説明

熱分解炉、及び熱分解炉の表面加工方法

【課題】簡易な構成で、熱分解炉の内部の壁面に付着するコーキング物の除去作業に要する負荷を軽減する。
【解決手段】プラスチックを含む廃棄物を加熱して熱分解し、熱分解ガスと熱分解残渣を生成する熱分解炉内を構成する横型回転式ドラムをステンレスの筒状の基材12bで形成し、筒状の基材12bの内壁面に、溶融した耐食性鋼材の溶射によるオーバーレイ部28を形成する(B)。オーバーレイ部28(溶射膜)は、溶射処理による適当なうねりが生じるので、壁面は平滑ではなくうねりを有することになり、オーバーレイ部28とコーキング物26との間に、炉内物質の衝突によるショック、或いは膨張率の差などにより空隙が生じやすくなる。その結果、炉の運転中にコーキング物26が壁面から剥離されれば除去作業は不要になるし、運転中に剥離されないとしても、空隙が生じている分除去作業は容易になる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、熱分解炉、及び熱分解炉の表面加工方法に係り、具体的には、熱分解炉内で壁面に付着して生成されるコーキング物の除去に要する負荷を低減する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
プラスチックなどの熱可塑性を有する物質を含む廃棄物(以下、適宜単に廃棄物という。)を、例えばロータリーキルン式熱分解炉などの熱分解炉で熱分解処理することが知られている。
【0003】
すなわち、熱分解炉に投入された廃棄物は、例えば大気圧以下の低酸素雰囲気において加熱され、熱分解ガスと熱分解残留物に分解される。熱分解残留物は、さらに燃焼性成分と不燃焼性成分に分離され、燃焼性成分と熱分解ガスは燃焼溶融炉により燃焼される。ここで生じた溶融スラグは、外部に排出され冷却固化される。一方、燃焼溶融炉から排出された排ガスは、その保有熱が熱回収された後、集塵、浄化され大気に放出される。
【0004】
ところで、廃棄物を熱分解炉で熱分解すると、廃棄物に含まれるHclやHSなどの腐食性ガスが発生するため、熱分解炉内の壁面には例えばクロムモリブデン鋼(SCMV4)などの耐食性鋼材が用いられる。このような熱分解炉内で廃棄物を熱分解すると、耐食性鋼材で形成された壁面には、溶融した廃棄物が付着してコーキング物が生成されるため、例えば定期的に炉内付着物を除去する作業が必要となり大きな負荷となる。
【0005】
この点、特許文献1には、横型回転式ドラムの内壁面に付着してドラムに付随して回転するコーキング物(付着物e)を、ドラムの内壁面に接近させて設けられた回転に対して固定の付着物掻き落とし部材によって炉を運転しながら掻き落とし除去することが記載されている。
【0006】
【特許文献1】特開平11−128878号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献1に記載された技術は、ドラム内に付着物掻き落とし部材を設ける必要があるため、熱分解炉の構成が複雑になり好ましくない。
【0008】
したがって、このような特別な部材を設けることなく、コーキング物の除去作業を不要にしたり、或いは除去作業の負荷を軽減したりすることが求められる。
【0009】
そこで、本発明は、簡易な構成で、熱分解炉の内部の壁面に付着するコーキング物の除去作業に要する負荷を軽減することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の熱分解炉は、プラスチックを含む廃棄物を加熱して熱分解し、熱分解ガスと熱分解残渣を生成するものであり、上記課題を解決するため、特に、熱分解炉内の壁面に、溶融した耐食性鋼材の溶射によるオーバーレイ部が形成されてなることを特徴とする。
【0011】
すなわち、例えばSCMV4等の耐食性鋼材を熱分解炉内の壁面に溶射して形成されるオーバーレイ部(溶射膜)には、溶射処理による適当なうねりが生じるので、壁面は平滑ではなくうねりを有することになる。このため、オーバーレイ部に溶融廃棄物が付着してコーキング物が生成されたとしても、オーバーレイ部とコーキング物との間に、炉内物質の衝突によるショック、或いは膨張率の差などにより空隙が生じやすくなる。
【0012】
その結果、炉の運転中にコーキング物が壁面から剥離されれば除去作業は不要になるし、運転中に剥離されないとしても、空隙が生じている分除去作業は容易になる。また、熱分解炉内の壁面全体に1回、或いは定期的にこのような表面加工をしておけば、付着物掻き落とし部材などの特別な部材を設ける必要はない。したがって、本発明によれば、簡易な構成で、熱分解炉の内部の壁面に付着するコーキング物の除去作業に要する負荷を軽減することができる。
【0013】
この場合において、熱分解炉を、横型回転式ドラム内で廃棄物を加熱するロータリーキルン式熱分解炉とし、横型回転式ドラムの内壁面に、溶融した耐食性鋼材の溶射によるオーバーレイ部を形成するのが好ましい。ロータリーキルン式熱分解炉で廃棄物を熱分解すると、ドラムの回転に伴って廃棄物がドラム内壁面へ衝突するため、よりオーバーレイ部とコーキング物との間に空隙が生じやすくなり、コーキング物除去作業に要する負荷を軽減することができる。
【0014】
また、横型回転式ドラムを、ステンレスで形成された筒状の基材で形成して、この筒状の基材の内壁面に、溶融した耐食性鋼材の溶射によるオーバーレイ部を形成するのが好ましい。耐食性鋼材は高価であるため、比較的安価な汎用性のあるステンレスなどを基材にして、必要な箇所にのみ耐食性鋼材を使用することにより、熱分解炉のコストを低減しつつ、コーキング物の除去作業に要する負荷を軽減することができる。
【0015】
また、横型回転式ドラム内に回転軸に沿って伝熱管を設け、伝熱管内を通流する加熱された流体により廃棄物を加熱する構成とした場合、伝熱管の外壁面に、溶融した耐食性鋼材の溶射によるオーバーレイ部を形成してもよい。熱分解炉内の壁面である伝熱管の外壁面にも、同様に溶融廃棄物が付着してコーキング物が生成されるので、オーバーレイ部を形成してコーキング物の除去作業に要する負荷を軽減することができる。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、簡易な構成で、熱分解炉の内部の壁面に付着するコーキング物の除去作業に要する負荷を軽減することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、本発明を適用してなる熱分解炉の実施形態、及び熱分解炉の表面加工方法について説明する。図1は、本実施形態の熱分解炉の全体構成を簡略して示す図である。図1に示すように、本実施形態の熱分解炉10は、横型回転式ドラム12を備えて構成されており、横型回転式ドラム12は、図示していない回転機構により回転されるよう構成されている。
【0018】
また、図1のII−II線における断面図である図2に示すように、横型回転式ドラム12内には、ドラムの回転軸に沿って配置され、その内部に加熱された流体が通流する複数の伝熱管14が設けられている。このように、本実施形態では、熱分解炉として、横型回転式ドラム12内に伝熱管14が配置されたロータリーキルン式熱分解炉を適用している。なお、ロータリーキルン式熱分解炉以外の熱分解炉に本発明を適用することもできる。
【0019】
伝熱管14は、図2に示すように、横型回転式ドラム12の内壁に沿って配置される複数の伝熱管14aと、ドラムの周方向の適宜間隔をあけた位置の伝熱管14aから回転中心側に設けられた複数の伝熱管14bとで構成される。なお、図2では、一部の伝熱管にのみ符号を付している。また、ここで示した伝熱管14の配置は一例であり、熱分解条件などにより適宜変更されるが、本発明を適用するにあたって影響はない。
【0020】
また、各伝熱管14は、その一端が図1に示す加熱流体供給口16に連通しており、他端が加熱流体排出口18に連通している。つまり、各伝熱管14に加熱された流体aが通流され、これにより横型回転式ドラム12内で廃棄物を加熱して熱分解し、降温した流体bが加熱流体排出口18から排出される。
【0021】
また、廃棄物cの供給側には、廃棄物cを横型回転式ドラム12内に投入するため、廃棄物供給口20と、スクリューフィーダ22が設けられている。また、廃棄物cの排出側には、廃棄物の熱分解により生成された熱分解ガスdと熱分解残留物eとを分離して排出する排出装置24が設けられている。
【0022】
続いて、本実施形態の熱分解炉の動作、及び熱分解炉の後流での処理の概要について説明する。プラスチックなどの熱可塑性を有する物質を含む廃棄物cは、例えばクレーンなどにより廃棄物供給口20、及びスクリューフィーダ22を介して横型回転式ドラム12内に供給される。横型回転式ドラム12内は、大気圧以下の低酸素雰囲気に保たれるとともに、伝熱管14に高温に加熱された空気などの流体が通流されているため、約300℃〜600℃、通常では約450℃に加熱される。
【0023】
廃棄物cはドラムの回転にともないドラム内で撹拌されながら除々に排出装置24側へ移動しつつ加熱されて、熱分解ガスdと熱分解残留物eに分解される。熱分解ガスdと熱分解残留物eは、排出装置24において分離され、熱分解ガスdは燃焼溶融炉に供給される。一方熱分解残留物eは、冷却装置に供給される。
【0024】
冷却された熱分解残留物eは、さらに分離装置により燃焼成分と不燃焼成分に分離され、不燃焼成分は回収され、一方燃焼成分は上述の燃焼溶融炉に供給されて熱分解ガスとともに約1300℃程度の高温で燃焼される。燃焼により生じた燃焼灰と燃焼性成分に含まれる灰分は溶融してスラグとなり、燃焼溶融炉の内壁に沿って流下して冷却固化される。
【0025】
燃焼溶融炉から排出される燃焼ガスは、例えば発電装置に蒸気を供給する廃熱ボイラにより熱回収された後、集塵装置とガス洗浄装置などにより除塵及びガス洗浄されて煙突から大気中に放出される。
【0026】
ところで、熱分解炉で廃棄物を熱分解すると、廃棄物に含まれるHclやHSなどの腐食性ガスが発生するため、横型回転式ドラムの内壁面、及び伝熱管14外壁には例えばクロムモリブデン鋼(SCMV4)などの耐食性鋼材が一般的に用いられる。このような熱分解炉でプラスチックなどの熱可塑性を有する物質を含む廃棄物cを熱分解すると、耐食性鋼材で形成されたドラム内壁面や伝熱管14外壁には、溶融した廃棄物が付着してコーキング物が生成される。
【0027】
生成されたコーキング物をそのまま放置しておけば、ドラム内壁面や伝熱管14外壁の熱伝達率が低下し、熱分解に必要な熱が処理されるべき廃棄物に伝わらなくなり、熱分解を阻害する。したがって、例えば熱分解炉の運転を停止して人手によりコーキング物を除去したり、或いはコーキング物を除去するための例えば鋼材等、高硬度の物質をドラム内に投入してドラムを回転させてコーキング物を除去したりするなどの作業が必要になる場合がある。特に、コーキング物が壁面に強固に付着している場合は、壁面からコーキング物を剥離するのに手間や時間がかかり、除去作業に要する負荷が大きくなる。
【0028】
この点、本実施形態の熱分解炉では、横型回転式ドラムの内壁面に、溶融した耐食性鋼材の溶射によるオーバーレイ部を形成するとともに、伝熱管の外壁面に、溶融した耐食性鋼材の溶射によるオーバーレイ部を形成している点に特徴を有している。
【0029】
図3は、本実施形態の熱分解炉の特徴部を従来と比較して説明する図である。図3(A)は、従来の熱分解炉の内壁面の構成を示す図であり、図3(B)は、本実施形態の熱分解炉の内壁面の構成を示す図である。
【0030】
図3(A)に示すように、従来は、熱分解炉を、クロムモリブデン鋼(SCMV4)などの耐食性鋼材により横型回転式ドラム12aを構成していた。すると、熱分解炉(横型回転式ドラム)の内壁面つまり熱分解ガスや溶融廃棄物と接触する面は平滑に形成される。この場合、内壁面に対する溶融廃棄物の付着により生成されたコーキング物26の密着は強固となり、例えば熱分解運転中に廃棄物などが衝突したり、両者の熱膨張係数に相違があったりしても、コーキング物26は剥離されにくい。
【0031】
これに対して、図3(B)に示すように、本実施形態では横型回転式ドラムがステンレスの筒状の基材12bで形成され、筒状の基材12bの内壁面に、溶融した耐食性鋼材の溶射によるオーバーレイ部28が形成されている。溶射によるオーバーレイ部28(溶射膜)の膜厚は、薄すぎると転動する廃棄物により損傷するおそれがあり、一方厚すぎると基材との間に応力が発生し、オーバーレイ部が剥離する問題を生じるおそれがある。これらのことを考慮して、オーバーレイ部28の膜厚は、例えば、筒状の基材12bからの高さが約50μm〜3mm程度になるように形成するのが好ましい。また、図示していないが、複数の伝熱管14の外壁面にも、これと同様に溶融した耐食性鋼材の溶射によりオーバーレイ部が形成されている。
【0032】
本実施形態では、筒状の基材12bの内壁面及び複数の伝熱管14の外壁面の両方にオーバーレイ部28を形成する例を示しているが、これには限られず、過去のコーキング物の付着状況などに応じて、いずれか一方にオーバーレイ部28を形成してもよい。
【0033】
なお、このように熱分解炉内の壁面(筒状の基材12bの内壁面、伝熱管14の外壁面)の表面加工をするためには、筒状の基材12bの内壁面、及び伝熱管14の外壁面に、公知の溶射法を用いて溶融した耐食性鋼材を溶射してオーバーレイ部を形成すればよい。
【0034】
溶射法は、その用いる熱源と溶射材料の種類により種々存在するが、要は、クロムモリブデン鋼(SCMV4)などの耐食性鋼材を溶融したものを吹き付け可能であり、かつ、形成されるオーバーレイ部28(溶射膜)に適度なうねりを生じさせるものであれば、どのような溶射法を用いてもよい。
【0035】
横型回転式ドラムの内壁面、及び伝熱管14の外壁面にこのような溶射による表面加工を施すことにより、オーバーレイ部28(溶射膜)には、図3(b)に示すように溶射処理による適当なうねりが生じるので、壁面は平滑ではなくうねりを有することになる。このため、オーバーレイ部28に溶融廃棄物が付着してコーキング物26が生成されたとしても、オーバーレイ部28とコーキング物26との間に、例えば廃棄物などの炉内物質の衝突によるショック、或いは膨張率の差などにより空隙が生じやすくなる。
【0036】
その結果、炉の運転中にコーキング物が壁面から剥離されれば除去作業は不要になるし、運転中に剥離されないとしても、空隙が生じている分両者の付着力は弱まり剥離させやすいので除去作業は容易になる。また、筒状の基材12bの内壁面、及び伝熱管14の外壁面の全体に1回、或いは定期的にこのような表面加工をしておけば、付着物掻き落とし部材などの特別な部材を設ける必要はない。したがって、本実施形態の熱分解炉によれば、簡易な構成で、熱分解炉内の壁面に付着するコーキング物の除去作業に要する負荷を軽減することができる。
【0037】
また、本実施形態のように熱分解炉をロータリーキルン式熱分解炉で構成することにより、ドラムの回転に伴って廃棄物などが基材12bの内壁や伝熱管14の外壁へ衝突するため、よりオーバーレイ部とコーキング物との間に空隙が生じやすく、より剥離しやすくなり、コーキング物除去作業に要する負荷を軽減することができる。
【0038】
また、本実施形態のように、比較的安価な汎用性のあるステンレスなどで基材を形成し、必要な箇所、つまり基材12bの内壁面及び伝熱管の外壁面にのみ耐食性鋼材を溶射で使用することにより、従来のように、比較的高価な耐食性鋼材でドラムを形成する場合に比べて、熱分解炉のコストを低減しつつ、コーキング物の除去作業に要する負荷を軽減することができる。
【0039】
さらに、本実施形態は、伝熱管の外壁面にも同様に溶融した耐食性鋼材の溶射によるオーバーレイ部を形成している。伝熱管は加熱源である流体が通流するので温度が高く、溶融廃棄物の付着及びコーキング物の生成が起こりやすい。また、これにより廃棄物に熱が伝わり難くなるので熱分解が阻害される要因になりやすい。
【0040】
この点、本実施形態によれば、従来に比べて、伝熱管におけるコーキング物が炉の運転中に廃棄物の衝突などにより剥離除去されやすくなるので、伝熱管から廃棄物への熱の伝わりの阻害が抑制され、熱分解を良好に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】本実施形態の熱分解炉の全体構成を簡略して示す図である。
【図2】図1のII−II線における断面図である。
【図3】本実施形態の熱分解炉の特徴部を、従来と比較して説明する図である。
【符号の説明】
【0042】
10 熱分解炉
12 横型回転式ドラム
14 伝熱管
16 加熱流体供給口
18 加熱流体排出口
20 廃棄物供給口
22 スクリューフィーダ
a,b 流体
c 廃棄物
d 熱分解ガス
e 熱分解残留物
24 排出装置
26 コーキング物
28 オーバーレイ部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
プラスチックを含む廃棄物を加熱して熱分解し、熱分解ガスと熱分解残渣を生成する熱分解炉において、
前記熱分解炉内の壁面に、溶融した耐食性鋼材の溶射によるオーバーレイ部が形成されてなることを特徴とする熱分解炉。
【請求項2】
前記熱分解炉は、横型回転式ドラム内で前記廃棄物を加熱するロータリーキルン式熱分解炉であり、前記横型回転式ドラムの内壁面に、溶融した耐食性鋼材の溶射によるオーバーレイ部が形成されてなる請求項1の熱分解炉。
【請求項3】
前記横型回転式ドラムは、ステンレスで形成された筒状の基材で形成されており、該筒状の基材の内壁面に、溶融した耐食性鋼材の溶射によるオーバーレイ部が形成されてなる請求項2の熱分解炉。
【請求項4】
前記ロータリーキルン式熱分解炉は、前記横型回転式ドラム内に回転軸に沿って設けられ加熱された流体が通流する伝熱管により前記廃棄物を加熱するものであり、前記伝熱管の外壁面に、溶融した耐食性鋼材の溶射によるオーバーレイ部が形成されてなる請求項2の熱分解炉。
【請求項5】
プラスチックを含む廃棄物を加熱により熱分解して熱分解ガスと熱分解残渣を生成する熱分解炉内の壁面に、溶融した耐食性鋼材を溶射してオーバーレイ部を形成することを特徴とする熱分解炉の表面加工方法。
【請求項6】
前記熱分解炉は、横型回転式ドラム内で前記廃棄物を加熱するロータリーキルン式熱分解炉であり、前記横型回転式ドラムの内壁面に、溶融した耐食性鋼材を溶射してオーバーレイ部を形成する請求項5の熱分解炉の表面加工方法。
【請求項7】
前記横型回転式ドラムは、ステンレスで形成された筒状の基材で形成されており、該筒状の基材の内壁面に、溶融した耐食性鋼材を溶射してオーバーレイ部を形成する請求項6の熱分解炉の表面加工方法。
【請求項8】
前記ロータリーキルン式熱分解炉は、前記横型回転式ドラム内に回転軸に沿って設けられ加熱された流体が通流する伝熱管により前記廃棄物を加熱するものであり、前記伝熱管の外壁面に、溶融した耐食性鋼材を溶射してオーバーレイ部を形成する請求項6の熱分解炉の表面加工方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2009−233627(P2009−233627A)
【公開日】平成21年10月15日(2009.10.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−85828(P2008−85828)
【出願日】平成20年3月28日(2008.3.28)
【出願人】(000005902)三井造船株式会社 (1,723)
【Fターム(参考)】