説明

無線基地局装置

【課題】無線基地局装置で、呼制御についての異常検出や復旧を改良した。
【解決手段】呼制御の状態に基づいて送信対象となる信号を無線により送信する無線基地局装置1において、呼制御手段11が呼制御を行い、送信手段13が送信対象となる信号を無線により送信し、測定手段13が送信手段の総送信レベルを測定し、演算手段11が呼制御の状態に基づいて総送信レベルを演算し、検出手段11が測定手段により測定された総送信レベルと演算手段により演算された総送信レベルとの差の大きさが所定の閾値以上であった(又は所定の閾値を越えた)回数を検出し、停止手段11が検出手段により検出された回数が所定の回数以上となった(又は所定の回数を越えた)場合には送信手段による無線送信を停止させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無線基地局装置に関し、特に、呼制御についての異常検出や復旧を改良した無線基地局装置に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、W−CDMA(Wideband−Code Division Multiple Access)方式を採用する移動通信システムなどの無線通信システムでは、無線移動局装置や、無線基地局装置(BTS:Base Transceiver Station)や、無線基地局装置の上位装置である無線ネットワーク制御装置(RNC:Radio Network Controller)などを設けて、無線基地局装置と無線移動局装置との間で無線により通信することが行われている。
【0003】
ここで、説明の便宜上から、後述する実施例で参照する図1を用いて背景技術及び課題を説明するが、本発明を限定する意図はない。
無線基地局装置(BTS)1では、チャネルの割当及び解放の動作としては、上位装置(RNC)2からの要求により呼処理制御部11から割当/解放の要求が無線送受信機能部13及び無線信号制御部14へ通知されて処理が行われる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述のような無線基地局装置1では、無線信号制御部14が何らかの原因で正常に動作しない場合には、無線信号制御部14がALM状態(アラームの状態)となり、無線基地局装置1を再起動する必要があった。また、無線信号制御部14の内部で部分的にダウンした場合などには復旧手段が無かった。このため、無線信号制御部14の内部で呼残りなどが発生した場合には、不必要な電力を送信し続ける現象や割り当てられるべき新規呼が割り当てられない現象などが発生してしまうといった問題があった。
本発明は、このような従来の課題を解決するために為されたもので、呼制御についての異常検出や復旧を改良した無線基地局装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するため、本発明に係る無線基地局装置では、呼制御の状態に基づいて送信対象となる信号を無線により送信するに際して、次のような処理を行う。
すなわち、呼制御手段が、呼制御を行う。送信手段が、前記送信対象となる信号を無線により送信する。測定手段が、前記送信手段の総送信レベルを測定する。演算手段が、呼制御の状態に基づいて総送信レベルを演算する。検出手段が、前記測定手段により測定された総送信レベルと前記演算手段により演算された総送信レベルとの差の大きさ(例えば、絶対値)が所定の閾値以上であった(又は、所定の閾値を越えた)回数を検出する。停止手段が、前記検出手段により検出された回数が所定の回数以上となった(又は、所定の回数を越えた)場合には、前記送信手段による無線送信を停止させる。
【0006】
従って、総送信レベルの測定結果と演算結果との差の大きさが所定の閾値に基づいて大きかった回数をカウントして、この回数が所定の回数以上となった(又は、所定の回数を越えた)場合には、呼制御の状態に異常が発生したとみなして、無線送信を停止させることが行われるため、例えば、呼制御の異常を検出して、異常なレベルの信号が無線送信され続けてしまうことなどを防止することができる。
【0007】
ここで、無線基地局装置は、例えば、無線移動局装置などとの間で無線により通信する。
また、呼制御としては、例えば、新規に無線移動局装置などを通信相手として収容する新規呼や、ハンドオーバー時に無線移動局装置などを通信相手として収容する又は通信相手から外すハンドオーバー呼や、無線移動局装置などを通信相手から外す呼解放などの制御が用いられる。
また、呼制御があった場合には、例えば、送信対象となる信号についてベースバンド信号の処理を行う処理部に対して、呼制御の状態(呼の状態)に対応したチャネルの設定或いは解放を要求することが行われる。
また、総送信レベルとしては、例えば、送信対象となる信号の総合的なレベルが用いられる。通常、呼制御の状態(呼の状態)に応じて、送信対象となる信号の数などが変化し、総送信レベルが変化する。
また、レベルとしては、例えば、電力のレベルなどを用いることができる。
【0008】
また、呼制御の状態に基づいて総送信レベルを演算する態様としては、例えば、現在における呼制御の状態に基づいて理論的に予想される総送信レベルを演算する態様や、或いは、今回の呼制御を行う前における総送信レベル及び今回の呼制御により理論的に予想される総送信レベルの変化に基づいて今回の呼制御を行った後における総送信レベルを演算する態様などを用いることができる。
また、総送信レベルの測定結果と総送信レベルの演算結果との差の大きさに関する所定の閾値としては、種々な値が用いられてもよい。
また、総送信レベルの測定結果と総送信レベルの演算結果との差の大きさが所定の閾値以上であった(又は、所定の閾値を越えた)回数としては、例えば、このようなことが連続して続いた回数を用いることができる。
また、このような回数に関する閾値(所定の回数)としては、種々な値が用いられてもよい。
【0009】
一構成例として、本発明に係る無線基地局装置では、次のような構成とすることができる。
すなわち、呼制御手段は、送信対象となる信号についてベースバンド信号を処理する処理手段に対して、呼制御に応じたチャネル設定或いはチャネル解放を行わせる。リセット手段が、前記検出手段により検出された回数が所定の回数以上となった(又は、所定の回数を越えた)場合には、前記処理手段を再起動させる。開始手段が、前記処理手段が再起動したことに応じて、前記送信手段による無線送信を開始させる。
【0010】
従って、総送信レベルの測定結果と演算結果との差の大きさが所定の閾値に基づいて大きかった回数をカウントして、この回数が所定の回数以上となった(又は、所定の回数を越えた)場合には、呼制御の状態に異常が発生したとみなして、無線送信を停止(一時停止)させることが行われるとともに、ベースバンド信号処理部を再起動(リセット)させることが行われ、ベースバンド信号処理部が再起動した後に、無線送信が再び開始させられるため、例えば、呼制御の異常を検出して、異常なレベルの信号が無線送信され続けてしまうことなどを防止することができるとともに、呼制御の異常を復旧することができる。
【発明の効果】
【0011】
以上説明したように、本発明に係る無線基地局装置によると、例えば、総送信レベルに基づいて的確に呼制御の異常を検出することができ、呼制御の異常が検出された場合に無線送信を停止させることで干渉などを防止することができ、また、例えば、無線送信を停止させている間に呼制御の異常を復旧させることができる。このように、本発明では、呼制御についての異常検出や復旧を改良した。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
本発明に係る実施例を図面を参照して説明する。
図1には、本発明の一実施例に係る無線基地局装置(BTS)1の構成例を示してあり、また、無線基地局装置1が接続された上位装置(RNC)2を示してある。
本例の無線基地局装置1は、上位装置2とのインターフェースを有する呼処理制御部11と、例えばメモリに構成されて呼制御を管理する管理テーブル12と、無線周波数帯域の送受信処理を行う無線送受信機能部13と、ベースバンド信号処理を行う無線信号制御部14と、ネットワーク側と回線インターフェース処理を行う有線制御部15を備えている。
【0013】
本例の無線基地局装置1が有する機能について説明する。
呼処理制御部11は、共通チャネルの設定を行う際に、無線送受信機能部13に対して、総送信電力測定の開始を指示する。
無線送受信機能部13は、呼処理制御部11により総送信電力測定の開始が指示されたことに応じて、指定された測定周期毎に無線基地局装置1の総送信電力値を測定して呼処理制御部11に報告する。
呼処理制御部11は、新規呼、ハンドオーバー呼、或いは呼解放を受け付けた際に、その呼制御を受け付けることにより変化する総送信電力値を計算する。また、呼処理制御部11は、予め無線基地局装置1に記憶されていた一定周期毎に、前記計算した総送信電力値と無線送受信機能部13から報告される総送信電力値とを比較する。
【0014】
また、呼処理制御部11は、前記比較した2つの総送信電力値の差分(0又は正の値とする)と予め無線基地局装置1に記憶されていた総送信電力差分閾値(総送信電力差分誤差)とを比較して、誤差範囲を越えた場合つまり前記差分が前記総送信電力差分閾値を越えた場合には異常を検出したものとして、その結果を保存し、また、異常を検出した回数(異常検出回数)を保存する。なお、本例では、連続して異常が検出された回数を取得する、つまり、正常な状態となった場合には異常検出回数をゼロにリセットする。
また、呼処理制御部11は、前記保存した情報に基づいて、異常検出回数が予め無線基地局装置1に記憶されていた異常検出回数上限値を越えた(上回った)場合には、無線信号制御部14の不良が発生したとみなして、無線送受信機能部13に対して、下り電力送信の停止を指示する。
【0015】
また、呼処理制御部11は、前記した下り電力送信の停止を指示した後に、無線信号制御部14に対して、リセット要求を行う。
また、呼処理制御部11は、前記リセット要求を行った後に、無線信号制御部14の再起動を確認し、その後、無線信号制御部14に対して、共通チャネルの設定及び報知情報の送信を指示する。
また、呼処理制御部11は、前記した共通チャネルの設定及び報知情報の送信を指示した後に、無線送受信機能部13に対して、下り電力送信の開始を指示する。
【0016】
管理テーブル12は、呼処理制御部11により計算される総送信電力値と無線送受信機能部13により報告される総送信電力値とを比較する比較周期の値、前記した総送信電力差分閾値、前記した異常検出回数上限値(無線信号制御部14の不良が発生したとみなす連続比較回数)を記憶する。
また、管理テーブル12は、前記した呼処理制御部11が無線信号制御部14の再起動を確認した後に再設定する共通チャネルのパラメータ値(設定値)及び報知情報のパラメータ値(例えば、報知情報の内容)を記憶する。
また、管理テーブル12は、呼処理制御部11により計算された総送信電力値(計算値)、無線送受信機能部13により測定された総送信電力値(測定結果)、呼処理制御部11により検出された異常の回数(異常検出回数)を記憶する。
【0017】
本例の無線基地局装置1において行われる動作の一例を示す。
図2には、立ち上げ及び共通チャネル設定処理の手順の一例を示してある。
呼処理制御部11は、起動後、管理テーブル12に装置構成情報(比較周期の値、総送信電力差分閾値、異常検出回数上限値)を展開して、上位装置2からの共通チャネル設定要求を待機する(ステップS1)。呼処理制御部11は、上位装置2へメッセージ信号「RESOURCE STATUS INDICATION」を送信する。
ここで、メッセージ信号「RESOURCE STATUS INDICATION」は、無線基地局装置1が初期化処理を正常に終了して、メッセージ信号「CELL SETUP REQUEST」を受信して止まり木チャネル(PCPICH、PCCPCH、PSCH、SSCH)の設定が可能となったことを上位装置2へ通知するためのメッセージ信号である。
【0018】
呼処理制御部11は、上位装置2からメッセージ信号「CELL SETUP REQUEST」及びメッセージ信号「COMMON TRANSPORT CHANNEL SETUP REQUEST」を受信すると、各機能部(無線送受信機能部13及び無線信号制御部14)に共通チャネルの設定要求を行うとともに、「CELL SETUP REQUEST」のメッセージ及び「COMMON TRANSPORT CHANNEL SETUP REQUEST」のメッセージの各パラメータを管理テーブル12に保存する(ステップS2)。
ここで、メッセージ信号「CELL SETUP REQUEST」は、止まり木チャネル(PCPICH、PCCPCH、PSCH、SSCH)の設定を行うメッセージ信号である。
また、メッセージ信号「COMMON TRANSPORT CHANNEL SETUP REQUEST」は、SCCPCH又はPRACHの設定を行うメッセージ信号であり、共通チャネルのパラメータ値(本例では、SCCPCH又はPRACHのパラメータ値)を含んでいる。
また、呼処理制御部11は、「CELL SETUP REQUEST」のメッセージを受信した場合には、無線送受信機能部13に総送信電力測定の開始を要求し、管理テーブル12に格納されている比較周期で呼制御部異常検出タイマを起動する(ステップS3)。
【0019】
また、呼処理制御部11は、上位装置2からメッセージ信号「SYSTEM INFORMATION UPDATE REQUEST」を受信すると、無線信号制御部14に報知情報の送信要求を行うとともに、「SYSTEM INFORMATION UPDATE REQUEST」のメッセージの各パラメータを管理テーブル12に保存する(ステップS4)。
ここで、メッセージ信号「SYSTEM INFORMATION UPDATE REQUEST」は、報知情報を設定するメッセージ信号であり、報知情報のパラメータ値を含んでいる。
【0020】
図3には、個別チャネル設定(又は、解放)処理の手順の一例を示してある。
呼処理制御部11は、上位装置2からメッセージ信号「RADIO LINK SETUP REQUEST」又はメッセージ信号「RADIO LINK RECONFIGURATION PREPARE」又はメッセージ信号「RADIO LINK DELETION REQUEST」を受信した際に、無線信号制御部14に対して呼設定要求又は解放要求(チャネル設定要求又は解放要求)を行うとともに、呼制御を受け付けた際における総送信電力値を計算し、その計算値を管理テーブル12に保存する(ステップS11)。
【0021】
ここで、メッセージ信号「RADIO LINK SETUP REQUEST」は、新規呼の設定を行うメッセージ信号であり、新規に設定する無線チャネル情報を含んでいる。このメッセージ信号により、新規の呼設定要求に係る呼制御が行われる。
また、メッセージ信号「RADIO LINK RECONFIGURATION PREPARE」は、既に設定済みの無線チャネルに対して無線情報の更新を行う場合に使用されるメッセージ信号であり、更新する無線チャネル情報を含んでいる。このメッセージ信号により、変更を行うための呼設定要求や解放要求に係る呼制御が行われる。
また、メッセージ信号「RADIO LINK DELETION REQUEST」は、既に設定済みの無線チャネルを解放する場合に使用されるメッセージ信号である。このメッセージ信号により、解放要求に係る呼制御が行われる。
【0022】
図4には、呼制御部異常検出処理の手順の一例を示してある。
この処理の前提として、呼処理制御部11から無線送受信機能部13に対して送信電力測定開始要求が為されており、呼制御部異常検出タイマが比較周期で起動されており(ステップS21)、無線送受信機能部13から呼処理制御部11へ総送信電力値の測定結果が測定周期毎に通知されており、当該総送信電力値(測定結果)が管理テーブル12に書き込まれている(ステップS22)。
呼処理制御部11は、呼制御部異常検出タイマのタイムアップに伴って(ステップS23)、当該呼処理制御部11で計算した総送信電力値と、無線送受信機能部13から報告される総送信電力値とを比較する(ステップS24)。そして、呼処理制御部11は、これら比較した2つの値の差分と管理テーブル12に格納されている総送信電力差分閾値とを比較して、当該差分が当該総送信電力差分閾値以下(例えば、許容される誤差内)に収まらなかった場合つまり当該差分が当該総送信電力差分閾値を越えた場合には、異常であるとみなして管理テーブル12に格納されている異常検出回数を1だけ増加させるように更新し、一方、当該差分が当該総送信電力差分閾値以下(例えば、許容される誤差内)に収まった場合には、管理テーブル12に格納されている異常検出回数を初期値(例えば、ゼロ)にクリアする(ステップS25)。
【0023】
図5には、呼制御部復旧処理の手順の一例を示してある。
呼処理制御部11は、管理テーブル12に格納された異常検出回数が管理テーブル12に格納されている異常検出回数上限値を越えた場合には、その時点で、無線信号制御部14が異常な状態であると判断する(ステップS31)。この結果、無線信号制御部14の異常を判断した場合には、呼処理制御部11は、無線送受信機能部13に対して下り電力送信の停止を要求するとともに、無線信号制御部14に対してリセットを要求する。
その後、前記したリセットの要求に応じて無線信号制御部14が再起動し、呼処理制御部11は、無線信号制御部14が再起動した時点で起動通知を受けると、管理テーブル12に格納されている共通チャネル情報を読み込んで(ステップS32)、これを無線信号制御部14に対してチャネル設定要求により再設定し、また、無線送受信機能部13に対して下り電力送信の開始を要求する。また、呼処理制御部11は、管理テーブル12に格納されている報知情報を読み込んで(ステップS33)、無線信号制御部13に対して報知情報の再送信を要求する。
【0024】
以上のように、本例の無線基地局装置1では、その内部にある無線信号制御部14の異常検出や復旧を自動的に行うことができ、例えば、無線信号制御部14の異常により呼残りが発生して不必要な電力を送信し続けてしまう現象や割り当てられるべき新規呼が割り当てられない現象などが生じてしまうという事態を防止することができる。
【0025】
また、本例の無線基地局装置1では、総送信電力値を元に呼制御の正常性の判定を行うことにより、例えば、呼処理制御部11や無線信号制御部14の呼管理情報が一致していることから管理上は正常に動作していると判断できるような状況においても、実際には無線信号制御部14に異常が生じている場合には、その無線信号制御部14の異常状態を検出することが可能である。
また、本例の無線基地局装置1では、無線信号制御部14の異常を検出した後に速やかに下り送信電力を停止することにより、例えば、異常なパワーコントロールによって他の利用者に対して干渉を与えてしまうことを防止することが可能である。
また、本例の無線基地局装置1では、無線信号制御部14の異常を検出した後に自立で復旧することにより、例えば、異常が発生する状況においても、無線基地局装置1の長期運用が可能である。
【0026】
なお、本例の無線基地局装置1では、呼処理制御部11の機能により呼制御手段が構成されており、無線送受信機能部13の機能により無線の送信手段が構成されており、無線送受信機能部13の機能により総送信レベルの測定手段が構成されており、呼処理制御部11の機能により総送信レベルの演算手段が構成されており、呼処理制御部11の機能により総送信レベルの測定結果と演算結果との差分が大きくなる回数を検出する検出手段が構成されており、呼処理制御部11の機能により無線送受信機能部13による無線送信を停止させる停止手段が構成されている。なお、本例では、総送信レベルとして、総送信電力の値が用いられている。
また、本例の無線基地局装置1では、無線信号制御部14の機能によりベースバンド信号の処理手段が構成されており、呼処理制御部11の機能により処理手段を再起動させるリセット手段が構成されており、呼処理制御部11の機能により無線送受信機能部13による無線送信を再開させる開始手段が構成されている。
【0027】
ここで、本発明に係るシステムや装置などの構成としては、必ずしも以上に示したものに限られず、種々な構成が用いられてもよい。また、本発明は、例えば、本発明に係る処理を実行する方法或いは方式や、このような方法や方式を実現するためのプログラムや当該プログラムを記録する記録媒体などとして提供することも可能であり、また、種々なシステムや装置として提供することも可能である。
また、本発明の適用分野としては、必ずしも以上に示したものに限られず、本発明は、種々な分野に適用することが可能なものである。
また、本発明に係るシステムや装置などにおいて行われる各種の処理としては、例えばプロセッサやメモリ等を備えたハードウエア資源においてプロセッサがROM(Read Only Memory)に格納された制御プログラムを実行することにより制御される構成が用いられてもよく、また、例えば当該処理を実行するための各機能手段が独立したハードウエア回路として構成されてもよい。
また、本発明は上記の制御プログラムを格納したフロッピー(登録商標)ディスクやCD(Compact Disc)−ROM等のコンピュータにより読み取り可能な記録媒体や当該プログラム(自体)として把握することもでき、当該制御プログラムを当該記録媒体からコンピュータに入力してプロセッサに実行させることにより、本発明に係る処理を遂行させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】本発明の一実施例に係る無線基地局装置の構成例を示す図である。
【図2】立ち上げ及び共通チャネル設定処理のフローの一例を示す図である。
【図3】個別チャネルの設定(解放)処理のフローの一例を示す図である。
【図4】呼制御部の異常検出処理のフローの一例を示す図である。
【図5】呼制御部の復旧処理のフローの一例を示す図である。
【符号の説明】
【0029】
1・・無線基地局装置、 2・・上位装置、 11・・呼処理制御部、 12・・管理テーブル、 13・・無線送受信機能部、 14・・無線信号制御部、 15・・有線制御部、

【特許請求の範囲】
【請求項1】
呼制御の状態に基づいて送信対象となる信号を無線により送信する無線基地局装置において、
呼制御を行う呼制御手段と、
前記送信対象となる信号を無線により送信する送信手段と、
前記送信手段の総送信レベルを測定する測定手段と、
呼制御の状態に基づいて総送信レベルを演算する演算手段と、
前記測定手段により測定された総送信レベルと前記演算手段により演算された総送信レベルとの差の大きさが所定の閾値以上であった又は所定の閾値を越えた回数を検出する検出手段と、
前記検出手段により検出された回数が所定の回数以上となった又は所定の回数を越えた場合には前記送信手段による無線送信を停止させる停止手段と、
を備えたことを特徴とする無線基地局装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2008−28796(P2008−28796A)
【公開日】平成20年2月7日(2008.2.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−200355(P2006−200355)
【出願日】平成18年7月24日(2006.7.24)
【出願人】(000001122)株式会社日立国際電気 (5,007)
【Fターム(参考)】