけ、500ワット〜900ワット(図8)が望ましいので、2,3kW/cm2〜30kW/cm2、とりわけ、2,5kW/cm2〜29kW/cm2のレーザ強度に達することになる。レーザビームと修理を受ける基体4の相対運動は、1mm/秒未満、とりわけ、0.9mm/秒以下、別して云えば50mm/分が望ましい。相対運動は0.4mm/秒以上、とりわけ、0.6mm/秒以上が望ましい。
【0057】
それにもかかわらず、その供給材料がやはり溶接装置13によって溶融する材料供給装置16によって、付加材料19(図6)とりわけCMSX4ベースの粉末であるPWA 1483(図6、とりわけ粉末の形態をなす)を付加することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0058】
【図1】ガスタービンを示す図である。
【図2】タービン動翼を示す図である。
【図3】燃焼室を示す図である。
【図4】溶接によって修理すべき構成部品を示す図である。
【図5】溶接によって修理すべき構成部品を示す図である。
【図6】溶接によって修理すべき構成部品を示す図である。
【図7】超合金のリストである。
【図8】実験結果を示す図である。
【図9】実験結果を示す図である。
【符号の説明】
【0059】
100 ガスタービン
101 シャフト
102 回転軸
103 ロータ
104 吸気ハウジング
105 圧縮機
107 バーナ
108 タービン
109 排気ハウジング
110 環状燃焼器
111 ガス流路
112 タービン段部
120 動翼
130 案内翼
133 タービンディスク
138 内部ハウジング
140 固定リング
143 ステータ
155 遮熱素子

【特許請求の範囲】
【請求項1】
構成部品(1、120、130、155)を溶接する溶接方法であって、
500℃より高く(>500℃)、600℃より低い前記構成部品(1、120、130、155)の予熱温度が利用されることを特徴とする方法。
【請求項2】
予熱温度が510℃を超えることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
予熱温度が520℃を超えることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の方法。
【請求項4】
予熱温度が550℃未満であることを特徴とする、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項5】
前記構成部品(1、120、130、155)がニッケルベースの超合金から製造されることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記構成部品(1、120、130、155)が方向性凝固柱状結晶粒(DS)から製造されることを特徴とする、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記構成部品(1、120、130、155)が単結晶超合金(SX)から製造されることを特徴とする、請求項5に記載の方法。
【請求項8】
レーザ(13)が溶接に用いられることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
プラズマが溶接に用いられることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記構成部品(1、120、130、155)が誘導システムによって予熱されることを特徴とする、請求項1から7のいずれか1項に記載の方法。
【請求項11】
前記構成部品(1、120、130、155)が赤外線ランプによって予熱されることを特徴とする、請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の方法。
【請求項12】
前記構成部品(1、120、130、155)が、溶接にも用いられるレーザによって予熱されることを特徴とする、請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の方法。
【請求項13】
前記構成部品(1、120、130、155)が、溶接される領域(10)において局所的にのみ予熱されることを特徴とする、請求項1、請求項5、請求項10、請求項11、請求項12のいずれか1項に記載の方法。
【請求項14】
溶接される領域(10)に材料(19)が付加されることを特徴とする、請求項1から請求項13のいずれか1項に記載の方法。
【請求項15】
溶接される領域(10)に材料が付加されないことを特徴とする、請求項1から請求項14のいずれか1項に記載の方法。
【請求項16】
溶接中、予熱温度が維持されることを特徴とする、請求項1から請求項15のいずれか1項に記載の方法。
【請求項17】
レーザビームのスポットサイズが、直径2.5mm〜5mm、特に3mm〜5mm、とりわけ4mmであることを特徴とする、請求項1から請求項16のいずれか1項に記載の方法。
【請求項18】
前記レーザ(13)の出力が450W〜950W、とりわけ500W〜900Wであることを特徴とする、請求項1から請求項17のいずれか1項に記載の方法。
【請求項19】
レーザビームと前記構成部品の相対運動が1mm/秒未満であることを特徴とする、請求項1から請求項18のいずれか1項に記載の方法。
【請求項20】
前記相対運動が1mm/秒であることを特徴とする、請求項1から請求項19のいずれか1項に記載の方法。
【請求項21】
前記相対運動が0.4mm/秒以上及び0.9mm/秒以下、とりわけ、50mm/分であることを特徴とする、請求項19に記載の方法。
【請求項22】
Nd−YAGレーザが用いられることを特徴とする、請求項1から請求項21のいずれか1項に記載の方法。
【請求項23】
溶接方法が再溶融法であることを特徴とする、請求項1から請求項22のいずれか1項に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2009−90371(P2009−90371A)
【公開日】平成21年4月30日(2009.4.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−260657(P2008−260657)
【出願日】平成20年10月7日(2008.10.7)
【出願人】(390039413)シーメンス アクチエンゲゼルシヤフト (2,104)
【氏名又は名称原語表記】Siemens Aktiengesellschaft
【住所又は居所原語表記】Wittelsbacherplatz 2, D−80333 Muenchen, Germany
【Fターム(参考)】