説明

現像装置および画像形成装置

【課題】 簡単な構成、特に現像装置に装備されている既存構成を利用するだけで現像剤量の供給制御を行えるようにして画質の安定化、省資源化及び低コスト化を可能にする構成を備えた現像装置を提供する。
【解決手段】 二成分系現像剤中に含まれるトナーの比率を透磁率の変化により検出するトナー濃度センサ8と、トナー濃度センサ8に接触している現像剤を周期的に掻き取ることが可能な掻き取り部材10とを備え、少なくともトナー濃度センサ8が入力側に接続され、出力側には現像剤補給手段4が接続されている制御部100とを備え、制御部100は、トナー濃度センサ8からの検出出力値を予め設定されている閾値と比較することにより現像装置内の現像剤量を割り出し、割り出し結果に応じて現像剤の補給量および排出量のうちの少なくとも一方を制御することを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、現像装置および画像形成装置に関し、さらに詳しくは、劣化現像剤の置換制御に関する。
【背景技術】
【0002】
複写機やプリンタあるいはファクシミリ装置や印刷機などの画像形成装置においては、潜像担持体である感光体に対して形成された静電潜像を現像装置により可視像処理し、可視像をシートなどに転写することにより記録出力を得ることができる。
感光体は単一色のみを対象として1個設ける構成だけでなく、複数の色毎の画像を形成するために複数設けた構成があり、後者の場合にはフルカラー画像を含む多色画像を形成する場合に用いられる。
【0003】
ところで、現像に用いられる現像剤には磁性あるいは非磁性トナーのみの一成分系現像剤の他にトナーとキャリアとを混合した二成分系現像剤がある。
二成分系現像剤はトナーとこれを担持するキャリアとで構成され、攪拌混合時に生起される摩擦帯電作用によりトナーを帯電させて感光体上の静電潜像に対して静電吸着できる状態とされる。
【0004】
トナーとキャリアとは攪拌混合による摩擦や衝突が繰り返されるトナーの一部がキャリアに付着して汚染したり、キャリアのコート層が剥がされてしまうことがある。このような現象が発生すると、トナーに対するキャリアの帯電能力が徐々に低下しトナーの帯電不良が原因する画像のかぶり現象が起こりやすくなる。この場合のかぶり現象とは、現像剤の帯電量低下により逆極性に帯電されたトナーが感光体の非画像部に付着する現象を意味し、これにより、画質低下を招くことがある。
【0005】
従来、画質低下を招くトナー濃度の低下は、トナーと磁性キャリアとを混合した二成分系現像剤を用いた場合を対象とすると、磁性キャリアに対するトナーの混合割合によって変化する透磁率を検知することで判別することが知られており、透磁率の変化がトナー不足に相当している場合にトナーを補給することによりトナー濃度を安定させるようになっている。
【0006】
一方、現像剤中に含まれるキャリアは、上述したように表面のコート層が剥がれてしまうなどの現象により帯電機能が劣化する。このため、トナーの補給とは別に、現像剤の交換が必要となるが、現像装置内の現像剤全てを対象とした交換を行う場合は、メンテナンス労力やコストの増加、さらには画像形成が行えないダウンタイムによるユーザへの待機時間の増加等の不具合が生じる。
【0007】
従来、画質低下を防止する際に上述した現像剤の全てを交換するのではなく、新規トナーの補給に加えて、現像装置から現像剤の一部を強制的に溢れ出させて帯電性能が低下した現像剤を現像容器から排出し、キャリアおよびトナーを新たに補充することで現像剤を置換するようにした構成がある(例えば、特許文献1)。
【0008】
現像剤の一部が現像容器から溢出する構成であると、小型機の場合のようにユーザ自身による持ち運びが可能な場合に装置の傾きや衝撃によって溢出部が下方に向くことがあり、この場合には現像剤が溢れ出て排出されることがある。またこれとは逆に、現像剤の補充が行われるものの溢出が適正に行われないと現像剤量が極端に増えてしまうことがある。また、このような溢出部の傾きなどが生じない場合でも、通常使用時に現像剤の流動により粉体面が一定しないことが原因して溢出量が一定しない場合があり、現像装置内での現像剤量が変化することがある。しかも、このような現像剤量の不安定化は単に現像装置の移動などに限らず、現像装置での溢出部あるいは補給部の詰まりなどにおいても発生する。
【0009】
一方、現像剤の置換を行わない場合においては、経時でのキャリア付着あるいは装置の破損などにおいて現像剤量が定常状態から著しく変化することがある。
【0010】
現像剤量の変化は次のような不具合を招く。
現像剤量の安定化はこれに含まれているキャリアに対するトナーの混合比率を割り出す際の前提となる。このため、仮に現像剤量が変動した場合には、透磁率を検知対象とするトナー濃度センサを用いた場合、トナー濃度センサからの検出出力が高い時には実際のトナー濃度が低い場合と現像剤量が多い場合とを区別することができず、また、検出出力が低い時には実際のトナー濃度が高い場合と現像剤量が少ない場合とを区別することができないことがある。つまり、トナー濃度センサに接触する現像剤の量によって嵩密度が異なることから、検出出力に応じたトナーの補給制御を行った場合でも現像剤の過剰な状態あるいは不足した状態を生じることがある。このため、過剰な場合には現像剤供給部材への駆動負荷の増加を招いたり、不足している場合には現像剤の汲み上げ量の低下により、特にベタ画像等には現像剤の供給不足が生じて画像再現性が低下したり、ベタ画像ではなくても供給ムラにより画像ムラを発生させてしまうことがある。しかも、現像剤が不足している場合にはキャリアとトナーとの攪拌による摩擦・衝突が繰り返されやすくなることでキャリアの被膜が剥がれやすくなり、キャリアの帯電能力的化による現像剤としての劣化が進行しやすくなったり、トナー濃度センサに接触するキャリアの量が減少していることで正確なトナーの混合比率を検出できなくなり、画像濃度を適正に維持することが困難となることがある。
【0011】
ちなみに、現像剤の量が過剰な場合に発生する供給部材への負荷増加は、現像剤の供給部材における駆動トルクの増加を招き、駆動部の正常な稼働状態を妨げたり、駆動部でのギヤやシールなどへの負担増加による破損や消耗が激しくなるという不具合を招く。
【0012】
そこで、現像剤の補給量および排出量を増加させて画質の安定化を図る必要があるが、このような対策では現像剤消費量の増加を招き、資源の無駄な消費を招く。
【0013】
このような不具合、特に現像剤量の変化による不具合に鑑み、現像装置の重量測定を行い、現時点と前時点での重量差を算出して現像装置の重量を一定に維持するための現像剤要求制御を行う構成が提案されている(例えば、特許文献2)。
現像装置の重量から現像剤量を割り出す代わりに、現像装置から排出されて回収された現像剤の重量を経時での差に基づき算出し、回収された現像剤量に見合う現像剤を補給する構成も提案されている(例えば、特許文献3)。
【0014】
【特許文献1】特開昭59−100471号公報(特許請求の範囲)
【特許文献2】特許第2891848号(特許請求の範囲)
【特許文献3】特許第2986001号(段落「0040」欄)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
しかし、特許文献2,3に開示されている構成においては、現像剤量の割出しのために用いる構成として、現像装置あるいは回収現像剤の重量を検出するための特別な手段である重量測定装置あるいは回収現像剤量検出手段を特別に備えることが必要となる。このため、現像剤量の変動に対処するための構成部品を付加することで部品点数の増加や部品組み付け工数などの増加を招く虞がある。
【0016】
本発明の目的は、上記従来の現像装置、特に現像剤呂の変動を検出する構成における問題に鑑み、簡単な構成、特に現像装置に装備されている既存構成を利用するだけで現像剤量の供給制御を行えるようにして画質の安定化、省資源化及び低コスト化を可能にする構成を備えた現像装置及び画像形成装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0017】
請求項1記載の発明は、キャリアおよびこれに対して摩擦帯電により付着したトナーを有する二成分系現像剤を静電潜像に対して接触させて可視像処理するとともに、余剰現像剤の少なくとも一部を外部に排出可能な構成を備えた現像装置であって、上記二成分系現像剤中に含まれるトナーの比率を透磁率の変化により検出するトナー濃度センサと、前記二成分系現像剤を前記静電潜像に向けて搬送する現像剤供給手段に設けられて前記トナー濃度センサに接触している現像剤を周期的に掻き取ることが可能な掻き取り部材と、前記トナー濃度センサが入力側に接続され、出力側には現像剤補給手段が接続されている制御部とを備え、前記制御部は、前記トナー濃度センサからの検出出力値を予め設定されている閾値と比較することにより現像装置内の現像剤量を割り出し、割り出し結果に応じて現像剤の補給量および排出量のうちの少なくとも一方を制御することを特徴としている。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の現像装置において、前記制御部は、前記トナー濃度を割り出す際に、前記トナー濃度センサからの検出出力の上限値から下限値を差し引いた値が、この差し引いた値を求めた時点とは別の機会に得られた検出出力の上限値から下限値を差し引いた値と等しくなるように現像剤中に含まれるトナーの補給制御を行うことを特徴としている。
【0018】
請求項3記載の発明は、請求項1または2記載の現像装置において、前記制御部は、一定時間での前記トナー濃度センサからの出力における上限値および下限値または平均値が予め設定されている所定値と等しくなるように現像剤の供給あるいは排出制御を行うことを特徴としている。
【0019】
請求項4記載の発明は、請求項1乃至3のうちの一つに記載の現像装置において、前記制御部は、一定時間での前記トナー濃度センサからの出力における平均値が予め設定されている所定値に対してずれが小さくなるように現像剤の補給又は排出が終了するまでの間トナーの補給制御を行わないことを特徴としている。
【0020】
請求項5記載の発明は、請求項1乃至4のうちの一つに記載の現像装置において、前記トナー濃度センサは、現像剤収納部を構成するケーシングにおける重力方向下側に相当する略底面に設けられて現像剤と接触可能であることを特徴としている。
【0021】
請求項6記載の発明は、請求項1乃至5のうちの一つに記載の現像装置において、前記トナー濃度センサに接触している現像剤を掻き取り可能な掻き取り部材は、該トナー濃度センサが現像剤に接触する部分の硬さよりも柔軟な部材が用いられることを特徴としている。
【0022】
請求項7記載の発明は、請求項1乃至4のうちの一つに記載の現像装置において、前記制御部は、現像剤補給および排出に要する時間に閾値を設定し、該閾値を超える場合に警報することを特徴としている。
【0023】
請求項8記載の発明は、請求項1乃至4のうちの一つに記載の現像装置において、前記制御部は、トナー濃度センサからの検出出力に基づきトナー濃度制御を行い、トナー濃度を所定濃度に維持したうえで現像剤量の割り出しを行い、該現像剤量の割り出し結果を予め設定されている閾置と比較して閾値を超えた場合に警報することを特徴としている。
【0024】
請求項9記載の発明は、請求項1乃至8のうちの一つに記載の現像装置を画像形成装置に用いることを特徴としている。
【発明の効果】
【0025】
請求項1記載の発明によれば、予め設定してある閾値に対してトナー濃度センサからの検出出力を比較することにより現像剤量の割り出しおよびこの結果に応じた現像剤の供給量および排出量を制御することができる制御部を備えているので、現像剤の補給および排出に必要な量制御が現像装置において既存構成部材であるトナー濃度センサのみを用いて実行できる。従って、特別な現像剤剤量割り出しのための構成を要しないで済む。この結果、構成部品点数の増加や組み立てコストの上昇を解消して簡単な構成を用いるだけでトナー濃度の安定化を維持させることが可能となる。
【0026】
請求項2および3記載の発明によれば、トナー濃度センサからの検出出力の上限値と下限値との差を比較し、差が等しくなるように現像剤の補給および排出の少なくとも一方を制御すること、あるいは予め設定されている所定値に対して上述した差、および/または差の平均値が等しくなるように現像剤の補給および排出の少なくとも一方を制御することにより、トナー濃度を一定させた上で現像剤量の割り出しを行うことができる。つまり、トナー濃度の一定化が前提となることにより、現像剤の量がトナー濃度センサによる透磁率の変化を基準とすることができ、また、現像剤量が一定している場合にはトナー濃度の変化をトナー濃度センサの透磁率の変化で割り出すことができる。
【0027】
請求項4記載の発明によれば、現像剤の補給又は排出が終了するまでの間トナーの補給制御が行われないことにより、現像剤量検出に際してのトナー濃度が変化するのを防止して正確な現像剤量の割り出しを行うことが可能となる。
【0028】
請求項5記載の発明によれば、トナー濃度センサがケーシングの略底面に配置されているので、現像剤がトナー濃度センサに接触する際の接触量を最大状態とすることができ、トナー濃度センサからの検出出力の変化がきわめて大きく得られるようにして検出出力の精度を高めることが可能となる。
【0029】
請求項6記載の発明によれば、トナー濃度センサが現像剤と接触する部分の固さに対して掻き取り部材の硬さを柔軟なものとすることによりトナー濃度センサの現像剤接触面が掻き取り部材により摺擦によって損傷するのを防止することができ、検出精度を低下させないようにすることが可能となる。
【0030】
請求項7記載の発明によれば、現像剤の補給、排出に際しての時間に閾値を設定することで補給部あるいは排出部での現像剤の詰まりなどが原因する現像剤の置換不良をユーザ側で容易に感知することが可能となる。
【0031】
請求項8記載の発明によれば、現像剤量の割り出し量を予め背呈されている閾値と比較して、現像剤の補給や排出時に現像剤の流動不良が派生した場合を警報できるので、新たな警報システムを用いることなく既存構成部品を用いた警報システムを構築することができる。これにより、現像剤の流動不良による溢れ出し等による装置内の汚染をユーザ側で未然に感知することができ、しかも、必要な処置を執る態勢を整えるようにすることも可能となる。
【0032】
請求項9記載の発明によれば、現像装置での現像剤置換に要する構成をトナー濃度制御に用いられる既存構成部品であるトナー濃度センサにより実行することができるので、特別な現像剤量検出手段を用いることなく簡単な構成により劣化現像剤の置換およびトナー濃度制御を可能にすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0033】
以下、図に示す実施例により本発明を実施するための最良の形態について説明する。
【実施例】
【0034】
図1は、本発明実施例による現像装置を用いる画像形成装置の主要部を示す模式図である。本実施例として挙げる画像形成装置は、複写機、プリンタあるいはファクシミリ装置や印刷機などが含まれる。
【0035】
図1において画像形成装置1は、本実施例に関連する構成として、現像対象となる静電潜像を担持する潜像担持体である感光体2と、感光体2上の静電潜像を可視像処理する現像装置3とを備えている。なお、画像形成装置1には、感光体2および現像装置3に加えて、図示しないが、帯電装置、書き込み装置、転写装置およびクリーニング装置さらには、転写後の画像を定着する定着装置等が含まれる。
【0036】
現像装置3には、トナーと磁性キャリアとを攪拌混合してキャリアに帯電トナーを担持させた二成分系現像剤が用いられる。
現像装置3は、装置の筐体部をなすケーシング3Aと、ケーシング3A内で感光体2に対向する位置に配置されている現像スリーブ3Bと、ケーシング3A内において仕切壁3A1によって区切られた各スペース内に配置されて相反する方向に現像剤を搬送可能なリード方向が設定されている回転可能な搬送オーガ3C、3Dと、現像スリーブ3Bに担持される現像剤の層厚を規定するドクターブレード3Eとを備えている。
【0037】
現像装置3では、感光体2に担持されている静電潜像に対して搬送オーガ3C、3Dにより攪拌混合されて摩擦帯電された状態のトナーが混合されている現像剤を接触させ、トナーが静電潜像に対して静電的に吸着されることにより静電潜像の可視像処理を行うようになっている。
【0038】
本実施例における現像装置3は、現像剤が新規の現像剤に置換される構成を備えている。以下、この構成について説明する。
図1においてケーシング3Aには、現像スリーブ3Bに向けて現像剤を搬送する搬送オーガ3Cに隣接する搬送オーガ3Dが配置されている空間の上部に現像剤補給部4が、そして、搬送オーガ3Dの回転方向(図示矢印方向)において現像スリーブ3Bから遠ざかる側の壁部に現像剤回収部5がそれぞれ設けられている。現像剤補給部4および現像剤回収部5はケーシング3Aを貫通させた開口部を介して搬送オーガ3Dが配置されている空間と連通させてある。
【0039】
図2は、現像装置2に対する現像剤補給部4および現像剤回収部5の構成を示す図であり、同図において現像剤補給部4は、トナーのみを給送するためのトナー用給送パイプ4A1の一端およびキャリアのみあるいは少量のトナーと混合されたキャリアからなる現像剤を給送するための現像剤給送用パイプ4B1の一端がそれぞれケーシング3Aに有する開口部と対向させて連結されている。
トナー給送用パイプ4A1および現像剤給送用パイプ4B1の内部には、それぞれ搬送スクリュー(図1においては一方の搬送スクリューのみを対象として符号4A10で示してある)が配置されており、搬送スクリューは、各パイプ4A1,4B1の他端に設けてあるトナー搬送用モータ4A2,現像剤搬送用モータ4B2により回転駆動されて現像剤を軸方向に攪拌混合しながら搬送することができる。
【0040】
図2において各給送パイプ4A1,4B1の途中には、トナーカートリッジ4Aおよびキャリアカートリッジ(トナーを少量混合させた現像剤を対象とする場合も含む)4Bがそれぞれ連結されており、内部に収容されているトナーあるいはキャリアのみ若しくは少量のトナーを混合させた現像剤を吐出し、吐出されたトナーあるいはキャリア若しくは現像剤が搬送スクリューの回転に伴いケーシング3Aの内部に連通している現像剤補給部4に搬送されるようになっている。
現像剤補給部4からのトナーあるいはキャリア若しくは現像剤は、図1中、矢印Aで示すように、搬送オーガ3Dが配置されている空間内に落下されるようになっている。
【0041】
一方、現像剤回収部5は、現像装置3のケーシング3Aにおける搬送オーガ3Dが配置されている空間に連通する空間を有した回収室5Aを備えており、回収室5Aには、現像剤排出用パイプ6の一端が接続されている。現像剤排出用パイプ6の内部には、現像剤排出用モータ5Bによって回転駆動される排出用スクリュー5Cが配置されている。
現像剤排出用パイプ6の他端は、現像装置3に対して着脱可能に設けてある現像剤回収容器7の内部に連通させてある。
現像剤排出用モータ5Bは、回転時期および回転量を後述する制御部(図9中、符号100で示す部材)において設定されることにより現像剤剤排出用パイプ6内に充填された現像剤を現像剤回収容器7に向けて移動させて回収できるようになっている。本実施例では、現像剤補給部4に設けてあるトナーカートリッジ4A、キャリアカートリッジ4Bおよび現像剤回収部に設けてある現像剤回収容器7は、いずれも現像装置3に対して着脱できる構成とされており、トナーカートリッジ4A、キャリアカートリッジ4Bは収容されているトナーやキャリアあるいは現像剤が全て消費された場合に、そして現像剤回収容器7は満杯状態に達した場合にそれぞれ新たなものと交換あるいは空状態にされる。
【0042】
現像装置3内に収容されている現像剤のトナー濃度、つまり現像剤中でのトナーの混合比率は、ケーシング3Aに埋め込まれて検出面が搬送オーガ3Dの外周部に対向されているトナー濃度センサ8により透磁率の変化が検出されることで割り出される。混合比率が割り出されると、この結果に応じてトナーの補給制御が実行される。
また、画像濃度の検知には、感光体2に対向している画像濃度センサ9によって行われ、その結果に応じてトナー濃度が低いと判断された場合にトナーの補給制御が行われる。なお、本実施例に用いられる画像濃度センサ9は、発光素子から照射されて感光体2上で反射する光を検知可能な光学センサが用いられる。通常、光学センサを用いる画像濃度センサ9は、画像部でのトナー濃度を検知するものが多いが、本実施例では感光体2の非画像部での反射光量を検知することにより、画像部以外に付着する帯電不良トナーの量を検出して現像剤の劣化程度を判別することに用いられる。
なお、現像剤補給部4および現像剤回収部5に設けてある給送パイプ4A1,4B1および現像剤排出用パイプ6を対象としたトナーや現像剤を搬送する手段としては、スクリューに代えて吸引ポンプによる負圧を利用した搬送形態を採用することも可能である。
【0043】
図2においてトナー濃度センサ8は、ケーシング3Aにおける重力方向の下側に相当するケーシング3Aの略底面に配置されており、現像剤が移動した際に集約しやすい位置に設けられている。これにより現像剤の重力方向への移動を利用して現像剤との接触を必然的に行わせることができ、キャリアに対するトナーの混合率によって決まる透磁率の変化を精度よく検出するようになっている。
【0044】
トナー濃度センサ8に対向する搬送オーガ3Dの一部には、トナー濃度センサ8の検出面に付着している現像剤や異物を掻き取ることができる掻き取り部材10が設けられている。
図3は、掻き取り部材10の構成を説明するために現像装置3における搬送オーガ3C、3Dが収容されている位置を示した図である。
図3において、ケーシング3Aには、搬送オーガ3C、3Dの軸方向両端近傍を除去されて現像剤の移動路となる空間を構成する仕切壁3A1が各搬送オーガ3C、3D同士の間に設けてあり、各搬送オーガ3C、3Dの回転方向が相反する方向に現像剤を移動させる方向であることにより、矢印で示すように、搬送オーガ3C、3Dの軸方向両端近傍において隣接する空間に向けて流動方向が切り換えられて現像剤が循環するようになっている。
【0045】
搬送オーガ3Dにおける軸方向の一部には、図3(B)に示すように、オーガを構成する螺旋フィンを一体化している回転軸3D1に、接着あるいはテープなどを用いて固定された基端を有するフィルム状の掻き取り部材10が設けられている。
掻き取り部材10は、トナー濃度センサ8の検出面の硬度よりも柔軟な樹脂フィルムが用いられ、トナー濃度センサ8の検出面を摺擦することにより検出面に付着している現像剤や異物を掻き取ると共に摺擦した際に検出面を損傷しないようになっている。
【0046】
現像装置3では、トナー濃度センサ8による検出出力の変化、換言すれば、トナーの混合比率の変化による透磁率の変化を基準としてトナーの補給制御が行われるとともに、現像剤量の制御も併せて行うようになっている。つまり、画像濃度センサ9によって感光体2の非画像部に付着する帯電不良トナーが増加した場合には、現像剤の置換が必要となる。このため、現像剤が補給および排出されると現像剤量が変化し、これに伴いトナー濃度を制御する際の前提である一定量の現像剤量が維持されなくなる場合がある。そこで、本実施例では、現像剤量を一定化させるにあたり、特別な現像剤量検出手段を設けることなくトナー濃度センサ8のみを用いて現像剤量の制御を行う。以下、これについて説明する。
【0047】
図4は、透磁率の変化を検知対象とした場合のトナー濃度センサ8の出力とトナー濃度との関係を示す線図である。
通常、透磁率を検知対象とする場合には、図4および後で説明する図5に示すように、現像剤中に含まれるトナーの量(トナー濃度)に応じてトナー濃度センサ8の検出出力平均値は線形の変化を見せる。
【0048】
一方、現像剤の補給および排出が行われる本実施例の現像装置3では、トナー濃度センサ8に対する掻き取り部材10の回転位相に応じて図6に示す検出出力が得られる。つまり、図6において符号(A)〜(C)に示すように、掻き取り部材10の回転位相によりトナー濃度センサ8に接触する現像剤の嵩密度が変化するのに対応してトナー濃度センサ8からの検出出力が変化する。
図6中、(A)は、掻き取り部材10がトナー濃度センサ8を通過した直後の状態を示しており、この状態ではトナー濃度センサ8の周辺部に堆積していた現像剤が掻き取り部材10の回転により掬われることにより嵩密度が低くなる。これにより、透磁率が低下し、結果としてトナー濃度センサ8の検出出力が最も小さい下限値を示すことになる。この場合の嵩密度とは、現像剤の集約状態に相当しており、嵩密度が高いというのは現像剤中のトナーおよびキャリアが凝縮されやすい状態に相当している。
図6中、(B)は、掻き取り部材10が回転中心を挟んでトナー濃度センサ8と相対する位置にある状態を示しており、この状態では図6中、(A)で示した場合と違って、掻き取り部材10により現像剤が纏められてトナー濃度センサ8の検知面に向けて現像剤が緩やかに流れ込む状態となり、嵩密度は、図6中、(A)で示した場合よりも高くなる。この結果、トナー濃度センサ8における検出出力はほぼ平均値に近い定常状態を示す。
【0049】
一方、図6中、(C)は、トナー濃度センサ8に対して掻き取り部材10が接近した状態を示しており、この状態ではトナー濃度センサ8の検知面に接触する現像剤が一気に増加することになる。このため、トナー濃度センサ8の検知面では現像剤が集約されることにより嵩密度も高くなり、いわゆる、現像剤が圧縮された状態に相当することでトナー濃度センサ8からの検出出力が高くなり、上限値を示すことになる。
【0050】
掻き取り部材10の回転が継続される間、掻き取り部材10の回転位相により図6中、(A)〜(C)で示したトナー濃度センサ8の検出出力が繰り返して得られる。
【0051】
図5は、現像剤の嵩密度が変化する場合として、図6中、(A)〜(C)で示した掻き取り部材10の回転位相に対応させてトナー濃度センサ8に接触する現像剤の量が変化した場合のトナー濃度センサ8からの検出出力の変化を概略的に模式化した図である。
同図において現像剤量が定常状態(現像剤量一定)に比べて多い場合には攪拌混合時に現像剤が重力により圧縮(凝縮)されやすくなっていることで嵩密度が高まり、トナー濃度センサ8に接触する現像剤の量が多くなることも相俟って検出出力は高くなる。
これとは逆に現像剤量が少ない場合には攪拌混合時に現像剤中のキャリアとトナーとの間に空気が混在しやすくなることで嵩密度も小さくなり、トナー濃度センサ8に接触する現像剤の量が少なくなることも相俟って検出出力は低くなる。
【0052】
本発明者は、制御のための構成を構築するにあたり、トナー濃度が一定の場合と変化した場合とを対象として図5に示した現像剤量に応じたトナー濃度センサ8の検出出力の変化について実験したところ、図7および図8に示す結果を得た。
図7は、トナー濃度が一定で現像剤量が変化した場合を示しており、図8は現像剤量が所定量でトナー濃度が変化した場合をそれぞれ示している。
図7において、トナー濃度が一定の場合には現像剤の流動性が現像剤量によって変化せず、掻き取り部材10の1回転時での回転位相による検出出力の上限値と下限値との差は検出出力毎に関係なく変化せずに平均値が出力レベル上で平行移動(図7中、符号VaveA、VaveBで示す状態)することが判った。この場合の検出出力毎とは、初期設定時での検出出力時およびこれとは別に、例えば新たに現像剤を補給した場合などのように初期設定時とは別の機会に行われる検出出力時の両方を対象としている。
【0053】
一方、図8においてトナー濃度が変化した場合には、現像剤の流動性が異なることにより掻き取り部材10の回転位相による検出出力の上限値と下限値との差(図8において符号VppA、VppBで示す)が検出出力毎で異なることが判った。
【0054】
図7および図8に示した実験結果からいえることは、トナー濃度が一定で現像剤量が変化した場合には、平均値を初期設定されている平均値に等しくなるように補正すればよく、また、現像剤量が一定でトナー濃度が変化した場合には上限値と下限値との差が初期設定されている上限値と下限値との差に対して所定範囲、詳しくは初期設定されている上限値と下限値との差の範囲内に収まるようにトナーの補給量を設定すればよいということである。
【0055】
本実施例では、このような実験結果に基づき、図9に示す構成の制御部100により、上述した異なる種類の制御をトナー濃度センサ8のみによる検出出力を用いて実行する。
図9において制御部100は、画像形成用のシーケンス制御を実行するために備えられたマイクロプロセッサが用いられ、図示しないインターフェースを介して入力側には、本実施例に関連する部材として、画像濃度センサ9,トナー濃度センサ8,剤排出駆動部50が接続され、出力側には現像剤補給部4におけるトナーの補給を司るトナー搬送用モータ4A2および現像剤の補給を司る現像剤搬送用モータ4B2がそれぞれ接続されている。なお、図9においては、現像剤搬送用モータ4B2を便宜上、キャリア搬送用モータと表現している。
剤排出駆動部50は、現像剤回収部5に装備されている現像剤排出用モータ5Bを駆動するために設けられている。
【0056】
制御部100では、予め初期設定として、所定濃度におけるトナー濃度センサ8からの検出出力の上限値と下限値との差および平均値が登録されており、これら登録値は、画像濃度センサ9からの検出出力により、現像剤の劣化が進行したことを判別した際に実行される、現像剤の置換処理に用いられる。
【0057】
現像剤の置換処理は、現像剤補給部4におけるトナー搬送用モータ4A2および現像剤搬送用モータ4B2、そして現像剤回収部5における現像剤排出用モータ5Bが現像剤量の多少に応じて選択され、選択された場合には置換に必要な回転量がそれぞれ設定されることになるが、本実施例では、画像濃度センサ9からの検出出力が置換開始に相当している場合、まずトナーの濃度制御を行った上で現像剤量の制御を行う手順が設定されている。
【0058】
トナーの濃度制御は、現像剤の置換処理が開始される時点でのトナー濃度センサ8からの検出出力の上限値と下限値との差が初期設定されている検出出力の上限値と下限値との差に対応するように所定範囲、つまり、初期設定されている上限値と下限値との差の範囲内に収まるようにする。この処理は、図8において符号VppAで示す値が初期設定されている上限値と下限値との差である場合、符号VppBで示す値が上記符号VppAの範囲内に収まることに相当している。
【0059】
トナー濃度を制御する場合、つまり、補正する場合には、トナー濃度センサ8からの検出出力が上述した条件となるようにトナー搬送用モータ4A2を回転駆動して新規のトナーを現像装置3内に導入する。
【0060】
一方、トナーの濃度制御が完了すると、その時点でのトナー濃度センサ8からの検出出力の平均値が初期設定されている平均値と比較され、トナー濃度制御が完了した時点での検出出力の平均値が、初期設定されている平均値に等しくなるように新規の現像剤補給および/または現像装置3内からの現像剤排出が選択される。この処理は、図7において符号VaveAで示す平均値が所期設定されている平均値である場合、符号VaveBで示す平均値が上記平均値VaveAと等しくすることに相当している。
【0061】
制御部100では、トナーの濃度制御および現像剤量の制御、つまり多少に応じて現像剤補給部4に装備されているトナー搬送用モータ4A2,現像剤搬送用モータ4B2および現像剤排出用モータ5Bの選択および回転量がそれぞれ設定される。
【0062】
一方、制御部100には、その入力側にタイマー101が接続されており、出力側には警報装置102が接続されている。
警報装置102は、制御部100において現像剤の置換処理が開始された場合に現像剤の補給あるいは排出操作がタイマー101による所定時間経過しても終了しない場合に警報するための装置である。つまり、制御部100では、所定時間経過しても上述したトナー濃度センサ8からの検出出力の上限値と下限値との差が所定条件に達しない場合あるいは平均値が所定条件に達しない場合に警報することにより、ユーザに対して装置内での機器破損や現像剤の移動路での詰まりなどの不具合が発生していることを関知させることができる。
【0063】
本実施例は以上のような構成であるから、図10により示したフローチャートにより制御部100の作用を説明すると次のとおりである。
画像濃度センサ9からの検出出力が所定値であるかどうかにより現像剤の置換処理が必要かどうかの判断が行われ(ST1)、現像剤が劣化し置換が必要と判断されるとトナー濃度が所定濃度であるかどうかが判別される(ST2)。
トナー濃度が所定濃度にない場合にはトナー濃度センサ8による検出出力が初期設定されている濃度に対応するまでトナー搬送用モータ4A2が駆動されて新規トナーが補給される(ST3)。
【0064】
トナー濃度が所定の濃度に達した場合には現像剤量の判別(図10では剤量定量と表示されている)が行われる(ST4)。
現像剤量の判別処理は、図7,図8に示した実験結果に基づき前述したトナー濃度センサ8からの検出出力の平均値の比較処理が用いられ、現像剤量が少ないかどうかが判断され(ST5)、少ない場合には新規現像剤が補給され(ST6)、多い場合には現像装置3内から排出される(ST7)。ステップST6,ST7の処理は、一方のみが単独で行われる場合あるいは両方が関連づけて行われる場合のいずれかが選択される。
【0065】
現像剤の補給および/または排出処理が行われる時間が所定時間経過したかどうかが判別され(ST8)、所定時間経過している場合には警報処理が行われる(ST9)。
【0066】
本実施例においては、現像剤の置換処理が行われることを前提として説明したが、本発明はこのような前提に限るものではない。つまり、回収部を備えないで現像剤の置換処理が行われない場合であっても、トナー濃度センサ8からの検出出力の上限値と下限値との差を用いてトナー濃度制御が可能であり、また出力平均値を用いて現像剤量を割り出すことができる。これにより、現像剤の置換が行われない装置の場合であっても、現像剤の劣化に伴う感光体へのキャリアの付着や装置移動に伴う機器類破損による現像剤量の異常な減少などの不具合を感知することができ、画像品質低下を現像剤の置換処理の有無に関係なく防止することも可能となる。また、装置の電源投入時に警報することもできるので、画質劣化を来す前に画像形成処理を行えないようにして無駄なプリント枚数の増加などを防止することも可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0067】
【図1】本発明実施例による現像装置が適用される画像形成装置の要部構成を示す断面図である。
【図2】本発明実施例による現像装置に用いられる現像剤補給部および現像剤回収部の構成を示す図である。
【図3】図1に示した現像装置における現像剤の攪拌混合部を説明するための図であり(A)は全体構成を、(B)は(A)中、符号Bで示す部分の拡大図である。
【図4】透磁率の変化を検出可能なトナー濃度センサの出力とトナー濃度との関係を説明するための線図である。
【図5】図4に示したトナー濃度センサの出力変化と現像剤量の変化との関係を説明するための線図である。
【図6】図1に示した現像装置に用いられる掻き取り部材の回転位相とトナー濃度センサの検出出力との関係を説明するための線図である。
【図7】現像剤量の変化に対するトナー濃度センサの出力変化を説明するための線図である。
【図8】現像剤のトナー濃度の変化とトナー濃度センサの出力変化との関係を説明するための線図である。
【図9】図1に示した現像装置に用いられる制御部の構成を説明するためのブロック図である。
【図10】図9に示した制御部の作用を説明するためのフローチャートである。
【符号の説明】
【0068】
1 画像形成装置
2 感光体
3 現像装置
3C、3D 搬送オーガ
4 現像剤補給部
4A トナーカートリッジ
4B キャリアカートリッジ
5 現像剤回収部
7 現像剤回収容器
8 トナー濃度センサ
9 画像濃度センサ
10 掻き取り部材
100 制御部
101 タイマー
102 警報部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
キャリアおよびこれに対して摩擦帯電により付着したトナーを有する二成分系現像剤を静電潜像に対して接触させて可視像処理するとともに、余剰現像剤の少なくとも一部を外部に排出可能な構成を備えた現像装置であって、
上記二成分系現像剤中に含まれるトナーの比率を透磁率の変化により検出するトナー濃度センサと、
前記二成分系現像剤を前記静電潜像に向けて搬送する現像剤供給手段に設けられて前記トナー濃度センサに接触している現像剤を周期的に掻き取ることが可能な掻き取り部材と、
少なくとも前記トナー濃度センサが入力側に接続され、出力側には現像剤補給手段が接続されている制御部とを備え、
前記制御部は、前記トナー濃度センサからの検出出力値を予め設定されている閾値と比較することにより現像装置内の現像剤量を割り出し、割り出し結果に応じて現像剤の補給量および排出量のうちの少なくとも一方を制御することを特徴とする現像装置。
【請求項2】
請求項1記載の現像装置において、
前記制御部は、前記トナー濃度を割り出す際に、前記トナー濃度センサからの検出出力の上限値から下限値を差し引いた値が、この差し引いた値を求めた時点とは別の機会に得られた検出出力の上限値から下限値を差し引いた値と等しくなるように現像剤中に含まれるトナーの補給制御を行うことを特徴とする現像装置。
【請求項3】
請求項1または2記載の現像装置において、
前記制御部は、一定時間での前記トナー濃度センサからの出力における上限値および下限値または平均値が、予め設定されている所定値と等しくなるように現像剤の供給あるいは排出制御を行うことを特徴とする現像装置。
【請求項4】
請求項1乃至3のうちの一つに記載の現像装置において、
前記制御部は、一定時間での前記トナー濃度センサからの出力における平均値が予め設定されている所定値に対してずれが小さくなるように現像剤の補給又は排出が終了するまでの間トナーの補給制御を行わないことを特徴とする現像装置。
【請求項5】
請求項1乃至4のうちの一つに記載の現像装置において、
前記トナー濃度センサは、現像剤収納部を構成するケーシングにおける重力方向下側に相当する略底面に設けられて現像剤と接触可能であることを特徴とする現像装置。
【請求項6】
請求項1乃至5のうちの一つに記載の現像装置において、
前記トナー濃度センサに接触している現像剤を掻き取り可能な掻き取り部材は、該トナー濃度センサが現像剤に接触する部分の硬さよりも柔軟な部材が用いられることを特徴とする現像装置。
【請求項7】
請求項1乃至4のうちの一つに記載の現像装置において、
前記制御部は、現像剤補給および排出に要する時間に閾値を設定し、該閾値を超える場合に警報することを特徴とする現像装置。
【請求項8】
請求項1乃至4のうちの一つに記載の現像装置において、
前記制御部は、トナー濃度センサからの検出出力に基づきトナー濃度制御を行い、トナー濃度を所定濃度に維持したうえで現像剤量の割り出しを行い、該現像剤量の割り出し結果を予め設定されている閾置と比較して閾値を超えた場合に警報することを特徴とする現像装置。
【請求項9】
請求項1乃至8のうちの一つに記載の現像装置を用いることを特徴とする画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2006−3682(P2006−3682A)
【公開日】平成18年1月5日(2006.1.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−180610(P2004−180610)
【出願日】平成16年6月18日(2004.6.18)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】