説明

生ゴミ処理装置

【課題】モータ負荷を軽くし、生ゴミの団塊化を防いで乾燥を促進し、能率良く生ゴミの減量化、減容化が図る。
【解決手段】半円筒面からなる底面を持つ処理槽12、この処理槽12の底面を加熱するヒータ38、回転軸14を回転駆動するモータ18、回転軸14に固定された支持腕20の回動端に固定され回転軸14の正転方向側の前部22aが処理槽12の底面に近接し逆転方向側の後部22bが底面から逆転方向に向かって次第に離れるように折曲された攪拌板22、回転軸14の正転中に適宜角度逆転させる動作を繰り返すようにモータ18を制御すると共にヒータ38を発熱させる制御手段50、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、企業、学校、病院などの食堂や飲食店、食品工場、食材店などから廃棄される有機廃棄物である残飯、調理屑などの生ゴミを、攪拌しながら加熱することにより乾燥させて減量化し、減容化するための生ゴミ処理装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
機械式の生ゴミ処理装置として、生ゴミを処理槽内で攪拌させながら加熱し、水分を水蒸気として槽外へ排気させることにより乾燥して、生ゴミを減量化しかつ減容化する方式のものが公知である。
【0003】
【特許文献1】特開2002−370079
【特許文献2】特開2002−346501
【特許文献3】特開2002−282728
【特許文献4】特開2001−300484
【特許文献5】特開昭59−162957
【0004】
処理槽には縦置きの円筒としたもの(縦型)や、処理槽の底半分を水平に置いた半円筒形としたもの(横型)などがある。特許文献1、2は縦型、特許文献3,4は横型の処理槽を用いるものである。また生ゴミの加熱手段としては、処理槽の壁を外側から電気ヒータで加熱するもの(特許文献5)、槽内で熱風を循環させるもの(特許文献2)、電子レンジのようにマイクロ波を照射するもの(特許文献1)、その他処理槽内を気密構造として真空ポンプで減圧し、水分蒸発の促進を図るものなどがある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
生ゴミに効率良く熱を伝えて水蒸気を発生させるためには、効率良く攪拌することが重要である。羽根板などを用いる場合には、羽根板の面積を大きくすることにより槽内を広域に渡って効率良く攪拌することができるが、生ゴミと羽根板や処理槽内の内周面との摩擦抵抗が大きくなるため、羽根板の回転軸の駆動力を大きくする必要が生じ、高出力の駆動モータが必要になる。
【0006】
また回転軸の抵抗を小さくするために、羽根板を小面積のものとしたり、羽根板に代えて棒状などの突起物を用いて攪拌することも考えられるが、この場合は攪拌効果が低下する。
【0007】
乾燥処理の過程で生ゴミの含水量が減ってくると、生ゴミ自身の表面が断熱材として作用する。このため槽内周面を加熱したり、熱風を用いるものでは、生ゴミの内部に熱が伝わりにくくなる。特に残飯のような炭水化物を多く含む生ゴミでは、生ゴミが大小の団子状の塊(団塊状)となって内部に水分が残ってしまう。また処理槽の内周面に付着したゴミ(特に残飯ゴミ)も伝熱を防げるから、槽内周面を加熱するものでは乾燥の障害となる。
【0008】
このような問題を解決するために、団塊状の生ゴミを粉砕するカッター装置を追加したり、団塊の内部を加熱するためにヒータ出力を増大させることが考えられる。しかしこの場合装置が複雑になったり、加熱エネルギーが増えるためにエネルギー効率が低下するという問題が生じる。また熱風を循環させたり(特許文献2)、マイクロ波加熱を用いたり(特許文献1)、槽内を減圧したりするものは装置がさらに複雑化しエネルギー効率のさらなる低下を招く。
【0009】
一方乾燥したゴミを処理槽から排出するために、処理槽にゴミ取出し用の開口部(排出口)を設ける必要がある。従来は処理済みのゴミを処理槽内に残さずに排出できるようにするため、処理槽の底にこの開口部を設けている(特許文献1)、しかし生ゴミのほとんどは水分であって、加熱、攪拌により生ゴミから分離した水、油などの大量の液分が処理槽の底部に一時的に滞留することになる。このためゴミ取出し用の開口部には液漏れ防止対策を施すことが必要になり、構造が複雑になる(特許文献1参照)。
【0010】
そこで一時的に液分が底部に滞留するのを防ぎゴミ出し用開口部の防滴構造を簡単にするため、オガ屑などのチップ状の液分吸収材を生ゴミに予め加えて投入し攪拌するものもある。しかしこの場合には撹拌羽根の負荷が増え、モーター負荷が増えるだけでなく、乾燥処理後のゴミ排出量が増えてしまい、容積も増えてしまうという問題がある。
【0011】
この発明はこのような事情に鑑みなされたものであり、
a)攪拌に伴う羽根等の摩擦抵抗を軽減して駆動モータに加わる負荷を軽くし、駆動モータの小出力化を図りつつ効率良い攪拌を可能とし、
b)装置を複雑化したり消費エネルギーを増やすことなく生ゴミの団塊化を防いで乾燥を促進し、能率良く生ゴミの減量化、減容化が図ることができる、
生ゴミ処理装置を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
生ゴミを攪拌しながら加熱することによって乾燥させる生ゴミ処理装置において、水平な回転軸を中心とする半円筒面からなる底面を持つ処理槽と、この処理槽の底面を加熱するヒータと、前記回転軸を回転駆動するモータと、前記回転軸に固定された支持腕の回動端に固定され前記回転軸の正転方向側の前部が処理槽の底面に近接し逆転方向側の後部が底面から逆転方向に向かって次第に離れるように折曲された攪拌板と、前記回転軸の正転中に適宜角度逆転させる動作を繰り返すように前記モータを制御すると共に前記ヒータを発熱させる制御手段と、を備えることを特徴とする生ゴミ処理装置、により達成される。
【発明の効果】
【0013】
この発明によれば次のような効果が得られる。
i)モータ正転時には、攪拌板はその前縁が生ゴミと処理槽の底面との間に進入し後縁側の傾斜面(後部)で生ゴミを浮き上がらせた後落下させるように主として上下動させて攪拌するから、生ゴミと攪拌板および槽内周面との間の摩擦抵抗を減らすことができ、モータの負荷が小さくなる。すなわち生ゴミの中に進入して回動する必要がなく、生ゴミを攪拌板に引っ掛けて強制的に移動させる必要がないからである。このためモータの小出力化を図りつつ効率良い攪拌が可能になる。
ii)攪拌板正転時のその前縁(正転方向側の縁)が、処理槽の内周面に付着し焼き付いた生ゴミを掻き落とす(スクレーパ作用)。このため処理槽から生ゴミへの熱伝達を良くすることができる。一方攪拌板は所定角度の正転時に生ゴミを攪拌し、その後一定角度逆転するので、逆転時に攪拌板の後縁側と底面との間に生ゴミを挟んで団子状になった生ゴミをつぶして細かくすることができる。さらに生ゴミを底面に押し付けて底面から生ゴミへの伝熱性を向上させることができる。言わばフライパンに食材をコテで押し付けて加熱を促進させるような効果が得られる。この結果装置を複雑化することなく、また消費エネルギーを増大させることなく生ゴミの団塊化を防ぎ、効率良く乾燥することができる。この結果生ゴミの減量化、減容化が図れる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
攪拌板の後部すなわち逆転方向側の部分は、回転軸の一方に向かって位相が連続的あるいは段階的に変化するように捩っておいてもよい(請求項2)。このようにすれば攪拌板の正転時には生ゴミは攪拌板の後部に導かれて回転軸の一方側へ移動し、逆転時には反対側へ移動する。すなわち生ゴミを回転軸の一方または他方に移動させることができるので生ゴミの流動を多様化、複雑化、乱流化でき、生ゴミの乾燥を促進し処理を促進させることができる。
【0015】
この場合、攪拌板の後部の位相遅れ側を保持する支持腕と、この支持腕に対向する処理槽の内壁とにカッター刃を取付けておくことができる(請求項3)。すなわち攪拌板の正逆転を繰り返し、正転方向の回転比率(割合)を大きくすることによって生ゴミを処理槽内の一側に集め、ここに設けたカッター刃により生ゴミを截断して能率良く生ゴミを截断するものである。
【0016】
処理槽にはカッター刃と反対側の壁の回転軸より高い位置に排出口を開口させておけば、攪拌板を逆転させることによって処理済みのゴミをこの排出口側に集めてここから外へ排出することができる(請求項4)。すなわち処理済みのゴミを能率良く外へ排出できる。また排出口は処理槽の底に設ける必要が無いので、排出口からの液漏れの問題が無く、排出口を防滴構造にする必要が無くなる。このため液分を吸収するオガ屑を生ゴミに加えて処理する必要が無く、生ゴミの減量化、減容化を一層促進できる。
【0017】
処理槽の上部に換気用の排気口と給気口を設け、排気口に設けた温度センサの検出温度が所定以下になると水蒸気の発生が終わり乾燥したものと判定して、攪拌板を逆転させて乾燥したゴミを排出口から排出させるようにしてもよい(請求項5)。この場合は自動運転することができる。
【0018】
攪拌板は回転軸を中心に周方向に等間隔に複数設けるのがよい。回転軸の駆動負荷変動が小さくなるからである。攪拌板は2枚、3枚、4枚以上にしてこれらを周方向に等間隔に配設することができる。攪拌板は処理槽内の回転軸の長手方向とほぼ同じ長さであってもよいが、回転軸を長手方向にほぼ2分割、3分割した長さとしてもよい。
【実施例1】
【0019】
図1は本発明の一実施例に用いる処理槽の斜視図、図2は同じく一実施例の側断面図、図3は平面図、図4は攪拌板を示す斜視図、図5は制御系統を示す図である。
【0020】
図2において符号10は処理装置の本体ケースであり、ステンレスなどの金属板で略箱状に作られている。この本体ケース10の中には図1に示す処理槽12が組込まれている。処理槽12は左右方向に水平な軸を中心とする円筒面をこの軸を含む水平面で切り取った半分(半円筒面)からなる底面12aと、この底面12aから上方へ立上がる前壁12b、後壁12c、左側壁12d、右側壁12eとを持つ。処理槽12はステンレス板など伝熱性が良い金属板で作られている。
【0021】
14は回転軸であり、処理槽12の底面12aとなる円筒面の中心軸上に位置し、両端は処理槽12の左右側壁12d、12eを貫通して軸受16,16に軸支されている。回転軸14の左端には減速機付きの電動モータ18の出力軸が連結されている。このため回転軸14は正逆転可能である。図2,4において矢印Aは正転方向を示し、矢印Bは逆転方向を示す。
【0022】
回転軸14には、処理槽12の左側壁12dおよび右側壁12eに対向する左右一対の支持腕20(20a、20b)が固定されている。支持腕20は前記処理槽12の底面12aを形成する円筒面の直径より僅かに短い長板で形成され、その長さ方向の中央を前記回転軸14が貫通している。左右の支持腕20a、20bは回転軸14に対して同位相となるように固定される。すなわち側面から見て両支持腕20a、20bは重なる。なお両支持腕20a、20bは後記する攪拌板22の捩れ方向に位相をずらせて回転軸14に固定してもよい。
【0023】
支持腕20a、20bの回動端には攪拌板22,22が固定されている。すなわち攪拌板22,22は支持腕20a、20bの同位相の先端を連結するように結合され、攪拌板22,22と支持腕20a、20bは図4に示すように略四角形を形成する。
【0024】
攪拌板22は、前記回転軸14の正転方向(矢印A方向)側の前部22Aが処理槽12の底面12aに近接している。この時前部22aの前縁22cが底面12aに軽く接触しながら摺動するのが望ましい。この前縁22cには別体の舌状の弾性材(板ばねや樹脂板など)を固定してもよい。
【0025】
また回転軸14の逆転方向(矢印B方向)側の後部22bは、底面12aから逆転方向に向かって次第に離れるように折曲されている。さらにこの実施例ではこの後部22bは、回転軸14の一方(左側)に向かってその正転時の位相が連続的に遅れるように捩れている(図4参照)。
【0026】
処理槽12の上部には生ゴミ投入口24が開口し、この投入口24は蓋板26により開閉可能である。この投入口24から生ゴミを投入し、モータ18により回転軸14を正転方向(A方向)に回転させれば、生ゴミは攪拌板22の後部22bに設けた捩りによって回転軸14の左側へ移動する。この実施例ではこの左側の支持腕20aと、これに対向する処理槽12の内壁となる左側壁12dとにカッター刃28,30(図4,5)がそれぞれ固定されている。これらのカッター刃28,30は支持腕20aの回転に伴って周期的に噛み合って生ゴミを截断する。
【0027】
なおこの実施例では支持腕20aの両端も左側壁12に向かって折曲され、この折曲部32,32を補助的なカッター刃として生ゴミの截断に利用している。また支持腕20a、20bには、それぞれ左側壁12d、右側壁12eに対向する樹脂製のスペーサ34,36が取付けられ、スペーサ34,36が左・右側壁12d、12eに摺接することにより支持腕20a、20bと左・右側壁12d、12eとの間隔を確保している。
【0028】
処理槽12の底面12aの外周には、電気ヒータ38が固定されている。ヒータ38は後記制御手段50により制御され、処理槽12を加熱する。処理槽12の前壁12bには処理済みのゴミを取出すための排出口40が形成されている。この排出口40は回転軸14よりも高い位置に開口している。排出口40は開閉蓋42により開閉可能である。この排出口40には樋44が取付けられ、排出口40から出るゴミを樋44の下方に置いた容器(図示せず)に導く。
【0029】
処理槽12の後壁12bには、十分に高い位置に排気口46と給気口48とが開口している。排気口46は、処理槽12内で加熱された生ゴミから発生する水蒸気を含む空気を外へ排出する。この水蒸気を含む空気は大気中へそのまま排気してもよいが、臭いが問題になる場合には凝縮器(コンデンサ)を含む閉回路に循環させてもよい。この場合は、排気口46を出た水蒸気を多く含む空気を凝縮器で冷却することにより水蒸気を凝縮させ、水にして排水する一方、水蒸気を除去した空気を給気口48に戻すようにして循環させればよい。
【0030】
図5において50は制御手段であり、生ゴミの処理状況によりモータ18,ヒータ38等を制御し自動運転を可能にする。この制御手段50はコンピュータを内蔵し、予め設定したプログラムに従って所定の制御を行う。すなわち回転軸14の回転角度θがエンコーダ52によって検出され、排気口46を通る空気(排気)温度tが排気口46に設けた温度センサ54により検出され、処理槽12の温度Tが温度センサ56で検出され、これらの出力θ、t、Tが制御手段50に入力される。
【0031】
生ゴミは投入口24から適切量だけ投入され、スタートスイッチ(図示せず)のオン操作によって制御手段50はヒータ38を発熱させる一方、モータ18を正逆転させる。生ゴミは処理槽12内で液状になった時に液面が回転軸14の高さを超えないようにその投入量が決められる。制御手段50はエンコーダ52の出力θに基づいて回転軸14を一定角度(例えば約180°)正転させた後、小角度(例えば約60°)逆転させる。このように正逆転を繰り返すことにより団子化した生ゴミを壊しながら、生ゴミを加熱し水分の蒸発を促進させることができる。正逆転の回転角度、回転時間など比率は、生ゴミの処理状況によって変えてもよい。
【0032】
また正転の角度が逆転の角度より大きい場合は、生ゴミは処理槽12内の一方(左側)へ移送されることになる。このためカッター刃28,30や折曲部32により生ゴミは細かく截断される。攪拌板22は正転時には後部22bで生ゴミを持ち上げてから処理槽12の底面12aに落下させることにより攪拌するから、モータ18の負荷は小さい。また攪拌板22の前縁22cは底面12aに固着する生ゴミ、特に米飯のゴミを削ぎ落とすことになり、処理槽12から生ゴミへの熱伝達効率を高めることができる。
【0033】
回転軸14を正逆転させつつヒータ38の加熱を続ける間、生ゴミは液状化して水分がヒータ38の加熱により蒸発する。水蒸気を含む空気の温度は水蒸気が多い時は高温(所定温度)以上になるのに対し、水蒸気が減少すると他の所定温度まで低下するから、温度センサ54の検出温度tが一定以下すなわち他の所定温度以下になると制御手段50は水分が十分に減って乾燥したものと判定する。すると制御手段50は回転軸14を逆転させ、截断されかつ乾燥した生ゴミを処理槽12の反対側(右側)に移動させながら押上げる。このため押上げられたゴミは排出口40付近に集まる。従って樋44の下に容器を置いて開閉蓋42を開いておけばゴミを容器に排出することができる。
【0034】
なお制御手段50は温度センサ56の検出温度Tを常時監視し、生ゴミの乾燥処理中は温度Tが一定になるようにヒータ38を制御する。なお生ゴミに水分が含まれていれば、水分が蒸発するので温度Tが異常に高くなることはない。なお温度Tが異常に高くなった時はヒータ38をオフにするなど、安全のための一定の処理を行う。
【実施例2】
【0035】
図6は攪拌板の他の実施例を示す要部の側断面図である。この実施例では攪拌板122の形状が前記図1〜5に示した実施例と異なる。すなわち支持腕120の回動端に固定された攪拌板122は、回転軸114の正転方向(矢印A方向)の前部122aに対して後部122bを滑らかに連続的に捩って形成したものである。従ってこの実施例によれば、生ゴミは攪拌板122の前縁122cによって処理槽112の底面112aから剥がされ攪拌板122の回転軸114側の面(上面)に案内され、後部122bの上面に滑らかに導かれる。このため生ゴミの攪拌が円滑に行われ、モータの負荷が減少する。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】本発明の一実施例に用いる処理槽の斜視図
【図2】同じく一実施例の側断面図
【図3】同じく一実施例の平面図
【図4】攪拌板を示す斜視図
【図5】制御系統を示す図
【図6】攪拌板の他の実施例を示す側断面図
【符号の説明】
【0037】
10 本体ケース
12、112 処理槽
12a、112a 底面
14、114 回転軸
18 駆動モータ
20、120 支持腕
22、122 攪拌板
22a、122a 前部
22b、122b 後部
22c、122c 前縁
24 生ゴミ投入口
28、30 カッタ刃
38 ヒーター
40 ゴミ排出口
46 排気口
48 給気口
50 制御手段
54 温度センサ
A 正転方向を示す矢印
B 逆転方向を示す矢印

【特許請求の範囲】
【請求項1】
生ゴミを攪拌しながら加熱することによって乾燥させる生ゴミ処理装置において、
水平な回転軸を中心とする半円筒面からなる底面を持つ処理槽と、
この処理槽の底面を加熱するヒータと、
前記回転軸を回転駆動するモータと、
前記回転軸に固定された支持腕の回動端に固定され前記回転軸の正転方向側の前部が処理槽の底面に近接し逆転方向側の後部が底面から逆転方向に向かって次第に離れるように折曲された攪拌板と、
前記回転軸の正転中に適宜角度逆転させる動作を繰り返すように前記モータを制御すると共に前記ヒータを発熱させる制御手段と、
を備えることを特徴とする生ゴミ処理装置。
【請求項2】
攪拌板の逆転方向側の後部は回転軸の一方に向かって位相が変化するように捩れている請求項1の生ゴミ処理装置。
【請求項3】
攪拌板の後部の位相遅れ側を保持する支持腕と、この支持腕に対向する処理槽の内壁とに生ゴミを截断するカッター刃が取付けられている請求項2の生ゴミ処理装置。
【請求項4】
処理槽にはカッター刃と反対側の壁の回転軸より高い位置に開口する排出口が形成され、制御手段はモータを逆転させることによって生ゴミを前記排出口から排出させる請求項3の生ゴミ処理装置。
【請求項5】
処理槽の上部には処理槽内を流動する水蒸気を含む空気を処理槽の外へ導く排気口および外気あるいは水蒸気を除去した空気を処理槽に導く給気口が設けられ、排気口には排気温度センサが設けられ、制御手段はこの排気温度センサの検出温度が所定温度以上の間はモータを正逆転しかつヒータを加熱する乾燥処理動作を行う一方、前記排気温度センサの検出温度が前記所定温度より低い他の設定温度以下になるとモータを連続逆転させて処理済みの生ゴミを排出口から排出する排出処理動作を行う請求項4の生ゴミ処理装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2009−247997(P2009−247997A)
【公開日】平成21年10月29日(2009.10.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−99416(P2008−99416)
【出願日】平成20年4月7日(2008.4.7)
【出願人】(000148243)株式会社泉精器製作所 (77)
【Fターム(参考)】