説明

演算増幅回路

【課題】広い出力電圧範囲において、一定のオフセットを実現する演算増幅回路を提供する。
【解決手段】従来の演算増幅回路30に対し、オフセット一定化回路200を設ける。オフセット一定化回路は、演算増幅回路の入力段が備えるPMOS差動電流源MP1のオン、オフを切換える第1のスイッチと、入力段が備えるNMOS差動電流源MN1のオン、オフを切換える第2のスイッチと、第1、2スイッチを切換えるタイミングを決定する電圧生成部23と、第1、2スイッチを制御する制御信号を出力する電圧比較器21を備え、入力電圧に応じPMOS差動電流源MP1とNMOS差動電流源MN1の電流を制御する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、演算増幅回路において、出力ダイナミックレンジの範囲において、オフセット電圧を一定にさせる演算増幅回路に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、液晶パネル、有機ELパネルは、携帯機器、小型モバイル機器、大型パネル機器用途を中心に、低消費電力かつ、広い出力電圧範囲で一定のオフセットを出力できる演算増幅回路が強く要望されている。
【0003】
従来は、広い出力電圧範囲を実現する為、演算増幅回路が用いられる事が一般的だったが、広い出力範囲でのオフセット一定化は回路構成上、不可能であった。
【特許文献1】特開平8−204468号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の演算増幅回路について、図18を用いて説明する。
【0005】
演算増幅回路は、入力段、位相補償部、出力段の大きく3つで構成され、前記演算増幅回路にバイアス電圧VBP0、VBP1、VBP2、VBP3、VBP4、VBN0、VBN1、VBN2、VBN3、VBN4を出力するバイアス回路から、バイアス電位を入力する事で、所望の動作を行う。
【0006】
オフセットに特化した、説明となるが図10を用いて説明する。
【0007】
(a)の波形は、入力電圧INPをAVSSにオーバードライブ電圧を加えた電位からAVDDからオーバードライブ引いた電位まで変化させた時の波形である。
【0008】
その時、入力段のPMOS電流源であるMP1に流れる電流をIdp1、NMOS電流源であるMN1に流れる電流をIdn1とする。
【0009】
(b)の波形は、入力電圧INPをAVSSにオーバードライブ電圧を加えた電位からAVDDからオーバードライブ引いた電位まで変化させた時のPMOSトランジスタMP1に流れる電流Idp1の電流特性であり、t3期間は、PMOS差動対MP2、MP3のトランジスタがオフしている為、電流は流れない。
【0010】
(c)の波形は、入力電圧INPをAVSSにオーバードライブ電圧を加えた電位からAVDDからオーバードライブ引いた電位まで変化させた時のNMOSトランジスタMN1に流れる電流Idn1の電流特性であり、t1期間はMN2、MN3のトランジスタがオフしている為、電流は流れない。
【0011】
(d)の波形は、入力電圧INPをAVSSにオーバードライブ電圧を加えた電位からAVDDからオーバードライブ引いた電位まで変化させた時のIdp1とIdn1の電流特性を足し合わせた電流特性であり、t1期間は、NMOS電流源MN1が停止している為、Idp1とIdn1の電流特性を足し合わせた電流値はIdp1となり、T2期間は、NMOS電流源MN1、PMOS電流源MP1がいずれも動作しているので、Idp1とIdn1の電流特性を足し合わせた電流値がそのまま電流値となり、t3期間は、PMOS電流源MP1が停止している為、Idp1とIdn1の電流特性を足し合わせた電流値はIdn1となる。
【0012】
(e)の波形は、入力電圧INPをAVSSにオーバードライブ電圧を加えた電位からAVDDからオーバードライブ引いた電位まで変化させた時のオフセット特性を示している。
【0013】
理想オペアンプの特性上、Idp1とIdn1を足し合わせた電流値が多いと利得が上がりオフセット値が小さくなる。また、少ないと利得が下がり、オフセット値が大きくなる。
【0014】
つまり、(d)で説明したIdp1とIdn1の電流特性を足し合わせた電流特性から、オフセット特性は、t1期間、t3期間は、オフセット値が大きくなり、t2期間ではオフセット値が小さくなる。
【0015】
つまり、入力段の利得が、入力電圧値に応じて変動してしまう結果、オフセット値も入力電圧値に応じて変動してしまい、一定のオフセットを実現できないという課題を要した。
【0016】
本発明は、前述の従来の課題を解決するもので、従来の演算増幅回路に、オフセット一定化回路を追加する事で、広い出力電圧範囲において、一定のオフセットを実現する演算増幅回路を提供する事を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0017】
前記請求項1に記載のオフセット一定化演算増幅回路において、オフセット一定化回路が、演算増幅回路の入力段が備える第1の定電流源をオン、オフ切換える第1のスイッチと、前記入力段が備える第2の定電流源をオン、オフ切換える第2のスイッチと、前記第1のスイッチと、前記第2のスイッチを切換える制御信号を切換えるタイミングを決定する電圧生成部と、前記演算増幅回路の非反転入力端子の入力電圧と前記電圧生成部の出力電圧から、前記第1のスイッチと、前記第2のスイッチを制御する制御信号を出力する電圧比較器を備えた構成である。
【0018】
この入力段の定電流源を制御する構成により、広い入力電圧の範囲でオフセットを一定にする効果が得られる。
【0019】
前記請求項1に記載のオフセット一定化演算増幅回路において、オフセット一定化回路が、前記入力段が備える第1の差動対の非反転入力をオン、オフ切換える第1のスイッチと、前記入力段が備える第1の差動対の反転入力をオン、オフ切換える第2のスイッチと、前記入力段が備える第2の差動対の非反転入力をオン、オフ切換える第3のスイッチと、前記入力段が備える第2の差動対の反転入力をオン、オフ切換える第4のスイッチを備えており、前記第1のスイッチと、前記第2のスイッチを切換える制御信号を切換えるタイミングを決定する電圧生成部と、前記演算増幅回路の非反転入力端子の入力電圧と電圧生成部の出力電圧から、前記第1のスイッチと、前記第2のスイッチと、前記第3のスイッチと、前記第4のスイッチを制御する制御信号を出力する電圧比較器を備える。
【0020】
この入力段の差動対を制御する構成により、広い入力電圧の範囲でオフセットを一定にする効果が得られる。
【0021】
前記請求項1に記載のオフセット一定化演算増幅回路において、オフセット一定化回路が、前記入力段が備える第1の差動対の反転入力をオン、オフ切換える第1のスイッチと、前記入力段が備える第1の差動対の非反転入力をオン、オフ切換える第2のスイッチと、を備えており、前記第1のスイッチと、前記第2のスイッチを切換える制御信号を切換えるタイミングを決定する電圧生成部と、前記演算増幅回路の非反転入力端子の入力電圧と電圧生成部の出力電圧から、前記第1のスイッチと、前記第2のスイッチを制御する制御信号を出力する電圧比較器を備える。
【0022】
この発明によれば、前記出力電圧生成部の電圧値以上の電圧が、演算増幅回路の非反転入力端子に入力された時のみ、オフセットを一定に保つ効果が得られる。
【0023】
前記請求項1に記載のオフセット一定化演算増幅回路において、オフセット一定化回路が、前記入力段が備える第2の差動対の反転入力をオン、オフ切換える第1のスイッチと、前記入力段が備える第2の差動対の非反転入力をオン、オフ切換える第2のスイッチと、を備えており、前記第1のスイッチと、前記第2のスイッチを切換える制御信号を切換えるタイミングを決定する電圧生成部と、前記演算増幅回路の非反転入力端子の入力電圧と電圧生成部の出力電圧から、前記第1のスイッチと、前記第2のスイッチを制御する制御信号を出力する電圧比較器を備えた構成である。
【0024】
この発明によれば、前記出力電圧生成部の電圧値以下の電圧が、演算増幅回路の非反転入力端子に入力された時のみ、オフセットを一定に保つ効果が得られる。
【0025】
前記請求項3に記載のオフセット一定化演算増幅回路において、オフセット一定化回路が、前記第1の定電流源に並列に接続した、第3の定電流源と、前記第3の定電流源をオン、オフ切換える第5のスイッチと、前記第2の定電流源に並列に接続した、第4の定電流源と、前記第4の定電流源をオン、オフ切換える第6のスイッチをさらに備えており、前記第1のスイッチと、前記第2のスイッチを切換える制御信号を切換えるタイミングを決定する電圧生成部と、前記演算増幅回路の非反転入力端子の入力電圧と電圧生成部の出力電圧から、前記第1のスイッチと、前記第2のスイッチと、前記第3のスイッチと、前記第4のスイッチ、前記第5のスイッチ、前記第6のスイッチを制御する制御信号を出力する電圧比較器を備えた構成である。
【0026】
この入力段の差動対を制御する構成により、広い入力電圧の範囲でオフセットを一定にし、かつオフセット値を可変する効果が得られる。
【0027】
前記請求項4に記載のオフセット一定化演算増幅回路において、オフセット一定化回路が、前記請求項4において、前記第1の定電流源に並列に接続した、第3の定電流源と、前記第3の定電流源をオン、オフ切換える第3のスイッチをさらに備えており、前記第1のスイッチと、前記第2のスイッチを切換える制御信号を切換えるタイミングを決定する電圧生成部と、前記演算増幅回路の非反転入力端子の入力電圧と電圧生成部の出力電圧から、前記第1のスイッチと、前記第2のスイッチと、前記第3のスイッチを制御する制御信号を出力する電圧比較器を備えた構成である。
【0028】
この発明によれば、前記出力電圧生成部の電圧値以上の電圧が、演算増幅回路の非反転入力端子に入力された時のみ、オフセットを一定にし、かつオフセット値を可変する効果が得られる。
【0029】
前記請求項5に記載のオフセット一定化演算増幅回路において、オフセット一定化回路が、前記第2の定電流源に並列に接続した、第3の定電流源と、前記第3の定電流源をオン、オフ切換える第3のスイッチと、をさらに備えており、前記第1のスイッチと、前記第2のスイッチを切換える制御信号を切換えるタイミングを決定する電圧生成部と、前記演算増幅回路の非反転入力端子の入力電圧と電圧生成部の出力電圧から、前記第1のスイッチと、前記第2のスイッチと、前記第3のスイッチを制御する制御信号を出力する電圧比較器を備えた構成である。
【0030】
この発明によれば、前記出力電圧生成部の電圧値以下の電圧が、演算増幅回路の非反転入力端子に入力された時のみ、オフセットを一定にし、かつオフセット値を可変する効果が得られる。
【0031】
前記請求項6に記載のオフセット一定化演算増幅回路において、オフセット一定化回路が、前記第1の定電流源に並列に接続した第3の定電流源の電流値を、任意に調整することができる第1の電流調整回路と、前記第2の定電流源に並列に接続した第4の定電流源の電流値を、任意に調整することができる第2の電流調整回路とを更に備えた構成である。
【0032】
この入力段の差動対を制御する構成により、広い入力電圧の範囲でオフセットを一定にし、かつオフセット値を任意に可変する効果が得られる。
【0033】
前記請求項7に記載のオフセット一定化演算増幅回路において、オフセット一定化回路が、前記第1の定電流源に並列に接続した第3の定電流源の電流値を、任意に調整することができる電流調整回路を更に備えた構成である。
【0034】
この発明によれば、前記出力電圧生成部の電圧値以上の電圧が、演算増幅回路の非反転入力端子に入力された時のみ、オフセットを一定にし、かつオフセット値を任意に可変する効果が得られる。
【0035】
前記請求項8に記載のオフセット一定化演算増幅回路において、オフセット一定化回路が、前記第2の定電流源に並列に接続した第3の定電流源の電流値を、任意に調整することができる、電流調整回路を更に備えた構成である。
【0036】
この発明によれば、前記出力電圧生成部の電圧値以下の電圧が、演算増幅回路の非反転入力端子に入力された時のみ、オフセットを一定にし、かつオフセット値を任意に可変する効果が得られる。
【0037】
前記請求項2、請求項3、請求項4、請求項5において、前記オフセット一定化回路が、前記電圧生成部の出力電圧を任意に調整する事ができる、電圧調整回路を更に備えた構成である。
【0038】
この発明によれば、前記出力電圧生成部の電圧値を任意に変える事が可能となり、オフセットを一定にする範囲を任意に可変する効果が得られる。
【0039】
前記請求項1に記載のオフセット一定化演算増幅回路において、オフセット一定化回路が、前記バイアス回路の出力するバイアス電圧を、任意に調整できるバイアス電圧調整回路を備えた構成である。
【0040】
この発明によれば、バイアス電位を任意に変える事が可能となり、オフセット一定の調整、並びに、オフセット値の調整をした結果、バイアス電位の調整が必要となった時に、任意に可変する効果が得られる。
【0041】
前記請求項2、請求項4、請求項5に記載のオフセット一定化演算増幅回路において、オフセット一定化回路が、前記第1、第2のスイッチの制御信号に、複数のデジタル入力信号からアナログの電圧に変換し出力するD/Aコンバータのデジタル入力信号を用いる構成である。
【0042】
この発明によれば、電圧生成部、電圧比較器が不要となり、更に面積縮小化の効果が得られる。
【0043】
前記請求項3のオフセット一定化演算増幅回路において、オフセット一定化回路が、前記第1、第2、第3、第4のスイッチの制御信号に、複数のデジタル入力信号からアナログの電圧に変換し出力するD/Aコンバータのデジタル入力信号を用いる構成である。
【0044】
この発明によれば、電圧生成部、電圧比較器が不要となり、更に面積縮小化の効果が得られる。
【発明の効果】
【0045】
以上のように、本発明は、従来の演算増幅回路に対し、オフセット一定化回路を設けた事により、入力電圧に応じ、PMOS差動電流源、NMOS差動電流源の電流を制御できるので、低消費電力かつ、オフセット一定に大きな効果をもたらす。
【発明を実施するための最良の形態】
【0046】
(第1の実施形態)
図1に本発明の第1の実施形態のオフセット一定化演算増幅回路の回路図を示す。
【0047】
図1において、10はオフセット一定化演算増幅回路である。
【0048】
オフセット一定化演算増幅回路10は、オフセット一定化制御回路200と、従来の演算増幅回路30で構成される。オフセット一定化制御回路200は、電圧生成部23が出力する出力電圧値と、演算増幅回路の入力電圧INPの電圧値を比較し、比較結果を出力する電圧比較回路21と、電圧比較回路21の出力電圧の反転信号を作る為のインバータ22と、電圧比較回路21の出力Vsw1を制御信号とし、PMOS差動トランジスタのゲート電圧にAVDDの電圧を供給するかオフするかを切り替えるPMOSスイッチMP4と、電圧比較回路21の出力Vsw1と反転出力Vnsw1を制御信号とし、PMOS差動トランジスタのゲート電圧にバイアス電圧を供給するか、オフ状態にするかを切り替えるスイッチMN5とMP5と、電圧比較回路21の出力Vsw1を制御信号とし、NMOS差動トランジスタのゲート電圧にAVSSの電圧を供給するかオフするかを切り替えるNMOSスイッチMN4と、電圧比較回路21の出力Vsw1と反転出力Vnsw1を制御信号とし、NMOS差動トランジスタのゲート電圧にバイアス電圧を供給するか、オフ状態にするかを切り替えるスイッチMN6とMP6で構成される。
【0049】
演算増幅回路10は、電圧生成部23の出力電圧と、演算増幅回路10の入力電圧INPを比較し、PMOS差動電流源、NMOS差動電流源のオン、オフを切換える機能を有する。

次に、以上のように構成されたオフセット一定化演算増幅回路10の動作について図11を用いて説明する。
【0050】
本説明において、電圧生成部23の出力電圧はVaと定義し説明する。
【0051】
電圧比較回路21は、INPの電圧値がVaより大きくなった時、AVDDを出力し、INPの電圧値がVaより小さくなった時はAVSSを出力する回路を適用したとする。
【0052】
図11の(a)の波形は、演算増幅回路30の入力電圧INPをAVSSにオーバードライブ電圧を加えた電位からAVDDからオーバードライブ引いた電位まで変化させた時の波形である。
【0053】
(b)に示すように、INPの電圧値がVaより小さい期間では、Vsw1はAVSSとなり、INPの電圧値がVaより大きい期間では、Vsw1はAVDDとなる。
【0054】
(c)に示すように、INPの電圧値がVaより小さい期間では、Vnsw1はAVDDとなり、INPの電圧値がVaより大きい期間では、Vnsw1はAVSSとなる。
【0055】
(d)と(e)に示すように、MP1は、INPの電圧値がVaより小さい期間ではオンするので、Idp1の電流は一定の電流を流し、INPの電圧値がVaより大きい期間ではオフするので、Idp1の電流は流れない。
【0056】
(f)と(g)に示すように、MN1は、INPの電圧値がVaより小さい期間ではオフするので、Idn1の電流は流れない。INPの電圧値がVaより大きい期間ではオンするので、Idn1の電流は一定の電流を流す。
【0057】
前述で説明したとおり、INPの入力電圧値とVaが一致する点を基準にPMOS定電流源、NMOS定電流源のいずれかのみがオンしている為、(h)に示すように、広い電圧範囲で一定のオフセット特性を得る事ができる。
【0058】
(第2の実施形態)
図2に本発明の第2の実施形態のオフセット一定化演算増幅回路の回路図を示す。
【0059】
図2において、11はオフセット一定化演算増幅回路である。
【0060】
図1に示した、差動電流源を制御しオフセットを一定に保つ演算増幅回路10との大きな相違点は、差動対のトランジスタのゲート電圧を制御することによりオフセットを一定に保つことである。
【0061】
オフセット一定化演算増幅回路11は、オフセット一定化制御回路201と、従来の演算増幅回路30で構成される。オフセット一定化制御回路201は、電圧生成部23が出力する出力電圧値と、演算増幅回路の入力電圧INPの電圧値を比較し、比較結果を出力する電圧比較回路21と、電圧比較回路21の出力電圧の反転信号を作る為のインバータ22と、電圧比較回路21の出力Vsw1を制御信号とし、PMOS差動対のトランジスタのゲート電圧INP_PにAVDDの電圧を供給するかオフするかを切り替えるPMOSスイッチMP5と、電圧比較回路21の出力Vsw1と反転出力Vnsw1を制御信号とし、PMOS差動対のトランジスタのゲート電圧INP_PにINPを供給するか、オフ状態にするかを切り替えるスイッチMN7とMP7と、NMOS差動対のトランジスタのゲート電圧INP_NにAVSSの電圧を供給するかオフするかを切り替えるNMOSスイッチMN5と、電圧比較回路21の出力Vsw1と反転出力Vnsw1を制御信号とし、PMOS差動対のトランジスタのゲート電圧INP_NにINPを供給するか、オフ状態にするかを切り替えるスイッチMN6とMP6と、PMOS差動対のトランジスタのゲート電圧INN_PにAVDDの電圧を供給するかオフするかを切り替えるPMOSスイッチMP5と、電圧比較回路21の出力Vsw1と反転出力Vnsw1を制御信号とし、PMOS差動対のトランジスタのゲート電圧INN_Pに差動増幅器30の出力OUTを供給するか、オフ状態にするかを切り替えるスイッチMN9とMP9と、NMOS差動対のトランジスタのゲート電圧INN_NにAVSSの電圧を供給するかオフするかを切り替えるNMOSスイッチMN4と、電圧比較回路21の出力Vsw1と反転出力Vnsw1を制御信号とし、NMOS差動対のトランジスタのゲート電圧INN_Nに差動増幅器30の出力OUTを供給するか、オフ状態にするかを切り替えるスイッチMN8とMP8とで構成される。
【0062】
次に、以上のように構成されたオフセット一定化演算増幅回路11の動作について図12を用いて説明する。
【0063】
本説明において、電圧生成部23の出力電圧はVaと定義し説明する。
【0064】
電圧比較回路21は、INPの電圧値がVaより大きくなった時、AVDDを出力し、INPの電圧値がVaより小さくなった時はAVSSを出力する回路を適用したとする。
【0065】
図12の(a)の波形は、演算増幅回路30の入力電圧INPをAVSSにオーバードライブ電圧を加えた電位からAVDDからオーバードライブ引いた電位まで変化させた時の波形である。
【0066】
(b)に示すように、INPの電圧値がVaより小さい期間では、Vsw1はAVSSとなり、INPの電圧値がVaより大きい期間では、Vsw1はAVDDとなる。
【0067】
(c)に示すように、INPの電圧値がVaより小さい期間では、Vnsw1はAVDDとなり、INPの電圧値がVaより大きい期間では、Vnsw1はAVSSとなる。
【0068】
(d)と(e)に示すように、差動対MP2、MP3は、INPの電圧値がVaより小さい期間ではオンするので、Idp1の電流は差動対を流れ、INPの電圧値がVaより大きい期間ではオフするので、Idp1の電流は差動対を流れない。
【0069】
(f)と(g)に示すように、差動対MN2、MN3は、INPの電圧値がVaより小さい期間ではオフするので、Idn1の電流は差動対を流れない。INPの電圧値がVaより大きい期間ではオンするので、Idn1の電流は差動対を流れる。
【0070】
前述で説明したとおり、INPの入力電圧値とVaが一致する点を基準にPMOS差動対、NMOS差動対のいずれかのみがオンしている為、(h)に示すように、広い電圧範囲で一定のオフセット特性を得る事ができる。
【0071】
(第3の実施形態)
図3に本発明の第3の実施形態のオフセット一定化演算増幅回路の回路図を示す。
【0072】
図3において、12はオフセット一定化演算増幅回路である。
【0073】
図2に示した、PMOS差動対、NMOS差動対両方の差動電流源を制御しオフセットを一定に保つオフセット一定化演算増幅回路11との大きな相違点は、NMOSのみの差動対のゲート電圧を制御することで、電圧生成部23の出力電圧Vaの電圧値を基準にオフセットの値を変えることが出来る。
【0074】
構成としては、第2の実施形態で説明した構成に対し、INP_Pを制御していたスイッチをすべて削除し、INP_PとINPを接続する。
【0075】
また、INN_Pを制御していたスイッチをすべて削除し、INN_PとOUTを接続し、INP_NとINPを接続する構成である。
【0076】
次に、以上のように構成されたオフセット一定化演算増幅回路12の動作について図13を用いて説明する。
【0077】
本説明において、電圧生成部23の出力電圧はVaと定義し説明する。
【0078】
電圧比較回路21は、INPの電圧値がVaより大きくなった時、AVDDを出力し、INPの電圧値がVaより小さくなった時はAVSSを出力する回路を適用したとする。
【0079】
図13の(a)の波形は、演算増幅回路30の入力電圧INPをAVSSにオーバードライブ電圧を加えた電位からAVDDからオーバードライブ引いた電位まで変化させた時の波形である。
【0080】
(b)に示すように、INPの電圧値がVaより小さい期間では、Vsw1はAVSSとなり、INPの電圧値がVaより大きい期間では、Vsw1はAVDDとなる。
【0081】
(c)に示すように、INPの電圧値がVaより小さい期間では、Vnsw1はAVDDとなり、INPの電圧値がVaより大きい期間では、Vnsw1はAVSSとなる。
【0082】
(d)と(e)に示すように、差動対MP2、MP3は、INPの電圧値がVaより小さい期間ではオンするので、Idp1の電流は差動対を流れ、INPの電圧値がVaより大きい期間ではオフするので、Idp1の電流は差動対を流れない。
【0083】
(f)と(g)に示すように、差動対MN2、MN3は、INPの電圧値がVt1より小さい期間ではトランジスタ特性上、オフするので、Idn1の電流は差動対を流れない。INPの電圧値がVt1より大きい期間ではオンするので、Idn1の電流は差動対を流れる。
【0084】
(h)に示すように、INPの電圧値がVaより大きい期間で一定のオフセット特性を得る事ができる。
【0085】
(第4の実施形態)
図4に本発明の第4の実施形態のオフセット一定化演算増幅回路の回路図を示す。
【0086】
図4において、13はオフセット一定化演算増幅回路である。
【0087】
第2の実施形態で説明した演算増幅回路のPMOS差動対の制御をなくし、NMOS差動対のみを制御する回路構成である。
【0088】
次に、以上のように構成されたオフセット一定化演算増幅回路13の動作について図14を用いて説明する。
【0089】
本説明において、電圧生成部23の出力電圧はVaと定義し説明する。
【0090】
電圧比較回路21は、INPの電圧値がVaより大きくなった時、AVDDを出力し、INPの電圧値がVaより小さくなった時はAVSSを出力する回路を適用したとする。
【0091】
図14の(a)の波形は、演算増幅回路30の入力電圧INPをAVSSにオーバードライブ電圧を加えた電位からAVDDからオーバードライブ引いた電位まで変化させた時の波形である。
【0092】
(b)に示すように、INPの電圧値がVaより小さい期間では、Vsw1はAVSSとなり、INPの電圧値がVaより大きい期間では、Vsw1はAVDDとなる。
【0093】
(c)に示すように、INPの電圧値がVaより小さい期間では、Vnsw1はAVDDとなり、INPの電圧値がVaより大きい期間では、Vnsw1はAVSSとなる。
【0094】
(d)と(e)に示すように、差動対MP2、MP3は、INPの電圧値がVt2より大きい期間ではトランジスタ特性上、オフするので、Idp1の電流は差動対を流れない。INPの電圧値がVt2より小さい期間ではオンするので、Idp1の電流は差動対を流れる。
【0095】
(f)と(g)に示すように、差動対MN2、MN3は、INPの電圧値がVaより小さい期間ではオフするので、Idn1の電流は差動対を流れない、INPの電圧値がVaより大きい期間ではオンするので、Idn1の電流は差動対を流れる。
【0096】
(h)に示すように、INPの電圧値がVaより小さい期間で一定のオフセット特性を得る事ができる。
【0097】
(第5の実施形態)
図5に本発明の第5の実施形態のオフセット一定化演算増幅回路の回路図を示す。
【0098】
図5において、14はオフセット一定化演算増幅回路である。
【0099】
第3の実施形態で説明したオフセット一定化演算増幅回路12に、以下の機能を追加した。
【0100】
演算増幅回路204は、電圧比較回路21の出力Vsw1とVnsw1を制御信号とし、Idn1の電流を増やす為に、ドレインをMN1のドレインに接続し、ソースをAVSSに接続したNMOSトランジスタMN1-1と、MN1-1のゲート電圧をVBN0で供給するかオフするかを、切り替えるスイッチMN10,MP10を有した電流調整回路24を追加。
【0101】
次に、以上のように構成されたオフセット一定化演算増幅回路14の動作について図15を用いて説明する。
【0102】
本説明において、電圧生成部23の出力電圧はVaと定義し説明する。
【0103】
電圧比較回路21は、INPの電圧値がVaより大きくなった時、AVDDを出力し、INPの電圧値がVaより小さくなった時はAVSSを出力する回路を適用したとする。
【0104】
図15の(a)の波形は、演算増幅回路30の入力電圧INPをAVSSにオーバードライブ電圧を加えた電位からAVDDからオーバードライブ引いた電位まで変化させた時の波形である。
【0105】
(b)に示すように、INPの電圧値がVaより小さい期間では、Vsw1はAVSSとなり、INPの電圧値がVaより大きい期間では、Vsw1はAVDDとなる。
【0106】
(c)に示すように、INPの電圧値がVaより小さい期間では、Vnsw1はAVDDとなり、INPの電圧値がVaより大きい期間では、Vnsw1はAVSSとなる。
【0107】
(d)と(e)に示すように、差動対MP2、MP3は、INPの電圧値がVaより小さい期間ではオンするので、Idp1の電流は差動対を流れ、INPの電圧値がVaより大きい期間ではオフするので、Idp1の電流は差動対を流れない。
【0108】
(f)と(g)に示すように、差動対MN2、MN3は、INPの電圧値がVt1より小さい期間ではトランジスタ特性上、オフするので、Idn1の電流は差動対を流れない。INPの電圧値がVt1より大きい期間ではオンするので、Idn1の電流は差動対を流れる。
【0109】
かつ、INPの電圧値がVaより大きい期間ではMN1-1もオンするので、Idn1に、MN1-1に流れる電流Idn1-1が加わった電流が、MN2、MN3の差動対に流れる。
【0110】
(h)に示すように、INPの電圧値がVaより大きい期間で一定のオフセット特性を得ることと、オフセット値を小さくする事ができる。
【0111】
(第6の実施形態)
図6に本発明の第6の実施形態のオフセット一定化演算増幅回路の回路図を示す。
【0112】
図6において、15はオフセット一定化演算増幅回路である。
【0113】
第5の実施形態で説明したオフセット一定化演算増幅回路14に、以下の機能を追加した。
【0114】
電流調整回路24をn個用意し、n個の電流調整回路をICNT[n:0]という制御信号で任意にセレクトできるセレクタ26を追加。
【0115】
次に、以上のように構成されたオフセット一定化演算増幅回路205の動作について図16を用いて説明する。
【0116】
本説明において、電圧生成部23の出力電圧はVaと定義し説明する。
【0117】
電圧比較回路21は、INPの電圧値がVaより大きくなった時、AVDDを出力し、INPの電圧値がVaより小さくなった時はAVSSを出力する回路を適用したとする。
【0118】
図16の(a)の波形は、演算増幅回路30の入力電圧INPをAVSSにオーバードライブ電圧を加えた電位からAVDDからオーバードライブ引いた電位まで変化させた時の波形である。
【0119】
(b)に示すように、INPの電圧値がVaより小さい期間では、Vsw1はAVSSとなり、INPの電圧値がVaより大きい期間では、Vsw1はAVDDとなる。
【0120】
(c)に示すように、INPの電圧値がVaより小さい期間では、Vnsw1はAVDDとなり、INPの電圧値がVaより大きい期間では、Vnsw1はAVSSとなる。
【0121】
(d)と(e)に示すように、差動対MP2、MP3は、INPの電圧値がVaより小さい期間ではオンするので、Idp1の電流は差動対を流れ、INPの電圧値がVaより大きい期間ではオフするので、Idp1の電流は差動対を流れない。
【0122】
(f)と(g)に示すように、差動対MN2、MN3は、INPの電圧値がVt1より小さい期間ではトランジスタ特性上、オフするので、Idn1の電流は差動対を流れない。INPの電圧値がVt1より大きい期間ではオンするので、Idn1の電流は差動対を流れる。
【0123】
かつ、INPの電圧値がVaより大きい期間ではMN1-1もオンするので、Idn1に、電流調整回路に流れるトータル電流Idn1xが加わった電流が、MN2、MN3の差動対に流れる。
【0124】
(h)に示すように、INPの電圧値がVaより大きい期間で一定のオフセット特性を得ることと、オフセット値を任意に小さくする事ができる。
【0125】
(第7の実施形態)
図7に本発明の第7の実施形態のオフセット一定化演算増幅回路の回路図を示す。
【0126】
図7において、16はオフセット一定化演算増幅回路である。
【0127】
第6の実施形態で説明したオフセット一定化演算増幅回路15に、以下の機能を追加した。
【0128】
電圧生成部23の出力電圧VaをVaCNT[n:0]という制御信号で任意にセレクトできるセレクタ27を追加。
【0129】
次に、以上のように構成されたオフセット一定化演算増幅回路16の動作について図17を用いて説明する。
【0130】
本説明において、電圧生成部23の出力電圧はVaと定義し説明する。
【0131】
電圧比較回路21は、INPの電圧値がVaより大きくなった時、AVDDを出力し、INPの電圧値がVaより小さくなった時はAVSSを出力する回路を適用したとする。
【0132】
図17の(a)の波形は、演算増幅回路30の入力電圧INPをAVSSにオーバードライブ電圧を加えた電位からAVDDからオーバードライブ引いた電位まで変化させた時の波形である。
【0133】
(b)に示すように、INPの電圧値がVaより小さい期間では、Vsw1はAVSSとなり、INPの電圧値がVaより大きい期間では、Vsw1はAVDDとなる。
【0134】
(c)に示すように、INPの電圧値がVaより小さい期間では、Vnsw1はAVDDとなり、INPの電圧値がVaより大きい期間では、Vnsw1はAVSSとなる。
【0135】
(d)と(e)に示すように、差動対MP2、MP3は、INPの電圧値がVaより小さい期間ではオンするので、Idp1の電流は差動対を流れ、INPの電圧値がVaより大きい期間ではオフするので、Idp1の電流は差動対を流れない。
【0136】
(f)と(g)に示すように、差動対MN2、MN3は、INPの電圧値がVt1より小さい期間ではトランジスタ特性上、オフするので、Idn1の電流は差動対を流れない。INPの電圧値がVt1より大きい期間ではオンするので、Idn1の電流は差動対を流れる。
【0137】
かつ、INPの電圧値がVaより大きい期間ではMN1-1もオンするので、Idn1に、電流調整回路に流れるトータル電流Idn1xが加わった電流が、MN2、MN3の差動対に流れる。
【0138】
(h)に示すように、INPの電圧値がVaより大きい期間で一定のオフセット特性を得ることと、オフセット値を任意に小さくする事ができる。
【0139】
なお、図16との相違点は、VaがVaCNT[n:0]で設定した電圧の位置に移動しているところである。
【0140】
(第8の実施形態)
図8に本発明の第8の実施形態の回路図を示す。
【0141】
図8において、50はD/Aコンバータである。
【0142】
D/Aコンバータ50は、第5の実施形態の電圧生成部23と、電圧比較回路21を削除したオフセット一定化制御回路204−1と従来の演算増幅回路30で構成される、オフセット一定化演算増幅回路17と、VHとVLの電圧から複数の電圧Vref[n:1]を生成する電圧生成部41と、複数の電圧Vref[n:1]から1つの電圧を選択し、演算増幅回路30のINPに供給するセレクタ42で構成される。
【0143】
セレクタ42はDATA[n:0]の入力信号に従って、アナログ電圧出力を演算増幅回路の入力電圧INPに供給する。また、DATA[n:0]のn本の制御信号の1本を、オフセット一定化制御回路204−1のVsw1に接続する事で、電圧生成部23と、電圧比較回路21を削除し、低面積化が実現できる。
【0144】
(第9の実施形態)
図9に本発明の第9の実施形態の回路図を示す。
【0145】
第8の実施形態のD/Aコンバータを例に、以下の機能を追加した。
【0146】
演算増幅回路30のバイアス電位を生成するバイアス回路40に、バイアス電位を任意に調整する為の制御信号BCNT[n:0]と、BCNT[n:0]の制御信号を受けて、バイアス電位を調整する為の制御信号を出力するレジスタ43を追加。
【0147】
オフセット一定化制御回路204−1にて、オフセット調整したことで、演算増幅回路30のオフセット以外のアナログ特性劣化が生じた際に、BCNT[n:0]の信号を変え、バイアス電位を調整する事で、全ての特性を調整する事が可能となる。
【産業上の利用可能性】
【0148】
以上のように、本発明のオフセット一定化演算増幅回路は、低消費電力でオフセットを一定にできるので、表示ドライバをはじめ、入力電圧値に依存せず一定の出力電圧を供給する装置に用いると効果的である。
【図面の簡単な説明】
【0149】
【図1】本発明の第1の実施形態におけるオフセット一定化演算増幅回路の回路図
【図2】本発明の第2の実施形態におけるオフセット一定化演算増幅回路の回路図
【図3】本発明の第3の実施形態におけるオフセット一定化演算増幅回路の回路図
【図4】本発明の第4の実施形態におけるオフセット一定化演算増幅回路の回路図
【図5】本発明の第5の実施形態におけるオフセット一定化演算増幅回路の回路図
【図6】本発明の第6の実施形態におけるオフセット一定化演算増幅回路の回路図
【図7】本発明の第7の実施形態におけるオフセット一定化演算増幅回路の回路図
【図8】本発明の第8の実施形態におけるA/Dコンバータの回路図
【図9】本発明の第9の実施形態におけるA/Dコンバータの回路図
【図10】従来の演算増幅回路のタイミングチャート
【図11】本発明の第1の実施形態における演算増幅回路のタイミングチャート
【図12】本発明の第2の実施形態における演算増幅回路のタイミングチャート
【図13】本発明の第3の実施形態における演算増幅回路のタイミングチャート
【図14】本発明の第4の実施形態における演算増幅回路のタイミングチャート
【図15】本発明の第5の実施形態における演算増幅回路のタイミングチャート
【図16】本発明の第6の実施形態における演算増幅回路のタイミングチャート
【図17】本発明の第7の実施形態における演算増幅回路のタイミングチャート
【図18】従来の演算増幅回路の回路図
【符号の説明】
【0150】
10,11,12,13,14,15,16,17 オフセット一定化演算増幅回路
21 電圧比較回路
22 インバータ
23,42 電圧生成部
24 電流調整回路
26,27,42 セレクタ
30 従来の演算増幅回路
40 バイアス回路
43 レジスタ
200,201,202,203,204,204−1,205,206 オフセット一定化回路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の定電流源と、第2の定電流源と、第1の差動対と、第2の差動対を備える入力段を備える演算増幅器と、前記演算増幅器に前記演算増幅器のバイアス電圧を供給するバイアス回路と、前記演算増幅回路の入力電圧によって前記入力段を制御するオフセット一定化回路で構成されることを特徴とするオフセット一定化演算増幅回路。
【請求項2】
前記請求項1において、
前記オフセット一定化回路は、演算増幅器の入力段が備える第1の定電流源をオン、オフ切換える第1のスイッチと、前記入力段が備える第2の定電流源をオン、オフ切換える第2のスイッチと、前記第1のスイッチと、前記第2のスイッチを切換える制御信号を切換えるタイミングを決定する電圧生成部と、前記演算増幅器の非反転入力端子の入力電圧と前記電圧生成部の出力電圧から、前記第1のスイッチと、前記第2のスイッチを制御する制御信号を出力する電圧比較器を備える事を特徴とするオフセット一定化演算増幅回路。
【請求項3】
前記請求項1において、前記オフセット一定化回路は、
前記入力段が備える第1の差動対の非反転入力をオン、オフ切換える第1のスイッチと、
前記入力段が備える第1の差動対の反転入力をオン、オフ切換える第2のスイッチと、
前記入力段が備える第2の差動対の非反転入力をオン、オフ切換える第3のスイッチと、
前記入力段が備える第2の差動対の反転入力をオン、オフ切換える第4のスイッチ
を備えており、前記第1のスイッチと、前記第2のスイッチを切換える制御信号を切換えるタイミングを決定する電圧生成部と、前記演算増幅器の非反転入力端子の入力電圧と電圧生成部の出力電圧から、前記第1のスイッチと、前記第2のスイッチと、前記第3のスイッチと、前記第4のスイッチを制御する制御信号を出力する電圧比較器を備える事を、特徴とするオフセット一定化演算増幅回路。
【請求項4】
前記請求項1において、前記オフセット一定化回路は、
前記入力段が備える第1の差動対の反転入力をオン、オフ切換える第1のスイッチと、
前記入力段が備える第1の差動対の非反転入力をオン、オフ切換える第2のスイッチと、
を備えており、前記第1のスイッチと、前記第2のスイッチを切換える制御信号を切換えるタイミングを決定する電圧生成部と、前記演算増幅器の非反転入力端子の入力電圧と電圧生成部の出力電圧から、前記第1のスイッチと、前記第2のスイッチを制御する制御信号を出力する電圧比較器を備えるオフセット一定化回路であることを特徴とするオフセット一定化演算増幅回路。
【請求項5】
前記請求項1において、前記オフセット一定化回路は、
前記入力段が備える第2の差動対の反転入力をオン、オフ切換える第1のスイッチと、
前記入力段が備える第2の差動対の非反転入力をオン、オフ切換える第2のスイッチと、
を備えており、前記第1のスイッチと、前記第2のスイッチを切換える制御信号を切換えるタイミングを決定する電圧生成部と、前記演算増幅器の非反転入力端子の入力電圧と電圧生成部の出力電圧から、前記第1のスイッチと、前記第2のスイッチを制御する制御信号を出力する電圧比較器を備えるオフセット一定化回路であることを特徴とするオフセット一定化演算増幅回路。
【請求項6】
前記請求項3において、
前記第1の定電流源に並列に接続した、第3の定電流源と、
前記第3の定電流源をオン、オフ切換える第5のスイッチと、
前記第2の定電流源に並列に接続した、第4の定電流源と、
前記第4の定電流源をオン、オフ切換える第6のスイッチ
をさらに備えており、前記第1のスイッチと、前記第2のスイッチを切換える制御信号を切換えるタイミングを決定する電圧生成部と、前記演算増幅器の非反転入力端子の入力電圧と電圧生成部の出力電圧から、前記第1のスイッチと、前記第2のスイッチと、前記第3のスイッチと、前記第4のスイッチ、前記第5のスイッチ、前記第6のスイッチを制御する制御信号を出力する電圧比較器を備えるオフセット一定化回路であることを特徴とするオフセット一定化演算増幅回路。
【請求項7】
前記請求項4において、
前記第1の定電流源に並列に接続した、第3の定電流源と、
前記第3の定電流源をオン、オフ切換える第3のスイッチ
をさらに備えており、前記第1のスイッチと、前記第2のスイッチを切換える制御信号を切換えるタイミングを決定する電圧生成部と、前記演算増幅器の非反転入力端子の入力電圧と電圧生成部の出力電圧から、前記第1のスイッチと、前記第2のスイッチと、前記第3のスイッチを制御する制御信号を出力する電圧比較器を備えるオフセット一定化回路であることを特徴とするオフセット一定化演算増幅回路。
【請求項8】
前記請求項5において、
前記第2の定電流源に並列に接続した、第3の定電流源と、
前記第3の定電流源をオン、オフ切換える第3のスイッチと、
をさらに備えており、前記第1のスイッチと、前記第2のスイッチを切換える制御信号を切換えるタイミングを決定する電圧生成部と、前記演算増幅器の非反転入力端子の入力電圧と電圧生成部の出力電圧から、前記第1のスイッチと、前記第2のスイッチと、前記第3のスイッチを制御する制御信号を出力する電圧比較器を備えるオフセット一定化回路であることを特徴とするオフセット一定化演算増幅回路。
【請求項9】
前記請求項6において、前記オフセット一定化回路に、
前記第1の定電流源に並列に接続した第3の定電流源の電流値を、任意に調整することができる第1の電流調整回路と、前記第2の定電流源に並列に接続した第4の定電流源の電流値を、任意に調整することができる第2の電流調整回路とを更に備える事を特徴とするオフセット一定化演算増幅回路。
【請求項10】
前記請求項7において、前記オフセット一定化回路に、
前記第1の定電流源に並列に接続した第3の定電流源の電流値を、任意に調整することができる電流調整回路を更に備える事を特徴とするオフセット一定化演算増幅回路。
【請求項11】
前記請求項8において、前記オフセット一定化回路に、
前記第2の定電流源に並列に接続した第3の定電流源の電流値を、任意に調整することができる、電流調整回路を更に備える事を特徴とするオフセット一定化演算増幅回路。
【請求項12】
前記請求項2、請求項3、請求項4、請求項5において、前記オフセット一定化回路に、
前記電圧生成部の出力電圧を任意に調整する事ができる、電圧調整回路を更に備えた事を特徴とするオフセット一定化演算増幅回路。
【請求項13】
前記請求項1において、前記オフセット一定化回路に、
前記バイアス回路の出力するバイアス電圧を、任意に調整できるバイアス電圧調整回路を備えた事を特徴とするオフセット一定化演算増幅回路。
【請求項14】
前記請求項2、請求項4、請求項5に記載のオフセット一定化演算増幅回路であって、前記第1、第2のスイッチの制御信号に、複数のデジタル入力信号からアナログの電圧に変換し出力するD/Aコンバータのデジタル入力信号を用いる事を特徴とするオフセット一定化演算増幅回路の制御方法。
【請求項15】
前記請求項3に記載のオフセット一定化演算増幅回路であって、前記第1、第2、第3、第4のスイッチの制御信号に、複数のデジタル入力信号からアナログの電圧に変換し出力するD/Aコンバータのデジタル入力信号を用いる事を特徴とするオフセット一定化演算増幅回路の制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公開番号】特開2008−311904(P2008−311904A)
【公開日】平成20年12月25日(2008.12.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−157234(P2007−157234)
【出願日】平成19年6月14日(2007.6.14)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】